JP2004240263A - 表示駆動装置及びその駆動制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液晶表示装置は、概略、周知の液晶表示パネル10、走査ドライバ20、データドライバ30、表示信号生成回路50に加え、液晶表示パネル10を構成する各表示画素に設けられた補助容量に所定のタイミングで補助容量駆動電圧を供給する補助容量ドライバ60と、表示信号生成回路50から供給されるタイミング信号に基づいて、走査ドライバ20、データドライバ30及び補助容量ドライバ60における各動作タイミングを制御するための制御信号を生成、出力するシステムコントローラ40と、を備えた構成を有している。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示駆動装置及びその駆動制御方法に関し、特に、アクティブマトリクス型の駆動方式を採用した液晶表示装置における表示画質の改善や液晶の劣化等を抑制する表示駆動装置及びその駆動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、普及が著しいデジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラ等の撮像機器や、携帯電話、携帯情報端末(PDA)には、画像や文字情報等を表示するための表示装置として、また、コンピュータ等の情報端末やテレビジョン等の映像機器のモニタやディスプレイとしても、薄型軽量で、低消費電力化が可能であり、表示画質にも優れた液晶表示装置(Liquid Crystal Display;LCD)が多用されている。
【0003】
以下、従来技術における液晶表示装置について、簡単に説明する。
図13は、従来技術における薄膜トランジスタ(TFT)型の液晶表示装置の概略構成を示すブロック図であり、図14は、従来技術における液晶表示パネルの一例を示す等価回路図である。
【0004】
図13、図14に示すように、液晶表示装置は、概略、表示画素Pxが2次元配列された液晶表示パネル(表示パネル)110と、該液晶表示パネル110の各行の表示画素Px群を順次走査して選択状態に設定する走査ドライバ(ゲートドライバ)120と、選択状態に設定された行の表示画素Px群に、映像信号に基づく表示信号電圧を一括して出力するデータドライバ(ソースドライバ)130と、走査ドライバ120及びデータドライバ130における動作タイミングを制御するための制御信号(水平制御信号、垂直制御信号等)を生成、出力するシステムコントローラ140と、映像信号から各種タイミング信号(水平同期信号、垂直同期信号、コンポジット同期信号等)を抽出してシステムコントローラ140に出力するとともに、輝度信号からなる表示データを生成してデータドライバ130に出力する表示信号生成回路150と、システムコントローラ140により生成される極性反転信号FRPに基づいて、液晶表示パネル110の各表示画素Pxに共通に設けられた共通電極(対向電極)に対して、所定の電圧極性を有するコモン信号電圧Vcomを印加するコモン信号駆動アンプ(駆動アンプ)160と、を有して構成されている。
【0005】
ここで、液晶表示パネル110は、対向する透明基板間に、例えば、図14に示すように、行列方向に互いに直交するように配設された複数の走査ラインSL及び複数のデータラインDLと、該走査ラインSL及びデータラインDLの各交点近傍に配置された複数の表示画素(液晶表示画素)Pxと、を備えて構成されている。各表示画素Pxは、画素電極とデータラインDL間にソース−ドレイン(電流路)が接続され、走査ラインSLにゲート(制御端子)が接続された画素トランジスタTFTと、画素電極と各表示画素Pxに共通に設けられた単一の共通電極(対向電極:コモン信号電圧Vcom)、画素電極と共通電極の間に充填、保持された液晶分子からなる画素容量(液晶容量)Clcと、画素電極側が共通に接続されるとともに、画素容量Clcに並列に構成され、画素容量Clcに印加された信号電圧を保持するための補助容量(蓄積容量)Csと、を備えた構成を有している。なお、補助容量Csの他端側の電極(補助電極)は、共通の接続ラインCLを介して所定の電圧Vcs(例えば、コモン信号電圧Vcom)が印加されるように構成されている。
【0006】
このような構成を有する液晶表示装置において、LCDコントローラ140から供給される水平制御信号に基づいて、データドライバ130により液晶表示パネル110の1行分の表示データが順次取り込み保持される。一方、LCDコントローラ140から供給される垂直制御信号に基づいて、走査ドライバ120により液晶表示パネル110に配設された各走査ラインSLに走査信号を順次印加して各行の表示画素Px群が選択状態に設定される。そして、データドライバ130は、各行の表示画素Px群の選択タイミングに同期して、上記保持した表示データに対応する表示信号電圧を、各データラインDLを介して各表示画素Pxに一斉に供給する。このような一連の動作を、1画面分の各行に対して繰り返し実行することにより、映像信号に基づく所望の画像情報が液晶表示パネル110に表示される。
【0007】
ここで、上述した液晶表示パネルの各表示画素の構成とその影響について詳しく検証する。
図15は、液晶表示パネルにおける構成例を示す要部平面図であり、図16は、各表示画素に形成される容量成分を示す等価回路である。
図15に示すように、液晶表示パネル110に形成される各表示画素Pxは、例えば、図面上下方向に配設された複数のデータラインDL及び図面左右方向に配設された複数の走査ラインSLにより囲まれた領域に、ゲート電極EGが上記特定の走査ラインSLに接続され、ドレイン電極EDが上記特定のデータラインDLに接続された画素トランジスタTFTと、該画素トランジスタTFTのソース電極ESに接続された画素電極EPと、該画素電極EPの一部領域上に誘電体層を介して重なるように設けられた補助電極EAと、が設けられた構成を有している。ここで、図示の都合上省略したが、各表示画素Pxの画素電極EPに対向するように、液晶分子を介して単一の共通電極が設けられ、図14に示したように、上記画素電極EPと共通電極(液晶分子を含む)により画素容量Clcが構成され、また、上記画素電極EPと補助電極EA(誘電体層を含む)により補助容量Csが形成されている。
【0008】
このように、液晶表示パネル110(表示画素Px周辺)の構成は、各画素電極EPが、2本のゲートラインSLと2本のデータラインDLにより囲まれた領域に配設されているため、図16に示すように、これらのラインSL、DLと画素電極EP間に発生する寄生容量、具体的には、走査ラインSLと画素電極EP間(画素トランジスタTFTのゲート−ソース間)に寄生する容量Cgs、及び、データラインDLと画素電極EP間に寄生する容量Cd−pixにより、画素電極EPの電位に影響が及び、画素トランジスタTFTを介して画素電極EPに印加される表示信号電圧が不安定になり、以下に示すような種々の問題を生じることが知られている。
【0009】
(1)フィールドスルー電圧△Vによるフリッカーや焼き付きの発生
図17は、フィールド反転駆動方式により液晶表示パネルの所定の行(表示画素群)に、表示データに応じた表示信号電圧を書き込む場合の駆動電圧波形を示す図である。
上述した走査ラインSLと画素電極EP間に発生する寄生容量Cgsは、周知のフィールドスルー電圧(飛ぴ込み電圧)△Vに密接に関係して、表示画像におけるフリッカー(ちらつき)や液晶の焼き付きの発生原因となることが知られている。
【0010】
すなわち、上述した構成を有する液晶表示装置において、例えば、フィールド反転駆動方式により各表示画素群に表示データに応じた表示信号電圧を書き込む場合、図17に示すように、表示信号電圧Vsigを各データラインDLに印加し、その印加期間中の所定の書込期間Twに、走査信号Vgを走査ラインSLに印加することにより、画素トランジスタTFTがオン駆動してドレイン電極(データラインDL)に印加されていた表示信号電圧Vsigが、画素電極EPに印加される。
【0011】
ここで、フィールド反転駆動方式においては、表示信号電圧Vsigは、1フィールド期間ごとに、所定のセンターレベルVsigcに対して信号極性が反転するように設定され、また、各表示画素Pxの共通電極に印加されるコモン信号電圧Vcomも、1フィールド期間ごとに、コモン信号中心電圧Vcomcに対して信号極性が反転するとともに、上記表示信号電圧Vsigの信号極性とは反転関係となるように設定される。これにより、液晶分子が交流駆動されることになる。
【0012】
上述したような液晶表示装置の駆動制御方法においては、図17に示すように、走査信号Vgに応じて画素トランジスタTFTがオン状態からオフ状態に切り替わる際に、主に画素容量Clc、補助容量Cs及び寄生容量Cgsに蓄積された電荷が再分配されることにより、画素電極電圧Vpが変動(低下)するフィールドスルー現象が発生する。ここで、フィールドスルー現象による画素電極電圧Vpの変動(フィールドスルー電圧)ΔVは、一般に次式(51)のように表され、寄生容量Cgsに対して密接な関係を有している。
ΔV=Cgs×Vg/(Cgs+Clc+Cs) ・・・(51)
【0013】
そして、このようなフィールドスルー現象(フィールドスルー電圧ΔV)により、画素電極電圧VpがセンターレベルVsigcに対して非対称となるため、該センターレベルVsigcに対する画素電極電圧Vpの差分(オフセット電位)に相当する直流電圧(DC)成分が画素容量Clcに印加されることにより、フリッカーが発生して表示画質の劣化を招いたり、液晶の焼き付きが生じて液晶表示パネルの特性劣化を招くという問題を有していた。
【0014】
そこで、従来においては、例えば、補助容量Csを大きく形成することにより、上述した寄生容量Cgsに起因する画素電極電圧の変動(フィールドスルー電圧ΔV)を抑制する構成が採用されていた。しかしながら、図15に示したような補助電極EAは、遮光性の導電性材料を用いて形成されるため、補助容量Csの面積を大きくすることは、液晶表示パネル110のサイズや表示画素数等の仕様に基づいて各表示画素Pxの形成領域(画素面積)が予め規定されている場合には、液晶表示パネルの開口率の低下を招くという新たな問題を有していた。
【0015】
また、上述した補助容量Csを大きく形成する手法とは別に、例えば、特許文献1等に記載されているように、補助容量の補助電極(図14に示した補助電極EA及び接続ラインCL)に、上述したフィールドスルー電圧△Vを補償する電圧パルスを印加して、フィールドスルー電圧△Vによる電圧変動の影響を抑制するようにした構成も知られている。具体的には、特許文献1には、ゲートパルス(走査信号)と反対極性で、ゲートパルスの立ち下がりタイミングで立ち上がり、ゲートパルスの立ち上がりタイミングで立ち下がるように信号極性が設定された交流信号Hを、共通の信号ラインを介して各補助容量の補助電極側に共通に印加し、ゲートパルスの印加時に各表示画素の画素電極に印加される突き抜け電圧(フィールドスルー電圧ΔV)を相殺して、画素電極電圧の変動量を小さくする構成が記載されている。
【0016】
(2)垂直クロストークの発生
図18は、従来技術における垂直クロストークを抑制するための液晶表示パネルの構成例を示す概略断面図である。
図15に示したように、液晶表示パネル110は、特定の行の表示画素Pxの画素電極EPの周囲に、隣り合う行の走査ラインSL及びデータラインDLが近接して配設された構成を有していることから、データラインDLと画素電極EPとの間に生じる寄生容量Cd−pixが、表示信号電圧Vsigの書込動作のために、走査信号Vgが印加されている特定の行(選択ライン)の走査ラインSL以外の行(非選択ライン)の表示画素Pxに対しても影響を及ぼし、該非選択ラインの画素電極電圧Vpを変動させる周知の垂直クロストーク(又は、「縦クロストーク」ともいう)を生じ、画像情報の表示状態を不安定にするという問題を有していた。
【0017】
そこで、従来においては、例えば、図18に示すように、データラインDLの下層に補助電極EAに接続された接続ラインCLを設け、該接続ラインCLの縁端部を画素電極EPの下層にまで延在するように形成した断面構造(以下、便宜的に「シールドCs構造」と記す)を適用することが知られている。このようなシールドCs構造によれば、データラインDLと画素電極EPとの間に接続ラインCLを介在させ、かつ、該接続ラインCLに、画素電極EPに対向して設けられた共通電極ECと同一の電圧Vcs(すなわち、コモン信号電圧Vcom)を印加することができるので、上記寄生容量Cd−pixに蓄積される電荷量を実質的に低減して、上記垂直クロストークの影響を抑制することができる。
【0018】
【特許文献1】
特開平4−120521号公報 (第2頁〜第3頁、第7図、第8図)
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような特許文献1等に記載された従来技術においては、寄生容量Cgsに起因するフィールドスルー電圧△Vの影響を抑制してフリッカーや液晶の焼き付きの発生を抑制することはできるものの、寄生容量Cd−pixに起因する垂直クロストークの影響を抑制することは依然としてできないという問題を有していた。
【0020】
また、上述したフリッカーや垂直クロストークの問題とは別に、従来技術における液晶表示パネルは、図14、図15に示したように、各表示画素Pxを構成する画素電極EPに近接して行列方向に走査ラインSL及びデータラインDL(すなわち、配線領域)が設けられた構成を有しているため、例えば、特定の行の走査ラインSLと、該走査ラインSLに隣り合う行の表示画素Pxの画素電極EPとの間に、該特定行の走査ラインSLに印加される表示信号電圧Vsigと画素電極EPの電位(画素電極電圧Vp)の差に応じた横方向の電界(横電界)が発生することが知られている。
【0021】
特に、図18に示したように、垂直クロストークの影響を抑制するために、シールドCs構造を適用した液晶表示パネルにおいては、データラインの下層に、共通電極と同一のコモン信号電圧Vcom(電圧Vcs)が印加される接続ラインCLが形成された断面構造を有しているため、画素電極EPと接続ラインCL間に、本来画素電極EPと共通電極EC間に生じる電界EFaの方向は異なる方向(逆方向)に電界EFbが形成され、画素電極EPと共通電極EC間に充填された液晶分子LCMの配向状態(チルト角)が異なるディスクリネーション(液晶の配向不良)が生じるという問題を有していた。
【0022】
ここで、液晶分子LCMの配向状態が正常な領域(図18の右側)と異常となる領域(図18の左側)との境界は、ディスクリネーションラインと称され、従来においては、このディスクリネーションラインBL(すなわち、液晶分子LCMが配向不良となっている領域)が視認されないようにするために、各表示画素Px間に遮光領域(遮光膜)を大きく形成する必要があった。そのため、例えば、上述したように、フィールドスルー電圧の影響を抑制するために補助容量Csの面積を大きく形成した構成を適用している場合には、上記遮光領域を大きく形成することにより液晶表示パネルの開口率がさらに低下するという問題を有していた。
このように、従来技術においては、フィールドスルー電圧に起因するフリッカーや液晶の焼き付き、垂直クロストーク、ディスクリネーション等に伴う表示画質の劣化や開口率の低下等の種々の課題を有しており、これらの課題を良好に解決することができる液晶表示装置の実現が求められていた。
【0023】
そこで、本発明は、上述したような課題に鑑み、液晶表示装置におけるフィールドスルー電圧に起因するフリッカーや液晶の焼き付きの発生を低減するとともに、垂直クロストークやディスクリネーションの発生を抑制して、表示画質の向上及び液晶表示パネルの特性劣化の低減を図ることができる表示駆動装置及びその駆動制御方法を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の表示駆動装置は、表示データに応じた表示信号電圧が印加される画素容量と、該画素容量に並列に接続され、前記表示信号電圧に基づく電荷を保持する補助容量と、を有する表示画素が2次元配列された表示パネルに対して、各行の前記表示画素を順次選択状態に設定し、前記表示データに基づく表示信号電圧を印加することにより、各表示画素に充填された液晶分子の配向状態を制御して、所望の画像情報を表示する表示駆動装置において、前記補助容量に、前記各行の表示画素を選択状態に設定する第1のタイミング、及び、該第1のタイミングに対して所定時間遅延した第2のタイミング、で変化する駆動電圧を印加するようにしたことを特徴とする。
【0025】
請求項2記載の表示駆動装置は、請求項1記載の液晶駆動装置において、前記表示パネルは、行方向に配設された複数の走査ライン及び複数の補助容量駆動ラインと、列方向に配設された複数のデータラインと、前記複数の走査ライン及びデータラインの各交点近傍に前記表示画素が配列され、前記表示画素は、前記走査ラインにゲート電極が接続され、前記データラインにドレイン電極が接続され、前記画素容量及び前記補助容量の一方の電極を構成する画素電極にソース電極が接続された画素トランジスタと、前記画素容量の他方の電極を構成し、一定電圧からなるコモン信号電圧が印加される共通電極と、前記補助容量の他方の電極を構成し、前記補助容量駆動ラインを介して前記駆動電圧が印加される補助電極と、を備えていることを特徴とする。
【0026】
請求項3記載の表示駆動装置は、請求項2記載の表示駆動装置において、前記第1のタイミングで、前記各行の走査ラインに走査信号を順次印加して、各行の前記表示画素を選択状態に設定する走査ドライバと、前記各列のデータラインに前記表示信号電圧を印加して、前記選択状態に設定された行の各表示画素に前記表示信号電圧を書き込むデータドライバと、前記補助容量駆動ラインに、前記第1のタイミング、及び、該第1のタイミングに対して所定時間だけ遅延した前記第2のタイミング、で変化する前記駆動電圧を印加して、前記補助容量に蓄積された電荷量を制御する補助容量ドライバと、を備えていることを特徴とする。
【0027】
請求項4記載の表示駆動装置は、請求項2記載の表示駆動装置において、前記表示画素に充填された前記液晶分子に印加される電圧は、前記データラインに印加される前記表示信号電圧と、前記液晶分子特有の配向特性に基づくしきい値電圧との和からなる電圧値に設定されていることを特徴とする。
請求項5記載の液晶駆動装置は、請求項1記載の液晶駆動装置において、前記駆動電圧の、前記第1のタイミングでの第1の電圧変化量と、前記第2のタイミングでの第2の電圧変化量と、が異なることを特徴とする。
【0028】
請求項6記載の表示駆動装置は、請求項1記載の表示駆動装置において、前記第2のタイミングは、前記第1のタイミングに対して、各行の前記表示画素を選択状態に保持する選択期間の所定数倍の時間だけ遅延したタイミングであることを特徴とする。
請求項7記載の表示駆動装置は、請求項1乃至6のいずれかに記載の表示駆動装置において、前記駆動電圧は、前記表示画素に充填された前記液晶分子特有の配向特性と前記補助容量に基づく第1の電圧成分、及び、前記走査信号の電圧振幅と前記補助容量に基づく第2の電圧成分からなる電圧であることを特徴とする。
【0029】
請求項8記載の表示駆動装置は、請求項7記載の表示駆動装置において、前記駆動電圧は、前記第1のタイミングで、前記第2の電圧成分に相当する電圧分低下し、前記第2のタイミングで、前記第1の電圧成分、及び、前記第2の電圧成分からなる電圧分、前記表示信号電圧と同極性に変化する電圧であることを特徴とする。
請求項9記載の表示駆動装置は、請求項7または8のいずれかに記載の表示駆動装置において、前記第1の電圧成分は、前記液晶分子特有の配向特性に基づくしきい値電圧と前記補助容量に基づく電圧値に設定されていることを特徴とする。
【0030】
請求項10記載の表示駆動装置は、請求項1乃至9のいずれかに記載の表示駆動装置において、前記表示パネルを構成する前記表示画素は、各々、前記画素電極と前記データライン間に前記補助容量駆動ラインが電気的に介在する構成を有し、前記画素電極と前記共通電極間に生じる電界と、前記補助容量駆動ラインと前記共通電極間に生じる電界が、同一の極性を有するように設定されていることを特徴とする。
請求項11記載の表示駆動装置は、請求項10記載の表示駆動装置において、前記表示パネルを構成する前記表示画素に設けられる前記画素トランジスタは、前記ゲート電極が、前記ソース電極及び前記ドレイン電極が接続される半導体層に対して、前記画素電極と同一側に設けられ、かつ、前記補助容量駆動ラインと同一の層に設けられた構成を有していることを特徴とする。
【0031】
請求項12記載の表示駆動装置の駆動制御方法は、表示データに応じた電圧が印加される画素容量と、該画素容量に並列に接続され、前記表示信号電圧に基づく電荷を保持する補助容量と、を有する表示画素が2次元配列された表示パネルに対して、各行の前記表示画素を順次選択状態に設定し、前記表示データに基づく表示信号電圧を印加することにより、各表示画素に充填された液晶分子の配向状態を制御して、所望の画像情報を表示する表示駆動装置の駆動制御方法において、第1のタイミングで前記各行の表示画素に走査信号を順次印加して選択状態に設定し、該表示画素が選択状態に保持される前記選択期間に、前記画素容量の一方の電極を構成する画素電極に前記表示信号電圧を印加するとともに、前記画素容量の他方の電極を構成する共通電極に一定電圧からなるコモン信号電圧を印加する手順と、前記補助容量に、前記第1のタイミング、及び、該第1のタイミングに対して、前記表示画素が選択状態に保持される選択期間の所定数倍の時間だけ遅延した第2のタイミング、で変化する駆動電圧を印加する手順と、を含むことを特徴とする。
【0032】
請求項13記載の液晶駆動装置の駆動制御方法は、請求項12記載の液晶駆動装置の駆動制御方法において、前記駆動電圧は、前記第1のタイミングと前記第2のタイミングでの電圧変化量が異なるように設定されていることを特徴とする。
請求項14記載の表示駆動装置の駆動制御方法は、請求項12記載の表示駆動装置の駆動制御方法において、前記駆動電圧は、前記表示画素に充填された前記液晶分子特有の配向特性と前記補助容量に基づく第1の電圧成分、及び、前記走査信号の電圧振幅と前記補助容量に基づく第2の電圧成分、からなる電圧幅で変動するように設定されていることを特徴とする。
【0033】
請求項15記載の表示駆動装置の駆動制御方法は、請求項14記載の表示駆動装置の駆動制御方法において、前記表示駆動装置の駆動制御方法は、前記駆動電圧を、前記第1のタイミングで前記第2の電圧成分に相当する電圧分低減させ、前記第2のタイミングで、前記第1の電圧成分、及び、前記第2の電圧成分からなる電圧分、前記表示信号電圧と同極性に変化させる手順を含むことを特徴とする。
【0034】
請求項16記載の表示駆動装置の駆動制御方法は、請求項12乃至15のいずれかに記載の表示駆動装置の駆動制御方法において、前記表示画素に充填された前記液晶分子に印加される電圧は、前記表示信号電圧と前記液晶分子特有の配向特性に基づくしきい値電圧との和からなる電圧値に設定されていることを特徴とする。
請求項17記載の表示駆動装置の駆動制御方法は、請求項14乃至16のいずれかに記載の表示駆動装置の駆動制御方法において、前記第1の電圧成分は、前記液晶分子特有の配向特性に基づくしきい値電圧と前記補助容量に基づく電圧値に設定されていることを特徴とする。
【0035】
すなわち、本発明に係る表示駆動装置及びその駆動制御方法は、対向する透明基板間に液晶分子が充填、保持された液晶表示パネルを備えた液晶表示装置に適用される表示駆動装置(ドライバ)において、走査ドライバにより走査信号を印加して各行の表示画素を順次選択状態に設定し、データドライバにより表示データに応じた表示信号電圧を書き込み、各表示画素に充填された液晶分子の配向状態を制御することにより、所望の画像情報を表示する際に、第1のタイミングで、各行の表示画素を選択状態に設定し、該表示画素が選択状態に保持される選択期間(書込期間)に、画素容量を構成する画素電極に表示信号電圧を印加するとともに、共通電極に一定電圧からなるコモン信号電圧を印加し、また、補助容量ドライバにより上記選択状態に設定された表示画素に設けられた補助容量の補助電極に、第1のタイミング、及び、該第1のタイミングに対して、上記選択期間の所定数倍(例えば、2倍)の時間だけ遅延した第2のタイミングで変化する駆動電圧(補助容量駆動電圧)を印加して、補助容量に蓄積された電荷量を制御する(Csライン駆動)ように構成されている。
【0036】
ここで、画素容量に印加される表示信号電圧は、所定の期間ごとにセンターレベルに対して信号極性が反転するように設定されることにより、画素容量に充填された液晶分子が交流駆動される。また、補助容量に印加される駆動電圧は、表示画素に充填された液晶分子特有の配向特性を規定する電圧値(しきい値電圧)と補助容量の容量値に基づく第1の電圧成分、及び、各行の表示画素に印加される走査信号の電圧振幅と補助容量の容量値に基づく第2の電圧成分からなるように設定されて、上記第1、第2のタイミングでの電圧変化量が異なり、上記第1のタイミングにおいては、第2の電圧成分に相当する電圧分低下し、第2のタイミングにおいて、上記第1及び第2の電圧成分からなる電圧分、表示信号電圧と同極性に変化するように設定される。
【0037】
これにより、表示画素において、第1のタイミングの際に発生するフィールドスルー電圧に関連する電圧成分をキャンセル(低減)して、画素容量に印加される電圧の信号極性の偏りを低減することができる。したがって、画素容量に充填された液晶分子への直流電圧成分の印加を抑制することができ、表示画像におけるフリッカーや液晶の焼き付きの発生を抑制することができる。
【0038】
また、本発明に係る表示駆動装置及びその駆動制御方法においては、表示画素に充填された液晶分子に印加される電圧(液晶印加電圧)は、表示信号電圧と液晶分子特有の配向特性に基づくしきい値電圧との和からなる電圧値に設定され、また、補助容量に印加される駆動電圧の上記第1の電圧成分に対して、上記しきい値電圧と補助容量の容量値とが相互に依存関係に設定されることにより、垂直クロストークの発生に関連するデータラインと画素電極間に形成される寄生容量の容量値を規定する表示信号電圧を、供給される表示信号電圧より上記しきい値電圧分を省いた電圧に小さく設定することができる。したがって、該表示信号電圧の電圧変動量も相対的に小さくすることができ、垂直クロストークの影響を抑制して画像情報の表示状態を安定化させることができる。
【0039】
さらに、本発明に係る表示駆動装置においては、表示画素に設けられた補助容量を構成する補助電極に接続された補助容量駆動ラインが、データラインの下層に設けられ、かつ、その縁辺部が画素容量を構成する画素電極の下層にまで延在するように形成された断面構造(シールドCs構造)を有する表示パネルを適用することができる。シールドCs構造を有する表示パネルによれば、画素電極とデータライン間に補助容量駆動ラインが電気的に介在する構成を有している。
【0040】したがって、各表示画素に表示信号電圧を印加する書込動作において、上述したCsライン駆動により、第2のタイミングで、各表示画素の補助容量(補助電極)に補助容量駆動ラインを介して、駆動電圧が印加されることにより、補助容量駆動ラインと共通電極間に、画素電極と共通電極間に形成される電界と同一の極性及び電位差を有する電界が形成されることになるので、画素電極と補助容量駆動ライン間に発生する横電界が抑制され、ディスクリネーションが生じにくくなる。よって、液晶分子が配向不良となる領域(ディスクリネーションライン)を遮光するための領域の面積を従来に比較して縮小することができるので、液晶表示パネルの開口率を向上させることができる。
また、このようなシールドCs構造を適用した表示パネルにおいては、画素電極とデータライン間に補助容量駆動ラインが電気的に介在する構成を有しているので、画素電極とデータライン間に形成される寄生容量の容量値を低減することができる。したがって、垂直クロストークの影響を抑制して画像情報の表示状態を一層安定化させることができる。
【0041】
加えて、本発明に係る表示駆動装置においては、上述したシールドCs構造を有する表示パネルにおいて、各表示画素に設けられた画素トランジスタのゲート電極が、該画素トランジスタの半導体層の上層側に設けられたトップゲート構造を有する構成を適用することができる。ここで、ゲート電極と補助容量駆動ラインは同一の製造プロセスで形成され、同一層に設けられた構成を有しているので、補助容量駆動ラインと画素電極との間の離間距離をより短縮して、相互の電気的な結合をより緊密にすることができ、画素電極とデータライン間に形成される寄生容量の容量値を低減することができる。したがって、垂直クロストークの影響を抑制して、画像情報の表示状態を安定化することができるとともに、ディスクリネーションの発生を抑制して、液晶表示パネルの開口率を一層向上させることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る表示駆動装置及びその駆動制御方法について、図面を参照しながら説明する。
<第1の実施形態>
(液晶表示装置)
図1は、本発明に係る表示駆動装置を適用した液晶表示装置の第1の実施形態を示す概略構成図であり、図2は、本実施形態に係る液晶表示装置に適用される液晶表示パネルの一例を示す等価回路図である。ここで、上述した従来技術(図13乃至図15)と同等の構成については、同等の符号を付して説明を簡略化する。
【0043】
図1に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置は、概略、上述した従来技術(図13参照)と同等の構成を有する液晶表示パネル(表示パネル)10、走査ドライバ(ゲートドライバ)20、データドライバ(ソースドライバ)30、表示信号生成回路50に加え、液晶表示パネル10を構成する各表示画素に設けられた補助容量に所定のタイミングで補助容量駆動電圧(駆動電圧)を供給する補助容量ドライバ60と、表示信号生成回路50から供給されるタイミング信号に基づいて、走査ドライバ20及びデータドライバ30、並びに、上記補助容量ドライバ60における各動作タイミングを制御するための制御信号(水平制御信号、垂直制御信号等)を生成、出力するシステムコントローラ40と、を備えた構成を有している。
【0044】
液晶表示パネル10は、図2に示すように、上述した従来技術と同様に、相互に直交して配設された複数の走査ラインSL及びデータラインDLの各交点近傍に、複数の表示画素Px(画素トランジスタTFT、画素容量Clc、補助容量Csを含んで構成される周知の液晶表示画素)がマトリクス状に配列された構成を有し、特に、本実施形態においては、画素容量Clcを構成する共通電極(対向電極)に一定の電圧値を有するコモン信号電圧Vcomが印加されるとともに、補助容量Csを構成する補助電極(図15参照)が各行ごとに補助容量駆動ラインLcsを介して、補助容量ドライバ60に接続され、所定のタイミングで信号極性が切り替わる補助容量駆動電圧Vcsが印加されるように構成されている。ここで、画素容量Clcの共通電極に印加されるコモン信号電圧Vcomは、特に限定するものではないが、例えば、液晶表示パネル10の駆動時(表示駆動時)のみ、LCDコントローラ40から供給され、印加されるものであってもよいし、図示を省略した電源電圧供給手段から供給され、印加されるものであってもよい。
【0045】
走査ドライバ20は、上記各走査ラインSLが接続され、LCDコントローラ40から出力される垂直制御信号に基づいて、各行の走査ラインSLに走査信号Vgを順次印加して、当該行の表示画素Px群に設けられた画素トランジスタTFTをオン動作させて選択状態に設定する。
データドライバ30は、上記各データラインDLが接続され、LCDコントローラ40から出力される水平制御信号に基づいて、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)各色の表示データを1行単位で取り込んで保持し、上記走査ドライバ20により選択状態に設定された行の表示画素Px群に対して、保持した表示データに対応する表示信号電圧Vsigを、各データラインDLを介して一括して供給する。これにより、各表示画素Pxにおいて、オン状態にある画素トランジスタTFTを介して、上記表示信号電圧Vsigが取り込まれ、画素容量Clc及び補助容量Csを構成する画素電極(図15参照)に印加されて書き込みが行われる。
【0046】
LCDコントローラ40は、例えば、液晶表示装置の外部から供給される映像信号(コンポジットビデオ信号)から抽出された水平同期信号H、垂直同期信号V及びシステムクロックCSY等の各種タイミング信号に基づいて、水平制御信号及び垂直制御信号を生成して、各々、走査ドライバ20及びデータドライバ30に供給するとともに、本実施形態特有の機能として、上記垂直制御信号に同期する駆動制御信号を生成して、補助容量ドライバ60に供給し、所定のタイミングで所定の電圧値を有する補助容量駆動電圧Vcsを、液晶表示パネル10の各行の表示画素Px(補助容量Cs)に印加するように制御する。
【0047】
表示信号生成回路50は、例えば、液晶表示装置の外部から供給される映像信号(コンポジットビデオ信号等)から水平同期信号H、垂直同期信号V及びコンポジット同期信号CSYを抽出し、タイミング信号としてLCDコントローラ40に供給するとともに、所定の表示信号生成処理(ペデスタルクランプ、クロマ処理等)を実行して、映像信号に含まれるR、G、B各色の輝度信号(表示データ)を抽出し、アナログ信号又はデジタル信号としてデータドライバ30に出力する。
【0048】
補助容量ドライバ60は、上記補助容量駆動ラインLcsが接続され、LCDコントローラ40から出力される駆動制御信号に基づいて、各行の補助容量駆動ラインLcsに補助容量駆動電圧Vcsを順次印加して、当該行の表示画素Px群の補助容量Csに蓄積された電荷量を所定状態に制御する動作を実行する。補助容量駆動電圧Vcsは、走査ドライバ20により走査信号Vgが印加されることにより特定行の表示画素Px群を選択状態に設定するタイミングに対して、例えば、上記書込状態を規定する書込期間の2倍の時間(すなわち、2行分書込期間)だけ遅延したタイミングで、当該特定行の表示画素Px群を構成する補助容量Csの補助電極に印加される。ここで、本実施形態においては、補助容量駆動電圧Vcsは、当該特定行の表示画素Px群を構成する画素容量Clcの共通電極に印加されるコモン信号電圧Vcomの電圧値及び印加タイミングとは独立した、別個の電圧値及び印加タイミングに設定される。具体的な設定例については、以下に示す駆動制御方法において詳しく説明する。
【0049】
(駆動制御方法)
次に、上述した補助容量ドライバ(表示駆動装置)が適用される液晶表示装置の駆動制御方法について詳しく説明する。
図3は、本実施形態に係る液晶表示装置の駆動制御方法の一例を示すタイミングチャートである。ここでは、液晶表示パネルの所定の行の表示画素群に、表示データに応じた表示信号電圧を書き込む場合における補助容量の駆動制御動作について説明する。
【0050】
本実施形態においては、上述したような構成を有する液晶表示装置において、各行の表示画素Px群に表示データに応じた表示信号電圧Vsigを書き込む場合、LCDコントローラ40により、走査ドライバ20、データドライバ30及び補助容量ドライバ60の各々に、垂直制御信号、水平制御信号及び駆動制御信号を供給して、例えば、図3に示すように、データドライバ30により表示信号電圧Vsigを各データラインDLに印加し、その印加期間中の所定のタイミングで書込期間(選択期間)Twを設定して、走査ドライバ20により走査信号Vgを各走査ラインSLに印加することにより、各表示画素Pxの画素トランジスタTFTをオン動作させて、データラインDL(ドレイン電極)に印加されている表示信号電圧Vsigを取り込んで、各画素電極に印加する(各表示画素Pxに表示信号電圧Vsigを書き込む;第1のタイミング)。
【0051】
ここで、表示信号電圧Vsigは、従来技術(図17参照)に示した場合と同様に、例えば、1フィールド期間ごと、あるいは、1走査ラインごとに、所定のセンターレベルVsigcに対して信号極性が反転するように設定され、また、各表示画素Pxの画素電極に対向して設けられた共通電極に印加されるコモン信号電圧Vcomは、一定の電圧値(例えば、表示信号電圧VsigのセンターレベルVsigc)を有するように設定されている。これにより、画素容量Clcに充填された液晶分子は所定の周期で交流駆動される。
【0052】
さらに、本実施形態においては、上記走査ドライバ20により特定の行の走査ラインSLに所定の書込期間Twだけ走査信号Vgを印加して、当該行の表示画素Px群を選択状態とするタイミングから、該書込期間Twを単位時間として、任意の複数倍の書込期間Tw分の時間(例えば、書込期間Twの2倍の時間2×Tw)だけ遅延したタイミング(第2のタイミング)で、補助容量ドライバ60により当該特定行の補助容量駆動ラインLcsを介して所定の電圧値を有する補助容量駆動電圧Vcsを印加することにより、補助容量Csに蓄積されている電荷量を所定量変化させるように設定されている(以下、本実施形態に係る補助容量の駆動制御方式を、便宜的に「Csライン駆動方式」と記す)。これにより、当該特定行の書込期間Twに発生したフィールドスルー電圧ΔVの影響、すなわち、画素電極電圧の信号極性の偏りを低減することができるので、画素容量Clcに充填された液晶分子への直流電圧成分の印加を抑制することができ、表示画像におけるフリッカーや液晶の焼き付きの発生を抑制することができる。
【0053】
以下、具体的に説明する。
従来技術(図15、図16参照)に示したように、各表示画素Pxは、画素トランジスタTFTのソース電極ES(画素電極EP)に並列に接続された画素容量Clc及び補助容量Csに加え、画素トランジスタTFTのゲート(走査ラインSL)−ソース間に形成される寄生容量Cgsと、画素トランジスタTFTのドレイン(データラインDL)−ソース間に形成される寄生容量Cd−pixと、を有する等価回路として表される。
【0054】
このような等価回路において、走査ラインSLに走査信号Vgを印加して画素トランジスタTFTをオン動作させた場合、上記各容量に蓄積される電荷の総量Qは、次式(11)のように表される。
ここで、Vcomは一定電圧からなるコモン信号電圧であり、Vpは画素電極電圧であり、Vcsは補助容量駆動電圧であり、Vgは走査信号(画素トランジスタTFTのゲート電圧)であり、Vsigは表示信号電圧(画素トランジスタTFTのドレイン電圧)である。
【0055】
上記式(11)において電荷の総量Qは、画素トランジスタTFTがオフ動作した後においても保持されることから、各容量における電荷量を規定する各電圧Vcom、Vp、Vcs、Vg、Vsigが変動した場合の変動量を、各々△Vcom、ΔVp、ΔVcs、ΔVg、ΔVsigと表すと、次式(12)のような関係を得ることができる。
そして、この式(12)をさらに変形する(書き換える)と、次式(13)のように表すことができる。
【0056】
ここで、従来技術(図17参照)に示したように、コモン信号電圧Vcomの信号極性を一定時間(1フィールド期間)ごとに反転する駆動制御方法(以下、説明の都合上、便宜的に「従来方式」と記載する)において、補助容量Ccsの補助電極に印加される電圧Vcsとして、1フィールド期間ごとに信号極性が反転するように設定されたコモン信号電圧Vcomが印加される場合には、コモン信号電圧Vcomの電圧変動ΔVcomと補助電極に印加される電圧Vcsの変動ΔVcsとは同一(ΔVcom=ΔVcs)であるため、
ア) △Vg=−Vghl(Vghlは、走査信号Vgの電圧振幅の絶対値)
イ) α=Cgs/(Cs+Cd−pix+Clc+Cgs)
ウ) β=Cd−pix/(Cs+Cd−pix+Clc+Cgs)
と定義して、上記式(13)を書き換えると、画素容量Clcに印加される電圧(液晶印加電圧)Vlcの電圧変動△Vlcは、画素電極電圧Vpの変動分とコモン信号電圧Vcomの変動分の差に相当するので、次式(21)のように表される。
【0057】
上記式(21)において、−αVghlからなる項は、上記定義ア、イ及び従来技術に示した式(51)より、フィールドスルー電圧△Vに対応する電圧成分(−αVghl=ΔV)であって、ここでは、マイナス(−)方向の直流電圧成分を有することを示しているので、次式(22)のように書き換えることができる。
△Vlc=−△V−α△Vcom+β(△Vsig−△Vcom) ・・・(22)
【0058】
一方、本実施形態に係る駆動制御方法においては、図3に示したように、コモン信号電圧Vcomを一定の電圧値に設定しているので、その電圧変動△Vcomは生じない(△Vcom=0)。したがって、上記定義ア〜ウに加え、
エ) γ=Cs/(Cs+Cd−pix+Clc+Cgs)
オ) Clc=Clc−on(Max) (Clc−on(Max)は、画素容量Clcの最大値)
と定義して、上記式(13)を書き換えると、液晶印加電圧Vlcの電圧変動△Vlcは、次式(31)のように表される。
ΔVlc=△Vp=−αVghl+γΔVcs+βΔVsig ・・・(31)
ここで、上述したように、−αVghlからなる項は、フィールドスルー電圧△Vに対応する電圧成分(−αVghl=△V)であるであるので、上記式(31)は、次式(32)のように表される。
ΔVlc=−△V+γΔVcs+βΔVsig ・・・(32)
【0059】
次いで、上述したように、従来方式及び本実施形態について導出された液晶印加電圧Vlcの電圧変動△Vlcを示す式(21)又は(22)、式(31)又は(32)に基づいて、垂直クロストーク及びフィールドスルー現象(フィールドスルー電圧)の低減効果について説明する。
従来技術においても説明したように、データラインDLと画素電極との間に生じる寄生容量Cd−pixが、非選択ラインの表示画素に対しても作用して垂直クロストーク(縦クロストーク)の発生原因となるため、上述した従来方式においては、上記式(21)又は(22)に示した液晶印加電圧Vlcの電圧変動△Vlcに含まれるβ(△Vsig−△Vcom)の項が、また、本実施形態においては、上記式(31)又は(32)に含まれるβ△Vsigの項が、各々垂直クロストークの発生に密接に関連する項となる。
【0060】
ここで、従来方式と本実施形態における垂直クロストークに関連する上記項を直接比較すると、従来方式においては、コモン信号電圧Vcomの信号極性が表示信号電圧Vsigに対して反転するように(逆相となるように)設定されていたので、従来方式における電圧変動△Vsig−△Vcomは、本実施形態における電圧変動△Vsigよりも大きく、次式(41)の関係が得られる。したがって、本実施形態に係る駆動制御方法の場合の方が、従来方式に比較して垂直クロストークに関連する電圧成分の変動量が小さいので、その影響をより軽減することができる。
β△Vsig/β(△Vsig−△Vcom)=△Vsig/△(Vsig−Vcom)<1・・・(41)
【0061】また、本実施形態に係る駆動制御方法においては、画素トランジスタTFTがオン動作したときに、各表示画素(画素容量)に印加される電圧(液晶印加電圧)Vlcは、データラインDLに供給される表示信号電圧Vsigと同等であり、この書込み動作後に、画素トランジスタTFTがオフ動作したときに、補助容量Csに印加される電圧Vcsの変動量がΔVcsだけ変化したとすると、液晶印加電圧Vlcは、上記式(31)において、ΔVsig=0であるので、次式(42)のように表される。 Vlc=Vp−Vcom=Vsig+△Vp=(±)Vsig+γ△Vcs−αVghl・・・(42)
ここで、上記定義イ、エより、α=Cgs/(Cs+Cd−pix+Clc+Cgs)、γ=Cs/(Cs+Cd−pix+Clc+Cgs)であるので、上記式(42)は、次式(43)のように表される。 Vlc=(±)Vsig+γ△Vcs−αVghl=(±)Vsig+γ(△Vcs−Vghl×Cgs/Cs) ・・・(43)
【0062】
そこで、補助容量Csに印加される電圧Vsの電圧変動ΔVcsを、図3に示すように、表示信号電圧Vsigが正の電圧(Vsig>0)の場合には、正方向にΔVcs=A+Bだけ変化するように設定し、一方、表示信号電圧Vsigが負の電圧(Vsig<0)の場合には、負方向にΔVcs=−A+Bだけ変化するように設定する。ここで、パラメータA(第1の電圧成分)は定数であり、パラメータB(第2の電圧成分)は走査信号Vgの電圧幅Vghlとソース−ゲート間の寄生容量Cgs、補助容量Csにより、B=Vghl×Cgs/Csと規定される変数である。なお、パラメータA及びBの設定については、詳しく後述する。
【0063】
これにより、液晶印加電圧Vlcのうち、フィールドスルー電圧△V(=−αVghl)に関連する項がキャンセルされ、液晶印加電圧Vlcは、次式(44)のように表される。なお、補助容量Csに印加される電圧Vsの電圧変動ΔVcsを上述したように設定して、液晶印加電圧Vlcを次式(44)に示すように制御するためには、図3に示すように、画素トランジスタTFTがオン状態にあるときに、補助容量Csに印加される電圧Vcsを、パラメータBに相当する電圧分だけ予め降下(−B)させるように設定する。
Vlc=(±)(Vsig+γA) ・・・(44)
したがって、液晶印加電圧を規定する上記式(42)から直流電圧成分が除去されるので、フィールドスルー電圧に起因する表示画像におけるフリッカーや液晶の焼き付きの発生を抑制することができる。
【0064】
さらに、本実施形態に係る駆動制御方法においては、以下に示すように、上記式(44)に示したパラメータAについて検討すると、各表示画素Pxに書き込む表示信号電圧Vsigの電圧値を、従来方式よりも低く設定することができるので、上記式(31)又は(32)に示した垂直クロストークに関連する項βΔVsigの電圧変動量ΔVsigを相対的に小さくすることができ、垂直クロストークの影響を一層低減することができる。
【0065】
図4は、TN液晶の光学特性(印加電圧に対する光透過率の変化)の一例を示す特性図である。また、図5は、液晶の容量特性(印加電圧に対する液晶容量の変化)の一例を示す特性図であり、図6は、本実施形態に係る駆動制御方法において液晶印加電圧を規定するγ値の印加電圧に対する変化特性の一例を示す特性図である。さらに、図7は、本実施形態に係る駆動制御方法において設定される液晶印加電圧と表示信号電圧との対応関係の一例を示す図であり、図8は、本実施形態に係る駆動制御方法において設定される各パラメータと補助容量との対応関係の一例を示す図である。
【0066】
図4に示すように、例えば、TN(ツイスティッドネマティック)液晶における印加電圧に対する光透過率(光学特性)は、印加電圧が0Vのときの透過率を100%として、液晶への印加電圧が、当該液晶特有のしきい値電圧Vth以下の電圧範囲(図4に示したTN液晶においては、概ね0〜1.5Vの範囲)おいては略一定の光透過率(略100%)を示し、該しきい値電圧Vth以上となる電圧範囲(概ね1.5〜5Vの範囲)においては光透過率が急激に低下する変化傾向を示すことが知られている。
【0067】
そこで、上記式(44)に示した各項のうち、一定の電圧成分からなるγA項により、図4に示した液晶特有のしきい値電圧Vth部分を請け負う(対応させる)ように設定し、また、表示データに応じて変動する電圧成分である表示信号電圧Vsig項により、しきい値電圧Vth以上の電圧範囲の変動分を請け負う(対応させる)ように設定する。これにより、上述したデータラインDLに印加される電圧から一定電圧分(すなわち、しきい値電圧Vth相当分)を省く、電圧変動分のみを表示信号電圧として設定すればよいので、データラインDLに印加される電圧(表示信号電圧Vsig)を実質的に小さく設定することができる。
【0068】
すなわち、上記式(44)及び図4から、一定電圧成分γA=しきい値電圧Vthと設定されるので、定数A=Vth/γと表される。ここで、図5に示すように、画素容量(液晶容量)Clcは、特定の電圧以上の電圧範囲において印加電圧Vlcに依存して変化する傾向を示すことから、γの値は、上記定義エに基づいて、印加電圧Vlcに依存する変化傾向を示す。具体的には、例えば、各表示画素に形成される寄生容量Cgsを10fFとし、Cs/Clc−onを1.1とした場合、上記式(44)に示したγ値は、図6に示すような変化傾向を示す。
【0069】
そして、上記式(44)に示した一定電圧成分γA項のうち、定数Aを一定値に設定し、図6に示したようなγ値の電圧依存特性に基づいて、印加電圧Vlcが、例えば、1.3V〜5Vとなる電圧範囲における表示信号電圧Vsig(画素トランジスタTFTのドレイン電圧)の正負振幅値Vsig(+)、Vsig(−)を算出すると、図7に示すような対応関係(理想値)を得ることができる。
したがって、表示信号電圧Vsigを図7に基づいて適宜設定することにより、液晶印加電圧Vlcに含まれる直流電圧成分を省くことができ、上述したように、表示画像におけるフリッカーや液晶の焼き付きの発生を防止することができる。
【0070】
また、パラメータAは、上述したように、A=Vth/γと表され、定義エよりγ=Cs/(Cs+Cd−pix+Clc+Cgs)であり、一方、パラメータBは、B=Vghl×Cgs/Csと表されるので、補助容量Cs(又は、Cs/Clc−on)の値が変動すると、パラメータA、Bの値、及び、図7に示した表示信号電圧Vsigの振幅絶対値Vdppは、例えば、図8に示すような対応関係を有して変化する。よって、パラメータA、Bの値、及び、振幅絶対値Vdppを図8に基づいて適宜設定することにより、上記図7に示した対応関係を良好に維持することができ、液晶印加電圧Vlcに含まれる直流電圧成分を良好に省くことができる。
【0071】
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る表示駆動装置及びその駆動制御方法の第2の実施形態について説明する。
図9は、本発明に係る表示駆動装置を適用した液晶表示装置(液晶表示パネル)の第2の実施形態を示す要部平面図であり、図10は、本実施形態に係る液晶表示装置におけるディスクリネーションの抑制効果を説明するための概念図である。ここで、上述した第1の実施形態と同等の構成については、適宜第1の実施形態の記載及び図面を参照して説明する。また、従来技術(図15参照)と同等の構成については、同一の符号を付して、その説明を簡略化する。さらに、図11は、本実施形態に係る液晶表示装置における寄生容量Cd−pixの低減効果を説明するための概念図である。
【0072】本実施形態においては、第1の実施形態(図1、図2参照)に示した液晶表示装置と同様に、各行の表示画素群への表示信号電圧の書込タイミングに対して所定時間だけ遅延した所定のタイミングで、補助容量ドライバ60により各行の補助容量駆動ラインLcsに補助容量駆動電圧Vcsを順次印加するCsライン駆動を実行するとともに、液晶表示パネル10を構成する透明基板の最上層(液晶充填側の最上面)に、酸化スズ(SnO2)膜やITO(Indium−Tin−Oxide:インジウム−スズ酸化物)膜等の透光性の導電膜からなる画素電極が形成された断面構造(TOP−ITO構造)を有し、かつ、従来技術(図18参照)に示したように、補助電極に接続された補助容量駆動ラインLcsが、データラインDLの下層に設けられ、その縁辺部が画素電極の下層にまで延在するように形成された断面構造(シールドCs構造)を有している。
【0073】すなわち、本実施形態に係る液晶表示パネルは、図9(a)に示すように、各表示画素Pxは、従来技術(図15参照)に示した構成と同様に、相互に直交するように配設された走査ライン(ゲートライン)SL及びデータライン(ドレインライン)DLと、ゲート電極EGが走査ラインSLに接続されるとともに、ドレイン電極EDがデータラインDLに接続され、ソース電極ESが画素電極EPに接続された画素トランジスタTFTと、を備え、さらに、本実施形態特有の構成として、図9(b)に示すように、データラインDLの下層に絶縁膜を介して、補助容量Csを構成する補助電極EAに接続された補助容量駆動ラインLcsが形成され、該補助容量駆動ラインLcsの縁辺部が、画素電極EPの形成領域に平面的に重なるように形成された構成を有している。なお、図示を省略したが、各表示画素Pxの画素電極EPに対向するように、単一の共通電極が形成され、少なくとも各画素電極EPと共通電極間に液晶分子が充填された構成を有している。
【0074】
このような液晶表示パネルを備えた液晶表示装置において、第1の実施形態と同様に、走査ドライバ20により各行の表示画素Px群を選択状態に設定して、データドライバ30により供給される表示信号電圧Vsigを各表示画素Pxの画素電極EPに印加する書込動作において、補助容量ドライバ60により当該書込動作に対して所定時間だけ遅延したタイミングで、各表示画素Pxの補助容量Cs(補助電極EA)に補助容量駆動ラインLcsを介して、補助容量駆動電圧Vcsを印加すること(Csライン駆動)により、補助容量駆動ラインLcsと、各表示画素Pxの画素電極EPに対向して共通に設けられた共通電極間に、画素電極EPと共通電極間と同一の極性を有する電位差(同一方向の電界)が形成されることになる。
【0075】
そのため、従来技術に示したシールドCs構造を有する液晶表示パネルにおいては、図18に示したように、接続ラインCLと共通電極ECに同一のコモン信号電圧Vcom(=Vcs)が印加されるように電圧制御されていたため、画素電極EPと接続ラインCL間に、画素電極EPと共通電極EC間に生じる電界EFaの方向とは異なる方向(逆方向)に電界EFbが形成されて横電界が発生し、ディスクリネーションが顕著に発生するという問題を有していたのに対して、本実施形態に係る液晶表示パネルにおいては、図10に示すように、補助容量駆動ラインLcsと共通電極EC間に、画素電極EPと共通電極EC間に生じる電界EFaの方向と同じ方向に電界EFcが形成されるので、画素電極EPの縁端部においても、画素電極EPと共通電極EC間が略均一な電位差を有するように電圧制御される。これにより、画素電極EPと補助容量駆動ラインLcs間に横電界が発生することが抑制され、ディスクリネーションが生じにくくなる。
したがって、ディスクリネーションにより液晶分子LCMが配向不良となる領域(ディスクリネーションラインBL)を遮光するための遮光領域(遮光膜)を、各表示画素Px間の比較的小さな領域に形成すればよいことになるので、液晶表示パネル10の開口率を向上させることができる。
【0076】
また、本実施形態に係る液晶表示パネルに適用したシールドCs構造によれば、図9(a)、(b)に示したように、画素電極EPとデータラインDL間に補助容量駆動ラインLcsが電気的に介在する構成を有しているので、画素電極EPとデータラインDL間に形成される寄生容量Cd−pixの容量値が低減される。具体的には、図9(b)に示した断面構造(シールドCs構造)において、例えば、補助容量駆動ラインLcsのライン幅を14μm、データラインDLのライン幅を4μm、補助容量駆動ラインLcsとデータラインDL間に形成された層間絶縁膜(窒化シリコン膜)ISaの膜厚(補助容量駆動ラインLcsとデータラインDLの離間距離)を2500Å、補助容量駆動ラインLcsと画素電極EP間に形成された層間絶縁膜ISa、ISbの膜厚(補助容量駆動ラインLcsと画素電極EPの離間距離)を5000Åとした場合、図11に示すように、データラインDLから画素電極EPまでの離間距離が増加するほど寄生容量Cd−pixの容量値が低下する変化傾向(依存性)を示すとともに、液晶表示パネルの断面構造として、シールドCs構造を適用しない場合(非シールドCs構造)に比較して、データラインDLから画素電極EPまでの離間距離に対する寄生容量Cd−pixの容量値が顕著に低くなるという特性が得られた。
【0077】
このように、データラインDLと画素電極EPとの間に補助容量駆動ラインLcsが介在することにより、画素電極EPと補助容量駆動ラインLcsとの間に電気的な結合が生じ、画素電極EPとデータラインDL間に形成される寄生容量Cd−pixの容量値(すなわち、寄生容量Cd−pixに蓄積される電荷量)を実質的に低減することができるので、垂直クロストークの影響を抑制して画像情報の表示状態を安定化することができ、表示画質の向上を図ることができる。
【0078】
<第3の実施形態>
次に、本発明に係る表示駆動装置及びその駆動制御方法の第3の実施形態について説明する。
図12は、画素トランジスタの構造による画素電極と補助容量駆動ラインとの離間距離の違いを説明するための概略断面図である。ここで、上述した第1及び第2の実施形態と同等の構成については、適宜第1及び第2の実施形態の記載及び図面を参照して説明する。
【0079】
本実施形態においては、第1の実施形態に示した液晶表示装置と同様に、補助容量ドライバ60により各行の補助容量駆動ラインLcsに所定のタイミングで補助容量駆動電圧Vcsを順次印加するCsライン駆動を実行するとともに、第2の実施形態に示した液晶表示装置と同様に、画素電極EPとデータラインDL間に、補助電極EAに接続された補助容量駆動ラインLcsが電気的に介在するように形成されたシールドCs構造を有し、さらに、各表示画素Pxに設けられる画素トランジスタTFTのゲート電極EGが、該画素トランジスタTFTを構成する半導体層の上層側に設けられたトップゲート構造を有するように構成されている。
【0080】
すなわち、図9に示したような構成を有する液晶表示パネルにおいては、例えば、図12(a)に示すように、画素電極EPに接続される画素トランジスタTFTのゲート電極EGが、該画素トランジスタTFTの半導体層SMCの上層側に設けられたトップゲート構造と、図12(b)に示すように、画素トランジスタTFTのゲート電極EGが、該画素トランジスタTFTの半導体層SMCの下層側に設けられたボトムゲート構造のいずれかが適用される。ここで、いずれのゲート構造においても、一般に、ゲート電極EGと補助容量駆動ラインLcsが同一の製造プロセスで形成され、同一層に設けられるため、図12(a)、(b)に示すように、ボトムゲート構造を有する画素トランジスタを適用した構成に比較して、トップゲート構造を有する画素トランジスタTFTを適用した構成の方が、補助容量駆動ラインLcsと画素電極EPとの間の離間距離をより短縮することができる。
【0081】
このように、トップゲート構造を適用することにより、データラインDLと画素電極EP間に介在するように形成された補助容量駆動ラインLcsと、画素電極間の電気的な結合をより緊密にして、画素電極EPとデータラインDL間に形成される寄生容量Cd−pixの容量値を低減することができるので、垂直クロストークの影響を抑制して、画像情報の表示状態を安定化することができるとともに、ディスクリネーションの発生を抑制して、液晶表示パネル10の開口率を一層向上させることができる。
【0082】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明に係る表示駆動装置及びその駆動制御方法によれば、対向する透明基板間に液晶分子が充填、保持された液晶表示パネルを備えた液晶表示装置に適用される表示駆動装置において、各行の表示画素を順次選択状態に設定して、表示データに応じた表示信号電圧を印加する書込動作の際に、第1のタイミング(書込期間)で、選択状態に設定された行の表示画素に設けられた画素容量(画素電極)に表示信号電圧を印加するとともに、共通電極に一定電圧からなるコモン信号電圧を印加し、また、表示画素に設けられた補助容量(補助電極)に、第1のタイミングと、及び、該第1のタイミングから上記選択期間の所定倍数(例えば、2倍)の時間だけ遅延した第2のタイミングとで異なる変動幅で変化する、補助容量駆動電圧を印加するCsライン駆動を実行することにより、当該書込期間に発生したフィールドスルー電圧を抑制するように、補助容量に蓄積された電荷量を制御することができるので、画素電極電圧の信号極性の偏りを低減することができ、画素容量Clcに充填された液晶分子への直流電圧成分の印加を抑制して、表示画像におけるフリッカーや液晶の焼き付きの発生を抑制することができる。
【0083】
また、本発明に係る表示駆動装置及びその駆動制御方法においては、液晶印加電圧が、表示信号電圧と液晶分子のしきい値電圧との和からなる電圧値に設定され、また、補助容量に印加される補助容量駆動電圧の変動幅に対して、上記しきい値電圧と補助容量の容量値とが相互に依存関係に設定されることにより、表示信号電圧として、上記しきい値電圧分を省いた電圧に小さく設定することができる。ここで、表示信号電圧は、垂直クロストークの発生に関連するデータラインと画素電極間に形成される寄生容量の容量値を規定するので、該表示信号電圧を小さく設定することにより、該電圧変動量も相対的に小さくすることができ、垂直クロストークの影響を抑制して画像情報の表示状態を安定化させることができる。
【0084】
また、本発明に係る表示駆動装置においては、表示画素に設けられた補助容量を構成する補助電極に接続された補助容量駆動ラインを、データラインの下層に設け、かつ、その縁辺部を画素容量を構成する画素電極の下層にまで延在するように形成したシールドCs構造を有する表示パネルを適用することにより、画素電極とデータライン間に補助容量駆動ラインが電気的に介在する構成が形成され、かつ、補助容量駆動ラインと共通電極間に、画素電極と共通電極間に形成される電界と同一の極性及び電位差を有する電界が形成されることにより、画素電極と補助容量駆動ライン間に生じる横電界に起因するディスクリネーション(液晶分子の配向不良)の発生が抑制される。したがって、ディスクリネーション対策として施される遮光領域の面積を縮小することができるので、液晶表示パネルの開口率を向上させることができる。
【0085】
さらには、上記シールドCs構造を有する表示パネルに加え、各表示画素に設けられた画素トランジスタとして、ゲート電極が該画素トランジスタの半導体層の上層側に設けられたトップゲート構造を適用することにより、補助容量駆動ラインと画素電極との間の離間距離をより短縮することができるので、相互の電気的な結合をより緊密にすることができ、画素電極とデータライン間に形成される寄生容量の容量値を低減することができる。したがって、垂直クロストークの影響を抑制して、画像情報の表示状態を安定化することができるとともに、ディスクリネーションの発生を抑制して、液晶表示パネルの開口率を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表示駆動装置を適用した液晶表示装置の第1の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】本実施形態に係る液晶表示装置に適用される液晶表示パネルの一例を示す等価回路図である。
【図3】本実施形態に係る液晶表示装置の駆動制御方法の一例を示すタイミングチャートである。
【図4】TN液晶の光学特性(印加電圧に対する光透過率の変化)の一例を示す特性図である。
【図5】液晶の容量特性(印加電圧に対する液晶容量の変化)の一例を示す特性図である。
【図6】本実施形態に係る駆動制御方法において液晶印加電圧を規定するγ値の印加電圧に対する変化特性の一例を示す特性図である。
【図7】本実施形態に係る駆動制御方法において設定される液晶印加電圧と表示信号電圧との対応関係の一例を示す図である。
【図8】本実施形態に係る駆動制御方法において設定される各パラメータと補助容量との対応関係の一例を示す図である。
【図9】本発明に係る表示駆動装置を適用した液晶表示装置(液晶表示パネル)の第2の実施形態を示す要部平面図である。
【図10】本実施形態に係る液晶表示装置におけるディスクリネーションの抑制効果を説明するための概念図である。
【図11】本実施形態に係る液晶表示装置における寄生容量Cd−pixの低減効果を説明するための概念図である。
【図12】画素トランジスタの構造による画素電極と補助容量駆動ラインとの離間距離の違いを説明するための概略断面図である。
【図13】従来技術における薄膜トランジスタ(TFT)型の液晶表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図14】従来技術における液晶表示パネルの一例を示す等価回路図である。
【図15】液晶表示パネルにおける構成例を示す要部平面図である。
【図16】各表示画素に形成される容量成分を示す等価回路である。
【図17】フィールド反転駆動方式により液晶表示パネルの所定の行(表示画素群)に、表示データに応じた表示信号電圧を書き込む場合の駆動電圧波形を示す図である。
【図18】従来技術における垂直クロストークを抑制するための液晶表示パネルの構成例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10 液晶表示パネル
20 走査ドライバ
30 データドライバ
40 LCDコントローラ
50 表示信号生成回路
60 補助容量ドライバ
Px 表示画素
TFT 画素トランジスタ
Clc 画素容量
Cs 補助容量
SL 走査ライン
DL データライン
Lcs 補助容量駆動ライン
Claims (17)
- 表示データに応じた表示信号電圧が印加される画素容量と、該画素容量に並列に接続され、前記表示信号電圧に基づく電荷を保持する補助容量と、を有する表示画素が2次元配列された表示パネルに対して、各行の前記表示画素を順次選択状態に設定し、前記表示データに基づく表示信号電圧を印加することにより、各表示画素に充填された液晶分子の配向状態を制御して、所望の画像情報を表示する表示駆動装置において、
前記補助容量に、前記各行の表示画素を選択状態に設定する第1のタイミング、及び、該第1のタイミングに対して所定時間遅延した第2のタイミング、で変化する駆動電圧を印加するようにしたことを特徴とする表示駆動装置。 - 前記表示パネルは、行方向に配設された複数の走査ライン及び複数の補助容量駆動ラインと、列方向に配設された複数のデータラインと、前記複数の走査ライン及びデータラインの各交点近傍に前記表示画素が配列され、
前記表示画素は、前記走査ラインにゲート電極が接続され、前記データラインにドレイン電極が接続され、前記画素容量及び前記補助容量の一方の電極を構成する画素電極にソース電極が接続された画素トランジスタと、前記画素容量の他方の電極を構成し、一定電圧からなるコモン信号電圧が印加される共通電極と、前記補助容量の他方の電極を構成し、前記補助容量駆動ラインを介して前記駆動電圧が印加される補助電極と、を備えていることを特徴とする請求項1記載の液晶駆動装置。 - 前記液晶駆動装置は、
前記第1のタイミングで、前記各行の走査ラインに走査信号を順次印加して、各行の前記表示画素を選択状態に設定する走査ドライバと、
前記各列のデータラインに前記表示信号電圧を印加して、前記選択状態に設定された行の各表示画素に前記表示信号電圧を書き込むデータドライバと、
前記補助容量駆動ラインに、前記第1のタイミング、及び、該第1のタイミングに対して所定時間だけ遅延した前記第2のタイミング、で変化する前記駆動電圧を印加して、前記補助容量に蓄積された電荷量を制御する補助容量ドライバと、
を備えていることを特徴とする請求項2記載の表示駆動装置。 - 前記表示画素に充填された前記液晶分子に印加される電圧は、前記データラインに印加される前記表示信号電圧と、前記液晶分子特有の配向特性に基づくしきい値電圧との和からなる電圧値に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の表示駆動装置。
- 前記駆動電圧の、前記第1のタイミングでの第1の電圧変化量と、前記第2のタイミングでの第2の電圧変化量と、が異なることを特徴とする請求項1記載の液晶駆動装置。
- 前記第2のタイミングは、前記第1のタイミングに対して、各行の前記表示画素を選択状態に保持する選択期間の所定数倍の時間だけ遅延したタイミングであることを特徴とする請求項1記載の表示駆動装置。
- 前記駆動電圧は、前記表示画素に充填された前記液晶分子特有の配向特性と前記補助容量に基づく第1の電圧成分、及び、前記走査信号の電圧振幅と前記補助容量に基づく第2の電圧成分からなる電圧であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の表示駆動装置。
- 前記駆動電圧は、前記第1のタイミングで、前記第2の電圧成分に相当する電圧分低下し、前記第2のタイミングで、前記第1の電圧成分、及び、前記第2の電圧成分からなる電圧分、前記表示信号電圧と同極性に変化する電圧であることを特徴とする請求項7記載の表示駆動装置。
- 前記第1の電圧成分は、前記液晶分子特有の配向特性に基づくしきい値電圧と前記補助容量に基づく電圧値に設定されていることを特徴とする請求項7又は8のいずれかに記載の表示駆動装置。
- 前記表示パネルを構成する前記表示画素は、各々、前記画素電極と前記データライン間に前記補助容量駆動ラインが電気的に介在する構成を有し、前記画素電極と前記共通電極間に生じる電界と、前記補助容量駆動ラインと前記共通電極間に生じる電界が、同一の極性を有するように設定されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の表示駆動装置。
- 前記表示パネルを構成する前記表示画素に設けられる前記画素トランジスタは、前記ゲート電極が、前記ソース電極及び前記ドレイン電極が接続される半導体層に対して、前記画素電極と同一側に設けられ、かつ、前記補助容量駆動ラインと同一の層に設けられた構成を有していることを特徴とする請求項10記載の表示駆動装置。
- 表示データに応じた電圧が印加される画素容量と、該画素容量に並列に接続され、前記表示信号電圧に基づく電荷を保持する補助容量と、を有する表示画素が2次元配列された表示パネルに対して、各行の前記表示画素を順次選択状態に設定し、前記表示データに基づく表示信号電圧を印加することにより、各表示画素に充填された液晶分子の配向状態を制御して、所望の画像情報を表示する表示駆動装置の駆動制御方法において、
第1のタイミングで前記各行の表示画素に走査信号を順次印加して、選択状態に設定し、該表示画素が選択状態に保持される前記選択期間に、前記画素容量の一方の電極を構成する画素電極に前記表示信号電圧を印加するとともに、前記画素容量の他方の電極を構成する共通電極に一定電圧からなるコモン信号電圧を印加する手順と、
前記補助容量に、前記第1のタイミング、及び、該第1のタイミングに対して、前記表示画素が選択状態に保持される選択期間の所定数倍の時間だけ遅延した第2のタイミング、で変化する駆動電圧を印加する手順と、
を含むことを特徴とする表示駆動装置の駆動制御方法。 - 前記駆動電圧は、前記第1のタイミングと前記第2のタイミングでの電圧変化量が異なるように設定されていることを特徴とする請求項12記載の液晶駆動装置の駆動制御方法。
- 前記駆動電圧は、前記表示画素に充填された前記液晶分子特有の配向特性と前記補助容量に基づく第1の電圧成分、及び、前記走査信号の電圧振幅と前記補助容量に基づく第2の電圧成分、からなる電圧幅で変動するように設定されていることを特徴とする請求項12記載の表示駆動装置の駆動制御方法。
- 前記表示駆動装置の駆動制御方法は、前記駆動電圧を、前記第1のタイミングで前記第2の電圧成分に相当する電圧分低減させ、前記第2のタイミングで、前記第1の電圧成分、及び、前記第2の電圧成分からなる電圧分、前記表示信号電圧と同極性に変化させる手順を含むことを特徴とする請求項14記載の表示駆動装置の駆動制御方法。
- 前記表示画素に充填された前記液晶分子に印加される電圧は、前記表示信号電圧と前記液晶分子特有の配向特性に基づくしきい値電圧との和からなる電圧値に設定されていることを特徴とする請求項12乃至15のいずれかに記載の表示駆動装置の駆動制御方法。
- 前記第1の電圧成分は、前記液晶分子特有の配向特性に基づくしきい値電圧と前記補助容量に基づく電圧値に設定されていることを特徴とする請求項14乃至16のいずれかに記載の表示駆動装置の駆動制御方法。
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