JP2004248699A - X-ray imaging method and x-ray imaging system - Google Patents

X-ray imaging method and x-ray imaging system Download PDF

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To obtain a phase contrast image using an X-ray tube widely used on a normal medical site and to adapt this imaging technique to enhance the image quality of an X-ray image. <P>SOLUTION: Magnifying imaging is performed using X rays having no coherence radially diffused from an orifice having a finite size and a phase contrast is formed on the half-shadow blur on the magnified imaged surface. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、医療用画像診断に用いられるX線画像を撮影するX線画像撮影方法及びX線画像撮影システムに関し、特に高画質が得られるX線画像撮影方法及びX線画像撮影システムに関する。
【0002】
X線画像撮影では、X線が物体を透過するときに、その被写体である物体の構成要素により吸収もしくは散乱によってX線強度が減弱することによるX線強度変化による画像を得ることができる。これは吸収コントラストX線画像と呼ばれる。またX線は電磁波であることから、可視光線同様に屈折や回折が生ずる。この性質によって得られる画像コントラストは、位相コントラストと呼ばれる。上記の吸収コントラストに、この位相コントラストを加えたX線画像を、位相コントラストX線画像と呼ぶ。この高画質のX線位相コントラスト画像を、広く一般の医療施設で実現できる位相コントラストX線画像撮影方法及びX線画像撮影システムに関する。
【0003】
【従来の技術】
吸収コントラストによるX線画像に、位相コントラストを付加することによって画像コントラストを向上することは、V.A.Somenkov,A.K.TjalichそしてS.Sh.Shil’shteinにより、科学雑誌Sov. Phys. Tech. Phys.36巻11号1309〜1311ページ(1991年)(特許文献1)に報告されている。しかし、X線の屈折率は可視光線の百万分の一程度と極めて小さい。すなわち、図1に示すように、空気中での可視光線のプラスチック樹脂の屈折率は1より大きく1.2から1.7程度で、X線では屈折率をn=1−δで表すと、20keVのX線に対する空気中のガラスの場合、δ=1.3×10−6であるので、n=0.9999987となる。
【0004】
また、X線の波長は可視光の千分の一程度である。したがって、X線の屈折や回折による、位相コントラストを得ることは容易ではない。
【0005】
そこで、上記論文およびVictor N. IngalによるUS特許5,319,694号公報(特許文献2)、そしてStephan WilkinsによるPCT WO95/05725(特許文献3)では、ブラッグ反射用およびアナラザ用の2枚の結晶を用いる位相コントラストX線画像撮影方法が開示されている。すなわち、図2に示すように、点状あるいは線状に絞りこんだX線ビームを、シリコン単結晶面に斜めから入射させてブラッグ反射により単色のX線ビームを得る。このX線ビームが被写体を透過した後に、シリコン結晶のアナライザで再度ブラッグ反射をさせ、被写体を透過した時に屈折したX線を選択的に取り出すことにより、従来の吸収コントラスト上に屈折コントラストを重ねて画像コントラストを向上せしめる。ここで開示されているX線源は銅Kα線やMo陽極X線管を用い、X線ビーム直径をコリメターで小さく絞り込んだX線ビームを用いている。従って、この方法ではX線強度は極めて小さく、ハエなどの小さい被写体でしか撮影ができず、人体のX線画像撮影は困難である。
【0006】
一方、シンクロトロン放射光X線を用いることで、強い点状もしくは線状のX線ビームが得られることにより、より大きな被写体を撮影できる位相コントラストX線画像撮影技術が、例えばFulvia Arfeliらにより科学雑誌Radiology第215巻1号286ページから293ページ(2000年)(特許文献4)に報告されている。
【0007】
しかし放射光X線をつくりだすシンクロトロンは極めて大きな施設であり、建設費に莫大な金額を要する。すなわち、この方法では、広く医療現場で位相コントラストX線画像撮影を行うことは極めて困難である。
【0008】
また、図3に示すように、放射光X線からの平行性のよい単色X線を用いるが、上記のようなアナライザを用いないで被写体とX線検出器を離すことで、X線の小さい屈折による偏移を拡大して位相コントラスト画像を得る方法がEmilo Burattini等により科学雑誌Radiology第195巻1号239ページから244ページ(1995年)(特許文献5)に開示されている。しかし、この方法についても、上記同様に放射光X線を用いるために、広く医療現場で実用することは困難である。
【0009】
一方、図4に示すように、微小焦点X線管を用い、ブラッグ反射を利用しない位相コントラスト撮影技術については、Stephan WilkinsによりUS特許5,802,137号公報(特許文献6)や6,018,564特許(特許文献7)に開示されている。これは、拡大X線画像撮影を応用して、被写体を透過して屈折する偏移を拡大することにより、位相コントラストを得るものである。この方法では、拡大撮影でのいわゆる幾何学的不鋭を回避するために、X線が飛び出す窓、すなわちX線焦点サイズが20μmあるいはそれより小さいX線管を用いる。
【0010】
例えば、Stephan Wilkinsの共同研究者であるDachao Gao等が報告した科学雑誌Imaging & Therapeutic Technology第18巻5号1257ページから1267ページ(1998年)(特許文献8)に述べられているように、図5に示すように、焦点サイズが大きいときには、それに起因する半影のボケによって位相コントラスト画像が得られない。しかし、半影のボケが無視できるような小さいX線焦点サイズのX線管では、人体を透過するのにそのX線ビームの強度が弱すぎ、広く医療現場などで使用することができない。
【0011】
【特許文献1】
科学雑誌Sov. Phys. Tech. Phys.36巻11号1309〜1311ページ(1991年)
【0012】
【特許文献2】
US特許5,319,694号公報
【0013】
【特許文献3】
PCT WO95/05725
【0014】
【特許文献4】
科学雑誌Radiology第215巻1号286ページから293ページ(2000年)
【0015】
【特許文献5】
科学雑誌Radiology第195巻1号239ページから244ページ(1995年)
【0016】
【特許文献6】
US特許5,802,137号公報
【0017】
【特許文献7】
6,018,564特許
【0018】
【特許文献8】
科学雑誌Imaging & Therapeutic Technology第18巻5号1257ページから1267ページ(1998年)
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の技術ではX線強度の極めて弱いX線を用いる方法や、あるいは巨大な放射光X線源施設を用いる方法でないと位相コントラスト画像を得ることができなかった。このことは、広く一般の医療施設で位相コントラストX線画像を得ることができない。
【0020】
そこで、この発明では、通常医療現場で広く用いられるX線管を用いて位相コントラスト画像を得ることができ、そしてその技術を適用してX線画像の画質を向上せしめるX線画像撮影方法及びそれを実現するX線画像撮影システムを提供するものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
前記課題は下記のX線画像撮影方法及びX線画像撮影システムで解決することができる。
『有限の大きさの開口から放射状に発散する干渉性のないX線を用いて拡大撮影を行ない、この拡大撮影の像面上の半影のボケの上に位相コントラストを生じせしめるX線画像撮影方法及びその撮影システム』である。
【0022】
さらに詳しくは『X線焦点から被写体までの距離(R1)が0.2m以上で2.5m以下で使用する前記X線の波長(λ)が8pmから71pmのとき、0.16×10×λL<r<2.5×10−4m(250μm)である焦点サイズ2rである熱電子X線管を用いて、空間分解能が10−5m以上であるX線画像検出器を用いるX線画像撮影方法及びその撮影システム』である。
【0023】
『前記X線画像検出器がスクリーン・フィルムシステム、あるいはデジタルX線画像撮影システムであるX線画像撮影方法及びその撮影システム』である。
【0024】
『X線焦点から被写体までの距離(R1)が0.2m以上で2.5m以下で使用する前記X線の波長(λ)が8pmから71pmのとき、0.16×10×λL<r<2.5×10−4m(250μm)である焦点サイズ2rである熱電子X線管を用いて、空間分解能が5×10−5m以上であるX線画像検出器を用いるX線画像撮影方法及びその撮影システム』である。
【0025】
『前記X線画像検出器がデジタルX線画像撮影システムであるX線画像撮影方法及びその撮影システム』である。
【0026】
『前記像面上のボケの幅をBとし、前記位相コントラストによって生じるエッジ強調の幅をEとすると、9E≧BであるX線画像撮影方法及びその撮影システム』である。
【0027】
『焦点サイズ50μm以上500μm以下の前記熱電子X線管を用いて、前記X線焦点から被写体までの距離(R1)が0.2m以上で2.5m以下、前記被写体から前記X線画像検出器までの距離が0.15m以上で2.5m以下であるX線画像撮影方法及びその撮影システム』である。
【0028】
『有限の大きさの開口から放射状に発散する干渉性のないX線を用いて拡大撮影を行なうとき、位相コントラストによって生ずるエッジ強調幅が半影のボケによって拡大されるX線画像をデジタルX線画像検出器で撮影し、このデジタルX線画像検出器面上の被写体の画像サイズより小さいサイズもしくは実寸あるいはそれに近い大きさで表示するX線画像撮影方法及びその撮影システム』である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、この発明のX線画像撮影方法及びX線画像撮影システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明するが、この発明は、この実施の形態に限定されない。
【0030】
まず、この発明のX線画像撮影に用いるX線及びX線源について説明する。
【0031】
X線は1895年にレントゲン博士により、「屈折せず化学作用や蛍光作用のある不思議な光」として発見された。そして1912年にラウエによる結晶格子回折実験から、X線は波長の短い電磁波であることが明らかになった。電磁波は波長の長さの順に、γ線、X線、紫外線、可視光線、赤外線、電波と分類され、X線の波長は1Å付近と非常に短い。
【0032】
電磁波は物体を透過するときに屈折や回折を起こす。これらの現象は電磁波を扱う光学において、屈折は幾何光学で、そして回折は波動光学で扱われる。幾何光学では光の直進する軌跡を線で表し、例えばレンズによる光の屈折やX線拡大撮影における幾何学的不鋭などが説明される。また回折については、例えば太陽光による高い柱の端の方の影がボケる現象は、電磁波の波の性質である光の回り込みによる回折現象として説明され、波動光学をまたねばならない。
【0033】
しかし波動光学で論じられる回折現象を引きおこす波の干渉は、すべての電磁波において生ずるものではなく、干渉性の高い電磁波で生ずる現象であることは光学の教えるところである。干渉性には縦方向の干渉性(時間的干渉性)と横方向の干渉性(空間的干渉性)がある。縦方向の干渉性とは光線の進行方向に沿った2点のずれによる干渉性を言い、例えば単色の電磁波で顕著である。横方向の干渉性とは光の進行方向に垂直な断面に着目する干渉性で、波面がそろう電磁波の場合である。これは光源が理想的な点光源か(すなわち、「位置」はあるが「大きさ」がない)、実際的には点光源とみなせるような微小サイズの光源で得られる。また、一定以上の大きさの光源の場合は、被写体から遠くに離すことにより、横方向の干渉性を付与することができる。例えば太陽のように、無限遠にあると考えられるときは、影となる物体からその影の投影面までの距離が一定以上のとき、横方向の干渉性から光の回りこみによって影がボケるという現象が観測される。
【0034】
ここで横方向の干渉性に注目すると、太陽光線の場合は上記のように自然現象として回折現象が一般に経験される。しかしながら、人工の光源については、逆にこの干渉性をもつ光源はむしろ少ない。例えば、身の回りの可視光線源では電球の場合、加熱されたフィラメントからランダムに光が飛び出すことから、横方向の干渉性は低い。蛍光灯についても同様である。これらの場合は、通常、幾何光学によってほとんどの光の現象が説明でき、波動光学を待つまでも無い。現在広く知られている横方向の可干渉性と縦方向の干渉性を併せもつ可視光線源はレーザー光源であり、その干渉性を利用した光学素子は広く実用化されている。例えばホログラム表示などはその代表例と言える。
【0035】
X線源は通常広く利用されるものは全て人工の線源であり、X線発生の原理は飛行電子の運動エネルギーを電磁波であるX線に変換するものである。例えば一般的に使用されている熱電子X線管の場合、フィラメントから熱電子を発生させ、高い電圧をかけることで加速し、金属面(ターゲット)に衝突させることによってX線を発生させる。あるいは、シンクロトロンの場合では、電子を光速度近くまで加速し、その電子の飛行方向を磁場などで急激に変えることによってX線を得る。X線の進行方向を強制的に変えることで発生する機構を制動放射と呼ばれ、広い波長領域のX線が得られ、熱電子X線管およびシンクロトロン放射光X線源の場合にあてはまる。また、電子を金属面に衝突させる場合、金属を構成する原子の内殻電子を叩き出し、この空いた電子軌道に外殻電子が落ち込むことによってX線が発生するX線は特性X線とよばれ、波長幅の狭い強いX線を得ることができる。熱電子X線で得られるもので、ターゲットの金属の種類によって特性X線の波長が異なる。
【0036】
ここで熱電子を金属面(ターゲット)に衝突させて発生するX線は、一般には横方向の干渉性はない、もしくは低いといわれている。フィラメントから熱電子の発生はランダムに起こり、その熱電子がまたランダムにターゲットに衝突することから、横方向の干渉性を得ることは難しい。これは、フィラメントで発光する電球で、横方向の干渉性を得ることができないことから容易に理解される。X線は可視光線より波長が1000分の1ほど短いことから、ことさら横方向の干渉性は得難い。このように熱電子X線管ではX線源の大きさをかなり小さくしない限り、横方向の可干渉性は得られない。
【0037】
横方向のX線の干渉性については青木貞雄が科学雑誌光学第27巻5号273〜278ページ(1998年)で、『電子線励起X線源のような平面状のインコヒーレント光源の場合、干渉性のある領域は古典的な考え方で定義できる。注目する平面上の2点が十分な可干渉性をもつ距離Dは
D=0.16λL/r
で表される。ここでLは光源から注目する平面までの距離、rは光源を円形とみなした場合の半径である』と論じている。なお、λはX線波長である。
【0038】
ここで「注目すべき平面上の2点」が解像すべき物体の大きさで、これを検出器の解像力と考える。例えば画像検出器の解像度を100cycle/mmとすると、上記の「注目する平面上の2点」の距離は5μmとして計算できる。乳房用モリブデン管の特性X線の波長は71pm(0.71Å)であり、X線管から「注目する平面」(被写体の中央を横切る面とする)までの距離をL=1mとすると、r=2.7μmとなる。またL=0.65mの場合はr=1.8μmとなる。すなわち、100cycle/mmの解像度のある検出器で、モリブデン陽極のX線から得られる17keVの特性X線を用いて被写体上での横方向の可干渉性をえるには、X線と被写体との距離が1mのときにはX線源の半径が2.7μm以下、そして通常の乳房撮影距離の0.65mのときは1.8μm以下である必要がある。
【0039】
工業用X線フィルムの解像度は5μm/mmを実現できるとしても、一般に医療画像診断に用いるスクリーン・フィルムシステムではせいぜい10μm/mmと考えられ、また医療画像診断用のデジタルX線検出器の画素サイズはせいぜい50μmであるので、その空間分解能は10cycle/mmである。デジタルシステムの場合は「注目する平面上の2点」の距離Dは50μmであるので、X線管から「注目する平面」までの距離をL=1mとすると、r=0.27μmとなる。またL=0.65mの場合はr=0.18μmとなる。
【0040】
乳房撮影用のモリブデン陽極のX線管の場合、一般的にX線源の大きさは最小で一辺が100μmの正方形に設計されており、X線源は上記計算結果より極めて大きい。したがって被写体との距離が0.65mや1m程度では、X線画像検出器がスクリーン・フィルムシステムやデジタルシステムの場合、横方向の可干渉性はほとんど得られないということが、上記の計算から理論的に導かれる。
【0041】
また、横方向の干渉性をマックス・ボルンとエミル・ウオルフによって、可干渉度(degree of coherence |μ12|: 0≦|μ12|≦1)として定義されている。すなわち1が理想的な場合で、可干渉度の上限であり、0は可干渉性がない。通常の自然現象では1はありえず、せいぜい0.88程度である。
【0042】
彼等が著した科学成書である「光学の原理III(1975年東海大学出版)」のp.766の(28)式から、準単光色による複素可干渉度μ12
μ12 =(2J(v)/v)exp iψ であり、
その絶対値の可干渉度|μ12|は
|μ12|=|2J(v)/v|・・・(28’)
また(29)式を変形すると
v=2πρΔX/λR1・・・・(29’),(28’),(29’)
式から可干渉度(degree of coherence |μ12|)を求めることができる。尚、J(v)は近似的に「光学の原理II(1975年東海大学出版)」p.608の図8.11から読み取ることができる。
【0043】
例えば、図6に示すように、モリブデン陽極の熱電子管で、その焦点サイズが100μm、関心領域が10μmとすると、ρ=100μm=1×10−4m、R1=1m、λ=0.7Å=0.7×10−10m、ΔX=10μm=1×10−5mとなり、v=90とが得られる。その結果、可干渉度|μ12|≒0となる。すなわち可干渉度は理論上0に等しい。すなわちR1が1m程度では、100μm焦点サイズの熱電子X線管で横方向の可干渉性が得られないという上記の計算結果と一致する。R1が0.65mのときも同様である。
【0044】
この発明は人体を透過できるようなX線を得ることのできるX線源を用い、それは広く医療現場で用いられている熱電子X線管を用いるものである。この場合はX線源の大きさは100μm辺長(上記理論での2rもしくはρに相当する)の正方形が最小で、300μmや600μmであり、一般的にX線管から被写体までの距離は0.2m〜2.5mである。従って、横方向の可干渉性が高いX線を得ることができないので、この発明は電磁波の回折を利用するものではなく屈折を利用するもので、幾何光学の範疇で取り扱うことができる技術として位置付けられる。
【0045】
次に、X線管について説明する。
【0046】
昨今、放射光シンクロトロンX線源やカーボンナノチューブを用いたX線管など、新しいX線源の技術が開発されている。例えば、科学雑誌である日本写真学会誌65巻第7号(2002)に掲載の「特集:X線源の新潮流とX線画像技術」に新しいこのX線源技術が紹介されている。この発明については、熱電子X線管を用いるものであるが、この発明の原理を放射光シンクロトロンX線源を用いるX線画像撮影に応用することは可能である。
【0047】
レントゲンがX線を発見したのは陰極線実験用のクルックス管である。この場合、陰極から飛び出した電子が加速されて直進し、ガラス壁に衝突することから、そのガラス面からX線が発生した。このとき衝突させる電子の量を増やすと、ガラスへの衝突による熱によってガラスが解けるために、管電流を多く流すことができなかった。そして、熱に強い白金などの金属面に電子を衝突させることで、X線の発生量を大幅に向上できるようになった。その後、電子を発生させる陰極を金属板からフィラメントに変えて、フィラメントを真空中で加熱することで発生する熱電子を加速して金属面に衝突させる方法により、さらにX線の発生量を増すことができた。このX線管は熱電子X線管あるいはクーリッジ管と呼ばれる。発生させるX線量をさらに増すために、熱電子が衝突する金属面を回転する回転陽極X線管が考案され、現在広く医療現場で使用されている。熱電子を生得させてX線を発生させる金属は、金、白金、銀、銅、タングステン、モリブデン、ロジウムなどが代表的である。
【0048】
この発明で用いる熱電子X線管の陽極印加電圧、すなわち管電圧は1kVpから500kVpの範囲が用いられる。この管電圧は被写体によって選択され、とくに人体を被写体とする場合は20kVpから150kVpが適切である。この設定管電圧はさらに撮影する人体の部位により異なり、乳房撮影の場合は28kVpや34kVp、手足の骨の撮影は50kVpから80kVp、胃腸などの内蔵の場合は60kVpから110kVp、肺の撮影の場合は90kVpから150kVpである。これらの管電圧設定は、放射線技師や医師により、被写体である患者の体格などを考慮し、またX線検出器の特性をもとに、適切な画像を得るために設定される。
【0049】
この発明で用いる熱X線管の陽極を構成する金属は、タングステン、モリブデン、ロジウムなどが用いられ、乳房画像撮影にはモリブデンやロジウム、そして他の部位はタングステンが一般に用いられる。そしてこの発明で用いるX線管の陽極はいわゆる固定陽極でも回転陽極でも構わない。しかしX線管電流を多く流すことが可能な回転陽極を用いることが好ましい。この発明において、例えば公開特許公報の特開平11−135044号記載のように、回転陽極のターゲット面に複数の傾斜を持たせて、放射するX線領域を変化させることが可能はX線管を用いることができる。また乳房X線画像撮影のときについては、公開特許公報である特開2001−91479号報の技術を使うことができる。
【0050】
この発明で用いる熱X線管の開口の大きさ、すなわち焦点サイズは50μm以上500μmが好ましい。熱電子X線管の焦点は一般に正方形であり、その一辺の長さを焦点サイズとよばれる。この焦点の形状が円である場合はその直径、長方形である場合はその短辺をさす。この焦点サイズの測定方法はピンホールカメラによる方法とマイクロテストチャートを用いる方法などがJIS Z 4704に記載されている。通常、焦点サイズはX線メーカーの測定に基づく値が製品仕様で示され、この焦点サイズはX線製造メーカーが表示する。この焦点サイズは「名目の焦点サイズ」であり、この発明でいう焦点サイズとは異なるものである。この名目焦点サイズの大きさは±50%程度の許容幅である。従って、JIS Z4704記載の方法で測定した実効の焦点サイズを規定する。
【0051】
熱電子X線管を作動させるには、陽極に高圧を負荷させる高電圧装置が必要となる。短時間に高電圧で高電流を流すために、コンデンサ式高電圧装置が使用されている。また整流器を通した単相電流、3相電流そしてインバータ式高周波電流発生の高電圧発生装置が用いられる。この発明においては、インバータ式高電圧発生装置が好ましい。
【0052】
熱X線管は床固定のX線発生装置につけられたもの、また移動できるX線発生装置につけられたものなどがある。また、X線管とX線検出器とを同時に固定できるCアームもしくはUアーム型X線発生装置がある。この発明においてはいずれのX線発生装置を使用することができる。
【0053】
また、小型のシンクロトロンであるマイクロトロンを用いるときは、特許公開公報である特開2002−172109号報の技術を使用することができる。また大型装置であるシンクロトロンを用いた場合の、特許公開公報である特開2002−336229号報、特開2002−336230号報、特開2002−336231号報、特開2002−336232号報、特開2002−336233号報の技術へ応用することができる。
【0054】
次に、X線撮影条件について説明する。
【0055】
波は波の高さを表す振幅と、波の位置を表す位相により表現される。X線が物体を透過するときに物体によるX線の吸収によって、波の高さ、すなわちX線強度が減弱する。これは吸収コントラストと呼ばれ、従来のX線画像はこのX線コントラストのみで描出されていた。一方、密度の異なる物体の境界面をX線が通過すると位相の変化が生じ、X線の屈折が生ずる。この屈折に起因するX線画像のコントラストを位相コントラストと呼ばれる(図3)。この発明はこの位相コントラストを利用してX線画像の向上するものである。
【0056】
Ishisakaらは幾何光学を用いて、位相コントラストの強さを算出する理論式を科学雑誌Optical Review,第7巻6号の566〜572ページ(2000年)に報告した。図7で示すように、位相コントラストの強さを半値幅Eで定義すると、
E=2.3(1+R2/R1)1/3{R2δ(2r)1/22/3
で表すことができる。このときR1はX線焦点から被写体までの距離、R2は被写体から像面までの距離、δは物体の屈折率n=1−δで表すもの、rは被写体を円柱としたときのその半径を表す。これは、X線源が点光源であると仮定したときの近似式である。
【0057】
ここで、屈折するX線の偏移を拡大するには、被写体と像面との距離R2を大きくする必要がある。しかし、理想的な点光源を別として、有限の大きさの焦点サイズの熱電子X線管を用いると、図8に示すように、半影のボケによる幾何学的不鋭が生ずる。この幾何学的不鋭の幅をBとすると、B=D×(R2/R1)と表せられる。Dは熱電子X線管の焦点サイズである。このときには、位相コントラストの半値幅はE+Bで表すことができる。
【0058】
この発明は、有限の大きさの焦点サイズをもつ熱電子X線管を用いて拡大撮影を行ない、幾何学的不鋭が生ずるときに、位相コントラスト画像撮影を可能とするものである。上記半値幅Eとボケ幅Bとを用いると、9E≧Bである撮影方法である。更に具体的には、焦点サイズ50μm以上500μm以下の熱電子X線管を用いて、X線焦点から被写体までの距離(R1)が0.2m以上で2.5m以下、被写体からX線検出器までの距離が0.15m以上で2.5m以下であるX線撮影条件及びそれを実現するX線画像撮影システムである。
【0059】
この発明は公開特許公報の特開2001−91479号報、特開2001−311701号報で開示され、本田等により科学雑誌である医用物理誌第22巻1号21〜29ページ(2002年)、さらに大原等によりKonica Technical Report第15巻41〜44ページ(2002年)に報告されている。
【0060】
これらの報告からこの発明による位相コントラスト画像を撮影する条件、あるいはエッジコントラストが得られやすい撮影条件は以下の通りである。
【0061】
熱電子X線管の焦点サイズは50μm以上500μm以下であり、焦点サイズは小さいほど位相コントラストが得やすい。X線の管電圧は人体撮影のときには20kVpから150kVpが適切であり、管電圧が低いほど位相コントラストが得やすい。被写体の厚さや撮影部位に応じて、位相コントラストの発現を考慮して撮影管電圧が設定される。モリブデンを陽極とするX線管のように、特性X線が強く制動放射成分が少ないほど位相コントラストが得やすい。焦点サイズと被写体までの距離(R1)は0.2m以上で2.5m以下であり、そして被写体からX線検出器までの距離が0.15m以上で2.5m以下であるが、R1,R2ともに距離が大きいほど位相コントラストが得やすい。つまり幾何学的不鋭はB=D×(R2/R1)であるのでR1が大きいほどボケは小さくなる。またR2の増大はボケを大きくする一方屈折する偏移を増大させるため、R2が大きいほど位相コントラストが得やすくなる。このR1とR2によって拡大率は(R1+R2)/R1で表せられる。この拡大率と被写体の厚さや部位により、撮影条件が設定される。拡大撮影されるために、X線画像検出器は六つ切サイズから半切サイズさらに大型の1辺が1m以上のX線検出器が用いられる。また被写体はそのサイズが大きく、球形であり、被写体とそれを取り巻く物質との屈折率との差が大きけれ大きいほど位相コントラストが得やすい。ここで開示する位相コントラストが得やすい条件は全て、幾何光学によるX線の屈折理論によって説明可能である。
【0062】
次に、X線画像検出器について説明する。
【0063】
従来X線画像の検出には、X線フィルムあるいは、線増感紙(スクリーン)とX線フィルム(フィルム)で構成するスクリーン・フィルムシステム(SFシステム)が用いられてきた。これはアナログ画像撮影システムであり、技術成書の「改訂 写真工学の基礎」日本写真学会編、718ページ(1998年)コロナ社出版に詳しく書かれている。また昨今はデジタルX線画像撮影装置が広く使用されるようになってきている。とくにコンピューテッド・ラジオグラフィ(CR)が1980年代以来広く使用されており、その有用性が認められている。例えば本田らにより科学雑誌である日本写真学会誌第64巻2号105〜118ページ(2001年)に詳しく解説されている。1990年代にはいり、フラット・パネル・X線ディテクタ(FPD)が用いられ始めている。この技術は、John A. Rowlandsらにより科学技術成書「Handbook of Medical Imaging」第1巻第4章223〜328ページ(2000年)SPIE Press (アメリカ)に詳しく解説されている。本位相コントラストX線画像撮影技術では、これらのアナログであるSFシステム及びCRやFPDなどのデジタルX線撮影システムを用いて位相コントラストX線画像撮影を行なう技術である。
【0064】
次に、アナログX線画像撮影システムについて説明する。
【0065】
アナログX線画像撮影にはハロゲン化銀写真フィルムが用いられる。これはX線を直接にフィルムに照射してハロゲン化銀粒子を感光させる工業用X線フィルムと、感度をあげるためにX線照射によって可視光を発生させ、その可視光によってハロゲン化銀粒子を感光させるSFシステムがある。両者ともに空間分解能が高いことが特徴であるが、直接にX線で感光させる工業用X線フィルムの方が、可視光を発生する過程を含まないので、一般に分解能は高い。アナログX線画像撮影システムでは、露光後に現像処理という湿式処理をせねばならない欠点をもつ。
【0066】
工業用X線フィルムでは、ハロゲン化銀フィルムを構成するハロゲン化銀粒子がX線を吸収して潜像を形成し、現像処理によってX線画像が得られる。しかし、一般的にハロゲン化銀フィルムのX線吸収量は少ないために、樹脂フィルム両面に銀量に換算して10g/mと多くのハロゲン化銀粒子を使用せねばならならず、高価である。尚、使用されるハロゲン化銀粒子はヨウ化銀と臭化銀の混晶で、平均粒径が0.2μmから1μmであり、フィルム支持体は厚さ175μmのポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂が用いられる。X線画像撮影後は、フィルムメーカー指定の現像処理液もしくは類似の現像処理液で、バット現像もしくは自動現像機で現像処理される。このフィルムで得られる画像の解像度は非常に高く、非破壊検査などに広く使用されるが、X線感度が低く被曝線量が多いので、医療用にはほとんど使用されない。しかし、画像にとくに高い分解能を必要とするとき、位相コントラストX線撮影技術に工業用X線フィルムを用いることができる。
【0067】
一般の医療用診断X線画像を撮影するには、患者の被曝線量を低減するために、感度の高いSFシステムが用いられる。これは、スクリーンとハロゲン化銀フィルムとを重ねて、カセッテに装填してX線画像撮影がおこなわれるものである。すなわち、照射されたX線によってスクリーンが近紫外から可視光領域の波長の光(蛍光)を発し、その光によってX線フィルムのハロゲン化銀粒子が感光する。そして、フィルムメーカー指定の現像処理液もしくは類似の現像処理液をもちいて、バット現像もしくは自動現像処理によってX線画像を得ることができる。
【0068】
スクリーンはX線が照射されると可視光を発する蛍光体粒子が高分子のバインダーに分散されて支持体上に塗布されたものである。さらにその上に擦り傷などを防止するための保護膜が塗設されるが、画像の鮮鋭性を向上するには、その厚さはできるだけ薄いほうがよい。すなわちスクリーンはタングステン酸カルシウムやガドリニウムオキシサルファイドなどの希土類蛍光体を有するもので、照射されたX線のエネルギーを青色あるいは緑色発光に変換するものである。特に希土類蛍光体を用いた増感紙については特開平6−67365で開示されている技術を使用しても構わない。またハロゲン化銀写真フィルムは、支持体の片面のみに感光性乳剤が塗布されたものや支持体の両面に感光性乳剤が塗布されたものなどを使用することが好ましい。その感光性乳剤層の厚さは1μmから5μm程度が好ましい。塗布銀量は3〜8g/mで、ハロゲン化銀粒子は0.5〜3モル%の沃素を含む沃臭化銀が好ましく、球形、ジャガイモ状そして平板状の粒子が用いられる。特に両面フィルムの場合、フィルム支持体を挟んだそれぞれの乳剤層の写真特性が異なる写真感光材料を使用することは好ましい態様である。また両面フィルムのそれぞれの乳剤面の間にクロスーオーバー光を吸収する層を有する写真フィルムを使用することは好ましい。すなわちクロスオーバーカット率がすくなくとも80%以上、好ましくは90%以上で100%であることは、もっとも好ましい。この発明で使用する片面そして両面フィルムのサイズは六つ切りサイズから半切サイズまで、あらゆるサイズのフィルムを用いることができる。これらハロゲン化銀写真感光材料は、特開平6−67365や、例えば“改訂 写真工学の基礎 −銀塩写真編―”(日本写真学会編コロナ社1998年)に概説されている。また現像処理については、現像処理温度を上げることやその処理時間を延ばすことで平均階調を上げることができるが、自動現像処理を行うときには原則的にはフィルムメーカー指定の現像処理条件で処理することが好ましい。
【0069】
位相コントラストX線撮影においては、いわゆる拡大撮影が行なわれる。拡大撮影を行なうためには、高感度のSFシステムを用いることが好ましい。すなわち両面塗布フィルムを用い、緑色発光のスクリーンを用いるとき、標準感度はSRO250スクリーン(コニカ株式会社製)とSRGフィルム(コニカ株式会社製)とを組み合わせたSFシステムンの感度であり、相対感度250とする。この感度そしてこの感度以上となるスクリーンとフィルムとを組み合わせたSFシステムを用いることが好ましい。SFシステムの画像コントラストは2以上5以下が用いられる。高い鮮鋭性を得るために、片面塗布フィルムと1枚のスクリーンとを組み合わせたSF片面システムを用いることは好ましい。とくに乳房画像撮影に一般的に用いられる。この場合、感度は200以上そして750以下が好ましい。
【0070】
この発明において、乳房撮影用のSFシステムの感度は以下のようにして測定する。すなわち、三相電源28kVpで動作させたモリブデンターゲット管に1mmのベリリウム、0.03mmのモリブデン及び2cmのアクリルフィルターを透過したX線を用いてスクリーン・フィルムシステムを露光し、ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理を行う。現像処理はコニカ製SRX−502自動現像機、現像液はコニカ製XD−SR、定着液はコニカ製XF−SRを用い34℃、90秒処理で行う(尚、使用するフィルムのメーカーの指定の、他の現像処理でも構わない)。ここで感度とは、カブリ+1.0の光学濃度を与えるのに必要なX線照射線量の逆数をいい、相対値で表す。すなわち、MD100(スクリーン、コニカ製)とCMHフィルム(コニカ製)のSFシステムの感度を100として基準とする。
【0071】
例えばモリブデンターゲットX線管に1mmのベリリウム、0.03mmのモリブデン及び2cmのアクリルフィルターから60cmの距離にそのSFシステムを置き、フィルム側からX線を照射する。照射X線量調整はX線管のmAs値を変化させ、現像処理後にカブリ+1.0の光学濃度を与えるのに必要なX線照射線量の逆数を求め、X線増感スクリーン/ハロゲン化銀写真フィルムの組体感度を100とする。そして次に測定するMD100の代わりのX線増感紙とフィルムCMHとを組み合わせて、上記同様にして増感紙の相対感度を求める。なお現像処理はコニカ製SRX−502自動現像機、現像液はコニカ製XD−SR、定着液はコニカ製XF−SRを用い34℃、90秒処理で行う(または、メーカー指定のほかの処理方法でも構わない)。
【0072】
ここでスクリーン・フィルムシステムにおいては、システムの感度が上昇すると鮮鋭性が低下する。この発明においては高感度であって、さらに鮮鋭性のよいX線乳房撮影用SFシステムを使用することは好ましい。すなわち乳房画像撮影用のX線増感スクリーンの感度は200以上750以下であり、且つX線増感スクリーンのコントラスト伝達関数(CTF)が空間周波数5本/mmで0.3以上1.00以下であることを特徴とするSFシステムである。ここでコントラスト伝達関数(CTF)とは使用するSFシステムで得られる画像の鮮鋭性をあらわす一つの物理量である。最大値は1.0最小値は0であり、値が高い程鮮鋭性がよいことを表す。この測定は以下のように概略行われる。すなわち鉛製の矩形波チャートをスクリーン・フィルムシステムに密着し、X線曝射を行う。現像処理後に得られた矩形波画像をマイクロデンシトメーターで濃度測定を行って、各空間周波数毎のCTFが得られる。
【0073】
SFシステムの鮮鋭性は、そこで使用するハロゲン化銀写真フィルムのコントラスト及び増感スクリーンの鮮鋭性に依存する。鮮鋭性のよいX線用増感スクリーンは支持体と蛍光体を含有する蛍光体層と保護層とから構成されており、該蛍光体の平均粒子径が2μm以上5μm以下であり、該蛍光体の充填率が60%以上80%以下であり、蛍光体層の結合剤重量比が0.1%以上5%以下である態様が望ましい。そして結合剤が親水性極性基を有する樹脂を含有していることが好ましい。
【0074】
この発明で使用する乳房撮影用の片面塗布のハロゲン化銀フィルムは100〜200μmの厚さの下引き加工したポリエチレンフタレートの青く着色した支持体の片側の面に乳剤面をもち、もう片側はバッキング層としてゼラチン膜を塗布したものが好ましい。このバッキング層はフィルムのカーリングを防止することを主目的に塗布されたものであるが、フィルム間のくっつきを防ぐためのマット加工は好ましい態様であり、また帯電防止剤やハレーション防止染料などを含有することなどは好ましい態様である。このフィルムはシート状のもので、取り扱い中の怪我を防止するために、角が丸く加工されており、乳剤面識別のためのノッチ加工されていることが好ましい態様である。この発明では拡大撮影を行うために、乳房全体像としてとらえるために、従来使用されている六つ切りサイズ及びそれより大きいサイズのハロゲン化銀写真感光材料を用いることが好ましい。
【0075】
この発明で使用する乳房画像撮影用の片面塗布ハロゲン化銀フィルムは乳剤層が1層以上で、平均粒径の異なるハロゲン化銀粒子がそれぞれ含有する層を有することができる。これら感光層の感度関係はとくに規定されるものでなく、つまり上層と下層の2層で構成されるとき、上層感度が下層感度より低い設計でもよく、逆に高い設計でもよい。診断目的によってこれは設計されるべきである。
【0076】
この発明で使用する乳房撮影用のハロゲン化銀フィルムの乳剤層中に含有するハロゲン化銀粒子組成はヨウ臭化銀が好ましく、そのヨウ素のモル組成は2%以下が好ましい。またハロゲン化銀粒子の形状は立方体、八面体、そして板状でもよく、それらの混合状態でもまたそれぞれ1種が主たるものでもよい。板状の場合平均アスペクト比が2以上15未満のものを用いることができる。さらにハロゲン化銀乳剤粒子が単分散でるものを使用することが好ましく、またいくつかの単分散乳剤を混合して使用することもできる。これらハロゲン化銀乳剤粒子は適切な金硫黄増感やセレン増感などの化学増感が施され、またハロゲン化銀粒子形成時にイリジウム陽イオンなど金属イオンをドープすることができ、また使用する分光増感色素の添加はハロゲン化銀粒子生成時に行ってもよい。とくにこの発明で使用する乳房画像撮影SFシステムについては、特開2001−194738号公報で開示されている技術を用いることは好ましい。
【0077】
次に、デジタルX線画像撮影システムについて説明する。
【0078】
デジタルX線画像撮影には、CRやFPDが用いられる。この特徴は、画像情報をデジタル化した電気信号に変換するために、画像処理が容易に行えることである。またアナログX線画像撮影システムでは、X線画像検出とX線画像表示が同一のハロゲン化銀フィルムで行うために、画像検出機能を設計するとき、X線画像表示の機能からの制限が生ずるので、その能力を100%発揮できない。しかし、デジタルX線画像撮影システムでは、X線画像検出器と画像表示が機能的に切り離されているために、X線画像検出器として十分に能力を引き出すことができる。たとえば、CR及びFPDともに、画像検出のダイナミックレンジがSFシステムと比べると倍ほどである。しかし、デジタルX線画像システムは、画像の検出が有限の大きさの画素単位で行なわれるために、アナログX線画像撮影システムと比べると空間分解能が小さいという欠点がある。一般に医療画像診断用のデジタル画像撮影システムの画素は50μm平方から300μm平方である。すなわち、その画素より幅の狭い画像、あるいはサイズが小さい画像は描写できない。
【0079】
ここで、位相コントラストで得られるエッジ強調の山と谷との間の距離は、理想的な点光源を使用して像面上にボケがないときには、数μm程度である。従って、このエッジ強調の山と谷とがディテクタの一つのピクセル内にとらえられると、互いに打ち消しあって、エッジ効果を検知することができない。しかし、図9に示すように、位相コントラストが幾何学的不鋭によるボケの上にのることにより山と谷との距離が広がり、山と谷とを別々のピクセルで捕獲することができるようになり、エッジ効果は効果的に検知することができる。
【0080】
図10に示すように、R1=R2=1m(2倍拡大撮影)、X線管の管電圧50keVの条件で撮影した直径8.5mmのプラスチックファイバの、像面上でボケ(B値)を変化させた場合の、エッジ強調のX線強度プロファイルのシミュレーション結果を示す。ここで、ディテクタのピクセルサイズは87.5μmのとき、B値が100μmで、エッジ強調の山と谷がそれぞれ別のピクセルで検知され、エッジ強調が効率的に得られる。このように、デジタルX線画像撮影システムを用いるとき、幾何学的不鋭によって位相コントラスト幅が拡大されることによって、位相コントラスト画像を撮影することが可能となる。
【0081】
上記のように、デジタルX線画像撮影の場合には、画像診断を行なうための出力画像サイズを容易に変化することができる。目的によって、拡大表示そして実寸表示そして縮小表示を行なうことができる。位相コントラスト画像撮影は拡大撮影であるので、そのまま表示すると、撮影時と同じ拡大率で拡大表示される。
【0082】
一方、従来の密着撮影と同じ画像サイズに表示することで、医師の見慣れた画像サイズとすることができ、またすでに保存してある従来の密着撮影と同じ画像サイズでみることは、画像診断にとって好都合である。従って、ここでいう実寸サイズ表示とは、従来の密着撮影で得られる画像の拡大率で表示することである。実際に被写体に厚みがあるために、被写体画像の全ての部分を同一の拡大サイズに固定することは原理的にも困難である。また、この密着撮影画像サイズ、すなわち実寸サイズより小さく表示することも目的によって可能である。小さいサイズは一目で全体を捉えることができ、かつ出力画素を小さくすることで画質を向上することができる。
【0083】
CRシステムについては、先に挙げた科学論文、さらにJ.A.Rowlandsによる最近の科学論文、Physics in Medicine andBiologyの47巻R123〜R166ページ(2002年)に技術が記述されている。
【0084】
CRではX線エネルギーを輝尽発光蛍光体に一旦蓄え、光照射によって、照射X線強度に比例した強度の蛍光を取り出す。画素サイズは、この信号を読み取る間隔(サンプリングピッチ)に対応する。ここで用いられる輝尽発光蛍光体はとくに制限はないが、ユーロピウム賦活のフロオロバリウムハライドが用いられる。ハライドは塩素、臭素、沃素そしてその混用である。また、タリウム賦活沃化セシウムやユーロピウム賦活臭化セシウム、そしてタリウム賦活臭化ルビジウムも用いられる。輝尽発光を起こす光はレーザー光源を用いることが好ましく、それぞれの輝尽性蛍光体の物理的性質からその波長は選ばれる。輝尽発光は光電子倍増管やCCDなどで読み取られる。このとき、輝尽発光体を保持する基板を透明基板として、輝尽発光を両面から読み取ることができる。また、柱状結晶の場合は、透明基板側からレーザー光照射を行い、柱状結晶側から輝尽発光を読取ることができる。また、柱状結晶側からレーザー光照射を行い、同じ面で輝尽発光を読み取ることもできる。また、レーザー光照射は複数回照射して輝尽発光を複数回取り出すことも可能である。複数枚、例えば4枚の輝尽性蛍光プレートを用いて、より広い面積、すなわち半切サイズあるいはそれ以上の面積を撮影することもできる。
【0085】
FPDについては、照射されるX線のエネルギーを直接に電荷に変換し、そのX線照射量に比例して発生する電荷量を読み出して画像信号とする直接型FPDと、照射されるX線のエネルギーを一旦、可視光に変換し、その光を光半導体に照射することで光強度に比例する電気信号を得て画像信号を得る間接型FPDの2種類が代表的なものである。また、後者においては、光半導体を用いずにCCDで発生した可視光を読み出す方式も含まれる。
【0086】
直接型FPDに用いる、照射X線のエネルギーを電荷に変換する素材はa−Seが一般的である。このa−Se板の上下に1000V近い電圧をかけて、X線照射により発生した電子と正孔を分離する。この電荷を一旦キャパシターで蓄え、薄膜トランジスタ(TFT)で随時電荷をよみとる。ここで用いるa−Seの代わりに沃化鉛、沃化水銀、酸化鉛、臭化タリウムを使用することができる。
【0087】
この方式での画素はTFTにより読み取る単位であって、医療用画像診断の目的には50μmから300μmの辺長の画素である。高電圧をかけるため、これによるTFTの破壊を防ぐために、ツエナーダイオードを使うことは好ましい。TFTはa−Siを用いたFET(Field Emission Transistor)が用いられるが、低温ポリシリコン、有機半導体などを使用するTFTは好ましく使用される。
【0088】
また、TFTの基板はガラスそして樹脂やそれらの複合材料を用いることができる。さらに、2枚、あるいは4枚のFPD単位で、より広い面積のFPDを構成することは、好ましいことである。乳房撮影用に用いる直接型FPDの画素サイズは100μm以下がこのましく、50μmや25μm、さらに10μmの画素が好ましく使用される。乳房撮影用に用いる直接型FPDに使用するa−Seの厚さは1000μm以下で100μm以上が好ましい。
【0089】
間接型FPDは照射X線エネルギーを光に変換するシンチレータ、シンチレータから発光する蛍光を電気エネルギーに変換する光半導体、そして光半導体から2次元平面状に画像信号を読み出すTFTで構成される。シンチレータはX線照射により可視光を発光する蛍光体粒子が高分子膜中に分散されたものである。使用する蛍光体はタングステン酸カルシウムやガドリニウムオキシサルファイドなどの希土類蛍光体、そしてCsIなどである。蛍光体は粒子として高分子媒体に分散してもよく、平均粒径が3μm以下1μm以上の球状の蛍光体粒子を使用することは好ましい。CsIなどについては、蒸着技術などによって柱状結晶として使用することが好ましい。特に希土類蛍光体についてはX線スクリーンに用いる蛍光体である特開平6−67365で開示されている技術を使用しても構わない。また光半導体はa−Siを主たる組成とするもの、結晶性Siを主たる組成とするものなどが使用できる。また、フラーレンやカーボンナノチューブとポリチエフェンなどの導電性高分子の混合体を用いることは更に好ましい。
【0090】
ここで使用される光半導体はn−i−p型光半導体、ショトッキイ型光半導体あるいはMIS型半導体が使用される。間接型FPDの画素サイズは光半導体の1辺長で決定される。医療用画像診断に用いられる間接型FPDの画素サイズは50μmから300μ程度である。特に乳房画像用の場合は100μm以下が好ましく、50μmや25μm、さらに10μmの画素が好ましい。TFTはa−Siを用いたFET(Field Emission Transistor)が用いられるが、低温ポリシリコン、有機半導体などを使用するTFTは好ましく使用される。また、TFTの基板はガラスそして樹脂やそれらの複合材料を用いることができる。さらに、2枚、あるいは4枚のFPD単位で、半切サイズあるいはそれ以上のより広い面積のFPDを構成することは、好ましいことである。
【0091】
間接型FPDのほかの技術として、シンチレータで発光する光を、光ファイバーあるいはレンズの集光によりCCDの各画素に導き、CCDで光エネルギーを電気エネルギーに変換する技術を使用できる。シンチレータからの蛍光を集光するファイバー径あるいはレンズの口径で画素サイズが決定される。この場合も画素サイズの好ましい範囲は上記同様である。また、CCDのノイズの発生を低減せしめるために、空冷あるいは水冷することは好ましい。また複数のFPDパネルを用いて、より広い面積のFPDを構成することは好ましいことである。
【0092】
次に、画像処理について説明する。
【0093】
デジタルX線画像撮影システムを位相コントラスト画像撮影に使用するとき、得られた画像信号を処理して見やすい画像を形成することは、この発明において重要である。
【0094】
位相コントラスト画像撮影は1.2倍乃至3倍拡大撮影であることから、従来の密着画像サイズに戻すことで、過去画像と違和感なく診断することができる。このとき、拡大倍率の分だけ縮小処理することは、補間処理が不要であり好ましい。また、画像を縮小するとき、レーザーイメージャなどの出力器の最小画素サイズあるいは標準画素サイズにあわすことは好ましい。あるいは最小画素サイズの整数倍の画素サイズに縮小することは好ましい。この出力画素サイズの整数倍画素サイズに縮小するときに、従来の密着画像サイズに等しいあるいは近いサイズの拡大率で位相コントラスト撮影を行なうことは好ましい。
【0095】
得られた画像信号を用いて出力画像を形成するとき、画像信号に対して直線的な画像濃度で出力画像を形成することは基本的なことである。従来のSFシステムにならってS字曲線に変換して画像出力画像を描出することができる。また、信号値が大きい部分や小さい部分を、とくに選んで緩やかなコントラストで画像出力画像を形成することも可能である。また一定以下の画像信号領域以上について、画像出力器あるいは画像出力フィルムの最大画像濃度で出力することは好ましい。従来のSFシステム画像では濃度1付近で最大画像濃度コントラストで描写する。デジタル画像コントラストは1〜3が好ましいが、とくに乳房画像の場合、2.5以上で5迄の範囲で描写することは好ましい。また、画像領域範囲での画像信号を出力画像の最低濃度と最高濃度領域に70%以上で100%以内に入るように出力することは好ましい。
【0096】
位相コントラスト画像では、被写体の辺縁が強調される。さらにいわゆるボケマスク処理により、さらに辺縁部を強調処理することは好ましい。この辺縁部の画像強調を行なうとき、画像信号強度変化が大きいものほど強調を強め、変化の少ないものほど強調を少なくすることで、画像ノイズの上昇を抑えることができる。また、得られた画像信号を空間周波数に分解し、診断部位ごとに適した画像にするために、その空間周波数によって強調処理を行なうことは好ましい。
【0097】
位相コントラスト画像撮影では、被写体の辺縁が強調される。すなわち画像信号変化が拡大される。この画像信号変化が大きい部分のみを抽出し、辺縁が主たる画像を描出することは好ましい。また抽出したこの場像信号の大きい部分を再度原画像に加算して位相コントラストを強めることは好ましい。
【0098】
位相コントラストはX線撮影時のX線管電圧で異なる。すなわち、高電圧であると、位相コントラストが小さく、低電圧であると位相コントラストが大きくなる。従って、X線管電圧の異なる2撮影画像信号を加算あるいは引き算することで、位相コントラスト成分をコントロールすることは好ましい。
【0099】
得られた位相コントラスト画像を過去の撮影画像と重ねて病状変化を強調する、いわゆる経時差分処理や、予め病変情報をコンピュータに入力しておき、得られた画像情報と比較して病変の可能性を画像上に表示する、いわゆるCAD(Computed Assisted Diagnosis)を使用することは好ましい。
【0100】
位相コントラストX線画像のデジタル撮影システムについては、特開2001−238871号、特開2001−299733号、特開2002−85389号、特開2002−159482号などの技術を使用することができる。
【0101】
次に、位相コントラストX線画像出力について説明する。
【0102】
デジタルX線画像撮影システムではSFシステムと異なり、X線画像撮影とX線画像撮影が分離しており、容易に様々な方式で画像を表示することが可能である。すなわち、従来のようなSFシステムに類似した画像として表示する透明画像のハードコピー、参照用などに主に用いられる反射型ハードコピー、また陰極管(CRT)や液晶などのようないわゆるソフトコピーなどに出力される。これらの画像の表示の濃度深さは8ビット以上さらに10ビット以上がこのましい。また画像の最高濃度は2.5以上5以下が好ましい。とくに乳房画像を表示するときは、画像濃度を3以上、さらに3.4以上であることが好ましい。
【0103】
ハードコピーを作製するとき、得られた画像をCRT上に描写し、それをレンズを通して銀塩フィルムに焼き付ける方法、画像信号強度に比例した強度のレーザー光で銀塩フィルムに焼き付ける方法などがある。また、画像信号強度に比例して発熱を行なう、いわゆるサーマルヘッドで、熱量変化に対応する画像を描写するもの、また画像信号強度に比例する濃度となるようにインク吐出量や濃度の違うインクを適宜吐出させて画像を描くインクジェット方式などがある。透明媒体を使用するとき、従来のSFシステム同様に、青く着色した透明樹脂ベースあるいは無色透明の樹脂ベースを使用することは好ましい。その厚さは175μmを中心値として設計されることは好ましい。また、反射画像を形成するとき、白色の樹脂ベースや紙を使用したベースを使用することは好ましい。銀塩画像の場合、ニュウトラルな黒い色調の画像が好ましく、赤っぽい画像や黄色味がかかった画像は好ましくない。銀塩画像は従来の現像処理、すなわちウエット処理を行なうフィルム、レーザー露光後に過熱で発色するもの、あるいは加熱のみで画像を形成する方法などがある。ハードコピーの画像形成は銀を主たるもの以外、染料や顔料などは好ましい。この場合も銀塩画像で得られた黒い色調で画像を形成することはこのましく、画像内に表示する矢印や患者名などは、白黒ではなく赤、黄色、青色などの着色することは好ましい。また、注目部位や位相コントラストで強調された辺縁を着色することは好ましい。染料や顔料で画像を形成するとき、染料や顔料などの発色成分を内包する樹脂カプセルを過熱で破壊して、カプセルを分散している媒体中に発色成分と反応する化合物を分散し、カプセルが破壊された部分が発色するような画像形成は好ましい。またインクを一面に塗布したシートから過熱によりインクが昇華して樹脂などの媒体に転写して画像を形成すること、あるいはノズルからインクを射出して画像を形成する方法などがある。この画像形成時に、画像出力器に入力した画像信号を処理して、拡大縮小、ダイナミックレンジ圧縮、画像辺縁強調処理などを行なったうえで、画像を出力することは可能である。出力画像の画素サイズは画像入力画素サイズと同一あるいは整数倍が好ましい。画素の大きさは300μmから40μmさらに10μmまでの高精細であることは好ましい。
【0104】
ソフトコピーで位相コントラストX線画像を表示するとき、自己発光のCRTやプラズマディスプレイ表示、あるいは発光源からの透過光を調整して画像を表示する液晶やe−インク表示などを使用することができる。ソフトコピー表示の場合、画面の明るさは400nit以上が必要であり600nit以上が好ましい。またコントラスト比は600以上10000以下が好ましい。また表示画素サイズは300μmから40μmがこのましい。画像表示はモノクロ用でもカラー画像用でも構わない。この画像を表示するときに、画像出力器に入力した画像信号を処理して、拡大縮小、ダイナミックレンジ圧縮、画像辺縁強調処理などを行なったうえで、画像を出力することは可能である。
【0105】
次に、X線画像撮影システムについて説明する。
【0106】
位相コントラストX線画像システムは、X線の屈折を利用した従来にない医用X線画像撮影システムである。従って、本システムは位相コントラスト画像を撮影可能な装置や設備などを必要とする。
【0107】
すなわち一般撮影の場合、図11に示すように、X線源のX線管10とX線画像検出器11との間に、患者を固定する被写体固定具12を必要とする。そして、赤外光位置検出器20、駆動モータ21を備え、赤外光位置検出器20によりX線管10とX線画像検出器11との距離R1を検出し、操作装置22によって駆動モータ21を駆動してX線管10が距離刻印レール23上を移動する。操作装置22には、画像表示モニタ22a、キーボード22b、コントロール装置22c及びX線源コントロール装置22dが備えられ、X線画像がレーザイメージャ24に出力される。
【0108】
このX線画像撮影システムでは、被写体固定具12に鉛のスケールを入れることにより、出力画像での被写体の大きさを簡単に知ることができる。また、被写体固定具12の下にX線を透過し難い素材をつけ、被写体の患者に対する無用な被曝をさけることは好ましいことである。これは立位で撮影する場合であるが、寝た状態、すなわち臥位での撮影の場合は、X線源と固定具そしてX線画像検出器11は垂直方向に設置され、X線源が上または下に配置される。このとき、頭部画像撮影などはX線斜入撮影も行なわれる。この3要素、すなわちX線源、固定具そしてX線画像検出器11が一つの装置に組み込まれて固定することもでき、また別々に設置されて、別個に適宜配置することも可能である。別個に設置されるとき、X線画像検出器11は50cm以上の辺長のものを使用することができ、このような大型の場合、振動などを防ぐために、X線画像検出器11を支える支柱の本数は複数であることが好ましい。位相コントラスト撮影では被写体固定具12に固定される被写体とX線画像検出器11との間の距離R2を0.15m以上とすることから、従来密着撮影で使用していたX線グリッドを使用する必要はない。
【0109】
乳房画像撮影の場合は、いわゆるCアームあるいはUアームとよばれるように、X線源のX線管10とX線画像検出器11が、図12に示すように、一対で固定された装置が一般的である。それは、X線源とX線画像検出器11との間の距離を0.6mないし0.65mに固定されているからである。
【0110】
回転支柱30を支点に距離刻印支柱31が回転し、距離刻印支柱31には被写体の握り棒32が設けられている。また、距離刻印支柱31には、電気抵抗器33が設けられ、電気抵抗位置検出器34によって被写体固定具12の位置を検出するようになっている。
【0111】
位相コントラストの乳房X線画像を撮影するときには、被写体からX線画像検出器11との間を離す必要があり、また、X線画像検出器11と被写体との間の距離は大きいことが望ましい。また、撮影装置としては、X線源であるX線管10、乳房固定具である被写体固定具12そしてX線画像検出器11を備える必要があり、操作装置22によって操作される。操作装置22には、設定条件表示パネル22e、キーボード22b、コントロール装置22c及びX線源コントロール装置22dが備えられている。
【0112】
従って、従来の乳房画像装置のように、X線画像検出器11を0.6mあるいは0.65mに固定しない撮影装置である。例えばX線源と被写体固定具12を従来の距離R1である0.6mあるいは0.65mと固定したとしても、位相コントラスト撮影ではX線画像検出器11は、被写体からの距離R2を0.15m以上離す必要がある。このように被写体からX線画像検出器11を離す場合は、従来密着撮影で使用していたX線グリッドを使用する必要はない。また、従来の乳房X線撮影装置では、患者は立位あるいは車椅子などの座位撮影が行なわれているが、臥位撮影を行なうことも可能である。乳房画像撮影のとき、X線が患者の頭部から垂直に侵入するCC撮影法、また斜めから照射されるMLO撮影法などが、位相コントラストX線撮影で行なわれる。
【0113】
位相コントラスト撮影では被写体である患者とX線画像検出器11との間に距離R2を置くので、そのX線が飛行する経路に不必要なものが侵入しないように治具を設けることが好ましい。また、X線管10、被写体固定具12、そしてX線画像検出器11とのそれぞれの距離を自動的に測定することは好ましい。その距離データにもとづき、拡大率を算出し、さらにX線撮影条件の決定に使用することは好ましい。X線画像検出器11や被写体固定具12に、X線強度を測定する端末を設置し、その値にもとづいて撮影条件を決定することができる。また、位相コントラスト撮影と従来の密着撮影を区別するために、位相コントラスト撮影をおこなう距離関係であるとき、撮影条件を密着撮影に設定するとX線が発射しないなどの装置をX線発生装置に装備することは好ましい。
【0114】
SFシステムで撮影されるときは、銀塩フィルムとX線スクリーンを装着したカセッテをX線画像検出器として使用する。X線画像の撮影後に、カセッテから銀塩フィルムを取り出し、自動現像機などで現像処理が行なわれる。得られた処理済のフィルムには画像が描かれ、蛍光灯などを装備したライトボックス(シャウカステン)上で画像が観察される。画像の観察後は、そのまま所定の場所に一定期間は保管され、適宜必要に応じて取り出して観察される場合もある。また、フィルムデジタイザで画像情報をデジタル化して、画像処理して画像を別途表示することも可能で、またデジタル情報として画像情報が保存される。
【0115】
デジタルシステムで撮影されるときは、CRの場合は輝尽性蛍光体プレートをいれたカセッテをX線画像検出器として使用する場合と、輝尽性プレート読取装置一体型のCR装置をX線画像検出器として使用する場合がある。カセッテを使用するときは、撮影後にカセッテを画像読取装置にセットすることで、X線画像が読み取られる。とくにCアームやUアームなどの一体型の撮影装置を使用するときに使用される。輝尽性プレート読取装置一体型の場合は、X線源、そして被写体固定具は別途に設置される。FPDを使用するときは、X線源―被写体固定具―FPDと3要素が一体化させる場合と、それぞれ独立して設置して撮影する場合がある。このときFPDは、自動X線露出装置として使用することができる。
【0116】
図13に示すように、位相コントラストX線撮影装置90のデジタルX線画像検出器で得られたX線画像情報は、画像処理が施され、必要によってはCAD処理され、そして画像プリント出力、画像表示、画像信号保存等のソフトコピーあるいはハードコピーに出力されて画像診断に供せられる。画像情報は病院施設内の局所的ネットワークや他の医療施設や研究施設とネットワーク回線、あるいはインターネット回線を通じて送付することができ、送付された遠隔地で画像診断することが可能である。このような画像情報をデジタル情報として送るときはDICOM規格などのプロトコルに準拠することが好ましい。
【0117】
デジタル画像情報をソフトコピーもしくはハードコピーで表示するとき、患者データや既往症など診断に必要は医学情報、距離R1や距離R2さらに拡大率、使用するX線画像検出器の種類や名前などの撮影条件、そして投薬や住所、名前などの医用事務に必要な情報とともに出力することは好ましい。また、位相コントラスト画像のみでなく、過去のX線画像や密着撮影画像、またX線CT画像、MRI画像、内視鏡画像、眼底写真画像など、あらゆる医用画像と並べて出力することは好ましい。とくにソフトコピーで表示されるときは、複数の画面を使用して、診断に必要なあらゆる画像情報等を表示することは好ましい。診断が終了した後は、それをハードコピーとして出力して保存したり、また必要な部署にハードコピーを提供することができる。また、電気信号として光磁気記録材料などに画像信号を保管し、適宜必要なときに読み出してい画像を再生することができる。
【0118】
この発明は、特開2001−238871号や特開2002−102215号、そして特開2002−162705号などに開示される技術に応用することができる。
【0119】
【発明の効果】
前記したように、請求項1乃至請求項16に記載の発明は、広く医療施設で高画質の診断画像を提供することができる極めて有用である。
【0120】
とくに、造影剤を使用する撮影では、危険な造影剤の使用量を低減することができ、歯科でのパノラマ撮影に適用できる。このような従来の診断用医用画像に加え、検体検査などにも使用でき、さらに非破壊検査にも応用することが可能である。医用画像の応用として、静止画像にとどまらず医用動画撮影にも適用できる。また、X線CT撮影にもこの位相コントラスト画像撮影技術は適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電磁波の屈折を説明する図である。
【図2】点状あるいは線状に絞りこんだX線ビームを、シリコン単結晶面に斜めから入射させてブラッグ反射により単色のX線ビームを得ることを説明する図である。
【図3】アナライザを用いないで被写体とX線検出器を離すことで、X線の小さい屈折による偏移を拡大して位相コントラスト画像を得ることを説明する図である。
【図4】微小焦点X線管を用い、ブラッグ反射を利用しない位相コントラスト撮影することを説明する図である。
【図5】焦点サイズが大きいときには、それに起因する半影のボケによって位相コントラスト画像が得られないことを説明する図である。
【図6】モリブデン陽極の熱電子管で横方向の可干渉性が得られないことを説明する図である。
【図7】位相コントラストの強さを説明する図である。
【図8】有限の大きさの焦点サイズの熱電子X線管を用いると、半影のボケによる幾何学的不鋭が生ずることを説明する図である。
【図9】位相コントラストが幾何学的不鋭によるボケの上にのることにより山と谷との距離が広がり、エッジ効果を検知することができることを説明する図である。
【図10】エッジ強調のX線強度プロファイルのシミュレーション結果を示す図である。
【図11】X線画像撮影システムを示す図である。
【図12】X線画像撮影システムの他の実施の形態を示す図である。
【図13】X線画像撮影システムの出力を示す図である。
【符号の説明】
10 X線源のX線管
11 X線画像検出器
12 被写体固定具
20 赤外光位置検出器
21 駆動モータ
22 操作装置
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an X-ray image capturing method and an X-ray image capturing system for capturing an X-ray image used for medical image diagnosis, and more particularly to an X-ray image capturing method and an X-ray image capturing system capable of obtaining high image quality.
[0002]
In X-ray imaging, when X-rays are transmitted through an object, an image can be obtained due to a change in X-ray intensity due to a decrease in the X-ray intensity due to absorption or scattering by constituent elements of the object. This is called an absorption contrast X-ray image. Further, since X-rays are electromagnetic waves, refraction and diffraction occur similarly to visible light. The image contrast obtained by this property is called phase contrast. An X-ray image obtained by adding this phase contrast to the above absorption contrast is referred to as a phase contrast X-ray image. The present invention relates to a phase contrast X-ray image capturing method and an X-ray image capturing system capable of realizing this high-quality X-ray phase contrast image widely in general medical facilities.
[0003]
[Prior art]
Improving the image contrast by adding a phase contrast to an X-ray image based on absorption contrast is disclosed in V.A. A. Somenkov, A .; K. Tjalic and S.M. Sh. According to Shil's shtein, the scientific journal Sov. Phys. Tech. Phys. 36, No. 11, pages 1309-1311 (1991) (Patent Document 1). However, the refractive index of X-rays is extremely small, on the order of one millionth of visible light. That is, as shown in FIG. 1, when the refractive index of a plastic resin for visible light in air is greater than 1 and about 1.2 to 1.7, and the refractive index for X-rays is represented by n = 1−δ, For glass in air for 20 keV X-rays, δ = 1.3 × 10-6Therefore, n = 0.99999987.
[0004]
The wavelength of X-rays is about one thousandth of visible light. Therefore, it is not easy to obtain a phase contrast by X-ray refraction or diffraction.
[0005]
Therefore, the above paper and Victor N. US Patent 5,319,694 by Ingal (Patent Document 2) and PCT WO95 / 05725 by Stephan Wilkins (Patent Document 3) disclose a phase contrast X-ray image using two crystals for Bragg reflection and for analysis. An imaging method is disclosed. That is, as shown in FIG. 2, an X-ray beam narrowed down to a point or a line is made obliquely incident on a silicon single crystal plane, and a monochromatic X-ray beam is obtained by Bragg reflection. After the X-ray beam has passed through the subject, it is again subjected to Bragg reflection with a silicon crystal analyzer, and the refraction contrast is superimposed on the conventional absorption contrast by selectively extracting the X-ray refracted when passing through the subject. Improve image contrast. The X-ray source disclosed here uses a copper Kα ray or a Mo anode X-ray tube, and uses an X-ray beam whose X-ray beam diameter is narrowed down by a collimator. Therefore, with this method, the X-ray intensity is extremely low, and it is possible to capture only a small subject such as a fly, and it is difficult to capture an X-ray image of a human body.
[0006]
On the other hand, a phase contrast X-ray imaging technique capable of imaging a larger object by using a synchrotron radiation X-ray to obtain a strong point-like or linear X-ray beam has been developed by, for example, Fulvia Arfeli et al. This is reported in Magazine Radiology Vol. 215, No. 1, pp. 286-293 (2000) (Patent Document 4).
[0007]
However, synchrotrons that produce synchrotron radiation X-rays are extremely large facilities and require enormous construction costs. That is, with this method, it is extremely difficult to take a phase contrast X-ray image widely in the medical field.
[0008]
Also, as shown in FIG. 3, monochromatic X-rays with good parallelism from the radiation X-rays are used. However, by separating the X-ray detector from the subject without using an analyzer as described above, the X-rays can be reduced. A method of obtaining a phase contrast image by enlarging a shift caused by refraction is disclosed in Scientific Magazine Radiology Vol. 195, No. 1, pp. 239 to 244 (1995) by Emilo Burattini (Patent Document 5). However, this method also uses synchrotron radiation X-rays in the same manner as described above, so that it is difficult to put it to practical use in medical practice.
[0009]
On the other hand, as shown in FIG. 4, a phase contrast imaging technique using a microfocus X-ray tube and not using Bragg reflection is disclosed in US Pat. No. 5,802,137 (Patent Document 6) and 6,018 by Stephan Wilkins. 564 patent (patent document 7). This is to obtain a phase contrast by enlarging a shift that transmits and refracts a subject by applying enlarged X-ray imaging. In this method, a window from which X-rays are projected, that is, an X-ray tube having an X-ray focal size of 20 μm or smaller is used in order to avoid so-called geometric unsharpness in magnified imaging.
[0010]
For example, as described in the scientific journal Imaging & Therapeutic Technology, Vol. 18, No. 5, pp. 1257 to 1267 (1998) reported by Dachao Gao et al., A collaborator of Stephan Wilkins (Patent Document 8). As shown in FIG. 5, when the focus size is large, a phase contrast image cannot be obtained due to blurred penumbra caused by the focal size. However, an X-ray tube having a small X-ray focus size such that blurring of penumbra can be ignored is too weak to transmit through a human body, so that the X-ray beam cannot be widely used in medical sites and the like.
[0011]
[Patent Document 1]
Scientific magazine Sov. Phys. Tech. Phys. Vol. 36, No. 11, pp. 1309-1311 (1991)
[0012]
[Patent Document 2]
US Patent No. 5,319,694
[0013]
[Patent Document 3]
PCT WO95 / 05725
[0014]
[Patent Document 4]
Scientific Magazine Radiology Vol. 215, No. 1, pp. 286-293 (2000)
[0015]
[Patent Document 5]
Scientific Magazine Radiology Vol. 195, No. 1, pp. 239-244 (1995)
[0016]
[Patent Document 6]
US Patent No. 5,802,137
[0017]
[Patent Document 7]
6,018,564 Patent
[0018]
[Patent Document 8]
Scientific Magazine Imaging & Therapeutic Technology, Vol. 18, No. 5, pp. 1257 to 1267 (1998)
[0019]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, in the related art, a phase contrast image cannot be obtained unless a method using X-rays having extremely weak X-ray intensity or a method using a huge synchrotron radiation X-ray source facility is used. This makes it impossible to obtain a phase contrast X-ray image in a general medical facility.
[0020]
Therefore, in the present invention, a phase contrast image can be obtained using an X-ray tube generally used widely in a medical field, and an X-ray image capturing method for improving the image quality of an X-ray image by applying the technique and a method thereof. Is provided.
[0021]
[Means for Solving the Problems]
The above problem can be solved by the following X-ray image capturing method and X-ray image capturing system.
"X-ray imaging in which magnified radiography is performed using non-coherent X-rays radiating radially from an aperture of finite size, and a phase contrast is generated on a semi-shadow blur on the image plane of the magnified radiography Method and its photographing system ”.
[0022]
More specifically, "When the distance (R1) from the X-ray focal point to the subject is 0.2 m or more and 2.5 m or less, and the wavelength (λ) of the X-ray used is 8 pm to 71 pm, 0.16 × 106× λL <r <2.5 × 10-4using a thermionic X-ray tube with a focal size of 2r, which is a-5X-ray imaging method using an X-ray image detector of m or more and an imaging system thereof ”.
[0023]
“The X-ray image detector is an X-ray image capturing method in which the X-ray image detector is a screen film system or a digital X-ray image capturing system and its capturing system”.
[0024]
"When the distance (R1) from the X-ray focal point to the subject is 0.2 m or more and 2.5 m or less, and the wavelength (λ) of the X-ray used is 8 pm to 71 pm, 0.16 × 107× λL <r <2.5 × 10-4Using a thermionic X-ray tube with a focal size of 2r and a spatial resolution of 5 × 10 m (250 μm)-5X-ray imaging method using an X-ray image detector of m or more and an imaging system thereof ”.
[0025]
"X-ray imaging method and X-ray imaging system in which the X-ray image detector is a digital X-ray imaging system".
[0026]
"If the width of the blur on the image plane is B and the width of the edge enhancement caused by the phase contrast is E, an X-ray image capturing method and a capturing system satisfying 9E ≧ B”.
[0027]
"Using the thermionic X-ray tube having a focal size of 50 μm or more and 500 μm or less, the distance (R1) from the X-ray focus to the subject is 0.2 m or more and 2.5 m or less, and the X-ray image detector X-ray image capturing method and its capturing system having a distance of 0.15 m or more and 2.5 m or less.
[0028]
"When performing enlarged imaging using non-coherent X-rays radiating from an aperture of finite size, an X-ray image in which the edge enhancement width caused by phase contrast is enlarged by penumbra blur is converted to digital X-rays. An X-ray image capturing method and an image capturing system for capturing an image with an image detector and displaying the image on the digital X-ray image detector surface in a size smaller than the image size of the subject or in an actual size or a size close thereto.
[0029]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of an X-ray image capturing method and an X-ray image capturing system of the present invention will be described in detail with reference to the drawings, but the present invention is not limited to these embodiments.
[0030]
First, an X-ray and an X-ray source used for X-ray imaging according to the present invention will be described.
[0031]
X-rays were discovered by Dr. Roentgen in 1895 as "mysterious light that does not refract and has chemical and fluorescent effects." In 1912, Laue's crystal lattice diffraction experiment revealed that X-rays were short-wavelength electromagnetic waves. Electromagnetic waves are classified into γ-rays, X-rays, ultraviolet rays, visible light rays, infrared rays, and radio waves in the order of their wavelengths, and the wavelength of X-rays is as short as about 1 °.
[0032]
Electromagnetic waves cause refraction and diffraction when passing through an object. These phenomena are treated in electromagnetic optics, refraction is treated in geometric optics, and diffraction is treated in wave optics. In geometrical optics, a straight trajectory of light is represented by a line, and, for example, refraction of light by a lens or geometrical instability in X-ray magnified imaging is described. Regarding diffraction, for example, a phenomenon in which sunlight casts a shadow on the end of a high column blurred is described as a diffraction phenomenon caused by the wraparound of light, which is a property of the wave of an electromagnetic wave, and the wave optics must be repeated.
[0033]
However, optics teaches that wave interference that causes a diffraction phenomenon discussed in wave optics does not occur in all electromagnetic waves, but is a phenomenon that occurs in highly coherent electromagnetic waves. The coherence includes vertical coherence (temporal coherence) and horizontal coherence (spatial coherence). The vertical coherence refers to coherence due to a shift between two points along the traveling direction of a light ray, and is remarkable, for example, in a monochromatic electromagnetic wave. The lateral coherence is a coherence that focuses on a cross section perpendicular to the light traveling direction, and is a case of an electromagnetic wave whose wavefronts are aligned. This can be obtained with a light source that is an ideal point light source (that is, it has a "position" but no "size"), or a light source of a very small size that can be considered as a point light source in practice. Further, in the case of a light source having a size equal to or greater than a certain value, lateral coherence can be imparted by moving the light source far from the subject. For example, when the distance from the shadow object to the projection surface of the shadow is more than a certain value, such as the sun, when the distance from the shadow object to the projection surface of the shadow is more than a certain value, the shadow is blurred due to light sneaking in due to lateral coherence Is observed.
[0034]
Here, when attention is paid to the coherence in the lateral direction, the diffraction phenomenon is generally experienced as a natural phenomenon in the case of sunlight. However, with regard to artificial light sources, conversely, there are few light sources having this coherence. For example, in the case of a visible light source in the surroundings, in the case of a light bulb, light emitted from a heated filament is randomly emitted, so that the lateral coherence is low. The same applies to fluorescent lamps. In these cases, most optical phenomena can usually be explained by geometrical optics, and there is no need to wait for wave optics. A visible light source having both the horizontal coherence and the vertical coherence, which is widely known at present, is a laser light source, and optical elements utilizing the coherence have been widely put to practical use. For example, a hologram display is a typical example.
[0035]
X-ray sources generally used are all artificial sources, and the principle of X-ray generation is to convert kinetic energy of flying electrons into X-rays, which are electromagnetic waves. For example, in the case of a commonly used thermoelectron X-ray tube, thermoelectrons are generated from a filament, accelerated by applying a high voltage, and collide with a metal surface (target) to generate X-rays. Alternatively, in the case of a synchrotron, X-rays are obtained by accelerating electrons to near the speed of light and rapidly changing the flight direction of the electrons with a magnetic field or the like. A mechanism generated by forcibly changing the traveling direction of X-rays is called bremsstrahlung, and X-rays in a wide wavelength range are obtained, which is applicable to a thermionic X-ray tube and a synchrotron radiation X-ray source. When electrons collide with a metal surface, the X-rays that strike out the inner electrons of the atoms that make up the metal and fall into the vacant electron orbits to generate X-rays are called characteristic X-rays. Thus, strong X-rays having a narrow wavelength width can be obtained. It is obtained by thermionic X-rays, and the characteristic X-rays have different wavelengths depending on the type of target metal.
[0036]
Here, it is generally said that X-rays generated by causing thermal electrons to collide with a metal surface (target) have no or low lateral coherence. The generation of thermoelectrons from the filament occurs at random, and the thermoelectrons collide with the target again at random, making it difficult to obtain lateral coherence. This is easily understood from the fact that it is not possible to obtain lateral coherence with a light bulb that emits light from a filament. Since X-rays have a wavelength shorter than visible light by about one thousandth, it is particularly difficult to obtain lateral coherence. As described above, in the thermionic X-ray tube, lateral coherence cannot be obtained unless the size of the X-ray source is considerably reduced.
[0037]
Regarding the coherence of lateral X-rays, Sadao Aoki reported in Science Optics Vol. 27, No. 5, pp. 273-278 (1998), "In the case of a planar incoherent light source such as an electron beam excited X-ray source, The coherent region can be defined in a classical way. The distance D at which two points on the plane of interest have sufficient coherence is
D = 0.16λL / r
Is represented by Here, L is the distance from the light source to the plane of interest, and r is the radius when the light source is considered to be circular. " Here, λ is the X-ray wavelength.
[0038]
Here, “two points on a plane to be noted” is the size of the object to be resolved, and this is considered as the resolution of the detector. For example, when the resolution of the image detector is 100 cycles / mm, the distance between the above “two points on the plane of interest” can be calculated as 5 μm. The characteristic X-ray wavelength of the molybdenum tube for breasts is 71 pm (0.71 °), and when the distance from the X-ray tube to the “plane of interest” (the surface crossing the center of the subject) is L = 1 m, r = 2.7 μm. When L = 0.65 m, r = 1.8 μm. That is, in order to obtain a lateral coherence on a subject using a 17 keV characteristic X-ray obtained from a molybdenum anode X-ray with a detector having a resolution of 100 cycles / mm, the X-ray and the subject need to be combined. When the distance is 1 m, the radius of the X-ray source must be 2.7 μm or less, and when the normal mammography distance is 0.65 m, the radius must be 1.8 μm or less.
[0039]
Even though the resolution of an industrial X-ray film can realize 5 μm / mm, it is generally considered to be at most 10 μm / mm in a screen film system used for medical image diagnosis, and the pixel size of a digital X-ray detector for medical image diagnosis Since it is at most 50 μm, its spatial resolution is 10 cycles / mm. In the case of a digital system, since the distance D between “two points on the plane of interest” is 50 μm, if the distance from the X-ray tube to the “plane of interest” is L = 1 m, r = 0.27 μm. When L = 0.65 m, r = 0.18 μm.
[0040]
In the case of a molybdenum anode X-ray tube for mammography, the size of the X-ray source is generally designed to be a minimum and a square of 100 μm on a side, and the X-ray source is much larger than the above calculation result. Therefore, from the above calculation, it is theoretically possible that when the X-ray image detector is a screen film system or a digital system, the coherence in the horizontal direction is hardly obtained when the distance to the subject is about 0.65 m or 1 m. Is guided by
[0041]
In addition, the coherence in the horizontal direction was determined by Max Born and Emil Wolf using the degree of coherence (degree of coherence | μ).12|: 0 ≦ | μ12| ≦ 1). That is, 1 is an ideal case, the upper limit of the coherence, and 0 has no coherence. In ordinary natural phenomena, 1 is impossible, and is at most about 0.88.
[0042]
"Principles of Optics III" (published by Tokai University, 1975), a scientific book written by them, p. From equation (28) of 766, the complex coherence degree μ by the quasi-single light color12Is
μ12  = (2J1(V) / v) exp iψ
Coherence of the absolute value | μ12|
| μ12| = | 2J1(V) / v | (28 ')
Also, when transforming equation (29),
v = 2πρΔX / λR1 (29 ′), (28 ′), (29 ′)
From the equation, the degree of coherence (degree of coherence | μ)12|) Can be obtained. In addition, J1(V) is approximately “Principles of Optics II (1975 Tokai University Press)” p. 608 can be read from FIG.
[0043]
For example, as shown in FIG. 6, if the focal size of a molybdenum anode thermoelectron tube is 100 μm and the region of interest is 10 μm, ρ = 100 μm = 1 × 10-4m, R1 = 1m, λ = 0.7Å = 0.7 × 10-10m, ΔX = 10 μm = 1 × 10-5m, and v = 90 is obtained. As a result, the coherence degree | μ12| ≒ 0. That is, the coherence is theoretically equal to zero. That is, when R1 is about 1 m, the above-mentioned calculation result that the coherence in the lateral direction cannot be obtained with the thermionic X-ray tube having the focal size of 100 μm is consistent with the above calculation result. The same applies when R1 is 0.65 m.
[0044]
The present invention uses an X-ray source capable of obtaining X-rays that can pass through a human body, using a thermionic X-ray tube widely used in medical practice. In this case, the size of the X-ray source is a square having a side length of 100 μm (corresponding to 2r or ρ in the above theory) at a minimum of 300 μm or 600 μm. In general, the distance from the X-ray tube to the subject is 0 μm. .2 m to 2.5 m. Therefore, since it is impossible to obtain X-rays having high lateral coherence, the present invention utilizes refraction instead of utilizing diffraction of electromagnetic waves, and is positioned as a technology that can be handled in the category of geometrical optics. Can be
[0045]
Next, the X-ray tube will be described.
[0046]
Recently, new X-ray source technologies such as a synchrotron radiation synchrotron X-ray source and an X-ray tube using carbon nanotubes have been developed. For example, a new X-ray source technology is introduced in “Special feature: New trends in X-ray sources and X-ray imaging technology” published in the Photographic Society of Japan, Vol. 65, No. 7 (2002), which is a scientific journal. Although the present invention uses a thermionic X-ray tube, the principle of the present invention can be applied to X-ray imaging using a synchrotron radiation synchrotron X-ray source.
[0047]
X-rays discovered X-rays in a Crookes tube for cathode ray experiments. In this case, the electrons jumped out of the cathode accelerated and went straight, and collided with the glass wall, so that X-rays were generated from the glass surface. At this time, if the amount of electrons to be collided was increased, the glass could be melted by the heat due to the collision with the glass, so that a large tube current could not flow. The amount of X-rays generated can be greatly improved by colliding electrons with a heat-resistant metal surface such as platinum. After that, the cathode that generates electrons is changed from a metal plate to a filament, and the amount of X-rays generated is further increased by heating the filament in a vacuum and accelerating the hot electrons to collide with the metal surface. Was completed. This X-ray tube is called a thermionic X-ray tube or a Coolidge tube. In order to further increase the amount of X-ray to be generated, a rotating anode X-ray tube that rotates a metal surface against which thermoelectrons collide has been devised, and is now widely used in medical practice. Typical metals that generate X-rays by generating thermoelectrons include gold, platinum, silver, copper, tungsten, molybdenum, and rhodium.
[0048]
The anode applied voltage of the thermionic X-ray tube used in the present invention, that is, the tube voltage is in the range of 1 kVp to 500 kVp. This tube voltage is selected depending on the subject, and when the human body is the subject, a voltage of 20 kVp to 150 kVp is appropriate. This set tube voltage further differs depending on the part of the human body to be imaged. 28 kVp or 34 kVp for mammography, 50 kVp to 80 kVp for limb bone imaging, 60 kVp to 110 kVp for built-in gastrointestinal, etc., and lung imaging for 90 kVp to 150 kVp. These tube voltage settings are set by a radiologist or doctor in order to obtain an appropriate image based on the characteristics of the X-ray detector in consideration of the physique and the like of the patient who is the subject.
[0049]
Tungsten, molybdenum, rhodium and the like are used as the metal constituting the anode of the thermal X-ray tube used in the present invention. Molybdenum and rhodium are generally used for mammography, and tungsten is generally used for other parts. The anode of the X-ray tube used in the present invention may be a fixed anode or a rotating anode. However, it is preferable to use a rotating anode through which a large amount of X-ray tube current can flow. In the present invention, for example, as described in Japanese Patent Application Laid-Open Publication No. H11-135044, it is possible to change the X-ray region to be emitted by giving a plurality of inclinations to the target surface of the rotating anode. Can be used. In addition, when taking a breast X-ray image, the technique disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-91479, which is a published patent publication, can be used.
[0050]
The size of the opening of the thermal X-ray tube used in the present invention, that is, the focal point size is preferably 50 μm or more and 500 μm. The focal point of a thermionic X-ray tube is generally a square, and the length of one side is called a focal point size. If the shape of the focal point is a circle, it indicates its diameter, and if it is rectangular, it indicates its short side. Methods for measuring the focal size include a method using a pinhole camera, a method using a micro test chart, and the like are described in JIS Z 4704. Normally, the focal size is indicated by a product specification based on the measurement of the X-ray manufacturer, and the focal size is displayed by the X-ray manufacturer. This focal size is a “nominal focal size”, which is different from the focal size referred to in the present invention. The size of the nominal focal size is an allowable range of about ± 50%. Therefore, the effective focal size measured by the method described in JIS Z4704 is defined.
[0051]
In order to operate the thermionic X-ray tube, a high voltage device for applying a high voltage to the anode is required. In order to supply a high voltage and a high current in a short time, a capacitor type high voltage device is used. In addition, a high voltage generator that generates a single-phase current, a three-phase current, and an inverter-type high-frequency current through a rectifier is used. In the present invention, an inverter type high voltage generator is preferable.
[0052]
The thermal X-ray tube includes a tube attached to an X-ray generator fixed on the floor and a tube attached to a movable X-ray generator. There is also a C-arm or U-arm type X-ray generator that can simultaneously fix an X-ray tube and an X-ray detector. In the present invention, any X-ray generator can be used.
[0053]
When a microtron that is a small synchrotron is used, the technique disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2002-172109 can be used. In addition, when using a synchrotron that is a large-sized device, JP-A-2002-336229, JP-A-2002-336230, JP-A-2002-336231, JP-A-2002-336232, which are patent publications. The technique can be applied to the technology disclosed in JP-A-2002-336233.
[0054]
Next, the X-ray imaging conditions will be described.
[0055]
A wave is represented by an amplitude representing the height of the wave and a phase representing the position of the wave. When the X-rays pass through the object, the height of the waves, that is, the X-ray intensity is reduced by the absorption of the X-rays by the object. This is called absorption contrast, and a conventional X-ray image has been drawn only with this X-ray contrast. On the other hand, when X-rays pass through the interface between objects having different densities, a phase change occurs, and X-ray refraction occurs. The contrast of the X-ray image caused by this refraction is called phase contrast (FIG. 3). The present invention uses this phase contrast to improve an X-ray image.
[0056]
Reported a theoretical formula for calculating the strength of phase contrast using geometrical optics in Scientific Magazine, Optical Review, Vol. 7, No. 6, pp. 566-572 (2000). As shown in FIG. 7, when the intensity of the phase contrast is defined by the half width E,
E = 2.3 (1 + R2 / R1)1/3{R2δ (2r)1/22/3
Can be represented by At this time, R1 is the distance from the X-ray focal point to the object, R2 is the distance from the object to the image plane, δ is the refractive index of the object n = 1−δ, and r is the radius of the object when the object is a cylinder. Represent. This is an approximate expression when assuming that the X-ray source is a point light source.
[0057]
Here, in order to enlarge the shift of refracted X-rays, it is necessary to increase the distance R2 between the subject and the image plane. However, if a thermionic X-ray tube having a finite focal size is used, apart from an ideal point light source, as shown in FIG. If the width of this geometrical unsharpness is B, it can be expressed as B = D × (R2 / R1). D is the focal size of the thermionic X-ray tube. At this time, the half width of the phase contrast can be represented by E + B.
[0058]
According to the present invention, a magnified image is taken using a thermionic X-ray tube having a finite focal size, and a phase contrast image can be taken when geometric instability occurs. When the half width E and the blur width B are used, 9E ≧ B. More specifically, the distance (R1) from the X-ray focal point to the subject is 0.2 m or more and 2.5 m or less, and the X-ray detector This is an X-ray imaging condition in which the distance to the camera is 0.15 m or more and 2.5 m or less, and an X-ray imaging system that realizes the condition.
[0059]
This invention is disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 2001-91479 and 2001-311701, and is a scientific journal by Honda et al., Medical Physics Magazine, Vol. 22, No. 1, pp. 21-29 (2002); Further, it is reported by Ohara et al. In Konica Technical Report Vol. 15, pp. 41-44 (2002).
[0060]
From these reports, conditions for photographing a phase contrast image according to the present invention or photographing conditions under which edge contrast is easily obtained are as follows.
[0061]
The focal size of the thermionic X-ray tube is 50 μm or more and 500 μm or less, and the smaller the focal size, the easier it is to obtain a phase contrast. An X-ray tube voltage of 20 kVp to 150 kVp is appropriate for imaging of a human body, and the lower the tube voltage, the easier it is to obtain a phase contrast. The imaging tube voltage is set in consideration of the appearance of the phase contrast in accordance with the thickness of the subject and the imaging region. As in an X-ray tube having molybdenum as an anode, the phase contrast is more easily obtained as the characteristic X-rays are stronger and the bremsstrahlung component is smaller. The focus size and the distance to the subject (R1) are 0.2 m or more and 2.5 m or less, and the distance from the subject to the X-ray detector is 0.15 m or more and 2.5 m or less. In both cases, the greater the distance, the easier it is to obtain phase contrast. That is, since the geometric unsharpness is B = D × (R2 / R1), the blur becomes smaller as R1 becomes larger. In addition, an increase in R2 increases a blur while increasing a refraction shift. Therefore, as R2 increases, phase contrast is more easily obtained. The enlargement ratio is expressed by (R1 + R2) / R1 by R1 and R2. The photographing conditions are set based on the magnification and the thickness or region of the subject. In order to magnify the image, an X-ray image detector having a size of six slices, a half slice, and a large side of 1 m or more is used. The size of the subject is large and spherical, and the greater the difference between the refractive index of the subject and the refractive index of the material surrounding the subject, the easier it is to obtain a phase contrast. All of the conditions disclosed herein in which the phase contrast is easily obtained can be explained by the theory of refraction of X-rays by geometrical optics.
[0062]
Next, the X-ray image detector will be described.
[0063]
Conventionally, an X-ray film or a screen film system (SF system) configured by a line intensifying screen (screen) and an X-ray film (film) has been used for detecting an X-ray image. This is an analog image capturing system, which is described in detail in the technical book "Revised Basics of Photographic Engineering", edited by The Photographic Society of Japan, page 718 (1998), published by Corona Publishing Co., Ltd. Recently, digital X-ray imaging apparatuses have been widely used. In particular, computed radiography (CR) has been widely used since the 1980's, and its usefulness has been recognized. For example, Honda et al. Describe in detail in the scientific journal of the Photographic Society of Japan, Vol. 64, No. 2, pp. 105-118 (2001). In the 1990's, flat panel X-ray detectors (FPD) have begun to be used. This technique is described in John A. The details are described in detail in a technical book "Handbook of Medical Imaging", Vol. 1, Chapter 4, pp. 223-328 (2000), SPIE Press (USA) by Rowlands et al. In the present phase contrast X-ray imaging technique, phase contrast X-ray imaging is performed using an analog SF system and a digital X-ray imaging system such as CR and FPD.
[0064]
Next, an analog X-ray imaging system will be described.
[0065]
A silver halide photographic film is used for analog X-ray imaging. This is an industrial X-ray film that directly irradiates the film with X-rays to expose the silver halide particles, and a visible light is generated by X-ray irradiation to increase the sensitivity, and the silver halide particles are converted by the visible light. There is an SF system that exposes light. Although both are characterized by high spatial resolution, industrial X-ray films that are directly exposed to X-rays generally have higher resolution because they do not involve the process of generating visible light. The analog X-ray imaging system has a disadvantage that a wet process called a development process must be performed after exposure.
[0066]
In an industrial X-ray film, silver halide grains constituting the silver halide film absorb X-rays to form a latent image, and an X-ray image is obtained by a developing process. However, since the amount of X-ray absorption of a silver halide film is generally small, the amount of silver on both surfaces of the resin film is converted to 10 g / m2And many silver halide grains must be used, which is expensive. The silver halide grains used are mixed crystals of silver iodide and silver bromide, and have an average grain size of 0.2 μm to 1 μm. The film support is made of polyethylene terephthalate (PET) resin having a thickness of 175 μm. Can be After taking the X-ray image, the film is developed with a developing solution designated by a film manufacturer or a similar developing solution by vat development or an automatic developing machine. The resolution of the image obtained with this film is very high, and it is widely used for nondestructive inspections and the like. However, when particularly high resolution is required for the images, industrial X-ray films can be used for phase contrast radiography techniques.
[0067]
To capture a general medical diagnostic X-ray image, a highly sensitive SF system is used to reduce the exposure dose of the patient. In this method, a screen and a silver halide film are superimposed, loaded into a cassette, and X-ray imaging is performed. That is, the screen emits light (fluorescence) having a wavelength in the near-ultraviolet to visible light range by the irradiated X-rays, and the light exposes the silver halide grains of the X-ray film. Then, an X-ray image can be obtained by vat development or automatic development using a developing solution designated by a film manufacturer or a similar developing solution.
[0068]
The screen is obtained by dispersing phosphor particles that emit visible light when irradiated with X-rays in a polymer binder and applying the phosphor particles on a support. Further, a protective film for preventing abrasion or the like is provided thereon, but in order to improve the sharpness of an image, the thickness thereof is preferably as thin as possible. That is, the screen has a rare earth phosphor such as calcium tungstate or gadolinium oxysulfide, and converts the energy of the irradiated X-rays into blue or green light. In particular, the technique disclosed in JP-A-6-67365 may be used for an intensifying screen using a rare earth phosphor. Further, as the silver halide photographic film, it is preferable to use one having a photosensitive emulsion coated on only one side of a support or one having a photosensitive emulsion coated on both sides of a support. The thickness of the photosensitive emulsion layer is preferably about 1 μm to 5 μm. The coated silver amount is 3 to 8 g / m2The silver halide grains are preferably silver iodobromide containing 0.5 to 3 mol% of iodine, and spherical, potato-like and tabular grains are used. In particular, in the case of a double-sided film, it is a preferred embodiment to use a photographic light-sensitive material having different photographic characteristics for each emulsion layer sandwiching a film support. It is also preferable to use a photographic film having a layer for absorbing cross-over light between the respective emulsion surfaces of the double-sided film. That is, it is most preferable that the crossover cut rate is at least 80% or more, preferably 90% or more and 100%. The size of the single-sided and double-sided films used in the present invention can be any size from six-cut size to half-cut size. These silver halide photographic light-sensitive materials are outlined in JP-A-6-67365 and, for example, "Revised Basics of Photographic Engineering-Silver halide photography-" (edited by The Photographic Society of Japan, Corona, 1998). As for the development processing, the average gradation can be increased by raising the development processing temperature or extending the processing time, but when performing the automatic development processing, in principle, processing is performed under the development processing conditions specified by the film manufacturer. Is preferred.
[0069]
In phase contrast X-ray imaging, so-called enlarged imaging is performed. In order to perform enlarged photographing, it is preferable to use a high-sensitivity SF system. That is, when a green light-emitting screen is used using a double-sided coated film, the standard sensitivity is the sensitivity of the SF system combining an SRO250 screen (manufactured by Konica Corporation) and an SRG film (manufactured by Konica Corporation). And It is preferable to use an SF system that combines a screen and a film having this sensitivity and higher than this sensitivity. The image contrast of the SF system is 2 or more and 5 or less. In order to obtain high sharpness, it is preferable to use an SF single-sided system in which a single-sided coated film and one screen are combined. In particular, it is generally used for mammography. In this case, the sensitivity is preferably 200 or more and 750 or less.
[0070]
In the present invention, the sensitivity of the SF system for mammography is measured as follows. That is, a screen / film system is exposed to a molybdenum target tube operated by a three-phase power supply of 28 kVp using X-rays transmitted through 1 mm of beryllium, 0.03 mm of molybdenum and 2 cm of an acrylic filter, and a silver halide photographic material is exposed. Is performed. The development process is performed using Konica SRX-502 automatic developing machine, the developer is Konica XD-SR, and the fixing solution is Konica XF-SR at 34 ° C. for 90 seconds (note that the film is specified by the manufacturer of the film used). , Or other developing processes). Here, the sensitivity refers to the reciprocal of the X-ray irradiation dose required to give an optical density of fog + 1.0, and is expressed as a relative value. That is, the sensitivity of the SF system of MD100 (manufactured by Konica) and CMH film (manufactured by Konica) is set to 100 as a reference.
[0071]
For example, the SF system is placed at a distance of 60 cm from a 1 mm beryllium, 0.03 mm molybdenum and 2 cm acrylic filter in a molybdenum target X-ray tube, and X-rays are irradiated from the film side. The irradiation X-ray dose adjustment changes the mAs value of the X-ray tube, calculates the reciprocal of the X-ray irradiation dose necessary to give an optical density of fog +1.0 after the development processing, and obtains an X-ray intensifying screen / silver halide photograph. Assume that the assembly sensitivity of the film is 100. Then, the X-ray intensifying screen instead of the MD100 to be measured next and the film CMH are combined, and the relative sensitivity of the intensifying screen is obtained in the same manner as described above. The developing process is performed using Konica SRX-502 automatic developing machine, the developing solution using Konica XD-SR, and the fixing solution using Konica XF-SR at 34 ° C. for 90 seconds (or another processing method specified by the manufacturer). But it doesn't matter).
[0072]
Here, in a screen film system, sharpness decreases as the sensitivity of the system increases. In the present invention, it is preferable to use an SF system for X-ray mammography which has high sensitivity and sharpness. That is, the sensitivity of the X-ray intensifying screen for mammography is 200 or more and 750 or less, and the contrast transfer function (CTF) of the X-ray intensifying screen is 0.3 or more and 1.00 or less at a spatial frequency of 5 lines / mm. The SF system is characterized in that: Here, the contrast transfer function (CTF) is one physical quantity representing the sharpness of an image obtained by the SF system used. The maximum value is 1.0, the minimum value is 0, and the higher the value, the better the sharpness. This measurement is performed roughly as follows. That is, a square wave chart made of lead is brought into close contact with a screen / film system, and X-ray irradiation is performed. The density of the rectangular wave image obtained after the development processing is measured with a microdensitometer, and a CTF for each spatial frequency is obtained.
[0073]
The sharpness of the SF system depends on the contrast of the silver halide photographic film used therein and the sharpness of the intensifying screen. An intensifying screen for X-rays having good sharpness is composed of a support, a phosphor layer containing a phosphor, and a protective layer, and the phosphor has an average particle diameter of 2 μm or more and 5 μm or less. It is preferable that the filling ratio of the phosphor layer is 60% or more and 80% or less, and the binder weight ratio of the phosphor layer is 0.1% or more and 5% or less. The binder preferably contains a resin having a hydrophilic polar group.
[0074]
The single-sided silver halide film for mammography used in the present invention has an emulsion surface on one side of a blue-colored support of a subbed polyethylene phthalate having a thickness of 100 to 200 μm, and the other side has a backing. A layer coated with a gelatin film is preferred. This backing layer is coated mainly for the purpose of preventing curling of the film, but a matting process for preventing sticking between the films is a preferred embodiment, and also contains an antistatic agent, an antihalation dye, and the like. Is a preferred embodiment. This film is preferably in the form of a sheet and has rounded corners in order to prevent injuries during handling, and preferably has a notch for discriminating the emulsion surface. In the present invention, it is preferable to use a conventionally used silver halide photographic light-sensitive material having a six-section size and a larger size in order to perform magnified photographing and to obtain a whole breast image.
[0075]
The single-sided silver halide film for taking a breast image used in the present invention may have one or more emulsion layers and layers each containing silver halide grains having a different average grain size. The sensitivity relationship between these photosensitive layers is not particularly defined. That is, when the photosensitive layer is composed of an upper layer and a lower layer, the upper layer sensitivity may be lower than the lower layer sensitivity or may be higher. This should be designed for diagnostic purposes.
[0076]
The silver halide grain composition contained in the emulsion layer of the silver halide film for mammography used in the present invention is preferably silver iodobromide, and the molar composition of iodine is preferably 2% or less. The shape of the silver halide grains may be cubic, octahedral, or plate-like, and may be a mixed state of them, or may be one of them. In the case of a plate, those having an average aspect ratio of 2 or more and less than 15 can be used. Further, it is preferable to use one in which silver halide emulsion grains are monodispersed, and it is also possible to use a mixture of several monodispersed emulsions. These silver halide emulsion grains are subjected to appropriate chemical sensitization such as gold-sulfur sensitization and selenium sensitization, and can be doped with metal ions such as iridium cations when forming silver halide grains. The sensitizing dye may be added when silver halide grains are formed. In particular, it is preferable to use the technology disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-194738 for the breast imaging SF system used in the present invention.
[0077]
Next, a digital X-ray imaging system will be described.
[0078]
CR and FPD are used for digital X-ray imaging. This feature is that image processing can be easily performed in order to convert image information into digitized electric signals. In an analog X-ray imaging system, X-ray image detection and X-ray image display are performed on the same silver halide film. Therefore, when designing an image detection function, there is a restriction from the X-ray image display function. , Cannot fully demonstrate its ability. However, in the digital X-ray imaging system, since the X-ray image detector and the image display are functionally separated from each other, the capability can be sufficiently brought out as the X-ray image detector. For example, for both CR and FPD, the dynamic range of image detection is about twice that of SF systems. However, the digital X-ray imaging system has a drawback that the spatial resolution is smaller than that of the analog X-ray imaging system because the image is detected in pixels of a finite size. Generally, the pixels of a digital imaging system for medical image diagnosis have a size of 50 μm square to 300 μm square. That is, an image narrower than the pixel or an image smaller in size cannot be described.
[0079]
Here, the distance between the peak and the valley of the edge enhancement obtained by the phase contrast is about several μm when there is no blur on the image plane using an ideal point light source. Therefore, if the peaks and valleys of the edge enhancement are captured in one pixel of the detector, they cancel each other out and the edge effect cannot be detected. However, as shown in FIG. 9, the distance between the peak and the valley is widened by the phase contrast being on the blur due to the geometric instability, so that the peak and the valley can be captured by different pixels. , And the edge effect can be effectively detected.
[0080]
As shown in FIG. 10, blur (B value) on the image plane of a plastic fiber having a diameter of 8.5 mm photographed under the conditions of R1 = R2 = 1 m (double magnification photographing) and a tube voltage of an X-ray tube of 50 keV. 7 shows a simulation result of an X-ray intensity profile of edge enhancement when changed. Here, when the pixel size of the detector is 87.5 μm, the B value is 100 μm, the peaks and valleys of the edge enhancement are detected by different pixels, and the edge enhancement is efficiently obtained. As described above, when the digital X-ray imaging system is used, the phase contrast width is enlarged by the geometric instability, so that a phase contrast image can be captured.
[0081]
As described above, in the case of digital X-ray imaging, the output image size for performing image diagnosis can be easily changed. Depending on the purpose, enlarged display, actual size display, and reduced display can be performed. Since the phase contrast image photographing is an enlargement photographing, if it is displayed as it is, it is enlarged and displayed at the same magnification as that at the time of photographing.
[0082]
On the other hand, by displaying the same image size as conventional contact imaging, it is possible to make the image size familiar to the doctor, and viewing at the same image size as conventional contact imaging that has already been stored is important for image diagnosis. It is convenient. Therefore, the display of the actual size in this case means that the image is displayed at an enlargement ratio of the image obtained by the conventional close-up photographing. Since the subject is actually thick, it is in principle difficult to fix all the portions of the subject image to the same enlarged size. It is also possible to display a smaller size than the contact photographed image size, that is, the actual size. The small size allows the whole to be grasped at a glance, and the image quality can be improved by reducing the output pixels.
[0083]
For the CR system, see the scientific papers listed above and A. The technology is described in a recent scientific paper by Rowlands, Physics in Medicine and Biology, Vol. 47, pp. R123-R166 (2002).
[0084]
In the CR, the X-ray energy is temporarily stored in a stimulable phosphor, and fluorescent light having an intensity proportional to the irradiated X-ray intensity is extracted by light irradiation. The pixel size corresponds to the interval (sampling pitch) for reading this signal. The stimulable phosphor used here is not particularly limited, but europium-activated fluorofluorobarium halide is used. Halides are chlorine, bromine, iodine and their mixtures. Also, thallium-activated cesium iodide, europium-activated cesium bromide, and thallium-activated rubidium bromide are used. It is preferable to use a laser light source for the light that causes stimulable light emission, and the wavelength is selected from the physical properties of each stimulable phosphor. The stimulated emission is read by a photomultiplier tube, CCD, or the like. At this time, the stimulable luminescence can be read from both sides by using the substrate holding the stimulable luminous body as a transparent substrate. In the case of a columnar crystal, laser light irradiation is performed from the transparent substrate side, and stimulated emission can be read from the columnar crystal side. Alternatively, laser light irradiation can be performed from the columnar crystal side, and stimulated emission can be read on the same surface. Further, it is also possible to irradiate the laser beam a plurality of times to extract the stimulated emission a plurality of times. Using a plurality of, for example, four stimulable phosphor plates, a larger area, that is, a half-cut size or larger area can be photographed.
[0085]
Regarding the FPD, a direct type FPD that directly converts the energy of the irradiated X-rays into electric charges, reads out the amount of electric charges generated in proportion to the X-ray irradiation amount, and uses the read out as an image signal, Two types of indirect FPDs, which once convert energy into visible light and irradiate the light to an optical semiconductor to obtain an electric signal proportional to the light intensity and obtain an image signal, are typical. The latter also includes a method of reading visible light generated by a CCD without using an optical semiconductor.
[0086]
A-Se is generally used as a material for converting the energy of irradiated X-rays into electric charges used in the direct type FPD. A voltage close to 1000 V is applied above and below the a-Se plate to separate electrons and holes generated by X-ray irradiation. This electric charge is temporarily stored in a capacitor, and the electric charge is read as needed by a thin film transistor (TFT). Instead of a-Se used here, lead iodide, mercury iodide, lead oxide, and thallium bromide can be used.
[0087]
A pixel in this method is a unit read by a TFT, and has a side length of 50 μm to 300 μm for the purpose of medical image diagnosis. In order to apply a high voltage, it is preferable to use a Zener diode in order to prevent the TFT from being broken. As the TFT, an FET (Field Emission Transistor) using a-Si is used, and a TFT using low-temperature polysilicon, an organic semiconductor, or the like is preferably used.
[0088]
Further, for the substrate of the TFT, glass, resin, or a composite material thereof can be used. Further, it is preferable to form an FPD having a larger area in units of two or four FPDs. The pixel size of the direct type FPD used for mammography is preferably 100 μm or less, and 50 μm, 25 μm, and even 10 μm pixels are preferably used. The thickness of a-Se used for the direct type FPD used for mammography is preferably 1000 μm or less and more preferably 100 μm or more.
[0089]
The indirect FPD includes a scintillator for converting irradiation X-ray energy into light, an optical semiconductor for converting fluorescent light emitted from the scintillator into electric energy, and a TFT for reading an image signal from the optical semiconductor in a two-dimensional plane. The scintillator is one in which phosphor particles that emit visible light by X-ray irradiation are dispersed in a polymer film. The phosphor used is a rare earth phosphor such as calcium tungstate or gadolinium oxysulfide, or CsI. The phosphor may be dispersed in the polymer medium as particles, and it is preferable to use spherical phosphor particles having an average particle diameter of 3 μm or less and 1 μm or more. CsI and the like are preferably used as columnar crystals by a vapor deposition technique or the like. In particular, the technique disclosed in JP-A-6-67365, which is a phosphor used for an X-ray screen, may be used for a rare earth phosphor. As the optical semiconductor, those having a-Si as a main composition, those having crystalline Si as a main composition, and the like can be used. Further, it is more preferable to use a mixture of fullerene, a carbon nanotube, and a conductive polymer such as polythifen.
[0090]
As the optical semiconductor used here, an nip type optical semiconductor, a Schottky type optical semiconductor or a MIS type semiconductor is used. The pixel size of the indirect FPD is determined by the length of one side of the optical semiconductor. The pixel size of the indirect FPD used for medical image diagnosis is about 50 μm to 300 μm. In particular, in the case of a breast image, the size is preferably 100 μm or less, and more preferably 50 μm, 25 μm, and even 10 μm. As the TFT, an FET (Field Emission Transistor) using a-Si is used, and a TFT using low-temperature polysilicon, an organic semiconductor, or the like is preferably used. Further, for the substrate of the TFT, glass, resin, or a composite material thereof can be used. Further, it is preferable to form an FPD having a wider area of a half-cut size or more in units of two or four FPDs.
[0091]
As another technique of the indirect FPD, a technique in which light emitted by a scintillator is guided to each pixel of a CCD by condensing an optical fiber or a lens, and the CCD converts light energy into electric energy can be used. The pixel size is determined by the diameter of the fiber for collecting the fluorescent light from the scintillator or the diameter of the lens. Also in this case, the preferable range of the pixel size is the same as the above. In order to reduce the noise of the CCD, it is preferable to perform air cooling or water cooling. It is preferable to form an FPD having a larger area by using a plurality of FPD panels.
[0092]
Next, image processing will be described.
[0093]
When a digital X-ray imaging system is used for phase contrast imaging, it is important in the present invention to process the obtained image signal to form an easily viewable image.
[0094]
Since the phase contrast image photographing is 1.2 to 3 times magnification photographing, by returning to the conventional contact image size, diagnosis can be performed without discomfort from the past image. At this time, it is preferable to perform the reduction process by the enlargement factor because the interpolation process is unnecessary. Also, when reducing the image, it is preferable to match the minimum pixel size or the standard pixel size of an output device such as a laser imager. Alternatively, it is preferable to reduce the pixel size to an integral multiple of the minimum pixel size. When reducing the pixel size to an integral multiple of the output pixel size, it is preferable to perform phase contrast imaging at a magnification that is equal to or close to the conventional contact image size.
[0095]
When forming an output image using the obtained image signal, it is fundamental to form the output image with a linear image density for the image signal. Following the conventional SF system, the image can be converted into an S-shaped curve and an image output image can be drawn. It is also possible to form an image output image with a moderate contrast by selecting a portion having a large signal value or a portion having a small signal value. Further, it is preferable to output the maximum image density of an image output device or an image output film for an image signal area equal to or less than a certain value. In a conventional SF system image, a maximum image density contrast is drawn near a density of 1. The digital image contrast is preferably from 1 to 3, but especially in the case of a breast image, it is preferable to describe in the range of 2.5 or more and 5 or less. Further, it is preferable to output the image signal in the image area range so as to fall within the minimum density and the maximum density area of the output image from 70% to 100%.
[0096]
In the phase contrast image, the edge of the subject is emphasized. Further, it is preferable to further enhance the periphery by so-called blur mask processing. When performing image enhancement of the peripheral portion, an increase in image noise can be suppressed by increasing the enhancement as the image signal intensity change increases, and reducing the enhancement as the image signal intensity changes decrease. Further, in order to decompose the obtained image signal into spatial frequencies and obtain an image suitable for each diagnostic site, it is preferable to perform an emphasis process based on the spatial frequency.
[0097]
In phase contrast image capturing, the edges of the subject are emphasized. That is, the image signal change is enlarged. It is preferable to extract only a portion where the change in the image signal is large, and to draw an image whose main edge is main. It is also preferable to add the large portion of the extracted field image signal to the original image again to enhance the phase contrast.
[0098]
The phase contrast differs depending on the X-ray tube voltage at the time of X-ray imaging. That is, when the voltage is high, the phase contrast is small, and when the voltage is low, the phase contrast is large. Therefore, it is preferable to control the phase contrast component by adding or subtracting two captured image signals having different X-ray tube voltages.
[0099]
The obtained phase contrast image is superimposed on the past captured image to emphasize the change in the medical condition, so-called time-difference processing. The lesion information is input to a computer in advance, and the possibility of the lesion is compared with the obtained image information. It is preferable to use a so-called CAD (Computed Assisted Diagnostics) that displays on an image.
[0100]
Techniques such as JP-A-2001-238871, JP-A-2001-299733, JP-A-2002-85389, and JP-A-2002-159482 can be used for a digital imaging system for phase contrast X-ray images.
[0101]
Next, output of a phase contrast X-ray image will be described.
[0102]
In the digital X-ray imaging system, unlike the SF system, X-ray imaging and X-ray imaging are separated, and images can be easily displayed by various methods. That is, a hard copy of a transparent image displayed as an image similar to a conventional SF system, a reflective hard copy mainly used for reference, or a so-called soft copy such as a cathode ray tube (CRT) or a liquid crystal. Is output to The display depth of these images is preferably 8 bits or more, more preferably 10 bits or more. The maximum density of the image is preferably 2.5 or more and 5 or less. Particularly when displaying a breast image, the image density is preferably 3 or more, more preferably 3.4 or more.
[0103]
When making a hard copy, there are a method of drawing the obtained image on a CRT and printing it on a silver halide film through a lens, a method of printing it on a silver halide film with a laser beam having an intensity proportional to the image signal intensity, and the like. In addition, a so-called thermal head that generates heat in proportion to the image signal intensity, which draws an image corresponding to the change in the amount of heat, and inks with different ink ejection amounts and densities so that the density is proportional to the image signal intensity. There is an ink jet method in which an image is drawn by appropriately discharging an image. When a transparent medium is used, it is preferable to use a transparent resin base colored in blue or a colorless transparent resin base as in the conventional SF system. It is preferable that the thickness is designed around 175 μm. When forming a reflection image, it is preferable to use a white resin base or a base using paper. In the case of a silver salt image, a neutral black tone image is preferable, and a reddish image or an image with a yellow tint is not preferable. The silver salt image includes a film subjected to a conventional development process, that is, a wet process, a color image formed by overheating after laser exposure, and a method of forming an image only by heating. For image formation of a hard copy, dyes and pigments are preferable other than those mainly using silver. Also in this case, it is preferable to form an image with a black tone obtained by a silver halide image, and it is preferable that the arrow or the patient name displayed in the image is colored not red and yellow, but blue instead of black and white. . In addition, it is preferable to color the region of interest and the edge emphasized by the phase contrast. When an image is formed with a dye or pigment, a resin capsule containing a coloring component such as a dye or pigment is broken by overheating, and a compound that reacts with the coloring component is dispersed in a medium in which the capsule is dispersed. Image formation in which the destroyed portion develops color is preferred. In addition, there is a method of forming an image by sublimating the ink from a sheet coated with the ink by overheating and transferring the ink to a medium such as a resin, or forming an image by ejecting the ink from a nozzle. At the time of this image formation, it is possible to process the image signal input to the image output device, perform enlargement / reduction, dynamic range compression, image edge enhancement processing, etc., and then output the image. The pixel size of the output image is preferably equal to or an integer multiple of the image input pixel size. It is preferable that the size of the pixel is high definition from 300 μm to 40 μm and further to 10 μm.
[0104]
When displaying a phase-contrast X-ray image by soft copy, a self-luminous CRT or plasma display display, or a liquid crystal or e-ink display that displays an image by adjusting the transmitted light from a light emitting source can be used. . In the case of soft copy display, the screen brightness needs to be 400 nit or more, and preferably 600 nit or more. The contrast ratio is preferably 600 or more and 10,000 or less. The display pixel size is preferably from 300 μm to 40 μm. The image display may be for monochrome or color images. When displaying this image, it is possible to process the image signal input to the image output device, perform enlargement / reduction, dynamic range compression, image edge enhancement processing, and the like, and then output the image.
[0105]
Next, the X-ray imaging system will be described.
[0106]
The phase contrast X-ray imaging system is a medical X-ray imaging system that does not use conventional X-ray refraction. Therefore, the present system requires devices and equipment capable of capturing a phase contrast image.
[0107]
That is, in the case of general imaging, as shown in FIG. 11, a subject fixture 12 for fixing a patient is required between the X-ray tube 10 of the X-ray source and the X-ray image detector 11. The infrared light position detector 20 detects the distance R1 between the X-ray tube 10 and the X-ray image detector 11, and the operating device 22 detects the drive motor 21. To move the X-ray tube 10 on the distance marking rail 23. The operation device 22 includes an image display monitor 22a, a keyboard 22b, a control device 22c, and an X-ray source control device 22d, and outputs an X-ray image to the laser imager 24.
[0108]
In this X-ray imaging system, the size of the subject in the output image can be easily known by putting the scale of lead in the subject fixture 12. In addition, it is preferable that a material that hardly transmits X-rays is provided under the subject fixture 12 to prevent unnecessary exposure of the subject to the patient. This is a case in which the imaging is performed in the upright position. In the case of imaging in the lying state, that is, in the lying position, the X-ray source, the fixture, and the X-ray image detector 11 are installed in the vertical direction, and the X-ray source is Located above or below. At this time, oblique X-ray photographing is also performed for photographing the head image. These three elements, ie, the X-ray source, the fixture, and the X-ray image detector 11 can be incorporated and fixed in one device, or they can be separately installed and separately arranged as appropriate. When installed separately, the X-ray image detector 11 can have a side length of 50 cm or more. In such a large size, a column supporting the X-ray image detector 11 should be used to prevent vibration and the like. Is preferably plural. In phase contrast imaging, since the distance R2 between the subject fixed to the subject fixture 12 and the X-ray image detector 11 is set to 0.15 m or more, the X-ray grid conventionally used in close contact imaging is used. No need.
[0109]
In the case of mammography, a device in which an X-ray tube 10 of an X-ray source and an X-ray image detector 11 are fixed as a pair as shown in FIG. 12 is called a so-called C-arm or U-arm. General. This is because the distance between the X-ray source and the X-ray image detector 11 is fixed at 0.6 m to 0.65 m.
[0110]
The distance stamping column 31 rotates around the rotation column 30 as a fulcrum, and the distance stamping column 31 is provided with a grip bar 32 of the subject. An electric resistor 33 is provided on the distance marking support 31, and the position of the subject fixture 12 is detected by an electric resistance position detector 34.
[0111]
When taking a breast X-ray image having a phase contrast, it is necessary to separate the subject from the X-ray image detector 11, and it is desirable that the distance between the X-ray image detector 11 and the subject is large. Further, the imaging device needs to include an X-ray tube 10 as an X-ray source, a subject fixing device 12 as a breast fixing device, and an X-ray image detector 11, and is operated by an operation device 22. The operation device 22 includes a setting condition display panel 22e, a keyboard 22b, a control device 22c, and an X-ray source control device 22d.
[0112]
Therefore, unlike the conventional breast imaging apparatus, the imaging apparatus does not fix the X-ray image detector 11 at 0.6 m or 0.65 m. For example, even if the X-ray source and the subject fixture 12 are fixed at the conventional distance R1 of 0.6 m or 0.65 m, in phase contrast imaging, the X-ray image detector 11 sets the distance R2 from the subject to 0.15 m. It is necessary to separate more. When the X-ray image detector 11 is separated from the subject in this way, it is not necessary to use the X-ray grid conventionally used in close contact imaging. Further, in the conventional mammography apparatus, the patient is photographed in a standing position or in a sitting position such as in a wheelchair. However, the patient can be photographed in a lying position. In mammography, phase contrast X-ray imaging includes CC imaging in which X-rays penetrate vertically from the patient's head and MLO imaging in which X-rays are radiated obliquely.
[0113]
In the phase contrast imaging, since the distance R2 is set between the patient who is the subject and the X-ray image detector 11, it is preferable to provide a jig so that unnecessary things do not enter the path along which the X-ray flies. It is preferable that the distances between the X-ray tube 10, the subject fixture 12, and the X-ray image detector 11 are automatically measured. It is preferable to calculate an enlargement ratio based on the distance data and use the calculated magnification ratio for determining X-ray imaging conditions. A terminal for measuring the X-ray intensity is installed in the X-ray image detector 11 and the subject fixture 12, and the imaging conditions can be determined based on the values. Also, in order to distinguish between phase contrast imaging and conventional contact imaging, the X-ray generator is equipped with a device that does not emit X-rays if the imaging condition is set to contact imaging when the distance relationship is such that phase contrast imaging is performed. Is preferred.
[0114]
When an image is captured by the SF system, a cassette equipped with a silver halide film and an X-ray screen is used as an X-ray image detector. After taking the X-ray image, the silver halide film is taken out of the cassette and developed by an automatic developing machine or the like. An image is drawn on the obtained processed film, and the image is observed on a light box (Schaukasten) equipped with a fluorescent lamp or the like. After the image is observed, the image may be kept in a predetermined place for a certain period of time, and may be taken out and observed as needed. Further, the image information can be digitized by a film digitizer, and the image can be processed to display the image separately, and the image information is stored as digital information.
[0115]
When photographing with a digital system, in the case of CR, a cassette containing a stimulable phosphor plate is used as an X-ray image detector, and a CR device integrated with a stimulable plate reader is used as an X-ray image. May be used as a detector. When the cassette is used, the X-ray image is read by setting the cassette in the image reading device after photographing. It is used particularly when an integrated photographing device such as a C-arm or a U-arm is used. In the case of the photostimulable plate reader integrated type, the X-ray source and the subject fixture are separately installed. When the FPD is used, there are a case where the X-ray source-subject fixture-FPD is integrated with the three elements, and a case where the X-ray source-subject fixture-FPD is installed independently and photographed. At this time, the FPD can be used as an automatic X-ray exposure device.
[0116]
As shown in FIG. 13, the X-ray image information obtained by the digital X-ray image detector of the phase contrast X-ray imaging apparatus 90 is subjected to image processing, CAD processing if necessary, The data is output to a soft copy or a hard copy for display, image signal storage, etc., and is provided for image diagnosis. The image information can be transmitted to a local network in a hospital facility, a network line with another medical facility or research facility, or an Internet line, and the image can be diagnosed in a remote place where the image information is transmitted. When transmitting such image information as digital information, it is preferable to conform to a protocol such as the DICOM standard.
[0117]
When digital image information is displayed in soft copy or hard copy, it is necessary for diagnosis such as patient data and medical history, medical information, distance R1 and distance R2, magnification ratio, type and name of X-ray image detector used, etc. It is preferable to output the information together with information necessary for medical affairs such as medication, address, and name. Further, it is preferable to output not only a phase contrast image but also any medical image such as a past X-ray image or a close contact imaging image, an X-ray CT image, an MRI image, an endoscope image, a fundus photograph image, or the like. In particular, when displayed as a soft copy, it is preferable to use a plurality of screens to display all image information and the like necessary for diagnosis. After the diagnosis is completed, it can be output as a hard copy and saved, or the hard copy can be provided to a necessary department. In addition, an image signal can be stored in a magneto-optical recording material or the like as an electric signal and read out when necessary to reproduce an image.
[0118]
The present invention can be applied to the techniques disclosed in JP-A-2001-238871, JP-A-2002-102215, and JP-A-2002-162705.
[0119]
【The invention's effect】
As described above, the inventions according to claims 1 to 16 are extremely useful in providing high-quality diagnostic images in a wide range of medical facilities.
[0120]
In particular, in imaging using a contrast agent, the amount of use of a dangerous contrast agent can be reduced, and this can be applied to panoramic imaging in dentistry. In addition to such conventional medical images for diagnosis, it can be used for sample tests and the like, and can be applied to nondestructive tests. As an application of a medical image, the present invention can be applied to not only a still image but also a medical moving image. This phase contrast image capturing technique can also be applied to X-ray CT capturing.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram illustrating refraction of an electromagnetic wave.
FIG. 2 is a diagram for explaining that an X-ray beam narrowed down into a point or a line is obliquely incident on a silicon single crystal surface to obtain a monochromatic X-ray beam by Bragg reflection.
FIG. 3 is a diagram for explaining that a phase contrast image is obtained by separating a subject from an X-ray detector without using an analyzer to enlarge a shift caused by small refraction of X-rays.
FIG. 4 is a diagram illustrating phase contrast imaging using a microfocus X-ray tube and not using Bragg reflection.
FIG. 5 is a diagram illustrating that when a focal size is large, a phase contrast image cannot be obtained due to blurred penumbra caused by the focal size.
FIG. 6 is a view for explaining that a coherence in the horizontal direction cannot be obtained with a molybdenum anode thermoelectron tube.
FIG. 7 is a diagram illustrating the strength of phase contrast.
FIG. 8 is a diagram illustrating that when a thermionic X-ray tube having a finite focal size is used, geometric instability due to blurring of penumbra occurs.
FIG. 9 is a diagram for explaining that a distance between a peak and a valley is widened by a phase contrast being on a blur due to geometrical unsharpness, and that an edge effect can be detected.
FIG. 10 is a diagram showing a simulation result of an X-ray intensity profile of edge enhancement.
FIG. 11 is a diagram illustrating an X-ray imaging system.
FIG. 12 is a diagram showing another embodiment of the X-ray imaging system.
FIG. 13 is a diagram illustrating an output of the X-ray imaging system.
[Explanation of symbols]
10. X-ray tube of X-ray source
11 X-ray image detector
12 subject fixture
20 Infrared light position detector
21 Drive motor
22 Operating device

Claims (16)

有限の大きさの開口から放射状に発散する干渉性のないX線を用いて拡大撮影を行ない、この拡大撮影の像面上の半影のボケの上に位相コントラストを生じせしめることを特徴とするX線画像撮影方法。Enlarged radiography is performed using non-coherent X-rays radiating radially from an aperture of finite size, and a phase contrast is generated on a blurred penumbra on the image plane of the magnified radiography. X-ray imaging method. X線焦点から被写体までの距離(R1)が0.2m以上で2.5m以下で使用する前記X線の波長(λ)が8pmから71pmのとき、0.16×10×λL<r<2.5×10−4m(250μm)である焦点サイズ2rである熱電子X線管を用いて、空間分解能が10−5m以上であるX線画像検出器を用いることを特徴とする請求項1に記載のX線画像撮影方法。When the distance (R1) from the X-ray focus to the subject is 0.2 m or more and 2.5 m or less, and the wavelength (λ) of the X-ray used is 8 pm to 71 pm, 0.16 × 10 6 × λL <r < An X-ray image detector having a spatial resolution of 10 −5 m or more using a thermionic X-ray tube having a focal size of 2r of 2.5 × 10 −4 m (250 μm). Item 1. The X-ray image capturing method according to Item 1. 前記X線画像検出器がスクリーン・フィルムシステム、あるいはデジタルX線画像撮影システムであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のX線画像撮影方法。3. An X-ray imaging method according to claim 1, wherein the X-ray image detector is a screen film system or a digital X-ray imaging system. X線焦点から被写体までの距離(R1)が0.2m以上で2.5m以下で使用する前記X線の波長(λ)が8pmから71pmのとき、0.16×10×λL<r<2.5×10−4m(250μm)である焦点サイズ2rである熱電子X線管を用いて、空間分解能が5×10−5m以上であるX線画像検出器を用いることを特徴とする請求項1に記載のX線画像撮影方法。When the distance (R1) from the focus of the X-ray to the object is 0.2 m or more and 2.5 m or less, and the wavelength (λ) of the X-ray used is 8 pm to 71 pm, 0.16 × 10 7 × λL <r < It is characterized by using an X-ray image detector having a spatial resolution of 5 × 10 −5 m or more using a thermionic X-ray tube having a focal size of 2r of 2.5 × 10 −4 m (250 μm). The X-ray imaging method according to claim 1. 前記X線画像検出器がデジタルX線画像撮影システムであることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のX線画像撮影方法。The X-ray imaging method according to claim 3, wherein the X-ray image detector is a digital X-ray imaging system. 前記像面上のボケの幅をBとし、前記位相コントラストによって生じるエッジ強調の幅をEとすると、9E≧Bであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のX線画像撮影方法。The width of the blur on the image plane is B, and the width of the edge enhancement caused by the phase contrast is E, 9E ≧ B, wherein 6E ≧ B. X-ray imaging method. 焦点サイズ50μm以上500μm以下の前記熱電子X線管を用いて、前記X線焦点から被写体までの距離(R1)が0.2m以上で2.5m以下、前記被写体から前記X線画像検出器までの距離が0.15m以上で2.5m以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のX線画像撮影方法。Using the thermionic X-ray tube having a focal size of 50 μm or more and 500 μm or less, a distance (R1) from the X-ray focus to the subject is 0.2 m or more and 2.5 m or less, and the distance from the subject to the X-ray image detector is The X-ray imaging method according to any one of claims 1 to 6, wherein the distance is 0.15 m or more and 2.5 m or less. 有限の大きさの開口から放射状に発散する干渉性のないX線を用いて拡大撮影を行なうとき、位相コントラストによって生ずるエッジ強調幅が半影のボケによって拡大されるX線画像をデジタルX線画像検出器で撮影し、このデジタルX線画像検出器面上の被写体の画像サイズより小さいサイズもしくは実寸あるいはそれに近い大きさで表示することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のX線画像撮影方法。When performing magnification photography using non-coherent X-rays radiating from an aperture of a finite size, an X-ray image in which the edge enhancement width caused by the phase contrast is magnified by the blur of a semi-shadow is converted to a digital X-ray image. 8. An image taken by a detector and displayed in a size smaller than the image size of the subject on the surface of the digital X-ray image detector, or the actual size or a size close to the actual size. 3. The X-ray image capturing method according to 1. 有限の大きさの開口から放射状に発散する干渉性のないX線を用いて拡大撮影を行ない、この拡大撮影の像面上の半影のボケの上に位相コントラストを生じせしめることを特徴とするX線画像撮影システム。Enlarged radiography is performed using non-coherent X-rays radiating radially from an aperture of finite size, and a phase contrast is generated on a blurred penumbra on the image plane of the magnified radiography. X-ray imaging system. X線焦点から被写体までの距離(R1)が0.2m以上で2.5m以下で使用する前記X線の波長(λ)が8pmから71pmのとき、0.16×10×λL<r<2.5×10−4m(250μm)である焦点サイズ2rである熱電子X線管を用いて、空間分解能が10−5m以上であるX線画像検出器を用いることを特徴とする請求項9に記載のX線画像撮影システム。When the distance (R1) from the X-ray focus to the subject is 0.2 m or more and 2.5 m or less, and the wavelength (λ) of the X-ray used is 8 pm to 71 pm, 0.16 × 10 6 × λL <r < An X-ray image detector having a spatial resolution of 10 −5 m or more using a thermionic X-ray tube having a focal size of 2r of 2.5 × 10 −4 m (250 μm). Item 10. An X-ray imaging system according to Item 9. 前記X線画像検出器がスクリーン・フィルムシステム、あるいはデジタルX線画像撮影システムであることを特徴とする請求項9または請求項10に記載のX線画像撮影システム。The X-ray imaging system according to claim 9 or 10, wherein the X-ray image detector is a screen film system or a digital X-ray imaging system. X線焦点から被写体までの距離(R1)が0.2m以上で2.5m以下で使用する前記X線の波長(λ)が8pmから71pmのとき、0.16×10×λL<r<2.5×10−4m(250μm)である焦点サイズ2rである熱電子X線管を用いて、空間分解能が5×10−5m以上であるX線画像検出器を用いることを特徴とする請求項9に記載のX線画像撮影システム。When the distance (R1) from the focus of the X-ray to the object is 0.2 m or more and 2.5 m or less, and the wavelength (λ) of the X-ray used is 8 pm to 71 pm, 0.16 × 10 7 × λL <r < It is characterized by using an X-ray image detector having a spatial resolution of 5 × 10 −5 m or more using a thermionic X-ray tube having a focal size of 2r of 2.5 × 10 −4 m (250 μm). The X-ray imaging system according to claim 9. 前記X線画像検出器がデジタルX線画像撮影システムであることを特徴とする請求項11または請求項12に記載のX線画像撮影システム。13. The X-ray imaging system according to claim 11, wherein the X-ray image detector is a digital X-ray imaging system. 前記像面上のボケの幅をBとし、前記位相コントラストによって生じるエッジ強調の幅をEとすると、9E≧Bであることを特徴とする請求項9乃至請求項13のいずれか1項に記載のX線画像撮影システム。14. The image processing apparatus according to claim 9, wherein 9E ≧ B, where B is a width of the blur on the image plane, and E is a width of edge enhancement generated by the phase contrast. 15. X-ray imaging system. 焦点サイズ50μm以上500μm以下の前記熱電子X線管を用いて、前記X線焦点から被写体までの距離(R1)が0.2m以上で2.5m以下、前記被写体から前記X線画像検出器までの距離が0.15m以上で2.5m以下であることを特徴とする請求項9乃至請求項14のいずれか1項に記載のX線画像撮影システム。Using the thermionic X-ray tube having a focal size of 50 μm or more and 500 μm or less, a distance (R1) from the X-ray focus to the subject is 0.2 m or more and 2.5 m or less, and the distance from the subject to the X-ray image detector is The X-ray imaging system according to any one of claims 9 to 14, wherein the distance is 0.15 m or more and 2.5 m or less. 有限の大きさの開口から放射状に発散する干渉性のないX線を用いて拡大撮影を行なうとき、位相コントラストによって生ずるエッジ強調幅が半影のボケによって拡大されるX線画像をデジタルX線画像検出器で撮影し、このデジタルX線画像検出器面上の被写体の画像サイズより小さいサイズもしくは実寸あるいはそれに近い大きさで表示することを特徴とする請求項9乃至請求項15のいずれか1項に記載のX線画像撮影システム。When performing magnification photography using non-coherent X-rays radiating from an aperture of a finite size, an X-ray image in which the edge enhancement width caused by the phase contrast is magnified by the blur of a semi-shadow is converted to a digital X-ray image. 16. An image taken by a detector and displayed in a size smaller than the image size of the subject on the surface of the digital X-ray image detector, or the actual size or a size close to the actual size. 2. The X-ray image capturing system according to 1.
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