JP2004239303A - 建設機械の油圧シリンダ駆動制御装置 - Google Patents

建設機械の油圧シリンダ駆動制御装置 Download PDF

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Yasutaka Tsuriga
靖貴 釣賀
Takatomi Miyakubo
孝富 宮窪
Junya Kawamoto
純也 川本
Takeshi Yamaguchi
毅 山口
Kenji Ito
健二 伊藤
Katsuyoshi Nasu
且良 那須
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Abstract

【課題】建設機械の油圧シリンダ駆動制御装置において、操作レバー装置のレバー入力量が変わってもクッション領域の長さが大きく変化せず、自動減速を始めるフロント姿勢がほぼ一定で操作性を良くする。
【解決手段】角度センサ22の信号から求めたアームの回動角よりアームシリンダ209のシリンダストロークSaを演算し、パイロット圧上限テーブルを用いてシリンダストロークSaによるパイロット圧上限値Pi2を演算し、操作レバー装置5bのレバー入力信号よりパイロット圧上限係数テーブルを用いてパイロット圧上限係数Kuを演算し、パイロット圧上限値Pi2にパイロット圧上限係数Kuを乗じて、入力量補正されたパイロット圧上限値Pi3を求め、目標パイロット圧Pi1とレバー入力補正されたパイロット圧上限値Pi3の最小値選択を行い、両者の小さい方を出力パイロット圧Piとして求め、出力パイロット圧Piに応じた指令電流を出力する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は建設機械の油圧シリンダ駆動制御装置に係わり、特に、油圧シリンダにより駆動される作業機を有する建設機械において、油圧シリンダのストロークエンド部における衝撃を緩和する油圧シリンダ駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建設機械に用いられる油圧シリンダにおいては、ストロークエンド部に機械的な油圧クッション機構を設け、ストロークエンド部で緩衝作用を働かせるようになっている。この従来のクッション機構は種々提案されているが、主な原理はタンクヘの戻り油をストロークエンド付近において絞りの入った油路を通って排出することで緩衝作用が働くようになっている。
【0003】
一方、このような機械的なクッション機構に対し、油圧シリンダのストロークを検出し、その結果に基づいてその油圧シリンダをストロークエンドに近づくほど動きが遅くなるよう減速制御する油圧シリンダ駆動制御装置(電子クッション装置)が例えば特開2002−21804号公報に提案されている。この提案では油圧シリンダがストロークエンド付近にあり、かつ、油圧シリンダがそのストロークエンド方向に作動していることを検出手段が検出すると、操作レバー装置の操作信号による指令に優先して操作レバー装置と流量制御弁の間に設置された電磁比例減圧弁を減速制御し、油圧シリンダを減速する。一方、油圧シリンダがストロークエンド付近にあり、かつ、油圧シリンダがそのストロークエンド方向には作動していないことを検出手段が検出すると、操作レバー装置の操作信号に対応して電磁比例減圧弁を制御する。このように構成することにより、油圧シリンダがストロークエンドに向かう際は速度を落とし滑らかに衝撃を緩和でき、逆に油圧シリンダがストロークエンドから離間するときはレバー操作信号通りの速度で油圧シリンダを作動させ、迅速な操作を可能としている。
【特許文献1】
特開2002−21804号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の油圧シリンダ駆動制御装置では、操作レバー装置のレバー入力量(操作信号)の大きさによりクッション領域の長さが変化してしまうという問題がある。
【0005】
油圧シリンダの動きを制御するのは流量制御弁(メインスプール)であり、流量制御弁はパイロット圧により操作される。このパイロット圧は、流量制御弁のメインスプール両端に設けられる電磁比例減圧弁により制御される。油圧シリンダ駆動制御装置では、上記電磁比例減圧弁への指令電流を操作レバー装置の操作信号とは別に制御することにより、ストロークエンド付近での油圧シリンダの挙動を制御している。その方法は、油圧シリンダのピストンがストロークエンドから設定した一定距離に達すると、メインスプールに印加されている、ストロークエンド方向にシリンダを駆動する側のパイロット圧をパイロット圧上限値により制限するものであり、パイロット圧上限値はクッション領域の開始位置からからストロークエンドにかけて連続的に減少するように設定してある。この場合、シリンダストロークにより設定されたパイロット圧上限値がレバー入力量(操作信号)によって決定されたパイロット圧以下になるストロークまで、減速制御は機能しない。このため、レバー入力量によりクッション領域の長さが変化してしまい、油圧シリンダがフロント機構のものである場合、クッション領域に入るフロント姿勢もレバー入力量により異なってくる。これは、オペレータが意図したフロント速度に対し、自動減速を始めるフロント姿勢が異なることを意味し、オペレータは違和感を感じてしまう。
【0006】
本発明の目的は、操作レバー装置のレバー入力量が変わってもクッション領域の長さが大きく変化せず、自動減速を始めるフロント姿勢がほぼ一定で操作性の良い建設機械の油圧シリンダ駆動制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出された圧油により駆動され作業機を動かす少なくとも1つの油圧シリンダと、前記油圧ポンプを回転駆動するエンジンとを備えた建設機械の油圧シリンダ駆動制御装置において、
前記油圧シリンダの動作を指令する操作レバー手段と、前記操作レバー手段のレバー入力量を検出する操作量検出手段と、前記油圧シリンダに供給される圧油の流量を制御する流量制御弁と、前記操作レバー手段の操作に応じたパイロット圧により前記流量制御弁を駆動する操作部に配置された電磁比例減圧弁と、前記油圧シリンダのストロークを計測するストローク計測手段と、前記ストローク計測手段によって計測されたストロークに基づいて前記油圧シリンダがストロークエンドに近づくと漸減するパイロット圧上限値を演算し、このパイロット圧上限値に基づいて前記電磁比例減圧弁を作動させ前記パイロット圧を制限するパイロット圧制限手段とを備えるものとする。
【0008】
このようにパイロット圧上限値補正手段を設け、レバー入力量が小さくなるに従って小さくなるようパイロット圧上限値を補正することにより、レバー入力量が小さいときはそれに応じてパイロット圧上限値も小さくなり流量制御弁を駆動するパイロット圧を制限するため、レバー入力量が変わってもクッション領域の長さが大きく変化せず、自動減速を始めるフロント姿勢がほぼ一定となり操作性を良好にすることができる。
【0009】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記パイロット圧上限値補正手段は、前記操作量検出手段により検出されたレバー入力量に応じたパイロット圧補正係数を演算し、前記パイロット圧上限値に前記パイロット圧補正係数を乗じることにより前記パイロット圧上限値を補正する。
【0010】
これによりレバー入力量が小さくなるに従ってパイロット圧上限値が小さくなるようパイロット圧上限値を補正することができる。
【0011】
(3)また、上記(1)において、好ましくは、前記ストローク計測手段は、前記作業機の回動角を検出する角度センサを有し、この角度センサにより検出された角度により前記油圧シリンダのストロークを計算する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施の形態に係わる油圧シリンダ駆動制御装置を備えた油圧駆動装置を示す図である。
【0014】
図1において、油圧駆動装置は、エンジン1と、このエンジン1により駆動される油圧ポンプ2と、油圧ポンプ2から吐出された圧油により駆動される複数のアクチュエータ3a,3b,3cと、油圧ポンプ2からアクチュエータ3a,3b,3cに供給される圧油の流量と方向を制御する流量制御弁4a,4b,4cと、アクチュエータ3a、3b、3cを含む複数のアクチュエータの動作を指令する複数の操作レバー装置5a,5b,5c,5dとを備えている。
【0015】
操作レバー装置5a〜5dは、レバー入力量を検出し操作信号として電気信号を出力する操作量検出部50a,50b,50c,50dを備えた電気レバー装置であり、その電気信号(操作信号)は制御ユニット7に入力される。流量制御弁4a〜4cのメインスプール両端にはそれぞれ1対の電磁比例減圧弁8a,8b;9a,9b;10a,10bを備えた操作部41a,41b;42a,42b;43a,43bが設けられ、電磁比例減圧弁8a,8b;9a,9b;10a,10bは制御ユニット7からの指令電流により作動し、それぞれの流量制御弁4a〜4cを駆動するためのパイロット圧を出力する。
【0016】
図2に本発明が適用される建設機械の一例である油圧ショベルの外観を示す。油圧ショベルは下部走行体200、上部旋回体201、フロント作業機202を有し、下部走行体は左右の走行モータ203a,203b(一方のみ図示)により駆動される左右のクローラ式走行装置を有し、上部旋回体201は旋回モータ204により下部走行体200上に軸Oを中心に旋回可能であり、フロント作業機202は上部旋回体201の前部で上下動可能である。フロント作業機202はブーム205、アーム206、バケット207を有する多関節構造であり、ブーム205はブームシリンダ208により、アーム206はアームシリンダ209により、バケット207はバケットシリンダ210によりそれぞれ軸Oを含む平面内を回転駆動される。下部走行体200の前部にはブレード211が装着され、ブレード211は図示しない油圧シリンダによる上下動可能である。
【0017】
本実施の形態において、アクチュエータ3aはブームシリンダ208であり、アクチュエータ3bは例えばアームシリンダ209であり、アクチュエータ3cは例えばバケットシリンダ210である。また、操作レバー装置5aは、操作信号として、ブームシリンダ3aの伸び方向(ブーム上げ方向)の操作信号と縮み方向(ブーム下げ方向)の操作信号を出力し、操作レバー装置5bは、操作信号として、アームシリンダ3bの伸び方向(アームクラウド方向)の操作信号と縮み方向(アームダンプ方向)の操作信号を出力し、操作レバー装置5cは、操作信号として、バケットシリンダ3cの伸び方向(バケットクラウド方向)の操作信号と縮み方向(バケットダンプ方向)の操作信号を出力する。
【0018】
以上のような油圧ショベルの油圧駆動装置に本実施の形態による油圧シリンダ駆動制御装置が設けられている。この油圧シリンダ駆動制御装置は、ブーム205の回動支点に設けられ、ブーム205の回動角を検出する角度センサ21と、アーム206の回動支点に設けられ、アーム206の回動角を検出する角度センサ22と、バケット207の回動支点に設けられ、バケット207の回動角を検出する角度センサ23と、操作レバー装置5a〜5cの操作信号と角度センサ21〜23の角度信号を入力し、所定の演算処理を行い、電磁比例減圧弁8a,8b;9a,9b;10a,10bに指令電流を出力する上記の制御ユニット7とを備えている。
【0019】
油圧シリンダ駆動制御装置が電子クッション装置として機能するときの制御ユニット7の処理内容を図3、図4を用いて説明する。
【0020】
図3は、制御ユニット7に入力する操作信号のうち、操作レバー装置5bのアーム伸び方向(アームクラウド)の操作信号の処理機能を示すフローチャートである。
【0021】
まず、操作レバー装置5bの操作信号(レバー入力信号)より目標パイロット圧テーブルを用いて、目標パイロット圧Pi1を演算する(ステップS10)。この計算は従来の演算と同じである。
【0022】
また、アームの角度センサ22の角度信号よりアームの回動角(フロント角度)を演算する(ステップS12)。
【0023】
次に、アームの回動角よりアクチュエータ3b(アームシリンダ209)のシリンダストロークSaを演算する(ステップS14)。シリンダストロークSaは、アームシリンダ209のボトム側基端と角度センサ22(アーム206の回動支点)との距離、アームシリンダ209のロッド側先端と角度センサ22(アーム206の回動支点)との距離が既知であるため、これらの寸法とアームの回動角から計算することができる。また、シリンダストロークSaは、例えば、アクチュエータ3bが最も縮んだ状態で0、アクチュエータ3bが最も伸長した状態で最大Samaxになる値として定義する。Sa=Samaxはアクチュエータ3b(アームシリンダ209)の伸び方向のストロークエンドである。
【0024】
次に、パイロット圧上限テーブルを用いてシリンダストロークSaによるパイロット圧上限値Pi2を演算する(ステップS16)。図4(a)はパイロット圧上限テーブルのシリンダストロークSaとパイロット圧上限値Pi2の関係を示す図である。パイロット圧上限テーブルには、シリンダストロークSaがクッション領域の開始点として予め設定された値Sac以下のときはパイロット圧上限値Pi2はPimaxで一定であり、シリンダストロークSaが値Sacを超えるとSaxからSamax(ストロークエンド)にかけてパイロット圧上限値Pi2が一定割合で連続的に減少し、SamaxでSa=0となるようにSaとPi2との関係が記憶してある。PimaxはステップS10で演算される目標パイロット圧Pi1の最大値と同じ値である。
【0025】
次に、操作レバー装置5bの操作信号(レバー入力信号)よりパイロット圧上限係数テーブルを用いてパイロット圧上限係数Kuを演算する(ステップS18)。図4(b)はパイロット圧上限係数テーブルのレバー入力量Xaとパイロット圧上限係数Kuとの関係を示す図である。パイロット圧上限係数テーブルには、レバー入力量Xaが増大するに従いパイロット圧上限係数Kuも比例的に増大するようレバー入力量Xaとパイロット圧上限係数Kuとの関係が記憶されている。レバー入力量Xaは操作信号(レバー入力信号)から求まる値である。また、XaとKuの関係は、一例として、フルレバー操作時(Xa=Xamax)にはKu=1、ハーフレバー操作時(Xa=Xahalf=(1/2)×Xamax)にはKu=0.5、非操作時(Xa=0)にはKu=0となるように設定されている。
【0026】
次に、ステップS15で求めたパイロット圧上限値Pi2にS18で求めたパイロット圧上限係数Kuを乗じて、入力量補正されたパイロット圧上限値Pi3を求める(ステップS20)。
【0027】
図4(c)は、シリンダストロークSaと入力量補正されたパイロット圧上限値Pi3との関係を示す図である。操作レバー装置5aがフルレバー操作されたときのシリンダストロークSaとレバー入力補正されたパイロット圧上限値Pi3との関係は図4(a)のシリンダストロークSaとパイロット圧上限値Pi2との関係と実質的に同じになる。レバー入力量Xaがフルレバー操作から減少するに従いパイロット圧上限値Pi3は減少し、ハーフレバー操作ではレバー入力補正されたパイロット圧上限値Pi3はパイロット圧上限値Pi2の約半分となる。このときクッション領域の開始点Sacは変わらず、レバー入力補正されたパイロット圧上限値Pi3はSa≦Sac、Sa>Sacの範囲で同じ割合で減少する。つまり、Sa≦SacではPi3=Pihalfであり、Sa>SacではPi3はPihalfから0まで漸減する。
【0028】
次に、ステップS10で求めた目標パイロット圧Pi1とステップS20で求めたレバー入力補正されたパイロット圧上限値Pi3の最小値選択を行い、両者の小さい方を出力パイロット圧Piとして求める(ステップS22)。
【0029】
最後に、出力パイロット圧Piに応じた指令電流を生成し、電磁比例減圧弁9bに出力する(ステップS24)。
【0030】
以上は操作レバー装置5bのアームシリンダ伸び方向(アームクラウド)の操作信号の処理であるが、操作レバー装置5bのアームシリンダ縮み方向(アームダンプ)の操作信号、操作レバー装置5aのブームシリンダ伸び方向(ブーム上げ方向)の操作信号及びブ縮み方向(ブーム下げ方向)の操作信号、操作レバー装置5cのバケットシリンダ伸び方向(バケットクラウド方向)の操作信号及び縮み方向(バケットダンプ方向)の操作信号も同様に処理される。
【0031】
次に、本実施の形態の動作を比較例と対比して説明する。
【0032】
図5は、従来技術において、アームの操作レバー装置5bをアーム伸び方向(アームクラウド)にフルレバー操作した場合とハーフレバー操作した場合のシリンダストロークSa、電磁比例減圧弁9bの出力パイロット圧Pa、アクチュエータ3b(アームシリンダ209)のシリンダ速度Vaとの関係を示す図であり、図5(a)は、シリンダストロークSaと出力パイロット圧Paとの関係、図5(b)は出力パイロット圧Paとシリンダ速度Vaとの関係、図5(c)は、図5(a)と図5(b)の関係を合成したシリンダストロークSaとシリンダ速度Vaとの関係をそれぞれ示す。電磁比例減圧弁9bの出力パイロット圧Paは制御ユニットで演算される目標値としての出力パイロット圧Piとほぼ等しいものとする。
【0033】
従来は、図3のステップS18及びS20の処理は行わず、図3のステップS22において、ステップS16にて図4(a)のパイロット圧上限テーブルから求めたパイロット圧上限値Pi2を直接用いて最小値選択を行う。
【0034】
この従来技術において、アームの操作レバー装置5bをアーム伸び方向(アームクラウド)にフルレバー操作した場合、レバー入力信号から計算される目標パイロット圧Pi1はPi1=Pimaxであり、これはSa<Sacのストローク範囲におけるパイロット圧上限値Pi2と等しい。よって、出力パイロット圧Piを計算する最小値選択では、シリンダストロークSaがSacを超えるとパイロット圧上限値Pi2が出力パイロット圧Piとして選択され、出力パイロット圧Paは図5(a)のA1,B1,C1のように変化し、シリンダ速度Vaは図5(c)のA2,B2,C2のように変化する。つまり、シリンダストロークSaがSacを超えると減速を開始し、ストロークエンドで滑らかに停止する。この場合、Sa>SacとなるSac〜Samaxがクッション領域となる。
【0035】
一方、アームの操作レバー装置5bをアーム伸び方向(アームクラウド)にハーフレバー操作した場合、レバー入力信号から計算される目標パイロット圧Pi1はPi1=Pihalf<Pimaxとなるので、パイロット圧上限値Pi2がPi1(=Pihalf)より小さくなり、最小値選択でパイロット圧上限値Pi2が出力パイロット圧Piとし選択されるのは、シリンダストロークSaがSacとSamaxの中間値Saaを超えてからである。よって、出力パイロット圧Paは図5(a)のD1,C1のように変化し、シリンダ速度Vaは図5(c)のD2,C2のように変化する。つまり、シリンダストロークSaがSacに達してもパイロット圧Paは制限されないためシリンダ速度Vaは減速せず、シリンダストロークSaがSaaを超えると始めて減速を開始する。この場合、Sa>SaaとなるSaa〜Samaxがクッション領域となる。
【0036】
以上のように従来技術では、レバー入力量によりクッション領域の長さが変化してしまし、クッション領域に入るフロント作業機の姿勢が異なってくる。これは、オペレータが意図したフロント速度に対し、自動減速を始めるフロント作業機の姿勢が異なることを意味し、オペレータは違和感を感じてしまう。
【0037】
図6は、本実施の形態において、アームの操作レバー装置5bをアーム伸び方向(アームクラウド)にフルレバー操作した場合とハーフレバー操作した場合のシリンダストロークSa、電磁比例減圧弁9bの出力パイロット圧Pa、アクチュエータ3b(アームシリンダ209)のシリンダ速度Vaとの関係を示す図であり、図6(a)は、シリンダストロークSaと出力パイロット圧Paとの関係、図6(b)は出力パイロット圧Paとシリンダ速度Vaとの関係、図6(c)は、図6(a)と図6(b)の関係を合成したシリンダストロークSaとシリンダ速度Vaとの関係をそれぞれ示す。電磁比例減圧弁9bの出力パイロット圧Paは制御ユニットで演算される目標値としての出力パイロット圧Piとほぼ等しいものとする。
【0038】
本実施の形態では、アームの操作レバー装置5bをアーム伸び方向(アームクラウド)にフルレバー操作した場合、レバー入力信号から計算される目標パイロット圧Pi1はPi1=Pimaxであり、これはSa<Sacのストローク範囲における入力量補正されたパイロット圧上限値Pi3と等しい。よって、出力パイロット圧Piを計算する最小値選択では、シリンダストロークSaがSacを超えるとパイロット圧上限値Pi3が出力パイロット圧Piとし選択され、出力パイロット圧Paは図6(a)のA1,E1のように変化し、シリンダ速度Vaは図6(c)のA2,E2のように変化する。これは従来技術と同じであり、シリンダストロークSaがSacを超えると減速を開始し、ストロークエンドで滑らかに停止する。この場合、Sa>SacとなるSac〜Samaxがクッション領域となる。
【0039】
一方、アームの操作レバー装置5bをアーム伸び方向(アームクラウド)にハーフレバー操作した場合、レバー入力信号から計算される目標パイロット圧Pi1はPi1=Pihalf<Pimaxとなる。また、このとき、入力量補正されたパイロット圧上限値Pi3は、図4(c)に示すように、Sa≦SacではPi3=Pihalf、Sa>SacではPihalfから0まで漸減する値となる。よって、パイロット圧上限値Pi3がPi1(=Pihalf)より小さくなり、最小値選択でパイロット圧上限値Pi3が出力パイロット圧Piとし選択されるのは、フルレバー操作時と同じシリンダストロークSaがSacを超えたときであり、出力パイロット圧Paは図6(a)のD1,F1のように変化し、シリンダ速度Vaは図6(c)のD2,F2のように変化する。つまり、フルレバー操作時と同様、シリンダストロークSaがSacを超えると減速を開始し、ストロークエンドで滑らかに停止する。この場合も、Sa>SacとなるSac〜Samaxがクッション領域となる。
【0040】
従って、本実施の形態によれば、操作レバー装置のレバー入力量が変わってもクッション領域の長さが変化せず、自動減速を始めるフロント姿勢がほぼ一定となり、優れた操作性が得られる。
【0041】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されず、種々の変形が可能能である。例えば、操作レバー装置は電気レバー式でなく、油圧パイロット式でもよい。この場合、流量制御弁の操作部に配置される電磁比例減圧弁は油圧パイロットラインに配置される電磁比例減圧弁とし、この電磁比例減圧弁を作動することで操作レバー装置からのパイロット圧を制限することで、油圧シリンダのストロークエンド付近で同様の減速、停止制御を行うことができる。
【0042】
また、シリンダストロークを計算するためのセンサとして角度センサを用いたが、シリンダストロークを直接計測するストロークセンサを設けてもよい。
【0043】
また、図4(a)及び(c)のパイロット圧上限値Pi2及び入力量補正されたパイロット圧上限値Pi3はシリンダストロークSaに対して設定したが、関節の角度に対して設定してもよい。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、操作レバー装置のレバー入力量が変わってもクッション領域の長さが変化せず、自動減速を始めるフロント姿勢がほぼ一定となり、優れた操作性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる建設機械の油圧シリンダ駆動制御装置を備えた油圧駆動装置を示す油圧回路図である。
【図2】本発明が適用される建設機械の一例である油圧ショベルの外観を示す図である。
【図3】図1に示した制御ユニットに入力する操作信号のうち、アーム用操作レバー装置のアーム伸び方向(アームクラウド)の操作信号の処理機能を示すフローチャートである。
【図4】パイロット圧上限テーブルに記憶したシリンダストロークとパイロット圧上限値の関係(図4(a))、パイロット圧上限係数テーブルに記憶したレバー入力量とパイロット圧上限係数との関係(図4(b))、シリンダストロークと入力量補正されたパイロット圧上限値との関係(図4(c))をそれぞれ示す図である。
【図5】アーム用操作レバー装置をアーム伸び方向(アームクラウド)にフルレバー操作した場合とハーフレバー操作した場合の従来技術におけるシリンダストローク、電磁比例減圧弁の出力パイロット圧、アームシリンダのシリンダ速度との関係を示す図であり、図5(a)はシリンダストロークと出力パイロット圧との関係、図5(b)は出力パイロット圧とシリンダ速度との関係、図5(c)はシリンダストロークとシリンダ速度との関係をそれぞれ示す。
【図6】アーム用操作レバー装置をアーム伸び方向(アームクラウド)にフルレバー操作した場合とハーフレバー操作した場合の本発明におけるシリンダストローク、電磁比例減圧弁の出力パイロット圧、アームシリンダのシリンダ速度との関係を示す図であり、図6(a)はシリンダストロークと出力パイロット圧との関係、図6(b)は出力パイロット圧とシリンダ速度との関係、図6(c)はシリンダストロークとシリンダ速度との関係をそれぞれ示す。
【符号の説明】
1 エンジン
2 油圧ポンプ
3a,3b,3c アクチュエータ
4a,4b,4c 流量制御弁
5a,5b,5c,5d 操作レバー装置
7 制御ユニット
8a,8b;9a,9b;10a,10b 電磁比例減圧弁
21,22,23 角度センサ
50a,50b,50c,50d 操作量検出部
200 下部走行体
201 上部旋回体
202 フロント作業機
203a,203b 走行モータ
204 旋回モータ
205 ブーム
206 アーム
207 バケット
208 ブームシリンダ
209 アームシリンダ
210 バケットシリンダ

Claims (3)

  1. 油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出された圧油により駆動され作業機を動かす少なくとも1つの油圧シリンダと、前記油圧ポンプを回転駆動するエンジンとを備えた建設機械の油圧シリンダ駆動制御装置において、
    前記油圧シリンダの動作を指令する操作レバー手段と、
    前記操作レバー手段のレバー入力量を検出する操作量検出手段と、
    前記油圧シリンダに供給される圧油の流量を制御する流量制御弁と、
    前記操作レバー手段の操作に応じたパイロット圧により前記流量制御弁を駆動する操作部に配置された電磁比例減圧弁と、
    前記油圧シリンダのストロークを計測するストローク計測手段と、
    前記ストローク計測手段によって計測されたストロークに基づいて前記油圧シリンダがストロークエンドに近づくと漸減するパイロット圧上限値を演算し、このパイロット圧上限値に基づいて前記電磁比例減圧弁を作動させ前記パイロット圧を制限するパイロット圧制限手段と、
    前記操作量検出手段により検出されたレバー入力量に基づいて、前記レバー入力量が小さくなるに従って前記パイロット圧上限値が小さくなるようパイロット圧上限値を補正するパイロット圧上限値補正手段とを備えることを特徴とする建設機械の油圧シリンダ駆動制御装置。
  2. 請求項1記載の建設機械の油圧シリンダ駆動制御装置において、
    前記パイロット圧上限値補正手段は、前記操作量検出手段により検出されたレバー入力量に応じたパイロット圧補正係数を演算し、前記パイロット圧上限値に前記パイロット圧補正係数を乗じることにより前記パイロット圧上限値を補正することを特徴とする建設機械の油圧シリンダ駆動制御装置。
  3. 請求項1記載の建設機械の油圧シリンダ駆動制御装置において、
    前記ストローク計測手段は、前記作業機の回動角を検出する角度センサを有し、この角度センサにより検出された角度により前記油圧シリンダのストロークを計算することを特徴とする建設機械の油圧シリンダ駆動制御装置。
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