JP2004266550A - 無線タグ質問器の送信方法及び無線タグ質問器システム - Google Patents

無線タグ質問器の送信方法及び無線タグ質問器システム Download PDF

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Abstract

【課題】構成を簡単化し、しかも、各質問器からの電波が干渉し合うのを極力防止して通信効率を向上する。
【解決手段】第1の質問器は、所定時間tに素数である3を乗算した、3×t時間毎に送信を行い、一定時間送信動作を行うと送信動作を停止する。第2の質問器は、所定時間tに素数である7を乗算した、7×t時間毎に送信を行い、一定時間送信動作を行うと送信動作を停止する。第3の質問器は、所定時間tに素数である5を乗算した、5×t時間毎に送信を行い、一定時間送信動作を行うと送信動作を停止する。これにより、各質問器の電波が干渉し合うのを極力防止でき、長い時間ある質問器が無線タグと通信できなくなるような状態を回避できる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線タグと無線通信する無線タグ質問器の送信方法及び無線タグ質問器システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
センターコンピュータに質問器としての複数の送信機を接続し、各送信機からアンテナを介して自身のレーンを通過する車両内にある無線タグとしての非接触ICカードと無線通信する料金収受装置において、各送信機からの電波が干渉しないようにセンターコンピュータが各送信機を制御するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−290323号公報(段落「0021」、「0022」、図1、図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようにセンターコンピュータを使用して各送信機を制御するものでは、全体の構成が大掛かりになる問題があった。
【0005】
本発明は、複数の質問器がそれぞれ外部からの制御を受けずに単独で無線タグとの通信ができ、従って、構成を簡単化でき、しかも、各質問器からの電波が干渉し合うのを極力防止して通信効率を向上できる無線タグ質問器の送信方法及び無線タグ質問器システムを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、無線タグに対してアンテナを介して互いに非同期に電波の送信と送信停止を繰り返す複数の無線タグ質問器に、それぞれ異なる送信時間間隔を予め設定し、各無線タグ質問器は、設定された送信時間間隔に従って電波の送信と送信停止を繰り返すことにある。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
なお、この実施の形態は本発明を店舗内に適用したものについて述べる。
【0008】
図1に示すよう、店舗1内には多数の商品陳列棚2が配置され、また、顧客の出入口3の近くには、POS(ポイント・オブ・セールス)端末4を配置した精算カウンタ5が設置されている。そして、出入口3の内側近傍に第1の質問器6を配置し、出入口3を通過する顧客が所持している無線タグと通信を行うようになっている。また、売り場の商品陳列棚2に第2の質問器7を配置し、前を通過する顧客が所持している無線タグと通信を行うようになっている。また、前記POS端末4の設置部に第3の質問器8を配置し、精算する顧客が所持している無線タグと通信を行うようになっている。
【0009】
すなわち、前記各質問器6,7,8は、図2に示すように、それぞれ同軸ケーブル9,10,11を介してアンテナ12,13,14を接続し、このアンテナ12,13,14を経由して無線タグ15,16,17と無線通信を行うようになっている。
【0010】
前記各質問器6,7,8は、図3に示すように、制御部21、記憶部22、タイマ23、送信部24、受信部25及び前記同軸ケーブ9〜11に接続した入出力部26によって構成されている。前記記憶部22には、制御用のプログラム、基準となる所定時間情報、予め設定された送信時間間隔情報、無線タグと通信を行う情報等が記憶されている。前記タイマ23は、送信時間間隔を決定するために使用する時計である。
【0011】
前記制御部21は、伝送線27を介して送信部24に送信情報を供給するとともに制御線28を介して前記送信部24に制御信号を供給するようになっている。前記送信部24は制御信号によって高周波信号の出力及び出力停止を制御するようになっている。前記送信部24は制御部21から受け取った送信情報を高周波信号に変換し入出力部26に供給し、入出力部26は受け取った高周波信号を、同軸ケーブル9〜11を介してアンテナ12〜14に供給するようになっている。
【0012】
また、前記入出力部26はアンテナ12〜14から同軸ケーブル9〜11を介して高周波信号を受け取ると、その高周波信号を受信部25に供給し、受信部25は受け取った高周波信号を受信情報に変換するようになっている。そして、受信部25は受信情報を、伝送線29を介して制御部21に供給するようになっている。
【0013】
図4は前記各質問器6,7,8の送信動作を説明するためのタイムチャートで、図4の(a)は第1の質問器6の送信動作を示し、図4の(b)は第3の質問器8の送信動作を示し、図4の(c)は第2の質問器7の送信動作を示している。前記各質問6,7,8は互いに非同期で単独動作するようになっている。
【0014】
すなわち、第1の質問器6の記憶部22には、所定時間tとしたとき、この所定時間tに素数である3を乗算した、3×t時間毎に送信を開始し、一定時間送信動作を行うと送信動作を停止するプログラムが記憶される。そして、このプログラムに基づいて3×t時間毎に一定時間の送信動作を繰り返すようになっている。すなわち、前記制御部21は、記憶部22から送信時間に関するプログラムを読み込むと、タイマ23に3×t時間経過毎に通知を行うように設定する。これにより、制御部21は3×t時間経過毎にタイマ23から通知を受けて送信部24に送信開始の信号を伝送するとともに送信情報を伝送する。これにより、送信部24は送信情報を高周波信号に変換して入出力部26に送り出すことになる。
【0015】
また、第2の質問器7の記憶部22には、所定時間tに素数である7を乗算した、7×t時間毎に送信を開始し、一定時間送信動作を行うと送信動作を停止するプログラムが記憶され、このプログラムに基づいて7×t時間毎に一定時間の送信動作を繰り返すようになっている。この場合も制御部21による記憶部22、タイマ23、送信部24の制御は上記記載と同じである。
【0016】
また、第3の質問器8の記憶部22には、所定時間tに素数である5を乗算した、5×t時間毎に送信を開始し、一定時間送信動作を行うと送信動作を停止するプログラムが記憶され、このプログラムに基づいて5×t時間毎に一定時間の送信動作を繰り返すようになっている。この場合も制御部21による記憶部22、タイマ23、送信部24の制御は上記記載と同じである。
【0017】
前記各質問器6,7,8の送信時間間隔を、第1の質問器6が最も短く、第2の質問器7が最も長く、第3の質問器8がその中間にしているのは、それぞれの役目による。すなわち、第1の質問器6は店舗内の出入口3付近にあり、出入りする客の無線タグと通信を行い、例えば店員等に客の来店を通知する。客はいつ来店するかわからず、また、客によっては急いで通り過ぎる場合もある。このような環境においても客が所持している無線タグと確実に通信を行うには送信時間間隔を短くする必要が有る。
【0018】
また、第2の質問器7は売り場に設置されており、客は一般にゆっくりと商品を見て歩く。従って、第2の質問器7の送信時間間隔を長く設定しても客が所持している無線タグと確実に通信を行うことができる。また、第3の質問器8はPOS端末4の設置部に配置されており、精算を行う客の無線タグと通信を行い、精算額に応じて無線タグ内のメモリに対するポイントの加算処理等を行う。従って、第3の質問器8の送信時間間隔は客を待たせないために送信頻度を高くした方が良いが、精算中に通信を行えば良いので、優先度は第1の質問器6の方を高く設定する必要が有り、第3の質問器8はその次で良い。
【0019】
図4に示す送信においては、先ず、第3の質問器8が送信を開始し、その送信動作中に第2の質問器7が送信を開始する。従って、第3の質問器8と第2の質問器7の送信が重なる。2台以上の質問器の送信が重なると電磁波が干渉し、質問器と無線タグとの通信が正しく行えなくなる。次に、第3の質問器8が送信を停止するとともに第1の質問器6が送信を開始する。従って、今度は第2の質問器7と第1の質問器6の送信が重なる。そして、第1の質問器6が送信動作を行っている途中で第2の質問器7は送信を停止する。
従って、図中斜線で示す期間は質問器と無線タグとの通信が正しく行えなくなる。
【0020】
しかしながら、第1の質問器6は今の送信を停止した後、3×t時間経過すると再び通信を開始する。これに対し、第2の質問器7は今の送信を停止した後、7×t時間経過しなければ次の送信を開始することはない。また、第3の質問器8は今の送信を停止した後、5×t時間経過しなければ次の送信を開始することはない。
【0021】
従って、第1の質問器6が3×t時間経過後に再び通信を開始したときには、他の質問器7、8は送信動作を停止しているので、第1の質問器6は無線タグと確実に通信ができる。同様に、第3の質問器8が5×t時間経過後に再び通信を開始したときには、他の質問器6、7は送信動作を停止しているので、第3の質問器8は無線タグと確実に通信ができる。
【0022】
第3の質問器8が2回目の通信を終了した後に第1の質問器6が3回目の通信を開始する。このときも他の質問器7、8は送信動作を停止しているので、第1の質問器6は無線タグと確実に通信ができる。そして、第1の質問器6が3回目の通信を終了すると、第2の質問器7が7×t時間経過後の2回目の通信を開始する。このときには、他の質問器6、8は送信動作を停止しているので、第2の質問器7は無線タグと確実に通信ができる。
【0023】
このように各質問器6、7、8の送信時間間隔を、所定時間tに係数を乗算して設定しているが、この場合の係数として質問器毎に異なった素数を使用しているので、各質問器6、7、8の送信時間間隔は異なり、2台或は3台の質問器の送信が重なる回数を極力少なくすることができる。また、2台の送信時間が多少重なっても重なっていない時間に通信が正常に終了すれば問題はない。
【0024】
このように、各質問器6、7、8はセンターコンピュータなどの上位機器からの制御を受けること無く、それぞれ非同期で単独動作するので、全体として構成を簡単化できる。しかも、各質問器6、7、8の送信時間間隔を、所定時間tにそれぞれ異なる素数を乗算して設定しているので、各質問器の電波が干渉し合うのを極力防止でき、これにより長い時間ある質問器が無線タグと通信できなくなるような状態を回避することができ、通信効率を向上できる。
【0025】
なお、この実施の形態では、各質問器6、7、8に割当てた素数を「3」、「7」、「5」としたがこれに限定されないのは勿論である。また、質問器は、リードのみの機能を有する無線タグに対応したものでも、リード/ライト機能を有する無線タグに対応したものでもよい。
【0026】
(第2の実施の形態)
この実施の形態は、各質問器6、7、8に設定する送信時間間隔の設定方法が第1の実施の形態とは異なるものである。その他については第1の実施の形態と同様である。
表1は時間系列を示す。時間系列は、所定時間tに乗算する数の順列である。この時間系列に従う数に所定時間tを乗算した時間の順列が送信時間間隔となる。
【0027】
例えば、時間系列1は、「1,2,4,8,5,10,9,7,3,6」という系列であり、時間系列2は、「2,3,5,9,6,11,10,8,4,7」という系列であり、時間系列3は、「3,4,6,10,7,1,11,9,5,8」という系列である。なお、時間系列4〜11は表に示す通りである。
【0028】
【表1】
Figure 2004266550
【0029】
例えば、時間系列1で送信時間間隔を設定した場合は、送信時間間隔は、1×t→2×t→4×t→8×t→5×t→10×t→9×t→7×t→3×t→6×t→1×tとなる。そして、各時間系列の全体の時間長、すなわち時間系列の一周期は表1の右側に記載しているように異なっている。
【0030】
次に表1の時間系列の作成方法について述べる。
Qを素数か素数のべき乗、αを原始元、iを0,1,2,3,…,Q−2の整数とすると、基本となる時間系列は、
=mod(α,Q) (mod(α,Q)≠0のとき)
=Q (mod(α,Q)=0のとき)
から作ることができる。但し、mod(α,Q)は、αをQで割り算した余りである。ここで作成される時間系列Xを、X={x,x,x,…,XQ−2}とする。
【0031】
時間系列の数を増やすために、Q−1個のkを、A={k,k,k,…,k}とする。kは、0,1,2,3,…,Q−1の整数とし、
=mod{(X+A),Q} (mod{(X+A),Q}≠0のとき)
=Q (mod{(X+A),Q}=0のとき)
とする。
【0032】
α=2、Q=11とすると、X={1,2,4,8,5,10,9,7,3,6}の時間系列ができる。k=0のときは、A={0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0}で、Y=Xとなり、表1の時間系列1が導き出される。k=1のときは、A={1,1,1,1,1,1,1,1,1,1,1}で、Yは、表1の時間系列2になる。kを2,3,…,10とすることで、表1に示す時間系列を作成することができる。
【0033】
図5は前記各質問器6,7,8の送信動作を説明するためのタイムチャートで、図5の(a)は時間系列1を設定した第1の質問器6の送信動作を示し、図5の(b)は時間系列2を割当てた第2の質問器7の送信動作を示し、図5の(c)は時間系列3を設定した第3の質問器8の送信動作を示している。
【0034】
図5に示す送信においては、先ず、第2の質問器7が送信を開始する。この送信動作中は他の質問器6,8は送信動作を停止しているので、第2の質問器7は無線タグと確実に通信ができる。第2の質問器7が送信動作を停止すると、今度は第1の質問器6が送信を開始する。この送信動作中も他の質問器7,8は送信動作を停止しているので、第1の質問器6は無線タグと確実に通信ができる。
【0035】
第1の質問器6が送信動作を停止すると、今度は第3の質問器8が送信を開始する。そして、この送信動作中に他の質問器6,7が2回目の送信を開始する。しかも、質問器6,7の送信動作は完全に重なっている。従って、第3の質問器8の動作中に全ての質問器の送信が重なる。2台以上の質問器の送信が重なると電磁波が干渉し、質問器と無線タグとの通信が正しく行えなくなるので、この場合は無線タグとの通信はできない。
【0036】
次に、第3の質問器8は送信を停止すると、3×t時間経過後に2回目の送信動作を開始し、第1の質問器6は送信を停止すると、2×t時間経過後に3回目の送信動作を開始し、第2の質問器7は送信を停止すると、3×t時間経過後に3回目の送信動作を開始する。第1の質問器6の送信動作中は他の質問器7,8は送信動作を停止しているので、第1の質問器6は無線タグと確実に通信ができる。しかし、第2の質問器7の3回目の送信動作と第3の質問器8の2回目の送信動作は一部が重なる。従って、この場合は無線タグとの通信ができなくなることもある。
【0037】
しかしながら、第1、第2の質問器6,7の4回目以降及び第3の質問器8の3回目以降においては、しばらくはお互いの送信動作が重ならない状態が続き、その期間において各質問器はそれぞれ無線タグと確実に通信ができる。
このように、所定時間tに乗算する係数として、質問器6,7,8毎に異なる時間系列を設定したことで、ある2台の質問器の送信が重なったとしても、その2台の質問器が次か、あるいはその次に送信する時には互いの送信動作は重ならなくなる。
【0038】
従って、この実施の形態においても各質問器6、7、8はセンターコンピュータなどの上位機器からの制御を受けること無く、それぞれ非同期で単独動作するので、全体として構成を簡単化できる。また、各質問器6、7、8の送信時間間隔を、所定時間tに乗算する係数としてそれぞれ異なる時間系列を設定しているので、各質問器の電波が干渉し合うのを極力防止でき、これにより長い時間ある質問器が無線タグと通信できなくなるような状態を回避することができ、通信効率を向上できる。
また、設定する時間系列毎の一周期の長さが異なっているので、ある2台の質問器の送信が同時に行われても、一周期経過後にその2台が同時に送信を行うことはない。
【0039】
なお、この実施の形態においては、使用する質問器の数が多くなった場合には、それに応じてQの値を大きくして長い時間系列を作成すればよい。これにより時間系列の数を増やすことができるので、使用する質問器の数が多いにも拘わらずそれぞれに割り付ける時間系列を異ならせることができ、ある質問器の送信時間と他の質問器の送信時間が同じになる確率を減らすことができる。
【0040】
(第3の実施の形態)
この実施の形態は、各質問器6、7、8に設定する送信時間間隔の設定方法が第1及び第2の実施の形態とは異なるものである。その他については第1の実施の形態と同様である。
表2は時間系列を示す。時間系列は、所定時間tに乗算する数の順列である。この時間系列に従う数に所定時間tを乗算した時間の順列が送信時間間隔となる。
【0041】
例えば、時間系列1は、「1,2,3,4,5,6,7,8,9,10」という系列であり、時間系列2は、「2,4,6,8,10,1,3,5,7,9」という系列であり、時間系列3は、「3,6,9,1,4,7,10,2,5,8」という系列である。なお、時間系列4〜10は表に示す通りである。
【0042】
【表2】
Figure 2004266550
【0043】
例えば、時間系列1で送信時間間隔を設定した場合は、送信時間間隔は、1×t→2×t→3×t→4×t→5×t→6×t→7×t→8×t→9×t→10×t→1×tとなる。そして、各時間系列の全体の時間長、すなわち時間系列の一周期は表2の右側に記載しているように全て「55」になっている。
【0044】
次に表2の時間系列の作成方法について述べる。
Qを素数か素数のべき乗、iを1,2,3,…,Q−1の整数とすると、基本となる時間系列は、
=mod(i,Q)
から作ることができる。但し、mod(i,Q)は、iをQで割り算した余りである。ここで作成される時間系列Xを、X={x,x,x,…,XQ−1}とする。
時間系列の数を増やすために、kを、1,2,3,…,Q−1の整数とし、
=mod{(k×X),Q}
とする。
【0045】
Q=11とすると、X={1,2,3,4,5,6,7,8,9,10}の時間系列ができる。k=1のときは、Y=mod{(1×X),11}となり、時間系列1が導き出される。k=2のときは、Y=mod{(2×X),11}となり、時間系列2が導き出される。kを3,4,…,10とすることで、表2に示す時間系列を作成することができる。このとき作成される時間系列は、所定時間tに乗算する係数の種類が同一である。従って、時間系列の全体の時間長、すなわち時間系列の一周期の長さがすべて「55」となり等しくなる。
【0046】
ところで、時間系列1〜10において、例えば時間系列1と時間系列2では、係数が「10」の次に「1」になるという同じ2つの係数が連続して現われる。これは、時間系列1を設定した質問器と時間系列2を設定した質問器の送信が3回連続して重なる可能性があることを示している。このような同じ2つの係数が連続して現われる組み合わせを避けるために、時間系列1をある質問器に設定した場合には他の質問器には時間系列3、時間系列4、時間系列5、あるいは時間系列9を設定すれば良い。すなわち、所定時間tに乗算する係数の順番が異なるようにする。
【0047】
図6は前記各質問器6,7,8の送信動作を説明するためのタイムチャートで、図6の(a)は時間系列1を設定した第1の質問器6の送信動作を示し、図6の(b)は時間系列3を設定した第2の質問器7の送信動作を示し、図6の(c)は時間系列4を設定した第3の質問器8の送信動作を示している。
【0048】
図6に示す送信においては、先ず、第1の質問器6が送信を開始する。この送信動作中は他の質問器7,8は送信動作を停止しているので、第1の質問器6は無線タグと確実に通信ができる。第1の質問器6が送信動作を停止すると、第2の質問器7が送信を開始する。そして、この送信動作中に第1の質問器6が1×t時間経過して2回目の送信を開始する。また、第3の質問器8も同時に送信を開始する。従って、この場合は、全ての質問器の送信が重なるので、電磁波が干渉し、質問器と無線タグとの通信が正しく行えなくなる。
【0049】
そして、最初に、第2の質問器7が送信動作を停止し、続いて、第1、第3の質問器6,8が送信動作を停止する。第2の質問器7が送信動作を停止すると、次に送信を開始するのは9×t時間経過後である。また、第1の質問器6が送信動作を停止すると、次に送信を開始するのは2×t時間経過後である。また、第3の質問器8が送信動作を停止すると、次に送信を開始するのは4×t時間経過後である。
【0050】
従って、次には第1の質問器6が3回目の送信を開始する。この送信動作中は他の質問器7,8は送信動作を停止しているので、第1の質問器6は無線タグと確実に通信ができる。さらに第3の質問器8が2回目の送信を開始する。この送信動作中は他の質問器6,7は送信動作を停止しているので、第3の質問器8は無線タグと確実に通信ができる。
【0051】
さらに、第1の質問器6が送信動作を停止して3×t時間経過後に4回目の送信を開始する。このときも他の質問器7,8は送信動作を停止しているので、第1の質問器6は無線タグと確実に通信ができる。さらに、第1の質問器6が4×t時間経過後に5回目の送信を開始するが、この送信動作中に第2の質問器7が2回目の送信を開始するので、質問器6,7の送信動作は重なる。従って、質問器の送信による電磁波が干渉し、質問器と無線タグとの通信が正しく行えなくなる。
【0052】
このように、所定時間tに乗算する係数として、質問器6,7,8毎に異なる時間系列を設定することで、ある2台の質問器の送信が重なったとしても、その2台の質問器が次か、あるいはその次に送信する時には互いの送信動作は重ならなくなる。
【0053】
従って、この実施の形態においても各質問器6、7、8はセンターコンピュータなどの上位機器からの制御を受けること無く、それぞれ非同期で単独動作するので、全体として構成を簡単化できる。また、各質問器6、7、8の送信時間間隔を、所定時間tに乗算する係数としてそれぞれ異なる時間系列を設定しているので、各質問器の電波が干渉し合うのを極力防止でき、これにより長い時間ある質問器が無線タグと通信できなくなるような状態を回避することができ、通信効率を向上できる。
【0054】
また、設定する時間系列毎の一周期の長さを等しくしているので、この時間系列を割り振られた質問器間では、送信頻度は等しくなる。従って、各質問器間で優先度を付けない場合に適している。
【0055】
なお、この実施の形態においては、使用する質問器の数が10台までは表2の時間系列を割当てれば良いが、11台以上になった場合は、それに応じてQの値を大きくして時間系列を長くすればよい。このようにすることで時間系列の数を増やすことができる。これにより、使用する質問器の数が多いにも拘わらず、ある質問器の送信時間と他の質問器の送信時間が同じになる確率を減らすことができる。
【0056】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、複数の質問器がそれぞれ外部からの制御を受けずに単独で無線タグとの通信ができ、従って、構成を簡単化でき、しかも、各質問器からの電波が干渉し合うのを極力防止して通信効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、第1の実施の形態を示す店舗内レイアウトを示す図。
【図2】同実施の形態で使用する質問器と無線タグとの関係を示す図。
【図3】同実施の形態で使用する質問器の構成を示すブロック図。
【図4】同実施の形態で使用する質問器の送信動作を説明するためのタイムチャート。
【図5】本発明の、第2の実施の形態で使用する質問器の送信動作を説明するためのタイムチャート。
【図6】本発明の、第3の実施の形態で使用する質問器の送信動作を説明するためのタイムチャート。
【符号の説明】
6,7,8…質問器、12,13,14…アンテナ、15,16,17…無線タグ、21…制御部、22…記憶部、23…タイマ。

Claims (9)

  1. 無線タグに対してアンテナを介して互いに非同期に電波の送信と送信停止を繰り返す複数の無線タグ質問器に、それぞれ異なる送信時間間隔を予め設定し、各無線タグ質問器は、設定された送信時間間隔にしたがって電波の送信と送信停止を繰り返すことを特徴とする無線タグ質問器の送信方法。
  2. 各無線タグ質問器に設定する送信時間間隔を、所定時間にそれぞれ異なる素数を乗算した時間間隔としたことを特徴とする請求項1記載の無線タグ質問器の送信方法。
  3. 無線タグとの通信の優先度が高い無線タグ質問器に設定する送信時間間隔を決める素数を小さくしたことを特徴とする請求項2記載の無線タグ質問器の送信方法。
  4. 各無線タグ質問器に設定する送信時間間隔を、複数の異なる数に所定時間を乗算した時間間隔の順列とし、前記各無線タグ質問器は、設定された時間間隔の順列にしたがって時間間隔を切替えながら電波の送信と送信停止を繰り返すことを特徴とする請求項1記載の無線タグ質問器の送信方法。
  5. 各無線タグ質問器に設定する送信時間間隔を、複数の異なる数に所定時間を乗算した時間間隔の順列とし、各順列は、乗算する数の種類が同一で乗算する数の順番が異なり、前記各無線タグ質問器は、設定された時間間隔の順列にしたがって時間間隔を切替えながら電波の送信と送信停止を繰り返すことを特徴とする請求項1記載の無線タグ質問器の送信方法。
  6. 無線タグに対してアンテナを介して互いに非同期に電波の送信と送信停止を繰り返す複数の無線タグ質問器からなり、前記各無線タグ質問器は、それぞれ異なる送信時間間隔を設定した記憶部と、この記憶部に設定された送信時間間隔に従って電波の送信と送信停止を繰り返す制御手段とを備えたことを特徴とする無線タグ質問器システム。
  7. 複数の無線タグ質問器の記憶部にそれぞれ設定する送信時間間隔を、所定時間にそれぞれ異なる素数を乗算した時間間隔としたことを特徴とする請求項1記載の無線タグ質問器システム。
  8. 複数の無線タグ質問器の記憶部にそれぞれ設定する送信時間間隔を、複数の異なる数に所定時間を乗算した時間間隔の順列とし、前記各無線タグ質問器は、設定された時間間隔の順列にしたがって時間間隔を切替えながら電波の送信と送信停止を繰り返すことを特徴とする請求項6記載の無線タグ質問器システム。
  9. 複数の無線タグ質問器の記憶部にそれぞれ設定する送信時間間隔を、複数の異なる数に所定時間を乗算した時間間隔の順列とし、各順列は、乗算する数の種類を同一で乗算する数の順番が異なり、前記各無線タグ質問器は、設定された時間間隔の順列にしたがって時間間隔を切替えながら電波の送信と送信停止を繰り返すことを特徴とする請求項6記載の無線タグ質問器システム。
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