JP2004268877A - 自動車用トランクスルーシート - Google Patents
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Abstract
【課題】トランクスルーの使用時にもアームレストが使用でき、トランクスルーの使用時にも見栄えのよい自動車用トランクスルーシートを提供する。
【解決手段】シートクッション1とシートバック2とからなりシートクッション部分にトランクスルー7を備える自動車用トランクスルーシートであって、シートクッション1を左右の側部3、4と中央の上面をアームレストとして使用される中央部5とに分割し、該シートクッション1の中央部5を左右の側部3、4から独立して引き上げ可能とし、中央部5を引き上げることにより中央部5の下面とフロアパネルとの間にトランクスルー7として使用される空間が形成された状態で中央部5を保持する保持機構を設けた。
【選択図】図1
【解決手段】シートクッション1とシートバック2とからなりシートクッション部分にトランクスルー7を備える自動車用トランクスルーシートであって、シートクッション1を左右の側部3、4と中央の上面をアームレストとして使用される中央部5とに分割し、該シートクッション1の中央部5を左右の側部3、4から独立して引き上げ可能とし、中央部5を引き上げることにより中央部5の下面とフロアパネルとの間にトランクスルー7として使用される空間が形成された状態で中央部5を保持する保持機構を設けた。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の後席用として使用され、車室とトランクルームとを前後方向に連通するトランクスルーを形成した自動車用トランクスルーシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】実開平5−60343号公報
【0003】
近年の自動車では利便性が求められており、自動車の後席用のシートでも単に着座するだけでなく、シートバックの全部あるいは一部をシートクッション上に倒して車室とトランクルームとを前後方向に連通するトランクスルーを形成し、荷物の積み込み量の増大を図ったものあるいは長尺の荷物の積み込みを可能にしたものが知られている。例えば、実開平5−60343号公報にはシートバックに車室とトランクルームとを前後方向に連通するトランクスルーを形成して長尺の荷物の積み込みを可能にしたものが示されている。
【0004】
この実開平5−60343号公報に開示されているのは、リヤシートバックのアームレストを格納する部分の枠板に通窓を開孔し、この通窓に対応する車室とトランクルームとを仕切る隔壁に通孔を開孔して遮蔽板により通窓を開閉自在とした自動車用トランクスルーシートを基本とするものであって、トランクスルーを開口させて使用するときには遮蔽板がアームレスト上に倒され、その上に長尺物が置かれるためアームレストを使用することができなくなり、また、見栄えが悪いという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点を解決し、トランクスルーの使用時にもアームレストが使用でき、トランクスルーの使用時にも見栄えのよい自動車用トランクスルーシートを提供するためになされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するためになされた本発明の自動車用トランクスルーシートは、シートクッションとシートバックとからなりシートクッション部分にトランクスルーを備える自動車用トランクスルーシートであって、シートクッションを左右の側部と中央の上面をアームレストとして使用される中央部とに分割し、該シートクッションの中央部を左右の側部から独立して引き上げ可能とし、中央部を引き上げることにより中央部下面とフロアパネルとの間にトランクスルーとして使用される空間が形成された状態で中央部を保持する保持機構を設けたことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
図1はトランクスルーを使用する状態とした本発明の自動車用トランクスルーシートを前方から見た斜視図、図2は縦断側面図であって、シートクッション1とシートバック2とからなるものであり、シートクッション1は左右の側部3、4と中央部5とに分割してある。シートクッション1の側部3、4は車台を構成するフロアパネル6に固定してあり、中央部5は側部3、4から独立して引き上げ可能としてある。本発明の自動車用トランクスルーシートを装着するフロアパネル6は、トランクルームの床面がシートクッション1を固定する部分の床面より高くない形状としておくものである。
【0008】
中央部5には中央部5をスムーズに上下させることを可能にするとともに、中央部5を引き上げた状態で保持するガイド保持機構が設けてある。中央部5を引き上げてガイド保持機構により保持させ状態で、中央部5の上面がアームレストとして使用され、中央部5を引き上げたことにより同時にフロアパネル6と中央部5の下面及び側部3、4の間に形成される空間がトランクスルー7として使用される。
【0009】
シートバック2の下方中央部にはシートクッション1の中央部5を引き上げたときに中央部5の移動を許容する切り込み部8が設けてあり、該切り込み部8には中央部5を引き上げないトランクスルー7の不使用時に切り込み部8を塞ぐ覆い蓋9が設けてある。覆い蓋9はファブリック等により構成し、切り込み部8の上縁とシートクッション1の後端とにそれぞれ覆い蓋9の上端及び下端を固定することにより中央部5の引き上げ時には折り畳まれ、中央部5の引き上げを妨げないものとしてある。
【0010】
図3乃至図5はガイド機構の第1の例であって、図3及び図4は中央部5を引き上げず収納した状態、図5は中央部5を引き上げた状態を示し、図3及び図5は側部4の端面における縦断側面図である。中央部5には平行する2個のガイド孔10、10が垂直方向に設けてあり、該ガイド孔10、10の上端には前方斜め上方に向けて延長した係止部11、11が設けてある。また、ガイド孔10、10の下端には前方斜め上方に向けて延長した係止部12、12が設けてある。ガイド孔10、10には左右の側部3及び4の間をつなぐシャフト13、13を挿通し、ガイド孔10、10がシャフト13、13に従った状態で中央部5が移動できるようにしてある。このガイド孔10、10は有限深さのものとするとともにシャフト13、13を側部3、4に植設したピンに替えることことができ、また、シャフト13、13に替わるピンはフロアパネル6から立設した支え板に植設することができる。
【0011】
このように構成した自動車用トランクスルーシートの中央部5を図3に示す状態から前方に引きながら持ち上げれば、シャフト13、13が係止部11、11の末端に位置する状態から脱してガイド孔10、10の垂直部分に位置することになり、中央部5の上方への引き上げが可能になる。中央部5を上限まで引き上げたうえ後方に押せば、係止部12、12がシャフト13、13に誘導されて中央部5は若干下がり、シャフト13、13が係止部12、12の末端に位置する図5に示す状態で保持される。このようにしてトランクスルー7が形成され、中央部5の上面はアームレストとして使用できることになるものである。
【0012】
後席中央にも乗員が着座する場合や、アームレスト及びトランクスルー7を必要としない場合には、図5に示す状態の中央部5を前方に引きながら下方に押せば、シャフト13、13が係止部12、12の末端に位置する状態から脱してガイド孔10、10の垂直部分に位置することになり、中央部5は下方へ下降することになる。中央部5をほぼ下限まで下降させたうえ後方に押せば、シャフト13、13が係止部11、11の末端に位置する図3に示す状態に復帰し、中央部5は収納された状態で保持される。中央部5はシャフト13、13によるガイド孔10、10の誘導により中央部5を収納した状態と引き上げた状態の間でスムーズに移動でき、また、何れかの状態で確実に保持できる。
【0013】
図6乃至図8はガイド機構の第2の例であって、図6及び図7は中央部5を収納した状態、図8は中央部5を引き上げた状態を示し、図6及び図8は側部4の端面における縦断側面図である。中央部5と側部4との間には中心をピン14により枢着された2本のアームからなるXリンク15を設け、中央部5と側部4とを結合してある。Xリンク15の上側の後端部はピン16により中央部5に枢着してあり、上側の前端部はピン17により中央部5に前後方向に設けたスライド溝18に係合させてある。また、Xリンク15の下側の後端部はピン19により側部4に枢着してあり、下側の前端部はピン20により側部4に前後方向に設けたスライド溝21に係合させてある。
【0014】
中央部5と側部3との間にも同様の構成のXリンク15を設けて中央部5と側部3とを結合してあり、中央部5に設けたスライド溝18の前端及び後端には上方に向けて拡張した係止部22及び23が設けてある。ピン19により側部3又は4に枢着したXリンク15の下側の後端部は、側部3又は4に替えてフロアパネル6から立設した支え板に枢着することができ、ピン20によりXリンク15の下側の前端部を係合させたスライド溝21は側部3又は4に替えてフロアパネル6から立設した支え板に設けることができる。
【0015】
このように構成した自動車用トランクスルーシートの図6に示す状態の中央部5の前部を上方に持ち上げたうえ引き上げれば、ピン17は係止部22から脱してスライド溝18中を移動できる状態となって移動し、Xリンク15、15は上下方向に伸長する。中央部5を上限まで引き上げたうえ中央部5の前部を下方に戻せば、係止部23にピン17が係合してXリンク15、15の変形が抑止され、中央部5は引き上げた図8に示す状態で保持される。
【0016】
次に、図8に示す状態の中央部5の前部を上方に持ち上げたうえ後方を下方に押し下げれば、ピン17は係止部23から脱してスライド溝18中を移動できる状態となって移動し、Xリンク15、15は上下方向に収縮して中央部5は下方に移動する。中央部5が下限に到ったところで中央部5の前部を下げれば図6に示す状態に復帰してピン17と係止部22が係合し、中央部5は収納された状態で保持される。この第2の例のガイド機構によってもXリンク15、15により中央部5を収納した状態と引き上げた状態の間でスムーズに移動でき、また、何れかの状態で確実に保持できるものである。
【0017】
図9乃至図11はガイド機構の第3の例であって、図9及び図10は中央部5を収納した状態、図11は中央部5を引き上げた状態を示し、図9及び図11は側部4の端面における縦断側面図である。中央部5と側部4との間には2本のアーム24、24からなる平行リンクを設け、中央部5と側部4とを結合してある。平行リンクを構成する2本のアーム24、24の一端はそれぞれピン25、25により中央部5に枢着してあり、他端はピン26、26により側部4に枢着してある。ピン26、26により側部4に枢着したアーム24、24の他端はフロアパネル6から立設した支え板に枢着することができる。中央部5と側部3との間にも同様の構成の平行リンクを設けて中央部5と側部3とを結合してある。
【0018】
このように構成した自動車用トランクスルーシートの図9に示す状態の中央部5を上方に引き上げれば、2本のアーム24、24により構成される平行リンクにより中央部5は上昇するとともに後方に移動させられ、中央部5の後端がシートバック2に当接したところで停止する。このときピン25がピン26の直上位置より後方に位置するように各部の寸法が定めてあれば、中央部5は自重によって前方に移動することが抑止され、引き上げた図11に示す状態で保持される。
【0019】
次に、図11に示す状態の中央部5を前方に押せば、中央部5は中央部5の自重による抑止力に抗して移動し、ピン25がピン26の直上位置より前方に位置するに到れば容易に下降して図9に示す状態に復帰する。収納された状態では中央部5は自重により安定に保持されるものであり、この第3の例のガイド機構によっても2本のアーム24、24からなる平行リンクにより中央部5を収納した状態と引き上げた状態の間でスムーズに移動でき、また、何れかの状態で確実に保持できるものである。
【0020】
【発明の効果】
本発明は前記説明から明らかなように、シートクッションを分割してその一部を引き上げた状態で保持できるようにし、引き上げた状態で保持させたシートクッションの上面をアームレストとして、引き上げたことにより形成されるシートクッションの下面とフロアパネルとの空間をトランクスルーとしてそれぞれ使用するようにしたので、トランクスルーとアームレストを同時に使用することができ、トランクスルーを使用して長尺物を置いた場合には長尺物が座席面より下方となるので見栄えが悪くならない利点がある。また、チャイルドシートの使用も可能である。したがって、従来の問題を全て解決した自動車用トランクスルーシートを提供するものとして業界に寄与するところ極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用トランクスルーシートを前方から見た状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の自動車用トランクスルーシートの縦断側面図である。
【図3】ガイド機構の第1の例を示す要部の縦断側面図である。
【図4】ガイド機構の第1の例を示す要部の正面図である。
【図5】ガイド機構の第1の例を示す要部の縦断側面図である。
【図6】ガイド機構の第2の例を示す要部の縦断側面図である。
【図7】ガイド機構の第2の例を示す要部の正面図である。
【図8】ガイド機構の第2の例を示す要部の縦断側面図である。
【図9】ガイド機構の第3の例を示す要部の縦断側面図である。
【図10】ガイド機構の第3の例を示す要部の正面図である。
【図11】ガイド機構の第3の例を示す要部の縦断側面図である。
【符号の説明】
1 シートクッション
2 シートバック
3、4 側部
5 中央部
6 フロアパネル
7 トランクスルー
8 切り込み部
9 覆い蓋
10 ガイド孔
11、12 係止部
13 シャフト
14 ピン
15 Xリンク
16、17 ピン
18 スライド溝
19、20 ピン
21 スライド溝
22、23 係止部
24 アーム
25、26 ピン
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の後席用として使用され、車室とトランクルームとを前後方向に連通するトランクスルーを形成した自動車用トランクスルーシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】実開平5−60343号公報
【0003】
近年の自動車では利便性が求められており、自動車の後席用のシートでも単に着座するだけでなく、シートバックの全部あるいは一部をシートクッション上に倒して車室とトランクルームとを前後方向に連通するトランクスルーを形成し、荷物の積み込み量の増大を図ったものあるいは長尺の荷物の積み込みを可能にしたものが知られている。例えば、実開平5−60343号公報にはシートバックに車室とトランクルームとを前後方向に連通するトランクスルーを形成して長尺の荷物の積み込みを可能にしたものが示されている。
【0004】
この実開平5−60343号公報に開示されているのは、リヤシートバックのアームレストを格納する部分の枠板に通窓を開孔し、この通窓に対応する車室とトランクルームとを仕切る隔壁に通孔を開孔して遮蔽板により通窓を開閉自在とした自動車用トランクスルーシートを基本とするものであって、トランクスルーを開口させて使用するときには遮蔽板がアームレスト上に倒され、その上に長尺物が置かれるためアームレストを使用することができなくなり、また、見栄えが悪いという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点を解決し、トランクスルーの使用時にもアームレストが使用でき、トランクスルーの使用時にも見栄えのよい自動車用トランクスルーシートを提供するためになされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するためになされた本発明の自動車用トランクスルーシートは、シートクッションとシートバックとからなりシートクッション部分にトランクスルーを備える自動車用トランクスルーシートであって、シートクッションを左右の側部と中央の上面をアームレストとして使用される中央部とに分割し、該シートクッションの中央部を左右の側部から独立して引き上げ可能とし、中央部を引き上げることにより中央部下面とフロアパネルとの間にトランクスルーとして使用される空間が形成された状態で中央部を保持する保持機構を設けたことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
図1はトランクスルーを使用する状態とした本発明の自動車用トランクスルーシートを前方から見た斜視図、図2は縦断側面図であって、シートクッション1とシートバック2とからなるものであり、シートクッション1は左右の側部3、4と中央部5とに分割してある。シートクッション1の側部3、4は車台を構成するフロアパネル6に固定してあり、中央部5は側部3、4から独立して引き上げ可能としてある。本発明の自動車用トランクスルーシートを装着するフロアパネル6は、トランクルームの床面がシートクッション1を固定する部分の床面より高くない形状としておくものである。
【0008】
中央部5には中央部5をスムーズに上下させることを可能にするとともに、中央部5を引き上げた状態で保持するガイド保持機構が設けてある。中央部5を引き上げてガイド保持機構により保持させ状態で、中央部5の上面がアームレストとして使用され、中央部5を引き上げたことにより同時にフロアパネル6と中央部5の下面及び側部3、4の間に形成される空間がトランクスルー7として使用される。
【0009】
シートバック2の下方中央部にはシートクッション1の中央部5を引き上げたときに中央部5の移動を許容する切り込み部8が設けてあり、該切り込み部8には中央部5を引き上げないトランクスルー7の不使用時に切り込み部8を塞ぐ覆い蓋9が設けてある。覆い蓋9はファブリック等により構成し、切り込み部8の上縁とシートクッション1の後端とにそれぞれ覆い蓋9の上端及び下端を固定することにより中央部5の引き上げ時には折り畳まれ、中央部5の引き上げを妨げないものとしてある。
【0010】
図3乃至図5はガイド機構の第1の例であって、図3及び図4は中央部5を引き上げず収納した状態、図5は中央部5を引き上げた状態を示し、図3及び図5は側部4の端面における縦断側面図である。中央部5には平行する2個のガイド孔10、10が垂直方向に設けてあり、該ガイド孔10、10の上端には前方斜め上方に向けて延長した係止部11、11が設けてある。また、ガイド孔10、10の下端には前方斜め上方に向けて延長した係止部12、12が設けてある。ガイド孔10、10には左右の側部3及び4の間をつなぐシャフト13、13を挿通し、ガイド孔10、10がシャフト13、13に従った状態で中央部5が移動できるようにしてある。このガイド孔10、10は有限深さのものとするとともにシャフト13、13を側部3、4に植設したピンに替えることことができ、また、シャフト13、13に替わるピンはフロアパネル6から立設した支え板に植設することができる。
【0011】
このように構成した自動車用トランクスルーシートの中央部5を図3に示す状態から前方に引きながら持ち上げれば、シャフト13、13が係止部11、11の末端に位置する状態から脱してガイド孔10、10の垂直部分に位置することになり、中央部5の上方への引き上げが可能になる。中央部5を上限まで引き上げたうえ後方に押せば、係止部12、12がシャフト13、13に誘導されて中央部5は若干下がり、シャフト13、13が係止部12、12の末端に位置する図5に示す状態で保持される。このようにしてトランクスルー7が形成され、中央部5の上面はアームレストとして使用できることになるものである。
【0012】
後席中央にも乗員が着座する場合や、アームレスト及びトランクスルー7を必要としない場合には、図5に示す状態の中央部5を前方に引きながら下方に押せば、シャフト13、13が係止部12、12の末端に位置する状態から脱してガイド孔10、10の垂直部分に位置することになり、中央部5は下方へ下降することになる。中央部5をほぼ下限まで下降させたうえ後方に押せば、シャフト13、13が係止部11、11の末端に位置する図3に示す状態に復帰し、中央部5は収納された状態で保持される。中央部5はシャフト13、13によるガイド孔10、10の誘導により中央部5を収納した状態と引き上げた状態の間でスムーズに移動でき、また、何れかの状態で確実に保持できる。
【0013】
図6乃至図8はガイド機構の第2の例であって、図6及び図7は中央部5を収納した状態、図8は中央部5を引き上げた状態を示し、図6及び図8は側部4の端面における縦断側面図である。中央部5と側部4との間には中心をピン14により枢着された2本のアームからなるXリンク15を設け、中央部5と側部4とを結合してある。Xリンク15の上側の後端部はピン16により中央部5に枢着してあり、上側の前端部はピン17により中央部5に前後方向に設けたスライド溝18に係合させてある。また、Xリンク15の下側の後端部はピン19により側部4に枢着してあり、下側の前端部はピン20により側部4に前後方向に設けたスライド溝21に係合させてある。
【0014】
中央部5と側部3との間にも同様の構成のXリンク15を設けて中央部5と側部3とを結合してあり、中央部5に設けたスライド溝18の前端及び後端には上方に向けて拡張した係止部22及び23が設けてある。ピン19により側部3又は4に枢着したXリンク15の下側の後端部は、側部3又は4に替えてフロアパネル6から立設した支え板に枢着することができ、ピン20によりXリンク15の下側の前端部を係合させたスライド溝21は側部3又は4に替えてフロアパネル6から立設した支え板に設けることができる。
【0015】
このように構成した自動車用トランクスルーシートの図6に示す状態の中央部5の前部を上方に持ち上げたうえ引き上げれば、ピン17は係止部22から脱してスライド溝18中を移動できる状態となって移動し、Xリンク15、15は上下方向に伸長する。中央部5を上限まで引き上げたうえ中央部5の前部を下方に戻せば、係止部23にピン17が係合してXリンク15、15の変形が抑止され、中央部5は引き上げた図8に示す状態で保持される。
【0016】
次に、図8に示す状態の中央部5の前部を上方に持ち上げたうえ後方を下方に押し下げれば、ピン17は係止部23から脱してスライド溝18中を移動できる状態となって移動し、Xリンク15、15は上下方向に収縮して中央部5は下方に移動する。中央部5が下限に到ったところで中央部5の前部を下げれば図6に示す状態に復帰してピン17と係止部22が係合し、中央部5は収納された状態で保持される。この第2の例のガイド機構によってもXリンク15、15により中央部5を収納した状態と引き上げた状態の間でスムーズに移動でき、また、何れかの状態で確実に保持できるものである。
【0017】
図9乃至図11はガイド機構の第3の例であって、図9及び図10は中央部5を収納した状態、図11は中央部5を引き上げた状態を示し、図9及び図11は側部4の端面における縦断側面図である。中央部5と側部4との間には2本のアーム24、24からなる平行リンクを設け、中央部5と側部4とを結合してある。平行リンクを構成する2本のアーム24、24の一端はそれぞれピン25、25により中央部5に枢着してあり、他端はピン26、26により側部4に枢着してある。ピン26、26により側部4に枢着したアーム24、24の他端はフロアパネル6から立設した支え板に枢着することができる。中央部5と側部3との間にも同様の構成の平行リンクを設けて中央部5と側部3とを結合してある。
【0018】
このように構成した自動車用トランクスルーシートの図9に示す状態の中央部5を上方に引き上げれば、2本のアーム24、24により構成される平行リンクにより中央部5は上昇するとともに後方に移動させられ、中央部5の後端がシートバック2に当接したところで停止する。このときピン25がピン26の直上位置より後方に位置するように各部の寸法が定めてあれば、中央部5は自重によって前方に移動することが抑止され、引き上げた図11に示す状態で保持される。
【0019】
次に、図11に示す状態の中央部5を前方に押せば、中央部5は中央部5の自重による抑止力に抗して移動し、ピン25がピン26の直上位置より前方に位置するに到れば容易に下降して図9に示す状態に復帰する。収納された状態では中央部5は自重により安定に保持されるものであり、この第3の例のガイド機構によっても2本のアーム24、24からなる平行リンクにより中央部5を収納した状態と引き上げた状態の間でスムーズに移動でき、また、何れかの状態で確実に保持できるものである。
【0020】
【発明の効果】
本発明は前記説明から明らかなように、シートクッションを分割してその一部を引き上げた状態で保持できるようにし、引き上げた状態で保持させたシートクッションの上面をアームレストとして、引き上げたことにより形成されるシートクッションの下面とフロアパネルとの空間をトランクスルーとしてそれぞれ使用するようにしたので、トランクスルーとアームレストを同時に使用することができ、トランクスルーを使用して長尺物を置いた場合には長尺物が座席面より下方となるので見栄えが悪くならない利点がある。また、チャイルドシートの使用も可能である。したがって、従来の問題を全て解決した自動車用トランクスルーシートを提供するものとして業界に寄与するところ極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用トランクスルーシートを前方から見た状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の自動車用トランクスルーシートの縦断側面図である。
【図3】ガイド機構の第1の例を示す要部の縦断側面図である。
【図4】ガイド機構の第1の例を示す要部の正面図である。
【図5】ガイド機構の第1の例を示す要部の縦断側面図である。
【図6】ガイド機構の第2の例を示す要部の縦断側面図である。
【図7】ガイド機構の第2の例を示す要部の正面図である。
【図8】ガイド機構の第2の例を示す要部の縦断側面図である。
【図9】ガイド機構の第3の例を示す要部の縦断側面図である。
【図10】ガイド機構の第3の例を示す要部の正面図である。
【図11】ガイド機構の第3の例を示す要部の縦断側面図である。
【符号の説明】
1 シートクッション
2 シートバック
3、4 側部
5 中央部
6 フロアパネル
7 トランクスルー
8 切り込み部
9 覆い蓋
10 ガイド孔
11、12 係止部
13 シャフト
14 ピン
15 Xリンク
16、17 ピン
18 スライド溝
19、20 ピン
21 スライド溝
22、23 係止部
24 アーム
25、26 ピン
Claims (1)
- シートクッションとシートバックとからなりシートクッション部分にトランクスルーを備える自動車用トランクスルーシートであって、シートクッションを左右の側部と中央の上面をアームレストとして使用される中央部とに分割し、該シートクッションの中央部を左右の側部から独立して引き上げ可能とし、中央部を引き上げることにより中央部下面とフロアパネルとの間にトランクスルーとして使用される空間が形成された状態で中央部を保持する保持機構を設けたことを特徴とする自動車用トランクスルーシート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003066190A JP2004268877A (ja) | 2003-03-12 | 2003-03-12 | 自動車用トランクスルーシート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003066190A JP2004268877A (ja) | 2003-03-12 | 2003-03-12 | 自動車用トランクスルーシート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004268877A true JP2004268877A (ja) | 2004-09-30 |
Family
ID=33126977
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003066190A Withdrawn JP2004268877A (ja) | 2003-03-12 | 2003-03-12 | 自動車用トランクスルーシート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004268877A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007245798A (ja) * | 2006-03-14 | 2007-09-27 | Mazda Motor Corp | 車両用シート装置 |
JP7372262B2 (ja) | 2018-09-30 | 2023-10-31 | シュージョウ コンストラクション マシーナリー グループ カンパニー リミテッド | 折畳み可能なトラスブーム部、トラスブーム、及びクレーン |
-
2003
- 2003-03-12 JP JP2003066190A patent/JP2004268877A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007245798A (ja) * | 2006-03-14 | 2007-09-27 | Mazda Motor Corp | 車両用シート装置 |
JP7372262B2 (ja) | 2018-09-30 | 2023-10-31 | シュージョウ コンストラクション マシーナリー グループ カンパニー リミテッド | 折畳み可能なトラスブーム部、トラスブーム、及びクレーン |
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A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20041021 |
|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060606 |