JP2004275831A - 排ガス処理装置および処理方法 - Google Patents

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青葉 草柳
Naomi Kato
直巳 加藤
Isao Hashiguchi
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Abstract

【課題】排ガスに比較的高濃度に含まれている酸性やアルカリ性の無機ガス不純物を効率よく環境基準に適合するレベルまで除去する排ガス処理装置および処理方法の提供。
【構成】排ガスに含まれている不純物を除去する排ガス処理装置において、排ガス処理系統1の前段に排ガスに含まれている不純物を溶液吸収により除去する湿式スクラバー2を設け、該湿式スクラバー2の後段に排ガスに残留する不純物をイオン交換フィルタ17(22)により除去するドライガススクラバー3を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は排ガスに比較的高濃度に含まれている酸性やアルカリ性の無機ガス不純物を効率よく環境基準に適合するレベルまで除去する排ガス処理装置および処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
工場や種々のプラントから排出する排ガス中には比較的高濃度の酸性またはアルカリ性の無機ガス不純物(以下、単に不純物という)を含むことが多いが、このような排ガスは通常、排ガス処理装置により不純物を環境基準に適合するレベルまで除去してから外部に排出される。近年、排ガスの排出規制が一段と厳しい総量規制(PRTR制度)になり、本制度適用事業者は対象ガスの排出データを把握、集計し、公表する必要があり、処理後の排ガスに含まれている不純物濃度も例えば1ppm以下の極限値まで低減することを求められている。
【0003】
一般に使用されている排ガス処理装置として湿式スクラバーとドライガススクラバーがある。湿式スクラバーは排ガスに水などの溶液を散布し、含まれている不純物を溶液吸収により分離除去するものであり、ドライガススクラバーはイオン交換フィルタにより排ガスに含まれている不純物をイオン交換して分離除去するものである。
【0004】
湿式スクラバーは高濃度の不純物の除去に有効であり、1段処理での除去率は80%程度になるが、これを多段に組み合わせて多段処理しても最終的な不純物濃度を1ppm以下に低減することは困難である。一方、ドライガススクラバーは比較的低濃度の不純物を効率よく除去するのに適している。しかし高濃度の不純物を処理する場合には、イオン交換フィルタの吸着サイトがすぐ飽和し交換能力が短時間で低下するので、イオン交換フィルタの再生処理頻度が多くなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、前記のような排ガス処理における問題を解決することを課題とし、そのための新しい構成からなる排ガス処理装置および排ガス処理方法を提供することを目的とする。
そこで本発明は
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する排ガス処理装置は、排ガス処理系統の前段に排ガスに含まれている不純物を溶液吸収により除去する湿式スクラバーを設け、該湿式スクラバーの後段に排ガスに残留する不純物をイオン交換フィルタにより除去するドライガススクラバーを設けたことを特徴とする(請求項1)。
【0007】
本装置を使用することにより、排ガスに含まれている不純物濃度が比較的高濃度であっても、排ガス処理系統の前段に設けた湿式スクラバーにより不純物の多くを除去し、残留する不純物のみを後段に設けたドライガススクラバーでイオン交換して除去できるので、ドライガススクラバーにおけるイオン交換フィルタの再生処理頻度を大幅に低減することができ、さらにドライガススクラバーから排出する排ガスに残留する不純物濃度を容易に1ppm以下にすることができる。
【0008】
上記排ガス処理装置において、前記イオン交換フィルタはイオン交換繊維で構成することができる(請求項2)。イオン交換フィルタをこのように構成すると排ガス中の不純物を効率よく1ppm以下まで低減できる。
【0009】
上記いずれかの排ガス処理装置において、前記イオン交換フィルタは陽イオン交換フィルタと陰イオン交換フィルタを交互に配置して構成することができる(請求項3)。イオン交換フィルタをこのように構成すると、排ガスに含まれている不純物が酸性またはアルカリ性のいずれであっても、陽イオン交換フィルタと陰イオン交換フィルタの少なくとも一方を使用することにより除去できる。
【0010】
さらに上記いずれかの排ガス処理装置において、湿式スクラバーとドライガススクラバーを一体化することができる(請求項4)。このように2つのスクラバーを一体化すると装置の簡単化およびコンパクト化を実現できると共に、排ガスの流通経路を短縮できる。
【0011】
さらに上記いずれかの排ガス処理装置において、少なくとも前記排ガスが接触する装置部分を耐腐食性材料で構成することができる(請求項5)。このように構成することにより装置の耐腐食性が向上し、運転を中断等させることを低減できる。
【0012】
また、前記課題を解決する本発明排ガス処理方法は、排ガスを湿式スクラバーに導入して含まれている不純物を溶液吸収により除去し、湿式スクラバーから排出する排ガスをドライガススクラバーに導入して残留する不純物をイオン交換により除去することを特徴とする(請求項6)。
【0013】
本方法によれば、排ガスに含まれている不純物濃度が比較的高濃度であっても、先ず湿式スクラバーにより不純物の多くを除去し、次いで残留する不純物のみをドライガススクラバーでイオン交換して除去するので、ドライガススクラバーにおけるイオン交換フィルタの再生処理頻度を大幅に低減することができ、さらにドライガススクラバーから排出する排ガスに残留する不純物濃度を容易に1ppm以下にすることができる。
【0014】
上記排ガス処理方法において、排ガスに含まれている不純物が主として酸性ガスである場合には、湿式スクラバーで排ガスに散布する溶液を中性またはアルカリ性溶液とし、且つ、ドライガススクラバーのイオン交換フィルタとして陰イオン交換繊維で構成した陰イオン交換フィルタを使用し、排ガスに含まれている不純物が主としてアルカリ性ガスである場合には、湿式スクラバーで排ガスに散布する溶液を中性または酸性溶液とし、且つ、ドライガススクラバーのイオン交換フィルタとして陽イオン交換繊維で構成した陽イオン交換フィルタを使用することができる(請求項7)。
【0015】
不純物の性状に応じて湿式スクラバーの溶液の種類およびドライガススクラバーのイオン交換繊維の種類を上記のように選択することにより、排ガスに含まれている不純物を効率よく低いレベルまで低減することができる。
【0016】
前記排ガス処理方法において、排ガスに酸性およびアルカリ性の不純物が同等に含まれている場合には、湿式スクラバーで排ガスに散布する溶液を中性溶液とし、且つ、ドライガススクラバーのイオン交換フィルタとして陰イオン交換繊維で構成した陰イオン交換フィルタと陽イオン交換繊維で構成した陽イオン交換フィルタを交互に配置したものを使用することができる(請求項8)。このようにすると酸性およびアルカリ性の不純物のいずれも効率よく低いレベルまで低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面により説明する。図1は本発明に係る排ガス処理装置のプロセスフロー図である。排ガス処理系統1の前段に排ガスに含まれている不純物を溶液吸収により除去する湿式スクラバー2が設けられ、その湿式スクラバー2の下流側(排ガス処理系統10の後段)に排ガスに残留する不純物をイオン交換フィルタにより除去するドライガススクラバー3が設けられる。
【0018】
排ガス処理系統1はダクト(または配管)により構成され、湿式スクラバー2に排ガスを導入するダクト4、湿式スクラバー2で1次処理された排ガスをドライガススクラバー3に導入するダクト5、およびドライガススクラバー3で2次処理された排ガスを排出するダクト6を有する。
【0019】
湿式スクラバー2は閉鎖型の処理槽7と、処理槽7内の上部に設けた処理部8と、処理部8の上側に配置した散液手段9を備え、処理槽7内の下部は貯液部10になっている。処理部8は多数の噴出ノズルを有する散液手段9から散布される溶液と下方から上昇する排ガスを効率よく向流接触させるもので、例えば、枠体にラシヒリング,中空円筒,球粒子などの充填材を充填して構成される。さらに湿式スクラバー2には貯液部10に滞留する溶液を散液手段9に循環するため、貯液部10と散液手段9が循環配管11により接続され、その循環配管11にポンプ12が設けられる。
【0020】
ドライガススクラバー3は閉鎖型の処理槽13を備え、処理槽13は仕切板14により下槽部15と上槽部16に仕切られている。下槽部15内の上部には陰イオン交換フィルタ17が設けられ、その上側に散液手段18が配置される。さらに下槽部15内の下部は貯液部19となっており、中間部に前記湿式スクラバー2からのダクト5の端部が開口している。貯液部19に滞留する溶液を多数の噴出ノズルを有する散液手段18に循環するため、貯液部19と散液手段18が循環配管20により接続され、その循環配管20にポンプ21が設けられる。
【0021】
上槽部16内の上部には陽イオン交換フィルタ22が設けられ、その上側に多数の噴出ノズルを有する散液手段23が配置される。さらに上槽部16内の下部は貯液部24となっており、中間部に下槽部15の上部と接続するダクト5aの端部が開口する。さらに貯液部24に滞留する溶液を散液手段23に循環するため、貯液部24と散液手段23が循環配管25により接続され、その循環配管25にポンプ26が設けられる。
【0022】
陰イオン交換フィルタ17は排ガスに残留する酸性の不純物をイオン交換によって除去するものである。この陰イオン交換フィルタ17は通気性の棚に陰イオン交換樹脂や陰イオン交換繊維を収容することによって構成できる。また陽イオン交換フィルタ22は排ガスに残留するアルカリ性の不純物をイオン交換によって除去するものである。この陽イオン交換フィルタ22も通気性の棚に陽イオン交換樹脂や陽イオン交換繊維を収容することによって構成できる。
【0023】
イオン交換により1ppm以下まで不純物濃度を低減させるには、イオン交換効率の高い陰イオン交換繊維や陽イオン交換繊維を使用することが望ましい。すなわちドライガススクラバーは気中の物質移動が交換効率に影響を与える。気中の拡散係数は比較的大きく、イオン交換繊維の場合は気体の接触面積も大きく物質移動は比較的大きくなる。また排ガスが繊維の細かな目を通過する際には繊維と排ガスの距離が接近し、殆どの不純物を吸着処理することができる。したがって、排ガス中の不純物濃度を極めて低濃度の1ppm以下程度まで低減することができる。
【0024】
次に図1の排ガス処理装置により排ガスを処理する方法について説明する。排ガス処理に際して、先ず湿式スクラバー2の貯液槽10に図示しない補給管から処理用の溶液を供給し所定レベルまで貯留し、ポンプ12を運転して散液手段9から溶液を処理部8に散布する。
【0025】
処理用の溶液は排ガスに含まれる不純物の性状に適したものを選択する。例えば不純物が主として酸性ガスである場合には、水などの中性溶液または苛性ソーダなどのアルカリ性溶液とし、不純物が主としてアルカリ性ガスである場合には、水などの中性または塩酸水溶液や硫酸水溶液などの酸性溶液とすることが望ましい。さらに不純物として酸性ガスとアルカリ性ガスが同等に含まれている場合には、水などの中性溶液とすることが望ましい。
【0026】
一方、ドライガススクラバー3のイオン交換フィルタは、湿式スクライバー2から流出する排ガスに残留する不純物の性状に適したものを選択する。例えば不純物が主として酸性ガスである場合には、陰イオン交換繊維で構成した陰イオン交換フィルタを使用し、排ガスに含まれている不純物が主としてアルカリ性ガスである場合には、陽イオン交換繊維で構成した陽イオン交換フィルタを使用する。
【0027】
図1に示すドライガススクラバー3は、前記のように下槽部15に陰イオンイオン交換フィルタ17を設け、上層部16に陽イオン交換フィルタ22を設けた二重配置構造になっている。そのため不純物として酸性ガスとアルカリ性ガスが同等に含まれている場合には、湿式スクライバー2から流出する排ガスを下槽部15から上槽部16に順に通過させることによって、それら不純物を順次除去することができる。
【0028】
しかし不純物が主として酸性ガスの場合、または主としてアルカリ性ガスの場合には、下槽部15または上槽部16のいずれか一方のみを使用することもできる。その場合には図示しないダクトにより使用する部分にのみ排ガスを供給するように排ガス処理系統1を切り換える。例えば下槽部15のみを使用する場合には、下槽部15の上部からのダクト5aの先端を上層部16の中間部からダクト6部分に切り換える。また上槽部16のみを使用する場合は、湿式スクライバーからのダクト5の先端を下槽部15の中間部から上槽部16の中間部に切り換える。
【0029】
次に排ガスに不純物として酸性およびアルカリ性の不純物が同等に含まれている場合を例にして処理手順を説明すると、先ずダクト4から湿式スクラバー2に導入した排ガスは、処理部8で処理用の溶液の液膜と向流接触(気液接触)して含まれる不純物の大部分(通常80%以上)が液膜中に吸収除去される。気液接触により不純物を含んだ溶液は下部の貯液部10に落下して希釈され、ポンプ12により再び散液手段9から処理部8に散液される。
【0030】
処理部8で不純物の大部分を除去された排ガスは、ダクト5からドライガススクライバー3の下槽部15の中間部に導入する。下槽部15に導入した排ガスは陰イオン交換フィルタ17中を上昇して通過する間に、残留する酸性の不純物がイオン交換により除去される。例えば酸性ガスである塩化水素ガスを含む場合は塩化水素中の塩素イオンを陰イオン交換フィルタ17で吸着し、水酸化イオンを放出するので、塩化水素ガスが無害な水に変換される。
【0031】
陰イオン交換フィルタ17を通過した排ガスは次にダクト5aを経て上槽部16の中間部に導入する。上槽部16に導入した排ガスは陽イオン交換フィルタ22中を上昇して通過する間に、残留するアルカリ性の不純物がイオン交換により除去される。例えばアルカリ性ガスである水酸化ナトリウムを含む場合は水酸化ナトリウム中のナトリウムイオンを吸着し、水素イオンを放出するので、水酸化ナトリウムが無害な水に変換変換される。そして陽イオン交換フィルタ22を通過し清浄な状態になった処理ガスはダクト6から外部に排出する。
【0032】
陰イオン交換フィルタ17または陽イオン交換フィルタ22におけるイオン交換サイトへの吸着が進むと、イオン交換効率が次第に低下してくる。そこで所定レベルまでイオン交換効率が低下する前に、陰イオン交換フィルタ17または陽イオン交換フィルタ22のイオン交換効率を回復させる。
【0033】
陰イオン交換フィルタ17のイオン交換効率を回復させる場合は、貯液部19に苛性ソーダ等のアルカリ性水溶液を再生液として貯留しておき、ポンプ21を運転して散液手段18から陰イオン交換フィルタ17に散液する。すると、イオン交換サイトに付着している塩素イオンや硫酸イオンがナトリウムイオンと中和化してアルカリ性水溶液に溶け込み、苛性ソーダ等の水酸イオンOHがイオン交換繊維の吸着サイトに吸着し、イオン交換が行われる。
【0034】
また陽イオン交換フィルタ22のイオン交換効率を回復させる場合は、貯液部24に塩酸などの酸性水溶液を再生液として貯留しておき、ポンプ26を運転して散液手段23から陽イオン交換フィルタ22に散液する。すると、イオン交換サイトに付着しているナトリウムイオン(Na)などの金属イオンやアンモニウムイオン(NH )などの陽イオンが水素イオン(H)と交換して、陽イオンは酸性水溶液中に溶け込んで中和化する。なお、再生により再生液の中和が進み塩(NaCl)等の濃度が高くなったときは、適宜再生液を入れ替える。
【0035】
図1の排ガス処理装置を構成するドライガススクラバー3は下槽部15に陰イオン交換フィルタ17を設け、上槽部15に陽イオン交換フィルタ22を設けているが、下槽部15に陽イオン交換フィルタ22を設け、上槽部15に陰イオン交換フィルタ17を設けてもよい。その場合、再生液もそれに対応させる。
また、上槽部16の上側(下流側)にさらに下槽部15と同じものを連接することもでき、さらにその連接した下槽部15と同じものの上に、さらに上槽部16と同じものを連接してもよい。
【0036】
また、湿式スクラバー2やドライガススクラバー3などの排ガスが接触する装置部分を耐腐食性材料で構成することができる。耐腐食性材料としては繊維補強プラスチック(FRP)、ポリ塩化ビニル(PVC)等のエンジニアリングプラスチックがあり、それら材料で装置部分を構成することができ、または排ガスが接触する内面側にそれら材料層を形成することができる。さらに耐腐食性を有する塗料やコーティング剤で保護層を排ガスが接触する内面側に耐腐食性材料層として形成することもできる。例えば不純物としてフッ酸を含む排ガスの場合は、装置内面を耐フッ酸材でコーティングすることができる。
【0037】
図2は本発明に係る排ガス処理装置の他のプロセスフロー図である。この実施形態は湿式スクラバーとドライガススクラバーが一体化されていることに特徴があり、そのほかは図1の例と同様である。従って同じ部分には同一符号を付し重複する説明は省略する。本実施形態では湿式スクラバー2を構成する閉鎖型の処理槽7とドライガススクラバー3を構成する閉鎖型の処理槽13が合体しており、一部の側壁は共用となっている。
【0038】
湿式スクラバー2の処理槽7の上部は垂直に形成したダクト5の上部に連通し、そのダクト5の下部がドライガススクラバー3の下槽部15の中間部に連通している。そして下槽部15の上部が垂直に形成したダクト5aの下部に開口し、そのダクト5aの上部は上槽部16の中間部に連通している。さらに上槽部16の上部は排出用のダクト6の下部に連通し、そのダクト6にミストセパレータ27が設けられる。
【0039】
図2の排ガス処理装置により排ガスを処理する方法は、図1と実質的に同じである。ただし湿式スクライバー2の処理槽7から流出する排ガスはダクトを経由せずに直接ドライガススクライバー3の下槽部15に流入し、下槽部15の上部から流出する排気ガスはダクトを経由せず直接上槽部16に流入する点が図1の例と異なる。そのため装置全体のコンパクト化と簡単化を図ることができ、さらに排ガスの流通路も短くなる。なおダクト6に設けたミストセパレータ27は、排ガス中に液滴を含む場合にそれを分離除去するもので、必要に応じて設けられる。
【0040】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る排ガス処理装置は、排ガス処理系統の前段に排ガスに含まれている不純物を溶液吸収により除去する湿式スクラバーを設け、該湿式スクラバーの後段に排ガスに残留する不純物をイオン交換フィルタにより除去するドライガススクラバーを設けたことを特徴とする。
【0041】
本装置を使用することにより、排ガスに含まれている不純物濃度が比較的高濃度であっても、排ガス処理系統の前段に設けた湿式スクラバーにより不純物の多くを除去し、残留する不純物のみを後段に設けたドライガススクラバーでイオン交換して除去できるので、ドライガススクラバーにおけるイオン交換フィルタの再生処理頻度を大幅に低減することができ、さらにドライガススクラバーから排出する排ガスに残留する不純物濃度を容易に1ppm以下にすることができる。
【0042】
上記排ガス処理装置において、前記イオン交換フィルタはイオン交換繊維で構成することができる。イオン交換フィルタをこのように構成すると排ガス中の不純物を効率よく1ppm以下まで低減できる。
【0043】
上記いずれかの排ガス処理装置において、前記イオン交換フィルタは陽イオン交換フィルタと陰イオン交換フィルタを交互に配置して構成することができる。イオン交換フィルタをこのように構成すると、排ガスに含まれている不純物が酸性またはアルカリ性のいずれであっても、陽イオン交換フィルタと陰イオン交換フィルタの少なくとも一方を使用することにより除去できる。
【0044】
さらに上記いずれかの排ガス処理装置において、湿式スクラバーとドライガススクラバーを一体化することができる。このように2つのスクラバーを一体化すると装置の簡単化およびコンパクト化を実現できると共に、排ガスの流通経路を短縮できる。
【0045】
さらに上記いずれかの排ガス処理装置において、少なくとも前記排ガスが接触する装置部分を耐腐食性材料で構成することができる。このように構成することにより装置の耐腐食性が向上し、運転を中断等させることを低減できる。
【0046】
また、本発明に係る排ガス処理方法は、排ガスを湿式スクラバーに導入して含まれている不純物を溶液吸収により除去し、湿式スクラバーから排出する排ガスをドライガススクラバーに導入して残留する不純物をイオン交換により除去することを特徴とする。
【0047】
本方法によれば、排ガスに含まれている不純物濃度が比較的高濃度であっても、先ず湿式スクラバーにより不純物の多くを除去し、次いで残留する不純物のみをドライガススクラバーでイオン交換して除去するので、ドライガススクラバーにおけるイオン交換フィルタの再生処理頻度を大幅に低減することができ、さらにドライガススクラバーから排出する排ガスに残留する不純物濃度を容易に1ppm以下にすることができる。
【0048】
上記排ガス処理方法において、排ガスに含まれている不純物が主として酸性ガスである場合には、湿式スクラバーで排ガスに散布する溶液を中性またはアルカリ性溶液とし、且つ、ドライガススクラバーのイオン交換フィルタとして陰イオン交換繊維で構成した陰イオン交換フィルタを使用し、排ガスに含まれている不純物が主としてアルカリ性ガスである場合には、湿式スクラバーで排ガスに散布する溶液を中性または酸性溶液とし、且つ、ドライガススクラバーのイオン交換フィルタとして陽イオン交換繊維で構成した陽イオン交換フィルタを使用することができる。
【0049】
不純物の性状に応じて湿式スクラバーの溶液の種類およびドライガススクラバーのイオン交換繊維の種類を上記のように選択することにより、排ガスに含まれている不純物を効率よく低いレベルまで低減することができる。
【0050】
前記排ガス処理方法において、排ガスに酸性およびアルカリ性の不純物が同等に含まれている場合には、湿式スクラバーで排ガスに散布する溶液を中性溶液とし、且つ、ドライガススクラバーのイオン交換フィルタとして陰イオン交換繊維で構成した陰イオン交換フィルタと陽イオン交換繊維で構成した陽イオン交換フィルタを交互に配置したものを使用することができる。このようにすると酸性およびアルカリ性の不純物をいずれも効率よく低いレベルまで低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排ガス処理装置のプロセスフロー図。
【図2】本発明に係る排ガス処理装置の他のプロセスフロー図。
【符号の説明】
1 排ガス処理系統
2 湿式スクラバー
3 ドライガススクラバー
4,5,5a,6 ダクト
7 処理槽
8 処理部
9 散液手段
10 貯液部
11 循環配管
12 ポンプ
13 処理槽
14 仕切板
15 下槽部
16 上槽部
17 陰イオン交換フィルタ
18 散液手段
19 貯液部
20 循環配管
21 ポンプ
22 陽イオン交換フィルタ
23 散液手段
24 貯液部
25 循環配管
26 ポンプ
27 ミストセパレータ

Claims (8)

  1. 排ガスに含まれている不純物を除去する排ガス処理装置において、排ガス処理系統1の前段に排ガスに含まれている不純物を溶液吸収により除去する湿式スクラバー2を設け、該湿式スクラバー2の後段に排ガスに残留する不純物をイオン交換フィルタ17(22)により除去するドライガススクラバー3を設けたことを特徴とする排ガス処理装置。
  2. 請求項1において、前記イオン交換フィルタ17(22)はイオン交換繊維によりイオン交換することを特徴とする排ガス処理装置。
  3. 請求項1または2において、前記イオン交換フィルタ17(22)は陰イオン交換フィルタ17と陽イオン交換フィルタ22を交互に配置して構成されていることを特徴とする排ガス処理装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、湿式スクラバー2とドライガススクラバー3が一体化されていることを特徴とする排ガス処理装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、少なくとも前記排ガスが接触する装置部分が耐腐食性材料で構成されていることを特徴とする排ガス処理装置。
  6. 排ガスに含まれている不純物を除去する排ガス処理方法において、排ガスを湿式スクラバーに導入して含まれている不純物を溶液吸収により除去し、湿式スクラバーから排出する排ガスをドライガススクラバーに導入して残留する不純物をイオン交換により除去することを特徴とする排ガス処理方法。
  7. 請求項6において、排ガスに含まれている不純物が主として酸性ガスである場合には、湿式スクラバーで排ガスに散布する溶液を中性またはアルカリ性溶液とし、且つ、ドライガススクラバーのイオン交換フィルタとして陰イオン交換繊維で構成した陰イオン交換フィルタを使用し、排ガスに含まれている不純物が主としてアルカリ性ガスである場合には、湿式スクラバーで排ガスに散布する溶液を中性または酸性溶液とし、且つ、ドライガススクラバーのイオン交換フィルタとして陽イオン交換繊維で構成した陽イオン交換フィルタを使用することを特徴とする排ガス処理方法。
  8. 請求項6において、排ガスに酸性およびアルカリ性の不純物が同等に含まれている場合には、湿式スクラバーで排ガスに散布する溶液を中性溶液とし、且つ、ドライガススクラバーのイオン交換フィルタとして陰イオン交換繊維で構成した陰イオン交換フィルタと陽イオン交換繊維で構成した陽イオン交換フィルタを交互に配置したものを使用することを特徴とする排ガス処理方法。
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