JP2004238605A - Coating for forming gas barrier layer and gas barrier laminated material formed by using the coating - Google Patents

Coating for forming gas barrier layer and gas barrier laminated material formed by using the coating Download PDF

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JP2004238605A JP2003105899A JP2003105899A JP2004238605A JP 2004238605 A JP2004238605 A JP 2004238605A JP 2003105899 A JP2003105899 A JP 2003105899A JP 2003105899 A JP2003105899 A JP 2003105899A JP 2004238605 A JP2004238605 A JP 2004238605A
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深雪 鴨下
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a coating for forming a gas barrier layer, capable of giving a gas barrier laminated material not containing chlorine in its structure and having an excellent oxygen barrier properties at high humidity, under a milder condition than ever. <P>SOLUTION: This coating for forming the gas barrier layer contains at least one kind of hydroxy radical-containing polymer (A) selected from a polymer (A1) which contains hydroxy radicals and does not contain carboxy radicals nor epoxy radicals and another polymer (A2) which contains the hydroxy radicals and the epoxy radicals and does not contain the carboxy radicals, and further contains the other polymer (B) which is obtained by polymerizing a monomer (b1) having a carboxy radical or an acid anhydride radical and an etyhylenic unsaturated double bond and therefore contains the carboxy radicals or the acid anhydride radicals and does not contain the hydroxy radical. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高湿度下においても優れたガスバリア性を有するガスバリア性積層体を形成し得る塗料及び該塗料を用いて成るガスバリア性積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリアミドフィルム、ポリエステルフィルム等の熱可塑性樹脂フィルムは、強度、透明性、成形性に優れていることから、包装材料として幅広い用途に使用されている。しかし、これらの熱可塑性樹脂フィルムは酸素等のガス透過性が大きいので、一般食品、レトルト処理食品、化粧品、医療用品、農薬等の包装に使用した場合、長期間保存する内にフィルムを透過した酸素等のガスにより内容物の変質が生じることがある。
【0003】
そこで、熱可塑性樹脂の表面にポリ塩化ビニリデン(以下PVDCと略記する)のエマルジョン等をコーティングし、ガスバリア性の高いPVDC層を形成せしめた積層フィルムが食品包装等に幅広く使用されてきた。しかし、PVDCは焼却時に酸性ガス等の有機物質を発生するため、近年環境への関心が高まるとともに他材料への移行が強く望まれている。
【0004】
PVDCに代わる材料としてポリビニルアルコール(以下PVAと略記する)は有毒ガスの発生もなく、低湿度雰囲気下でのガスバリア性も高いが、湿度が高くなるにつれて急激にガスバリア性が低下するので、水分を含む食品等の包装には用いることが出来ない場合が多い。
【0005】
PVAの高湿度下でのガスバリア性の低下を改善したポリマーとして、ビニルアルコールとエチレンの共重合体(EVOH)が知られている。しかし、高湿度でのガスバリア性を実用レベルに維持するためにはエチレンの共重合比をある程度高くする必要があり、このようなポリマーは水に難溶となる。
そこで、エチレンの共重合比の高いEVOHを用いてコーティング剤を得るには、有機溶媒または水と有機溶媒の混合溶媒を用いる必要があり、環境問題の観点からも望ましくなく、また有機溶媒の回収工程などを必要とするため、コスト高になるという問題がある。
【0006】
水溶性のポリマーからなる液状組成物をフィルムにコートし、高湿度下でも高いガスバリア性を発現させる方法として、PVAとポリアクリル酸またはポリメタクリル酸の部分中和物とからなる水溶液をフィルムにコートし熱処理することにより、両ポリマーをエステル結合により架橋する方法が提案されている(特許文献1:特開平06−220221号公報、特許文献2:同07−102083号公報、特許文献3:同07−205379号公報、特許文献4:同07−266441号公報、特許文献5:同08−041218号公報、特許文献6:同10−237180号公報、特許文献7:同特開2000−000931号公報等参照)。
しかし、上記公報に提案される方法では、高度なガスバリア性を発現させるためには高温での加熱処理もしくは長時間の加熱処理が必要であり、製造時に多量のエネルギーを要するため環境への負荷が少なくない。
また、高温で熱処理すると、バリア層を構成するPVA等の変色や分解の恐れが生じる他、バリア層を積層しているプラスチックフィルム等の基材に皺が生じるなどの変形が生じ、包装用材料として使用できなくなる。プラスチック基材の劣化を防ぐためには、高温加熱に十分耐え得るような特殊な耐熱性フィルムを基材とする必要があり、汎用性、経済性の点で難がある。
一方、熱処理温度が低いと、非常に長時間処理する必要があり、生産性が低下するという問題点が生じる。
【0007】
【特許文献1】
特開平06−220221号公報
【特許文献2】
特開平07−102083号公報
【特許文献3】
特開平07−205379号公報
【特許文献4】
特開平07−266441号公報
【特許文献5】
特開平08−041218号公報
【特許文献6】
特開平10−237180号公報
【特許文献7】
特開2000−000931号公報
【0008】
また、PVAに架橋構造を導入することで、上記PVAフィルムの問題点を解決するための検討がなされている。しかし、一般的に架橋密度の増加と共にPVAフィルムの酸素ガスバリア性の湿度依存性は小さくなるが、その反面PVAフィルムが本来有している乾燥条件下での酸素ガスバリア性が低下してしまい、結果として高湿度下での良好な酸素ガスバリア性を得ることは非常に困難である。
尚、一般にポリマー分子を架橋することにより耐水性は向上するが、ガスバリア性は酸素等の比較的小さな分子の侵入や拡散を防ぐ性質であり、単にポリマーを架橋してもガスバリア性が得られるとは限らず、たとえば、エポキシ樹脂やフェノール樹脂などの三次元架橋性ポリマーはガスバリア性を有していない。
【0009】
PVAのような水溶性のポリマーを用いながらも高湿度下でも高いガスバリア性を有するガスバリア性積層体を、従来よりも低温もしくは短時間の加熱処理で提る方法が提案されている(特許文献8:特開2001−323204号公報、特許文献9:同2002−020677号公報、特許文献10:同2002−241671号公報参照)。
【0010】
【特許文献8】
特開2001−323204号公報
【特許文献9】
特開2002−020677号公報
【特許文献10】
特開2002−241671号公報
【0011】
特許文献8〜10に記載されるコート剤は、水溶性のポリマーを用いながらも特許文献1〜7に記載されるコート剤よりも低温もしくは短時間の加熱で高湿度下で従来よりも高いガスバリア性を有するガスバリア性積層体を形成し得る。
しかし、特許文献1〜10に記載される、加熱によって、PVA中の水酸基とポリアクリル酸中もしくはエチレン−マレイン酸共重合体中のCOOHとをエステル化反応させたり、金属架橋構造を導入するという方法では、高湿度下におけるガスバリア性の向上には限界があった。過酷な加熱条件によって、プラスチック基材や形成されつつあるバリア層が熱劣化したためと考えられる。また、高温長時間という加熱条件は、プラスチック基材や形成されつつあるバリア層の着色やカールをも生起し、この点でも好ましくない。
以上の結果、高湿度下におけるガスバリア性のさらなる向上が益々要求されつつある今日、特許文献1〜10に記載されるコート剤を加熱、硬化するだけでは、より厳しい要求には応えられなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、水溶性のポリマーを用いながらも高湿度下で従来よりも高いガスバリア性を有するガスバリア性積層体を、従来よりも温和な条件で提ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究の結果、特定の樹脂組成の塗料をプラスチック基材上に塗布し、ガスバリア層を形成することによって上記課題を解決出来ることを見出し本発明に到達した。
すなわち、第1の発明は、下記(A1)及び(A2)からなる群より選ばれる少なくとも1種の水酸基含有ポリマー(A)と、カルボキシル基もしくは酸無水物基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(b1)を重合して成るカルボキシル基もしくは酸無水物基を含有し、水酸基を含有しないポリマー(B)とを、−COOH基/−OH基=0.05〜100のモル比で含有することを特徴とするガスバリア層形成用塗料に関する。
水酸基含有ポリマー(A1):水酸基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(a1)を重合して成るポリマーであって、水酸基を有し、カルボキシル基及びエポキシ基を有しないポリマー。
ポリマー(A2):水酸基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(a1)とエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(a2)とを共重合して成るポリマーであって、水酸基及びエポキシ基を有し、カルボキシル基を有しないポリマー。
【0014】
第2の発明は、水酸基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(a1)と、カルボキシル基もしくは酸無水物基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(b1)の少なくともいずれか一方が(メタ)アクリロイル基を有することを特徴とする第1の発明に記載のガスバリア層形成用塗料に関し、
第3の発明は、水酸基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(a1)がグリセリン(メタ)アクリレートであること特徴とする第1又は第2の発明に記載のガスバリア層形成用塗料に関する。
【0015】
第4の発明は、水酸基含有ポリマー(A1)が、グリセリンメタクリレートのホモポリマー、グリセリンアクリレートのホモポリマー、及びグリセリンメタクリレートとグリセリンアクリレートとのコポリマーから成る群より選ばれる少なくとも1種のポリマーであることを特徴とする第3の発明に記載のガスバリア層形成用塗料に関する。
【0016】
第5の発明は、エポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(a2)が、グリシジル(メタ)アクリレートであること特徴とする請求項1ないし3いずれか記載のガスバリア層形成用塗料に関する。
【0017】
第6の発明は、無機層状化合物(C)を含有することを特徴とする第1ないし第5発明のいずれか記載のガスバリア層形成用塗料に関し、
第7の発明は、ポリマー(A)及びポリマー(B)の合計100重量部に対し、無機層状化合物(C)を多くとも100重量部含有することを特徴とする第6の発明に記載のガスバリア層形成用塗料に関する。
【0018】
第8の発明は、塩基性化合物ないし塩基性以外の金属化合物を含有することを特徴とする第1ないし第7の発明のいずれか記載のガスバリア層形成用塗料に関する。
【0019】
第9の発明は、第1ないし第8の発明のいずれかに記載のガスバリア層形成用塗料から形成されるガスバリア層が、プラスチック基材上に直に、又はアンダーコート層を介してプラスチック基材上に積層されたことを特徴とするガスバリア性積層体に関し、
第10の発明は、プラスチック基材又はアンダーコート層とは接していないガスバリア層の他の面に、オーバーコート層が積層されたことを特徴とする第9の発明に記載のガスバリア性積層体に関する。
【0020】
第11の発明は、アンダーコート層及びオーバーコート層の少なくともいずれか一方が、ポリウレタン系ポリマーを含有することを特徴とする第9又は第10の発明に記載のガスバリア性積層体に関する。
【0021】
第12の発明は、アンダーコート層及びオーバーコート層の少なくともいずれか一方が、2価以上の金属化合物を含有することを特徴とする第9ないし第11の発明のいずれかに記載のガスバリア性積層体に関し、
第13の発明は、2価以上の金属化合物が、水酸基もしくはカルボキシル基と架橋し得ることを特徴とする第12の発明に記載のガスバリア性積層体に関し、
第14の発明は、2価以上の金属が、Mg又はCaであることを特徴とする第12又は第13の発明に記載のガスバリア性積層体に関する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。本発明のガスバリア層形成塗料は、後述するプラスチック基材等に塗布し、ガスバリア性を付与するためのものであり、塗料中に水酸基含有ポリマー(A)(以下、ポリマー(A))と、カルボキシル基もしくは酸無水物基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(b1)を重合して成るカルボキシル基もしくは酸無水物基含有ポリマー(B)(以下、ポリマー(B))とを含有するものである。
【0023】
まずポリマー(A)について説明する。
ポリマー(A)は、水酸基を有し、カルボキシル基及びエポキシ基を有しないポリマー(A1)、及び水酸基及びエポキシ基を有し、カルボキシル基を有しないポリマー(A2)からなる群より選ばれる少なくとも1種のポリマーである。
ポリマー(A1)及びポリマー(A2)は、いずれも水酸基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(a1)を重合して成るポリマーであって、エポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(a2)を共重合しなかったものがポリマー(A1)であり、モノマー(a2)を共重合したものがポリマー(A2)である。
【0024】
本発明において用いられる水酸基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(a1)としては、エチレン性不飽和二重結合としてアクリロイル基もしくはメタクリロイル基(以下、両者を合わせて(メタ)アクリロイル基という)を有するものが好ましい。
例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセリン(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(CHCHOユニットの繰り返しが1〜6のものが好ましい)、水酸基末端ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセリン(メタ)アクリレートが好ましく、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセリン(メタ)アクリレートがより好ましく、特にグリセリン(メタ)アクリレートが好ましい。
【0025】
本発明では、エポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(a2)や、水酸基、カルボキシル基及びエポキシ基を有しないモノマーであって、上記モノマー(a1)と共重合し得るモノマーを、上記モノマー(a1)と適宜共重合させ、ポリマー(A)を得ることができる。
【0026】
本発明において用いられるエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(a2)としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、脂環式グリシジル基とエチレン性二重結合とを併せ持つ重合性モノマー等、様々なものが挙げられ、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテルが好ましく、グリシジル(メタ)アクリレートが最も好ましい。
尚、本発明において(メタ)アクリレートとは、アクリロイル基もしくはメタクリロイル基を有するという意であり、グリシジル(メタ)アクリレートとは、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレートの略である。
【0027】
ポリマー(A)を得る際には、上記エポキシ基含有モノマー(a2)の他に、水酸基、カルボキシル基及びエポキシ基を有しないモノマーも用いることができる。水酸基、カルボキシル基及びエポキシ基を有しない他のモノマーとしては、
クロトン酸、(メタ)アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸のエステル化物であって水酸基やエポキシ基を有しないモノマー、
(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルニトリル、
スチレン、スチレンスルホン酸、ビニルトルエン、
エチレンなどの炭素数2〜30のα−オレフィン類、
アルキルビニルエーテル類、ビニルピロリドン等が挙げられる。
【0028】
本発明においては、ポリマー(A)としては、上記したようにエポキシ基を有しないポリマー(A1)、エポキシ基を有するポリマー(A2)が挙げられ、両者を併用することもできる。
エポキシ基を有しないポリマー(A1)としては、上記モノマー(a1)をそれぞれ単独で重合して成るホモポリマー、モノマー(a1)同士を複数共重合してなるコポリマー、モノマー(a1)をモノマー(a2)以外の他のモノマーと共重合して成るコポリマーを挙げることができる。前2者、即ちホモポリマー、モノマー(a1)同士のコポリマーが好ましく、本発明の塗料は、ホモポリマーを2種以上、またはモノマー(a1)同士のコポリマーを2種以上含有することもできる。さらにポリマー(A1)としてホモポリマーとモノマー(a1)同士のコポリマーとを含有することもできる。
【0029】
エポキシ基を有するポリマー(A2)は、上記したようにモノマー(a1)とモノマー(a2)とを必須成分として共重合して成るものである。
モノマー(a1)としては、上記したようにグリセリン(メタ)アクリレートが好ましく、またモノマー(a2)としては、上記したようにグリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。
エポキシ基を有するポリマー(A2)としては、具体的には、グリセリンメタクリレートとグリシジルメタクリレートとのコポリマー、グリセリンアクリレートとグリシジルアクリレートとのコポリマー、グリセリンメタクリレートとグリシジルアクリレートとのコポリマー、グリセリンアクリレートとグリシジルメタクリレートとのコポリマーがより好ましく、グリセリンメタクリレートとグリシジルメタクリレートとのコポリマー、グリセリンアクリレートとグリシジルアクリレートとのコポリマーが特に好ましい。
【0030】
グリセリンメタクリレートとグリシジルメタクリレートとのコポリマーを例に取って説明する。グリセリンメタクリレートとグリシジルメタクリレートとのコポリー中のエポキシ基が、ガスバリア層を形成する際に、後述するポリマー(B)中のカルボキシル基と反応する。その結果、グリセリンメタクリレート由来の水酸基と後述するポリマー(B)中のカルボキシル基との反応によって形成される構造と同様の構造が形成される。水酸基とカルボキシル基との反応よりも、エポキシ基とカルボキシル基との反応の方が一般に生じやすい。従って、ポリマー(A)として、グリセリンメタクリレートとグリシジルメタクリレートとのコポリマーに代表される水酸基及びエポキシ基を有するポリマー(A2)を利用する方が、グリセリンメタクリレートのホモポリマー、グリセリンアクリレートのホモポリマーもしくはグリセリンメタクリレートとグリセリンアクリレートのコポリマーを使用する場合よりも、より低温でポリマー(B)と反応させることができ、より温和な条件でガスバリア層を形成することができる。
グリセリン(メタ)アクリレートとグリシジル(メタ)アクリレートとのコポリマーとしては、グリセリン(メタ)アクリレート/グリシジル(メタ)アクリレート=99/1〜1/99(重量比)で共重合してなるものが好ましく、98/2〜50/50(重量比)で共重合してなるものがより好ましい。
【0031】
尚、本発明のガスバリア層形成用塗料は水溶性とすることが好ましく、用いられるポリマー(A)も水溶性とすることが好ましい。即ち、従来の技術の欄でも述べたように有機溶剤を用いることは環境の面から好ましくなく、有機溶剤の回収装置を設置することはコストの面から好ましくないからである。従って、ポリマー(A)を水溶性とするためには、疎水性の共重合成分を多量に含有させると水溶性が損なわれるので好ましくない。疎水性の共重合成分は特に限定されるものではなく、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのα−オレフィン類等が挙げられる。ポリマー(A)中の疎水性共重合単位は90モル%以下であることが好ましい。
【0032】
モノマー(a1)等の重合は、重合開始剤の存在下、常法に従って不活性ガス気流下にて50〜150℃で2〜10時間かけて行われる。必要に応じて溶剤の存在下で行っても差し支えない。
【0033】
重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、ジt−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。重合開始剤は、モノマー(a1)等の合計100重量部に対して好ましくは0.5〜20重量部使用される。
【0034】
次にポリマー(B)について説明する。
本発明において用いられるカルボキシル基もしくは酸無水物基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(b1)としては、エチレン性不飽和二重結合としてアクリロイル基もしくはメタクリロイル基(以下、両者を合わせて(メタ)アクリロイル基という)を有するものが好ましい。
例えば、(メタ)アクリル酸、2−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、無水フマル酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等が挙げられ、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸が好ましい。
【0035】
ポリマー(B)としては、これらモノマー(b1)をそれぞれ単独で重合して成るホモポリマー、モノマー(b1)同士を複数共重合してなるコポリマー、モノマー(b1)を他のモノマーと共重合して成るコポリマーを挙げることができる。本発明の塗料は、ホモポリマーを2種以上、モノマー(b1)同士のコポリマーを2種以上、又はモノマー(b1)と他のモノマーとのコポリマーを2種以上それぞれ含有することもできる。さらにポリマー(B)として、ホモポリマー及びモノマー(b1)同士のコポリマー、ホモポリマー及びモノマー(b1)と他のモノマーとのコポリマー、モノマー(b1)同士のコポリマー及びモノマー(b1)と他のモノマーとのコポリマー、ホモポリマー、モノマー(b1)同士のコポリマー及びモノマー(b1)と他のモノマーとのコポリマーとを含有することもできる。
【0036】
モノマー(b1)と共重合し得る他のモノマーとしては、カルボキシル基、水酸基を有しないモノマーであって、モノマー(b1)と共重合し得るモノマーを適宜用いることができる。
例えば、クロトン酸、(メタ)アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸のエステル化物であって水酸基やカルボキシル基を有しないモノマー、
(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルニトリル、
スチレン、スチレンスルホン酸、ビニルトルエン、
エチレンなどの炭素数2〜30のα−オレフィン類、
アルキルビニルエーテル類、ビニルピロリドン等が挙げられる。
【0037】
本発明においてポリマー(B)の1つとして好適に用いられるエチレン−マレイン酸共重合体(以下、EMA)は、無水マレイン酸とエチレンとを溶液ラジカル重合などの公知の方法で重合することにより得られるものである。EMA中のマレイン酸単位は、5モル%以上が好ましく、10モル%以上がより好ましく、15モル%以上がさらに好ましく、30モル%以上が最も好ましい。
【0038】
尚、ポリマー(B)もポリマー(A)と同様に水溶性とすることが好ましい。また、重合方法、重合開始剤等に関してもポリマー(A)の場合と同様に例示できる。
【0039】
本発明のガスバリア層形成用塗料は、ポリマー(A)とポリマー(B)とを、−COOH基と−OH基とのモル比が、−COOH基/OH基=0.05〜100となるように含有することが重要であり、0.1〜90となるように含有することが好ましく、0.2〜50となるように含有することがより好ましく、0.5〜25となるように含有することが最も好ましい。即ち−OH基1モルに対して−COOH基が0.05モルよりも少なかったり、逆に−COOH基が100モルよりも多かったりすると、バリア性向上の効果が小さい。
【0040】
本発明のガスバリア層形成用塗料は、さらに無機層状化合物(C)を含有することもできる。無機層状化合物(C)を含有することにより、バリア層やガスバリア性積層体のガスバリア性をさらに向上させることができる。
ガスバリア性という観点からは、無機層状化合物(C)の含有量は多い方が好ましい。しかし、無機層状化合物(C)は、水親和性が強く吸湿しやすい。また無機層状化合物(C)を含有する塗料は、高粘度化しやすいので塗装性を損ないやすい。さらに無機層状化合物(C)の含有量が多いと、形成されるガスバリア層やガスバリア性積層体の透明性が低下する。
そこで、これらの観点から無機層状化合物(C)は、ポリマー(A)と、ポリマー(B)との合計100重量部に対して、1〜300重量部であることが好ましく、2〜200重量部であることがより好ましく、多くとも100重量部であることがさらに好ましい。
【0041】
ここでいう無機層状化合物(C)とは、単位結晶層が重なって層状構造を形成する無機化合物であり、特に溶媒中で膨潤、劈開するものが好ましい。
無機層状化合物(C)の好ましい例としては、モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、バーミキュライト、フッ素
雲母、白雲母、パラゴナイト、金雲母、黒雲母、レピドライト、マーガライト、クリントナイト、アナンダイト、緑泥石、ドンバサイト、スドーアイト、クッケアイト、クリノクロア、シャモサイト、ニマイト、テトラシリリックマイカ、タルク、パイロフィライト、ナクライト、カオリナイト、ハロイサイト、クリソタイル、ナトリウムテニオライト、ザンソフィライト、アンチゴライト、ディッカイト、ハイドロタルサイトなどがあり、膨潤性フッ素雲母又はモンモリロナイトが特に好ましい。
【0042】
これらの無機(C)化合物は、天然に産するものであっても、人工的に合成あるいは変性されたものであってもよく、またそれらをオニウム塩などの有機物で処理したものであってもよい。
【0043】
膨潤性フッ素雲母系鉱物は白色度の点で最も好ましく、次式で示されるものである。
α(MF)・β(aMgF・bMgO)・γSiO(式中、Mはナトリウム又はリチウムを表し、α、β、γ、a及びbは各々係数を表し、0.1 ≦α≦2、2≦β≦3.5 、3≦γ≦4、0≦a≦1、0≦b≦1、a+b=1である。)
【0044】
このような膨潤性フッ素雲母系鉱物の製造法としては、例えば、酸化珪素と酸化マグネシウムと各種フッ化物とを混合し、その混合物を電気炉あるいはガス炉中で1400〜1500℃の温度範囲で完全に溶融し、その冷却過程で反応容器内にフッ素雲母系鉱物を結晶成長させる、いわゆる溶融法がある。
【0045】
また、タルクを出発物質として用い、これにアルカリ金属イオンをインターカレーションして膨潤性フッ素雲母系鉱物を得る方法がある(特開平2−149415号公報)。この方法では、タルクに珪フッ化アルカリあるいはフッ化アルカリを混合し、磁性ルツボ内で約 700〜1200℃で短時間加熱処理することによって膨潤性フッ素雲母系鉱物を得ることができる。
【0046】
この際、タルクと混合する珪フッ化アルカリあるいはフッ化アルカリの量は、混合物全体の10〜35重量%の範囲とすることが好ましく、この範囲を外れる場合には膨潤性フッ素雲母系鉱物の生成収率が低下するので好ましくない。
【0047】
珪フッ化アルカリ又はフッ化アルカリのアルカリ金属は、ナトリウムあるいはリチウムとすることが好ましい。これらのアルカリ金属は単独で用いてもよいし併用してもよい。また、アルカリ金属のうち、カリウムの場合には膨潤性フッ素雲母系鉱物が得られないが、ナトリウムあるいはリチウムと併用し、かつ限定された量であれば膨潤性を調節する目的で用いることも可能である。
【0048】
さらに、膨潤性フッ素雲母系鉱物を製造する工程において、アルミナを少量配合し、生成する膨潤性フッ素雲母系鉱物の膨潤性を調整することも可能である。
【0049】
モンモリロナイトは、次式で示されるもので、天然に産出するものを精製することにより得ることができる。
MaSi(AlMg)O10(OH)・nHO(式中、Mはナトリウムのカチオンを表し、aは0.25〜0.60である。また、層間のイオン交換性カチオンと結合している水分子の数は、カチオン種や湿度等の条件に応じて変わりうるので、式中ではnHOで表す。)
またモンモリロナイトには次式群で表される、マグネシアンモンモリロナイト、鉄モンモリロナイト、鉄マグネシアンモンモリロナイトの同型イオン置換体も存在し、これらを用いてもよい。
MaSi(Al1.67−aMg0.5+a)O10(OH)・nH
MaSi(Fe 3+Mg)O10(OH)・nH
MaSi(Fe1.67 3+Mg0.5+a)O10(OH)・nH
(式中、Mはナトリウムのカチオンを表し、aは0.25〜0.60である。)
【0050】
通常、モンモリロナイトはその層間にナトリウムやカルシウム等のイオン交換性カチオンを有するが、その含有比率は産地によって異なる。本発明においては、イオン交換処理等によって層間のイオン交換性カチオンがナトリウムに置換されていることが好ましい。また、水処理により精製したモンモリロナイトを用いることが好ましい。
【0051】
無機層状化合物(C)は、ポリマー(A)やポリマー(B)に直接混合することもできるが、混合する前に予め液状媒体に膨潤、分散しておくことが好ましい。膨潤、分散用の液状媒体としては、特に限定されないが、例えば天然の膨潤性粘土鉱物の場合、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、等のアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトン等が挙げられ、水やメタノール等のアルコール類がより好ましい。
【0052】
本発明のガスバリア層形成用塗料は、ポリマー(A)とポリマー(B)の他に、塩基性化合物や塩基性以外の金属化合物を含有することが好ましい。これらがどのような作用機構を担うのか、その詳細はまだ不明ではあるが、これらを含有することによって、ガスバリア性が向上する。それぞれ単独で含有することもできるし、両者を併用することもできる。
【0053】
塩基性化合物としては、塩基性の金属化合物、種々のアミン化合物、アンモニア等が挙げられ、塩基性の金属化合物とアミン化合物、塩基性の金属化合物とアンモニア、アミン化合物とアンモニアを併用することもできるし、あるいは2種類以上の塩基性の金属化合物あるいは2種類以上のアミン化合物を併用することもできる。
塩基性の金属化合物としては、Li、K、Na、Mg、Ca、Zn、Cu、Co、Fe、Ni、Al,Zrなどの金属の水酸化物や酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ポリリン酸塩、ピロリン酸塩、亜リン酸塩、次亜リン酸塩、有機酸塩等が挙げられ、有機酸塩としては、アスコルビン酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、ステアリン酸塩、カプリル酸塩、クエン酸塩、プロピレン酸塩等を挙げることができる。
塩基性の金属化合物の具体例としては、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、酸化リチウム、酸化カリウム、酸化ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カルシウム、リン酸二水素ナトリウム、亜リン酸二水素ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。
【0054】
種々のアミン化合物としては、モノエタノールアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリエタノールアミン、プチルアミン、ジブチルアミン、エチルヘキシルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、メチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホリン等が挙げられる。
【0055】
また、本発明のガスバリア層形成用塗料に含有し得る塩基性以外の金属化合物としては、Li、K、Na、Mg、Ca、Zn、Cu、Co、Fe、Ni、Al,Zrなどの金属の塩化物、硫酸塩、亜硫酸塩、次亜硫酸塩等が挙げられる。
塩基性以外の金属化合物の具体例としては、塩化リチウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、次亜硫酸ナトリウム等が挙げられる。
【0056】
本発明のガスバリア層形成用塗料には、その特性を大きく損わない限りにおいて、熱安定剤、酸化防止剤、強化材、顔料、劣化防止剤、耐候剤、難燃剤、可塑剤、離型剤、滑剤などを添加してもよい。
【0057】
熱安定剤、酸化防止剤及び劣化防止剤としては、例えばヒンダードフェノール類、リン化合物、ヒンダードアミン類、イオウ化合物、銅化合物、アルカリ金属のハロゲン化物あるいはこれらの混合物が挙げられる。
【0058】
次に本発明のガスバリア層形成用塗料の製造方法について説明する。
たとえば、ポリマー(A)とポリマー(B)を別々に水溶液とし、使用に際し混合して用いる方法が好ましい。
塩基性化合物や塩基性以外の金属化合物を用いる場合には、種々の方法で塗料を得ることができる。例えば、
(1)ポリマー(A)の水溶液とポリマー(B)の水溶液とを混合する際に塩基性化合物等をの水溶液を混合する、
(2)ポリマー(B)の水溶液に塩基性化合物等を予め溶解しておき、これとポリマー(A)の水溶液とを混合する、
(3)ポリマー(A)の水溶液に塩基性化合物等を予め溶解しておき、これとポリマー(B)の水溶液とを混合する、
等の方法が挙げられ、(2)の方法が好ましい。
【0059】
塗料の濃度(=固形分)は、塗装装置や乾燥・加熱装置の仕様によって適宜変更され得るものであるが、あまりに希薄な溶液ではガスバリア性を発現するのに充分な厚みの層をコートすることが困難となり、また、その後の乾燥工程において長時間を要するという問題を生じやすい。他方、塗料の濃度が高すぎると、均一な塗料を得にくく、塗装性に問題を生じ易い。この様な観点から、塗料の濃度(=固形分)は、5〜50重量%の範囲にすることが好ましい。
【0060】
[ガスバリア性積層体]
次にガスバリア性積層体について説明する。
ガスバリア性積層体、上述のガスバリア層形成用塗料から形成されるガスバリア層が、プラスチック基材上に直に、又はアンダーコート層(以下、UC層ともいう)を介してプラスチック基材上に積層されたものである。
【0061】
<プラスチック基材>
ここで用いられるプラスチック基材は、熱成形可能な熱可塑性樹脂から押出成形、射出成形、ブロー成形、延伸ブロー成形或いは絞り成形等の手段で製造された、フィルム状基材の他、ボトル、カップ、トレイ等の各種容器形状を呈する基材であってもよく、フィルム状であることが好ましい。
また、プラスチック基材は、単一の層から構成されるものであってもよいし、あるいは例えば同時溶融押出しや、その他のラミネーションによって複数の層から構成されるものであってもよい。
【0062】
プラスチック基材を構成する熱可塑性樹脂としては、オレフィン系共重合体、ポリエステル、ポリアミド、スチレン系共重合体、塩化ビニル系共重合体、アクリル系共重合体、ポリカーボネート等が挙げられ、オレフィン系共重合体、ポリエステル、ポリアミドが好ましい。
【0063】
オレフィン系共重合体としては、低−、中−或いは高−密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−共重合体、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体等が、
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート、ポリエチレンナフタレート等が、
ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、メタキシリレンアジパミド等のポリアミド、
スチレン系共重合体としては、ポリスチレン、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(ABS樹脂)等が、
塩化ビニル系共重合体としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等が、
アクリル系共重合体としては、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート・エチルアクリレート共重合体等がそれぞれ挙げられる。
これらの熱可塑性樹脂は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合し使用しても良い。
【0064】
前記の溶融成形可能な熱可塑性樹脂には、所望に応じて顔料、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、防腐剤などの添加剤の1種或いは2種類以上を樹脂100重量部当りに合計量として0.001部乃至5.0部の範囲内で添加することもできる。
また、本発明のガスバリア性積層体を用いて後述するように包装材を形成する場合、包装材としての強度を確保するために、ガスバリア性積層体を構成するプラスチック基材として、各種補強材入りのものを使用することができる。即ち、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維、カーボン繊維、パルプ、コットン・リンター等の繊維補強材、或いはカーボンブラック、ホワイトカーボン等の粉末補強材、或いはガラスフレーク、アルミフレーク等のフレーク状補強材の1種類或いは2種類以上を、前記熱可塑性樹脂100重量部当り合計量として2乃至150重量部の量で配合でき、更に増量の目的で、重質乃至軟質の炭酸カルシウム、雲母、滑石、カオリン、石膏、クレイ、硫酸バリウム、アルミナ粉、シリカ粉、炭酸マグネシウム等の1種類或いは2種類以上を前記熱可塑性樹脂100重量部当り合計量として5乃至100重量部の量でそれ自体公知の処方に従って配合しても何ら差支えない。
さらに、ガスバリア性の向上を目指して、鱗片状の無機微粉末、例えば水膨潤性雲母、クレイ等を前記熱可塑性樹脂100重量部当り合計量として5乃至100重量部の量でそれ自体公知の処方に従って配合しても何ら差支えない。
【0065】
ガスバリア層形成用塗料からガスバリア層を形成する際には、塗料をプラスチック基材もしくはアンダーコート層(以下UC層という)上に塗布後直ちに加熱処理を行い乾燥皮膜の形成と加熱処理を同時に行っても良いし、又は塗布後ドライヤー等による熱風の吹き付けや赤外線照射等により水分等を蒸発させて乾燥皮膜を形成させた後に、加熱処理を行っても良い。ガスバリア層の状態やガスバリア性等の物性に特に障害が生じない限り、工程の短縮化等を考慮すると、塗布後直ちに加熱処理を行うことが好ましい。
加熱処理方法としては特に限定されず、オーブン等の乾燥雰囲気下で加熱処理を行うことが一般的に考えられるが、例えば熱ロールと接触させて加熱処理を行っても良い。
【0066】
<ガスバリア層>
本発明のガスバリア性積層体は、塗料から形成される層を加熱処理することによって高湿度下での良好な酸素ガスバリア性を発現する。これは、ポリマー(A)とポリマー(B)とのエステル化反応によるものと考えられる。また、後述するようにUC層やオーバーコート層(以下、OC層という)が2価以上の金属化合物(D)を含有する場合には、該金属化合物(D)とポリマー(A)、もしくは該金属化合物(D)とポリマー(B)との反応が生起し、耐水性(耐レトルト性)に優れるもガスバリア性積層体が生成される。
尚、金属化合物(D)とポリマー(A)、もしくは該金属化合物(D)とポリマー(B)との反応によって生じる架橋構造は、イオン結合、共有結合はもちろん配位的な結合であってもよい。
【0067】
ポリマー(A)とポリマー(B)との比や、2価以上の金属化合物(D)の含有の有無、そして2価以上の金属化合物(D)を含有する場合にはその含有量等によっても影響を受け得るので、ガスバリア層形成の好ましい加熱処理条件は一概には言えないが、100℃以上300℃以下の温度で行うことが好ましく、120℃以上250℃以下がより好ましく、140℃以上240℃以下がさらに好ましく、160℃以上220℃以下が特に好ましい。
詳しくは、100℃以上140℃未満の温度範囲で90秒以上、または140℃以上180℃未満の温度範囲で1分以上、または180℃以上250℃未満の温度範囲で30秒以上の熱処理を行うことが好ましく、
100℃以上140℃未満の温度範囲で2分以上、または140℃以上180℃未満の温度範囲で90秒以上、または180℃以上240℃以上の温度範囲で1分以上の熱処理を行うことがより好ましく、
100℃以上140℃未満の温度範囲で4分以上、または140℃以上180℃未満の温度範囲で3分以上、または180℃以上220℃未満の温度範囲で2分程度の熱処理を行うことが特に好ましい。
【0068】
加熱処理の温度が低すぎるあるいは時間が短すぎると、エステル反応、そして金属化合物との架橋反応が不十分となり、ガスバリア性積層体の耐水性が不十分となる。また、加熱処理を300℃を超える温度で行うと、形成されるバリア層及びプラスチック基材に変形、皺熱分解等が生じ、その結果ガスバリア性等の物性低下が生じ易い。
また、加熱処理時間が長いほど、高湿度下でのガスバリア性は向上する傾向にあるが、生産性および基材フィルムの熱による変形、劣化等を考慮すると加熱処理時間は1時間以内であることが好ましく、30分以内であるとより好ましく、20分以内であることが特に好ましい。
【0069】
ガスバリア性積層体を構成するバリア層の厚みは、使用する用途に応じて適宜決めることが出来るが、0.1μm〜100μmの厚みであることが好ましく、0.5μm〜50μmの厚みであるとより好ましく、0.5μm〜10μmの厚みであると特に好ましい。0.1μm未満の厚みでは十分なガスバリア性を発現する事が困難となり、一方100μmを越える厚みになると塗工等の生産工程において困難を生じやすく、加熱処理に要するエネルギー量も多くなりすぎる。
【0070】
本発明のガスバリア性積層体は、ガスバリア層形成用塗料から形成されるガスバリア層をプラスチック基材上に直に積層した構成とすることができる他、ガスバリア層とプラスチック基材との間にUC層を設けた構成とすることもでき、ガスバリア層の上にOC層をさらに設けた構成とすることもできる。
即ち、本発明のガスバリア性積層体は、
基材/バリア層の2層構成、
基材/UC層/バリア層の3層構成、
基材/バリア層/OC層の3層構成、
基材/UC層/バリア層/OC層の4層構成のいずれであってもよく、密着性確保という観点からガスバリア層とプラスチック基材との間にUC層を設けた構成とすることが好ましい。また、バリア層を保護するという点でOC層を設けることが好ましい。
【0071】
<UC層、OC層>
以下、UC層、OC層について説明する。
UC層、OC層は、それぞれウレタン系、ポリエステル系、アクリル系、エポキシ系等種々のポリマーから形成され、ウレタン系のUC層が好ましい。
【0072】
例えば、ウレタン系のUC層の場合、
(1) ポリエスエルポリオールやポリエーテルポリオール等のポリオール成分とポリイソシアネート成分を含有するUC用組成物をプラスチック基材上に塗工、加熱し、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを反応させ、ウレタン系のUC層を形成することができる。該UC層上に、前記ガスバリア層形成用塗料を塗工し、これを加熱すれば基材/UC層/ガスバリア層からなる積層体を得ることができる。
(2) UC用組成物をプラスチック基材に塗工、乾燥し、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との反応が完了していない状態にあるUC層前駆体を得、該前駆体上に前記ガスバリア層形成用塗料を塗工し、加熱することによってUC層の形成とガスバリア層の形成とを一度に行って、基材/UC層/ガスバリア層からなる積層体を得ることもできる。
(3) あるいは、UC用組成物をプラスチック基材上に塗工後、加熱せずに、前記ガスバリア層形成用塗料を塗工し、加熱することによってUC層の形成とガスバリア層の形成とを一度に行って、基材/UC層/ガスバリア層からなる積層体を得ることもできる。
UC用組成物に含まれるポリイソシアネートが,ガスバリア層との界面領域において,ポリマー(A)中の水酸基とも反応し、密着性向上に寄与する他、ガスバリア層の架橋を補助し、耐水性の向上に効果があると考えられるので、(2)、(3)の方法が好ましい。
また、後述するようにUC層中に2価以上の金属化合物(D)を含有する場合、バリア層中にUC層中の前記金属化合物が移行し易くなるという点で、(2)、(3)の方法が好ましい。
【0073】
UC層の形成に供されるポリオール成分としては、ポリエステルポリオールが好ましい。ポリエステルポリオールとしては、多価カルボン酸もしくはそれらのジアルキルエステルまたはそれらの混合物と、グリコール類もしくはそれらの混合物とを反応させて得られるポリエステルポリオールが挙げられる。
多価カルボン酸としては、例えばイソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸,シクロヘキサンジカルボン酸の脂肪族多価カルボン酸が挙げられる。
グリコールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6ーヘキサンジオールなどが挙げられる。
【0074】
これらのポリエステルポリオールは,ガラス転移温度(以下Tgという)−50℃〜120℃のものが好ましく,−20℃〜100℃のものがより好ましく,−0℃〜90℃のものがさらに好ましい。ポリエステルポリオールの好適なTgは、塗料を塗布後加熱硬化する際の加熱硬化条件とも関係する。比較的低温で加熱硬化する場合には、比較的高Tgのポリエステルポリオールが好ましく、比較的高温で加熱硬化する場合には、低温から高温まで比較的幅広いTgのポリエステルポリオールが好適に使用できる。例えば、180℃で塗料を加熱硬化する場合には、70〜90℃程度のTgのポリエステルポリオールが好ましい。一方、200℃で塗料を加熱硬化する場合には、0〜90℃程度のTgのポリエステルポリオールを使用することができる。
また,これらのポリエステルポリオールの数平均分子量は1000〜10万のものが好ましく,3000〜5万のものがより好ましく,1万〜4万のものがさらに好ましい.
【0075】
UC層の形成に供されるポリイソシアネートとしては、
例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジクロロ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート、
テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジ イソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、
上記ポリイソシアネート単量体から誘導されたイソシアヌレート、ビューレット、アロファネート等の多官能ポリイソシアネート化合物、あるいはトリメチロールプロパン、グリセリン等の3官能以上のポリオール化合物との反応により得られる末端イソシアネート基含有の多官能ポリイソシアネート化合物等を挙げることができる。ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、HMDIともいう)の三量体である3官能イソシアヌレート体が好ましい。
【0076】
ポリエステルポリオールとポリイソシアネートの重量比は10:90〜99:1のものが好ましく,30:70〜90:10のものがより好ましく,50:50〜85:15のものがさらに好ましい。
【0077】
UC層の膜厚は使用する用途に応じて適宜決めることが出来るが、0.1μm〜10μmの厚みであることが好ましく、0.1μm〜5μmの厚みであるとより好ましく、0.1μm〜1μmの厚みであることが特に好ましい。0.1μm未満の厚みでは接着性を発現する事が困難となり、一方10μmを越える厚みになると塗工等の生産工程において困難を生じやすくなる。
【0078】
UC用組成物中のポリエステルオールとポリイソシアネートとの濃度は適切な溶剤を用いて調節することができ,その濃度は両者を足して0.5〜80重量%の範囲であることが好ましく、1〜70重量%の範囲であることがより好ましい。溶液の濃度が低すぎると,必要な膜厚の塗膜を形成することが困難となり,また,乾燥時に余分な熱量を必要としてしまうので好ましくない.溶液の濃度が高すぎると溶液粘度が高くなりすぎて,混合、塗工時などにおける操作性の悪化を招く問題が生じる。
【0079】
UC用組成物に使用できる溶剤としては、例えば,トルエン,MEK,シクロヘキサノン,ソルベッソ,イソホロン,キシレン,MIBK,酢酸エチル,酢酸ブチルがあげられるが,これらに限定されるものではない.
UC層には上記成分の他に、公知である硬化促進触媒,充填剤、軟化剤、老化防止剤、安定剤、接着促進剤、レベリング剤、消泡剤、可塑剤、無機フィラー、粘着付与性樹脂、繊維類、顔料等の着色剤、可使用時間延長剤等を使用することもできる。
【0080】
OC層も種々の方法で形成することができる。
(1) プラスチック基材もしくはUC層上にガスバリア層形成用塗料を塗工、加熱し、ポリマー(A)とポリマー(B)とが反応したガスバリア層を形成した後、該バリア層上にOC用組成物を塗工し、加熱し、OC層を形成する。
(2) プラスチック基材もしくはUC層上にガスバリア層形成用塗料を塗工、乾燥し、ポリマー(A)とポリマー(B)との反応が完了はしていないフィルム状の組成物、即ちバリア層前駆体を得、次いで該バリア層前駆体上にOC用組成物を塗工し、加熱し、ポリマー(A)とポリマー(B)との反応及びOC層の形成を同時に行う。
(3) プラスチック基材もしくはUC層上にガスバリア層形成用塗料を塗工し、乾燥せずにOC用組成物を塗工し、加熱し、ポリマー(A)とポリマー(B)との反応及びOC層の形成を同時に行う。
また、後述するようにOC層中に2価以上の金属化合物を含有する場合、バリア層中にOC層中の前記金属化合物が移行し易くなるという点で、(2)、(3)の方法が好ましい。
OC層を形成するための組成物としては、UC層形成用組成物の場合に提示したものを同様に例示できる。
【0081】
ガスバリア層に金属架橋構造を導入する方法としては、
(1) 2価以上の金属化合物を含有するガスバリア層形成用塗料を用いて、プラスチック基材上にバリア層を形成する方法の他に、
(2) ガスバリア性積層体がUC層またはOC層を有する場合には、UC層またはOC層の少なくともいずれか一方に2価以上の金属化合物(D)を含有させ、この2価以上の金属化合物をバリア層に移行させて、バリア層中に金属架橋構造を形成する。
ガスバリア層形成用塗料の項で述べた塩基性化合物や塩基性以外の金属化合物のうち、2価以上の金属化合物を含有する塗料を用いると、上記(1)の方法でガスバリア層に金属架橋構造を導入することができる。また、上記(1)の方法は、塗料が無機層状化合物(C)を含有する場合に塗料が高粘度化し塗装性を損なう場合がある。
尚、ここで生じる架橋構造は、イオン結合、共有結合はもちろん配位的な結合であってもよい。
【0082】
UC層、OC層は、それ自体が高湿度下における酸素ガスバリア性を向上させる機能を担うものではないと考える。しかし、UC層またはOC層中の2価以上の金属化合物がバリア層に移行し、該金属化合物がバリア層中のポリマー(A)中の水酸基や、ポリマー(B)中のカルボキシル基と反応し、バリア層中に金属架橋構造を形成し得る。この金属架橋構造によって、ガスバリア層の高湿度下における酸素ガスバリア性を向上させ得るものと考察される。
尚、金属化合物は、ガスバリア層の厚さ方向に均一に移行し架橋するに寄与することが好ましいが、濃度分布があってもかまわない。また、ここで生じる架橋構造は、イオン結合、共有結合はもちろん配位的な結合であってもよい。
【0083】
UC層もしくはOC層に含有され得る2価以上の金属化合物(D)としては、以下に示しすような種々のものを例示できる。
例えば、2価以上の金属のハロゲン化物、水酸化物、酸化物、炭酸塩、リン酸塩、亜リン酸塩、次亜リン酸塩、硫酸塩もしくは亜硫酸塩(D1)、
ジルコニウム錯塩、ハロゲン化ジルコニウム、無機酸のジルコニウム塩もしくは有機酸のジルコニウム塩(D2)等が挙げられ、金属化合物(D1)が好ましい。2価以上の金属化合物(D)としては、各群から選ばれる1種を単独で使用することもできるし、各郡内の2種以上を併用することもできるし、各群から選ばれる1種以上を併用することもできる。
【0084】
金属化合物(D1)としては、2価以上の金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩、リン酸塩、亜リン酸塩、次亜リン酸塩、硫酸塩が好ましい。
2価以上の金属としては、Mg、Ca、Zn、Cu、Co、Fe、Ni、AlもしくはZrが好ましく、Mg、Caがより好ましい。
Mg化合物としては、MgO、Mg(OH)、MgSO、MgCl、MgCO等が挙げられ、MgO、Mg(OH)、MgSOが好ましい。
【0085】
金属化合物(D2)としては、例えば、オキシ塩化ジルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、4塩化ジルコニウム、臭化ジルコニウム等のハロゲン化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、塩基性硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウムなどの鉱酸のジルコニウム塩、蟻酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、プロピオン酸ジルコニウム、カプリル酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウムなどの有機酸のジルコニウム塩、炭酸ジルコニウムアンモニウム、硫酸ジルコニウムナトリウム、酢酸ジルコニウムアンモニウム、蓚酸ジルコニウムナトリウム、クエン酸ジルコニウムナトリウム、クエン酸ジルコニウムアンモニウムなどのジルコニウム錯塩、などがあげられ、炭酸ジルコニウムアンモニウムが好ましい。炭酸ジルコニウムアンモニウムとしては、ニューテックス(株)製の「ジルコゾールAC−7」が挙げられる。
【0086】
UC層もしくはOC層のいずれか一方が2価以上の金属化合物を含有する場合に、UC層もしくはOC層形成用のポリマー成分100重量部に対して、上記金属化合物を0.2〜40重量部含有することが好ましく、0.3〜20重量部含有することがより好ましく、0.5〜10重量部含有することがさらに好ましい。
【0087】
UC層、バリア層、OC層を形成するには,各層を形成するための組成物を,ロールコーター方式,グラビア方式,グラビアオフセット方式,スプレー塗装方式,あるいはそれらを組み合わせた方式などにより,それぞれプラスチック基材上、UC層上、バリア層上に、所望の厚さにコーティングすることができるが,これらの方式に限定されるものではない。
また、未延伸フィルムに塗布して乾燥した後、延伸処理することもできる。例えば、乾燥後、テンター式延伸機に供給してフィルムを走行方向と幅方向に同時に延伸(同時2軸延伸)、熱処理することもできる。あるいは、多段熱ロール等を用いてフィルムの走行方向に延伸を行った後に塗料等を塗布し、乾燥後、テンター式延伸機によって幅方向に延伸(逐次2軸延伸)してもよい。また、走行方向の延伸とテンターでの同時2軸延伸を組み合わせることも可能である。
本発明におけるガスバリア層の厚みは、積層体のガスバリア性を十分高めるためには少なくとも0.1μmより厚くすることが望ましい。
【0088】
本発明のガスバリア性積層体は酸素ガスバリア性を必要とする様々な分野に適用することができ、特に食品包装用分野に好適である。
【0089】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明について具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
【0090】
<酸素透過度>
各積層フィルムを120℃30分(レトルト試験)の条件で煮沸高温殺菌した後に、Modern Control社製、酸素透過試験器OX−TRAN TWINを用い、25℃、80%RHにおける酸素透過度を求めた。具体的には、25℃、80%RHに加湿した酸素ガス及び窒素ガス(キャリアーガス)を用いた。
【0091】
ポリマー(A)とポリマー(B)とを含有するガスバリア層形成用塗料から形成されたフィルム(=バリア層)の酸素透過度は以下の計算式により求めた。
1/Ptotal=1/Pfilm+1/PPET
但し、
total:ポリマー(A)とポリマー(B)とを含有するガスバリア層形成用塗料から形成されたフィルム(=バリア層)、及び基材フィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム)層とからなる積層フィルムの酸素透過度。UC層を有する場合には、フィルム(=バリア層)、UC層及び基材フィルムの酸素透過度。
film:ポリマー(A)とポリマー(B)とを含有するガスバリア層形成用塗料から形成されたフィルム層の酸素透過度。
PET:基材フィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム)層の酸素透過度。UC層を有する場合には、UC層及び基材フィルムの酸素透過度。
【0092】
[実施例1]
ポリエステル(東洋紡(株)製、バイロン200(Tg67℃)、Mn=17000)をトルエン/MEK混合溶媒に溶解したものに、酸化マグネシウムをポリエステル100重量部に対して5重量部添加し、ビーズミルを用いて分散した。この溶液に、ポリイソシアネート(住友化学(株)製、スミジュール3300)を、ポリエステルとポリイソシアネートの重量比が60/40になるように調整し、混合溶液を得た。この混合溶液にジブチルすずラウリレート1%MEK溶液、MEKおよび酢酸エチルを混合し、固形分約14%のプライマー組成物(=UC層形成用組成物)を得た。
【0093】
セパラブル4口フラスコに温度制御レギュレーター、冷却管、撹拌装置を取り付けて精製水70部を仕込み、80℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりグリセリンメタクリレート(以下、GLM)(日本油脂(株)製、「ブレンマーGLM」)30部、精製水20部、アゾ化合物(和光純薬工業(株)製「V−50」)0.3部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、精製水81部を十分に撹拌しながら添加し、固形分15%のポリグリセリンメタクリレート(以下、PGLM)水溶液を得た。
【0094】
ポリアクリル酸(以下、PAA)として、和光純薬工業(株)社製のポリアクリル酸25%溶液(数平均分子量150000)を用い、カルボキシル基の5モル%を水酸化ナトリウムにより中和した、固形分10%PAA水溶液を調整した。
【0095】
PGLMとPAAの重量比(固形分)が表1に示すようになるように、上記PGLM水溶液と上記PAA水溶液とを混合し、固形分10%の混合液(=バリア層形成用塗料)を得た。
【0096】
延伸ポリエステルフィルム(厚み12μm)上に、上記プライマー組成物をバーコーターNo.4を用いて塗工し、電気オーブンで80℃30秒の条件で乾燥し、厚さ0.5μmの皮膜を形成し、積層フィルムを得た。この積層フィルム上に上記PGLM、PAA混合液をバーコーターNo.6を用いて塗工し、電気オーブンで80℃2分乾燥した後、電気オーブンで200℃2分乾燥及び熱処理を行い、厚さ2μmの皮膜を形成し、ガスバリア性積層体を得た。
次いで、オートクレーブを用いて得られたガスバリア性積層体を熱水中(120℃、1.2kgf/cm)で30分間処理した。処理した後の積層フィルム(=積層体)及びフィルム層(=ガスバリア層)の酸素透過度を測定した結果を表1に示す。
【0097】
[実施例2〜3]
PGLMとPAAの重量比(固形分)が表1に示すようになるように、実施例1で用いたPGLM水溶液と実施例1で用いたPAA水溶液とを混合し、固形分10%の混合液(=バリア層形成用塗料)を得た。得られた混合液を用いた以外は、実施例1と同様にして、積層フィルムを得た。
得られた積層フィルム及びフィルム層の酸素透過度を測定した結果を表1に示す。
【0098】
[実施例4〜6]
エチレン−無水マレイン酸共重合体(以下、EMA)(重量平均分子量100000)を用い、カルボキシル基の5モル%を水酸化ナトリウムにより中和した、固形分10%EMA水溶液を調整した。PGLMとEMAの重量比(固形分)が表1に示すようになるように、実施例1で用いたPGLM水溶液と上記EMA水溶液とを混合し、固形分10%の混合液(=バリア層形成用塗料)を得た。得られた混合液を用いた以外は、実施例1と同様にして、積層フィルムを得た。
得られた積層フィルム及びフィルム層の酸素透過度を測定した結果を表1に示す。
【0099】
[実施例7]
イタコン酸−アクリル酸共重合体(以下、IA−AA)(磐田化学工業(株)製「AC−50P」)を用い、カルボキシル基の5モル%を水酸化ナトリウムにより中和した、固形分10%IA−AA水溶液を調整した。PGLMとIA−AAの重量比(固形分)が表1に示すようになるように、実施例1で用いたPGLM水溶液と上記IA−AA水溶液とを混合し、固形分10%の混合液(=バリア層形成用塗料)を得た。得られた混合液を用いた以外は、実施例1と同様にして、積層フィルムを得た。
得られた積層フィルム及びフィルム層の酸素透過度を測定した結果を表1に示す。
【0100】
[実施例8]
ポリイタコン酸(以下、PIA)(磐田化学工業(株)製「PIA−728」、重合度50〜100)を用い、カルボキシル基の5モル%を水酸化ナトリウムにより中和した、固形分10%PIA水溶液を調整した。PGLM、PIA、PAAの重量比(固形分)が表1に示すようになるように、実施例1で用いたPGLM水溶液と実施例1で用いたPAA水溶液と上記PIA水溶液とを混合し、固形分10%の混合液(=バリア層形成用塗料)を得た。得られた混合液を用いた以外は、実施例1と同様にして、積層フィルムを得た。
得られた積層フィルム及びフィルム層の酸素透過度を測定した結果を表1に示す。
【0101】
[実施例9]
セパラブル4口フラスコに温度制御レギュレーター、冷却管、撹拌装置を取り付けてイソプロピルアルコール(以下、IPA)115部を仕込み、70℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下管より4−ヒドロキシブチルアクリレート(以下、4HBA)25部、IPA30部、アゾ化合物(和光純薬工業(株)製「2,2’−アゾビスイソブチロニトリル」)0.75部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、更に4時間反応を継続した。重合終了後、固形分15%のポリヒドロキシブチルアクリレート(以下、P4HBA)水溶液を得た。
PGLM、P4HBA、PAAの重量比(固形分)が表1に示すようになるように、実施例1で用いたPGLM水溶液と実施例1で用いたPAA水溶液と上記P4HBA水溶液とを混合し、固形分10%の混合液(=バリア層形成用塗料)を得た。得られた混合液を用いた以外は、実施例1と同様にして、積層フィルムを得た。
得られた積層フィルム及びフィルム層の酸素透過度を測定した結果を表1に示す。
【0102】
[実施例10]
セパラブル4口フラスコに温度制御レギュレーター、冷却管、撹拌装置を取り付けて精製水70部を仕込み、70℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下管より2−ヒドロキシエチルアクリレート(以下、HEA)30部、精製水21部、アゾ化合物(和光純薬工業(株)製「V−50」)0.99部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、精製水84.6部を十分に撹拌しながら添加し、固形分15%のポリヒドロキシエチルアクリレート(以下、PHEA)水溶液を得た。
【0103】
PHEA、EMAの重量比(固形分)が表1に示すようになるように、上記PHEA水溶液と実施例4〜6で用いたEMA水溶液とを混合し、固形分10%の混合液(=バリア層形成用塗料)を得た。得られた混合液を用いた以外は、実施例1と同様にして、積層フィルムを得た。
得られた積層フィルム及びフィルム層の酸素透過度を測定した結果を表1に示す。
【0104】
[実施例11]
P4HBAとEMAの重量比(固形分)が表1に示すようになるように、実施例9で用いたP4HBA水溶液と実施例4〜6で用いたEMA水溶液とを混合し、固形分10%の混合液(=バリア層形成用塗料)を得た。得られた混合液を用いた以外は、実施例1と同様にして、積層フィルムを得た。
得られた積層フィルム及びフィルム層の酸素透過度を測定した結果を表1に示す。
【0105】
[実施例12]
セパラブル4口フラスコに温度制御レギュレーター、冷却管、撹拌装置を取り付けて精製水111.4部を仕込み、80℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりGLM20部、HEA5部、精製水30部、アゾ化合物(和光純薬工業(株)製「V−50」)0.3部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、固形分15%のGLM−HEA共重合体水溶液を得た。
GLM−HEA、EMAの重量比(固形分)が表1に示すようになるように、上記GLM−HEA水溶液と実施例4〜6で用いたEMA水溶液とを混合し、固形分10%の混合液(=バリア層形成用塗料)を得た。得られた混合液を用いた以外は、実施例1と同様にして、積層フィルムを得た。
得られた積層フィルム及びフィルム層の酸素透過度を測定した結果を表1に示す。
【0106】
[実施例13]
セパラブル4口フラスコに温度制御レギュレーター、冷却管、撹拌装置を取り付けて精製水111.4部を仕込み、80℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりGLM20部、4HBA5部、精製水30部、アゾ化合物(和光純薬工業(株)製「V−50」)0.3部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続した。重合終了後、固形分15%のGLM−4HBA共重合体水溶液を得た。
GLM−4HBA、EMAの重量比(固形分)が表1に示すようになるように、上記GLM−4HBA水溶液と実施例4〜6で用いたEMA水溶液とを混合し、固形分10%の混合液(=バリア層形成用塗料)を得た。得られた混合液を用いた以外は、実施例1と同様にして、積層フィルムを得た。
得られた積層フィルム及びフィルム層の酸素透過度を測定した結果を表1に示す。
【0107】
[比較例1]
PGLMとPAAの重量比(固形分)が表1に示すようになるように、実施例1で用いたPGLM水溶液と実施例1で用いたPAA水溶液とを混合し、固形分10%の混合液(=バリア層形成用塗料)を得た。得られた混合液を用いた以外は、実施例1と同様にして、積層フィルムを得た。
得られた積層フィルム及びフィルム層の酸素透過度を測定した結果を表1に示す。
【0108】
[比較例2]
PGLMとEMAの重量比(固形分)が表1に示すようになるように、実施例1で用いたPGLM水溶液と実施例4〜6で用いたEMA水溶液とを混合し、固形分10%の混合液(=バリア層形成用塗料)を得た。得られた混合液を用いた以外は、実施例1と同様にして、積層フィルムを得た。
得られた積層フィルム及びフィルム層の酸素透過度を測定した結果を表1に示す。
【0109】
[実施例14〜15]
酸化マグネシウムを含有しなかった以外は実施例1と同様にして、固形分約14%のプライマー組成物(=UC層形成用組成物)を得た。
【0110】
PAA(和光純薬工業(株)社製、25%水溶液(数平均分子量150000))を用い、カルボキシル基の5モル%を水酸化ナトリウムで中和し、さらに、対カルボン酸当量が表2に示すようになるよう水酸化マグネシウムを溶解した固形分10%PAA水溶液を調整した。PGLMとPAAの重量比(固形分)が表2に示すようになるように、実施例1で用いたPGLM水溶液と上記PAA水溶液とを混合し、固形分10%の混合液(=バリア層形成用塗料)を得た。
【0111】
延伸ポリエステルフィルム(厚み12μm)上に、上記プライマー組成物を実施例1の場合と同様にして塗工し、乾燥し、積層フィルムを得た。この積層フィルム上に上記PGLM、PAA混合液をバーコーターNo.6を用いて塗工し、電気オーブンで80℃2分乾燥した後、電気オーブンで200℃2分乾燥及び熱処理を行い、厚さ2μmの皮膜を形成し、ガスバリア性積層体を得た。
次いで、オートクレーブを用いて得られたガスバリア性積層体を熱水中(120℃、1.2kgf/cm)で30分間処理した後の積層フィルム及びフィルム層(=ガスバリア層)の酸素透過度を測定した結果を表2に示す。
【0112】
[実施例16〜17]
EMA(重量平均分子量100000)を用い、カルボキシル基の5モル%を水酸化ナトリウムで中和し、さらに、対カルボン酸当量が表2に示すようになるよう水酸化マグネシウムを溶解した固形分10%EMA水溶液を調整した。PGLMとEMAの重量比(固形分)が表2に示すようになるように、実施例1で用いたPGLM水溶液と上記EMA水溶液とを混合し、固形分10%の混合液(=バリア層形成用塗料)を得た。得られた混合液を用いた以外は、実施例14〜15と同様にして、積層フィルムを得た。
得られた積層フィルム及びフィルム層の酸素透過度を測定した結果を表2に示す。
【0113】
[実施例18]
セパラブル4口フラスコに温度制御レギュレーター、冷却管、撹拌装置を取り付けてメタノール66.9部を仕込み、昇温リフラックス下において反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりGLM(日本油脂(株)製、「ブレンマーGLM」)12部、グリシジルメタクリレート(以下、GMA)(日本油脂(株)製、「ブレンマーG」)3部、メタノール21.5部、アゾ化合物(和光純薬工業(株)製「2,2’−アゾビスイソブチロニトリル」)0.6部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、更に4時間反応を継続した。重合終了後、固形分15%のGLM−GMA共重合体メタノール溶液を得た。
【0114】
GLM−GMA共重合体とPAAの重量比(固形分)が表3に示すようになるように、上記GLM−GMA共重合体メタノール溶液と実施例1で用いたPAA水溶液とを混合し、固形分10%の混合液(=バリア層形成用塗料)を得た。得られた混合液を用いた以外は、実施例1と同様にして、酸化マグネシウム含有プライマー層上にガスバリア層を設け、積層フィルムを得た。
得られた積層フィルム及びフィルム層の酸素透過度を測定した結果を表3に示す。
【0115】
[実施例19]
GLM−GMA共重合体とEMAの重量比(固形分)が表3に示すようになるように、実施例18で用いたGLM−GMA共重合体メタノール溶液と実施例4〜6で用いたEMA水溶液とを混合し、固形分10%の混合液(=バリア層形成用塗料)を得た。得られた混合液を用いた以外は、実施例1と同様にして、酸化マグネシウム含有プライマー層上にガスバリア層を設け、積層フィルムを得た。
得られた積層フィルム及びフィルム層の酸素透過度を測定した結果を表3に示す。
【0116】
[実施例20]
乾燥及び熱処理条件を表3に示すように180℃2分にしたこと以外は、実施例19と同様にして、積層フィルムを得た。得られた積層フィルム及びフィルム層の酸素透過度を測定した結果を表3に示す。
【0117】
【表1】

Figure 2004238605
【0118】
【表2】
Figure 2004238605
【0119】
【表3】
Figure 2004238605
【0120】
【発明の効果】
本発明により、構造中に塩素を含有せず、高湿度下での酸素ガスバリア性の点で優れ、さらに高いガスバリア性を有するガスバリア性積層体を提供することが出来た。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a paint capable of forming a gas barrier laminate having excellent gas barrier properties even under high humidity, and a gas barrier laminate using the paint.
[0002]
[Prior art]
BACKGROUND ART Thermoplastic resin films such as polyamide films and polyester films are used in a wide range of applications as packaging materials because of their excellent strength, transparency, and moldability. However, since these thermoplastic resin films have high gas permeability such as oxygen, when used for packaging of general foods, retorted foods, cosmetics, medical supplies, pesticides, etc., the films permeated the films during long-term storage. The contents such as oxygen may be altered by the gas.
[0003]
Therefore, a laminated film in which the surface of a thermoplastic resin is coated with an emulsion of polyvinylidene chloride (hereinafter abbreviated as PVDC) or the like to form a PVDC layer having a high gas barrier property has been widely used for food packaging and the like. However, since PVDC generates organic substances such as acid gas at the time of incineration, interest in the environment has increased in recent years, and there has been a strong demand for transfer to other materials.
[0004]
Polyvinyl alcohol (hereinafter abbreviated as PVA) as a material that substitutes for PVDC does not generate toxic gas and has high gas barrier properties in a low-humidity atmosphere. However, as the humidity increases, the gas barrier properties rapidly decrease. In many cases, it cannot be used for packaging of foods and the like.
[0005]
A copolymer of vinyl alcohol and ethylene (EVOH) is known as a polymer that has improved the gas barrier property of PVA under high humidity. However, in order to maintain the gas barrier property at a high humidity at a practical level, it is necessary to increase the copolymerization ratio of ethylene to some extent, and such a polymer becomes sparingly soluble in water.
Therefore, in order to obtain a coating agent using EVOH having a high ethylene copolymerization ratio, it is necessary to use an organic solvent or a mixed solvent of water and an organic solvent. Since a process is required, there is a problem that the cost is increased.
[0006]
As a method of coating a liquid composition composed of a water-soluble polymer on a film and expressing high gas barrier properties even under high humidity, an aqueous solution composed of PVA and a partially neutralized product of polyacrylic acid or polymethacrylic acid is coated on the film. Then, a method of crosslinking both polymers by an ester bond by heat treatment is proposed (Patent Document 1: JP-A-06-220221, Patent Document 2: JP-A-07-102083, Patent Document 3: JP-A-07-2007). -205379, Patent Document 4: 07-266441, Patent Document 5: 08-041218, Patent Document 6: 10-237180, Patent Document 7: JP-A-2000-000931 Etc.).
However, in the method proposed in the above publication, a high-temperature heat treatment or a long-time heat treatment is required in order to exhibit a high gas barrier property, and a large amount of energy is required during production, so that the load on the environment is reduced. Not a few.
In addition, when heat treatment is performed at a high temperature, there is a risk of discoloration or decomposition of the PVA or the like forming the barrier layer, and deformation of the base material such as a plastic film on which the barrier layer is laminated, such as wrinkles, is generated. Can no longer be used. In order to prevent the deterioration of the plastic base material, it is necessary to use a special heat-resistant film capable of sufficiently withstanding high-temperature heating as a base material, which is difficult in terms of versatility and economy.
On the other hand, when the heat treatment temperature is low, it is necessary to perform the treatment for a very long time, and there is a problem that productivity is reduced.
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-06-220221
[Patent Document 2]
JP-A-07-102083
[Patent Document 3]
JP 07-205379 A
[Patent Document 4]
JP-A-07-266441
[Patent Document 5]
JP 08-041218 A
[Patent Document 6]
JP-A-10-237180
[Patent Document 7]
JP 2000-000931 A
[0008]
Also, studies have been made to solve the problems of the PVA film by introducing a crosslinked structure into PVA. However, in general, the humidity dependency of the oxygen gas barrier property of the PVA film becomes smaller as the crosslink density increases, but the oxygen gas barrier property under the drying conditions that the PVA film originally has decreases, and as a result, It is very difficult to obtain good oxygen gas barrier properties under high humidity.
In general, cross-linking of polymer molecules improves water resistance, but gas barrier property is a property of preventing intrusion and diffusion of relatively small molecules such as oxygen. However, three-dimensionally crosslinkable polymers such as epoxy resins and phenolic resins do not have gas barrier properties.
[0009]
A method has been proposed in which a gas barrier laminate having a high gas barrier property even under high humidity using a water-soluble polymer such as PVA is provided by heat treatment at a lower temperature or for a shorter time than before (Patent Document 8). JP-A-2001-323204, Patent Document 9: JP-A-2002-020677, and Patent Document 10: JP-A-2002-241671).
[0010]
[Patent Document 8]
JP 2001-323204 A
[Patent Document 9]
JP-A-2002-020677
[Patent Document 10]
JP-A-2002-241671
[0011]
The coating agents described in Patent Literatures 8 to 10 have a higher gas barrier than conventional coating materials at a lower temperature or a shorter heating time and higher humidity than the coating agents described in Patent Literatures 1 to 7, even though a water-soluble polymer is used. A gas barrier laminate having properties can be formed.
However, according to Patent Documents 1 to 10, by heating, the hydroxyl group in PVA is subjected to an esterification reaction with COOH in polyacrylic acid or in ethylene-maleic acid copolymer, or a metal crosslinked structure is introduced. According to the method, there is a limit in improving the gas barrier property under high humidity. This is probably because the plastic substrate and the barrier layer being formed were thermally deteriorated by the severe heating conditions. Heating conditions of high temperature and long time also cause coloring and curling of the plastic substrate and the barrier layer being formed, which is not preferable in this respect.
As a result of the above, today, where further improvement in gas barrier properties under high humidity is increasingly demanded, merely heating and curing the coating agents described in Patent Documents 1 to 10 did not meet the more stringent requirements.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a gas-barrier laminate having a higher gas-barrier property under high humidity than before using a water-soluble polymer under milder conditions than before.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have assiduously studied and found that the above problem can be solved by applying a paint having a specific resin composition on a plastic substrate and forming a gas barrier layer, and reached the present invention.
That is, the first invention comprises a polymer (A) containing at least one hydroxyl group selected from the group consisting of the following (A1) and (A2), a carboxyl group or an acid anhydride group, and an ethylenically unsaturated double bond. A polymer (B) containing a carboxyl group or an acid anhydride group obtained by polymerizing the monomer (b1) and having no hydroxyl group in a molar ratio of -COOH group / -OH group = 0.05 to 100 The present invention relates to a coating material for forming a gas barrier layer.
Hydroxyl group-containing polymer (A1): a polymer obtained by polymerizing a monomer (a1) having a hydroxyl group and an ethylenically unsaturated double bond, and having a hydroxyl group and not having a carboxyl group or an epoxy group.
Polymer (A2): a polymer obtained by copolymerizing a monomer (a1) having a hydroxyl group and an ethylenically unsaturated double bond with a monomer (a2) having an epoxy group and an ethylenically unsaturated double bond, And a polymer having an epoxy group and no carboxyl group.
[0014]
In the second invention, at least one of a monomer (a1) having a hydroxyl group and an ethylenically unsaturated double bond and a monomer (b1) having a carboxyl group or an acid anhydride group and an ethylenically unsaturated double bond are used. The paint for forming a gas barrier layer according to the first invention, having a (meth) acryloyl group,
The third invention relates to the paint for forming a gas barrier layer according to the first or second invention, wherein the monomer (a1) having a hydroxyl group and an ethylenically unsaturated double bond is glycerin (meth) acrylate.
[0015]
A fourth invention is that the hydroxyl group-containing polymer (A1) is at least one polymer selected from the group consisting of glycerin methacrylate homopolymer, glycerin acrylate homopolymer, and a copolymer of glycerin methacrylate and glycerin acrylate. The present invention relates to a coating material for forming a gas barrier layer according to a third aspect.
[0016]
The fifth invention relates to the coating for forming a gas barrier layer according to any one of claims 1 to 3, wherein the monomer (a2) having an epoxy group and an ethylenically unsaturated double bond is glycidyl (meth) acrylate. .
[0017]
A sixth invention relates to the coating material for forming a gas barrier layer according to any one of the first to fifth inventions, wherein the coating material comprises an inorganic layered compound (C).
A seventh aspect of the present invention is the gas barrier according to the sixth aspect, wherein the inorganic layered compound (C) is contained at most 100 parts by weight based on 100 parts by weight of the total of the polymer (A) and the polymer (B). The present invention relates to a coating material for forming a layer.
[0018]
The eighth invention relates to the paint for forming a gas barrier layer according to any one of the first to seventh inventions, which comprises a basic compound or a non-basic metal compound.
[0019]
According to a ninth aspect, a gas barrier layer formed from the coating material for forming a gas barrier layer according to any one of the first to eighth aspects is provided such that the gas barrier layer is formed on the plastic substrate directly or via an undercoat layer. Regarding a gas barrier laminate characterized by being laminated on,
The tenth invention relates to the gas barrier laminate according to the ninth invention, wherein an overcoat layer is laminated on another surface of the gas barrier layer that is not in contact with the plastic substrate or the undercoat layer. .
[0020]
An eleventh invention relates to the gas barrier laminate according to the ninth or tenth invention, wherein at least one of the undercoat layer and the overcoat layer contains a polyurethane-based polymer.
[0021]
A twelfth invention is the gas barrier laminate according to any of the ninth to eleventh inventions, wherein at least one of the undercoat layer and the overcoat layer contains a divalent or higher valent metal compound. About the body,
A thirteenth invention relates to the gas barrier laminate according to the twelfth invention, wherein the divalent or higher valent metal compound can crosslink with a hydroxyl group or a carboxyl group,
A fourteenth invention relates to the gas barrier laminate according to the twelfth or thirteenth invention, wherein the divalent or higher valent metal is Mg or Ca.
[0022]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail. The coating material for forming a gas barrier layer of the present invention is for applying a gas barrier property by applying it to a plastic substrate or the like to be described later, and contains a hydroxyl group-containing polymer (A) (hereinafter referred to as polymer (A)) and a carboxyl group. Containing a carboxyl group or acid anhydride group-containing polymer (B) (hereinafter referred to as polymer (B)) obtained by polymerizing a monomer (b1) having an alkyl group or an acid anhydride group and an ethylenically unsaturated double bond. It is.
[0023]
First, the polymer (A) will be described.
The polymer (A) has at least one selected from the group consisting of a polymer (A1) having a hydroxyl group and not having a carboxyl group and an epoxy group, and a polymer (A2) having a hydroxyl group and an epoxy group and having no carboxyl group. Kind of polymer.
Each of the polymer (A1) and the polymer (A2) is a polymer obtained by polymerizing a monomer (a1) having a hydroxyl group and an ethylenically unsaturated double bond, and has an epoxy group and an ethylenically unsaturated double bond. The polymer (A1) was obtained without copolymerizing the monomer (a2), and the polymer (A2) was obtained by copolymerizing the monomer (a2).
[0024]
Examples of the monomer (a1) having a hydroxyl group and an ethylenically unsaturated double bond used in the present invention include an acryloyl group or a methacryloyl group as an ethylenically unsaturated double bond (hereinafter, both are collectively referred to as a (meth) acryloyl group). Are preferred.
For example, 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 3-hydroxypropyl (meth) acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate, 4-hydroxybutyl (meth) acrylate, 3-hydroxybutyl (meth) acrylate, 2-hydroxy Butyl (meth) acrylate, glycerin (meth) acrylate, polyethylene glycol mono (meth) acrylate (CH2CH2O-unit repetitions of 1 to 6 are preferable), and urethane (meth) acrylate having a hydroxyl group terminal. 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 3-hydroxypropyl (meth) acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate, 4-hydroxybutyl (meth) acrylate, 3-hydroxybutyl (meth) acrylate, 2-hydroxybutyl ( (Meth) acrylate and glycerin (meth) acrylate are preferred, 2-hydroxyethyl (meth) acrylate and glycerin (meth) acrylate are more preferred, and glycerin (meth) acrylate is particularly preferred.
[0025]
In the present invention, a monomer (a2) having an epoxy group and an ethylenically unsaturated double bond, and a monomer having no hydroxyl group, carboxyl group, and epoxy group, which can be copolymerized with the monomer (a1), The polymer (A) can be obtained by appropriately copolymerizing with the monomer (a1).
[0026]
As the monomer (a2) having an epoxy group and an ethylenically unsaturated double bond used in the present invention, for example, glycidyl (meth) acrylate, allyl glycidyl ether, having both an alicyclic glycidyl group and an ethylenic double bond Various things such as a polymerizable monomer are mentioned, and glycidyl (meth) acrylate and allyl glycidyl ether are preferable, and glycidyl (meth) acrylate is most preferable.
In the present invention, (meth) acrylate means having an acryloyl group or a methacryloyl group, and glycidyl (meth) acrylate is an abbreviation for glycidyl methacrylate and glycidyl acrylate.
[0027]
When obtaining the polymer (A), a monomer having no hydroxyl group, carboxyl group and epoxy group can be used in addition to the epoxy group-containing monomer (a2). Other monomers having no hydroxyl group, carboxyl group and epoxy group include:
Crotonic acid, an esterified product of an unsaturated monocarboxylic acid such as (meth) acrylic acid and a monomer having no hydroxyl group or epoxy group,
(Meth) acrylamide, (meth) acrylonitrile,
Styrene, styrene sulfonic acid, vinyl toluene,
Α-olefins having 2 to 30 carbon atoms such as ethylene,
Alkyl vinyl ethers, vinyl pyrrolidone and the like can be mentioned.
[0028]
In the present invention, the polymer (A) includes the polymer (A1) having no epoxy group and the polymer (A2) having an epoxy group as described above, and both may be used in combination.
Examples of the polymer (A1) having no epoxy group include a homopolymer obtained by polymerizing the monomer (a1) alone, a copolymer obtained by copolymerizing a plurality of monomers (a1), and a monomer (a2) And copolymers formed by copolymerization with other monomers other than (1). The former two, that is, homopolymers and copolymers of monomers (a1) are preferred, and the paint of the present invention can also contain two or more homopolymers or two or more copolymers of monomers (a1). Further, the polymer (A1) may contain a homopolymer and a copolymer of the monomers (a1).
[0029]
The polymer (A2) having an epoxy group is obtained by copolymerizing the monomer (a1) and the monomer (a2) as essential components as described above.
As the monomer (a1), glycerin (meth) acrylate is preferable as described above, and as the monomer (a2), glycidyl (meth) acrylate is preferable as described above.
Specific examples of the polymer (A2) having an epoxy group include a copolymer of glycerin methacrylate and glycidyl methacrylate, a copolymer of glycerin acrylate and glycidyl acrylate, a copolymer of glycerin methacrylate and glycidyl acrylate, and a copolymer of glycerin acrylate and glycidyl methacrylate. Copolymers are more preferred, and copolymers of glycerin methacrylate and glycidyl methacrylate, and copolymers of glycerin acrylate and glycidyl acrylate are particularly preferred.
[0030]
This will be described by taking a copolymer of glycerin methacrylate and glycidyl methacrylate as an example. The epoxy group in the copolyester of glycerin methacrylate and glycidyl methacrylate reacts with a carboxyl group in the polymer (B) described later when forming the gas barrier layer. As a result, a structure similar to the structure formed by the reaction between the hydroxyl group derived from glycerin methacrylate and the carboxyl group in the polymer (B) described later is formed. A reaction between an epoxy group and a carboxyl group generally occurs more easily than a reaction between a hydroxyl group and a carboxyl group. Therefore, it is better to use, as the polymer (A), a polymer (A2) having a hydroxyl group and an epoxy group represented by a copolymer of glycerin methacrylate and glycidyl methacrylate. Can be reacted with the polymer (B) at a lower temperature than when a copolymer of glycerol and glycerin acrylate is used, and the gas barrier layer can be formed under milder conditions.
As the copolymer of glycerin (meth) acrylate and glycidyl (meth) acrylate, a copolymer obtained by copolymerizing glycerin (meth) acrylate / glycidyl (meth) acrylate = 99/1 to 1/99 (weight ratio) is preferable. Those obtained by copolymerization at 98/2 to 50/50 (weight ratio) are more preferable.
[0031]
The paint for forming a gas barrier layer of the present invention is preferably water-soluble, and the polymer (A) used is preferably water-soluble. That is, as described in the section of the prior art, the use of an organic solvent is not preferable from an environmental point of view, and the installation of an organic solvent recovery device is not preferable from a cost point of view. Therefore, in order to make the polymer (A) water-soluble, it is not preferable to include a large amount of a hydrophobic copolymer component because the water-solubility is impaired. The hydrophobic copolymer component is not particularly limited, and examples thereof include α-olefins such as ethylene, propylene, and isobutylene. The content of the hydrophobic copolymer units in the polymer (A) is preferably at most 90 mol%.
[0032]
The polymerization of the monomer (a1) and the like is carried out in the presence of a polymerization initiator under an inert gas stream at 50 to 150 ° C. for 2 to 10 hours according to a conventional method. If necessary, the reaction may be performed in the presence of a solvent.
[0033]
Examples of the polymerization initiator include organic peroxides such as benzoyl peroxide, cumene hydroperoxide, t-butyl hydroperoxide, diisopropyl peroxycarbonate, di-t-butyl peroxide and t-butyl peroxybenzoate; And azo compounds such as' -azobisisobutyronitrile. The polymerization initiator is preferably used in an amount of 0.5 to 20 parts by weight based on 100 parts by weight of the total of the monomer (a1) and the like.
[0034]
Next, the polymer (B) will be described.
The monomer (b1) having a carboxyl group or an acid anhydride group and an ethylenically unsaturated double bond used in the present invention includes an acryloyl group or a methacryloyl group as an ethylenically unsaturated double bond. (Referred to as a (meth) acryloyl group).
For example, (meth) acrylic acid, 2-carboxyethyl (meth) acrylate, ω-carboxy-polycaprolactone monoacrylate, maleic acid, maleic anhydride, fumaric acid, fumaric anhydride, citraconic acid, citraconic anhydride, itaconic acid, Examples include itaconic anhydride, and preferred are (meth) acrylic acid, maleic acid, maleic anhydride, itaconic acid, and itaconic anhydride.
[0035]
As the polymer (B), a homopolymer obtained by individually polymerizing these monomers (b1), a copolymer obtained by copolymerizing a plurality of monomers (b1), or a copolymer obtained by copolymerizing the monomer (b1) with another monomer Can be mentioned. The paint of the present invention can also contain two or more homopolymers, two or more copolymers of monomers (b1), or two or more copolymers of monomer (b1) and another monomer. Further, as the polymer (B), a homopolymer and a copolymer of the monomer (b1), a homopolymer and a copolymer of the monomer (b1) and another monomer, a copolymer of the monomer (b1) and a monomer (b1) and another monomer , A homopolymer, a copolymer of monomers (b1), and a copolymer of monomer (b1) and another monomer.
[0036]
As the other monomer which can be copolymerized with the monomer (b1), a monomer having no carboxyl group or hydroxyl group and which can be copolymerized with the monomer (b1) can be appropriately used.
For example, crotonic acid, an esterified product of an unsaturated monocarboxylic acid such as (meth) acrylic acid and a monomer having no hydroxyl group or carboxyl group,
(Meth) acrylamide, (meth) acrylonitrile,
Styrene, styrene sulfonic acid, vinyl toluene,
Α-olefins having 2 to 30 carbon atoms such as ethylene,
Alkyl vinyl ethers, vinyl pyrrolidone and the like can be mentioned.
[0037]
The ethylene-maleic acid copolymer (hereinafter referred to as EMA) suitably used as one of the polymers (B) in the present invention is obtained by polymerizing maleic anhydride and ethylene by a known method such as solution radical polymerization. It is something that can be done. The maleic acid unit in EMA is preferably at least 5 mol%, more preferably at least 10 mol%, further preferably at least 15 mol%, most preferably at least 30 mol%.
[0038]
Incidentally, it is preferable that the polymer (B) is also water-soluble similarly to the polymer (A). Further, the polymerization method, the polymerization initiator and the like can be exemplified similarly to the case of the polymer (A).
[0039]
The coating composition for forming a gas barrier layer of the present invention comprises the polymer (A) and the polymer (B) in a molar ratio of -COOH group to -OH group of -COOH group / OH group = 0.05 to 100. Is important, it is preferably contained to be 0.1 to 90, more preferably 0.2 to 50, and more preferably 0.5 to 25. Is most preferred. That is, when the amount of the -COOH group is less than 0.05 mol or the amount of the -COOH group is more than 100 mol per 1 mol of the -OH group, the effect of improving the barrier property is small.
[0040]
The coating material for forming a gas barrier layer of the present invention may further contain an inorganic layered compound (C). By containing the inorganic layered compound (C), the gas barrier properties of the barrier layer and the gas barrier laminate can be further improved.
From the viewpoint of gas barrier properties, the content of the inorganic layered compound (C) is preferably higher. However, the inorganic layered compound (C) has a strong affinity for water and tends to absorb moisture. Further, the paint containing the inorganic layered compound (C) tends to have a high viscosity, so that the paintability is easily impaired. Further, when the content of the inorganic layered compound (C) is large, the transparency of the formed gas barrier layer or the gas barrier laminate decreases.
Therefore, from these viewpoints, the amount of the inorganic layered compound (C) is preferably 1 to 300 parts by weight, and more preferably 2 to 200 parts by weight based on 100 parts by weight of the total of the polymer (A) and the polymer (B). Is more preferable, and at most 100 parts by weight is more preferable.
[0041]
The inorganic layered compound (C) as referred to herein is an inorganic compound in which unit crystal layers overlap to form a layered structure, and in particular, a compound that swells and cleaves in a solvent is preferable.
Preferred examples of the inorganic layered compound (C) include montmorillonite, beidellite, saponite, hectorite, sauconite, vermiculite, and fluorine.
Mica, muscovite, paragonite, phlogopite, biotite, lepidolite, margarite, clintonite, anandite, chlorite, dombasite, sudoite, coucheite, clinochlore, chamosite, nimmite, tetrasilyl mica, talc, pyrophyllite , Naclite, kaolinite, halloysite, chrysotile, sodium teniolite, zansophyllite, antigolite, dickite, hydrotalcite, etc., and swellable fluoromica or montmorillonite is particularly preferred.
[0042]
These inorganic (C) compounds may be naturally occurring compounds, artificially synthesized or modified compounds, or those obtained by treating them with an organic substance such as an onium salt. Good.
[0043]
The swellable fluoromica-based mineral is most preferable in terms of whiteness, and is represented by the following formula.
α (MF) ・ β (aMgF2・ BMgO) ・ γSiO2(Wherein, M represents sodium or lithium, α, β, γ, a and b each represent a coefficient, and 0.1 ≦ α ≦ 2, 2 ≦ β ≦ 3.5, 3 ≦ γ ≦ 4, 0 ≦ a ≦ 1, 0 ≦ b ≦ 1, a + b = 1.)
[0044]
As a method for producing such a swellable fluoromica-based mineral, for example, silicon oxide, magnesium oxide and various fluorides are mixed, and the mixture is completely cooled in an electric furnace or gas furnace at a temperature range of 1400 to 1500 ° C. There is a so-called melting method in which the fluorinated mica-based mineral grows in a reaction vessel during the cooling process.
[0045]
In addition, there is a method in which talc is used as a starting material and alkali metal ions are intercalated into the starting material to obtain a swellable fluoromica-based mineral (Japanese Patent Laid-Open No. 2-149415). In this method, a swellable fluoromica-based mineral can be obtained by mixing talc with an alkali silicofluoride or an alkali fluoride and subjecting the mixture to a heat treatment at about 700 to 1200 ° C. for a short time in a magnetic crucible.
[0046]
At this time, the amount of the alkali silicate or the alkali fluoride mixed with the talc is preferably in the range of 10 to 35% by weight of the whole mixture. It is not preferable because the yield decreases.
[0047]
The alkali metal of the alkali silicofluoride or alkali fluoride is preferably sodium or lithium. These alkali metals may be used alone or in combination. In addition, in the case of potassium among alkali metals, a swellable fluoromica-based mineral cannot be obtained, but it can be used in combination with sodium or lithium, and in a limited amount, for the purpose of adjusting the swellability. It is.
[0048]
Further, in the step of producing the swellable fluoromica-based mineral, it is also possible to mix a small amount of alumina to adjust the swellability of the generated swellable fluoromica-based mineral.
[0049]
Montmorillonite is represented by the following formula and can be obtained by purifying naturally occurring products.
MaSi4(Al2aMga) O10(OH)2・ NH2O (where M represents a cation of sodium, a is 0.25 to 0.60. The number of water molecules bonded to the ion-exchangeable cation between the layers is determined by the cation species, humidity, etc. Since nH can vary depending on conditions, nH2Represented by O. )
Montmorillonite also includes the same type ion substitutes of magnesia montmorillonite, iron montmorillonite, and iron magnesia montmorillonite represented by the following formula group, and these may be used.
MaSi4(Al1.67-aMg0.5 + a) O10(OH)2・ NH2O
MaSi4(Fe2a 3+Mga) O10(OH)2・ NH2O
MaSi4(Fe1.67a 3+Mg0.5 + a) O10(OH)2・ NH2O
(In the formula, M represents a cation of sodium, and a is 0.25 to 0.60.)
[0050]
Normally, montmorillonite has ion-exchangeable cations such as sodium and calcium between its layers, but the content ratio varies depending on the place of production. In the present invention, it is preferable that the ion-exchangeable cation between the layers is replaced with sodium by an ion-exchange treatment or the like. Further, it is preferable to use montmorillonite purified by water treatment.
[0051]
The inorganic layered compound (C) can be directly mixed with the polymer (A) or the polymer (B), but is preferably swelled and dispersed in a liquid medium before mixing. The liquid medium for swelling and dispersion is not particularly limited.For example, in the case of a natural swelling clay mineral, water, methanol, ethanol, propanol, isopropanol, ethylene glycol, diethylene glycol, etc., alcohols, dimethylformamide, dimethyl sulfoxide , Acetone and the like, and alcohols such as water and methanol are more preferable.
[0052]
The coating material for forming a gas barrier layer of the present invention preferably contains a basic compound or a non-basic metal compound in addition to the polymer (A) and the polymer (B). Although the details of what action mechanism these play are still unknown, the gas barrier property is improved by containing them. Each can be contained alone, or both can be used in combination.
[0053]
Examples of the basic compound include a basic metal compound, various amine compounds, and ammonia. A basic metal compound and an amine compound, a basic metal compound and ammonia, and an amine compound and ammonia can be used in combination. Alternatively, two or more basic metal compounds or two or more amine compounds can be used in combination.
Examples of the basic metal compound include hydroxides and oxides of metals such as Li, K, Na, Mg, Ca, Zn, Cu, Co, Fe, Ni, Al, and Zr, carbonates, phosphates, and polyphosphorus. Acid salts, pyrophosphate salts, phosphite salts, hypophosphite salts, organic acid salts, and the like. Examples of the organic acid salts include ascorbate, acetate, benzoate, stearate, and caprylate. , Citrate, propylene salt and the like.
Specific examples of the basic metal compound include lithium hydroxide, potassium hydroxide, sodium hydroxide, lithium oxide, potassium oxide, sodium oxide, lithium carbonate, potassium carbonate, sodium carbonate, magnesium hydroxide, calcium hydroxide, and water. Magnesium oxide, calcium oxide, magnesium oxide, magnesium carbonate, calcium carbonate, sodium hypophosphite, calcium hypophosphite, sodium dihydrogen phosphate, sodium dihydrogen phosphite, sodium polyphosphate, sodium pyrophosphate, sodium ascorbate, Examples include sodium acetate and sodium benzoate.
[0054]
As various amine compounds, monoethanolamine, ethylamine, dimethylamine, diethylamine, triethylamine, propylamine, dipropylamine, isopropylamine, diisopropylamine, triethanolamine, butylamine, dibutylamine, ethylhexylamine, ethylenediamine, propylenediamine, Examples thereof include methylethanolamine, dimethylethanolamine, diethylethanolamine, and morpholine.
[0055]
Examples of the non-basic metal compound that can be contained in the gas barrier layer forming coating material of the present invention include metals such as Li, K, Na, Mg, Ca, Zn, Cu, Co, Fe, Ni, Al, and Zr. Chloride, sulfate, sulfite, hyposulfite and the like can be mentioned.
Specific examples of the non-basic metal compound include lithium chloride, potassium chloride, sodium chloride, magnesium chloride, calcium chloride, magnesium sulfate, calcium sulfate, and sodium hyposulfite.
[0056]
The coating material for forming a gas barrier layer of the present invention includes a heat stabilizer, an antioxidant, a reinforcing material, a pigment, a deterioration inhibitor, a weathering agent, a flame retardant, a plasticizer, and a release agent as long as the properties are not significantly impaired. , A lubricant and the like may be added.
[0057]
Examples of the heat stabilizer, antioxidant and deterioration inhibitor include hindered phenols, phosphorus compounds, hindered amines, sulfur compounds, copper compounds, alkali metal halides, and mixtures thereof.
[0058]
Next, a method for producing the coating material for forming a gas barrier layer of the present invention will be described.
For example, a method is preferable in which the polymer (A) and the polymer (B) are separately prepared as aqueous solutions, and used by mixing at the time of use.
When a basic compound or a non-basic metal compound is used, a paint can be obtained by various methods. For example,
(1) mixing an aqueous solution of a basic compound or the like when mixing the aqueous solution of the polymer (A) and the aqueous solution of the polymer (B);
(2) A basic compound or the like is dissolved in an aqueous solution of the polymer (B) in advance, and this is mixed with an aqueous solution of the polymer (A).
(3) A basic compound or the like is previously dissolved in an aqueous solution of the polymer (A), and this is mixed with an aqueous solution of the polymer (B).
And the like, and the method (2) is preferable.
[0059]
The concentration (= solid content) of the paint can be changed as appropriate depending on the specifications of the coating equipment and drying / heating equipment. However, if the solution is too dilute, a layer thick enough to exhibit gas barrier properties must be coated. , And a problem that a long time is required in a subsequent drying step is likely to occur. On the other hand, if the concentration of the coating material is too high, it is difficult to obtain a uniform coating material, which tends to cause a problem in coatability. From such a viewpoint, it is preferable that the concentration (= solid content) of the coating material be in the range of 5 to 50% by weight.
[0060]
[Gas barrier laminate]
Next, the gas barrier laminate will be described.
A gas barrier laminate, a gas barrier layer formed from the above-described coating material for forming a gas barrier layer, is laminated directly on a plastic substrate or on a plastic substrate via an undercoat layer (hereinafter, also referred to as a UC layer). It is a thing.
[0061]
<Plastic substrate>
The plastic substrate used here is a film-shaped substrate, a bottle, a cup, etc., manufactured from a thermoformable thermoplastic resin by means such as extrusion molding, injection molding, blow molding, stretch blow molding or draw molding. And a substrate having various container shapes such as a tray, and a film shape is preferable.
The plastic substrate may be composed of a single layer, or may be composed of a plurality of layers by, for example, co-extrusion or other lamination.
[0062]
Examples of the thermoplastic resin constituting the plastic substrate include olefin-based copolymers, polyesters, polyamides, styrene-based copolymers, vinyl chloride-based copolymers, acrylic copolymers, and polycarbonates. Polymers, polyesters and polyamides are preferred.
[0063]
Examples of the olefin copolymer include low-, medium- or high-density polyethylene, linear low-density polyethylene, polypropylene, ethylene-propylene copolymer, ethylene-butene-copolymer, ionomer, and ethylene-vinyl acetate copolymer. Coalescence, ethylene-vinyl alcohol copolymer, etc.
As polyester, polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, polyethylene terephthalate / isophthalate, polyethylene naphthalate, etc.,
As the polyamide, polyamides such as nylon 6, nylon 6,6, nylon 6,10, meta-xylylene adipamide,
Examples of the styrene copolymer include polystyrene, styrene-butadiene block copolymer, styrene-acrylonitrile copolymer, styrene-butadiene-acrylonitrile copolymer (ABS resin), and the like.
As the vinyl chloride copolymer, polyvinyl chloride, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer and the like,
Examples of the acrylic copolymer include polymethyl methacrylate and methyl methacrylate / ethyl acrylate copolymer.
These thermoplastic resins may be used alone or in combination of two or more.
[0064]
The melt-moldable thermoplastic resin may contain, if desired, one or more additives such as pigments, antioxidants, antistatic agents, ultraviolet absorbers, lubricants, preservatives, etc. in 100 parts by weight of the resin. It can be added in a total amount of 0.001 part to 5.0 parts per unit.
When a packaging material is formed using the gas barrier laminate of the present invention as described later, in order to ensure the strength of the packaging material, various reinforcing materials are used as a plastic base material constituting the gas barrier laminate. Can be used. That is, one of fiber reinforcing materials such as glass fiber, aromatic polyamide fiber, carbon fiber, pulp, cotton linter, powder reinforcing material such as carbon black and white carbon, or flake-like reinforcing material such as glass flake and aluminum flake. One or two or more kinds can be blended in an amount of 2 to 150 parts by weight as a total amount per 100 parts by weight of the thermoplastic resin. For the purpose of further increasing the weight, heavy to soft calcium carbonate, mica, talc, kaolin, gypsum , One or more of clay, barium sulfate, alumina powder, silica powder, magnesium carbonate, etc., in a total amount of 5 to 100 parts by weight per 100 parts by weight of the thermoplastic resin according to a formulation known per se. No problem.
Furthermore, in order to improve gas barrier properties, scaly inorganic fine powders such as water-swellable mica, clay and the like are formulated in a known amount in a total amount of 5 to 100 parts by weight per 100 parts by weight of the thermoplastic resin. There is no problem even if it is blended according to the formula.
[0065]
When forming a gas barrier layer from a coating material for forming a gas barrier layer, a heat treatment is performed immediately after the coating material is applied to a plastic substrate or an undercoat layer (hereinafter referred to as a UC layer), and the formation of a dry film and the heat treatment are simultaneously performed. Alternatively, heat treatment may be performed after the application to evaporate moisture or the like by blowing hot air with a drier or the like or by irradiating infrared rays to form a dry film. As long as there is no particular hindrance to the state of the gas barrier layer and physical properties such as gas barrier properties, it is preferable to perform a heat treatment immediately after the application, in consideration of shortening of the process.
The heat treatment method is not particularly limited, and it is generally considered that the heat treatment is performed in a dry atmosphere such as an oven. However, for example, the heat treatment may be performed by contacting with a hot roll.
[0066]
<Gas barrier layer>
The gas barrier laminate of the present invention exhibits good oxygen gas barrier properties under high humidity by heat-treating a layer formed from paint. This is considered to be due to an esterification reaction between the polymer (A) and the polymer (B). When the UC layer or the overcoat layer (hereinafter, referred to as an OC layer) contains a divalent or higher valent metal compound (D), as described later, the metal compound (D) and the polymer (A) or A reaction between the metal compound (D) and the polymer (B) occurs, and a gas barrier laminate having excellent water resistance (retort resistance) is generated.
The crosslinked structure formed by the reaction between the metal compound (D) and the polymer (A) or the reaction between the metal compound (D) and the polymer (B) may be an ionic bond, a covalent bond or a coordinative bond. Good.
[0067]
The ratio of the polymer (A) to the polymer (B), the presence or absence of the divalent or higher valent metal compound (D), and the content of the divalent or higher valent metal compound (D), if any, are also determined. Since it may be affected, the preferable heat treatment conditions for forming the gas barrier layer cannot be unconditionally described, but it is preferable to perform the heat treatment at a temperature of 100 ° C. to 300 ° C., more preferably 120 ° C. to 250 ° C., and 140 ° C. to 240 ° C. C. or lower, more preferably 160 to 220.degree.
Specifically, heat treatment is performed for 90 seconds or more in a temperature range of 100 ° C. to less than 140 ° C., for 1 minute or more in a temperature range of 140 ° C. to less than 180 ° C., or for 30 seconds or more in a temperature range of 180 ° C. to less than 250 ° C. Preferably,
It is more preferable to perform heat treatment for 2 minutes or more in a temperature range of 100 ° C or more and less than 140 ° C, or 90 seconds or more in a temperature range of 140 ° C or more and less than 180 ° C, or 1 minute or more in a temperature range of 180 ° C or more and 240 ° C or more. Preferably
It is particularly preferable to perform heat treatment for 4 minutes or more in a temperature range of 100 ° C or more and less than 140 ° C, or 3 minutes or more in a temperature range of 140 ° C or more and less than 180 ° C, or about 2 minutes in a temperature range of 180 ° C or more and less than 220 ° C. preferable.
[0068]
If the temperature of the heat treatment is too low or the time is too short, the ester reaction and the crosslinking reaction with the metal compound become insufficient, and the water resistance of the gas barrier laminate becomes insufficient. Further, when the heat treatment is performed at a temperature exceeding 300 ° C., the formed barrier layer and the plastic base material are deformed, wrinkled and thermally decomposed, and as a result, the physical properties such as gas barrier properties are easily reduced.
In addition, the longer the heat treatment time, the better the gas barrier properties under high humidity tend to be. However, the heat treatment time must be within one hour in consideration of productivity and deformation and deterioration of the base film due to heat. Is preferably within 30 minutes, and particularly preferably within 20 minutes.
[0069]
The thickness of the barrier layer constituting the gas barrier laminate can be appropriately determined according to the intended use, but is preferably 0.1 μm to 100 μm, more preferably 0.5 μm to 50 μm. It is particularly preferable that the thickness be 0.5 μm to 10 μm. When the thickness is less than 0.1 μm, it is difficult to exhibit sufficient gas barrier properties, while when the thickness exceeds 100 μm, difficulty is apt to occur in a production process such as coating, and the amount of energy required for heat treatment is too large.
[0070]
The gas barrier laminate of the present invention can have a configuration in which a gas barrier layer formed from a coating material for forming a gas barrier layer is directly laminated on a plastic substrate, and a UC layer is provided between the gas barrier layer and the plastic substrate. May be provided, and an OC layer may be further provided on the gas barrier layer.
That is, the gas barrier laminate of the present invention,
Two-layer structure of base material / barrier layer,
Three-layer structure of base material / UC layer / barrier layer,
Three-layer structure of base material / barrier layer / OC layer,
Any of the four-layer structure of base material / UC layer / barrier layer / OC layer may be used, and from the viewpoint of ensuring adhesion, it is preferable to provide a structure in which a UC layer is provided between the gas barrier layer and the plastic base material. . Further, it is preferable to provide an OC layer from the viewpoint of protecting the barrier layer.
[0071]
<UC layer, OC layer>
Hereinafter, the UC layer and the OC layer will be described.
The UC layer and the OC layer are formed from various polymers such as urethane, polyester, acrylic, and epoxy, respectively, and a urethane UC layer is preferable.
[0072]
For example, in the case of a urethane-based UC layer,
(1) A UC composition containing a polyol component such as polyether polyol or polyether polyol and a polyisocyanate component is coated on a plastic substrate and heated to react the polyol component with the polyisocyanate component to form a urethane-based composition. Can be formed. By coating the above-mentioned coating material for forming a gas barrier layer on the UC layer and heating it, a laminate composed of the base material / UC layer / gas barrier layer can be obtained.
(2) The composition for UC is applied to a plastic substrate and dried to obtain a UC layer precursor in a state where the reaction between the polyol component and the polyisocyanate component is not completed, and the gas barrier layer is formed on the precursor. The formation of the UC layer and the formation of the gas barrier layer can be performed at one time by applying the coating composition and heating to obtain a laminate composed of the base material / UC layer / gas barrier layer.
(3) Alternatively, after the composition for UC is applied on a plastic substrate, the coating for forming a gas barrier layer is applied without heating, and heating is performed to form the UC layer and the gas barrier layer. It is also possible to obtain a laminate consisting of the base material / UC layer / gas barrier layer at once.
The polyisocyanate contained in the composition for UC also reacts with the hydroxyl group in the polymer (A) in the interface region with the gas barrier layer, thereby contributing to the improvement in adhesion and assisting the crosslinking of the gas barrier layer to improve the water resistance. Therefore, the methods (2) and (3) are preferable.
Further, when the UC layer contains a divalent or higher-valent metal compound (D) as described later, (2) and (3) in that the metal compound in the UC layer easily migrates into the barrier layer. Is preferred.
[0073]
As the polyol component used for forming the UC layer, a polyester polyol is preferable. Examples of the polyester polyol include a polyester polyol obtained by reacting a polycarboxylic acid or a dialkyl ester thereof or a mixture thereof with a glycol or a mixture thereof.
Examples of the polycarboxylic acid include aromatic polycarboxylic acids such as isophthalic acid, terephthalic acid, and naphthalenedicarboxylic acid, and aliphatic polycarboxylic acids such as adipic acid, azelaic acid, sebacic acid, and cyclohexanedicarboxylic acid.
Examples of the glycol include ethylene glycol, propylene glycol, diethylene glycol, butylene glycol, neopentyl glycol, 1,6-hexanediol, and the like.
[0074]
These polyester polyols preferably have a glass transition temperature (hereinafter referred to as Tg) of -50 ° C to 120 ° C, more preferably have a glass transition temperature of -20 ° C to 100 ° C, and still more preferably have a glass transition temperature of -0 ° C to 90 ° C. The suitable Tg of the polyester polyol is also related to the heat-curing conditions at the time of heat-curing after application of the paint. In the case of heat curing at a relatively low temperature, a polyester polyol having a relatively high Tg is preferable, and in the case of heat curing at a relatively high temperature, a polyester polyol having a relatively wide Tg from a low temperature to a high temperature can be suitably used. For example, when the paint is cured by heating at 180 ° C, a polyester polyol having a Tg of about 70 to 90 ° C is preferable. On the other hand, when the paint is heated and cured at 200 ° C., a polyester polyol having a Tg of about 0 to 90 ° C. can be used.
The number average molecular weight of these polyester polyols is preferably from 1,000 to 100,000, more preferably from 3,000 to 50,000, and even more preferably from 10,000 to 40,000.
[0075]
As the polyisocyanate used for forming the UC layer,
For example, 2,4-tolylene diisocyanate, 2,6-tolylene diisocyanate, m-phenylene diisocyanate, p-phenylene diisocyanate, 4,4'-diphenylmethane diisocyanate, 2,4'-diphenylmethane diisocyanate, 2,2'-diphenylmethane Diisocyanate, 3,3'-dimethyl-4,4'-biphenylene diisocyanate, 3,3'-dimethoxy-4,4'-biphenylene diisocyanate, 3,3'-dichloro-4,4'-biphenylene diisocyanate, 1,5 -Naphthalene diisocyanate, 1,5-tetrahydronaphthalene diisocyanate, xylylene diisocyanate, aromatic polyisocyanate such as tetramethyl xylylene diisocyanate,
Tetramethylene diisocyanate, 1,6-hexamethylene diisocyanate, dodecamethylene diisocyanate, trimethylhexamethylene diisocyanate, 1,3-cyclohexylene diisocyanate, 1,4-cyclohexylene diisocyanate, hydrogenated xylylene diisocyanate, lysine diisocyanate, isophorone diisocyanate, Aliphatic polyisocyanates such as 4,4'-dicyclohexylmethane diisocyanate and 3,3'-dimethyl-4,4'-dicyclohexylmethane diisocyanate;
Isocyanurate derived from the above polyisocyanate monomer, polyfunctional polyisocyanate compound such as buret, allophanate, or trimethylolpropane, a terminal isocyanate group-containing compound obtained by reaction with a trifunctional or more polyol compound such as glycerin. Examples thereof include polyfunctional polyisocyanate compounds. Trifunctional isocyanurate, which is a trimer of hexamethylene diisocyanate (hereinafter also referred to as HMDI), is preferable.
[0076]
The weight ratio between the polyester polyol and the polyisocyanate is preferably from 10:90 to 99: 1, more preferably from 30:70 to 90:10, and even more preferably from 50:50 to 85:15.
[0077]
The thickness of the UC layer can be appropriately determined according to the intended use, but is preferably 0.1 μm to 10 μm, more preferably 0.1 μm to 5 μm, and more preferably 0.1 μm to 1 μm. Is particularly preferred. When the thickness is less than 0.1 μm, it is difficult to exhibit adhesiveness. On the other hand, when the thickness exceeds 10 μm, difficulty tends to occur in a production process such as coating.
[0078]
The concentration of the polyesterol and the polyisocyanate in the composition for UC can be adjusted using an appropriate solvent, and the concentration is preferably in the range of 0.5 to 80% by weight of the total, preferably 1 to 80% by weight. More preferably, it is in the range of 70 to 70% by weight. If the concentration of the solution is too low, it is difficult to form a coating film having a required film thickness, and an excessive amount of heat is required during drying, which is not preferable. If the concentration of the solution is too high, the viscosity of the solution becomes too high, causing a problem that the operability is deteriorated at the time of mixing and coating.
[0079]
Examples of the solvent that can be used in the composition for UC include, but are not limited to, toluene, MEK, cyclohexanone, solvesso, isophorone, xylene, MIBK, ethyl acetate, and butyl acetate.
In the UC layer, in addition to the above components, a well-known curing promoting catalyst, filler, softener, antioxidant, stabilizer, adhesion promoter, leveling agent, defoamer, plasticizer, inorganic filler, tackifier Coloring agents such as resins, fibers, pigments, and the like, and usable time extenders can also be used.
[0080]
The OC layer can also be formed by various methods.
(1) A coating material for forming a gas barrier layer is applied on a plastic substrate or a UC layer, and heated to form a gas barrier layer in which the polymer (A) and the polymer (B) have reacted. The composition is applied and heated to form an OC layer.
(2) A coating composition for forming a gas barrier layer is applied on a plastic base material or a UC layer, and dried, and the reaction between the polymer (A) and the polymer (B) is not completed. A precursor is obtained, and then a composition for OC is applied on the barrier layer precursor and heated to simultaneously react the polymer (A) with the polymer (B) and form an OC layer.
(3) A coating material for forming a gas barrier layer is applied on a plastic base material or a UC layer, and the composition for OC is applied without drying, and is heated to react the polymer (A) with the polymer (B). The formation of the OC layer is performed simultaneously.
Further, when the OC layer contains a divalent or higher-valent metal compound as described later, the method of (2) or (3) is that the metal compound in the OC layer is easily transferred to the barrier layer. Is preferred.
As the composition for forming the OC layer, those presented in the case of the composition for forming a UC layer can be similarly exemplified.
[0081]
As a method of introducing a metal crosslinked structure into the gas barrier layer,
(1) In addition to the method of forming a barrier layer on a plastic substrate using a coating material for forming a gas barrier layer containing a divalent or higher valent metal compound,
(2) When the gas barrier laminate has a UC layer or an OC layer, at least one of the UC layer and the OC layer contains a divalent or higher valent metal compound (D), and the divalent or higher valent metal compound is used. Is transferred to the barrier layer to form a metal crosslinked structure in the barrier layer.
When a paint containing a divalent or higher valent metal compound among the basic compounds and non-basic metal compounds described in the section of the paint for forming a gas barrier layer is used, the metal barrier structure is formed on the gas barrier layer by the method (1). Can be introduced. In the method (1), when the coating contains the inorganic layered compound (C), the coating may have a high viscosity and impair the coatability.
The cross-linking structure generated here may be a coordination bond as well as an ionic bond or a covalent bond.
[0082]
It is considered that the UC layer and the OC layer do not themselves have the function of improving the oxygen gas barrier property under high humidity. However, the divalent or higher valent metal compound in the UC layer or the OC layer migrates to the barrier layer, and the metal compound reacts with a hydroxyl group in the polymer (A) in the barrier layer or a carboxyl group in the polymer (B). And a metal cross-linking structure may be formed in the barrier layer. It is considered that this metal crosslinked structure can improve the oxygen gas barrier properties of the gas barrier layer under high humidity.
The metal compound preferably migrates uniformly in the thickness direction of the gas barrier layer and contributes to crosslinking, but may have a concentration distribution. Further, the cross-linking structure generated here may be a coordinate bond as well as an ionic bond or a covalent bond.
[0083]
As the divalent or higher valent metal compound (D) that can be contained in the UC layer or the OC layer, various compounds as shown below can be exemplified.
For example, halides, hydroxides, oxides, carbonates, phosphates, phosphites, hypophosphites, sulfates or sulfites (D1) of divalent or higher-valent metals,
Zirconium complex salts, zirconium halides, zirconium salts of inorganic acids or zirconium salts of organic acids (D2) and the like are preferred, and the metal compound (D1) is preferred. As the divalent or higher valent metal compound (D), one kind selected from each group may be used alone, two or more kinds in each group may be used in combination, or one selected from each group may be used. More than one species may be used in combination.
[0084]
As the metal compound (D1), hydroxides, oxides, carbonates, phosphates, phosphites, hypophosphites, and sulfates of divalent or higher valent metals are preferable.
As the divalent or higher valent metal, Mg, Ca, Zn, Cu, Co, Fe, Ni, Al or Zr are preferable, and Mg and Ca are more preferable.
Mg compounds include MgO, Mg (OH)2, MgSO4, MgCl2, MgCO3And MgO, Mg (OH)2, MgSO4Is preferred.
[0085]
Examples of the metal compound (D2) include zirconium halides such as zirconium oxychloride, zirconium hydroxychloride, zirconium tetrachloride, and zirconium bromide; zirconium salts of mineral acids such as zirconium sulfate, basic zirconium sulfate, and zirconium nitrate; Organic acids such as zirconium, zirconium acetate, zirconium propionate, zirconium caprylate, zirconium stearate, zirconium ammonium carbonate, sodium zirconium sulfate, zirconium ammonium acetate, zirconium sodium oxalate, sodium zirconium citrate, zirconium ammonium citrate, etc. And zirconium complex salts thereof, and ammonium zirconium carbonate is preferred. Examples of zirconium ammonium carbonate include "Zircosol AC-7" manufactured by Nutex Co., Ltd.
[0086]
When either the UC layer or the OC layer contains a divalent or higher-valent metal compound, the metal compound is used in an amount of 0.2 to 40 parts by weight based on 100 parts by weight of the polymer component for forming the UC layer or the OC layer. It is preferably contained, more preferably 0.3 to 20 parts by weight, even more preferably 0.5 to 10 parts by weight.
[0087]
To form the UC layer, the barrier layer, and the OC layer, the composition for forming each layer is formed of a plastic by a roll coater method, a gravure method, a gravure offset method, a spray coating method, or a combination thereof. It can be coated on the substrate, UC layer, and barrier layer to a desired thickness, but is not limited to these methods.
Moreover, after applying to an unstretched film and drying, it can also be stretched. For example, after drying, the film may be supplied to a tenter-type stretching machine to simultaneously stretch the film in the running direction and the width direction (simultaneous biaxial stretching) and heat-treat. Alternatively, the film may be stretched in the running direction of the film using a multi-stage heat roll or the like, and then a paint or the like may be applied, dried, and then stretched in the width direction (sequential biaxial stretching) by a tenter-type stretching machine. It is also possible to combine stretching in the running direction with simultaneous biaxial stretching in a tenter.
The thickness of the gas barrier layer in the present invention is desirably at least 0.1 μm in order to sufficiently enhance the gas barrier properties of the laminate.
[0088]
The gas barrier laminate of the present invention can be applied to various fields that require oxygen gas barrier properties, and is particularly suitable for the field of food packaging.
[0089]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to Examples and Comparative Examples, but the present invention is not limited to only these Examples.
[0090]
<Oxygen permeability>
Each laminated film was sterilized by boiling at 120 ° C. for 30 minutes (retort test), and then the oxygen permeability at 25 ° C. and 80% RH was determined using an oxygen permeation tester OX-TRAN TWIN manufactured by Modern Control. . Specifically, oxygen gas and nitrogen gas (carrier gas) humidified at 25 ° C. and 80% RH were used.
[0091]
The oxygen permeability of the film (= barrier layer) formed from the coating material for forming a gas barrier layer containing the polymer (A) and the polymer (B) was determined by the following formula.
1 / Ptotal= 1 / Pfilm+ 1 / PPET
However,
Ptotal: Oxygen permeability of a laminated film composed of a film (= barrier layer) formed from a paint for forming a gas barrier layer containing the polymer (A) and the polymer (B), and a base film (polyethylene terephthalate film) layer. When having a UC layer, the oxygen permeability of the film (= barrier layer), the UC layer and the base film.
Pfilm: Oxygen permeability of a film layer formed from a coating material for forming a gas barrier layer containing the polymer (A) and the polymer (B).
PPET: Oxygen permeability of the substrate film (polyethylene terephthalate film) layer. When having a UC layer, the oxygen permeability of the UC layer and the base film.
[0092]
[Example 1]
To a solution of polyester (manufactured by Toyobo Co., Ltd., Byron 200 (Tg 67 ° C., Mn = 17000)) in a mixed solvent of toluene / MEK, 5 parts by weight of magnesium oxide was added to 100 parts by weight of polyester, and a bead mill was used. And dispersed. To this solution, a polyisocyanate (Sumitomo Chemical Co., Ltd., Sumidur 3300) was adjusted so that the weight ratio of the polyester and the polyisocyanate was 60/40, to obtain a mixed solution. To this mixed solution, a 1% MEK solution of dibutyltin laurylate, MEK and ethyl acetate were mixed to obtain a primer composition (= composition for forming a UC layer) having a solid content of about 14%.
[0093]
A separable four-necked flask was equipped with a temperature control regulator, a cooling tube, and a stirrer, charged with 70 parts of purified water, heated to 80 ° C., and the inside of the reaction vessel was purged with nitrogen. 30 parts of "Blenmer GLM" manufactured by NOF Corporation, 20 parts of purified water, and 0.3 part of an azo compound ("V-50" manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) were added dropwise over 1 hour. After completion of the dropwise addition, the reaction was continued for another 3 hours. After the polymerization, 81 parts of purified water was added with sufficient stirring to obtain a polyglycerol methacrylate (PGLM) aqueous solution having a solid content of 15%.
[0094]
As a polyacrylic acid (hereinafter, PAA), a 25% polyacrylic acid solution (number average molecular weight: 150,000) manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd. was used, and 5 mol% of carboxyl groups were neutralized with sodium hydroxide. A 10% solids aqueous solution of PAA was prepared.
[0095]
The PGLM aqueous solution and the PAA aqueous solution are mixed so that the weight ratio (solid content) of PGLM and PAA is as shown in Table 1, and a mixed solution having a solid content of 10% (= a coating material for forming a barrier layer) is obtained. Was.
[0096]
The above primer composition was coated on a stretched polyester film (thickness: 12 μm) with a bar coater No. 4 and dried in an electric oven at 80 ° C. for 30 seconds to form a film having a thickness of 0.5 μm, thereby obtaining a laminated film. The mixed solution of PGLM and PAA was coated on the laminated film with a bar coater No. 6, and dried at 80 ° C. for 2 minutes in an electric oven, followed by drying at 200 ° C. for 2 minutes and heat treatment in an electric oven to form a film having a thickness of 2 μm to obtain a gas barrier laminate.
Next, the gas barrier laminate obtained using an autoclave was placed in hot water (120 ° C., 1.2 kgf / cm2) For 30 minutes. Table 1 shows the results of measuring the oxygen permeability of the laminated film (= laminate) and the film layer (= gas barrier layer) after the treatment.
[0097]
[Examples 2 to 3]
The PGLM aqueous solution used in Example 1 and the PAA aqueous solution used in Example 1 were mixed so that the weight ratio (solid content) between PGLM and PAA was as shown in Table 1, and a mixed solution having a solid content of 10% was used. (= Barrier layer forming paint) was obtained. Except having used the obtained liquid mixture, it carried out similarly to Example 1, and obtained the laminated film.
Table 1 shows the results of measuring the oxygen permeability of the obtained laminated film and film layer.
[0098]
[Examples 4 to 6]
An ethylene-maleic anhydride copolymer (hereinafter referred to as EMA) (weight average molecular weight: 100,000) was used to prepare a 10% solids EMA aqueous solution in which 5 mol% of carboxyl groups were neutralized with sodium hydroxide. The PGLM aqueous solution used in Example 1 and the above-mentioned EMA aqueous solution were mixed so that the weight ratio (solid content) of PGLM and EMA was as shown in Table 1, and a mixed solution having a solid content of 10% (= barrier layer formation) Paint). A laminated film was obtained in the same manner as in Example 1 except that the obtained mixed liquid was used.
Table 1 shows the results of measuring the oxygen permeability of the obtained laminated film and film layer.
[0099]
[Example 7]
Using an itaconic acid-acrylic acid copolymer (hereinafter, IA-AA) ("AC-50P" manufactured by Iwata Chemical Industry Co., Ltd.), 5 mol% of carboxyl groups were neutralized with sodium hydroxide to obtain a solid content of 10%. % IA-AA aqueous solution was prepared. The PGLM aqueous solution used in Example 1 and the above IA-AA aqueous solution were mixed so that the weight ratio (solid content) of PGLM and IA-AA was as shown in Table 1, and a mixed solution having a solid content of 10% ( = Barrier layer forming paint). A laminated film was obtained in the same manner as in Example 1 except that the obtained mixed liquid was used.
Table 1 shows the results of measuring the oxygen permeability of the obtained laminated film and film layer.
[0100]
Example 8
Using polyitaconic acid (hereinafter, PIA) (“PIA-728” manufactured by Iwata Chemical Industry Co., Ltd., degree of polymerization: 50 to 100), 5 mol% of carboxyl groups were neutralized with sodium hydroxide, solid content: 10% PIA The aqueous solution was prepared. The PGLM aqueous solution used in Example 1, the PAA aqueous solution used in Example 1, and the PIA aqueous solution were mixed so that the weight ratio (solid content) of PGLM, PIA, and PAA was as shown in Table 1. A 10% mixed solution (= coating for forming a barrier layer) was obtained. A laminated film was obtained in the same manner as in Example 1 except that the obtained mixed liquid was used.
Table 1 shows the results of measuring the oxygen permeability of the obtained laminated film and film layer.
[0101]
[Example 9]
A separable four-necked flask was equipped with a temperature control regulator, a cooling tube, and a stirrer, charged with 115 parts of isopropyl alcohol (hereinafter referred to as IPA), heated to 70 ° C., and the inside of the reaction vessel was purged with nitrogen. 25 parts of butyl acrylate (hereinafter, 4HBA), 30 parts of IPA, and 0.75 part of an azo compound (“2,2′-azobisisobutyronitrile” manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) were added dropwise over 1 hour. After the completion of the dropwise addition, the reaction was continued for another 4 hours. After completion of the polymerization, an aqueous solution of polyhydroxybutyl acrylate (hereinafter, P4HBA) having a solid content of 15% was obtained.
The PGLM aqueous solution used in Example 1, the PAA aqueous solution used in Example 1, and the P4HBA aqueous solution were mixed so that the weight ratio (solid content) of PGLM, P4HBA, and PAA was as shown in Table 1. A 10% mixed liquid (= a coating material for forming a barrier layer) was obtained. A laminated film was obtained in the same manner as in Example 1 except that the obtained mixed liquid was used.
Table 1 shows the results of measuring the oxygen permeability of the obtained laminated film and film layer.
[0102]
[Example 10]
A separable four-necked flask was equipped with a temperature control regulator, a condenser, and a stirrer, charged with 70 parts of purified water, heated to 70 ° C., and the inside of the reaction vessel was purged with nitrogen. 30 parts of HEA, 21 parts of purified water, and 0.99 part of an azo compound (“V-50” manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) were added dropwise over 1 hour. After completion of the dropwise addition, the reaction was continued for another 3 hours. After completion of the polymerization, 84.6 parts of purified water was added with sufficient stirring to obtain an aqueous solution of polyhydroxyethyl acrylate (hereinafter, PHEA) having a solid content of 15%.
[0103]
The PHEA aqueous solution was mixed with the EMA aqueous solution used in Examples 4 to 6 so that the weight ratio (solid content) of PHEA and EMA was as shown in Table 1, and a mixed solution (= barrier) having a solid content of 10% was used. Layer forming paint) was obtained. A laminated film was obtained in the same manner as in Example 1 except that the obtained mixed liquid was used.
Table 1 shows the results of measuring the oxygen permeability of the obtained laminated film and film layer.
[0104]
[Example 11]
The P4HBA aqueous solution used in Example 9 and the EMA aqueous solution used in Examples 4 to 6 were mixed so that the weight ratio (solid content) of P4HBA and EMA was as shown in Table 1, and the solid content was 10%. A mixed liquid (= barrier layer forming paint) was obtained. A laminated film was obtained in the same manner as in Example 1 except that the obtained mixed liquid was used.
Table 1 shows the results of measuring the oxygen permeability of the obtained laminated film and film layer.
[0105]
[Example 12]
A separable four-necked flask was equipped with a temperature control regulator, a cooling tube, and a stirring device, charged with 111.4 parts of purified water, heated to 80 ° C., and the inside of the reaction vessel was replaced with nitrogen. 30 parts of purified water and 0.3 part of an azo compound (“V-50” manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) were added dropwise over 1 hour. After completion of the dropwise addition, the reaction was continued for another 3 hours. After the polymerization, a GLM-HEA copolymer aqueous solution having a solid content of 15% was obtained.
The GLM-HEA aqueous solution and the EMA aqueous solution used in Examples 4 to 6 were mixed so that the weight ratio (solid content) of GLM-HEA and EMA was as shown in Table 1, and the solid content was 10%. A liquid (= paint for forming a barrier layer) was obtained. A laminated film was obtained in the same manner as in Example 1 except that the obtained mixed liquid was used.
Table 1 shows the results of measuring the oxygen permeability of the obtained laminated film and film layer.
[0106]
Example 13
After attaching 111.4 parts of purified water to a separable four-necked flask equipped with a temperature control regulator, a cooling pipe, and a stirrer, raising the temperature to 80 ° C., and replacing the inside of the reaction vessel with nitrogen, GLM 20 parts, 4HBA 5 parts, 30 parts of purified water and 0.3 part of an azo compound (“V-50” manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) were added dropwise over 1 hour. After completion of the dropwise addition, the reaction was continued for another 3 hours. After the polymerization, a GLM-4HBA copolymer aqueous solution having a solid content of 15% was obtained.
The above GLM-4HBA aqueous solution and the EMA aqueous solution used in Examples 4 to 6 were mixed so that the weight ratio (solid content) of GLM-4HBA and EMA became as shown in Table 1, and the solid content was 10%. A liquid (= paint for forming a barrier layer) was obtained. A laminated film was obtained in the same manner as in Example 1 except that the obtained mixed liquid was used.
Table 1 shows the results of measuring the oxygen permeability of the obtained laminated film and film layer.
[0107]
[Comparative Example 1]
The PGLM aqueous solution used in Example 1 and the PAA aqueous solution used in Example 1 were mixed so that the weight ratio (solid content) between PGLM and PAA was as shown in Table 1, and a mixed solution having a solid content of 10% was used. (= Barrier layer forming paint) was obtained. A laminated film was obtained in the same manner as in Example 1 except that the obtained mixed liquid was used.
Table 1 shows the results of measuring the oxygen permeability of the obtained laminated film and film layer.
[0108]
[Comparative Example 2]
The PGLM aqueous solution used in Example 1 and the EMA aqueous solution used in Examples 4 to 6 were mixed so that the weight ratio (solid content) of PGLM and EMA was as shown in Table 1, and the solid content was 10%. A mixed liquid (= barrier layer forming paint) was obtained. A laminated film was obtained in the same manner as in Example 1 except that the obtained mixed liquid was used.
Table 1 shows the results of measuring the oxygen permeability of the obtained laminated film and film layer.
[0109]
[Examples 14 and 15]
A primer composition (= composition for forming a UC layer) having a solid content of about 14% was obtained in the same manner as in Example 1 except that magnesium oxide was not contained.
[0110]
Using PAA (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd., 25% aqueous solution (number average molecular weight: 150,000)), 5 mol% of the carboxyl groups were neutralized with sodium hydroxide. A 10% solids aqueous solution of PAA in which magnesium hydroxide was dissolved was prepared as shown. The aqueous solution of PGLM used in Example 1 and the aqueous solution of PAA were mixed so that the weight ratio (solid content) of PGLM and PAA was as shown in Table 2, and a mixed solution having a solid content of 10% (= barrier layer formation) Paint).
[0111]
The primer composition was coated on a stretched polyester film (thickness: 12 μm) in the same manner as in Example 1, and dried to obtain a laminated film. The mixed solution of PGLM and PAA was coated on the laminated film with a bar coater No. 6, and dried at 80 ° C. for 2 minutes in an electric oven, followed by drying at 200 ° C. for 2 minutes and heat treatment in an electric oven to form a film having a thickness of 2 μm to obtain a gas barrier laminate.
Next, the gas barrier laminate obtained using an autoclave was placed in hot water (120 ° C., 1.2 kgf / cm2)) For 30 minutes, the results of measuring the oxygen permeability of the laminated film and the film layer (= gas barrier layer) are shown in Table 2.
[0112]
[Examples 16 to 17]
Using EMA (weight average molecular weight 100,000), 5 mol% of the carboxyl groups were neutralized with sodium hydroxide, and further, magnesium hydroxide was dissolved so that the carboxylic acid equivalent becomes as shown in Table 2, and the solid content was 10%. An EMA aqueous solution was prepared. The PGLM aqueous solution used in Example 1 and the above-mentioned EMA aqueous solution were mixed so that the weight ratio (solid content) of PGLM and EMA was as shown in Table 2, and a mixture having a solid content of 10% (= barrier layer formation) Paint). Except having used the obtained liquid mixture, it carried out similarly to Example 14-15, and obtained the laminated film.
Table 2 shows the results of measuring the oxygen permeability of the obtained laminated film and film layer.
[0113]
[Example 18]
A separable four-necked flask was equipped with a temperature control regulator, a cooling tube, and a stirrer, charged with 66.9 parts of methanol, and the inside of the reaction vessel was purged with nitrogen under a heated reflux. 12 parts, glycidyl methacrylate (hereinafter, GMA) (manufactured by NOF Corporation, 3 parts), methanol 21.5 parts, azo compound (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) 0.6 parts of "2,2'-azobisisobutyronitrile") was added dropwise over 1 hour. After the completion of the dropwise addition, the reaction was continued for another 4 hours. After completion of the polymerization, a methanol solution of a GLM-GMA copolymer having a solid content of 15% was obtained.
[0114]
The methanol solution of the GLM-GMA copolymer and the PAA aqueous solution used in Example 1 were mixed so that the weight ratio (solid content) of the GLM-GMA copolymer and PAA was as shown in Table 3, and the solid was mixed. A 10% mixed liquid (= a coating material for forming a barrier layer) was obtained. A gas barrier layer was provided on the magnesium oxide-containing primer layer in the same manner as in Example 1 except that the obtained mixed solution was used to obtain a laminated film.
Table 3 shows the results of measuring the oxygen permeability of the obtained laminated film and film layer.
[0115]
[Example 19]
The GLM-GMA copolymer methanol solution used in Example 18 and the EMA used in Examples 4 to 6 so that the weight ratio (solid content) of the GLM-GMA copolymer and EMA is as shown in Table 3. The mixture was mixed with an aqueous solution to obtain a mixed solution having a solid content of 10% (= a coating material for forming a barrier layer). A gas barrier layer was provided on the magnesium oxide-containing primer layer in the same manner as in Example 1 except that the obtained mixed solution was used to obtain a laminated film.
Table 3 shows the results of measuring the oxygen permeability of the obtained laminated film and film layer.
[0116]
[Example 20]
A laminated film was obtained in the same manner as in Example 19, except that the drying and heat treatment conditions were set to 180 ° C. for 2 minutes as shown in Table 3. Table 3 shows the results of measuring the oxygen permeability of the obtained laminated film and film layer.
[0117]
[Table 1]
Figure 2004238605
[0118]
[Table 2]
Figure 2004238605
[0119]
[Table 3]
Figure 2004238605
[0120]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide a gas barrier laminate which does not contain chlorine in the structure, is excellent in oxygen gas barrier properties under high humidity, and further has high gas barrier properties.

Claims (14)

下記(A1)及び(A2)からなる群より選ばれる少なくとも1種の水酸基含有ポリマー(A)と、カルボキシル基もしくは酸無水物基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(b1)を重合して成るカルボキシル基もしくは酸無水物基を含有し、水酸基を含有しないポリマー(B)とを、−COOH基/−OH基=0.05〜100のモル比で含有することを特徴とするガスバリア層形成用塗料。
水酸基含有ポリマー(A1):水酸基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(a1)を重合して成るポリマーであって、水酸基を有し、カルボキシル基及びエポキシ基を有しないポリマー。
ポリマー(A2):水酸基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(a1)とエポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(a2)とを共重合して成るポリマーであって、水酸基及びエポキシ基を有し、カルボキシル基を有しないポリマー。
Polymerizing at least one type of hydroxyl group-containing polymer (A) selected from the group consisting of the following (A1) and (A2) with a monomer (b1) having a carboxyl group or an acid anhydride group and an ethylenically unsaturated double bond. A gas barrier layer comprising a polymer (B) containing a carboxyl group or an acid anhydride group and not containing a hydroxyl group in a molar ratio of -COOH group / -OH group = 0.05 to 100. Forming paint.
Hydroxyl-containing polymer (A1): A polymer obtained by polymerizing a monomer (a1) having a hydroxyl group and an ethylenically unsaturated double bond, and having a hydroxyl group and not having a carboxyl group or an epoxy group.
Polymer (A2): a polymer obtained by copolymerizing a monomer (a1) having a hydroxyl group and an ethylenically unsaturated double bond with a monomer (a2) having an epoxy group and an ethylenically unsaturated double bond, And a polymer having an epoxy group and no carboxyl group.
水酸基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(a1)と、カルボキシル基もしくは酸無水物基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(b1)の少なくともいずれか一方が(メタ)アクリロイル基を有することを特徴とする請求項1記載のガスバリア層形成用塗料。At least one of a monomer (a1) having a hydroxyl group and an ethylenically unsaturated double bond and a monomer (b1) having a carboxyl group or an acid anhydride group and an ethylenically unsaturated double bond has a (meth) acryloyl group. The coating material for forming a gas barrier layer according to claim 1, wherein the coating material has: 水酸基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(a1)がグリセリン(メタ)アクリレートであること特徴とする請求項1又は2記載のガスバリア層形成用塗料。The coating composition for forming a gas barrier layer according to claim 1 or 2, wherein the monomer (a1) having a hydroxyl group and an ethylenically unsaturated double bond is glycerin (meth) acrylate. 水酸基含有ポリマー(A1)が、グリセリンメタクリレートのホモポリマー、グリセリンアクリレートのホモポリマー、及びグリセリンメタクリレートとグリセリンアクリレートとのコポリマーから成る群より選ばれる少なくとも1種のポリマーであることを特徴とする請求項3記載のガスバリア層形成用塗料。The hydroxyl group-containing polymer (A1) is at least one polymer selected from the group consisting of a glycerin methacrylate homopolymer, a glycerin acrylate homopolymer, and a copolymer of glycerin methacrylate and glycerin acrylate. The paint for forming a gas barrier layer according to the above. エポキシ基及びエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(a2)が、グリシジル(メタ)アクリレートであること特徴とする請求項1ないし3いずれか記載のガスバリア層形成用塗料。The coating composition for forming a gas barrier layer according to any one of claims 1 to 3, wherein the monomer (a2) having an epoxy group and an ethylenically unsaturated double bond is glycidyl (meth) acrylate. 無機層状化合物(C)を含有することを特徴とする請求項1ないし5いずれか記載のガスバリア層形成用塗料。The gas barrier layer forming paint according to any one of claims 1 to 5, further comprising an inorganic layered compound (C). ポリマー(A)及びポリマー(B)の合計100重量部に対し、無機層状化合物(C)を多くとも100重量部含有することを特徴とする請求項6記載のガスバリア層形成用塗料。The gas barrier layer forming paint according to claim 6, wherein the inorganic layered compound (C) is contained at most 100 parts by weight based on 100 parts by weight of the total of the polymer (A) and the polymer (B). 塩基性化合物ないし塩基性以外の金属化合物を含有することを特徴とする請求項1ないし7いずれか記載のガスバリア層形成用塗料。The coating composition for forming a gas barrier layer according to any one of claims 1 to 7, further comprising a basic compound or a non-basic metal compound. 請求項1ないし8いずれかに記載のガスバリア層形成用塗料から形成されるガスバリア層が、プラスチック基材上に直に、又はアンダーコート層を介してプラスチック基材上に積層されたことを特徴とするガスバリア性積層体。A gas barrier layer formed from the coating material for forming a gas barrier layer according to any one of claims 1 to 8, which is laminated directly on a plastic substrate or on a plastic substrate via an undercoat layer. Gas barrier laminate. プラスチック基材又はアンダーコート層とは接していないガスバリア層の他の面に、オーバーコート層が積層されたことを特徴とする請求項9記載のガスバリア性積層体。The gas barrier laminate according to claim 9, wherein an overcoat layer is laminated on another surface of the gas barrier layer that is not in contact with the plastic substrate or the undercoat layer. アンダーコート層及びオーバーコート層の少なくともいずれか一方が、ポリウレタン系ポリマーを含有することを特徴とする請求項9又は10記載のガスバリア性積層体。The gas barrier laminate according to claim 9, wherein at least one of the undercoat layer and the overcoat layer contains a polyurethane polymer. アンダーコート層及びオーバーコート層の少なくともいずれか一方が、2価以上の金属化合物を含有することを特徴とする請求項9ないし11いずれかに記載のガスバリア性積層体。The gas barrier laminate according to any one of claims 9 to 11, wherein at least one of the undercoat layer and the overcoat layer contains a divalent or higher valent metal compound. 2価以上の金属化合物が、水酸基もしくはカルボキシル基と架橋し得ることを特徴とする請求項12記載のガスバリア性積層体。The gas barrier laminate according to claim 12, wherein the divalent or higher valent metal compound can crosslink with a hydroxyl group or a carboxyl group. 2価以上の金属が、Mg又はCaであることを特徴とする請求項12又は13記載のガスバリア性積層体。14. The gas barrier laminate according to claim 12, wherein the divalent or higher metal is Mg or Ca.
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