JP2004251318A - 油圧装置の検査装置および検査方法 - Google Patents

油圧装置の検査装置および検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】油圧装置におけるエネルギーの無駄を定量的に計測する検査装置およびその検査方法を提供する。
【解決手段】モータ14aを駆動する電源の電路20に取り付けられた電力計26によって油圧装置12が消費した消費電力が計測され、圧油路22とアクチュエータ16との接続部分に取り付けられた作動動力測定手段28,30によってアクチュエータ16の作動に必要な作動動力が計測される。そして、エネルギー損失定量手段32で消費電力のデータと作動動力のデータとが同じ時間軸で対比され、消費電力と作動動力との差が求められことによって、エネルギー損失量が定量化される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧装置の省エネルギー化を推進させるための検査装置およびその検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境の保護や産業の持続的な発展に対する社会的要請から、工業製品の生産現場では、省エネルギー化が大きな課題として取り上げられている。このため、生産現場においては、製品の生産に使用するエネルギーの原単位を低減させて省エネルギー化を推進させるために、様々な取り組みがなされている。
【0003】
例えば、工場で使用する電力量を低減させるため、電力計を生産設備に取り付け、生産設備の消費電力を計測し、この消費電力と生産設備の動作サイクルとを対比することによってどれ位のエネルギーが損失しているのかを判定する技術が提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平07−229935号公報(第2−7頁)
【特許文献2】
特開平11−248752号公報(第2−3頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような電力計でエネルギーの損失を見つける方法では、電力を動力として直接利用する装置には有効であるが、油圧装置のように電力を圧油の圧力エネルギーに変換して利用する装置においては、単に電力をモニタリングしても、実際に省エネルギー化できるエネルギー損失があるのかどうか判らないという問題があった。また、1台の油圧ユニットに複数のアクチュエータが接続されて、これらのアクチュエータが個々に別の動作を行っている油圧装置や、このような油圧装置が複数台稼働しているような場合には、エネルギーの損失を見つけることがさらに困難になるという問題もあった。
【0006】
それゆえに、本発明の主たる目的は、油圧装置の省エネルギー化を推進させるため、油圧装置におけるエネルギーの利用状態、特にエネルギーの無駄を定量的に測定できる検査装置およびその検査方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した発明は、「油圧ポンプ(14c)を駆動するモータ(14a)を含む油圧ユニット(14)と、圧油路(22)を介して油圧ユニット(14)に接続されたアクチュエータ(16)と、アクチュエータ(16)の動作を制御する制御装置(18)とで構成された油圧装置(12)におけるエネルギーの利用状態を検査する検査装置(10)であって、(a)モータ(14a)の消費電力を計測する電力計(26)、(b)アクチェータ(16)の作動動力を消費電力と同じ単位で測定する作動動力測定手段(28)(30)、および(c)消費電力と作動動力とを同じ時間軸で対比するとともに、消費電力と作動動力との差をエネルギー損失量として定量化し、エネルギー損失量を表示するエネルギー損失定量手段(32)を備える、検査装置(10)」である。
【0008】
この発明では、電力計(26)によってモータ(14a)が消費した消費電力が計測され、消費電力のデータがエネルギー損失定量手段(32)に記憶される。また、作動動力測定手段(28)(30)によってアクチュエータ(16)の作動に必要な作動動力が消費電力と同じ単位で計測され、作動動力のデータがエネルギー損失定量手段(32)に記憶される。そして、エネルギー損失定量手段(32)では、消費電力のデータと作動動力のデータとが同じ時間軸で対比されて、消費電力と作動動力との差がエネルギー損失量として定量化され、表示される。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した検査装置(10)において「エネルギー損失定量手段(32)には、制御装置(18)がアクチュエータ(16)の動作を制御するために与える命令信号と同じ信号が与えられる」ことを特徴とする。
【0009】
この発明では、エネルギー損失定量手段(32)にアクチュエータ(16)の動作を制御する命令信号と同じ信号が与えられるので、エネルギー損失定量手段(32)では、この信号に基づいて、油圧装置(10)の動作サイクルに対応したエネルギー損失量を算出できる。
【0010】
請求項3に記載した発明は、油圧装置(12)の検査方法に関し、「油圧ポンプ(14c)を駆動するモータ(14a)を含む油圧ユニット(14)と、圧油路(22)を介して油圧ユニット(14)に接続されたアクチュエータ(16)と、アクチュエータ(16)の動作を制御する制御装置(18)とで構成された油圧装置(12)におけるエネルギーの利用状態を検査する検査方法であって、(a)モーター(14a)の消費電力を計測し、(b)アクチュエータ(16)に作用する圧油の圧力および流量に基づいて、消費電力と同じ単位で作動動力を測定し、(c)消費電力と作動動力とを同じ時間軸で対比するとともに、消費電力と作動動力との差を省エネルギー化できるエネルギー損失量として定量化する」ことを特徴とする。
【0011】
この発明では、モータ(14a)が消費した消費電力と、この消費電力と同じ単位で測定したアクチュエータ(16)の作動に要する作動動力とを同じ時間軸で対比するとともに、消費電力と作動動力との差を求めるだけで、エネルギー損失を定量化できる。
【0012】
【発明の効果】
請求項1に記載した発明によれば、モータの消費電力およびアクチュエータの作動動力のデータを基に、エネルギー損失定量手段では、油圧装置におけるエネルギーの損失が定量化でき、これを表示することができる。したがって、油圧装置におけるエネルギーの損失を視覚によって正確に把握でき、油圧装置の省エネルギー化を推進させることができる。
【0013】
請求項2に記載した発明によれば、アクチュエータの動作サイクルに対応したエネルギー損失量が算出できるので、例えば、一の製品を製造する際のエネルギーの損失を検査するというように、よりきめ細かなエネルギーの利用状態の検査が可能である。
【0014】
請求項3に記載した発明によれば、簡単に油圧装置のエネルギー損失量を知ることができ、油圧装置の省エネルギー化を推進させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1に示す検査装置(10)は、油圧装置(12)に取り付けられて、油圧装置(12)におけるエネルギーの利用状態、とりわけエネルギーの損失を定量的に算出し、これを表示するものである。
【0016】
ここで、油圧装置(12)とは、油圧ユニット(14),アクチュエータ(16)および制御装置(18)などで構成され、油圧によって所定の仕事を行なう装置である。
【0017】
油圧ユニット(14)は、アクチュエータ(16)に圧油を供給するためのものであり、電路(20)(本実施例においては、3相交流電源。)に接続されたモータ(14a)を有する。このモータ(14a)には、油タンク(14b)の油を圧送する油圧ポンプ(14c)が取り付けられている。そして、圧油ポンプ(14c)にはアクチュエータ(16)へ向けて圧油を圧送するための圧油路(22)が接続される。
【0018】
アクチュエータ(16)は、油圧ユニット(14)から供給される圧油によって所定の動作を行なうものであり、本実施例においては、略密閉筒状のシリンダ本体(16b)と、シリンダ本体(16b)の内部空間にシリンダ本体(16b)の軸方向に対して摺動自在に取り付けられたピストン(16c)とによって構成された複動形の油圧シリンダ(16a)がこれに該当する。この油圧シリンダ(16a)は、ピストン(16c)によって2分されたシリンダ本体(16b)の内部空間(16d)(16e)に対して交互に圧油を供給することによってピストン(16b)を往復作動させるものである。それゆえ、油圧ポンプ(14c)と油圧シリンダ(16a)とを接続する圧油路(22)の途中には切替弁(24)が設けられ、この切替弁(24)には、油圧ポンプ(14c)の吐出口に接続された圧油路(22a),シリンダ本体(16b)の一方の内部空間(16d)に接続された圧油路(22b),シリンダ本体(16b)の他方の内部空間(16e)に接続された圧油路(22c)および油タンク(14b)に接続された圧油路(22d)の4つの圧油路(22)が接続される。
【0019】
制御装置(18)は、アクチュエータ(16)が所定の動作を行なうように制御するためのものであり、シーケンサ(18a),操作部(18b)および表示部(18c)を含む。
【0020】
シーケンサ(18a)は、配線(18d)で接続された切替弁(24)や配線(18e)で接続されたモータ(14a)などに対して、所定のプログラムに基づいた命令信号(例えばパルス信号など)を発信して、アクチュエータ(16)の動作を制御するものである。また、操作部(18b)は、油圧装置(12)の起動や停止を行なうスイッチやシーケンサ(18a)のプログラムを変更するためのキーボードなどが配置されたものであり、表示部(18c)は、シーケンサ(18a)によるアクチュエータ(16)の制御状況などを表示するものである。
【0021】
検査装置(10)は、電力計(26),センサ(28),算出部(30)およびエネルギー損失定量手段である検査部(32)などによって構成される。
【0022】
電力計(26)は、モータ(14a)の消費電力を計測するものであり、計測機能を持った電力計本体(26a)と、一端が電力計本体(26a)に接続される配線(26b)と、この配線(26b)の他端に設けられて、モータ(14a)に電力を供給する電路(20)(本実施例においては、3相交流電源のR相およびT相の2線。)に接続される接続端子(26c)とによって構成される。
【0023】
センサ(28)は、アクチュエータ(16)に作用する圧油の圧力と流量とを計測するものである。本実施例では、このセンサ(28)が、圧油路(22b)(22c)と複動形油圧シリンダ(16a)との接続部分に取り付けられて、ピストン(16c)によって2分されたシリンダ本体(16b)の内部空間(16d)(16e)に対して供給もしくは排出される圧油の圧力と流量とを計測するようにしている。このセンサ(28)としてはプルドン管歪みセンサなどが好適である。なお、センサ(28)は、配線(28a)を介して算出部(30)に接続される。
【0024】
算出部(30)は、アクチュエータ(16)に作用する圧油の圧力および流量のデータに基づいて、作動動力を消費電力と同じ単位(例えば、kW単位。)で算出する演算装置である。
【0025】
検査部(32)は、電力計(26),算出部(30)およびシーケンサ(18a)から与えられた情報や信号に基づいてエネルギーの損失量を定量的に算出するものであり、時刻装置(34a)を内蔵したCPU(34)と、CPU(34)に接続されたメモリ(36)とを含む。このCPU(34)には、CPU(34)に対して指示を与えるために操作される入力装置(38)と、CPU(34)によるエネルギー損失量算出結果などを表示する表示装置(40)とが取り付けられる。そして、CPU(34)には、図示しないインターフェースを介して電力計(26),算出部(30)および制御装置(18)のシーケンサ(18a)が接続される。
【0026】
本発明の検査装置(10)を用いて、油圧装置(12)のエネルギー利用状態、特にエネルギーの損失を検査する際には、図2のフロー図に示す処理が実行される。
【0027】
すなわち、検査装置(10)のスイッチをオンすると、まず、ステップS1において検査装置が起動され、ステップS3において電力計(26)で計測された消費電力のデータが配線(26d)を介してCPU(34)に与えられる。そしてステップS5において時刻装置(34a)の時刻データに関連づけられてメモリ(36)に記憶される。また、ステップS3およびS5の処理が実行されるのと同時に、ステップS7において作動動力の測定(図3)が行われる。
【0028】
作動動力の測定処理(ステップS7)では、図3のフロー図に示すように、まず、ステップS7aにおいてセンサ(28)によってアクチュエータ(16)に作用する圧油の圧力が測定され、測定された圧力のデータが配線(28a)を介して算出部(30)に与えられる。また、これと同時に、ステップS7bにおいてセンサ(28)によってアクチュエータ(16)に与えられた圧油の流量が測定され、測定された流量のデータが配線(28a)を介して算出部(30)に与えられる。なお、ステップ7bでは、センサ(28)でアクチュエータ(16)のシリンダ速度を検出し、このシリンダー速度データを基に算出部(30)で圧油の流量を算出するようにしても良い。そして、続くステップS7cにおいて圧油の圧力および流量のデータに基づいて算出部(30)で作動動力が算出される。すなわち、本実施例ではアクチュエータ(16)が複動形の油圧シリンダ(16a)であることから、まず、算出部(30)では、アクチュエータ(16)に作用する圧油の圧力として、アクチュエータ(16)に与えられた圧油の圧力とアクチュエータ(16)から戻される圧油の圧力との圧力差が求められる。続いて、圧力差(つまりアクチュエータ(16)に作用する圧油の圧力)と流量のデータとを基に、次式(1)によって、消費電力と同じ単位で(すなわちkWを単位とした値で)作動動力が算出される。
作動動力(kW)=(圧力(kgf/cm)×流量(L/分))/612・・・(1)
【0029】
このように、作動動力は、圧油の圧力および流量のデータに基づいて算出部(30)で算出されるので、圧油の圧力と流量とを検出するセンサ(28)および算出部(30)が、本発明の「作動動力測定手段」として機能する。
【0030】
そして、ステップS7で算出された作動動力のデータは、ステップS9において配線(30a)を介してCPU(34)に与えられ、時刻装置(34a)の時刻データに関連づけられてメモリ(36)に記憶される。
【0031】
また、上述した消費電力および作動動力が測定されるのと同時に、ステップS11(図2)において、アクチュエータ(16)の制御情報としてシーケンサ(18a)の発信する命令信号と同じ信号が配線(18f)を介してCPU(34)に与えられ、時刻装置(34a)の時刻データに関連づけられてメモリ(36)に記憶される。そして、ステップS13においてエネルギー損失量の定量が実行される。
【0032】
エネルギー損失量の定量処理(ステップS13)は、図4のフロー図に示すように、まず、ステップS13aにおいて、エネルギーの損失量を定量する所定の時間軸が設定される。すなわち、入力装置(38)を操作して、各種データとともにメモリ(36)に記憶された時刻のデータの中からエネルギーの損失量を定量したい所定の期間を選択するようCPU(34)に指示を与える。すると、所定の時間軸が設定される。本実施例では、アクチュエータ(16)の制御情報としてシーケンサ(18a)の発信する命令信号と同じ信号が時刻データとともにメモリ(36)に記憶されている。このため、例えば、アクチュエータ(16)が一の製品を製造するのに要した期間のエネルギー損失量を知りたい場合には、アクチュエータ(16)の始動を命令する命令信号が発信された時刻(例えば、図5中のT1。)と、一の製品の製造が完了した際にアクチュエータ(16)に与えられる命令信号が発信された時刻(例えば、図5中のT2。)とを選択し、これらの信号間の時間を時間軸とするように、入力装置(38)でCPU(32)に指示を与えればよい。なお、本発明の検査装置(10)では、上述したようにメモリ(36)に記憶された過去の時刻のデータを呼び出して時間軸を設定するだけでなく、時間軸の終点をメモリ(36)に記憶された最新の時刻、つまり現在の時刻に設定することによってリアルタイムでエネルギー損失量を定量化することもできる。
【0033】
続いて、ステップS13bにおいて、設定された時間軸(本実施例の場合は、上述したようにアクチュエータ(16)が一の製品を製造するのに要した期間)に対応する消費電力のデータがメモリ(36)から呼び出され、図5(A)に示すようなグラフとして表示装置(40)に表示される。また、ステップS13cにおいて、ステップS13bと同じ時間軸に対応する作動動力のデータがメモリ(36)から呼び出され、図5(B)に示すようなグラフとして表示装置(40)に表示される。
【0034】
そして、ステップS13dにおいて、同じ時間軸における消費電力のデータと作動動力のデータとが対比される(つまり、図5(A)に示す消費電力のグラフの画像と図5(B)に示す作動動力のグラフの画像とが重ね合わされる)とともに、エネルギー損失量として消費電力と作動動力との差が求められ、ステップS13eにおいて、図5(C)または図5(D)に示すように所定の時間軸におけるエネルギー損失量がグラフとして定量的に表示装置(40)に表示される。ここで、図5(C)のグラフは、消費電力のグラフの画像と作動動力のグラフの画像とを同じ時間軸で重ね合わせ、消費電力と作動動力との差すなわちエネルギー損失量をハッチング(42)で示したものであり、図5(D)のグラフは、ステップS13dで求められたエネルギー損失量のみをハッチング(42)で示したものである。
【0035】
なお、図5(C)および(D)のグラフのハッチング(42)によって示された部分のエネルギーは、異常加圧から油圧装置(12)を保護するために設けられる減圧弁(図示せず)の作動や、発熱などに費やされるため、アクチュエータ(16)の作動には全く寄与しないものである。
【0036】
このように、エネルギー損失量は、メモリ(36)に記憶されたデータを基に、入力装置(38)でCPU(34)を操作することによって定量的に生成され、表示装置(40)に表示される。したがって、検査部(32)すなわち時刻装置(34a)が内蔵されたCPU(34),メモリ(36),入力装置(38)および表示装置(40)が、本発明の「エネルギー損失定量手段」として機能する。
【0037】
そして、上述したように、検査装置(10)によって油圧装置(12)におけるエネルギー損失量が定量化されると、ステップS15において、定量化されたエネルギー損失量のデータを基に、消費電力と作動動力とが一致するように消費電力を制御する指示が、CPU(34)から配線(18f)を介してシーケンサ(18a)に与えられる。すると、油圧装置(12)を制御するシーケンサ(18a)のプログラムが更新され、消費電力と作動動力とを一致させるような制御が実行される。
【0038】
この実施例によれば、モータ(14a)を駆動する電源の電路(20)に電力計(26)を取り付け、また、圧油路(22)とアクチュエータ(16)との接続部分に作動動力測定手段(28)(30)を取り付けることによって、各種データが測定でき、このデータを基に、エネルギー損失定量手段(32)では油圧装置(12)におけるエネルギーの損失が定量的に算出され、この結果を表示装置(40)に表示することができる。したがって、油圧装置(12)におけるエネルギーの損失を視覚によって正確に判断でき、油圧装置(12)の省エネルギー化を推進することができる。
【0039】
また、エネルギー損失定量手段(32)には油圧装置(10)の動作を制御するシーケンサ(18a)の命令信号が与えられるので、エネルギー損失定量手段(32)では、この命令信号に基づいて、油圧装置(10)の動作サイクルに対応したエネルギー損失量を定量的に算出することができる。したがって、よりきめ細かな油圧装置(10)のエネルギー損失管理をすることができる。
【0040】
そして、算出されたエネルギー損失量のデータに基づいて、シーケンサ(18a)のプログラムが更新されるので、エネルギー効率が高く、無駄のない油圧装置(10)の制御が可能となる。
【0041】
なお、上述の実施例では、作動動力測定手段(28)(30)の一部として機能する算出部(30)を独立のものとして構成する例を示したが、算出部(30)は、センサ(28)に内蔵されていてもよいし、検査部(32)に内蔵されていてもよい。つまり、算出部(30)が、アクチュエータ(16)と圧油路(22)との接続部分に設置されたセンサ(28)によって計測されたデータに基づいて消費電力と同じ単位で作動動力を算出する限り、その設置位置は特に限定されるものではない。
【0042】
また、上述の実施例では、1台の油圧ユニット(14)と1台のアクチュエータ(16)とで構成された油圧装置(12)に検査装置(10)を取り付けた例を示したが、図6に示すように1台の油圧ユニット(14)と複数台のアクチュエータ(16)とで構成された油圧装置や、図1もしくは図6に示す油圧装置が複数台稼働しているような場合であっても、本発明の検査装置(10)を適用することができる。つまり、いずれの油圧装置においても、モータ(14a)を駆動する電源の電路(20)全てに電力計(26)が取り付けられるとともに、圧油路(22)とアクチュエータ(16)との接続部分の全てに作動動力測定手段(28)(30)が取り付けられている限り、エネルギー損失量の定量に必要な全てのデータが計測できる。そして、これらのデータを基にエネルギー損失定量手段(32)では、消費電力の総和と作動動力の総和とが対比されるとともに、これらの差がエネルギー損失量として定量化され、このエネルギー損失量を視覚的に表示させることができる。
【0043】
また、図5(C)および(D)では、所定の時間軸におけるエネルギー損失量のみを表示する例を示したが、図7に示すように、エネルギー損失量とともに、メモリ(36)に記憶されたシーケンサ(18a)の命令信号と同じ信号に基づいて作成されたアクチュエータ(16)の動作を示す工程図を併せて表示するようにしてもよい。このようにエネルギー損失量とアクチュエータ(16)の動作状況とを併せて表示することによって、アクチュエータ(16)の動作とエネルギーの損失との関連性が把握でき、油圧装置(12)におけるエネルギーの利用状態をよりきめ細かく検証することができる。
【0044】
そして、図1に示すようにCPU(34)にメールサーバ(44)やデータベースサーバ(46)などの各種サーバを接続するようにしても良い。このような各種サーバを接続することによって、例えばメールサーバ(44)であれば、得られたエネルギー損失量のデータを、図示しないネットワークを介してメール送信でき、また、データベースサーバ(46)であれば、得られたエネルギー損失量のデータを、生産管理データなど他の様々なデータとともに集中管理することができる。したがって、これらの各種サーバを接続することによって、油圧装置(10)のエネルギー管理における利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の検査装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の検査方法を示すフロー図である。
【図3】作動動力測定処理を示すフロー図である。
【図4】エネルギー損失量の定量処理を示すフロー図である。
【図5】検査装置による検査結果を示すグラフである。
【図6】本発明の他の実施例の検査装置を示すブロック図である。
【図7】検査装置による検査結果(他の実施例)を示すグラフである。
【符号の説明】
(10) 検査装置
(12) 油圧装置
(14) 油圧ユニット
(14a) モータ
(14b) 油圧ポンプ
(16) アクチュエータ
(18) 制御装置
(18a) シーケンサ
(20) 電路
(22) 圧油路
(24) 切替弁
(26) 電力計
(28) センサ
(30) 算出部
(32) 検査部(エネルギー損失定量手段)
(34) CPU
(34a) 時刻装置
(36) メモリ
(38) 入力装置
(40) 表示装置

Claims (3)

  1. 油圧ポンプを駆動するモータを含む油圧ユニットと、圧油路を介して前記油圧ユニットに接続されたアクチュエータと、前記アクチュエータの動作を制御する制御装置とで構成された油圧装置におけるエネルギーの利用状態を検査する検査装置であって、
    (a)前記モータの消費電力を計測する電力計、
    (b)前記アクチェータの作動動力を前記消費電力と同じ単位で測定する作動動力測定手段、および
    (c)前記消費電力と前記作動動力とを同じ時間軸で対比するとともに、消費電力と作動動力との差をエネルギー損失量として定量化し、前記エネルギー損失量を表示するエネルギー損失定量手段を備える、検査装置。
  2. 前記エネルギー損失定量手段には、前記制御装置が前記アクチュエータの動作を制御するために与える命令信号と同じ信号が与えられる、請求項1に記載の検査装置。
  3. 油圧ポンプを駆動するモータを含む油圧ユニットと、圧油路を介して前記油圧ユニットに接続されたアクチュエータと、前記アクチュエータの動作を制御する制御装置とで構成された油圧装置におけるエネルギーの利用状態を検査する検査方法であって、
    (a)前記モーターの消費電力を計測し、
    (b)前記アクチュエータに作用する圧油の圧力および流量に基づいて、前記消費電力と同じ単位で作動動力を測定し、
    (c)前記消費電力と前記作動動力とを同じ時間軸で対比するとともに、消費電力と作動動力との差を省エネルギー化できるエネルギー損失量として定量化する、油圧装置の検査方法。
JP2003039811A 2003-02-18 2003-02-18 油圧装置の検査装置および検査方法 Pending JP2004251318A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014174993A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 General Electric Co <Ge> 改善したプラント制御システムおよび方法
CN105840582A (zh) * 2016-04-27 2016-08-10 兰州元创机电科技有限公司 一种液压补偿回路的便携式监测装置及调整、整定方法

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