JP2004260015A - 太陽光発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】太陽電池アレイを構成する個々の太陽電池モジュールの状況を容易にかつ迅速に確認すること、及び個々の太陽電池モジュールの配置位置を知ることが可能な優れた太陽光発電装置を提供すること。
【解決手段】複数の太陽電池モジュールのそれぞれに、前記故障検出手段に対して信号の送受信を行う通信手段と、外部から太陽電池モジュールの識別子を入力するための外部入力手段と、太陽電池モジュールの特性及び温度を測定する測定手段と、該測定手段と前記外部入力手段により得られたデータ及び前記太陽電池モジュールの識別子を記憶する記憶手段とを設け、該記憶手段に記憶されたデータ及び/または前記太陽電池モジュールの識別子を示す信号を、前記通信手段から前記故障検出手段へ送信可能としたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】複数の太陽電池モジュールのそれぞれに、前記故障検出手段に対して信号の送受信を行う通信手段と、外部から太陽電池モジュールの識別子を入力するための外部入力手段と、太陽電池モジュールの特性及び温度を測定する測定手段と、該測定手段と前記外部入力手段により得られたデータ及び前記太陽電池モジュールの識別子を記憶する記憶手段とを設け、該記憶手段に記憶されたデータ及び/または前記太陽電池モジュールの識別子を示す信号を、前記通信手段から前記故障検出手段へ送信可能としたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の太陽電池モジュールと、これら太陽電池モジュールのうち故障している太陽電池モジュールを検出する故障検出手段とを備えた太陽光発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図4に示すように、太陽電池を利用した太陽光発電装置Jは、住宅の屋根などに太陽電池モジュール21を複数配設して太陽電池アレイ22とし、この太陽電池アレイ22で発電された電力を送電ケーブル32、及び接続箱30を介して系統連系インバータ9へ送電される。
【0003】
ここで、太陽電池アレイ22は、複数枚の太陽電池モジュール21を直列に接続してストリングとした場合、このストリングが1以上集まって構成されている。送電ケーブル32の電線は、ストリングの数に応じて存在するのが一般的であり、送電ケーブル32の電線が接続箱30で並列接続された後、太陽電池アレイ22で発電された直流電力を交流電力に変換する系統連系インバータ9に入力され、一般の交流負荷に供給されたり、もしくは系統連系により電力会社へ売電される。
【0004】
図5に示すように、太陽電池モジュール20は、主にシリコン等から成る半導体の光電変換効果を利用した太陽電池素子1の所定の枚数を直列及び並列に接続して成り、それらを耐候性のある素材で覆った構成として、任意の出力電圧,出力電流を得るようにしている。通常、太陽電池素子1の受光面にはガラス23や光透過性のある樹脂などが用いられ、非受光面(裏面)にはテドラフィルム(PVF(ポリフッ化ビニル))などの耐候性フィルム24が使用されており、これをアルミニウム等の枠体25で本体の周囲四方を挟み込んで強度を持たせている。
【0005】
このような太陽電池モジュール20は、工場で大量に生産され、その外観や特性が製造工程で検査され、特性値は検査記録として保管される。そして、太陽電池モジュールの検査記録を製品と合致させるためには、個々の太陽電池モジュールを識別することが必要であり、製品名称とともに記号や番号が割り当てられている。このとき、太陽電池の受光側は可能な限り無駄なスペースを無くし、太陽電池モジュールの変換効率を高くする必要があるため、定格等を記した銘板33やラベルなどは非受光面に配するのが望ましい。そこで、一般には太陽電池の裏面側に銘板33などで製品名称やシリアルナンバーとして表示される。
【0006】
製造工程での製品管理やメンテナンス管理を行う場合、製品仕様を記録から割り出すためには製品型式,シリアルナンバー,定格を記した銘板が必要である。上述したように、銘板33は太陽電池モジュール20の裏面側に貼られるため、太陽電池モジュール20を所定位置に設置した後で、シリアルナンバーや出力特性を確認することは困難であった。また、銘板が剥がれていると、その太陽電池モジュールの素性を調べることが不可能になることがあった。
【0007】
また、太陽電池モジュールの数枚が何らかの理由によって出力異常を生じさせた場合においても、異常が生じている太陽電池モジュールを特定するには、多くの時間と労力を要することとなり、正常な発電への迅速な回復ができなかった。
【0008】
このため、太陽電池モジュール自体に自己診断機能を備えさせ、即時の故障診断や早期回復のための保守作業を実施できるようにしたり、遮蔽物による発電の低下も情報として得られるようにするなどの対策を講じている(例えば、特許文献1を参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平8−64653号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の対策を行なう場合は、太陽電池モジュール自体に高度な判断回路を設ける必要があり、構造が複雑化するといった問題が生じる。
【0011】
また、太陽光発電装置は太陽電池モジュールを複数枚直列に接続したものをストリングとし、それぞれのストリングを並列に接続して太陽電池アレイ22を構成しているので、住宅用の太陽光発電の場合、数枚から数十枚程度の太陽電池モジュールが設置され、公共施設や工場に設置される場合ではさらに多くの枚数が必要となり、ときには数千枚に及ぶことがある。そのため、太陽電池モジュールが故障した際にその故障の有無は知ることができても、故障した太陽電池モジュールがどこに配置されているかを直ちに判別することはできず、故障した太陽電池モジュールを探し出すのに多大な時間と労力を費やすこととなる。
【0012】
また、特定の太陽電池モジュールを探し当てたとても、シリアルナンバーから過去の記録等を調べ、その後、交換に適した太陽電池モジュールを選定するのでは、交換部材の規格を調べるために、屋根上の太陽電池モジュールを外す作業を行なったうえで交換作業をしなければならず、管理上・作業上の問題も生じる。
【0013】
そこで、本発明では従来の管理上・作業上の問題を解消するとともに、太陽電池アレイを構成する個々の太陽電池モジュールの状況や配置位置を容易にかつ迅速に確認することが可能な優れた太陽光発電装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために、本発明の太陽光発電装置は、複数の太陽電池モジュールと、これら太陽電池モジュールのうち故障している太陽電池モジュールを検出する故障検出手段とを備えて、前記複数の太陽電池モジュールのそれぞれに、前記故障検出手段に対して信号の送受信を行う通信手段と、外部から太陽電池モジュールの識別子を入力するための外部入力手段と、太陽電池モジュールの特性及び温度を測定する測定手段と、該測定手段と前記外部入力手段により得られたデータ及び前記太陽電池モジュールの識別子を記憶する記憶手段とを設け、該記憶手段に記憶されたデータ及び/または前記太陽電池モジュールの識別子を示す信号を、前記通信手段から前記故障検出手段へ送信可能としたことを特徴とする。
【0015】
さらに、上記の構成において、前記測定手段により得られたデータの誤差修正及び/または前記太陽電池モジュールの識別子の書き換えを外部送信手段、及び/または外部入力手段により可能とするとよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る太陽光発電装置の実施形態について、模式的に図示した図面に基づき詳細に説明する。
【0017】
図1に示すように、太陽電池モジュール21は発電を行なう太陽電池素子1と、これに並列接続され、影で発電できなくなったときに電流をバイパスする為のダイオード26、情報処理等を行なうための制御回路7、発電電力を外部に出力する出力端子27等で構成される。そして、出力端子27は接続箱、系統連系インバータに接続される。なお、太陽電池モジュール21の構造は、既に説明した図5と同様であるので説明を省略する。
【0018】
制御回路7は、太陽電池素子1の発電電圧,発電電流,温度などを測定する測定手段2と、太陽電池モジュール21の外部へ情報を送信したり、外部からの信号を受信するための通信手段5、測定手段2と通信手段5とを制御する制御部4、及び制御部4によりデータの書き込み及び読み出しが行なわれる記憶部3、太陽電池モジュール21の外部から直接データーを入力する外部入力手段6とから構成される。なお、測定手段2は電圧センサ,電流センサ,温度センサ,マイクロコンピュータ等を備えており、これらセンサからの信号をマイクロコンピュータのCPUでデータ処理してデータの平均値やピーク値等を算出できるようにしている。
【0019】
また、制御部4にもデータ処理用のマイクロコンピュータが備えられている。また、通信手段5は送信手段と受信手段から構成されており、送信手段には信号を変調して出力線に搬送波を重畳させる回路が、受信手段には信号を復調する回路が設けられている。また、外部入力手段6は、太陽電池モジュール21と一体的に構成されたセンサーであり、コイルやアンテナなどの誘導素子、CdSやフォトダイオードなどの受光素子であり、外部から受けた識別子信号を制御部4のCPUに送り、記憶部3に格納される。なお、外部入力手段6への入力は識別子入力機器12により行なわれる。
【0020】
通常、太陽電池モジュールは工場で製造された後に、太陽光または模擬太陽光を照射し、出力特性が検査される。このとき、外部の検査装置で測定した出力特性データは、通信手段5を通じて制御部4に送られる。この制御部4は受信した出力特性と、測定手段2から得られるデータとを比較し、測定手段2より得られたデータを補正するための補正係数データを作成し、測定されたデータとともにこの補正係数データを記憶部3に記録する。なお、記憶部3を構成する記憶素子は、一度きりの書き込みを許可する素子でもよいが、より汎用性をもたせるために不揮発性メモリーを有するものが望ましい。
【0021】
ところで、太陽電池モジュールの識別子であるシリアルナンバーは、検査不合格品と合格品を連番にしてしまうと、番号の消費が早く、番号の桁が繰り上がるのが早まってしまい、管理システムの設定桁数を超えてしまうと管理システムを改良しなければならない等の問題が生じるため、合格品にのみ付与するのが一般的である。すなわち、合格品と判定されるまでは太陽電池モジュールにはシリアルナンバーを付することができず、検査記録を残す際にシリアルナンバーとの照合はマニュアルで行い、製品型式,出力定格,シリアルナンバーを記した銘板もマニュアルで照合することとなる。
【0022】
そこで、外部の検査装置で測定した出力特性が規格を満足するものであれば、あらかじめ定められたシリアルナンバーを付与することとし、記憶部3に書き込まれる他のデータとともに格納し、そして、検査装置にも同様のデータを格納させる。
【0023】
これにより、検査工程で得られた出力特性がシリアルナンバーとともに太陽電池モジュール及び検査装置の両方に格納され、銘板には型式や管理用のロットナンバーなどの識別情報が表示されていればよく、シリアルナンバーと銘板のシリアルナンバーが誤っていないかなどの作業上のミスをチェックする必要が無く、工程内検査を省略できる。また、記憶部3のシリアルナンバーを出力端子27から読み出すことができるので、後工程でシリアルナンバーを読み出させ、シリアルナンバーを自動印刷したり、シリアルナンバーシールの作製も可能となる。
【0024】
次に、住宅の屋根や空き地、建物などに本発明の太陽電池モジュールが設置された状態について説明する。図2に示すように、太陽電池モジュール21は、屋根等に設置された後、測定手段2により発電電圧,発電電流,太陽電池モジュールの温度が測定され、それらの平均値やピーク値などのデータを制御部4に送る。このデータは記億部3に格納された補正係数データを元に補正され、シリアルナンバーのデータとともに通信手段5を通じて太陽電池の発電マネジメントを行う外部機器(マネジメント機器10)に伝えることができる。マネジメント機器10は、系統連系インバータ9と、太陽電池モジュール21と信号をやり取りする故障検出手段である制御装置8とから構成される。
【0025】
制御装置8には各太陽電池モジュールのシリアルナンバーがあらかじめ入力されている。例えば、太陽電池モジュール21Aのシリアルナンバーとともにデータの送信命令を発信すると、太陽電池モジュール21Aは通信手段5を通じて制御部4が、その太陽電池モジュールのシリアルナンバーがコールされたことを判断し、図1における測定手段2もしくはこれによって得られた測定データを格納した記憶部3からデータを返信する。制御装置8は太陽電池モジュール21Aからのデータを受信すると、そのデータを保存し、次の太陽電池モジュール21Bに同様の指令を送り、同様な作業を繰り返していく。
【0026】
こうして、全ての太陽電池モジュール(21A〜21D)のデータが集まった後、制御装置8はそれらのデータを比較・検証して、他に比べて出力特性に問題がある場合には、再度、他の太陽電池モジュールとともに出力測定を行なわせてデータを送信して比較する。これにより、太陽電池モジュールが故障した場合に、故障した太陽電池モジュールを迅速に特定し対応することができる。
【0027】
このように、複数の太陽電池モジュールと、これら太陽電池モジュールのうち故障している太陽電池モジュールを検出する故障検出手段である制御装置8とを備え、複数の太陽電池モジュールのそれぞれに、制御装置8に対して信号の送受信を行う通信手段5と、太陽電池モジュールの特性及び温度を測定する測定手段2と、測定手段2により得られたデータ及び太陽電池モジュールのシリアルナンバーを記憶する記憶手段である記憶部3とを設け、測定手段2により得られたデータ及び/または太陽電池モジュールの識別子を示す信号を、通信手段5から制御装置8へ送信可能としている。
【0028】
しかしながら、上述の方法では太陽電池モジュールの特性チェックとシリアルナンバーの照合により異常太陽電池モジュールの存在を知ることはできるが、実際にはどのシリアルナンバーの太陽電池モジュールが太陽電池アレイのどの場所に設置されているかを知ることはできず、太陽電池モジュールの交換のためには該当するシリアルナンバーの太陽電池モジュールを探さねばならない。
【0029】
そこで、太陽電池アレイの設置時、もしくは設置完了後に外部入力手段6を通じて太陽電池モジュールの識別子を入力させ、各太陽電池モジュールが屋根上のどの位置に設置されているかの情報を追加する。
【0030】
具体的には、図3に示すように、太陽電池モジュールに設けられた外部入力手段6に識別子入力機器13で個別データーを入力する。個別データーは例えば太陽電池モジュール21Aであれば屋根の軒先端に設置された1番目の設置位置であるので0101、太陽電池モジュール21Bなら0102、また、太陽電池モジュール21Cなら軒先から2番目の設置位置なので0201、太陽電池モジュール21Dであるのなら0202といった具合に、後で太陽電池モジュールの配置がわかりやすいように記号化するとよく、必ずしも連続した番号である必要はないので、作業者が入力中に次の入力番号がわからなくなった場合には、改めて入力しようとする太陽電池モジュールがどこから何枚目の配置であるかを確認すればよい。
【0031】
なお、外部入力手段6と識別子入力機器は電波や電磁波、赤外線などの通信手段により信号の送信・受信を行なっており、特定の信号パターンにデーターを載せた入力信号にのみ制御部4が反応するようにして誤動作を防止している。
【0032】
また、外部入力手段6や回路基板7は、それらが配された太陽電池モジュールから電源が供給されるが、図2において、例えば太陽電池モジュール21Bが断線などの故障により、制御装置8の信号に反応しない、表示手段6の作動電力が確保できないといった場合には、他の正常な太陽電池モジュール側からのシリアルナンバーや識別子情報が送信されるようにしておくとよい。
【0033】
これにより、従来の手間と時間が生じるといった問題を解決し、迅速に故障した太陽電池モジュール位置を特定し、対応することができる。
【0034】
また、制御装置8をマネジメント機器10の本体から着脱可能、もしくは別体とすれば、メンテナンスを行う保守要員がハンディな通信手段を使って現地で各モジュールのシリアルナンバーと現在の発電状況、製造工場での検査データを取得することができ、得られたデータの持ち運びが容易となり、しかも太陽光発電装置を簡略化することができる。
【0035】
また、工場検査時など太陽電池モジュールの設置前に、記憶部3にあらかじめ入力されたデータがシリアルナンバーだけでなく、型式や検査時の出力データなどの、太陽電池モジュールの情報を入れたものであれば、その情報を得ることにより、屋根上で太陽電池モジュールを外してその裏にある銘板を調べたり、所有者が保管しているはずの製品仕様書などを探したりする必要がなく、その太陽電池モジュールに合った補修部材や交換部材を迅速かつ容易に検索することができる。
【0036】
また、制御装置8をインターネット接続するなどして、メーカーなどが定期検診などを行なうことも可能である。
【0037】
また、制御装置8からの測定指示がなくても、測定手段2からの測定データを制御部4により検証でき、記憶部3にそのデータを格納するようにし、制御装置8による診断がいつ行なわれても任意の時間帯の記録が取り出せるようにして、検査する時の気象状況に影響されずに診断を行なうことも可能である。
【0038】
このように、設置工事のときまたはメンテナンスのときに、太陽電池モジュールにデータを入力しておくことにより、例えば太陽電池モジュールが建物の屋上に設置されたシステムのように、容易に太陽電池モジュールを点検できない場合でも、太陽電池モジュールの個々の状態を計測監視室のような離れた場所で確認することができる上に、太陽電池モジュールの交換が必要な場合でも、交換対象となる太陽電池モジュールの位置を迅速に特定することができ、必要のない太陽電池モジュールの取外し作業を無くすことができる。
【0039】
以上詳述したように、太陽電池モジュールからシリアルナンバーや識別子、発電データを取り出すことができるため、システムとして発電データを統計的に処理することによって自己診断することも可能であり、どの太陽電池が故障しているか的確に把握することができるようになると同時に、故障診断が的確に行われることにより、故障して発電しなくなったことに気づくのが遅れて、発電量を減らすなどのトラブルをなくすことが可能になる。
【0040】
なお、本実施形態の太陽光発電装置は制御装置からの命令を受けて発電データ等を送出する例に基づいて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、設置後に制御装置から各太陽電池モジュールに発電データを送信する順番を記憶させ、例えば任意の太陽電池モジュールより一つずれた太陽電池モジュールのシリアルナンバーや識別子を検知し、そのデータ送信終了後にその太陽電池モジュールのデータの送信を開始するようにし、逐次各太陽電池モジュールの発電データが制御装置に送られる方法としてもよく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で適宜の変更により種々の実施が可能である。
【0041】
【発明の効果】
本発明の太陽光発電装置によれば、太陽電池モジュールが故障した際に迅速にかつ自動的に故障太陽電池モジュールを特定し、その設置位置も特定することができる。
【0042】
また、太陽電池モジュールに設ける銘板への記載事項を最小限に抑えることができ、万一銘板が紛失したとても太陽電池モジュールを識別可能である。
【0043】
また、任意の時間帯の記録が取り出せるようにして、検査する時の気象状況に影響されずに診断を行なうことができる。
【0044】
また、測定手段の製造上のバラツキを簡便に修正することができるだけでなく、屋根上で太陽電池モジュールを取り外してその裏にある銘板を調べたり、所有者が保管している製品仕様書等に頼ることなく、交換用の太陽電池モジュールに合った補修部材や交換部材を迅速かつ容易に検索等することが可能になる。
【0045】
また、得られたデータの持ち運びが容易となり、しかも太陽光発電装置の構成を簡略化することができる。
【0046】
また、故障検出手段をインターネットに接続するなどして、メーカーなどが定期的な診断などを行なうことも可能となる。
【0047】
また、現場でメンテナンスする保守要員は、個々の太陽電池モジュールに測定手段を備えているため、特別な測定器を所有しなくとも出力データを得ることができる。
【0048】
さらに、屋根上で太陽電池モジュールを外して発電出力を測定する作業が不要であり、設置工事やメンテナンスの際などに、太陽電池モジュールの個々の状態を計測監視室のような離れた場所で確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る太陽電池モジュールの実施形態を模式的に説明する回路構成図である。
【図2】本発明に係る太陽光発電装置の実施形態を模式的に説明する回路構成図である。
【図3】本発明に係る太陽電池モジュールへ識別子を入力する様子を模式的に説明する斜視図である。
【図4】従来の太陽光発電装置を模式的に示す斜視図である。
【図5】太陽電池モジュールの構造を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1:太陽電池素子
2:測定手段
3:記憶部
4:制御部
5:通信手段
6:外部入力手段
7:回路基板
8:制御装置(故障検出手段)
9:系統連系インバータ
10:マネジメント機器
12:識別子入力機器
20:太陽電池モジュール
21、21A,21B,21C,21D:太陽電池モジュール
22:太陽電池アレイ
23:ガラス
24:耐候性フィルム
25:枠体
26:ダイオード
27:出力端子
30:接続箱
32:送電ケーブル
33:銘板
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の太陽電池モジュールと、これら太陽電池モジュールのうち故障している太陽電池モジュールを検出する故障検出手段とを備えた太陽光発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図4に示すように、太陽電池を利用した太陽光発電装置Jは、住宅の屋根などに太陽電池モジュール21を複数配設して太陽電池アレイ22とし、この太陽電池アレイ22で発電された電力を送電ケーブル32、及び接続箱30を介して系統連系インバータ9へ送電される。
【0003】
ここで、太陽電池アレイ22は、複数枚の太陽電池モジュール21を直列に接続してストリングとした場合、このストリングが1以上集まって構成されている。送電ケーブル32の電線は、ストリングの数に応じて存在するのが一般的であり、送電ケーブル32の電線が接続箱30で並列接続された後、太陽電池アレイ22で発電された直流電力を交流電力に変換する系統連系インバータ9に入力され、一般の交流負荷に供給されたり、もしくは系統連系により電力会社へ売電される。
【0004】
図5に示すように、太陽電池モジュール20は、主にシリコン等から成る半導体の光電変換効果を利用した太陽電池素子1の所定の枚数を直列及び並列に接続して成り、それらを耐候性のある素材で覆った構成として、任意の出力電圧,出力電流を得るようにしている。通常、太陽電池素子1の受光面にはガラス23や光透過性のある樹脂などが用いられ、非受光面(裏面)にはテドラフィルム(PVF(ポリフッ化ビニル))などの耐候性フィルム24が使用されており、これをアルミニウム等の枠体25で本体の周囲四方を挟み込んで強度を持たせている。
【0005】
このような太陽電池モジュール20は、工場で大量に生産され、その外観や特性が製造工程で検査され、特性値は検査記録として保管される。そして、太陽電池モジュールの検査記録を製品と合致させるためには、個々の太陽電池モジュールを識別することが必要であり、製品名称とともに記号や番号が割り当てられている。このとき、太陽電池の受光側は可能な限り無駄なスペースを無くし、太陽電池モジュールの変換効率を高くする必要があるため、定格等を記した銘板33やラベルなどは非受光面に配するのが望ましい。そこで、一般には太陽電池の裏面側に銘板33などで製品名称やシリアルナンバーとして表示される。
【0006】
製造工程での製品管理やメンテナンス管理を行う場合、製品仕様を記録から割り出すためには製品型式,シリアルナンバー,定格を記した銘板が必要である。上述したように、銘板33は太陽電池モジュール20の裏面側に貼られるため、太陽電池モジュール20を所定位置に設置した後で、シリアルナンバーや出力特性を確認することは困難であった。また、銘板が剥がれていると、その太陽電池モジュールの素性を調べることが不可能になることがあった。
【0007】
また、太陽電池モジュールの数枚が何らかの理由によって出力異常を生じさせた場合においても、異常が生じている太陽電池モジュールを特定するには、多くの時間と労力を要することとなり、正常な発電への迅速な回復ができなかった。
【0008】
このため、太陽電池モジュール自体に自己診断機能を備えさせ、即時の故障診断や早期回復のための保守作業を実施できるようにしたり、遮蔽物による発電の低下も情報として得られるようにするなどの対策を講じている(例えば、特許文献1を参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平8−64653号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の対策を行なう場合は、太陽電池モジュール自体に高度な判断回路を設ける必要があり、構造が複雑化するといった問題が生じる。
【0011】
また、太陽光発電装置は太陽電池モジュールを複数枚直列に接続したものをストリングとし、それぞれのストリングを並列に接続して太陽電池アレイ22を構成しているので、住宅用の太陽光発電の場合、数枚から数十枚程度の太陽電池モジュールが設置され、公共施設や工場に設置される場合ではさらに多くの枚数が必要となり、ときには数千枚に及ぶことがある。そのため、太陽電池モジュールが故障した際にその故障の有無は知ることができても、故障した太陽電池モジュールがどこに配置されているかを直ちに判別することはできず、故障した太陽電池モジュールを探し出すのに多大な時間と労力を費やすこととなる。
【0012】
また、特定の太陽電池モジュールを探し当てたとても、シリアルナンバーから過去の記録等を調べ、その後、交換に適した太陽電池モジュールを選定するのでは、交換部材の規格を調べるために、屋根上の太陽電池モジュールを外す作業を行なったうえで交換作業をしなければならず、管理上・作業上の問題も生じる。
【0013】
そこで、本発明では従来の管理上・作業上の問題を解消するとともに、太陽電池アレイを構成する個々の太陽電池モジュールの状況や配置位置を容易にかつ迅速に確認することが可能な優れた太陽光発電装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために、本発明の太陽光発電装置は、複数の太陽電池モジュールと、これら太陽電池モジュールのうち故障している太陽電池モジュールを検出する故障検出手段とを備えて、前記複数の太陽電池モジュールのそれぞれに、前記故障検出手段に対して信号の送受信を行う通信手段と、外部から太陽電池モジュールの識別子を入力するための外部入力手段と、太陽電池モジュールの特性及び温度を測定する測定手段と、該測定手段と前記外部入力手段により得られたデータ及び前記太陽電池モジュールの識別子を記憶する記憶手段とを設け、該記憶手段に記憶されたデータ及び/または前記太陽電池モジュールの識別子を示す信号を、前記通信手段から前記故障検出手段へ送信可能としたことを特徴とする。
【0015】
さらに、上記の構成において、前記測定手段により得られたデータの誤差修正及び/または前記太陽電池モジュールの識別子の書き換えを外部送信手段、及び/または外部入力手段により可能とするとよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る太陽光発電装置の実施形態について、模式的に図示した図面に基づき詳細に説明する。
【0017】
図1に示すように、太陽電池モジュール21は発電を行なう太陽電池素子1と、これに並列接続され、影で発電できなくなったときに電流をバイパスする為のダイオード26、情報処理等を行なうための制御回路7、発電電力を外部に出力する出力端子27等で構成される。そして、出力端子27は接続箱、系統連系インバータに接続される。なお、太陽電池モジュール21の構造は、既に説明した図5と同様であるので説明を省略する。
【0018】
制御回路7は、太陽電池素子1の発電電圧,発電電流,温度などを測定する測定手段2と、太陽電池モジュール21の外部へ情報を送信したり、外部からの信号を受信するための通信手段5、測定手段2と通信手段5とを制御する制御部4、及び制御部4によりデータの書き込み及び読み出しが行なわれる記憶部3、太陽電池モジュール21の外部から直接データーを入力する外部入力手段6とから構成される。なお、測定手段2は電圧センサ,電流センサ,温度センサ,マイクロコンピュータ等を備えており、これらセンサからの信号をマイクロコンピュータのCPUでデータ処理してデータの平均値やピーク値等を算出できるようにしている。
【0019】
また、制御部4にもデータ処理用のマイクロコンピュータが備えられている。また、通信手段5は送信手段と受信手段から構成されており、送信手段には信号を変調して出力線に搬送波を重畳させる回路が、受信手段には信号を復調する回路が設けられている。また、外部入力手段6は、太陽電池モジュール21と一体的に構成されたセンサーであり、コイルやアンテナなどの誘導素子、CdSやフォトダイオードなどの受光素子であり、外部から受けた識別子信号を制御部4のCPUに送り、記憶部3に格納される。なお、外部入力手段6への入力は識別子入力機器12により行なわれる。
【0020】
通常、太陽電池モジュールは工場で製造された後に、太陽光または模擬太陽光を照射し、出力特性が検査される。このとき、外部の検査装置で測定した出力特性データは、通信手段5を通じて制御部4に送られる。この制御部4は受信した出力特性と、測定手段2から得られるデータとを比較し、測定手段2より得られたデータを補正するための補正係数データを作成し、測定されたデータとともにこの補正係数データを記憶部3に記録する。なお、記憶部3を構成する記憶素子は、一度きりの書き込みを許可する素子でもよいが、より汎用性をもたせるために不揮発性メモリーを有するものが望ましい。
【0021】
ところで、太陽電池モジュールの識別子であるシリアルナンバーは、検査不合格品と合格品を連番にしてしまうと、番号の消費が早く、番号の桁が繰り上がるのが早まってしまい、管理システムの設定桁数を超えてしまうと管理システムを改良しなければならない等の問題が生じるため、合格品にのみ付与するのが一般的である。すなわち、合格品と判定されるまでは太陽電池モジュールにはシリアルナンバーを付することができず、検査記録を残す際にシリアルナンバーとの照合はマニュアルで行い、製品型式,出力定格,シリアルナンバーを記した銘板もマニュアルで照合することとなる。
【0022】
そこで、外部の検査装置で測定した出力特性が規格を満足するものであれば、あらかじめ定められたシリアルナンバーを付与することとし、記憶部3に書き込まれる他のデータとともに格納し、そして、検査装置にも同様のデータを格納させる。
【0023】
これにより、検査工程で得られた出力特性がシリアルナンバーとともに太陽電池モジュール及び検査装置の両方に格納され、銘板には型式や管理用のロットナンバーなどの識別情報が表示されていればよく、シリアルナンバーと銘板のシリアルナンバーが誤っていないかなどの作業上のミスをチェックする必要が無く、工程内検査を省略できる。また、記憶部3のシリアルナンバーを出力端子27から読み出すことができるので、後工程でシリアルナンバーを読み出させ、シリアルナンバーを自動印刷したり、シリアルナンバーシールの作製も可能となる。
【0024】
次に、住宅の屋根や空き地、建物などに本発明の太陽電池モジュールが設置された状態について説明する。図2に示すように、太陽電池モジュール21は、屋根等に設置された後、測定手段2により発電電圧,発電電流,太陽電池モジュールの温度が測定され、それらの平均値やピーク値などのデータを制御部4に送る。このデータは記億部3に格納された補正係数データを元に補正され、シリアルナンバーのデータとともに通信手段5を通じて太陽電池の発電マネジメントを行う外部機器(マネジメント機器10)に伝えることができる。マネジメント機器10は、系統連系インバータ9と、太陽電池モジュール21と信号をやり取りする故障検出手段である制御装置8とから構成される。
【0025】
制御装置8には各太陽電池モジュールのシリアルナンバーがあらかじめ入力されている。例えば、太陽電池モジュール21Aのシリアルナンバーとともにデータの送信命令を発信すると、太陽電池モジュール21Aは通信手段5を通じて制御部4が、その太陽電池モジュールのシリアルナンバーがコールされたことを判断し、図1における測定手段2もしくはこれによって得られた測定データを格納した記憶部3からデータを返信する。制御装置8は太陽電池モジュール21Aからのデータを受信すると、そのデータを保存し、次の太陽電池モジュール21Bに同様の指令を送り、同様な作業を繰り返していく。
【0026】
こうして、全ての太陽電池モジュール(21A〜21D)のデータが集まった後、制御装置8はそれらのデータを比較・検証して、他に比べて出力特性に問題がある場合には、再度、他の太陽電池モジュールとともに出力測定を行なわせてデータを送信して比較する。これにより、太陽電池モジュールが故障した場合に、故障した太陽電池モジュールを迅速に特定し対応することができる。
【0027】
このように、複数の太陽電池モジュールと、これら太陽電池モジュールのうち故障している太陽電池モジュールを検出する故障検出手段である制御装置8とを備え、複数の太陽電池モジュールのそれぞれに、制御装置8に対して信号の送受信を行う通信手段5と、太陽電池モジュールの特性及び温度を測定する測定手段2と、測定手段2により得られたデータ及び太陽電池モジュールのシリアルナンバーを記憶する記憶手段である記憶部3とを設け、測定手段2により得られたデータ及び/または太陽電池モジュールの識別子を示す信号を、通信手段5から制御装置8へ送信可能としている。
【0028】
しかしながら、上述の方法では太陽電池モジュールの特性チェックとシリアルナンバーの照合により異常太陽電池モジュールの存在を知ることはできるが、実際にはどのシリアルナンバーの太陽電池モジュールが太陽電池アレイのどの場所に設置されているかを知ることはできず、太陽電池モジュールの交換のためには該当するシリアルナンバーの太陽電池モジュールを探さねばならない。
【0029】
そこで、太陽電池アレイの設置時、もしくは設置完了後に外部入力手段6を通じて太陽電池モジュールの識別子を入力させ、各太陽電池モジュールが屋根上のどの位置に設置されているかの情報を追加する。
【0030】
具体的には、図3に示すように、太陽電池モジュールに設けられた外部入力手段6に識別子入力機器13で個別データーを入力する。個別データーは例えば太陽電池モジュール21Aであれば屋根の軒先端に設置された1番目の設置位置であるので0101、太陽電池モジュール21Bなら0102、また、太陽電池モジュール21Cなら軒先から2番目の設置位置なので0201、太陽電池モジュール21Dであるのなら0202といった具合に、後で太陽電池モジュールの配置がわかりやすいように記号化するとよく、必ずしも連続した番号である必要はないので、作業者が入力中に次の入力番号がわからなくなった場合には、改めて入力しようとする太陽電池モジュールがどこから何枚目の配置であるかを確認すればよい。
【0031】
なお、外部入力手段6と識別子入力機器は電波や電磁波、赤外線などの通信手段により信号の送信・受信を行なっており、特定の信号パターンにデーターを載せた入力信号にのみ制御部4が反応するようにして誤動作を防止している。
【0032】
また、外部入力手段6や回路基板7は、それらが配された太陽電池モジュールから電源が供給されるが、図2において、例えば太陽電池モジュール21Bが断線などの故障により、制御装置8の信号に反応しない、表示手段6の作動電力が確保できないといった場合には、他の正常な太陽電池モジュール側からのシリアルナンバーや識別子情報が送信されるようにしておくとよい。
【0033】
これにより、従来の手間と時間が生じるといった問題を解決し、迅速に故障した太陽電池モジュール位置を特定し、対応することができる。
【0034】
また、制御装置8をマネジメント機器10の本体から着脱可能、もしくは別体とすれば、メンテナンスを行う保守要員がハンディな通信手段を使って現地で各モジュールのシリアルナンバーと現在の発電状況、製造工場での検査データを取得することができ、得られたデータの持ち運びが容易となり、しかも太陽光発電装置を簡略化することができる。
【0035】
また、工場検査時など太陽電池モジュールの設置前に、記憶部3にあらかじめ入力されたデータがシリアルナンバーだけでなく、型式や検査時の出力データなどの、太陽電池モジュールの情報を入れたものであれば、その情報を得ることにより、屋根上で太陽電池モジュールを外してその裏にある銘板を調べたり、所有者が保管しているはずの製品仕様書などを探したりする必要がなく、その太陽電池モジュールに合った補修部材や交換部材を迅速かつ容易に検索することができる。
【0036】
また、制御装置8をインターネット接続するなどして、メーカーなどが定期検診などを行なうことも可能である。
【0037】
また、制御装置8からの測定指示がなくても、測定手段2からの測定データを制御部4により検証でき、記憶部3にそのデータを格納するようにし、制御装置8による診断がいつ行なわれても任意の時間帯の記録が取り出せるようにして、検査する時の気象状況に影響されずに診断を行なうことも可能である。
【0038】
このように、設置工事のときまたはメンテナンスのときに、太陽電池モジュールにデータを入力しておくことにより、例えば太陽電池モジュールが建物の屋上に設置されたシステムのように、容易に太陽電池モジュールを点検できない場合でも、太陽電池モジュールの個々の状態を計測監視室のような離れた場所で確認することができる上に、太陽電池モジュールの交換が必要な場合でも、交換対象となる太陽電池モジュールの位置を迅速に特定することができ、必要のない太陽電池モジュールの取外し作業を無くすことができる。
【0039】
以上詳述したように、太陽電池モジュールからシリアルナンバーや識別子、発電データを取り出すことができるため、システムとして発電データを統計的に処理することによって自己診断することも可能であり、どの太陽電池が故障しているか的確に把握することができるようになると同時に、故障診断が的確に行われることにより、故障して発電しなくなったことに気づくのが遅れて、発電量を減らすなどのトラブルをなくすことが可能になる。
【0040】
なお、本実施形態の太陽光発電装置は制御装置からの命令を受けて発電データ等を送出する例に基づいて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、設置後に制御装置から各太陽電池モジュールに発電データを送信する順番を記憶させ、例えば任意の太陽電池モジュールより一つずれた太陽電池モジュールのシリアルナンバーや識別子を検知し、そのデータ送信終了後にその太陽電池モジュールのデータの送信を開始するようにし、逐次各太陽電池モジュールの発電データが制御装置に送られる方法としてもよく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で適宜の変更により種々の実施が可能である。
【0041】
【発明の効果】
本発明の太陽光発電装置によれば、太陽電池モジュールが故障した際に迅速にかつ自動的に故障太陽電池モジュールを特定し、その設置位置も特定することができる。
【0042】
また、太陽電池モジュールに設ける銘板への記載事項を最小限に抑えることができ、万一銘板が紛失したとても太陽電池モジュールを識別可能である。
【0043】
また、任意の時間帯の記録が取り出せるようにして、検査する時の気象状況に影響されずに診断を行なうことができる。
【0044】
また、測定手段の製造上のバラツキを簡便に修正することができるだけでなく、屋根上で太陽電池モジュールを取り外してその裏にある銘板を調べたり、所有者が保管している製品仕様書等に頼ることなく、交換用の太陽電池モジュールに合った補修部材や交換部材を迅速かつ容易に検索等することが可能になる。
【0045】
また、得られたデータの持ち運びが容易となり、しかも太陽光発電装置の構成を簡略化することができる。
【0046】
また、故障検出手段をインターネットに接続するなどして、メーカーなどが定期的な診断などを行なうことも可能となる。
【0047】
また、現場でメンテナンスする保守要員は、個々の太陽電池モジュールに測定手段を備えているため、特別な測定器を所有しなくとも出力データを得ることができる。
【0048】
さらに、屋根上で太陽電池モジュールを外して発電出力を測定する作業が不要であり、設置工事やメンテナンスの際などに、太陽電池モジュールの個々の状態を計測監視室のような離れた場所で確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る太陽電池モジュールの実施形態を模式的に説明する回路構成図である。
【図2】本発明に係る太陽光発電装置の実施形態を模式的に説明する回路構成図である。
【図3】本発明に係る太陽電池モジュールへ識別子を入力する様子を模式的に説明する斜視図である。
【図4】従来の太陽光発電装置を模式的に示す斜視図である。
【図5】太陽電池モジュールの構造を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1:太陽電池素子
2:測定手段
3:記憶部
4:制御部
5:通信手段
6:外部入力手段
7:回路基板
8:制御装置(故障検出手段)
9:系統連系インバータ
10:マネジメント機器
12:識別子入力機器
20:太陽電池モジュール
21、21A,21B,21C,21D:太陽電池モジュール
22:太陽電池アレイ
23:ガラス
24:耐候性フィルム
25:枠体
26:ダイオード
27:出力端子
30:接続箱
32:送電ケーブル
33:銘板
Claims (1)
- 複数の太陽電池モジュールと、これら太陽電池モジュールのうち故障している太陽電池モジュールを検出する故障検出手段とを備えた太陽光発電装置であって、前記複数の太陽電池モジュールのそれぞれに、前記故障検出手段に対して信号の送受信を行う通信手段と、外部から太陽電池モジュールの識別子を入力するための外部入力手段と、太陽電池モジュールの特性及び温度を測定する測定手段と、該測定手段と前記外部入力手段により得られたデータ及び前記太陽電池モジュールの識別子を記憶する記憶手段とを設け、該記憶手段に記憶されたデータ及び/または前記太陽電池モジュールの識別子を示す信号を、前記通信手段から前記故障検出手段へ送信可能としたことを特徴とする太陽光発電装置。
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