JP2004263146A - Water-dispersed powder slurry coating material curable at low temperature - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水分散粉体スラリー塗料に関するものである。さらに詳しくは、低焼付け温度で硬化することができるポリウレタン系水分散粉体スラリー塗料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
水分散粉体スラリー塗料は、樹脂微粒子が水中に分散した形態を有し、保存時には含有する主剤と硬化剤とが反応しないことが必要であるため、硬化剤の官能基をブロック化して用いられる(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−196953号公報(第3〜4頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記水分散粉体スラリー塗料では、ブロック化剤が解離した後全て反応するのに要する温度は通常約160℃以上と非常に高温であるため、高い焼付け温度が必要となる。
高い焼付け温度になると加熱や硬化後の冷却に時間を要し生産性が低下するほか、焼付け後の塗膜変色の原因となる。また、高温の熱源を要するため環境面でも好ましくない。
従って、本発明の課題は、焼付け温度が低い水分散粉体スラリー塗料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題を解決するべく鋭意検討した結果、環状アミジン化合物をウレタン化触媒として使用した時、ブロック化剤の解離温度が減少してイソシアネート基の反応率が向上し、硬化塗膜硬度が上昇することを見出し本発明に到達した。すなわち本発明は、水性媒体中に、活性水素を有する樹脂(A1)、ブロック化されたイソシアネート基を有する硬化剤(A2)、界面活性剤(B)、並びに、環状アミジン(c1)、環状3級アミジン塩(c2)及び環状4級アミジニウム塩(c3)からなる群から選択される少なくとも1種の触媒(C)を必須成分として含有してなり、少なくとも前記樹脂(A1)が前記水性媒体中に微粒子(A)として分散されてなる水分散粉体スラリー塗料、及び該水分散粉体スラリー塗料からなる塗膜である。以下本発明について詳述する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明における触媒(C)としては、例えば、環状アミジン(c1)、環状3級アミジン塩(c2)および環状4級アミジニウム塩(c3)が挙げられ、これらは2種以上を併用することもできる。これらのうち好ましいものは(c1)である。
環状アミジン(c1)としては、例えば、一般式(1)で示されるものが使用できる。
【0007】
【化3】
【0008】
式中T1およびT2は、同一又は異なって、水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜20の1価の炭化水素基または水素原子を表す。ただし、T1およびT2は一体となってC及びNとともに環を形成してもよい;Dは、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アルデヒド基または炭素数1〜5の1価の炭化水素基で置換されていてもよい炭素数2〜10の2価の炭化水素基(アルキレン基、アリーレン基、アルケニレン基等)を表す。
T1およびT2の例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−,i−プロピル基、n−,i−,t−,sec−ブチル基、フェニル基、ベンジル基、ヒドロキシエチル基等が挙げられる。
Dの例としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、メチルエチレン基、エテニル基、メチルエテニル基、アミノエチレン基、ニトロエチレン基、シアノエチレン基、カルボキシエチレン基、ホルミルエチレン基等が挙げられる。
【0009】
上記一般式(1)で示される環状アミジン(c1)としては、例えばイミダゾール環、2−イミダゾリン環もしくはテトラヒドロピリミジン環を有する化合物が挙げられ、これらの具体例は下記のとおりである。
▲1▼イミダゾール単環化合物
イミダゾール同族体:イミダゾール、1−メチルイミダゾール、1−フェニルイミダゾール、1−ベンジルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−エチル−2−メチルイミダゾール、1−フェニル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−メチル−2−フェニルイミダゾール、1−メチル−2−ベンジルイミダゾール、1,4−ジメチルイミダゾール、1,5−ジメチルイミダゾール、1,2,4−トリメチルイミダゾール、1,4−ジメチル−2−エチルイミダゾールなど
オキシアルキル誘導体:1−メチル−2−オキシメチルイミダゾール、1−メチル−2−オキシエチルイミダゾール、1−メチル−4−オキシメチルイミダゾール、1−(β−オキシエチル)−イミダゾール、1−メチル−2−エトキシメチルイミダゾール、1−エトキシメチル−2−メチルイミダゾールなど
ニトロおよびアミノ誘導体:1−メチル−4(5)−ニトロイミダゾール、1,2−ジメチル−4(5)−ニトロイミダゾール、1,2−ジメチル−5(4)−アミノイミダゾール、1−メチル−4(5)−(2−アミノエチル)イミダゾール、1−(β−アミノエチル)イミダゾールなど
▲2▼ベンゾイミダゾール化合物
ベンゾイミダゾール、1−メチルベンゾイミダゾール、1−メチル−2−ベンジルベンゾイミダゾール、1−メチル−5(6)−ニトロベンゾイミダゾールなど
▲3▼2−イミダゾリン環を有する化合物
2−イミダゾリン、1−メチルイミダゾリン、1,2−ジメチルイミダゾリン、1,2,4−トリメチルイミダゾリン、1,4−ジメチル−2−エチルイミダゾリン、1−メチル−2−フェニルイミダゾリン、1−メチル−2−ベンジルイミダゾリン、1−メチル−2−オキシエチルイミダゾリン、1−メチル−2−ヘプチルイミダゾリン、1−メチル−2−ウンデシルイミダゾリン、1−メチル−2−ヘプタデシルイミダゾリン、1−(β−オキシエチル)−2−メチルイミダゾリン、1−メチル−2−エトキシメチルイミダゾリン、1−エトキシメチル−2−メチルイミダゾリンなど
▲4▼テトラヒドロピリミジン環を有する化合物
テトラヒドロピリミジン、1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5をはじめとして、特公昭46−37503号に記載されているものなど
これらのうち好ましいものは、イミダゾール環、2−イミダゾリン環もしくはテトラヒドロピリミジノ環を有する化合物;特に、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1,4−ジメチル−2−エチルイミダゾール、1−メチルベンゾイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾリン、1,2,4−トリメチルイミダゾリン、1,4−ジメチル−2−エチルイミダゾリン、1−メチル−2−ヘプチルイミダゾリン、1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7および1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5である。
【0010】
環状3級アミジン触媒(c2)としては、例えば、環状アミジン(c1)の有機酸塩または無機酸塩を挙げることができる。
【0011】
上記環状アミジン(c1)の有機酸塩の有機酸としては、例えば、脂肪族モノカルボン酸[蟻酸、酢酸、オクチル酸、2−エチルヘキサン酸など);脂肪族ポリカルボン酸(蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸など);芳香族モノカルボン酸(安息香酸、トルイル酸、エチル安息香酸など);芳香族ポリカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ニトロフタル酸、トリメリット酸など);フェノール化合物(フェノール、レゾルシン等);スルホン酸化合物(アルキルベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸など);リン酸化合物等が挙げられる。該有機酸は1種または2種以上の混合物として用いることができる。これらのうち好ましいものは脂肪族カルボン酸化合物および芳香族カルボン酸化合物であり、特に好ましいものはオクチル酸および蟻酸である。
【0012】
上記環状アミジン(c1)の無機酸塩の無機酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、四フッ化ホウ素酸、過塩素酸、六フッ化リン酸、六フッ化アンチモン酸、六フッ化ヒ素酸、三フッ化メタンスルホン酸などが挙げられる。これらのうちで好ましいのはリン酸である。
【0013】
環状4級アミジニウム塩(c3)は、通常、環状アミジン(c1)として例示した化合物を4級化したカチオンと酸アニオンとから構成される。
環状アミジン(c1)の4級化の方法を例示すると、J.Am.Chem.Soc.,69,2269(1947)に記載のように4級化剤、ハロゲン化アルキルを用い4級化できる。また、他の4級化剤としては、ジアルキル硫酸、スルホン酸エステル(U.S.S.R.SU176290)、炭酸ジメチル(USP2635100)、燐酸エステル(Journal.prakt.Chemie.Band317,Heft5,1975,733)、エポキシ基含有化合物(USP2127476)なとも例示できる。このようにして4級化のうえ、アニオン成分を該4級塩(c3)を構成するアニオンに変える必要があるとき、具体的には、例えば、環状アミジン(c1)をハロゲン化アルキルで4級化後、有機酸アニオンに変えたいときは、例えば、4級化後のハロゲンイオンを水酸化物イオンに一旦変えた後、有機酸と反応させることにより、目的とする有機酸アニオンを持つ4級塩が得られる。
【0014】
該4級塩(c3)として好ましいものは、環状アミジン(c1)を、水酸基を含有してもよい、炭素数1〜11のアルキル基またはアリールアルキル基を有する4級化剤と反応させ、更に必要により、好ましい酸アニオンと交換させて得られるものである。このものは炭素数1〜11のアルキル基またはアリールアルキル基が環状アミジン(c1)の一方の窒素原子と結合した構造のカチオンと酸アニオンとから構成される塩である。
【0015】
4級塩(c3)中のアニオンを構成する酸は、下記に例示するような有機酸または無機酸である。
▲1▼カルボン酸
・ポリカルボン酸(2〜4価のポリカルボン酸):脂肪族ポリカルボン酸[飽和ポリカルボン酸(シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン酸など);不飽和ポリカルボン酸(マレイン酸、フマール酸、イタコン酸など)]:芳香族ポリカルボン酸[フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸など];S含有ポリカルボン酸[チオジプロピオン酸]など
・オキシカルボン酸:脂肪族オキシカルボン酸[グリコール酸、乳酸、酒石酸など];芳香族オキシカルボン酸[サリチル酸、マンデル酸など]
・モノカルボン酸:炭素数1〜30の脂肪族モノカルボン酸[飽和モノカルボン酸(ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸など)、不飽和モノカルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、オレイン酸など)];芳香族モノカルボン酸[安息香酸、ケイ皮酸、ナフトエ酸など]
など
▲2▼フェノール類
・1価フェノール(フェノールなど);アルキルフェノール類(クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、nおよびイソ−プロピルフェノール、nおよびイソアミルフェノール、イソノニルフェノール、イソドデシルフェノールなど);メトキシフェノール類(オイゲノール、グアヤコールなど);ナフトール、シクロヘキシルフェノールなど
・多価フェノール:カテコール、レゾルシン、ピロガロールおよびフロログルシンなど
▲3▼モノおよびジアルキル燐酸エステル
モノおよびジメチル燐酸エステル、モノおよびジイソプロピル燐酸エステル、モノおよびジブチル燐酸エステル、モノおよびジ−(2−エチルヘキシル)燐酸エステル、モノおよびジイソデシル燐酸エステルなど
▲4▼スルホン酸
p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸およびスルホサリチル酸など
▲5▼無機酸
上記に例示の無機酸が挙げられる。
これらのうちで好ましいものは、カルボン酸、モノおよびジアルキルリン酸エステルであり、さらに好ましいものは、フタル酸およびマレイン酸である。
【0016】
触媒(C)の含有量は、活性水素を有する樹脂(A1)およびブロック化されたイソシアネート基を有する硬化剤(A2)の合計重量に対して、好ましくは0.1重量%以上、さらに好ましくは0.5重量%以上、特に好ましくは1重量%以上であり、好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは6重量%以下、特に好ましくは4重量%以下である。該(C)の含有量が0.1重量%以上10重量%以下であると、高硬度な塗膜を与える水分散粉体スラリー塗料を得ることができる。
【0017】
本発明の水分散粉体スラリー塗料において、少なくとも活性水素を有する樹脂(A1)が水系溶媒中に微粒子(A)として分散されてなる。微粒子(A)として分散されるものとしては、(i)前記樹脂(A1)、(ii)前記樹脂(A1)と前記硬化剤(A2)、(iii)前記樹脂(A1)と前記触媒(C)、または(iv)前記樹脂(A1)と前記硬化剤(A2)と前記触媒(C)の混合物が挙げられるが、好ましいのは(ii)前記樹脂(A1)と前記硬化剤(A2)の混合物、及び(iv)前記樹脂(A1)と前記硬化剤(A2)と前記触媒(C)の混合物である。
(ii)前記樹脂(A1)と前記硬化剤(A2)の混合物は、微粒子(A01)として、界面活性剤(B)および前記触媒(C)が溶解または分散されてなる水溶液または水分散液中に分散される。
(iv)前記樹脂(A1)と前記硬化剤(A2)と前記触媒(C)の混合物は、微粒子(A02)として、界面活性剤(B)が溶解または分散されてなる水溶液または水分散液中に分散される。
【0018】
上記混合物は、例えば、有機系溶剤に溶解させた後、分散されるか、加熱し溶融混練された後分散される。
【0019】
上記有機系溶剤としては、たとえば、芳香族炭化水素系溶剤、脂肪族または脂環式炭化水素系溶剤、ハロゲン系溶剤、エステル系またはエステルエーテル系溶剤、エーテル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、スルホキシド系溶剤、複素環式化合物系溶剤、ならびにこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。これらのうち好ましいのはエーテル系溶剤またはエステルエーテル系溶剤または芳香族炭化水素系溶剤である。
【0020】
芳香族炭化水素系溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリンなどが挙げられる。
脂肪族または脂環式炭化水素系溶剤としては、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、ミネラルスピリット、シクロヘキサンなどが挙げられる。
ハロゲン系溶剤としては、例えば、塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、メチレンジクロライド、四塩化炭素、トリクロロエチレン、パークロロエチレンなどが挙げられる。
エステル系溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチルなどが挙げられる。
エステルエーテル系溶剤としては、例えば、メトキシブチルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどが挙げられる。
エーテル系溶剤としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどが挙げられる。
ケトン系溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン、シクロヘキサノンなどが挙げられる。
アルコール系溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ベンジルアルコールなどが挙げられる。
アミド系溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。
スルホキシド系溶剤としては、例えば、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
複素環式化合物系溶剤としては、例えば、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。
【0021】
加熱し溶融混練された後に分散する方法としては、例えば、微粒子(A)を構成する全ての成分の融点以上に加熱後、混練し、高粘度の乳化分散処理が可能な分散機で水中に分散、微粒化する方法が挙げられる。
【0022】
高粘度の乳化分散処理が可能な分散機の具体例としては例えば、バッチ式ではハイビスディスパーミックス、ホモミキサー、ホモジェッター、アジホモミキサー、コンビミックスなどが、連続式ではハイビスラインミキサー、ISGミキサー、ホモミックラインミル、コロイドミルなどが挙げられる。
【0023】
本発明の水分散粉体スラリー塗料において、微粒子(A)の粒子形状は不定形であっても球状であっても良いが、塗膜の平滑性、均一性の点で球状の方が好ましい。ここで球状というのは粒子の長径/短径の比率が1.0〜1.5の範囲にあるものを指す。
また、該水分散粉体スラリー塗料中の微粒子(A)の平均粒径は、好ましくは0.1〜50μm、より好ましくは0.5〜20μm、さらに好ましくは1.0〜10μmである。
微粒子(A)の平均粒径が0.1〜50μmであるとき、水中での粒子の沈降は無く、焼付け時の水分揮発および粘度調整が容易となる。
粒径の測定法は電子顕微鏡測定、沈降法、エレクトロゾーン法、動的光散乱法等があるが、測定粒度範囲の適合性より、動的光散乱法での測定が好ましい。動的光散乱法とは粒子ブラウン運動の緩急を自己相関関数の減衰率の大小とする測定法である。
【0024】
微粒子(A)は、平均の長径/短径比率は1.0〜1.5の球形であり、好ましくは1.0〜1.2である。長径/短径比率は光学顕微鏡を用いて粒子を観察し、Heywoodの定義により、粒子の平面図について輪郭に接する二つの平行線の最短距離を短径、それに直角方向の平行線の最大距離を長径とし、測定される値の長径と短径の比率を計算して求める。
【0025】
本発明において、活性水素を含有する樹脂(A1)としては、例えば、アクリル樹脂(a1▲1▼)、ポリエステル樹脂(a1▲2▼)、ポリウレタン樹脂(a1▲3▼)、エポキシ樹脂(a1▲4▼)等で、活性水素基を含有したものが挙げられる。このうち好ましいものは、アクリル樹脂である。ここで活性水素基とは例えばアルコール性水酸基、フェノール性水酸基、アミノ基、カルボン酸基、リン酸基、チオール基などである。
界面活性剤(B)が、エポキシ基を有する反応性界面活性剤である場合は、アルコール性水酸基、カルボン酸基、アミノ基、チオール基の活性水素を有する樹脂に対して好ましく用いられ、特にアルコール性水酸基、カルボン酸基の活性水素を有するアクリル樹脂が好ましい。
【0026】
上記樹脂(A1)の活性水素当量は、好ましくは50〜50,000、より好ましくは100〜10,000、さらに好ましくは200〜5,000である。
【0027】
上記アクリル樹脂(a1▲1▼)を構成するモノマーとしては、(i)[水酸基を有しない(メタ)アクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリロニトリル](a1▲1▼1);(ii)[水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸](a1▲1▼2);(iii)必要により他のモノマー(a1▲1▼3)が挙げられる。
【0028】
アクリル樹脂(a1▲1▼)における上記モノマー(a1▲1▼1)、上記モノマー(a1▲1▼2)及び上記モノマー(a1▲1▼3)の重量%比は、好ましくは(0〜80)/(1〜100)/(0〜50)であり、より好ましくは(1〜50)/(1〜50)/(0〜20)である。
【0029】
アクリル樹脂(a1▲1▼)は溶液重合、塊状重合、懸濁重合などの公知の重合法により製造される。重量平均分子量は、好ましくは1,000〜200,000、より好ましくは2,000〜100,000、さらに好ましくは3,000〜50,000である。
上記モノマー(a1▲1▼1)としては、例えば、アクリルアミド、アクリロニトリル、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレート(シクロ)アルキルエステル[前記(メタ)アクリレートと炭素数1〜25のアルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、ブチルアクコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、1,4ブタンジオール、シクロヘキサノールなど)とのエステル]、イソボルニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらのうち好ましいものはメチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリルレートである。
上記モノマー(a1▲1▼2)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシアルキル(炭素数2〜4)(メタ)アクリレート、たとえば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらのうち好ましいものは2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートである。
上記モノマー(a1▲1▼3)としては、例えば、スチレンなどが挙げられ、これらのうち好ましいものは、スチレンである。
【0030】
アクリル樹脂(a1▲1▼)の活性水素基としては例えば、水酸基を有するアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルモノマー由来のアルコール性水酸基や、アクリル酸、メタクリル酸モノマー由来のカルボン酸基が挙げられる。
【0031】
ポリエステル樹脂(a1▲2▼)としては、例えば、低分子ポリオールおよび/または重量平均分子量5,000以下のポリアルキレンエーテルジオールとポリカルボン酸とを反応させて得られる縮合ポリエステルポリオール、ラクトンの開環重合により得られるポリラクトンジオール、低分子ジオールと低級アルコール(メタノールなど)の炭酸ジエステルとを反応させて得られるポリカーボネートジオールなどが含まれる。
【0032】
上記低分子ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール;環状基を有する低分子ジオール類[たとえば特公昭45−1474号公報記載のもの:ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物等]、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
また、重量平均分子量5,000以下のポリアルキレンエーテルジオールとしては、例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0033】
また、ポリカルボン酸としては例えば、脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸など)、芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸など)、これらのジカルボン酸のエステル形成性誘導体[酸無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステルなど]およびこれらの2種以上の混合物が挙げられ;ラクトンとしては例えば、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、およびこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
【0034】
ポリエステル化は、通常の方法、たとえば低分子ポリオールおよび/または重量平均分子量5,000以下のポリエーテルポリオールを、ポリカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体[たとえば無水物(無水マレイン酸、無水フタル酸など)、低級エステル(アジピン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチルなど)、ハライド等]と、またはその無水物およびアルキレンオキサイド(たとえばエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイド)とを反応(縮合)させ、一方の構成成分であるポリオールを過剰に用いることで活性水素基を末端に残存させる方法、あるいは開始剤(低分子ジオールおよび/または重量平均分子量5,000以下のポリエーテルジオール)にラクトンを付加させる方法により製造することができる。
【0035】
ポリエステル樹脂(a1▲2▼)の具体例としては、例えば、ポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール、ポリネオペンチルアジペートジオール、ポリエチレンプロピレンアジペートジオール、ポリエチレンブチレンアジペートジオール、ポリブチレンヘキサメチレンアジペートジオール、ポリジエチレンアジペートジオール、ポリ(ポリテトラメチレンエーテル)アジペートジオール、ポリエチレンアゼレートジオール、ポリエチレンセバケートジオール、ポリブチレンアゼレートジオール、ポリブチレンセバケートジオール、ポリカプロラクトンジオールまたはトリオール、ポリヘキサメチレンカーボネートジオールなどが挙げられる。
【0036】
水酸基含有ポリエステルの構成成分の比率は、ポリオールとポリカルボン酸の比率が、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]のモル比[OH]/[COOH]として、好ましくは2/1〜1/1、より好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。他の構成成分の場合も、構成成分が変わるだけで比率は同様である。重量平均分子量は好ましくは1,000〜50,000、より好ましくは2,000〜20,000、さらに好ましくは3,000〜15,000である。
【0037】
ポリエステル樹脂(a1▲2▼)の活性水素基としては例えば、アルコールとカルボン酸の重縮合末端のアルコール性水酸基やカルボン酸基が挙げられる。
【0038】
ポリウレタン樹脂(a1▲3▼)としては、例えば、ポリオールとジイソシアネートの重付加物などが挙げられる。
【0039】
ジイソシアネートの具体例としては、例えば、
▲1▼炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)2〜18の脂肪族ジイソシアネート[例えば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等];
▲2▼炭素数4〜15の脂環族ジイソシアート[例えば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロへキセン等];
▲3▼炭素数6〜14の芳香族ジイソシアネート[例えば、1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、粗製MDI、1,5−ナフチレンジイソシアネート等];
▲4▼炭素数8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート[例えば、m−又はp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等];
▲5▼これらのジイソシアネートの変性物[例えば、カーボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、ウレア基等を有するジイソシアネート変性物等];
▲6▼およびこれら▲1▼〜▲5▼の2種以上の混合物等が挙げられる。
これらのうち好ましいものはHDIおよびMDIである。
【0040】
ポリオールの具体例としては、例えば、活性水素原子含有多官能化合物にアルキレンオキサイド(以下AOと略記)が付加した構造の化合物およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0041】
活性水素原子含有多官能化合物としては、例えば、多価アルコール(a1▲3▼1)、多価フェノール類(a1▲3▼2)、アミン類(a1▲3▼3)、ポリカルボン酸(a1▲3▼4)、リン酸類(a1▲3▼5)、ポリチオール(a1▲3▼6)などが挙げられる。
【0042】
多価アルコール(a1▲3▼1)としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼンなどの2価アルコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、α−メチルグルコシド、ソルビトール、キシリット、マンニット、ジペンタエリスリトール、グルコース、フルクトース、ショ糖などの3〜8価の多価アルコールなどが挙げられる。
【0043】
多価フェノール類(a1▲3▼2)としては、例えば、ピロガロール、カテコール、ヒドロキノンなどの多価フェノールのほかビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどのビスフェノール類などが挙げられる。
【0044】
アミン類(a1▲3▼3)としては、例えば、アンモニア、炭素数1〜20のアルキルアミン類(ブチルアミンなど)、アニリンなどのモノアミン類;エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミンなどの脂肪族ポリアミン;ピペラジン、N−アミノエチルピペラジンおよびその他特公昭55−21044号公報記載の複素環式ポリアミン類;ジシクロヘキシルメタンジアミン、イソホロンジアミンなどの脂環式ポリアミン;フェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジフェニルエーテルジアミン、ポリフェニルメタンポリアミンなどの芳香族ポリアミン;およびモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミン類などが挙げられる。
【0045】
ポリカルボン酸(a1▲3▼4)としては例えば、コハク酸、アジピン酸などの脂肪族ポリカルボン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸などの芳香族ポリカルボン酸があげられる。
【0046】
リン酸類(a1▲3▼5)としては例えば、燐酸、亜燐酸、ホスホン酸などが挙げられる。またポリチオール(a1▲3▼6)としてはグリシジル基含有化合物と硫化水素との反応で得られる多価ポリチオール化合物などが挙げられる。
【0047】
上述した活性水素原子含有化合物は2種以上使用することもできる。
【0048】
上述の活性水素原子含有化合物に付加するAOとしては、例えば、エチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)、1,2−、2,3−もしくは1,3−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン(THF)、スチレンオキサイド、α−オレフィンオキサイド、エピクロルヒドリンなどがあげられる。
【0049】
AOは単独でも2種以上併用してもよく、後者の場合はブロック付加(チップ型、バランス型、活性セカンダリー型など)でもランダム付加でも両者の混合系[ランダム付加後にチップしたもの:分子中に任意に分布されたエチレンオキシド鎖を0〜50重量%(好ましくは5〜40重量%)有し、0〜30重量%(好ましくは5〜25重量%)のEO鎖が分子末端にチップされたもの]でもよい。これらのAOのうちで好ましいものはEO単独、PO単独、THF単独、POおよびEOの併用、POおよび/またはEOとTHFの併用(併用の場合、ランダム、ブロックおよび両者の混合系)である。
【0050】
活性水素原子含有化合物へのAOの付加は、通常の方法で行うことができ、無触媒でまたは触媒(アルカリ触媒、アミン系触媒、酸性触媒)の存在下(とくにAO付加の後半の段階で)に常圧または加圧下に1段階または多段階で行なわれる。
【0051】
ポリオールの不飽和度は少ない方が好ましく、好ましくは0.1meq/g以下、より好ましくは0.05meq/g以下、さらに好ましくは0.02meq/g以下である。
【0052】
ポリオールとジイソシアネートの比率は、水酸基[OH]とイソシアネート基[NCO]のモル比[OH]/[NCO]として、好ましくは2/1〜1/1、より好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。他の構成成分の場合も、構成成分が変わるだけで比率は同様である。重量平均分子量は好ましくは1,000〜50,000、より好ましくは2,000〜20,000、さらに好ましくは3,000〜15,000である。
【0053】
ポリウレタン樹脂(a1▲3▼)の活性水素基としては例えば、活性水素原子含有化合物由来のウレタン化されていない活性水素基や、ウレタン結合中の水素が挙げられる。
【0054】
エポキシ樹脂(a1▲4▼)としては、例えば、ポリエポキシド(a1▲4▼1)とポリカルボン酸(a1▲4▼2)との付加縮合物などが挙げられる。この付加重合の際、活性水素基を含有する水酸基が発生する。
エポキシ樹脂(a1▲4▼)の活性水素基としては例えば、エポキシ化により生成するアルコール性活性水素基が挙げられる。
【0055】
ポリカルボン酸(a1▲4▼2)としては、上記に例示のものが挙げられる。また、ポリエポキシド(a1▲4▼1)は、脂肪族系、脂環族系、複素環系あるいは芳香族系のいずれであってよい。
【0056】
芳香族系のポリエポキシド(a1▲4▼1)としては、例えば、多価フェノールのグリシジルエーテル体が挙げられ、例えば、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールBジグリシジルエーテル、ビスフェノールADジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ハロゲン化ビスフェノールAジグリシジル、テトラクロロビスフェノールAジグリシジルエーテル、カテキンジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、ピロガロールトリグリシジルエーテル、1,5−ジヒドロキシナフタリンジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、オクタクロロ−4,4’−ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、フェノールまたはクレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル体、ビスフェノールA2モルとエピクロロヒドリン3モルの反応から得られるジグリシジルエーテル体、フェノールとグリオキザール、グルタールアルデヒド、またはホルムアルデヒドの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテル体、およびレゾルシンとアセトンの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテル体が挙げられる。
さらに、本発明において前記芳香族系のポリエポキシドとして、例えば、トリレンジイソシアネートまたはジフェニルメタンジイソシアネートとグリシドールの付加反応によって得られるジグリシジルウレタン化合物、前記2反応物にポリオールも反応させて得られるグリシジル基含有ポリウレタン(プレ)ポリマーおよびビスフェノールAのアルキレンオキシド(エチレンオキシドまたはプロピレンオキシド)付加物のジグリシジルエーテル体も含む。
【0057】
複素環系のポリエポキシド(a1▲4▼1)としては、例えば、トリスグリシジルメラミンが挙げられる。
【0058】
脂環族系のポリエポキシド(a1▲4▼1)としては、例えば、ビニルシクロヘキセンジオキシド、リモネンジオキシド、ジシクロペンタジエンジオキシド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、エチレングリコールビスエポキシジシクロペンチルエール、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、およびビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)ブチルアミンが挙げられる。また、脂環族系としては、前記芳香族系ポリエポキシド化合物の核水添化物も含む。
【0059】
脂肪族系のポリエポキシド(a1▲4▼1)としては、例えば、多価脂肪族アルコールのポリグリシジルエーテル体、多価脂肪酸のポリグリシジルエステル体、およびグリシジル脂肪族アミンが挙げられる。
多価脂肪族アルコールのポリグリシジルエーテル体としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、およびソルビトールポリグリシジルエーテルが挙げられる。
多価脂肪酸のポリグリシジルエステル体としては、例えば、ジグリシジルアジペートが挙げられる。
グリシジル脂肪族アミンとしては、例えば、N,N,N’,N’−テトラグリシジルヘキサメチレンジアミンが挙げられる。
また、本発明において脂肪族系としては、グリシジル(メタ)アクリレートの(共)重合体も含む。
【0060】
これらのうち、好ましいのはビスフェノールAジグリシジルエーテルとアジピン酸との縮合物である。付加縮合の際、活性水素基を含有する基が発生するため、活性水素を有する樹脂(A1)の活性水素当量は50〜50,000となることにより、重量平均分子量は、好ましくは1,000〜200,000、より好ましくは2,000〜100,000、さらに好ましくは3,000〜50,000である。
【0061】
硬化剤(A2)はブロック化されたイソシアネート基を有する化合物である。上記硬化剤(A2)におけるイソシアネート基を有する化合物としては、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、上記に例示の有機ジイソシアネート、並びに、これらの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、イソシアヌレート基またはオキサゾリドン基含有変性物など、具体的には例えば、HDIイソシアヌレート、HDIビューレット、IPDIイソシアヌレート、IPDIビューレット)、粗製MDI[粗製ジアミノジフェニルメタン{ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン等)またはその混合物との縮合生成物:ジアミノジフェニルメタンと少量(たとえば5〜20質量%)の3官能以上のポリアミンとの混合物}のホスゲン化物]、ポリアリルポリイソシアネート(PAPI)、およびこれらのブロックイソシアネート化合物が挙げられる。
これらのうちで好ましいものは有機ジイソシアネートの変性物、特にHDIイソシアヌレートおよびIPDIイソシアヌレートである。
【0062】
イソシアネート基のブロック化剤としては、例えば、ラクタム類(ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム等)、フェノール類(フェノール、クレゾール、エチルフェノール、ブチルフェノール、ノニルフェノール、ジノニルフェノール等)、オキシム類(メチルエチルケトンオキシム(以下MEKオキシムと略記)、アセトフェノンオキシム、ベンゾフェノンオキシム等)、アルコール類(メタノール、エタノール、ブタノールシクロヘキサノール等)、ジケトン類(マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン等)、メルカプタン類(ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等)、ウレトジオン類(イソホロンジイソシアネートダイマー、ヘキサメチレンジイソシアネートダイマー等)、アミド類(アセトアニリド、酢酸アミド等)、イミド類(コハク酸イミド、マレイン酸イミド等)及び亜硫酸塩類(重亜硫酸ソーダ等)、及び上記の2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち、好ましいものとしては、アルコール類、ラクタム類、オキシム類、フェノール類が好ましく、特にメタノール、エタノール、メチルエチルケトンオキシムが好ましい。
【0063】
活性水素含有樹脂(A1)と硬化剤(A2)の比率としては、(A1)の活性水素基と(A2)のイソシアネート基のモル比が、好ましくは1/1以上2/1以下、より好ましくは1.2/1以上1.8/1以下、さらに好ましくは1.3/1以上1.6/1以下となるような量比である。
【0064】
界面活性剤(B)としては、非反応性界面活性剤(B1)、ブロック化されていてもよいイソシアネート基及び/又はエポキシ基を有する反応性界面活性剤(B2)が挙げられる。上記反応性界面活性剤(B2)のほうが好ましい。
界面活性剤(B)の含有量は、分散性と硬化塗膜表面の均一透明性の観点から上記(A1)と上記(A2)の合計重量に対して、好ましくは0.1〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜8重量%、最も好ましくは1〜5重量%である。
【0065】
上記非反応性界面活性剤(B1)と上記反応性界面活性剤(B2)を併用する場合、その比率は特に限定されないが、耐水性の観点から、上記非反応性界面活性剤(B1)/上記反応性界面活性剤(B2)比が好ましくは0/1以上0.8/1以下、さらに好ましくは0.1/1以上0.6/1以下となるような量比である。
【0066】
界面活性剤(B)の含有量は、水分散粉体スラリー塗料の全量に対して、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下である。
【0067】
界面活性剤(B)のHLBは、エチレン性不飽和単量体を乳化する力および樹脂微粒子を分散させて安定な水性分散体又は水性エマルジョンとする観点から、5〜40が好ましく、5〜20がさらに好ましい。HLBの調整は、たとえば界面活性剤中の疎水基の種類とその含有量の調整および親水基の種類とその含有量の調整により行うことができる。該HLBは、例えば、藤本武彦著「全訂版新・界面活性剤入門」三洋化成工業株式会社、1992年発行の197頁に記載の小田の方法により求めることができる。すなわち、各官能基の無機性(親水性)又は有機性(疎水性)の数値を炭素原子数に基づいて評価した有機性と無機性の数値(この数値は、例えば、上記文献の第3・3・11表に掲載されている)を用いて、界面活性剤中の疎水基の種類とその含有量及び親水基の種類とその含有量から、その有機性の値と無機性の値を求め、以下の式によりHLBを計算する。
HLB=10×(無機性/有機性)
【0068】
非反応性界面活性剤(B1)としては、公知の界面活性剤(ノニオン界面活性剤(B1▲1▼)、アニオン界面活性剤(B1▲2▼)、カチオン界面活性剤(B1▲3▼)、両性界面活性剤(B1▲4▼))が挙げられる。
【0069】
ノニオン界面活性剤(B1▲1▼)としては、例えば、アルキレンオキシド付加型ノニオン界面活性剤(B1▲1▼1)および多価アルコール型ノニオン界面活性剤(B1▲1▼2)などが挙げられる。
【0070】
上記(B1▲1▼1)としては、例えば、活性水素含有化合物のエチレンオキサイド付加物が挙げられ、具体例としては、例えば、オクチルアルコールエチレンオキサイド付加物、ラウリルアルコールエチレンオキサイド付加物、ステアリルアルコールエチレンオキサイド付加物、オレイルアルコールエチレンオキサイド付加物、ラウリルアルコールエチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロック付加物、ステアリル酸エチレンオキサイド付加物、ラウリル酸エチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコールのラウリン酸ジエステル、ポリエチレングリコールのオレイン酸ジエステル、ポリエチレングリコールのステアリン酸ジエステル、ノニルフェノールエチレンオキサイド付加物、ノニルフェノールエチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロック付加物、オクチルフェノールエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ジノニルフェノールエチレンオキサイド付加物、ラウリルアミンエチレンオキサイド付加物、ステアリルアミンエチレンオキサイド付加物、ヒドロキシエチルラウリン酸アミドのエチレンオキサイド付加物、ヒドロキシプロピルオレイン酸アミドのエチレンオキサイド付加物、ジヒドロキシエチルラウリン酸アミドのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
【0071】
上記(B1▲1▼2)としては、例えば、分子中に2〜8モルのOH基を含む化合物のエチレンオキサイド付加物が挙げられ、具体例としては、例えば、ペンタエリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトールモノオレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンジラウレート、ソルビタンジオレート、ショ糖モノステアレート、エチレングリコールモノオレートエチレンオキサイド付加物、エチレングリコールモノステアレートエチレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパンモノステアレートエチレンオキサイドプロピレンオキサイドランダム付加物、ソルビタンモノラウレートエチレンオキサイド付加物、ソルビタンモノステアレートエチレンオキサイド付加物、ソルビタンジステアレートエチレンオキサイド付加物、ソルビタンジラウレートエチレンオキサイドプロピレンオキサイドランダム付加物、ペンタエリスリトールモノブチルエーテル、ペンタエリスリトールモノラウリルエーテル、ソルビタンモノメチルエーテル、ソルビタンモノステアリルエーテル、メチルグリコシド、ラウリルグリコシド、ソルビタンモノステアリルエーテルエチレンオキサイド付加物、メチルグリコシドエチレンオキサイドプロピレンオキサイドランダム付加物、ラウリルグリコシドエチレンオキサイド付加物、ステアリルグリコシドエチレンオキサイドプロピレンオキサイドランダム付加物などが挙げられる。
【0072】
アニオン界面活性剤(B1▲2▼)としては、例えば、カルボン酸またはその塩(B1▲2▼1)、硫酸エステル塩(B1▲2▼2)、カルボキシメチル化物の塩(B1▲2▼3)、スルホン酸塩(B1▲2▼4)及びリン酸エステル塩(B1▲2▼5)等が挙げられる。
【0073】
カルボン酸またはその塩(B1▲2▼1)の具体例としては、例えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、および、ヤシ油、パーム核油、米ぬか油、牛脂などをケン化して得られる高級脂肪酸の混合物等があげられる。塩としてはそれらのナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルカノールアミンなどの塩があげられる。
【0074】
硫酸エステル塩(B1▲2▼2)の具体例としては、例えば、オクチルアルコール硫酸エステル塩、デシルアルコール硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、ステアリルアルコール硫酸エステル塩、チーグラー触媒を用いて合成されたアルコールの硫酸エステル塩、オキソ法で合成されたアルコールの硫酸エステル塩、ラウリルアルコールエチレンオキサイド2モル付加物硫酸エステル塩、オクチルアルコールエチレンオキサイド3モル付加物硫酸エステル塩、ヒマシ油、落花生油、オリーブ油、ナタネ油、牛脂、羊脂などの硫酸化物のナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルカノールアミン塩、オレイン酸ブチル、リシノレイン酸ブチルなどの硫酸化物のナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルカノールアミン塩などが挙げられる。
【0075】
カルボキシメチル化物の塩(B1▲2▼3)の具体例としては、例えば、オクチルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム塩、デシルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム塩、ラウリルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム塩、ドバノール23カルボキシメチル化ナトリウム塩、トリデカノールカルボキシメチル化ナトリウム塩、オクチルアルコールエチレンオキサイド3モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩、ラウリルアルコールエチレンオキサイド4モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩、ドバノール23エチレンオキサイド3モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩、トリデカノールエチレンオキサイド5モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩などが挙げられる。
【0076】
スルホン酸塩(B1▲2▼4)の具体例としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルエステルナトリウム塩などが挙げられる。
【0077】
リン酸エステル塩(B1▲2▼5)の具体例としては、例えば、ラウリルアルコールリン酸モノエステルジナトリウム塩,ラウリルアルコールリン酸ジエステルナトリウム塩、オレイルアルコールエチレンオキサイド5モル付加物リン酸モノエステルジナトリウム塩などが挙げられる。
【0078】
カチオン系界面活性剤(B1▲3▼)としては、例えば、第4級アンモニウム塩型、アミン塩型などが挙げられる。
【0079】
第4級アンモニウム塩型としては、例えば、3級アミン類と4級化剤(メチルクロライド、メチルブロマイド、エチルクロライド、ベンジルクロライド、ジメチル硫酸などのアルキル化剤;エチレンオキサイドなど)との反応で得られるものがあげられ、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロマイド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(塩化ベンザルコニウム)、セチルピリジニウムクロライド、ポリオキシエチレントリメチルアンモニウムクロライド、ステアラミドエチルジエチルメチルアンモニウムメトサルフェートなどが挙げられる。
【0080】
アミン塩型としては、例えば、1〜3級アミン類を無機酸(塩酸、硝酸、硫酸、ヨウ化水素酸など)または有機酸(酢酸、ギ酸、蓚酸、乳酸、グルコン酸、アジピン酸、アルキル燐酸など)で中和することにより得られるもの等が挙げられる。
【0081】
第1級アミン塩型のものとしては、例えば脂肪族高級アミン(ラウリルアミン、ステアリルアミン、セチルアミン、硬化牛脂アミン、ロジンアミンなどの高級アミン)の無機酸塩または有機酸塩;低級アミン類の高級脂肪酸(ステアリン酸、オレイン酸など)塩などが挙げられる。
第2級アミン塩型のものとしては、例えば脂肪族アミンのエチレンオキサイド付加物などの無機酸塩または有機酸塩等が挙げられる。
また、第3級アミン塩型のものとしては、例えば、脂肪族アミン(トリエチルアミン、エチルジメチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンなど)、脂環式アミン(N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルヘキサメチレンイミン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセンなど)、含窒素ヘテロ環芳香族アミン(4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾール、4,4’−ジピリジルなど)の無機酸塩または有機酸塩;トリエタノールアミンモノステアレート、ステアラミドエチルジエチルメチルエタノールアミンなどの3級アミン類の無機酸塩または有機酸塩などが挙げられる。
【0082】
本発明で用いる両性界面活性剤(B1▲4▼)としては、(1)カルボン酸塩型両性界面活性剤、(2)硫酸エステル塩型両性界面活性剤、(3)スルホン酸塩型両性界面活性剤、(4)リン酸エステル塩型両性界面活性剤などが挙げられる。
【0083】
カルボン酸塩型両性界面活性剤としては、例えば、アミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤、イミダゾリン型両性界面活性剤などが挙げられ、これらのうち、アミノ酸型両性界面活性剤は、分子内にアミノ基とカルボキシル基を持っている両性界面活性剤で、例えば、下記一般式で示される化合物が挙げられる。
[R−NH−(CH2)n−COO]mM
式中、Rは1価の炭化水素基;nは好ましくは1または2;mは1または2;Mは水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウムカチオン、アミンカチオン、アルカノールアミンカチオンなどである。
具体的には、例えば、アルキルアミノプロピオン酸型両性界面活性剤(ステアリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウムなど);アルキルアミノ酢酸型両性界面活性剤(ラウリルアミノ酢酸ナトリウムなど)などが挙げられる。
【0084】
ベタイン型両性界面活性剤は、分子内に第4級アンモニウム塩型のカチオン部分とカルボン酸型のアニオン部分を持っている両性界面活性剤で、例えば、アルキルジメチルベタイン(ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなど)、アミドベタイン(ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインなど)、アルキルジヒドロキシアルキルベタイン(ラウリルジヒドロキシエチルベタインなど)などが挙げられる。
【0085】
さらに、イミダゾリン型両性界面活性剤としては、例えば、2−ウンデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなどが挙げられる。
【0086】
その他の両性界面活性剤としては、例えば、ナトリウムラウロイルグリシン、ナトリウムラウリルジアミノエチルグリシン、ラウリルジアミノエチルグリシン塩酸塩、ジオクチルジアミノエチルグリシン塩酸塩などのグリシン型両性界面活性剤;ペンタデシルスルフォタウリンなどのスルフォベタイン型両性界面活性剤などが挙げられる。
【0087】
ブロック化されていてもよいイソシアネート基及び/又はエポキシ基を有する反応性界面活性剤(B2)は、これを使用して得られた水性分散体から得られる皮膜の耐水性の観点から、ブロック化されていてもよいイソシアネート基及び/又はエポキシ基を1分子あたり好ましくは1〜20個、より好ましくは1〜15個、さらに好ましくは1〜10個、特に好ましくは1〜5個含有する。
【0088】
上記反応性界面活性剤(B2)の親水部は、ノニオン性基[ポリオキシエチレン基等]、アニオン基、カチオン基、および両性イオン基のいずれか1種または2種以上の親水基を含有することが好ましい。
【0089】
該親水基の含有量は、該親水基がオキシエチレン単位である場合には、オキシエチレン単位を上記反応性界面活性剤(B2)の重量に対して好ましくは20重量%以上、さらに好ましくは30重量%以上、特に好ましくは50重量%以上であり、好ましくは90重量%以下、さらに好ましくは85重量%以下、特に好ましくは80重量%以下である。オキシエチレン単位が20重量%以上90重量%以下であると、乳化力が強く、安定な水分散粉体スラリー塗料を得ることができる。
以下、親水部としてノニオン性基を有する反応性界面活性剤(B2)を反応性界面活性剤(B2▲1▼)、親水部としてアニオン基、カチオン基、及び両性イオン基の群から選択される少なくとも1種の基を有するものを反応性界面活性剤(B2▲2▼)とし、アニオン基、カチオン基、及び両性イオン基の群から選択される少なくとも1種の基を有する反応性界面活性剤(B2▲1▼)を反応性界面活性剤(B2▲3▼)とする。
【0090】
本発明における反応性界面活性剤(B2)は、1種以上の疎水部を含有する。該疎水部としては、たとえば、炭素数6〜100またはそれ以上、好ましくは8〜80の芳香環を含む炭化水素基で、分子内に、ブロック化されていてもよいイソシアネート基及び/又はエポキシ基を含有するものが挙げられる。該芳香環を含む炭化水素基としては、例えば、スチレン化フェニル基、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFなど)の水酸基を除いた残基、およびこれら化合物にビニルモノマーを付加させたものなどが挙げられる。
該疎水部としてはまた、オキシエチレン単位以外の疎水性のオキシアルキレン単位、例えば、オキシプロピレン単位、オキシテトラメチレン単位等であってもよい。
【0091】
該疎水部に含有される、これらのブロック化されていてもよいイソシアネート基及び/又はエポキシ基を導入する方法は特に限定されないが、たとえば、二重結合を有するブロック化されていてもよいイソシアネート化合物及び/又はエポキシ基を有するビニルモノマーを、他の不飽和モノマーと付加重合させる方法がある。
【0092】
二重結合を有するイソシアネート化合物の具体例としては、たとえば、イソシアネートエチル(メタ)アクリレート、イソシアネートプロピル(メタ)アクリレート、イソシアネートブチル(メタ)アクリレート、イソシアネートヘキシル(メタ)アクリレート、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、3−エチレニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、及び上記の2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち、好ましいものは、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、3−エチレニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネートである。
【0093】
ブロック化剤としては、上記に例示のブロック化剤、およびこれらの2種以上の併用が挙げられる。
【0094】
上記エポキシ基を有するビニルモノマーとしては、エポキシ基と重合性ビニル基を分子内に含有する各種公知の化合物であれば特に限定されず、例えば、不飽和カルボン酸グリシジルエステル((メタ)アクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−4,5−エポキシペンチル、(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−エチルアクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジル等)、及び不飽和グリシジルエーテル(スチレン−p−グリシジルエーテル、2,3−ジグリシジルオキシスチレン、4−ビニル−1−シクロヘキセン−1,2−エポキシド、3,4−ジグリシジルオキシスチレン、2,4−ジグリシジルオキシスチレン、3,5−ジグリシジルオキシスチレン、2,6−ジグリシジルオキシスチレン、2,3−ジヒドロキシメチルスチレンジグリシジルエーテル、3,4−ジヒドロキシメチルスチレンジグリシジルエーテル、2,4−ジヒドロキシメチルスチレンジグリシジルエーテル、3,5−ジヒドロキシメチルスチレンジグリシジルエーテル、2,6−ジヒドロキシメチルスチレンジグリシジルエーテル、2,3,4−トリヒドロキシメチルスチレントリグリシジルエーテル、1,3,5−トリヒドロキシメチルスチレントリグリシジルエーテル、5−ビニルピロガロールトリグリシジルエーテル、4−ビニルピロガロールトリグリシジルエーテル、ビニルフロログリシノールトリグリシジルエーテル等)が挙げられる。
【0095】
上記他の不飽和モノマーとしては特に限定されず、脂肪族ビニル系炭化水素、脂環式ビニル系炭化水素、および芳香族ビニル系炭化水素を用いることができる。
脂肪族ビニル系炭化水素としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン、ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、前記以外のα−オレフィン等が;脂環式ビニル系炭化水素としては、例えば、シクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ピネン、リモネン、インデン、ビニルシクロヘキセン、エチリデンビシクロヘプテン等が;芳香族ビニル系炭化水素としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、ジビニルケトン、トリビニルベンゼン等が挙げられる。
【0096】
本発明におけるノニオン性の反応性界面活性剤(B2▲1▼)は、好ましくは、例えば、ブロック化されていてもよいイソシアネート基及び/又はエポキシ基を有するウレタン樹脂(L)からなる。上記ウレタン樹脂(L)は、1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)とブロック化されていてもよいイソシアネート基を有するビニルモノマー(b2)及び/又はエポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)とからなる付加反応物又はそのアルキレンオキサイド付加物(b3)、有機ジイソシアネート(b4)、並びに、ポリオキシアルキレン鎖を有するジオール及び/又はジアミン(b5)を主要構成要素としてなるが、必要に応じて、更に、伸長剤(b10)、停止剤(b11)を用いたものであってもよい。
【0097】
上記反応性界面活性剤(B2▲1▼)の重量平均分子量は、好ましくは1,000〜150,000、さらに好ましくは5,000〜100,000、特に好ましくは10,000〜25,000である。重量平均分子量は、十分な界面活性能力が得られる点で、1,000以上が好ましく、低粘度で安定な樹脂水性分散体が得られる点で150,000以下が好ましい。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定することができる。すなわち、ポリスチレンゲルなどを充填したカラムに高分子溶液を流し、溶出液の高分子濃度および分子量を、溶出量の関数として検出するものである。[測定条件、溶媒:ジメチルフォルムアミド(以下DMFと略記する)、分子量校正:ポリスチレン]
【0098】
上記1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)との付加反応において、上記ビニルモノマー(b2)及び/又は上記エポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)と、必要に応じて更に、イソシアネート基及びエポキシ基を有さないビニルモノマー(b9)を用いても良い。
【0099】
上記反応性界面活性剤(B2▲1▼)を構成する上記1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)としては特に限定されず、例えば、フェノール、アルキル(炭素数1〜18)フェノール(例えばノニルフェノール、ドデシルフェノール、オクチルフェノール等)、アリールアルキル化フェノール(例えばクミルフェノール等)、ビスフェノール類のアルキル(炭素数1〜18)エーテル類(例えばビスフェノールAのモノメチルエーテル、ビスフェノールAのモノブチルエーテル、ビスフェノールSのモノブチルエーテル等)、及び上記の2種以上の混合物等が挙げられる。
これらのうち、好ましいものは、フェノール、クミルフェノールである。
また、1価の芳香族アルコールとしては、例えば、ベンジルアルコール、2−ビフェニルエタノール、4−ビフェニルエタノール等が挙げられる。これらのうち、好ましくはベンジルアルコールである。
【0100】
上記ビニルモノマー(b2)としては、上記で挙げた二重結合を有するイソシアネート化合物が挙げられる。
これらのうち、好ましいものは、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート及び3−エチレニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネートである。
上記エポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)としては、上記で挙げたエポキシ基を有するビニルモノマーを挙げることができる。
これらのうち、好ましいものは、スチレン−p−グリシジルエーテル及び2,3−ジグリシジルオキシスチレンである。
【0101】
必要に応じて用いられるイソシアネート基及びエポキシ基を有さないビニルモノマー(b9)としては特に限定されず、上記で挙げた不飽和モノマーが挙げられる。
これらのうち、好ましいものは、スチレンである。
【0102】
上記付加反応物又はそのアルキレンオキサイド付加物(b3)において、上記1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)、上記ビニルモノマー(b2)及び/又は上記エポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)、必要により上記ビニルモノマー(b9)を付加させる方法としては特に限定されないが、フリーデルクラフツ反応によるのが好ましい。
フリーデルクラフツ反応の方法としては、公知の方法が使用でき、例えば、1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)に、ブロック化されていてもよいイソシアネート基を有するビニルモノマー(b2)及び/又はエポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)及び必要に応じてビニルモノマー(b9)を、公知のルイス酸触媒(例えば、塩化鉄、塩化アルミニウム等)を用いて重付加させる方法等が挙げられる。
【0103】
本発明において、上記反応性界面活性剤(B2▲1▼)はまた、上記1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)、上記ビニルモノマー(b2)及び/又は上記エポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)、及び必要により上記ビニルモノマー(b9)を付加させて得た付加反応物に、更にアルキレンオキサイドを付加させたものであってよい。
使用されるアルキレンオキサイド(以下、AOと略記、炭素数1〜30)としては特に限定されず、例えば、エチレンオキサイド(以下、EOと略記)、プロピレンオキサイド(以下、POと略記)、1,2−、1,3−又は2,3−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、α−オレフィン(炭素数4〜30)オキサイド、エピクロロヒドリン、スチレンオキサイド、及び上記の2種以上の混合物等が挙げられる。これらのうち好ましいものは、EOである。付加様式はランダム、及び/又はブロックが好ましい。
アルキレンオキサイドの付加モル数は、1〜30モル、好ましくは1〜10モル、更に好ましくは1〜5モルである。
【0104】
上記付加反応物又はそのアルキレンオキサイド付加物(b3)において、構成単位である上記1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)、上記ビニルモノマー(b2)及び/又は上記エポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)、上記ビニルモノマー(b9)、付加されたAOの重量比率は、好ましくは(1〜5)/(1〜20)/(0〜20)/(0〜50)であり、さらに好ましくは(1〜3)/(1〜10)/(1〜10)/(1〜25)である。
【0105】
有機ジイソシアネート(b4)としては特に限定されず、例えば、上記に例示のジイソシアネートが挙げられる。
これらのうち好ましいものはHDI、TDIおよびIPDIである。
【0106】
ポリオキシエチレン単位を含有するポリオキシアルキレン鎖を有するジオール及び/又はジアミン(b5)は、上記反応性界面活性剤(B2▲1▼)の乳化力の観点から、ポリオキシエチレン単位を上記ジオール及び/又はジアミン(b5)の重量に対して好ましくは20〜100重量%、さらに好ましくは50〜100重量%、特に好ましくは70〜100重量%含有する。
上記ジオール及び/又はジアミン(b5)としては、例えば、末端水酸基のポリエーテルジオール(b5−1)、末端水酸基のポリエステルジオール(b5−2)、末端アミノ基のポリエーテルジアミン(b5−3)等が含まれ、ジオール成分のみ、ジアミン成分のみ、又は、ジオール成分及びジアミン成分の両方を使用することができる。
【0107】
上記ポリエーテルジオール(b5−1)としては、例えば、低分子ジオール又は2価フェノールにAOが付加した構造の化合物及びこれらの2種以上の混合物等が使用できる。
【0108】
上記低分子ジオールとしては特に限定されず、上記で挙げた低分子ポリオールが挙げられる。
【0109】
上記2価フェノールとしては特に限定されず、例えば、炭素数6〜30の2価フェノールが使用できる。具体的には単環2価フェノール、例えば、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン等;縮合環2価フェノール、例えば、ジヒドロキシナフタレン等;ビスフェノール、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒドロキシジフェニルチオエーテル等;及びビナフトール;ならびにこれらのアルキル(炭素数1〜10)又はハロゲン(塩素、臭素など)置換体(例えば臭素化ビスフェノールA)等が挙げられる。
【0110】
上記ポリエステルジオール(b5−2)としては、例えば、重量平均分子量5,000以下の上記ポリエーテルジオール(b5−1)とジカルボン酸及び/又は低分子ジオールとを反応させて得られる縮合ポリエステルジオールのうち、ポリオキシエチレン単位を上記記載の如く含有するもの等が挙げられる。
【0111】
低分子ジオールとしては、例えば、上記記載のものが挙げられる。
ジカルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸など)、芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸など)、これらのジカルボン酸のエステル形成性誘導体[酸無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステルなど]及びこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
【0112】
上記ポリエーテルジアミン(b5−3)としては、上記ポリエーテルジオール(b5−1)の末端ヒドロキシル基をさらにアミノ基に変成することで得られるものを使用することができる。
末端ヒドロキシル基をアミノ基に変成する方法としては、公知の方法が使用でき、例えば、上記ポリエーテルジオール(b5−1)の末端ヒドロキシル基をシアノアルキル化して得られる末端シアノアルキル基を還元しアミノアルキル化する方法(例えば、末端ヒドロキシル基を有する上記ポリエーテルジオール(b5−1)とアクリロニトリル又はノネンニトリルとを反応させ、得られるシアノエチル化物を水素添加する方法)等が挙げられる。
これらのうち、好ましいものは、上記ポリエーテルジオール(b5−1)の末端ヒドロキシル基をシアノアルキル化して得られる末端シアノアルキル基を還元しアミノアルキル化する方法である。
【0113】
上記ジオール及び/又はジアミン(b5)の水酸基及び/又はアミノ基1個あたりの重量平均分子量は、100〜10,000又はそれ以上であることが好ましく、より好ましくは400〜8,000である。
【0114】
必要に応じて使用される伸長剤(b10)としては、例えば、水;上記に記載した低分子ジオール;ジアミン類[炭素数2〜6の脂肪族ジアミン(例えばエチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミンなど)、炭素数6〜15の脂環式ジアミン(例えばイソホロンジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンなど)、炭素数6〜15の芳香族ジアミン(例えば4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど)など];モノアルカノールアミン(例えばモノエタノールアミンなど)、ヒドラジン又はその誘導体(例えばアジピン酸ジヒドラジドなど)及びこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。これらのうち好ましいものは低分子ジオールであり、特に好ましいものはEGおよび14BGである。
【0115】
また、停止剤(b11)としては特に限定されず、例えば、1価脂肪族アルコール(b11−1)、脂肪族モノアミン(b11−2)等が挙げられる。
上記1価脂肪族アルコール(b11−1)としては、例えば、炭素数1〜18の飽和脂肪族1価アルコール(エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、オクチルアルコール、ラウリルアルコール、2−オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール等)、炭素数1〜18の不飽和1価脂肪族アルコール(オレイルアルコール等)などが挙げられる。
【0116】
上記脂肪族モノアミン(b11−2)としては、例えば、炭素数1〜18の脂肪族モノアミン[オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ドデシルアミン、ジブチルアミン、ジオクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン等]、炭素数1〜18の不飽和脂肪族モノアミン(オレイルアミン等)、炭素数1〜16のヒドロキシアルキル基含有モノアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等)などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは1価脂肪族アルコールおよび脂肪族モノアミンであり、特に好ましいものは1価脂肪族アルコールである。
【0117】
本発明において、上記ウレタン樹脂(L)としては、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
【0118】
【化4】
【0119】
式中、Qは、1価のフェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)とブロック化されていてもよいイソシアネート基を有するビニルモノマー(b2)及び/又はエポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)との付加物もしくはそのポリオキシアルキレンエーテル(b3)の残基を、Gは、ウレア結合を有していてもよい有機ジイソシアネート(b4)の残基を、Xは、O又はNHを、Jは、ポリオキシエチレン鎖を有するジオール及び/又はジアミン(b5)の残基を、Zは、水素、−COO−Qで表される基、または、−CO−Y(Yは、−OR1(R1:炭素数1〜18の1価アルコールの残基)又は−NR2R3(R2:炭素数1〜18の炭化水素基又は炭素数1〜16のヒドロキシアルキル基、R3:水素、炭素数1〜18の炭化水素基又は炭素数1〜16のヒドロキシアルキル基)である)を、それぞれ表す。mは、1〜500の整数である。
【0120】
本発明において、上記ウレタン樹脂(L)の製法は特に限定されず、通常のポリウレタン樹脂を製造する方法(ワンショット法または多段法)で、上記付加物もしくはそのポリオキシアルキレンエーテル(b3)〜上記ジオール及び/又はジアミン(b5)、 必要によりさらに上記伸長剤(b10)、および上記停止剤(b11)をウレタン化反応させることにより得られる。ウレタン化の反応温度は好ましくは30〜200℃、より好ましくは50〜180℃である。反応時間は好ましくは0.1〜30時間、より好ましくは0.1〜8時間である。
該ウレタン化反応は無溶剤系又はイソシアネートに不活性な有機溶剤中で行なうことが好ましい。該有機溶剤としては例えば、アセトン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキサイド、トルエン、ジオキサン等が挙げられる。該有機溶剤はウレタン樹脂(L)を生成させたのち、蒸留法等により除去されるのが好ましい。
【0121】
上記ウレタン化反応において、ヒドロキシル(OH)基及びアミノ基(NH2)と上記(b4)のイソシアネート(NCO)基との当量比[(OH+NH2)/NCO比]は、好ましくは1:(0.8〜1.5)、さらに好ましくは1:(0.9〜1.3)である。NCO基の当量比が0.8〜1.5であると、得られるポリウレタン樹脂が適度の分子量となり、得られる樹脂水性分散体からの皮膜の耐水性が良好となる。
【0122】
アニオン、カチオン、もしくは両性イオンの反応性界面活性剤(B2▲2▼)を構成する親水基としては、特に限定されず、例えば、アニオン基であればカルボン酸塩の基(−COO−X+)、スルホン酸塩の基(−SO3 −X+)、硫酸エステル塩の基(−OSO3 −X+)、リン酸エステル塩の基(−OPO3H−X+,−OPO3 2−・2X+)等が(Xは、例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルカノールアミン塩等)、カチオン基であれば第1級アミンの塩の基、第2級アミンの塩の基、第3級アミンの塩の基、第4級アンモニウム塩の基等が、両性イオン基ではベタイン基等の親水基が挙げられる。
【0123】
親水基の含量は、上記反応性界面活性剤(B2▲2▼)の重量に対して好ましくは1重量%以上、さらに好ましくは5重量%以上、特に好ましくは10重量%以上であり、好ましくは80重量%以下、さらに好ましくは60重量%以下、特に好ましくは40重量%以下含有する。該親水基の含有量が1重量%以上80重量%以下であると、乳化力が強く、安定な水分散粉体スラリー塗料を得ることができる。
【0124】
上記反応性界面活性剤(B2)の重量平均分子量は好ましくは1,000〜100,000、さらに好ましくは1,000〜50,000、特に好ましくは1,000〜8,000である。重量平均分子量は、十分な界面活性能力が得られる点で、1,000以上が好ましく、低粘度で安定な樹脂水性分散体が得られる点で100,000以下が好ましい。
【0125】
反応性界面活性剤(B2▲2▼)は、好ましくは、例えば、1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)とブロック化されていてもよいイソシアネート基を有するビニルモノマー(b2)及び/又はエポキシ基を有するビニルモノマー(b2’)とからなる付加反応物の残基又はそのアルキレンオキサイド付加物の残基(b3’)と、アニオン基、カチオン基、及び両性イオン基の群から選ばれる少なくとも1種のイオン基を主要構成要素としてなる。
【0126】
アニオン基、カチオン基、及び両性イオン基の群から選ばれる少なくとも1種のイオン基は、残基(b3’)中のいずれの部位に付加されていてもよく、例えば、芳香環、上記1価フェノール又は1価の芳香族アルコール(b1)により導入された水酸基、又は、この水酸基にアルキレンオキサイドが付加されたことにより導入された水酸基等に付加され得る。
【0127】
本発明において、上記反応性界面活性剤(B2▲2▼)の製法は特に限定されず、たとえば、上述した付加物もしくはそのポリオキシアルキレンエーテル(b3)末端のヒドロキシル基を、アニオン化(B2−1)、カチオン化(B2−2)、両性イオン化(B2−3)することで得られる。
【0128】
上記アニオン化(B2−1)の方法としては、例えば、上述した付加物もしくはそのポリオキシアルキレンエーテル(b3)末端のヒドロキシル基の、無水硫酸、クロルスルホン酸等による硫酸エステル化、無水リン酸などによるリン酸エステル化などが挙げられる。反応温度は好ましくは20℃〜200℃、さらに好ましくは20℃〜100℃である。反応時間は好ましくは0.1〜30時間、より好ましくは0.1〜10時間である。
【0129】
上記カチオン化(B2−2)の方法としては、例えば、アミノ化された上記付加物もしくはそのポリオキシアルキレンエーテル(b3)末端の酸による中和、アルキル化剤による第4級化などが挙げられる。中和に用いる酸は特に限定されず、例えば、塩酸、酢酸などが挙げられる。また、第4級化に用いるアルキル化剤は、例えば、メチルクロライド、メチルブロマイド、ベンジルクロライド、長鎖アルキルクロライド、エピクロルヒドリン、ジメチル硫酸、エチレンオキサイド等が挙げられる。末端をアミノ化する方法としては、例えば上述の付加物もしくはそのポリオキシアルキレンエーテル(b3)のヒドロキシル基に、水酸化カリウム等のアルカリ触媒存在下、アクリロニトリルを10〜80℃で滴下して付加させた後、用いたアルカリ触媒を除去して、メタノール等の溶媒中で高圧下(例えば30〜100kg/cm2)、ニッケルやコバルト等の触媒を用いて水素添加する方法等が挙げられる。
中和反応の反応温度は、好ましくは20〜150℃、より好ましくは20〜100℃である。反応時間は好ましくは0.1〜20時間、より好ましくは0.1〜6時間である。
アルキル化剤による反応温度は、好ましくは50〜300℃、より好ましくは80〜150℃である。反応時間は好ましくは0.1〜20時間、より好ましくは0.1〜12時間である。
【0130】
上記両性イオン化(B2−3)の方法としては、例えば、上述の付加物もしくはそのポリオキシアルキレンエーテル(b3)末端のアミノ基を上記アルキル化剤で第3級化した後、モノクロル酢酸ナトリウムの水溶液と反応させる方法、ビニル基含有エステルもしくはビニル基含有ニトリルを付加させた後、アルカリでケン化する方法などが挙げられる。ビニル基含有エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリロニトリル等が挙げられる。
【0131】
また、末端OHのノニオン性の反応性界面活性剤(B2▲1▼)を反応させ、アニオン基、カチオン基、及び両性イオン基の群から選ばれる少なくとも1種の基を有するものは上述した本発明における反応性界面活性剤(B2▲3▼)となる。その製造は、上述の反応性界面活性剤(B2▲2▼)の製法に準じて行うことができる。
【0132】
反応性界面活性剤(B2▲3▼)において、アニオン基、カチオン基、又は両性イオン基の含量は、上記反応性界面活性剤(B2▲3▼)の重量に対して好ましくは0.1重量%以上、さらに好ましくは1重量%以上、特に好ましくは5重量%以上であり、好ましくは50重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下、特に好ましくは10重量%以下含有する。該親水基の含有量が0.1重量%以上50重量%以下であると、乳化力が強く、安定なスラリー塗料を得ることができる。
【0133】
上記反応性界面活性剤(B2▲3▼)の重量平均分子量は好ましくは1,000〜100,000、さらに好ましくは2,000〜50,000、特に好ましくは4,000〜20,000である。重量平均分子量は、十分な界面活性能力が得られる点で、1,000以上が好ましく、低粘度で安定な樹脂水性分散体が得られる点で100,000以下が好ましい。
【0134】
本発明の方法で得られる水分散粉体スラリー塗料には、目的とする用途に応じて必要により公知の添加剤(たとえば粘弾性調整剤、動的表面張力調整剤、充填剤、増粘剤、耐熱もしくは耐候安定剤、レベリング剤、消泡剤、防腐剤、着色料など)を任意に含有させることができる。
【0135】
粘弾性調整剤としては、たとえばポリカルボン酸系、ポリスルホン酸系、ポリエーテル変性カルボン酸系、ポリエーテル系等の高分子型粘弾性調整剤、ウレタン変性ポリエーテル系等の会合型粘弾性調整剤が挙げられる。また、反応性界面活性剤(B2)を粘弾性調整剤として使用することもできる。配合量は水分散粉体スラリー塗料に対して、好ましくは0.0.5%以上10.0%以下、より好ましくは0.1以上5%以下である。
【0136】
動的表面張力調整剤としては、たとえばアセチレングリコール系動的表面張力調整剤、フッ素系動的表面張力調整剤やシリコーン系動的表面張力調整剤等が挙げられる。配合量はスラリー塗料に対して好ましくは0.05%以上20.0%以下、より好ましくは0.1以上10%以下である。
【0137】
耐候安定剤としては、たとえばフェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤、オクチル化ジフェニルアミン、イソオクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート等のヒンダードアミン系光安定剤が挙げられる。配合量は水分散粉体スラリー塗料に対して好ましくは0.05%以上10%以下、より好ましくは0.5%以上3%以下である。
【0138】
レベリング剤としては特に限定されないが、たとえば低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、エチレン−アクリル共重合体、エチレン−メタクリル共重合体などのオレフィン共重合体、(メタ)アクリル共重合体、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。配合量は水分散粉体スラリー塗料に対して好ましくは0.2%以上6%以下、より好ましくは0.5%以上3%以下である。
【0139】
必要により用いる着色料としては特に限定されないが、たとえば無機顔料、有機顔料、染料などが挙げられる。無機顔料としてはたとえば、酸化チタン、カーボンブラック、酸化クロム、フェライト等が挙げられる。有機顔料としてはアゾレーキ系、モノアゾ系、ジスアゾ系、キレートアゾ系等のアゾ顔料、ベンズイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、チオインジゴ系、ペリレン系、キノフタロン系、アンスラキノン系等の多環式顔料が挙げられる。染料としてはニグロシン系、アニリン系が挙げられる。配合量としては着色料の種類によって異なるが、水分散粉体スラリー塗料に対して好ましくは0.5%以上30%以下、より好ましくは1.0%以上10%以下である。
【0140】
活性水素を有する樹脂(A1)、硬化剤(A2)、界面活性剤(B)、および触媒(C)の合計重量は、水分散粉体スラリー塗料全体に対して好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは15重量%以上、特に好ましくは25重量%以上であり、好ましくは80重量%以下、さらに好ましくは70重量%以下、特に好ましくは60重量%以下である。
【0141】
活性水素を有する樹脂(A1):硬化剤(A2):界面活性剤(B):触媒(C)の重量比は1/0.5〜1/0.0015〜0.2/0.0015〜0.2であり、好ましくは1/0.55〜0.85/0.01〜0.15/0.01〜0.1である。
【0142】
本発明の水分散粉体スラリー塗料の25℃における粘度は、塗料としての取り扱い容易性の観点から、好ましくは10〜100,000mPa・s、さらに好ましくは50〜5,000mPa・sである。
【0143】
本発明の方法により樹脂水性分散体を製造する方法としては、下記の方法が例示できるが、これらに限定されない。
▲1▼脱溶剤法[上記界面活性剤(B1)および/または界面活性剤(B2)を含む水性媒体中(水、またはメタノール、イソプロパノール等のアルコールやアセトン等のケトン溶剤の水混和性溶媒と水との混合溶媒;(水混和性溶媒/水の混合比率0.1/99.9〜10/90))に、樹脂(A1)、硬化剤(A2)及び触媒(C)を上記記載の有機系溶剤に溶解させるか、又は、上記界面活性剤(B1)および/または界面活性剤(B2)並びに触媒(C)を含む水性媒体中に、樹脂(A1)及び硬化剤(A2)を上記記載の有機系溶剤に溶解させ、ホモミキサー等で反応容器に分散させ、必要により最高100℃まで加熱しながら、0.1〜15Torrまで減圧して、水を残存させるよう、上記の水混和性溶媒及び有機系溶剤だけを脱溶剤し、平均粒径0.1μm〜50μmとした樹脂粒子を水中に分散させる方法];
▲2▼粉砕粒子分散法[樹脂(A1)、硬化剤(A2)を溶融混練し、冷却、粉砕し、平均粒径0.1〜50μmとした樹脂粒子を、界面活性剤(B1)および/または界面活性剤(B2)並びに触媒(C)を含む水性媒体と、ディスパーサー等で反応容器に分散させる方法、又は、樹脂(A1)、硬化剤(A2)及び触媒(C)を溶融混練した樹脂粒子を、界面活性剤(B1)および/または界面活性剤(B2)を含む水性媒体と、ディスパーサー等で反応容器に分散させる方法];上記▲1▼による製造における上記(A1)および上記(A2)の、有機系溶剤中での濃度は好ましくは20〜75重量%、より好ましくは40〜60重量%である。
また、上記▲1▼および▲2▼の製造法による上記樹脂(A1)および上記硬化剤(A2)の、分散体中での濃度は好ましくは5〜70重量%、より好ましくは30〜60重量%である。また、分散体の25℃粘度は、好ましくは50〜300,000mPa・s、より好ましくは100〜10,000mPa・s、さらに好ましくは1,000〜8,000mPa・sである。
また、樹脂水性分散体における系内温度は好ましくは−5〜100℃、より好ましくは30〜80℃、脱溶剤は好ましくは0.1〜50時間、より好ましくは2〜10時間である。
【0144】
上記の樹脂水性分散体を製造する方法で用いる分散機としては、例えば、ホモミキサー、高圧ホモミキサー、ディスパーサー、高圧ホモジナイザー、スタティックミキサー、膜乳化機、フィルミックス、超音波分散機等が挙げられる。このうち好ましいのはホモミキサーである。
【0145】
本発明の水分散粉体スラリー塗料は、従来の水性塗料用塗装設備、または溶剤塗料用塗装設備である、スプレー塗装機を使用して塗装することができ、新規の設備を必要としない。
塗膜形成方法は、被塗装物に対して、該水分散粉体スラリー塗料を、ウェット膜厚、好ましくは10μm以上200μm以下、より好ましくは10μm以上100μm以下となるようにスプレー塗布する。塗料がスプレーノズルから被塗装物まで浮遊する間に、塗料中の水分が揮発して樹脂分が増加する。被塗装物に塗着時の塗料樹脂分(重量%)は、塗着塗料量と加熱後の塗膜重量との差を塗着塗料量で除した値と100との差で表すことができ、好ましくは50重量%以上95重量%以下、さらに好ましくは60重量%以上90重量%以下であり、塗着した塗料中の樹脂分が50重量%以上であると、塗料のタレが発生せず、平滑な塗膜が作成できる。
塗装された被塗装物を、好ましくは100℃以上200℃以下、より好ましくは120℃以上180℃以下の温度で、好ましくは5分以上60分以下、より好ましくは5分以上30分以下、さらに好ましくは5分以上20分以下の時間加熱することで塗膜を形成することができる。
本発明の塗料を塗布し、焼き付けることによって得られる塗膜の被塗装物の膜厚は好ましくは10μm以上150μm以下、より好ましくは15μm以上50μm以下である。
【0146】
本発明の水分散粉体スラリー塗料の焼き付け温度は好ましくは120〜150℃、さらに好ましくは130〜140℃である。
本発明の水分散粉体スラリー塗料を焼き付けた場合、冷却に要する時間を減少させ、より温度の低い熱源で済むという長所がある。
【0147】
本発明の水分散粉体スラリー塗料は溶剤塗料と同一の塗装機にて塗工可能であるという理由から、特に自動車用トップコートとして、あるいは建築物や家電製品等、種々の製品の塗装に用いることができる。
【0148】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下において「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
【0149】
反応性界面活性剤の合成
攪拌機、滴下ロート、窒素ガス導入管、温度計、還流冷却器を備えた反応容器に4−α−クミルフェノール49部およびルイス酸触媒(水澤化学工業社製、GalleonEarth)6.5部を仕込み、攪拌下、系内を窒素ガスで置換し、90℃に昇温した。同温度にて3−イソプロペニル−α、α−ジメチルベンジルイソシアネートのエタノールブロック物168部を3時間かけて滴下し、さらに同温度にて5時間反応させた。これを30℃に冷却後、触媒を濾別することにより、3−イソプロペニル−α、α−ジメチルベンジルイソシアネートエタノールブロック物3モルを4−α−クミルフェノール1モルに付加したもの(数平均分子量2,000)を142部を得た。これにEOを付加したもの(EO含量25%)189部、ポリエチレングリコール(数平均分子量9,000)782部およびヘキサメチレンジイソシアネート29部を80℃で3時間反応させ、重量平均分子量23,000の反応性界面活性剤[B−1]100部を得た。
【0150】
アクリル系ヒドロキシ官能性樹脂の調製
キシレン250部を反応器に入れ、加熱して100℃とし、ついで、次に示されるような割合の混合物を約3時間滴下した。その間の反応は、窒素雰囲気下にて行った。この滴下終了後、2時間のあいだ、130℃に保持して、反応を続行した。
(1) スチレン 23 部
(2) メチルメタクリレート 23 部
(3) アクリル酸ブチル 20 部
(4) アクリル酸ヒドロキシエチル 33 部
(5)パーオキシD(日本油脂製、過酸化物) 1 部
反応終了後、減圧蒸留によって有機溶剤および残存モノマーを除去し、その後、真空乾燥させることにより、水酸基当量303、重量平均分子量20,000のアクリル系ヒドロキシ官能性樹脂[アクリル樹脂1]を得た。
【0151】
分散液の調製例
反応性界面活性剤[B−1]または界面活性剤[「オロタン731A」、ロームアンドハース社製]のそれぞれ3部を水100部に分散し、分散液を得た。これを[分散液1]および[分散液2]とする。
【0152】
実施例1
ビーカー内に、[アクリル樹脂1]54部、MEKオキシムでブロックされたHDIイソシアヌレート(旭化成(株)製、ジュラネート)46部、およびテトラヒドロフラン100部に溶解しておき、これを[分散液1]100部に添加した後、ホモミクサー(特殊機化工業製)を使用して、回転数9,000rpmで1分間混合し、平均粒径を5μmとした。混合後、攪拌棒および温度計をセットした4つ口フラスコにこの混合液を投入し、25℃、減圧下で10時間脱溶剤した。次いで環状アミジン触媒[1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−0ウンデセン−7]を3.0部、耐光安定剤[「DIC−TBS」、大日本インキ化学工業製]0.1部、粘弾性付与剤[「SNシックナー−651」、サンノプコ社製]3部を加え、分散粒径5μm、分散粒子の平均粒子径の長径/短径比率が1.0、粘度2,000mPa・sである水分散粉体スラリー塗料を得た。
【0153】
実施例2〜4及び比較例1〜2
分散液の種類並びに触媒の種類を表1に示すように変化させた以外は、実施例1と同様にして水分散粉体スラリー塗料を製造した。また、触媒として汎用的に使用される3級アミン触媒(ジアザビシクロオクタンおよびジエチルエタノールアミン)を用いて水分散粉体スラリー塗料を製造したものを比較例1および2とし、触媒を用いず製造したものを比較例3とした。
【0154】
実施例5
ビーカー内に、[アクリル樹脂1]52部、MEKオキシムブロックされたHDIイソシアヌレート(旭化成製、ジュラネート)45部、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7を3部およびテトラヒドロフラン100部を混合しておき、これを[分散液1]100部に添加した後、ホモミクサー(特殊機化工業製)を使用して、回転数9,000rpmで1分間混合し、平均粒径を5μmとした。混合後、攪拌棒および温度計をセットした4つ口フラスコにこの混合液を投入し、25℃、減圧下で10時間脱溶剤した。次いで耐光安定剤[「DIC−TBS」、大日本インキ化学工業製]0.1部、粘弾性付与剤[「SNシックナー−651」、サンノプコ社製]3部を加え、分散粒径5μm、長径/短径比率1.0、粘度2,000mPa・sである、目的の水分散粉体スラリー塗料を得た。
【0155】
実施例6〜8及び比較例3〜4
分散液の種類並びに触媒の種類を表2に示すように変化させた以外は、実施例5と同様にして水分散粉体スラリー塗料を製造した。また、触媒として汎用的に使用される3級アミン触媒(ジアザビシクロオクタンおよびジエチルエタノールアミン)を用いて水分散粉体スラリー塗料を製造したものを比較例4および5とし、触媒を用いず製造したものを比較例6とした。
【0156】
上記方法で得られた各水分散粉体スラリー塗料について、下記試験方法により評価を行った。その結果を表1および表2に示す。
【0157】
(試験片の作成)
得られた水分散粉体スラリー塗料をリン酸亜鉛処理鋼板にスプレー塗布し、循風乾燥機を使用して80℃で10分間前焼付けした後、140℃、または160℃で20分間焼付け乾燥して、膜厚0.03mmの塗膜を得た。
(試験方法)
ゲル分率の測定:上記で得られた塗膜約10gをアセトン100gに20℃で24時間浸漬後、取り出して60℃で5時間乾燥した。浸漬前重量で乾燥後重量を除して100を乗じた値をゲル分率とした。
塗膜強度の測定:上記で得られた塗膜を、フィッシャー硬度計(フィッシュアー・インストルメンツ製フィッシャースコープH100V)で表面硬さを測定した。(加重0.4〜100mN、押し込み深さ5μm)
この試験方法は塗料の皮膜硬さを高精度で数値化できるうえ、一回の試験で押し込み硬さ、ヤング率等、多くの塗膜強度の要素を評価できるものである。
この表面硬さを測定することにより塗膜強度を評価することができる。本方法の表面硬さが大きいほど、塗膜強度が大きいと評価することができる。
【0158】
【表1】
【0159】
【表2】
【0160】
上記実施例から、本発明の低温硬化型水分散粉体スラリー塗料は、140℃の焼き付け温度で塗膜に必要な充分なゲル分率及び表面硬さを得ることができる。一方比較例の水分散粉体スラリー塗料は、140℃の焼き付け温度では塗膜に必要な充分なゲル分率及び表面硬さを得ることができず、同程度のゲル分率及び表面硬さを得るためには160℃という高温の焼き付け温度を必要とすることがわかる。
【0161】
【発明の効果】
本発明の低温硬化型水分散粉体スラリー塗料は、従来より低温で焼き付けを行うことにより、加熱、冷却の時間を短縮することができ、生産性の向上が可能となる。また、熱源がより低温でよいため、環境面でも好ましい。
上記効果を奏することから本発明の水分散粉体スラリー塗料は、例えば、自動車、建築物、家電製品、及び産業機械等の塗料用にきわめて有用であり、自動車用トップコートとして特に有用である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a water-dispersed powder slurry coating. More specifically, the present invention relates to a polyurethane-based water-dispersed powder slurry paint that can be cured at a low baking temperature.
[0002]
[Prior art]
The water-dispersed powder slurry coating has a form in which resin fine particles are dispersed in water, and it is necessary that the main agent and the curing agent contained therein do not react during storage, so that the functional group of the curing agent is blocked. (See, for example, Patent Document 1).
[0003]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. H7-196953 (pages 3 and 4)
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In the water-dispersed powder slurry coating, the temperature required for all the reactions after the dissociation of the blocking agent is extremely high, usually about 160 ° C. or higher, so that a high baking temperature is required.
If the baking temperature is high, it takes time to heat and cool after curing, lowering productivity and causing discoloration of the coating film after baking. Further, since a high-temperature heat source is required, it is not preferable in terms of environment.
Therefore, an object of the present invention is to provide a water-dispersed powder slurry paint having a low baking temperature.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies to solve the above problems. As a result, when a cyclic amidine compound was used as a urethanization catalyst, the dissociation temperature of the blocking agent was reduced, the reaction rate of the isocyanate group was improved, and the cured coating was obtained. The inventors have found that the film hardness increases, and have reached the present invention. That is, the present invention provides, in an aqueous medium, a resin (A1) having active hydrogen, a curing agent (A2) having a blocked isocyanate group, a surfactant (B), a cyclic amidine (c1), a cyclic 3 At least one catalyst (C) selected from the group consisting of a quaternary amidine salt (c2) and a cyclic quaternary amidinium salt (c3), and at least the resin (A1) is contained in the aqueous medium. A water-dispersed powder slurry paint dispersed in the form of fine particles (A) in water; and a coating film composed of the water-dispersed powder slurry paint. Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0006]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Examples of the catalyst (C) in the present invention include a cyclic amidine (c1), a cyclic tertiary amidine salt (c2) and a cyclic quaternary amidinium salt (c3), and these may be used in combination of two or more. . Of these, preferred is (c1).
As the cyclic amidine (c1), for example, those represented by the general formula (1) can be used.
[0007]
Embedded image
[0008]
Where T1And T2Represents the same or different and represents a monovalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms or a hydrogen atom which may be substituted with a hydroxyl group. Where T1And T2May together form a ring with C and N; D is substituted by an amino group, a nitro group, a cyano group, a carboxyl group, an aldehyde group or a monovalent hydrocarbon group having 1 to 5 carbon atoms. Represents a divalent hydrocarbon group having 2 to 10 carbon atoms (such as an alkylene group, an arylene group, or an alkenylene group).
T1And T2Examples thereof include a methyl group, an ethyl group, an n-, i-propyl group, an n-, i-, t-, sec-butyl group, a phenyl group, a benzyl group, and a hydroxyethyl group.
Examples of D include an ethylene group, a propylene group, a methylethylene group, an ethenyl group, a methylethenyl group, an aminoethylene group, a nitroethylene group, a cyanoethylene group, a carboxyethylene group, and a formylethylene group.
[0009]
Examples of the cyclic amidine (c1) represented by the general formula (1) include a compound having an imidazole ring, a 2-imidazoline ring or a tetrahydropyrimidine ring, and specific examples thereof are as follows.
(1) Imidazole monocyclic compound
Imidazole homologs: imidazole, 1-methylimidazole, 1-phenylimidazole, 1-benzylimidazole, 1,2-dimethylimidazole, 1-ethyl-2-methylimidazole, 1-phenyl-2-methylimidazole, 1-benzyl- 2-methylimidazole, 1-methyl-2-phenylimidazole, 1-methyl-2-benzylimidazole, 1,4-dimethylimidazole, 1,5-dimethylimidazole, 1,2,4-trimethylimidazole, 1,4- Dimethyl-2-ethylimidazole, etc.
Oxyalkyl derivatives: 1-methyl-2-oxymethylimidazole, 1-methyl-2-oxyethylimidazole, 1-methyl-4-oxymethylimidazole, 1- (β-oxyethyl) -imidazole, 1-methyl-2- Ethoxymethylimidazole, 1-ethoxymethyl-2-methylimidazole, etc.
Nitro and amino derivatives: 1-methyl-4 (5) -nitroimidazole, 1,2-dimethyl-4 (5) -nitroimidazole, 1,2-dimethyl-5 (4) -aminoimidazole, 1-methyl-4 (5)-(2-aminoethyl) imidazole, 1- (β-aminoethyl) imidazole, etc.
(2) Benzimidazole compound
Benzimidazole, 1-methylbenzimidazole, 1-methyl-2-benzylbenzimidazole, 1-methyl-5 (6) -nitrobenzimidazole, etc.
(3) Compound having 2-imidazoline ring
2-imidazoline, 1-methylimidazoline, 1,2-dimethylimidazoline, 1,2,4-trimethylimidazoline, 1,4-dimethyl-2-ethylimidazoline, 1-methyl-2-phenylimidazoline, 1-methyl-2 -Benzylimidazoline, 1-methyl-2-oxyethylimidazoline, 1-methyl-2-heptylimidazoline, 1-methyl-2-undecylimidazoline, 1-methyl-2-heptadecylimidazoline, 1- (β-oxyethyl) -2-methylimidazoline, 1-methyl-2-ethoxymethylimidazoline, 1-ethoxymethyl-2-methylimidazoline and the like
(4) Compound having a tetrahydropyrimidine ring
Tetrahydropyrimidine, 1-methyl-1,4,5,6-tetrahydropyrimidine, 1,2-dimethyl-1,4,5,6-tetrahydropyrimidine, 1,8-diazabicyclo [5.4.0] undecene-7 , 1,5-diazabicyclo [4.3.0] nonene-5, and those described in JP-B-46-37503.
Of these, preferred are compounds having an imidazole ring, 2-imidazoline ring or tetrahydropyrimidino ring; in particular, imidazole, 1-methylimidazole, 1,2-dimethylimidazole, 1,4-dimethyl-2-ethylimidazole , 1-methylbenzimidazole, 1,2-dimethylimidazoline, 1,2,4-trimethylimidazoline, 1,4-dimethyl-2-ethylimidazoline, 1-methyl-2-heptylimidazoline, 1,2-dimethyl-1 , 4,5,6-tetrahydropyrimidine, 1,8-diazabicyclo [5.4.0] undecene-7 and 1,5-diazabicyclo [4.3.0] nonene-5.
[0010]
Examples of the cyclic tertiary amidine catalyst (c2) include, for example, organic or inorganic acid salts of cyclic amidine (c1).
[0011]
Examples of the organic acid of the organic acid salt of the cyclic amidine (c1) include aliphatic monocarboxylic acids [formic acid, acetic acid, octylic acid, 2-ethylhexanoic acid, etc.]; aliphatic polycarboxylic acids (oxalic acid, malonic acid, Succinic acid, glutaric acid, adipic acid, etc.); aromatic monocarboxylic acids (benzoic acid, toluic acid, ethylbenzoic acid, etc.); aromatic polycarboxylic acids (phthalic acid, isophthalic acid, terephthalic acid, nitrophthalic acid, trimellitic acid) Phenolic compounds (phenol, resorcinol, etc.); sulfonic acid compounds (alkylbenzenesulfonic acid, toluenesulfonic acid, benzenesulfonic acid, etc.); phosphoric acid compounds. The organic acids can be used alone or as a mixture of two or more. Of these, preferred are aliphatic carboxylic acid compounds and aromatic carboxylic acid compounds, and particularly preferred are octylic acid and formic acid.
[0012]
Examples of the inorganic acid of the inorganic acid salt of the cyclic amidine (c1) include hydrochloric acid, sulfuric acid, phosphoric acid, tetrafluoroboric acid, perchloric acid, hexafluorophosphoric acid, antimony hexafluoride, and hexafluoride. Arsenic acid, methanesulfonic trifluoride and the like can be mentioned. Of these, phosphoric acid is preferred.
[0013]
The cyclic quaternary amidinium salt (c3) is usually composed of a cation obtained by quaternizing the compound exemplified as the cyclic amidine (c1) and an acid anion.
An example of the method for quaternizing cyclic amidine (c1) is described in J. Am. Am. Chem. Soc. , 69, 2269 (1947), can be quaternized using a quaternizing agent and an alkyl halide. Other quaternizing agents include dialkyl sulfate, sulfonic acid ester (USSR SU176290), dimethyl carbonate (USP 2,635,100), and phosphoric acid ester (Journal.prakt.Chemie.Band 317, Heft 5, 1975, 733) and an epoxy group-containing compound (US Pat. No. 2,127,476). When it is necessary to change the anion component to the anion constituting the quaternary salt (c3) after quaternization in this way, specifically, for example, the cyclic amidine (c1) is quaternized with an alkyl halide. When it is desired to convert the quaternary halide ions into hydroxide ions after the quaternization, the quaternary halide ions are reacted with an organic acid to form a quaternary organic acid anion. A salt is obtained.
[0014]
Preferred as the quaternary salt (c3) is a method in which the cyclic amidine (c1) is reacted with a quaternizing agent having an alkyl group or an arylalkyl group having 1 to 11 carbon atoms, which may contain a hydroxyl group. If necessary, it can be obtained by exchanging with a preferred acid anion. This is a salt composed of a cation having a structure in which an alkyl group or an arylalkyl group having 1 to 11 carbon atoms is bonded to one nitrogen atom of the cyclic amidine (c1), and an acid anion.
[0015]
The acid constituting the anion in the quaternary salt (c3) is an organic acid or an inorganic acid as exemplified below.
(1) Carboxylic acid
-Polycarboxylic acid (2-4 tetravalent polycarboxylic acid): aliphatic polycarboxylic acid [saturated polycarboxylic acid (oxalic acid, malonic acid, succinic acid, glutaric acid, adipic acid, pimelic acid, suberic acid, azelaic acid, Unsaturated polycarboxylic acids (maleic acid, fumaric acid, itaconic acid, etc.)]: aromatic polycarboxylic acids [phthalic acid, isophthalic acid, terephthalic acid, trimellitic acid, pyromellitic acid, etc.]; Polycarboxylic acid [thiodipropionic acid] etc.
-Oxycarboxylic acid: aliphatic oxycarboxylic acid [glycolic acid, lactic acid, tartaric acid, etc.]; aromatic oxycarboxylic acid [salicylic acid, mandelic acid, etc.]
Monocarboxylic acid: an aliphatic monocarboxylic acid having 1 to 30 carbon atoms [saturated monocarboxylic acid (formic acid, acetic acid, propionic acid, butyric acid, isobutyric acid, valeric acid, caproic acid, enanthic acid, caprylic acid, pelargonic acid, lauryl) Acid, myristic acid, stearic acid, behenic acid, etc.), unsaturated monocarboxylic acid (acrylic acid, methacrylic acid, oleic acid, etc.)]; aromatic monocarboxylic acid [benzoic acid, cinnamic acid, naphthoic acid, etc.]
Such
(2) Phenols
Monohydric phenols (such as phenol); alkylphenols (such as cresol, xylenol, ethylphenol, n and iso-propylphenol, n and isoamylphenol, isononylphenol, and isododecylphenol); methoxyphenols (such as eugenol and guaiacol); Naphthol, cyclohexylphenol, etc.
・ Polyhydric phenol: catechol, resorcinol, pyrogallol and phloroglucin etc.
(3) Mono and dialkyl phosphates
Mono and dimethyl phosphate, mono and diisopropyl phosphate, mono and dibutyl phosphate, mono and di- (2-ethylhexyl) phosphate, mono and diisodecyl phosphate, etc.
(4) Sulfonic acid
p-toluenesulfonic acid, dodecylbenzenesulfonic acid, sulfosalicylic acid, etc.
(5) Inorganic acid
The inorganic acids exemplified above are exemplified.
Among these, preferred are carboxylic acids, mono- and dialkyl phosphates, and more preferred are phthalic acid and maleic acid.
[0016]
The content of the catalyst (C) is preferably at least 0.1% by weight, more preferably at least 0.1% by weight, based on the total weight of the resin (A1) having active hydrogen and the curing agent (A2) having a blocked isocyanate group. It is at least 0.5% by weight, particularly preferably at least 1% by weight, preferably at most 10% by weight, more preferably at most 6% by weight, particularly preferably at most 4% by weight. When the content of the (C) is 0.1% by weight or more and 10% by weight or less, a water-dispersed powder slurry paint that gives a highly hardened coating film can be obtained.
[0017]
In the water-dispersed powder slurry coating of the present invention, the resin (A1) having at least active hydrogen is dispersed as fine particles (A) in an aqueous solvent. The fine particles (A) dispersed as (i) the resin (A1), (ii) the resin (A1) and the curing agent (A2), and (iii) the resin (A1) and the catalyst (C). Or (iv) a mixture of the resin (A1), the curing agent (A2), and the catalyst (C), and (ii) a mixture of the resin (A1) and the curing agent (A2). And (iv) a mixture of the resin (A1), the curing agent (A2), and the catalyst (C).
(Ii) A mixture of the resin (A1) and the curing agent (A2) is used as fine particles (A01) in an aqueous solution or aqueous dispersion in which the surfactant (B) and the catalyst (C) are dissolved or dispersed. Distributed.
(Iv) The mixture of the resin (A1), the curing agent (A2), and the catalyst (C) is used as fine particles (A02) in an aqueous solution or an aqueous dispersion in which the surfactant (B) is dissolved or dispersed. Distributed.
[0018]
The mixture is dispersed, for example, after being dissolved in an organic solvent, or dispersed after being heated and melt-kneaded.
[0019]
Examples of the organic solvent include aromatic hydrocarbon solvents, aliphatic or alicyclic hydrocarbon solvents, halogen solvents, ester or ester ether solvents, ether solvents, ketone solvents, and alcohol solvents. Amide solvents, sulfoxide solvents, heterocyclic compound solvents, and mixed solvents of two or more of these. Of these, ether solvents, ester ether solvents and aromatic hydrocarbon solvents are preferred.
[0020]
Examples of the aromatic hydrocarbon solvent include toluene, xylene, ethylbenzene, tetralin and the like.
Examples of the aliphatic or alicyclic hydrocarbon solvent include n-hexane, n-heptane, mineral spirit, cyclohexane and the like.
Examples of the halogen-based solvent include methyl chloride, methyl bromide, methyl iodide, methylene dichloride, carbon tetrachloride, trichloroethylene, perchloroethylene, and the like.
Examples of the ester solvent include ethyl acetate, butyl acetate and the like.
Examples of the ester ether solvent include methoxybutyl acetate, methyl cellosolve acetate, ethyl cellosolve acetate, and the like.
Examples of the ether-based solvent include diethyl ether, tetrahydrofuran, dioxane, ethyl cellosolve, butyl cellosolve, and propylene glycol monomethyl ether.
Examples of the ketone solvent include acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, di-n-butyl ketone, and cyclohexanone.
Examples of the alcohol solvent include methanol, ethanol, n-propanol, isopropanol, n-butanol, isobutanol, t-butanol, 2-ethylhexyl alcohol, and benzyl alcohol.
Examples of the amide solvent include dimethylformamide, dimethylacetamide and the like.
Examples of the sulfoxide-based solvent include dimethyl sulfoxide.
Examples of the heterocyclic compound-based solvent include N-methylpyrrolidone.
[0021]
As a method of dispersing after heating and melt-kneading, for example, heating to a melting point or higher of all components constituting the fine particles (A), kneading, and dispersing in water with a dispersing machine capable of high-viscosity emulsifying dispersion treatment. And a method of atomizing.
[0022]
Specific examples of the disperser capable of high-viscosity emulsification dispersion treatment include, for example, a hibispermix, a homomixer, a homojetter, a homohomomixer, and a combimix in a batch system, and a hibisline mixer, an ISG mixer in a continuous system. Homomic line mill, colloid mill and the like can be mentioned.
[0023]
In the water-dispersed powder slurry coating of the present invention, the particle shape of the fine particles (A) may be irregular or spherical, but spherical is more preferable in terms of smoothness and uniformity of the coating film. Here, the term “spherical” refers to particles having a ratio of the major axis / minor axis of the particles in the range of 1.0 to 1.5.
The average particle size of the fine particles (A) in the water-dispersed powder slurry coating is preferably 0.1 to 50 μm, more preferably 0.5 to 20 μm, and further preferably 1.0 to 10 μm.
When the average particle diameter of the fine particles (A) is from 0.1 to 50 μm, there is no sedimentation of the particles in water, and the evaporation of water and the adjustment of viscosity during baking become easy.
The particle size may be measured by an electron microscope, a sedimentation method, an electrozone method, a dynamic light scattering method, or the like, but the measurement by the dynamic light scattering method is preferred from the viewpoint of suitability of the measured particle size range. The dynamic light scattering method is a measurement method in which the speed of particle Brownian motion is determined by the magnitude of the decay rate of the autocorrelation function.
[0024]
The fine particles (A) are spherical with an average ratio of major axis / minor axis of 1.0 to 1.5, preferably 1.0 to 1.2. The major axis / minor axis ratio is determined by observing the particles using an optical microscope, and defining the shortest distance between two parallel lines that are in contact with the contour in the plane view of the particles according to the definition of Heywood as the minor axis, and the maximum distance between the parallel lines perpendicular to the outline. The length is defined as the major axis, and the ratio of the major axis to the minor axis measured is calculated and obtained.
[0025]
In the present invention, examples of the resin (A1) containing active hydrogen include an acrylic resin (a1-1), a polyester resin (a1-2), a polyurethane resin (a1-3), and an epoxy resin (a1). 4)) and those containing an active hydrogen group. Among them, preferred is an acrylic resin. Here, the active hydrogen group includes, for example, an alcoholic hydroxyl group, a phenolic hydroxyl group, an amino group, a carboxylic acid group, a phosphoric acid group, and a thiol group.
When the surfactant (B) is a reactive surfactant having an epoxy group, it is preferably used for a resin having an active hydrogen of an alcoholic hydroxyl group, a carboxylic acid group, an amino group, and a thiol group. An acrylic resin having an active hydrogen of a hydroxyl group or a carboxylic acid group is preferable.
[0026]
The active hydrogen equivalent of the resin (A1) is preferably 50 to 50,000, more preferably 100 to 10,000, and still more preferably 200 to 5,000.
[0027]
Examples of the monomer constituting the acrylic resin (a1-1) include (i) [(meth) acrylic acid ester having no hydroxyl group, acrylamide, acrylonitrile] (a1-1-1); (ii) [having a hydroxyl group (Meth) acrylic acid ester, (meth) acrylic acid] (a1-1); (iii) Other monomers (a1-1-3) as necessary.
[0028]
The weight percent ratio of the monomer (a1-1), the monomer (a1-2) and the monomer (a1-3) in the acrylic resin (a1-1) is preferably (0-80). ) / (1-100) / (0-50), and more preferably (1-50) / (1-50) / (0-20).
[0029]
The acrylic resin (a1-1) is produced by a known polymerization method such as solution polymerization, bulk polymerization, and suspension polymerization. The weight average molecular weight is preferably from 1,000 to 200,000, more preferably from 2,000 to 100,000, and still more preferably from 3,000 to 50,000.
Examples of the monomer (a1-1) 1 include acrylamide, acrylonitrile, (meth) acrylate, (meth) acrylate (cyclo) alkyl ester [the (meth) acrylate and alcohols having 1 to 25 carbon atoms (methyl alcohol) With ethyl alcohol, butyl alcohol, stearyl alcohol, ethylene glycol, 1,4-butanediol, cyclohexanol, etc.], and isobornyl (meth) acrylate.
Of these, preferred are methyl (meth) acrylate and n-butyl (meth) acrylate.
Examples of the monomer (a1 ▲ 2) include acrylic acid, methacrylic acid, hydroxyalkyl (C2-4) (meth) acrylate, for example, 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate. A) acrylate, 4-hydroxybutyl (meth) acrylate, and the like.
Of these, preferred is 2-hydroxyethyl (meth) acrylate.
Examples of the monomer (a1 ▲ 3) include styrene, and among them, styrene is preferred.
[0030]
Examples of the active hydrogen group of the acrylic resin (a1) include an alcoholic hydroxyl group derived from an acrylic ester or methacrylic acid ester monomer having a hydroxyl group, and a carboxylic acid group derived from acrylic acid or methacrylic acid monomer.
[0031]
Examples of the polyester resin (a1-2) include low-molecular-weight polyols and / or condensed polyester polyols obtained by reacting a polyalkylene ether diol having a weight-average molecular weight of 5,000 or less with a polycarboxylic acid, and ring-opening of lactones. Polylactone diols obtained by polymerization, polycarbonate diols obtained by reacting low molecular diols with carbonic acid diesters of lower alcohols (such as methanol) and the like are included.
[0032]
Examples of the low-molecular polyol include ethylene glycol, diethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, 1,4-, 1,3-butanediol, neopentyl glycol, and 1,6-hexanediol; Diols [for example, those described in JP-B-45-1474: bis (hydroxymethyl) cyclohexane, bis (hydroxyethyl) benzene, ethylene oxide adduct of bisphenol A, and the like], and a mixture of two or more thereof are exemplified. .
Examples of the polyalkylene ether diol having a weight average molecular weight of 5,000 or less include polytetramethylene ether glycol, polypropylene glycol, polyethylene glycol, and a mixture of two or more of these.
[0033]
Examples of polycarboxylic acids include aliphatic dicarboxylic acids (such as succinic acid, adipic acid, azelaic acid, and sebacic acid), aromatic dicarboxylic acids (such as terephthalic acid, isophthalic acid, and phthalic acid), and esters of these dicarboxylic acids. Lactones such as ε-caprolactone, γ-butyrolactone, γ-valerolactone, and the like. Derivatives such as acid anhydrides, lower alkyl (1 to 4 carbon atoms) esters and the like, and mixtures of two or more thereof. And mixtures of two or more of these.
[0034]
Polyesterification is carried out by a conventional method, for example, by converting a low-molecular-weight polyol and / or a polyether polyol having a weight-average molecular weight of 5,000 or less to a polycarboxylic acid or an ester-forming derivative thereof (eg, an anhydride (eg, maleic anhydride, phthalic anhydride, etc.) ), Lower esters (dimethyl adipate, dimethyl terephthalate, etc.), halides and the like) or an anhydride thereof and an alkylene oxide (eg, ethylene oxide and / or propylene oxide) (condensation). Production by a method in which an active hydrogen group is left at a terminal by using a certain polyol in excess, or a method in which a lactone is added to an initiator (a low molecular weight diol and / or a polyether diol having a weight average molecular weight of 5,000 or less). Can be.
[0035]
Specific examples of the polyester resin (a1-2) include, for example, polyethylene adipate diol, polybutylene adipate diol, polyhexamethylene adipate diol, polyneopentyl adipate diol, polyethylene propylene adipate diol, polyethylene butylene adipate diol, and polybutylene hexade. Methylene adipate diol, polydiethylene adipate diol, poly (polytetramethylene ether) adipate diol, polyethylene azelate diol, polyethylene sebacate diol, polybutylene azelate diol, polybutylene sebacate diol, polycaprolactone diol or triol, polyhexamethylene Carbonate diol and the like.
[0036]
As for the ratio of the constituent components of the hydroxyl group-containing polyester, the ratio of the polyol to the polycarboxylic acid is preferably 2/1 to 1/1 as the molar ratio [OH] / [COOH] of the hydroxyl group [OH] and the carboxyl group [COOH]. , More preferably 1.5 / 1 to 1/1, and still more preferably 1.3 / 1 to 1.02 / 1. In the case of other components, the ratio is the same except that the components are changed. The weight average molecular weight is preferably from 1,000 to 50,000, more preferably from 2,000 to 20,000, even more preferably from 3,000 to 15,000.
[0037]
Examples of the active hydrogen group of the polyester resin (a1-2) include an alcoholic hydroxyl group and a carboxylic acid group at the polycondensation terminal of an alcohol and a carboxylic acid.
[0038]
Examples of the polyurethane resin (a1 ▲ 3) include a polyadduct of a polyol and a diisocyanate.
[0039]
Specific examples of diisocyanates include, for example,
{Circle around (1)} Aliphatic diisocyanates having 2 to 18 carbon atoms (excluding carbon in the NCO group, the same applies hereinafter) [for example, ethylene diisocyanate, tetramethylene diisocyanate, hexamethylene diisocyanate (HDI), dodecamethylene diisocyanate, 2,2,4 -Trimethylhexamethylene diisocyanate, lysine diisocyanate, 2,6-diisocyanatomethylcaproate, bis (2-isocyanatoethyl) fumarate, bis (2-isocyanatoethyl) carbonate, 2-isocyanatoethyl-2,6- Diisocyanatohexanoate, etc.];
(2) an alicyclic diisocyanate having 4 to 15 carbon atoms [eg, isophorone diisocyanate (IPDI), dicyclohexylmethane-4,4'-diisocyanate (hydrogenated MDI), cyclohexylene diisocyanate, methylcyclohexylene diisocyanate (hydrogenated TDI) , Bis (2-isocyanatoethyl) -4-cyclohexene and the like];
(3) Aromatic diisocyanate having 6 to 14 carbon atoms [for example, 1,3- or 1,4-phenylene diisocyanate, 2,4- or 2,6-tolylene diisocyanate (TDI), crude TDI, 2,4 ′ -Or 4,4'-diphenylmethane diisocyanate (MDI), 4,4'-diisocyanatobiphenyl, 3,3'-dimethyl-4,4'-diisocyanatobiphenyl, 3,3'-dimethyl-4,4 '-Diisocyanatodiphenylmethane, crude MDI, 1,5-naphthylene diisocyanate, etc.];
(4) C8-15 araliphatic diisocyanates [e.g., m- or p-xylylene diisocyanate (XDI), [alpha], [alpha], [alpha] ', [alpha]'-tetramethylxylylene diisocyanate (TMXDI), and the like];
(5) Modified products of these diisocyanates [eg, modified diisocyanates having a carbodiimide group, a uretdione group, a uretoimine group, a urea group, etc.];
(6) and mixtures of two or more of (1) to (5).
Preferred of these are HDI and MDI.
[0040]
Specific examples of the polyol include, for example, compounds having a structure in which an alkylene oxide (hereinafter abbreviated as AO) is added to an active hydrogen atom-containing polyfunctional compound, and a mixture of two or more thereof.
[0041]
Examples of the active hydrogen atom-containing polyfunctional compound include polyhydric alcohol (a1-3) 1, polyhydric phenols (a1-3) 2, amines (a1-3) 3, and polycarboxylic acid (a1). (3) 4), phosphoric acids (a1 3 5), polythiol (a1 3 6) and the like.
[0042]
Examples of the polyhydric alcohol (a1 ▲ 3) 1 include ethylene glycol, propylene glycol, 1,3-butylene glycol, 1,4-butanediol, 1,6-hexanediol, diethylene glycol, neopentyl glycol, and bis ( Dihydric alcohols such as (hydroxymethyl) cyclohexane and bis (hydroxyethyl) benzene; glycerin, trimethylolpropane, pentaerythritol, diglycerin, α-methylglucoside, sorbitol, xylit, mannitol, dipentaerythritol, glucose, fructose, sho Examples thereof include polyhydric alcohols having 3 to 8 valences such as sugar.
[0043]
Examples of the polyhydric phenols (a1 ▲ 3 ▼ 2) include polyphenols such as pyrogallol, catechol and hydroquinone, as well as bisphenols such as bisphenol A, bisphenol F and bisphenol S.
[0044]
Examples of the amines (a1 ▲ 33) include ammonia, monoamines such as alkylamines having 1 to 20 carbon atoms (such as butylamine) and aniline; and fats such as ethylenediamine, trimethylenediamine, hexamethylenediamine, and diethylenetriamine. Group polyamines; piperazine, N-aminoethylpiperazine and other heterocyclic polyamines described in JP-B-55-21044; alicyclic polyamines such as dicyclohexylmethanediamine and isophoronediamine; phenylenediamine, tolylenediamine, diethyltolylenediamine Aromatic polyamines such as amines, xylylenediamine, diphenylmethanediamine, diphenyletherdiamine, polyphenylmethanepolyamine; and monoethanolamine, diethanolamine, triethanolamine Ethanolamine, and the like alkanolamines such as triisopropanolamine.
[0045]
Examples of the polycarboxylic acid (a1 ▲ 3 ▼ 4) include aliphatic polycarboxylic acids such as succinic acid and adipic acid, and aromatic polycarboxylic acids such as phthalic acid, terephthalic acid and trimellitic acid.
[0046]
Examples of the phosphoric acids (a1 ▲ 3 ▼ 5) include phosphoric acid, phosphorous acid, phosphonic acid and the like. Examples of the polythiol (a1 ▲ 3 ▼ 6) include polyvalent polythiol compounds obtained by reacting a glycidyl group-containing compound with hydrogen sulfide.
[0047]
The active hydrogen atom-containing compounds described above may be used in combination of two or more.
[0048]
Examples of AO to be added to the above active hydrogen atom-containing compound include ethylene oxide (EO), propylene oxide (PO), 1,2-, 2,3- or 1,3-butylene oxide, tetrahydrofuran (THF), Styrene oxide, α-olefin oxide, epichlorohydrin and the like can be mentioned.
[0049]
AO may be used alone or in combination of two or more types. In the latter case, a block addition (chip type, balance type, active secondary type, etc.) or a random addition or a mixed system of both (a chip added after random addition: in the molecule) Having 0 to 50% by weight (preferably 5 to 40% by weight) of ethylene oxide chains arbitrarily distributed, and having EO chains of 0 to 30% by weight (preferably 5 to 25% by weight) chipped at molecular terminals ]. Among these AOs, preferred are EO alone, PO alone, THF alone, a combination of PO and EO, and a combination of PO and / or EO with THF (in the case of a combination, random, block and a mixed system of both).
[0050]
The addition of AO to an active hydrogen atom-containing compound can be carried out in a usual manner, without a catalyst or in the presence of a catalyst (alkali catalyst, amine catalyst, acidic catalyst) (particularly in the latter stage of AO addition). The reaction is carried out in one or more stages under normal pressure or pressure.
[0051]
The degree of unsaturation of the polyol is preferably as small as possible, preferably 0.1 meq / g or less, more preferably 0.05 meq / g or less, and still more preferably 0.02 meq / g or less.
[0052]
The ratio of the polyol to the diisocyanate is preferably 2/1 to 1/1, more preferably 1.5 / 1 to 1/1, as the molar ratio [OH] / [NCO] of the hydroxyl group [OH] and the isocyanate group [NCO]. 1, more preferably 1.3 / 1 to 1.02 / 1. In the case of other components, the ratio is the same except that the components are changed. The weight average molecular weight is preferably from 1,000 to 50,000, more preferably from 2,000 to 20,000, even more preferably from 3,000 to 15,000.
[0053]
Examples of the active hydrogen group of the polyurethane resin (a1 ▲ 3) include an active hydrogen group that is not urethanized and is derived from a compound containing an active hydrogen atom, and hydrogen in a urethane bond.
[0054]
Examples of the epoxy resin (a1-4) include an addition condensate of a polyepoxide (a1-4) with a polycarboxylic acid (a1-4). During this addition polymerization, a hydroxyl group containing an active hydrogen group is generated.
Examples of the active hydrogen groups of the epoxy resin (a1 ▲ 4) include alcoholic active hydrogen groups generated by epoxidation.
[0055]
Examples of the polycarboxylic acid (a1 ▲ 2) include those exemplified above. The polyepoxide (a1a4 ▲ 1) may be any of aliphatic, alicyclic, heterocyclic and aromatic.
[0056]
Examples of the aromatic polyepoxide (a114 ▼ 1) include glycidyl ethers of polyhydric phenols, such as bisphenol F diglycidyl ether, bisphenol A diglycidyl ether, bisphenol B diglycidyl ether, and bisphenol AD. Diglycidyl ether, bisphenol S diglycidyl ether, halogenated bisphenol A diglycidyl, tetrachlorobisphenol A diglycidyl ether, catechin diglycidyl ether, resorcinol diglycidyl ether, hydroquinone diglycidyl ether, pyrogallol triglycidyl ether, 1,5-dihydroxynaphthalene Diglycidyl ether, dihydroxybiphenyl diglycidyl ether, octachloro-4,4'-dihydroxy Phenyl diglycidyl ether, glycidyl ether of phenol or cresol novolak resin, diglycidyl ether obtained from reaction of 2 mol of bisphenol A with 3 mol of epichlorohydrin, obtained by condensation reaction of phenol and glyoxal, glutaraldehyde, or formaldehyde And polyglycidyl ethers of polyphenols obtained by the condensation reaction of resorcinol and acetone.
Further, in the present invention, as the aromatic polyepoxide, for example, a diglycidyl urethane compound obtained by an addition reaction of tolylene diisocyanate or diphenylmethane diisocyanate with glycidol, a glycidyl group-containing polyurethane obtained by reacting a polyol with the two reactants It also includes a (pre) polymer and a diglycidyl ether of an alkylene oxide (ethylene oxide or propylene oxide) adduct of bisphenol A.
[0057]
Examples of the heterocyclic polyepoxide (a1-4) 1 include trisglycidylmelamine.
[0058]
Examples of the alicyclic polyepoxide (a114 ▼ 1) include vinylcyclohexene dioxide, limonene dioxide, dicyclopentadiene dioxide, bis (2,3-epoxycyclopentyl) ether, and ethylene glycol bisepoxydicyclopentyl. Ale, 3,4-epoxy-6-methylcyclohexylmethyl-3 ′, 4′-epoxy-6′-methylcyclohexanecarboxylate, bis (3,4-epoxy-6-methylcyclohexylmethyl) adipate, and bis (3 , 4-epoxy-6-methylcyclohexylmethyl) butylamine. The alicyclic group also includes a nuclei hydrogenated product of the aromatic polyepoxide compound.
[0059]
Examples of the aliphatic polyepoxide (a114 ▼ 1) include polyglycidyl ethers of polyhydric aliphatic alcohols, polyglycidyl esters of polyhydric fatty acids, and glycidyl aliphatic amines.
Examples of polyglycidyl ethers of polyhydric aliphatic alcohols include, for example, ethylene glycol diglycidyl ether, propylene glycol diglycidyl ether, tetramethylene glycol diglycidyl ether, polyethylene glycol diglycidyl ether, polypropylene glycol diglycidyl ether, and trimethylolpropane triane. Glycidyl ether, pentaerythritol tetraglycidyl ether, and sorbitol polyglycidyl ether.
Examples of the polyglycidyl ester of polyvalent fatty acid include diglycidyl adipate.
The glycidyl aliphatic amine includes, for example, N, N, N ', N'-tetraglycidylhexamethylenediamine.
In the present invention, the aliphatic group also includes a (co) polymer of glycidyl (meth) acrylate.
[0060]
Of these, preferred is a condensate of bisphenol A diglycidyl ether and adipic acid. At the time of addition condensation, a group containing an active hydrogen group is generated, so that the active hydrogen equivalent of the resin (A1) having active hydrogen is 50 to 50,000, and the weight average molecular weight is preferably 1,000. ~ 200,000, more preferably 2,000 ~ 100,000, even more preferably 3,000 ~ 50,000.
[0061]
The curing agent (A2) is a compound having a blocked isocyanate group. The compound having an isocyanate group in the curing agent (A2) is not particularly limited as long as it is a compound having two or more isocyanate groups in one molecule. For example, the organic diisocyanate exemplified above, and a modification thereof (Urethane group, carbodiimide group, allophanate group, urea group, buret group, isocyanurate group or oxazolidone group-containing modified product, specifically, for example, HDI isocyanurate, HDI buret, IPDI isocyanurate, IPDI buret ), Crude MDI [crude diaminodiphenylmethane {condensation product of formaldehyde with an aromatic amine (aniline or the like) or a mixture thereof: a mixture of diaminodiphenylmethane and a small amount (for example, 5 to 20% by mass) of a trifunctional or higher polyamine]. Hosge Products, polyallyl polyisocyanate (PAPI), and these blocked isocyanate compounds.
Preferred among these are modified organic diisocyanates, especially HDI isocyanurate and IPDI isocyanurate.
[0062]
Examples of the isocyanate group blocking agent include lactams (such as ε-caprolactam, δ-valerolactam, and γ-butyrolactam), phenols (such as phenol, cresol, ethylphenol, butylphenol, nonylphenol, and dinonylphenol), and oximes. (Methyl ethyl ketone oxime (hereinafter abbreviated as MEK oxime), acetophenone oxime, benzophenone oxime, etc.), alcohols (methanol, ethanol, butanol cyclohexanol, etc.), diketones (dimethyl malonate, diethyl malonate, methyl acetoacetate, methyl acetoacetate, ethyl acetoacetate) , Acetylacetone, etc.), mercaptans (butyl mercaptan, dodecyl mercaptan, etc.), uretdiones (isophorone diisocyanate dimer, hexamethylene dimer) Socia sulfonate dimer), amides (acetanilide, acetamide, etc.), imides (succinimide, maleimide, etc.) and sulfites (sodium bisulfite, etc.), and mixtures of two or more of the above.
Of these, alcohols, lactams, oximes, and phenols are preferred, and methanol, ethanol, and methyl ethyl ketone oxime are particularly preferred.
[0063]
As the ratio of the active hydrogen-containing resin (A1) to the curing agent (A2), the molar ratio of the active hydrogen group of (A1) to the isocyanate group of (A2) is preferably from 1/1 to 2/1, more preferably. Is a ratio such that it is 1.2 / 1 or more and 1.8 / 1 or less, more preferably 1.3 / 1 or more and 1.6 / 1 or less.
[0064]
Examples of the surfactant (B) include a non-reactive surfactant (B1) and a reactive surfactant (B2) having an isocyanate group and / or an epoxy group which may be blocked. The reactive surfactant (B2) is more preferable.
The content of the surfactant (B) is preferably from 0.1 to 10% by weight based on the total weight of the above (A1) and the above (A2) from the viewpoint of dispersibility and uniform transparency of the cured coating film surface. , More preferably 0.5 to 8% by weight, most preferably 1 to 5% by weight.
[0065]
When the non-reactive surfactant (B1) and the reactive surfactant (B2) are used in combination, the ratio is not particularly limited, but from the viewpoint of water resistance, the non-reactive surfactant (B1) / The ratio is such that the ratio of the reactive surfactant (B2) is preferably from 0/1 to 0.8 / 1, more preferably from 0.1 / 1 to 0.6 / 1.
[0066]
The content of the surfactant (B) is preferably 10% by weight or less, more preferably 5% by weight or less, based on the total amount of the aqueous dispersion powder slurry coating composition.
[0067]
The HLB of the surfactant (B) is preferably 5 to 40, and more preferably 5 to 40, from the viewpoint of emulsifying the ethylenically unsaturated monomer and dispersing the resin fine particles to form a stable aqueous dispersion or aqueous emulsion. Is more preferred. The HLB can be adjusted, for example, by adjusting the type and content of the hydrophobic group in the surfactant and by adjusting the type and content of the hydrophilic group in the surfactant. The HLB can be determined, for example, by the method of Oda described in Takehiko Fujimoto, “Introduction to a New Edition of Surfactants,” Sanyo Chemical Industries, Ltd., p.197, 1992. That is, the numerical values of the inorganic (hydrophilic) or organic (hydrophobic) of each functional group are evaluated based on the number of carbon atoms, and the numerical values of the organic and inorganic properties (for example, the numerical values of the third and the fourth literatures in the above document) (Listed in Table 3.11) to determine the organic and inorganic values from the type and content of the hydrophobic group and the type and content of the hydrophilic group in the surfactant. , HLB is calculated by the following equation.
HLB = 10 × (inorganic / organic)
[0068]
As the non-reactive surfactant (B1), known surfactants (nonionic surfactants (B1-1), anionic surfactants (B1-2)), and cationic surfactants (B1-3) And amphoteric surfactants (B1-4)).
[0069]
Examples of the nonionic surfactant (B1-1) include an alkylene oxide-added nonionic surfactant (B1-1) 1 and a polyhydric alcohol-type nonionic surfactant (B1-1) 2. .
[0070]
Examples of the above (B1-1) include, for example, ethylene oxide adducts of active hydrogen-containing compounds, and specific examples thereof include, for example, octyl alcohol ethylene oxide adduct, lauryl alcohol ethylene oxide adduct, stearyl alcohol ethylene Oxide adduct, oleyl alcohol ethylene oxide adduct, lauryl alcohol ethylene oxide propylene oxide block adduct, stearyl acid ethylene oxide adduct, ethylene laurate adduct, polyethylene glycol lauric diester, polyethylene glycol oleic diester, polyethylene Glycol stearic acid diester, nonylphenol ethylene oxide adduct, nonylphenol ethylene oxide propylene Oxide block adduct, octylphenol ethylene oxide adduct, bisphenol A ethylene oxide adduct, dinonylphenol ethylene oxide adduct, laurylamine ethylene oxide adduct, stearylamine ethylene oxide adduct, hydroxyethyl lauric amide ethylene oxide adduct, Examples thereof include an ethylene oxide adduct of hydroxypropyl oleic acid amide and an ethylene oxide adduct of dihydroxyethyl lauric amide.
[0071]
Examples of the above (B1 {circle around (1)} 2) include ethylene oxide adducts of compounds having 2 to 8 mol of OH groups in the molecule, and specific examples include, for example, pentaerythritol monolaurate, pentaerythritol Monooleate, sorbitan monolaurate, sorbitan monostearate, sorbitan monolaurate, sorbitan dilaurate, sorbitandiolate, sucrose monostearate, ethylene glycol monooleate ethylene oxide adduct, ethylene glycol monostearate ethylene oxide adduct, Trimethylolpropane monostearate ethylene oxide propylene oxide random adduct, sorbitan monolaurate ethylene oxide adduct, sorbitan monostearate ethylene oxide adduct Sorbitan distearate ethylene oxide adduct, sorbitan dilaurate ethylene oxide propylene oxide random adduct, pentaerythritol monobutyl ether, pentaerythritol monolauryl ether, sorbitan monomethyl ether, sorbitan monostearyl ether, methyl glycoside, lauryl glycoside, sorbitan monostearyl ether ethylene Oxide adducts, methyl glycoside ethylene oxide propylene oxide random adducts, lauryl glycoside ethylene oxide adducts, stearyl glycoside ethylene oxide propylene oxide random adducts, and the like.
[0072]
Examples of the anionic surfactant (B1-2) include carboxylic acids or salts thereof (B1-2-1), sulfates (B1-2-2), and salts of carboxymethylated compounds (B1-2-3). ), A sulfonate (B1-2-4) and a phosphate salt (B1-2-5).
[0073]
Specific examples of the carboxylic acid or a salt thereof (B1-2-1) include, for example, capric acid, lauric acid, myristic acid, palmitic acid, stearic acid, arachidic acid, behenic acid, oleic acid, linoleic acid, ricinoleic acid, And a mixture of higher fatty acids obtained by saponifying palm oil, palm kernel oil, rice bran oil, beef tallow, and the like. Examples of the salt include salts of sodium, potassium, ammonium, alkanolamine and the like.
[0074]
Specific examples of the sulfate (B1-2) include, for example, octyl alcohol sulfate, decyl alcohol sulfate, lauryl alcohol sulfate, stearyl alcohol sulfate, and Ziegler catalyst. Alcohol sulfate, alcohol sulfate synthesized by the oxo method, lauryl alcohol ethylene oxide 2 mol adduct sulfate, octyl alcohol ethylene oxide 3 mol adduct sulfate, castor oil, peanut oil, olive oil, Sodium, potassium, ammonium, alkanolamine salts of sulfates such as rapeseed oil, beef tallow, and sheep tallow, such as sodium, potassium, ammonium and alkanolamine salts, and butyl oleate and ricinoleate. And the like.
[0075]
Specific examples of the carboxymethylated salt (B1-2-3) include, for example, octyl alcohol carboxymethylated sodium salt, decyl alcohol carboxymethylated sodium salt, lauryl alcohol carboxymethylated sodium salt, dovanol 23 sodium carboxymethylated Salt, tridecanol carboxymethylated sodium salt, octyl alcohol ethylene oxide 3 mol adduct carboxymethylated sodium salt, lauryl alcohol ethylene oxide 4 mol adduct carboxymethylated sodium salt, dovanol 23 ethylene oxide 3 mol adduct carboxymethylated And sodium salts of carboxymethylated tridecanol ethylene oxide 5 mol adduct.
[0076]
Specific examples of the sulfonate (B1-2-4) include, for example, sodium dodecylbenzenesulfonate, sodium dodecylnaphthalenesulfonate, and sodium salt of di-2-ethylhexyl sulfosuccinate.
[0077]
Specific examples of the phosphoric acid ester salt (B1-2-5) include, for example, disodium lauryl alcohol phosphoric acid monoester disodium salt, lauryl alcohol phosphoric acid diester sodium salt, oleyl alcohol ethylene oxide 5 mol adduct phosphoric acid monoester diester Sodium salts and the like.
[0078]
Examples of the cationic surfactant (B1 {3}) include a quaternary ammonium salt type and an amine salt type.
[0079]
The quaternary ammonium salt type is obtained, for example, by reacting a tertiary amine with a quaternizing agent (an alkylating agent such as methyl chloride, methyl bromide, ethyl chloride, benzyl chloride, and dimethyl sulfate; ethylene oxide and the like). And lauryl trimethyl ammonium chloride, didecyl dimethyl ammonium chloride, dioctyl dimethyl ammonium bromide, stearyl trimethyl ammonium bromide, lauryl dimethyl benzyl ammonium chloride (benzalkonium chloride), cetyl pyridinium chloride, polyoxyethylene trimethyl ammonium Chloride and stearamidoethyldiethylmethylammonium methosulfate.
[0080]
As the amine salt type, for example, primary to tertiary amines are converted into inorganic acids (hydrochloric acid, nitric acid, sulfuric acid, hydroiodic acid, etc.) or organic acids (acetic acid, formic acid, oxalic acid, lactic acid, gluconic acid, adipic acid, alkyl phosphoric acid) Etc.) and the like.
[0081]
Examples of the primary amine salt type include inorganic or organic acid salts of higher aliphatic amines (higher amines such as laurylamine, stearylamine, cetylamine, hardened tallowamine, and rosin amine); higher fatty acids of lower amines (Stearic acid, oleic acid, etc.) salts and the like.
Examples of the secondary amine salt type include an inorganic acid salt or an organic acid salt such as an ethylene oxide adduct of an aliphatic amine.
Examples of the tertiary amine salt type include aliphatic amines (such as triethylamine, ethyldimethylamine, N, N, N ′, N′-tetramethylethylenediamine), and alicyclic amines (N-methylpyrrolidine). , N-methylpiperidine, N-methylhexamethyleneimine, N-methylmorpholine, 1,8-diazabicyclo (5,4,0) -7-undecene, etc., nitrogen-containing heterocyclic aromatic amines (4-dimethylaminopyridine , N-methylimidazole, 4,4'-dipyridyl, etc.); inorganic or organic acid salts of tertiary amines such as triethanolamine monostearate, stearamidoethyl diethylmethylethanolamine; And the like.
[0082]
Examples of the amphoteric surfactant (B1 4) used in the present invention include (1) a carboxylate type amphoteric surfactant, (2) a sulfate ester type amphoteric surfactant, and (3) a sulfonate type amphoteric surfactant. Activators, (4) phosphate ester type amphoteric surfactants and the like.
[0083]
Examples of the carboxylate-type amphoteric surfactant include an amino acid-type amphoteric surfactant, a betaine-type amphoteric surfactant, an imidazoline-type amphoteric surfactant, and the like. An amphoteric surfactant having an amino group and a carboxyl group in the molecule, for example, a compound represented by the following general formula.
[R-NH- (CH2)n-COO]mM
In the formula, R is a monovalent hydrocarbon group; n is preferably 1 or 2; m is 1 or 2; M is a hydrogen atom, an alkali metal atom, an alkaline earth metal atom, an ammonium cation, an amine cation, or an alkanolamine cation. And so on.
Specific examples include an alkylaminopropionic acid-type amphoteric surfactant (such as sodium stearylaminopropionate and sodium laurylaminopropionate); and an alkylaminoacetic acid-type amphoteric surfactant (such as sodium laurylaminoacetate). .
[0084]
Betaine-type amphoteric surfactants are amphoteric surfactants having a quaternary ammonium salt-type cation moiety and a carboxylic acid-type anion moiety in the molecule, and include, for example, alkyldimethylbetaine (stearyldimethylaminoacetate betaine, lauryl). Dimethylaminoacetic acid betaine, etc.), amide betaine (coconut oil fatty acid amidopropyl betaine, etc.), alkyldihydroxyalkyl betaine (lauryl dihydroxyethyl betaine, etc.) and the like.
[0085]
Furthermore, examples of the imidazoline-type amphoteric surfactant include 2-undecyl-N-carboxymethyl-N-hydroxyethylimidazolinium betaine.
[0086]
Other amphoteric surfactants include, for example, glycine-type amphoteric surfactants such as sodium lauroyl glycine, sodium lauryl diaminoethyl glycine, lauryl diaminoethyl glycine hydrochloride, dioctyl diaminoethyl glycine hydrochloride; and pentadecyl sulfotaurine And sulfobetaine-type amphoteric surfactants.
[0087]
The reactive surfactant (B2) having an isocyanate group and / or an epoxy group which may be blocked is used in view of water resistance of a film obtained from an aqueous dispersion obtained using the same. It preferably contains 1 to 20, more preferably 1 to 15, further preferably 1 to 10, and particularly preferably 1 to 5, isocyanate groups and / or epoxy groups which may be used.
[0088]
The hydrophilic part of the reactive surfactant (B2) contains one or more hydrophilic groups of a nonionic group [such as a polyoxyethylene group], an anionic group, a cationic group, and a zwitterionic group. Is preferred.
[0089]
When the hydrophilic group is an oxyethylene unit, the content of the hydrophilic group is preferably 20% by weight or more, more preferably 30% by weight, based on the weight of the reactive surfactant (B2). It is at least 50% by weight, particularly preferably at least 50% by weight, preferably at most 90% by weight, more preferably at most 85% by weight, particularly preferably at most 80% by weight. When the oxyethylene unit is at least 20% by weight and at most 90% by weight, a stable water-dispersed powder slurry paint having strong emulsifying power can be obtained.
Hereinafter, the reactive surfactant (B2) having a nonionic group as the hydrophilic part is selected from the reactive surfactant (B2) and the anionic group, cationic group, and zwitterionic group as the hydrophilic part. A substance having at least one group is defined as a reactive surfactant (B2 {2}), and a reactive surfactant having at least one group selected from the group consisting of an anionic group, a cationic group, and a zwitterionic group. (B2 <1>) is defined as a reactive surfactant (B2 <3>).
[0090]
The reactive surfactant (B2) in the present invention contains one or more hydrophobic parts. As the hydrophobic part, for example, a hydrocarbon group containing an aromatic ring having 6 to 100 or more carbon atoms, preferably 8 to 80 carbon atoms, and in the molecule, an isocyanate group and / or an epoxy group which may be blocked And the like. Examples of the hydrocarbon group containing an aromatic ring include a styrenated phenyl group, a residue of a bisphenol (such as bisphenol A, bisphenol S, and bisphenol F) excluding a hydroxyl group, and those obtained by adding a vinyl monomer to these compounds. And the like.
The hydrophobic portion may also be a hydrophobic oxyalkylene unit other than the oxyethylene unit, for example, an oxypropylene unit, an oxytetramethylene unit, or the like.
[0091]
The method for introducing these optionally blocked isocyanate groups and / or epoxy groups contained in the hydrophobic portion is not particularly limited, but, for example, an optionally blocked isocyanate compound having a double bond And / or addition polymerization of a vinyl monomer having an epoxy group with another unsaturated monomer.
[0092]
Specific examples of the isocyanate compound having a double bond include, for example, isocyanate ethyl (meth) acrylate, isocyanate propyl (meth) acrylate, isocyanate butyl (meth) acrylate, isocyanate hexyl (meth) acrylate, 3-isopropenyl-α, α-dimethylbenzyl isocyanate, 3-ethylenyl-α, α-dimethylbenzyl isocyanate, and mixtures of two or more of the above.
Of these, preferred are 3-isopropenyl-α, α-dimethylbenzyl isocyanate and 3-ethylenyl-α, α-dimethylbenzyl isocyanate.
[0093]
Examples of the blocking agent include the above-mentioned blocking agents and a combination of two or more thereof.
[0094]
The above-mentioned vinyl monomer having an epoxy group is not particularly limited as long as it is various known compounds containing an epoxy group and a polymerizable vinyl group in a molecule, and examples thereof include unsaturated carboxylic acid glycidyl ester (glycidyl (meth) acrylate). Glycidyl α-ethyl acrylate, glycidyl α-n-propyl acrylate, glycidyl α-n-butyl acrylate, 3,4-epoxybutyl (meth) acrylate, 4,5-epoxy (meth) acrylate Pentyl, 6,7-epoxyheptyl (meth) acrylate, 6,7-epoxyheptyl α-ethylacrylate, methyl glycidyl (meth) acrylate, and the like, and unsaturated glycidyl ether (styrene-p-glycidyl ether) , 2,3-diglycidyloxystyrene, 4-vinyl-1-cyclohexene-1 2-epoxide, 3,4-diglycidyloxystyrene, 2,4-diglycidyloxystyrene, 3,5-diglycidyloxystyrene, 2,6-diglycidyloxystyrene, 2,3-dihydroxymethylstyrene diglycidyl ether 3,4-dihydroxymethylstyrene diglycidyl ether, 2,4-dihydroxymethylstyrene diglycidyl ether, 3,5-dihydroxymethylstyrene diglycidyl ether, 2,6-dihydroxymethylstyrene diglycidyl ether, 2,3,4 -Trihydroxymethylstyrene triglycidyl ether, 1,3,5-trihydroxymethylstyrene triglycidyl ether, 5-vinylpyrogallol triglycidyl ether, 4-vinylpyrogallol triglycidyl ether, vinyl Phlorogrisinol triglycidyl ether).
[0095]
The other unsaturated monomer is not particularly limited, and an aliphatic vinyl-based hydrocarbon, an alicyclic vinyl-based hydrocarbon, and an aromatic vinyl-based hydrocarbon can be used.
Examples of the aliphatic vinyl hydrocarbon include ethylene, propylene, butene, isobutylene, pentene, heptene, diisobutylene, octene, dodecene, octadecene, butadiene, isoprene, 1,4-pentadiene, 1,6-hexadiene, 7-octadiene, α-olefins other than the above, and the like; alicyclic vinyl hydrocarbons such as cyclohexene, (di) cyclopentadiene, pinene, limonene, indene, vinylcyclohexene, ethylidene bicycloheptene; Examples of aromatic vinyl hydrocarbons include styrene, α-methylstyrene, vinyltoluene, 2,4-dimethylstyrene, ethylstyrene, isopropylstyrene, butylstyrene, phenylstyrene, cyclohexylstyrene, benzylstyrene, and chlorostyrene. Examples include butylbenzene, vinylnaphthalene, divinylbenzene, divinyltoluene, divinylxylene, divinylketone, and trivinylbenzene.
[0096]
The nonionic reactive surfactant (B2-1) in the present invention preferably comprises, for example, a urethane resin (L) having an isocyanate group and / or an epoxy group which may be blocked. The urethane resin (L) is a vinyl monomer (b2) having an isocyanate group which may be blocked with a monohydric phenol or a monovalent aromatic alcohol (b1) and / or a vinyl monomer having an epoxy group (b2 ′). Or an alkylene oxide adduct thereof (b3), an organic diisocyanate (b4), and a diol and / or diamine (b5) having a polyoxyalkylene chain as main components. Further, an elongation agent (b10) and a terminator (b11) may be used.
[0097]
The weight average molecular weight of the reactive surfactant (B2-1) is preferably from 1,000 to 150,000, more preferably from 5,000 to 100,000, particularly preferably from 10,000 to 25,000. is there. The weight average molecular weight is preferably 1,000 or more from the viewpoint of obtaining sufficient surface activity, and is preferably 150,000 or less from the viewpoint of obtaining a low-viscosity and stable aqueous resin dispersion. The weight average molecular weight can be measured by a gel permeation chromatography (GPC) method. That is, a polymer solution is passed through a column filled with polystyrene gel or the like, and the polymer concentration and molecular weight of the eluate are detected as a function of the amount of elution. [Measurement conditions, solvent: dimethylformamide (hereinafter abbreviated as DMF), molecular weight calibration: polystyrene]
[0098]
In the addition reaction with the monohydric phenol or the monohydric aromatic alcohol (b1), the vinyl monomer (b2) and / or the vinyl monomer having an epoxy group (b2 ′) and, if necessary, an isocyanate group Alternatively, a vinyl monomer (b9) having no epoxy group may be used.
[0099]
The monohydric phenol or the monohydric aromatic alcohol (b1) constituting the reactive surfactant (B2 (1)) is not particularly limited, and examples thereof include phenol and alkyl (C1-18) phenol ( For example, nonylphenol, dodecylphenol, octylphenol, etc., arylalkylated phenols (for example, cumylphenol), alkyl (C1-18) ethers of bisphenols (for example, monomethyl ether of bisphenol A, monobutyl ether of bisphenol A, bisphenol) Monobutyl ether of S, etc.), and a mixture of two or more of the above.
Of these, phenol and cumylphenol are preferred.
Examples of the monovalent aromatic alcohol include benzyl alcohol, 2-biphenylethanol, and 4-biphenylethanol. Of these, benzyl alcohol is preferred.
[0100]
Examples of the vinyl monomer (b2) include the isocyanate compounds having a double bond described above.
Of these, preferred are 3-isopropenyl-α, α-dimethylbenzyl isocyanate and 3-ethylenyl-α, α-dimethylbenzyl isocyanate.
Examples of the vinyl monomer having an epoxy group (b2 ') include the above-described vinyl monomers having an epoxy group.
Of these, preferred are styrene-p-glycidyl ether and 2,3-diglycidyloxystyrene.
[0101]
The vinyl monomer (b9) having no isocyanate group or epoxy group used as necessary is not particularly limited, and examples thereof include the unsaturated monomers described above.
Of these, styrene is preferred.
[0102]
In the addition reaction product or the alkylene oxide adduct thereof (b3), the monohydric phenol or the monovalent aromatic alcohol (b1), the vinyl monomer (b2), and / or the vinyl monomer having an epoxy group (b2 ′) The method for adding the vinyl monomer (b9) as necessary is not particularly limited, but it is preferable to use the Friedel-Crafts reaction.
As a method of the Friedel-Crafts reaction, a known method can be used. For example, a vinyl monomer (b2) having an isocyanate group which may be blocked with a monohydric phenol or a monovalent aromatic alcohol (b1) and And / or a method of polyadding a vinyl monomer (b2 ′) having an epoxy group and, if necessary, a vinyl monomer (b9) using a known Lewis acid catalyst (eg, iron chloride, aluminum chloride, etc.). .
[0103]
In the present invention, the reactive surfactant (B2 {circle around (1)}) also includes the above monohydric phenol or monovalent aromatic alcohol (b1), the above vinyl monomer (b2) and / or the above vinyl monomer having an epoxy group. An alkylene oxide may be further added to (b2 ′) and, if necessary, an addition reaction product obtained by adding the vinyl monomer (b9).
The alkylene oxide (hereinafter abbreviated as AO, having 1 to 30 carbon atoms) to be used is not particularly limited. Examples thereof include ethylene oxide (hereinafter, abbreviated as EO), propylene oxide (hereinafter, abbreviated as PO), and 1,2. -, 1,3- or 2,3-butylene oxide, tetrahydrofuran, α-olefin (C4-30) oxide, epichlorohydrin, styrene oxide, and a mixture of two or more of the above. Of these, EO is preferred. The mode of addition is preferably random and / or block.
The addition mole number of the alkylene oxide is 1 to 30 mol, preferably 1 to 10 mol, and more preferably 1 to 5 mol.
[0104]
In the above-mentioned addition reaction product or its alkylene oxide adduct (b3), the above-mentioned monohydric phenol or monovalent aromatic alcohol (b1) which is a constitutional unit, the above-mentioned vinyl monomer (b2) and / or the above-mentioned vinyl monomer having an epoxy group The weight ratio of (b2 ′), the vinyl monomer (b9), and the added AO is preferably (1 to 5) / (1 to 20) / (0 to 20) / (0 to 50). Preferably it is (1-3) / (1-10) / (1-10) / (1-25).
[0105]
It does not specifically limit as an organic diisocyanate (b4), For example, the diisocyanate illustrated above is mentioned.
Preferred among these are HDI, TDI and IPDI.
[0106]
The diol and / or diamine (b5) having a polyoxyalkylene chain containing a polyoxyethylene unit can be obtained by converting the polyoxyethylene unit into the diol and the diol from the viewpoint of the emulsifying power of the reactive surfactant (B2-1). The content is preferably 20 to 100% by weight, more preferably 50 to 100% by weight, particularly preferably 70 to 100% by weight, based on the weight of the diamine (b5).
Examples of the diol and / or diamine (b5) include polyether diols (b5-1) having terminal hydroxyl groups, polyester diols (b5-2) having terminal hydroxyl groups, and polyether diamines (b5-3) having terminal amino groups. And only a diol component, only a diamine component, or both a diol component and a diamine component can be used.
[0107]
As the polyether diol (b5-1), for example, a compound having a structure in which AO is added to a low molecular diol or a dihydric phenol, a mixture of two or more of these, and the like can be used.
[0108]
The low molecular diol is not particularly limited, and includes the low molecular polyols described above.
[0109]
The dihydric phenol is not particularly limited, and for example, a dihydric phenol having 6 to 30 carbon atoms can be used. Specifically, monocyclic dihydric phenols such as catechol, resorcinol and hydroquinone; condensed ring dihydric phenols such as dihydroxynaphthalene and the like; bisphenols such as bisphenol A, bisphenol F, bisphenol S, dihydroxydiphenyl ether and dihydroxydiphenylthioether And binaphthol; and alkyl (C 1-10) or halogen (chlorine, bromine, etc.) substituted products thereof (eg, brominated bisphenol A).
[0110]
Examples of the polyester diol (b5-2) include a condensed polyester diol obtained by reacting the polyether diol (b5-1) having a weight average molecular weight of 5,000 or less with a dicarboxylic acid and / or a low molecular diol. Among them, those containing a polyoxyethylene unit as described above are exemplified.
[0111]
Examples of the low molecular diol include those described above.
Examples of the dicarboxylic acids include aliphatic dicarboxylic acids (succinic acid, adipic acid, azelaic acid, sebacic acid, etc.), aromatic dicarboxylic acids (terephthalic acid, isophthalic acid, phthalic acid, etc.), and ester-forming properties of these dicarboxylic acids. Derivatives [acid anhydrides, lower alkyl (C1-4) esters, etc.], and mixtures of two or more of these.
[0112]
As the polyether diamine (b5-3), those obtained by further modifying the terminal hydroxyl group of the polyether diol (b5-1) to an amino group can be used.
A known method can be used to modify the terminal hydroxyl group to an amino group. For example, the terminal cyanoalkyl group obtained by cyanoalkylating the terminal hydroxyl group of the polyether diol (b5-1) can be reduced to obtain an amino group. A method of alkylating (for example, a method of reacting the above-mentioned polyether diol (b5-1) having a terminal hydroxyl group with acrylonitrile or nonennitrile and hydrogenating the resulting cyanoethylated product) is exemplified.
Among these, a preferred method is a method of reducing the terminal cyanoalkyl group obtained by cyanoalkylating the terminal hydroxyl group of the polyether diol (b5-1) and aminoalkylating the same.
[0113]
The weight average molecular weight per hydroxyl group and / or amino group of the diol and / or diamine (b5) is preferably from 100 to 10,000 or more, more preferably from 400 to 8,000.
[0114]
Examples of the elongating agent (b10) used as needed include water; the low-molecular diol described above; diamines [aliphatic diamines having 2 to 6 carbon atoms (eg, ethylenediamine, 1,2-propylenediamine, etc.) ), An alicyclic diamine having 6 to 15 carbon atoms (eg, isophoronediamine, 4,4′-diaminodicyclohexylmethane, etc.), an aromatic diamine having 6 to 15 carbon atoms (eg, 4,4′-diaminodiphenylmethane, etc.)] Monoalkanolamine (eg, monoethanolamine), hydrazine or a derivative thereof (eg, adipic acid dihydrazide), and a mixture of two or more thereof. Of these, preferred are low molecular weight diols, and particularly preferred are EG and 14BG.
[0115]
The terminator (b11) is not particularly limited, and includes, for example, monohydric aliphatic alcohol (b11-1), aliphatic monoamine (b11-2) and the like.
Examples of the monohydric aliphatic alcohol (b11-1) include, for example, saturated aliphatic monohydric alcohols having 1 to 18 carbon atoms (ethyl alcohol, propyl alcohol, butyl alcohol, octyl alcohol, lauryl alcohol, 2-octyl alcohol, -Ethylhexyl alcohol and the like, and unsaturated monovalent aliphatic alcohols having 1 to 18 carbon atoms (such as oleyl alcohol).
[0116]
Examples of the aliphatic monoamine (b11-2) include aliphatic monoamines having 1 to 18 carbon atoms [octylamine, 2-ethylhexylamine, dodecylamine, dibutylamine, dioctylamine, di (2-ethylhexyl) amine, and the like]. And unsaturated aliphatic monoamines having 1 to 18 carbon atoms (such as oleylamine) and monoamines having a hydroxyalkyl group having 1 to 16 carbon atoms (such as monoethanolamine and diethanolamine).
Of these, preferred are monohydric aliphatic alcohols and aliphatic monoamines, and particularly preferred are monohydric aliphatic alcohols.
[0117]
In the present invention, as the urethane resin (L), a compound represented by the following general formula (1) is preferable.
[0118]
Embedded image
[0119]
In the formula, Q is a monovalent phenol or a monovalent aromatic alcohol (b1) and a vinyl monomer (b2) having an isocyanate group which may be blocked and / or a vinyl monomer (b2 ′) having an epoxy group G is a residue of the polyoxyalkylene ether (b3), G is a residue of an organic diisocyanate (b4) which may have a urea bond, X is O or NH, and J is , A residue of a diol and / or a diamine (b5) having a polyoxyethylene chain, wherein Z is hydrogen, a group represented by -COO-Q, or -CO-Y (Y is -OR1(R1: A residue of a monohydric alcohol having 1 to 18 carbon atoms) or -NR2R3(R2: A hydrocarbon group having 1 to 18 carbon atoms or a hydroxyalkyl group having 1 to 16 carbon atoms, R3: Hydrogen, a hydrocarbon group having 1 to 18 carbon atoms or a hydroxyalkyl group having 1 to 16 carbon atoms). m is an integer of 1 to 500.
[0120]
In the present invention, the method for producing the urethane resin (L) is not particularly limited, and the adduct or its polyoxyalkylene ether (b3) to the above-mentioned adduct or a polyoxyalkylene ether (b3) may be produced by a method for producing a usual polyurethane resin (one-shot method or multi-stage method) It can be obtained by subjecting a diol and / or diamine (b5), and if necessary, the above-mentioned elongating agent (b10) and the above-mentioned terminator (b11) to urethanation reaction. The reaction temperature for urethanization is preferably 30 to 200 ° C, more preferably 50 to 180 ° C. The reaction time is preferably 0.1 to 30 hours, more preferably 0.1 to 8 hours.
The urethanization reaction is preferably carried out in a solventless system or an organic solvent inert to isocyanate. Examples of the organic solvent include acetone, tetrahydrofuran, dimethylformamide, dimethylsulfoxide, toluene, dioxane and the like. The organic solvent is preferably removed by a distillation method or the like after forming the urethane resin (L).
[0121]
In the urethanization reaction, a hydroxyl (OH) group and an amino group (NH2) And the isocyanate (NCO) group of (b4) above [(OH + NH2) / NCO ratio] is preferably 1: (0.8 to 1.5), more preferably 1: (0.9 to 1.3). When the equivalent ratio of the NCO groups is 0.8 to 1.5, the obtained polyurethane resin has an appropriate molecular weight, and the water resistance of the film formed from the obtained aqueous resin dispersion is improved.
[0122]
The hydrophilic group constituting the anionic, cationic or amphoteric reactive surfactant (B2 {circle around (2)}) is not particularly limited. For example, a carboxylate group (—COO) is an anionic group.−X+), Sulfonate groups (—SO3 −X+), Groups of sulfate salts (-OSO3 −X+), A group of a phosphate salt (—OPO)3H−X+, -OPO3 2-・ 2X+), Etc. (X is, for example, a sodium, potassium, ammonium, alkanolamine salt, etc.), and if it is a cationic group, a primary amine salt group, a secondary amine salt group, a tertiary amine salt And a group of a quaternary ammonium salt, and a zwitterionic group include a hydrophilic group such as a betaine group.
[0123]
The content of the hydrophilic group is preferably at least 1% by weight, more preferably at least 5% by weight, particularly preferably at least 10% by weight, preferably at least 10% by weight, based on the weight of the reactive surfactant (B2). The content is 80% by weight or less, more preferably 60% by weight or less, particularly preferably 40% by weight or less. When the content of the hydrophilic group is 1% by weight or more and 80% by weight or less, an emulsifying power is strong and a stable water-dispersed powder slurry paint can be obtained.
[0124]
The weight average molecular weight of the reactive surfactant (B2) is preferably 1,000 to 100,000, more preferably 1,000 to 50,000, and particularly preferably 1,000 to 8,000. The weight average molecular weight is preferably 1,000 or more from the viewpoint of obtaining sufficient surface activity, and is preferably 100,000 or less from the viewpoint of obtaining a low-viscosity and stable aqueous resin dispersion.
[0125]
The reactive surfactant (B2 {2}) is preferably, for example, a monovalent phenol or a monovalent aromatic alcohol (b1) and a vinyl monomer (b2) having an optionally blocked isocyanate group and / or Or a residue of an addition reaction product comprising a vinyl monomer having an epoxy group (b2 ′) or a residue (b3 ′) of an alkylene oxide adduct thereof, and an anion group, a cationic group, and a zwitterionic group. At least one type of ionic group is a main component.
[0126]
At least one ionic group selected from the group consisting of an anionic group, a cationic group, and a zwitterionic group may be added to any site in the residue (b3 ′). It can be added to a hydroxyl group introduced by phenol or a monovalent aromatic alcohol (b1), or to a hydroxyl group introduced by adding an alkylene oxide to this hydroxyl group.
[0127]
In the present invention, the method for producing the reactive surfactant (B2 {circle over (2)}) is not particularly limited. For example, the above-mentioned adduct or its hydroxyl group at the polyoxyalkylene ether (b3) is anionized (B2- 1), cationization (B2-2), and amphoteric ionization (B2-3).
[0128]
Examples of the method of the anionization (B2-1) include, for example, the esterification of the above-mentioned adduct or the hydroxyl group at the terminal of the polyoxyalkylene ether (b3) with sulfuric anhydride, chlorosulfonic acid, or the like, phosphoric anhydride, and the like. And the like. The reaction temperature is preferably from 20C to 200C, more preferably from 20C to 100C. The reaction time is preferably 0.1 to 30 hours, more preferably 0.1 to 10 hours.
[0129]
Examples of the method of the cationization (B2-2) include neutralization of the aminated adduct or its polyoxyalkylene ether (b3) terminal with an acid, quaternization with an alkylating agent, and the like. . The acid used for the neutralization is not particularly limited, and examples thereof include hydrochloric acid and acetic acid. Examples of the alkylating agent used for quaternization include methyl chloride, methyl bromide, benzyl chloride, long-chain alkyl chloride, epichlorohydrin, dimethyl sulfate, and ethylene oxide. As a method for aminating the terminal, for example, acrylonitrile is added dropwise to the hydroxyl group of the above-mentioned adduct or its polyoxyalkylene ether (b3) at 10 to 80 ° C. in the presence of an alkali catalyst such as potassium hydroxide. After that, the used alkali catalyst is removed, and the solvent is removed under a high pressure (for example, 30 to 100 kg / cm) in a solvent such as methanol.2), Hydrogenation using a catalyst such as nickel or cobalt, and the like.
The reaction temperature of the neutralization reaction is preferably 20 to 150C, more preferably 20 to 100C. The reaction time is preferably 0.1 to 20 hours, more preferably 0.1 to 6 hours.
The reaction temperature with the alkylating agent is preferably 50 to 300 ° C, more preferably 80 to 150 ° C. The reaction time is preferably 0.1 to 20 hours, more preferably 0.1 to 12 hours.
[0130]
As the method of the amphoteric ionization (B2-3), for example, the above-mentioned adduct or its amino group at the polyoxyalkylene ether (b3) terminal is tertiary-terminated with the above-mentioned alkylating agent, and then an aqueous solution of sodium monochloroacetate is used. And a method of adding a vinyl group-containing ester or a vinyl group-containing nitrile, followed by saponification with an alkali. Examples of the vinyl group-containing ester include methyl acrylate and acrylonitrile.
[0131]
Further, those having at least one group selected from the group consisting of an anionic group, a cationic group, and a zwitterionic group by reacting a nonionic reactive surfactant (B2 {1}) having a terminal OH are described in the above book. It becomes the reactive surfactant (B2 {3}) in the present invention. The production can be carried out according to the production method of the above-mentioned reactive surfactant (B2 {2}).
[0132]
In the reactive surfactant (B2-3), the content of the anionic group, the cationic group, or the zwitterionic group is preferably 0.1% by weight based on the weight of the reactive surfactant (B2-3). %, More preferably 1% by weight or more, particularly preferably 5% by weight or more, preferably 50% by weight or less, more preferably 20% by weight or less, particularly preferably 10% by weight or less. When the content of the hydrophilic group is 0.1% by weight or more and 50% by weight or less, emulsifying power is strong and a stable slurry coating can be obtained.
[0133]
The weight average molecular weight of the reactive surfactant (B2 {3}) is preferably from 1,000 to 100,000, more preferably from 2,000 to 50,000, and particularly preferably from 4,000 to 20,000. . The weight average molecular weight is preferably 1,000 or more from the viewpoint of obtaining sufficient surface activity, and is preferably 100,000 or less from the viewpoint of obtaining a low-viscosity and stable aqueous resin dispersion.
[0134]
The water-dispersed powder slurry coating obtained by the method of the present invention may contain, if necessary, known additives (for example, a viscoelasticity adjuster, a dynamic surface tension adjuster, a filler, a thickener, A heat-resistant or weather-resistant stabilizer, a leveling agent, an antifoaming agent, a preservative, a coloring agent, and the like can be optionally contained.
[0135]
Examples of the viscoelasticity adjusting agent include a polymer type viscoelasticity adjusting agent such as a polycarboxylic acid type, a polysulfonic acid type, a polyether-modified carboxylic acid type and a polyether type, and an association type viscoelasticity adjusting agent such as a urethane-modified polyether type. Is mentioned. Further, a reactive surfactant (B2) can be used as a viscoelasticity modifier. The compounding amount is preferably from 0.05% to 10.0%, more preferably from 0.1% to 5%, based on the water-dispersed powder slurry coating.
[0136]
Examples of the dynamic surface tension adjuster include an acetylene glycol-based dynamic surface tension adjuster, a fluorine-based dynamic surface tension adjuster, and a silicone-based dynamic surface tension adjuster. The compounding amount is preferably 0.05% or more and 20.0% or less, more preferably 0.1 or more and 10% or less based on the slurry paint.
[0137]
Examples of the weather stabilizer include salicylic acid-based ultraviolet absorbers such as phenyl salicylate and p-tert-butylphenyl salicylate; benzophenone-based ultraviolet absorbers such as 2,4-dihydroxybenzophenone and 2-hydroxy-4-methoxybenzophenone; Benzotriazole ultraviolet absorbers such as (2'-hydroxy-5'-methylphenyl) benzotriazole and 2- (2'-hydroxy-5'-tert-butylphenyl) benzotriazole, 2-ethylhexyl-2-cyano- Examples include cyanoacrylate ultraviolet absorbers such as 3,3'-diphenylacrylate, and hindered amine light stabilizers such as octylated diphenylamine and isooctyl-3- (3,5-di-tert-butyl-4-hydroxyphenol) propionate. It is. The compounding amount is preferably 0.05% or more and 10% or less, more preferably 0.5% or more and 3% or less based on the water-dispersed powder slurry coating.
[0138]
The leveling agent is not particularly limited. For example, olefin resins such as low molecular polyethylene and low molecular polypropylene, olefin copolymers such as ethylene-acryl copolymer and ethylene-methacryl copolymer, and (meth) acryl copolymer And polyvinylpyrrolidone. The compounding amount is preferably 0.2% or more and 6% or less, more preferably 0.5% or more and 3% or less based on the water-dispersed powder slurry coating.
[0139]
The colorant used as necessary is not particularly limited, and examples thereof include inorganic pigments, organic pigments, and dyes. Examples of the inorganic pigment include titanium oxide, carbon black, chromium oxide, and ferrite. As organic pigments, azo pigments such as azo lake type, monoazo type, disazo type, chelated azo type, benzimidazolone type, phthalocyanine type, quinacridone type, dioxazine type, isoindolinone type, thioindigo type, perylene type, quinophthalone type, anthraquinone And other polycyclic pigments. Dyes include nigrosine and aniline dyes. The blending amount varies depending on the type of the coloring agent, but is preferably 0.5% or more and 30% or less, more preferably 1.0% or more and 10% or less based on the water-dispersed powder slurry coating.
[0140]
The total weight of the resin (A1) having an active hydrogen, the curing agent (A2), the surfactant (B), and the catalyst (C) is preferably at least 10% by weight based on the whole water-dispersed powder slurry coating, and further, It is preferably at least 15% by weight, particularly preferably at least 25% by weight, preferably at most 80% by weight, more preferably at most 70% by weight, particularly preferably at most 60% by weight.
[0141]
The weight ratio of the resin having active hydrogen (A1): the curing agent (A2): the surfactant (B): the catalyst (C) is from 1 / 0.5 to 1 / 0.0015 to 0.2 / 0.0015. 0.2, preferably 1 / 0.55 to 0.85 / 0.01 to 0.15 / 0.01 to 0.1.
[0142]
The viscosity at 25 ° C. of the water-dispersed powder slurry coating of the present invention is preferably from 10 to 100,000 mPa · s, and more preferably from 50 to 5,000 mPa · s, from the viewpoint of easy handling as a coating.
[0143]
Examples of the method for producing the aqueous resin dispersion by the method of the present invention include, but are not limited to, the following methods.
(1) Desolvation method [in an aqueous medium containing the above-mentioned surfactant (B1) and / or surfactant (B2) (water or a water-miscible solvent such as an alcohol such as methanol or isopropanol or a ketone solvent such as acetone) A mixed solvent with water; (a water-miscible solvent / water mixing ratio of 0.1 / 99.9 to 10/90)), a resin (A1), a curing agent (A2), and a catalyst (C) as described above. The resin (A1) and the curing agent (A2) may be dissolved in an organic solvent, or the resin (A1) and the curing agent (A2) may be dissolved in an aqueous medium containing the surfactant (B1) and / or the surfactant (B2) and the catalyst (C). Dissolve in the organic solvent described, disperse in a reaction vessel with a homomixer or the like, and reduce the pressure to 0.1 to 15 Torr while heating to a maximum of 100 ° C. if necessary. Solvents and organic solvents only The solvent was removed, a method of dispersing the resin particles with an average particle diameter 0.1μm~50μm in water];
{Circle around (2)} Pulverized particle dispersion method [The resin (A1) and the curing agent (A2) are melt-kneaded, cooled and pulverized, and the resin particles having an average particle size of 0.1 to 50 μm are converted into a surfactant (B1) and / or Alternatively, an aqueous medium containing a surfactant (B2) and a catalyst (C), and a method of dispersing in a reaction vessel with a disperser or the like, or a resin (A1), a curing agent (A2), and a catalyst (C) are melt-kneaded. Method of dispersing resin particles in a reaction vessel with an aqueous medium containing a surfactant (B1) and / or a surfactant (B2) and a disperser or the like]; The concentration of (A2) in an organic solvent is preferably from 20 to 75% by weight, more preferably from 40 to 60% by weight.
The concentration of the resin (A1) and the curing agent (A2) in the dispersion according to the production methods (1) and (2) is preferably 5 to 70% by weight, more preferably 30 to 60% by weight. %. Further, the 25 ° C. viscosity of the dispersion is preferably 50 to 300,000 mPa · s, more preferably 100 to 10,000 mPa · s, and still more preferably 1,000 to 8,000 mPa · s.
The temperature in the system of the aqueous resin dispersion is preferably -5 to 100C, more preferably 30 to 80C, and the solvent removal is preferably 0.1 to 50 hours, more preferably 2 to 10 hours.
[0144]
Examples of the disperser used in the method for producing the resin aqueous dispersion include a homomixer, a high-pressure homomixer, a disperser, a high-pressure homogenizer, a static mixer, a film emulsifier, a fill mix, an ultrasonic disperser, and the like. . Of these, a homomixer is preferred.
[0145]
The water-dispersed powder slurry coating of the present invention can be applied using a spray coating machine, which is a conventional coating equipment for water-based coating or a coating equipment for solvent coating, and does not require any new equipment.
In the method of forming a coating film, the water-dispersed powder slurry coating is applied to an object to be coated so as to have a wet film thickness, preferably 10 μm or more and 200 μm or less, more preferably 10 μm or more and 100 μm or less. While the paint floats from the spray nozzle to the object to be coated, the moisture in the paint evaporates and the resin content increases. The paint resin content (% by weight) at the time of application to the object to be coated can be expressed by the difference between the value obtained by dividing the difference between the amount of applied paint and the weight of the coated film after heating by the amount of applied paint and 100. It is preferably 50% by weight or more and 95% by weight or less, more preferably 60% by weight or more and 90% by weight or less. When the resin content in the applied paint is 50% by weight or more, no sagging of the paint occurs. A smooth coating film can be formed.
The coated object is preferably at a temperature of 100 ° C. or more and 200 ° C. or less, more preferably at a temperature of 120 ° C. or more and 180 ° C. or less, preferably 5 minutes or more and 60 minutes or less, more preferably 5 minutes or more and 30 minutes or less, furthermore Preferably, the coating film can be formed by heating for 5 to 20 minutes.
The film thickness of the coated object obtained by applying and baking the coating material of the present invention is preferably 10 μm or more and 150 μm or less, more preferably 15 μm or more and 50 μm or less.
[0146]
The baking temperature of the water-dispersed powder slurry coating of the present invention is preferably 120 to 150C, more preferably 130 to 140C.
When the water-dispersed powder slurry paint of the present invention is baked, there is an advantage that the time required for cooling is reduced and a lower temperature heat source is required.
[0147]
Since the water-dispersed powder slurry coating of the present invention can be applied with the same coating machine as the solvent coating, it is particularly used as a top coat for automobiles, or used for coating various products such as buildings and home appliances. be able to.
[0148]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail by way of examples, but the present invention is not limited thereto. In the following, "parts" indicates parts by weight and "%" indicates% by weight.
[0149]
Synthesis of reactive surfactant
A reaction vessel equipped with a stirrer, a dropping funnel, a nitrogen gas inlet tube, a thermometer, and a reflux condenser was charged with 49 parts of 4-α-cumylphenol and 6.5 parts of a Lewis acid catalyst (Galleon Earth, manufactured by Mizusawa Chemical Industry Co., Ltd.). Under agitation, the inside of the system was replaced with nitrogen gas, and the temperature was raised to 90 ° C. At the same temperature, 168 parts of an ethanol block of 3-isopropenyl-α, α-dimethylbenzyl isocyanate was added dropwise over 3 hours, and the mixture was further reacted at the same temperature for 5 hours. After cooling to 30 ° C., the catalyst was filtered off to add 3 mol of 3-isopropenyl-α, α-dimethylbenzyl isocyanate ethanol block to 1 mol of 4-α-cumylphenol (number average). (Molecular weight: 2,000) of 142 parts. 189 parts of EO added thereto (EO content 25%), 782 parts of polyethylene glycol (number average molecular weight 9,000) and 29 parts of hexamethylene diisocyanate were reacted at 80 ° C. for 3 hours to give a weight average molecular weight of 23,000. 100 parts of reactive surfactant [B-1] was obtained.
[0150]
Preparation of acrylic hydroxy functional resin
250 parts of xylene were placed in the reactor and heated to 100 ° C., then the mixture in the proportions indicated below was added dropwise for about 3 hours. The reaction during that time was performed under a nitrogen atmosphere. After completion of the dropping, the reaction was continued at 130 ° C. for 2 hours.
(1) Styrene 23 parts
(2) Methyl methacrylate 23 parts
(3) 20 parts of butyl acrylate
(4) 33 parts of hydroxyethyl acrylate
(5) Peroxy D (manufactured by NOF Corporation, peroxide) 1 part
After completion of the reaction, the organic solvent and residual monomers were removed by distillation under reduced pressure, followed by vacuum drying to obtain an acrylic hydroxy-functional resin [acrylic resin 1] having a hydroxyl equivalent of 303 and a weight average molecular weight of 20,000.
[0151]
Preparation example of dispersion
3 parts of each of the reactive surfactant [B-1] and the surfactant [“Orotan 731A”, manufactured by Rohm and Haas Co., Ltd.] were dispersed in 100 parts of water to obtain a dispersion. These are referred to as [dispersion liquid 1] and [dispersion liquid 2].
[0152]
Example 1
In a beaker, 54 parts of [acrylic resin 1], 46 parts of HDI isocyanurate (duranate, manufactured by Asahi Kasei Corporation) blocked with MEK oxime, and 100 parts of tetrahydrofuran are dissolved in 100 parts of tetrahydrofuran. After the addition to 100 parts, the mixture was mixed for 1 minute at 9,000 rpm using a homomixer (manufactured by Tokushu Kika Kogyo Co., Ltd.) to obtain an average particle size of 5 μm. After mixing, this mixed solution was put into a four-necked flask equipped with a stirring bar and a thermometer, and the solvent was removed at 25 ° C. under reduced pressure for 10 hours. Subsequently, 3.0 parts of a cyclic amidine catalyst [1,8-diazabicyclo (5,4,0) -0undecene-7] and 0.1 part of a light stabilizer [“DIC-TBS”, manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Ltd.] And 3 parts of a viscoelasticity imparting agent [“SN Thickener-651”, manufactured by San Nopco Co.] were added, the dispersed particle diameter was 5 μm, the ratio of the major axis to the minor axis of the dispersed particles was 1.0, and the viscosity was 2,000 mPa · s. Was obtained.
[0153]
Examples 2 to 4 and Comparative Examples 1 and 2
A water-dispersed powder slurry coating was produced in the same manner as in Example 1, except that the type of the dispersion and the type of the catalyst were changed as shown in Table 1. In addition, water-dispersed powder slurry paints were produced using tertiary amine catalysts (diazabicyclooctane and diethylethanolamine), which are widely used as catalysts, as Comparative Examples 1 and 2. The result is Comparative Example 3.
[0154]
Example 5
In a beaker, 52 parts of [acrylic resin 1], 45 parts of MEK oxime-blocked HDI isocyanurate (Duranate, manufactured by Asahi Kasei), 3 parts of 1,8-diazabicyclo (5,4,0) -undecene-7 and tetrahydrofuran 100 parts were mixed and added to 100 parts of [Dispersion 1], and then mixed for 1 minute at 9,000 rpm using a homomixer (manufactured by Tokushu Kika Kogyo Co., Ltd.). The thickness was 5 μm. After mixing, this mixed solution was put into a four-necked flask equipped with a stirring bar and a thermometer, and the solvent was removed at 25 ° C. under reduced pressure for 10 hours. Next, 0.1 parts of a light stabilizer ["DIC-TBS", manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Ltd.] and 3 parts of a viscoelasticity imparting agent ["SN Thickener-651", manufactured by San Nopco] were added, and the dispersed particle size was 5 µm and the major axis was longer. The desired water-dispersed powder slurry paint having a ratio of 1.0 / minor diameter and a viscosity of 2,000 mPa · s was obtained.
[0155]
Examples 6 to 8 and Comparative Examples 3 to 4
A water-dispersed powder slurry coating was produced in the same manner as in Example 5, except that the type of the dispersion and the type of the catalyst were changed as shown in Table 2. In addition, water-dispersed powder slurry paints were produced using tertiary amine catalysts (diazabicyclooctane and diethylethanolamine) which are widely used as catalysts, as Comparative Examples 4 and 5, which were produced without using a catalyst. The result was Comparative Example 6.
[0156]
Each water-dispersed powder slurry coating obtained by the above method was evaluated by the following test method. The results are shown in Tables 1 and 2.
[0157]
(Preparation of test pieces)
The obtained water-dispersed powder slurry paint is spray-coated on a zinc phosphate-treated steel sheet, pre-baked at 80 ° C. for 10 minutes using a circulating drier, and then baked and dried at 140 ° C. or 160 ° C. for 20 minutes. Thus, a coating film having a thickness of 0.03 mm was obtained.
(Test method)
Measurement of gel fraction: About 10 g of the coating film obtained above was immersed in 100 g of acetone at 20 ° C. for 24 hours, taken out and dried at 60 ° C. for 5 hours. The value obtained by dividing the weight after drying by the weight before immersion and multiplying by 100 was defined as the gel fraction.
Measurement of coating film strength: The surface hardness of the coating film obtained above was measured using a Fisher hardness meter (Fisher Scope H100V manufactured by Fisher Instruments). (Loading 0.4 to 100 mN, indentation depth 5 μm)
This test method can numerically calculate the coating hardness of a paint with high precision, and can evaluate many factors of coating strength such as indentation hardness and Young's modulus in one test.
The strength of the coating film can be evaluated by measuring the surface hardness. It can be evaluated that the greater the surface hardness of the method, the greater the coating film strength.
[0158]
[Table 1]
[0159]
[Table 2]
[0160]
From the above examples, the low-temperature-curable water-dispersed powder slurry coating composition of the present invention can obtain a sufficient gel fraction and surface hardness required for a coating film at a baking temperature of 140 ° C. On the other hand, the water-dispersed powder slurry paint of the comparative example cannot obtain a sufficient gel fraction and surface hardness required for the coating film at a baking temperature of 140 ° C., and has the same gel fraction and surface hardness. It can be seen that a high baking temperature of 160 ° C. is required to obtain.
[0161]
【The invention's effect】
By baking at a lower temperature than in the past, the low-temperature-curable water-dispersed powder slurry coating of the present invention can shorten the time for heating and cooling, and can improve productivity. Further, since the heat source may be at a lower temperature, it is also preferable from an environmental viewpoint.
Due to the above effects, the water-dispersed powder slurry coating of the present invention is extremely useful for coatings of automobiles, buildings, home appliances, industrial machines, and the like, and is particularly useful as a top coat for automobiles.
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