JP2004250602A - バイオマス変換式ガス発生装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】植物燃料20の堆積物を酸化および熱分解せしめる炉内の底部を平面視で複数の分割領域64に仕切る仕切壁58を設けると共に、それら各分割領域64にそれぞれ外部からエアが独立的に供給されるようにした。
【選択図】 図3
Description
【技術分野】
本発明は、草木類や藻類などの植物燃料を原料として一酸化炭素や水素等の可燃性有用ガスを生成するバイオマス変換式のガス発生装置に関するものであり、特に、植物燃料の熱分解処理が効果的に施されることにより、可燃性有用ガスが好適に採取され得る新規な構造のバイオマス変換式ガス発生装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、木材加工業等で多量に発生するおが屑や削り屑,木片,間伐材の如き木質系廃棄物などの活用装置の一種として、バイオマスのガス化によるエネルギー利用技術の一つであるバイオマス変換式のガス発生装置が知られている。
【0003】
かかるガス発生装置は、例えば特許文献1に示されているように、竪形中空の炉体の下部に空気取入口を設けると共に、上壁を貫通して略鉛直方向に延びる投入パイプを配設して、炉体上方に設置した燃料タンクから投入パイプを通じて炉内におが屑を供給せしめつつ、炉内に堆積したおが屑の最下部で熱分解後のおが屑を酸化燃焼させて、発生する熱により上方のおが屑を乾燥・熱分解せしめることにより熱分解ガスを生成するようになっている。また、炉内に堆積したおが屑の中〜下層の領域で発生した熱分解ガスは、堆積したおが屑中を透過することで冷却・濾過された後、炉体の上部に開口するガス吸引管を通じて吸引されることにより炉外に取り出されるようになっており、その後、サイクロン等の適当な浄化装置によってダストやタールの除去が行われることにより、清浄な可燃性の有用ガスとして利用に供されることとなる。
【0004】
【特許文献1】
実開平6−84109号公報
【0005】
ところで、このようなガス発生装置には、炉内の下部にロストルが設置されていると共に、上述の空気取入口として、ロストルの下方空間と外部を連通するエア供給管が炉体の内外を貫通して配設されており、適量のエアが外部からエア供給管およびロストルの下方空間を通じて炉内に堆積したおが屑に供給されることにより、おが屑を酸化燃焼させて熱分解せしめるようになっている。
【0006】
ところが、本発明者が検討したところ、上述の如き従来構造のガス発生装置においては、炉内に堆積するおが屑に局部的な酸化燃焼または熱分解反応が進行する場合があり、それに伴って生成する熱分解ガスの濃度にムラが出来ることから、可燃性ガスを安定して得難いという問題があった。
【0007】
特に数メートル以上の高さの炉を備えた従来構造のガス発生装置においては、おが屑の局部的な酸化燃焼または熱分解反応が底部から上方に向かって大きな高さで進行することによって棚吊りが発生してしまい、熱分解反応が上部まで進行することによって、稼動の安全レベルを超えて炉内の温度が上昇したり、炉内圧力が増大したりして、外部にまで危険が及ぶような状況となることも考えられる。
【0008】
また、ガス発生装置においては、一般に、外部に対する炉内の耐熱性や気密性等を確保するために、炉体が煉瓦や砂、コンクリート等からなる厚肉の周壁部で構築されていると共に、炉体の下部には小さな排出口や点火口、空気取入口等しか設けられていないことから、外部から炉内を視認することが現実的に不可能であり、そのために、炉内の状態がよく分からない儘におが屑を熱分解させることに起因して、棚吊り等の進行がかなり進んでしまって異常に気付き難いという問題があった。
【0009】
そして、炉内温度、炉内圧力の異常や発生ガスの質や量などを確認することで、炉内の状態が良くないことを検知したとしても、それから対処することでは、効果的な対応が難しいという問題があったのである。
【0010】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、炉内への空気の供給が均一に分散されて、バイオマスの酸化や熱分解反応が安定して行われることにより、有用な可燃性ガスが効率的に採取され得ると共に、操業の安全性および安定性が有利に向上され得る新規な構造のバイオマス変換式ガス発生装置を提供することにある。
【0011】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0012】
すなわち、上述の課題を解決するために、本発明者等が多くの実験と検討を加えた結果、植物燃料の酸化燃焼または熱分解反応に際して、始めに植物燃料の堆積物の下層乃至は中層において局所的な反応が発生し、かかる反応箇所に供給エアが集中的に消費されると共に、該反応が植物燃料の堆積物の上方に進む程、発生ガスが吸引されて負圧となる上部からの距離が短くなり、局所的反応が上方にだけ加速度的に延び易いことから、反応箇所が水平方向に広がらずに上方に立ち上がって棚吊りが発生する問題のあることが確認されたのであり、その原因の究明が進んだ。そうして、かかる知見に基づいて、本発明者等が更なる研究を重ねた結果、本発明を完成させるに至ったのである。
【0013】
(本発明の態様1)
本発明の態様1は、筒形の周壁部を備えた竪形中空の炉体の上壁を貫通して炉内に開口する投入パイプを配設すると共に、該炉体の上部において炉内からガスを吸引するガス吸引手段を設け、該投入パイプから植物燃料を炉内に供給せしめつつ炉内で該植物燃料の堆積物を酸化および熱分解させることによって得られる発生ガスを該ガス吸引手段で炉外に吸引するようにしたバイオマス変換式ガス発生装置において、前記炉内の底部を平面視で複数の分割領域に仕切る仕切壁を設けると共に、それら各分割領域にそれぞれ外部からエアが独立的に供給されるようにしたバイオマス変換式ガス発生装置を、特徴とする。
【0014】
このような本態様に従う構造とされたバイオマス変換式ガス発生装置においては、炉内の底部に複数の分割領域が形成されて、それら各領域毎にエアが独立的に供給されるようになっていることから、炉内での局所的なエア供給による酸化反応の局所的な進行が抑えられて、操業の安定化が図られ得る。
【0015】
また、各領域毎にエアが独立的に供給されるようになっていることから、例えば、特定の領域へのエア供給路を開閉してエア供給量を制限等することも容易となるのであり、それ故、例えば、堆積物に局部的な酸化または熱分解反応がおこる等の異常状態が発生した場合にあっても、当該異常箇所に対応した分割領域へのエア供給量を制限して対応することが可能となる。
【0016】
なお、本態様において、炉内底部の分割形態や分割数等は、特に限定されるものでなく、炉の大きさや採用する植物燃料の種類や状態等に応じて適宜に設定され得るが、一般に、3つ以上の分割領域を設けることが望ましく、例えば中央に一つと、その周囲に複数の分割領域を形成した態様等が好適に採用され得る。また、各分割領域にそれぞれ外部からエアが独立的に供給される手段としては、例えば、炉体の一カ所乃至は数カ所に貫設されて各分割領域と接続する通気管路が採用され得る。更に、通気管路に絞り弁や開閉弁、調節弁等の流量調節手段を配設してエア流入量を調節しても良く、それによって、複数の領域における堆積物の反応を一層効率的に均すことが出来ると共に、局所的な酸化反応が発生した場合にも一層有利に対応することが可能となる。また、分割領域へのエアの供給形態は、特定されるものでなく、自然吸気にて供給したり、或いは送風機やエアポンプ等を用いて強制的に供給することも可能である。
【0017】
(本発明の態様2)
本発明の態様2は、本発明の前記態様1に係るバイオマス変換式ガス発生装置において、前記炉内の底部近くにロストルを配設して、該ロストルより下方の領域を前記仕切壁によって前記複数の分割領域に仕切ったことを、特徴とする。このような本態様においては、ロストルの下方に形成される空間を利用して、複数の分割領域が有利に形成され得る。なお、本態様では、炉内に投入されて堆積せしめられた植物燃料が区画領域に落ち込まないように、ロストルの通孔の大きさを適宜に設定することが望ましく、その際、例えば複数のロストルを厚さ方向で相互に重ね合わせて全体としての開口量や開口の大きさを調節することも有効である。
【0018】
(本発明の態様3)
本発明の態様3は、本発明の前記態様1又は2に係るバイオマス変換式ガス発生装置において、前記複数の分割領域に対して、それぞれエアを強制的に供給するエア圧送手段を設けたことを、特徴とする。このような本態様においては、各分割領域に対するエアの供給量を、より広い範囲で調節することが可能となる。なお、エア圧送手段としては、例えば送風機やエアポンプ、アキュムレータ等が好適に採用され得、また、それらの各種エア圧送装置とは別に各分割領域へのエア供給量を調節するバルブ等を設ける他、かかるエア圧送装置の作動自体を制御することによって、エア供給量を調整するようにしても良い。
【0019】
(本発明の態様4)
本発明の態様4は、本発明の前記態様1乃至3の何れかに係るバイオマス変換式ガス発生装置において、前記複数の分割領域に対してそれぞれ接続された複数の通気管路を相互に独立して設けて、それら各通気管路の炉外開口部を水中に開口させることにより圧力放出機構を構成する一方、それら各通気管路に対して、調節弁を介してエア供給源を接続したことを、特徴とする。このような本態様においては、異常発生等の際に炉内圧力を安全且つ速やかに解消せしめる圧力放出機構が有利に実現され得ると共に、かかる圧力放出機構を利用して、各分割領域へのエア供給構造が実現され得る。また、本態様においては、通気管路の開口位置に対する水面高さを調節することにより、異常発生時の放出圧力の大きさを容易に調節することが出来るのであり、更に、かかる水位調節によってエアの供給圧力を調節することも可能である。なお、本態様において、エア供給源は、例えば、大気中や送風機等によって構成され得る。
【0020】
(本発明の態様5)
本発明の態様5は、本発明の前記態様4に係るバイオマス変換式ガス発生装置において、前記複数の通気管路を束ねて、それら複数の通気管路を前記炉体の周壁部の一箇所に貫設した挿通孔に配設したことを、特徴とする。このような本態様においては、複数の通気管路が炉体の周壁部の一箇所に貫設されていることから、炉体の配管構造が簡略となり、断熱性や気密性も向上され得る。
【0021】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0022】
先ず、図1には、本発明の一実施形態としてのガス発生装置10の全体構造が概略的に示されている。このガス発生装置10の基本構造は公知のものであるが、はじめに簡単に説明する。
【0023】
すなわち、図1中、12は、炉体であって、厚肉の大径円筒形状を有する周壁14の上部開口を上壁16で気密に覆蓋することによって構成されており、炉体12の内部に処理室18が形成されている。そして、この処理室18内に、外部から供給された植物燃料としての木質系燃料である細片状乃至は粒状のおが屑20が堆積せしめられて、酸化・分解等の処理が施されるようになっている。なお、図1では省略してあるが、周壁14は、図2〜3に示されているように、例えば、耐火レンガ等で形成された内周壁22と鉄筋コンクリート等で形成された外周壁24の間に砂26を充填した多層の耐火構造をもって形成される。また、処理室18に晒された周壁14の内周面は、略鉛直に延びる円筒形状の他、上方に向かって小径化するテーパが付された円筒形状であっても良い。更に、炉体12のサイズは特に限定されるものでないが、実用的なサイズでは、周壁14の外径寸法や、高さ寸法は、何れも、数メートル以上にまで及ぶ。
【0024】
また、炉体12の上壁16には、ガス取出管28が貫通して配設されており、このガス取出管28の下端が処理室18に開口せしめられている一方、ガス取出管28の他端にはサイクロン30を介してガス吸引ファン32が接続されている。そして、ガス吸引ファン32の作動で生ぜしめられる負圧をガス取出管28を通じて処理室18に及ぼすことにより、後述するように、おが屑20を処理して処理室18に生ぜしめられた発生ガスを、ガス取出管28から吸引し、サイクロン30でタールやダストを分離せしめて、続く清浄装置に送るようになっている。なお、上述の説明からも明らかなように、本実施形態では、炉体12の上部において炉内からガスを吸引するガス吸引手段が、ガス取出管28やサイクロン30、ガス吸引ファン32を含んで構成されている。
【0025】
さらに、炉体12の上壁16には、その中央部分を貫通して投入パイプ34が配設されている。この投入パイプ34は、円筒形状を有しており、その中心軸が鉛直方向に延びるようにして、炉体12によって実質的に固定的に支持されている。かかる投入パイプ34には、下方に行くに従って次第に拡開するテーパが付されている。そして、投入パイプ34は、その上端部が炉体12の上壁16から所定高さで上方に突出せしめられている一方、その下端部が炉体12の処理室18に差し入れられており、処理室18の高さ方向中間部分に開口位置せしめられている。
【0026】
更にまた、炉体12の上壁16上には、燃料タンク36が載置されて固設されている。この燃料タンク36は、円形の底壁と円筒形の筒壁を有する中空円形の容器であって、上部開口には、金網等の通気性の蓋体が装着されていると共に、かかる蓋体の一部に燃料受口38が装備されている。また、燃料タンク36の上方にはホッパ40が配設されており、このホッパ40の下端に形成された吐出口が、燃料タンク36の燃料受口38上に開口せしめられている。
【0027】
そして、図示しない外部の貯蔵タンクから、おが屑20が、搬送ファン42を用いたニューマチックコンベヤ等により、搬送パイプ44を通じてホッパ40に供給されるようになっている。更に、ホッパ40の吐出口を、ハンドルレバー等で開閉することで、ホッパ40に供給されたおが屑20を、必要に応じて、燃料タンク36内に導き入れることが出来るようになっている。
【0028】
また、燃料タンク36の底壁には、外周縁部の近くに位置して、円形の供給口が貫設されており、この供給口に対して、炉体12に装備された投入パイプ34の上端開口部が装着されている。これにより、燃料タンク36内のおが屑20が、投入パイプ34内に導き入れられ、重力の作用で投入パイプ34を通じて炉体12の処理室18に供給されるようになっている。なお、燃料タンク36内には、おが屑20を攪拌して供給口に導くための攪拌羽根を装備させて回転駆動せしめることが望ましい。
【0029】
さらに、炉体12には、図面上に明示されていないが、周壁14を貫通して適数本のガス導入管が装着されており、これらガス導入管の内側端部が炉内の処理室18に開口せしめられている一方、各ガス導入管の外側端部には、電磁弁を介して、窒素ガスや炭酸ガス(二酸化炭素ガス)等の不活性ガスのボンベが接続されている。そして、操業状態の異常を検出するための監視手段により異常が検出された場合には、直ちに電磁弁を開いて、不活性ガスを炉内の処理室18に供給して発生ガスを排出し、炉内の酸化等の反応を停止させることが出来るようになっている。
【0030】
監視手段は、処理室18の適当な部位における温度を検出する温度センサ46と、処理室18の圧力を検出する圧力センサ48と、処理室18内の反応状況を検出するO2 センサ等のガス濃度センサ50と、炉外に設置されて処理室18からのガス漏れを検出するCOセンサ等のガス漏れセンサ52を含んで構成されている。これら各センサ46,48,50,52の検出信号が、図示しない制御手段に入力され、該制御手段において、予め設定された許容範囲に各検出信号が入っているか否かを判断するようになっている。そして、何れかのセンサ46,48,50,52の検出信号が許容範囲から外れていた場合には、何等かの異常が発生したものと判断し、前述の電磁弁の制御機構に駆動信号を送って、電磁弁を開き、ガス導入管を通じて、ガスボンベから不活性ガスを処理室18に供給するようになっているのである。
【0031】
また、特に本実施形態では、温度センサ46や圧力センサ48、ガス濃度センサ50が、処理室18の複数の箇所に設置されており、おが屑20の熱分解処理において何れかのセンサの検出信号が許容範囲から外れる場合に、当該センサの設置部分付近のおが屑20に異常な酸化燃焼または熱分解反応が認められるようになっている。
【0032】
また、処理室18の下部には、ロストル(火格子)54が設置されている。ロストル54は、略円盤形状を有していると共に、多数の耐火レンガまたは金属材等を幅方向に間隙をおいて組んだ格子構造とされており、炉内の底部から所定の高さ位置に水平方向に広がるようにして配設され、その外周縁部が炉体12の周壁14に支持されている。また、本実施形態では、4つのロストル54が厚さ方向で相互に重ね合わされて設置されており、それによって、ロストル54の間隙に形成された通孔におけるロストル54全体としての開口量や開口の大きさが調節されるようになっている。
【0033】
さらに、ロストル54の下方の領域には、エア供給用空間56が形成されていると共に、このエア供給用空間56には、仕切壁58が設けられている。仕切壁58は、エア供給用空間56に図示しない所定の型枠を配設して該型枠にコンクリートを打ち込むことにより、エア供給用空間56の略中央に位置する略八角筒形断面の内郭60と、内郭60周りの八方に位置する略扇形筒形断面の筒体の8つを含む外郭62を含んで構成されている。また、仕切壁58は、炉体12の底部からエア供給用空間56を上方に向かって延び、4つのロストル54を載置して支持している。これにより、エア供給用空間56が、平面視で9つの分割領域64に仕切られており、各分割領域64がそれぞれ独立した小空間とされている。また、炉体12の底部には、砂、砂利およびモルタル層からなる底壁66が敷設されており、それによって、炉体12の底部が嵩上げされていると共に、エア供給用空間56の容積が小さくされている。
【0034】
また、エア供給用空間56には、9つの通気管路68が配設されている。これら通気管路68は、細長の略ストレートな管形状を呈しており、一方の端部付近等が必要に応じて屈曲されている。また、9つの通気管路68は、一つに束ねられて、周壁14の下部に貫設された略円筒形状の挿通管70に挿通配置されており、各通気管路68の一方の端部が、仕切壁58の内郭60や外郭62を貫通して、それぞれエア供給用空間56の各分割領域64に開口している一方、各通気管路68の他方の端部(炉外開口部)が、周壁14を突出して鉛直下方に延び、水封容器72に注入した水74中に開口している。これにより、各分割領域64の圧力、延いては各分割領域64の上方に位置する所定の箇所のおが屑20内の圧力が、通気管路68を通じて水封容器72内の水74に放出されることとなる。なお、水封容器72内の水74の水面は、図示しないレベリング手段で予め設定された水位に保持されるようになっていると共に、水位を調節することにより各分割領域64の圧力が調整されるようになっている。また、上述の説明からも明らかなように、本実施形態では、圧力放出機構が水封容器72や水74を含んで構成されている。
【0035】
さらに、炉体12の外部に突出した各通気管路68には、調節弁76を介してエア供給管78が接続されている。エア供給管78は、細長の管形状を有しており、適宜の箇所が屈曲等されていると共に、管路上に逆止弁80が設けられている。また、エア供給管78の外方端部が、送風機82と接続された中空のエアタンク84に接続されている。これにより、送風機82の稼動により送風される圧縮空気が、エアタンク84に貯蔵されると共に、各9つのエア供給管78および通気管路68を通じて、それぞれ独立した各分割領域64内に強制的に導き入れられるようになっており、延いては各分割領域64の上方に位置する所定の箇所のおが屑20に供給されるようになっている。また、各分割領域64に供給される圧縮空気が、各エア供給管78に配設された調節弁76を操作することにより、それぞれ独立的に調整されることとなる。なお、このことからも明らかなように、本実施形態では、複数の分割領域64に対して、それぞれエアを強制的に供給するエア圧送手段が、エア供給管78や送風機82、エアタンク84を含んで構成されている。また、周壁14の下部には、点火処理のための点火口が閉塞可能に設けられているが、図示を省略した。
【0036】
更にまた、炉体12の周壁14の上端部には、周壁14を内外に貫通して大径の圧力放出管86が配設されており、この圧力放出管86の内側端部が処理室18に開口する一方、外側端部が鉛直下方に延びて、その先端部分が水封容器72に貯められた水74の中に浸漬されて水中に開口している。それによって、炉内の上方の圧力が圧力放出管86を通じて水封容器72の水74に放出されることとなり、急激な圧力上昇等の異常状態の発生が抑制されるようになっている。
【0037】
上述の如き構造とされたガス発生装置10による、おが屑20の熱分解処理は、以下のようにして実行される。即ち、燃料タンク36に貯留されたおが屑20は、投入パイプ34を通じて落下して炉体12内の処理室18に供給される。処理室18では、投入パイプ34の下端開口を覆蓋する程の高さで均衡するまで、おが屑20が堆積せしめられ、この堆積物の最下部に着火される。なお、かかる着火は、点火口を通じて行われ、その後、点火口は、耐火レンガ等で閉塞せしめられる。そして、ガス吸引ファン32の吸引によってエア供給用空間56における複数の分割領域64内の空気が処理室18に吸い込まれてロストル54からおが屑20の堆積物内を空気が上昇すると、おが屑20は酸化燃焼して処理室18の下部炉心に赤熱部を生ずる。そして、投入パイプ34を通じておが屑20の堆積物の上方におが屑20を連続的に供給することにより、処理室18に堆積せしめられたおが屑20が、つぎつぎと酸化・還元(熱分解)されて発生炉ガス(可燃性有用ガス)とタール分を生成する。また、生成した高温の発生炉ガスとタール分は、その上昇過程で充満している比較的に低温のおが屑20によって熱交換と濾過を施される。そして、処理室18の上部からガス取出管28を通じて、発生炉ガスを吸引して取り出し、サイクロン30等で除塵やタール分離を行って清浄化処理を施すことにより、目的とする有効ガスを取り出すようにする。
【0038】
また、上述のおが屑20の熱分解処理にあっては、通気管路68を通じてエア圧送手段により生ぜしめられた圧縮空気が、エア供給用空間56における複数の分割領域64に対して連続的にまたは断続的に供給される。なお、炉底からのエア供給量は、ガス吸引手段によるガス吸引量よりも小さく抑制する。これにより、投入パイプ34からのガスの逆流による外部への漏れ出しを防止して安全性を確保することが出来る。
【0039】
そこにおいて、本実施形態では、処理室18の複数の箇所に設置された温度センサ46や圧力センサ48、ガス濃度センサ50の何れかの検出信号が許容範囲から外れて、それらセンサの設置部分付近のおが屑20に対して局所的な異常な酸化燃焼または熱分解反応が認められた場合に、かかるおが屑20の異常な反応箇所の箇所に対応した下方の分割領域64に接続されたエア供給管78の調節弁76を操作することにより、エア供給量を制限したりエア供給を中止させる。
【0040】
それ故、上述の如き構造とされたガス発生装置10においては、おが屑20の堆積物の熱分解処理にあって、おが屑20に異常な酸化燃焼または熱分解反応が発生した場合に、当該反応箇所に対応する位置の分割領域64へのエア供給量の調整が行われることにより、異常反応の進行および拡大が速やかに且つ効果的に抑制され得るのであり、以て、反応安定性や操業安全性が有利に向上され得るのである。
【0041】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0042】
例えば、前記実施形態では、本発明を、おが屑を燃料としたバイオマス変換式ガス発生装置に適用したものの一具体例を示したが、その他、例えば、豆腐製造に伴って発生する「おから」や、コーヒー豆カス,藁屑,乾燥海苔,藻類小片等、或いはそれらの混合物などの各種の植物燃料を利用したバイオマス変換式の各種ガス発生装置に、本発明を適用することが可能である。
【0043】
また、分割領域64の数や形状、大きさ等は、実施形態のものに限定されるものでなく、例えば、エア供給用空間56を平面視で等分するようにしても良い。
【0044】
更にまた、前記実施形態においては、通気管路68の外方端部が開口する水封容器72内の水位を適当に設定することにより、おが屑20の異常な反応箇所の箇所に対応した下方の分割領域64にエア供給管78を通じて供給される圧力が予め定められた一定レベルを超えた場合に、水封容器72内に逃がしてやって圧力を一定レベルに保つようにすることも可能である。或いはまた、エア圧送手段自体が各エア供給管78に供給する圧力を各別に調節することの出来る機能を備えている場合には、エア圧送手段自体の制御で各分割領域64への供給圧力を調節することも可能である。
【0045】
さらに、前記実施形態では、分割領域64に接続する通気管路68の複数が、炉体12の周壁14に貫設された挿通管70に挿通配置されていることにより、周壁14の一箇所に貫通して一つに束ねられていたが、これに限定されるものでなく、例えば、通気管路68をそれぞれ一本づつ周壁14に貫設して分割領域64に接続したり、或いは通気管路68を適数本束ねて周壁14の数カ所に貫設すると共に、エア供給用空間56内で各通気管路68の端部を、それぞれ分割領域64に独立的に開口したりすることも可能である。
【0046】
更にまた、前記実施形態では、炉体12に温度センサ46や圧力センサ48、ガス濃度センサ50等が設けられていたが、これらセンサは必ずしも設ける必要がなく、例えば、予め炉内におけるおが屑20の堆積高さや堆積量、燃焼率等を計算、測定して、かかるデータに基づいてエア供給管78側から炉内へのエア供給量を調節することにより、おが屑20の反応安定性を向上させることも可能である。
【0047】
また、前記実施形態に係るガス発生装置10では、エア供給用空間56の複数の分割領域64に対してエアが送風機82により強制的に供給されるようになっていたが、おが屑20の材質や投入量、目的とする可燃性ガスの発生量等に応じて、通気管路68の炉体12から突出した外方端部を、調節弁を介して大気中に接続し、該調節弁を操作することによって、適当量のエアを外部から通気管路68を通じて各分割領域64に供給するようにしても良い。
【0048】
【実施例】
前記実施形態におけるガス発生装置の炉内底部からのエア供給に伴うガス吸引量や炉内圧力の影響等について明らかにするために、図4に示される如き実験装置100を用いて実験を行った。かかる実験の結果を以下に実施例として示す。
【0049】
「実験装置」
この実験装置100は、炉モデル102、投入槽104および吸引ファン106を含んでなる。炉モデル102は、中空の円柱形状を呈しており、高さ寸法が3600mmであると共に、内径が840mmである。また、炉モデル102の内壁には、ブリキ板を用いる。更に、炉モデル102の適宜の箇所にシールを施し、炉モデル102の気密性を確保する。更にまた、炉モデル102の上端および壁面には、内部圧力計測用のマノメータを取り付ける。
【0050】
また、炉モデル102の内部にテーパ型の投入パイプ108を配設し、投入パイプ108の上端を炉モデル102の上壁を貫通して外部に開口させると共に、投入パイプ108の下端を炉モデル102内の高さ方向の中間部分に開口させる。投入パイプ108は、軸方向長さが1150mm、上端の内径が165mm、下端の内径が210mmである。
【0051】
また、炉モデル102の底壁110の中央には、図5にも示されているように、φ200mmの排出口112を貫設する。また、排出口112には取り外し可能な蓋体を設けて、開口状態が設定変更可能となるようにする。更に、排出口112の周囲に3つの貫通孔114を設けると共に、円形凹所116を備えた蓋部材118の3つを、図6にも拡大して示されているように、各貫通孔114にそれぞれ位置合わせして、炉モデル102の下端部分に固設する一方、各貫通孔114の上部に金網120を載置することにより、炉モデル102の底部に、それぞれ独立した3つの分割領域122を形成する。
【0052】
さらに、炉モデル102の下方に空気供給装置124を配設する。この空気供給装置124は、図7にもモデル的に示されているように、3本のノズル126を備えている。これらノズル126は、内径が6mmの銅パイプからなり、一方の端部が、炉モデル102の底部の各蓋部材118をそれぞれ貫通して各分割領域122に接続する一方、他方の端部が、エアコンプレッサ128に接続する。また、これらのノズル126には、分割領域122と接続する一方の端部からエアコンプレッサ128と接続する他方の端部に向かってマノメータ130や調節バルブ132を設けると共に、エアコンプレッサ128から各ノズル126に向かう管路上に調節バルブ132や圧力計134を設ける。これにより、調節バルブ132の開度を調節することで分割領域122へのエアの供給量が調節可能になると共に、供給空気流量は、ノズル126に取り付けたマノメータ130により確認できる。
【0053】
また、吸引ファン106は、炉モデル102に載置すると共に、ガス取出管136に接続する。ガス取出管136は、炉モデル102の上壁を貫通して、一方の端部が炉モデル102の内部に開口すると共に、他方の端部が炉モデル102の外部に開口し吸引ファン106と接続している。これにより、炉モデル102内の空気が吸引ファン106により吸引するようになっていると共に、吸引ファン106の供給電圧を調節することで炉モデル102内の空気吸引量が調節可能となる。
【0054】
また、投入槽104は、高さが1250mm、内径が840mmの中空の円柱形状を呈しており、炉モデル102に載置して支持させる。更に、投入槽104の底部に供給口138を貫設し、該供給口138を炉モデル102の上壁から突出する投入パイプ108の上端に接続する。更にまた、投入槽104の上壁の中央にφ18mmの測定用孔140を設けると共に、該上壁に投入槽内部の圧力を計測するためのマノメータを設けて、以て、測定用孔140から吸引する空気流速を計測することにより、投入パイプ108の下端から炉モデル102内に流れ込む空気量を求めるようにする。
【0055】
「実験方法」
先ず、投入槽104に所定高さ:hのおが屑を投入すると共に、炉モデル102の底部の排出口112を図示しない蓋体で覆蓋した状態で、炉モデル102内におが屑を堆積する一方、吸引ファン106を稼動して炉モデル102内の空気を吸引すると共に、エアコンプレッサ128を稼動して各分割領域122から炉モデル102内に空気を供給する。而して、投入槽104内のおが屑の高さ:hや吸引ファン106の電圧および各ノズル126の絞り量等を変化させて、炉モデル102内における各部の圧力や空気供給量、空気流入量を測定する。計測時には、炉モデル102内のおが屑の堆積物の応力状態を、前記実施形態におけるガス発生装置の炉内おが屑の燃焼時の状態に近づけるために、おが屑を排出口112から排出して、連続的におが屑が流れる状態にした後に、投入槽104内のおが屑の高さ:hを調節する。なお、本実施例において、排出口112の蓋体を取り外してもおが屑が流れ出さない場合には、スコップ等を用いて排出口112からおが屑を掻き出すことにより、おが屑の連続的な流出が可能になる。
【0056】
また、本実施例においては、炉内のおが屑の下端が、排出口112を貫通すると共に、床にまで達して円錐状に堆積していることにより、排出口112から炉内への空気流入量は、その測定が原理的に不可能であるので無視されるものとする。また、かかる実験に際し、おが屑が各分割領域122内にも堆積していたため、空気供給装置124のノズル126がおが屑に挿し込んでいた。また、空気供給装置124から炉内への空気供給量は、銅パイプ内での管摩擦損失をマノメータで計測することにより測定した。また、測定用孔140から投入槽104内への空気流入量、換言すれば投入パイプ108から炉内への空気流入量は、測定用孔140へ流れ込む最大空気流速を計測し、断面積を用いて流量に換算することにより測定した。従って、各計測値の絶対量には誤差を含む。
【0057】
「実験結果」
上述の実験方法による測定結果に基づき、投入槽104内のおが屑高さ:hをh=1200mm、1000mm、800mmに設定した場合における空気供給装置124の供給圧力と流入比の関係について調べたものを、図8に示す。流入比は、空気供給装置124からの空気供給量と投入パイプ108からの空気流入量の和に対する投入パイプ108からの空気流入量の比を示す。なお、吸引ファン106の電圧は100[V]に設定した。
【0058】
図8からも、空気供給装置124からの供給圧力を増加させると、投入槽104内のおが屑の高さに関係なく流入比が小さくなることから、炉内の底部よりエアを強制的に供給することにより、炉内にエアが有効に供給されるものと推考される。
【0059】
また、本実施例では、おが屑の分割領域122への堆積に伴いノズル126がおが屑に挿し込んだ状態であったが、かかる状態下においても空気供給装置124から炉内にエアを強制的に供給することにより、炉内にエアが効果的に供給されることが図8からも明らかである。なお、このような結果となる技術的理由を解明することが本発明の目的でないが、本実施例では、炉内の底部において複数のノズル126から吐出する圧縮空気が、一旦幅広な分割領域122に貯められた後におが屑の上方に向かって供給されることにより、炉内の全体に亘ってエアが均一に供給され得るものと推考される。
【0060】
さらに、図8からも、投入槽104内のおが屑の高さが高いほど流入比が小さくなることが認められることから、投入槽104のおが屑の高さを高くすることにより、投入槽104、延いては炉内の気密性がより一層有利に確保され得ることが推考される。
【0061】
また、上述の実験方法による測定結果に基づき、投入槽104内のおが屑高さ:hをh=1200mm、1000mm、800mmに設定した場合における吸引ファン106の電圧と流入比の関係について調べたものを、図9に示す。なお、空気供給装置124の供給圧力は0.2[Mpa]とした。
【0062】
図9の結果からも、吸引ファン106の電圧を大きくすることに伴い炉内の空気吸引量を大きくした状態で、流入比に大きな変化がないことにより、空気供給装置124の供給圧力に伴い炉内にエアが効率的に供給されることが認められる。
【0063】
また、上述の実験方法による測定結果に基づき、空気供給装置124の供給圧力(空気供給量)と流入比と投入パイプ108から炉内への空気流入量(投入口吸入量)の関係について調べたものを、図10に示す。なお、投入槽104内のおが屑高さ:hは、h=1200mmに設定した。
【0064】
かかる図10の結果より、供給圧力の増加に伴い流入比は減少するものの、投入口吸入量は略一定であることが認められることから、流入比の減少の主な原因が供給圧力の増加によるものと考えられ、それによって、炉内底部からの空気供給装置124のエア供給により、炉内全体にエアが効果的に供給され得ることが推考される。
【0065】
また、上述の実験方法による測定結果に基づき、吸引ファン106の電圧、換言すれば炉内の空気吸引量と流入比と炉内部の圧力の関係について調べたものを、図11に示す。
【0066】
図11からも、吸引ファン106の電圧を大きくすることに伴い炉内の空気吸引量を大きくした場合においても、流入比や炉内圧力の変化が緩やかであることから、炉内にエアが効率的に供給されていることが認められる。
【0067】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされたバイオマス変換式ガス発生装置においては、炉内底部の複数の分割領域に対してエアが、それぞれ独立的に供給されることにより、炉内に堆積する植物燃料における底部の広い領域へのエアの供給が全体に亘って略均一化され得る。これにより、植物燃料の熱分解反応が安定化されることとなり、操業の安全性および安定性が効果的に向上され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのガス発生装置の概略構造を示す縦断面説明図である。
【図2】図1に示されたガス発生装置の要部を拡大して示す縦断面説明図である。
【図3】図2におけるIII −III 断面図である。
【図4】本発明の実施例に用いられた実験装置の概略構造を示す説明モデル図である。
【図5】図4における実験装置の底部を示す説明モデル図である。
【図6】図4における実験装置の一要部を拡大して示す縦断面説明図である。
【図7】図4における実験装置の一要部をモデル的に示す説明図である。
【図8】図4における実験装置を用いて、空気供給装置の供給圧力と炉内の空気の流入比との関係について測定評価した結果を示すグラフである。
【図9】図4における実験装置を用いて、吸引ファンの電圧と炉内の空気の流入比との関係について測定評価した結果を示すグラフである。
【図10】図4における実験装置を用いて、空気供給装置の供給圧力と炉内の空気の流入比と炉内の投入口吸入量との関係について測定評価した結果を示すグラフである。
【図11】図4における実験装置を用いて、炉内部の圧力と炉内の空気の流入比と吸引ファンの電圧との関係について測定評価した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10 ガス発生装置
12 炉体
14 周壁
16 上壁
28 ガス取出管
30 サイクロン
32 ガス吸引ファン
34 投入パイプ
58 仕切壁
64 分割領域
Claims (5)
- 筒形の周壁部を備えた竪形中空の炉体の上壁を貫通して炉内に開口する投入パイプを配設すると共に、該炉体の上部において炉内からガスを吸引するガス吸引手段を設け、該投入パイプから植物燃料を炉内に供給せしめつつ炉内で該植物燃料の堆積物を酸化および熱分解させることによって得られる発生ガスを該ガス吸引手段で炉外に吸引するようにしたバイオマス変換式ガス発生装置において、
前記炉内の底部を平面視で複数の分割領域に仕切る仕切壁を設けると共に、それら各分割領域にそれぞれ外部からエアが独立的に供給されるようにしたことを特徴とするバイオマス変換式ガス発生装置。 - 前記炉内の底部近くにロストルを配設して、該ロストルより下方の領域を前記仕切壁によって前記複数の分割領域に仕切った請求項1に記載のバイオマス変換式ガス発生装置。
- 前記複数の分割領域に対して、それぞれエアを強制的に供給するエア圧送手段を設けた請求項1又は2に記載のバイオマス変換式ガス発生装置。
- 前記複数の分割領域に対してそれぞれ接続された複数の通気管路を相互に独立して設けて、それら各通気管路の炉外開口部を水中に開口させることにより圧力放出機構を構成する一方、それら各通気管路に対して、調節弁を介してエア供給源を接続した請求項1乃至3の何れかに記載のバイオマス変換式ガス発生装置。
- 前記複数の通気管路を束ねて、それら複数の通気管路を前記炉体の周壁部の一箇所に貫設した挿通孔に配設した請求項4に記載のバイオマス変換式ガス発生装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003043240A JP2004250602A (ja) | 2003-02-20 | 2003-02-20 | バイオマス変換式ガス発生装置 |
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JP2003043240A JP2004250602A (ja) | 2003-02-20 | 2003-02-20 | バイオマス変換式ガス発生装置 |
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JP2003043240A Pending JP2004250602A (ja) | 2003-02-20 | 2003-02-20 | バイオマス変換式ガス発生装置 |
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JP2009108268A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-21 | Yanmar Co Ltd | ガス化炉 |
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-
2003
- 2003-02-20 JP JP2003043240A patent/JP2004250602A/ja active Pending
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