JP2004264200A - 開水路用流量計 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガイド部材5が水路壁2で構成される開水路の両岸間に架設され、一対の支持パイプ9がそれぞれガイド部材5に案内されて水平移動可能に取り付けられて、鉛直状態に開水路内に延設されている。また、超音波式流速計10が各支持パイプ9の下端側に取り付けられている。そして、制御装置11が、超音波式流速計10の受信強度が変動したときに、該受信強度が所定の範囲内に入るように、ウインチ7を駆動して各支持パイプ9をガイド部材5に沿って水平移動させ、超音波の伝播距離を調整する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、開水路を流れる上下水道の原水や処理水等の流量を測定する開水路用流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の開水路用流量計においては、超音波式レベル計発信器が開水路上面の上部に固定設置され、一対の超音波式流速計プローブが開水路の両側壁に相対するように、かつ、深さ方向に移動可能に設置されている。この超音波式レベル計発信器は、水面に向けて超音波を発射し、水面で反射して帰ってくるまでの時間を計測し、開水路を流れる流体の水深を測定する。一方、超音波式流速計プローブは、超音波式レベル計発信器で測定された水深に対して予め設定された比率の高さ位置に移動され、平均流速を測定する。そして、超音波式レベル計発信器で測定された水深と、超音波式流速計プローブで測定された平均流速とから、開水路を流れる流体の流量を算出している。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
特開昭55−72819号公報(第3図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の開水路用流量計においては、超音波が発信側の超音波式流速計プローブから受信側の超音波式流速計プローブに安定して到達することが前提となる。そして、流体内を伝播する超音波が開水路の土木構造や流体の水質によって発生する気泡や濁度等の影響で大きく減衰する状況下では、受信側の超音波式流速計プローブでの満足な受信が得られなくなる。その結果、流速の測定が不可能となったり、測定精度が悪化することになり、開水路を流れる流体の流量を安定して、正確に測定できなくなるという不具合があった。
【0005】
この発明は、上記の課題を解消するためになされたもので、超音波式流速計を水平移動させて超音波式流速計の受信強度の変動を抑制するように超音波の伝播距離を調整し、開水路内を流れる流体の流量を安定して、正確に測定できる開水路用流量計を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る開水路用流量計は、開水路を流れる流体の水位を計測する超音波式水位計と、水平移動可能に設けられ、上記流体の流速を計測する超音波式流速計と、上記超音波式水位計からの水位信号と上記超音波式流速計からの流速信号とに基づいて上記流体の流量を算出するとともに、上記超音波式流速計を水平移動させて上記超音波式流速計の受信強度の変動を抑制するように超音波の伝播距離を調整する制御装置とを備えたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る開水路用流量計の構成を説明する断面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る開水路用流量計の構成を説明する上面図である。なお、図2では超音波式水位計および変換器が省略されている。
【0008】
図1および図2において、流体としての水1は、水路壁2によって構成される開水路内を図1の紙面に垂直な方向に流れている。超音波式水位計3は、開水路上面の上部に固定設置され、水面1aに向けて超音波を発射し、これが水面1aで反射して帰ってくるまでの時間を変換器4で計測して、その時の水位を測定し、水位信号を出力する。
【0009】
ガイド部材5は、開水路の両岸間に架設され、一対の滑車6がガイド部材5の長さ方向に離間してガイド部材5の中央部に配設されている。そして、ウインチ7がガイド部材5の両端にそれぞれ設置され、無端状のワイヤー8が滑車6とウインチ7の胴部とに緊張状態に掛け渡されている。さらに、支持パイプ9が一端を各ワイヤー8に固定されて、開水路内に鉛直に延設されている。さらにまた、超音波式流速計10が各支持パイプ9の他端側に水平方向に相対するように配設されている。ここで、ガイド部材5、滑車6、ウインチ7、ワイヤー8および支持パイプ9から超音波式流速計10の移動機構が構成されている。
そこで、ウインチ7が正転/逆転駆動されると、ワイヤー8が走行され、各支持パイプ9が鉛直状態を維持しつつガイド部材5の長さ方向に往復移動する。これにより、各超音波式流速計10がガイド部材5の長さ方向に水平に往復移動し、一対の超音波式流速計10間の水平距離が可変となる。この時、超音波式流量計10の移動方向は、超音波の伝播方向に一致し、一対の超音波式流速計10間の水平距離が超音波の伝播距離となる。
また、制御装置11は、超音波式水位計3からの水位信号と、超音波式流速計10からの流速信号とから開水路内を流れる水1の流量を算出するとともに、一対の超音波式流速計10間の水平距離を調整するようにウインチ7を駆動制御する。
【0010】
ついで、このように構成された開水路用流量計の動作について制御装置11の動作に基づいて説明する。
まず、超音波式流速計10は、制御装置11により、その超音波の送信強度が設定強度となるように駆動される。そして、超音波が水1内を伝播する際に、気泡と接触する回数が多くなると、超音波の伝播強度が低下する。また、水1の濁度が大きくなると、超音波の伝播強度が低下する。その結果、超音波式流速計10での超音波の受信強度が低下する。
そして、制御装置11は、超音波の発射から受信までの時間から一対の超音波式流速計10間の超音波の伝播距離を常時計測している。
【0011】
制御装置11は、超音波式流速計10の超音波の受信強度をモニターしている。そして、その受信強度が第1設定強度と第2設定強度との間であれば、超音波式水位計3からの水位信号と超音波式流速計10からの流速信号とに基づいて演算処理し、流量を計測している。なお、第1設定強度<第2設定強度となっている。
【0012】
また、制御装置11は、受信強度が第1設定強度より低下したと判定すると、流速信号を一旦ホールドし、一対の超音波式流速計10間の距離が短くなるようにウインチ7を駆動する。これにより、超音波の伝播距離が短くなり、例えば超音波の伝播過程での気泡との接触回数が減り、超音波の伝播強度の低減が抑えられ、受信強度が高められる。そして、制御装置11は、受信強度が第1設定強度を超えたと判定すると、ウインチ7の駆動を停止し、瞬時に伝播距離等の流速演算のための内部パラメータを変更する。この内部パラメータの変更後、流速信号のホールドを解除し、変更された内部パラメータに基づいて流量を算出する。
【0013】
さらに、制御装置11は、受信強度が第2設定強度より大きくなったと判定すると、流速信号を一旦ホールドし、一対の超音波式流速計10間の距離が長くなるようにウインチ7を駆動する。これにより、超音波の伝播距離が長くなり、超音波の伝播強度が低減され、受信強度が低下される。そして、制御装置11は、受信強度が第2設定強度より低下したと判定すると、ウインチ7の駆動を停止し、瞬時に伝播距離等の流速演算のための内部パラメータを変更する。この内部パラメータの変更後、流速信号のホールドを解除し、変更された内部パラメータに基づいて流量を算出する。
なお、超音波式水位計3および変換器4は、上述の動作に関係なく動作されている。
【0014】
このように、この実施の形態1では、一対の超音波式流速計10が超音波の伝播方向に移動可能に構成され、制御装置11が、超音波式流速計10の受信強度をモニターし、受信強度が第1設定強度より低下すると、超音波式流速計10間の超音波の伝播距離が短くなるように超音波式流速計10の移動を制御している。そこで、気泡の発生が多くなることに起因する水1内を伝播する超音波と気泡との接触する回数の増大は、超音波式流速計10間の超音波の伝播距離が短くなることで抑制され、受信強度の低下が抑えられる。同様に、水1の濁度が大きくなることに起因する超音波の伝播強度の低減は、超音波式流速計10間の超音波の伝播距離が短くなることで抑制され、受信強度の低下が抑えられる。その結果、平均流速が安定して、精度よく計測される。
【0015】
また、制御装置11が、超音波式流速計10の受信強度をモニターし、受信強度が第2設定強度より大きくなると、超音波式流速計10間の超音波の伝播距離が長くなるように超音波式流速計10の移動を制御している。そこで、気泡の発生がおさまったり、濁りが消えたりした場合には、超音波式流速計10間の距離が通常状態に戻される。その結果、伝播距離が長くなり、安定した受信強度が得られるようになり、平均流速が安定して、精度よく計測される。
従って、超音波式流量計の計測における気泡や濁水の影響を極力抑えることができ、常に安定した流量の計測が可能となる。
【0016】
また、対となる超音波式流速計10がともに移動可能に構成されているので、超音波式流速計10間の超音波の伝播領域の選択自由度が多くなり、気泡の発生場所や濁度の大きい場所を避けるように超音波の伝播領域を設定することができる。
【0017】
なお、上記実施の形態1では、超音波式流速計10の移動機構がガイド部材5、滑車6、ウインチ7、ワイヤー8および支持パイプ9から構成されているものとしているが、超音波式流速計10の移動機構はこの構成に限定されるものではなく、超音波式流速計10を水平に移動できる機構であればよい。
【0018】
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2に係る開水路用流量計の構成を説明する上面図、図4は図3のIV−IV矢視断面図である。なお、図3および図4では超音波式水位計3、変換器4および制御装置11が省略されている。
【0019】
図3および図4において、ガイド部材12は、螺旋棒(図示せず)が中空パイプ12a内に回転自在に配設され、ガイド溝12bが中空パイプ12aの長さ方向に延在するように形成され、さらに螺旋棒に螺合されたナット(図示せず)が中空パイプ12a内に回転を規制されて摺動自在に配設されている。そして、ガイド部材12が、中空パイプ12aを水平として、ガイド溝12bを相対して、水路壁2の両側壁面に配設されている。また、螺旋棒を回転駆動するモータ13がガイド部材12の一端に配設されている。
支持パイプ14は、例えば内パイプが外パイプに対して回動自在に構成された二重パイプ構造をとり、外パイプがガイド溝12bを介してナットに固定されて、開水路内に鉛直に延設されている。そして、内パイプを回転駆動するモータ15が外パイプの上端に取り付けられている。また、超音波式流速計10が外パイプの下端側に形成された周方向の切り欠き(図示せず)を介して内パイプに固定されている。
【0020】
ここで、ガイド部材12、モータ13および支持パイプ14から超音波式流速計10の移動機構が構成され、支持パイプ14およびモータ15から超音波式流速計10の回動機構が構成されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
【0021】
この実施の形態2では、モータ13が駆動されて、螺旋棒が回転する。そして、螺旋棒とナットとの螺合により、螺旋棒の回転力が直線移動力に変換され、ナットが螺旋棒、即ちガイド部材12の長さ方向に往復移動する。これにより、超音波式流速計10が開水路の水路方向に水平に往復移動する。
また、モータ15が駆動され、支持パイプ14の内パイプが回動される。これにより、超音波式流速計10が、鉛直線周りに回動する。
【0022】
ついで、この実施の形態2による開水路用流量計の動作の特徴部分について説明する。
まず、制御装置11は、各モータ13を駆動して、各超音波式流速計10を設定位置に位置させ、各モータ15を駆動して、超音波式流速計10間で超音波の授受が確実に行われるように、各超音波式流速計10の向きを調整する。そして、制御装置11は、超音波式水位計3および超音波式流速計10を動作させ、通常の流量計測を開始する。
【0023】
そして、制御装置11は、受信強度が第1設定強度より低下したと判定すると、流速信号を一旦ホールドし、各モータ13を駆動する。これにより、各超音波式流速計10は、図3中矢印で示されるように、ガイド部材12に案内されて水平移動し、一対の超音波式流速計10間の距離が短くなる。この超音波式流速計10の移動中、制御装置11は、超音波式流速計10の移動距離に基づいて各モータ15を駆動し、超音波式流速計10間で超音波の授受が確実に行われるように、各超音波式流速計10の向きを調整している。これにより、超音波の伝播距離が短くなり、例えば超音波の伝播過程での気泡との接触回数が減り、超音波の伝播強度の低減が抑えられ、受信強度が高められる。そして、制御装置11は、受信強度が第1設定強度を超えたと判定すると、モータ13、15の駆動を停止し、瞬時に伝播距離等の流速演算のための内部パラメータを変更する。この内部パラメータの変更後、流速信号のホールドを解除し、変更された内部パラメータに基づいて流量を算出する。
【0024】
また、制御装置11は、受信強度が第2設定強度より大きくなったと判定すると、流速信号を一旦ホールドし、一対の超音波式流速計10間の距離が長くなるように各モータ13を駆動する。同様に、超音波式流速計10の移動距離に基づいて各モータ15が駆動され、超音波式流速計10間で超音波の授受が確実に行われるように、各超音波式流速計10の向きが調整される。これにより、超音波の伝播距離が長くなり、超音波の伝播強度が低減され、受信強度が低下される。そして、制御装置11は、受信強度が第2設定強度より低下したと判定すると、モータ13、15駆動を停止し、瞬時に伝播距離等の流速演算のための内部パラメータを変更する。この内部パラメータの変更後、流速信号のホールドを解除し、変更された内部パラメータに基づいて流量を算出する。
【0025】
従って、この実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0026】
なお、上記実施の形態2では、超音波式流速計10の移動機構がガイド部材12、モータ13および支持パイプ14から構成され、回動機構が支持パイプ14およびモータ15から構成されているものとしているが、超音波式流速計10の移動機構および回動機構はこれらの構成に限定されるものではなく、超音波式流速計10を水平に移動あるいは鉛直軸周りに回動できる機構であればよい。
【0027】
実施の形態3.
図5はこの発明の実施の形態3に係る開水路用流量計の構成を説明する断面図、図6はこの発明の実施の形態3に係る開水路用流量計の構成を説明する上面図である。なお、図5および図6では超音波式水位計3、変換器4および制御装置11が省略されている。
【0028】
図5および図6において、昇降機構部16が支持パイプ9の上端に取り付けられている。そして、超音波式流速計10は支持パイプ9に昇降可能に取り付けられ、ワイヤー17を介して昇降機後部16に連結されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
【0029】
この実施の形態3では、制御装置11は、超音波式流速計10からの超音波の受信強度に加えて、超音波式水位計3からの水位信号をもモニターしている。
そして、上記実施の形態1と同様に、制御装置11は、受信強度が第1設定強度と第2設定強度との間に入るように超音波式流速計10間の距離を調整し、流量を計測している。
さらに、制御装置11は、超音波式水位計3からの水位信号に基づいて昇降機後部16を駆動し、超音波式流速計10の深さ位置を調整している。これにより、超音波式流速計10の深さ位置が、水面1aのレベルの変動に追従して調整される。一般に、自由表面をもち、水路勾配のみによって流れている長方形断面或いはそれに近い断面形状の水路においては、その断面上での平均流速のレベル位置は、その時の水深Hに対して0.3H〜0.5Hの点にあることが知られている。そこで、制御装置11が、超音波式流速計10を、水2の水深Hに対して0.3H〜0.5Hの範囲に位置させるように、水面1aのレベルの変動に追従して調整することが望ましい。これにより、水1の平均流速を正確に計測することができる。
【0030】
このように、この実施の形態3によれば、気泡や濁度の影響に加えて、水1の水位の変動の影響をも抑えて平均流速を計測できるので、常に安定した、精度の高い流量の計測を行うことができる。
【0031】
なお、この実施の形態3では、超音波式流速計10の移動機構がガイド部材5、モータ7および支持パイプ9から構成され、昇降機構が支持パイプ9、昇降機構部16およびワイヤー17から構成されているものとしているが、超音波式流速計10の移動機構および昇降機構はこれらの構成に限定されるものではなく、超音波式流速計10を水平に移動および鉛直に移動できる機構であればよい。
【0032】
実施の形態4.
図7はこの発明の実施の形態3に係る開水路用流量計の構成を説明する断面図、図8は図7のVIII−VIII矢視断面図である。なお、図7および図8では超音波式水位計3、変換器4および制御装置11が省略されている。
【0033】
図7および図8において、支持パイプ18は、例えば長尺の内パイプ20が短尺の外パイプ19に回転自在に装着された二重パイプ構造をとり、外パイプ19がガイド溝12bを介してナットに固定され、外パイプ19から延出する内パイプ20が開水路内に鉛直に延設されている。そして、内パイプ20を回転駆動するモータ15が外パイプ19の上端に取り付けられている。また、超音波式流速計10が内パイプ20に形成された長さ方向のガイド溝20aに案内されて昇降可能に内パイプ20に取り付けられている。そして、昇降機構部16が内パイプ20と同期して回動できるように外パイプ19に取り付けられ、超音波式流速計10がワイヤー17を介して昇降機構部16に連結されている。
なお、他の構成は上記実施の形態2と同様に構成されている。
【0034】
この実施の形態4では、モータ15が駆動され、支持パイプ18の内パイプ20が外パイプ19に対して回動される。これにより、超音波式流速計10が、鉛直線周りに回動する。この時、昇降機後部16は内パイプ20と同期して回動し、超音波式流速計10と昇降機後部16とは鉛直方向に並んでいる。
また、昇降機構部16が駆動され、超音波式流速計10がガイド溝20aに案内されて昇降する。
【0035】
この実施の形態4では、制御装置11は、超音波式流速計10からの超音波の受信強度に加えて、超音波式水位計3からの水位信号をもモニターしている。
そして、上記実施の形態2と同様に、制御装置11は、受信強度が第1設定強度と第2設定強度との間に入るように超音波式流速計10間の距離を調整し、かつ、超音波式流速計10の移動距離に基づいて各モータ15が駆動され、超音波式流速計10間で超音波の授受が確実に行われるように、各超音波式流速計10の向きを調整して、流量を計測している。
さらに、制御装置11は、超音波式水位計3からの水位信号に基づいて昇降機後部16を駆動し、超音波式流速計10の深さ位置を調整している。これにより、超音波式流速計10の深さが、例えば水2の水深Hに対して0.3H〜0.5Hの範囲に位置するように、水面1aのレベルの変動に追従して調整される。
【0036】
このように、この実施の形態4によれば、気泡や濁度の影響に加えて、水1の水位の変動の影響をも抑えて平均流速を計測できるので、常に安定した、精度の高い流量の計測を行うことができる。
【0037】
なお、この実施の形態4では、超音波式流速計10の移動機構がガイド部材12、モータ13および支持パイプ18から構成され、回動機構がモータ15および支持パイプ18から構成され、昇降機構が昇降機構部16、ワイヤー17および支持パイプ18から構成されているものとしているが、超音波式流速計10の移動機構、回動機構および昇降機構はこれらの構成に限定されるものではなく、超音波式流速計10を水平に移動、鉛直に移動および鉛直軸周りに回動できる機構であればよい。
【0038】
なお、上記各実施の形態では、対となる超音波式流速計10がともに移動可能に構成されているものとしているが、超音波式流速計において、変動した超音波の受信強度を超音波の伝播距離を変えて所定の強度に調整できればよく、少なくとも一方の超音波式流速計10が移動可能に構成されていればよい。
また、上記各実施の形態では、超音波式流速計10の水平移動中、超音波の送信強度を一定として説明しているが、超音波式流速計10の移動中に超音波の送信強度を調整するように制御してもよい。また、制御装置11の動作は、制御装置11の内部プログラムにより容易に変更可能である。
【0039】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように、開水路を流れる流体の水位を計測する超音波式水位計と、水平移動可能に設けられ、上記流体の流速を計測する超音波式流速計と、上記超音波式水位計からの水位信号と上記超音波式流速計からの流速信号とに基づいて上記流体の流量を算出するとともに、上記超音波式流速計を水平移動させて上記超音波式流速計の受信強度の変動を抑制するように超音波の伝播距離を調整する制御装置とを備えているので、気泡や濁水の影響を極力抑えることができ、常に安定した流量の計測が可能となる超音波式流量計が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る開水路用流量計の構成を説明する断面図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る開水路用流量計の構成を説明する上面図である。
【図3】この発明の実施の形態2に係る開水路用流量計の構成を説明する上面図である。
【図4】図3のIV−IV矢視断面図である。
【図5】この発明の実施の形態3に係る開水路用流量計の構成を説明する断面図である。
【図6】この発明の実施の形態3に係る開水路用流量計の構成を説明する上面図である。
【図7】この発明の実施の形態3に係る開水路用流量計の構成を説明する断面図である。
【図8】図7のVIII−VIII矢視断面図である。
【符号の説明】
1 水(流体)、2 水路壁(開水路)、3 超音波式水位計、10 超音波式流速計、11 制御装置。
Claims (3)
- 開水路を流れる流体の水位を計測する超音波式水位計と、
水平移動可能に設けられ、上記流体の流速を計測する超音波式流速計と、
上記超音波式水位計からの水位信号と上記超音波式流速計からの流速信号とに基づいて上記流体の流量を算出するとともに、上記超音波式流速計を水平移動させて上記超音波式流速計の受信強度の変動を抑制するように超音波の伝播距離を調整する制御装置
とを備えたことを特徴とする開水路用流量計。 - 上記超音波式流速計は、上記開水路の水路方向に水平移動可能に、かつ、鉛直軸周りに回動可能に構成され、
上記制御装置は、上記超音波式流速計を水平移動させた際に、上記超音波式流速計を鉛直軸周りに回動させて超音波の受信を確保するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の開水路用流量計。 - 上記超音波式流速計は、鉛直方向に移動可能に構成され、
上記制御装置は、上記超音波式流速計の深さ位置と上記流体の水位とが所定の位置関係となるように、上記流体の水位の変動に追従して上記超音波式流速計を鉛直方向に移動させるように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の開水路用流量計。
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