JP2004251118A - ジェットエンジンの懸架装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ジェットエンジン懸架装置は、航空機のパイロンに固定された取付け用の主要構成部品含む。ジェットエンジン懸架装置が破損して、固定ねじがもう力を伝達できなくなった場合には、ペグがこれを引き継ぐ。つまり、主要構成部品は、上部肩部がパイロンの上に残ってこの構成部品を支持するまで破壊する。ペグは正規の使用では動的応力を受けず、ペグが疲労き裂を起す危険性は全くない。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、航空機のジェットエンジンの懸架装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ある一般形式の懸架装置は、ジェットエンジンの前部と後部に取り付けるための、各々が航空機のパイロンに固定されている一対の取付け装置と、ほぼ縦方向の一対の中間リンクロッドとを含み、中間リンクロッドの1つの機能は、前記2つの取付け装置を通じて荷重を適切に分散させることであり、こうして後部の取付け装置は、横断方向の力および垂直方向の力と、縦軸の周りのモーメントと、さらにエンジンの推力とをそのパイロンに伝達し、エンジンの推力は真っ先に前部懸架装置に加えられる。
【0003】
したがって、後部のこの取付け装置は、破損の高い危険性をもたらす多くの静的および動的負荷を受ける。ここで破損が起った場合には、他の破損も次いで起る可能性がある。
【0004】
したがって疲労き裂が、取付け装置のパイロンに沿って延びる主要構成部品に発生することがあり、この主要構成部品に向かって、ジェットエンジンを支える縦リンクロッドと下部リンクとが収束している。この主要構成部品は、一般に、矩形に配置された4本のねじによってパイロンに固定されている。疲労の形態が、主要構成部品を通って破損する程度、またはねじのいくつかを離脱させる程度にまで進行した場合には、力は、残りのねじによってのみ伝達されることになり、これは明らかに極めて不都合なことである。き裂が分割個所で停止するように、ねじが配分される2つの部品に主要構成部品を分割するという考えもあった。
【0005】
この構成は、主要構成部品の破損をくい止めるが、分割によって分離された2つの部品を、複数のボルトを使用して一緒に接合することを必然的に伴い、これは懸架装置の重量を著しく増加させる。この形式の懸架装置は、フランス国特許第2680353号に開示されており、このフランス国特許では、主要構成部品は分割されているのみならず、その部品の各々が、単独で負荷に耐えることができるように重複されているので、その重量はさらに大きくなる。
【0006】
疲労破壊の危険性は、実際の固定ねじに関係している。この危険性を軽減するためには、取付けにおいてねじに加えられる締付け力を制限するなどのある一定の注意を払うことが必要である。
【0007】
【特許文献1】
仏国特許出願公開第2680353号明細書
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、役に立たなくなるねじを、取付け装置の主要構成部品と負荷の伝達を引き継ぐパイロンとを少なくとも部分的に通過する、少なくとも1本のペグに取り換えることである。ペグは、事前に大きな動的負荷を受けないように製造され、これはペグが疲労によって破損する危険性を退ける。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明はとりわけ、固定構造体に取り付けるための装置を含むジェットエンジン懸架装置であって、前記懸架装置は、前記固定構造体に固定された主要構成部品を含み、主要構成部品と固定構造体は、垂直ペグによって連結され、垂直ぺグは、主要構成部品に配置される中央肩部と、固定構造体の一部分の上の上部肩部と、下部肩部とを呈し、下部肩部と中央肩部との間で主要構成部品が圧縮される、ジェットエンジン懸架装置に関する。
【0010】
下部肩部と上部肩部とが、ペグのねじ付き端部に嵌合するナットによって形成され、上部肩部のナットの回転を防止するための装置が加えられていることは有利である。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1に図示されて事例としてのみ示されているジェットエンジン1は、特に、前部に向かって位置する中間ケーシング2と、後部に向かって位置する排気ケーシング3とを含み、これらはそれぞれ前部取付け装置4と後部取付け装置5とによって支えられている。全体として6で示されているボルトが使用されて、航空機のパイロン7、8またはその他の固定構造体の下で、取付け装置4、5を固定している。一対のリンクロッド9、10が、取付け装置4、5を連結している。これらのリンクロッドは、これらの前端部に中間ケーシング2に従属する関節部11、12をほぼ縦方向に備え、これらの後端部にバランスビーム15に従属する関節部13、14を備えており、前記バランスビーム15は、いわゆるロッキングレバーであり、バランスビーム15の中央部が、中央ピン16によって取付け部品17に関節式に連結され、取付け部品17は、後部取付け装置5の主要構成部品を形成し、横リンク18、19を介して排気ケーシング3を支持している。
【0012】
リンクロッド9、10は、取付け部品17に向かって延び、追加の関節部20、21によって取付け部品17に連結され、前記追加の関節部は、バランスビーム15の中央ピン16を支える中央Uリンク24の各側における取付け部品17の上に形成されたラグ22、23の上にある。
【0013】
リンクロッド9、10のバランスビーム15への関節部13、14は、小さな隙間を有するが、取付け部品17への追加の関節部20、21は、これらを作動させないことができるほど、すなわち通常の状況で負荷を伝達させないほどの大きな隙間を有し、したがって、推力とその他の力の伝達は、完全にバランスビーム15を通るが、バランスビーム15、そのピン16、または中央Uリンク24が破損した場合には、リンクロッド9、10は推力に負けて縦方向に移動し、追加の関節部20、21は、取付け部品17に対して接触状態となり、取付け部品17への負荷の伝達を回復する。例えばリンクロッド10が破損した場合には、同じことが発生し、次いで負荷は、他のリンクロッド9の追加の関節部20と中央ピン16とを通って伝達される。最終的に、バランスビーム15への関節部13または14のピンが破損した場合には、バランスビーム15は作動しないが、負荷はなお、追加のピン20、21を介して伝達される。これらすべての状況において、負荷の分布は、通常の条件と比較してただ僅かに変更されるのみである。組立品は均衡したままであり、したがって不測の応力上昇を起させない。
【0014】
本発明の特徴的装置を、主に図4を用いて以下に説明する。これは、取付け部品17のほぼ中央に位置して、プレート29を水平方向の移動に対抗して取付け部品の上に保持することに役立つ、垂直ペグ26である。しかしながら、図2に示され、疲労によって生成されるき裂27が、取付け部品17を、例えば同じ側に位置する2本の懸架ねじ6用のドリル孔を通過する2つの部分に切断すると、後ですぐに説明するこの特定の形状によって、このペグは有用な役割を果たすことができる。すると負荷は、もうねじによってはパイロン8に伝達されないが、ペグ26は、作動状態のままであるねじ6の負荷を、その明確な存在によって、また取付け部品17における負荷のより均一な分布によって軽減する。
【0015】
ペグ26は中央肩部28を有し、この中央肩部は、パイロン8に属するプレート29における1つのドリル孔の中に部分的に嵌合し、他の部分は、チャンバ33まで取付け部品17の部分を通過する径の小さなドリル孔の座ぐり31の中に嵌合している。中央肩部28は、ドリル孔30と座ぐり31とに非常に小さい隙間で嵌合する。ペグ26はまた、下部肩部と上部肩部も含み、これらの肩部は、ペグ26のねじ付き端部に嵌合するナット34、35から構成されている。しかしながら一方では、下部ナット34は、チャンバ33の頂部で取付け部品17に対して締め付けられ、上部ナット35は、小さな隙間によってプレート29から分離され、ナット35とペグ26とを通過するピン36が、この小さな隙間を維持し、ナット35が回転するのを防ぐ。
【0016】
き裂27が、ねじ6のいずれかを役に立たないようにすると、取付け部品17は破壊され、上部ナット35がプレート29に接触するまでペグ26を下向きに動かし、これは破壊移動を停止させ、それからペグ26は桁材17を支持する。
【0017】
中央肩部28はまた、その大きな断面が小さな応力を受けることを意味するので、取付け部品17からプレート29への水平方向負荷を伝達するためにも有利である。
【0018】
ペグ26は、取付け部品17の中央においてペグから遠くないところにある、追加ペグ37によって支持され、この追加ペグは、取付け部品17とプレート29とを通過して、ペグ26の上部および下部肩部に類似の上部および下部肩部を含む、従来のペグの外形を有するが、中央肩部は有していない。円形の縦方向の隙間が、ペグ37、取付け部品17、およびプレート29の間に残っている。ペグ26、37は、中央肩部28と下部肩部34の間におけるペグ26における引張り負荷によることを除いて、き裂27が発生する前に応力を受けないが、これは不変の締付け力であり、したがってこの締付け力は、疲労き裂を発生させることはできず、中央肩部28における水平せん断力によることを除いて、これはその幅から適度である。しかしながら、ペグ26が破損した場合には、ペグ26が取り付けられる際の隙間によって、水平荷重に対してこれまで負荷がかかっていないペグ37は、プレート29を取付け部品17の上に水平方向に保持するその機能を、ペグ26から引き継ぐ。
【図面の簡単な説明】
【図1】懸架装置の全体図である。
【図2】リンクロッドのない後部懸架装置を示す図である。
【図3】リンクロッドのある後部懸架装置を示す図である。
【図4】取付け装置の支持ペグを示す図である。
【符号の説明】
1 ジェットエンジン
2 中間ケーシング
3 排気ケーシング
4 前部取付け装置
5 後部取付け装置
6 ボルト
7、8 パイロン
9、10 リンクロッド
11、12、13、14 関節部
15 バランスビーム
16 中央ピン
17 取付け部品
18、19 横リンク
20、21 追加の関節部
22、23 ラグ
24 中央Uリンク
26 垂直ペグ
28 中央肩部
29 プレート
30 ドリル孔
31 座ぐり
33 チャンバ
34 下部ナット
35 上部ナット
36 ピン
37 追加ペグ
Claims (3)
- 固定構造体に取り付けるための装置を含むジェットエンジン懸架装置であって、固定構造体に固定された主要構成部品を含み、主要構成部品と固定構造体は、垂直ペグによって連結され、該垂直ペグは、主要構成部品に配置される中央肩部と、固定構造体の一部分の上の上部肩部と、下部肩部とを呈し、下部肩部と中央肩部との間で主要構成部品が圧縮されるジェットエンジン懸架装置。
- 前記下部肩部と上部肩部とが、ペグのねじ付き端部に嵌合するナットによって形成され、上部肩部のナットの回転を防止するための装置が加えられている、請求項1に記載のジェットエンジン懸架装置。
- 主要構成部品と固定構造体とを連結する第2垂直ペグを含む、請求項1または2に記載のジェットエンジン懸架装置。
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JP2008525707A (ja) * | 2004-12-23 | 2008-07-17 | ボルボ エアロ コーポレイション | 航空機エンジン用環状トーショナル剛体スタティック部分品 |
JP2010533091A (ja) * | 2007-07-09 | 2010-10-21 | エアバス・オペレーションズ | 4点連接したスプレッダビームを備えた航空機エンジン取り付けパイロン |
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CN109489925A (zh) * | 2017-09-12 | 2019-03-19 | 江西洪都航空工业集团有限责任公司 | 一种减小弹架组合振动试验中导弹横向加速度的装置 |
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