JP2004252884A - コンテンツ配信変換装置及びコンテンツ配信変換方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユニキャスト用のコンテンツ配信装置に保持されたコンテンツに対し同報配信を可能とするコンテンツ配信変換装置及び方法を提供する。
【解決手段】コンテンツ配信変換装置300、350において、コンテンツをコンテンツ配信装置100、110からユニキャスト用の制御プロトコルを用いてコンテンツを取得し、当該コンテンツを同報用の広告プロトコルを用いて1以上の受信端末200等へ同報配信する。また、コンテンツ配信変換装置300、350においてコネクション型プロトコルによりコンテンツを取得した場合には、コネクションレス型のプロトコルに変換し、変換後のコンテンツを同報配信する。これにより、ユニキャストを前提としたコンテンツ配信装置100、110からでも、コンテンツ配信変換装置300、350を介することにより、1以上の受信端末200等へ同報配信することが可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】コンテンツ配信変換装置300、350において、コンテンツをコンテンツ配信装置100、110からユニキャスト用の制御プロトコルを用いてコンテンツを取得し、当該コンテンツを同報用の広告プロトコルを用いて1以上の受信端末200等へ同報配信する。また、コンテンツ配信変換装置300、350においてコネクション型プロトコルによりコンテンツを取得した場合には、コネクションレス型のプロトコルに変換し、変換後のコンテンツを同報配信する。これにより、ユニキャストを前提としたコンテンツ配信装置100、110からでも、コンテンツ配信変換装置300、350を介することにより、1以上の受信端末200等へ同報配信することが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテンツ配信装置から1以上の受信装置にコンテンツを配信するシステムにてネットワーク上に位置するコンテンツ配信変換装置であって、遠隔のコンテンツ配信装置からコンテンツをユニキャストで取得し当該コンテンツを1以上の受信端末に同報配信するコンテンツ配信変換装置、及びコンテンツ配信変換方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネット上で1対多の放送型通信を実現するための技術としてマルチキャスト技術があるが、実際のインターネット上にはマルチキャスト機能を持たないルータが多く、マルチキャストを使えるネットワークは限られている。また、携帯電話のネットワークはユニキャストベースのネットワークであり、そのままでは1対多の放送型通信は不可能である。
【0003】
ユニキャストベースのネットワーク上で1対多の放送型通信を可能とする従来技術としてMbone(Internet Multicast Backbone)がある。このMBoneではマルチキャストをサポートするネットワーク内にMBoneルータを設置し、当該ネットワーク内の受信端末に対してはマルチキャストによりパケットを転送する。一方、Mboneルータ間がユニキャストしか通さないネットワークである場合には、パケットのカプセル化によりユニキャストでパケットを転送する。このように、通信経路中にユニキャストしか通さないネットワークがあってもカプセル化によるトンネリング手段によりマルチキャストを実現することが可能となる。
【0004】
マルチキャストを実現する技術は、例えば、下記の特許文献1〜3に開示されている。このうち特許文献1に示される方法では、受信端末がマルチキャストをサポートしていない場合でも、ネットワーク内のゲートウェイ装置がマルチキャストパケットを受信し、当該受信端末ヘユニキャストでパケットを送信する。これにより、マルチキャストをサポートしていない端末でもマルチキャストのサービスを受けることが可能となる。
【0005】
また、特許文献2に示される方法では、ユニキャストパケットとマルチキャストパケットのヘッダを変換するゲートウェイ装置をネットワーク内に設置することにより、MBoneのようなトンネリングによるオーバヘッド無くマルチキャストを実現することが可能となる。
【0006】
更に、特許文献3に示される方法では、マルチキャスト可能なネットワーク内に位置しないコンテンツの送信元が、マルチキャスト通信装置にユニキャストでコンテンツを送信すると、当該マルチキャスト通信装置はユニキャストとマルチキャストの変換を行う。そのため、コンテンツの送信元がマルチキャスト可能なネットワーク内に位置しない場合でも、マルチキャスト通信装置によりマルチキャストによる配信が可能となる。
【0007】
上記のような技術により、ユニキャストしか通さないネットワークが存在する場合や、ユニキャストをサポートしない配信装置や受信端末が存在する場合でも、マルチキャストのサービスを提供することが可能となる。
【0008】
但し、上述の技術では、コンテンツを配信する配信装置がマルチキャスト若しくはブロードキャストにより同報送信すること、又は、配信装置が特殊なマルチキャスト通信装置の存在を知っていることが前提となっている。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−242962号公報
【特許文献2】
特開2001−230774号公報
【特許文献3】
特開2002−185528号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現状のインターネットでは、マルチキャストでコンテンツを配信する配信装置は数少なく、通常はHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)やRTSP(Real−Time Streaming Protocol)などの1対1のセッション制御プロトコルを用いてユニキャストでコンテンツを配信している。従って、上記の従来技術では、1対1のセッション制御プロトコルを有する配信装置に対しては、適用することができなかった。
【0011】
本発明は、上記課題を解決するために成されたものであり、コンテンツの配信装置がユニキャストを前提とした配信装置であっても、1以上の受信端末ヘブロードキャストもしくはマルチキャストによる同報配信を可能とするコンテンツ配信変換装置及びコンテンツ配信変換方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るコンテンツ配信変換装置は、請求項1に記載したように、コンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してデータ転送用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求するコンテンツ要求手段と、前記コンテンツをコネクション型のプロトコルにより前記コンテンツ配信装置から取得するコンテンツ取得手段と、前記コンテンツのフォーマット情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する広告メッセージ配信手段と、前記コンテンツをコネクションレス型のプロトコルにより1以上の受信端末に対して同報配信するコンテンツ配信手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るコンテンツ配信変換方法は、請求項8に記載したように、コンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してデータ転送用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求するコンテンツ要求工程と、前記コンテンツをコネクション型のプロトコルにより前記コンテンツ配信装置から取得するコンテンツ取得工程と、前記コンテンツのフォーマット情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する広告メッセージ配信工程と、前記コンテンツをコネクションレス型のプロトコルにより1以上の受信端末に対して同報配信するコンテンツ配信工程とを有することを特徴とする。
【0014】
これら請求項1、8の発明によれば、まず、コンテンツ要求手段が、コンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してデータ転送用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求し、コンテンツ取得手段が、前記コンテンツをコネクション型のプロトコルにより前記コンテンツ配信装置から取得する。そして、広告メッセージ配信手段が、前記コンテンツのフォーマット情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信し、コンテンツ配信手段が、前記コンテンツをコネクションレス型のプロトコルにより1以上の受信端末に対して同報配信する。
【0015】
本発明によれば、ユニキャストを前提としたコンテンツ配信装置からでも、上述のコンテンツ配信変換装置を介することにより、1以上の受信端末へ同報配信することが可能となる。そのため、コンテンツ配信装置は同報配信のための特別なプロトコルを用意する必要がなく、ユニキャスト配信用のコンテンツを同報配信に使用することが可能となる。
【0016】
また、コンテンツ配信変換装置においてデータ転送用の制御プロトコルと同報配信用の広告プロトコルを変換するため、受信端末は、通常の同報配信用途で使用される広告プロトコルを解釈するだけですむようになり、実装の負荷を軽減することができる。
【0017】
また、コンテンツ配信変換装置において、コネクション型プロトコル、例えば、TCP(Transmission Control Protocol)で取得したコンテンツをコネクションレス型プロトコル、例えば、UDP(User Datagram Protocol)に変換して送信する。これにより、コネクション型プロトコルで取得した当該コンテンツを1以上の受信端末ヘコネクションレス型プロトコルで同報配信することが可能となり、より大規模なコンテンツ配信が可能となる。
【0018】
上記目的を達成するために、本発明に係るコンテンツ配信変換装置は、請求項2に記載したように、少なくとも音響データ及び映像データの何れかを含むコンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してデータ転送用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求するコンテンツ要求手段と、前記コンテンツをコネクション型のプロトコルにより前記コンテンツ配信装置から取得するコンテンツ取得手段と、前記コンテンツ内部から、前記コンテンツの符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を抽出する情報抽出手段と、前記抽出した符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する広告メッセージ配信手段と、前記コンテンツ内部の時間情報に基づいて、再生時刻を表すタイムスタンプ情報が各パケットのヘッダ部に記録されたストリーミングフォーマットに前記コンテンツを変換するコンテンツ変換手段と、変換後のコンテンツを1以上の受信端末へ同報配信するコンテンツ配信手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係るコンテンツ配信変換方法は、請求項9に記載したように、少なくとも音響データ及び映像データの何れかを含むコンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してデータ転送用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求するコンテンツ要求工程と、前記コンテンツをコネクション型のプロトコルにより前記コンテンツ配信装置から取得するコンテンツ取得工程と、前記コンテンツ内部から、前記コンテンツの符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を抽出する情報抽出工程と、前記抽出した符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する広告メッセージ配信工程と、前記コンテンツ内部の時間情報に基づいて、再生時刻を表すタイムスタンプ情報が各パケットのヘッダ部に記録されたストリーミングフォーマットに前記コンテンツを変換するコンテンツ変換工程と、変換後のコンテンツを1以上の受信端末へ同報配信するコンテンツ配信工程とを有することを特徴とする。
【0020】
これら請求項2、9の発明によれば、まず、コンテンツ要求手段が、少なくとも音響データ及び映像データの何れかを含むコンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してデータ転送用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求し、コンテンツ取得手段が、コンテンツをコネクション型のプロトコルにより前記コンテンツ配信装置から取得する。そして、情報抽出手段が、コンテンツ内部から、前記コンテンツの符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を抽出すると、広告メッセージ配信手段が、前記抽出した符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する。さらに、コンテンツ変換手段が、前記コンテンツ内部の時間情報に基づいて、再生時刻を表すタイムスタンプ情報が各パケットのヘッダ部に記録されたストリーミングフォーマットに前記コンテンツを変換すると、コンテンツ配信手段が、変換後のコンテンツを1以上の受信端末へ同報配信する。なお、上記の「映像データ」は、動画データ、静止画データ、及びこれらと音響データとの混合データを含むものとする。
【0021】
本発明によれば、コンテンツ配信変換装置において、コネクション型プロトコル、例えば、TCPで取得したオーディオもしくはビデオコンテンツをストリーミングフォーマット、例えば、RTPに変換し、コネクションレス型プロトコル、例えば、UDP上で送信する。これにより、コンテンツ配信装置と配信変換装置の間はコネクション型プロトコルを利用して、高い信頼性のもとでコンテンツを取得し、配信変換装置と受信端末の間はストリーミングフォーマットで効率的にコンテンツを配信することが可能となる。
【0022】
上記目的を達成するために、本発明に係るコンテンツ配信変換装置は、請求項3に記載したように、少なくとも音響データ及び映像データの何れかを含むコンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してストリーミング用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求するコンテンツ要求手段と、前記コンテンツ配信装置からストリーミング用の制御プロトコルで通知される符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を抽出する情報抽出手段と、再生時刻を表すタイムスタンプ情報が各パケットのヘッダ部に記録されたストリーミングフォーマットによって、前記コンテンツ配信装置から前記コンテンツを取得するコンテンツ取得手段と、前記抽出した符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する広告メッセージ配信手段と、前記取得したストリーミングフォーマットのコンテンツを1以上の受信端末へ同報配信するコンテンツ配信手段とを備えたことを特徴とする。
【0023】
また、本発明に係るコンテンツ配信変換方法は、請求項10に記載したように、少なくとも音響データ及び映像データの何れかを含むコンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してストリーミング用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求するコンテンツ要求工程と、前記コンテンツ配信装置からストリーミング用の制御プロトコルで通知される符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を抽出する情報抽出工程と、再生時刻を表すタイムスタンプ情報が各パケットのヘッダ部に記録されたストリーミングフォーマットによって、前記コンテンツ配信装置から前記コンテンツを取得するコンテンツ取得工程と、前記抽出した符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する広告メッセージ配信工程と、前記取得したストリーミングフォーマットのコンテンツを1以上の受信端末へ同報配信するコンテンツ配信工程とを有することを特徴とする。
【0024】
これら請求項3、10の発明によれば、まず、コンテンツ要求手段が、少なくとも音響データ及び映像データの何れかを含むコンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してストリーミング用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求し、情報抽出手段が、コンテンツ配信装置からストリーミング用の制御プロトコルで通知される符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を抽出する。そして、コンテンツ取得手段が、再生時刻を表すタイムスタンプ情報が各パケットのヘッダ部に記録されたストリーミングフォーマットによって、前記コンテンツ配信装置から前記コンテンツを取得すると、広告メッセージ配信手段が、抽出された符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信し、コンテンツ配信手段が、取得されたストリーミングフォーマットのコンテンツを1以上の受信端末へ同報配信する。
【0025】
本発明によれば、コンテンツ配信変換装置において、ストリーミング用制御プロトコルにより配信されるストリーミングフォーマットのコンテンツを受信し、1以上の受信端末へ同報配信する。これにより、ライブ配信などのリアルタイムに生成されるコンテンツも配信変換装置において同報することが可能となり、より大規模なコンテンツ配信が可能となる。
【0026】
上記コンテンツ配信変換装置は、請求項4に記載したように、少なくともコンテンツの配信タイミング及びコンテンツの取得元が記述された配信制御記述情報を保持した制御情報保持手段をさらに備え、前記コンテンツ取得手段が、前記配信制御記述情報内に記述されたコンテンツ取得元の情報に基づいて、当該コンテンツ取得元からコンテンツを取得し、前記コンテンツ配信手段が、前記配信制御記述情報内に記述された配信タイミングの情報に基づいて、1以上の受信端末ヘのコンテンツ配信タイミングを決定するよう構成とすることが望ましい。この場合、コンテンツ配信変換装置は、取得するコンテンツの位置や配信タイミング等を指定した配信制御記述情報に基づいて、コンテンツの取得及び配信を行う。これにより、ユーザから要求されたコンテンツ配信時間に(配信タイミングで)同報配信することが可能である。
【0027】
また、コンテンツ配信変換装置では、請求項5に記載したように、配信制御記述情報は番組情報をさらに含み、当該番組情報は前記広告メッセージによって前記受信端末に同報配信されることが望ましい。この場合、配信管理者が配信制御記述情報によって放送番組のスケジューリングを行うことも可能となる。
【0028】
また、コンテンツ配信変換装置では、請求項6に記載したように、コンテンツを同報する同報配信範囲を制限する同報配信範囲制限手段をさらに備えた構成とすることが望ましい。この場合、コンテンツ配信変換装置から同報配信する範囲を制限することにより、特定のドメインに限定した配信が可能となる。これにより、例えば、地理的な位置に応じて放送コンテンツを設定することが可能となる。
【0029】
また、コンテンツ配信変換装置は、請求項7に記載したように、コンテンツの配信タイミング、コンテンツの取得元及びコンテンツの画面レイアウトが記述されたメディア記述ファイルを取得するメディア記述ファイル取得手段と、画面レイアウトにて同一の領域に配置される複数のコンテンツに関する画面レイアウトの記述を1つの記述に変換し、コンテンツの取得元に関する記述を前記広告メッセージに記述される情報形式に変換する記述変換手段と、当該変換後の記述を含むメディア記述ファイルを1以上の受信端末へ同報配信するメディア記述ファイル配信手段とをさらに備えた構成とすることが望ましい。この場合、コンテンツ配信変換装置において、ユニキャスト配信用に画面レイアウトや配信タイミングが記述されているメディア記述ファイルを、ブロードキャストやマルチキャスト配信用のメディア記述ファイルに変換して受信端末へ配信することにより、受信端末は当該変換後のメディア記述ファイルに従って画面レイアウトや配信タイミングを決定することが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るコンテンツ配信変換装置及びコンテンツ配信変換方法に関する各種の実施形態について順に説明する。
【0031】
[第1実施形態]
図1には、本実施形態における配信システムのブロック構成図を示す。同図に示すネットワーク1は少なくともユニキャストで通信することが可能なネットワークであり、当該ネットワーク1には、1以上のコンテンツ配信装置(たとえばHTTPサーバやRTSPサーバ)100、110と、1以上の配信変換装置300、350とが接続されている。コンテンツ配信装置から配信変換装置へはユニキャストでコンテンツ配信が行われている。
【0032】
一方、ネットワーク2及びネットワーク3はブロードキャストもしくはマルチキャストをサポートする同報配信可能なネットワークであり、当該ネットワーク上に1以上の配信変換装置と1以上の受信端末とが接続されている。配信変換装置300は、ネットワーク2に接続されている受信端末200や受信端末210に対し同報配信によりコンテンツ配信を行っている。一方、配信変換装置350は、ネットワーク2に接続されている受信端末250や受信端末260に対し同報配信によりコンテンツ配信を行っている。なお、図1ではネットワーク1、2、3を別のネットワークとして描いているが、物理的には同一のネットワークであってもよい。
【0033】
図2には、配信変換装置300における機能ブロック図の一例を示す。同図に示すように、配信変換装置は、配信制御処理部301、ユニキャスト送受信部302、コンテンツ取得制御処理部303、コネクション型プロトコル処理部304、コネクションレス型プロトコル処理部305、フォーマット変換部306、同報配信広告部307、コネクションレス型プロトコル処理部308及び同報配信処理部309から構成されている。
【0034】
以下、配信変換装置300の各機能を、図3に示すコンテンツ配信変換手順及び図4に示す配信変換装置300の動作手順にしたがって説明する。
【0035】
最初に、ユーザもしくは配信管理者による配信変換装置300への配信制御記述情報の入力が行われる(図3、図4のS101)。入力方法としては、当該配信変換装置300のコンソールから入力したり、遠隔にある受信端末や配信管理端末からSOAP(Simple Object Access Protocol)やHTTP等のプロトコルを用いて配信制御記述情報を配信変換装置300に送信すること等により行われる。
【0036】
ここで、図5を用いて配信制御記述情報の一例を説明する。図5では配信制御記述情報をXML形式で記述している。<bpml>エレメントにより、本記述情報が配信制御記述情報を意味していることを宣言している。そして、<head>と</head>で囲まれる部分には、本情報で配信する番組のメタ情報が記述されている。たとえば、<title>は本番組のタイトルを、<information>は本番組に関する情報を表している。また、<url>、<email>、<phone>にはそれぞれ本番組に関連するホームページのURL、電子メールアドレス、電話番号が記載されている。
【0037】
<body>と</body>で囲まれた部分には、例えば、SMIL(Synchronized Multimedia Integration Language)の記述に従ってコンテンツの取得元と配信タイミングが記述されている。本例では<seq>エレメントにより、<img src=”http://server−100/content−A.jpeg” dur=”5min”>と<img src=”http://server−100/content−B.jpeg” dur=”5min”>で示されるコンテンツを連続的に配信することを表している。そして、<img src=”http://server−100/content−A.jpeg” dur=”5min”>では、コンテンツの取得元がhttp://server−100/content−A.jpegであり、その配信時間が5分であることを表している。したがって、図の記述例ではhttp://server−100/content−A.jpegのコンテンツを最初の5分間配信し、続いてhttp://server−100/content−B.jpegのコンテンツを5分間配信することを意味している。ここでは、SMILを用いた例を示したが、コンテンツの取得元と配信タイミングが記述されれば、特に、SMILに限定されるものではない。
【0038】
次に、配信変換装置300の配信制御処理部301は上記の配信制御記述情報を解釈して(図4のS102)、コンテンツ取得制御処理部303にコンテンツ取得の指示をする。図3および図5の例では、最初にコンテンツ配信装置100(server−100)に蓄積されているcontent−A.jpegの取得を指示することになり、コンテンツ取得制御処理部303はHTTPによりコンテンツ配信装置100にcontent−A.jpegの配信要求をユニキャスト送受信部302経由で行う。
【0039】
コンテンツ配信装置100は配信変換装置300からの配信要求を受信したのち、当該コンテンツをパケットに分割しTCPなどの信頼性のあるコネクション型のプロトコルを用いて配信変換装置300に配信する。
【0040】
ユニキャスト送受信部302は当該コンテンツを含むパケットを受信したのち、コネクション型プロトコル処理部304にパケットを渡し、コネクション型プロトコル処理部304では要求コンテンツを再構築する。こうして配信変換装置300におけるコンテンツの取得が実行される(図3、図4のS103)。
【0041】
続いて、配信変換装置300は、ネットワーク2に対し当該取得コンテンツを同報配信する。配信制御処理部301には、当該コンテンツの配信範囲がユーザもしくは配信管理者によって設定されている。配信範囲は、たとえばIPパケットのTTL(Time To Live)値の設定によって行われる。TTL値はルータを経由するごとに1ずつ減らされ、0になった時点で当該パケットは廃棄されるため、TTLが小さいほど当該IPパケットの配信範囲は狭まれることになる。このように配信範囲を設定することによって、配信変換装置300の近郊のみの同報配信にするか、もしくは広い範囲で受信することのできる同報配信にするかを決定することができるようになる。
【0042】
配信制御処理部301は、同報配信広告部307に対し上述のように設定された配信範囲に配信情報を広告するように指示する。配信情報の広告は、たとえば、セッション・アナウンスメント・プロトコル(Session Announcement Protocol)などのプロトコルを用いて行われる。当該プロトコルを用いて送信されるメッセージ(以下、「セッション広告メッセージ」という)内にはSDP(Session Description Protocol)により、配信情報が記述される。
【0043】
ここで、図6を用いてセッション広告メッセージ内のSDP記述例を説明する。”v=0”はSDPのバージョンが0であることを表す。”o=abcdef 1234 1 IN IP4 126.16.64.4”は当該同報セッションの識別子を表す。また、s、i、u、e、pから始まる行についてはそれぞれ当該セッションに関するタイトル、情報、URL、e−mailアドレス、電話番号が含まれる。これらの情報は配信制御記述情報のメタ情報から抜き出され、SDPで記載される。また、”c=IN IP4 224.2.17.12/1”では、当該同報セッションがIPv4のマルチキャスト用のIPアドレス224.2.17.12で配信され、そのTTL値が1であることを表している。当該TTL値は、上述で配信制御処理部301にて設定された配信範囲にしたがって設定される。また”t=2873397496 2873404696”は当該同報セッションの開始時刻と終了時刻をNTP(Network Time Protocol)記述にしたがって設定する。”m=application 32416 udp jpeg”は当該同報セッションの中でUDPのポート番号32416のJPEGコンテンツが送信されていることを示している。
【0044】
上記のようなセッション広告メッセージが同報配信処理部309を介してネットワーク2に周期的に送信される(図3、図4のS104)。
【0045】
続けて、配信変換装置300は上記でコンテンツ配信装置100から取得したコンテンツをネットワーク2に配信する。配信変換装置300では、コネクション型プロトコル処理部304で再構築したコンテンツを、コネクションレス型プロトコル処理部308に渡す。コネクションレス型プロトコル処理部308では、当該コンテンツをコネクションレスのプロトコル、たとえばUDP上にマッピングし、パケット化を行って、同報配信処理部309を介して同報配信を行う(図3、図4のS105)。図6のセッション広告メッセージの例ではUDPポート番号を32416に設定し、IPアドレスを224.2.17.12、TTLを1としたUDP/IPパケットを同報配信処理部309経由で送信することになる。
【0046】
一般にコネクションレス型の通信ではコネクション型通信に比べて信頼性が低い。信頼性を高めるために、たとえば複数回同一パケットを図3に示すように繰り返し送信したり、FEC(Forward Error Correction)用のパケットを付加するなどして、信頼性を高めることも可能である。
【0047】
一方、受信端末200や受信端末210は同報配信コンテンツを受信したい場合に、まず同報配信広告情報を取得する。上記の例ではセッション広告メッセージを取得することになる。そして、セッション広告メッセージから同報配信コンテンツに関する情報を取得し、同報配信コンテンツを受信するためのIPアドレスやフォーマット情報を知る。そして、当該同報配信コンテンツを受信し、活用することが可能となる。
【0048】
Content−Aの配信時間が5分を経過した時点で、Content−Aの配信が終了し(図3、図4のS106)、配信変換装置300の配信制御処理部301はコンテンツ取得制御処理部303に次のコンテンツContent−Bの取得を指示する。コンテンツ取得制御処理部303は上記と同様にコンテンツ配信装置100に対してContent−Bの配信をHTTPで要求し(図3、図4のS107)、コンテンツ配信装置100はContent−Bをコネクション型プロトコルであるTCPで配信する。配信変換装置300のユニキャスト送受信部302を介して、コネクション型プロトコル処理部304は当該TCPパケットを受信すると、コンテンツを再構築し、当該コンテンツをコネクションレス型プロトコル処理部308に渡す。コネクションレス型プロトコル処理部308では、当該コンテンツをUDPパケットに分割し、ネットワーク2上に同報配信する(図3、図4のS108)。受信端末200および受信端末210は、UDPパケットで同報配信される当該コンテンツContent−Bを受信し、当該端末にて活用することが可能となる。
【0049】
そして、Content−B配信後5分が経過した時点で、Content−Bの同報配信を終了し(図3、図4のS109)、またセッション広告メッセージの同報配信も終了する(図4のS110)。
【0050】
以上の第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。コンテンツ配信装置100がユニキャスト用のセッション制御しか備えていないHTTPサーバであっても、配信変換装置300を介することによりネットワーク2上を同報形態でコンテンツを配信することが可能となり、特にネットワーク2が無線ネットワークなどの狭帯域なネットワークである場合には、ネットワークリソースの有効活用が可能となる。
また、配信変換装置300においてユニキャスト用の制御プロトコルであるHTTPを、同報用の広告プロトコルであるセッション・アナウンスメント・プロトコルに変換することになるため、受信端末200や受信端末210は、セッション・アナウンスメント・プロトコルを解釈する同報コンテンツ受信用の端末であればよく、コンテンツ配信装置100の具備するHTTPを意識する必要がなくなる。
【0051】
また、配信変換装置300において、コネクション型プロトコルであるTCPを用いて取得したコンテンツを、コネクションレス型プロトコルであるUDPに変換して送信するため、受信端末はTCPコネクションを張るための手続きやTCPのACKパケット返送の処理が不要となり、大規模な同報配信が可能となる。
【0052】
また、ユーザもしくは配信管理者が設定する配信制御記述情報によって、コンテンツの取得元や配信タイミングを制御することができるようになるため、ユーザが自分の見たいコンテンツを要求したり、配信管理者が放送番組をスケジューリングすることが可能となる。
【0053】
また、ユーザもしくは配信管理者がコンテンツの同報配信範囲をTTL等で指定することにより、当該コンテンツの配信を特定の配信変換装置の近郊地域に限定するなど、位置に応じた適切なサービスを展開することが可能となる。
【0054】
なお、本実施形態では、配信変換装置300がコンテンツ配信装置100にコンテンツを取得するタイミングとして、配信制御記述情報に従ってコンテンツを取得したが、必ずしもこれに従う必要はなく、たとえば最初にすべてのコンテンツを取得してから、同報配信を開始しても構わない。
【0055】
また、本実施形態では、コンテンツを同報配信するコネクションレス型プロトコルとしてUDPを例に挙げたが、コネクションレス型であればUDPに限らず、RTP(Real−time Transport Protocol)やデジタル放送規格のデータカルーセル方式を利用しても構わない。
【0056】
また、本実施形態では、図4のようにContent−Aの同報配信が終了した(S106)後で、次のコンテンツContent−Bの要求・取得をする(S107)例を説明したが、これらの順番は逆でもよいし、これらを同時に実行してもよい。
【0057】
[第2実施形態]
前述した第1実施形態では、コネクション型プロトコルで取得したコンテンツをそのままコネクションレス型プロトコルで同報配信する例であったが、本実施形態ではコネクション型プロトコルで取得したコンテンツから内容を変換してコネクションレス型プロトコルで同報配信する形態を説明する。
【0058】
なお、本実施形態の配信システムの構成、配信変換装置の構成はそれぞれ、第1実施形態で説明した図1の配信システムの構成、図2の配信変換装置300の構成と同様であるので、説明を省略する。
【0059】
本実施形態におけるコンテンツ配信変換手順を、図7及び図8に示す配信変換装置300の動作手順にしたがって説明する。
【0060】
はじめに、第1実施形態と同様に、ユーザもしくは配信管理者によって配信制御記述情報が配信変換装置300に入力される(図7、図8のS201)。ここで、図9に示す配信制御記述情報が入力されたとする。第1実施形態との違いは、コンテンツが音声やビデオコンテンツである点である。
【0061】
配信制御処理部301は上記配信制御記述情報から、当該同報配信コンテンツのメタ情報を<head>と</head>で囲まれる部分から抜き出す。さらに、コンテンツ取得元として最初の5分間のコンテンツはhttp://server−100/content−X.mp4から、次の5分間はhttp://server−100/content−Y.mp4からであることを解釈し、また、それぞれのコンテンツには音声コンテンツとビデオコンテンツが含まれていることを<audio>エレメントと<video>エレメントから判断する(図8のS202)。
【0062】
配信制御処理部301は、上記解釈にもとづいて、コンテンツ取得制御処理部303に各コンテンツの取得を指示する。コンテンツ取得制御処理部303は、ユニキャスト送受信部302を介してcontent−Xとcontent−YをHTTPで順に要求し、コンテンツ配信装置100はcontent−Xとcontent−Yを、コネクション型プロトコルのTCPによって順に配信する。
【0063】
配信変換装置300では、コネクション型プロトコル処理部304において、上記コンテンツを再構築する。そして、再構築したコンテンツをフォーマット変換部306に渡す。フォーマット変換部306では当該コンテンツの中身を解析し、当該コンテンツがストリーミング用のコンテンツでなければ、第1実施形態と同様にコネクションレス型のプロトコルでコンテンツをそのまま同報配信する。一方、当該コンテンツがストリーミング用のコンテンツであれば、以下のストリーミング変換処理を行う。
【0064】
なお、ここでストリーミング用のコンテンツかどうかの判断方法としては、たとえばコンテンツの拡張子(たとえばMP4ファイルであるとか)で判断するか、またはコンテンツの内部にストリーミング用の付属情報(たとえばMP4ファイルのヒントトラック情報)があるかどうかで判断するなどの方法が考えられる。
【0065】
ストリーミング用のコンテンツであると判断された場合には、フォーマット変換部306において当該コンテンツからストリーミングフォーマットに変換する。ストリーミングフォーマットヘの変換は、通常ファイルから音声、ビデオペイロードを抜き出し、必要に応じてペイロードヘッダを付加した後、RTPにマッピングすることで行われる。
【0066】
また、同報配信広告部307においては、セッション・アナウンスメント・プロトコルなどの広告用プロトコルによってストリーミングフォーマットのコンテンツが同報配信されることを広告する。セッション広告メッセージの一例を図10に示す。図10の上半分については第1実施形態と同様に、同報コンテンツのメタ情報が記述される。一方、図10の下半分には、ビデオコンテンツとしてH.263で符号化されたRTPストリームが、オーディオコンテンツとしてAMRで符号化されたRTPストリームが配信されていることを表している。これらの符号化情報はコンテンツ配信装置100から取得したコンテンツ内のストリーミング用付属情報から抜き出すか、もしくはオーディオ・ビデオペイロードを解析することで得ることが可能である。
【0067】
受信端末200及び受信端末210は、上記セッション広告メッセージを受信することにより、オーディオコンテンツとビデオコンテンツがRTPストリームとして同報配信されていることがわかり、当該ストリームを受信するために必要な情報(UDPポート番号やRTPペイロードタイプ)を得ることができる。そして、これらの情報にもとづき、当該オーディオストリーム及びビデオストリームを受信・再生することが可能となる。
【0068】
具体的には、配信変換装置300は、Content−Xの配信要求をコンテンツ配信装置100に対して行って、コンテンツ配信装置100からContent−Xを取得し(図7、図8のS203)、セッション広告メッセージの同報配信を開始する(図7、図8のS204)。そして、Content−Xをフォーマット変換し、受信端末200や受信端末210への変換後のContent−Xの同報配信を開始する(図7、図8のS205)。
【0069】
配信変換装置300は、Content−Xの配信開始から5分後に、Content−Xの配信を終了し(図7、図8のS206)、Content−Yの配信要求をコンテンツ配信装置100に対して行い、Content−Yを取得する(図7、図8のS207)。そして、Content−Yをフォーマット変換し、受信端末200や受信端末210への変換後のContent−Yの同報配信を開始する(図7、図8のS208)。Content−YもContent−Xと同様にRTPストリームとして配信される。このため、受信端末200及び受信端末210は、コンテンツが切り替わったことを意識せずに、そのままオーディオ及びビデオのRTPストリームを受信・再生し続けることが可能である。
【0070】
そして、Content−Y配信後5分が経過した時点で、Content−Yの同報配信を終了し(図7、図8のS209)、またセッション広告メッセージの同報配信も終了する(図8のS210)。
【0071】
以上の第2実施形態では、コンテンツ配信装置100と配信変換装置300の間は信頼性の高いコネクション型プロトコルによりコンテンツを伝送するため、たとえパケットロス等があっても回復することができる。
【0072】
一方、配信変換装置300と受信端末の間を第1実施形態のように、そのままコンテンツを同報配信するとなると、パケットロス耐性を向上させるために繰り返し配信が必要であったり、途中から受信を開始する受信端末があった場合に、コンテンツを一通り受信し終わらないと再生を開始できないという問題があった。第2実施形態では、配信変換装置300と受信端末の間をストリーミングフォーマットで同報配信することにより、パケットロスによる音声・ビデオの多少に乱れは生じるものの、繰り返し配信などの冗長な配信が不要になり、また途中から受信を開始する受信端末もすぐにコンテンツの途中から再生を開始することが可能となる。
【0073】
なお、本実施形態では、図8のようにContent−Xの同報配信が終了した(S206)後で、次のコンテンツContent−Yの要求・取得をする(S207)例を説明したが、これらの順番は逆でもよいし、これらを同時に実行してもよい。
【0074】
[第3実施形態]
上記の第1、第2実施形態では、配信変換装置300はコンテンツ配信装置100からコンテンツをコネクション型プロトコルで取得していたが、本実施形態ではコンテンツ配信装置100からコネクションレスのストリーミングフォーマットによりコンテンツを受信し、そのままストリーミングフォーマットで受信端末へ同報配信する例を説明する。
【0075】
なお、本実施形態の配信システムの構成、配信変換装置の構成はそれぞれ、第1実施形態で説明した図1の配信システムの構成、図2の配信変換装置300の構成と同様であるので、説明を省略する。
【0076】
本実施形態におけるコンテンツ配信変換手順及び配信変換装置300の動作手順を、図11及び図12にしたがって説明する。
【0077】
はじめに、第1、第2実施形態と同様に、ユーザもしくは配信管理者により配信制御記述情報が配信変換装置300に入力される(図11、図12のS301)。ここで、図13に示す配信制御記述情報が入力されたとする。前記実施形態との違いは、コンテンツを取得するプロトコルとしてHTTPではなくRTSPを指定している点である。
【0078】
配信制御処理部301は上記配信制御記述情報から、当該同報配信コンテンツのメタ情報を<head>と</head>で囲まれる部分から抜き出す。さらに、コンテンツ取得元として最初の5分間のコンテンツはrtsp://server−100/content−X.mp4から、次の5分間はrtsp://server−100/content−Y.mp4からであることを解釈し、また、それぞれのコンテンツには音声コンテンツとビデオコンテンツが含まれていることが<audio>エレメントと<video>エレメントから判断する(図12のS302)。
【0079】
配信制御処理部301は上記解釈にもとづいて、コンテンツ取得制御処理部303に各コンテンツの取得を指示する。コンテンツ取得制御処理部303はユニキャスト送受信部302を介してcontent−Xとcontent−Yを順にRTSPで要求する。このとき、コンテンツ配信装置100と配信変換装置300の間ではRTSPによるセッション確立のためのネゴシエーションが行われ、コンテンツ配信装置100はこれから送信するオーディオ及びビデオストリームの符号化パラメータ等を配信変換装置300に通知する。そしてネゴシエーションの後、コネクションレス型プロトコルのRTP/UDPを用いたストリーミングフォーマットでオーディオ及びビデオストリームを配信変換装置300に配信する。
【0080】
配信変換装置300では、コネクションレス型プロトコル処理部305において、コンテンツ配信装置100から配信されるオーディオ・ビデオストリームを受信する。そして、受信したストリームをコネクションレス型プロトコル処理部308に渡し、コネクションレス型プロトコル処理部308では当該ストリームを受信端末200や受信端末210へ同じくRTP/UDPを用いたストリーミングフォーマットにより同報配信する。
【0081】
一方、配信変換装置300の配信制御処理部301は、当該コンテンツを同報配信するために同報配信広告部307に当該コンテンツの配信情報を広告するように指示する。当該配信情報は第2実施形態のセッション広告メッセージ(図10)と同様である。ただし、第2実施形態ではメディアの符号化パラメータに関する情報をコンテンツ内のストリーミング用付属情報から抜き出すことにより取得可能であったが、本実施形態ではRTSPによってコンテンツ配信装置100から通知される符号化パラメータから取得することが可能である。したがって、RTSPにより取得した符号化パラメータ等の情報をセッション広告メッセージ内に記述することにより同報配信用の通知情報を生成することができる。
【0082】
受信端末200及び受信端末210は、上記セッション広告メッセージを受信することにより、オーディオコンテンツとビデオコンテンツがRTPストリームとして同報配信されていることがわかり、当該ストリームを受信するために必要な情報(UDPポート番号やRTPペイロードタイプ)を得ることができる。そして、これらの情報にもとづき、当該オーディオストリーム及びビデオストリームを受信・再生することが可能となる。
【0083】
具体的には、配信変換装置300は、Content−Xの配信要求をコンテンツ配信装置100に対して行い、Content−Xのオーディオ・ビデオストリームの受信を開始し(図11、図12のS303)、セッション広告メッセージの同報配信を開始する(図11、図12のS304)。一方、当該ストリームを受信端末200や受信端末210に対して同報配信を開始する(図11、図12のS305)。
【0084】
配信変換装置300は、Content−Xの配信開始から5分後に、Content−Xの配信を終了し(図11、図12のS306)、Content−Yの配信要求をコンテンツ配信装置100に対して行い、Content−Yのオーディオ・ビデオストリームの受信を開始する(図11、図12のS307)。一方、当該ストリームを受信端末200や受信端末210に対して同報配信を開始する(図11、図12のS308)。このため、受信端末200及び受信端末210は、コンテンツが切り替わったことを意識せずに、そのままオーディオ及びビデオのRTPストリームを受信・再生し続けることが可能である。
【0085】
そして、Content−Y配信開始から5分が経過した時点で、Content−Yの同報配信を終了し(図11、図12のS309)、またセッション広告メッセージの同報配信も終了する(図12のS310)。
【0086】
以上の第3実施形態によれば、以下の効果が得られる。従来、コンテンツ配信装置100からTCPなどのコネクション型プロトコルを用いてコンテンツ配信する場合、配信開始前に配信するコンテンツをすでにコンテンツ配信装置100が保持していなければならず、コンテンツ配信途中に動的に生成されるコンテンツ、たとえばライブコンテンツなどに対して適用することができなかったが、本実施形態では、コンテンツ配信装置100と配信変換装置300の間をストリーミングフォーマットで伝送することにより、コンテンツ配信途中でも動的にコンテンツを生成できるため、コンテンツ配信装置100で動的に生成されるコンテンツを配信変換装置300経由で同報配信することが可能となる。
【0087】
なお、本実施形態では、図12のようにContent−Xの同報配信が終了した(S306)後で、次のコンテンツContent−Yの要求・受信開始を行う(S307)例を説明したが、これらの順番は逆でもよいし、これらを同時に実行してもよい。
【0088】
ところで、上記3つの実施形態では、コンテンツ配信装置100と配信変換装置300の間はコネクション型プロトコルを用いてファイルを配信するか、又は、コネクションレス型プロトコルを用いてストリーミングフォーマットで配信するかのどちらかであったが、両方を併用してもかまわない。また、配信変換装置300と受信端末200及び受信端末210の間では、コンテンツ配信装置100から取得したコンテンツをコネクションレス型プロトコルでファイルをそのまま伝送するか、又は、ストリーミングフォーマットで伝送するかのどちらかであったが、これらを併用してもかまわない。
【0089】
例えば、配信変換装置300はコンテンツ配信装置100から静止画コンテンツとオーディオ・ビデオコンテンツをそれぞれJPEGファイルとMP4ファイルとして取得し、JPEGファイルはそのままファイルとして同報配信し、MP4ファイルだけをストリーミングフォーマットに変換して同報配信することも可能である。また、コンテンツ配信装置100から静止画コンテンツをJPEGファイルとして受信し、そのままファイルとして同報配信する一方、オーディオ・ビデオコンテンツはコンテンツ配信装置100からストリーミングフォーマットで受信し、そのままストリーミングフォーマットで同報配信することも可能である。
【0090】
また、コンテンツの取得元として複数のコンテンツ配信装置からコンテンツを取得してもかまわない。たとえば、静止画コンテンツはコンテンツ配信装置100から取得し、オーディオ・ビデオコンテンツは、図1に示すコンテンツ配信装置110から取得するのでもよい。
【0091】
[第4実施形態]
上記の3つの実施形態では、同報配信するコンテンツとして静止画やテキストなどのコンテンツや、オーディオやビデオなどのストリームコンテンツを例としていたが、本実施形態では、レイアウト指定や配信タイミング指定を行うSMIL等のメディア記述ファイルを同報配信する例を説明する。
【0092】
なお、本実施形態の配信システムの構成、配信変換装置の構成はそれぞれ、第1実施形態で説明した図1の配信システムの構成、図2の配信変換装置300の構成と同様であるので、説明を省略する。
【0093】
本実施形態における同報配信手順及び配信変換装置300の動作手順を、図14及び図15にしたがって説明する。
【0094】
はじめに、上記の各実施形態と同様に、ユーザもしくは配信管理者により配信制御記述情報が配信変換装置300に入力される(図14、図15のS401)。ここで、図16に示すような配信制御記述情報が入力されたとする。第1〜第3実施形態との違いは、取得すべきコンテンツとしてSMILファイルのみを指定している点である。
【0095】
配信制御処理部301は上記の配信制御記述情報から、当該同報配信コンテンツのメタ情報を<head>と</head>で囲まれる部分から抜き出す。次に、<body>と</body>で囲まれる部分に記述されている<smil src=http://server−100/SMIL.smil>からSMILファイルの取得元を知る。配信制御処理部301は当該SMILファイルを取得するようにコンテンツ取得制御処理部303に指示を出し、コンテンツ配信装置100に対して当該SMILファイルを要求する。そして、コネクション型プロトコル処理部304を介して当該SMILファイルを取得する(図14、図15のS402)。
【0096】
ここでは、上記で取得されるSMILファイルが図17に示すユニキャスト配信用のSMILファイルであったとする。図17のSMILファイルでは<layout>と</layout>で囲まれる部分にレイアウト情報が記述されており、識別子”a”で特定される領域と、識別子”b”で特定される領域の2つを指定している。一方、<body>と</body>で囲まれる部分において、コンテンツの配信元と配信タイミングが記述されており、最初の5分間はrtsp://server−100/content−X.mp4からオーディオとビデオストリームを、http://server−100/content−C.htmlからHTMLコンテンツを配信するように指定している。また、ビデオストリームについては識別子”a”で特定される領域に表示し、HTMLコンテンツについては識別子”b”で特定される領域に表示することを表している。そして、次の5分間では、rtsp://server−100/content−Y.mp4からオーディオとビデオストリームを、http://server−100/content−D.htmlからHTMLコンテンツを配信するように指定し、上記と同様にビデオストリームについては識別子”a”で特定される領域に表示し、HTMLコンテンツについては識別子”b”で特定される領域に表示することを表している。
【0097】
コネクション型プロトコル処理部304は上記SMILファイルを取得すると、フォーマット変換部306に当該SMILファイルを渡す。フォーマット変換部306はユニキャスト用に記述されたSMILファイルを図18に示すような同報配信用のSMILファイルに変換する(図14、図15のS402)。具体的な変換方法は次の通りである。
【0098】
SMILファイルに記述された情報のうち、レイアウト情報はそのままとする。そして<body>に含まれる情報のうち、メディア種類が同じもので時間的に重ならず、かつ領域の指定がある場合に同一の領域に配置されるメディア情報を一つのメディア情報に縮退させる。たとえば、上記変換前のSMILファイルの複数の<audio>タグは一つの<audio>タグに縮退される。また、当該変換前のSMILファイルに記述されている複数の<video>タグは同一の識別子”a”の領域に配置されるため、これらの<video>タグも一つの<video>タグに縮退される。同様に、HTMLコンテンツも同一の識別子”b”の領域に配置されるため、<text>タグも一つのタグに縮退される。また、コンテンツ取得元としてURLで表記されていた部分を、同報配信時に使用するポート番号情報に置き換えている。これにより、指定されたポート番号宛に配信されるコンテンツをSMILの指定どおりにレイアウト配置することが可能となる。
【0099】
上述のようにフォーマット変換部306は、ユニキャスト用のSMILファイルを同報配信用のSMILファイルに変換するとともに、SMILファイルに記述される配信タイミング情報を配信制御処理部301に通知する。
【0100】
配信制御処理部301は、フォーマット変換部306から通知された配信タイミング情報にもとづいて、コンテンツ取得制御処理部303に各コンテンツの取得を指示する。コンテンツ取得制御処理部303はユニキャスト送受信部302を介して、content−CをHTTPで、content−XをRTSPで、それぞれ要求し、取得する(図14、図15のS403)。
【0101】
続けて配信制御処理部301は、上記変換後のSMILファイル及びcontent−C、content−Xを同報配信するために同報配信広告部307に上記コンテンツの配信情報をセッション広告メッセージにより広告するように指示する。セッション広告メッセージの例を図19に示す。図19の上半分には、配信制御記述情報から取得できるメタ情報が記述されている。図19の下半分の1行目”m=application 49166 udp smil”でSMILファイルがUDPでポート番号49166に送信されることを示している。同様にHTMLはUDPでポート番号49168に、ビデオストリームはH.263符号化されてRTPを用いてポート番号49170に、そしてオーディオストリームはAMRに符号化されてRTPを用いてポート番号49172に送信されることを表している。ここでHTML及びオーディオ・ビデオストリームの送信されるポート番号は変換後のSMILファイルに記述されるポート番号と同一になるように設定される。
【0102】
上述のセッション広告メッセージの同報配信を開始するとともに、SMILファイルの同報配信も開始する(図14、図15のS404)。続いてcontent−C及びcontent−Xについてもそれぞれ同報配信を開始する(図14、図15のS405)。受信端末は、最初にセッション広告メッセージを取得し、同報配信されているコンテンツ及び当該コンテンツを取得するために必要な情報を知る。そして、続けてSMILファイルを取得し、SMILファイルに記述されているレイアウト情報を知る。そして、content−Cおよびcontent−Xを取得・受信を開始し、SMILファイルの記述にしたがって配置し、表示する。
【0103】
content−C及びcontent−Xの同報配信後5分が経過した時点で、当該content−C及びcontent−Xの同報配信が終了し(図14、図15のS406)、次の同報配信コンテンツであるcontent−Dとcontent−Yの取得・受信を開始し(図14、図15のS407)、当該コンテンツの同報配信を開始する(図14、図15のS408)。さらに5分が経過した時点で、content−Dとcontent−Yの同報配信も終了し(図14、図15のS409)、つづいてSMILファイル及びセッション広告メッセージの同報配信も終了する(図15のS410)。
【0104】
以上の第4実施形態によれば、SMILファイルを配信変換装置300から同報配信することにより、受信端末はSMILファイルの記述にしたがってレイアウト配置することが可能となり、より高度なコンテンツ配信が可能となる。また、ユニキャスト用のSMILファイルを配信変換装置300で同報配信用のSMILファイルに変換するため、コンテンツ作成者はユニキャスト用のSMILファイルのみを用意していればよく、同報配信用のSMILファイルを用意する必要がなくなる、という利点がある。
【0105】
なお、本実施形態では、図15のようにContent−C、Content−Xの同報配信が終了した(S406)後で、次のコンテンツContent−Dの要求・取得及びContent−Yの要求・受信開始を行う(S407)例を説明したが、これらの順番は逆でもよいし、これらを同時に実行してもよい。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ユニキャストを前提としたコンテンツ配信装置からでも、上述のコンテンツ配信変換装置を介することにより、1以上の受信端末へ同報配信することが可能となる。そのため、コンテンツ配信装置は同報配信のための特別なプロトコルを用意する必要がなく、ユニキャスト配信用のコンテンツを同報配信に使用することが可能となる。
【0107】
また、コンテンツ配信変換装置においてデータ転送用の制御プロトコルと同報配信用の広告プロトコルを変換するため、受信端末は、通常の同報配信用途で使用される広告プロトコルを解釈するだけですむようになり、実装の負荷を軽減することができる。
【0108】
また、コンテンツ配信変換装置において、コネクション型プロトコル、例えば、TCP(Transmission Control Protocol)で取得したコンテンツをコネクションレス型プロトコル、例えば、UDP(User Datagram Protocol)に変換して送信することで、コネクション型プロトコルで取得した当該コンテンツを1以上の受信端末ヘコネクションレス型プロトコルで同報配信することが可能となり、より大規模なコンテンツ配信が可能となる。
【0109】
また、コンテンツ配信変換装置において、コネクション型プロトコル、例えば、TCPで取得したオーディオもしくはビデオコンテンツをストリーミングフォーマット、例えば、RTPに変換し、コネクションレス型プロトコル、例えば、UDP上で送信することで、コンテンツ配信装置と配信変換装置の間はコネクション型プロトコルを利用して、高い信頼性のもとでコンテンツを取得し、配信変換装置と受信端末の間はストリーミングフォーマットで効率的にコンテンツを配信することが可能となる。
【0110】
また、コンテンツ配信変換装置において、ストリーミング用制御プロトコルにより配信されるストリーミングフォーマットのコンテンツを受信し、1以上の受信端末へ同報配信することで、ライブ配信などのリアルタイムに生成されるコンテンツも配信変換装置において同報することが可能となり、より大規模なコンテンツ配信が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1〜第4実施形態における配信システムのブロック図である。
【図2】第1〜第4実施形態における配信変換装置300の機能ブロック図である。
【図3】第1実施形態における配信変換手順の一例を示すチャートである。
【図4】第1実施形態における配信変換装置300の動作手順の一例を示す流れ図である。
【図5】第1実施形態における配信制御記述情報の一例を示す図である。
【図6】第1実施形態におけるセッション広告メッセージのSDP記述例を示す図である。
【図7】第2実施形態における配信変換手順の一例を示すチャートである。
【図8】第2実施形態における配信変換装置300の動作手順の一例を示す流れ図である。
【図9】第2実施形態における配信制御記述情報の一例を示す図である。
【図10】第2実施形態におけるセッション広告メッセージのSDP記述例を示す図である。
【図11】第3実施形態における配信変換手順の一例を示すチャートである。
【図12】第3実施形態における配信変換装置300の動作手順の一例を示す流れ図である。
【図13】第3実施形態における配信制御記述情報の一例を示す図である。
【図14】第4実施形態における配信手順の一例を示すチャートである。
【図15】第4実施形態における配信変換装置300の動作手順の一例を示す流れ図である。
【図16】第4実施形態における配信制御記述情報の一例を示す図である。
【図17】第4実施形態における変換前のSMILファイル記述例を示す図である。
【図18】第4実施形態における変換後のSMILファイル記述例を示す図である。
【図19】第4実施形態におけるセッション広告メッセージのSDP記述例を示す図である。
【符号の説明】
1、2、3…ネットワーク、100、110…コンテンツ配信装置、200、210、250、260…受信端末、300、350…配信変換装置、301…配信制御処理部、302…ユニキャスト送受信部、303…コンテンツ取得制御処理部、304…コネクション型プロトコル処理部、305…コネクションレス型プロトコル処理部、306…フォーマット変換部、307…同報配信広告部、308…コネクションレス型プロトコル処理部、309…同報配信処理部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテンツ配信装置から1以上の受信装置にコンテンツを配信するシステムにてネットワーク上に位置するコンテンツ配信変換装置であって、遠隔のコンテンツ配信装置からコンテンツをユニキャストで取得し当該コンテンツを1以上の受信端末に同報配信するコンテンツ配信変換装置、及びコンテンツ配信変換方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネット上で1対多の放送型通信を実現するための技術としてマルチキャスト技術があるが、実際のインターネット上にはマルチキャスト機能を持たないルータが多く、マルチキャストを使えるネットワークは限られている。また、携帯電話のネットワークはユニキャストベースのネットワークであり、そのままでは1対多の放送型通信は不可能である。
【0003】
ユニキャストベースのネットワーク上で1対多の放送型通信を可能とする従来技術としてMbone(Internet Multicast Backbone)がある。このMBoneではマルチキャストをサポートするネットワーク内にMBoneルータを設置し、当該ネットワーク内の受信端末に対してはマルチキャストによりパケットを転送する。一方、Mboneルータ間がユニキャストしか通さないネットワークである場合には、パケットのカプセル化によりユニキャストでパケットを転送する。このように、通信経路中にユニキャストしか通さないネットワークがあってもカプセル化によるトンネリング手段によりマルチキャストを実現することが可能となる。
【0004】
マルチキャストを実現する技術は、例えば、下記の特許文献1〜3に開示されている。このうち特許文献1に示される方法では、受信端末がマルチキャストをサポートしていない場合でも、ネットワーク内のゲートウェイ装置がマルチキャストパケットを受信し、当該受信端末ヘユニキャストでパケットを送信する。これにより、マルチキャストをサポートしていない端末でもマルチキャストのサービスを受けることが可能となる。
【0005】
また、特許文献2に示される方法では、ユニキャストパケットとマルチキャストパケットのヘッダを変換するゲートウェイ装置をネットワーク内に設置することにより、MBoneのようなトンネリングによるオーバヘッド無くマルチキャストを実現することが可能となる。
【0006】
更に、特許文献3に示される方法では、マルチキャスト可能なネットワーク内に位置しないコンテンツの送信元が、マルチキャスト通信装置にユニキャストでコンテンツを送信すると、当該マルチキャスト通信装置はユニキャストとマルチキャストの変換を行う。そのため、コンテンツの送信元がマルチキャスト可能なネットワーク内に位置しない場合でも、マルチキャスト通信装置によりマルチキャストによる配信が可能となる。
【0007】
上記のような技術により、ユニキャストしか通さないネットワークが存在する場合や、ユニキャストをサポートしない配信装置や受信端末が存在する場合でも、マルチキャストのサービスを提供することが可能となる。
【0008】
但し、上述の技術では、コンテンツを配信する配信装置がマルチキャスト若しくはブロードキャストにより同報送信すること、又は、配信装置が特殊なマルチキャスト通信装置の存在を知っていることが前提となっている。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−242962号公報
【特許文献2】
特開2001−230774号公報
【特許文献3】
特開2002−185528号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現状のインターネットでは、マルチキャストでコンテンツを配信する配信装置は数少なく、通常はHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)やRTSP(Real−Time Streaming Protocol)などの1対1のセッション制御プロトコルを用いてユニキャストでコンテンツを配信している。従って、上記の従来技術では、1対1のセッション制御プロトコルを有する配信装置に対しては、適用することができなかった。
【0011】
本発明は、上記課題を解決するために成されたものであり、コンテンツの配信装置がユニキャストを前提とした配信装置であっても、1以上の受信端末ヘブロードキャストもしくはマルチキャストによる同報配信を可能とするコンテンツ配信変換装置及びコンテンツ配信変換方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るコンテンツ配信変換装置は、請求項1に記載したように、コンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してデータ転送用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求するコンテンツ要求手段と、前記コンテンツをコネクション型のプロトコルにより前記コンテンツ配信装置から取得するコンテンツ取得手段と、前記コンテンツのフォーマット情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する広告メッセージ配信手段と、前記コンテンツをコネクションレス型のプロトコルにより1以上の受信端末に対して同報配信するコンテンツ配信手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るコンテンツ配信変換方法は、請求項8に記載したように、コンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してデータ転送用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求するコンテンツ要求工程と、前記コンテンツをコネクション型のプロトコルにより前記コンテンツ配信装置から取得するコンテンツ取得工程と、前記コンテンツのフォーマット情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する広告メッセージ配信工程と、前記コンテンツをコネクションレス型のプロトコルにより1以上の受信端末に対して同報配信するコンテンツ配信工程とを有することを特徴とする。
【0014】
これら請求項1、8の発明によれば、まず、コンテンツ要求手段が、コンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してデータ転送用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求し、コンテンツ取得手段が、前記コンテンツをコネクション型のプロトコルにより前記コンテンツ配信装置から取得する。そして、広告メッセージ配信手段が、前記コンテンツのフォーマット情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信し、コンテンツ配信手段が、前記コンテンツをコネクションレス型のプロトコルにより1以上の受信端末に対して同報配信する。
【0015】
本発明によれば、ユニキャストを前提としたコンテンツ配信装置からでも、上述のコンテンツ配信変換装置を介することにより、1以上の受信端末へ同報配信することが可能となる。そのため、コンテンツ配信装置は同報配信のための特別なプロトコルを用意する必要がなく、ユニキャスト配信用のコンテンツを同報配信に使用することが可能となる。
【0016】
また、コンテンツ配信変換装置においてデータ転送用の制御プロトコルと同報配信用の広告プロトコルを変換するため、受信端末は、通常の同報配信用途で使用される広告プロトコルを解釈するだけですむようになり、実装の負荷を軽減することができる。
【0017】
また、コンテンツ配信変換装置において、コネクション型プロトコル、例えば、TCP(Transmission Control Protocol)で取得したコンテンツをコネクションレス型プロトコル、例えば、UDP(User Datagram Protocol)に変換して送信する。これにより、コネクション型プロトコルで取得した当該コンテンツを1以上の受信端末ヘコネクションレス型プロトコルで同報配信することが可能となり、より大規模なコンテンツ配信が可能となる。
【0018】
上記目的を達成するために、本発明に係るコンテンツ配信変換装置は、請求項2に記載したように、少なくとも音響データ及び映像データの何れかを含むコンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してデータ転送用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求するコンテンツ要求手段と、前記コンテンツをコネクション型のプロトコルにより前記コンテンツ配信装置から取得するコンテンツ取得手段と、前記コンテンツ内部から、前記コンテンツの符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を抽出する情報抽出手段と、前記抽出した符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する広告メッセージ配信手段と、前記コンテンツ内部の時間情報に基づいて、再生時刻を表すタイムスタンプ情報が各パケットのヘッダ部に記録されたストリーミングフォーマットに前記コンテンツを変換するコンテンツ変換手段と、変換後のコンテンツを1以上の受信端末へ同報配信するコンテンツ配信手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係るコンテンツ配信変換方法は、請求項9に記載したように、少なくとも音響データ及び映像データの何れかを含むコンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してデータ転送用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求するコンテンツ要求工程と、前記コンテンツをコネクション型のプロトコルにより前記コンテンツ配信装置から取得するコンテンツ取得工程と、前記コンテンツ内部から、前記コンテンツの符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を抽出する情報抽出工程と、前記抽出した符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する広告メッセージ配信工程と、前記コンテンツ内部の時間情報に基づいて、再生時刻を表すタイムスタンプ情報が各パケットのヘッダ部に記録されたストリーミングフォーマットに前記コンテンツを変換するコンテンツ変換工程と、変換後のコンテンツを1以上の受信端末へ同報配信するコンテンツ配信工程とを有することを特徴とする。
【0020】
これら請求項2、9の発明によれば、まず、コンテンツ要求手段が、少なくとも音響データ及び映像データの何れかを含むコンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してデータ転送用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求し、コンテンツ取得手段が、コンテンツをコネクション型のプロトコルにより前記コンテンツ配信装置から取得する。そして、情報抽出手段が、コンテンツ内部から、前記コンテンツの符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を抽出すると、広告メッセージ配信手段が、前記抽出した符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する。さらに、コンテンツ変換手段が、前記コンテンツ内部の時間情報に基づいて、再生時刻を表すタイムスタンプ情報が各パケットのヘッダ部に記録されたストリーミングフォーマットに前記コンテンツを変換すると、コンテンツ配信手段が、変換後のコンテンツを1以上の受信端末へ同報配信する。なお、上記の「映像データ」は、動画データ、静止画データ、及びこれらと音響データとの混合データを含むものとする。
【0021】
本発明によれば、コンテンツ配信変換装置において、コネクション型プロトコル、例えば、TCPで取得したオーディオもしくはビデオコンテンツをストリーミングフォーマット、例えば、RTPに変換し、コネクションレス型プロトコル、例えば、UDP上で送信する。これにより、コンテンツ配信装置と配信変換装置の間はコネクション型プロトコルを利用して、高い信頼性のもとでコンテンツを取得し、配信変換装置と受信端末の間はストリーミングフォーマットで効率的にコンテンツを配信することが可能となる。
【0022】
上記目的を達成するために、本発明に係るコンテンツ配信変換装置は、請求項3に記載したように、少なくとも音響データ及び映像データの何れかを含むコンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してストリーミング用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求するコンテンツ要求手段と、前記コンテンツ配信装置からストリーミング用の制御プロトコルで通知される符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を抽出する情報抽出手段と、再生時刻を表すタイムスタンプ情報が各パケットのヘッダ部に記録されたストリーミングフォーマットによって、前記コンテンツ配信装置から前記コンテンツを取得するコンテンツ取得手段と、前記抽出した符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する広告メッセージ配信手段と、前記取得したストリーミングフォーマットのコンテンツを1以上の受信端末へ同報配信するコンテンツ配信手段とを備えたことを特徴とする。
【0023】
また、本発明に係るコンテンツ配信変換方法は、請求項10に記載したように、少なくとも音響データ及び映像データの何れかを含むコンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してストリーミング用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求するコンテンツ要求工程と、前記コンテンツ配信装置からストリーミング用の制御プロトコルで通知される符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を抽出する情報抽出工程と、再生時刻を表すタイムスタンプ情報が各パケットのヘッダ部に記録されたストリーミングフォーマットによって、前記コンテンツ配信装置から前記コンテンツを取得するコンテンツ取得工程と、前記抽出した符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する広告メッセージ配信工程と、前記取得したストリーミングフォーマットのコンテンツを1以上の受信端末へ同報配信するコンテンツ配信工程とを有することを特徴とする。
【0024】
これら請求項3、10の発明によれば、まず、コンテンツ要求手段が、少なくとも音響データ及び映像データの何れかを含むコンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してストリーミング用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求し、情報抽出手段が、コンテンツ配信装置からストリーミング用の制御プロトコルで通知される符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を抽出する。そして、コンテンツ取得手段が、再生時刻を表すタイムスタンプ情報が各パケットのヘッダ部に記録されたストリーミングフォーマットによって、前記コンテンツ配信装置から前記コンテンツを取得すると、広告メッセージ配信手段が、抽出された符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信し、コンテンツ配信手段が、取得されたストリーミングフォーマットのコンテンツを1以上の受信端末へ同報配信する。
【0025】
本発明によれば、コンテンツ配信変換装置において、ストリーミング用制御プロトコルにより配信されるストリーミングフォーマットのコンテンツを受信し、1以上の受信端末へ同報配信する。これにより、ライブ配信などのリアルタイムに生成されるコンテンツも配信変換装置において同報することが可能となり、より大規模なコンテンツ配信が可能となる。
【0026】
上記コンテンツ配信変換装置は、請求項4に記載したように、少なくともコンテンツの配信タイミング及びコンテンツの取得元が記述された配信制御記述情報を保持した制御情報保持手段をさらに備え、前記コンテンツ取得手段が、前記配信制御記述情報内に記述されたコンテンツ取得元の情報に基づいて、当該コンテンツ取得元からコンテンツを取得し、前記コンテンツ配信手段が、前記配信制御記述情報内に記述された配信タイミングの情報に基づいて、1以上の受信端末ヘのコンテンツ配信タイミングを決定するよう構成とすることが望ましい。この場合、コンテンツ配信変換装置は、取得するコンテンツの位置や配信タイミング等を指定した配信制御記述情報に基づいて、コンテンツの取得及び配信を行う。これにより、ユーザから要求されたコンテンツ配信時間に(配信タイミングで)同報配信することが可能である。
【0027】
また、コンテンツ配信変換装置では、請求項5に記載したように、配信制御記述情報は番組情報をさらに含み、当該番組情報は前記広告メッセージによって前記受信端末に同報配信されることが望ましい。この場合、配信管理者が配信制御記述情報によって放送番組のスケジューリングを行うことも可能となる。
【0028】
また、コンテンツ配信変換装置では、請求項6に記載したように、コンテンツを同報する同報配信範囲を制限する同報配信範囲制限手段をさらに備えた構成とすることが望ましい。この場合、コンテンツ配信変換装置から同報配信する範囲を制限することにより、特定のドメインに限定した配信が可能となる。これにより、例えば、地理的な位置に応じて放送コンテンツを設定することが可能となる。
【0029】
また、コンテンツ配信変換装置は、請求項7に記載したように、コンテンツの配信タイミング、コンテンツの取得元及びコンテンツの画面レイアウトが記述されたメディア記述ファイルを取得するメディア記述ファイル取得手段と、画面レイアウトにて同一の領域に配置される複数のコンテンツに関する画面レイアウトの記述を1つの記述に変換し、コンテンツの取得元に関する記述を前記広告メッセージに記述される情報形式に変換する記述変換手段と、当該変換後の記述を含むメディア記述ファイルを1以上の受信端末へ同報配信するメディア記述ファイル配信手段とをさらに備えた構成とすることが望ましい。この場合、コンテンツ配信変換装置において、ユニキャスト配信用に画面レイアウトや配信タイミングが記述されているメディア記述ファイルを、ブロードキャストやマルチキャスト配信用のメディア記述ファイルに変換して受信端末へ配信することにより、受信端末は当該変換後のメディア記述ファイルに従って画面レイアウトや配信タイミングを決定することが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るコンテンツ配信変換装置及びコンテンツ配信変換方法に関する各種の実施形態について順に説明する。
【0031】
[第1実施形態]
図1には、本実施形態における配信システムのブロック構成図を示す。同図に示すネットワーク1は少なくともユニキャストで通信することが可能なネットワークであり、当該ネットワーク1には、1以上のコンテンツ配信装置(たとえばHTTPサーバやRTSPサーバ)100、110と、1以上の配信変換装置300、350とが接続されている。コンテンツ配信装置から配信変換装置へはユニキャストでコンテンツ配信が行われている。
【0032】
一方、ネットワーク2及びネットワーク3はブロードキャストもしくはマルチキャストをサポートする同報配信可能なネットワークであり、当該ネットワーク上に1以上の配信変換装置と1以上の受信端末とが接続されている。配信変換装置300は、ネットワーク2に接続されている受信端末200や受信端末210に対し同報配信によりコンテンツ配信を行っている。一方、配信変換装置350は、ネットワーク2に接続されている受信端末250や受信端末260に対し同報配信によりコンテンツ配信を行っている。なお、図1ではネットワーク1、2、3を別のネットワークとして描いているが、物理的には同一のネットワークであってもよい。
【0033】
図2には、配信変換装置300における機能ブロック図の一例を示す。同図に示すように、配信変換装置は、配信制御処理部301、ユニキャスト送受信部302、コンテンツ取得制御処理部303、コネクション型プロトコル処理部304、コネクションレス型プロトコル処理部305、フォーマット変換部306、同報配信広告部307、コネクションレス型プロトコル処理部308及び同報配信処理部309から構成されている。
【0034】
以下、配信変換装置300の各機能を、図3に示すコンテンツ配信変換手順及び図4に示す配信変換装置300の動作手順にしたがって説明する。
【0035】
最初に、ユーザもしくは配信管理者による配信変換装置300への配信制御記述情報の入力が行われる(図3、図4のS101)。入力方法としては、当該配信変換装置300のコンソールから入力したり、遠隔にある受信端末や配信管理端末からSOAP(Simple Object Access Protocol)やHTTP等のプロトコルを用いて配信制御記述情報を配信変換装置300に送信すること等により行われる。
【0036】
ここで、図5を用いて配信制御記述情報の一例を説明する。図5では配信制御記述情報をXML形式で記述している。<bpml>エレメントにより、本記述情報が配信制御記述情報を意味していることを宣言している。そして、<head>と</head>で囲まれる部分には、本情報で配信する番組のメタ情報が記述されている。たとえば、<title>は本番組のタイトルを、<information>は本番組に関する情報を表している。また、<url>、<email>、<phone>にはそれぞれ本番組に関連するホームページのURL、電子メールアドレス、電話番号が記載されている。
【0037】
<body>と</body>で囲まれた部分には、例えば、SMIL(Synchronized Multimedia Integration Language)の記述に従ってコンテンツの取得元と配信タイミングが記述されている。本例では<seq>エレメントにより、<img src=”http://server−100/content−A.jpeg” dur=”5min”>と<img src=”http://server−100/content−B.jpeg” dur=”5min”>で示されるコンテンツを連続的に配信することを表している。そして、<img src=”http://server−100/content−A.jpeg” dur=”5min”>では、コンテンツの取得元がhttp://server−100/content−A.jpegであり、その配信時間が5分であることを表している。したがって、図の記述例ではhttp://server−100/content−A.jpegのコンテンツを最初の5分間配信し、続いてhttp://server−100/content−B.jpegのコンテンツを5分間配信することを意味している。ここでは、SMILを用いた例を示したが、コンテンツの取得元と配信タイミングが記述されれば、特に、SMILに限定されるものではない。
【0038】
次に、配信変換装置300の配信制御処理部301は上記の配信制御記述情報を解釈して(図4のS102)、コンテンツ取得制御処理部303にコンテンツ取得の指示をする。図3および図5の例では、最初にコンテンツ配信装置100(server−100)に蓄積されているcontent−A.jpegの取得を指示することになり、コンテンツ取得制御処理部303はHTTPによりコンテンツ配信装置100にcontent−A.jpegの配信要求をユニキャスト送受信部302経由で行う。
【0039】
コンテンツ配信装置100は配信変換装置300からの配信要求を受信したのち、当該コンテンツをパケットに分割しTCPなどの信頼性のあるコネクション型のプロトコルを用いて配信変換装置300に配信する。
【0040】
ユニキャスト送受信部302は当該コンテンツを含むパケットを受信したのち、コネクション型プロトコル処理部304にパケットを渡し、コネクション型プロトコル処理部304では要求コンテンツを再構築する。こうして配信変換装置300におけるコンテンツの取得が実行される(図3、図4のS103)。
【0041】
続いて、配信変換装置300は、ネットワーク2に対し当該取得コンテンツを同報配信する。配信制御処理部301には、当該コンテンツの配信範囲がユーザもしくは配信管理者によって設定されている。配信範囲は、たとえばIPパケットのTTL(Time To Live)値の設定によって行われる。TTL値はルータを経由するごとに1ずつ減らされ、0になった時点で当該パケットは廃棄されるため、TTLが小さいほど当該IPパケットの配信範囲は狭まれることになる。このように配信範囲を設定することによって、配信変換装置300の近郊のみの同報配信にするか、もしくは広い範囲で受信することのできる同報配信にするかを決定することができるようになる。
【0042】
配信制御処理部301は、同報配信広告部307に対し上述のように設定された配信範囲に配信情報を広告するように指示する。配信情報の広告は、たとえば、セッション・アナウンスメント・プロトコル(Session Announcement Protocol)などのプロトコルを用いて行われる。当該プロトコルを用いて送信されるメッセージ(以下、「セッション広告メッセージ」という)内にはSDP(Session Description Protocol)により、配信情報が記述される。
【0043】
ここで、図6を用いてセッション広告メッセージ内のSDP記述例を説明する。”v=0”はSDPのバージョンが0であることを表す。”o=abcdef 1234 1 IN IP4 126.16.64.4”は当該同報セッションの識別子を表す。また、s、i、u、e、pから始まる行についてはそれぞれ当該セッションに関するタイトル、情報、URL、e−mailアドレス、電話番号が含まれる。これらの情報は配信制御記述情報のメタ情報から抜き出され、SDPで記載される。また、”c=IN IP4 224.2.17.12/1”では、当該同報セッションがIPv4のマルチキャスト用のIPアドレス224.2.17.12で配信され、そのTTL値が1であることを表している。当該TTL値は、上述で配信制御処理部301にて設定された配信範囲にしたがって設定される。また”t=2873397496 2873404696”は当該同報セッションの開始時刻と終了時刻をNTP(Network Time Protocol)記述にしたがって設定する。”m=application 32416 udp jpeg”は当該同報セッションの中でUDPのポート番号32416のJPEGコンテンツが送信されていることを示している。
【0044】
上記のようなセッション広告メッセージが同報配信処理部309を介してネットワーク2に周期的に送信される(図3、図4のS104)。
【0045】
続けて、配信変換装置300は上記でコンテンツ配信装置100から取得したコンテンツをネットワーク2に配信する。配信変換装置300では、コネクション型プロトコル処理部304で再構築したコンテンツを、コネクションレス型プロトコル処理部308に渡す。コネクションレス型プロトコル処理部308では、当該コンテンツをコネクションレスのプロトコル、たとえばUDP上にマッピングし、パケット化を行って、同報配信処理部309を介して同報配信を行う(図3、図4のS105)。図6のセッション広告メッセージの例ではUDPポート番号を32416に設定し、IPアドレスを224.2.17.12、TTLを1としたUDP/IPパケットを同報配信処理部309経由で送信することになる。
【0046】
一般にコネクションレス型の通信ではコネクション型通信に比べて信頼性が低い。信頼性を高めるために、たとえば複数回同一パケットを図3に示すように繰り返し送信したり、FEC(Forward Error Correction)用のパケットを付加するなどして、信頼性を高めることも可能である。
【0047】
一方、受信端末200や受信端末210は同報配信コンテンツを受信したい場合に、まず同報配信広告情報を取得する。上記の例ではセッション広告メッセージを取得することになる。そして、セッション広告メッセージから同報配信コンテンツに関する情報を取得し、同報配信コンテンツを受信するためのIPアドレスやフォーマット情報を知る。そして、当該同報配信コンテンツを受信し、活用することが可能となる。
【0048】
Content−Aの配信時間が5分を経過した時点で、Content−Aの配信が終了し(図3、図4のS106)、配信変換装置300の配信制御処理部301はコンテンツ取得制御処理部303に次のコンテンツContent−Bの取得を指示する。コンテンツ取得制御処理部303は上記と同様にコンテンツ配信装置100に対してContent−Bの配信をHTTPで要求し(図3、図4のS107)、コンテンツ配信装置100はContent−Bをコネクション型プロトコルであるTCPで配信する。配信変換装置300のユニキャスト送受信部302を介して、コネクション型プロトコル処理部304は当該TCPパケットを受信すると、コンテンツを再構築し、当該コンテンツをコネクションレス型プロトコル処理部308に渡す。コネクションレス型プロトコル処理部308では、当該コンテンツをUDPパケットに分割し、ネットワーク2上に同報配信する(図3、図4のS108)。受信端末200および受信端末210は、UDPパケットで同報配信される当該コンテンツContent−Bを受信し、当該端末にて活用することが可能となる。
【0049】
そして、Content−B配信後5分が経過した時点で、Content−Bの同報配信を終了し(図3、図4のS109)、またセッション広告メッセージの同報配信も終了する(図4のS110)。
【0050】
以上の第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。コンテンツ配信装置100がユニキャスト用のセッション制御しか備えていないHTTPサーバであっても、配信変換装置300を介することによりネットワーク2上を同報形態でコンテンツを配信することが可能となり、特にネットワーク2が無線ネットワークなどの狭帯域なネットワークである場合には、ネットワークリソースの有効活用が可能となる。
また、配信変換装置300においてユニキャスト用の制御プロトコルであるHTTPを、同報用の広告プロトコルであるセッション・アナウンスメント・プロトコルに変換することになるため、受信端末200や受信端末210は、セッション・アナウンスメント・プロトコルを解釈する同報コンテンツ受信用の端末であればよく、コンテンツ配信装置100の具備するHTTPを意識する必要がなくなる。
【0051】
また、配信変換装置300において、コネクション型プロトコルであるTCPを用いて取得したコンテンツを、コネクションレス型プロトコルであるUDPに変換して送信するため、受信端末はTCPコネクションを張るための手続きやTCPのACKパケット返送の処理が不要となり、大規模な同報配信が可能となる。
【0052】
また、ユーザもしくは配信管理者が設定する配信制御記述情報によって、コンテンツの取得元や配信タイミングを制御することができるようになるため、ユーザが自分の見たいコンテンツを要求したり、配信管理者が放送番組をスケジューリングすることが可能となる。
【0053】
また、ユーザもしくは配信管理者がコンテンツの同報配信範囲をTTL等で指定することにより、当該コンテンツの配信を特定の配信変換装置の近郊地域に限定するなど、位置に応じた適切なサービスを展開することが可能となる。
【0054】
なお、本実施形態では、配信変換装置300がコンテンツ配信装置100にコンテンツを取得するタイミングとして、配信制御記述情報に従ってコンテンツを取得したが、必ずしもこれに従う必要はなく、たとえば最初にすべてのコンテンツを取得してから、同報配信を開始しても構わない。
【0055】
また、本実施形態では、コンテンツを同報配信するコネクションレス型プロトコルとしてUDPを例に挙げたが、コネクションレス型であればUDPに限らず、RTP(Real−time Transport Protocol)やデジタル放送規格のデータカルーセル方式を利用しても構わない。
【0056】
また、本実施形態では、図4のようにContent−Aの同報配信が終了した(S106)後で、次のコンテンツContent−Bの要求・取得をする(S107)例を説明したが、これらの順番は逆でもよいし、これらを同時に実行してもよい。
【0057】
[第2実施形態]
前述した第1実施形態では、コネクション型プロトコルで取得したコンテンツをそのままコネクションレス型プロトコルで同報配信する例であったが、本実施形態ではコネクション型プロトコルで取得したコンテンツから内容を変換してコネクションレス型プロトコルで同報配信する形態を説明する。
【0058】
なお、本実施形態の配信システムの構成、配信変換装置の構成はそれぞれ、第1実施形態で説明した図1の配信システムの構成、図2の配信変換装置300の構成と同様であるので、説明を省略する。
【0059】
本実施形態におけるコンテンツ配信変換手順を、図7及び図8に示す配信変換装置300の動作手順にしたがって説明する。
【0060】
はじめに、第1実施形態と同様に、ユーザもしくは配信管理者によって配信制御記述情報が配信変換装置300に入力される(図7、図8のS201)。ここで、図9に示す配信制御記述情報が入力されたとする。第1実施形態との違いは、コンテンツが音声やビデオコンテンツである点である。
【0061】
配信制御処理部301は上記配信制御記述情報から、当該同報配信コンテンツのメタ情報を<head>と</head>で囲まれる部分から抜き出す。さらに、コンテンツ取得元として最初の5分間のコンテンツはhttp://server−100/content−X.mp4から、次の5分間はhttp://server−100/content−Y.mp4からであることを解釈し、また、それぞれのコンテンツには音声コンテンツとビデオコンテンツが含まれていることを<audio>エレメントと<video>エレメントから判断する(図8のS202)。
【0062】
配信制御処理部301は、上記解釈にもとづいて、コンテンツ取得制御処理部303に各コンテンツの取得を指示する。コンテンツ取得制御処理部303は、ユニキャスト送受信部302を介してcontent−Xとcontent−YをHTTPで順に要求し、コンテンツ配信装置100はcontent−Xとcontent−Yを、コネクション型プロトコルのTCPによって順に配信する。
【0063】
配信変換装置300では、コネクション型プロトコル処理部304において、上記コンテンツを再構築する。そして、再構築したコンテンツをフォーマット変換部306に渡す。フォーマット変換部306では当該コンテンツの中身を解析し、当該コンテンツがストリーミング用のコンテンツでなければ、第1実施形態と同様にコネクションレス型のプロトコルでコンテンツをそのまま同報配信する。一方、当該コンテンツがストリーミング用のコンテンツであれば、以下のストリーミング変換処理を行う。
【0064】
なお、ここでストリーミング用のコンテンツかどうかの判断方法としては、たとえばコンテンツの拡張子(たとえばMP4ファイルであるとか)で判断するか、またはコンテンツの内部にストリーミング用の付属情報(たとえばMP4ファイルのヒントトラック情報)があるかどうかで判断するなどの方法が考えられる。
【0065】
ストリーミング用のコンテンツであると判断された場合には、フォーマット変換部306において当該コンテンツからストリーミングフォーマットに変換する。ストリーミングフォーマットヘの変換は、通常ファイルから音声、ビデオペイロードを抜き出し、必要に応じてペイロードヘッダを付加した後、RTPにマッピングすることで行われる。
【0066】
また、同報配信広告部307においては、セッション・アナウンスメント・プロトコルなどの広告用プロトコルによってストリーミングフォーマットのコンテンツが同報配信されることを広告する。セッション広告メッセージの一例を図10に示す。図10の上半分については第1実施形態と同様に、同報コンテンツのメタ情報が記述される。一方、図10の下半分には、ビデオコンテンツとしてH.263で符号化されたRTPストリームが、オーディオコンテンツとしてAMRで符号化されたRTPストリームが配信されていることを表している。これらの符号化情報はコンテンツ配信装置100から取得したコンテンツ内のストリーミング用付属情報から抜き出すか、もしくはオーディオ・ビデオペイロードを解析することで得ることが可能である。
【0067】
受信端末200及び受信端末210は、上記セッション広告メッセージを受信することにより、オーディオコンテンツとビデオコンテンツがRTPストリームとして同報配信されていることがわかり、当該ストリームを受信するために必要な情報(UDPポート番号やRTPペイロードタイプ)を得ることができる。そして、これらの情報にもとづき、当該オーディオストリーム及びビデオストリームを受信・再生することが可能となる。
【0068】
具体的には、配信変換装置300は、Content−Xの配信要求をコンテンツ配信装置100に対して行って、コンテンツ配信装置100からContent−Xを取得し(図7、図8のS203)、セッション広告メッセージの同報配信を開始する(図7、図8のS204)。そして、Content−Xをフォーマット変換し、受信端末200や受信端末210への変換後のContent−Xの同報配信を開始する(図7、図8のS205)。
【0069】
配信変換装置300は、Content−Xの配信開始から5分後に、Content−Xの配信を終了し(図7、図8のS206)、Content−Yの配信要求をコンテンツ配信装置100に対して行い、Content−Yを取得する(図7、図8のS207)。そして、Content−Yをフォーマット変換し、受信端末200や受信端末210への変換後のContent−Yの同報配信を開始する(図7、図8のS208)。Content−YもContent−Xと同様にRTPストリームとして配信される。このため、受信端末200及び受信端末210は、コンテンツが切り替わったことを意識せずに、そのままオーディオ及びビデオのRTPストリームを受信・再生し続けることが可能である。
【0070】
そして、Content−Y配信後5分が経過した時点で、Content−Yの同報配信を終了し(図7、図8のS209)、またセッション広告メッセージの同報配信も終了する(図8のS210)。
【0071】
以上の第2実施形態では、コンテンツ配信装置100と配信変換装置300の間は信頼性の高いコネクション型プロトコルによりコンテンツを伝送するため、たとえパケットロス等があっても回復することができる。
【0072】
一方、配信変換装置300と受信端末の間を第1実施形態のように、そのままコンテンツを同報配信するとなると、パケットロス耐性を向上させるために繰り返し配信が必要であったり、途中から受信を開始する受信端末があった場合に、コンテンツを一通り受信し終わらないと再生を開始できないという問題があった。第2実施形態では、配信変換装置300と受信端末の間をストリーミングフォーマットで同報配信することにより、パケットロスによる音声・ビデオの多少に乱れは生じるものの、繰り返し配信などの冗長な配信が不要になり、また途中から受信を開始する受信端末もすぐにコンテンツの途中から再生を開始することが可能となる。
【0073】
なお、本実施形態では、図8のようにContent−Xの同報配信が終了した(S206)後で、次のコンテンツContent−Yの要求・取得をする(S207)例を説明したが、これらの順番は逆でもよいし、これらを同時に実行してもよい。
【0074】
[第3実施形態]
上記の第1、第2実施形態では、配信変換装置300はコンテンツ配信装置100からコンテンツをコネクション型プロトコルで取得していたが、本実施形態ではコンテンツ配信装置100からコネクションレスのストリーミングフォーマットによりコンテンツを受信し、そのままストリーミングフォーマットで受信端末へ同報配信する例を説明する。
【0075】
なお、本実施形態の配信システムの構成、配信変換装置の構成はそれぞれ、第1実施形態で説明した図1の配信システムの構成、図2の配信変換装置300の構成と同様であるので、説明を省略する。
【0076】
本実施形態におけるコンテンツ配信変換手順及び配信変換装置300の動作手順を、図11及び図12にしたがって説明する。
【0077】
はじめに、第1、第2実施形態と同様に、ユーザもしくは配信管理者により配信制御記述情報が配信変換装置300に入力される(図11、図12のS301)。ここで、図13に示す配信制御記述情報が入力されたとする。前記実施形態との違いは、コンテンツを取得するプロトコルとしてHTTPではなくRTSPを指定している点である。
【0078】
配信制御処理部301は上記配信制御記述情報から、当該同報配信コンテンツのメタ情報を<head>と</head>で囲まれる部分から抜き出す。さらに、コンテンツ取得元として最初の5分間のコンテンツはrtsp://server−100/content−X.mp4から、次の5分間はrtsp://server−100/content−Y.mp4からであることを解釈し、また、それぞれのコンテンツには音声コンテンツとビデオコンテンツが含まれていることが<audio>エレメントと<video>エレメントから判断する(図12のS302)。
【0079】
配信制御処理部301は上記解釈にもとづいて、コンテンツ取得制御処理部303に各コンテンツの取得を指示する。コンテンツ取得制御処理部303はユニキャスト送受信部302を介してcontent−Xとcontent−Yを順にRTSPで要求する。このとき、コンテンツ配信装置100と配信変換装置300の間ではRTSPによるセッション確立のためのネゴシエーションが行われ、コンテンツ配信装置100はこれから送信するオーディオ及びビデオストリームの符号化パラメータ等を配信変換装置300に通知する。そしてネゴシエーションの後、コネクションレス型プロトコルのRTP/UDPを用いたストリーミングフォーマットでオーディオ及びビデオストリームを配信変換装置300に配信する。
【0080】
配信変換装置300では、コネクションレス型プロトコル処理部305において、コンテンツ配信装置100から配信されるオーディオ・ビデオストリームを受信する。そして、受信したストリームをコネクションレス型プロトコル処理部308に渡し、コネクションレス型プロトコル処理部308では当該ストリームを受信端末200や受信端末210へ同じくRTP/UDPを用いたストリーミングフォーマットにより同報配信する。
【0081】
一方、配信変換装置300の配信制御処理部301は、当該コンテンツを同報配信するために同報配信広告部307に当該コンテンツの配信情報を広告するように指示する。当該配信情報は第2実施形態のセッション広告メッセージ(図10)と同様である。ただし、第2実施形態ではメディアの符号化パラメータに関する情報をコンテンツ内のストリーミング用付属情報から抜き出すことにより取得可能であったが、本実施形態ではRTSPによってコンテンツ配信装置100から通知される符号化パラメータから取得することが可能である。したがって、RTSPにより取得した符号化パラメータ等の情報をセッション広告メッセージ内に記述することにより同報配信用の通知情報を生成することができる。
【0082】
受信端末200及び受信端末210は、上記セッション広告メッセージを受信することにより、オーディオコンテンツとビデオコンテンツがRTPストリームとして同報配信されていることがわかり、当該ストリームを受信するために必要な情報(UDPポート番号やRTPペイロードタイプ)を得ることができる。そして、これらの情報にもとづき、当該オーディオストリーム及びビデオストリームを受信・再生することが可能となる。
【0083】
具体的には、配信変換装置300は、Content−Xの配信要求をコンテンツ配信装置100に対して行い、Content−Xのオーディオ・ビデオストリームの受信を開始し(図11、図12のS303)、セッション広告メッセージの同報配信を開始する(図11、図12のS304)。一方、当該ストリームを受信端末200や受信端末210に対して同報配信を開始する(図11、図12のS305)。
【0084】
配信変換装置300は、Content−Xの配信開始から5分後に、Content−Xの配信を終了し(図11、図12のS306)、Content−Yの配信要求をコンテンツ配信装置100に対して行い、Content−Yのオーディオ・ビデオストリームの受信を開始する(図11、図12のS307)。一方、当該ストリームを受信端末200や受信端末210に対して同報配信を開始する(図11、図12のS308)。このため、受信端末200及び受信端末210は、コンテンツが切り替わったことを意識せずに、そのままオーディオ及びビデオのRTPストリームを受信・再生し続けることが可能である。
【0085】
そして、Content−Y配信開始から5分が経過した時点で、Content−Yの同報配信を終了し(図11、図12のS309)、またセッション広告メッセージの同報配信も終了する(図12のS310)。
【0086】
以上の第3実施形態によれば、以下の効果が得られる。従来、コンテンツ配信装置100からTCPなどのコネクション型プロトコルを用いてコンテンツ配信する場合、配信開始前に配信するコンテンツをすでにコンテンツ配信装置100が保持していなければならず、コンテンツ配信途中に動的に生成されるコンテンツ、たとえばライブコンテンツなどに対して適用することができなかったが、本実施形態では、コンテンツ配信装置100と配信変換装置300の間をストリーミングフォーマットで伝送することにより、コンテンツ配信途中でも動的にコンテンツを生成できるため、コンテンツ配信装置100で動的に生成されるコンテンツを配信変換装置300経由で同報配信することが可能となる。
【0087】
なお、本実施形態では、図12のようにContent−Xの同報配信が終了した(S306)後で、次のコンテンツContent−Yの要求・受信開始を行う(S307)例を説明したが、これらの順番は逆でもよいし、これらを同時に実行してもよい。
【0088】
ところで、上記3つの実施形態では、コンテンツ配信装置100と配信変換装置300の間はコネクション型プロトコルを用いてファイルを配信するか、又は、コネクションレス型プロトコルを用いてストリーミングフォーマットで配信するかのどちらかであったが、両方を併用してもかまわない。また、配信変換装置300と受信端末200及び受信端末210の間では、コンテンツ配信装置100から取得したコンテンツをコネクションレス型プロトコルでファイルをそのまま伝送するか、又は、ストリーミングフォーマットで伝送するかのどちらかであったが、これらを併用してもかまわない。
【0089】
例えば、配信変換装置300はコンテンツ配信装置100から静止画コンテンツとオーディオ・ビデオコンテンツをそれぞれJPEGファイルとMP4ファイルとして取得し、JPEGファイルはそのままファイルとして同報配信し、MP4ファイルだけをストリーミングフォーマットに変換して同報配信することも可能である。また、コンテンツ配信装置100から静止画コンテンツをJPEGファイルとして受信し、そのままファイルとして同報配信する一方、オーディオ・ビデオコンテンツはコンテンツ配信装置100からストリーミングフォーマットで受信し、そのままストリーミングフォーマットで同報配信することも可能である。
【0090】
また、コンテンツの取得元として複数のコンテンツ配信装置からコンテンツを取得してもかまわない。たとえば、静止画コンテンツはコンテンツ配信装置100から取得し、オーディオ・ビデオコンテンツは、図1に示すコンテンツ配信装置110から取得するのでもよい。
【0091】
[第4実施形態]
上記の3つの実施形態では、同報配信するコンテンツとして静止画やテキストなどのコンテンツや、オーディオやビデオなどのストリームコンテンツを例としていたが、本実施形態では、レイアウト指定や配信タイミング指定を行うSMIL等のメディア記述ファイルを同報配信する例を説明する。
【0092】
なお、本実施形態の配信システムの構成、配信変換装置の構成はそれぞれ、第1実施形態で説明した図1の配信システムの構成、図2の配信変換装置300の構成と同様であるので、説明を省略する。
【0093】
本実施形態における同報配信手順及び配信変換装置300の動作手順を、図14及び図15にしたがって説明する。
【0094】
はじめに、上記の各実施形態と同様に、ユーザもしくは配信管理者により配信制御記述情報が配信変換装置300に入力される(図14、図15のS401)。ここで、図16に示すような配信制御記述情報が入力されたとする。第1〜第3実施形態との違いは、取得すべきコンテンツとしてSMILファイルのみを指定している点である。
【0095】
配信制御処理部301は上記の配信制御記述情報から、当該同報配信コンテンツのメタ情報を<head>と</head>で囲まれる部分から抜き出す。次に、<body>と</body>で囲まれる部分に記述されている<smil src=http://server−100/SMIL.smil>からSMILファイルの取得元を知る。配信制御処理部301は当該SMILファイルを取得するようにコンテンツ取得制御処理部303に指示を出し、コンテンツ配信装置100に対して当該SMILファイルを要求する。そして、コネクション型プロトコル処理部304を介して当該SMILファイルを取得する(図14、図15のS402)。
【0096】
ここでは、上記で取得されるSMILファイルが図17に示すユニキャスト配信用のSMILファイルであったとする。図17のSMILファイルでは<layout>と</layout>で囲まれる部分にレイアウト情報が記述されており、識別子”a”で特定される領域と、識別子”b”で特定される領域の2つを指定している。一方、<body>と</body>で囲まれる部分において、コンテンツの配信元と配信タイミングが記述されており、最初の5分間はrtsp://server−100/content−X.mp4からオーディオとビデオストリームを、http://server−100/content−C.htmlからHTMLコンテンツを配信するように指定している。また、ビデオストリームについては識別子”a”で特定される領域に表示し、HTMLコンテンツについては識別子”b”で特定される領域に表示することを表している。そして、次の5分間では、rtsp://server−100/content−Y.mp4からオーディオとビデオストリームを、http://server−100/content−D.htmlからHTMLコンテンツを配信するように指定し、上記と同様にビデオストリームについては識別子”a”で特定される領域に表示し、HTMLコンテンツについては識別子”b”で特定される領域に表示することを表している。
【0097】
コネクション型プロトコル処理部304は上記SMILファイルを取得すると、フォーマット変換部306に当該SMILファイルを渡す。フォーマット変換部306はユニキャスト用に記述されたSMILファイルを図18に示すような同報配信用のSMILファイルに変換する(図14、図15のS402)。具体的な変換方法は次の通りである。
【0098】
SMILファイルに記述された情報のうち、レイアウト情報はそのままとする。そして<body>に含まれる情報のうち、メディア種類が同じもので時間的に重ならず、かつ領域の指定がある場合に同一の領域に配置されるメディア情報を一つのメディア情報に縮退させる。たとえば、上記変換前のSMILファイルの複数の<audio>タグは一つの<audio>タグに縮退される。また、当該変換前のSMILファイルに記述されている複数の<video>タグは同一の識別子”a”の領域に配置されるため、これらの<video>タグも一つの<video>タグに縮退される。同様に、HTMLコンテンツも同一の識別子”b”の領域に配置されるため、<text>タグも一つのタグに縮退される。また、コンテンツ取得元としてURLで表記されていた部分を、同報配信時に使用するポート番号情報に置き換えている。これにより、指定されたポート番号宛に配信されるコンテンツをSMILの指定どおりにレイアウト配置することが可能となる。
【0099】
上述のようにフォーマット変換部306は、ユニキャスト用のSMILファイルを同報配信用のSMILファイルに変換するとともに、SMILファイルに記述される配信タイミング情報を配信制御処理部301に通知する。
【0100】
配信制御処理部301は、フォーマット変換部306から通知された配信タイミング情報にもとづいて、コンテンツ取得制御処理部303に各コンテンツの取得を指示する。コンテンツ取得制御処理部303はユニキャスト送受信部302を介して、content−CをHTTPで、content−XをRTSPで、それぞれ要求し、取得する(図14、図15のS403)。
【0101】
続けて配信制御処理部301は、上記変換後のSMILファイル及びcontent−C、content−Xを同報配信するために同報配信広告部307に上記コンテンツの配信情報をセッション広告メッセージにより広告するように指示する。セッション広告メッセージの例を図19に示す。図19の上半分には、配信制御記述情報から取得できるメタ情報が記述されている。図19の下半分の1行目”m=application 49166 udp smil”でSMILファイルがUDPでポート番号49166に送信されることを示している。同様にHTMLはUDPでポート番号49168に、ビデオストリームはH.263符号化されてRTPを用いてポート番号49170に、そしてオーディオストリームはAMRに符号化されてRTPを用いてポート番号49172に送信されることを表している。ここでHTML及びオーディオ・ビデオストリームの送信されるポート番号は変換後のSMILファイルに記述されるポート番号と同一になるように設定される。
【0102】
上述のセッション広告メッセージの同報配信を開始するとともに、SMILファイルの同報配信も開始する(図14、図15のS404)。続いてcontent−C及びcontent−Xについてもそれぞれ同報配信を開始する(図14、図15のS405)。受信端末は、最初にセッション広告メッセージを取得し、同報配信されているコンテンツ及び当該コンテンツを取得するために必要な情報を知る。そして、続けてSMILファイルを取得し、SMILファイルに記述されているレイアウト情報を知る。そして、content−Cおよびcontent−Xを取得・受信を開始し、SMILファイルの記述にしたがって配置し、表示する。
【0103】
content−C及びcontent−Xの同報配信後5分が経過した時点で、当該content−C及びcontent−Xの同報配信が終了し(図14、図15のS406)、次の同報配信コンテンツであるcontent−Dとcontent−Yの取得・受信を開始し(図14、図15のS407)、当該コンテンツの同報配信を開始する(図14、図15のS408)。さらに5分が経過した時点で、content−Dとcontent−Yの同報配信も終了し(図14、図15のS409)、つづいてSMILファイル及びセッション広告メッセージの同報配信も終了する(図15のS410)。
【0104】
以上の第4実施形態によれば、SMILファイルを配信変換装置300から同報配信することにより、受信端末はSMILファイルの記述にしたがってレイアウト配置することが可能となり、より高度なコンテンツ配信が可能となる。また、ユニキャスト用のSMILファイルを配信変換装置300で同報配信用のSMILファイルに変換するため、コンテンツ作成者はユニキャスト用のSMILファイルのみを用意していればよく、同報配信用のSMILファイルを用意する必要がなくなる、という利点がある。
【0105】
なお、本実施形態では、図15のようにContent−C、Content−Xの同報配信が終了した(S406)後で、次のコンテンツContent−Dの要求・取得及びContent−Yの要求・受信開始を行う(S407)例を説明したが、これらの順番は逆でもよいし、これらを同時に実行してもよい。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ユニキャストを前提としたコンテンツ配信装置からでも、上述のコンテンツ配信変換装置を介することにより、1以上の受信端末へ同報配信することが可能となる。そのため、コンテンツ配信装置は同報配信のための特別なプロトコルを用意する必要がなく、ユニキャスト配信用のコンテンツを同報配信に使用することが可能となる。
【0107】
また、コンテンツ配信変換装置においてデータ転送用の制御プロトコルと同報配信用の広告プロトコルを変換するため、受信端末は、通常の同報配信用途で使用される広告プロトコルを解釈するだけですむようになり、実装の負荷を軽減することができる。
【0108】
また、コンテンツ配信変換装置において、コネクション型プロトコル、例えば、TCP(Transmission Control Protocol)で取得したコンテンツをコネクションレス型プロトコル、例えば、UDP(User Datagram Protocol)に変換して送信することで、コネクション型プロトコルで取得した当該コンテンツを1以上の受信端末ヘコネクションレス型プロトコルで同報配信することが可能となり、より大規模なコンテンツ配信が可能となる。
【0109】
また、コンテンツ配信変換装置において、コネクション型プロトコル、例えば、TCPで取得したオーディオもしくはビデオコンテンツをストリーミングフォーマット、例えば、RTPに変換し、コネクションレス型プロトコル、例えば、UDP上で送信することで、コンテンツ配信装置と配信変換装置の間はコネクション型プロトコルを利用して、高い信頼性のもとでコンテンツを取得し、配信変換装置と受信端末の間はストリーミングフォーマットで効率的にコンテンツを配信することが可能となる。
【0110】
また、コンテンツ配信変換装置において、ストリーミング用制御プロトコルにより配信されるストリーミングフォーマットのコンテンツを受信し、1以上の受信端末へ同報配信することで、ライブ配信などのリアルタイムに生成されるコンテンツも配信変換装置において同報することが可能となり、より大規模なコンテンツ配信が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1〜第4実施形態における配信システムのブロック図である。
【図2】第1〜第4実施形態における配信変換装置300の機能ブロック図である。
【図3】第1実施形態における配信変換手順の一例を示すチャートである。
【図4】第1実施形態における配信変換装置300の動作手順の一例を示す流れ図である。
【図5】第1実施形態における配信制御記述情報の一例を示す図である。
【図6】第1実施形態におけるセッション広告メッセージのSDP記述例を示す図である。
【図7】第2実施形態における配信変換手順の一例を示すチャートである。
【図8】第2実施形態における配信変換装置300の動作手順の一例を示す流れ図である。
【図9】第2実施形態における配信制御記述情報の一例を示す図である。
【図10】第2実施形態におけるセッション広告メッセージのSDP記述例を示す図である。
【図11】第3実施形態における配信変換手順の一例を示すチャートである。
【図12】第3実施形態における配信変換装置300の動作手順の一例を示す流れ図である。
【図13】第3実施形態における配信制御記述情報の一例を示す図である。
【図14】第4実施形態における配信手順の一例を示すチャートである。
【図15】第4実施形態における配信変換装置300の動作手順の一例を示す流れ図である。
【図16】第4実施形態における配信制御記述情報の一例を示す図である。
【図17】第4実施形態における変換前のSMILファイル記述例を示す図である。
【図18】第4実施形態における変換後のSMILファイル記述例を示す図である。
【図19】第4実施形態におけるセッション広告メッセージのSDP記述例を示す図である。
【符号の説明】
1、2、3…ネットワーク、100、110…コンテンツ配信装置、200、210、250、260…受信端末、300、350…配信変換装置、301…配信制御処理部、302…ユニキャスト送受信部、303…コンテンツ取得制御処理部、304…コネクション型プロトコル処理部、305…コネクションレス型プロトコル処理部、306…フォーマット変換部、307…同報配信広告部、308…コネクションレス型プロトコル処理部、309…同報配信処理部。
Claims (10)
- コンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してデータ転送用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求するコンテンツ要求手段と、
前記コンテンツをコネクション型のプロトコルにより前記コンテンツ配信装置から取得するコンテンツ取得手段と、
前記コンテンツのフォーマット情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する広告メッセージ配信手段と、
前記コンテンツをコネクションレス型のプロトコルにより1以上の受信端末に対して同報配信するコンテンツ配信手段と、
を備えたコンテンツ配信変換装置。 - 少なくとも音響データ及び映像データの何れかを含むコンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してデータ転送用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求するコンテンツ要求手段と、
前記コンテンツをコネクション型のプロトコルにより前記コンテンツ配信装置から取得するコンテンツ取得手段と、
前記コンテンツ内部から、前記コンテンツの符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を抽出する情報抽出手段と、
前記抽出した符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する広告メッセージ配信手段と、
前記コンテンツ内部の時間情報に基づいて、再生時刻を表すタイムスタンプ情報が各パケットのヘッダ部に記録されたストリーミングフォーマットに前記コンテンツを変換するコンテンツ変換手段と、
変換後のコンテンツを1以上の受信端末へ同報配信するコンテンツ配信手段と、
を備えたコンテンツ配信変換装置。 - 少なくとも音響データ及び映像データの何れかを含むコンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してストリーミング用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求するコンテンツ要求手段と、
前記コンテンツ配信装置からストリーミング用の制御プロトコルで通知される符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を抽出する情報抽出手段と、
再生時刻を表すタイムスタンプ情報が各パケットのヘッダ部に記録されたストリーミングフォーマットによって、前記コンテンツ配信装置から前記コンテンツを取得するコンテンツ取得手段と、
前記抽出した符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する広告メッセージ配信手段と、
前記取得したストリーミングフォーマットのコンテンツを1以上の受信端末へ同報配信するコンテンツ配信手段と、
を備えたコンテンツ配信変換装置。 - 少なくともコンテンツの配信タイミング及びコンテンツの取得元が記述された配信制御記述情報を保持した制御情報保持手段をさらに備え、
前記コンテンツ取得手段は、前記配信制御記述情報内に記述されたコンテンツ取得元の情報に基づいて、当該コンテンツ取得元からコンテンツを取得し、
前記コンテンツ配信手段は、前記配信制御記述情報内に記述された配信タイミングの情報に基づいて、1以上の受信端末ヘのコンテンツ配信タイミングを決定する、
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のコンテンツ配信変換装置。 - 前記配信制御記述情報は番組情報をさらに含み、
当該番組情報は前記広告メッセージによって前記受信端末に同報配信される、
ことを特徴とする請求項4記載のコンテンツ配信変換装置。 - コンテンツを同報する同報配信範囲を制限する同報配信範囲制限手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のコンテンツ配信変換装置。
- コンテンツの配信タイミング、コンテンツの取得元及びコンテンツの画面レイアウトが記述されたメディア記述ファイルを取得するメディア記述ファイル取得手段と、
画面レイアウトにて同一の領域に配置される複数のコンテンツに関する画面レイアウトの記述を1つの記述に変換し、コンテンツの取得元に関する記述を前記広告メッセージに記述される情報形式に変換する記述変換手段と、
当該変換後の記述を含むメディア記述ファイルを1以上の受信端末へ同報配信するメディア記述ファイル配信手段と、
をさらに備えた請求項1〜6の何れか1項に記載のコンテンツ配信変換装置。 - コンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してデータ転送用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求するコンテンツ要求工程と、
前記コンテンツをコネクション型のプロトコルにより前記コンテンツ配信装置から取得するコンテンツ取得工程と、
前記コンテンツのフォーマット情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する広告メッセージ配信工程と、
前記コンテンツをコネクションレス型のプロトコルにより1以上の受信端末に対して同報配信するコンテンツ配信工程と、
を有するコンテンツ配信変換方法。 - 少なくとも音響データ及び映像データの何れかを含むコンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してデータ転送用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求するコンテンツ要求工程と、
前記コンテンツをコネクション型のプロトコルにより前記コンテンツ配信装置から取得するコンテンツ取得工程と、
前記コンテンツ内部から、前記コンテンツの符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を抽出する情報抽出工程と、
前記抽出した符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する広告メッセージ配信工程と、
前記コンテンツ内部の時間情報に基づいて、再生時刻を表すタイムスタンプ情報が各パケットのヘッダ部に記録されたストリーミングフォーマットに前記コンテンツを変換するコンテンツ変換工程と、
変換後のコンテンツを1以上の受信端末へ同報配信するコンテンツ配信工程と、
を有するコンテンツ配信変換方法。 - 少なくとも音響データ及び映像データの何れかを含むコンテンツを保持したコンテンツ配信装置に対してストリーミング用の制御プロトコルを用いてコンテンツを要求するコンテンツ要求工程と、
前記コンテンツ配信装置からストリーミング用の制御プロトコルで通知される符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を抽出する情報抽出工程と、
再生時刻を表すタイムスタンプ情報が各パケットのヘッダ部に記録されたストリーミングフォーマットによって、前記コンテンツ配信装置から前記コンテンツを取得するコンテンツ取得工程と、
前記抽出した符号化方法及び符号化パラメータに関する情報を含む広告メッセージを1以上の受信端末に対して繰り返し同報配信する広告メッセージ配信工程と、
前記取得したストリーミングフォーマットのコンテンツを1以上の受信端末へ同報配信するコンテンツ配信工程と、
を有するコンテンツ配信変換方法。
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