JP2004242232A - 記録媒体及び画像記録装置並びに画像記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スキャナで得られた画像データを利用する様々なユーザの要求に応えることができるデータ群が記録された記録媒体及び画像記録装置並びに画像記録方法の提供。
【解決手段】画像記録装置でデータが記録される記録媒体に、フィルム又はプリントに記録された画像情報をスキャンして得られたRAWデータと、RAWデータの輝度領域等の画像特性を補正して所定の出力装置で利用可能な形態に変換した出力用画像データと、記録された出力用画像データを基準にして新たな出力用画像データを作成する際に参照される画像変換情報とが記録されたものであり、表示を望むユーザは出力用画像データを用いてそのまま表示することができ、画像処理を施して高画質な写真プリントを作成するユーザはRAWデータと画像変換情報とを用いて簡単に出力装置に適した画像処理を行うことができる。
【選択図】図6
【解決手段】画像記録装置でデータが記録される記録媒体に、フィルム又はプリントに記録された画像情報をスキャンして得られたRAWデータと、RAWデータの輝度領域等の画像特性を補正して所定の出力装置で利用可能な形態に変換した出力用画像データと、記録された出力用画像データを基準にして新たな出力用画像データを作成する際に参照される画像変換情報とが記録されたものであり、表示を望むユーザは出力用画像データを用いてそのまま表示することができ、画像処理を施して高画質な写真プリントを作成するユーザはRAWデータと画像変換情報とを用いて簡単に出力装置に適した画像処理を行うことができる。
【選択図】図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体及び画像記録装置並びに画像記録方法に関し、特に、フィルムやプリントをスキャンして得られた画像データ及び該画像データに関連したデータを記録した記録媒体及び画像記録装置並びに画像記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルカメラやカメラ付携帯電話機などの撮影機器の普及に伴い、写真画像をデジタルデータとして利用する顧客が増えている。このような顧客は、デジタルカメラに装着される各種記録媒体をパソコンのスロットに挿入して画像データを読み込んだり、デジタルカメラをパソコンに接続して撮影した写真の画像データをパソコンに転送する等の方法により、パソコン内に画像データを蓄積し、パソコンに予めインストールされている画像表示アプリケーションを用いて画像データを表示、閲覧している。
【0003】
また、フィルムカメラで撮影したフィルムやプリントをデジタル画像データに変換するサービスも行われており、例えば、ラボ等のフォトサービス店舗やコンビニエンスストア等の注文店舗に撮影したフィルムを持ち込むと、フォトサービス店舗では、フィルムを現像した後、ネガフィルムをスキャナ等で読み取り、読み取った画像データをCD−R等の記録媒体に書き込んでユーザに提供するといったサービスが行われている。
【0004】
ここで、デジタルカメラの撮像手段やスキャナから出力される生データ又は生データを汎用的に利用可能に変換したデータ(以下、撮像手段やスキャナ等の画像データ取得手段で得られた生の画像データ又は生の画像データの階調を正規化変換した高画質の画像データをRAWデータと称する。)は、輝度領域や単位画素あたりの色数等の画像特性が優れたデータであるが、パソコンのモニタのような表示装置では利用可能な輝度領域や色数等が制限されるため、RAWデータの状態では利用に適していない。そこで、例えばフィルムから画像情報を読み取るサービスでは、RAWデータの輝度領域を狭める等の補正を行った画像データ(以下、出力装置用に画像特性を補正した画像データを出力用画像データと称する。)を記録媒体に記録してユーザに提供している。
【0005】
しかしながら、上記サービスで得られる画像データは表示装置で表示されるだけでなく、この画像データを基にして写真プリントの作成を希望するユーザもおり、例えば、表示装置用に輝度領域が狭められた出力用画像データでは、輝度領域の広い高画質の写真プリントを作成することができない。特に、近年、高性能のプリンタが普及し家庭でも気軽に写真画像をプリントできるようになってきており、表示装置用の出力用画像データでは広い輝度領域を再現できるプリンタの性能を十分に生かすことができない。
【0006】
また、パソコン操作に手慣れたユーザの場合は、記録媒体に記録された画像データをそのまま表示したりプリントするのではなく、パソコンにインストールされた画像処理ソフト等のアプリケーションを用いて画像データに画像処理を施す場合が多く、元となる画像データの画像特性が不十分である(例えば、輝度領域が狭い)と所望の画像処理を行うことができないという問題もある。
【0007】
上記問題はデジタルカメラにおいても同様に生じる。すなわち、CCD等の固体撮像素子で取得した画像データ(RAWデータ)は輝度領域が広くデータサイズも大きいため、通常、画像表示部での画像再生に適した画像信号形態に変換した後、記録媒体への書き込みが行われる。そのため、高画質のRAWデータが得られる撮像手段を備えたデジタルカメラであっても、その画質を生かした画像信号形態で記録されなければ、記録された画像データを基に高画質の写真プリントを作成することができず、また、所望の画像処理を行うこともできない。
【0008】
このような問題に対して、特開平11−261933号公報には、撮影した画像の出力信号を再生表示した画像信号の形態で記録するか、撮影した画像の出力信号をそのまま記録するかを選択できるデジタルカメラが開示されている。また、撮像手段で作成されるRAWデータは撮像手段の受光素子の画素配列パターンや画像信号のアナログ信号処理、A/D変換のビット数などがデジタルカメラ毎に異なるため、RAWデータで記録された画像データを再生して表示又はプリントするためにはデジタルカメラの機種を特定する情報等の画像付帯情報が必要となる。そこで、特開2001−223979号公報には、デジタルカメラの記録媒体に、RAWデータと共に、画像再生用パラメータや撮影時情報等の画像付帯情報とプリント情報とを記録する技術が開示されており、画像付帯情報を用いることにより撮影したカメラの機種を識別し、機種に合わせて適切な再生処理を行うことができる。そして、RAWデータはカメラの撮像手段の生出力データであり、多ビットで画質に優れるため、自在に画像調整を行って高画質の画像を再生することができると記載されている。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−261933号公報(第4−11頁、第1図)
【特許文献2】
特開2001−223979号公報(第8−10頁、第9図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報記載の方法を用い、記録媒体にRAWデータとデジタルカメラの機種情報等の画像付帯情報とを記録することによりRAWデータを用いたプリントの作成や画像処理が可能であるが、表示手段で表示することを主な目的とするユーザの場合は、表示用に変換された出力用画像データが記録されていないと不便であり、表示に際してRAWデータを表示用の画像データに変換しなければならず好ましくない。
【0011】
このように、画像データを利用するユーザには、表示装置に表示することを望むユーザや、高画質な写真プリントの作成を望むユーザや、パソコンにインストールされた各種アプリケーションを用いて画像処理を行うことを望むユーザ等、様々であり、RAWデータ又は出力用画像データの一方を提供するのみでは多様なユーザの要求に応えることはできない。また、出力用画像データは特定の表示装置や印刷装置等の出力装置に適した形態で作成されるため、複数の出力装置に出力するためには出力装置毎に出力用画像データを用意しなければならず、RAWデータと各種出力装置用に作成された複数の出力用画像データの全てを記録媒体に記録すると記録媒体の記録領域を占有してしまい好ましくない。従って、記録媒体には必要十分な画像データが記録される必要があり、このような多様なユーザの要求に応えることができる記録媒体や画像記録装置、画像記録方法が求められている。
【0012】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、スキャナで得られた画像データを利用する様々なユーザの要求に応えることができるデータ群が記録された記録媒体及び画像記録装置並びに画像記録方法を提供することにある。
【0013】
【問題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の記録媒体は、フィルム又はプリントに記録された画像情報をスキャナにより読み取って得られた、該スキャナの性能に応じた画像特性を有する第1の画像データと、予め定められた出力装置の性能に応じて、前記第1の画像データを変換して得られた第2の画像データと、前記第1の画像データから前記第2の画像データへの変換に関する画像変換情報と、が関連付けて記録されているものである。
【0014】
本発明においては、前記第1の画像データは、前記スキャナからの出力データ又は前記出力データの画像特性を保持したまま該出力データを変換して得られたデータであることが好ましい。
【0015】
また、本発明においては、前記画像特性は、輝度領域又は単位画素あたりの色数に関する特性であり、前記第2の画像データは、前記第1の画像データに比べて、輝度領域が狭いデータ、又は、単位画素あたりの色数が小さいデータであることが好ましい。
【0016】
また、本発明においては、前記画像変換情報に、異なる複数の出力装置に対応する画像特性に関する情報が記述されている構成とすることができる。
【0017】
また、本発明の画像記録装置は、スキャナにより、フィルム又はプリントに記録された画像情報を読み取る手段と、前記スキャナで読み取られた画像情報に画像処理を施す画像処理手段と、記録媒体に前記画像情報に関連する複数のデータを記録する記録手段と、を少なくとも備える画像記録装置であって、
前記記録手段では、前記スキャナの性能に応じた画像特性を有する第1の画像データと、予め定められた出力装置の性能に応じて、前記第1の画像データを変換して得られた第2の画像データと、前記第1の画像データから前記第2の画像データへの変換に関する画像変換情報と、が関連付けて記録されるものである。
【0018】
本発明においては、前記画像処理手段に、前記スキャナから出力されたデータの階調を正規化変換して前記第1の画像データを作成する手段と、前記第1の画像データを解析し、前記予め定められた出力装置に応じた画像特性を算出する手段と、前記画像特性を参照して前記画像変換情報を作成する画像変換情報作成手段と、前記第1の画像データと前記画像変換情報とを用いて前記第2の画像データを作成する手段と、を少なくとも備える構成とすることができる。
【0019】
また、本発明の画像記録方法は、スキャナを用いて、フィルム又はプリントに記録された画像情報を読み取るステップと、前記スキャナで読み取った画像情報の階調を正規化変換して、前記スキャナの出力データの画像特性を保持した第1の画像データを作成するステップと、前記第1の画像データを解析し、予め定められた出力装置に応じた画像特性を算出するステップと、前記画像特性を参照して、前記第1の画像データを前記出力装置の性能に応じた画像データに変換するための画像変換情報を作成する画像変換情報作成ステップと、前記第1の画像データと前記画像変換情報とを用いて前記第2の画像データを作成するステップと、前記第1の画像データと前記第2の画像データと前記画像変換情報とを互いに関連付けて記録媒体に記録するステップと、を少なくとも備えるものである。
【0020】
このように、本発明の記録媒体には、フィルムやプリントに記録された画像情報をスキャナによりデジタル化して得られた画像データ(RAWデータ)と、モニタやプリンタ等の出力装置に出力するために輝度範囲を狭める等の画像変換を行った画像データ(出力用画像データ)と、RAWデータを編集するために必要な画像変換情報とがセットになって記録されているため、表示を望むユーザ、プリントを望むユーザ、画像処理を望むユーザ等のいずれにも適した形態で画像情報を提供することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
従来技術で示したように、写真に基づく画像データには、スキャナや撮像手段等の画像データ取得手段で得られた生の出力データ又は生データの階調を正規化変換したデータであるRAWデータと、RAWデータの画像特性を補正して所定の出力装置に適した形態に変換した出力用画像データとがあり、画像データを利用するユーザによってどちらの形態の画像データを希望するかは異なるため、いずれか一方の画像データのみでは様々なユーザの要求に応えることはできない。
【0022】
また、出力用画像データは特定の出力装置に適した形態で作成されているため、異なる出力装置に出力する場合には、これら複数の出力装置に適合した複数の出力用画像データが必要であり、このような多数の出力用画像データを記録媒体に記録すると記録領域を占有してしまい好ましくない。また、RAWデータを用いて新たな出力用画像データ、例えば、プリント用の出力用画像データを作成する場合、記録媒体に記録されている出力用画像データを基準にして、輝度領域を調整する等の補正を行う方法が便利であるが、この場合、元となる出力用画像データの輝度領域等の画像特性に関する情報がないと新たに作成する出力用画像データの補正条件を試行錯誤で設定しなければならず、新たな出力用画像データの作成に多大な時間を要してしまう。
【0023】
そこで、本発明では、画像データを表示装置に表示させるユーザや画像データに各種画像処理を施して表示やプリントを行うユーザ等の様々なユーザの要求に応えるために、画像記録装置でデータが記録される記録媒体に、フィルム又はプリントに記録された画像情報をスキャンして得られたRAWデータと、RAWデータを所定の出力装置で利用可能な形態に変換した出力用画像データの双方を記録すると共に、記録された出力用画像データを基準にして新たな出力用画像データを作成する際に参照される画像変換情報を記録することを特徴としている。
【0024】
このように、RAWデータと画像変換情報と出力用画像データの3つのデータをセットにして提供することにより、表示を望むユーザは出力用画像データを用いてそのまま表示することができ、画像処理を施して高画質な写真プリントを作成するユーザはRAWデータと画像変換情報とを用いて簡単に出力装置に適した画像処理を行うことができる。なお、RAWデータと出力用画像データのいずれかを記録媒体に記録する方法は公知であるが、これら双方を記録し、更に、他の出力装置に適した出力用画像データを簡単に作成するための画像変換情報を記録するという着想は本願発明者によって得られた新規な着想である。
【0025】
【実施例】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係る記録媒体及び画像記録装置並びに画像記録方法ついて、図1乃至図6を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例に係る画像記録装置の構造を示す斜視図であり、図2は、その構成を模式的に示すブロック図であり、図3は、画像処理部の詳細な構成を示すブロック図である。また、図4は、本実施例の画像記録方法の手順を示すフローチャート図であり、図5は、各種画像データの輝度分布を模式的に示す図である。また、図6は、本実施例の記録媒体を用いた画像編集の概略手順を示す図である。
【0026】
まず、図1を参照して本発明の画像記録装置の一態様について説明する。なお、ここでは画像記録装置1として、フィルムや原稿(例えば写真プリント)に記録された画像情報を読み取り、読み取った画像データに所定の画像処理を施し、記録媒体に記録する機能に加え、記録媒体から画像情報を読み取る機能、読み取った画像情報を表示する機能、画像情報を感光材料に露光/現像し、プリントを作成する機能等を備えた多機能一体型の画像記録装置について説明するが、これらの機能の全てが必要ではなく、少なくともフィルムやプリントから画像情報を読み取る機能と、画像データに所定の画像処理を施す機能と、所定のデータ群を記録媒体に記録する機能とを備えたものであればよく、画像記録装置1の構造、各機能を実現する手段の配置等は図及び下記説明に限定されるものではない。
【0027】
図1に示すように、本実施例の画像記録装置1は、本体2の左側面にマガジン装填部3を備え、本体2内には制御部7と、感光材料を露光する露光処理部4と、露光された感光材料を現像処理して乾燥し、プリントを作成するプリント作成部5とが備えられ、作成されたプリントは本体2の右側面に設けられたトレー6に排出される。また、本体2の上部には、CRT8が配置され、読み取った画像やプリントを作成しようとする画像が画面に表示される。また、CRT8の左側に透過原稿読み込み装置であるフィルムスキャナ部9が配置され、右側に反射原稿入力装置10が配置されている。
【0028】
フィルムスキャナ部9で読み込まれる原稿として写真感光材料があり、この写真感光材料としては、カラーネガフィルム、カラーリバーサルフィルム、白黒ネガフィルム、白黒リバーサルフィルム等が挙げられ、これらのフィルムにはアナログカメラにより撮像した駒画像情報が記録されており、フィルムスキャナ部9のフィルムスキャナで読み取られる。また、写真感光材料がカラーペーパーの場合は、その画像情報が反射原稿入力装置10のフラットベットスキャナで読み取られる。
【0029】
また、本体2の制御部7には、画像読込部14が設けられている。画像読込部14にはPCカード用アダプタ、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)用アダプタ等が備えられ、例えばデジタルカメラで撮像した複数の駒画像情報が記憶されたPCカード13aやFD13b等が差し込み可能になっている。なお、画像情報の記録媒体として、スマートメディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)、メモリースティック(登録商標)、SDメモリーカード、マルチメディアカード等を用いることもでき、これらをPCカード13aに装着又は専用のアダプタに装着して画像情報を読み込むことができる。また、上記アダプタに加えて、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話機、携帯端末機器等を接続する端子や、赤外線通信手段を設け、これらの機器から直接画像情報を取得できるようにしてもよい。
【0030】
また、本体2の制御部7には、画像書込部15が設けられている。画像書込部15にはFD用アダプタ、MO用アダプタ、光ディスク用アダプタ等が備えられ、FD16a、MO16b、光ディスク16c等が差し込み可能になっており、本発明におけるRAWデータと画像変換情報と出力用画像データのセットデータをこれらの記録媒体に書き込むことができるようになっている。なお、光ディスク16cとしてはCD−R、DVD−R等を用いることができ、上記アダプタに加えて、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話機、携帯端末機器、コンピュータ端末等を接続する端子や、赤外線通信手段を設け、これらの機器に直接画像情報を送信するようにしてもよい。
【0031】
また、CRT8の前側に操作部11が配置され、この操作部11にタッチパネル等で構成される情報入力手段12が設けられている。なお、操作部11、CRT8、フィルムスキャナ部9、反射原稿入力装置10、画像読込部14、画像書込部15は、本体2に一体的に設けられた構造となっているが、いずれか1つ以上を別体として設けてもよい。更に制御部7に図示しない通信手段を設けてもよく、施設内の別のコンピュータ端末やインターネット等の通信ネットワークを介して遠方のコンピュータやサーバから直接、撮像情報やプリント命令等を受信し、いわゆるネットワークプリンタ装置として機能させることもできる。
【0032】
また、図2は画像記録装置1の構成を模式的に示すブロック図である。画像記録装置1の制御部7には、例えば、フィルムスキャナ部9からはアナログカメラにより撮像されたネガフィルムを現像して得られた現像済のネガフィルムNの画像データが入力され、反射原稿入力装置10からは駒画像を印画紙に焼き付けて現像処理したプリントPの画像データが入力される。また、画像記録装置1はデータ蓄積手段19を有し、入力された画像データや出力用画像データ、画像変換情報、各種出力装置の性能(出力可能な輝度領域等)に関する情報、プリント注文情報等を記憶し順次蓄積する。
【0033】
また、制御部7は画像処理部18を有し、この画像処理部18で画像データに画像処理を施して各種画像データを作成する。例えば、RAWデータの輝度領域を狭めて表示用の画像データを作成したり、露光用の画像データを作成する。露光処理部4では、露光用の画像データに基づいて感光材料に画像の露光が行われ、この感光材料をプリント作成部5に送り、プリント作成部5で露光された感光材料を現像処理して乾燥し、サービスサイズ、ハイビジョンサイズ、パノラマサイズ等のプリントP1、A4サイズ等のプリントP2、名刺サイズ等のプリントP3を作成する。
【0034】
次に、画像処理部18の詳細な機能について説明するが、以下では、説明を容易にするために画像処理部18の各種機能の内、本実施例の画像記録に関わる部分についてのみ説明する。本実施例の画像処理部18は、図3に示すように、フィルムスキャナ部9又は反射原稿入力装置10のスキャナでスキャンして得られた画像データを基に、高画質(例えば、16ビット)の画像データを作成するRAWデータ作成手段18aと、RAWデータを解析して輝度領域等の画像特性に関する情報を抽出し、出力用の輝度領域を算出する画像特性算出手段18bと、出力用輝度領域情報等の画像特性を参照して、RAWデータを所定の出力装置の性能に応じた画像データに変換するための画像変換情報を作成する画像変換情報作成手段18cと、画像変換情報に基づいて、RAWデータ作成手段18aで得られた画像データの輝度領域を補正し、出力用の画質があまり高くない(例えば、8ビット)の出力用画像データを作成する出力用画像データ作成手段18dとを少なくとも備えている。
【0035】
なお、上記フィルムスキャナ部9又は反射原稿入力装置10から出力される画像データもRAWデータであるが、スキャナから出力される画像データはスキャナに依存する情報を有しており、また規格が統一されていない場合もあり、汎用的なデータとは言えない。そこで以下では、スキャナから出力された画像データをスキャナ出力データ、RAWデータ作成手段18aで作成した画像データをRAWデータと呼び、両者を区別して説明するが、記録媒体には上記いずれの画像データを記録してもよい。
【0036】
上記構成の画像処理部18を備える画像記録装置1を用いた画像データの記録手順について、図4のフローチャート図を参照して説明する。ここではユーザがネガフィルムを提供する場合について説明するが、写真プリントを提供する場合や、画像情報が記録された記録媒体やデジタルカメラ、カメラ付き携帯電話機、携帯端末機器等を提供する場合においても同様に適用することができる。
【0037】
まず、ユーザがミニラボ、大ラボ等のフォトサービス店舗やコンビニエンスストア等の注文店舗に、写真画像が記録されたネガフィルムを提供し、画像記録サービスの注文を行うと、ステップS101で、画像記録装置1ではフィルムスキャナ部9のフィルムスキャナを用いてネガフィルムをスキャニングし、ステップS102でデジタル変換してスキャナ出力データを作成する。
【0038】
次に、ステップS103で、画像処理部18のRAWデータ作成手段18aを用いてデジタル変換されたスキャナ出力データからRAWデータを作成する。具体的には、スキャナ出力データが保有する画像特性を損なわないように輝度領域を保持して、階調情報に基づく正規化変換を行い、高画質(例えば、16ビット)のRAWデータを作成する。なお、RAWデータのファイル形式は特に限定されないが、パソコンや画像編集装置等で認識できる必要があり、TIFF、JPEG、Exif等などの規格化された汎用のファイル形式とすることが望ましい。
【0039】
次に、ステップS104で、画像特性算出手段18bを用いて、RAWデータを解析してRAWデータが有する輝度領域を求め、データ蓄積手段19に記録された出力装置に関する情報に基づいて所定の出力装置に適した輝度領域を算出する。この所定の出力装置は任意の表示装置や印刷装置等とすることができるが、記録媒体に記録された画像データはパソコンで表示されることが多く、ユーザがRAWデータの画像処理を行う場合もパソコンを利用する場合が多いことから、パソコンのモニタに適した輝度領域を算出するのが一般的である。
【0040】
次に、ステップS105で、画像変換情報作成手段18cを用いて、上記ステップで算出した輝度領域等の画像特性に関する情報を参照して、画像変換情報を読み取り可能な形式(例えば、テキスト形式等)で作成する。この画像変換情報には、1つの出力装置に適合した画像変換情報を記録しても良いが、1つのRAWデータに対して、複数の出力装置に適合した複数の画像変換情報を記録しても良い。また、画像変換情報には上記輝度領域に関する情報のみを記録しても良いが、スキャナに関する情報等の画像データに付随する任意の情報を合わせて記録する構成としてもよい。
【0041】
なお、画像変換情報として輝度領域以外の情報、例えば、単位画素あたりの色数に関する情報を利用することもできる。その場合は、ステップS104でRAWデータを解析し所定の出力装置に適した色数を算出し、ステップS105でこの色数に関する情報を記述した画像変換情報を作成すればよい。
【0042】
次に、ステップS106で、出力用画像データ作成手段18dにより、ステップS103で作成したRAWデータとステップS105で作成した画像変換情報とを用いて所定の出力装置用に輝度領域を補正した画質があまり高くない(例えば8ビット)の出力用画像データを作成する。この出力用画像データのファイル形式も特に限定されないが、パソコンや画像編集装置等で認識できる必要があり、TIFF、JPEG、Exif等などの規格化された汎用のファイル形式とすることが望ましい。また、RAWデータのビット数及び出力用画像データのビット数は上記数値に限定されず、RAWデータはスキャナの出力データの保有する画像特性を極力維持できるように高いビット数に、出力用画像データは出力装置の性能に対して必要十分なビット数に設定することが好ましい。
【0043】
そして、ステップS107で、画像処理部18で作成したRAWデータと画像変換情報と出力用画像データとをセットにして画像書込部15に送り、FD16a、MO16b、CD−RやDVD−R等の光ディスク16c等の記録媒体に記録してユーザに提供する。なお、これらのセットデータの記録媒体における記録形態は特に限定されないが、記録媒体を利用するユーザが、このセットデータが互いに関連するデータであることを認識できるように、一つのフォルダにまとめて記録したり、予め定められたルールに従ってファイル名を付与(例えば、RAWデータを”R0001.exif”、画像変換情報を”T0001.txt”、出力用画像データを”M0001.exif”等のように同じ通し番号を付与)することが好ましく、セットデータを複数記録する場合には通し番号を用いてフォルダやファイルを識別可能とすることが好ましい。また、画像変換情報を独立したファイルとせずに、RAWデータや出力用画像データ内に画像特性に関する情報を記述する構成としてもよく、例えば、出力用画像データをexif形式の画像データとし、そのヘッダ中に輝度領域等の情報を記述することもできる。
【0044】
このようにして作成された記録媒体をパソコン等に挿入し、表示手段に表示する場合は出力用画像データを用い、画像データをそのままプリント作成する場合はRAWデータをプリンタに出力し、所定の画像処理を施す場合にはRAWデータと画像変換情報とを用いて所定の画像処理ソフトにより画像データの編集を行う。なお、図4のフローでは、色要素を合成した画像データの輝度領域を補正したが、RAWデータをRGB等の色要素毎に分解して色要素毎に輝度領域を補正し、RGBのバランス補正を同時に行ってもよい。その場合は、ステップS103でRAWデータを作成する際にRGB等の色要素毎にRAWデータを作成し、ステップS104で色要素毎に出力用輝度領域を算出し、ステップS105でこれら色要素毎の出力用輝度領域情報を含む画像変換情報を作成すればよい。
【0045】
ここで、ネガフィルムに記録されているネガ画像情報と、スキャナで読み取ってデジタル化して得られたRAWデータと、輝度領域を狭めた出力用画像データの関係について図4を参照して説明する。図4は各々の画像の輝度分布を示す図であり、横軸は輝度を示し、縦軸はある輝度における頻度を示している。図4(a)に示すように、ネガフィルムに記録されたアナログデータはネガフィルム固有の広い輝度領域の情報を有している。また、スキャナで読み取って得られたRAWデータ(スキャナの出力データ又はRAWデータ作成手段18で正規化変換したデータ)は、アナログデータの輝度領域を保持して作成されるため、アナログデータと同様の広い輝度領域の情報を有している(図4(b)参照)。これに対して、出力用画像データは、画像特性算出手段18bにより算出された所定の出力装置で出力が可能な輝度領域(図の一点鎖線)となるように変換されている(図4(c)参照)。
【0046】
このように出力画像データは所定の出力装置に対応するように画像特性(例えば、輝度領域)が限定されているため、異なる他の出力装置(例えば、プリンタ)に画像データを出力する場合は、所定の画像処理ソフトがインストールされたパソコンや画像編集装置を用いてRAWデータに画像処理(例えば、輝度領域の補正等)を施して新たな出力用画像データを作成する必要があり、その場合、基準となる画像データがないとどのように画像特性を補正すればよいのか分かりづらい。
【0047】
すなわち、一旦出力用画像データを表示して、その出力用画像データを基準として輝度領域を白方向又は黒方向にずらしたり、輝度領域を広げる等の画像処理を行うことは容易であるが、従来の記録媒体にはRAWデータ又は出力用画像データの一方のみしか記録されておらず、また、RAWデータが記録されている場合も画像変換に関する情報が記録されていないため、所望の出力用画像データを得ようとした場合、基準となる出力用画像データの設定条件が分からず、試行錯誤で設定条件を何度も調整しなければならず、その結果、画像処理に時間がかかってしまうという問題があった。
【0048】
しかしながら、本実施例の記録媒体にはRAWデータと出力用画像データに加えて、該出力用画像データへの変換に関する画像変換情報が記録されているため、予め記録されている出力用画像データの設定条件を参考にして他の出力装置用の画像データを容易に作成することができるという特徴がある。この画像編集の概略手順について、図6を参照して説明する。
【0049】
まず、図4のフローチャート図に従って記録媒体16にRAWデータと画像変換情報と出力用画像データのセットデータを記録する(図6の▲1▼)。そして、画像をパソコン21で表示する場合は、該記録媒体16をパソコンのFDドライブ、MOドライブ、CDドライブ、DVDドライブ等に装着して出力用画像データを読み込み(図6の▲2▼)、パソコン21に予めインストールされた画像表示ソフトを用いてこの出力用画像データをモニタ画面に表示する。
【0050】
また、プリンタで出力するための画像データを作成する場合は、該記録媒体16を画像編集装置22(パソコン21であっても良い。)のFDドライブ、MOドライブ、CDドライブ、DVDドライブ等に装着してセットデータを読み込み(図6の▲3▼)、画像編集装置22に予めインストールされた画像処理ソフトを用いて画像データを表示する。その際、本実施例の記録媒体16には出力用画像データが記録されているため、初回のみこの出力用画像データを表示する。そして、ユーザは表示された画像と画像変換情報に記述された輝度領域とを参考にして、プリンタで出力するためにどのような補正を行うか、例えば輝度領域を白又は黒方向にずらしたり輝度領域を広げる又は狭める等を決める。そして画像処理ソフトを操作して画面上でRAWデータの輝度領域を補正し、この輝度領域情報を画像変換情報に書き込み、RAWデータと画像変換情報とを用いて新たな出力用画像データを表示する。そして、この操作をプリンタ出力用の画像データが得られるまで繰り返す。
【0051】
その後、RAWデータと新たに作成した画像変換情報(又は処理後の出力用画像データ)をプリンタで読み取り可能な記録媒体23(記録媒体16と同一の媒体であっても良い。)に書き込み(図6の▲4▼)、この記録媒体23をプリンタで読み込んで(図6の▲5▼)プリントとして出力する。又は、画像編集装置22やパソコン21とプリンタとがネットワークで接続されている場合は、上記データをネットワークを介してプリンタに送信しプリントとして出力する。
【0052】
なお、上記画像編集装置22にインストールされる画像処理ソフトは本実施例のセットデータに対応した専用のソフトとしてもよく、初回の表示のみ予め記録されている出力用画像データを用いるように設定したり、記録媒体中からRAWデータと画像変換情報とを認識し、画像変換情報に記録された輝度領域を用いて自動的にRAWデータの輝度領域を補正して表示するように設定することもでき、このような専用ソフトを用いることにより、画像処理作業を更に簡単にすることができる。
【0053】
このように、本実施例の記録媒体には、フィルム又はプリントに記録された画像情報をスキャナを使用してデジタル化して得られた画像データ(RAWデータ)と、RAWデータを編集するために必要な情報(輝度領域等の画像特性に関する情報)が記述された画像変換情報と、モニタやプリンタ等の所定の出力装置に適合するように輝度領域を狭める等の補正を行った画像データ(出力用画像データ)とがセットになって記録されているため、表示を望むユーザは出力用画像データを用いてそのまま表示することができ、画像処理を施して高画質な写真プリントを作成するユーザはRAWデータと画像変換情報とを用いて簡単に出力装置に適した出力用画像データを作成することができる。
【0054】
以上の説明では、画像処理として輝度領域の補正を例にしたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、スキャナや撮像手段等の画像データ取得手段で得られた画像特性に優れた画像データを、表示装置や印刷装置等の出力装置に適した画像特性の画像データに変換するための処理であれば良く、単位画素あたりの色数を小さくする補正(例えば、1677万色を256色に減色する補正)やRGBのバランス調整、コントラスト補正、色相補正、γ補正等の任意の画像処理に適用することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の記録媒体及び画像記録装置並びに画像記録方法によれば、下記記載の効果を奏する。
【0056】
本発明の第1の効果は、画像データを様々な形態で処理するユーザの要求に応えることができるということである。
【0057】
その理由は、本発明の記録媒体には、フィルム又はプリントをスキャナで読み取った高画質の画像データ(RAWデータ)と、特定の出力装置に適した画質の画像データ(出力用画像データ)と、RAWデータを編集するために必要な画像特性に関する情報が記述された画像変換情報とがセットになって記録されているため、表示を望むユーザは出力用画像データを用いてそのまま表示することができ、画像処理を施して高画質な写真プリントを作成するユーザはRAWデータと画像変換情報とを用いて新たな出力用画像データを作成することができるからである。
【0058】
また、本発明の第2の効果は、簡単に所定の出力装置に適した画像データを作成することができるということである。
【0059】
その理由は、本発明の記録媒体には、出力用画像データの画像特性(例えば、輝度領域等)に関する情報が記述された画像変換情報が記録されているため、ユーザは画面に表示される出力用画像データと対比しながら画像処理条件を設定することができ、従来のように試行錯誤で条件を設定する必要がないからである。
【0060】
そして、画像記録装置を用いてユーザにこのようなセットデータが記録された記録媒体を提供することにより、画像データの利用促進を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る画像記録装置の構造を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施例に係る画像記録装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例に係る画像記録装置の画像処理部の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施例に係る画像記録方法の手順を示すフローチャート図である。
【図5】本発明の画像データの輝度分布を模式的に示す図であり、(a)はネガフィルムに記録されたアナログデータ、(b)はRAWデータ、(c)は出力用画像データの輝度分布を示す図である。
【図6】本発明の一実施例に係る記録媒体を用いた画像編集の概略手順を示す図である。
【符号の説明】
1 画像記録装置
2 本体
3 マガジン装填部
4 露光処理部
5 プリント作成部
6 トレー
7 制御部
8 CRT
9 フィルムスキャナ部
10 反射原稿入力装置
11 操作部
12 情報入力部
13a PCカード
13b FD
14 画像読込部
15 画像書込部
16a FD
16b MO
16c 光ディスク
17 画像転送手段
18 画像処理部
18a RAWデータ作成手段
18b 画像特性算出手段
18c 画像変換情報作成手段
18d 出力用画像データ作成手段
19 データ蓄積手段
20 画像転送部
21 パソコン
22 画像編集装置
23 記録媒体
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体及び画像記録装置並びに画像記録方法に関し、特に、フィルムやプリントをスキャンして得られた画像データ及び該画像データに関連したデータを記録した記録媒体及び画像記録装置並びに画像記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルカメラやカメラ付携帯電話機などの撮影機器の普及に伴い、写真画像をデジタルデータとして利用する顧客が増えている。このような顧客は、デジタルカメラに装着される各種記録媒体をパソコンのスロットに挿入して画像データを読み込んだり、デジタルカメラをパソコンに接続して撮影した写真の画像データをパソコンに転送する等の方法により、パソコン内に画像データを蓄積し、パソコンに予めインストールされている画像表示アプリケーションを用いて画像データを表示、閲覧している。
【0003】
また、フィルムカメラで撮影したフィルムやプリントをデジタル画像データに変換するサービスも行われており、例えば、ラボ等のフォトサービス店舗やコンビニエンスストア等の注文店舗に撮影したフィルムを持ち込むと、フォトサービス店舗では、フィルムを現像した後、ネガフィルムをスキャナ等で読み取り、読み取った画像データをCD−R等の記録媒体に書き込んでユーザに提供するといったサービスが行われている。
【0004】
ここで、デジタルカメラの撮像手段やスキャナから出力される生データ又は生データを汎用的に利用可能に変換したデータ(以下、撮像手段やスキャナ等の画像データ取得手段で得られた生の画像データ又は生の画像データの階調を正規化変換した高画質の画像データをRAWデータと称する。)は、輝度領域や単位画素あたりの色数等の画像特性が優れたデータであるが、パソコンのモニタのような表示装置では利用可能な輝度領域や色数等が制限されるため、RAWデータの状態では利用に適していない。そこで、例えばフィルムから画像情報を読み取るサービスでは、RAWデータの輝度領域を狭める等の補正を行った画像データ(以下、出力装置用に画像特性を補正した画像データを出力用画像データと称する。)を記録媒体に記録してユーザに提供している。
【0005】
しかしながら、上記サービスで得られる画像データは表示装置で表示されるだけでなく、この画像データを基にして写真プリントの作成を希望するユーザもおり、例えば、表示装置用に輝度領域が狭められた出力用画像データでは、輝度領域の広い高画質の写真プリントを作成することができない。特に、近年、高性能のプリンタが普及し家庭でも気軽に写真画像をプリントできるようになってきており、表示装置用の出力用画像データでは広い輝度領域を再現できるプリンタの性能を十分に生かすことができない。
【0006】
また、パソコン操作に手慣れたユーザの場合は、記録媒体に記録された画像データをそのまま表示したりプリントするのではなく、パソコンにインストールされた画像処理ソフト等のアプリケーションを用いて画像データに画像処理を施す場合が多く、元となる画像データの画像特性が不十分である(例えば、輝度領域が狭い)と所望の画像処理を行うことができないという問題もある。
【0007】
上記問題はデジタルカメラにおいても同様に生じる。すなわち、CCD等の固体撮像素子で取得した画像データ(RAWデータ)は輝度領域が広くデータサイズも大きいため、通常、画像表示部での画像再生に適した画像信号形態に変換した後、記録媒体への書き込みが行われる。そのため、高画質のRAWデータが得られる撮像手段を備えたデジタルカメラであっても、その画質を生かした画像信号形態で記録されなければ、記録された画像データを基に高画質の写真プリントを作成することができず、また、所望の画像処理を行うこともできない。
【0008】
このような問題に対して、特開平11−261933号公報には、撮影した画像の出力信号を再生表示した画像信号の形態で記録するか、撮影した画像の出力信号をそのまま記録するかを選択できるデジタルカメラが開示されている。また、撮像手段で作成されるRAWデータは撮像手段の受光素子の画素配列パターンや画像信号のアナログ信号処理、A/D変換のビット数などがデジタルカメラ毎に異なるため、RAWデータで記録された画像データを再生して表示又はプリントするためにはデジタルカメラの機種を特定する情報等の画像付帯情報が必要となる。そこで、特開2001−223979号公報には、デジタルカメラの記録媒体に、RAWデータと共に、画像再生用パラメータや撮影時情報等の画像付帯情報とプリント情報とを記録する技術が開示されており、画像付帯情報を用いることにより撮影したカメラの機種を識別し、機種に合わせて適切な再生処理を行うことができる。そして、RAWデータはカメラの撮像手段の生出力データであり、多ビットで画質に優れるため、自在に画像調整を行って高画質の画像を再生することができると記載されている。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−261933号公報(第4−11頁、第1図)
【特許文献2】
特開2001−223979号公報(第8−10頁、第9図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報記載の方法を用い、記録媒体にRAWデータとデジタルカメラの機種情報等の画像付帯情報とを記録することによりRAWデータを用いたプリントの作成や画像処理が可能であるが、表示手段で表示することを主な目的とするユーザの場合は、表示用に変換された出力用画像データが記録されていないと不便であり、表示に際してRAWデータを表示用の画像データに変換しなければならず好ましくない。
【0011】
このように、画像データを利用するユーザには、表示装置に表示することを望むユーザや、高画質な写真プリントの作成を望むユーザや、パソコンにインストールされた各種アプリケーションを用いて画像処理を行うことを望むユーザ等、様々であり、RAWデータ又は出力用画像データの一方を提供するのみでは多様なユーザの要求に応えることはできない。また、出力用画像データは特定の表示装置や印刷装置等の出力装置に適した形態で作成されるため、複数の出力装置に出力するためには出力装置毎に出力用画像データを用意しなければならず、RAWデータと各種出力装置用に作成された複数の出力用画像データの全てを記録媒体に記録すると記録媒体の記録領域を占有してしまい好ましくない。従って、記録媒体には必要十分な画像データが記録される必要があり、このような多様なユーザの要求に応えることができる記録媒体や画像記録装置、画像記録方法が求められている。
【0012】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、スキャナで得られた画像データを利用する様々なユーザの要求に応えることができるデータ群が記録された記録媒体及び画像記録装置並びに画像記録方法を提供することにある。
【0013】
【問題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の記録媒体は、フィルム又はプリントに記録された画像情報をスキャナにより読み取って得られた、該スキャナの性能に応じた画像特性を有する第1の画像データと、予め定められた出力装置の性能に応じて、前記第1の画像データを変換して得られた第2の画像データと、前記第1の画像データから前記第2の画像データへの変換に関する画像変換情報と、が関連付けて記録されているものである。
【0014】
本発明においては、前記第1の画像データは、前記スキャナからの出力データ又は前記出力データの画像特性を保持したまま該出力データを変換して得られたデータであることが好ましい。
【0015】
また、本発明においては、前記画像特性は、輝度領域又は単位画素あたりの色数に関する特性であり、前記第2の画像データは、前記第1の画像データに比べて、輝度領域が狭いデータ、又は、単位画素あたりの色数が小さいデータであることが好ましい。
【0016】
また、本発明においては、前記画像変換情報に、異なる複数の出力装置に対応する画像特性に関する情報が記述されている構成とすることができる。
【0017】
また、本発明の画像記録装置は、スキャナにより、フィルム又はプリントに記録された画像情報を読み取る手段と、前記スキャナで読み取られた画像情報に画像処理を施す画像処理手段と、記録媒体に前記画像情報に関連する複数のデータを記録する記録手段と、を少なくとも備える画像記録装置であって、
前記記録手段では、前記スキャナの性能に応じた画像特性を有する第1の画像データと、予め定められた出力装置の性能に応じて、前記第1の画像データを変換して得られた第2の画像データと、前記第1の画像データから前記第2の画像データへの変換に関する画像変換情報と、が関連付けて記録されるものである。
【0018】
本発明においては、前記画像処理手段に、前記スキャナから出力されたデータの階調を正規化変換して前記第1の画像データを作成する手段と、前記第1の画像データを解析し、前記予め定められた出力装置に応じた画像特性を算出する手段と、前記画像特性を参照して前記画像変換情報を作成する画像変換情報作成手段と、前記第1の画像データと前記画像変換情報とを用いて前記第2の画像データを作成する手段と、を少なくとも備える構成とすることができる。
【0019】
また、本発明の画像記録方法は、スキャナを用いて、フィルム又はプリントに記録された画像情報を読み取るステップと、前記スキャナで読み取った画像情報の階調を正規化変換して、前記スキャナの出力データの画像特性を保持した第1の画像データを作成するステップと、前記第1の画像データを解析し、予め定められた出力装置に応じた画像特性を算出するステップと、前記画像特性を参照して、前記第1の画像データを前記出力装置の性能に応じた画像データに変換するための画像変換情報を作成する画像変換情報作成ステップと、前記第1の画像データと前記画像変換情報とを用いて前記第2の画像データを作成するステップと、前記第1の画像データと前記第2の画像データと前記画像変換情報とを互いに関連付けて記録媒体に記録するステップと、を少なくとも備えるものである。
【0020】
このように、本発明の記録媒体には、フィルムやプリントに記録された画像情報をスキャナによりデジタル化して得られた画像データ(RAWデータ)と、モニタやプリンタ等の出力装置に出力するために輝度範囲を狭める等の画像変換を行った画像データ(出力用画像データ)と、RAWデータを編集するために必要な画像変換情報とがセットになって記録されているため、表示を望むユーザ、プリントを望むユーザ、画像処理を望むユーザ等のいずれにも適した形態で画像情報を提供することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
従来技術で示したように、写真に基づく画像データには、スキャナや撮像手段等の画像データ取得手段で得られた生の出力データ又は生データの階調を正規化変換したデータであるRAWデータと、RAWデータの画像特性を補正して所定の出力装置に適した形態に変換した出力用画像データとがあり、画像データを利用するユーザによってどちらの形態の画像データを希望するかは異なるため、いずれか一方の画像データのみでは様々なユーザの要求に応えることはできない。
【0022】
また、出力用画像データは特定の出力装置に適した形態で作成されているため、異なる出力装置に出力する場合には、これら複数の出力装置に適合した複数の出力用画像データが必要であり、このような多数の出力用画像データを記録媒体に記録すると記録領域を占有してしまい好ましくない。また、RAWデータを用いて新たな出力用画像データ、例えば、プリント用の出力用画像データを作成する場合、記録媒体に記録されている出力用画像データを基準にして、輝度領域を調整する等の補正を行う方法が便利であるが、この場合、元となる出力用画像データの輝度領域等の画像特性に関する情報がないと新たに作成する出力用画像データの補正条件を試行錯誤で設定しなければならず、新たな出力用画像データの作成に多大な時間を要してしまう。
【0023】
そこで、本発明では、画像データを表示装置に表示させるユーザや画像データに各種画像処理を施して表示やプリントを行うユーザ等の様々なユーザの要求に応えるために、画像記録装置でデータが記録される記録媒体に、フィルム又はプリントに記録された画像情報をスキャンして得られたRAWデータと、RAWデータを所定の出力装置で利用可能な形態に変換した出力用画像データの双方を記録すると共に、記録された出力用画像データを基準にして新たな出力用画像データを作成する際に参照される画像変換情報を記録することを特徴としている。
【0024】
このように、RAWデータと画像変換情報と出力用画像データの3つのデータをセットにして提供することにより、表示を望むユーザは出力用画像データを用いてそのまま表示することができ、画像処理を施して高画質な写真プリントを作成するユーザはRAWデータと画像変換情報とを用いて簡単に出力装置に適した画像処理を行うことができる。なお、RAWデータと出力用画像データのいずれかを記録媒体に記録する方法は公知であるが、これら双方を記録し、更に、他の出力装置に適した出力用画像データを簡単に作成するための画像変換情報を記録するという着想は本願発明者によって得られた新規な着想である。
【0025】
【実施例】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係る記録媒体及び画像記録装置並びに画像記録方法ついて、図1乃至図6を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例に係る画像記録装置の構造を示す斜視図であり、図2は、その構成を模式的に示すブロック図であり、図3は、画像処理部の詳細な構成を示すブロック図である。また、図4は、本実施例の画像記録方法の手順を示すフローチャート図であり、図5は、各種画像データの輝度分布を模式的に示す図である。また、図6は、本実施例の記録媒体を用いた画像編集の概略手順を示す図である。
【0026】
まず、図1を参照して本発明の画像記録装置の一態様について説明する。なお、ここでは画像記録装置1として、フィルムや原稿(例えば写真プリント)に記録された画像情報を読み取り、読み取った画像データに所定の画像処理を施し、記録媒体に記録する機能に加え、記録媒体から画像情報を読み取る機能、読み取った画像情報を表示する機能、画像情報を感光材料に露光/現像し、プリントを作成する機能等を備えた多機能一体型の画像記録装置について説明するが、これらの機能の全てが必要ではなく、少なくともフィルムやプリントから画像情報を読み取る機能と、画像データに所定の画像処理を施す機能と、所定のデータ群を記録媒体に記録する機能とを備えたものであればよく、画像記録装置1の構造、各機能を実現する手段の配置等は図及び下記説明に限定されるものではない。
【0027】
図1に示すように、本実施例の画像記録装置1は、本体2の左側面にマガジン装填部3を備え、本体2内には制御部7と、感光材料を露光する露光処理部4と、露光された感光材料を現像処理して乾燥し、プリントを作成するプリント作成部5とが備えられ、作成されたプリントは本体2の右側面に設けられたトレー6に排出される。また、本体2の上部には、CRT8が配置され、読み取った画像やプリントを作成しようとする画像が画面に表示される。また、CRT8の左側に透過原稿読み込み装置であるフィルムスキャナ部9が配置され、右側に反射原稿入力装置10が配置されている。
【0028】
フィルムスキャナ部9で読み込まれる原稿として写真感光材料があり、この写真感光材料としては、カラーネガフィルム、カラーリバーサルフィルム、白黒ネガフィルム、白黒リバーサルフィルム等が挙げられ、これらのフィルムにはアナログカメラにより撮像した駒画像情報が記録されており、フィルムスキャナ部9のフィルムスキャナで読み取られる。また、写真感光材料がカラーペーパーの場合は、その画像情報が反射原稿入力装置10のフラットベットスキャナで読み取られる。
【0029】
また、本体2の制御部7には、画像読込部14が設けられている。画像読込部14にはPCカード用アダプタ、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)用アダプタ等が備えられ、例えばデジタルカメラで撮像した複数の駒画像情報が記憶されたPCカード13aやFD13b等が差し込み可能になっている。なお、画像情報の記録媒体として、スマートメディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)、メモリースティック(登録商標)、SDメモリーカード、マルチメディアカード等を用いることもでき、これらをPCカード13aに装着又は専用のアダプタに装着して画像情報を読み込むことができる。また、上記アダプタに加えて、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話機、携帯端末機器等を接続する端子や、赤外線通信手段を設け、これらの機器から直接画像情報を取得できるようにしてもよい。
【0030】
また、本体2の制御部7には、画像書込部15が設けられている。画像書込部15にはFD用アダプタ、MO用アダプタ、光ディスク用アダプタ等が備えられ、FD16a、MO16b、光ディスク16c等が差し込み可能になっており、本発明におけるRAWデータと画像変換情報と出力用画像データのセットデータをこれらの記録媒体に書き込むことができるようになっている。なお、光ディスク16cとしてはCD−R、DVD−R等を用いることができ、上記アダプタに加えて、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話機、携帯端末機器、コンピュータ端末等を接続する端子や、赤外線通信手段を設け、これらの機器に直接画像情報を送信するようにしてもよい。
【0031】
また、CRT8の前側に操作部11が配置され、この操作部11にタッチパネル等で構成される情報入力手段12が設けられている。なお、操作部11、CRT8、フィルムスキャナ部9、反射原稿入力装置10、画像読込部14、画像書込部15は、本体2に一体的に設けられた構造となっているが、いずれか1つ以上を別体として設けてもよい。更に制御部7に図示しない通信手段を設けてもよく、施設内の別のコンピュータ端末やインターネット等の通信ネットワークを介して遠方のコンピュータやサーバから直接、撮像情報やプリント命令等を受信し、いわゆるネットワークプリンタ装置として機能させることもできる。
【0032】
また、図2は画像記録装置1の構成を模式的に示すブロック図である。画像記録装置1の制御部7には、例えば、フィルムスキャナ部9からはアナログカメラにより撮像されたネガフィルムを現像して得られた現像済のネガフィルムNの画像データが入力され、反射原稿入力装置10からは駒画像を印画紙に焼き付けて現像処理したプリントPの画像データが入力される。また、画像記録装置1はデータ蓄積手段19を有し、入力された画像データや出力用画像データ、画像変換情報、各種出力装置の性能(出力可能な輝度領域等)に関する情報、プリント注文情報等を記憶し順次蓄積する。
【0033】
また、制御部7は画像処理部18を有し、この画像処理部18で画像データに画像処理を施して各種画像データを作成する。例えば、RAWデータの輝度領域を狭めて表示用の画像データを作成したり、露光用の画像データを作成する。露光処理部4では、露光用の画像データに基づいて感光材料に画像の露光が行われ、この感光材料をプリント作成部5に送り、プリント作成部5で露光された感光材料を現像処理して乾燥し、サービスサイズ、ハイビジョンサイズ、パノラマサイズ等のプリントP1、A4サイズ等のプリントP2、名刺サイズ等のプリントP3を作成する。
【0034】
次に、画像処理部18の詳細な機能について説明するが、以下では、説明を容易にするために画像処理部18の各種機能の内、本実施例の画像記録に関わる部分についてのみ説明する。本実施例の画像処理部18は、図3に示すように、フィルムスキャナ部9又は反射原稿入力装置10のスキャナでスキャンして得られた画像データを基に、高画質(例えば、16ビット)の画像データを作成するRAWデータ作成手段18aと、RAWデータを解析して輝度領域等の画像特性に関する情報を抽出し、出力用の輝度領域を算出する画像特性算出手段18bと、出力用輝度領域情報等の画像特性を参照して、RAWデータを所定の出力装置の性能に応じた画像データに変換するための画像変換情報を作成する画像変換情報作成手段18cと、画像変換情報に基づいて、RAWデータ作成手段18aで得られた画像データの輝度領域を補正し、出力用の画質があまり高くない(例えば、8ビット)の出力用画像データを作成する出力用画像データ作成手段18dとを少なくとも備えている。
【0035】
なお、上記フィルムスキャナ部9又は反射原稿入力装置10から出力される画像データもRAWデータであるが、スキャナから出力される画像データはスキャナに依存する情報を有しており、また規格が統一されていない場合もあり、汎用的なデータとは言えない。そこで以下では、スキャナから出力された画像データをスキャナ出力データ、RAWデータ作成手段18aで作成した画像データをRAWデータと呼び、両者を区別して説明するが、記録媒体には上記いずれの画像データを記録してもよい。
【0036】
上記構成の画像処理部18を備える画像記録装置1を用いた画像データの記録手順について、図4のフローチャート図を参照して説明する。ここではユーザがネガフィルムを提供する場合について説明するが、写真プリントを提供する場合や、画像情報が記録された記録媒体やデジタルカメラ、カメラ付き携帯電話機、携帯端末機器等を提供する場合においても同様に適用することができる。
【0037】
まず、ユーザがミニラボ、大ラボ等のフォトサービス店舗やコンビニエンスストア等の注文店舗に、写真画像が記録されたネガフィルムを提供し、画像記録サービスの注文を行うと、ステップS101で、画像記録装置1ではフィルムスキャナ部9のフィルムスキャナを用いてネガフィルムをスキャニングし、ステップS102でデジタル変換してスキャナ出力データを作成する。
【0038】
次に、ステップS103で、画像処理部18のRAWデータ作成手段18aを用いてデジタル変換されたスキャナ出力データからRAWデータを作成する。具体的には、スキャナ出力データが保有する画像特性を損なわないように輝度領域を保持して、階調情報に基づく正規化変換を行い、高画質(例えば、16ビット)のRAWデータを作成する。なお、RAWデータのファイル形式は特に限定されないが、パソコンや画像編集装置等で認識できる必要があり、TIFF、JPEG、Exif等などの規格化された汎用のファイル形式とすることが望ましい。
【0039】
次に、ステップS104で、画像特性算出手段18bを用いて、RAWデータを解析してRAWデータが有する輝度領域を求め、データ蓄積手段19に記録された出力装置に関する情報に基づいて所定の出力装置に適した輝度領域を算出する。この所定の出力装置は任意の表示装置や印刷装置等とすることができるが、記録媒体に記録された画像データはパソコンで表示されることが多く、ユーザがRAWデータの画像処理を行う場合もパソコンを利用する場合が多いことから、パソコンのモニタに適した輝度領域を算出するのが一般的である。
【0040】
次に、ステップS105で、画像変換情報作成手段18cを用いて、上記ステップで算出した輝度領域等の画像特性に関する情報を参照して、画像変換情報を読み取り可能な形式(例えば、テキスト形式等)で作成する。この画像変換情報には、1つの出力装置に適合した画像変換情報を記録しても良いが、1つのRAWデータに対して、複数の出力装置に適合した複数の画像変換情報を記録しても良い。また、画像変換情報には上記輝度領域に関する情報のみを記録しても良いが、スキャナに関する情報等の画像データに付随する任意の情報を合わせて記録する構成としてもよい。
【0041】
なお、画像変換情報として輝度領域以外の情報、例えば、単位画素あたりの色数に関する情報を利用することもできる。その場合は、ステップS104でRAWデータを解析し所定の出力装置に適した色数を算出し、ステップS105でこの色数に関する情報を記述した画像変換情報を作成すればよい。
【0042】
次に、ステップS106で、出力用画像データ作成手段18dにより、ステップS103で作成したRAWデータとステップS105で作成した画像変換情報とを用いて所定の出力装置用に輝度領域を補正した画質があまり高くない(例えば8ビット)の出力用画像データを作成する。この出力用画像データのファイル形式も特に限定されないが、パソコンや画像編集装置等で認識できる必要があり、TIFF、JPEG、Exif等などの規格化された汎用のファイル形式とすることが望ましい。また、RAWデータのビット数及び出力用画像データのビット数は上記数値に限定されず、RAWデータはスキャナの出力データの保有する画像特性を極力維持できるように高いビット数に、出力用画像データは出力装置の性能に対して必要十分なビット数に設定することが好ましい。
【0043】
そして、ステップS107で、画像処理部18で作成したRAWデータと画像変換情報と出力用画像データとをセットにして画像書込部15に送り、FD16a、MO16b、CD−RやDVD−R等の光ディスク16c等の記録媒体に記録してユーザに提供する。なお、これらのセットデータの記録媒体における記録形態は特に限定されないが、記録媒体を利用するユーザが、このセットデータが互いに関連するデータであることを認識できるように、一つのフォルダにまとめて記録したり、予め定められたルールに従ってファイル名を付与(例えば、RAWデータを”R0001.exif”、画像変換情報を”T0001.txt”、出力用画像データを”M0001.exif”等のように同じ通し番号を付与)することが好ましく、セットデータを複数記録する場合には通し番号を用いてフォルダやファイルを識別可能とすることが好ましい。また、画像変換情報を独立したファイルとせずに、RAWデータや出力用画像データ内に画像特性に関する情報を記述する構成としてもよく、例えば、出力用画像データをexif形式の画像データとし、そのヘッダ中に輝度領域等の情報を記述することもできる。
【0044】
このようにして作成された記録媒体をパソコン等に挿入し、表示手段に表示する場合は出力用画像データを用い、画像データをそのままプリント作成する場合はRAWデータをプリンタに出力し、所定の画像処理を施す場合にはRAWデータと画像変換情報とを用いて所定の画像処理ソフトにより画像データの編集を行う。なお、図4のフローでは、色要素を合成した画像データの輝度領域を補正したが、RAWデータをRGB等の色要素毎に分解して色要素毎に輝度領域を補正し、RGBのバランス補正を同時に行ってもよい。その場合は、ステップS103でRAWデータを作成する際にRGB等の色要素毎にRAWデータを作成し、ステップS104で色要素毎に出力用輝度領域を算出し、ステップS105でこれら色要素毎の出力用輝度領域情報を含む画像変換情報を作成すればよい。
【0045】
ここで、ネガフィルムに記録されているネガ画像情報と、スキャナで読み取ってデジタル化して得られたRAWデータと、輝度領域を狭めた出力用画像データの関係について図4を参照して説明する。図4は各々の画像の輝度分布を示す図であり、横軸は輝度を示し、縦軸はある輝度における頻度を示している。図4(a)に示すように、ネガフィルムに記録されたアナログデータはネガフィルム固有の広い輝度領域の情報を有している。また、スキャナで読み取って得られたRAWデータ(スキャナの出力データ又はRAWデータ作成手段18で正規化変換したデータ)は、アナログデータの輝度領域を保持して作成されるため、アナログデータと同様の広い輝度領域の情報を有している(図4(b)参照)。これに対して、出力用画像データは、画像特性算出手段18bにより算出された所定の出力装置で出力が可能な輝度領域(図の一点鎖線)となるように変換されている(図4(c)参照)。
【0046】
このように出力画像データは所定の出力装置に対応するように画像特性(例えば、輝度領域)が限定されているため、異なる他の出力装置(例えば、プリンタ)に画像データを出力する場合は、所定の画像処理ソフトがインストールされたパソコンや画像編集装置を用いてRAWデータに画像処理(例えば、輝度領域の補正等)を施して新たな出力用画像データを作成する必要があり、その場合、基準となる画像データがないとどのように画像特性を補正すればよいのか分かりづらい。
【0047】
すなわち、一旦出力用画像データを表示して、その出力用画像データを基準として輝度領域を白方向又は黒方向にずらしたり、輝度領域を広げる等の画像処理を行うことは容易であるが、従来の記録媒体にはRAWデータ又は出力用画像データの一方のみしか記録されておらず、また、RAWデータが記録されている場合も画像変換に関する情報が記録されていないため、所望の出力用画像データを得ようとした場合、基準となる出力用画像データの設定条件が分からず、試行錯誤で設定条件を何度も調整しなければならず、その結果、画像処理に時間がかかってしまうという問題があった。
【0048】
しかしながら、本実施例の記録媒体にはRAWデータと出力用画像データに加えて、該出力用画像データへの変換に関する画像変換情報が記録されているため、予め記録されている出力用画像データの設定条件を参考にして他の出力装置用の画像データを容易に作成することができるという特徴がある。この画像編集の概略手順について、図6を参照して説明する。
【0049】
まず、図4のフローチャート図に従って記録媒体16にRAWデータと画像変換情報と出力用画像データのセットデータを記録する(図6の▲1▼)。そして、画像をパソコン21で表示する場合は、該記録媒体16をパソコンのFDドライブ、MOドライブ、CDドライブ、DVDドライブ等に装着して出力用画像データを読み込み(図6の▲2▼)、パソコン21に予めインストールされた画像表示ソフトを用いてこの出力用画像データをモニタ画面に表示する。
【0050】
また、プリンタで出力するための画像データを作成する場合は、該記録媒体16を画像編集装置22(パソコン21であっても良い。)のFDドライブ、MOドライブ、CDドライブ、DVDドライブ等に装着してセットデータを読み込み(図6の▲3▼)、画像編集装置22に予めインストールされた画像処理ソフトを用いて画像データを表示する。その際、本実施例の記録媒体16には出力用画像データが記録されているため、初回のみこの出力用画像データを表示する。そして、ユーザは表示された画像と画像変換情報に記述された輝度領域とを参考にして、プリンタで出力するためにどのような補正を行うか、例えば輝度領域を白又は黒方向にずらしたり輝度領域を広げる又は狭める等を決める。そして画像処理ソフトを操作して画面上でRAWデータの輝度領域を補正し、この輝度領域情報を画像変換情報に書き込み、RAWデータと画像変換情報とを用いて新たな出力用画像データを表示する。そして、この操作をプリンタ出力用の画像データが得られるまで繰り返す。
【0051】
その後、RAWデータと新たに作成した画像変換情報(又は処理後の出力用画像データ)をプリンタで読み取り可能な記録媒体23(記録媒体16と同一の媒体であっても良い。)に書き込み(図6の▲4▼)、この記録媒体23をプリンタで読み込んで(図6の▲5▼)プリントとして出力する。又は、画像編集装置22やパソコン21とプリンタとがネットワークで接続されている場合は、上記データをネットワークを介してプリンタに送信しプリントとして出力する。
【0052】
なお、上記画像編集装置22にインストールされる画像処理ソフトは本実施例のセットデータに対応した専用のソフトとしてもよく、初回の表示のみ予め記録されている出力用画像データを用いるように設定したり、記録媒体中からRAWデータと画像変換情報とを認識し、画像変換情報に記録された輝度領域を用いて自動的にRAWデータの輝度領域を補正して表示するように設定することもでき、このような専用ソフトを用いることにより、画像処理作業を更に簡単にすることができる。
【0053】
このように、本実施例の記録媒体には、フィルム又はプリントに記録された画像情報をスキャナを使用してデジタル化して得られた画像データ(RAWデータ)と、RAWデータを編集するために必要な情報(輝度領域等の画像特性に関する情報)が記述された画像変換情報と、モニタやプリンタ等の所定の出力装置に適合するように輝度領域を狭める等の補正を行った画像データ(出力用画像データ)とがセットになって記録されているため、表示を望むユーザは出力用画像データを用いてそのまま表示することができ、画像処理を施して高画質な写真プリントを作成するユーザはRAWデータと画像変換情報とを用いて簡単に出力装置に適した出力用画像データを作成することができる。
【0054】
以上の説明では、画像処理として輝度領域の補正を例にしたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、スキャナや撮像手段等の画像データ取得手段で得られた画像特性に優れた画像データを、表示装置や印刷装置等の出力装置に適した画像特性の画像データに変換するための処理であれば良く、単位画素あたりの色数を小さくする補正(例えば、1677万色を256色に減色する補正)やRGBのバランス調整、コントラスト補正、色相補正、γ補正等の任意の画像処理に適用することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の記録媒体及び画像記録装置並びに画像記録方法によれば、下記記載の効果を奏する。
【0056】
本発明の第1の効果は、画像データを様々な形態で処理するユーザの要求に応えることができるということである。
【0057】
その理由は、本発明の記録媒体には、フィルム又はプリントをスキャナで読み取った高画質の画像データ(RAWデータ)と、特定の出力装置に適した画質の画像データ(出力用画像データ)と、RAWデータを編集するために必要な画像特性に関する情報が記述された画像変換情報とがセットになって記録されているため、表示を望むユーザは出力用画像データを用いてそのまま表示することができ、画像処理を施して高画質な写真プリントを作成するユーザはRAWデータと画像変換情報とを用いて新たな出力用画像データを作成することができるからである。
【0058】
また、本発明の第2の効果は、簡単に所定の出力装置に適した画像データを作成することができるということである。
【0059】
その理由は、本発明の記録媒体には、出力用画像データの画像特性(例えば、輝度領域等)に関する情報が記述された画像変換情報が記録されているため、ユーザは画面に表示される出力用画像データと対比しながら画像処理条件を設定することができ、従来のように試行錯誤で条件を設定する必要がないからである。
【0060】
そして、画像記録装置を用いてユーザにこのようなセットデータが記録された記録媒体を提供することにより、画像データの利用促進を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る画像記録装置の構造を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施例に係る画像記録装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例に係る画像記録装置の画像処理部の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施例に係る画像記録方法の手順を示すフローチャート図である。
【図5】本発明の画像データの輝度分布を模式的に示す図であり、(a)はネガフィルムに記録されたアナログデータ、(b)はRAWデータ、(c)は出力用画像データの輝度分布を示す図である。
【図6】本発明の一実施例に係る記録媒体を用いた画像編集の概略手順を示す図である。
【符号の説明】
1 画像記録装置
2 本体
3 マガジン装填部
4 露光処理部
5 プリント作成部
6 トレー
7 制御部
8 CRT
9 フィルムスキャナ部
10 反射原稿入力装置
11 操作部
12 情報入力部
13a PCカード
13b FD
14 画像読込部
15 画像書込部
16a FD
16b MO
16c 光ディスク
17 画像転送手段
18 画像処理部
18a RAWデータ作成手段
18b 画像特性算出手段
18c 画像変換情報作成手段
18d 出力用画像データ作成手段
19 データ蓄積手段
20 画像転送部
21 パソコン
22 画像編集装置
23 記録媒体
Claims (11)
- フィルム又はプリントに記録された画像情報をスキャナにより読み取って得られた、該スキャナの性能に応じた画像特性を有する第1の画像データと、
予め定められた出力装置の性能に応じて、前記第1の画像データを変換して得られた第2の画像データと、
前記第1の画像データから前記第2の画像データへの変換に関する画像変換情報と、が関連付けて記録されていることを特徴とする記録媒体。 - 前記第1の画像データは、前記スキャナからの出力データ又は前記出力データの画像特性を保持したまま該出力データを変換して得られたデータであることを特徴とする請求項1記載の記録媒体。
- 前記画像特性は、輝度領域又は単位画素あたりの色数に関する特性であり、前記第2の画像データは、前記第1の画像データに比べて、輝度領域が狭いデータ、又は、単位画素あたりの色数が小さいデータであることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録媒体。
- 前記画像変換情報に、異なる複数の出力装置に対応する画像特性に関する情報が記述されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の記録媒体。
- スキャナにより、フィルム又はプリントに記録された画像情報を読み取る手段と、前記スキャナで読み取られた画像情報に画像処理を施す画像処理手段と、記録媒体に前記画像情報に関連する複数のデータを記録する記録手段と、を少なくとも備える画像記録装置であって、
前記記録手段では、前記スキャナの性能に応じた画像特性を有する第1の画像データと、予め定められた出力装置の性能に応じて、前記第1の画像データを変換して得られた第2の画像データと、前記第1の画像データから前記第2の画像データへの変換に関する画像変換情報と、が関連付けて記録されることを特徴とする画像記録装置。 - 前記画像処理手段に、前記スキャナから出力されたデータの階調を正規化変換して前記第1の画像データを作成する手段と、前記第1の画像データを解析し、前記予め定められた出力装置に応じた画像特性を算出する手段と、前記画像特性を参照して前記画像変換情報を作成する画像変換情報作成手段と、前記第1の画像データと前記画像変換情報とを用いて前記第2の画像データを作成する手段と、を少なくとも備えることを特徴とする請求項5記載の画像記録装置。
- 前記画像特性は、輝度領域又は単位画素あたりの色数に関する特性であり、前記第2の画像データは、前記第1の画像データに比べて、輝度領域が狭いデータ、又は、単位画素あたりの色数が小さいデータであることを特徴とする請求項5又は6に記載の画像記録装置。
- 前記画像変換情報作成手段では、前記画像変換情報として、異なる複数の出力装置に対応する画像特性に関する情報が記述されることを特徴とする請求項6又は7に記載の画像記録装置。
- スキャナを用いて、フィルム又はプリントに記録された画像情報を読み取るステップと、
前記スキャナで読み取った画像情報の階調を正規化変換して、前記スキャナの出力データの画像特性を保持した第1の画像データを作成するステップと、
前記第1の画像データを解析し、予め定められた出力装置に応じた画像特性を算出するステップと、
前記画像特性を参照して、前記第1の画像データを前記出力装置の性能に応じた画像データに変換するための画像変換情報を作成する画像変換情報作成ステップと、
前記第1の画像データと前記画像変換情報とを用いて前記第2の画像データを作成するステップと、
前記第1の画像データと前記第2の画像データと前記画像変換情報とを互いに関連付けて記録媒体に記録するステップと、を少なくとも備えることを特徴とする画像記録方法。 - 前記画像特性は、輝度領域又は単位画素あたりの色数に関する特性であり、前記第2の画像データは、前記第1の画像データに比べて、輝度領域が狭いデータ、又は、単位画素あたりの色数が小さいデータとして作成されることを特徴とする請求項9記載の画像記録方法。
- 前記画像変換情報作成ステップでは、前記画像変換情報として、異なる複数の出力装置に対応した画像特性に関する情報が記述されることを特徴とする請求項9又は10に記載の画像記録方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003031996A JP2004242232A (ja) | 2003-02-10 | 2003-02-10 | 記録媒体及び画像記録装置並びに画像記録方法 |
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JP2003031996A Withdrawn JP2004242232A (ja) | 2003-02-10 | 2003-02-10 | 記録媒体及び画像記録装置並びに画像記録方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008086050A (ja) * | 2005-09-30 | 2008-04-10 | Seiko Epson Corp | 画像処理装置及び画像処理プログラム |
CN100394761C (zh) * | 2005-05-26 | 2008-06-11 | 奥林巴斯映像株式会社 | 数字照相机 |
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2003
- 2003-02-10 JP JP2003031996A patent/JP2004242232A/ja not_active Withdrawn
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