JP2004242712A - 涙分泌量検査システム - Google Patents
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Abstract
【課題】簡便に、非侵襲に涙の分泌量を評価する。
【解決手段】涙分泌量検査システムが、被験者の眼からの水分蒸発量を湿度センサー13で検出する水分蒸発量検出装置10、及び前記湿度センサー13の検出信号に基づいて涙の分泌量の評価パラメーターを算出する演算手段20からなる。演算手段20は、湿度センサー13による検出値f(t)を時間tに対してプロットした涙蒸発プロファイルにおいて、瞬き毎に現れるノコギリ歯状の応答の減衰部分を、指数関数
【数1】
f(t)=Ae−kt+B
(式中、Aは初期変化値、kは減衰率であり、A、k、Bはそれぞれ定数である)
で近似し、初期変化値Aと減衰率kを算出し、これを涙の分泌量の評価パラメーターとする。
【選択図】 図1
【解決手段】涙分泌量検査システムが、被験者の眼からの水分蒸発量を湿度センサー13で検出する水分蒸発量検出装置10、及び前記湿度センサー13の検出信号に基づいて涙の分泌量の評価パラメーターを算出する演算手段20からなる。演算手段20は、湿度センサー13による検出値f(t)を時間tに対してプロットした涙蒸発プロファイルにおいて、瞬き毎に現れるノコギリ歯状の応答の減衰部分を、指数関数
【数1】
f(t)=Ae−kt+B
(式中、Aは初期変化値、kは減衰率であり、A、k、Bはそれぞれ定数である)
で近似し、初期変化値Aと減衰率kを算出し、これを涙の分泌量の評価パラメーターとする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドライアイの評価に有用な涙分泌量検査システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
涙は、眼の耳側上方にある涙腺から分泌され、瞬きの度に角膜表面に涙液層を形成し、鼻側にある涙点に排出される。涙は、眼の乾燥防止、殺菌、洗浄、栄養補給等の役割を担っており、眼が正常に機能するためには不可欠のものとなっている。眼の表面における涙の存在量は、▲1▼涙腺からの分泌、▲2▼涙点からの排出、▲3▼眼の表面からの蒸発のバランスによって決まると考えられている。涙の分泌が過少である場合には、ATD(Aqueous tear deficiency )と称されるドライアイとなる。
【0003】
従来、一般に、涙の分泌量は、眼と瞼との間に濾紙を挟み、その濾紙の5分後の濡れ具合を調べるシルマーテストにより、また、涙の排出量は、蛍光涙液を点眼後、経時的に涙液蛍光量を観察するクリアランステストにより評価されている。涙の蒸発量については、確立した評価方法はないが、眼を囲繞する筒状体内に水晶振動子湿度センサーを備えた水分蒸散量測定装置を用いる方法(特許文献1)が知られている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−46339号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、シルマーテストは、検査時に眼と瞼との間に濾紙を挟まなくてはならないので、被験者への負担が大きいという問題がある。
【0006】
クリアランステストでは、蛍光涙液を点眼し、一定時間経過後、シルマーテスト用試験紙を用いて蛍光が何倍に薄まっているかを調べる。そのため、シルマーテストと同様に被験者への負担が大きい。また、蛍光量を測定する場合には、大掛かりな蛍光分析装置と場所を必要とする。
【0007】
水分蒸散量測定装置を用いる方法(特許文献1)では、涙の蒸発量は、簡便に、非侵襲に測定することができるが、涙の分泌量に関しては、得られる情報が少ない。
【0008】
そこで、本発明は、涙の分泌量を、簡便に、非侵襲に評価できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、湿度センサーを備えた水分蒸発量検出装置で検出される湿度センサーの検出信号を、時間に対してプロットすることにより涙蒸発プロファイルを得、その涙蒸発プロファイルに瞬き毎に現れるノコギリ歯状の応答の減衰部分に着目し、その減衰部分を指数関数で近似すると、その指数関数の初期変化値と減衰率が、シルマーテストにより得られる涙の分泌量と良好な相関関係を有し、したがって、この初期変化値と減衰率により涙の分泌量を評価できることを見出した。
【0010】
即ち、本発明は、被験者の眼からの水分蒸発量を湿度センサーで検出する水分蒸発量検出装置及び該水分蒸発量検出装置の検出信号に基づいて涙の分泌量の評価パラメーターを算出する演算手段からなる涙分泌量検査システムであって、演算手段が、湿度センサーによる検出値f(t)を時間tに対してプロットした涙蒸発プロファイルにおいて、瞬き毎に現れるノコギリ歯状の応答の減衰部分を、指数関数
【数3】
f(t)=Ae−kt+B
(式中、Aは初期変化値、kは減衰率であり、A、k、Bはそれぞれ定数である)
で近似し、初期変化値Aと減衰率kを前記評価パラメーターとして算出する涙分泌量検査システムを提供する。
【0011】
また、本発明は、上述の涙分泌量検査システムの湿度センサーを用いて、被験者が所定間隔で瞬きをする間に得られる検出値f(t)を時間tに対してプロットして涙蒸発プロファイルを得、該涙蒸発プロファイルにおいて、瞬き毎に現れるノコギリ歯状の応答の減衰部分を、指数関数
【数4】
f(t)=Ae−kt+B
(式中、Aは初期変化値、kは減衰率であり、A、k、Bはそれぞれ定数である)
で近似することにより初期変化値Aと減衰率kを算出し、算出した初期変化値Aと減衰率kに基づいて涙の分泌量を評価する涙分泌量評価方法を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。
【0013】
図1は、本発明の涙分泌量検査システム1の一実施例の概念図である。この涙分泌量検査システム1は、換気カプセル法により、眼球から蒸発した水分を検出する水分蒸発量検出装置10と、この検出信号に基づいて涙の分泌量の評価パラメーターを算出する演算手段20からなっており、演算手段20には、ディスプレイ23とプリンタ24が接続されている。
【0014】
水分蒸発量検出装置10は、涙の分泌量の検査時に眼Eにあてられる筒状体11と、筒状体11内にキャリアガスを導入するガス導入路12と、筒状体11の内部に設けられた湿度センサー13を備えている。
【0015】
筒状体11は、上下に開口部11a、11bを有し、下部開口部11bが眼Eを囲繞できる大きさを有している。筒状体11の形状は、眼Eの周りの顔面形状にフィットするものである限り、特に制限はない。また、筒状体11は、複数の部材から構成されていてもよい。例えば、筒状体の下部開口部11bが眼Eの周りの顔面形状にフィットするように、筒状体の下部11cを水泳用ゴーグル等を利用して形成してもよい。
【0016】
ガス導入路12は、検査時に水分含量一定のキャリアガスを、筒状体11の内部に、好ましくは、キャリアガスが直接眼Eを噴射することのないよう、眼Eの表面近傍に供給するものである。したがって、ガス導入路12の前段には、必要に応じてガス乾燥器を介して、ガスボンベが接続される。
【0017】
ここで用いられるキャリアガスとしては、眼に悪影響を及ぼさない限り特に制限はなく、例えば、乾燥空気、乾燥窒素等を使用することができる。
【0018】
湿度センサー13は、ガス導入路12の開口部12aよりも筒状体11の上部開口部11a側に設けられている。湿度センサー13としては、抵抗体式、静電容量式等のセンサーを設けてもよいが、測定精度を上げる点から、水晶振動子湿度センサーが好ましい。
【0019】
また、筒状体11の下部11cには、下部開口部11bから若干の間隙をおいた位置で下部11cを開閉するシャッター14が設けられている。
【0020】
この他、水分蒸発量検出装置10の筒状体の下部11cには、特開2001−46339号公報に記載の水分蒸発量測定装置のように、開閉自在シャッター部やノズル機構を有する眼部囲繞アタッチメントを設けてもよい。
【0021】
一方、演算装置20は、水晶振動子湿度センサー13による検出信号を受け、その周波数を計測する周波数カウンタ21と、パーソナルコンピュータ22からなっている。パーソナルコンピュータ22は、周波数カウンタ21により計測された値f(t)を時間tに対してプロットした涙蒸発プロファイルを作成する演算プログラム、さらにその涙蒸発プロファイルにおいて、瞬き毎に現れるノコギリ歯状の応答の減衰部分を、指数関数
【数5】
f(t)=Ae−kt+B
(式中、Aは初期変化値、kは減衰率であり、A、k、Bはそれぞれ定数である)
で近似し、最小二乗法により初期変化値Aと減衰率kを算出し、出力する演算プログラムを内蔵している。なお、これらの演算プログラムとしては、市販品を使用することができる。
【0022】
パーソナルコンピュータ22による演算結果は、適宜ディスプレイ23やプリンタ24に随時出力される。
【0023】
この涙分泌量検査システム1は、被験者の眼Eの涙の分泌量を検査する際に次にように使用する。
【0024】
まず、シャッター14を閉じた状態で、筒状体11の下部開口部11bを、被験者の眼Eを囲繞するように当て、ガス導入路12から水分含量が一定のキャリアガスを筒状体11内に供給し、過剰のガスを上部開口部11aから放出させる。そして、湿度センサー13により湿度の検出を開始する。次いで、シャッター14を作動させて筒状体11の下部開口部11bを開放する。このとき、被験者の眼Eは閉じた状態とし、気体は筒状体11内に供給し続ける。湿度センサー13による検出値が一定となった後、被験者に瞬きを所定間隔(例えば、1〜30秒間隔)でしてもらう。
【0025】
パーソナルコンピュータ22は、こうして得られる湿度の検出値から、図2に示す涙蒸発プロファイルを作成し、さらに、この涙蒸発プロファイルにおいて、瞬き毎に現れるノコギリ歯状の応答の減衰部分(図中、破線で囲んだ部分)を指数関数
【数6】
f(t)=Ae−kt+B
(式中、Aは初期変化値、kは減衰率であり、A、k、Bはそれぞれ定数である)
で近似し、最小二乗法により初期変化値Aと減衰率kを算出し、それをディスプレイ23に表示させる。
【0026】
本発明者の知見によれば、この初期変化値Aと減衰率kは、それぞれ数値が小さいほど涙の分泌量が少ないこと、言い換えれば、瞬きに伴う眼の表面の水蒸気圧変化が小さいことを意味し、その傾向はシルマーテストによる涙の分泌量と良好な相関関係を示す。したがって、初期変化値Aと減衰率kは、涙の分泌量の評価パラメーターとして有用なものとなる。また、このシステムによれば、ドライアイ患者は健常者に比して初期変化値Aと減衰率kが小さくなるが、これはドライアイ患者では健常者に比して涙液層の絶対量が少ないことに対応していると思われる。
【0027】
本発明のシステム1を涙の分泌量の評価に使用するに際しては、予め、涙の分泌量が正常である複数の健常者と、涙の分泌量が少ない複数のドライアイ患者を被験者とし、各被験者について前記初期変化値Aと減衰率kを求める。一方、各被験者のATDのドライアイの程度をシルマーテスト、問診等により数段階に区分して数値化し、ドライアイ度を求める。例えば、シルマーテスト、問診等で健常とされる区分はドライアイ度の数値を0とし、ドライアイの症状が深刻な区分ほど、ドライアイ度の数値を高くする。こうして求めたドライアイ度と、前述の初期変化値Aと減衰率kを対応させたデータを蓄積し、その蓄積データを、パーソナルコンピュータ22自体あるいはLAN等によりパーソナルコンピュータ22と接続される外部のハードディスク等に格納しておく。また、パーソナルコンピュータ22はこの蓄積データを随時参照できるようにしておく。そして、この蓄積データに基づき、パーソナルコンピュータ22が当該被験者の初期変化値Aと減衰率kから当該被験者のドライアイ度を算出できるようにすることが好ましい。
【0028】
これにより、極めて簡便に、被験者のドライアイ度を評価することが可能となり、ドライアイ度の高い被験者に適切な処置を行うことができる。
【0029】
本発明で使用する水分蒸発量検出装置としては、換気カプセル法による上述の装置に限らず、例えば、密閉カプセル法による装置、エバポリメータ等も、眼の周りの皮膚に密着するようなアタッチメントを取り付けて使用することができる。
【0030】
【実施例】
実施例1
図1に示したシステムにより、健常者1名、ドライアイ患者2名を被験者とし、各被験者について初期変化値Aと減衰率kを求めた。この場合、水分蒸発量検出装置10のキャリアガスとしては、相対湿度10%の空気を、流速150mL/minで用いた。また、涙の分泌量の検出時の瞬きの間隔は、5秒又は10秒間隔とした。
【0031】
得られた涙蒸発プロファイル(瞬き5秒間隔)を図3に示した。図3より、被験者毎に、瞬きに伴って発生する、ノコギリ歯状の応答の形状が異なることがわかる。
【0032】
また、涙蒸発プロファイル(瞬き10秒間隔)において、瞬き毎に現れるノコギリ歯状の応答の減衰部分を解析した結果を図4に示した。
【0033】
一方、各被験者にシルマーテストを行った。涙蒸発プロファイルの初期変化値Aと減衰率k、及びシルマーテスト値を表1に示す。
【0034】
【表1】
表1から、初期変化値Aと減衰率kは、シルマーテスト値と同様にドライアイ患者では数値が低くなることがわかる。
【0035】
実施例2
ドライアイ患者6名、健常者6名について、瞬きの間隔を10秒間隔とする以外は実施例1と同様にして、涙蒸発プロファイルの初期変化値Aと減衰率k、及びシルマーテスト値を求めた。
【0036】
その結果、初期変化値Aと減衰率kの平均値±標準偏差は、ドライアイ患者では、初期変化値A=1.82±0.33[Hz]、減衰率k=0.335±0.106であった。また、健常者では、初期変化値A=4.17±2.26[Hz]、減衰率k=0.489±0.111であった。
【0037】
これにより、初期変化値Aと減衰率kの双方について、健常者に比べてドライアイ患者の値が小さい傾向にあることがわかる(減衰率kについては有意、p<0.05)。
【0038】
また、ドライアイ患者6名の初期変化値Aと減衰率kをそれぞれシルマーテスト値に対してプロットした。結果を図5に示す。
【0039】
図5から、初期変化値Aと減衰率kはそれぞれシルマーテスト値に対して相関関係のあることがわかる。
【0040】
【発明の効果】
本発明のシステムによれば、涙蒸発プロファイルから初期変化値Aと減衰率kを算出し、それを涙の分泌量の評価パラメータとするので、簡便に、非侵襲に涙の分泌量を評価することができる。したがって、シルマーテストに代わるドライアイ評価システムとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の涙分泌量検査システムの概念図である。
【図2】涙蒸発プロファイルの説明図である。
【図3】実施例の涙蒸発プロファイルである。
【図4】実施例の涙蒸発プロファイル中のノコギリ歯状の減衰部分の解析結果である。
【図5】シルマーテスト値に対する初期変化値Aあるいは減衰率kの関係図である。
【符号の説明】
1 涙分泌量検査システム
10 水分蒸発量検出装置
11 筒状体
11a 上部開口部
11b 下部開口部
11c 筒状体の下部
12 ガス導入路
12a 開口部
13 湿度センサー(水晶振動子湿度センサー)
14 シャッター
20 演算手段
21 周波数カウンタ
22 パーソナルコンピュータ
23 ディスプレイ
24 プリンタ
E 眼
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドライアイの評価に有用な涙分泌量検査システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
涙は、眼の耳側上方にある涙腺から分泌され、瞬きの度に角膜表面に涙液層を形成し、鼻側にある涙点に排出される。涙は、眼の乾燥防止、殺菌、洗浄、栄養補給等の役割を担っており、眼が正常に機能するためには不可欠のものとなっている。眼の表面における涙の存在量は、▲1▼涙腺からの分泌、▲2▼涙点からの排出、▲3▼眼の表面からの蒸発のバランスによって決まると考えられている。涙の分泌が過少である場合には、ATD(Aqueous tear deficiency )と称されるドライアイとなる。
【0003】
従来、一般に、涙の分泌量は、眼と瞼との間に濾紙を挟み、その濾紙の5分後の濡れ具合を調べるシルマーテストにより、また、涙の排出量は、蛍光涙液を点眼後、経時的に涙液蛍光量を観察するクリアランステストにより評価されている。涙の蒸発量については、確立した評価方法はないが、眼を囲繞する筒状体内に水晶振動子湿度センサーを備えた水分蒸散量測定装置を用いる方法(特許文献1)が知られている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−46339号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、シルマーテストは、検査時に眼と瞼との間に濾紙を挟まなくてはならないので、被験者への負担が大きいという問題がある。
【0006】
クリアランステストでは、蛍光涙液を点眼し、一定時間経過後、シルマーテスト用試験紙を用いて蛍光が何倍に薄まっているかを調べる。そのため、シルマーテストと同様に被験者への負担が大きい。また、蛍光量を測定する場合には、大掛かりな蛍光分析装置と場所を必要とする。
【0007】
水分蒸散量測定装置を用いる方法(特許文献1)では、涙の蒸発量は、簡便に、非侵襲に測定することができるが、涙の分泌量に関しては、得られる情報が少ない。
【0008】
そこで、本発明は、涙の分泌量を、簡便に、非侵襲に評価できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、湿度センサーを備えた水分蒸発量検出装置で検出される湿度センサーの検出信号を、時間に対してプロットすることにより涙蒸発プロファイルを得、その涙蒸発プロファイルに瞬き毎に現れるノコギリ歯状の応答の減衰部分に着目し、その減衰部分を指数関数で近似すると、その指数関数の初期変化値と減衰率が、シルマーテストにより得られる涙の分泌量と良好な相関関係を有し、したがって、この初期変化値と減衰率により涙の分泌量を評価できることを見出した。
【0010】
即ち、本発明は、被験者の眼からの水分蒸発量を湿度センサーで検出する水分蒸発量検出装置及び該水分蒸発量検出装置の検出信号に基づいて涙の分泌量の評価パラメーターを算出する演算手段からなる涙分泌量検査システムであって、演算手段が、湿度センサーによる検出値f(t)を時間tに対してプロットした涙蒸発プロファイルにおいて、瞬き毎に現れるノコギリ歯状の応答の減衰部分を、指数関数
【数3】
f(t)=Ae−kt+B
(式中、Aは初期変化値、kは減衰率であり、A、k、Bはそれぞれ定数である)
で近似し、初期変化値Aと減衰率kを前記評価パラメーターとして算出する涙分泌量検査システムを提供する。
【0011】
また、本発明は、上述の涙分泌量検査システムの湿度センサーを用いて、被験者が所定間隔で瞬きをする間に得られる検出値f(t)を時間tに対してプロットして涙蒸発プロファイルを得、該涙蒸発プロファイルにおいて、瞬き毎に現れるノコギリ歯状の応答の減衰部分を、指数関数
【数4】
f(t)=Ae−kt+B
(式中、Aは初期変化値、kは減衰率であり、A、k、Bはそれぞれ定数である)
で近似することにより初期変化値Aと減衰率kを算出し、算出した初期変化値Aと減衰率kに基づいて涙の分泌量を評価する涙分泌量評価方法を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。
【0013】
図1は、本発明の涙分泌量検査システム1の一実施例の概念図である。この涙分泌量検査システム1は、換気カプセル法により、眼球から蒸発した水分を検出する水分蒸発量検出装置10と、この検出信号に基づいて涙の分泌量の評価パラメーターを算出する演算手段20からなっており、演算手段20には、ディスプレイ23とプリンタ24が接続されている。
【0014】
水分蒸発量検出装置10は、涙の分泌量の検査時に眼Eにあてられる筒状体11と、筒状体11内にキャリアガスを導入するガス導入路12と、筒状体11の内部に設けられた湿度センサー13を備えている。
【0015】
筒状体11は、上下に開口部11a、11bを有し、下部開口部11bが眼Eを囲繞できる大きさを有している。筒状体11の形状は、眼Eの周りの顔面形状にフィットするものである限り、特に制限はない。また、筒状体11は、複数の部材から構成されていてもよい。例えば、筒状体の下部開口部11bが眼Eの周りの顔面形状にフィットするように、筒状体の下部11cを水泳用ゴーグル等を利用して形成してもよい。
【0016】
ガス導入路12は、検査時に水分含量一定のキャリアガスを、筒状体11の内部に、好ましくは、キャリアガスが直接眼Eを噴射することのないよう、眼Eの表面近傍に供給するものである。したがって、ガス導入路12の前段には、必要に応じてガス乾燥器を介して、ガスボンベが接続される。
【0017】
ここで用いられるキャリアガスとしては、眼に悪影響を及ぼさない限り特に制限はなく、例えば、乾燥空気、乾燥窒素等を使用することができる。
【0018】
湿度センサー13は、ガス導入路12の開口部12aよりも筒状体11の上部開口部11a側に設けられている。湿度センサー13としては、抵抗体式、静電容量式等のセンサーを設けてもよいが、測定精度を上げる点から、水晶振動子湿度センサーが好ましい。
【0019】
また、筒状体11の下部11cには、下部開口部11bから若干の間隙をおいた位置で下部11cを開閉するシャッター14が設けられている。
【0020】
この他、水分蒸発量検出装置10の筒状体の下部11cには、特開2001−46339号公報に記載の水分蒸発量測定装置のように、開閉自在シャッター部やノズル機構を有する眼部囲繞アタッチメントを設けてもよい。
【0021】
一方、演算装置20は、水晶振動子湿度センサー13による検出信号を受け、その周波数を計測する周波数カウンタ21と、パーソナルコンピュータ22からなっている。パーソナルコンピュータ22は、周波数カウンタ21により計測された値f(t)を時間tに対してプロットした涙蒸発プロファイルを作成する演算プログラム、さらにその涙蒸発プロファイルにおいて、瞬き毎に現れるノコギリ歯状の応答の減衰部分を、指数関数
【数5】
f(t)=Ae−kt+B
(式中、Aは初期変化値、kは減衰率であり、A、k、Bはそれぞれ定数である)
で近似し、最小二乗法により初期変化値Aと減衰率kを算出し、出力する演算プログラムを内蔵している。なお、これらの演算プログラムとしては、市販品を使用することができる。
【0022】
パーソナルコンピュータ22による演算結果は、適宜ディスプレイ23やプリンタ24に随時出力される。
【0023】
この涙分泌量検査システム1は、被験者の眼Eの涙の分泌量を検査する際に次にように使用する。
【0024】
まず、シャッター14を閉じた状態で、筒状体11の下部開口部11bを、被験者の眼Eを囲繞するように当て、ガス導入路12から水分含量が一定のキャリアガスを筒状体11内に供給し、過剰のガスを上部開口部11aから放出させる。そして、湿度センサー13により湿度の検出を開始する。次いで、シャッター14を作動させて筒状体11の下部開口部11bを開放する。このとき、被験者の眼Eは閉じた状態とし、気体は筒状体11内に供給し続ける。湿度センサー13による検出値が一定となった後、被験者に瞬きを所定間隔(例えば、1〜30秒間隔)でしてもらう。
【0025】
パーソナルコンピュータ22は、こうして得られる湿度の検出値から、図2に示す涙蒸発プロファイルを作成し、さらに、この涙蒸発プロファイルにおいて、瞬き毎に現れるノコギリ歯状の応答の減衰部分(図中、破線で囲んだ部分)を指数関数
【数6】
f(t)=Ae−kt+B
(式中、Aは初期変化値、kは減衰率であり、A、k、Bはそれぞれ定数である)
で近似し、最小二乗法により初期変化値Aと減衰率kを算出し、それをディスプレイ23に表示させる。
【0026】
本発明者の知見によれば、この初期変化値Aと減衰率kは、それぞれ数値が小さいほど涙の分泌量が少ないこと、言い換えれば、瞬きに伴う眼の表面の水蒸気圧変化が小さいことを意味し、その傾向はシルマーテストによる涙の分泌量と良好な相関関係を示す。したがって、初期変化値Aと減衰率kは、涙の分泌量の評価パラメーターとして有用なものとなる。また、このシステムによれば、ドライアイ患者は健常者に比して初期変化値Aと減衰率kが小さくなるが、これはドライアイ患者では健常者に比して涙液層の絶対量が少ないことに対応していると思われる。
【0027】
本発明のシステム1を涙の分泌量の評価に使用するに際しては、予め、涙の分泌量が正常である複数の健常者と、涙の分泌量が少ない複数のドライアイ患者を被験者とし、各被験者について前記初期変化値Aと減衰率kを求める。一方、各被験者のATDのドライアイの程度をシルマーテスト、問診等により数段階に区分して数値化し、ドライアイ度を求める。例えば、シルマーテスト、問診等で健常とされる区分はドライアイ度の数値を0とし、ドライアイの症状が深刻な区分ほど、ドライアイ度の数値を高くする。こうして求めたドライアイ度と、前述の初期変化値Aと減衰率kを対応させたデータを蓄積し、その蓄積データを、パーソナルコンピュータ22自体あるいはLAN等によりパーソナルコンピュータ22と接続される外部のハードディスク等に格納しておく。また、パーソナルコンピュータ22はこの蓄積データを随時参照できるようにしておく。そして、この蓄積データに基づき、パーソナルコンピュータ22が当該被験者の初期変化値Aと減衰率kから当該被験者のドライアイ度を算出できるようにすることが好ましい。
【0028】
これにより、極めて簡便に、被験者のドライアイ度を評価することが可能となり、ドライアイ度の高い被験者に適切な処置を行うことができる。
【0029】
本発明で使用する水分蒸発量検出装置としては、換気カプセル法による上述の装置に限らず、例えば、密閉カプセル法による装置、エバポリメータ等も、眼の周りの皮膚に密着するようなアタッチメントを取り付けて使用することができる。
【0030】
【実施例】
実施例1
図1に示したシステムにより、健常者1名、ドライアイ患者2名を被験者とし、各被験者について初期変化値Aと減衰率kを求めた。この場合、水分蒸発量検出装置10のキャリアガスとしては、相対湿度10%の空気を、流速150mL/minで用いた。また、涙の分泌量の検出時の瞬きの間隔は、5秒又は10秒間隔とした。
【0031】
得られた涙蒸発プロファイル(瞬き5秒間隔)を図3に示した。図3より、被験者毎に、瞬きに伴って発生する、ノコギリ歯状の応答の形状が異なることがわかる。
【0032】
また、涙蒸発プロファイル(瞬き10秒間隔)において、瞬き毎に現れるノコギリ歯状の応答の減衰部分を解析した結果を図4に示した。
【0033】
一方、各被験者にシルマーテストを行った。涙蒸発プロファイルの初期変化値Aと減衰率k、及びシルマーテスト値を表1に示す。
【0034】
【表1】
表1から、初期変化値Aと減衰率kは、シルマーテスト値と同様にドライアイ患者では数値が低くなることがわかる。
【0035】
実施例2
ドライアイ患者6名、健常者6名について、瞬きの間隔を10秒間隔とする以外は実施例1と同様にして、涙蒸発プロファイルの初期変化値Aと減衰率k、及びシルマーテスト値を求めた。
【0036】
その結果、初期変化値Aと減衰率kの平均値±標準偏差は、ドライアイ患者では、初期変化値A=1.82±0.33[Hz]、減衰率k=0.335±0.106であった。また、健常者では、初期変化値A=4.17±2.26[Hz]、減衰率k=0.489±0.111であった。
【0037】
これにより、初期変化値Aと減衰率kの双方について、健常者に比べてドライアイ患者の値が小さい傾向にあることがわかる(減衰率kについては有意、p<0.05)。
【0038】
また、ドライアイ患者6名の初期変化値Aと減衰率kをそれぞれシルマーテスト値に対してプロットした。結果を図5に示す。
【0039】
図5から、初期変化値Aと減衰率kはそれぞれシルマーテスト値に対して相関関係のあることがわかる。
【0040】
【発明の効果】
本発明のシステムによれば、涙蒸発プロファイルから初期変化値Aと減衰率kを算出し、それを涙の分泌量の評価パラメータとするので、簡便に、非侵襲に涙の分泌量を評価することができる。したがって、シルマーテストに代わるドライアイ評価システムとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の涙分泌量検査システムの概念図である。
【図2】涙蒸発プロファイルの説明図である。
【図3】実施例の涙蒸発プロファイルである。
【図4】実施例の涙蒸発プロファイル中のノコギリ歯状の減衰部分の解析結果である。
【図5】シルマーテスト値に対する初期変化値Aあるいは減衰率kの関係図である。
【符号の説明】
1 涙分泌量検査システム
10 水分蒸発量検出装置
11 筒状体
11a 上部開口部
11b 下部開口部
11c 筒状体の下部
12 ガス導入路
12a 開口部
13 湿度センサー(水晶振動子湿度センサー)
14 シャッター
20 演算手段
21 周波数カウンタ
22 パーソナルコンピュータ
23 ディスプレイ
24 プリンタ
E 眼
Claims (4)
- 涙の分泌量が正常である複数の健常者と、涙の分泌量が少ない複数のドライアイ患者を被験者とし、各被験者について算出される前記初期変化値Aと減衰率kを各被験者のドライアイ度と対応させた蓄積データを演算手段が参照し、該蓄積データに基づき、当該被験者の初期変化値Aと減衰率kから当該被験者のドライアイ度を算出する請求項1記載の涙分泌量検査システム。
- 涙の分泌量が正常である複数の健常者と、涙の分泌量が少ない複数のドライアイ患者とを被験者として初期変化値Aと減衰率kを算出し、各被験者について算出された初期変化値Aと減衰率kを各被験者のドライアイ度と対応させたデータを蓄積し、一方、当該被験者の初期変化値Aと減衰率kを算出し、算出された当該被験者の初期変化値Aと減衰率kから前記蓄積データに基づいて当該被験者のドライアイ度を算出する請求項3記載の涙分泌量評価方法。
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2003
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JPWO2014155577A1 (ja) * | 2013-03-27 | 2017-02-16 | 株式会社らいふ | 眼部水分測定器および眼部水分測定方法 |
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