JP2004258143A - 走査型共焦点プローブ - Google Patents
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Abstract
【課題】走査ミラーの位置決め作業を含めた組立工程が簡略化することができ、かつ小型化、細径化された側視タイプの走査型共焦点プローブを提供すること。
【解決手段】走査型共焦点プローブは、光束の光路上に配設され、互いに直交する二つの面と該二つの面と交差する斜面とを利用して光束の入射方向と射出方向とのなす角を略直角にする直角プリズムと、該直角プリズムのいずれかの面に取り付けられ、光束を生体組織上で走査する走査手段と、を有し、光源からの光束が、直交する二つの面のうちいずれか一方の面である光束入射端面に対して直角に入射し、走査手段によって偏向された後、該直角プリズムから射出される構成にした。
【選択図】 図1
【解決手段】走査型共焦点プローブは、光束の光路上に配設され、互いに直交する二つの面と該二つの面と交差する斜面とを利用して光束の入射方向と射出方向とのなす角を略直角にする直角プリズムと、該直角プリズムのいずれかの面に取り付けられ、光束を生体組織上で走査する走査手段と、を有し、光源からの光束が、直交する二つの面のうちいずれか一方の面である光束入射端面に対して直角に入射し、走査手段によって偏向された後、該直角プリズムから射出される構成にした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、体腔内の生体組織の断層像を高倍率で観察することができる走査型共焦点プローブであって、特にプローブ側面から生体組織を観察する側視タイプの走査型共焦点プローブに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、精密診断検査で生体組織の検査を行う際には、切断用の鉗子などの処置具を用いて検査対象となる生体組織の一部を採取した後、体外において検査を行っていた。そのため、診断時間が長くなり、被検者に対して迅速に治療を行うことができなかった。
【0003】
近年、生体組織の断層像を観察することができる共焦点プローブ装置が広く普及している。共焦点プローブ装置は、共焦点顕微鏡で利用されているマイクロ機械加工された小型の共焦点用のプローブを先端に備える。該共焦点プローブ装置はプローブ内部に設けられた走査ミラーによってレーザ光を観察対象で走査させることにより、2次元または3次元の観察画像を得る。このような装置としては、例えば、下記の特許文献1または特許文献2に開示される。
【0004】
【特許文献1】
特許第3032720号公報(第3〜5項、第1〜5図)
【特許文献2】
特許第3052150号公報(第3、4項、第1図)
【0005】
上記従来の共焦点プローブ装置のプローブ内において、走査ミラーは、シリコン基板などの半導体材料を所定形状に切り出すことにより形成される空洞部に実装されている。そして該走査ミラーを実装した基板は、基板取り付け部などによってプローブ内壁に取り付けられている。従って、プローブの組立作業における工程数が増加し、かつ各工程も複雑化してしまう。特に、走査ミラーは、他のプローブ内の光学系との関係上、高精度な位置決めが要求されるが、空洞部に高精度で位置決めしつつ実装する工程は極めて困難である。さらに上記基板取り付け部は、構造上、光軸に対して走査ミラーより外側(プローブ内壁側)に設けられる。そのため、プローブ全体が大型化したり、径が太くなったりするという欠点も有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、走査ミラーの位置決め作業を含めた組立工程が簡略化することができ、かつ小型化、細径化された側視タイプの走査型共焦点プローブを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係る走査型共焦点プローブは、体腔内への挿入方向と略直交する方向に光源からの光束を照射することにより体腔内の生体組織を観察する側視タイプの走査型共焦点プローブに関する。該プローブは、光束の光路上に配設され、互いに直交する二つの面と該二つの面と交差する斜面とを利用して光束の入射方向と射出方向とのなす角を略直角にする直角プリズムと、該直角プリズムのいずれかの面に実装され、光束を生体組織上で走査する走査手段と、を有し、光源からの光束は、直交する二つの面のうちいずれか一方の面である光束入射端面に対して直角に入射し、走査手段によって偏向された後、該直角プリズムから射出されることを特徴とする。
【0008】
光源からの光束の光路中に側視用に該光束を導光する直角プリズムを配設することにより、光路として使用するスペースと走査手段を配設するスペースとを兼用できる。そのため、プローブの外形状である筐体を小さくすることができ、プローブの小型化、細径化を実現することができる。
【0009】
より詳しくは、上記走査手段は、直角プリズムにおける、光束入射端面および光束射出端面以外の面に実装される(請求項2)。ここで、光束入射端面とは、直角プリズムにおける光源からの光束が入射する面、換言すれば直角プリズムの面のうち、光路上最も光源側に位置する面のことをいう。また、光束射出端面とは、該直角プリズムにおける光源からの光束が射出される面、換言すれば直角プリズムの面のうち、光路上最も生体組織(被観察部位)側に位置する面のことをいう。走査手段を直角プリズムの面に実装することにより、走査手段と直角プリズム間の相対的な位置決めが容易にかつ高い精度をもって実行される。これにより、製造および組立工程の簡略化を図ることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明によれば、斜面を光束射出端面とすることができる。この場合、光源からの光束は、光束入射端面に入射した後、斜面で全反射し、走査手段を介して斜面から被観察部位に対して垂直に射出されることが望ましい(請求項4)。そのためには、上記直角プリズムは、光束入射端面と斜面のなす角度が51°となるように構成されればよい(請求項5)。
【0011】
また、上記走査型共焦点プローブは、直角プリズムから射出された前記光束を前記体腔内の生体組織に集光させる集光手段をさらに有する(請求項6)。該集光手段としては、対物レンズを設けることが考えられるがそれ以外にも、上記直角プリズムにおける光束の射出面に回折面を設けることもできる(請求項7)。
【0012】
上記走査手段は、上記集光手段に前記生体組織側から平行光束を入射させたときに焦点を結ぶ位置に配設されることが望ましい(請求項8)。これにより、走査手段と集光手段がテレセントリックな関係になり、光束が被観察部位である生体組織に直角に入射する。従って、光量損失を抑えてより明るく精細な画像を観察することができる。
【0013】
請求項9に記載の発明によれば、集光手段と直角プリズムは、同一の材料から構成されることが望ましい。これにより、プローブ内に配設された各光学素子の膨張率の差が減少する。その結果、プローブが受ける温度変化が大きい場合でも、膨張率の差による各光学素子間の位置関係のズレ量を抑えることが可能となり、温度特性が向上する。
【0014】
また、請求項10に記載の走査型共焦点プローブは、生体組織で反射した反射光のうち、集光手段の物体側焦点面からの反射光以外の反射光を除去するよう配設されたピンホールを有する。そしてこのピンホールは、集光手段の物体側焦点位置からの光束が入射するシングルモード光ファイバの端面であることを特徴とする。すなわち、コア径の小さいシングルモード光ファイバの端面を集光手段の物体側焦点位置と共役の位置に配設することによって、該光ファイバは、共焦点光学系に用いられるピンホールの機能と、共焦点光学系によって得られた観察像をプロセッサなどの外部装置に伝送する機能とを兼ね備えることが可能となる。
【0015】
請求項11に記載の走査型共焦点プローブによれば、走査手段は、光束を第一の方向および該第一の方向と直交する第二の方向に走査する2軸走査ミラーを有することが望ましい。
【0016】
また、上記いずれかに記載の走査型共焦点プローブを備えた共焦点内視鏡装置は、生体組織を照射する光源と、走査型共焦点プローブから伝送される該生体組織の反射光に基づいて画像信号を生成する画像信号生成部とから構成することができる(請求項12)。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態の走査型共焦点プローブ装置500の概略構成を示す図である。走査型共焦点プローブ装置500は、走査型共焦点プローブ100と、プロセッサ300と、モニタ400から構成される。
【0018】
術者は、走査型共焦点プローブ100を図示しない内視鏡の鉗子チャンネルなどに挿通し、このプローブを介して体腔内の観察像を得ることができる。プローブによって得られた観察像は、プロセッサ300によって画像処理が施され、モニタ400に表示される。
【0019】
プロセッサ300は、レーザ光源310と、カップラ320と、受光素子330と、CPU340と、画像処理回路350と、操作パネル360と、から構成される。
【0020】
レーザ光源310は、発振波長632nmのHe−Neレーザを発振する。なお、共焦点光学系に使用するレーザ光源は波長が短いほど高い分解能を得ることができる。すなわちレーザ光源310は、He−Neレーザに限定されることなく、例えば短波長のAr+レーザでもよい。
【0021】
レーザ光源310より発振した光束は、光分岐器であるカップラ320を介して、走査型共焦点プローブ100に導光される。
【0022】
プローブ100は、光ファイバ110と、GRINレンズ(またはコリメートレンズ)120と、直角プリズム130と、マイクロミラー140と、対物レンズ150と、ケーブル160と、を備える。光ファイバ110、GRINレンズ120、直角プリズム130、対物レンズ150は、予め所定形状に成型されたプローブ100の内壁に沿って設置、固定されている。従って、極めて容易に、かつ高い精度を持って各部材間の相対的な位置決めが行われる。なおプローブ100は、光源310からの光束を体腔内への挿入方向と略直交する方向に照射する、すなわちプローブ側面から被観察部位を観察する側視タイプである。
【0023】
プローブ100は、ケーブル160によってプロセッサ300に電気的かつ光学的に接続される。光ファイバ110は、単一のモードを伝送するシングルモードファイバである。光ファイバ110は、ケーブル160のプロセッサ300側端部からケーブル160内を通ってプローブ100内部に進入するように配設されている。つまり光ファイバ110は、プロセッサ300から出力された光束をGRINレンズ120に向けて伝送する。なお、ケーブル160内において、光ファイバ110は、ジャケット160aに被覆されている。
【0024】
GRINレンズ120は、屈折率がその媒体の内部で勾配を有する光学材料から成形されたレンズで、コリメータレンズとして機能する。すなわち、光ファイバ110から射出された光束は、GRINレンズ120に入射し、平行光束となって、直角プリズム130に向けて射出される。
【0025】
直角プリズム130は、BK7や合成石英などの硝材によって成形されている。直角プリズム130は、互いに直交する第一面130aと第二面130b、および各面130a、130bと交差する斜面130cによって入射光束の光路を直角に折り曲げる。
【0026】
GRINレンズ120から射出された平行光束は、第一面130aを介して直角プリズム130に入射する。なお、本明細書では、直角プリズム130の面のうち、光源310からの光束が入射する第一面130aを、便宜上、光束入射端面という。直角プリズム130に入射した光束は、斜面130cで反射した後、第二面130bに実装されたマイクロミラー140に入射する。
【0027】
マイクロミラー140は、ミラー部(不図示)とミラー部を回動自在に支持する支持基台(不図示)とを有する。マイクロミラー140は、該支持基台を第二面130bに接合することにより、直角プリズム130に実装される。マイクロミラー140は、CPU340の制御のもと、ミラー部が回動することにより、入射光束をX方向およびX方向と直交するY方向に対して同時に走査する。つまり、本実施形態で使用するマイクロミラー140は、2軸走査型である。なお、X方向、Y方向とは、後述する対物レンズ150の光軸と直交する方向である。X方向とY方向によって規定される面は、被観察部位10の表面と略一致する。
【0028】
マイクロミラー140によって偏向された平行光束は、第二面130bを介して再び直角プリズム130に入射する。直角プリズム130に入射した平行光束は、斜面である第三面130cから射出されて対物レンズ150に導かれる。なお、本明細書では、直角プリズム130の面のうち、マイクロミラー140を介した平行光束が射出される第三面130cを、便宜上、光束射出端面という。
【0029】
なおプローブ100を、それぞれ異なる材料を用いて成形された光学部材によって構成すると、温度変化によって各部材の膨張率に差が発生してしまう。このように温度特性が悪いと、各光学部材間の位置関係にズレが発生し、観察対象を走査するレーザ光の光路を予期しない方向にずれてしまう。よって、必要とする観察画像の取得が難しくなる。
【0030】
そこで、本実施形態では、直角プリズム130と同一の光学材料を用いて成形されたレンズを対物レンズ150として使用する。このように、プローブ100内に配設される各光学部材を同一の光学材料製のもので統一することにより、上述したプローブ100周囲の温度変化による悪影響を受けることがなくなる。直角プリズム130の光束射出端面130cから射出された平行光束は、対物レンズ150を介して被観察部位10の表面部または断層部において焦点を結ぶ。
【0031】
本実施形態では、焦点面である被観察部位10に対して略直角に(入射角0°で)光が入射するように、マイクロミラー140と対物レンズ150は、テレセントリックな関係になる位置に配設される。具体的には、対物レンズ150に被観察部位10側から平行光束を入射させたときの焦点位置にマイクロミラー140を配設する。これにより、被観察部位10に光束が斜入射することがなくなり、光量損失が低減される。
【0032】
図2は、光源310からの光束を上述したように導く直角プリズム130の例を示す図である。図2に示す直角プリズム130は、屈折率nが1.463の合成石英で作られており、光束入射端面130aと光束射出端面130cとのなす角が51°となっている。なお、図2に示す直角プリズム130は、波長488nmの光を使用する場合を想定している。
【0033】
図2に示すように光束入射端面130aに入射角0°で入射した平行光束は、光束射出端面130cに入射する。ここで、光束射出端面130cに入射する平行光束の入射角は全反射臨界角である43.1°よりも大きい51°である。従って、平行光束は光束射出端面130cで全反射して第二面130b(マイクロミラー140)に入射する。マイクロミラー140で偏向された平行光束は、再び光束射出端面130cに入射する。このときの入射角は上記全反射臨界角よりも小さい27°であるため、平行光束は光束射出端面を透過し、被観察部位10に入射角0°で入射する。
【0034】
図1に示すように、被観察部位10において集光した光束は、被観察部位10において反射し、対物レンズ150に入射する。そして対物レンズ150によって平行光束となり、上述と同様の光路を経て、GRINレンズ120に入射する。
【0035】
光ファイバ110は上述したようにシングルモードファイバである。そのため、使用波長によって異なるもののコア径は約3〜9μm程度と非常に小さい。また、光ファイバ110の端面110aは、対物レンズ150の物体側焦点位置と共役の位置に配設されている。すなわちGRINレンズ120に入射した光束のうち、被観察部位10において焦点を結んだ光束の反射光のみが、端面110aにおいて焦点を結ぶ。端面110aにおいて焦点を結んだ光束は、光ファイバ110に入射し、カップラ320を介して受光素子330に受光される。
【0036】
なお、対物レンズ150における物体側焦点面からの反射光以外の被観察部位10の反射光は、端面110aにおいて焦点を結ばず、光ファイバ110に入射しないため、プロセッサ300に伝送されない。すなわち、本実施形態において光ファイバ110の端面110aは、対物レンズ150の物体側焦点面からの反射光以外の光を遮断するピンホールの機能と走査型共焦点プローブ100が有する光学系によって得られた観察像をプロセッサ300に伝送する機能とを兼ね備えている。
【0037】
受光素子330によって受光された光束は、光電変換されて画像信号となり、画像処理回路350に出力される。画像処理回路350は、この画像信号に所定の画像処理を行い、コンポジットビデオ信号や、RGB信号、Sビデオ信号など、種々のビデオ信号に変換する。そして、これらのビデオ信号がモニタ400に出力されると、モニタ上に、走査型共焦点プローブ100によって生成された対物レンズ150の焦点面における被観察部位10の観察画像が表示される。
【0038】
術者は、プロセッサ300が備える操作パネル360を操作することにより、マイクロミラー140の走査方向や走査角度等の画像に関する設定を行う。例えば、マイクロミラー140の走査角度(すなわち、被観察部位10において走査されるレーザ光の範囲)を変えることによって、容易にその観察画像の視野を変えることができる。走査角度が小さい場合は小さい領域の観察画像となり、走査角度が大きい場合は大きな領域の観察画像となる。
【0039】
術者によって操作パネル360に入力された情報は、CPU350に送信される。CPU350は、送信された情報に基づき、マイクロミラー140を駆動制御する。マイクロミラー140が駆動すると、上述したようにレーザ光は、被観察部位10に対してX方向またはY方向に走査する。そして走査された部位の反射光が観察像としてプロセッサ300に送信される。これにより、術者は、走査型共焦点プローブ100によって得られる画像を選択的に観察することができる。
【0040】
以上が本発明の実施形態である。本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく様々な範囲で変形が可能である。
【0041】
図3は、プローブ100の変形例を示す図である。図3に示すプローブ100は、光束射出端面130cに回折面Dを設けることにより、対物レンズ150を省略している。なお、透過性ある平行平面板170は、光束射出端面130cおよび該端面130cに設けた回折面Dを保護するために設けられている。図3に示す変形例によれば、X方向とY方向双方に直交する方向、つまり被観察部位10に光束が入射する方向におけるプローブ100の寸法をより小型化することができる。図3に示す変形例においては、光束射出端面130c(回折面D)に被観察部位10側から平行光束を入射させたときに焦点を結ぶ位置にマイクロミラー140を配設する。
【0042】
また、光源310からの光束が、第一面130a、第三面(斜面)130c、第二面130bの順に入射するように直角プリズム130を配設する変形も可能である。この場合、斜面である第三面130cにマイクロミラー140を配設すればよい。
【0043】
また、本実施形態において被観察部位10を照射する光源にはHe−Neレーザを使用しているが、近紫外線を含む短波長の光を照射する超高圧水銀ランプを光源に使用してもよい。この場合、被観察部位10より発せられる蛍光を観察することが可能となる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明の走査型共焦点プローブおよび走査型共焦点プローブ装置は、光路として使用するスペースに、導光手段であって、かつ走査手段が実装される直角プリズムを配設する。従って、光路として使用するスペースと走査手段の実装スペースとを兼用することが可能となり、省スペース化を図ることができる。これにより、プローブの外形状である筐体を小さくすることができ、プローブの細径化を容易に行うことが可能となる。
【0045】
また、上記直角プリズムの面に走査手段を実装することにより、各光学部材間の位置決めが容易かつ高い精度をもって実行される。従って、プローブの組立工程数の減少や組立時間の短縮などを図ることが可能となり、コスト削減に繋がる。
【0046】
さらに、本発明に係るプローブを構成する各光学部材は同一の材料によって作られたものを使用している。これにより、各光学素子の膨張率の差が減少する。その結果、プローブが受ける温度変化が大きい場合でも、膨張率の差による各光学素子間の位置関係のズレ量を抑えることができ、温度特性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の走査型共焦点プローブ装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態の直角プリズムの構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態の走査型共焦点プローブの変形例を表す図である。
【図4】本発明の実施形態の走査型共焦点プローブの変形例を表す図である。
【符号の説明】
100 走査型共焦点プローブ
130 直角プリズム
300 プロセッサ
500 走査型共焦点プローブ装置
【発明の属する技術分野】
この発明は、体腔内の生体組織の断層像を高倍率で観察することができる走査型共焦点プローブであって、特にプローブ側面から生体組織を観察する側視タイプの走査型共焦点プローブに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、精密診断検査で生体組織の検査を行う際には、切断用の鉗子などの処置具を用いて検査対象となる生体組織の一部を採取した後、体外において検査を行っていた。そのため、診断時間が長くなり、被検者に対して迅速に治療を行うことができなかった。
【0003】
近年、生体組織の断層像を観察することができる共焦点プローブ装置が広く普及している。共焦点プローブ装置は、共焦点顕微鏡で利用されているマイクロ機械加工された小型の共焦点用のプローブを先端に備える。該共焦点プローブ装置はプローブ内部に設けられた走査ミラーによってレーザ光を観察対象で走査させることにより、2次元または3次元の観察画像を得る。このような装置としては、例えば、下記の特許文献1または特許文献2に開示される。
【0004】
【特許文献1】
特許第3032720号公報(第3〜5項、第1〜5図)
【特許文献2】
特許第3052150号公報(第3、4項、第1図)
【0005】
上記従来の共焦点プローブ装置のプローブ内において、走査ミラーは、シリコン基板などの半導体材料を所定形状に切り出すことにより形成される空洞部に実装されている。そして該走査ミラーを実装した基板は、基板取り付け部などによってプローブ内壁に取り付けられている。従って、プローブの組立作業における工程数が増加し、かつ各工程も複雑化してしまう。特に、走査ミラーは、他のプローブ内の光学系との関係上、高精度な位置決めが要求されるが、空洞部に高精度で位置決めしつつ実装する工程は極めて困難である。さらに上記基板取り付け部は、構造上、光軸に対して走査ミラーより外側(プローブ内壁側)に設けられる。そのため、プローブ全体が大型化したり、径が太くなったりするという欠点も有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、走査ミラーの位置決め作業を含めた組立工程が簡略化することができ、かつ小型化、細径化された側視タイプの走査型共焦点プローブを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係る走査型共焦点プローブは、体腔内への挿入方向と略直交する方向に光源からの光束を照射することにより体腔内の生体組織を観察する側視タイプの走査型共焦点プローブに関する。該プローブは、光束の光路上に配設され、互いに直交する二つの面と該二つの面と交差する斜面とを利用して光束の入射方向と射出方向とのなす角を略直角にする直角プリズムと、該直角プリズムのいずれかの面に実装され、光束を生体組織上で走査する走査手段と、を有し、光源からの光束は、直交する二つの面のうちいずれか一方の面である光束入射端面に対して直角に入射し、走査手段によって偏向された後、該直角プリズムから射出されることを特徴とする。
【0008】
光源からの光束の光路中に側視用に該光束を導光する直角プリズムを配設することにより、光路として使用するスペースと走査手段を配設するスペースとを兼用できる。そのため、プローブの外形状である筐体を小さくすることができ、プローブの小型化、細径化を実現することができる。
【0009】
より詳しくは、上記走査手段は、直角プリズムにおける、光束入射端面および光束射出端面以外の面に実装される(請求項2)。ここで、光束入射端面とは、直角プリズムにおける光源からの光束が入射する面、換言すれば直角プリズムの面のうち、光路上最も光源側に位置する面のことをいう。また、光束射出端面とは、該直角プリズムにおける光源からの光束が射出される面、換言すれば直角プリズムの面のうち、光路上最も生体組織(被観察部位)側に位置する面のことをいう。走査手段を直角プリズムの面に実装することにより、走査手段と直角プリズム間の相対的な位置決めが容易にかつ高い精度をもって実行される。これにより、製造および組立工程の簡略化を図ることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明によれば、斜面を光束射出端面とすることができる。この場合、光源からの光束は、光束入射端面に入射した後、斜面で全反射し、走査手段を介して斜面から被観察部位に対して垂直に射出されることが望ましい(請求項4)。そのためには、上記直角プリズムは、光束入射端面と斜面のなす角度が51°となるように構成されればよい(請求項5)。
【0011】
また、上記走査型共焦点プローブは、直角プリズムから射出された前記光束を前記体腔内の生体組織に集光させる集光手段をさらに有する(請求項6)。該集光手段としては、対物レンズを設けることが考えられるがそれ以外にも、上記直角プリズムにおける光束の射出面に回折面を設けることもできる(請求項7)。
【0012】
上記走査手段は、上記集光手段に前記生体組織側から平行光束を入射させたときに焦点を結ぶ位置に配設されることが望ましい(請求項8)。これにより、走査手段と集光手段がテレセントリックな関係になり、光束が被観察部位である生体組織に直角に入射する。従って、光量損失を抑えてより明るく精細な画像を観察することができる。
【0013】
請求項9に記載の発明によれば、集光手段と直角プリズムは、同一の材料から構成されることが望ましい。これにより、プローブ内に配設された各光学素子の膨張率の差が減少する。その結果、プローブが受ける温度変化が大きい場合でも、膨張率の差による各光学素子間の位置関係のズレ量を抑えることが可能となり、温度特性が向上する。
【0014】
また、請求項10に記載の走査型共焦点プローブは、生体組織で反射した反射光のうち、集光手段の物体側焦点面からの反射光以外の反射光を除去するよう配設されたピンホールを有する。そしてこのピンホールは、集光手段の物体側焦点位置からの光束が入射するシングルモード光ファイバの端面であることを特徴とする。すなわち、コア径の小さいシングルモード光ファイバの端面を集光手段の物体側焦点位置と共役の位置に配設することによって、該光ファイバは、共焦点光学系に用いられるピンホールの機能と、共焦点光学系によって得られた観察像をプロセッサなどの外部装置に伝送する機能とを兼ね備えることが可能となる。
【0015】
請求項11に記載の走査型共焦点プローブによれば、走査手段は、光束を第一の方向および該第一の方向と直交する第二の方向に走査する2軸走査ミラーを有することが望ましい。
【0016】
また、上記いずれかに記載の走査型共焦点プローブを備えた共焦点内視鏡装置は、生体組織を照射する光源と、走査型共焦点プローブから伝送される該生体組織の反射光に基づいて画像信号を生成する画像信号生成部とから構成することができる(請求項12)。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態の走査型共焦点プローブ装置500の概略構成を示す図である。走査型共焦点プローブ装置500は、走査型共焦点プローブ100と、プロセッサ300と、モニタ400から構成される。
【0018】
術者は、走査型共焦点プローブ100を図示しない内視鏡の鉗子チャンネルなどに挿通し、このプローブを介して体腔内の観察像を得ることができる。プローブによって得られた観察像は、プロセッサ300によって画像処理が施され、モニタ400に表示される。
【0019】
プロセッサ300は、レーザ光源310と、カップラ320と、受光素子330と、CPU340と、画像処理回路350と、操作パネル360と、から構成される。
【0020】
レーザ光源310は、発振波長632nmのHe−Neレーザを発振する。なお、共焦点光学系に使用するレーザ光源は波長が短いほど高い分解能を得ることができる。すなわちレーザ光源310は、He−Neレーザに限定されることなく、例えば短波長のAr+レーザでもよい。
【0021】
レーザ光源310より発振した光束は、光分岐器であるカップラ320を介して、走査型共焦点プローブ100に導光される。
【0022】
プローブ100は、光ファイバ110と、GRINレンズ(またはコリメートレンズ)120と、直角プリズム130と、マイクロミラー140と、対物レンズ150と、ケーブル160と、を備える。光ファイバ110、GRINレンズ120、直角プリズム130、対物レンズ150は、予め所定形状に成型されたプローブ100の内壁に沿って設置、固定されている。従って、極めて容易に、かつ高い精度を持って各部材間の相対的な位置決めが行われる。なおプローブ100は、光源310からの光束を体腔内への挿入方向と略直交する方向に照射する、すなわちプローブ側面から被観察部位を観察する側視タイプである。
【0023】
プローブ100は、ケーブル160によってプロセッサ300に電気的かつ光学的に接続される。光ファイバ110は、単一のモードを伝送するシングルモードファイバである。光ファイバ110は、ケーブル160のプロセッサ300側端部からケーブル160内を通ってプローブ100内部に進入するように配設されている。つまり光ファイバ110は、プロセッサ300から出力された光束をGRINレンズ120に向けて伝送する。なお、ケーブル160内において、光ファイバ110は、ジャケット160aに被覆されている。
【0024】
GRINレンズ120は、屈折率がその媒体の内部で勾配を有する光学材料から成形されたレンズで、コリメータレンズとして機能する。すなわち、光ファイバ110から射出された光束は、GRINレンズ120に入射し、平行光束となって、直角プリズム130に向けて射出される。
【0025】
直角プリズム130は、BK7や合成石英などの硝材によって成形されている。直角プリズム130は、互いに直交する第一面130aと第二面130b、および各面130a、130bと交差する斜面130cによって入射光束の光路を直角に折り曲げる。
【0026】
GRINレンズ120から射出された平行光束は、第一面130aを介して直角プリズム130に入射する。なお、本明細書では、直角プリズム130の面のうち、光源310からの光束が入射する第一面130aを、便宜上、光束入射端面という。直角プリズム130に入射した光束は、斜面130cで反射した後、第二面130bに実装されたマイクロミラー140に入射する。
【0027】
マイクロミラー140は、ミラー部(不図示)とミラー部を回動自在に支持する支持基台(不図示)とを有する。マイクロミラー140は、該支持基台を第二面130bに接合することにより、直角プリズム130に実装される。マイクロミラー140は、CPU340の制御のもと、ミラー部が回動することにより、入射光束をX方向およびX方向と直交するY方向に対して同時に走査する。つまり、本実施形態で使用するマイクロミラー140は、2軸走査型である。なお、X方向、Y方向とは、後述する対物レンズ150の光軸と直交する方向である。X方向とY方向によって規定される面は、被観察部位10の表面と略一致する。
【0028】
マイクロミラー140によって偏向された平行光束は、第二面130bを介して再び直角プリズム130に入射する。直角プリズム130に入射した平行光束は、斜面である第三面130cから射出されて対物レンズ150に導かれる。なお、本明細書では、直角プリズム130の面のうち、マイクロミラー140を介した平行光束が射出される第三面130cを、便宜上、光束射出端面という。
【0029】
なおプローブ100を、それぞれ異なる材料を用いて成形された光学部材によって構成すると、温度変化によって各部材の膨張率に差が発生してしまう。このように温度特性が悪いと、各光学部材間の位置関係にズレが発生し、観察対象を走査するレーザ光の光路を予期しない方向にずれてしまう。よって、必要とする観察画像の取得が難しくなる。
【0030】
そこで、本実施形態では、直角プリズム130と同一の光学材料を用いて成形されたレンズを対物レンズ150として使用する。このように、プローブ100内に配設される各光学部材を同一の光学材料製のもので統一することにより、上述したプローブ100周囲の温度変化による悪影響を受けることがなくなる。直角プリズム130の光束射出端面130cから射出された平行光束は、対物レンズ150を介して被観察部位10の表面部または断層部において焦点を結ぶ。
【0031】
本実施形態では、焦点面である被観察部位10に対して略直角に(入射角0°で)光が入射するように、マイクロミラー140と対物レンズ150は、テレセントリックな関係になる位置に配設される。具体的には、対物レンズ150に被観察部位10側から平行光束を入射させたときの焦点位置にマイクロミラー140を配設する。これにより、被観察部位10に光束が斜入射することがなくなり、光量損失が低減される。
【0032】
図2は、光源310からの光束を上述したように導く直角プリズム130の例を示す図である。図2に示す直角プリズム130は、屈折率nが1.463の合成石英で作られており、光束入射端面130aと光束射出端面130cとのなす角が51°となっている。なお、図2に示す直角プリズム130は、波長488nmの光を使用する場合を想定している。
【0033】
図2に示すように光束入射端面130aに入射角0°で入射した平行光束は、光束射出端面130cに入射する。ここで、光束射出端面130cに入射する平行光束の入射角は全反射臨界角である43.1°よりも大きい51°である。従って、平行光束は光束射出端面130cで全反射して第二面130b(マイクロミラー140)に入射する。マイクロミラー140で偏向された平行光束は、再び光束射出端面130cに入射する。このときの入射角は上記全反射臨界角よりも小さい27°であるため、平行光束は光束射出端面を透過し、被観察部位10に入射角0°で入射する。
【0034】
図1に示すように、被観察部位10において集光した光束は、被観察部位10において反射し、対物レンズ150に入射する。そして対物レンズ150によって平行光束となり、上述と同様の光路を経て、GRINレンズ120に入射する。
【0035】
光ファイバ110は上述したようにシングルモードファイバである。そのため、使用波長によって異なるもののコア径は約3〜9μm程度と非常に小さい。また、光ファイバ110の端面110aは、対物レンズ150の物体側焦点位置と共役の位置に配設されている。すなわちGRINレンズ120に入射した光束のうち、被観察部位10において焦点を結んだ光束の反射光のみが、端面110aにおいて焦点を結ぶ。端面110aにおいて焦点を結んだ光束は、光ファイバ110に入射し、カップラ320を介して受光素子330に受光される。
【0036】
なお、対物レンズ150における物体側焦点面からの反射光以外の被観察部位10の反射光は、端面110aにおいて焦点を結ばず、光ファイバ110に入射しないため、プロセッサ300に伝送されない。すなわち、本実施形態において光ファイバ110の端面110aは、対物レンズ150の物体側焦点面からの反射光以外の光を遮断するピンホールの機能と走査型共焦点プローブ100が有する光学系によって得られた観察像をプロセッサ300に伝送する機能とを兼ね備えている。
【0037】
受光素子330によって受光された光束は、光電変換されて画像信号となり、画像処理回路350に出力される。画像処理回路350は、この画像信号に所定の画像処理を行い、コンポジットビデオ信号や、RGB信号、Sビデオ信号など、種々のビデオ信号に変換する。そして、これらのビデオ信号がモニタ400に出力されると、モニタ上に、走査型共焦点プローブ100によって生成された対物レンズ150の焦点面における被観察部位10の観察画像が表示される。
【0038】
術者は、プロセッサ300が備える操作パネル360を操作することにより、マイクロミラー140の走査方向や走査角度等の画像に関する設定を行う。例えば、マイクロミラー140の走査角度(すなわち、被観察部位10において走査されるレーザ光の範囲)を変えることによって、容易にその観察画像の視野を変えることができる。走査角度が小さい場合は小さい領域の観察画像となり、走査角度が大きい場合は大きな領域の観察画像となる。
【0039】
術者によって操作パネル360に入力された情報は、CPU350に送信される。CPU350は、送信された情報に基づき、マイクロミラー140を駆動制御する。マイクロミラー140が駆動すると、上述したようにレーザ光は、被観察部位10に対してX方向またはY方向に走査する。そして走査された部位の反射光が観察像としてプロセッサ300に送信される。これにより、術者は、走査型共焦点プローブ100によって得られる画像を選択的に観察することができる。
【0040】
以上が本発明の実施形態である。本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく様々な範囲で変形が可能である。
【0041】
図3は、プローブ100の変形例を示す図である。図3に示すプローブ100は、光束射出端面130cに回折面Dを設けることにより、対物レンズ150を省略している。なお、透過性ある平行平面板170は、光束射出端面130cおよび該端面130cに設けた回折面Dを保護するために設けられている。図3に示す変形例によれば、X方向とY方向双方に直交する方向、つまり被観察部位10に光束が入射する方向におけるプローブ100の寸法をより小型化することができる。図3に示す変形例においては、光束射出端面130c(回折面D)に被観察部位10側から平行光束を入射させたときに焦点を結ぶ位置にマイクロミラー140を配設する。
【0042】
また、光源310からの光束が、第一面130a、第三面(斜面)130c、第二面130bの順に入射するように直角プリズム130を配設する変形も可能である。この場合、斜面である第三面130cにマイクロミラー140を配設すればよい。
【0043】
また、本実施形態において被観察部位10を照射する光源にはHe−Neレーザを使用しているが、近紫外線を含む短波長の光を照射する超高圧水銀ランプを光源に使用してもよい。この場合、被観察部位10より発せられる蛍光を観察することが可能となる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明の走査型共焦点プローブおよび走査型共焦点プローブ装置は、光路として使用するスペースに、導光手段であって、かつ走査手段が実装される直角プリズムを配設する。従って、光路として使用するスペースと走査手段の実装スペースとを兼用することが可能となり、省スペース化を図ることができる。これにより、プローブの外形状である筐体を小さくすることができ、プローブの細径化を容易に行うことが可能となる。
【0045】
また、上記直角プリズムの面に走査手段を実装することにより、各光学部材間の位置決めが容易かつ高い精度をもって実行される。従って、プローブの組立工程数の減少や組立時間の短縮などを図ることが可能となり、コスト削減に繋がる。
【0046】
さらに、本発明に係るプローブを構成する各光学部材は同一の材料によって作られたものを使用している。これにより、各光学素子の膨張率の差が減少する。その結果、プローブが受ける温度変化が大きい場合でも、膨張率の差による各光学素子間の位置関係のズレ量を抑えることができ、温度特性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の走査型共焦点プローブ装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態の直角プリズムの構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態の走査型共焦点プローブの変形例を表す図である。
【図4】本発明の実施形態の走査型共焦点プローブの変形例を表す図である。
【符号の説明】
100 走査型共焦点プローブ
130 直角プリズム
300 プロセッサ
500 走査型共焦点プローブ装置
Claims (12)
- 体腔内への挿入方向と略直交する方向に光源からの光束を照射することにより前記体腔内の生体組織を観察する側視タイプの走査型共焦点プローブであって、
前記光束の光路中に配設され、互いに直交する二つの面と該二つの面と交差する斜面とを利用して前記光束の入射方向と射出方向とのなす角を略直角にする直角プリズムと、
前記直角プリズムのいずれかの面に取り付けられ、前記光束を前記生体組織上で走査する走査手段と、を有し、
前記光源からの光束は、前記二つの面のうちいずれか一方の面である光束入射端面に対して直角に入射し、前記走査手段によって偏向された後、前記直角プリズムから射出されることを特徴とする走査型共焦点プローブ。 - 請求項1に記載の走査型共焦点プローブにおいて、
前記走査手段は、前記直角プリズムにおける、光束入射端面および光束射出端面以外の面に取り付けられること、を特徴とする走査型共焦点プローブ。 - 請求項2に記載の走査型共焦点プローブにおいて、
前記斜面が前記光束射出端面であること、を特徴とする走査型共焦点プローブ。 - 請求項3に記載の走査型共焦点プローブにおいて、
前記光束は、前記光束入射端面に入射し、前記斜面で全反射し、前記走査手段を介して前記斜面から射出されること、を特徴とする走査型共焦点プローブ。 - 請求項4に記載の走査型共焦点プローブにおいて、
前記直角プリズムは、前記光束入射端面と前記斜面のなす角度が51°であることを特徴とする走査型共焦点プローブ。 - 請求項2から請求項5のいずれかに記載の走査型共焦点プローブにおいて、
前記光束射出端面から射出された前記光束を前記体腔内の生体組織に集光させる集光手段をさらに有することを特徴とする走査型共焦点プローブ。 - 請求項6に記載の走査型共焦点プローブにおいて、
前記集光手段は、前記光束射出端面に設けられた回折面であることを特徴とする走査型共焦点プローブ。 - 請求項6または請求項7に記載の走査型共焦点プローブにおいて、
前記走査手段は、前記集光手段に前記生体組織側から平行光束を入射させたときに焦点を結ぶ位置に配設されることを特徴とする走査型共焦点プローブ。 - 請求項6から請求項8のいずれかに記載の走査型共焦点プローブにおいて、
前記集光手段と前記直角プリズムは、同一の材料から構成されることを特徴とする走査型共焦点プローブ。 - 請求項6から請求項9のいずれかに記載の走査型共焦点プローブにおいて、
前記生体組織で反射した反射光のうち、前記集光手段の物体側焦点面からの反射光以外の反射光を除去するよう配設されたピンホールを有し、
前記ピンホールは、前記集光手段の物体側焦点位置からの光束が入射するシングルモード光ファイバの端面であること、を特徴とする走査型共焦点プローブ。 - 前記走査手段は、前記光束を第一の方向および該第一の方向と直交する第二の方向に走査する2軸走査ミラーを有することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の走査型共焦点プローブ。
- 請求項1から請求項11のいずれかに記載の走査型共焦点プローブと、
生体組織を照明する光束を照射する光源と、
前記走査型共焦点プローブによって伝送される前記生体組織の反射光に基づいて画像信号を生成する画像信号生成部と、を有することを特徴とする走査型共焦点プローブ装置。
Priority Applications (2)
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JP2003046627A JP2004258143A (ja) | 2003-02-24 | 2003-02-24 | 走査型共焦点プローブ |
US10/784,308 US7154083B2 (en) | 2003-02-24 | 2004-02-24 | Confocal probe |
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JP2003046627A JP2004258143A (ja) | 2003-02-24 | 2003-02-24 | 走査型共焦点プローブ |
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JP2003046627A Withdrawn JP2004258143A (ja) | 2003-02-24 | 2003-02-24 | 走査型共焦点プローブ |
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JP (1) | JP2004258143A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010268972A (ja) * | 2009-05-21 | 2010-12-02 | Hoya Corp | 医療用観察システムおよびプロセッサ |
-
2003
- 2003-02-24 JP JP2003046627A patent/JP2004258143A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010268972A (ja) * | 2009-05-21 | 2010-12-02 | Hoya Corp | 医療用観察システムおよびプロセッサ |
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