JP2004256815A - 炭化水素の処理方法および処理装置、ならびに前記処理により生成された相の分離のための方法および処理装置 - Google Patents

炭化水素の処理方法および処理装置、ならびに前記処理により生成された相の分離のための方法および処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004256815A
JP2004256815A JP2004050939A JP2004050939A JP2004256815A JP 2004256815 A JP2004256815 A JP 2004256815A JP 2004050939 A JP2004050939 A JP 2004050939A JP 2004050939 A JP2004050939 A JP 2004050939A JP 2004256815 A JP2004256815 A JP 2004256815A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chamber
liquid
fraction
gas
feed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2004050939A
Other languages
English (en)
Inventor
Mathieu Pinault
ピノー マチュー
Ochman Frederic
オフマン フレデリック
Stephane Kressmann
クレスマン ステファン
Pierre Porot
ポロ ピエール
John E Duddy
イー ダディ ジョン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IFP Energies Nouvelles IFPEN
Original Assignee
IFP Energies Nouvelles IFPEN
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IFP Energies Nouvelles IFPEN filed Critical IFP Energies Nouvelles IFPEN
Publication of JP2004256815A publication Critical patent/JP2004256815A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D19/00Degasification of liquids
    • B01D19/0042Degasification of liquids modifying the liquid flow
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G49/00Treatment of hydrocarbon oils, in the presence of hydrogen or hydrogen-generating compounds, not provided for in a single one of groups C10G45/02, C10G45/32, C10G45/44, C10G45/58 or C10G47/00
    • C10G49/10Treatment of hydrocarbon oils, in the presence of hydrogen or hydrogen-generating compounds, not provided for in a single one of groups C10G45/02, C10G45/32, C10G45/44, C10G45/58 or C10G47/00 with moving solid particles
    • C10G49/12Treatment of hydrocarbon oils, in the presence of hydrogen or hydrogen-generating compounds, not provided for in a single one of groups C10G45/02, C10G45/32, C10G45/44, C10G45/58 or C10G47/00 with moving solid particles suspended in the oil, e.g. slurries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

【課題】炭化水素の処理方法および処理装置、ならびに前記処理により製造された相の分離のための方法および処理装置を提供する。
【解決手段】炭化水素処理装置は2以上の処理チャンバーと、液体炭化水素、気体原料および固体粒子が接触するゾーン700にて第1処理チャンバー中で生じる多相混合物中の液体留分と気体留分を分離する手段とを含む。該装置は、第1の処理チャンバー1を含み、これは、前記ゾーン700中に炭化水素のバッチを導入するための手段10および気体バッチを導入するための手段20、前記ゾーン700から来る気体フラクションと液体フラクションを分離するための前記チャンバーの内部の手段280,310,350、前記液体留分を集めるための手段210,32および前記液体留分を前記第1のチャンバー1の外部へ除去するための手段50、前記気体留分を前記第1のチャンバー1の外部へ除去するための手段70を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも2つのチャンバーまたは直列に接続された連続のチャンバーを含み、最も普通には前記チャンバーの内部において、少なくとも1相の固体相、少なくとも1相の液体相および少なくとも1相の気体相を含む少なくとも1つの反応が行われる、炭化水素を処理するための装置および方法に関する。本発明は、たとえば、石油蒸留によって生成された留出物または残渣、石炭液化によって製造された液体炭化水素供給原料、原油の転化および/または処理の分野に適用される。さらに詳しくは、この装置およびこの方法によって、気体留分および固体粒子を含んでいてもよい液体留分を含む混合物であって、液体供給原料、気体供給原料および固体粒子が接触しているゾーンから来る前記混合物を分離することが可能となる。この装置とこの方法は、気体相および液体相を固体粒子と接触させる必要があるどのような方法に対しても適用することが可能ではある。以下において本発明を、固体触媒粒子の沸騰床の中で炭化水素の供給原料の水素化転化させる特定のケースについて説明するが、これに限定されるわけではない。
炭化水素または石炭から得られる炭化水素系の液体供給原料の重質留分を水素化転化させるのに使用される沸騰床法には、一般に、水素化転化触媒からなる固体粒子を含む反応器の中で、最も普通には液体相および気体相状態にある炭化水素系供給原料を並行流で上昇させることによって、接触させることが含まれる。この反応ゾーンには一般に、反応器の底部近くに存在する固体粒子を抜き出す少なくとも1つの手段と、前記反応器の頂部近くにフレッシュな触媒を含む前記粒子を供給する少なくとも1つの手段とが含まれる。前記反応器には、最も普通には、前記反応器の内部または外部に位置させた、反応ゾーンから来る液体相をリサイクルさせることを可能とする少なくとも1つのループがさらに含まれる。前記のリサイクルが意図しているのは、当業者に公知の方法によれば、気体/液体/固体の3相操作において、反応ゾーンが適切な機能を果たすことを保証するのに充分なだけの、反応床の膨張(expansion)を維持することである。
沸騰床から来る多相混合物の分離は、たとえば特許文献1に記載されているような、第1の原理によれば、単一の反応器の外部かつ下流で実施される。
特許文献2では、他の原理にしたがって、直列に接続した2基の反応器を使用し、前記の2基の反応器の中間に外部気液分離器を加えることが提案されている。第1の反応器から来る気体および液体生成物を、前記の分離器で分離し、前記液体生成物の部分は前記第1の反応器にリサイクルして触媒の沸騰を維持し、その他のものは第2の反応器にフィードしている。
欧州特許出願公開第1,086,734号明細書 欧州特許出願公開第732,389号明細書
経済的な理由から反応器の後に設置される分離器が反応器よりは小さいことがほとんどであるため、このタイプの方法においては、この外部分離器の中の液体レベルを調節するのは非常に困難である。さらに、この外部分離器は反応器そのものと同一の圧力としなければならないので、前記のような分離器の設備費が必然的に高価になってしまう。
本発明の対象はまず第1に、少なくとも2つの処理チャンバーと、液体炭化水素の供給原料、気体供給原料および固体粒子が接触するゾーン(700)において第1の処理チャンバー中で生成される多相混合物中に含まれる液体留分と気体留分を分離する手段とを含む炭化水素を処理するための装置であり、前記装置は、
−第1の処理チャンバー(1)であって、前記ゾーン(700)の中に炭化水素の供給原料を導入するための手段(10)および気体供給原料を導入するための手段(20)、前記ゾーン(700)から来る気体フラクションと液体フラクションを分離するための前記チャンバーの内部の手段(280、310、350)、前記液体留分を集めるための手段(210、32)および前記液体留分を前記第1のチャンバー(1)の外部へ除去するための手段(50)、前記気体留分を前記第1のチャンバー(1)の外部へ除去するための手段(70)、ならびに前記チャンバー(1)の内部の前記液体留分の膨張のレベルを調節するための手段(130)を含む、第1の処理チャンバー(1)、
−前記液体留分の少なくとも一部を第2の反応チャンバー(2)に移送するための手段(50)、
−第2の処理チャンバー(2)であって、第2の接触ゾーン(701)、ならびに、前記第2のゾーン(701)の中へ、気体供給原料を導入する手段および第1の処理チャンバー(1)で生成された液体留分の少なくとも一部を含む液体供給原料を導入する手段を含む、第2の処理チャンバー(2)
を含むことを特徴とする。
前記装置は、第1のチャンバーの内部へ前記液体留分の一部をリサイクルさせるための手段がさらに含んでいてもよい。
本発明の1つの可能な実施態様において、前記第2の処理チャンバーはさらに、前記第2の接触ゾーンにおいて生成された気体留分と液体留分とを分離するための内部手段、前記液体留分を集めるための手段および前記液体留分を前記第2のチャンバーの外へ抜き出すための手段、前記気体留分を前記第2のチャンバーの外へ抜き出すための手段、ならびに、前記第2のチャンバーの中の液体留分の膨張レベルを調節するための手段、を含む。この装置は、第2のチャンバーの中の前記液体留分の一部をリサイクルするための手段をさらに含むのが好都合である。
上で述べてきた装置は、前記チャンバー内における接触ゾーンの膨張のレベルを調節するための手段をさらに含んでいれば、好都合である。
前記第2のゾーンへの導入手段は、液体供給原料のための補給手段をさらに含むことも可能である。
前記装置は、2つのチャンバーの間を移送される液体のスループットを調節するための手段をさらに含むことが好ましく、また、前記チャンバーから来る気体のスループットを調節するための手段をさらに加えることもできる。
本発明の1つの可能な実施態様において、少なくとも前記第1のチャンバーに含まれるのは、たとえば;
−接触ゾーンを出て行く気体留分および液体相を含む混合物のための少なくとも1つの流路を備えたリサイクル装置、
−前記チャンバーの内部で(単一または複数の)前記流路の直後に設置され、前記混合物を分離して液体のほとんどおよび気体を少量含む留分Aと、少量の液体を含む実質的には気体留分Bと、にする少なくとも1つの分離要素、
−前記チャンバーの上端近くに設け、留分Bを抜き出すことを可能とする、導管、
−リサイクル装置の延長部分であって、それを通って留分Aが重力によって流れ抜き出される、抜き出し導管、
−前記チャンバー内の前記液体相の膨張のレベルを調節するための手段であって、前記手段は、留分Bの出口オリフィスからの距離が、前記チャンバーの内径の0.05倍より大きいか等しくなるように前記のレベルを維持するよう設計される。
本発明はさらに、炭化水素の段階的処理方法にも関し、これは、前記方法の各段階において生成される多相混合物に含まれる液体留分と気体留分の分離を含み、前記方法は少なくとも以下の段階を含む:
a)炭化水素供給原料および気体供給原料を第1の処理チャンバーの中に導入し、そして前記炭化水素供給原料および前記気体供給原料を固体粒子と接触させる段階、
b)前記第1の反応チャンバーの内部で、段階a)を出て行く多相混合物中に含まれる液体留分と気体留分を分離する段階、
c)前記気体留分および液体留分を別々に、第1のチャンバーの外部に回収する段階、
d)前記第1のチャンバーから来る前記液体留分の少なくとも一部を気体供給原料と共に第2のチャンバーに導入し、前記液体留分と前記気体供給原料を第2のチャンバーの内部で固体粒子と接触させる段階。
より有利には、この方法にはさらに以下の段階が含まれる;
e)前記第2のチャンバーの内部で、段階d)を出て行く多相混合物中に含まれる液体留分と気体留分を分離する段階、
f)前記気体留分および前記液体留分を前記第2のチャンバーの外部で回収する段階。
n基のチャンバーを使用するこの方法の実施態様においては、nは2から10の間の整数であり、流体が流れる方向で見て上流側のチャンバー(n−1)から来る液体留分の少なくとも一部が、下流側に設置されたチャンバー(n)の中に導入される。
本発明によれば、前記固体粒子を移動させると、たとえば、前記チャンバーの下部のゾーン中で液体相中に懸濁された形態で分散させることができ、したがってこれは英語では「反応器スラリー」と一般に呼ばれているものである。本発明を好適に適用する場合、前記固体粒子を移動させるときには、沸騰床の内部に存在させることができる。スラリー床および沸騰床に関わる原理にしたがって機能させる反応器の例、およびそれらの主な用途については、たとえばP.トランブーゼ(P.Trambouze)、H.ファン・ランデゲーム(H.Van Landeghem)およびJ.P.ウォーキー(J.P.Wauquier)編「ケミカル・リアクターズ(Chemical Reactors)」(テクニップ(Technip)、1988年)に記載されている。本発明によれば、少なくとも第1の反応チャンバー(すなわち、内部分離を含むもの)においては、前記固体粒子は沸騰床またはスラリー床中にあるのが好都合である。第2の(またはその他の)チャンバーもまた、(それぞれ)沸騰床またはスラリー床として運転するのが好ましい。
より詳しくは、本発明を限定するわけではないが、本発明の用途は前記チャンバーの中に液体の状態で炭化水素を含めて導入された供給原料を転化させることにあり、前記転化は、最も一般的には触媒活性を呈する(触媒)固体相の存在下に、たとえば水素を含む気体相で反応させること(水素化転化)によって実施される。
本発明の範囲において処理できる供給原料は、以下のようなものであってよい、すなわち、直留の常圧蒸留残油または減圧蒸留残油、脱アスファルト残渣、たとえばコーキングから来るような転化法から誘導される残渣、石炭液化により製造された炭化水素の液体供給原料、原油、H−オイル(H−OIL)法によって製造されたものなどの、沸騰床のボトム液のためのハイバール(HYVAHL)処理法により製造されたもののような固定床水素化転化から誘導された残渣、あるいは、溶媒たとえばプロパン、ブタンまたはペンタンによって脱アスファルト化されたオイル、または直留からの脱アスファルト化減圧蒸留残油または減圧蒸留残油から通常得られるアスファルト、ライト・サイクルオイル(英語の命名でのライトサイクルオイル(light cycle oil)の略称LCO)、ヘビー・サイクルオイル(英語の命名でのヘビー・サイクルオイル(heavy cycle oil)の略称HCO)、デカンテッド・オイル(英語の命名でのデカンテッド・オイル(decanted oil)の略称DO)からなる群より選択される炭化水素系の留分または炭化水素系の留分の混合物によって希釈されたH−オイル(H−OIL)またはハイバール(HYVAHL)法からの減圧蒸留残渣、スラリーおよびガスオイル留分、特に減圧蒸留により得られるもので英語のVGO(減圧ガスオイル)として知られているものなどである。これらの供給原料は、これらの各種留分、特に常圧蒸留残油および減圧蒸留残油をどのような割合で混合して作ってもよい。それらには、ガスオイルの蒸留留分や、接触分解で製造されたヘビーガスオイルで、その蒸留範囲が一般に約150〜約370℃、またはさらには600℃または600℃を超えるものが含まれていてもよい。さらにそれらには、潤滑油の製造の際に得られる芳香族の抽出物が含まれていてもよい。本発明によれば、処理される供給原料は通常、常圧蒸留残油または減圧蒸留残油もしくはそれらの残渣の混合物である。
さらに本発明は、炭化水素供給原料のための水素化処理方法、たとえば水素化脱硫、水素化脱窒、水素化脱金属または水素化脱芳香族のような方法に適用することも可能である。
その最も一般的な形態においては、本発明の対象の1つは、その内部で最も普通には化学反応を実施する一連のチャンバーを含む装置であって、それによって前記反応によって製造される各種留分の分離、より詳しくは前記反応によって生成される液体流出物と気体流出物との分離を達成することを可能とする。
本発明によって、たとえば、装置の出口のところで、気体の中への液体の同伴を最小限にとどめることと、実質的に気体を含まない液体を生成することを同時に可能となる。
この装置またはこの方法を適用することによってさらに、そのユニットの処理能力の面でも、前記ユニットにおいて得られる反応生成物の収率の面においても実質的な増加を達成することも可能となる。
さらに本発明により、いくつかの連続反応器の間における前記液体の移送を、単純かつ効果的な方法で調節することも可能となる。
その上、本発明によって、その2基の反応器の間での補助的な分離手段が不必要となるために、その方法が単純化され、装置のコストも低減できるようになる。
本発明はまた、既存のユニットを最新化する分野においても、容易かつ低コストで応用できるようになるであろう。
本発明についてのその他の特徴、詳細および利点は、図1および2を用いた以下の説明を読めばさらに明瞭になるであろうが、それらは本発明の実施態様を限定するものではない。
図1に示したものは、仏国特許出願番号第01/09055号明細書にすでに記載されているものと同様の原理に基づいたもので、本発明を達成するために使用可能な、沸騰床700の内部で水素(H)と触媒粒子の存在下で、大量の炭化水素の供給原料の水素化転化を実行させるための反応器1を、非限定的に示したものである。反応器1の頂部には、気液分離のための内部機器が取り付けられている。
たとえば、少なくとも1相の気体相および1相の液体相を含む混合物の分離機器は、チャンバーの中で一体化されていてもよいが、少なくとも以下のものを含む:
−前記混合物のための少なくとも1本の流路を備えたリサイクル・トラフのような機器で、前記流路にはたとえば(単一または複数の)管状シャフトを備えておくことができ、同シャフトにはその内部で遠心運動を起こせるような挿入物を備えているのが好ましい、
−前記(単一または複数の)シャフトの直後に設置する第1の分離要素またはメインの分離器で、前記混合物を、液体のほとんどおよび気体を少量含む留分Aと、少量の液体を含む実質的には気体の留分Bと、に分離することを可能とする分離器、
−前記チャンバーの上部近くに設置する第1の導管で、メインの分離器から出てくる気体留分Bを実質的に除去する導管、
−前記リサイクル・トラフに続いている導管であって、その中を通って前記メインの分離器から出てくる液体のほとんどを含む留分Aが重力によって流れ、抜き出される第2の導管で、前記機器には前記チャンバー内の前記液体相の膨張のレベルを調節するための手段(130)をさらに含み、前記レベルが留分Bの出口オリフィスから前記チャンバーの内径の0.05倍よりも大きいか等しい距離、好ましくは前記直径の0.1倍よりは大きい距離に保たれるように、前記手段が設計されており、前記の距離は、本発明によれば、技術的に可能な限り小さくして、通常前記直径の0.05倍から20倍までの間とする。前記第2の導管(留分A抜き出し用)に、前記留分のリサイクルと抜き出しに分離する手段を含ませることも可能である。
しかしながら、当然のことではあるが本発明は、そのような機器の使用に限定されるものではなく、公知の同等の気液分離機器を、本発明の範囲を超えることなく、使用することができる。
前記反応器1に、導管10によって液体供給原料(たとえば重質炭化水素の混合物を含む)を、そして導管20によって気体供給原料(たとえばそのほとんどが水素)を供給し、その2相の混合を反応器1の上流側(図1の場合)または反応器そのものの中で実施することができる。本明細書においては、「上流側(upstream)」および「下流側(downstream)」という用語は、本設備における流体の流れる方向に対して見たものと定義する。液体供給原料および気体供給原料を分配(distribution)させるために使用する機器200を、反応器の底部に設置する。機器200の流路を抜けた後、液体供給原料および気体供給原料は沸騰床700の内部に入って、当業者公知のサイズ、形状を有し、最適化された固体触媒粒子と接触して、予定の反応に与る。前記触媒粒子は、上向きの速度を有する液体相の中に浮遊された状態で保持されている。最も普通には、前記の速度によって、固体触媒粒子床の膨張割合が決まってくる。レベル500は、気体および液体の気泡の流路で引き起こされる攪拌によってわずかに乱流となった平面(turbulent plane)からなり、固体触媒粒子リッチなゾーンの境界を定めている。このレベルは、固体粒子の残留量を与えれば、その大半は実質的に液体のスループットに依存し、さらにその程度は低いがその反応ゾーンを通過する気体のスループットに依存する。レベル500より上には、前記粒子はほとんど同伴されない。前記粒子床の限界を示す界面500と、界面600との間に位置するゾーンは、圧倒的に気体留分と液体留分との混合物からできている。一般的には、連続の液体留分の中を気体留分が気泡の形で流れている。界面600より上の、ゾーン800の中は実質的に気体相で、連続した気体相の中に液体の飛沫が分散している。
この触媒は、反応器中のゾーン700から出てくる液体留分のリサイクルによって沸騰状況となっていて、それによって、反応の動力学的制約に合わせた液体の表面速度が維持されている。この目的のために、流体を通過させ固体粒子の大部分を除去することを可能とする挿入物を有する導管220を備えた、リサイクル・トラフとなりうる集液機器210によって、界面600より下で反応器から液体を抜き出す。前記機器210は最も普通には、反応器1の中心部に設置し、好ましくはその上部はほぼ円錐形とする(たとえば、米国特許第4,221,653号の記載参照)。図1に見られるように、前記機器210は少なくとも部分的に、最も普通にはそのほとんどが、界面500と界面600で画定され、実質的には液体相を含んでいるゾーンの中に沈んでいる。機器210から出た液体は、下降導管30、次いでポンプ190へ流れる。ポンプ190が押し上げると、前記液体は導管40を通って移送され、分配手段200から見て反応器の上流側の中に再び注入される。本発明の好ましい実施態様によれば、図1に見られるように、導管31が導管30の内部に取り付けられており、その導管31の上側の部分は実質的に液体相の中に挿入されていて、それによって液体レベル600に近いところにある液体を回収して、反応チャンバー700の外側に送り出すことが可能となっている。
集液機器210には一連の機器類が接続されていて、それにより沸騰床700から出てくる生成物の気液分離を促すことが可能となっているが、回収される液体の中に気体が同伴されていると、公知のことであるが、ポンプ190の正常な運転を妨害する。小さな気泡の合体とそれによる液体留分からの気体留分の分離を促進する目的で、1つまたは複数の分離手段(280、310、350)を反応器1の内側で使用するが、そのようなものとしてはたとえば、流れの中で渦効果を促進するサイクロン型の機器または同等の各種機器からなるものがある。分離手段(280、310、350)はチャンバー1の上側部分、すなわち、少なくとも部分的には実質的に気体相を含むゾーン800の中に、位置している。
集液機器210は、上記のように導管30およびリサイクル系(190、40)に送液することを可能としているが、これはさらに、反応器1の内側に位置していて、有利には、反応器1を囲むチャンバーの軸のまわりにほぼ軸対象、一般には円錐形となっていて、その最大の部分の寸法では、一般に反応器の断面の50〜100%の間、好ましくはその断面の80〜98%の間で表される断面をカバーしている。ポンプ190は好ましくは反応器の外側に設置するが、本発明の範囲を超えることなく、前記チャンバーの内側に設けることもまた可能である。反応から来る液体生成物のうちの反応器1の内部へリサイクルされない部分は、図1にみられるように、導管31の延長部分である導管50によって抜き出す。当然のことながら、本発明はこの実施態様に限定されるものではなく、たとえば本発明の範囲を超えることなく、液体生成物の前記の抜き出しをリサイクルループから直接に実施することも可能であり、その場合、ポンプ190よりも上流側(導管30に接続することによって)あるいはその下流側(導管40に接続することによって)のいずれにおいても可能である。
分離手段から出てきたガスで、液体の大部分を除いたものは、チャンバーの頂部から導管70により抜き出して、可能なその後の処理にかける。一般に導管70の内部を循環するガスは、分離手段280、310、および350を組合せて使用する効果により、10質量%未満、好ましくは7%未満、非常に好ましくは1%未満の液体しか含んでいない。
導管30から出て来る、実質的にはほとんどの気体を除去した液体生成物は、液体のためのリサイクルライン40を経由し、リサイクルポンプ190の力により、反応器から下流側へリサイクルされる。この液体流出物には、リサイクル・トラフ210の上で使用した分離手段280、310、350の効果によって、非常に少量の気体、一般には2質量%未満、最も普通には1質量%未満の気体しか含まない。
本発明の可能な実施態様によれば、反応器1内部の界面500のレベルを調節するために、測定および調節手段を用いて、反応器が適切に機能できることを保証する。たとえば、ガンマメーターを使用して反応器内の密度分布を評価することで、界面500のレベルを正確に測定することが可能となると考えられる。この手段を用いて得られたレベルの測定値を制御ループ175に供給して、オペレータが指令装置176に入力した設定値と比較することによって、リサイクルポンプ190の回転速度を調節することができる。このようなシステムを設けておけば、界面500のレベルがある設定値よりも低くなった場合は、ポンプ190の回転速度を上げることで、リサイクルループの中のリサイクル液体のスループットが増加し、その結果反応器の中の液体の表面速度が増加し、それに従って触媒床の膨張割合が大きくなるので、レベルが修正される。
反応器1の界面600のレベルを調節するためには、たとえば典型的には反応器に取付けた、所望の界面より少し上に位置する140と同じ界面より少し下に位置する150の2つの圧力取出し口を有する差圧センサーを用いて、反応中の密度分布を評価することが考えられる。これら圧力取出し口での閉塞を防止するために、既知の調節した量の気体(たとえば、元の気体供給原料)または液体(たとえば、リサイクル液体)を、圧力取出し口のレベルに注入することができる。この方法により得られたレベルの測定値を制御ループ130に送り、それによってたとえば指令要素131からの指示で、反応器の液体生成物のための抜き出し導管50にあるスライド弁100の開閉を調節するようにする。上述のように前記導管50は、導管30の中に位置する導管31の下流に設けるのが好ましい。このようなシステムを設けておけば、界面600が所定の設定値よりも低くなった場合には、スライド弁100を少なくとも部分的に閉じ、配管50から抜き出す液体のスループットを減らし、それによってリサイクルする液体留分の量を増やすと、配管10および20からの気体および液体の原料流のスループットが一定であるのなら、反応器1内の界面600の位置が上がることになり、界面レベルが修正される。界面600の上昇は、導管31の中に、この界面より上に位置する液体を注入することで釣り合いがとられる。スライド弁100の役目は、チャンバー700と下流の装置との間の圧力差を調節することだけである。
図2は、2つの水素化転化反応器を直列に配列した装置を含む本発明の実施態様を示している。図2に示されているのは、2つの反応器1と2で、反応器1から出てくる液体流出物が、反応器2の液体供給原料として使用されている。
図1に関して上で定義した原理により、液体供給原料が導管10で運ばれてきて、配管20により移送されてきた水素の流れと混合されてから、反応器1に注入されている。気液分離システム210によって、液体レベル600を一定の高さに保つことが可能となり、1質量%未満の気体しか含まない液体をポンプ190にリサイクルさせることで床700の沸騰を可能とする。分離機器210の出口で、実質的に液体留分を全く含まない反応器塔頂の気体を、反応器2から出てくる気体流出物と同時に、配管70によって気体精製ループに送る。ポンプ190は、気液分離機器から出て機器210で集めリサイクル導管30に入った液体生成物の一部を、配管40によって確実にリサイクルさせる。配管50は、導管32の延長部分に相当しポンプ190より上流側に位置するが、第1の反応器1から出てくるリサイクルしない液体留分を反応器2に移動させることを可能とする。
本発明の範囲を超えることなく、液体炭化水素のさらなる供給原料を、配管11によって第2の反応器への入口で注入することも可能である。
本発明によれば、反応器2に導入される液体供給原料は、部分的または全体的に、反応器1から出てくる液体流出物からなっていてもよい。前記反応器2には、導管21によって気体供給原料(主として水素を含む)をさらに供給するが、(単一または複数の)液体相(リサイクルされていない液体留分および場合によっては液体炭化水素の追加の供給原料を含む)との混合は、図2に示したように反応器2よりも上流側で実施しても、あるいは反応器そのものの内部で実施してもよい。導管32から反応器2への液体の移送は、反応器1の圧力を反応器2のそれよりも若干高くしておいて、圧力差の効果によって好適に実施することができる。反応器1と2の間の圧力差は、たとえば、導管70に接続しているスライド弁102および103の開閉によって制御することができる。反応器1から出てくる液体相のスループットは、導管50に設けられたスライド弁100によって、流れを乱すことなく、好適に制御することができる。反応器2の中で、導管50によって移送されてきた供給原料を気体流れ21と混合する。沸騰床701中での反応が済むと、反応器1に設けたのと同じタイプのリサイクリング要素211および1つまたは複数の分離手段によって、反応生成物から得られる気体留分と液体留分との分離および抜き出しが確実に実施される。液体相は沸騰ポンプ191に向けて導管31により移送され、気体相は反応部の頂部から抜き出されて、反応器1から出てきた気体流出物に合流する。ポンプ191で送り出すことによって、配管41により反応器2の中へ液体を確実にリサイクルさせる。導管33および配管51を経由して反応器2から出てくる液体の一部は、集めるか場合によっては次の処理、たとえば、前段とその構造および機能が同一の第3の反応器に送る。スライド弁101によって、前記反応器2から出て行く液体留分に見合うだけのリサイクルを行うことによって反応器2の液体レベル601を一定に保つことがさらに可能となる。レベル調節機器の132と177は、図1に関してすでに説明した機器130と175にその構造および機能が類似したものであるが、それらによって反応器2の界面601と501のレベルの調節が可能となる。
図2では、複数の反応器を直列に使用した場合の、本発明による分離機器を使用することからくる利点が示されている。沸騰床を使用した転化方法を実施する場合には、液体供給原料の転化を最適にするには、2つの反応器を直列に接続するのが有利である。1つまたは複数の内部分離手段(280、310、350)を使用し、場合によっては、反応器1および2の手段130および132をそれぞれ使用して界面レベル600および601を調節することを組み合わせると、すべての気体生成物、特に未消費の水素および水素化転化反応によって生成する最も軽質な炭化水素を、導管70によって抜き出すことが可能になり、そして反応器2には、第1の反応器から出てくる液体供給原料だけを、配管50を通して、2つの反応器の間で中間の分離をすることもなく、送ることが可能となる。
このように、図2の実施態様で説明した本発明によれば、第2の反応器の容積が一定としても、第1のチャンバーの内側で気体および液体流出物を本発明にしたがって分離することで、処理すべき液体供給原料を第1の反応器の中により大量に導入することが可能となり、それによってそのユニットの処理能力が大幅に向上する。さらに、本発明によれば、触媒粒子がリサイクルループへかなり同伴されるような反応床の内部の気体の表面速度としなくても、そのような処理能力における向上を達成することが可能である。
以下の実施例を比較することによって、本発明に付随する利点を説明する。実施例1(比較例)は、残渣の水素化転化において、従来からの方法において使用されていたユニットを用いて得られた結果を示す。
実施例2では、本発明により機能するユニットを用いて得られた転化率を比較することが可能である。
実施例3では、本発明により機能するユニットを用いて得られた処理能力を比較することが可能である。
これらの実施例は、沸騰床として機能するパイロットユニットで実施した実験の結果である。別の実験をスラリータイプの反応器中で適当なポンプを用いて実施したが、同様の結果が得られた。
(比較例)
サファニア産の高真空残油(RSV、フランス語でresidu sous vide)を処理する。その密度は15℃で1.048である。収量はすべて、100(質量による)のRSV供給原料を基準にして計算したものである。
直列に接続し、沸騰床の原理で運転される2基の反応チャンバーを含むパイロットユニット中で高真空残油を処理する。元々のRSV供給原料をすべて、第1の反応器中に導入し、第1の反応器から出てくる流出物を全部、中間の分離をすることなく直接に第2の反応器の中に再注入する。それぞれの反応器の全容積は2リットルである。
このパイロットユニットは、アクセンス・カンパニー(Axens company)から市場に出されているH−オイル(H−OIL)法に従った沸騰床中で高真空残油を水素化処理する工業的ユニットを模したものである。この反応器の中での流体の流れは、工業用ユニットの場合と同じで、上向きである。
操作条件は以下の通りである:
−供給原料のスループット(第1の反応器):P=0.1MPa、T=15℃で、1.4L/h(または、実験条件下で2L/h)、
−全圧:絶対圧で、156バール(第1および第2反応器)、
−水素の流れ:第2の反応器の入口では、P=0.1MPa、T=15℃で560L/h(または、反応条件下で8.7L/h)、P=0.1MPa、T=15℃で280L/h(または、反応条件下で約4.3L/h)。
−2基の反応器の内部温度:410℃。
この2基の反応器で使用した触媒はNiMo触媒である。
第2の反応器から出てくる生成物を、実験室で分留して、ガソリン留分(沸点範囲が、開始点(IP)から150℃の間)、ガスオイル留分(沸点範囲、150〜375℃の間)、減圧蒸留留出物留分(範囲、375〜540℃)、そして残油留分(蒸留点、540℃より高)に分離した。
第2の反応器の出口で得られた生成物の分留後の各種のスループット(質量パーセントで表す)は以下の通りである:
生成物 収量
硫化水素 4.3
気体 2.0
ガソリン(IP〜150℃) 2.5
ディーゼル油(150〜375℃) 14.8
減圧ガスオイル(375〜540℃) 24.6
残油(540℃より高) 51.8
(本発明実施例)
この場合の供給原料は先行実施例に使用したものと同じである。反応条件も実施例1の場合と同様とする。第1のチャンバーの内部では、本発明に従って分離機器を使用し、それによって、気体流出物と液体流出物とを分離し、液体留分中に含まれる気体留分が1重量%未満となるようにするが、反応器のサイズおよび触媒床の容積は同じにとどめる。
この機器のおかげで、第2の反応器の中に導入される気体流出物の容積は、第1の段階において生成した炭化水素ガスが全部第2の反応器の中に注入される実施例1の場合に比較すると、かなり減少する。第2の反応器の入口における唯一の気体のスループットは、第1の反応器から来る極めて少量の気体のスループット(1重量%未満)と、第2の反応器への追加の水素のスループット(P=0.1MPa、T=15℃で280L/h、または反応条件下で約4.3L/h)とからなる。第2の反応器に入る液体供給原料のスループットは、全体的に第1の反応器から抜き出した液体留分からなる。
第2の反応器の出口で得られた生成物の分留後の各種のスループット(質量パーセントで表す)は、実施例1と同様である。
生成物 収量
硫化水素 4.1
気体 2.0
ガソリン(C5〜150℃) 2.3
ディーゼル油(150〜375℃) 18.1
減圧ガスオイル(375〜540℃) 32.7
残油(540℃+) 40.8
実施例1と実施例2を比較すれば、本発明では最終的な残油の量を11%減らすことが可能であることが判る。
したがって本発明では、この水素化転化法において出てくる最も軽質な炭化水素の留分はほぼ一定に保ちながら、残油の転化を有意に増加させることが可能である。
(本発明実施例)
この実施例では、本発明を適用することによって、一定の反応容積のユニット、たとえば既存のユニットを補修(retrofitting)する(英語の用語では言えば改修(revamping)する)という点において、処理能力を改良することが可能となることを示す。
実施例1と同一の供給原料を処理するために、実施例1で使用したのと同じサイズの2基の反応器を使用する。実施例2の場合と同じ機構に従って、第1の反応器の内部で気体生成物を液体から分離する。分離をして得られた液体を、ユニットのトータルの転化レベルを実施例1の場合と同程度にするような追加の精製水素と共に、第2の反応器の中に注入する。
それによって、反応器容積は一定でありながら、第1のチャンバーの内部における反応の第1段階の間に分離された気体状の炭化水素の容積があるために、第2の反応器の出口における残油転化率を一定にしても、(RSV)の初期供給原料の量を増やして注入できるようになる。この場合、第2のチャンバーの出口における最終的な残油の割合は51.8%と同じであるが、実施例1のユニットの処理能力は、本発明により改修することで、著しく増加して、実験条件下における供給原料スループットとして3.7L/h(または、トータルの供給原料スループットが2.6kg/h)が得られ、これは、実施例1の条件と比較すれば、1.2kg/hの増加である。
従ってこの装置を適用することによって、そのユニットの処理能力を約85%向上させることが可能となる。
第1のチャンバー中の沸騰床の出口において、気体留分と液体留分を内部で分離するための機器を備えた第1のチャンバーの実施態様を示すフローシートである。 2基の反応チャンバーを直列に使用する本発明の実施態様を示すフローシートである。
符合の説明
1、2 処理チャンバー
10、11 炭化水素供給原料導入手段
20、21 気体供給原料導入手段
30、31 液体のほとんどと気体を少量含む留分の抜き出し導管
32、33 液体留分を集めるための手段
40、41 液体留分の一部をリサイクリングするための手段
50、51 液体留分を抜き出すための手段
70、71 気体留分を抜き出すための手段
100、101 液体のスループットを調節するための手段
102、103 気体のスループットを調節するための手段
130、132 液体相の膨張のレベルを調節するための手段
175、177 接触ゾーンの膨張のレベルを調節するための手段
190、191 液体留分の一部をリサイクリングするための手段
210、211 液体留分を集めるための手段(リサイクル装置)
280、310、350 気体留分と液体留分とを分離するための手段
700、701 接触ゾーン

Claims (15)

  1. 少なくとも2つの処理チャンバーと、液体炭化水素の供給原料、気体供給原料および固体粒子が接触するゾーン(700)において第1の処理チャンバー中で生成される多相混合物中に含まれる液体留分と気体留分を分離する手段とを含む炭化水素を処理するための装置であり、前記装置は、
    −第1の処理チャンバー(1)であって、前記ゾーン(700)の中に炭化水素の供給原料を導入するための手段(10)および気体供給原料を導入するための手段(20)、前記ゾーン(700)から来る気体フラクションと液体フラクションを分離するための前記チャンバーの内部の手段(280、310、350)、前記液体留分を集めるための手段(210、32)および前記液体留分を前記第1のチャンバー(1)の外部へ除去するための手段(50)、前記気体留分を前記第1のチャンバー(1)の外部へ除去するための手段(70)、ならびに前記チャンバー(1)の内部の前記液体留分の膨張のレベルを調節するための手段(130)を含む、第1の処理チャンバー(1)、
    −前記液体留分の少なくとも一部を第2の反応チャンバー(2)に移送するための手段(50)、
    −第2の処理チャンバー(2)であって、第2の接触ゾーン(701)、ならびに、前記第2のゾーン(701)の中へ、気体供給原料を導入する手段および第1の処理チャンバー(1)で生成された液体留分の少なくとも一部を含む液体供給原料を導入する手段を含む、第2の処理チャンバー(2)
    を含むことを特徴とする装置。
  2. 第1のチャンバー(1)において、前記液体留分の一部についてリサイクルする手段(30、190、40)をさらに含む、請求項1に記載の装置。
  3. 前記第2のチャンバーが、第2の接触ゾーン(701)から来る前記気体留分と液体留分を分離するための内部手段、前記液体留分を集めるための手段(211、33)および前記第2のチャンバー(2)の外部へ前記液体留分を抜き出すための手段(51)、前記第2のチャンバー(2)の外部へ前記気体留分を抜き出すための手段(70)、ならびに前記第2のチャンバー(2)中の前記液体留分の前記膨張のレベルを調節するための手段(132)をさらに含む、請求項1または2に記載の装置。
  4. 第2のチャンバー(2)内において、前記液体留分の一部をリサイクリングするための手段(31、191、41)をさらに含む、請求項3に記載の装置。
  5. 前記チャンバー(1、2)内の接触ゾーン(700、701)の膨張のレベルを調節するための手段(175、177)をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記第2のチャンバーの前記導入手段が、前記液体供給原料を補給するための手段(11)をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 両方のチャンバー(1、2)の間で、前記液体を移送する前記スループット(throughput)を調節するための手段(100)をさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 前記チャンバー(1、2)から来る前記気体のスループットを調節するための手段(102、103)をさらに含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。
  9. 少なくとも前記第1のチャンバーが:
    −前記多相混合物のための少なくとも1本の流路を備えたリサイクル装置(210)、
    −前記チャンバー(280)の内部で(単一または複数の)前記流路の直後に設置され、前記混合物を分離して液体のほとんどおよび気体を少量含む留分Aと、少量の液体を含む実質的には気体留分Bと、にする少なくとも1つの分離要素、
    −前記チャンバーの上端近くに設け、留分Bを抜き出すことを可能とする導管(70)、
    −リサイクル装置(210)の延長部分であって、それを通って留分Aが重力によって流れ、抜き出される、抜き出し導管(30)、
    −前記チャンバー内の前記液体相の膨張のレベルを調節するための手段(130)であって、留分Bの出口オリフィスからの距離が、前記チャンバーの内径の0.05倍より大きいか等しくなるように前記のレベルを維持するよう設計されている前記手段、を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置。
  10. 炭化水素のための段階的(staged)処理方法であって、前記方法のそれぞれの段階で生成された前記多相混合物に含まれている液体留分と気体留分の分離を含み、前記方法の特徴とするところが少なくとも以下の段階を含むことであって:
    a)炭化水素供給原料および気体供給原料を第1の処理チャンバーの中に導入し、そして前記炭化水素供給原料および前記気体供給原料を固体粒子と接触させる段階、
    b)前記第1の反応チャンバーの内部で、段階a)を出て行く多相混合物中に含まれる液体留分と気体留分を分離する段階、
    c)前記気体留分および液体留分を別々に、第1のチャンバーの外部に回収する段階、
    d)前記第1のチャンバーから来る前記液体留分の少なくとも一部を気体供給原料と共に第2のチャンバーに導入し、前記液体留分と前記気体供給原料を第2のチャンバーの内部で固体粒子と接触させる段階、
    を含む方法。
  11. e)前記第2の反応チャンバーの内部で、段階d)を出て行く多相混合物中に含まれる液体留分と気体留分を分離し、
    f)前記気体留分および前記液体留分を前記第2のチャンバーの外部で回収する、
    請求項10に記載の方法。
  12. n基(nは2から10の間の整数である)のチャンバーを使用し、流体が流れる方向で見て上流側のチャンバー(n−1)から来る液体留分の少なくとも一部が、下流側に設置されたチャンバー(n)の中に導入される、請求項10または11に記載の方法。
  13. 直留の常圧蒸留残油または減圧蒸留残油、脱アスファルト残渣、前記転化法または、沸騰床のボトム液に対する水素化処理方法から誘導される残渣、溶媒により脱アスファルトされたオイル、アスファルト、ライト・サイクルオイル、ヘビー・サイクルオイル、デカンテッド・オイルによって形成されたものの群から選ばれる炭化水素留分、スラリーおよびガスオイル留分、特に減圧蒸留により得られるものによって形成されるもの、からなる群に含まれる、供給原料または供給原料の混合物の水素化処理または水素化転化のための、請求項10〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 少なくとも前記第1の反応チャンバー内において沸騰床で操作される、請求項10〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 少なくとも前記第1の反応チャンバー内においてスラリー床で操作される、請求項10〜13のいずれか1項に記載の方法。
JP2004050939A 2003-02-26 2004-02-26 炭化水素の処理方法および処理装置、ならびに前記処理により生成された相の分離のための方法および処理装置 Withdrawn JP2004256815A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/373,197 US20050075527A1 (en) 2003-02-26 2003-02-26 Method and processing equipment for hydrocarbons and for separation of the phases produced by said processing

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004256815A true JP2004256815A (ja) 2004-09-16

Family

ID=32868658

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004050939A Withdrawn JP2004256815A (ja) 2003-02-26 2004-02-26 炭化水素の処理方法および処理装置、ならびに前記処理により生成された相の分離のための方法および処理装置

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20050075527A1 (ja)
EP (1) EP1466958A3 (ja)
JP (1) JP2004256815A (ja)
BR (1) BRPI0400571A (ja)
CA (1) CA2458410A1 (ja)
MX (1) MXPA04001690A (ja)
PL (1) PL365507A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009520062A (ja) * 2005-12-16 2009-05-21 シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド 新規の反応器分離システムを有する反応器を用いて重油を品質向上するための方法
JP2009520063A (ja) * 2005-12-16 2009-05-21 シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド 一貫した重油の品質向上方法及びインライン水素化仕上げ方法
JP2009520061A (ja) * 2005-12-16 2009-05-21 シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド 高活性スラリー触媒組成物を使用する重油の品質向上方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007066142A1 (en) * 2005-12-06 2007-06-14 Johnson Matthey Plc Gas distributor
WO2011042617A2 (fr) * 2009-10-08 2011-04-14 IFP Energies Nouvelles Procede d'hydroconversion de charges lourdes carbonees integrant une technologie a lit bouillonnant et une technologie en slurry
IT201600080574A1 (it) * 2016-08-01 2018-02-01 Luigi Patron Sistema e metodo di idroconversione di oli pesanti mediante un reattore a catalizzatore disperso in singolo stadio di reazione con riciclo, a doppia estrazione di liquido di reazione dal reattore

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4354852A (en) * 1981-04-24 1982-10-19 Hydrocarbon Research, Inc. Phase separation of hydrocarbon liquids using liquid vortex
US5219532A (en) * 1987-08-20 1993-06-15 Amoco Corporation Reduced gas holdup in catalytic reactor
US5066467A (en) * 1990-10-05 1991-11-19 Texaco Inc. Liquid degasser in an ebullated bed process
ZA961830B (en) * 1995-03-16 1997-10-31 Inst Francais Du Petrole Catalytic hydroconversion process for heavy petroleum feedstocks.
FR2798864B1 (fr) * 1999-09-24 2001-12-14 Inst Francais Du Petrole Systeme de separation gaz/liquide intervenant dans un procede de conversion d'hydrocarbures
FR2826876B1 (fr) * 2001-07-06 2003-09-26 Inst Francais Du Petrole Dispositif interne de separation d'un melange comprenant au moins une phase gazeuse et une phase liquide

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009520062A (ja) * 2005-12-16 2009-05-21 シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド 新規の反応器分離システムを有する反応器を用いて重油を品質向上するための方法
JP2009520063A (ja) * 2005-12-16 2009-05-21 シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド 一貫した重油の品質向上方法及びインライン水素化仕上げ方法
JP2009520061A (ja) * 2005-12-16 2009-05-21 シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド 高活性スラリー触媒組成物を使用する重油の品質向上方法
JP2012255158A (ja) * 2005-12-16 2012-12-27 Chevron Usa Inc 一貫した重油の品質向上方法及びインライン水素化仕上げ方法
KR101409594B1 (ko) 2005-12-16 2014-06-20 셰브런 유.에스.에이.인크. 통합화된 중유 개량 및 인라인 수소화피니싱 공정

Also Published As

Publication number Publication date
CA2458410A1 (fr) 2004-08-26
EP1466958A2 (fr) 2004-10-13
US20050075527A1 (en) 2005-04-07
MXPA04001690A (es) 2004-12-02
EP1466958A3 (fr) 2005-10-19
PL365507A1 (en) 2004-09-06
BRPI0400571A (pt) 2005-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2865139C (en) Process for co-directional solvent addition to bitumen froth
JP6046136B2 (ja) 溶存水素を含む原料の沸騰床プロセス
EA012639B1 (ru) Способ гидропереработки сырой нефти с использованием жидкостного рециркуляционного реактора
KR102447843B1 (ko) 낮은 침전물 함량을 갖는 연료 오일의 제조를 위한, 고정층 수소 처리 단계, 부유층 히드로크래킹 단계, 성숙 단계 및 침전물 분리 단계를 포함하는 석유 공급원료의 전환 방법
US9956503B2 (en) Method for separating a feed material containing immiscible phases of different densities
SA516371240B1 (ar) عملية من أجل تحويل مخزون تلقيمة هيدروكربون ثقيل
KR20150010712A (ko) 석유화학제품을 생산하기 위한 원유의 통합된 슬러리 수소화공정 및 스팀 열분해 공정
WO2009085436A1 (en) Simultaneous metal, sulfur and nitrogen removal using supercritical water
EA013065B1 (ru) Способ гидропереработки сырой нефти
US10260009B2 (en) Hydroprocessing method with high liquid mass flux
AU2014221152A1 (en) Improved separation of solid asphaltenes from heavy liquid hydrocarbons using novel apparatus and process ("IAS")
TWI433922B (zh) 在反應器頂部注入饋料之重質饋料沸騰床模式加氫轉化方法
KR20100106989A (ko) 상압잔사유의 업그레이드 공정
RU2662437C2 (ru) Способ переработки тяжелого углеводородного сырья, включающий селективную деасфальтизацию с повторным использованием деасфальтированного масла
JP2015512987A (ja) 統合された気液分離を用いた、水蒸気分解処理及びシステム
WO2014031970A1 (en) Hydrovisbreaking process for feedstock containing dissolved hydrogen
JP2004256815A (ja) 炭化水素の処理方法および処理装置、ならびに前記処理により生成された相の分離のための方法および処理装置
WO2018025282A1 (en) Hydroconversion system and method for heavy oils using a dispersed catalyst reactor in a single reaction stage with recycling, with double extraction of reaction liquid from the reactor
JP4329313B2 (ja) 少なくとも1つのガス相および液相からなる混合物の内部分離装置
US20150315478A1 (en) Systems and methods for field treating heavy or otherwise challenging crude oils
CN110496423B (zh) 用于限制旋涡和固体沉积物的装置
WO2009085999A2 (en) Reactor for heavy oil upgrade and method of use
US20030021738A1 (en) Internal device for separating a mixture that comprises at least one gaseous phase and one liquid phase
JPH0572439B2 (ja)
CN115074151B (zh) 一种液相加氢反应系统及其原料油强化混氢装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070501