JP2004268377A

JP2004268377A - Inkjet recording paper

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Publication number: JP2004268377A
Application number: JP2003061135A
Authority: JP
Inventors: Norifumi Tanaka; 憲文田中; Yujiro Fukuda; 雄二郎福田
Original assignee: Nippon Paper Industries Co Ltd; Jujo Paper Co Ltd
Current assignee: Nippon Paper Industries Co Ltd; Jujo Paper Co Ltd
Priority date: 2003-03-07
Filing date: 2003-03-07
Publication date: 2004-09-30

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an inkjet recording paper, which is excellent in color developing properties and ink absorbency and, at the same time, has an ink receiving layer with high strength and the falling of powder from the surface of which can be prevented from developing. <P>SOLUTION: In the inkjet recording paper, in which the ink receiving layer including synthetic amorphous silica and a binding agent is provided on one side or both ghe sides of a support, the 180° peeling strength between the ink receiving layer and a self-adhering tape pasted thereon is 0.38-0.76 kN/m and, at the same time, under the condition that the surface of the ink receiving layer is measured by X-ray photoelectron spectroscopy, the value of C<SB>1S</SB>/Si<SB>2P</SB>lies within the range of 1.5-5.0, wherein C<SB>1S</SB>represents a peak area due to the 1S orbital of carbon and Si<SB>2P</SB>represents a peak area due to the 2P orbital of silicon. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録用紙に関し、さらに詳しくは、発色性、インク吸収性、及びインク受理層の強度に優れたインクジェット記録用紙に関する。
【０００２】
【従来技術】
インクジェット記録方式は、インク滴を各種の方法によって飛翔させて記録紙上に画像形成させるものである。そのため、高速印刷やフルカラー化が容易である上、印刷装置を低価格にできることから、近年目覚ましい普及を遂げている。特に、最近のフルカラーインクジェットプリンターでは、インク滴の微小化や染料濃度の薄いフォトインクを使用し、さらに写真専用紙を用いることで銀塩写真に迫る高画質を実現可能になっている。
【０００３】
一方で、高速印刷に対応するため、インクジェット記録用紙には紙詰りの低減、搬送性の改善が要求されている。この紙詰りは、記録用紙の塗工層（特に表面のインク受理層）の成分が脱落する粉落ち現象によってプリンターの搬送ロールが滑り、紙送り不能となることから生じる。又、インクジェット記録用紙をオフセット印刷に適用することが検討されつつあるが、上記した粉落ち現象はピッキングと呼ばれる欠陥（オフセット印刷部分の剥がれ）を招くので、この点からも粉落ちの無いインクジェット記録用紙が必要となっている。
【０００４】
このようなことから、シリカ系の顔料を用いることで高速印刷やオフセット印刷を可能とする技術が報告されている（例えば、特許文献１参照）。又、インク受理層と粘着テープとの１８０度剥離強度を規定したり、インク受容層表面の炭素とケイ素の存在比をＸ線光電子分光法で規定することで、表面強度を高めて粉落ちを防止した技術が報告されている（例えば、特許文献２、３参照）
【０００５】
【特許文献１】
特開２００２−１２７５８７号公報
【特許文献２】
特開平１１−１３８９７６号公報
【特許文献３】
特開平１０−１５１８４６号公報
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献２に記載された技術の場合、記録用紙全体の単なる剥離強度を測定しているだけであり、実際にインク受理層表面の強度を正確に示しているとはいえない。つまり、剥離強度は、記録用紙における最も強度の弱い部分によって決定されるため、インク受理層の内部強度やインク受理層の下層や支持体の強度を示している場合もある。そのため、このようにして規定されたインクジェット記録用紙では、粉落ちを完全に防止することができない。
【０００７】
又、上記特許文献３に記載された技術の場合、オフセット印刷への適用は考えておらず、そのため、オフセット印刷に適したものとはいえない。
従って本発明の目的は、発色性、インク吸収性に優れるとともにインク受理層の強度が高く、表面からの粉落ち現象を防止できるインクジェット記録用紙を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するために種々検討した結果、以下に述べる剥離強度と、インク受理層表面の炭素とケイ素の存在比を特別な範囲に規定することで課題を解決できることを見いだした。
従って、本発明の上記の目的は、支持体の片面又は両面に、合成非晶質シリカ及び結着剤を含有するインク受理層を設けたインクジェット記録用紙において、前記インク受理層とその上に貼着された粘着テープとの１８０度剥離強度が０．３８〜０．７６ｋＮ／ｍであり、かつ、前記インク受理層表面をＸ線光電子分光法で測定した場合に、Ｃ_１Ｓ／Ｓｉ_２Ｐ（但し、Ｃ_１Ｓ：炭素の１Ｓ軌道に由来するピーク面積、Ｓｉ_２Ｐ：ケイ素の２Ｐ軌道に由来するピーク面積）で表される値が１．５〜５．０であることを特徴とするインクジェット記録用紙によって達成された。
特に、ＩＳＯ−８７９１／４に規定され、ソフトバッキング、９８０ｋＰａにおけるプリントサーフラフネスが２．５〜６．０μｍである場合や、前記結着剤が重量比でポリビニルアルコール１に対してエチレン酢酸ビニル共重合体ラテックス０．５〜２．０の割合で配合したものを含む場合、発色性、インク吸収性に優れるとともにインク受理層表面からの粉落ち現象を有効に防止できる。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。本発明のインクジェット記録用紙は、支持体の片面又は両面に、合成非晶質シリカ及び結着剤を含有するインク受理層を設けて構成されている。そして、以下に述べるインク受理層の強度と、インク受理層表面の炭素とケイ素の存在比を以下のように規定することを必須としている。
【００１０】
まず、本発明においては、インク受理層の強度を示す指標として、インク受理層とその上に貼着された粘着テープとの１８０度剥離強度を０．３８〜０．７６ｋＮ／ｍとする。ここで、１８０度剥離強度は、ＪＩＳ−Ｋ６８５４に規定する方法に従い、次のように測定する。まず、インク受理層表面に粘着テープであるセロテープ（登録商標、ニチバン製の幅１８ｍｍ）を端部を残して貼り、テープ表面に自重５ｋｇのローラを往復５回転転がしてテープを貼着させた後、貼着されていないテープ端部を側面視Ｕ字型となるように１８０度回頭させる。一方でインクジェット記録用紙の裏面に把持板を接着する。そして、上記テープ端部を定速引張試験機の移動ヘッドに取付け、上記把持板を固定ヘッドに取付け、移動ヘッドを１００ｍｍ／分の速度でインク受理層表面と平行に移動させることにより、テープをインク受理層表面から剥離させ、その時の荷重を測定する。
【００１１】
ここで、１８０度剥離強度が０．３８ｋＮ／ｍ未満であると、インク受理層やその他の塗工層の強度が低下するため、オフセット印刷時のピッキングの原因となる粉落ちが生じやすくなる。一方、１８０度剥離強度が０．７６ｋＮ／ｍを超えると、インク受理層の強度は向上するがインク吸収性が低下して印刷品質が劣化する。
【００１２】
さらに、本発明においては、インク受理層表面をＸ線光電子分光法で測定した場合に、Ｃ_１Ｓ／Ｓｉ_２Ｐ（但し、Ｃ_１Ｓ：炭素の１Ｓ軌道に由来するピーク面積、Ｓｉ_２Ｐ：ケイ素の２Ｐ軌道に由来するピーク面積）で表される値を１．５〜５．０とする。この規定を採用した理由は、以下による。つまり、インクジェット記録用紙の高速印刷性やオフセット印刷性に最も重要なのは、インク受理層最表面の状態（強度）であるが、剥離強度のみではこれら特性を充分に評価できない。すなわち、剥離強度は記録用紙における最も強度の弱い部分によって決定されるため、インク受理層の内部強度やインク受理層の下層や支持体の強度を示している場合もあり、必ずしもインク受理層最表面の強度を評価していない。
【００１３】
そこで、本発明者らは鋭意研究を進めた結果、上記１８０度剥離強度だけでなく、インク受理層表面の結着剤と合成非晶質シリカの存在比を規定することで、インク受理層最表面の強度を正確に評価し、高速印刷やオフセット印刷に影響を与える粉落ち現象を大幅に抑制できることを見出した。ここで、Ｘ線光電子分光法は、試料の最表面から３〜５０オングストローム程度の深さの構成元素を定量測定する方法である（表面分析図鑑日本表面科学会編、学会出版センター、第１２４〜１２５項のＸ線光電子分光法を参照）。従って、この方法を用いれば、インク受理層の最表面近傍の元素測定を行うことができ、上記した評価を正確に行える。
【００１４】
又、Ｘ線光電子分光法は、元素にＸ線を照射した際に、元素の内殻電子から放出された光電子の運動エネルギーを測定する方法である。そして、インク受理層における水性樹脂等の結着剤に含まれる炭素の１Ｓ軌道に由来するピーク面積Ｃ_１Ｓと、合成非晶質シリカに含まれるケイ素の２Ｐ軌道に由来するピーク面積Ｓｉ_２Ｐを測定し、Ｃ_１Ｓ／Ｓｉ_２Ｐを算出することで、インク受理層表面の結着剤と合成非晶質シリカの存在比、ひいてはインク受理層最表面の強度を評価することができる。ここで、ピーク面積とは、所定の測定面積において検出された元素毎の光電子の運動エネルギーに応じた量である。
【００１５】
本発明において、上記Ｃ_１Ｓ／Ｓｉ_２Ｐを１．５〜５．０とする理由は、Ｃ_１Ｓ／Ｓｉ_２Ｐが１．５未満であると、インク受理層表面の結着剤量が少ないため強度が低下し、粉落ちによるオフセット印刷時のピッキングやインクジェットプリンターでの搬送不良が生じるからである。又、Ｃ_１Ｓ／Ｓｉ_２Ｐが５．０を超えると、インク受理層表面の結着剤量が過剰となり、粉落ちは解消するもののインク吸収性が悪化し、実用上問題がある。好ましくは、Ｃ_１Ｓ／Ｓｉ_２Ｐを１．７〜４．５とする。
【００１６】
上記した剥離強度と比Ｃ_１Ｓ／Ｓｉ_２Ｐを上記範囲にするための方法としては、インク受理層中の合成非晶質シリカと結着剤の配合比率、あるいはインク受理層塗工時の乾燥条件を変えることが挙げられる。前記配合比率は、合成非晶質シリカ１００重量部に対し結着剤を４０〜７０重量部の範囲で変化させることが好ましい。又、乾燥条件としては、記録用紙の上方と下方の両方から熱風を当てる方式とし、乾燥を早くするのが好ましい。なお、乾燥条件を変化させる具体的方法としては、乾燥の温度、風量、又は時間を変えることの他、インク受理層を塗工するための支持体の種類、厚みを変えることにより行うことができる。例えば、支持体が厚すぎると、上記した上方と下方の両方からの乾燥方式を採用しても乾燥し難くなるので、乾燥が早くなるよう支持体の坪量は２００ｇ／ｍ^２以下であるのが好ましい。
【００１７】
本発明のインクジェット記録用紙は、ＩＳＯ−８７９１／４（１９９２年）に規定され、ソフトバッキング、９８０ｋＰａにおけるプリントサーフラフネスが２．５〜６．０μｍであることが好ましく、さらに好ましくは２．５〜５．０μｍであるのがよい。プリントサーフラフネスが２．５μｍ未満である場合、オフセット印刷自体に問題はないが、用紙表面の平滑度が高すぎ、インクジェット印刷時のインク吸収性やプリンター搬送性が低下する。一方、プリントサーフラフネスが６．０μｍを超えると、用紙表面が粗くなって転写ぬけ（インキが転写しない部分）が生じやすくなり、オフセット印刷適性に劣る。
【００１８】
次に、本発明のインクジェット記録用紙を構成する支持体や塗工層について説明する。
支持体は、主としてパルプに填料を内添したものを抄紙して得られるが、パルプとしては、ＬＢＫＰ、ＮＢＫＰ等の化学パルプを公知の技術で漂白したものを用いるのが好ましい。又、ＧＰ、ＰＧＷ、ＲＭＰ、ＴＭＰ、ＣＴＭＰ、ＣＭＰ、ＣＧＰ等の機械パルプ、ＤＩＰ等の古紙パルプや非木材パルプなどのパルプを１種以上、目的に応じた比率で上記化学パルプに混合して使用することができる。なお、上記各パルプの種類を示す略記号は、ＪＩＳ紙パルプ用語に準拠したものである。
【００１９】
パルプに内添する填料は、カオリン、クレー、タルク、二酸化チタン、炭酸カルシウム、合成シリカ等を使用することができる。その他、添加薬品として、サイズ剤、硫酸バンド、耐水化剤、歩留まり向上剤、蛍光増白剤等をパルプ原料に配合することができる。これらの添加薬品は従来公知の薬品を使用することができる。例えば、サイズ剤としては、ロジン系（溶液タイプ、エマルジョンタイプ）、アルキルケテンダイマー、アルケニル無水コハク酸、ワックス系、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、スチレンマレイン酸系樹脂等が挙げられる。
【００２０】
そして、これらの填料や添加薬品を配合したパルプ原料を例えば、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等の公知の各種抄紙機を適宜使用して本発明の支持体を抄造することができる。また、このようにして抄造した支持体にデンプン及びデンプン誘導体を主成分とする塗工液をサイズプレス装置や、ゲートロールコーター等公知の装置を使用して塗布、または含浸することができる。また必要に応じて、発明の効果を損なわない範囲でサイズ剤、蛍光増白剤などの助剤を上記塗工液に適宜加えても良い。
【００２１】
本発明におけるインク受理層は、合成非晶質シリカ及び結着剤を含み、支持体の片面、両面いずれに設けてもよいものである。合成非晶質シリカは、インク受理層の顔料となるものである。合成非晶質シリカを用いる理由は、他の顔料（例えば炭酸カルシウム系）に比べてインクジェット印字に適するからである。好ましくはＪＩＳＫ５１０１に規定した測定法による吸油量が１５０〜３００ｍＬ／１００ｇである合成非晶質シリカを用いると、発色性、インク吸収性を向上できる。
【００２２】
結着剤は、特に限定されるものではなく、塗膜としての特性を維持するため、顔料を結着する作用、表面強度の維持、インク吸収性の確保などの目的で使用される。結着剤としては、例えば酸化デンプン、エーテル化デンプン、リン酸エステル化デンプンなどのデンプン誘導体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白などのタンパク質類、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂などの水溶性樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテックス、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体または共重合体などのアクリル系共重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのビニル系共重合体ラテックス、あるいはこれらの各種共重合体をカルボキシ基などの官能基含有単量体により変性させた官能基変性共重合体ラテックス、メラミン樹脂や尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂からなる水性結着剤、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラ−ル、アルキッド樹脂ラテックス等があげられる。
【００２３】
本発明においては、これらの結着剤の少なくとも１種を使用することができ、又２種以上を組み合わせてもよい。結着剤の配合割合は、合成非晶質シリカ（顔料）１００重量部に対し、４０〜７０重量部であることが好ましい。結着剤の配合割合が４０重量部未満であるとインク受理層表面の強度が不充分となり、７０重量部を超えるとインク吸収性が不充分となるおそれがある。
【００２４】
好ましくは、結着剤として、ポリビニルアルコールとエチレン酢酸ビニル共重合体ラテックスを混合したものを用いると、発色性、インク吸収に優れたインクジェット記録用紙が得られる。特に、重量比でポリビニルアルコール１に対してエチレン酢酸ビニル共重合体ラテックス０．５〜２．０の割合で配合するとより好ましい。エチレン酢酸ビニル共重合体ラテックスの配合割合が０．５未満であると、インク受理層表面に存在する結着剤の割合が少なくなってインク受理層表面の強度が低下するからであり、２．０を超えるとインク受理層表面に存在する結着剤の割合が多くなり過ぎてインク吸収性が低下するからである。
【００２５】
又、インク受理層は、上記合成非晶質シリカと結着剤の他、金属塩やカチオン性化合物を含有することが好ましい。これらは、インクジェット記録方式において、インクを定着させて印字濃度を適正にし、印字物の耐水性を付与する機能を有する。カチオン性化合物は、特に限定されるものではなく、水性染料インクに含まれる水溶性直接染料中、又は、水溶性酸性染料中のスルホン酸基、カルボキシル基等と不溶な塩を形成する２級アミン、３級アミンあるいは４級アンモニウム塩を含む染料定着剤である。カチオン性化合物は単独または２種以上を組み合わせて用いても良い。
【００２６】
インク受理層には、必要に応じて、更に顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、界面活性剤等を発明の効果を損なわない範囲で適宜添加することができる。
【００２７】
インク受理層の塗工量は３〜２０ｇ／ｍ^２であることが好ましく、更に好ましくは５〜１５ｇ／ｍ^２である。塗工量が３ｇ／ｍ^２未満であるとインク溶媒の吸収が不充分となり、特に混色系での画像で滲みが顕著に生じるおそれがある。また、塗工量が２０ｇ／ｍ^２を超えると、塗工後の記録用紙を巻取ったものを平版にしたり更に小判に断裁する際にインク受理層が支持体から粉状に落ちたり、印字部を擦っただけでインク受理層が脱落する等、インク受理層の表面強度低下に起因する問題が生じるおそれがある。
【００２８】
インク受理層を支持体に塗工する方法としては、一般的な塗工装置である各種ブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ゲートロールコーター、カーテンコーター、ショートドゥエルコーター、グラビアコーター、フレキソグラビアコーター、サイズプレス等をオンマシンまたはオフマシンで用いて塗工することができる。又、インク受理層を塗工した後にインク受理層をマシンカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置で表面処理することも可能である。
【００２９】
なお、インク受理層を支持体の片面のみに設ける場合、その反対面側には結着剤とカチオン性化合物を塗布して乾燥させた記録層を設けることもできる。結着剤はインク受理層に使用するものと同一のものが使用できる。カチオン性化合物は、インク中の染料の定着と耐水性の向上を目的として使用する場合が多く、これもインク受理層に使用されるものと同一で良い。
【００３０】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例によって更に詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。又、特に断らない限り、以下に記載する「部」及び「％」は、それぞれ「重量部」及び「重量％」を表す。
【００３１】
実施例１．
支持体の製造
１００％の広葉樹漂白クラフトパルプを叩解して濾水度を３５０ｍｌに調整したパルプ１００部に、カオリン１０部、硫酸バンド１．０部、ロジン系サイズ剤０．１部、歩留まり剤、染料を添加し、長網抄紙機で紙匹を形成した。紙匹を乾燥した後、酸化デンプン（ＭＳ３６００、日本食品化工製）５％、表面サイズ剤（コロパール、星光化学工業製）０．１％を含む液を、サイズプレスを用いて乾燥重量が３．５ｇ／ｍ^２となるように塗布し、乾燥後マシンカレンダー処理して坪量２００／ｍ^２の支持体を製造した。
インク受理層の製造
合成非晶質シリカ（ニップジェルＡＹ−６０３日本シリカ工業製の吸油量２９０ｍＬ／１００ｇ）７０部、合成非晶質シリカ（ミズカシルＰ−５０水澤化学工業製の吸油量１７０ｍＬ／１００ｇ）３０部、ポリビニルアルコール（ＰＶＡ−１１７、クラレ製）３５部、エチレン酢酸ビニル共重合体ラテックス（リカボンドＢＥ−７０００中央理化工業製）２５部、カチオン性サイズ剤（ポリマロン３６０荒川化学工業製）２部、染料定着剤、消泡剤及び希釈水を配合し、固形分濃度が１８％の塗液を調整した。この塗液を、エアーナイフコーターを用いて塗工量が１２ｇ／ｍ^２となるよう上記支持体に塗工し、インク受理層を形成した。乾燥後、ソフトカレンダー装置にて２００ｋＰａの条件でインク受理層の表面処理を行い、インクジェット記録用紙を得た。
【００３２】
２．実施例２
塗液に配合するポリビニルアルコールを２０部とし、エチレン酢酸ビニル共重合体ラテックスを３０部に変更し、ソフトカレンダー装置の運転条件を３００ｋＰａとしたこと以外は、実施例１と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
【００３３】
３．実施例３
支持体の坪量を７０ｇ／ｍ^２とし、塗液に配合するポリビニルアルコールを２０部とし、エチレン酢酸ビニル共重合体ラテックスを２５部に変更したこと以外は、実施例１と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
【００３４】
４．実施例４
ソフトカレンダー装置によるインク受理層の表面処理を行わなかったこと以外は、実施例２と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
【００３５】
５．実施例５
ソフトカレンダー装置によるインク受理層の表面処理を３００ｋＰａの条件で２回行ったこと以外は、実施例２と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
【００３６】
６．実施例６
支持体の坪量を７０ｇ／ｍ^２とし、塗液に配合するポリビニルアルコールを２０部とし、エチレン酢酸ビニル共重合体ラテックスを４５部としたこと以外は、実施例２と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
【００３７】
７．比較例１
支持体の坪量を２５０ｇ／ｍ^２としたこと以外は、実施例２と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
【００３８】
８．比較例２
支持体の坪量を７０ｇ／ｍ^２とし、塗液に配合するポリビニルアルコールを２０部とし、エチレン酢酸ビニル共重合体ラテックスを１５部に変更し、ソフトカレンダー装置の運転条件を３００ｋＰａとしたこと以外は、実施例１と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
【００３９】
９．比較例３
支持体の坪量を７０ｇ／ｍ^２とし、塗液に配合するポリビニルアルコールを３５部とし、エチレン酢酸ビニル共重合体ラテックスを５部に変更し、ソフトカレンダー装置によるインク受理層の表面処理を行わなかったこと以外は、実施例１と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
【００４０】
１０．比較例４
支持体の坪量を７０ｇ／ｍ^２とし、塗液に配合するポリビニルアルコールを４０部とし、エチレン酢酸ビニル共重合体ラテックスを４０部に変更したこと以外は、実施例１と全く同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
【００４１】
各実施例及び比較例で得られたインクジェット記録用紙の支持体坪量、インク受理層における結着剤の組成（ＰＶＡ，ＥＶＡの配合量）、及びインク受理層の表面処理におけるカレンダー圧を表１に示す。なお、表中、ＰＶＡはポリビニルアルコール、ＥＶＡはエチレン酢酸ビニル共重合体ラテックスを示す。
【００４２】
【表１】

【００４３】
各実施例及び比較例で得られたインクジェット記録用紙について、以下に記載する方法で１８０度剥離強度、ピーク面積比、及びプリントサーフラフネスを測定するとともに、発色性、インク吸収性、印刷適性（ピッキング及び転写抜け）の評価を行った。その結果を表２に示す。表中の評価記号が◎〜○である場合は、特に問題なく使用することが可能であるが、△の場合は改善することが好ましいことを意味し、×の場合は改善を要することを意味する。
【００４４】
１８０度剥離強度
ＪＩＳ−Ｋ６８５４に規定する方法に従い、インク受理層表面に粘着テープであるセロテープ（登録商標、ニチバン製の幅１８ｍｍ）を端部を残して貼り、テープ表面に自重５ｋｇのローラを往復５回転転がしてテープを貼着させた後、貼着されていないテープ端部を側面視Ｕ字型となるように１８０度回頭させた。一方でインクジェット記録用紙の裏面に把持板を接着した。そして、上記テープ端部を定速引張試験機（ＯＲＩＥＮＴＥＣ社製、ＴＥＮＳＩＬＯＮＲＴＣ−１２１０Ａ）の移動ヘッドに取付け、上記把持板を固定ヘッドに取付け、移動ヘッドを１００ｍｍ／分の速度でインク受理層表面と平行に移動させることにより、テープをインク受理層表面から剥離させ、その時の荷重を測定した。
【００４５】
ピーク面積比
インク受理層の表面の炭素の１Ｓ軌道に由来するピーク面積Ｃ_１Ｓ、ケイ素の２Ｐ軌道に由来するピーク面積Ｓｉ_２ＰをＸ線光電子分光装置（日本電子製ＪＰＳ−８０）で求めた。測定条件は、Ｘ線源の加速電圧を１０ｋＶ、エミッション電源を１０ｍＡとし、測定面積は直径６ｍｍの円とした。Ｃ及びＳｉのピークを測定し、半値幅法（ピークの高さに強度曲線の半値幅をかけ、ピーク面積を近似的に三角形として求める方法）によりピーク面積を求め、ピーク面積比Ｃ_１Ｓ／Ｓｉ_２Ｐを算出した。
【００４６】
プリントサーフラフネス（ＰＳ粗さ）の測定
インク受理層表面のプリントサーフラフネスをＩＳＯ−８７９１／４（１９９２年）に従って測定した。測定機は、Ｍｅｓｓｍｅｒ社製のＰＡＲＫＥＲＰＲＩＮＴ−ＳＵＲＦＲｏｕｇｈｎｅｓｓＴｅｓｔｅｒＭＯＤＥＬＮｏ．Ｍｅ−９０を用い、ソフトバッキング、クランプ圧９８０ｋＰａの条件で測定した。
【００４７】
発色性
表計算ソフトウェア（マイクロソフト社のエクセル）で黒（ＢＫ）、シアン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、黄色（Ｙ）のベタ画像データを作製し、セイコーエプソン社製のインクジェットプリンターＰＭ−９００Ｃを用い、各インクジェット記録用紙にこのデータを印字した。印字後の各インクジェット記録用紙を恒温恒湿室にて２４時間放置した後、マクベス濃度計（ＲＤ９１５、Ｍａｃｂｅｔｈ社製）を用いて各色の印字濃度を測定し、その平均値を平均濃度として下記基準により評価した。尚、印字に際しては、プリンター添付のプリンタードライバーの設定として、用紙についてスーパーファイン専用紙を、モード設定について推奨設定（きれい）をそれぞれ選択して印字した。
○：平均濃度が１．６以上である
△：平均濃度が１．４以上〜１．６未満の範囲である
×：平均濃度が１．４未満である
【００４８】
インク吸収性
上記表計算ソフトウェア（エクセル）でマゼンタとグリーンのベタ画像が隣接するパターンを作成し、セイコーエプソン社製のインクジェットプリンターＰＭ−９００Ｃを用い、各インクジェット記録用紙にこのデータを印字した。印刷物におけるマゼンタとグリーンの境界部分の滲み（ブリード）を、下記の基準にて目視によって評価した。マゼンタとグリーンで生じるブリードは黒色になるため、より厳密な評価ができる。尚、印字に際しては、プリンター添付のプリンタードライバーの設定として、用紙についてスーパーファイン専用紙を、モード設定について推奨設定（きれい）をそれぞれ選択して印字した。
◎：境界部で滲みが全く認められない
○：境界部で滲みがほとんど認められない
△：境界部で滲みがやや認められる
×：境界部で滲みが著しく認められる
【００４９】
印刷適性
オフセット印刷機（ローランド社製Ｒ−２０２）を用い、所定のインキ（東洋インキＴＫハイユニティ藍ＭＺ）及び湿し水（５％ＩＰＡ（イソプロピルアルコール）水溶液）を用いてインク受理層に印刷した。印刷面のピッキング（剥け）、及び転写ぬけ（インキが転写しない部分）の状態を観察し、下記基準によって評価した。
ピッキング
◎：ピッキングが全く発生しない。
○：ピッキングが殆ど発生しない。
△：ピッキングが一部発生する。
×：ピッキングの発生が顕著である。
転写ぬけ
◎：転写ぬけが全く発生しない。
○：転写ぬけが殆ど発生しない。
△：転写ぬけが一部発生する。
×：転写ぬけの発生が顕著である。
【００５０】
【表２】

【００５１】
表２から明らかなように、本発明の実施例１〜６では、発色性、インク吸収性に優れ、さらにピッキング及び転写ぬけがいずれも低減されていることが実証された。一方、ピーク面積比が１．５未満の比較例１、３の場合、ピッキングが顕著に生じ、ピーク面積比が５を超えた比較例４の場合、インク吸収性に劣った。このようなことから、ピーク面積比を１．５〜５とすることが必要なことがわかる。
【００５２】
また、１８０度剥離強度が０．３８ｋＮ／ｍ未満の比較例２の場合はピッキングが顕著に生じ、０．７６ｋＮ／ｍを超えた比較例４の場合は、インク吸収性に劣った。このようなことから、１８０度剥離強度を０．３８〜０．７６ｋＮ／ｍとすることが必要なことがわかる。
【００５３】
以上のことから、１８０度剥離強度とピーク面積比をともに本実施例の範囲内に規定することが必要なことがわかる。つまり、発色性、インク吸収性、印刷適性にともに優れたインクジェット記録用紙を得るには、１８０度剥離強度とピーク面積比の双方に注目すべきことが明らかである。
【００５４】
なお、プリントサーフラフネス（ＰＳ粗さ）が２．５μｍ未満の実施例５の場合は、実施例１〜３に比べてインク吸収性が若干劣り、６．０μｍを超えた実施例４の場合は、実施例１〜３に比べて転写ぬけが若干多かった。このようなことから、プリントサーフラフネスを２．５〜６．０μｍとすると、特にオフセット印刷特性が好ましくなることがわかる。又、結着剤におけるＥＶＡの割合がＰＶＡに対して２．０を超えた実施例６の場合は、上記割合が０．７１〜１．５の範囲にある実施例１〜３に比べて発色性やインク吸収性が若干劣った。このようなことから、結着剤におけるＥＶＡの割合をＰＶＡに対して０．５〜２．０とすると好ましいことがわかる。
【００５５】
【発明の効果】
本発明においては、１８０度剥離強度と、Ｃ_１Ｓ／Ｓｉ_２Ｐで表されるインク受理層表面の炭素とケイ素の存在比をともに規定することで、発色性、インク吸収性だけでなく、印刷適性に優れたインクジェット記録用紙を得ることができる。特に、高速インクジェット印刷やオフセット印刷において問題となる粉落ちが生じず、インク受理層強度の高いインクジェット記録用紙を得ることができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an ink jet recording paper, and more particularly, to an ink jet recording paper excellent in color developability, ink absorbency, and strength of an ink receiving layer.
[0002]
[Prior art]
In the ink jet recording system, an image is formed on recording paper by flying ink droplets by various methods. Therefore, high-speed printing and full-color printing are easy, and the price of the printing apparatus can be reduced. In particular, in recent full-color ink jet printers, it is possible to realize high image quality close to silver halide photography by using photo inks having minute ink droplets and a low dye concentration and further using paper dedicated to photography.
[0003]
On the other hand, in order to cope with high-speed printing, it is required to reduce paper jams and improve transportability of ink jet recording paper. This paper jam is caused by the fact that components of the coating layer (especially the ink receiving layer on the surface) of the recording paper fall off, and the transport roll of the printer slides due to the powder dropping phenomenon, and the paper cannot be fed. In addition, application of inkjet recording paper to offset printing is being studied, but the above-described powder dropping phenomenon causes a defect called "picking" (peeling of the offset printed portion). Paper is needed.
[0004]
For this reason, a technology that enables high-speed printing and offset printing by using a silica-based pigment has been reported (for example, see Patent Document 1). Also, by defining the 180-degree peel strength between the ink receiving layer and the pressure-sensitive adhesive tape, or by specifying the abundance ratio of carbon and silicon on the surface of the ink receiving layer by X-ray photoelectron spectroscopy, the surface strength is increased to reduce powder falling. Techniques that have been prevented have been reported (for example, see Patent Documents 2 and 3).
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-2002-127587
[Patent Document 2]
JP-A-11-138976
[Patent Document 3]
JP-A-10-151846
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the case of the technique described in Patent Document 2, only the peel strength of the entire recording paper is measured, and it cannot be said that the strength of the surface of the ink receiving layer is actually accurately indicated. That is, since the peel strength is determined by the weakest part of the recording paper, it may indicate the internal strength of the ink receiving layer, the strength of the lower layer of the ink receiving layer, or the strength of the support. Therefore, with the ink jet recording paper defined in this way, it is not possible to completely prevent powder falling.
[0007]
Further, in the case of the technique described in Patent Document 3, application to offset printing is not considered, and therefore, it cannot be said that the technique is suitable for offset printing.
SUMMARY OF THE INVENTION Accordingly, an object of the present invention is to provide an ink jet recording sheet which is excellent in color developability and ink absorbability, has a high strength of an ink receiving layer, and can prevent the phenomenon of powder falling off the surface.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted various studies in order to solve the above-described problems, and as a result, have found that the peel strength described below and the problem can be solved by defining the abundance ratio of carbon and silicon on the surface of the ink receiving layer in a special range. I found it.
Therefore, the object of the present invention is to provide an ink jet recording paper having an ink receiving layer containing synthetic amorphous silica and a binder on one or both sides of a support, wherein the ink receiving layer and the ink receiving layer are stuck thereon. When the 180-degree peel strength with the attached pressure-sensitive adhesive tape is 0.38 to 0.76 kN / m, and the surface of the ink receiving layer is measured by X-ray photoelectron spectroscopy, _1S / Si _2P (However, C _1S : Peak area derived from 1S orbital of carbon, Si _2P : Peak area derived from the 2P orbital of silicon) was 1.5 to 5.0.
In particular, in the case where the soft surfing is specified in ISO-8791 / 4 and the print surfing at 980 kPa is 2.5 to 6.0 μm, or when the binder is used in a weight ratio of polyvinyl alcohol 1 to ethylene vinyl acetate, When the polymer latex is contained at a ratio of 0.5 to 2.0, the coloring property and the ink absorbing property are excellent, and the phenomenon of powder falling from the surface of the ink receiving layer can be effectively prevented.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described specifically. The ink jet recording paper of the present invention is constituted by providing an ink receiving layer containing synthetic amorphous silica and a binder on one or both sides of a support. It is essential that the strength of the ink receiving layer described below and the abundance ratio of carbon and silicon on the surface of the ink receiving layer be defined as follows.
[0010]
First, in the present invention, as an index indicating the strength of the ink receiving layer, the 180-degree peel strength between the ink receiving layer and the adhesive tape stuck thereon is 0.38 to 0.76 kN / m. Here, the 180-degree peel strength is measured as follows in accordance with the method specified in JIS-K6854. First, a cellophane tape (registered trademark, made by Nichiban, width 18 mm), which is an adhesive tape, is stuck on the surface of the ink receiving layer except for the end portion, and a roller having a weight of 5 kg is rolled back and forth 5 times on the tape surface, and the tape is stuck. Then, the end of the tape not attached is turned 180 degrees so as to form a U-shape in side view. On the other hand, a holding plate is bonded to the back surface of the ink jet recording paper. Then, the tape end is attached to a moving head of a constant-speed tensile tester, the gripping plate is attached to a fixed head, and the moving head is moved at a speed of 100 mm / min. Peel off from the surface of the ink receiving layer and measure the load at that time.
[0011]
Here, if the 180-degree peel strength is less than 0.38 kN / m, the strength of the ink receiving layer and other coating layers is reduced, so that powder dropping which causes picking during offset printing is likely to occur. On the other hand, if the 180-degree peel strength exceeds 0.76 kN / m, the strength of the ink receiving layer is improved, but the ink absorbency is reduced and the print quality is deteriorated.
[0012]
Furthermore, in the present invention, when the surface of the ink receiving layer is measured by X-ray photoelectron spectroscopy, C _1S / Si _2P (However, C _1S : Peak area derived from 1S orbital of carbon, Si _2P : Peak area derived from 2P orbital of silicon) is set to 1.5 to 5.0. The reason for adopting this rule is as follows. In other words, what is most important for the high-speed printability and offset printability of the ink jet recording paper is the state (strength) of the outermost surface of the ink receiving layer, but these characteristics cannot be sufficiently evaluated only by the peel strength. That is, since the peel strength is determined by the weakest part of the recording paper, it may indicate the internal strength of the ink receiving layer, the strength of the lower layer of the ink receiving layer or the strength of the support, and is not necessarily the outermost surface of the ink receiving layer. Did not evaluate the strength of
[0013]
Accordingly, the present inventors have conducted intensive studies and as a result, by defining not only the 180-degree peel strength but also the abundance ratio of the binder and the synthetic amorphous silica on the surface of the ink receiving layer, By accurately evaluating the strength of the surface, it was found that the powder drop phenomenon that affects high-speed printing and offset printing can be significantly suppressed. Here, the X-ray photoelectron spectroscopy is a method of quantitatively measuring a constituent element having a depth of about 3 to 50 angstroms from the outermost surface of the sample (Surface Analysis Picture Book, edited by The Surface Science Society of Japan, Gakkai Shuppan Center, No. 124- See section 125, X-ray photoelectron spectroscopy). Therefore, if this method is used, element measurement near the outermost surface of the ink receiving layer can be performed, and the above evaluation can be accurately performed.
[0014]
In addition, X-ray photoelectron spectroscopy is a method for measuring the kinetic energy of photoelectrons emitted from inner electrons of an element when the element is irradiated with X-rays. Then, the peak area C derived from the 1S orbit of carbon contained in the binder such as the aqueous resin in the ink receiving layer. _1S And the peak area Si derived from the 2P orbital of silicon contained in the synthetic amorphous silica _2P Is measured, and C _1S / Si _2P By calculating the above, it is possible to evaluate the abundance ratio of the binder and the synthetic amorphous silica on the surface of the ink receiving layer, and the strength of the outermost surface of the ink receiving layer. Here, the peak area is an amount corresponding to the kinetic energy of photoelectrons of each element detected in a predetermined measurement area.
[0015]
In the present invention, the above C _1S / Si _2P Is set to 1.5 to 5.0 because C _1S / Si _2P Is less than 1.5, the strength is reduced due to a small amount of the binder on the surface of the ink receiving layer, and picking at the time of offset printing due to powder dropping and transport failure by an inkjet printer occur. Also, C _1S / Si _2P Is more than 5.0, the amount of the binder on the surface of the ink receiving layer becomes excessive, and the powder absorption is eliminated, but the ink absorbency deteriorates, and there is a practical problem. Preferably, C _1S / Si _2P Is set to 1.7 to 4.5.
[0016]
Above peel strength and ratio C _1S / Si _2P Can be adjusted to the above range by changing the compounding ratio of the synthetic amorphous silica and the binder in the ink receiving layer, or changing the drying conditions at the time of coating the ink receiving layer. It is preferable that the mixing ratio is changed in the range of 40 to 70 parts by weight of the binder with respect to 100 parts by weight of the synthetic amorphous silica. As for the drying conditions, it is preferable to use a method in which hot air is applied from both above and below the recording paper to speed up the drying. In addition, as a specific method of changing the drying conditions, in addition to changing the drying temperature, air volume, or time, it can be performed by changing the type and thickness of the support for coating the ink receiving layer. . For example, if the support is too thick, it is difficult to dry even if the above-described drying method from both the upper side and the lower side is employed, so that the basis weight of the support is 200 g / m so that the drying is quicker. ² It is preferred that:
[0017]
The ink jet recording paper of the present invention is defined in ISO-8791 / 4 (1992), and preferably has a soft backing and a print surfing at 980 kPa of 2.5 to 6.0 μm, more preferably 2.5 to 6.0 μm. It is good to be 5.0 μm. When the print surfing is less than 2.5 μm, there is no problem in the offset printing itself, but the smoothness of the paper surface is too high, and the ink absorbency during inkjet printing and the printer transportability are reduced. On the other hand, if the print surfing exceeds 6.0 μm, the surface of the paper becomes rough, so that it is easy to cause transfer omission (a portion where ink is not transferred), and the offset printability is poor.
[0018]
Next, the support and the coating layer constituting the inkjet recording paper of the invention will be described.
The support is mainly obtained by paper-making a material obtained by internally adding a filler to pulp. As the pulp, it is preferable to use bleached chemical pulp such as LBKP or NBKP by a known technique. Further, one or more kinds of mechanical pulp such as GP, PGW, RMP, TMP, CTMP, CMP and CGP, waste paper pulp such as DIP and non-wood pulp are mixed with the above chemical pulp at a ratio according to purpose. Can be used. Note that the abbreviations indicating the types of pulp described above are based on JIS paper pulp terminology.
[0019]
As the filler internally added to the pulp, kaolin, clay, talc, titanium dioxide, calcium carbonate, synthetic silica and the like can be used. In addition, a sizing agent, a sulfuric acid band, a water-proofing agent, a retention improver, a fluorescent brightener, and the like can be added to the pulp raw material as additive chemicals. As these additive chemicals, conventionally known chemicals can be used. For example, examples of the sizing agent include rosin (solution type, emulsion type), alkyl ketene dimer, alkenyl succinic anhydride, wax, styrene resin, olefin resin, styrene acrylic resin, styrene maleic resin, and the like. Can be
[0020]
Then, the pulp raw material blended with these fillers and additive chemicals is used to form the support of the present invention by appropriately using various known paper machines such as a fourdrinier paper machine, a circular net paper machine, and a twin wire paper machine. be able to. In addition, a coating solution containing starch and a starch derivative as main components can be coated or impregnated on the support thus formed using a known device such as a size press device or a gate roll coater. If necessary, auxiliaries such as a sizing agent and a fluorescent whitening agent may be appropriately added to the above-mentioned coating solution as long as the effects of the present invention are not impaired.
[0021]
The ink receiving layer in the present invention contains synthetic amorphous silica and a binder, and may be provided on one side or both sides of the support. The synthetic amorphous silica serves as a pigment for the ink receiving layer. Synthetic amorphous silica is used because it is more suitable for inkjet printing than other pigments (for example, calcium carbonate). Preferably, when synthetic amorphous silica having an oil absorption of 150 to 300 mL / 100 g according to the measurement method specified in JIS K5101 is used, the coloring property and the ink absorbing property can be improved.
[0022]
The binder is not particularly limited, and is used for the purpose of binding the pigment, maintaining the surface strength, securing the ink absorbency, and the like in order to maintain the properties as a coating film. As the binder, for example, starch derivatives such as oxidized starch, etherified starch, phosphated starch, cellulose derivatives such as carboxymethylcellulose, hydroxyethylcellulose, casein, gelatin, proteins such as soy protein, polyvinyl alcohol, polyvinylpyrrolidone , A water-soluble resin such as a maleic anhydride resin, a conjugated diene copolymer latex such as a styrene-butadiene copolymer, a methyl methacrylate-butadiene copolymer, a vinyl chloride-vinyl acetate copolymer, an acrylic ester and methacrylic acid An acrylic copolymer latex such as an ester polymer or a copolymer, a vinyl copolymer latex such as an ethylene-vinyl acetate copolymer, or various copolymers containing such a functional group such as a carboxy group. Functional group-modified copolymer latex modified by monomer, aqueous binder composed of thermosetting synthetic resin such as melamine resin and urea resin, polyurethane resin, unsaturated polyester resin, polyvinyl butyral, alkyd resin latex And the like.
[0023]
In the present invention, at least one kind of these binders can be used, or two or more kinds may be combined. The mixing ratio of the binder is preferably 40 to 70 parts by weight based on 100 parts by weight of the synthetic amorphous silica (pigment). If the blending ratio of the binder is less than 40 parts by weight, the strength of the surface of the ink receiving layer becomes insufficient, and if it exceeds 70 parts by weight, the ink absorbency may be insufficient.
[0024]
Preferably, when a mixture of polyvinyl alcohol and ethylene-vinyl acetate copolymer latex is used as the binder, an ink jet recording paper excellent in color developability and ink absorption is obtained. In particular, it is more preferable to mix the ethylene-vinyl acetate copolymer latex at a ratio of 0.5 to 2.0 with respect to polyvinyl alcohol 1 by weight ratio. If the blending ratio of the ethylene-vinyl acetate copolymer latex is less than 0.5, the ratio of the binder present on the surface of the ink receiving layer decreases, and the strength of the surface of the ink receiving layer decreases. If it exceeds 0, the ratio of the binder existing on the surface of the ink receiving layer becomes too large, and the ink absorbency decreases.
[0025]
The ink receiving layer preferably contains a metal salt or a cationic compound in addition to the synthetic amorphous silica and the binder. These have a function of fixing the ink to make the print density appropriate and imparting water resistance of the printed matter in the ink jet recording system. The cationic compound is not particularly limited, and a secondary amine that forms an insoluble salt with a sulfonic acid group, a carboxyl group, or the like in a water-soluble direct dye contained in an aqueous dye ink or in a water-soluble acidic dye. It is a dye fixing agent containing a tertiary amine or quaternary ammonium salt. The cationic compounds may be used alone or in combination of two or more.
[0026]
The ink receiving layer may further include a pigment dispersant, a thickener, a fluidity improver, an antifoaming agent, a foam inhibitor, a release agent, a foaming agent, a penetrant, a coloring dye, a coloring pigment, a fluorescent A whitening agent, an ultraviolet absorber, an antioxidant, an antiseptic, an antibacterial agent, a water-proofing agent, a surfactant and the like can be appropriately added as long as the effects of the invention are not impaired.
[0027]
The coating amount of the ink receiving layer is 3 to 20 g / m ² And more preferably 5 to 15 g / m ² It is. Coating amount 3g / m ² If it is less than 1, the absorption of the ink solvent becomes insufficient, and bleeding may be remarkably caused particularly in an image of a mixed color system. The coating amount is 20 g / m ² When the recording paper after coating is exceeded, the ink receiving layer falls into a powder form from the support when the recording paper is wound into a lithographic plate or cut into small pieces. There is a possibility that problems such as falling off due to a decrease in the surface strength of the ink receiving layer may occur.
[0028]
As a method of applying the ink receiving layer to the support, various coating apparatuses such as various blade coaters, roll coaters, air knife coaters, bar coaters, gate roll coaters, curtain coaters, short dwell coaters, gravure coaters, Coating can be performed using a flexographic gravure coater, a size press, or the like on-machine or off-machine. After the ink receiving layer is applied, the surface of the ink receiving layer can be treated with a calendar device such as a machine calender, a super calender, and a soft calender.
[0029]
When the ink receiving layer is provided only on one surface of the support, a recording layer obtained by applying a binder and a cationic compound and drying the coating may be provided on the other surface. The same binder as that used for the ink receiving layer can be used. The cationic compound is often used for the purpose of fixing the dye in the ink and improving the water resistance, and may be the same as that used for the ink receiving layer.
[0030]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples and Comparative Examples, but the present invention is not limited thereto. Unless otherwise specified, "parts" and "%" described below represent "parts by weight" and "% by weight", respectively.
[0031]
Embodiment 1 FIG.
Manufacture of support
100 parts of pulp prepared by beating 100% hardwood bleached kraft pulp and adjusting its freeness to 350 ml is added with 10 parts of kaolin, 1.0 part of sulfuric acid band, 0.1 part of rosin-based sizing agent, retention agent and dye. Then, a paper web was formed on a fourdrinier paper machine. After the paper web was dried, a liquid containing 5% of oxidized starch (MS3600, manufactured by Nippon Shokuhin Kako) and 0.1% of a surface sizing agent (Colopearl, manufactured by Hoshiko Chemical Co., Ltd.) was dried using a size press to a weight of 3. 5g / m ² After drying, machine calendering is applied and the basis weight is 200 / m ² Was produced.
Manufacture of ink receiving layer
70 parts of synthetic amorphous silica (Nipgel AY-603, oil absorption 290 mL / 100 g, manufactured by Nippon Silica Industry), 30 parts of synthetic amorphous silica (Mizukasil P-50, oil absorption 170 mL / 100 g, manufactured by Mizusawa Chemical Industry), polyvinyl alcohol 35 parts of PVA-117 (manufactured by Kuraray), 25 parts of ethylene vinyl acetate copolymer latex (manufactured by Ricabond BE-7000, manufactured by Chuo Rika Kogyo), 2 parts of cationic sizing agent (Polymalon 360 manufactured by Arakawa Chemical Industries), dye fixing agent, An antifoaming agent and dilution water were blended to prepare a coating solution having a solid content of 18%. The coating amount of this coating liquid was 12 g / m 2 using an air knife coater. ² Was applied to the above support to form an ink receiving layer. After drying, the surface of the ink receiving layer was subjected to a surface treatment with a soft calender under the condition of 200 kPa to obtain an ink jet recording paper.
[0032]
2. Example 2
Ink jet recording was carried out in exactly the same manner as in Example 1 except that the polyvinyl alcohol to be blended in the coating liquid was changed to 20 parts, the ethylene-vinyl acetate copolymer latex was changed to 30 parts, and the operating condition of the soft calender was changed to 300 kPa. I got the paper.
[0033]
3. Example 3
The basis weight of the support is 70 g / m ² An ink jet recording paper was obtained in exactly the same manner as in Example 1 except that the polyvinyl alcohol to be mixed into the coating liquid was changed to 20 parts and the ethylene-vinyl acetate copolymer latex was changed to 25 parts.
[0034]
4. Example 4
An ink jet recording paper was obtained in exactly the same manner as in Example 2, except that the surface treatment of the ink receiving layer by the soft calender was not performed.
[0035]
5. Example 5
An ink jet recording sheet was obtained in exactly the same manner as in Example 2, except that the surface treatment of the ink receiving layer was performed twice at 300 kPa using a soft calender.
[0036]
6. Example 6
The basis weight of the support is 70 g / m ² An ink jet recording paper was obtained in exactly the same manner as in Example 2 except that the amount of polyvinyl alcohol to be blended in the coating solution was 20 parts and the amount of the ethylene-vinyl acetate copolymer latex was 45 parts.
[0037]
7. Comparative Example 1
The basis weight of the support is 250 g / m ² An ink jet recording paper was obtained in exactly the same manner as in Example 2, except that
[0038]
8. Comparative Example 2
The basis weight of the support is 70 g / m ² Except that the polyvinyl alcohol to be blended in the coating liquid was 20 parts, the ethylene-vinyl acetate copolymer latex was changed to 15 parts, and the operating conditions of the soft calender device were set to 300 kPa, in exactly the same manner as in Example 1. Inkjet recording paper was obtained.
[0039]
9. Comparative Example 3
The basis weight of the support is 70 g / m ² And 35 parts of polyvinyl alcohol to be blended in the coating liquid, 5 parts of ethylene-vinyl acetate copolymer latex, and the surface treatment of the ink receiving layer was not performed by a soft calender device. An ink jet recording paper was obtained in exactly the same manner.
[0040]
10. Comparative Example 4
The basis weight of the support is 70 g / m ² An ink jet recording paper was obtained in exactly the same manner as in Example 1 except that the amount of polyvinyl alcohol to be mixed in the coating liquid was changed to 40 parts, and the amount of the ethylene-vinyl acetate copolymer latex was changed to 40 parts.
[0041]
Table 1 shows the basis weight of the support of the ink jet recording paper obtained in each of the examples and the comparative examples, the composition of the binder in the ink receiving layer (the blended amount of PVA and EVA), and the calender pressure in the surface treatment of the ink receiving layer. Shown in In the table, PVA indicates polyvinyl alcohol, and EVA indicates ethylene-vinyl acetate copolymer latex.
[0042]
[Table 1]

[0043]
For the inkjet recording paper obtained in each of the examples and comparative examples, the 180-degree peel strength, the peak area ratio, and the print surf-roughness were measured by the methods described below, and at the same time, the coloring property, the ink absorption property, and the printability (picking property) were measured. And transfer omission) were evaluated. Table 2 shows the results. When the evaluation symbols in the table are ◎ to ○, they can be used without any particular problem, but when △, it means that it is preferable to improve, and when x, it means that improvement is required. I do.
[0044]
180 degree peel strength
According to the method defined in JIS-K6854, a cellophane tape (registered trademark, made by Nichiban, width 18 mm) as an adhesive tape is stuck on the surface of the ink receiving layer except for the end, and a roller having a self-weight of 5 kg is rolled back and forth five times on the tape surface. After adhering the tape, the end of the tape not adhered was turned 180 degrees so as to form a U-shape in side view. On the other hand, a holding plate was adhered to the back surface of the ink jet recording paper. Then, the tape end is attached to a moving head of a constant-speed tensile tester (ORIENTEC, TENSILON RTC-1210A), the gripping plate is attached to a fixed head, and the moving head is moved at a speed of 100 mm / min. The tape was peeled from the surface of the ink receiving layer by moving the tape in parallel with the above, and the load at that time was measured.
[0045]
Peak area ratio
Peak area C derived from 1S orbit of carbon on the surface of the ink receiving layer _1S , Peak area Si derived from 2P orbital of silicon _2P Was determined with an X-ray photoelectron spectrometer (JP-80, manufactured by JEOL Ltd.). The measurement conditions were as follows: the acceleration voltage of the X-ray source was 10 kV, the emission power source was 10 mA, and the measurement area was a circle having a diameter of 6 mm. The peaks of C and Si are measured, and the peak area is determined by a half-width method (method of multiplying the peak height by the half-width of the intensity curve to determine the peak area approximately as a triangle). _1S / Si _2P Was calculated.
[0046]
Measurement of Print Surf Roughness (PS Roughness)
The print surfing of the surface of the ink receiving layer was measured according to ISO-8791 / 4 (1992). The measuring machine is a PARKER PRINT-SURF Roughness Tester Model No. manufactured by Messmer. The measurement was performed using Me-90 under the conditions of soft backing and a clamp pressure of 980 kPa.
[0047]
Chromogenicity
Solid image data of black (BK), cyan (C), magenta (M), and yellow (Y) was prepared using spreadsheet software (Excel of Microsoft), and an inkjet printer PM-900C manufactured by Seiko Epson was used. This data was printed on each ink jet recording paper. After leaving each ink-jet recording sheet after printing in a constant temperature and humidity chamber for 24 hours, the print density of each color was measured using a Macbeth densitometer (RD915, manufactured by Macbeth), and the average value was used as the average density. Was evaluated. At the time of printing, as a setting of the printer driver attached to the printer, printing was performed by selecting Super Fine paper for paper and recommended setting (fine) for mode setting.
：: Average density is 1.6 or more
Δ: The average concentration is in the range of 1.4 or more to less than 1.6.
×: Average density is less than 1.4
[0048]
Ink absorption
A pattern in which magenta and green solid images were adjacent to each other was created with the above spreadsheet software (Excel), and this data was printed on each inkjet recording paper using an inkjet printer PM-900C manufactured by Seiko Epson Corporation. Bleeding (bleed) at the boundary between magenta and green in the printed matter was visually evaluated according to the following criteria. Since the bleed generated in magenta and green becomes black, more precise evaluation can be performed. At the time of printing, as a setting of the printer driver attached to the printer, printing was performed by selecting Super Fine paper for paper and recommended setting (fine) for mode setting.
◎: No bleeding is observed at the boundary
：: Little bleeding is observed at the boundary
Δ: Bleeding was slightly observed at the boundary
×: Remarkable bleeding is observed at the boundary
[0049]
Printability
Using an offset printing machine (R-202, manufactured by Roland), printing was performed on the ink receiving layer using a predetermined ink (Toyo Ink TK High Unity Ai MZ) and a fountain solution (5% IPA (isopropyl alcohol) aqueous solution). The state of picking (peeling) of the printed surface and the state of transfer bleeding (a part where ink was not transferred) were observed and evaluated according to the following criteria.
picking
A: Picking does not occur at all.
：: Picking hardly occurs.
Δ: Picking occurs partially.
X: Picking is remarkable.
Transfer
：: No transfer penetration occurs.
：: Transfer void hardly occurs.
Δ: Partial transfer was generated.
X: The occurrence of transfer voids is remarkable.
[0050]
[Table 2]

[0051]
As is clear from Table 2, in Examples 1 to 6 of the present invention, it was demonstrated that the coloring property and the ink absorbing property were excellent, and that the picking and the transfer omission were all reduced. On the other hand, in the case of Comparative Examples 1 and 3 in which the peak area ratio was less than 1.5, picking occurred remarkably, and in the case of Comparative Example 4 in which the peak area ratio exceeded 5, ink absorption was poor. From this, it is understood that the peak area ratio needs to be 1.5 to 5.
[0052]
In the case of Comparative Example 2 in which the 180-degree peel strength was less than 0.38 kN / m, picking occurred remarkably, and in the case of Comparative Example 4 in which the peel strength exceeded 0.76 kN / m, the ink absorbency was poor. From this, it is understood that it is necessary to set the 180 degree peel strength to 0.38 to 0.76 kN / m.
[0053]
From the above, it is understood that it is necessary to define both the 180-degree peel strength and the peak area ratio within the range of the present embodiment. In other words, it is clear that attention must be paid to both the 180-degree peel strength and the peak area ratio in order to obtain an ink jet recording sheet having excellent color developability, ink absorbency, and printability.
[0054]
In the case of Example 5 in which the print surf roughness (PS roughness) was less than 2.5 μm, the ink absorbency was slightly inferior to those in Examples 1 to 3, and in the case of Example 4 in which it exceeded 6.0 μm. The transfer was slightly higher than in Examples 1 to 3. From these facts, it can be seen that when the print surfing is 2.5 to 6.0 μm, the offset printing characteristics are particularly preferable. Further, in the case of Example 6 in which the ratio of EVA in the binder exceeded 2.0 with respect to PVA, the color was more developed than in Examples 1 to 3 in which the ratio was in the range of 0.71 to 1.5. Properties and ink absorbency were slightly inferior. From this, it can be seen that it is preferable to set the ratio of EVA in the binder to 0.5 to 2.0 with respect to PVA.
[0055]
【The invention's effect】
In the present invention, the 180 degree peel strength and C _1S / Si _2P By defining both the abundance ratio of carbon and silicon on the surface of the ink receiving layer represented by the formula, it is possible to obtain an ink jet recording paper having not only excellent color developability and ink absorbency but also excellent printability. In particular, it is possible to obtain an ink jet recording paper having a high strength of the ink receiving layer without causing powder drop which is a problem in high speed ink jet printing or offset printing.

Claims

In an ink jet recording paper provided with an ink receiving layer containing synthetic amorphous silica and a binder on one or both surfaces of a support, 180-degree peeling of the ink receiving layer and the adhesive tape stuck thereon is performed. When the strength is 0.38 to 0.76 kN / m and the surface of the ink receiving layer is measured by X-ray photoelectron spectroscopy, C _1S / Si _2P (where C _1S is derived from 1S orbit of carbon) (2) peak value derived from 2P orbital of silicon (Si _2P : peak area derived from 2P orbit of silicon) is 1.5 to 5.0.

2. The ink jet recording paper according to claim 1, wherein the print surfing at 980 kPa is 2.5 to 6.0 [mu] m as defined in ISO-8791 / 4.

3. The method according to claim 1, wherein the binder comprises a mixture of polyvinyl alcohol 1 and ethylene vinyl acetate copolymer latex 0.5 to 2.0 at a weight ratio. 4. Ink jet recording paper.