【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に光通信分野の使用される光ファイバアレイ、およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光通信においては多数の光信号を並列的に処理することが必要とされるため、複数の光ファイバの先端部分を高い位置精度で固定した光ファイバアレイは、複数の光ファイバと光学素子とを一括して結合するのを容易にするために有用である。さらに、近年の光通信需要の増大に伴ってより高密度の実装が求められているため、多数本の光ファイバを固定する必要があり、従来の1次元配列に留まらず2次元配列の光ファイバアレイの開発が進められている。
【0003】
2次元配列の光ファイバアレイは、図9に示すように、断面形状がV字状の溝(いわゆるV溝)52を複数個形成した平板状基板50を複数枚使用し、光ファイバ110をそれぞれのV溝52に収容した構造のものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
また、図10に示すように、平板状基板58に円形貫通孔62を2次元配列で形成し、これに光ファイバ110の先端を通して位置決めする例もある(例えば特許文献2参照)。しかしながら、この手法では貫通孔と光ファイバの隙間が必要であり、そのため光ファイバの位置決め精度が十分に確保できない問題がある。そのため、貫通孔を形成した基板を複数枚使用して貫通孔の実質的な大きさを調整することで光ファイバを位置決めする構造も提示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−20141号公報
【特許文献2】
特開2002−250835号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記従来のV溝を用いた光ファイバアレイでは、高精度で加工したV溝付き基板を複数枚用意し、かつそれらを積層するため、部材数が多く構造が複雑であるため、製作が容易でなく、コストが高いという問題がある。
【0007】
また貫通孔を形成した基板を使用する場合は、これを複数枚使用して光ファイバの位置を調整する必要があり、この場合も部材数が多く構造が複雑であるため、製作が容易でないという共通の問題がある。
【0008】
本発明は、このような従来技術に存在する問題に着目してなされたものである。その目的とするところは、多本数の光ファイバを高い位置精度で2次元配列した光ファイバアレイの製造を容易にし、低コストで提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の光ファイバアレイは、複数の光ファイバを板状基板の所定位置に設けた複数の貫通孔にそれぞれ通して固定した構造を有する。この光ファイバアレイにおいて、貫通孔は基板表面の開口部に面取り部を有し、光ファイバは長手方向に沿って外径が変化するテーパ部を有するものとする。この貫通孔に面取り部側から光ファイバがそれぞれ挿入され、貫通孔内側面と面取り部との境界部分に光ファイバのテーパ部を密着固定する。
【0010】
貫通孔内側面と面取り部との境界に光ファイバのテーパ部を押しつけることにより光ファイバと基板は線で接触した状態となるため、光ファイバを容易に高い精度で位置決めすることが可能である。
【0011】
上記の光ファイバは、2以上の異なる、少なくともコア径より大きい一定外径部分を有する光ファイバであって、異なる一定外径部分をつなぐ部位の光ファイバの外径が長手方向に沿って一方の一定外径から他方の一定外径に向かって連続的に変化していることが望ましい。
【0012】
このとき光ファイバの複数の一定外径部分のうちの最小径がこの光ファイバのコア径より2μm以上大きいことが望ましい。また、光ファイバの一定外径部分の中心軸に対する、外径が連続的に変化している部分の中心軸の変位量が1μm以下であることが望ましい。さらに、光ファイバの外径が連続的に変化している部分のテーパ角が2度から60度の範囲であることが好ましい。
【0013】
本発明の光ファイバアレイは、その光ファイバ端面を貫通孔基板表面と面一で、とくに貫通孔の内径が、挿入された光ファイバ端部側の板状部材表面で最小となり、貫通孔の該板状部材表面の開口部内周と光ファイバとが接触するように加工することが望ましい。
【0014】
本発明の光ファイバアレイは、
(1)板状基板の所定位置に設けた複数の貫通孔の、基板の一方の表面側に面取りを施す工程、
(2)この貫通孔の面取りを施した側から長手方向に沿って外径が変化するテーパ部を有する光ファイバを挿入し、貫通孔内側面と面取り部との境界部分に光ファイバのテーパ部を密着させて位置決めする工程、
(3)光ファイバと基板とをその接触部において接着固定する工程、
によって製造される。
さらに、
(4)基板より突き出した光ファイバを除去する工程、
(5)光ファイバの端面を基板表面と面一になるように研磨仕上げする工程、
を加えることが望ましい。
【0015】
また、研磨仕上げをする工程(5)において、光ファイバと基板とが接触した部位まで光ファイバと基板とを除去するように、光ファイバ端面を研磨仕上げすることが好ましい。
以上の方法で高精度に光ファイバを配列させた光ファイバアレイを製作することが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態として、光ファイバアレイの製作方法を図に従って説明する。本実施例においては、単一モード光ファイバを使用した、4×4=16チャンネルの2次元配列光ファイバアレイを製作した。光ファイバの間隔は250μmとした。
個別部品製作のための加工および光ファイバアレイの組立について以下に具体的に説明する。
【0017】
[光ファイバ]
本発明に使用したテーパ部付き光ファイバは液相化学エッチングにより作製した。図1は本発明のテーパ部付き光ファイバを示す図である。
光ファイバ10としては古河電工社製の直径125μmの石英ガラス製光ファイバを用い、この光ファイバ10に対して、その端部10aから距離10mmの位置から50mmの位置までの外周部に被覆を施す。この被覆は光ファイバのエッチング液に対して十分な耐性をもつ材質で形成する必要がある。なお、この被覆の端部は光ファイバの中心軸に垂直な面に対して傾斜しないようにすることが重要である。また、端部は平坦で凹凸がないことが必要である。
【0018】
使用したエッチング液は50℃に保持した2%フッ酸と30%フッ化アンモニウム混合水溶液である。このエッチング液5中に、図2に示すように光ファイバ10をその端部より20mmの位置まで、すなわち光ファイバ先端から被覆した部分3の一部までがエッチング液5に浸漬するように固定し、一定時間保持した。エッチング液の温度を保つため、エッチング槽1を水槽6中の温水に浸漬した状態でエッチングを行った。
【0019】
本実施形態で製作したテーパ部付き光ファイバは概略図1に示すような外形をもち、小径部16の外径は96μm、テーパ角は12度であり、テーパ部14とエッチングされていない部分12との中心軸の変位量は0.2μm以下であった。ここでテーパ角は図示したようにテーパ部14の中心軸に対して向かい合う光ファイバ外形部の傾斜がなす角度θで定義する。
【0020】
[貫通孔基板]
本実施形態で使用する貫通孔を形成した基板(以下、貫通孔基板という)の貫通孔中心軸上の断面を図3に示す。
基板20としては0.5mm厚みの住金セラミックス製マシナブルセラミックスを使用し、高精度数値制御加工装置により貫通孔22を250μm間隔で4×4孔、ドリル加工により作製した。この貫通孔22の基板20の一方の面20a側の開口部には、深さは150μm、角度は60度の面取り部24を設けた。
【0021】
本貫通孔22の孔径はφ102μm、孔の設計上の位置からのズレは最大0.8μm、平均0.5μmであった。
本実施例においてはドリル加工により面取り部付き孔の加工をおこなったが、レーザによる加工やサンドブラスト等と組み合わせて加工することも可能である。
【0022】
[光ファイバアレイの製作]
光ファイバアレイの製作方法を図4、5に基づいて説明する。ただし図4は光ファイバアレイの一部の1本の光ファイバ周辺のみを示す断面図である。
図4(a)に示すように、拡大光学系等で観察しながら、紫外線硬化接着剤を塗布したテーパ部付き光ファイバ10を前記貫通孔基板20の面取りを施した側から挿入する。
【0023】
テーパ部付き光ファイバ10の端部10a側の外径は貫通孔22の内径よりも小さく、テーパ部14の角度は前記貫通孔22の面取り角度よりも小さいため、同図(b)のように両者を押し当てると光ファイバのテーパ部14は、貫通孔22内の貫通孔内側面23と面取り部24の境界部分26で基板20と接触する。その際、光ファイバ10の軸心は貫通孔22の軸心に一致するように自動的に導かれる。
【0024】
上記手法により調芯した後、紫外光を照射して接着剤を硬化する工程を繰り返して図5(a)に示すような4×4=16チャンネルの光ファイバアレイを組み立てた。
【0025】
本光ファイバアレイを組み立てる際、光ファイバ先端側に一定外径部を持たない、すなわち先端がテーパ状の光ファイバを使用することも可能であるが、予め接着剤を光ファイバ先端に塗布しようとした場合に、表面張力等によって接着剤が一定外径部分に移動してしまうために接合箇所に十分な接着剤が供給されない場合がある。
【0026】
これに対し、光ファイバ先端側に一定外径部を持つ光ファイバを使用して先端側の一定外径部に接着剤を塗布すれば塗布した位置に接着剤が留まるため、テーパ部付き光ファイバを貫通穴に挿入する際に、十分な量の接着剤を両者の接触部に供給することが可能になる。
【0027】
光ファイバのテーパ部と、貫通孔内の貫通孔部と面取り部の境界で両者を接触させるためには、貫通孔の面取り角度がテーパ角より大きいことが必要である。また、光ファイバのテーパ角をなるべく小さくした方が両者を隙間無く接触させる方向にはたらく分力、すなわち光ファイバの軸心を貫通孔の軸心に一致するように自動的に導く作用が大きくなるので好ましい。しかし、テーパ角が小さすぎるとテーパ部に隣接する一定外径部の外径差が小さくなるため、貫通孔径のトレランスが小さくなる問題や、テーパ部の軸方向の長さが長くなる問題が発生する。以上の結果、テーパ角が2度から60度の範囲であることが好ましい。
【0028】
その後、図5(b)に示すように光ファイバ端部側から貫通孔とテーパ部付き光ファイバの接触部である貫通孔基板20の面取り部24の下部までをラップにより除去し、光ファイバ端面10cを基板面と面一に研磨仕上げすることにより2次元配列の光ファイバアレイ30を製作した。
【0029】
本実施形態による2次元配列の光ファイバアレイの各コア位置を設計上に理想的な位置に対して評価したところ、最大ズレ量0.9μm、平均0.6μmであった。
【0030】
板状基板に複数孔を加工する場合、特にドリル加工等で貫通孔を加工する場合はドリルが入る側の開口位置精度が良い特徴がある。本発明の光ファイバアレイではドリルが入る側を基準としたため、高精度の光ファイバアレイの製作が可能になった。
【0031】
以上の実施例に示したように、本発明による2次元配列光ファイバアレイの配列精度は、貫通孔アレイ基板の孔位置精度と、光ファイバの一定外径部分の中心軸に対するテーパ部分の中心軸との変位量(テーパ部の偏芯量)に影響される。このためコア位置の精度が高い光ファイバアレイを製作するためにはテーパ部の偏芯量がが1μm以下であることが必要である。
【0032】
本実施形態においては貫通孔基板の面取り部までをラップにより除去したが、図6に示すように、貫通孔基板20より突き出たファイバ部のみを除去し、研磨仕上げした光ファイバアレイ32を製作することも可能であり、場合によっては突き出した光ファイバをそのまま残すこともできる。
【0033】
この場合は光ファイバ先端側の一定外径部を残すことになるため、該当部分に光ファイバとしての機能を残す必要がある。伝搬光をコアに閉じこめるためにはクラッド部分の厚みを1μm以上残す必要がある。すなわち、テーパ部付き光ファイバの複数の一定外径部分のうちの最小径がコア径より2μm以上大きいことが必要である。
【0034】
本実施例においては2つの異なる外径を持つように光ファイバを加工したが、図7に示すように光ファイバの端部10b側に一定外形部を持たない光ファイバ10を使用することも可能である。
また、図8に示すように、段付き孔28に加工された貫通孔基板20を使用して光ファイバアレイ34を製作することも可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、簡単な加工工程により製作できる少数の構成部品を用い、光ファイバの調芯を簡単にかつ高精度で行える。したがって光ファイバの間隔精度の高い光ファイバアレイを簡単に低コストで提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明でテーパ部付き光ファイバの外形を示す模式図である。
【図2】光ファイバの加工用エッチング槽の概要を示す図である。
【図3】本発明の貫通孔アレイ基板の断面模式図である。
【図4】本発明の光ファイバアレイの組立方法を説明する図である。
【図5】本発明の光ファイバアレイの仕上げ工程を示す図である。
【図6】本発明の光ファイバアレイの他の構成例を示す図である。
【図7】本発明の光ファイバアレイの他の仕上げ工程を示す図である。
【図8】本発明の光ファイバアレイの他の仕上げ工程を示す図である。
【図9】従来のV溝を用いた2次元光ファイバアレイの斜視図である。
【図10】従来の貫通孔を用いた2次元光ファイバアレイの斜視図である。
【符号の説明】
1 エッチング槽
3 被覆
5 エッチング液
6 水槽
10、110 光ファイバ
14 テーパ部
20 貫通孔アレイ基板
22 貫通孔
24 面取り部
30、32、33、34 光ファイバアレイ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an optical fiber array mainly used in the field of optical communication, and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
In optical communication, it is necessary to process a large number of optical signals in parallel.Therefore, an optical fiber array in which the tip portions of a plurality of optical fibers are fixed with high positional accuracy requires a plurality of optical fibers and optical elements. This is useful for facilitating joining together. Furthermore, with the increase in demand for optical communication in recent years, higher-density mounting is required, so that it is necessary to fix a large number of optical fibers. Array development is underway.
[0003]
As shown in FIG. 9, the two-dimensionally arranged optical fiber array uses a plurality of flat substrates 50 each having a plurality of V-shaped grooves (so-called V-grooves) 52 formed therein, (See, for example, Patent Document 1).
[0004]
As shown in FIG. 10, there is also an example in which circular through holes 62 are formed in a two-dimensional array in a flat substrate 58 and positioned through the tip of an optical fiber 110 (for example, see Patent Document 2). However, this method requires a gap between the through-hole and the optical fiber, and thus has a problem that the positioning accuracy of the optical fiber cannot be sufficiently ensured. Therefore, there has been proposed a structure in which a plurality of substrates having through holes are used to adjust the substantial size of the through holes to position the optical fiber.
[0005]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open Publication No. Hei 10-2014 [Patent Document 2]
JP-A-2002-250835
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional optical fiber array using the V-groove, since a plurality of substrates with V-grooves processed with high precision are prepared and stacked, the number of members is large and the structure is complicated, so that the production is easy. However, there is a problem that the cost is high.
[0007]
When a substrate having a through hole is used, it is necessary to adjust the position of the optical fiber by using a plurality of the substrates. In this case, too, the number of members is large and the structure is complicated. There are common problems.
[0008]
The present invention has been made by paying attention to such a problem existing in the related art. An object of the present invention is to provide an optical fiber array in which a large number of optical fibers are two-dimensionally arranged with high positional accuracy at a low cost.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The optical fiber array according to the present invention has a structure in which a plurality of optical fibers are fixed by passing through a plurality of through holes provided at predetermined positions on a plate-like substrate. In this optical fiber array, it is assumed that the through hole has a chamfered portion in the opening on the surface of the substrate, and the optical fiber has a tapered portion whose outer diameter changes along the longitudinal direction. Optical fibers are respectively inserted into the through holes from the chamfered portion side, and the tapered portion of the optical fiber is fixedly adhered to the boundary between the inner surface of the through hole and the chamfered portion.
[0010]
By pressing the tapered portion of the optical fiber against the boundary between the inner side surface of the through hole and the chamfered portion, the optical fiber and the substrate come into contact with each other with a line, so that the optical fiber can be easily positioned with high accuracy.
[0011]
The above optical fiber is an optical fiber having at least two different constant outer diameter portions larger than at least the core diameter, and the outer diameter of the optical fiber at a portion connecting the different constant outer diameter portions is one of along the longitudinal direction. It is desirable that the constant outer diameter continuously changes toward the other constant outer diameter.
[0012]
At this time, it is desirable that the minimum diameter of the plurality of constant outer diameter portions of the optical fiber is larger than the core diameter of the optical fiber by 2 μm or more. Further, it is desirable that the displacement of the central axis of the portion where the outer diameter continuously changes with respect to the central axis of the constant outer diameter portion of the optical fiber is 1 μm or less. Furthermore, it is preferable that the taper angle of the portion where the outer diameter of the optical fiber continuously changes is in the range of 2 degrees to 60 degrees.
[0013]
In the optical fiber array of the present invention, the end face of the optical fiber is flush with the surface of the through-hole substrate, and particularly, the inner diameter of the through-hole is minimized on the surface of the plate-shaped member on the end side of the inserted optical fiber. It is desirable to process the inner surface of the opening on the surface of the plate member so that the optical fiber is in contact with the optical fiber.
[0014]
The optical fiber array of the present invention
(1) a step of chamfering a plurality of through holes provided at predetermined positions of the plate-like substrate on one surface side of the substrate;
(2) An optical fiber having a tapered portion whose outer diameter changes along the longitudinal direction is inserted from the chamfered side of the through hole, and the tapered portion of the optical fiber is inserted at the boundary between the inner surface of the through hole and the chamfered portion. A process of positioning the components in close contact with each other,
(3) a step of bonding and fixing the optical fiber and the substrate at the contact portion;
Manufactured by
further,
(4) removing an optical fiber protruding from the substrate;
(5) polishing and finishing the end surface of the optical fiber so as to be flush with the substrate surface;
It is desirable to add
[0015]
Further, in the polishing finishing step (5), it is preferable that the end face of the optical fiber is polished so that the optical fiber and the substrate are removed up to a portion where the optical fiber and the substrate are in contact.
By the above method, an optical fiber array in which optical fibers are arranged with high precision can be manufactured.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
As an embodiment of the present invention, a method for manufacturing an optical fiber array will be described with reference to the drawings. In this embodiment, a two-dimensional array of 4 × 4 = 16 channels using single-mode optical fibers was manufactured. The spacing between the optical fibers was 250 μm.
Processing for manufacturing individual parts and assembly of the optical fiber array will be specifically described below.
[0017]
[Optical fiber]
The optical fiber with a tapered portion used in the present invention was manufactured by liquid phase chemical etching. FIG. 1 is a view showing an optical fiber with a tapered portion of the present invention.
As the optical fiber 10, an optical fiber made of silica glass having a diameter of 125 μm manufactured by Furukawa Electric Co., Ltd. is used, and the outer peripheral portion of the optical fiber 10 from the position 10 mm away from the end 10 a to the position 50 mm away from the end 10 a is coated. . This coating must be formed of a material having sufficient resistance to the etching solution of the optical fiber. It is important that the end of the coating is not inclined with respect to a plane perpendicular to the central axis of the optical fiber. In addition, the ends need to be flat and have no irregularities.
[0018]
The etching solution used was a mixed aqueous solution of 2% hydrofluoric acid and 30% ammonium fluoride kept at 50 ° C. As shown in FIG. 2, the optical fiber 10 is fixed in the etching liquid 5 so that the optical fiber 10 is immersed in the etching liquid 5 up to a position 20 mm from the end, that is, a part of the portion 3 covered from the optical fiber tip. For a certain period of time. In order to maintain the temperature of the etching solution, etching was performed with the etching bath 1 immersed in warm water in a water bath 6.
[0019]
The optical fiber with a tapered portion manufactured in this embodiment has an outer shape as schematically shown in FIG. Was less than 0.2 μm. Here, the taper angle is defined as the angle θ formed by the inclination of the optical fiber outer portion facing the center axis of the tapered portion 14 as shown.
[0020]
[Through-hole substrate]
FIG. 3 shows a cross section of the substrate (hereinafter, referred to as a through-hole substrate) having a through-hole used in the present embodiment on the central axis of the through-hole.
A 0.5 mm thick machineable ceramic made of Sumikin Ceramics was used as the substrate 20, and 4 × 4 through holes 22 were formed at 250 μm intervals by drilling using a high-precision numerical control processing device. A chamfered portion 24 having a depth of 150 μm and an angle of 60 degrees was provided at an opening of the through hole 22 on one surface 20 a side of the substrate 20.
[0021]
The diameter of the through hole 22 was φ102 μm, and the deviation from the designed position of the hole was 0.8 μm at the maximum and 0.5 μm on average.
In this embodiment, the chamfered hole is formed by drilling, but it is also possible to perform processing in combination with laser processing or sandblasting.
[0022]
[Production of optical fiber array]
A method for manufacturing an optical fiber array will be described with reference to FIGS. However, FIG. 4 is a cross-sectional view showing only a part of one optical fiber around the optical fiber array.
As shown in FIG. 4A, the optical fiber 10 having a tapered portion coated with an ultraviolet-curing adhesive is inserted from the chamfered side of the through-hole substrate 20 while observing with an enlarged optical system or the like.
[0023]
Since the outer diameter of the tapered portion of the optical fiber 10 on the end 10a side is smaller than the inner diameter of the through hole 22, and the angle of the tapered portion 14 is smaller than the chamfer angle of the through hole 22, as shown in FIG. When both are pressed against each other, the tapered portion 14 of the optical fiber comes into contact with the substrate 20 at the boundary 26 between the inner surface 23 of the through hole and the chamfer 24 in the through hole 22. At this time, the axis of the optical fiber 10 is automatically guided so as to coincide with the axis of the through hole 22.
[0024]
After the alignment by the above method, the process of irradiating ultraviolet light to cure the adhesive was repeated to assemble an optical fiber array of 4 × 4 = 16 channels as shown in FIG. 5A.
[0025]
When assembling the present optical fiber array, it is possible to use an optical fiber that does not have a constant outer diameter portion on the optical fiber tip side, that is, a tapered tip, but it is desirable to apply an adhesive to the optical fiber tip in advance. In such a case, the adhesive moves to a constant outer diameter portion due to surface tension or the like, so that a sufficient amount of the adhesive may not be supplied to the joint.
[0026]
On the other hand, if the adhesive is applied to the constant outer diameter part on the tip side using an optical fiber with a constant outer diameter part on the tip side of the optical fiber, the adhesive stays at the applied position, so the optical fiber with a tapered part When inserting into the through hole, a sufficient amount of adhesive can be supplied to the contact portion between the two.
[0027]
In order for the tapered portion of the optical fiber to be in contact with the boundary between the chamfered portion and the through hole in the through hole, the chamfer angle of the through hole needs to be larger than the taper angle. In addition, when the taper angle of the optical fiber is reduced as much as possible, the component force acting in the direction in which the two are brought into contact without any gap, that is, the effect of automatically guiding the axis of the optical fiber to coincide with the axis of the through hole is increased. It is preferred. However, if the taper angle is too small, the difference in the outer diameter of the constant outer diameter portion adjacent to the tapered portion becomes smaller, so that the tolerance of the through-hole diameter becomes smaller, and the problem that the axial length of the tapered portion becomes longer occurs. I do. As a result, it is preferable that the taper angle be in the range of 2 degrees to 60 degrees.
[0028]
Thereafter, as shown in FIG. 5B, the portion from the end of the optical fiber to the lower portion of the chamfered portion 24 of the through-hole substrate 20, which is the contact portion between the through-hole and the optical fiber with the tapered portion, is removed by wrapping. The optical fiber array 30 having a two-dimensional array was manufactured by polishing and polishing 10c to be flush with the substrate surface.
[0029]
When each core position of the two-dimensionally arranged optical fiber array according to the present embodiment was evaluated with respect to an ideal position in design, the maximum deviation amount was 0.9 μm and the average was 0.6 μm.
[0030]
When a plurality of holes are formed in a plate-like substrate, particularly when a through hole is formed by drilling or the like, there is a feature that the opening position accuracy on the side where a drill enters is excellent. In the optical fiber array of the present invention, since the side where the drill enters is used as a reference, it is possible to manufacture an optical fiber array with high precision.
[0031]
As shown in the above embodiments, the arrangement accuracy of the two-dimensionally arranged optical fiber array according to the present invention is based on the hole position accuracy of the through-hole array substrate and the central axis of the tapered portion with respect to the central axis of the constant outer diameter portion of the optical fiber. (The amount of eccentricity of the tapered portion). For this reason, in order to manufacture an optical fiber array with high core position accuracy, the eccentricity of the tapered portion needs to be 1 μm or less.
[0032]
In the present embodiment, the chamfered portion of the through-hole substrate is removed by wrapping. However, as shown in FIG. 6, only the fiber portion protruding from the through-hole substrate 20 is removed, and a polished optical fiber array 32 is manufactured. It is also possible to leave the protruding optical fiber as it is in some cases.
[0033]
In this case, since a constant outer diameter portion on the tip side of the optical fiber is left, it is necessary to leave the function as the optical fiber in the corresponding portion. In order to confine the propagated light in the core, it is necessary to leave the thickness of the clad portion of 1 μm or more. That is, it is necessary that the minimum diameter of the plurality of constant outer diameter portions of the optical fiber with a tapered portion is larger than the core diameter by 2 μm or more.
[0034]
In this embodiment, the optical fiber is processed so as to have two different outer diameters. However, as shown in FIG. 7, it is also possible to use an optical fiber 10 which does not have a fixed outer shape on the end 10b side of the optical fiber. It is.
As shown in FIG. 8, it is also possible to manufacture the optical fiber array 34 using the through-hole substrate 20 processed into the stepped hole 28.
[0035]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the alignment of an optical fiber can be performed easily and with high accuracy by using a small number of components that can be manufactured by a simple processing step. Therefore, it is possible to easily provide an optical fiber array having a high precision of the optical fiber spacing at a low cost.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view illustrating an outer shape of an optical fiber having a tapered portion according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing an outline of an etching tank for processing an optical fiber.
FIG. 3 is a schematic sectional view of a through-hole array substrate of the present invention.
FIG. 4 is a diagram illustrating a method for assembling an optical fiber array according to the present invention.
FIG. 5 is a view showing a finishing step of the optical fiber array of the present invention.
FIG. 6 is a diagram showing another configuration example of the optical fiber array of the present invention.
FIG. 7 is a view showing another finishing step of the optical fiber array of the present invention.
FIG. 8 is a diagram showing another finishing step of the optical fiber array of the present invention.
FIG. 9 is a perspective view of a conventional two-dimensional optical fiber array using a V-groove.
FIG. 10 is a perspective view of a conventional two-dimensional optical fiber array using through holes.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Etching tank 3 Coating 5 Etching liquid 6 Water tank 10, 110 Optical fiber 14 Taper part 20 Through-hole array substrate 22 Through-hole 24 Chamfered part 30, 32, 33, 34 Optical fiber array