JP2004242944A - Liquid filter material - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、お茶や紅茶、コーヒー、出汁等の出汁濾しに使用される液体フィルター材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、お茶や紅茶、コーヒー、出汁等の出汁濾しに使用されるいわゆる出汁袋と呼ばれる茶バッグや茶こし器、コーヒーメーカー、コーヒーバッグ、だしバッグ等の液体フィルター材は、内部の茶葉やコーヒー豆、鶏がらや鰹節等の被抽出物を抽出液に分散させることなく容易に分離し、お茶や紅茶、コーヒー等を抽出もしくは溶解して外部へ出す機能を有しているため、業務用、家庭用を問わず広く普及し利用されている。
【0003】
この液体フィルター材としては古くは、金属製の多孔板からなるものやネットからなるものが利用され、その後簡易的な使い捨て用として紙製のものが用いられてきた。しかしながら、前者では内容物がフィルター材から漏れたりすることが多く、抽出液の品位を落としたりする欠点や、使用後に洗浄等の手間がかかる等の問題を有していた。また、紙製のものでは、抽出性能を高める必要性から、薄いものが使われる必要があり、例えば、水分を含んだ被抽出物の重量に負けて破れたりするような、強度的な問題を含んでいるものであった。
【0004】
上記の強度的な欠点を解消する方策として、合成繊維製の不織布を用いることが考えられ、さらに例えば特許文献1には、合成繊維製不織布に、モノエステル含有量が少なくとも40%のショ糖脂肪酸エステルを繊維重量に対し0.01〜10重量%付与した液体フィルターが提案されている。この方法は、ショ糖脂肪酸エステルを付与することにより合成繊維不織布の吸水性を向上させ、液体の通過性を向上させようとするものであるが、一方使用後のフィルター材が水分を含みやすく、脱水しにくい為、細菌などの発生や、悪臭の発生の要因になったり、灰汁が発生する料理等に一緒に使用した場合、灰汁を吸着しやすく、抽出液の品位を低下させることが生じたりする等の問題を有するものであった。
【0005】
また、特許文献2には、ポリエチレン系重合体を鞘成分とし、ポリプロピレン系重合体を芯成分とする芯鞘複合繊維からなる長繊維不織布をコーヒーバッグ等の食品包材に用いることが提案されている。しかしポリエチレン系重合体とポリプロピレン系重合体の組合せの場合には、芯成分と鞘成分との融点差が小さくて袋状物に成形するヒートシール加工条件を厳密に管理する必要があるとの問題を有している。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−132869号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平11−107153号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のような現状を鑑み、食品衛生面で安全で、袋状物加工におけるヒートシール加工の容易な液体フィルター材を得ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するものであり、ポリオレフィン系重合体を鞘成分とし、鞘成分より融点が50℃以上高いポリエステル系重合体を芯成分とする芯鞘型複合繊維が堆積してなるウェブが部分的に熱圧接されている長繊維不織布からなり、目付が10〜100g/m2、熱圧接比率が4〜30%、ヒートシール強力が20N/3cm幅以上であることを特徴とする液体フィルター材を要旨とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0011】
本発明の液体フィルター材は、ポリオレフィン系重合体を鞘成分とし、鞘成分より50℃以上高い融点を有するポリエステル系重合体を芯成分とする芯鞘型複合繊維からなるウェブが部分的に熱圧接されている長繊維不織布からなるものである。芯鞘型複合繊維の鞘成分に用いることのできるポリオレフィン系重合体としては、ポリエチレン系重合体とポリプロピレン系重合体を挙げることができる。ポリエチレン系重合体としては、ポリエチレンあるいはエチレンを主体とする共重合体が挙げられる。ポリエチレンとしては、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等が挙げられ、ASTM−D−1238Eに記載の方法で測定したメルトインデックス値が10〜80g/10分であることが好ましい。メルトインデックス値が10g/10分より小さいと溶融粘度が高過ぎて高速製糸性が得られず、また、メルトインデックス値が80g/10分を超えると溶融粘度が低過ぎてヌメリ感が発生したり、繊維の冷却が十分行われず繊維同士が密着して芯鞘型の長繊維が得られなくなる。
【0012】
またポリプロピレン系重合体としては、ポリプロピレンあるいはプロピレンを主体とする共重合体が挙げられる。ポリプロピレン系重合体の粘度としては、ASTM−D−1238Lに記載の方法で測定したメルトフローレート値が20〜70g/10分であることが好ましい。メルトフローレート値が20g/10分未満であると溶融粘度が高過ぎて高速製糸性が得られず、また、メルトフローレート値が70g/10分を超えると溶融粘度が低過ぎて、ヌメリ感が発生したり、繊維の冷却が利かず密着を生じるためである。
【0013】
なお、上記の鞘成分を構成するポリオレフィン系重合体中には、必要に応じて、艶消し剤、顔料、光り安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、結晶化促進剤等の各種添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加してもよい。
【0014】
芯鞘型複合繊維の芯成分に用いるポリエステル系重合体は、鞘成分に用いるポリオレフィン系重合体より50℃以上高い融点を有するポリエステル系重合体であり、このようなポリエステル系重合体としては、芳香族ポリエステル系重合体系重合体や脂肪族ポリエステル系重合体を用いることができる。芳香族ポリエステル系重合体としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタリン−2,6−ジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸またはこれらのエステル類を酸成分とし、かつエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール等のジオール化合物をグリコール成分とするホモポリエステル系重合体又はポリエステル系共重合体を用いることができる。なお、これらの芳香族ポリエステル系重合体には、パラオキシ安息香酸、ポリアルキレングリコール、ペンタエリスリトール、ビスフェノールA等が添加または共重合されていても良い。ポリエステル系重合体が共重合体である場合においても、その融点が200℃以上のものであるのが好ましい。
【0015】
本発明の液体フィルター材は、上記のポリオレフィン系重合体を鞘成分とし、上記のポリエステル系重合体を芯成分とする芯鞘複合繊維が堆積してなるウェブが熱圧着されている長繊維不織布からなるものである。ウェブを製造する方法としては、複合紡糸装置から紡出され繊維化可能温度に下がったポリマーを高速吸引ガスにより吸引延伸し、その後開繊装置を用いて開繊し、コンベア状ネットに衝突捕集してウェブとするスパンボンド法や複合紡糸装置から紡出され熔融ポリマーの細流に対して加熱高速ガスを噴き当て、そのガス流の作用によって熔融ポリマーを引伸ばして極細化し、捕集してウェブを得るメルトブロー法等がある。メルトブロー法によると1〜10μm程度の繊径まで極細化が可能であり、ろ過精度が要求される場合、被抽出物の粒径が小さい場合に有利である。通常のお茶や紅茶、出汁等の場合には、繊径が10〜30μmであるスパンボンド法によるウェブからなる長繊維不織布でも十分である。
【0016】
ウェブを部分的に熱圧接する方法としては、熱エンボス加工装置や超音波溶着装置等を使用する方法を挙げることができる。熱エンボス加工装置を用いる場合の加工温度は、複合繊維の鞘成分の融点より低くても、軟化点より高い温度であればよい。融点以下であってもこのような温度であると彫刻ロールの圧接ポイントで圧力が付与されることにより、確実に融着した状態が得られる。また熱圧接部分の模様は、強力、柔軟性、風合い等の不織布の特性に及ぼす影響が大きいが、熱圧接部分の面積比率は、4〜30%とする。圧接部分の面積比率が4%未満であると、強力が不充分なものとなり、使用によっては破壊されることにもなる。30%を超えると強力は高くなるが、抽出効率の劣るものとなる。
【0017】
超音波溶着装置を用いる場合には、彫刻ロールと超音波溶着機構を持った支持体との間に前記のウェブを通布し、20kHz程度の超音波を発振させて点圧接させる。この場合の線圧としては、5〜200N/cm程度とするのが好ましい。この超音波溶着により点圧接した不織布は、点圧接部分以外の繊維がほとんど熱の影響を受けないので風合いが硬くならず、液体フィルター材として好ましい風合いを保たせることができる。超音波溶着装置を用いる場合においても熱圧接部分の面積比率は、4〜30%とする。
【0018】
本発明の液体フィルター材の目付は、10〜100g/m2である。目付が10g/m2未満であると、液体フィルター材としての強力が不足し、使用によっては破壊されることにもなる。目付が100g/m2を超えるものとなると抽出に時間のかかる抽出効率の悪いものとなってしまう。
【0019】
液体フィルター材のヒートシール性としては、20N/3cm幅以上のヒートシール強力を有するのが好ましい。このヒートシール強力は、JIS L 1086に準じ、以下の方法により測定する。すなわち、本発明においてヒートシール強力は、すなわち、長さ10cm、幅3cmの試料片を2枚重ね合わせ、端部より2cmの部分を試料片の幅方向に平行にヒートシールしたもの5個を試料として用意する。ヒートシールは、熱圧接した鞘成分の融点(Tm℃)よりも10℃高い温度に設定した上下1対の圧接バー(幅1cm 長さ30cm)を有する熱プレス機にて、面圧98N/cm2、1秒間でヒートシールする。次いで、定速伸長型引張試験機(東洋ボールトウィン社製 テンシロン UTM−4−100)を用い、つかみ間隔10cmで、チャック間に接着部が中央になるようにサンプルをセットし引張速度5cm/分として剥離させ、剥離するときに示す極大値の大きいものより3個、極小値の小さいものより3個をとり、合計6個の平均値を剥離強力とした。なお、接着部が剥離せず、接着部と非接着部との境界部より不織布の切断が始まる(材料破壊)程、ヒートシール強力が高く、このような現象を起こすものが好ましい。
【0020】
本発明の液体フィルター材は、上記のようなポリオレフィン系重合体を鞘成分とし、鞘成分より融点が50℃以上高いポリエステル系重合体を芯成分とする芯鞘型複合繊維が堆積したウェブが部分的に熱圧接されている長繊維不織布からなり、目付が10〜100g/m2、熱圧接比率が4〜30%であるものであって、超音波溶着装置や高熱ダイロールを用いて容易に袋状にすることができる。また、ヒートシールと同時にヒートカットし、特定の形状に成形される方法を採用するのが効率的である。
【0021】
【作用】
液体フィルター材は、水分を含んだ被抽出物と抽出液を分離させるために用いるが、一般に被抽出物は水分を含んで重くなり、また、体積が増加していることに加えて、使用中にスプーンやかき混ぜのための棒等により、突付かれる、押される等の負荷がかかるおそれがあるため、それらにより破壊されないような強力を保持していることを要する。本発明の液体フィルター材は、芯鞘複合繊維の芯成分としてポリエステル系重合体を採用しているため、十分なフィラメント強力を保持することが可能であり、また、芯成分を鞘成分より50℃以上融点が高いポリエステル系重合体を採用しているため、芯成分に熱的な影響を及ぼすことなく熱圧接を十分に行うことができるので、液体フィルター材として十分な強力を有することが可能となる。
【0022】
一方、液体フィルター材は、使用後には水分を含みやすく、特に親水処理を施したものは脱水しにくいものであるが、本発明においては、芯鞘複合繊維の鞘成分として水分を含みにくいポリオレフィン系重合体を採用しているため、水切れのよい液体フィルター材となり、細菌などの発生や、悪臭の発生の要因になったり可能性が少なく、食品衛生面でより安定したものとすることができるようになる。
【0023】
液体フィルター材は、周囲にヒートシール加工を行い、被抽出物を内包した袋状物として使用されることも多いが、芯鞘複合繊維の芯成分であるポリエステル系重合体と鞘成分であるオレフィン系重合体との融点差が大きければ、それだけヒートシール加工による製袋加工性をより安定して行うことが可能となり、また、加工スピードを向上することもできる。さらには、ヒートシール加工部分の接着強力も十分なものとすることができて、破袋の起きにくい袋状物を得ることが可能となる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。本実施例中の各特性値は、以下のような方法にて求めた。なお、ヒートシール強力は、上記した方法により求めた。
(1)単糸の繊径
吸引装置により牽引細化した繊維について電子顕微鏡を用いて、求めた。
(2)引張強力
JIS L1906に準じて、試料のたて方向の引張強力を5cm幅で測定した。
【0025】
実施例1
融点が255℃のポリエチレンテレフタレートを芯成分、融点が135℃でASTMのD−1238Eで測定されるメルトインデックス値が20g/10分の高密度ポリエチレンを鞘成分として溶融紡糸し、吐出する芯鞘複合繊維を速度5000m/分でエアーサッカーで繊維経が20μmになるように延伸しながら引き取り、延伸後の芯鞘複合繊維をネット上に、目付が35g/m2のウエブになるように捕集し、得られたウエブを、圧接面積比率が14%となる表面温度が130℃のエンボッシングロールとフラットロールからなる一対の熱エンボス加工装置にて部分熱圧接を行い、本発明の液体フィルター材を得た。
【0026】
得られた液体フィルター材のたて方向の引張強力は、133N/5cm幅で、ヒートシール強力は、21N/3cm幅であった。
【0027】
得られた液体フィルター材を用いて、高熱ダイロールにより温度140℃でヒートシール加工して、コーヒーや紅茶やお茶等の食品包材として使用できるティーバッグを作成した。
【0028】
比較例1
実施例1において、鞘成分としてポリエチレンに代えて、イソフタル酸を共重合してなる共重合ポリエステル(融点230℃)としたこと、熱エンボス装置に通す際のロール表面温度を210℃に設定したこと以外は、実施例1と同様にして液体フィルター材を得た。
【0029】
得られた液体フィルター材の引張強力は、135N/5cm幅であった。ヒートシール強力は、14N/3cm幅と小さかった。
【0030】
比較例2
実施例1において、芯成分としてポリエチレンテレフタレートに代えて、融点が162℃で、ASTMのD−1238Lで測定されるメルトフローレート値が30g/10分のポリプロピレンとしたこと意外は、実施例1と同様にして液体フィルター材を得た。
【0031】
得られた液体フィルター材のたて方向の引張強力は、90N/5cm幅で、ヒートシール強力は、12N/3cm幅と小さかった。
【0032】
【発明の効果】
本発明によると、食品衛生面で安全で、製袋加工におけるヒートシール加工の容易な液体フィルター材を得ることができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a liquid filter material used for filtering soup such as tea, black tea, coffee, and soup.
[0002]
[Prior art]
In recent years, tea, tea, coffee, liquid filter materials such as tea bags and tea strainers, coffee makers, coffee bags, soup bags and so-called dashi bags used for dashi straining of dashi, etc. It has the function of easily extracting the extract to be extracted, such as chicken chaff and dried bonito, without dispersing it in the extract, and extracting or dissolving tea, tea, coffee, etc. to the outside, making it suitable for business and household use. It is widely used and used regardless of
[0003]
As the liquid filter material, a material made of a perforated metal plate or a material made of a net has been used in the past, and then a paper material has been used for simple disposable use. However, in the former case, the contents often leak from the filter material, which has the disadvantage of deteriorating the quality of the extract and the problem that it takes time and labor for washing after use. In addition, in the case of paper-made products, it is necessary to use thinner materials because of the need to enhance the extraction performance, and for example, there is a problem of strength, such as losing the weight of the extract containing moisture and breaking it. Was included.
[0004]
As a measure for solving the above-mentioned drawbacks in terms of strength, it is conceivable to use a nonwoven fabric made of synthetic fiber. Further, for example, Patent Document 1 discloses that a nonwoven fabric made of synthetic fiber contains a sucrose fatty acid having a monoester content of at least 40%. A liquid filter in which an ester is provided in an amount of 0.01 to 10% by weight based on the weight of the fiber has been proposed. This method is to improve the water absorption of the synthetic fiber nonwoven fabric by providing a sucrose fatty acid ester, and to improve the liquid permeability, but on the other hand, the filter material after use is likely to contain moisture, Because it is difficult to dehydrate, it causes the generation of bacteria and the generation of offensive odor, and when used together with dishes that produce lye, it is easy to absorb lye and the quality of the extract may deteriorate. Had problems such as
[0005]
Further, Patent Document 2 proposes that a long-fiber nonwoven fabric made of a core-sheath composite fiber having a polyethylene-based polymer as a sheath component and a polypropylene-based polymer as a core component is used for a food packaging material such as a coffee bag. I have. However, in the case of a combination of a polyethylene polymer and a polypropylene polymer, there is a problem that the melting point difference between the core component and the sheath component is so small that it is necessary to strictly control the heat-sealing conditions for forming a bag. have.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-5-132869
[Patent Document 2]
JP-A-11-107153
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a liquid filter material which is safe from the viewpoint of food hygiene and which can be easily heat-sealed in bag processing in view of the above situation.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The present invention achieves the above object, and comprises a core-sheath composite fiber having a polyolefin-based polymer as a sheath component and a polyester polymer having a melting point higher than that of the sheath component by 50 ° C. or more as a core component. The web is formed of a long-fiber nonwoven fabric partially heat-welded, and has a basis weight of 10 to 100 g / m 2 , a heat-welding ratio of 4 to 30%, and a heat seal strength of 20 N / 3 cm width or more. The gist of the present invention is a liquid filter material to be used.
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0011]
In the liquid filter material of the present invention, a web composed of a core-sheath type composite fiber having a polyolefin-based polymer as a sheath component and a polyester-based polymer having a melting point higher by 50 ° C. or more than the sheath component as a core component is partially heat-welded. Made of a long-fiber non-woven fabric. Examples of the polyolefin polymer that can be used for the sheath component of the core-sheath type composite fiber include a polyethylene polymer and a polypropylene polymer. Examples of the polyethylene polymer include polyethylene or a copolymer mainly composed of ethylene. Examples of the polyethylene include linear low-density polyethylene, medium-density polyethylene, and high-density polyethylene, and the melt index value measured by the method described in ASTM-D-1238E is preferably 10 to 80 g / 10 minutes. If the melt index value is less than 10 g / 10 minutes, the melt viscosity is too high to obtain high-speed spinning properties, and if the melt index value exceeds 80 g / 10 minutes, the melt viscosity is too low to give a slimy feeling. In addition, the fibers are not sufficiently cooled, and the fibers adhere to each other, so that a core-sheath type long fiber cannot be obtained.
[0012]
Examples of the polypropylene-based polymer include polypropylene or a copolymer mainly composed of propylene. As the viscosity of the polypropylene-based polymer, the melt flow rate measured by the method described in ASTM-D-1238L is preferably 20 to 70 g / 10 minutes. If the melt flow rate value is less than 20 g / 10 minutes, the melt viscosity is too high to obtain high-speed spinning properties, and if the melt flow rate value exceeds 70 g / 10 minutes, the melt viscosity is too low to give a slimy feeling. This is because the fibers may not be cooled or the fibers may not be cooled, resulting in close contact.
[0013]
In the polyolefin polymer constituting the above-mentioned sheath component, various additives such as a matting agent, a pigment, a light stabilizer, a heat stabilizer, an antioxidant, and a crystallization accelerator may be used, if necessary. You may add in the range which does not impair the objective of this invention.
[0014]
The polyester polymer used for the core component of the core-sheath type conjugate fiber is a polyester polymer having a melting point higher by at least 50 ° C. than the polyolefin polymer used for the sheath component. An aliphatic polyester-based polymer or an aliphatic polyester-based polymer can be used. Examples of the aromatic polyester polymer include aromatic dicarboxylic acids such as terephthalic acid, isophthalic acid, and naphthalene-2,6-dicarboxylic acid, and esters thereof as an acid component, and ethylene glycol, diethylene glycol, 1,4-butane. A homopolyester polymer or a polyester copolymer containing a diol compound such as diol, neopentyl glycol, cyclohexane-1,4-dimethanol as a glycol component can be used. In addition, paraoxybenzoic acid, polyalkylene glycol, pentaerythritol, bisphenol A, and the like may be added or copolymerized to these aromatic polyester polymers. Even when the polyester-based polymer is a copolymer, it is preferable that the melting point be 200 ° C. or higher.
[0015]
The liquid filter material of the present invention is formed from a long-fiber nonwoven fabric in which the above-mentioned polyolefin-based polymer is used as a sheath component, and a web formed by depositing core-sheath composite fibers having the above-mentioned polyester polymer as a core component is thermocompressed. It becomes. As a method for producing a web, a polymer spun from a composite spinning device and lowered to a temperature at which it can be made into a fiber is drawn by suction using a high-speed suction gas, and then spread using a fiber opening device, and is collided with a conveyer-like net. A high-speed heating gas is blown against a fine stream of the molten polymer spun from a spunbond method or a composite spinning device to make the web into a web, and the molten polymer is stretched and thinned by the action of the gas stream, collected and collected. And a melt blow method. According to the melt blow method, it is possible to make the fiber diameter as fine as about 1 to 10 μm, which is advantageous when the filtration accuracy is required and the particle size of the extract is small. In the case of ordinary tea, black tea, broth and the like, a long-fiber nonwoven fabric made of a spunbonded web having a fiber diameter of 10 to 30 μm is sufficient.
[0016]
Examples of a method of partially thermally pressing the web include a method using a hot embossing device, an ultrasonic welding device, or the like. The processing temperature when using the hot embossing device may be lower than the melting point of the sheath component of the composite fiber or higher than the softening point. Even if the temperature is below the melting point, if the temperature is at such a temperature, pressure is applied at the pressure contact point of the engraving roll, so that a fused state can be reliably obtained. The pattern of the heat-pressed portion has a large effect on the properties of the nonwoven fabric, such as strength, flexibility, and texture, but the area ratio of the heat-pressed portion is 4 to 30%. If the area ratio of the press-contact portion is less than 4%, the strength becomes insufficient, and the press-contact portion may be broken by use. If it exceeds 30%, the strength will be high, but the extraction efficiency will be poor.
[0017]
When an ultrasonic welding device is used, the web is passed between an engraving roll and a support having an ultrasonic welding mechanism, and ultrasonic waves of about 20 kHz are oscillated to perform point pressure contact. In this case, the linear pressure is preferably about 5 to 200 N / cm. In the non-woven fabric which has been point-welded by the ultrasonic welding, the fiber other than the point-welded portion is hardly affected by heat, so that the texture does not become hard and the texture suitable for a liquid filter material can be maintained. Even when the ultrasonic welding device is used, the area ratio of the heat-pressed portion is set to 4 to 30%.
[0018]
The basis weight of the liquid filter material of the present invention is 10 to 100 g / m 2 . When the basis weight is less than 10 g / m 2 , the strength as a liquid filter material is insufficient, and the liquid filter material may be broken by use. If the basis weight is more than 100 g / m 2 , it takes a long time to extract and the extraction efficiency becomes poor.
[0019]
As the heat sealing property of the liquid filter material, it is preferable to have a heat sealing strength of 20 N / 3 cm width or more. The heat sealing strength is measured by the following method according to JIS L1086. That is, in the present invention, the heat sealing strength is as follows: two pieces of a sample having a length of 10 cm and a width of 3 cm are overlapped, and a portion 2 cm from an end portion is heat-sealed in parallel to the width direction of the sample to obtain five pieces. Prepare as. The heat seal was performed by a hot press machine having a pair of upper and lower press-contact bars (width 1 cm, length 30 cm) set at a temperature 10 ° C. higher than the melting point (Tm ° C.) of the heat-pressed sheath component, and a surface pressure of 98 N / cm. 2. Heat seal for 1 second. Then, using a constant-speed elongation type tensile tester (Tensilon UTM-4-100, manufactured by Toyo Boltwin), the sample was set at a grip interval of 10 cm so that the bonded portion was located at the center between the chucks, and a tensile speed of 5 cm / min. The peeling strength was determined by taking three pieces from those having a large maximum value and three pieces from those having a small minimum value when peeling. In addition, the heat sealing strength is so high that the nonwoven fabric starts to be cut from the boundary portion between the bonded portion and the non-bonded portion without breaking the bonded portion (material destruction).
[0020]
The liquid filter material of the present invention comprises a web in which core-sheath conjugate fibers containing a polyolefin-based polymer as described above as a sheath component and a polyester polymer having a melting point higher than the sheath component by 50 ° C. or more as a core component are deposited. It is made of a long-fiber non-woven fabric that has been heat-welded, has a basis weight of 10 to 100 g / m 2 , and a heat-welding ratio of 4 to 30%, and is easily bagged using an ultrasonic welding device or a high-heat die roll. Shape. In addition, it is efficient to adopt a method in which heat cutting is performed simultaneously with heat sealing to form a specific shape.
[0021]
[Action]
The liquid filter material is used to separate the extract containing water and the extract liquid.In general, the extract is heavy, containing water, and in addition to its increased volume, There is a risk that a load such as being pushed or pushed by a spoon or a stick for stirring may be applied to the sponge, and it is necessary that the sponge or the stirrer has such strength that it is not broken. Since the liquid filter material of the present invention employs a polyester polymer as the core component of the core-sheath composite fiber, it is possible to maintain sufficient filament strength. Since a polyester polymer having a high melting point is used, it is possible to perform sufficient thermal pressure welding without thermally affecting the core component, and it is possible to have sufficient strength as a liquid filter material. Become.
[0022]
On the other hand, the liquid filter material is apt to contain moisture after use, and in particular, those subjected to hydrophilic treatment are difficult to dehydrate, but in the present invention, the polyolefin-based material which does not easily contain moisture as a sheath component of the core-sheath composite fiber is used. Since it uses a polymer, it becomes a liquid filter material with good drainage, it is less likely to cause bacteria and the generation of bad smell, and it can be more stable in food hygiene. become.
[0023]
The liquid filter material is heat-sealed around it, and is often used as a bag containing the extract, but the polyester polymer as the core component of the core-sheath composite fiber and the olefin as the sheath component If the difference in melting point from the system polymer is large, it is possible to more stably perform the bag-making process by heat sealing, and it is also possible to improve the processing speed. Furthermore, the adhesive strength of the heat-sealed portion can be made sufficient, and a bag-like material that does not easily break can be obtained.
[0024]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to examples. Each characteristic value in this example was obtained by the following method. The heat seal strength was determined by the method described above.
(1) Using an electron microscope, a fiber drawn by a single-diameter fiber diameter suction device was determined.
(2) Tensile strength According to JIS L1906, the tensile strength in the vertical direction of the sample was measured with a width of 5 cm.
[0025]
Example 1
A core-sheath composite that is melt-spun using polyethylene terephthalate having a melting point of 255 ° C. as a core component, and high-density polyethylene having a melting point of 135 ° C. and a melt index value of 20 g / 10 minutes as measured by ASTM D-1238E as a sheath component, and discharging. The fiber is drawn while drawing at a speed of 5000 m / min by air soccer so that the fiber diameter becomes 20 μm, and the drawn core-sheath composite fiber is collected on a net so as to have a web having a basis weight of 35 g / m 2. The resulting web is subjected to partial thermal pressure welding with a pair of hot embossing devices consisting of an embossing roll and a flat roll having a surface temperature of 130 ° C. and a pressure contact area ratio of 14%, and the liquid filter material of the present invention. Got.
[0026]
The tensile strength in the vertical direction of the obtained liquid filter material was 133 N / 5 cm width, and the heat sealing strength was 21 N / 3 cm width.
[0027]
The obtained liquid filter material was heat-sealed at a temperature of 140 ° C. by a high-heat die roll to prepare a tea bag that can be used as a food packaging material for coffee, black tea, tea and the like.
[0028]
Comparative Example 1
In Example 1, instead of polyethylene as the sheath component, a copolymerized polyester (melting point 230 ° C.) obtained by copolymerizing isophthalic acid was used, and the roll surface temperature when passing through a hot embossing device was set to 210 ° C. Except for the above, a liquid filter material was obtained in the same manner as in Example 1.
[0029]
The tensile strength of the obtained liquid filter material was 135 N / 5 cm width. The heat seal strength was as small as 14 N / 3 cm width.
[0030]
Comparative Example 2
In Example 1, instead of polyethylene terephthalate as the core component, polypropylene having a melting point of 162 ° C. and a melt flow rate measured by ASTM D-1238L of 30 g / 10 min was used. A liquid filter material was obtained in the same manner.
[0031]
The obtained liquid filter material had a tensile strength in the vertical direction of 90 N / 5 cm width and a small heat seal strength of 12 N / 3 cm width.
[0032]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to obtain a liquid filter material that is safe in terms of food hygiene and that can be easily heat-sealed in bag making.
Claims (2)
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