以下、添付の図面を参照し、本発明の好適な一実施例を詳細に説明すれば、次の通りである。
以下、移動通信網を用いる移動通信端末(mobile phone)は、有線電話サービスを用いる有線電話サービス端末に対応する概念であって、便宜上、無線端末(wireless phone)という用語を使用する。したがって、ここで無線端末とは、移動通信端末に限定する。
図2は、本発明の一実施例に係る有無線電話連動サービスシステムの概念を説明するための網構成図である。
図2を参照すれば、本発明の一実施例に係る有無線電話連動サービスシステムは、公衆電話網(10)及び公衆移動通信網の基地局制御装置(40)に接続されてサービス登録された加入者に有線電話サービスと公衆/私設移動通信サービスとを提供する有無線連動装置(100)と、有無線連動装置(100)に連結して自己の通信領域内で私設移動通信サービスのための無線環境を提供する私設基地局装置(private BTS、以下、pBTSとする)(210)と、pBTS(210)を介して公衆/私設移動通信サービスが提供される無線端末(220、240、260)と、有線電話サービスが提供される有線電話サービス端末(230、250、270)とを含んでなる。
有無線連動装置(100)は、電話線を介して連結した有線電話サービス端末(230、250、270)に有線電話サービスを提供し、私設移動通信サービスの利用登録されている無線端末(220、240、260)にpBTS(210)を介して公衆/私設移動通信サービスを提供する。もちろん、私設移動通信サービスに登録されていない一般無線端末(不図示)にも公衆移動通信サービスを提供する。また、有線電話サービスと移動通信サービスを連動する有無線連動サービスを行う。
有無線連動装置(100)は、有線電話サービスを行う有線電話局の機能を含む。すなわち、有線電話サービスのための交換装置(不図示)を備えて有線電話サービスに登録された加入者に個別電話番号(例えば、02-XXX-YYYY)を付与し、加入者の宅内に設けられた有線電話サービス端末(230、250、270)まで連結した電話線を介して有線電話サービスを提供する。
有線電話サービスは、例えば韓国通信で電話局を介して加入者に提供する一般な有線電話サービスが該当するもので、基本的な発信サービスと着信サービスとを含んでインターネットサービスなどの多様な付加サービスが該当することができる。
また、最近、急激に拡散されているxDSL加入者回線サービスも該当することができる。
これにより、有無線連動装置(100)は、望ましくは従来の電話局に設けられている交換機と連動して具現されることができ、電話局に設けられている交換機を改良して具現されることもでき、私設交換機を有する私設交換網にも具現されることができる。
有無線連動装置(100)から有線電話サービスが提供されることができる有線電話サービス端末には、一般有線電話機(230、250)と、個人用コンピュータ(270)と、ホームネットワークのための多様な装備(不図示)等が該当することができる。一般有線電話機(230、250)には、電話線を介して連結した本体と、800MHz無線を用いる移動端末機とが含まれることができる。
一方、有無線連動装置(100)は、制限された通信領域(200)で私設移動通信網を運営する。
ここで、私設移動通信網とは、一般に多様な移動通信事業者(例えば、韓国では01X事業者)により全国的に運営されている公衆移動通信網と区別するためのもので、任意の地域に限定された数の基地局を設けて、その基地局が受け入れることができる限定された領域で自己の加入者等に良質のサービスを提供するための移動通信サービスを意味する。
したがって、このようなサービスの場合、任意の交換機事業者と移動通信装置事業者と連係して運営することもでき、既存の有線電話網を持っている事業者(例えば、韓国の場合、韓国通信)が移動通信装置を設けて具現することもできる。
このために有無線連動装置(100)は、移動通信サービスのための装置(不図示)を備えて移動通信電話サービスに登録された加入者に個別電話番号(Mobile Identifier Number:MIN)(例えば、02-CCC-DDDD)を付与し、自己の私設通信領域に位置した無線端末(230、250、270)にpBTS(210)を介して移動通信電話サービスを提供する。
もちろん、有無線連動装置(100)の移動通信サービスに登録された無線端末(230、250、270)は、公衆移動通信網のサービスに登録されて一般な公衆移動通信網を用いる移動通信サービスが提供されるので、該当移動通信事業者から別途の移動通信端末電話番号(MIN)(例えば、016-AAA-BBBB)が付与されている。
この際、有無線連動装置(100)で移動通信サービスに登録された無線端末に付与する個別電話番号は、有線電話番号形式(例えば、02-CCC-DDDD)を用いる。有線電話番号形式を用いることは、有線電話サービスを用いる外部加入者がPSTN(10)を経由して該当加入者に対する呼び出しをする場合、一般有線電話サービス加入者として認識させるためのものである。これにより、外部加入者は、該当加入者を呼び出す時、一般な有線電話サービス加入者を呼び出すようにすることができ、料金も一般有線電話サービス加入者に発信した時の料金で精算される。したがって、このような電話番号を仮想電話番号と称する。仮想電話番号とは、電話番号の形式は一般有線電話番号の形態であるが、これは、単に有無線連動装置(100)でソフトウェア的だけに生成された電話番号であり、電話線により任意の有線電話端末が連結した電話番号でない仮想の電話番号ということを意味する。
したがって、有無線連動装置(100)は、大きく3種類の加入者を有することができる。
先ず、有線電話サービスのみ用いる加入者である。この場合、加入者は有無線連動装置(100)から任意の有線電話番号を付与され、宅内まで設けられた電話線に有線端末を連結して有線電話サービスを用いる。
次には、移動通信サービスだけを用いる加入者である。この場合、加入者は、公衆移動通信網にも共に登録されている。したがって、この加入者の場合には、2種類の電話番号が付与される。一つは、公衆移動通信網で付与された電話番号であり、もう一つは、有無線連動装置(100)で付与された電話番号である。有無線連動装置(100)は、該当加入者に対して自己が付与した電話番号と公衆移動通信網事業者から付与された電話番号に対する情報をデータベースで保存している。
最後には、有線電話サービスと移動通信サービスを共に用いる加入者である。この場合、加入者は、無線連動装置(100)から任意の有線電話番号を付与され、宅内まで設けられた電話線に有線端末を連結して有線電話サービスを用いると共に、無線端末を用いて移動通信サービスも用いる加入者である。したがって、この加入者の場合には、3種類の電話番号が付与される。一つは、有線電話端末に付与された有線電話番号であり、もう一つは、公衆移動通信網で無線端末に対して付与された電話番号であり、もう一つは、有無線連動装置(100)で無線端末に付与された仮想電話番号である。これにより、有無線連動装置(100)は、該当加入者に対して上記3種類の電話番号情報をデータベースで保存している。
有無線連動装置(100)は、各加入者に対して差別されたサービスを提供できる。
一般有線電話サービスにみ用いる加入者には電話線を介して一般な有線電話サービスによる発信着信サービスを提供する。
移動通信サービスのみ用いる加入者には無線端末を介して発信要請がある場合、該当無線端末からコールラID(Caller ID)が公衆移動通信網から付与されたMIN(016-AAA-BBBB)に送られてくることにより、仮想電話番号(02-CCC-DDDD)に変換してPSTN(10)を介して変換されたコールラIDを伝送する。これにより、外部の加入者は、該当呼に対して仮想電話番号をコールラID情報として受信する。
有線電話サービスと移動通信サービスを共に用いる加入者には、多重着信機能を提供できる。多重着信機能とは、有線電話サービス端末と無線端末に同時にリング信号が伝達されるようにするものである。
すなわち、外部から有線電話サービス端末(02-XXX-YYYY)の電話番号が呼び出される場合、電話線を介してその有線電話番号に該当する有線電話端末にリング信号を伝送すると共に、該当有線電話番号を有する加入者に登録された仮想電話番号を検索してpBST(210)を介して該当無線端末を呼び出すものである。また、pBST(210)を介して該当無線端末を呼び出すにも拘わらず該当無線端末から応答がない場合には、私設通信サービス領域にないものと判断し、公衆移動通信網を経由して公衆移動通信網のBTS(50)を介して該当無線端末を呼び出す。
この場合、有無線連動装置(100)は、各電話番号に対するデータベースを持っていなければならない。例えば、任意の電話番号に対して多重着信可否、多重着信が設定されている場合には、該当有線電話番号別仮想電話番号、公衆移動通信網の電話番号別仮想電話番号に対するデータベースを持っていなければならない。
また、このデータベースを用いて任意の内線加入者から内線または外部加入者に対する呼連結要請がある場合や、任意の外部加入者から内線加入者を呼び出す場合、該当する呼連結サービスを行うことができる。
すなわち、無線端末(220、240、260)が移動通信サービスが提供されることができるように、有無線連動装置(100)に利用登録されていれば、有無線連動装置(100)は、pBTS(210)を介して無線端末(220、240、260)に移動通信サービスを提供する。
また、有無線連動装置(100)は、PSTN(10)との有線通信サービスも行う。一例として、有無線連動装置(100)は、自己にサービス登録された無線端末がサービス登録されていない無線端末(不図示)と通信を望めば、PSTN(10)を経由して公衆移動通信網に接続して該当無線端末と通信路を設定して通話が可能なようにする。
また、有無線連動装置(100)は、サービス登録された無線端末(220、240、260)が内線加入者でない公衆網加入者(11)と通話することを望めば、PSTN(10)を介して公衆網加入者と通信路を設定することにより通話が可能なようにする。
一方、pBTS(210)は、自己の通信領域(以下、モバイルゾーンとする)(200)内で有無線連動装置(100)に私設移動通信サービスの利用が登録されている無線端末(220、240、260)が無線通信路の設定を要請する場合に無線通信路を構成し、無線資源を管理することによって公衆/私設移動通信サービスを提供する。
また、私設移動通信サービスに登録されていない無線端末に対しては、公衆移動通信網を介して公衆移動通信サービスを提供する。
また、無線端末(220、240、260)が有無線連動装置(100)を介して私設移動通信サービスの利用登録がされている他の無線端末(220、240、260)と、または有線電話サービス端末(230、250、270)と通話サービスを提供されることができるようにする。
すなわち、pBTS(210)は、有無線連動装置(100)に移動通信サービスの利用登録がされている無線端末(220、240、260)が無線通信路設定を要請する場合には、無線通信路を設定して通話が可能なようにし、有無線連動装置(100)に私設移動通信サービスの利用登録がされていない無線端末(不図示)が無線通信路設定を要請する場合には、BSC(40)を介して公衆移動通信網を用いるようにする。
このように構成された有無線連動サービスシステムのサービス運用のためには、次のような手順が必要である。
先ず、任意の内線加入者から有無線サービスのための加入者登録申請を受ける。加入者登録申請時、要求される情報としては加入者の身上情報、決済情報、有線端末の電話番号、移動通信端末の個別電話番号、移動通信端末の仮想有線電話番号などが要求されることができる。ここで、身上情報には氏名、住所、住民登録番号などが該当することができる。
加入者登録申請によって一つ以上の有線端末等及び公衆/私設移動通信端末等に対して有線電話番号を付与して内線加入者別に有無線サービス登録を行う。
有無線サービスを登録する時は、内線網を構成する有線端末に付与された有線電話番号と、公衆/私設移動通信端末に付与された有線電話番号と、公衆/私設移動通信端末が公衆移動通信網から付与された個別電話番号(MIN)を内線加入者情報としてデータベースに登録する手順を行う。
次に、任意の有線電話番号に対して、その有線電話番号が端末が連結した有線電話番号なのか、端末が連結していない有線電話番号なのかを表す第1識別情報、その有線電話番号が同時着信サービスを用いるのかの可否を表す第2識別情報、同時着信機能により呼び出される公衆/私設移動通信端末の有線電話番号をデータベースに登録する過程を行う。このような登録過程を終わると、任意の有線電話番号が呼び出される場合、該当有線電話番号に該当する有線端末を呼び出し、有線電話番号に連動して同時に呼び出される公衆/私設移動通信端末がある場合、移動通信網を介して該当公衆/私設移動通信端末を呼び出す。内線加入者別に有無線サービスの利用に係る課金を行う手順を行うことができる。課金時、私設移動通信網を用いる場合には内線課金料率を適用し、公衆移動通信網を用いる場合には外線課金料率を適用することもできる。
図3は、図2に示す有無線連動装置の一実施例に係る有無線電話連動サービスシステムの概念を説明するためのシステム構成図である。
図3を参照すれば、有無線連動装置(100)は、有線交換機(111)とモバイルゲートウェイ(MobileG/W)(112)と、pBSC(113)とで構成される。
有線交換機(111)は、有線電話網をサービスする交換システムであり、モバイルゲートウェイ(112)は、有無線加入者に発生される呼を処理するシステムである。pBSC(113)は、モバイルゲートウェイ(112)とpBTS(210)とを連結させ、一般な公衆移動通信サービスのために公衆移動通信網のBSC(40)にも連結する。
一実施例では、モバイルゲートウェイ(112)を有線交換機(111)と連動される交換機として用いた例として、公衆電話網(PSTN)(10)は有線交換機(111)の局線インターフェース(Trunk)にN0.7シグナルリングを介して連結する。
有線交換機(111)は、内線加入者カード(SLC:Subscriber Line Card)インターフェースがモバイルゲートウェイ(112)の局線インターフェース(Trunk)にE1シグナルリングを介して連結する。ここで、E1は32タイムスロットを持つ2.048Mbpsデジタルラインのためのヨーロッパ標準である。もう一つの例としては、T1は24チャネル1.544Mbpsデジタルラインのためのヨーロッパ標準であり、T3(DS3)は44.736Mbpsで動作するデジタルシグナルレベル3である。
すなわち、有線交換機(111)は、有線電話サービスのために任意の加入者に対して有線電話番号を割り当てる場合、有線電話番号が割り当てられたSLCインターフェースを加入者の有線電話端末(250)に電話線を介して直接連結するものでなく、一旦、SLCインターフェースをモバイルゲートウェイ(112)の局線インターフェースに連結してモバイルゲートウェイ(112)に送る。
モバイルゲートウェイ(112)は、局線インターフェースを介して受けた有線交換機(111)の有線電話サービス内線加入者のラインを自己のSLCインターフェースに割り当てて電話線を介して該当有線電話端末(250)まで連結させる。
これにより、有線電話端末(250)は、モバイルゲートウェイ(112)のSLCインターフェースと局線インターフェースを経由して有線交換機(111)のSLCインターフェースに連結される。したがって、有線電話端末(250)は、通話のために受話器をフックオフする場合、有線電話交換機(111)で提供する発信音を聞くようになる。
また、有線交換機(111)は、自己の内線加入者に有線電話サービスを提供することによって、SLCインターフェースが受け入れることができる範囲内で、各加入者に有線電話番号を割り当てることができる。有線交換機(111)は、内線加入者等に付与された有線電話番号を含むデータベースを備えることができる。このデータベースは、メモリー内に具現される。
ここで、有線電話番号は、その終端に有線電話端末(250)が連結した一般に用いる有線電話番号と、有線電話端末(250)が連結しないで単に電話番号のみ割り当てられた仮想有線電話番号とが有り得る。
しかし、有線交換機(111)側面では、一般有線電話番号と仮想有線電話番号とを別途に区分していない。なぜならば、有線交換機(111)は、任意の内線加入者に対する電話番号をSLCインターフェースに割り当て、SLCインターフェースを介してモバイルゲートウェイ(112)の局線インターフェースに送ることでその役割が終わることによって、割り当てられた電話番号の終端に有線電話端末(250)を連結したり、連結しないことは、モバイルゲートウェイ(112)で関与する事項であり、有線交換機(111)は、単に同一に内線加入者情報として管理すればよい。
一方、モバイルゲートウェイ(112)は、E1シグナルリングを介してpBSC(113)に連結し、有線交換機(111)の有線電話サービスとpBSC(113)の移動通信サービスを連動する機能を行う。
すなわち、モバイルゲートウェイ(112)がE1シグナルリングを介してpBSC(113)に連結して割り当てる回線は、無線端末に関連したものである。
モバイルゲートウェイ(112)は、有線交換機(111)から付与された有線電話番号に対するデータベース(112b)を持っているようになる。このデータベース(112b)は、メモリー(112a)に具現されることができる。すなわち、このデータベースは、図4に示すように各電話番号別に仮想電話番号であるのかの可否を表す情報と、多重着信サービスに登録されたのかの可否を表す情報とが保存される。
例えば、仮想電話の可否を表すフィールドに0に設定されていれば、有線端末が連結した有線電話番号であり、1に設定されていれば、この電話番号は無線端末の仮想電話番号であることを表す。
一方、多重着信の可否を表すフィールドに0に設定されていれば、該当有線電話番号に該当する有線電話端末を呼び出す既存のサービスに限定されることを表すものであり、1に設定されていれば、多重着信を行うことができるサービスに登録されていることを表すものである。
これにより、モバイルゲートウェイ(112)は、多重着信サービスが登録された任意の有線電話番号が呼び出される場合、その有線電話番号と同時に呼び出される無線端末に該当する仮想有線電話番号に対する具体的な情報が必要なことによって、pBSC(113)にその情報を要請する。
pBSC(113)から該当有線電話番号に連結した無線端末の仮想電話番号に対する情報を受信すれば、自己のデータベースで該当仮想電話番号を探してその仮想電話番号に該当する無線端末をpBSC(113)及びpBST(210)を介して呼び出す。
一方、モバイルゲートウェイ(112)は、pBSC(113)から任意の無線端末から発信サービス要請を受けた場合、発信番号と該当無線端末から受信される無線端末のコールラIDを有線交換機(111)に伝達する。
この際、有線交換機(111)に伝達する無線端末のコールラIDは、その無線端末に付与された仮想有線電話番号(例えば02-CCC-DDDD)となる。これにより、有線交換機(111)は、そのコールラIDを送り該当発信番号の加入者を呼び出す。
この際、発信番号の加入者は、有線交換機(111)の内部加入者ともなり得、PSTN(10)を介して呼び出すことができる外部加入者ともなり得る。
pBSC(113)は、公衆用移動通信システムにおけるBSCに対応する機能、すなわち、無線リンク制御、ハンドオフ機能等を行う。
pBSC(56)は、pBTS(210)を制御して公衆用移動通信網と私設用移動通信網サービスを支援するための加入者の呼処理及びその他の付加サービスの分析及びモバイルゲートウェイ(112)との連動のための諸般インターフェースを処理する。
このために、私設用移動通信サービスを提供されるようとする場合には、無線端末の加入者が発信電話番号にサービス区別のために、予め設定した識別情報を添加するようにする。
したがって、pBSC(113)は、この識別情報を用いて発呼が公衆用移動通信サービスを要求する呼であるのか、そうでなければ私設用移動通信サービスを要求する呼であるのかを区別するようにする。
すなわち、pBTS(210)から伝達された無線端末の発呼が公衆用移動通信サービスを要請する発呼であるのか、そうでなければ私設用移動通信サービスを要請する発呼であるのかを判別し、公衆用移動通信サービス発呼であれば、公衆移動通信網のBSC(40)にクリアにバイパスさせ、私設用移動通信サービス発呼であれば、私設用移動通信サービスが提供されるようにモバイルゲートウェイ(112)に伝達する。
一例として、使用者が無線端末を介して電話番号"#212"を入力すれば、pBSC(113)は、私設移動通信サービスを用いることを望む識別字"#"が含まれているので、私設移動通信サービスを用いることを望むものと判断し、モバイルゲートウェイ(112)に電話番号"212"を含んだ通話要請信号を伝送して内線番号"212"の内線加入者と通話が可能なようにする。
また、使用者が電話番号"#02-212-8866"を入力すれば、pBSC(113)は、私設移動通信サービスを用いることを望む識別字"#"が含まれているので、私設移動通信サービスを用いることを望むものと判断し、モバイルゲートウェイ(112)に電話番号"02-212-8866"を含んだ通話要請信号を伝送して有線交換機(111)を介して公衆電話網を介して電話番号"02-212-8866"の公衆電話網加入者と通話が可能なようにする。
また、使用者が電話番号"#016-212-8866"を入力すれば、pBSC(113)は、私設移動通信サービスを用いることを望む識別字"#"が含まれているので、私設移動通信サービスを用いることを望むものと判断し、モバイルゲートウェイ(112)に電話番号"016-212-8866"を含んだ通話要請信号を伝送して有線交換機(111)を介して公衆電話網を経由した公衆移動通信網を介して"016-212-8866"の公衆移動通信サービス加入者と通話が可能なようにする。
また、pBSC(113)は、図5に示すように、任意の無線端末に公衆移動通信網で付与したMIN番号(例えば、016-AAA-BBBB)と、その無線端末に付与された仮想有線電話番号(例えば、02-CCC-DDDD)に対するデータベース(113b)を備えている。
すなわち、データベース(113b)は、任意の無線端末の各MIN番号別に仮想有線番号が存在するのかの可否を表す情報と、該当仮想有線番号がある場合には、その有線番号情報が保存される。
例えば、仮想有線番号の存在可否を表すフィールドに0に設定されていれば、仮想有線番号がないものであり、1に設定されていれば、MIN番号に該当する仮想有線電話番号があることを表し、それに該当する仮想有線電話番号が保存されている。
したがって、モバイルゲートウェイ(112)で仮想有線電話番号が呼び出される場合にも該当無線端末を呼び出すことができる。
一方、任意の無線端末がpBTS(210)を介して発信サービスを要請する時は、大きく2つの場合に区分することができる。
先ず、私設移動通信サービスを用いて発信を要請する場合が有り得る。このような場合、pBTS(210)から伝達されるコールラIDに公衆移動通信網に付与されたMIN番号が送られてくることにより、図5に示すデータベースを参照してコールラIDを仮想有線電話番号に変換してモバイルゲートウェイ(112)と有線交換機(111)とを介して送る。
一方、私設移動通信サービスを利用しない場合には、pBTS(210)から伝達されるコールラIDに公衆移動通信網に付与されたMIN番号が送られてくることにより、そのコールラIDをそのままに公衆移動通信網のBSC(40)に伝達する。
また、pBSC(113)は、メモリー(113a)に多重着信サービスのためのデータベース(113c)を管理している。すなわち、宅内に設けられた有線電話端末中に多重着信が設定された有線電話番号(例えば、02-XXX-YYYY)と該当有線電話番号の呼び出し時に、同時に呼び出される無線端末に付与された仮想有線電話番号に対するデータベース(113c)を管理している。
これにより、モバイルゲートウェイ(112)で多重着信が設定された有線電話番号(例えば、02-XXX-YYYY)に対して多重設定された仮想有線電話番号を問い合わせる場合、データベース(113c)で該当有線電話番号(例えば、02-XXX-YYYY)を検索し、その有線電話番号にリンクされた仮想電話番号(02-CCC-DDDD)を探してモバイルゲートウェイ(112)に応答することができる。
すなわち、多重着信サービスのために、モバイルゲートウェイ(112)とpBSC(113)との各々にデータベース(112b、113c)が構築されている。モバイルゲートウェイ(112)に構築されているデータベース(112b)には、任意の有線電話番号が多重着信されたのかの可否と、各無線端末に付与された仮想有線電話番号に対する情報が保存されている。
一方、pBSC(113)に構築されているデータベース(113c)には、多重着信が設定された任意の有線電話番号と、その有線電話番号に多重着信で呼び出される無線端末の仮想有線電話番号に対する情報が保存されている。データベース(113b)とデータベース(113c)とは一つのデータベースで具現されることもできる。
このように構成された有無線連動装置(100)では、有線電話端末に対する有線電話サービスだけでなく、仮想有線電話の呼び出し時、指定された無線端末への着信が可能である。また、有線電話の呼び出し時、モバイルゲートウェイ(112)で有無線同時呼び出しを起こして望む端末に着信できる。
PSTN(10)から仮想有線電話に対する呼び出しがある場合、有線交換機(111)は、モバイルゲートウェイ(112)を呼び出す。モバイルゲートウェイ(112)は、仮想有線電話番号に対応してpBSC(113)とpBTS(210)とを介してモバイルゾーン(200)内の無線端末を呼び出す。
また、その無線端末で着信応答が来れば、呼び出し呼を連結させる。着信応答が来なければ、有線電話サービス手順によってサービスを終了する。
図6は、図3に示す有無線電話連動システムで有線電話の呼び出し時、該当有線電話または無線端末を呼び出す手順を示す。
図3に示す着信経路(P1、P2)を参照して着信手順を説明する。
任意の加入者端末機(11)がPSTN(10)を介して任意の有線電話番号を呼び出す場合、有線交換機(111)は、PSTN(10)を介して該当有線電話番号を呼び出され(S1)、その呼び出された電話番号が有線加入者番号なのかの可否を判断する(S2)。判断結果、有線加入者番号である場合、有線加入者回線を介してモバイルゲートウェイ(112)に伝達する(S3)。一方、判断結果、有線加入者番号でない場合、無線端末に配分された仮想加入者回線を選択してモバイルゲートウェイ(112)に伝達する(S4)。
モバイルゲートウェイ(112)は、有線交換機(111)から伝達された電話番号を分析する。先ず、モバイルゲートウェイ(112)は、自己が持っている図4に示すデータベース(112b)で該当電話番号が多重着信番号なのかの可否を判断する(S5)。判断結果、多重着信番号でない場合には、有線加入者に呼を分配する(S6)。すると、これにより有線端末(250)が応答する(S7)。
一方、多重着信番号なのかの可否を判断した結果、多重着信番号である場合には、先ず有線加入者に呼を分配する(S8)(P1)。また、pBSC(113)に該当有線番号に指定された仮想有線電話番号を要求する(S9)。モバイルゲートウェイ(112)でpBSC(113)に仮想有線電話番号を要求することは、モバイルゲートウェイ(112)のデータベース(112b)には任意の有線端末に対して多重着信が設定されてあるのかの可否だけを知らせる情報のみ保存されているためである。
一方、pBSC(113)には、その有線番号に対して多重着信が設定された該当無線端末に対する直接的な情報を保存していることによって、モバイルゲートウェイ(112)からpBSC(113)に多重着信される無線端末に該当する仮想有線電話番号を要求するものである。
これにより、pBSC(113)は、自己のデータベース(113c)で該当有線電話番号に対する仮想有線電話番号を検索し、仮想有線電話番号をモバイルゲートウェイ(112)に提供する。モバイルゲートウェイ(112)は、pBSC(113)とpBTS(210)とを介して該当無線端末(220)に呼を分配する(S10)(P2)。すると、これにより有線端末(250)や無線端末(220)のうち、一つが応答する(S11)。また有線端末が無応答時には、無線端末でモバイルゾーン(200)のどこでも着信サービスを受けることができる。
一方、有線加入者番号なのかの可否を判断した時(S2)、その判断結果、有線加入者番号でない場合には、モバイルゲートウェイ(112)は、無線端末(220)に配分された仮想加入者回線を選択してモバイルゲートウェイ(112)に伝送してpBSC(113)とpBTS(210)とを介して該当無線端末に呼を分配する(S12)。これにより、該当無線端末(220)が応答する(S13)。
図7は、無線端末加入者が外部加入者に発信する手順を示し、図8は、無線端末加入者が内部加入者に発信する手順を示し、図9は、無線端末加入者が外部加入者、または内部加入者に発信する流れ図である。
図7の着信経路(P3)と図8の着信経路(P4)とを参照し、図9の着信手順を説明する。
無線端末(220)(例えば、016-AAA-BBBB)で相手の番号(例えば、031-ZZZ-ZZZZZ、または02-XXX-XXXX)を呼び出す(S21)。無線端末(220)で発生された発呼は、pBTS(210)とpBSC(113)とを経てモバイルゲートウェイ(112)に伝達する(S22)。
この際、pBSC(112)は、無線端末に付与されたコールラID(Caller ID)(016-AAA-BBBB)を無線端末に付与された仮想有線番号(例えば、02-CCC-DDDD)に変更する(S23)。この際、コールラIDの変更は、図5に示すデータベース(113b)を参照する。
モバイルゲートウェイ(112)では、無線端末から送られた発信番号が外部発信番号なのかの可否を判断する(S24)。外部発信番号である場合には、メッセージにコールのみ保存して有線交換機(111)に伝達する。有線交換機(111)は、PSTN(10)を介して該当電話番号の外部加入者を呼び出す(P3)(S26)。
一方、モバイルゲートウェイ(112)で外部発信番号なのかの可否を判断した時(S24)、その判断結果、外部発信番号でない場合、モバイルゾーン(200)内の内部加入者(220、240、260)を呼び出す(P4)(S27)。
この際、課金処理は、有線交換機(111)に連結した課金装備(不図示)を介して課金可能となる。この際、モバイルゾーン(200)内で有無線連動装置(100)でなされる内部加入者間の通話には別途の課金をせずに、無料で運営することもできる。このような場合、加入者は、別途の課金無しに内部加入者等間に通話をできる。
図10及び図11は、モバイルゾーンに不在時に着呼が再ルーティング(Re-routing)される手順を示す。
図10の着信経路(P5、P6、P7A)を参照し、図11の再ルーティング手順を説明する。
任意の外部加入者端末機(11)がPSTN(10)を介して任意の有線電話番号を呼び出す場合、有線交換機(111)は、PSTN(10)を介して該当有線電話番号を呼び出され、その呼び出された電話番号が有線加入者番号なのかの可否を判断する(S31)。判断結果、有線加入者番号である場合、有線加入者回線を介してモバイルゲートウェイ(112)に伝達する(S32)。一方、判断結果、有線加入者番号でない場合、無線端末に配分された仮想加入者回線を選択してモバイルゲートウェイ(112)に伝達する(S33)。
モバイルゲートウェイ(112)は、有線交換機(111)から伝達された電話番号を分析する。この際、モバイルゲートウェイ(112)は、図4に示すようなデータベースを持っている。モバイルゲートウェイ(112)は、そのデータベース(112b)で該当電話番号が多重着信番号なのかの可否を判断する(S34)。判断結果、多重着信番号でない場合には、有線電話端末のみ呼び出す場合であるため、有線加入者に呼を分配する(S35)。一方、判断結果、多重着信番号である場合、先ず有線加入者に呼を分配する(S36)。次に、モバイルゲートウェイ(112)ではpBSC(113)に仮想番号を要求し、pBSC(113)から該当有線電話番号に対する仮想番号を提供されてpBSC(113)とpBTS(210)とを介して該当無線端末(220)に呼を分配する(S37)。一方、モバイルゲートウェイ(112)は、無線端末に配分された仮想加入者回線を介して有線電話番号を受けた場合には、pBSC(113)とpBTS(210)とを介して該当無線端末(220)に呼を分配する。
次に、有線端末(250)や無線端末(220)中の一つでもモバイルゾーン(200)内で応答する場合、それによって呼処理を行い、そうでない場合には、モバイルゾーン(200)に加入者が不在なのかの可否を判断する(S38)。モバイルゾーン(200)で有線端末(250)や無線端末(220)の応答がないことによって、モバイルゾーン(200)に不在と判断される場合、モバイルゲートウェイ(112)では、有線交換機(111)と、PSTN(10)と、CDMA網(20)とを介して公衆移動通信網内のBTS(50)を介して公衆移動通信網内の無線端末(50a)を呼び出す (S39)。一方、万一、加入者がモバイルゾーン(200)内にある場合であるが、応答がない場合には"加入者が電話を受けることができない状況ですので、次に電話をかけて下さい"等の音声案内メッセージを送出できる(S40)。
<第2実施例>
図12は、図2に示す有無線連動装置の他の実施例に係る有無線電話連動サービスシステムの概念を説明するためのシステム構成図である。
図12を参照すれば、有無線連動装置(100)は、有線交換機(121)とモバイルゲートウェイ(MobileG/W)(122)と、pBSC(123)とで構成される。
図面においてpBTS(210)を含むモバイルゾーン(200)に対する説明は、図2の説明と同様であるので、省略する。
実施例では、モバイルゲートウェイ(122)をタンデム用交換機として用いた例として、公衆電話網(PSTN)(10)は、モバイルゲートウェイ(122)の局線インターフェース(Trunk)にN0.7シグナルリングを介して連結する。
有線交換機(121)は、モバイルゲートウェイ(122)の局線インターフェース(Trunk)にN0.7シグナルリングを介して連結し、モバイルゾーン(200)外の加入者等に有線電話サービスを提供するために設置される。
有線交換機(121)は、モバイルゾーン(200)外の加入者に有線電話網をサービスするシステムであり、モバイルゲートウェイ(122)は、モバイルゾーン(200)内の有無線加入者に発生される呼を処理するシステムである。
すなわち、モバイルゲートウェイ(122)は、モバイルゾーン(200)内の有無線加入者(220-270)に有線電話網サービス及び移動通信サービスのための呼処理を行い、有線交換機(121)は、モバイルゾーン(200)外の有線加入者(不図示)に有線電話サービスを提供するシステムである。
例えば、大規模なアパート団地を対象として電話局が設置される場合、pBTS(210)が設けられ、そのpBTS(210)により移動通信サービスを提供できるモバイルゾーン(200)内に位置したアパート団地に居住している有無線加入者と、pBTS(210)が設置されていないので、移動通信サービスを提供することができず、一般な有線電話サービスのみを提供できるモバイルゾーン(200)外に位置したアパート団地に居住している有線電話サービス加入者が有り得る。
このように大規模なアパート団地の場合には、加入者数が多さによって一つのモバイルゲートウェイ(122)でモバイルゾーン(200)内の加入者とモバイルゾーン(200)外の領域にある加入者に有線電話サービスを提供するには交換機の容量上、許されない場合がある。
したがって、モバイルゾーン(200)内の有無線電話加入者の場合には、モバイルゲートウェイ(122)で該当通信サービスを提供し、モバイルゾーン(200外の領域にある加入者には別途の有線交換機(121)を介して該当通信サービスを提供しようとするものである。
これにより、PSTN(10)を介して任意の有線電話番号に対する呼び出しがある場合、モバイルゲートウェイ(122)は、電話番号が自己の内線加入者に対する着呼であるのかの可否を判断し、判断結果、内線着呼でない場合、例えばモバイルゾーン(200)外の領域にある加入者電話番号である場合にはタンデム呼で有線交換機(121)に伝達し、有線交換機(121)で該当サービスを提供するようにする。
pBSC(123)は、モバイルゲートウェイ(122)とpBTS(210)を連結させ、一般な公衆移動通信サービスのために、公衆移動通信網のBSC(40)にも連結する。
すなわち、モバイルゲートウェイ(122)は、有線電話サービスのために任意の加入者に対して有線電話番号を割り当てる場合、有線電話番号が割り当てられるSLCインターフェースを加入者の有線電話端末(250)に電話線を介して直接連結する。したがって、有線電話端末(250)は、通話のために受話器をフックオフする場合、モバイルゲートウェイ(122)で提供する発信音を聞くようになる。
また、モバイルゲートウェイ(122)は、自己の内線加入者に有線電話サービスを提供することによって、SLCインターフェースが受け入れることができる範囲内で各加入者に有線電話番号を割り当てることができる。
ここで、有線電話番号は、その終端に有線電話端末(250)が連結した一般に用いる有線電話番号と、有線電話端末(250)が連結しないで単に電話番号のみが割り当てられた仮想有線電話番号とが有り得る。
一方、モバイルゲートウェイ(122)は、E1シグナルリングを介してpBSC(123)に連結し、pBSC(123)の移動通信サービスを連動する機能を行う。
このために、モバイルゲートウェイ(122)は、メモリー(122a)に有線電話番号に対するデータベース(122b)を持っている。すなわち、このデータベース(112b)は、図4に示すように各電話番号別に仮想電話番号であるかの可否を表す情報と、多重着信サービスに登録されたのかの可否を表す情報が保存される。
例えば、仮想電話可否を表すフィールドに0に設定されていれば、有線端末が連結した有線電話番号であり、1に設定されていれば、この電話番号は、無線端末の仮想電話番号であることを表す。
一方、多重着信の可否を表すフィールドに0に設定されていれば、該当有線電話番号に該当する有線電話端末を呼び出す既存のサービスに限定されるのを表すことであり、1に設定されていれば、多重着信を行うことができるサービスに登録されていることを表すものである。
これにより、モバイルゲートウェイ(122)は、多重着信サービスが登録された任意の有線電話番号が呼び出される場合、その有線電話番号と同時に呼び出される無線端末に該当する仮想有線電話番号に対する具体的な情報が必要なことによって、pBSC(123)にその情報を要請する。
pBSC(123)から該当有線電話番号に連結した無線端末の仮想電話番号に対する情報を受信すれば、該当仮想電話番号をpBSC(123)に呼び出し、pBSC(123)はデータベース(123b)でその仮想電話番号に対する無線端末電話番号を探して該当無線端末をpBST(210)を介して呼び出す。
一方、モバイルゲートウェイ(122)は、pBSC(123)から任意の無線端末から発信サービス要請を受けた場合、発信番号と該当無線端末から受信される無線端末のコールラIDを送り該当発信番号の加入者を呼び出す。
この際、モバイルゲートウェイ(122)に伝達する無線端末のコールラIDは、その無線端末に付与された仮想有線電話番号(例えば、02-CCC-DDDD)となる。
この際、発呼の加入者は、モバイルゲートウェイ(122)の内部加入者ともなり得、PSTN(10)を介して呼び出すことができる外部加入者ともなり得る。
pBSC(123)は、公衆用移動通信システムにおけるBSCに対応する機能、すなわち、無線リンク制御、ハンドオフ機能等を行う。
pBSC(123)は、pBTS(210)を制御して公衆用移動通信網と私設用移動通信網サービスを支援するための加入者の呼処理、及びその他の付加サービスの分析及びモバイルゲートウェイ(122)との連動のための諸般インターフェースを処理する。
このために私設用移動通信サービスを提供されようとする場合には、無線端末の加入者が発信電話番号にサービス区別のために、予め設定した識別情報を添加するようにする。
したがって、pBSC(123)は、この識別情報を用いて発呼が公衆用移動通信サービスを要求する呼であるのか、そうでなければ私設用移動通信サービスを要求する呼であるのかを区別する。
すなわち、pBTS(210)から伝達された無線端末の発呼が、公衆用移動通信サービスを要請する発呼であるのか、そうでなければ私設用移動通信サービスを要請する発呼であるのかを判別し、公衆用移動通信サービス発呼であれば、公衆移動通信網のBSC(40)にクリアにバイパスさせ、私設用移動通信サービス発呼であれば、私設用移動通信サービスが提供されるようにモバイルゲートウェイ(122)に伝達する。
一例として、使用者が無線端末を介して電話番号"#212"を入力すれば、pBSC(123)は、私設移動通信サービスを用いることを望む識別字"#"が含まれているので、私設移動通信サービスを用いることを望むものと判断し、モバイルゲートウェイ(122)に電話番号"212"を含んだ通話要請信号を伝送して内線番号"212"の内線加入者と通話が可能なようにする。
また、使用者が電話番号"#02-212-8866"を入力すれば、pBSC(123)は、私設移動通信サービスを用いることを望む識別字"#"が含まれているので、私設移動通信サービスを用いることを望むものと判断し、モバイルゲートウェイ(122)に電話番号"02-212-8866"を含んだ通話要請信号を伝送してPSTN(10)を介して電話番号"02-212-8866"の公衆電話網加入者と通話が可能なようにする。
また、使用者が電話番号"#016-212-8866"を入力すれば、pBSC(123)は、私設移動通信サービスを用いることを望む識別字"#"が含まれているので、私設移動通信サービスを用いることを望むものと判断し、モバイルゲートウェイ(122)に電話番号"016-212-8866"を含んだ通話要請信号を伝送してPSTN(10)を経由して"016-212-8866"の公衆移動通信サービス加入者と通話が可能なようにする。識別字は、"#"以外にも他のものが用いられることができる。
また、pBSC(123)は、図5に示すように、任意の無線端末に公衆移動通信網で付与したMIN番号(例えば、016-AAA-BBBB)と、その無線端末に付与された仮想有線電話番号(例えば、02-CCC-DDDD)とに対するデータベース(123c)を備えている。
すなわち、データベース(123c)は、任意の無線端末の各MIN番号別に仮想有線番号が存在するのかの可否を表す情報と、該当仮想有線番号がある場合には、その有線番号情報が保存される。
例えば、仮想有線番号の存在可否を表すフィールドに0に設定されていれば、仮想有線番号がないものであり、1に設定されていれば、MIN番号に該当する仮想有線電話番号があることを表し、それに該当する仮想有線電話番号が保存されている。
したがって、モバイルゲートウェイ(122)で仮想有線電話番号が呼び出される場合にも該当無線端末を呼び出すことができる。
一方、任意の無線端末がpBTS(210)を介して発信サービスを要請する時は、大きく2つの場合に区分されることができる。
先ず、私設移動通信サービスを用いて発信を要請する場合が有り得る。このような場合、pBTS(210)から伝達されるコールラIDに公衆移動通信網に付与されたMIN番号が送られてくることにより、図5に示すデータベース(123c)を参照してコールラIDを仮想有線電話番号に変換してモバイルゲートウェイ(122)に送る。
一方、私設移動通信サービスを利用しない場合には、pBTS(210)から伝達されるコールラIDに公衆移動通信網に付与されたMIN番号が送られてくることにより、そのコールラIDをそのままに公衆移動通信網のBSC(40)に伝達する。
また、pBSC(123)は、多重着信サービスのためのデータベース(123c)を管理している。すなわち、宅内に設けられた有線電話端末のうち、多重着信が設定された有線電話番号(例えば、02-XXX-YYYY)と、該当有線電話番号の呼び出し時に、同時に呼び出される無線端末に付与された仮想有線電話番号に対するデータベース(123c)を管理している。
これにより、モバイルゲートウェイ(122)で多重着信が設定された有線電話番号(例えば、02-XXX-YYYY)に対し、多重設定された仮想有線電話番号を問い合わせる場合、データベース(123c)で該当有線電話番号(例えば、02-XXX-YYYY)を検索し、その有線電話番号にリンクされた仮想電話番号(02-CCC-DDDD)を探してモバイルゲートウェイ(122)に応答できる。
すなわち、多重着信サービスのために、モバイルゲートウェイ(122)とpBSC(123)との各々にデータベースが構築されている。モバイルゲートウェイ(122)に構築されているデータベース(122b)には、任意の有線電話番号が多重着信されたのかの可否と、各無線端末に付与された仮想有線電話番号に対する情報が保存されている。
一方、pBSC(123)に構築されているデータベース(123c)には、多重着信が設定された任意の有線電話番号と、その有線電話番号に多重着信で呼び出される無線端末の仮想有線電話番号に対する情報が保存されている。
このように構成された有無線連動装置(100)では、有線電話端末に対する有線電話サービスだけでなく、仮想有線電話の呼び出し時、指定された無線端末への着信が可能である。また、有線電話の呼び出し時、モバイルゲートウェイ(122)で有無線同時呼び出しを起こして望む端末に着信できる。
PSTN(10)から仮想有線電話に対する呼び出しがある場合、モバイルゲートウェイ(122)は、仮想有線電話番号に対応してpBSC(123)とpBTS(210)とを介してモバイルゾーン(200)内の無線端末を呼び出す。
また、その無線端末で着信応答が来れば、呼び出し呼を連結させる。着信応答が来なければ、有線電話サービス手順によってサービスを終了する。
図13及び図14は、有線電話の呼び出し時、有線電話と無線端末に同時に着信される手順を示す。
図13に示す着信経路(P7、P8)と、図14に示す流れ図とを参照して着信手順を説明する。
任意の加入者端末機(11)がPSTN(10)を介して任意の有線電話番号を呼び出す場合、モバイルゲートウェイ(122)は、PSTN(10)を介して該当有線電話番号を呼び出され、その呼び出された電話番号がモバイルゲートウェイ(122)に内線加入者に対する着呼であるのかの可否を判断する(S101)。判断結果、内線着呼でない場合にはタンデム呼で有線交換機(121)に伝達する(S102)。一方、内線着呼である場合には、モバイルゲートウェイ(122)は、PSTN(10)から伝達された電話番号を分析する。この際、モバイルゲートウェイ(122)は、図4に示すデータベースを介して該当電話番号が有線電話番号であるかの可否と、多重着信番号なのかの可否を知ることができる。
先ず、有線加入者電話番号なのかの可否を判断する(S103)。判断結果、有線加入者番号でない場合には無線加入者番号であるので、pBSC(123)にその仮想有線電話番号を呼び出す。pBSC(123)は、その仮想有線電話番号に対応する無線端末の電話番号を探してpBTS(210)を介して該当無線端末(220)に呼を分配する(S104)。すると、これにより、該当無線端末(220)が応答する(S105)。
一方、判断結果、有線加入者番号である場合には、有無線多重着信が設定された電話番号なのかを判断する(S106)。多重着信番号なのかを判断した結果、多重着信番号でない場合には有線加入者に呼を分配する(S111)。これにより有線端末(250)が応答する(S112)。しかし、多重着信番号である場合、先ず、有線加入者に呼を分配する(S106)。そして、pBSC(123)に該当電話番号に連結した無線端末の仮想電話番号を要求してpBSC(123)から仮想電話番号が提供されれば、pBSC(123)にその仮想電話番号を呼び出す。pBSC(123)は、その仮想電話番号に対応する無線端末の電話番号を探してpBTS(210)を介して該当無線端末(220)に呼を分配する(S109)。すると、これにより有線端末(250)や無線端末(220)のうち、一つが応答する(S111)。
図15は、無線端末加入者が外部加入者に発信する手順を示し、図16は、無線端末加入者が内部加入者に発信する手順を示し、図17は、無線端末加入者が外部加入者または内部加入者に発信する流れ図である。
図15の着信経路(P9)と図16の着信経路(P10)とを参照し、図17の着信手順を説明する。
無線端末(220)(例えば、016-AAA-BBBB)で相手の番号(例えば、031-ZZZ-ZZZZZ、または02-XXX-XXXX)を呼び出す(S121)。無線端末(220)で発生された発呼は、pBTS(210)とpBSC(123)とを経てモバイルゲートウェイ(122)に伝達する(S22)。
この際、pBSC(123)は、無線端末に付与されたコールラID(Caller ID)(016-AAA-BBBB)を無線端末に付与された仮想有線番号(例えば、02-CCC-DDDD)に変更する(S123)。
モバイルゲートウェイ(122)では、無線端末から送られた発信番号が外部発信番号なのかの可否を判断する(S124)。判断結果、外部発信番号である場合には、PSTN(10)を介して該当電話番号の外部加入者を呼び出す(P9)(S125)。
一方、モバイルゲートウェイ(112)で外部発信番号なのかの可否を判断した時(S124)、その判断結果、外部発信番号でない場合、モバイルゾーン(200)内の内部加入者(220、240、260)を呼び出す(P10)(S126)。
この際、課金処理は、タンデム用モバイルゲートウェイ(122)に連結している課金装備(不図示)を介して課金可能となる。
この際、モバイルゾーン(200)内で有無線連動装置(100)でなされる内部加入者間の通話には別途の課金をせずに、無料で運営することもできる。このような場合、加入者は、別途の課金無しに内部加入者等間に通話をできる。
図18及び図19は、モバイルゾーンに不在時に着呼が再ルーティング(Re-routing)される手順を示す。
図18の着信経路(P11、P12、P13)を参照し、図19の再ルーティング手順を説明する。
任意の加入者端末機(11)がPSTN(10)を介して任意の有線電話番号を呼び出す場合、モバイルゲートウェイ(121)は、PSTN(10)を介して該当有線電話番号を呼び出され、その呼び出された電話番号がモバイルゲートウェイ(121)に内線加入者に対する着呼であるのかの可否を判断する(S131)。判断結果、内線着呼でない場合には、タンデム呼で有線交換機に伝達する(S132)。
一方、内線着呼である場合には、モバイルゲートウェイ(122)は、PSTN(10)から伝達された電話番号を分析する。この際、モバイルゲートウェイ(122)は、自己が持っているデータベースを介して該当電話番号が有線電話番号であるかの可否と、多重着信番号なのかの可否を知ることができる。
先ず、有線加入者電話番号なのかの可否を判断する(S133)。判断結果、有線加入者番号である場合には、有無線多重着信が設定された電話番号なのかを判断する(S134)。判断結果、多重着信番号でない場合には、有線加入者のみに呼を分配した状態で該当有線端末が応答する時まで待機する(S135)。一方、判断結果、多重着信番号である場合、先ず有線加入者に呼を分配する(S136)。また、pBSC(123)に仮想番号を要求し、pBSC(123)から仮想番号を提供されてpBSC(123)とpBTS(210)とを介して該当無線端末(220)に呼を分配する(S137)。一方、モバイルゲートウェイ(121)は、無線端末に配分された仮想加入者回線を介して有線電話番号を受けた場合には、pBSC(123)とpBTS(210)とを介して該当無線端末(220)に呼を分配する。
次に、有線端末(250)や無線端末(220)のうち、一つでもモバイルゾーン(200)内で応答する場合、それによって呼処理を行い、そうでない場合には、モバイルゾーン(200)に加入者が不在なのかの可否を判断する(S138)。モバイルゾーン(200)で有線端末(250)や無線端末(220)の応答が無いことによってモバイルゾーン(200)に不在と判断される場合、モバイルゲートウェイ(112)では、PSTN(10)とCDMA網(20)とを介して公衆移動通信網内のBTS(50)を介して公衆移動通信網内の無線端末(50a)を呼び出す(S139)。万一、モバイルゾーン(200)内にある場合であるが、応答がない場合には、"加入者が電話を受けることができない状況ですので、次に電話をかけて下さい"などの音声案内メッセージを送出できる(S140)。
<第3実施例>
図20は、図2に示す有無線連動装置のもう一つの実施例に係る有無線電話連動サービスシステムの概念を説明するためのシステム構成図である。
図20を参照すれば、有無線連動装置(100)は、有線交換機能とモバイルゲートウェイ(Mobile G/W)の機能とを行う集団交換機(131)と、私設基地局制御機(pBSC)(132)とで構成される。
図面でpBTS(210)を含むモバイルゾーン(200)に対する説明は、図2の説明と同様であるので省略する。
集団交換機(131)は、モバイルゾーン(200)内の有無線加入者(220-270)に有線電話網サービス及び移動通信サービスのための呼処理を行うと共に、モバイルゾーン(200)外の有線加入者(不図示)にも有線電話サービスを提供するシステムである。
例えば、小規模アパート団地内に設置される場合、pBTS(210)が設けられてpBTS(210)により無線サービスを提供されることができるモバイルゾーン(200)内に位置した桐に居住している有無線加入者等に有無線電話連動サービスを提供すると共に、pBTS(210)により移動通信サービスが提供されることができないモバイルゾーン(200)外に位置した桐に居住している有線電話サービス加入者等にも一般な有線電話サービスを提供する。
pBSC(132)は、この集団交換機(131)とpBTS(210)とを連結させ、一般な公衆移動通信サービスのために公衆移動通信網のBSC(40)にも連結する。
実施例では、モバイルゲートウェイと有線交換機との機能を一つの集団交換機(131)に具現した例として、公衆電話網(PSTN)(10)は、集団交換機(131)の局線インターフェース(Trunk)にN0.7シグナルリングを介して連結する。
有線交換機(111)は、内線加入者カード(SLC:Subscriber Line Card)インターフェースが電話線を介して各有線電話端末(023、250、27)に連結する。
すなわち、集団交換機(131)は、有線電話サービスのために任意の加入者に対して有線電話番号を割り当てる場合、有線電話番号が割り当てられたSLCインターフェースを加入者の有線電話端末(250)に電話線を介して直接連結する。したがって、有線電話端末(250)は、通話のために受話器をフックオフする場合、集団交換機(131)で提供する発信音を聞くようになる。
また、集団交換機(131)は、自己の内線加入者に有線電話サービスを提供することによって、SLCインターフェースが受け入れることができる範囲内で各加入者に有線電話番号を割り当てることができる。
ここで、有線電話番号は、その終端に有線電話端末(250)が連結した一般に用いる有線電話番号と、有線電話端末(250)が連結しないで単に電話番号のみ割り当てられた仮想有線電話番号とが有り得る。
一方、集団交換機(131)は、E1シグナルリングを介してpBSC(132)に連結し、pBSC(132)の移動通信サービスを連動する機能を行う。
このために、集団交換機(131)は、メモリー(131a)に有線電話番号に対するデータベース(131b)を持っている。すなわち、このデータベース(131b)は、図4に示すように各電話番号別に仮想電話番号であるかの可否を表す情報と、多重着信サービスに登録されたのかの可否を表す情報とが保存される。
例えば、仮想電話可否を表すフィールドに0に設定されていれば、有線端末が連結した有線電話番号であり、1に設定されていれば、この電話番号は、無線端末の仮想電話番号であることを表す。
一方、多重着信可否を表すフィールドに0に設定されていれば、該当有線電話番号に該当する有線電話端末を呼び出す既存のサービスに限定されるのを表すものであり、1に設定されていれば、多重着信を行うことができるサービスに登録されていることを表すものである。
これにより、集団交換機(131)は、多重着信サービスが登録された任意の有線電話番号が呼び出される場合、その有線電話番号と同時に呼び出される無線端末に該当する仮想有線電話番号に対する具体的な情報が必要なことによって、pBSC(132)にその情報を要請する。
pBSC(132)から該当有線電話番号に連結した無線端末の仮想電話番号に対する情報を受信すれば、pBSC(132)にその仮想電話番号を呼び出す。pBSC(132)は、データベースでその仮想電話番号に対応する無線端末電話番号を探してpBST(210)を介して該当無線端末を呼び出す。
一方、集団交換機(131)は、pBSC(132)を介して任意の無線端末から発信サービス要請を受ける場合、発信番号と該当無線端末から受信される無線端末のコールラIDを送り該当発信番号の加入者を呼び出す。
この際、集団交換機(131)に伝達する無線端末のコールラIDは、その無線端末に付与された仮想有線電話番号(例えば02-CCC-DDDD)となる。
この際、発呼の加入者は集団交換機(131)の内部加入者ともなり得、PSTN(10)を介して呼び出すことができる外部加入者ともなり得る。
pBSC(132)は、公衆用移動通信システムにおけるBSCに対応する機能、すなわち、無線リンク制御、ハンドオフ機能等を行う。
pBSC(132)は、pBTS(210)を制御して公衆用移動通信網と私設用移動通信網サービスを支援するための加入者の呼処理、及びその他の付加サービスの分析、及び集団交換機(131)との連動のための諸般インターフェースを処理する。
このために、私設用移動通信サービスを提供されようとする場合には、無線端末の加入者が発信電話番号にサービス区別のために、予め設定した識別情報を添加するようにする。
したがって、pBSC(113)は、この識別情報を用いて発呼が公衆用移動通信サービスを要求する呼であるのか、そうでなければ、私設用移動通信サービスを要求する呼であるのかを区別する。
すなわち、pBTS(210)から伝達された無線端末の発呼が公衆用移動通信サービスを要請する発呼であるのか、そうでなければ、私設用移動通信サービスを要請する発呼であるのかを判別し、公衆用移動通信サービス発呼であれば、公衆移動通信網のBSC(40)にクリアにバイパスさせ、私設用移動通信サービス発呼であれば、私設用移動通信サービスが提供されるように集団交換機(131)に伝達する。
一例として、使用者が無線端末を介して電話番号"#212"を入力すれば、pBSC(132)は、私設移動通信サービスを用いることを望む識別字"#"が含まれているので、私設移動通信サービスを用いることを望むものと判断し、集団交換機(131)に電話番号"212"を含んだ通話要請信号を伝送して内線番号"212"の内線加入者と通話が可能なようにする。
また、使用者が電話番号"#02-212-8866"を入力すれば、pBSC(132)は、私設移動通信サービスを用いることを望む識別字"#"が含まれているので、私設移動通信サービスを用いることを望むものと判断し、集団交換機(131)に電話番号"02-212-8866"を含んだ通話要請信号を伝送してPSTN(10)を介して電話番号"02-212-8866"の公衆電話網加入者と通話が可能なようにする。
また、使用者が電話番号"#016-212-8866"を入力すれば、pBSC(132)は、私設移動通信サービスを用いることを望む識別字"#"が含まれているので、私設移動通信サービスを用いることを望むものと判断し、集団交換機(131)に電話番号"016-212-8866"を含んだ通話要請信号を伝送してPSTN(10)を経由して"016-212-8866"の公衆移動通信サービス加入者と通話が可能なようにする。
また、pBSC(132)は、図5に示すように、任意の無線端末に公衆移動通信網で付与したMIN番号(例えば、016-AAA-BBBB)と、その無線端末に付与された仮想有線電話番号(例えば、02-CCC-DDDD)とに対するデータベース(132b)を備えている。
すなわち、データベースは、任意の無線端末の各MIN番号別に仮想有線番号が存在するのかの可否を表す情報と、該当仮想有線番号がある場合には、その有線番号情報が保存される。
例えば、仮想有線番号存在の可否を表すフィールドに0に設定されていれば、仮想有線番号がないものであり、1に設定されていれば、MIN番号に該当する仮想有線電話番号があることを表し、それに該当する仮想有線電話番号が保存されている。
したがって、集団交換機(131)で仮想有線電話番号が呼び出される場合にも該当無線端末を呼び出すことができる。
一方、任意の無線端末がpBTS(210)を介して発信サービスを要請する時は、大きく2つの場合に区分されることができる。
先ず、私設移動通信サービスを用いて発信を要請する場合が有り得る。このような場合、pBTS(210)から伝達されるコールラIDに公衆移動通信網に付与されたMIN番号が送られてくることにより図5に示すデータベースを参照し、コールラIDを仮想有線電話番号に変換して集団交換機(131)に送る。
一方、私設移動通信サービスを利用しない場合には、pBTS(210)から伝達されるコールラIDに公衆移動通信網に付与されたMIN番号が送られてくることにより、そのコールラIDをそのままに公衆移動通信網のBSC(40)に伝達する。
また、pBSC(132)は、メモリー(132a)に多重着信サービスのためのデータベース(132c)を管理している。すなわち、宅内に設けられた有線電話端末のうち、多重着信が設定された有線電話番号(例えば、02-XXX-YYYY)と該当有線電話番号の呼び出し時に、同時に呼び出される無線端末に付与された仮想有線電話番号に対するデータベース(132c)を管理している。
これにより、集団交換機(131)で多重着信が設定された有線電話番号(例えば、02-XXX-YYYY)に対し、多重設定された仮想有線電話番号を問い合わせる場合、データベースで該当有線電話番号(例えば、02-XXX-YYYY)を検索し、その有線電話番号にリンクされた仮想電話番号(02-CCC-DDDD)を探して集団交換機(131)に応答できる。
すなわち、多重着信サービスのために集団交換機(131)とpBSC(132)の各々にデータベース(131b、132c)が構築されている。集団交換機(131)に構築されているデータベースには任意の有線電話番号が多重着信されたのかの可否と、各無線端末に付与された仮想有線電話番号に対する情報が保存されている。
一方、pBSC(132)に構築されているデータベースには多重着信が設定された任意の有線電話番号と、その有線電話番号に多重着信で呼び出される無線端末の仮想有線電話番号に対する情報が保存されている。
このように構成された有無線連動装置(100)では、有線電話端末に対する有線電話サービスだけでなく、仮想有線電話の呼び出し時、指定された無線端末への着信が可能である。また、有線電話の呼び出し時、集団交換機(131)で有無線同時呼び出しを起こして望む端末に着信できる。
PSTN(10)から仮想有線電話に対する呼び出しがある場合、集団交換機(131)は、仮想有線電話番号に対応してpBSC(132)とpBTS(210)とを介してモバイルゾーン(200)内の無線端末を呼び出す。
また、その無線端末で着信応答が来れば、呼び出し呼を連結させる。着信応答が来なければ、有線電話サービス手順によってサービスを終了する。
図21及び図22は、有線電話の呼び出し時、有線電話と無線端末に同時に着信される手順を示す。
図21に示す着信経路(P14、P15)を参照し、着信手順を説明する。
任意の加入者端末機(11)がPSTN(10)を介して任意の有線電話番号を呼び出す場合、集団交換機(131)は、PSTN(10)を介して該当有線電話番号を呼び出されて電話番号を分析する。この際、集団交換機(131)は、該当電話番号が有線加入者番号なのかを判断する(S201)。判断結果、有線加入者番号でない場合には無線端末加入者であるので、pBSC(132)とpBTS(210)とを介して該当無線端末に呼を分配する(S202)。これにより該当無線端末(220)が応答する(S203)。
一方、有線加入者番号なのかを判断して有線加入者である場合には、自己が持っている図4に示すデータベース(131b)で該当電話番号が多重着信番号なのかの可否を判断する(S204)。判断結果、多重着信番号でない場合には有線加入者に呼を分配し(S205)、これにより有線端末が応答する(S206)。
しかし、集団交換機(131)は、多重着信番号なのかの可否を判断した結果、多重着信番号である場合、先ず有線加入者に呼を分配する(S207)(P14)。また、pBSC(132)に仮想番号を要求してpBSC(132)から検索された仮想番号を受信してpBSC(132)とpBTS(210)とを介して該当無線端末(220)に呼を分配する(S208)(P15)。すると、これにより有線端末(250)や無線端末(220)のうち、一つが応答する(S209)。また有線端末が無応答時には、無線端末にモバイルゾーン(200)のどこでも着信サービスを受けることができる。
一方、多重着信番号なのかを判断した時(S202)、その判断結果、多重着信番号でない場合、pBSC(132)とpBTS(210)とを介して該当無線端末に呼を分配する(S206)。これにより該当無線端末(220)が応答する(S207)。
図23は、無線端末加入者が外部加入者に発信する手順を示し、図24は、無線端末加入者が内部加入者に発信する手順を示し、図25は、無線端末加入者が外部加入者または内部加入者に発信する流れ図である。
図23の着信経路(P16)と図24の着信経路(P17)とを参照し、図25の着信手順を説明する。
無線端末(220)(例えば、016-AAA-BBBB)で相手の番号(例えば、031-ZZZ-ZZZZZ、または02-XXX-XXXX)を呼び出す(S211)。無線端末(220)で発生された発呼は、pBTS(210)とpBSC(132)とを経て集団交換機(131)に伝達する(S212)。
この際、pBSC(132)は無線端末に付与されたコールラID(Caller ID)(016-AAA-BBBB)を無線端末に付与された仮想有線番号(例えば、02-CCC-DDDD)に変更する(S213)。この際、コールラIDの変更は図5に示すデータベース(132b)を参照する。
集団交換機(131)では無線端末から送られた発信番号が外部発信番号なのかの可否を判断する(S214)。外部発信番号である場合にはPSTN(10)を介して該当電話番号の外部加入者を呼び出す(P16)(S215)。
一方、集団交換機(131)で外部発信番号なのかの可否を判断した時(S214)、その判断結果、外部発信番号でない場合、モバイルゾーン(200)内の内部加入者(220、240、260)を呼び出す(P17)(S216)。
この際、課金処理は、集団交換機(131)に連結した課金装備(不図示)を介して課金可能となる。この際、モバイルゾーン(200)内で有無線連動装置(100)でなされる内部加入者間の通話には別途の課金をせずに、無料で運営することもできる。このような場合、加入者は、別途の課金無しに内部加入者等間に通話をできる。
図26及び図27は、モバイルゾーンに不在時に着呼が再ルーティング(Re-routing)される手順を示す。
図26の着信経路(P18、P19、P20)を参照し、図27の再ルーティング手順を説明する。
任意の加入者端末機(11)がPSTN(10)を介して任意の有線電話番号を呼び出す場合、集団交換機(131)は、PSTN(10)を介して該当有線電話番号を受信して呼び出された電話番号を分析する。この際、集団交換機(131)は、該当電話番号が有線加入者番号なのかを判断する(S221)。判断結果、有線加入者番号である場合、集団交換機(112)は自己が持っている図4に示すデータベースで該当電話番号が多重着信番号なのかの可否を判断する(S222)。判断結果、多重着信番号でない場合、有線加入者に呼を分配する(S223)。しかし、判断結果、多重着信番号である場合、先ず有線加入者に呼を分配する(P18)(S224)。次に、集団交換機(131)ではpBSC(132)に仮想番号を要求し、pBSC(132)から該当有線電話番号に対する仮想番号を提供されてpBSC(132)とpBTS(210)とを介して該当無線端末(220)に呼を分配する(P19)(S225)。一方、有線加入者番号なのかを判断した時(S221)、判断結果、有線加入者番号でない場合、pBSC(132)とpBTS(210)とを介して該当無線端末に呼を分配する。
次に、有線端末(250)や無線端末(220)のうち、一つでもモバイルゾーン(200)内で応答する場合、それによって呼処理を行い、そうでない場合にはモバイルゾーン(200)に加入者が不在なのかの可否を判断する(S226)。モバイルゾーン(200)で有線端末(250)や無線端末(220)の応答がないことによって、モバイルゾーン(200)に不在と判断される場合、集団交換機(131)ではPSTN(10)とCDMA網(20)とを介して公衆移動通信網内のBTS(50)を介して公衆移動通信網内の無線端末(50a)を呼び出す(S227)。万一、モバイルゾーン(200)内にある場合であるが、応答がない場合には、"加入者が電話を受けることができない状況ですので、次に電話をかけて下さい"などの音声案内メッセージを送出できる(S228)。