JP2004266713A - ハンドオーバ制御方法及び移動通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】移動体端末のハンドオーバ処理に先立って所定範囲内の基地局のリソースを予約し、スムーズなハンドオーバを実現することを目的とする。
【解決手段】移動局と基地局からなる移動通信システムにおけるハンドオーバ制御方法であり、移動局に近い基地局の中から、前記移動局毎に固有の優先度に基づいて決定した数の基地局のリソースをハンドオーバ処理に先立って予約し、ハンドオーバ処理時に先の予約リソースを使用して移動先基地局下での通信を開始するもので、移動局に近い基地局の中から、移動局に固有の優先度により決定した数の基地局に対して、ハンドオーバ用のリソースを予約するもので、複数の基地局のリソースを予約することで、スムーズなハンドオーバを実現する。
【選択図】 図1
【解決手段】移動局と基地局からなる移動通信システムにおけるハンドオーバ制御方法であり、移動局に近い基地局の中から、前記移動局毎に固有の優先度に基づいて決定した数の基地局のリソースをハンドオーバ処理に先立って予約し、ハンドオーバ処理時に先の予約リソースを使用して移動先基地局下での通信を開始するもので、移動局に近い基地局の中から、移動局に固有の優先度により決定した数の基地局に対して、ハンドオーバ用のリソースを予約するもので、複数の基地局のリソースを予約することで、スムーズなハンドオーバを実現する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する利用分野】
本発明は、携帯電話や無線LAN網に代表される移動体通信の移動局を制御する制御システムに係り、特に、移動局が通信の相手方の基地局を切り替えるハンドオーバ制御方法及び移動通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
セルラー形式の携帯電話や無線LAN等を用いた移動体ネットワークにおいては、端末が移動しても接続を維持するために、いわゆるハンドオーバと呼ばれる処理が重要である。例としてセルラー方式の携帯電話の場合、ある基地局がカバーするセル内で通信中の移動局が、他の基地局のセルへ移動する場合、移動先の基地局の通信チャネルに空きがあれば、チャネルの割り当てを受けて通信を継続することができる。この処理をハンドオーバと呼ぶ。
【0003】
ところが、前述の例で移動先の基地局の通信チャネルに空きがない場合には、チャネルの割り当てを受けられずに通信が切断されてしまう。
【0004】
そこで、例えば特許文献1では、移動局の移動先を受信電界強度により予測し、移動先の基地局に対して、移動先情報を移動局の到着予測時刻にあらかじめチャネルを確保しておくことにより、回線切断や瞬断の少ない効率的通信を可能としている。更に呼に優先度を付けて、高い優先度の呼に優先的にチャネルを割り当てることで、リアルタイム通信の品質を高く保つことを可能としている。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−46753号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の特許文献1の方法では、移動先基地局と到達時刻を予測する必要があり、移動局が不規則に移動したり、高速移動したりする場合には予測が困難になるという課題があった。
【0007】
本発明は、移動局に固有の優先度により決定した複数の基地局に対してハンドオーバ用のリソースを予約することで、ハンドオーバの成功率を高めることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題を鑑みて、本発明は、移動局に近い基地局の中から、移動局に固有の優先度により決定した数の基地局に対して、ハンドオーバ用のリソースを予約するもので、複数の基地局のリソースを予約することで、ハンドオーバの成功率を高めることができる。また、優先度の高い移動局に対しては、多くの基地局に対してリソースを予約することで、ハンドオーバの成功率を高めることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、移動局と基地局からなる移動通信システムにおけるハンドオーバ制御方法であり、移動局に近い基地局の中から、前記移動局毎に固有の優先度に基づいて決定した数の基地局のリソースをハンドオーバ処理に先立って予約し、ハンドオーバ処理時に先の予約リソースを使用して移動先基地局下での通信を開始することにより、優先度が高いほど広範囲のリソースを予約することができ、スムーズなハンドオーバを実現することができる、という作用を有する。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のハンドオーバ制御方法において、リソース予約する基地局数を、移動局固有の優先度及び移動局の移動速度に基づいて決定することとしたものであり、移動局の移動速度が速いほど広範囲の基地局のリソースを予約できる、という作用を有する。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のハンドオーバ制御方法において、リソース予約する基地局数を、移動局固有の優先度及び移動局の通信時間に応じて決定することとしたものであり、移動局の通信時間が長い、すなわち従量制課金の場合に通信料金を多く支払うユーザに対して、より広範囲の基地局のリソースを予約できる、という作用を有する。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のハンドオーバ制御方法において、リソース予約する基地局数を、移動局固有の優先度及び移動局上で使用されるアプリケーションに応じて決定することとしたものであり、高料金のアプリケーションや、リソース不足によって品質が著しく低下するようなアプリケーションに対して、より広範囲の基地局のリソースを予約できる、という作用を有する。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4記載のハンドオーバ制御方法において、移動局毎のリソース予約を、基地局単位で予約の発生順に管理し、予約したリソースを使用せずに予約を削除する場合には、最も古いものから削除することとしたものであり、予約の管理を簡素化できる、という作用を有する。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載のハンドオーバ制御方法において、リソースを移動局と基地局間の無線チャネルまたはデータ伝送レートとしたものであり、無線チャネルの確保だけでなく、通信品質の維持に不可欠なデータ伝送レートを確保することで、通信品質を維持したままハンドオーバ処理が行えるようになる、という作用を有する。
【0015】
請求項7に記載の発明は、少なくとも1以上の基地局と通信する基地局インタフェースと、現在通信中の基地局以外の1以上の基地局のリソースを、移動局装置に固有の優先度に基づいて決定した複数の基地局にハンドオーバ処理に先立ってリソース予約するリソース予約処理部とを具備したものであり、移動局によってリソース予約を行うことで、無線LAN等の基地局を集中管理しないネットワークにおいてもリソース予約を可能とする、という作用を有する。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の移動局装置において、リソース予約処理部は、移動局固有の優先度及び移動局の移動速度に応じてリソース予約する基地局数を決定することとしたものであり、移動局の移動速度が速いほど広範囲の基地局のリソースを予約できる、という作用を有する。
【0017】
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の移動局装置において、リソース予約処理部は、移動局固有の優先度及び通信時間に応じてリソース予約する基地局数を決定することとしたものであり、移動局の通信時間が長い、すなわち従量制課金の場合に通信料金を多く支払うユーザに対して、より広範囲の基地局のリソースを予約できる、という作用を有する。
【0018】
請求項10に記載の発明は、請求項7乃至9のいずれかに記載の移動局装置において、リソース予約処理部は、移動局固有の優先度及び移動局上で使用されるアプリケーションに応じてリソース予約する基地局数を決定することとしたものであり、高料金のアプリケーションや、リソース不足によって品質が著しく低下するようなアプリケーションに対して、より広範囲の基地局のリソースを予約できる、という作用を有する。
【0019】
請求項11に記載の発明は、請求項7乃至10のいずれかに記載の移動局装置において、リソースを移動局と基地局間の無線チャネルまたはデータ伝送レートとしたものであり、無線チャネルの確保だけでなく、通信品質の維持に不可欠なデータ伝送レートを確保することで、通信品質を維持したままハンドオーバ処理が行えるようになる、という作用を有する。
【0020】
請求項12に記載の発明は、1以上の移動局と通信する移動局インタフェースと、空きリソースと、現在使用中のリソースと、移動局毎にハンドオーバ処理に先立って確保する予約リソースとを管理し、新規接続を要求する移動局に対しては、空きリソースを割り当て、ハンドオーバを要求する移動局に対しては、リソースが予約されていれば、予約リソースを割り当て、予約されていないが空きリソースがある場合には、空きリソースを割り当てるリソースの管理をするリソース管理部とを備えた基地局装置であり、予約リソースを使用してスムーズなハンドオーバが可能となるだけでなく、予約リソースがない場合にも、空きリソースがあれば柔軟にリソースを割り当てて、ハンドオーバ処理を行うことが可能である、という作用を有する。
【0021】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の基地局装置において、リソース管理部は、移動局の予約を発生順に管理し、予約したリソースを使用せずに予約を削除する場合には、最も古いものから削除することとしたものであり、予約リソースの管理を簡素化することが可能である、という作用を有する。
【0022】
請求項14に記載の発明は、請求項12または13に記載の基地局装置において、リソースを移動局と基地局間の無線チャネルまたはデータ伝送レートとしたものであり、無線チャネルの確保だけでなく、通信品質の維持に不可欠なデータ伝送レートを確保することで、通信品質を維持したままハンドオーバ処理が行えるようになる、という作用を有する。
【0023】
請求項15に記載の発明は、請求項7乃至11のいずれかに記載の移動局装置と、請求項12乃至14のいずれかに記載の基地局装置とからなる移動通信システムであり、前記移動局装置は、移動局装置固有の優先度に基づいて決定した数の基地局のリソースをハンドオーバ処理に先立って予約し、ハンドオーバ処理時に先の予約リソースを使用して移動先基地局下での通信を開始することとしたものであり、優先度が高いほど広範囲のリソースを予約することができ、スムーズなハンドオーバを実現することができる、という作用を有する。
【0024】
請求項16に記載の発明は、移動局装置と、請求項13乃至14のいずれかに記載の基地局装置と、少なくとも1つの基地局装置と通信する基地局インタフェースと、移動局の位置情報及び優先度を管理する移動局情報管理部と、前記移動局装置の優先度に基づいて決定した数の移動局装置周辺の基地局に対して、ハンドオーバ用リソースを予約するリソース予約部とからなる資源予約装置と、を具備したものであり、移動局の負荷が低くなり、各基地局のリソースを集中管理する手段と組み合わせることにより、効率よくリソースを配分することが可能となる、という作用を有する。
【0025】
請求項17に記載の発明は、請求項15または16に記載の移動通信システムにおいて、リソースは、移動局装置と基地局装置間の無線チャネル、またはデータ伝送レートであることとしたものであり、ソースを移動局と基地局間の無線チャネルまたはデータ伝送レートとしたものであり、無線チャネルの確保だけでなく、通信品質の維持に不可欠なデータ伝送レートを確保することで、通信品質を維持したままハンドオーバ処理が行えるようになる、という作用を有する。
【0026】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
【0027】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における移動通信システムについて、図1から図8を用いて説明する。
【0028】
図1は本実施の形態におけるネットワーク構成の一例を示すものである。図1において、1は移動局、101〜112は基地局、113〜124は101〜112の各基地局のカバーする通信エリアである。
【0029】
図1では、各基地局101〜112のカバーする通信エリア101〜112は格子状に分割されており重複はないが、格子状に限定されるものでなく円形、六角形または三角形状であってもよく、また重複があってもよい。
【0030】
また、移動局1は、基地局101〜112を介して通信する。移動局1と基地局101〜112間の通信は、無線、有線のどちらでも構わない。
【0031】
以下、本実施の形態における移動通信システムの構成及び動作について、説明する。
【0032】
本実施の形態に関する移動通信システムでは、少なくとも図1に示すような構成をとる。図1において、移動局1は、最初は基地局106のカバーするエリア118に存在するため、基地局106を介して通信しているが、エリア122に移動した際には、新しい通信先として基地局110と再接続する、いわゆるハンドオーバ処理を行うことにより、通信を継続することができる。
【0033】
しかし、エリア122に移動した時点で基地局110に十分なリソースがない場合には、ハンドオーバ時に通信品質が劣化するか、ハンドオーバ自体が失敗する結果となる。
【0034】
本発明の主旨は、図1において、ハンドオーバ発生前に複数の基地局に対して必要なリソースを予約しておき、移動局の移動時に、予約しておいたリソースを使用してハンドオーバ処理を行うことで、ハンドオーバの前後での通信品質保持、及びハンドオーバ自体の成功率を向上することにある。ここで、基地局のリソースとは移動局と基地局間の無線チャネル、移動局との間のデータ送受信レート、等複数の移動局で共用するリソースを対象とする。
【0035】
移動局1がリソースを予約する基地局数は、移動局1に固有の優先度に基づいて決定する。リソース予約対象となる基地局は、移動局の近隣から選択する。
選択は、以下のいずれか、またはその他の方法で行う。
(1)受信電界強度の強い順
(2)受信電界強度の時間辺り上昇率が大きい順
(3)ランダムに選択
上記(1)または(2)を使用した場合には、移動先候補となる確率の高い基地局を選択可能であるし、特に(2)を使用した場合には、移動先候補となる基地局を選択できる確率が高くなる。
【0036】
一方、(3)を使用した場合には、移動先ではない基地局を選択する可能性があるが、処理負荷が低く、装置コストを低く抑えられる。
【0037】
図1において、移動局1のリソース予約可能な基地局数は3であり、移動局近隣の基地局の中からランダムに選択された基地局105、106、110に対して予約を行う。
【0038】
予約は、移動局1から、移動局1によって選択された各基地局に対して、直接または他の基地局を介して、予約情報を送信するか、または、予約基地局数を含めた予約情報を現在通信中の基地局に送信し、予約情報を受信した基地局によって、予約基地局数分の近隣基地局を選択して、予約情報を転送することによって行う。ここで、予約情報は移動局1が必要とするリソースの情報、移動局1の識別情報等を含む。
【0039】
移動局1が必要とするリソースとしては、移動局1の通信速度や、使用するアプリケーションによって決定されるものとする。例えば、使用帯域が64kbpsの動画ストリーミングを使用する場合には、64kbps以上のリソースを予約する旨を予約情報に含める。
【0040】
次に、移動局1は基地局110のカバーするエリア122へ移動するが、既に基地局110のリソースは確保済みであるため、ハンドオーバ時にも必要なリソースが確保され、通信品質は維持される。ところが、次に移動局1が基地局111のカバーするエリア123へ移動した場合、基地局111のリソースは予約されていないため、空きリソースがない場合には、ハンドオーバ後の通信品質は悪化するか、またはハンドオーバは失敗することになる。
【0041】
以下、本実施の形態における各装置の動作を説明する。
【0042】
まず、本実施の形態における移動局の構成及び動作を図2、図4を用いて説明する。
【0043】
図2は、移動局1の構成図である。移動局1はL1/L2処理部21、L3処理部22、上位層処理部23、リソース予約処理部24からなる。
【0044】
L1/L2処理部21は、1以上の基地局との通信における物理層、及びリンク層処理を行う。L3処理部22は、ネットワーク層における処理を行う。具体的には、基地局や、他の移動局、サーバ等との通信処理を行う。上位層処理部では、トランスポート層、セション層、アプリケーション層、移動局とユーザとのインタフェース処理等を行う。リソース予約処理部24は、ハンドオーバ処理のための基地局のリソース予約処理を行う。
【0045】
移動局1のリソース予約処理部24におけるリソース予約処理を図4に示すフローチャートを用いて説明する。
【0046】
移動局1は、予約トリガが発生する(S11)。予約トリガとしては、通信開始、通信エリア移動、一定時間毎、アプリケーションの使用開始またはファイルのダウンロード開始、移動局1の移動速度が閾値以上に達した時のうちのいずれか、または2個以上組み合わせて使用する。
【0047】
移動局1の優先度に基づいて予約基地局数を決定する(S12)。ここで、予約基地局数は優先度に加えて、以下のいずれか、または以下の組み合わせに基づいて決定してもよい。
(1)移動局の移動速度:速度が高いほど予約基地局数が多い
(2)移動局における通信時間:通信時間が長いほど予約基地局数が多い
(3)移動局のアプリケーションの優先度:高優先度(高料金)なアプリケーションほど予約基地局数が多い
次に、決定した数の基地局に対して予約処理を行い(S13)、S11に戻る。予約処理は前述したように、移動局1が選択した基地局に対して直接予約情報を送信してもよいし、現在通信中の基地局に対して予約情報を送信した後、他の基地局に対して転送してもよい。現在通信中の基地局によって予約情報を転送する場合には、予約基地局の選択は現在通信中の基地局によって行う。
【0048】
次に、本実施の形態における基地局の構成及び動作について説明する。
【0049】
図3は、本実施の形態における基地局の構成を示す図である。
【0050】
基地局は、L1/L2処理部31、33、L3処理部32、リソース管理部34を備える。L1/L2処理部31は、1以上の移動局1との通信における物理層およびリンク層処理を行う。L1/L2処理部33は、基幹網に接続され、他の基地局や外部網との通信における物理層及びリンク層処理を行う。L3処理部32は、ネットワーク層処理を行う。リソース管理部34は、移動局1との通信に使用されるリソースの管理を行う。
【0051】
図7はリソース管理部34によって管理するリソースを表す図である。管理する全体リソース70は、使用中リソース71、空きリソース72、予約リソース73からなる。
【0052】
使用中リソース71は、実際に通信に使用中のリソースである。予約リソース73は、現時点で未使用ではあるが、将来のハンドオーバのために確保しているリソースである。空きリソース72は、全体リソース70から前記使用中リソース71及び予約リソース73を除いたものである。
【0053】
以下の説明では、全体のリソースが固定であると仮定しているが、変化した場合にも同様に本発明は適用できる。
【0054】
図8は移動局1からの予約を管理する予約キューを表す。移動局1からの予約は到着順に予約キューに挿入する。予約キューには移動局1,2,3の順で予約が挿入されており、全移動局の予約リソースをあわせたリソースが、図7における予約リソースとなる。
【0055】
基地局のリソース管理部34におけるリソース予約処理を、図5に示すフローチャートを用いて説明する。リソース予約処理は、大きく分けて(1)予約処理と(2)予約キュー更新処理からなる。
【0056】
最初に、(1)予約処理について説明する。
【0057】
基地局は、移動局1または、他の基地局から移動局1の予約情報を受信する(S101)。移動局1と現在通信中であるかどうかを調べ(S102)、通信中であれば、リソース予約は不要と判断する。移動局1と現在通信中でない場合、既に予約キューに移動局1の予約があるかどうかを調べ(S103)、既にある場合には、その予約を削除し(S104)、ない場合には、そのまま空きリソースが予約リソースに対して十分あるかどうかを調べ(S105)、十分ある場合には、予約キューの最後尾に移動局1の予約を挿入する(S106)。
【0058】
ここで、図5では、移動局1と現在通信中の基地局106が予約情報を転送する場合の処理を省略している。前述のように、基地局106が予約情報を転送する場合、基地局106が予約先基地局を選択する方法と、移動局1が、予約先基地局を指定する方法のいずれかを選択できる。
【0059】
次に、(2)予約キュー更新処理について説明する。
【0060】
予約キュー更新トリガが発生する(S107)と、予約キューが空でない場合(S108)、キュー中の先頭の予約を削除する(S109)。予約キューが図8の状態の場合、移動局1の予約81が先頭にあるので、予約81が予約キューから削除される。
【0061】
予約キュー更新トリガは、一定時間毎に発生させるか、予約リソースが所定の閾値を超えるか、または空きリソースが所定の閾値を下回るか、のうちのいずれか一つまたは、二つ以上を組み合わせて発生させる。
【0062】
次に、図1、図6を用いて、移動局1の移動に沿ってハンドオーバ処理における基地局の動作について説明する。
【0063】
図1において、移動局はエリア118、122、123の順に移動し、エリア間の移動時にハンドオーバトリガが発生する。
【0064】
以下、移動局1がエリア118から122に移動するときに発生する1回目のハンドオーバトリガにおける基地局110の動作を説明する。
【0065】
図6はハンドオーバトリガまたは移動局1からの新規呼接続要求が発生したときの処理を表すフローチャートである。
【0066】
移動局1がエリア118から122へ移動する際にハンドオーバトリガが発生する(S113)。次に予約キューに移動局1の予約があるかどうかを調べる(S114)。基地局110の予約キューには移動局1の予約があるので、予約を削除し(S117)、予約リソースを用いてハンドオーバ処理を終了する(S118)。
【0067】
次に、移動局1がエリア122から123へ移動するときに発生する2回目のハンドオーバトリガにおける基地局112の動作について図6を用いて説明する。
【0068】
ハンドオーバトリガが発生し(S113)、予約キューに移動局1の予約があるかどうかを調べる(S114)。予約が存在しないので、次に空きリソースが、要求リソースに対して十分あるかどうかを調べる(S115)。空きリソースが十分でない場合には、ハンドオーバは中止される(S116)。空きリソースが十分ある場合には、空きリソースを使用してハンドオーバ処理を終了する(S8118)。
【0069】
また、新規接続の場合には、図6において、予約キューに移動局の予約が存在しない場合の処理と同様である。
【0070】
以上のように本発明では、移動局に固有の優先度に基づいた複数の基地局にハンドオーバ用のリソースを予め確保しておくことで、スムーズなハンドオーバを実現する。また、基地局における予約管理処理においては、優先度を管理する必要がないため、処理負荷が低い。
【0071】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2における移動通信システムついて、図9から図13を用いて説明する。
【0072】
図9は本実施の形態における移動通信システムのネットワーク構成とリソース予約形態及び端末の移動軌跡を示すものであり、1は移動局、101〜112は基地局、113〜124は101〜112の各基地局のカバーする通信エリア、125は資源予約装置である。基地局101〜112は、資源予約装置に接続されている。図においては、各基地局のカバーする通信エリアに重複はないが、重複があってもよい。移動局1は基地局101〜112を介して通信する。移動局1と基地局101〜112間、基地局101〜112と資源予約装置間の通信は、無線、有線のどちらでも構わない。
【0073】
以下、本実施の形態における移動通信システムの構成及び動作について、説明する。
【0074】
本実施の形態に関する移動通信システムでは、少なくとも図9に示すような構成をとる。実施の形態1と同様、移動局1が通信エリア118→122→123の順に移動し、ハンドオーバが発生する。
【0075】
本実施の形態においては、実施の形態1と異なり、ハンドオーバ用のリソース予約は移動局ではなく、資源予約装置125が行う。また、移動局の位置情報は基地局によって資源予約装置125へ伝えられ、資源予約装置125では、各移動局の位置、及び優先度情報を管理する。
【0076】
資源予約装置125は、移動局の近隣の基地局の中から、移動局の優先度に基づいて決定した数の基地局を選択して、予約情報を送信する。
【0077】
選択は、実施の形態1と異なり移動局と基地局間の受信電界強度の測定を行わないため、以下のいずれか、またはその他の方法で行う。
(1)空きリソースの多い順
(2)予約リソースの少ない順
(3)ランダム
(1)または(2)の場合には、基地局毎のリソース状況を資源予約装置において管理する必要があるが、リソースの有効利用が可能である。(3)の場合には、リソースの有効利用は困難であるが、処理負荷が低い。
【0078】
以下、本実施の形態における各装置の構成を説明する。
【0079】
図10は本実施の形態における移動局1の構成図である。移動局はL1/L2処理部21、L3処理部22、上位層処理部23からなる。
L1/L2処理部21は、1以上の基地局との通信における物理層、及びリンク層処理を行う。
【0080】
L3処理部22は、ネットワーク層における処理を行う。具体的には、基地局や、他の移動局、サーバ等との通信処理を行う。
【0081】
上位層処理部では、トランスポート層、セション層、アプリケーション層、移動局とユーザとのインタフェース処理等を行う。
【0082】
図11は本実施の形態における基地局の構成図である。
【0083】
基地局はL1/L2処理部31、33、L3処理部32、リソース管理部34、移動局情報処理部34を備える。L1/L2処理部31は、1以上の移動局との通信における物理層およびリンク層処理を行う。L1/L2処理部33は、基幹網及び資源予約装置に接続され、他の基地局や外部網、資源予約装置との通信における物理層及びリンク層処理を行う。リソース管理部34は、移動局との通信に使用されるリソースの管理を行う。
【0084】
移動局情報処理部35は、現在通信中の移動局の識別情報及び、移動局が現在使用しているリソース量を資源予約装置に報告する。リソース管理部34によるリソース管理、リソース予約、ハンドオーバ処理については実施の形態1と全く同様であるのでここでは説明を省略する。
【0085】
図12は本実施の形態における資源予約装置125の構成図である。資源予約装置はL1/L2処理部125−1、L3処理部125−2、リソース予約処理部125−3、移動局情報管理部125−4を備える。
【0086】
L1/L2処理部125−1は、基幹網に接続され、基地局や外部網との通信における物理層及びリンク層処理を行う。L3処理部125−2は、ネットワーク層処理を行う。リソース予約処理部125−3は、移動局のハンドオーバ用のリソース予約処理を行う。移動局情報管理部125−4は、基地局から報告された移動局の位置情報、現在使用しているリソース量及び優先度情報を管理する。
【0087】
上記のように構成された資源予約装置のリソース予約処理について図13のフローチャートを用いて説明する。
【0088】
予約トリガが発生する(S22)。予約トリガとしては、移動局の位置変化(通信開始を含む)、一定時間毎のいずれか、または両方の時点において発生させる。移動局の優先度に基づいて予約基地局数を決定する(S23)。ここで、予約基地局数は優先度に加えて、移動局の通信時間に基づいて決定してもよい。
【0089】
次に、移動局の近隣から決定した数の基地局を選択し、選択した基地局に対して予約情報を送信する(S24)。予約情報は、移動局の識別情報、移動局が現在使用しているリソース量を含む。
【0090】
次に、図9を用いて移動局1の移動に沿って動作を説明する。
移動局1がエリア118で通信を開始すると、基地局106はエリア118に移動局1が存在する旨を資源予約装置125に報告する。
【0091】
資源予約装置125において、移動局1の通信が開始したことで予約トリガが発生し、移動局1の優先度に基づいて予約基地局数が3であることを決定する。次に資源予約装置125は、移動局1の近隣の基地局からランダムに3の基地局102、105、110を選択し、移動局1の識別情報と必要なリソース情報を含む予約情報を送信する。
【0092】
基地局102、105、110において移動局1の予約が予約キューの最後尾に挿入される。
【0093】
移動局1がエリア118から122へ移動するとハンドオーバが発生する。基地局110の予約キューには移動局1の予約が存在するため、リソースを割り当ててハンドオーバ処理を終了する。
【0094】
次に移動局1がエリア122から123へ移動するとサイドハンドオーバが発生する。基地局111においては、移動局1の予約は予約キューに存在しないため、空きリソースがあればリソースを割り当ててハンドオーバ処理を終了し、空きリソースがない場合には、ハンドオーバ処理は拒否される。
【0095】
以上説明したように本発明は、資源予約装置によって予約処理が行われるため、移動局の負荷が低くなる。また、各基地局のリソースを集中管理する手段と組み合わせることにより、効率よくリソースを配分することが可能となる。
【0096】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ハンドオーバ処理に先立って基地局のリソースを予約することにより、間断のない通信を実現できる。また、移動局毎の優先度に従ってリソース予約を行う基地局数を決定するため、リソース予約処理が単純化でき、また料金やアプリ種別等を優先度に反映することによって、サービスの多様化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における通信システムのネットワーク構成とリソース予約の流れを示す図
【図2】本発明の実施の形態1における移動局の構成図
【図3】本発明の実施の形態1及び2における基地局の構成図
【図4】本発明の実施の形態1における移動局1の予約処理を表すフローチャート
【図5】本発明の実施の形態1及び2における基地局の予約処理を表すフローチャート
【図6】本発明の実施の形態1及び2における基地局のハンドオーバ処理または新規接続処理におけるリソース割り当て処理を表すフローチャート
【図7】本発明の実施の形態1及び2における基地局毎のリソース配分を表す図
【図8】本発明の実施の形態1及び2における基地局の管理する予約キューを表す図
【図9】本発明の実施の形態2における通信システムのネットワーク構成とリソース予約の流れを示す図
【図10】本発明の実施の形態2における移動局の構成図
【図11】本発明の実施の形態2における基地局の構成図
【図12】本発明の実施の形態2における資源予約装置の構成図
【図13】本発明の実施の形態2における資源予約装置の予約処理を表すフローチャート
【符号の説明】
1 移動局
21 L1/L2処理部
22 L3処理部
23 上位層処理部
24 リソース予約処理部
101〜112 基地局
113〜124 基地局101〜112の通信エリア
31、33 L1/L2処理部
32 L3処理部
34 リソース管理部
35 移動局情報処理部
125 資源予約装置
125−1 L1/L2処理部
125−2 L3処理部
125−3 リソース予約処理部
125−4 移動局情報管理部
【発明の属する利用分野】
本発明は、携帯電話や無線LAN網に代表される移動体通信の移動局を制御する制御システムに係り、特に、移動局が通信の相手方の基地局を切り替えるハンドオーバ制御方法及び移動通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
セルラー形式の携帯電話や無線LAN等を用いた移動体ネットワークにおいては、端末が移動しても接続を維持するために、いわゆるハンドオーバと呼ばれる処理が重要である。例としてセルラー方式の携帯電話の場合、ある基地局がカバーするセル内で通信中の移動局が、他の基地局のセルへ移動する場合、移動先の基地局の通信チャネルに空きがあれば、チャネルの割り当てを受けて通信を継続することができる。この処理をハンドオーバと呼ぶ。
【0003】
ところが、前述の例で移動先の基地局の通信チャネルに空きがない場合には、チャネルの割り当てを受けられずに通信が切断されてしまう。
【0004】
そこで、例えば特許文献1では、移動局の移動先を受信電界強度により予測し、移動先の基地局に対して、移動先情報を移動局の到着予測時刻にあらかじめチャネルを確保しておくことにより、回線切断や瞬断の少ない効率的通信を可能としている。更に呼に優先度を付けて、高い優先度の呼に優先的にチャネルを割り当てることで、リアルタイム通信の品質を高く保つことを可能としている。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−46753号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の特許文献1の方法では、移動先基地局と到達時刻を予測する必要があり、移動局が不規則に移動したり、高速移動したりする場合には予測が困難になるという課題があった。
【0007】
本発明は、移動局に固有の優先度により決定した複数の基地局に対してハンドオーバ用のリソースを予約することで、ハンドオーバの成功率を高めることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題を鑑みて、本発明は、移動局に近い基地局の中から、移動局に固有の優先度により決定した数の基地局に対して、ハンドオーバ用のリソースを予約するもので、複数の基地局のリソースを予約することで、ハンドオーバの成功率を高めることができる。また、優先度の高い移動局に対しては、多くの基地局に対してリソースを予約することで、ハンドオーバの成功率を高めることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、移動局と基地局からなる移動通信システムにおけるハンドオーバ制御方法であり、移動局に近い基地局の中から、前記移動局毎に固有の優先度に基づいて決定した数の基地局のリソースをハンドオーバ処理に先立って予約し、ハンドオーバ処理時に先の予約リソースを使用して移動先基地局下での通信を開始することにより、優先度が高いほど広範囲のリソースを予約することができ、スムーズなハンドオーバを実現することができる、という作用を有する。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のハンドオーバ制御方法において、リソース予約する基地局数を、移動局固有の優先度及び移動局の移動速度に基づいて決定することとしたものであり、移動局の移動速度が速いほど広範囲の基地局のリソースを予約できる、という作用を有する。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のハンドオーバ制御方法において、リソース予約する基地局数を、移動局固有の優先度及び移動局の通信時間に応じて決定することとしたものであり、移動局の通信時間が長い、すなわち従量制課金の場合に通信料金を多く支払うユーザに対して、より広範囲の基地局のリソースを予約できる、という作用を有する。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のハンドオーバ制御方法において、リソース予約する基地局数を、移動局固有の優先度及び移動局上で使用されるアプリケーションに応じて決定することとしたものであり、高料金のアプリケーションや、リソース不足によって品質が著しく低下するようなアプリケーションに対して、より広範囲の基地局のリソースを予約できる、という作用を有する。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4記載のハンドオーバ制御方法において、移動局毎のリソース予約を、基地局単位で予約の発生順に管理し、予約したリソースを使用せずに予約を削除する場合には、最も古いものから削除することとしたものであり、予約の管理を簡素化できる、という作用を有する。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載のハンドオーバ制御方法において、リソースを移動局と基地局間の無線チャネルまたはデータ伝送レートとしたものであり、無線チャネルの確保だけでなく、通信品質の維持に不可欠なデータ伝送レートを確保することで、通信品質を維持したままハンドオーバ処理が行えるようになる、という作用を有する。
【0015】
請求項7に記載の発明は、少なくとも1以上の基地局と通信する基地局インタフェースと、現在通信中の基地局以外の1以上の基地局のリソースを、移動局装置に固有の優先度に基づいて決定した複数の基地局にハンドオーバ処理に先立ってリソース予約するリソース予約処理部とを具備したものであり、移動局によってリソース予約を行うことで、無線LAN等の基地局を集中管理しないネットワークにおいてもリソース予約を可能とする、という作用を有する。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の移動局装置において、リソース予約処理部は、移動局固有の優先度及び移動局の移動速度に応じてリソース予約する基地局数を決定することとしたものであり、移動局の移動速度が速いほど広範囲の基地局のリソースを予約できる、という作用を有する。
【0017】
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の移動局装置において、リソース予約処理部は、移動局固有の優先度及び通信時間に応じてリソース予約する基地局数を決定することとしたものであり、移動局の通信時間が長い、すなわち従量制課金の場合に通信料金を多く支払うユーザに対して、より広範囲の基地局のリソースを予約できる、という作用を有する。
【0018】
請求項10に記載の発明は、請求項7乃至9のいずれかに記載の移動局装置において、リソース予約処理部は、移動局固有の優先度及び移動局上で使用されるアプリケーションに応じてリソース予約する基地局数を決定することとしたものであり、高料金のアプリケーションや、リソース不足によって品質が著しく低下するようなアプリケーションに対して、より広範囲の基地局のリソースを予約できる、という作用を有する。
【0019】
請求項11に記載の発明は、請求項7乃至10のいずれかに記載の移動局装置において、リソースを移動局と基地局間の無線チャネルまたはデータ伝送レートとしたものであり、無線チャネルの確保だけでなく、通信品質の維持に不可欠なデータ伝送レートを確保することで、通信品質を維持したままハンドオーバ処理が行えるようになる、という作用を有する。
【0020】
請求項12に記載の発明は、1以上の移動局と通信する移動局インタフェースと、空きリソースと、現在使用中のリソースと、移動局毎にハンドオーバ処理に先立って確保する予約リソースとを管理し、新規接続を要求する移動局に対しては、空きリソースを割り当て、ハンドオーバを要求する移動局に対しては、リソースが予約されていれば、予約リソースを割り当て、予約されていないが空きリソースがある場合には、空きリソースを割り当てるリソースの管理をするリソース管理部とを備えた基地局装置であり、予約リソースを使用してスムーズなハンドオーバが可能となるだけでなく、予約リソースがない場合にも、空きリソースがあれば柔軟にリソースを割り当てて、ハンドオーバ処理を行うことが可能である、という作用を有する。
【0021】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の基地局装置において、リソース管理部は、移動局の予約を発生順に管理し、予約したリソースを使用せずに予約を削除する場合には、最も古いものから削除することとしたものであり、予約リソースの管理を簡素化することが可能である、という作用を有する。
【0022】
請求項14に記載の発明は、請求項12または13に記載の基地局装置において、リソースを移動局と基地局間の無線チャネルまたはデータ伝送レートとしたものであり、無線チャネルの確保だけでなく、通信品質の維持に不可欠なデータ伝送レートを確保することで、通信品質を維持したままハンドオーバ処理が行えるようになる、という作用を有する。
【0023】
請求項15に記載の発明は、請求項7乃至11のいずれかに記載の移動局装置と、請求項12乃至14のいずれかに記載の基地局装置とからなる移動通信システムであり、前記移動局装置は、移動局装置固有の優先度に基づいて決定した数の基地局のリソースをハンドオーバ処理に先立って予約し、ハンドオーバ処理時に先の予約リソースを使用して移動先基地局下での通信を開始することとしたものであり、優先度が高いほど広範囲のリソースを予約することができ、スムーズなハンドオーバを実現することができる、という作用を有する。
【0024】
請求項16に記載の発明は、移動局装置と、請求項13乃至14のいずれかに記載の基地局装置と、少なくとも1つの基地局装置と通信する基地局インタフェースと、移動局の位置情報及び優先度を管理する移動局情報管理部と、前記移動局装置の優先度に基づいて決定した数の移動局装置周辺の基地局に対して、ハンドオーバ用リソースを予約するリソース予約部とからなる資源予約装置と、を具備したものであり、移動局の負荷が低くなり、各基地局のリソースを集中管理する手段と組み合わせることにより、効率よくリソースを配分することが可能となる、という作用を有する。
【0025】
請求項17に記載の発明は、請求項15または16に記載の移動通信システムにおいて、リソースは、移動局装置と基地局装置間の無線チャネル、またはデータ伝送レートであることとしたものであり、ソースを移動局と基地局間の無線チャネルまたはデータ伝送レートとしたものであり、無線チャネルの確保だけでなく、通信品質の維持に不可欠なデータ伝送レートを確保することで、通信品質を維持したままハンドオーバ処理が行えるようになる、という作用を有する。
【0026】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
【0027】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における移動通信システムについて、図1から図8を用いて説明する。
【0028】
図1は本実施の形態におけるネットワーク構成の一例を示すものである。図1において、1は移動局、101〜112は基地局、113〜124は101〜112の各基地局のカバーする通信エリアである。
【0029】
図1では、各基地局101〜112のカバーする通信エリア101〜112は格子状に分割されており重複はないが、格子状に限定されるものでなく円形、六角形または三角形状であってもよく、また重複があってもよい。
【0030】
また、移動局1は、基地局101〜112を介して通信する。移動局1と基地局101〜112間の通信は、無線、有線のどちらでも構わない。
【0031】
以下、本実施の形態における移動通信システムの構成及び動作について、説明する。
【0032】
本実施の形態に関する移動通信システムでは、少なくとも図1に示すような構成をとる。図1において、移動局1は、最初は基地局106のカバーするエリア118に存在するため、基地局106を介して通信しているが、エリア122に移動した際には、新しい通信先として基地局110と再接続する、いわゆるハンドオーバ処理を行うことにより、通信を継続することができる。
【0033】
しかし、エリア122に移動した時点で基地局110に十分なリソースがない場合には、ハンドオーバ時に通信品質が劣化するか、ハンドオーバ自体が失敗する結果となる。
【0034】
本発明の主旨は、図1において、ハンドオーバ発生前に複数の基地局に対して必要なリソースを予約しておき、移動局の移動時に、予約しておいたリソースを使用してハンドオーバ処理を行うことで、ハンドオーバの前後での通信品質保持、及びハンドオーバ自体の成功率を向上することにある。ここで、基地局のリソースとは移動局と基地局間の無線チャネル、移動局との間のデータ送受信レート、等複数の移動局で共用するリソースを対象とする。
【0035】
移動局1がリソースを予約する基地局数は、移動局1に固有の優先度に基づいて決定する。リソース予約対象となる基地局は、移動局の近隣から選択する。
選択は、以下のいずれか、またはその他の方法で行う。
(1)受信電界強度の強い順
(2)受信電界強度の時間辺り上昇率が大きい順
(3)ランダムに選択
上記(1)または(2)を使用した場合には、移動先候補となる確率の高い基地局を選択可能であるし、特に(2)を使用した場合には、移動先候補となる基地局を選択できる確率が高くなる。
【0036】
一方、(3)を使用した場合には、移動先ではない基地局を選択する可能性があるが、処理負荷が低く、装置コストを低く抑えられる。
【0037】
図1において、移動局1のリソース予約可能な基地局数は3であり、移動局近隣の基地局の中からランダムに選択された基地局105、106、110に対して予約を行う。
【0038】
予約は、移動局1から、移動局1によって選択された各基地局に対して、直接または他の基地局を介して、予約情報を送信するか、または、予約基地局数を含めた予約情報を現在通信中の基地局に送信し、予約情報を受信した基地局によって、予約基地局数分の近隣基地局を選択して、予約情報を転送することによって行う。ここで、予約情報は移動局1が必要とするリソースの情報、移動局1の識別情報等を含む。
【0039】
移動局1が必要とするリソースとしては、移動局1の通信速度や、使用するアプリケーションによって決定されるものとする。例えば、使用帯域が64kbpsの動画ストリーミングを使用する場合には、64kbps以上のリソースを予約する旨を予約情報に含める。
【0040】
次に、移動局1は基地局110のカバーするエリア122へ移動するが、既に基地局110のリソースは確保済みであるため、ハンドオーバ時にも必要なリソースが確保され、通信品質は維持される。ところが、次に移動局1が基地局111のカバーするエリア123へ移動した場合、基地局111のリソースは予約されていないため、空きリソースがない場合には、ハンドオーバ後の通信品質は悪化するか、またはハンドオーバは失敗することになる。
【0041】
以下、本実施の形態における各装置の動作を説明する。
【0042】
まず、本実施の形態における移動局の構成及び動作を図2、図4を用いて説明する。
【0043】
図2は、移動局1の構成図である。移動局1はL1/L2処理部21、L3処理部22、上位層処理部23、リソース予約処理部24からなる。
【0044】
L1/L2処理部21は、1以上の基地局との通信における物理層、及びリンク層処理を行う。L3処理部22は、ネットワーク層における処理を行う。具体的には、基地局や、他の移動局、サーバ等との通信処理を行う。上位層処理部では、トランスポート層、セション層、アプリケーション層、移動局とユーザとのインタフェース処理等を行う。リソース予約処理部24は、ハンドオーバ処理のための基地局のリソース予約処理を行う。
【0045】
移動局1のリソース予約処理部24におけるリソース予約処理を図4に示すフローチャートを用いて説明する。
【0046】
移動局1は、予約トリガが発生する(S11)。予約トリガとしては、通信開始、通信エリア移動、一定時間毎、アプリケーションの使用開始またはファイルのダウンロード開始、移動局1の移動速度が閾値以上に達した時のうちのいずれか、または2個以上組み合わせて使用する。
【0047】
移動局1の優先度に基づいて予約基地局数を決定する(S12)。ここで、予約基地局数は優先度に加えて、以下のいずれか、または以下の組み合わせに基づいて決定してもよい。
(1)移動局の移動速度:速度が高いほど予約基地局数が多い
(2)移動局における通信時間:通信時間が長いほど予約基地局数が多い
(3)移動局のアプリケーションの優先度:高優先度(高料金)なアプリケーションほど予約基地局数が多い
次に、決定した数の基地局に対して予約処理を行い(S13)、S11に戻る。予約処理は前述したように、移動局1が選択した基地局に対して直接予約情報を送信してもよいし、現在通信中の基地局に対して予約情報を送信した後、他の基地局に対して転送してもよい。現在通信中の基地局によって予約情報を転送する場合には、予約基地局の選択は現在通信中の基地局によって行う。
【0048】
次に、本実施の形態における基地局の構成及び動作について説明する。
【0049】
図3は、本実施の形態における基地局の構成を示す図である。
【0050】
基地局は、L1/L2処理部31、33、L3処理部32、リソース管理部34を備える。L1/L2処理部31は、1以上の移動局1との通信における物理層およびリンク層処理を行う。L1/L2処理部33は、基幹網に接続され、他の基地局や外部網との通信における物理層及びリンク層処理を行う。L3処理部32は、ネットワーク層処理を行う。リソース管理部34は、移動局1との通信に使用されるリソースの管理を行う。
【0051】
図7はリソース管理部34によって管理するリソースを表す図である。管理する全体リソース70は、使用中リソース71、空きリソース72、予約リソース73からなる。
【0052】
使用中リソース71は、実際に通信に使用中のリソースである。予約リソース73は、現時点で未使用ではあるが、将来のハンドオーバのために確保しているリソースである。空きリソース72は、全体リソース70から前記使用中リソース71及び予約リソース73を除いたものである。
【0053】
以下の説明では、全体のリソースが固定であると仮定しているが、変化した場合にも同様に本発明は適用できる。
【0054】
図8は移動局1からの予約を管理する予約キューを表す。移動局1からの予約は到着順に予約キューに挿入する。予約キューには移動局1,2,3の順で予約が挿入されており、全移動局の予約リソースをあわせたリソースが、図7における予約リソースとなる。
【0055】
基地局のリソース管理部34におけるリソース予約処理を、図5に示すフローチャートを用いて説明する。リソース予約処理は、大きく分けて(1)予約処理と(2)予約キュー更新処理からなる。
【0056】
最初に、(1)予約処理について説明する。
【0057】
基地局は、移動局1または、他の基地局から移動局1の予約情報を受信する(S101)。移動局1と現在通信中であるかどうかを調べ(S102)、通信中であれば、リソース予約は不要と判断する。移動局1と現在通信中でない場合、既に予約キューに移動局1の予約があるかどうかを調べ(S103)、既にある場合には、その予約を削除し(S104)、ない場合には、そのまま空きリソースが予約リソースに対して十分あるかどうかを調べ(S105)、十分ある場合には、予約キューの最後尾に移動局1の予約を挿入する(S106)。
【0058】
ここで、図5では、移動局1と現在通信中の基地局106が予約情報を転送する場合の処理を省略している。前述のように、基地局106が予約情報を転送する場合、基地局106が予約先基地局を選択する方法と、移動局1が、予約先基地局を指定する方法のいずれかを選択できる。
【0059】
次に、(2)予約キュー更新処理について説明する。
【0060】
予約キュー更新トリガが発生する(S107)と、予約キューが空でない場合(S108)、キュー中の先頭の予約を削除する(S109)。予約キューが図8の状態の場合、移動局1の予約81が先頭にあるので、予約81が予約キューから削除される。
【0061】
予約キュー更新トリガは、一定時間毎に発生させるか、予約リソースが所定の閾値を超えるか、または空きリソースが所定の閾値を下回るか、のうちのいずれか一つまたは、二つ以上を組み合わせて発生させる。
【0062】
次に、図1、図6を用いて、移動局1の移動に沿ってハンドオーバ処理における基地局の動作について説明する。
【0063】
図1において、移動局はエリア118、122、123の順に移動し、エリア間の移動時にハンドオーバトリガが発生する。
【0064】
以下、移動局1がエリア118から122に移動するときに発生する1回目のハンドオーバトリガにおける基地局110の動作を説明する。
【0065】
図6はハンドオーバトリガまたは移動局1からの新規呼接続要求が発生したときの処理を表すフローチャートである。
【0066】
移動局1がエリア118から122へ移動する際にハンドオーバトリガが発生する(S113)。次に予約キューに移動局1の予約があるかどうかを調べる(S114)。基地局110の予約キューには移動局1の予約があるので、予約を削除し(S117)、予約リソースを用いてハンドオーバ処理を終了する(S118)。
【0067】
次に、移動局1がエリア122から123へ移動するときに発生する2回目のハンドオーバトリガにおける基地局112の動作について図6を用いて説明する。
【0068】
ハンドオーバトリガが発生し(S113)、予約キューに移動局1の予約があるかどうかを調べる(S114)。予約が存在しないので、次に空きリソースが、要求リソースに対して十分あるかどうかを調べる(S115)。空きリソースが十分でない場合には、ハンドオーバは中止される(S116)。空きリソースが十分ある場合には、空きリソースを使用してハンドオーバ処理を終了する(S8118)。
【0069】
また、新規接続の場合には、図6において、予約キューに移動局の予約が存在しない場合の処理と同様である。
【0070】
以上のように本発明では、移動局に固有の優先度に基づいた複数の基地局にハンドオーバ用のリソースを予め確保しておくことで、スムーズなハンドオーバを実現する。また、基地局における予約管理処理においては、優先度を管理する必要がないため、処理負荷が低い。
【0071】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2における移動通信システムついて、図9から図13を用いて説明する。
【0072】
図9は本実施の形態における移動通信システムのネットワーク構成とリソース予約形態及び端末の移動軌跡を示すものであり、1は移動局、101〜112は基地局、113〜124は101〜112の各基地局のカバーする通信エリア、125は資源予約装置である。基地局101〜112は、資源予約装置に接続されている。図においては、各基地局のカバーする通信エリアに重複はないが、重複があってもよい。移動局1は基地局101〜112を介して通信する。移動局1と基地局101〜112間、基地局101〜112と資源予約装置間の通信は、無線、有線のどちらでも構わない。
【0073】
以下、本実施の形態における移動通信システムの構成及び動作について、説明する。
【0074】
本実施の形態に関する移動通信システムでは、少なくとも図9に示すような構成をとる。実施の形態1と同様、移動局1が通信エリア118→122→123の順に移動し、ハンドオーバが発生する。
【0075】
本実施の形態においては、実施の形態1と異なり、ハンドオーバ用のリソース予約は移動局ではなく、資源予約装置125が行う。また、移動局の位置情報は基地局によって資源予約装置125へ伝えられ、資源予約装置125では、各移動局の位置、及び優先度情報を管理する。
【0076】
資源予約装置125は、移動局の近隣の基地局の中から、移動局の優先度に基づいて決定した数の基地局を選択して、予約情報を送信する。
【0077】
選択は、実施の形態1と異なり移動局と基地局間の受信電界強度の測定を行わないため、以下のいずれか、またはその他の方法で行う。
(1)空きリソースの多い順
(2)予約リソースの少ない順
(3)ランダム
(1)または(2)の場合には、基地局毎のリソース状況を資源予約装置において管理する必要があるが、リソースの有効利用が可能である。(3)の場合には、リソースの有効利用は困難であるが、処理負荷が低い。
【0078】
以下、本実施の形態における各装置の構成を説明する。
【0079】
図10は本実施の形態における移動局1の構成図である。移動局はL1/L2処理部21、L3処理部22、上位層処理部23からなる。
L1/L2処理部21は、1以上の基地局との通信における物理層、及びリンク層処理を行う。
【0080】
L3処理部22は、ネットワーク層における処理を行う。具体的には、基地局や、他の移動局、サーバ等との通信処理を行う。
【0081】
上位層処理部では、トランスポート層、セション層、アプリケーション層、移動局とユーザとのインタフェース処理等を行う。
【0082】
図11は本実施の形態における基地局の構成図である。
【0083】
基地局はL1/L2処理部31、33、L3処理部32、リソース管理部34、移動局情報処理部34を備える。L1/L2処理部31は、1以上の移動局との通信における物理層およびリンク層処理を行う。L1/L2処理部33は、基幹網及び資源予約装置に接続され、他の基地局や外部網、資源予約装置との通信における物理層及びリンク層処理を行う。リソース管理部34は、移動局との通信に使用されるリソースの管理を行う。
【0084】
移動局情報処理部35は、現在通信中の移動局の識別情報及び、移動局が現在使用しているリソース量を資源予約装置に報告する。リソース管理部34によるリソース管理、リソース予約、ハンドオーバ処理については実施の形態1と全く同様であるのでここでは説明を省略する。
【0085】
図12は本実施の形態における資源予約装置125の構成図である。資源予約装置はL1/L2処理部125−1、L3処理部125−2、リソース予約処理部125−3、移動局情報管理部125−4を備える。
【0086】
L1/L2処理部125−1は、基幹網に接続され、基地局や外部網との通信における物理層及びリンク層処理を行う。L3処理部125−2は、ネットワーク層処理を行う。リソース予約処理部125−3は、移動局のハンドオーバ用のリソース予約処理を行う。移動局情報管理部125−4は、基地局から報告された移動局の位置情報、現在使用しているリソース量及び優先度情報を管理する。
【0087】
上記のように構成された資源予約装置のリソース予約処理について図13のフローチャートを用いて説明する。
【0088】
予約トリガが発生する(S22)。予約トリガとしては、移動局の位置変化(通信開始を含む)、一定時間毎のいずれか、または両方の時点において発生させる。移動局の優先度に基づいて予約基地局数を決定する(S23)。ここで、予約基地局数は優先度に加えて、移動局の通信時間に基づいて決定してもよい。
【0089】
次に、移動局の近隣から決定した数の基地局を選択し、選択した基地局に対して予約情報を送信する(S24)。予約情報は、移動局の識別情報、移動局が現在使用しているリソース量を含む。
【0090】
次に、図9を用いて移動局1の移動に沿って動作を説明する。
移動局1がエリア118で通信を開始すると、基地局106はエリア118に移動局1が存在する旨を資源予約装置125に報告する。
【0091】
資源予約装置125において、移動局1の通信が開始したことで予約トリガが発生し、移動局1の優先度に基づいて予約基地局数が3であることを決定する。次に資源予約装置125は、移動局1の近隣の基地局からランダムに3の基地局102、105、110を選択し、移動局1の識別情報と必要なリソース情報を含む予約情報を送信する。
【0092】
基地局102、105、110において移動局1の予約が予約キューの最後尾に挿入される。
【0093】
移動局1がエリア118から122へ移動するとハンドオーバが発生する。基地局110の予約キューには移動局1の予約が存在するため、リソースを割り当ててハンドオーバ処理を終了する。
【0094】
次に移動局1がエリア122から123へ移動するとサイドハンドオーバが発生する。基地局111においては、移動局1の予約は予約キューに存在しないため、空きリソースがあればリソースを割り当ててハンドオーバ処理を終了し、空きリソースがない場合には、ハンドオーバ処理は拒否される。
【0095】
以上説明したように本発明は、資源予約装置によって予約処理が行われるため、移動局の負荷が低くなる。また、各基地局のリソースを集中管理する手段と組み合わせることにより、効率よくリソースを配分することが可能となる。
【0096】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ハンドオーバ処理に先立って基地局のリソースを予約することにより、間断のない通信を実現できる。また、移動局毎の優先度に従ってリソース予約を行う基地局数を決定するため、リソース予約処理が単純化でき、また料金やアプリ種別等を優先度に反映することによって、サービスの多様化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における通信システムのネットワーク構成とリソース予約の流れを示す図
【図2】本発明の実施の形態1における移動局の構成図
【図3】本発明の実施の形態1及び2における基地局の構成図
【図4】本発明の実施の形態1における移動局1の予約処理を表すフローチャート
【図5】本発明の実施の形態1及び2における基地局の予約処理を表すフローチャート
【図6】本発明の実施の形態1及び2における基地局のハンドオーバ処理または新規接続処理におけるリソース割り当て処理を表すフローチャート
【図7】本発明の実施の形態1及び2における基地局毎のリソース配分を表す図
【図8】本発明の実施の形態1及び2における基地局の管理する予約キューを表す図
【図9】本発明の実施の形態2における通信システムのネットワーク構成とリソース予約の流れを示す図
【図10】本発明の実施の形態2における移動局の構成図
【図11】本発明の実施の形態2における基地局の構成図
【図12】本発明の実施の形態2における資源予約装置の構成図
【図13】本発明の実施の形態2における資源予約装置の予約処理を表すフローチャート
【符号の説明】
1 移動局
21 L1/L2処理部
22 L3処理部
23 上位層処理部
24 リソース予約処理部
101〜112 基地局
113〜124 基地局101〜112の通信エリア
31、33 L1/L2処理部
32 L3処理部
34 リソース管理部
35 移動局情報処理部
125 資源予約装置
125−1 L1/L2処理部
125−2 L3処理部
125−3 リソース予約処理部
125−4 移動局情報管理部
Claims (17)
- 移動局と基地局からなる移動通信システムにおけるハンドオーバ制御方法であり、移動局に近い基地局の中から、前記移動局毎に固有の優先度に基づいて決定した数の基地局のリソースをハンドオーバ処理に先立って予約し、ハンドオーバ処理時に先の予約リソースを使用して移動先基地局下での通信を開始することを特徴とするハンドオーバ制御方法。
- リソース予約する基地局数は、移動局固有の優先度及び移動局の移動速度に基づいて決定することを特徴とする請求項1に記載のハンドオーバ制御方法。
- リソース予約する基地局数は、移動局固有の優先度及び移動局の通信時間に応じて決定することを特徴とする請求項1または2に記載のハンドオーバ制御方法。
- リソース予約する基地局数は、移動局固有の優先度及び移動局上で使用されるアプリケーションに応じて決定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のハンドオーバ制御方法。
- 移動局毎のリソース予約は、基地局単位で予約の発生順に管理し、予約したリソースを使用せずに予約を削除する場合には、最も古いものから削除することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のハンドオーバ制御方法。
- リソースとは移動局と基地局間の無線チャネルまたはデータ伝送レートであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のハンドオーバ制御方法。
- 少なくとも1以上の基地局と通信する基地局インタフェースと、現在通信中の基地局以外の1以上の基地局のリソースを、移動局装置に固有の優先度に基づいて決定した複数の基地局にハンドオーバ処理に先立ってリソース予約するリソース予約処理部とを具備することを特徴とする移動局装置。
- 前記リソース予約処理部は、移動局固有の優先度及び移動局の移動速度に応じてリソース予約する基地局数を決定することを特徴とする請求項7に記載の移動局装置。
- 前記リソース予約処理部は、移動局固有の優先度及び通信時間に応じてリソース予約する基地局数を決定することを特徴とする請求項7または8に記載の移動局装置。
- 前記リソース予約処理部は、移動局固有の優先度及び移動局上で使用されるアプリケーションに応じてリソース予約する基地局数を決定することを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の移動局装置。
- 前記リソースとは移動局と基地局間の無線チャネルまたはデータ伝送レートであることを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の移動局装置。
- 1以上の移動局と通信する移動局インタフェースと、空きリソースと、現在使用中のリソースと、移動局毎にハンドオーバ処理に先立って確保する予約リソースとを管理し、新規接続を要求する移動局に対しては、空きリソースを割り当て、ハンドオーバを要求する移動局に対しては、リソースが予約されていれば、予約リソースを割り当て、予約されていないが空きリソースがある場合には、空きリソースを割り当てるリソースの管理をするリソース管理部とを備えたことを特徴とする基地局装置。
- 前記リソース管理部は、移動局の予約を発生順に管理し、予約したリソースを使用せずに予約を削除する場合には、最も古いものから削除することを特徴とする請求項12に記載の基地局装置。
- 前記リソースとは移動局と基地局間の無線チャネルまたはデータ伝送レートであることを特徴とする請求項12または13に記載の基地局装置。
- 請求項7乃至11のいずれかに記載の移動局装置と、請求項12乃至14のいずれかに記載の基地局装置とからなる移動通信システムであり、前記移動局装置は、移動局装置固有の優先度に基づいて決定した数の基地局のリソースをハンドオーバ処理に先立って予約し、ハンドオーバ処理時に先の予約リソースを使用して移動先基地局下での通信を開始することを特徴とする移動通信システム。
- 移動局装置と、請求項13乃至14のいずれかに記載の基地局装置と、少なくとも1つの基地局装置と通信する基地局インタフェースと、移動局の位置情報及び優先度を管理する移動局情報管理部と、前記移動局装置の優先度に基づいて決定した数の移動局装置周辺の基地局に対して、ハンドオーバ用リソースを予約するリソース予約部とからなる資源予約装置と、を具備したことを特徴とする移動通信システム。
- 前記リソースは、移動局装置と基地局装置間の無線チャネル、またはデータ伝送レートであることを特徴とする請求項15または16に記載の移動通信システム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008048073A (ja) * | 2006-08-11 | 2008-02-28 | Sanyo Electric Co Ltd | チャネル割当方法およびそれを利用した基地局装置 |
JP2011249965A (ja) * | 2010-05-25 | 2011-12-08 | Hitachi Ltd | 無線通信システム、基地局及び移動機 |
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-
2003
- 2003-03-04 JP JP2003056866A patent/JP2004266713A/ja not_active Withdrawn
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