JP2004241792A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 マイクロストリップ型の電磁波放射アンテナを用いてUHF 帯領域の電磁波を真空容器内に導入してプラズマを発生させ、該真空容器内に設置された試料の表面のシリコン酸化膜のエッチング処理を行なうプラズマ表面処理装置において、12 インチ以上の大口径ウエハに対しても高均一,高精度のエッチング特性を実現すること。
【解決手段】 下部電極6 上に載置された試料(ウエハ)7の周囲に、円環状部材(フォーカスリング)17 を設け、これに高周波バイアス電力印加手段8 ’,9 ’により高周波バイアス電力を印加してウエハ7 表面でのラジカル濃度分布を均一化する。また、フォーカスリング17 の表面温度調整手段18 を付加してフォーカスリング17の表面温度を調整することにより、ウエハ周辺領域のフッ素ラジカルの消費を促進させて、ウエハ周辺での窒化膜エッチング速度を低減させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体装置の製造工程、特に、エッチング工程の中でも層間絶縁膜(主に酸化ケイ素を主成分とする)のエッチングに用いられるプラズマ処理装置に関するものである。
半導体デバイス製造プロセスにおいて、ウエハの大口径化(12インチ化)が間近に迫っており、半導体プロセス装置、特に、プラズマを用いたドライエッチング装置においては、如何にして均一に表面処理を行なうかがエッチング特性,スループットの両面から極めて重要となっている。エッチングの均一化に不可欠な要素としては、ラジカル及びイオン両フラックスのウエハへの均一供給が挙げられる。
従来の酸化膜エッチング装置は、プラズマ密度によって大きく二つの系統に分けることができる。一方は平行平板型に代表される低中密度プラズマ型で、他方はECR (electron cyclotron resonance)型に代表される高密度プラズマ型である。どちらの場合もプラズマガスにはC48に代表されるフロンガスとArに代表される希ガスとの混合系が用いられる。平行平板型の場合、電極間隔が10〜20mmの狭電極構造にてラジカル,イオン両フラックスをウエハに均一に供給するために、上部電極にガス導入経路を設け、電極表面からガスを均一供給できるようなシャワープレート構造を採っている。プラズマの均一性については、基本的に磁場が存在しないがため、狭電極構造においても確保できる。一方、ECR 型の場合、ガス供給には、平行平板型の場合と同様に、電磁波導入窓の直下にシャワープレートを設けて、ウエハ上でのラジカルフラックスの均一な入射が可能となるように構成されているが、プラズマの均一性に関しては、印加磁場によりプラズマが拘束されることを考慮して、ある程度プラズマを拡散させることによって均一性を達成している。
なお、エッチング装置については、例えば特許文献1に開示されている。
特開平09−321031号公報
ところで、プラズマを用いた酸化膜エッチング装置には、前述したように平行平板型に代表される低中密度プラズマ型とECR 型に代表される高密度プラズマ型とがあるが、先にも述べたように12 インチ以降のウエハの大口径化,半導体素子の微細化に伴なって、さらなる高精度酸化膜エッチングを目指して、新たなプラズマ源を搭載したエッチング装置の研究開発が盛んであり、UHF 帯ECRプラズマ型もそのうちの一つである。プラズマ励起周波数として300MHz〜1GHzのUHF 帯電磁波を用い、エッチング処理室外部に設けた磁場印加手段による印加磁場との電子サイクロトロン共鳴を積極的に利用することで、1011 cm-3 台の中密度で、かつ、拡散領域が1〜2.5eVと云う低電子温度のプラズマを実現することが可能である。このUHF 帯ECR プラズマ型のエッチング装置については、例えば前記特許文献1に開示されている。
この装置の場合、電磁波の導入は、同軸線路を介して、アース電位導体,誘電体,導体板という三層構造を採るマイクロストリップアンテナ(以後、MSAと呼ぶ。)により行なわれる。被加工試料とそれに対向するMSAとの間隔は50mmから100mmである。従って、例えばArとC48との混合ガスプラズマ中で解離生成されたフッ素ラジカルは、ウエハ中心領域では、ウエハ表面およびMSA 表面にて消費されるが、ウエハ周辺領域では、MSA 表面での消費効果が少ないためラジカル濃度が高くなり、例えばセルフアラインコンタクト加工の際にストッパ層として用いられるシリコン窒化膜のエッチング速度が増加し、周辺領域での対窒化膜選択比が低下してしまう。
本発明は、UHF帯ECR型エッチング装置が有する上記問題点に鑑みてなされたものであり、12インチ以降のウエハの大口径化に対し、シリコン酸化膜のエッチングを0.2マイクロメートル以下のレベルでも均一,高精度かつ高速に行ない、なおかつ、シリコン窒化膜のエッチング速度を均一かつ低減することによって、ウエハ面内での均一処理,高選択処理を行なうことが可能なエッチング装置を提供することである。
上記の目的を達成するため、本発明によれば、以下のような構成を有するプラズマ処理装置が提供される。
本発明によるプラズマ処理装置は、真空排気手段によって真空排気されている真空容器と、上記真空容器内に原料ガスを導入するためのガス導入手段と、上記真空容器内に被加工試料を設置する手段と、上記真空容器内に高周波電力を導入する手段とを有し、上記ガス導入手段によって上記真空容器内に導入された上記原料ガスを上記高周波電力でプラズマ化し、上記プラズマにより上記被加工試料の表面処理を行なうプラズマ処理装置において、上記被加工試料設置手段の周囲に、上記プラズマ中で生成される活性種を制御するための活性種制御手段を設けてなることを特徴としている。このように、被加工試料(ウエハ)の周囲にプラズマ中で生成される活性種を制御する手段を設けることにより、ウエハ中に入射する活性種の分布を効率的に制御できる。上記プラズマ処理装置には、上記被加工試料に高周波バイアス電力を印加する手段をさらに付設させることができる。これにより、被加工試料(ウエハ)へのイオンの入射を促進し、表面処理効率を高めることができる。
また、本発明によるプラズマ処理装置は、真空排気手段により真空排気されている真空容器と、上記真空容器内に原料ガスを導入するためのガス導入手段と、上記真空容器内に被加工試料を設置するための被加工試料手段と、上記真空容器内に周波数が300MHz〜1GHz の電磁波を導入するための電磁波導入手段とを有し、上記のガス導入手段により上記真空容器内に導入された上記原料ガスを上記の導入電磁波でプラズマ化し、上記プラズマにより上記被加工試料の表面処理を行なうプラズマ処理装置において、上記被加工試料設置手段の周囲に円環状部材を配置し、上記円環状部材に高周波バイアス電力を印加する手段をさらに付設してなることを特徴としている。かかる構成により、上記プラズマ中で解離生成されたフッ素ラジカルの濃度が上記被加工試料(ウエハ)の中央部で低く周辺部で高い場合に、上記円環状部材(例えばシリコン製)に高周波バイアス電力を印加して上記円環状部材へのイオンの入射を促進することで上記円環状部材へのフルオロカーボン系堆積膜の堆積量を抑制し、擬似的にアンテナ,ウエハ表面での表面反応を実現することで、ウエハ周辺部のフッ素ラジカルを消費し、窒化膜エッチング速度を低減させることが可能である。上記電磁波導入手段は、導体板と誘電体とアース電位導体との3 層構造からなる電磁波放射アンテナを含む構成とすることができる。また、上記プラズマ処理装置には、上記被加工試料に高周波バイアス電力を印加する手段をさらに付設させることができる。
また、本発明によるプラズマ処理装置は、上記円環状部材表面の温度調整を行なう手段をさらに有してなることを特徴としている。かかる構成によれば、プラズマ中で解離生成されたフッ素ラジカルの濃度がウエハ中央部で低く周辺部で高い場合に、上記円環状部材の表面温度を調整することによって、上記円環状部材へのフルオロカーボン系堆積膜の堆積量を抑制し、ウエハ周辺領域のフッ素ラジカルを消費し、窒化膜エッチング速度を低減できる。
さらに、本発明によるプラズマ処理装置は、上記円環状部材に高周波バイアス電力を印加する手段と上記円環状部材の表面温度を調整する手段とを併せ備えることができる。かかる構成によれば、上記高周波バイアス電力の印加により上記円環状部材へのイオンの入射を促進させると共に、上記円環状部材の表面温度を調整することによって、上記円環状部材へのフルオロカーボン系堆積膜の堆積量を効率よく抑制して、ウエハ周辺部でのフッ素ラジカルを効果的に消費することで、ウエハ周辺部での窒化膜エッチング速度を低減でき、均一性の良い表面処理が可能となる。
さらに、本発明によるプラズマ処理装置は、上記被加工試料に印加する高周波バイアス電力を分配して、この分配された高周波バイアス電力を上記円環状部材に印加するよう構成することができる。かかる構成によれば、上記円環状部材に印加する高周波電力を上記被加工試料に印加する高周波電力と同一電源によって供給可能となり、装置設置面積の低減および装置の低コスト化に貢献できる。
また、本発明によるプラズマ処理装置は、上記円環状部材の表面温度調整手段をヒーター,ランプ,熱媒のうちの少なくとも1つの熱源を用いた温度調整手段とすることができる。かかる構成によれば、上記の複数の熱源を適宜組み合わせて用いることで、上記円環状部材の表面全域を効率良くかつ均一に温度調整することが可能である。
また、本発明によるプラズマ処理装置は、上記円環状部材表面に凹凸を有することを特徴としている。かかる構成によれば、上記の凹凸構造により上記円環状部材の実効表面積を大きくすることができ、効率良く活性種制御が可能である。
また、本発明によるプラズマ処理装置は、上記プラズマ中の活性種の分布状態をモニターして、この活性種の分布状態に応じて上記円環状部材に印加する上記高周波バイアス電力や上記円環状部材の表面温度をフィードバック制御する手段を備えることができる。かかる構成によれば、上記被加工試料(ウエハ)の表面処理中において、上記プラズマの変動に伴う活性種濃度分布の変動、特にフッ素ラジカル濃度分布の変動をモニターして、上記円環状部材に印加する上記高周波バイアス電力や上記円環状部材の表面温度にフィードバック制御をかけることにより、常に安定で均一な表面処理を行なうことが可能となる。
また、本発明によるプラズマ処理装置における上記円環状部材は、シリコン,炭化シリコン,カーボン,シリコン窒化膜,アルミニウム,ステンレス,酸化シリコン,酸化アルミニウムを主体とした材料で構成させることができる。かかる構成によれば、上記円環状部材の材質を適宜変更することで、フッ素ラジカルの消費効率を向上させ、窒化膜エッチング速度の均一性を実現できる。
また、本発明によるプラズマ処理装置において、上記円環状部材の幅は5mmから200mmの範囲内であり、その高さは0mmから90mmの範囲内に設定されることが望ましい。かかる構成によれば、上記円環状部材の幅と高さを上記範囲内で変更することによって処理条件を変更した場合でも、効率よく活性種の制御が可能となる。
本発明によれば、MSA 構造を有し、上記MSA と被加工試料設置手段である下部電極との間隔が50mmから100mmであるUHF 帯ECR 型エッチング装置において問題となっていたラジカル分布の不均一性に起因する被加工試料のエッチング速度の試料面内での不均一性が大きく低減され、処理歩留まりの向上に大きく貢献できる。
以上のことから、例えばフロロカーボンガスを用いたシリコン酸化膜のエッチング処理工程において、12インチ以上の大口径ウエハを用いる場合でも0.2マイクロメートル以下の超精密加工を高均一かつ高精度という二つの要求を同時に満たして実現することができる。
以下、本発明の実施の形態につき、実施例を上げ、図面を参照して詳細に説明する。
図1に、本発明の一実施になるプラズマ処理装置(エッチング装置)の概略構成を示す。本実施例では、真空容器1の周囲に、空心コイル2が設置されている。真空容器1内にガス導入管3から原料ガスを導入し、同軸線路4を介して電磁波放射アンテナ(円板状導体板)14に500MHzのUHF電源5からの電磁波を供給し、該供給電磁波と空心コイル2により印加されている磁場との相互作用によって真空容器1内にECRプラズマを発生させる。真空容器1内には下部電極6が設けられており、その上に被加工試料(ウエハ)7が載置される。下部電極6には800KHzの高周波バイアス電源8がブロッキングコンデンサ9を介して接続されており、これによってウエハ7に印加される約1kV〜2kVの高周波バイアス電圧(Vpp)により、プラズマ中のイオンをウエハ7表面に引き込んでエッチングを行なう。本実施例では、上記原料ガスとしてC48とArとの混合ガスを真空容器1内に導入し、真空排気系10と真空容器1との間に設けられたコンダクタンスバルブ11によって真空容器1内の圧力が5〜20mTorrになるように調整し、ウエハ7表面のシリコン酸化膜のエッチングを行なった。
次に、電磁波供給系について詳説する。UHF電源5 で発生した500MHz の電磁波は、同軸線路4 を介して、アース電位導体板12 上に誘電体13 を介して設けらたアルミニウム製の円板状導体板14 からなる三層構造のマイクロストリップ型電磁波放射アンテナに供給される。ここで、円板状導体板14 の直径をある特性長に設定しておくことにより、円板状導体板14と誘電体13 との界面に励振モードが形成される。本実施例では、TM01 モードの励振が可能な直径約25cm の円板状の導体板を用いている。このアース電位導体板12 /誘電体13 /円板状導体板14 なる三層構造のマイクロストリップアンテナ(MSA )においては、円板状導体板14 への給電点位置によって該給電点からのインピーダンスが変化する。その値は、一般的に導体板の中心位置から導体板の周端までで、0 から約300 Ωである。したがって、インピーダンス整合をとり高効率で電磁波を導体板14 の裏面まで伝送してプラズマを発生維持させるために、図1 に示すように、導体板14 の中心点を避けた偏心点に同心円状に給電を行ない、高い軸対称性と放射効率とを達成している。また、図示してないが、同軸線路4 からの電磁波の伝送線路を2 系統に分割し、その一方を他方よりも4 分の1 波長分だけ長い線路としておき、円板状導体板14 上の2 点に給電することも可能である。このように2 系統の伝送線路長を4分の1 波長分だけずらしておくことにより供給電磁波の位相を互いに90 度ずらすことができ、円板状導体板14 上で回転電場を合成して、円偏波を励起することができる。これにより、放射電界の軸対称性と、電子サイクロトロン共鳴による電磁波の電子の運動エネルギーへの変換効率が向上する。
次に、原料ガスの導入系について説明する。原料ガスは、ガス導入管3 によりアース電位導体板12 の裏面から導入される。TM01 モードを励振する場合、円板状導体板14 の中心点からずれた位置に、円周状に電界の節が存在する。従って、図1 に示すように、電界強度の最小となる位置からガスを導入することで局所放電を防止できる。また、円板状導体板14 には、導入ガスを収容する内部空間が設けられており、円板状導体板14 の表面(下面)に設けられた少なくとも10 個以上の微小孔から導入ガスの真空容器1 内への均一分散を行なえる構造となっている。また、円板状導体板14 の表面(下面)には上記の微小孔に対応した位置にそれぞれガス通過孔を有するシリコン円板15 が固定されており、これにより、プラズマ中で発生し、レジストマスクやシリコン窒化膜とシリコン酸化膜とのエッチング選択比を低下させる原因となるフッ素ラジカルを消費できる構造となっている。さらに、円板状導体板14 には、図示されていない温度調整手段により適当な温度に調整された熱媒を適当な熱媒導入管を介して導入することが可能になっており、これによりシリコン円板15 の表面を所望の温度に調節可能である。
被加工試料設置手段である下部電極6 の上面中央部には、被加工試料(半導体ウエハ)7 を保持するためのチャック部16 が設けられている。チャック機構としては例えば静電チャックが用いられる。この静電チャックは、ウエハ7 を保持する上面が、例えば窒化アルミニウム等のセラミックス薄膜2 枚の間に銅薄膜等の導体薄膜を挟みこんだ構造になっており、上記導体薄膜への電圧供給リード線はコイル等から構成された低周波通過フィルタを介して直流電圧源につながっている。なお、ウエハ7 のチャック機構は、クランプ部材により機械的にクランプするメカニカルチャックでも良い。また、チャック部16 には図示されていない伝熱ガス供給孔が設けられており、該伝熱ガス供給孔に例えばヘリウムガス等の伝熱性の良いガスを供給することにより、被加工試料(ウエハ)7 から下部電極6 への熱伝導効率を向上させることができる。
また、下部電極6 上に載置された被加工試料(ウエハ)7 の外周には、円環状部材(以下、フォーカスリングと呼ぶ)17 が配置されている。このフォーカスリング17 は導体または絶縁体からなっており、それには高周波バイアス電力の供給手段(高周波バイアス電源8 ’及びブロッキングコンデンサ9 ’からなる)が設けられていて、それによる高周波バイアス電力の印加によって、プラズマ中のラジカル濃度分布を均一にする機能を備えている。なお、図示していないが、下部電極6 の静電チャック部16 に印加する高周波バイアス電力をコンデンサを用いて分割してフォーカスリングに供給することも可能である。この場合、電力の分割比は、ウエハ7 前面のシース容量と上記コンデンサの容量との比率で決定されるので、フォーカスリング17 に印加する高周波バイアス電力を変更するには、上記の電力分割用のコンデンサを可変容量のものとしておくのが良い。図2 に、発生プラズマ中のフッ素ラジカル濃度のウエハ中心からの半径方向分布を示す。プラズマガスとしてはAr400sccm にC48を20sccm 添加したものを用い、圧力を20mTorr に調整して、プラズマを発生させた。フォーカスリング17 を用いない場合、ウエハ中心におけるフッ素ラジカルフラックスは約1 .1×10 16 cm -2 であるのに対して、8 インチウエハ周辺では約3 .0 ×10 16 cm -2 とおよそ3 倍程度多い値を示している。これに対し、外径300mm ,内径205mm のシリコン製のフォーカスリングに高周波バイアス電力を300W 印加して、イオンの加速電圧を400Vとして動作させた場合、フッ素ラジカルフラックスは、ウエハ中心では1 .0 ×10 16 cm -2 、ウエハ周辺では1 .1 ×10 16 cm -2 と、その均一性において大きく改善されている。これは、フォーカスリング17 を用いない場合には、プラズマ中で解離生成されたフッ素ラジカルが、空間の多いウエハ周辺部では多くなり、ウエハ中央部では減少するが、フォーカスリング17 を設置して、該フォーカスリングへのイオンの入射を促すことによって、該フォーカスリングの表面で、それを構成しているシリコンとフッ素ラジカルとが反応して例えば四フッ化シリコンとなるため、フッ素ラジカル濃度がウエハ周辺部で減少するためである。
また、図3 は、8 インチウエハ面内でのシリコン窒化膜のエッチング速度の差とフォーカスリングへのイオンの加速電圧との関係を示したグラフである。フォーカスリングへのイオンの加速電圧を増大させるに従い、シリコン窒化膜のウエハ面内でのエッチング速度の差は減少している。フォーカスリングが無い場合には、シリコン窒化膜のウエハ面内でのエッチング速度差は23nm であったが、フォーカスリングを設置してイオンの加速電圧を400V まで増大させると、エッチング速度差は5nm となり、エッチング速度の均一性が向上していることがわかる。ただしこの関係は、プラズマガス,UHF 電力,ガス圧力などの処理条件やフォーカスリングの材質により異なる。従って、シリコン窒化膜のエッチング処理の均一性を所望の値にするためには、処理条件,フォーカスリングへのイオンの加速電圧及びフォーカスリング材質に関する情報を、ダミーウエハの処理、もしくは、計算機シミュレーションにより予め把握しておき、適宜上記の処理条件等を変更してやるようにするのが望ましい。
図1 に戻って、下部電極6 上の静電チャック部16 にはブロッキングコンデンサ9 および図示されてないインピーダンス整合器を介して、例えば800kHz の高周波バイアスを印加できるようになっている。処理時には、上記したMSA からの放射電磁波と空心コイル2 による印加磁場との相互作用によりプラズマを発生させ、静電チャック部16 に高周波バイアス電力を印加することによって、プラズマ中の生成イオンを被加工試料7 中に加速入射させて、エッチング処理を施す。
図4 には、フォーカスリング17 に高周波バイアス電力を印加する代わりに、フォーカスリング17 表面の温度調整を行なうことによって、上記同様の効果を持たせるようにした実施例を示す。フォーカスリング17 の裏面に、適度に温度調整された熱媒を導入するための熱媒導入管18 を設置して、フォーカスリング17 表面の温度調整を行なう。この表面温度の調整によって、フォーカスリング17 表面への堆積膜の堆積を抑制し、ウエハ周辺領域のフッ素ラジカルの消費を促進させて、ウエハ周辺での窒化膜エッチング速度を低減させることができる。
さらに、図示はしないが、フォーカスリング17 への高周波バイアス電力印加手段とフォーカスリング17 の表面温度調整手段とを併設させた構成を採ることもできる。かかる構成により、上記した高周波バイアス電力印加効果に加えて、表面温度調整の効果をも合わせて得ることができ、安定なエッチング処理を実現できる。
図5 に、図1 の構成に加えて、プラズマ中のラジカル濃度分布をモニターする機能を付加して、フォーカスリング17 への高周波バイアス電力印加及びフォーカスリング17 の表面温度調整にフィードバックさせるように構成した実施例である。例えば、被加工試料7 の処理中に、プラズマの変動等の要因によりフッ素ラジカルの試料の径方向での分布の均一性が低下した場合、試料7 中心部と周辺部とのラジカル濃度差をラジカル分布モニター手段により検出し、検出濃度差に見合う高周波バイアス電力をフォーカスリング17 へ印加することで、イオンの加速電圧を制御する。本実施例の場合、ラジカル分布モニター手段として、ラジカルからの発光を測定する方式を採っている。ウエハ表面近傍からの発光を光学系19 を介して分光器20 に導入して光電子増倍管21 で検出し、この検出信号をパーソナルコンピュータ22 に取り込んで演算処理することにより、ラジカルの濃度分布を測定し、この濃度分布が均一になるようにフォーカスリング17 への高周波バイアス電力印加を制御する。これにより、図3 に示したようにウエハ面内での窒化膜のエッチング速度の差はフォーカスリング17 へのイオンの加速電圧に依存するため、予めダミーウエハを使って条件出しを行なっておく必要がなく、さらに処理中の微妙な条件変動に対しても安定なエッチング処理を高精度で行なうことが可能となる。
本発明の一実施例になるプラズマ処理装置(ドライエッチング装置)の概略構成図。 図1 に示した装置におけるフォーカスリング17 に高周波バイアス電力を印加した場合の試料(ウエハ)7 面内でのフッ素ラジカルの濃度分布を示す図。 試料(ウエハ)7 面内での窒化膜エッチング速度の差とフォーカスリング17 へのイオンの加速電圧との関係を示す図。 本発明の他の一実施例になるプラズマ処理装置(ドライエッチング装置)の概略構成図。 本発明のさらに他の一実施例になるプラズマ処理装置(ドライエッチング装置)の概略構成図。
符号の説明
1 : 真空容器, 2 : 空心コイル,3 : ガス導入管, 4 : 同軸線路,5 : 500MHz 電源, 6 : 下部電極,7 : 半導体ウエハ, 8 :高周波バイアス電源,8 ’: 高周波バイアス電源,9 : ブロッキングコンデンサ,9 ’: ブロッキングコンデンサ, 10 : 真空排気系,11 : コンダクタンスバルブ, 12 : アース電位導体,13 : 誘電体, 14 : 円板状導体板,15 : シリコン円板, 16 :試料チャック部,17 : フォーカスリング,18 : 熱媒導入管,19 : 光学系,20 : 分光器,21 : 光電子増倍管,22 : パーソナルコンピュータ。

Claims (7)

  1. 真空排気手段によって真空排気されている真空容器と、
    前記真空容器内に原料ガスを導入するためのガス導入手段と、
    前記真空容器内に被加工試料を載置する手段と、
    高周波電磁波を導入して、前記導入された原料ガスをプラズマ化する手段とを備えたプラズマ処理装置において、
    前記被加工試料を載置する手段の前記被加工試料が載置される位置の周囲に円環状部材を配置し、
    前記被加工試料に高周波バイアス電力を印加する手段を付設し、
    前記高周波バイアス電力を分割して前記円環状部材へ印加して、前記プラズマ中で生成される活性種の前記円環状部材周辺における濃度を制御する手段をさらに付設してなり、
    前記円環状部材が、シリコン、炭化シリコン、カーボン、シリコン窒化膜、アルミニウム、ステンレス、酸化シリコン、もしくは酸化アルミニウムを主体とした材料から成っていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
    前記高周波バイアス電力を分割する手段が、コンデンサを用いて、コンデンサの容量比率によって電力を分割するものであることを特徴とするプラズマ処理装置。
  3. 請求項2記載のプラズマ処理装置において、
    前記電力分割用のコンデンサを可変容量のものとすることを特徴とするプラズマ処理装置。
  4. 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
    前記高周波電磁波の導入は、同軸線路を介して、アース電位導体、誘電体、導体板の三層構造を採るマイクロストリップアンテナにより行われることを特徴とするプラズマ処理装置。
  5. 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
    前記被加工試料に高周波バイアス電力を印加する第1の手段と、
    前記円環状部材へ可変の高周波バイアス電力を印加する第2の手段とを備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  6. 請求項1に記載のプラズマ処理装置において、
    前記プラズマ中の活性種の分布状態をモニターし、その変動量に応じて上記円環状部材に印加する高周波バイアス電力を調整する手段をさらに付設してなることを特徴とするプラズマ処理装置。
  7. 請求項1に記載のプラズマ処理装置において、
    前記原料ガスをプラズマ化する手段が、前記導入した高周波電磁波と前記真空容器外部に設けた磁場印加手段による印加磁場との電子サイクロトロン共鳴を利用してプラズマ化を行う手段であることを特徴とするプラズマ処理装置。
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