JP2004237834A - 接近車両検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】接近車両が他車両の陰に隠れている場合や、接近車両が比較的小さくて反射波を得難いものである場合でも、確実に接近車両を検出できる接近車両検出装置を提供する。
【解決装置】この接近車両検出装置1は、接近車両5側に、接近車両5の接近を通知する車両接近通知情報を乗せた無線波11を発信する発信装置13を備え、自車両3側に、接近車両5からの無線波11を受信する受信装置19と、受信装置19により受信された無線波11に乗せられた車両接近通知情報に基づいて接近車両5の自車両3への接近状況を検出するCPU21と、CPU21により検出された接近車両5の接近状況を聴覚的又は視覚的に報知する報知手段23,25,27,29とを備える。
【選択図】 図1
【解決装置】この接近車両検出装置1は、接近車両5側に、接近車両5の接近を通知する車両接近通知情報を乗せた無線波11を発信する発信装置13を備え、自車両3側に、接近車両5からの無線波11を受信する受信装置19と、受信装置19により受信された無線波11に乗せられた車両接近通知情報に基づいて接近車両5の自車両3への接近状況を検出するCPU21と、CPU21により検出された接近車両5の接近状況を聴覚的又は視覚的に報知する報知手段23,25,27,29とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自車両への接近車両を検出する接近車両検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の接近車両検出装置としては、自車両側にレーダー装置を備えさせ、そのレーダー装置からレーダー波を発信させて、接近車両で反射されて戻ってくるレーダー波に基づいて接近車両を検出させるもの(特許文献1及び2)や、自車両側に撮像手段を備えさせ、その撮像手段の撮像画像から画像処理により接近車両を検出させるもの(特許文献3)が知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−341598号公報
【特許文献2】
特開2000−338237号公報
【特許文献3】
特開2000−251198号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1及び2では、レーダー波の反射波に基づいて接近車両を検出する為、接近車両が自動車やトラックの様な或る程度大きいものである場合は、確実に接近車両を検出できるが、接近車両が自動二輪車や自転車の様な比較的小さて反射波を得難いものである場合や、接近車両が他車両の陰に隠れている場合は、接近車両を検出できない場合があるという欠点がある。
【0005】
又、上記特許文献3では、撮像画像に基づいて接近車両を検出する為、接近車両が他車両の陰に隠れて撮像画像に映らない場合は、接近車両を検出できない場合があるという欠点がある。
【0006】
そこで、この発明の課題は、接近車両が他車両の陰に隠れている場合や、接近車両が比較的小さくて反射波を得難いものである場合でも、確実に接近車両を検出できる接近車両検出装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためには、請求項1に記載の発明は、自車両への接近車両を検出する接近車両検出装置であって、前記接近車両側に、前記接近車両の接近を通知する車両接近通知情報を乗せた無線波を発信する発信手段を備え、前記自車両側に、前記接近車両からの前記無線波を受信する受信手段と、該受信手段により受信された前記無線波に乗せられた前記車両接近通知情報に基づいて前記接近車両の前記自車両への接近状況を検出する検出手段と、該検出手段の検出結果を報知する報知手段とを備えるものである。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記接近車両は、自動二輪車又は自転車であるものである。
【0009】
請求項3に記載の発明は、前記接近車両側の前記発信手段は、前記車両接近通知情報として所定の一定の発信強度を持たせて前記無線波を発信し、前記自車両側の前記検出手段は、前記接近車両の接近状況として、前記接近車両からの前記無線波の受信強度に基づいて、前記接近車両の前記自車両への接近距離を検出するものである。
【0010】
請求項4に記載の発明は、前記接近車両側に更に、前記接近車両の位置を検出する自車位置検出手段を備え、前記接近車両側の前記発信手段は、前記車両接近通知情報として前記接近車両側の前記自車位置検出手段の検出結果を乗せて前記無線波を発信し、前記自車両側に更に、前記自車両の位置を検出する自車位置検出手段を備え、前記自車両側の前記検出手段は、前記自車両側の前記自車位置検出手段の検出結果と前記接近車両からの前記無線波に乗せられた前記接近車両側の前記自車位置検出手段の検出結果とに基づいて前記接近車両の前記自車両への接近距離及び/又は前記接近車両の存在方向を検出するものである。
【0011】
請求項5に記載の発明は、前記接近車両側の前記発信手段は、前記車両接近通知情報として前記接近車両の車速情報を乗せて前記無線波を発信し、前記自車両側の前記検出手段は、前記接近車両の接近状況として、前記接近車両からの前記無線波に乗せられた前記接近車両の車速情報に基づいて前記接近車両の接近速度を検出するものである。
【0012】
請求項6に記載の発明は、前記自車両側の前記受信手段は、それぞれ異なる特定方向の受信指向特性を有し、それぞれその特定方向からの前記無線波だけを受信する1つ以上の受信部を備え、前記自車両側の前記検出手段は、前記接近車両の接近状況として、前記接近車両からの無線波がどの前記受信部により受信されたかに応じて前記接近車両の存在方向を検出するものである。
【0013】
請求項7に記載の発明は、前記自車両側の前記報知手段は、前記自車両側の前記検出手段の検出結果を音で報知するものである。
【0014】
請求項8に記載の発明は、前記自車両側の前記報知手段は、前記自車両側の前記検出手段の検出結果に応じて前記音を段階的に変化させるものである。
【0015】
請求項9に記載の発明は、前記自車両側の前記報知手段は、前記自車両の周辺を撮像する撮像手段と、該撮像手段の撮像画像を表示する表示手段と、前記自車両側の前記検出手段の検出結果に応じて、前記表示手段に表示された前記接近車両の存在方向の前記撮像画像上に前記接近車両の疑似画像を合成表示する画像合成手段とを備えるものである。
【0016】
請求項10に記載の発明は、前記接近車両側の前記発信手段は、前記車両接近通知情報として前記接近車両の車種情報を乗せて前記無線波を発信し、前記自車両側の前記画像合成手段は、前記接近車両からの前記無線波に乗せられた前記接近車両の車種情報に基づいて前記接近車両の疑似画像を作成して、該接近車両の疑似画像を前記撮像手段の撮像画像上に合成表示するものである。
【0017】
請求項11に記載の発明は、前記自車両側の前記画像合成手段は、前記接近車両が実際に前記撮像手段の撮像画像に映る大きさよりも大きめに前記接近車両の疑似画像を作成するものである。
【0018】
請求項12に記載の発明は、前記自車両側に更に、前記接近車両の接近状況に応じて前記自車両のドアの開扉を制止する開扉制止手段を備えるものである。
【0019】
請求項13に記載の発明は、前記接近車両側の前記発信手段は、前記接近車両のヘッドランプ内に配設されるものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
<実施の形態>
図1は、本発明の実施の形態に係る接近車両検出装置の構成概略図である。
【0021】
この実施の形態に係る接近車両検出装置1は、自車両3に接近する自動二輪車又は自転車等の接近車両5を検出するものであり、図1の様に、接近車両5側に、接近車両5の車速を監視する車速監視装置9と、接近車両5の接近を通知する車両接近通知情報を乗せた無線波11を発信する発信装置(発信手段)13とを備えると共に、自車両3側に、自車両3の車速を監視する車速監視装置17と、接近車両5からの無線波11を受信する受信装置(受信手段)19と、受信装置19により受信された無線波11に乗せられた車両接近通知情報に基づいて接近車両5の自車両3への接近状況を検出するCPU(検出手段)21と、CPU21により検出された接近車両5の接近状況を音(ここでは警報音)で報知する警報発生装置(報知手段)23と、自車両3の周辺を撮像する撮像装置(撮像手段)25と、撮像装置25の撮像画像を表示する表示装置(表示手段)27と、CPU21により検出された接近車両5の接近状況に応じて、撮像装置25に表示された撮像画像上に接近車両5の疑似画像を合成表示する画像合成装置(画像合成手段)29とを備えて構成される。
【0022】
接近車両5側の発信装置13は、接近車両5の例えばヘッドランプ内に配設される。この発信装置13は、上記車両接近通知情報として、無線波11の伝搬距離に応じて自車両3側での無線波11の受信強度が減衰する事を考慮して接近車両5の自車両3への接近距離情報として所定の一定の発信強度を持たせると共に、接近車両5側の車速監視装置9により検出された接近車両5の車速情報及び予め接近車両5側の所定の記憶装置に設定された接近車両5の車種情報(例えば接近車両5が自動二輪車の場合は自動二輪車である旨の情報)を乗せて、無線波11を発信する。
【0023】
尚、無線波11の種類としては、他車両等の障害物に遮られても自車両3側に伝搬する様に回折性を有すると共に上記車両接近通知情報を乗せるのに適した電磁波(例えば光や電波)を用いる事が望ましい。
【0024】
自車両3側の受信装置19は、それぞれ異なる特定方向の受信指向特性を有し、それぞれその特定方向からの無線波11だけを受信する1つ以上の受信部を備えて構成される。この構成により、接近車両5からの無線波11がどの受信部により受信されたかに応じて接近車両5の存在方向を特定できる。ここでは例えば、受信装置19は、それぞれ自車両3の前方向の受信指向特性、後方向の受信指向特性、左方向の受信指向特性及び右方向の受信指向特性を有する前方受信部、後方受信部、左方受信部及び右方受信部を備えて構成される。
【0025】
自車両3側の警報発生装置23は、CPU21の制御により、接近車両5の接近状況に応じて警報音を段階的に変化させる様にして警報音を発生して接近車両5の接近状況を報知する。尚、警報音の変化のさせ方としては例えば、警報音の音量を変化させるか、又は周期的な警報音の場合はその周期を変化させる。即ち、接近車両5の自車両3への接近距離が短い程に又は接近車両5の自車両3への接近速度が速い程に、警報音の音量を変化させる場合は警報音の音量を増大させ、警報音の周期を変化させる場合は警報音の周期を短く(速く)する。
【0026】
自車両3側の撮像装置25は、それぞれ受信装置19の各受信部の受信方向と同方向を撮像する1つ以上の撮像部を備えて構成される。即ちここでは、撮像装置25は、それぞれ受信装置19の前方受信部、後方受信部、左方受信部及び右方受信部の各受信方向と同方向(即ちそれぞれ自車両3の右方、後方、左方及び右方)を撮像する前方撮像部、後方撮像部、左方撮像部及び右方撮像部とを備えて構成される。
【0027】
自車両3側の画像合成装置29は、CPU21の制御により、接近車両5からの無線波11に乗せられた接近車両5の車種情報に基づいて接近車両5の疑似画像を作成し、作成した疑似画像を表示装置27に表示された撮像画像上に合成表示する。
【0028】
尚、接近車両5の疑似画像を作成する際には、接近車両5が実際に撮像画像に映る大きさよりも大きめに接近車両5の疑似画像を作成してもよい。これにより、視覚的に強調して接近車両5の接近状況を報知できる。
【0029】
尚、接近車両5の疑似画像を撮像画像上に合成表示する際には、接近車両5の接近状況に応じて接近車両5の疑似画像を段階的に変化させて(例えば接近車両5の接近距離が短い程に又は/及び接近車両5の接近速度が速い程に接近車両5の疑似画像を拡大変化させて)、接近車両5の疑似画像を撮像画像上に合成表示してもよい。これにより、接近車両5の疑似画像の変化に応じて接近車両5の接近状況をより詳細に報知できる。
【0030】
尚、接近車両5の車種情報に基づいて接近車両5の疑似画像を作成する手法としては例えば、接近車両5の車種情報として接近車両5の疑似画像情報を乗せておき、その接近車両5の疑似画像を用いてもよく、又は、画像合成装置29側に予め各車種用の接近車両5の疑似画像を用意しておき、用意した接近車両5の疑似画像の中から接近車両5の車種情報と適合するものを選択してもよい。
【0031】
自車両3側のCPU21は、受信装置19により接近車両5からの無線波11が受信された場合に、その無線波11に乗せられた車両接近通知情報に基づいて、接近車両5の接近状況として、▲1▼接近車両5の自車両3への接近距離、▲2▼接近車両5の存在方向、▲3▼接近車両5の接近速度及び▲4▼接近車両5の車種情報を検出すると共に、▲5▼上記▲1▼の検出結果に基づいて接近車両5が自車両3の所定距離内に接近した事を検出した際には、各要素23,25,27,29を制御して上記▲1▼〜▲4▼の検出結果を視覚的及び聴覚的に報知する。
【0032】
尚、ここでは、接近車両5側から発信される無線波11の受信可能範囲は接近車両5から例えば上記所定距離内の範囲に設定されており、上記▲5▼の検出では、受信装置19により接近車両5からの無線波11が受信される事をもって接近車両5が自車両3の上記所定距離内に接近した事が検出される。
【0033】
上記▲1▼の検出では、CPU21は、自車両3側の受信装置19での無線波11の受信強度が接近車両5側の発信装置13での無線波11の発信強度と比べてどの程度減衰しているかに応じて、接近車両5の自車両3への接近距離を検出する。ここでは例えば、CPU21は、接近車両5側の発信装置13での無線波11の発信強度に対する自車両3側の受信装置19での無線波11の受信強度の減衰度と接近車両5の自車両3への接近距離との対応表又は対応式に従って、受信装置19での無線波11の受信強度から接近車両5の自車両3への接近距離を検出する。
【0034】
上記▲2▼の検出では、CPU21は、接近車両5からの無線波11が受信装置19のどの受信部により受信されたかに応じて接近車両5の存在方向を検出する。即ち、CPU21は、受信装置19の前方受信部(後方受信部、左方受信部又は右方受信部)により無線波11が受信された際には、接近車両5の存在方向が自車両3の前方(後方、左方又は右方)である事を検出する。
【0035】
上記▲3▼の検出では、CPU21は、▲6▼受信装置19での無線波11の受信強度の増/減変化に応じて接近車両5が自車両3に対して接近するのか/遠ざかるのかを検出すると共に、▲7▼無線波11に乗せられた接近車両5の車速情報に基づいて接近車両5の車速を検出し、上記▲2▼▲6▼▲7▼の各検出結果及び自車両3側の車速監視装置17により検出される自車両3の車速に基づいて、接近車両5の接近速度として例えば接近車両5の自車両3に対する相対速度を検出する。
【0036】
上記▲5▼の制御及び報知では、CPU21は、警報発生装置23を制御して、上記▲1▼▲3▼の各検出の検出結果に基づいて前述の様に警報音を段階的に発生させる。これにより、接近車両5の接近状況として上記▲1▼▲3▼の検出結果が聴覚的に報知される。これに併行して、CPU21は、表示装置27を制御して、撮像装置25の各方向の撮像画像のうちの上記▲2▼の検出結果と同方向の撮像画像を表示装置27に表示させると共に、画像合成装置29を制御して、上記▲4▼の検出の検出結果に基づいて前述の様に接近車両5の疑似画像を作成させ、作成させた接近車両5の疑似画像を表示装置27に表示された撮像画像上に合成表示させる(即ち表示装置27に表示された接近車両5の存在方向の撮像画像上に接近車両5を疑似的に表示させる)。これにより、接近車両5の接近状況として上記▲1▼〜▲4▼の検出結果が視覚的に報知される。尚、ここでは、接近車両5の疑似画像の表示起点により接近車両5が自車両3の所定距離内に接近した事が報知される。特に前述の様に接近車両5の接近距離及び/又は接近車両5の接近速度に応じて接近車両5の疑似画像が段階的に変化された場合は、その疑似画像の変化に応じて接近車両5の接近距離及び/又は接近車両5の接近速度が報知される。又、接近車両5の疑似画像と共に接近車両5の存在方向の撮像画像が表示される事により接近車両5の存在方向が報知される。
【0037】
次に図2及び図3に基づいて接近車両検出装置1の動作を説明する。図2は、接近車両検出装置1の接近車両5側の構成要素の動作を説明するフローチャートである。図3は、接近車両検出装置1の自車両3側の構成要素の動作を説明するフローチャートである。
【0038】
接近車両5(例えば自動二輪車)側では、図2の様に、ステップS1で、車速監視装置9により接近車両5の車速が検出される。そして、ステップS2で、車両接近通知情報として、接近車両5の自車両3への接近距離情報として所定の一定の発信強度が持たされると共にステップS1の検出結果(接近車両5の車速情報)及び予め接近車両5側に設定された接近車両5の車種情報(ここでは自動二輪車である旨の情報)が乗せられて、無線波11が発信される。そして、これらステップS1及びS2が繰り返される。
【0039】
自車両3側では、図3の様に、ステップT1で、撮像装置25により自車両3の周辺(ここでは自車両3の前後左右の各方向)が撮像される。そして、ステップT2で、受信装置19により接近車両5からの無線波11が受信されない場合は、ステップT3に進み、ステップT1で撮像された撮像画像だけが表示装置27に表示される一方、受信装置19により接近車両5からの無線波11が受信された場合(即ち接近車両5が自車両3の所定距離内に接近した事が検出された場合)は、ステップT4〜T7の処理が行われて、接近車両5の接近情報が警報発生装置23及び表示装置27を介して報知される。
【0040】
即ち、ステップT2で、受信装置19により接近車両5からの無線波11が受信された場合は、ステップT4で、CPU21により、ステップT2で受信された無線波11に乗せられた車両接近通知情報及び車速監視装置17により検出された自車両3の車速情報に基づいて、前述の様に接近車両5の自車両3への接近距離、接近車両5の存在方向(例えば自車両3の前方方向)、接近車両5の接近速度及び接近車両5の車種情報(ここでは自動二輪車である旨の情報)が検出される。
【0041】
そして、ステップT5で、警報発生装置23により、ステップT4で検出された接近車両5の接近距離及び接近車両5の接近速度に応じて、前述の様に警報音が段階的に発生される。これにより接近車両5の接近状況が聴覚的に報知される。
【0042】
そして、ステップT5に併行して、ステップT6で、画像合成装置29により、ステップT4で検出された接近車両5の車種情報に基づいて、前述の様に接近車両5の疑似画像(ここでは自動二輪車の疑似画像)が作成される。そして、ステップT7で、撮像装置25の各方向(自車両3の前後左右の各方向)の撮像画像のうちのステップT4で検出された接近車両5の存在方向と同方向(即ち自車両3の前方方向)の撮像画像が表示装置27に表示されると共に、画像合成装置29により、ステップT6で作成された接近車両5の疑似画像(即ち自動二輪車の疑似画像)が表示装置27に表示された撮像画像上に合成表示される(即ち表示装置27に表示された自車両3の前方の撮像画像上に自動二輪車が疑似的に表示される)。これにより接近車両5の接近状況が視覚的に報知される。
【0043】
そして、これらステップT1〜T7が繰り返される。
【0044】
以上のように構成された接近車両検出装置1によれば、接近車両5側に発信装置13が備えられ、自車両3側では、接近車両5側の発信装置13から発信される無線波11が受信され、該無線波11に乗せられた車両接近通知情報に基づいて接近車両5の接近情報が検出される為、接近車両5が他車両の陰に隠れている場合や、接近車両5が比較的小さくて反射波を得難いものである場合でも、確実に接近車両5の接近状況を検出できる。
【0045】
これにより、右左折時の後方確認時に、自車両3の後続車両間をすり抜けてくる接近車両5(例えば自動二輪車又は自転車)の接近状況を適切に把握でき、安全に右左折できる様になる。又、車線変更時の後方確認時に、見落とし易い自動二輪車等の接近車両5の接近状況を適切に把握でき、安全に車線変更できる様になる。又、交差点進入時の左右確認時に、見落とし易く距離感も把握し難い自動二輪車等の接近車両5の接近状況を適切に把握でき、安全に交差点を通過できる様になる。又、右折時の対向直進車の確認時に、対向直進車の陰に隠れた接近車両5を適切に把握でき、安全に右折できる様になる。
【0046】
又、接近車両5は自動二輪車又は自転車である為、特に他車両の陰に隠れる事が多く反射波を得難い自動二輪車又は自転車を確実に検出できる。
【0047】
又、接近車両5の接近距離が接近車両5側の発信装置13から発信される無線波11の強度(受信強度)により通知される為、簡単な手法で且つ確実に、接近車両5の接近距離を接近車両5側から自車両3側に通知できる。
【0048】
又、接近車両5の車速情報が接近車両5側の発信装置13から発信される無線波11に乗せられて通知される為、簡単な手法で且つ確実に、接近車両5の接近速度を接近車両5側から自車両3側に通知できる。
【0049】
又、自車両3側の受信装置19は、それぞれ異なる特定方向の受信指向特性を有し、それぞれその特定方向からの無線波11だけを受信する1つ以上の受信部を備える為、接近車両5からの無線波11がどの受信部により受信されたかに応じて接近車両5の存在方向(接近車両5の存在する方向)を適切に検出できる。
【0050】
又、自車両3側のCPU21の検出結果(即ち接近車両5の接近状況)が音により報知される為、聴覚的に接近車両5の接近状況を報知できる。
【0051】
又、自車両3側のCPU21の検出結果に応じて音が段階的に変化される為、音の変化に応じて接近車両5の接近状況をより詳細に報知できる。
【0052】
又、自車両3側のCPU21の検出結果(即ち接近車両5の接近状況)に応じて、表示装置27に表示された接近車両5の存在方向の撮像画像上に接近車両5の疑似画像が合成表示される為、視覚的に接近車両5の接近状況を報知できる。特に、接近車両5の疑似画像の表示起点により接近車両5が自車両3の所定距離内に接近した事を視覚的に報知できる。又、接近車両5の疑似画像と共に接近車両5の存在方向の撮像画像が表示される事により接近車両5の存在方向を視覚的に報知できる。
【0053】
又、接近車両5からの無線波11に乗せられた接近車両5の車種情報に基づいて接近車両5の疑似画像が作成される為、撮像画像上に実際の接近車両5に似た疑似画像を表示できて、視覚的に現実感を持たせて接近車両5の接近状況を報知できる。
【0054】
又、接近車両5側の発信装置13は接近車両5のヘッドランプ内に配設される為、雨等による浸水から発信装置13を保護でき、発信装置13の盗難を防止でき、発信装置13により乗員の視界が遮られる事を防止できる。
【0055】
<変形例1>
上記の実施の形態では、音として警報音により接近車両5の接近状況が報知される場合で説明したが、警報音の代わりに、音声により言語的に接近車両5の接近状況を報知しても構わない。この様にすれば、接近車両5の接近状況をより詳細に報知できる。
【0056】
<変形例2>
上記の実施の形態では、接近車両5の接近距離が接近車両5側の発信装置13から発信される無線波11の強度(受信強度)により通知される場合で説明したが、無線波11の強度を用いる代わりに、接近車両5側に更に、接近車両5の位置を検出する自車位置検出装置(例えばGPS)を備えさせ、接近車両5側の発信装置13により、車両接近通知情報として接近車両5側の自車位置検出装置の検出結果(接近車両5の位置情報)を乗せて無線波11を発信させ、自車両3側に更に、自車両3の位置を検出する自車位置検出装置(例えばGPS)を備えさせ、自車両3側のCPU21により、自車両3側の自車位置検出装置の検出結果(即ち自車両3の位置情報)と接近車両5からの接近車両5の位置情報とに基づいて、接近車両5の自車両3への接近距離を検出させても構わない。この様にすれば、接近車両5の自車両3への接近距離をより正確に検出できる。
【0057】
<変形例3>
上記の実施の形態では、自車両3側の受信装置19が、それぞれ異なる特定方向の受信指向特性を有し、それぞれその特定方向からの無線波11だけを受信する1つ以上の受信部を備えて構成される事により接近車両5の存在方向が検出される場合で説明したが、その様に受信装置19を構成する代わりに、接近車両5側に更に、接近車両5の位置を検出する自車位置検出装置(例えばGPS)を備えさせ、接近車両5側の発信装置13により、車両接近通知情報として接近車両5側の自車位置検出装置の検出結果(接近車両5の位置情報)を乗せて無線波11を発信させ、自車両3側に更に、自車両3の位置を検出する自車位置検出装置(例えばGPS)を備えさせ、自車両3側のCPU21により、自車両3側の自車位置検出装置の検出結果(即ち自車両3の位置情報)と接近車両5からの接近車両5の位置情報とに基づいて、接近車両の存在方向を検出させても構わない。この様にすれば、接近車両5の存在方向をより正確に検出できる。尚、この様にした場合は、自車両3側の受信装置19には受信指向特性は要求されない。
【0058】
<変形例4>
上記の実施の形態に於いて、自車両3側に更に、接近車両5の接近状況に応じて自車両3のドアの開扉を制止する開扉制止装置(開扉制止手段)を備えても構わない。より詳細には、例えば接近車両5が自車両3の所定距離内に接近した場合に自車両3のドアを強制的にロックしてドアの開扉を禁止してもよく、又は、接近車両5の自車両3への接近距離が短い程に又は接近車両5の自車両3への接近速度が速い程にドアの開扉動作に大きな負荷を与えてドアを開扉し難くしてもよい。
【0059】
その際のドアの開扉を制止する仕組みとしては例えば、ドアが電動式スライドドアの場合は、ドアを開閉する電動モータ等の電動アクチュエータを制御する事により、又は、ドアのロック機構が電動ロック機構の場合は、電動ロック機構のロック用の電動モータ等の電動アクチュエータを制御する事により、接近車両5の接近状況に応じてドアの開扉を制止すればよい。
【0060】
この様にすれば、接近車両5の接近状況に応じて自車両3のドアの開扉が制止される為、開扉されたドアに接近車両5が追突する事を防止できる他に、接近車両5の接近時に誤ってドアから乗員が飛び出す事を防止できる。
【0061】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、接近車両側に発信手段が備えられ、自車両側では、接近車両側の発信手段から発信される無線波が受信され、該無線波に乗せられた車両接近通知情報に基づいて接近車両の接近情報が検出される為、接近車両が他車両の陰に隠れている場合や、接近車両が比較的小さくて反射波を得難いものである場合でも、確実に接近車両の接近状況を検出できる。
【0062】
請求項2に記載の発明によれば、前記接近車両は自動二輪車又は自転車である為、特に他車両の陰に隠れる事が多く反射波を得難い自動二輪車又は自転車を確実に検出できる。
【0063】
請求項3に記載の発明によれば、接近車両の接近距離が接近車両側の発信手段から発信される無線波の強度(受信強度)により通知される為、簡単な手法で且つ確実に、接近車両の接近距離を接近車両側から自車両側に通知できる。
【0064】
請求項4に記載の発明によれば、接近車両側及び自車両側にそれぞれ自車位置検出手段が備えられ、自車両側では、接近車両側の発信手段から発信される無線波に乗せられた接近車両側の自車位置検出手段の検出結果と自車両側の自車位置検出手段の検出結果とに基づいて接近車両の自車両への接近距離及び/又は前記接近車両の存在方向が検出される為、接近車両の自車両への接近距離及び/又は接近車両の存在方向を正確に検出できる。
【0065】
請求項5に記載の発明によれば、接近車両の車速情報が接近車両側の発信手段から発信される無線波に乗せられて通知される為、簡単な手法で且つ確実に、接近車両の接近速度を接近車両側から自車両側に通知できる。
【0066】
請求項6に記載の発明によれば、自車両側の受信手段は、それぞれ異なる特定方向の受信指向特性を有し、それぞれその特定方向からの無線波だけを受信する1つ以上の受信部を備える為、接近車両からの無線波がどの受信部により受信されたかに応じて接近車両の存在方向を適切に検出できる。
【0067】
請求項7に記載の発明によれば、自車両側の検出手段の検出結果(即ち接近車両の接近状況)が音により報知される為、聴覚的に接近車両の接近状況を報知できる。
【0068】
請求項8に記載の発明によれば、自車両側の検出手段の検出結果に応じて音が段階的に変化される為、音の変化に応じて接近車両の接近状況をより詳細に報知できる。
【0069】
請求項9に記載の発明によれば、自車両側の検出手段の検出結果(即ち接近車両の接近状況)に応じて、表示手段に表示された接近車両の存在方向の撮像画像上に接近車両の疑似画像が合成表示される為、視覚的に接近車両の接近状況を報知できる。
【0070】
請求項10に記載の発明によれば、接近車両からの無線波に乗せられた接近車両の車種情報に基づいて接近車両の疑似画像が作成される為、撮像画像上に実際の接近車両に似た疑似画像を表示できて、視覚的に現実感を持たせて接近車両の接近状況を報知できる。
【0071】
請求項11に記載の発明によれば、接近車両が実際に撮像画像に映る大きさよりも大きめに接近車両の疑似画像が作成される為、強調して接近車両の接近状況を報知できる。
【0072】
請求項12に記載の発明によれば、接近車両の接近状況に応じて自車両のドアの開扉が制止される為、開扉されたドアに接近車両が追突する事を防止できる他に、接近車両の接近時に誤ってドアから乗員が飛び出す事を防止できる。
【0073】
請求項13に記載の発明によれば、接近車両側の発信手段は接近車両のヘッドランプ内に配設される為、雨等による浸水から発信手段を保護でき、発信手段の盗難を防止でき、発信手段により乗員の視界が遮られる事を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る接近車両検出装置の構成概略図である。
【図2】図1の接近車両検出装置に於ける接近車両側の構成要素の動作を説明するフローチャートである。
【図3】図1の接近車両検出装置に於ける自車両側の構成要素の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 接近車両検出装置
3 自車両
5 接近車両
11 無線波
13 発信装置
19 受信装置
21 CPU
23 警報発生装置
25 撮像装置
27 表示装置
29 画像合成装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、自車両への接近車両を検出する接近車両検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の接近車両検出装置としては、自車両側にレーダー装置を備えさせ、そのレーダー装置からレーダー波を発信させて、接近車両で反射されて戻ってくるレーダー波に基づいて接近車両を検出させるもの(特許文献1及び2)や、自車両側に撮像手段を備えさせ、その撮像手段の撮像画像から画像処理により接近車両を検出させるもの(特許文献3)が知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−341598号公報
【特許文献2】
特開2000−338237号公報
【特許文献3】
特開2000−251198号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1及び2では、レーダー波の反射波に基づいて接近車両を検出する為、接近車両が自動車やトラックの様な或る程度大きいものである場合は、確実に接近車両を検出できるが、接近車両が自動二輪車や自転車の様な比較的小さて反射波を得難いものである場合や、接近車両が他車両の陰に隠れている場合は、接近車両を検出できない場合があるという欠点がある。
【0005】
又、上記特許文献3では、撮像画像に基づいて接近車両を検出する為、接近車両が他車両の陰に隠れて撮像画像に映らない場合は、接近車両を検出できない場合があるという欠点がある。
【0006】
そこで、この発明の課題は、接近車両が他車両の陰に隠れている場合や、接近車両が比較的小さくて反射波を得難いものである場合でも、確実に接近車両を検出できる接近車両検出装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためには、請求項1に記載の発明は、自車両への接近車両を検出する接近車両検出装置であって、前記接近車両側に、前記接近車両の接近を通知する車両接近通知情報を乗せた無線波を発信する発信手段を備え、前記自車両側に、前記接近車両からの前記無線波を受信する受信手段と、該受信手段により受信された前記無線波に乗せられた前記車両接近通知情報に基づいて前記接近車両の前記自車両への接近状況を検出する検出手段と、該検出手段の検出結果を報知する報知手段とを備えるものである。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記接近車両は、自動二輪車又は自転車であるものである。
【0009】
請求項3に記載の発明は、前記接近車両側の前記発信手段は、前記車両接近通知情報として所定の一定の発信強度を持たせて前記無線波を発信し、前記自車両側の前記検出手段は、前記接近車両の接近状況として、前記接近車両からの前記無線波の受信強度に基づいて、前記接近車両の前記自車両への接近距離を検出するものである。
【0010】
請求項4に記載の発明は、前記接近車両側に更に、前記接近車両の位置を検出する自車位置検出手段を備え、前記接近車両側の前記発信手段は、前記車両接近通知情報として前記接近車両側の前記自車位置検出手段の検出結果を乗せて前記無線波を発信し、前記自車両側に更に、前記自車両の位置を検出する自車位置検出手段を備え、前記自車両側の前記検出手段は、前記自車両側の前記自車位置検出手段の検出結果と前記接近車両からの前記無線波に乗せられた前記接近車両側の前記自車位置検出手段の検出結果とに基づいて前記接近車両の前記自車両への接近距離及び/又は前記接近車両の存在方向を検出するものである。
【0011】
請求項5に記載の発明は、前記接近車両側の前記発信手段は、前記車両接近通知情報として前記接近車両の車速情報を乗せて前記無線波を発信し、前記自車両側の前記検出手段は、前記接近車両の接近状況として、前記接近車両からの前記無線波に乗せられた前記接近車両の車速情報に基づいて前記接近車両の接近速度を検出するものである。
【0012】
請求項6に記載の発明は、前記自車両側の前記受信手段は、それぞれ異なる特定方向の受信指向特性を有し、それぞれその特定方向からの前記無線波だけを受信する1つ以上の受信部を備え、前記自車両側の前記検出手段は、前記接近車両の接近状況として、前記接近車両からの無線波がどの前記受信部により受信されたかに応じて前記接近車両の存在方向を検出するものである。
【0013】
請求項7に記載の発明は、前記自車両側の前記報知手段は、前記自車両側の前記検出手段の検出結果を音で報知するものである。
【0014】
請求項8に記載の発明は、前記自車両側の前記報知手段は、前記自車両側の前記検出手段の検出結果に応じて前記音を段階的に変化させるものである。
【0015】
請求項9に記載の発明は、前記自車両側の前記報知手段は、前記自車両の周辺を撮像する撮像手段と、該撮像手段の撮像画像を表示する表示手段と、前記自車両側の前記検出手段の検出結果に応じて、前記表示手段に表示された前記接近車両の存在方向の前記撮像画像上に前記接近車両の疑似画像を合成表示する画像合成手段とを備えるものである。
【0016】
請求項10に記載の発明は、前記接近車両側の前記発信手段は、前記車両接近通知情報として前記接近車両の車種情報を乗せて前記無線波を発信し、前記自車両側の前記画像合成手段は、前記接近車両からの前記無線波に乗せられた前記接近車両の車種情報に基づいて前記接近車両の疑似画像を作成して、該接近車両の疑似画像を前記撮像手段の撮像画像上に合成表示するものである。
【0017】
請求項11に記載の発明は、前記自車両側の前記画像合成手段は、前記接近車両が実際に前記撮像手段の撮像画像に映る大きさよりも大きめに前記接近車両の疑似画像を作成するものである。
【0018】
請求項12に記載の発明は、前記自車両側に更に、前記接近車両の接近状況に応じて前記自車両のドアの開扉を制止する開扉制止手段を備えるものである。
【0019】
請求項13に記載の発明は、前記接近車両側の前記発信手段は、前記接近車両のヘッドランプ内に配設されるものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
<実施の形態>
図1は、本発明の実施の形態に係る接近車両検出装置の構成概略図である。
【0021】
この実施の形態に係る接近車両検出装置1は、自車両3に接近する自動二輪車又は自転車等の接近車両5を検出するものであり、図1の様に、接近車両5側に、接近車両5の車速を監視する車速監視装置9と、接近車両5の接近を通知する車両接近通知情報を乗せた無線波11を発信する発信装置(発信手段)13とを備えると共に、自車両3側に、自車両3の車速を監視する車速監視装置17と、接近車両5からの無線波11を受信する受信装置(受信手段)19と、受信装置19により受信された無線波11に乗せられた車両接近通知情報に基づいて接近車両5の自車両3への接近状況を検出するCPU(検出手段)21と、CPU21により検出された接近車両5の接近状況を音(ここでは警報音)で報知する警報発生装置(報知手段)23と、自車両3の周辺を撮像する撮像装置(撮像手段)25と、撮像装置25の撮像画像を表示する表示装置(表示手段)27と、CPU21により検出された接近車両5の接近状況に応じて、撮像装置25に表示された撮像画像上に接近車両5の疑似画像を合成表示する画像合成装置(画像合成手段)29とを備えて構成される。
【0022】
接近車両5側の発信装置13は、接近車両5の例えばヘッドランプ内に配設される。この発信装置13は、上記車両接近通知情報として、無線波11の伝搬距離に応じて自車両3側での無線波11の受信強度が減衰する事を考慮して接近車両5の自車両3への接近距離情報として所定の一定の発信強度を持たせると共に、接近車両5側の車速監視装置9により検出された接近車両5の車速情報及び予め接近車両5側の所定の記憶装置に設定された接近車両5の車種情報(例えば接近車両5が自動二輪車の場合は自動二輪車である旨の情報)を乗せて、無線波11を発信する。
【0023】
尚、無線波11の種類としては、他車両等の障害物に遮られても自車両3側に伝搬する様に回折性を有すると共に上記車両接近通知情報を乗せるのに適した電磁波(例えば光や電波)を用いる事が望ましい。
【0024】
自車両3側の受信装置19は、それぞれ異なる特定方向の受信指向特性を有し、それぞれその特定方向からの無線波11だけを受信する1つ以上の受信部を備えて構成される。この構成により、接近車両5からの無線波11がどの受信部により受信されたかに応じて接近車両5の存在方向を特定できる。ここでは例えば、受信装置19は、それぞれ自車両3の前方向の受信指向特性、後方向の受信指向特性、左方向の受信指向特性及び右方向の受信指向特性を有する前方受信部、後方受信部、左方受信部及び右方受信部を備えて構成される。
【0025】
自車両3側の警報発生装置23は、CPU21の制御により、接近車両5の接近状況に応じて警報音を段階的に変化させる様にして警報音を発生して接近車両5の接近状況を報知する。尚、警報音の変化のさせ方としては例えば、警報音の音量を変化させるか、又は周期的な警報音の場合はその周期を変化させる。即ち、接近車両5の自車両3への接近距離が短い程に又は接近車両5の自車両3への接近速度が速い程に、警報音の音量を変化させる場合は警報音の音量を増大させ、警報音の周期を変化させる場合は警報音の周期を短く(速く)する。
【0026】
自車両3側の撮像装置25は、それぞれ受信装置19の各受信部の受信方向と同方向を撮像する1つ以上の撮像部を備えて構成される。即ちここでは、撮像装置25は、それぞれ受信装置19の前方受信部、後方受信部、左方受信部及び右方受信部の各受信方向と同方向(即ちそれぞれ自車両3の右方、後方、左方及び右方)を撮像する前方撮像部、後方撮像部、左方撮像部及び右方撮像部とを備えて構成される。
【0027】
自車両3側の画像合成装置29は、CPU21の制御により、接近車両5からの無線波11に乗せられた接近車両5の車種情報に基づいて接近車両5の疑似画像を作成し、作成した疑似画像を表示装置27に表示された撮像画像上に合成表示する。
【0028】
尚、接近車両5の疑似画像を作成する際には、接近車両5が実際に撮像画像に映る大きさよりも大きめに接近車両5の疑似画像を作成してもよい。これにより、視覚的に強調して接近車両5の接近状況を報知できる。
【0029】
尚、接近車両5の疑似画像を撮像画像上に合成表示する際には、接近車両5の接近状況に応じて接近車両5の疑似画像を段階的に変化させて(例えば接近車両5の接近距離が短い程に又は/及び接近車両5の接近速度が速い程に接近車両5の疑似画像を拡大変化させて)、接近車両5の疑似画像を撮像画像上に合成表示してもよい。これにより、接近車両5の疑似画像の変化に応じて接近車両5の接近状況をより詳細に報知できる。
【0030】
尚、接近車両5の車種情報に基づいて接近車両5の疑似画像を作成する手法としては例えば、接近車両5の車種情報として接近車両5の疑似画像情報を乗せておき、その接近車両5の疑似画像を用いてもよく、又は、画像合成装置29側に予め各車種用の接近車両5の疑似画像を用意しておき、用意した接近車両5の疑似画像の中から接近車両5の車種情報と適合するものを選択してもよい。
【0031】
自車両3側のCPU21は、受信装置19により接近車両5からの無線波11が受信された場合に、その無線波11に乗せられた車両接近通知情報に基づいて、接近車両5の接近状況として、▲1▼接近車両5の自車両3への接近距離、▲2▼接近車両5の存在方向、▲3▼接近車両5の接近速度及び▲4▼接近車両5の車種情報を検出すると共に、▲5▼上記▲1▼の検出結果に基づいて接近車両5が自車両3の所定距離内に接近した事を検出した際には、各要素23,25,27,29を制御して上記▲1▼〜▲4▼の検出結果を視覚的及び聴覚的に報知する。
【0032】
尚、ここでは、接近車両5側から発信される無線波11の受信可能範囲は接近車両5から例えば上記所定距離内の範囲に設定されており、上記▲5▼の検出では、受信装置19により接近車両5からの無線波11が受信される事をもって接近車両5が自車両3の上記所定距離内に接近した事が検出される。
【0033】
上記▲1▼の検出では、CPU21は、自車両3側の受信装置19での無線波11の受信強度が接近車両5側の発信装置13での無線波11の発信強度と比べてどの程度減衰しているかに応じて、接近車両5の自車両3への接近距離を検出する。ここでは例えば、CPU21は、接近車両5側の発信装置13での無線波11の発信強度に対する自車両3側の受信装置19での無線波11の受信強度の減衰度と接近車両5の自車両3への接近距離との対応表又は対応式に従って、受信装置19での無線波11の受信強度から接近車両5の自車両3への接近距離を検出する。
【0034】
上記▲2▼の検出では、CPU21は、接近車両5からの無線波11が受信装置19のどの受信部により受信されたかに応じて接近車両5の存在方向を検出する。即ち、CPU21は、受信装置19の前方受信部(後方受信部、左方受信部又は右方受信部)により無線波11が受信された際には、接近車両5の存在方向が自車両3の前方(後方、左方又は右方)である事を検出する。
【0035】
上記▲3▼の検出では、CPU21は、▲6▼受信装置19での無線波11の受信強度の増/減変化に応じて接近車両5が自車両3に対して接近するのか/遠ざかるのかを検出すると共に、▲7▼無線波11に乗せられた接近車両5の車速情報に基づいて接近車両5の車速を検出し、上記▲2▼▲6▼▲7▼の各検出結果及び自車両3側の車速監視装置17により検出される自車両3の車速に基づいて、接近車両5の接近速度として例えば接近車両5の自車両3に対する相対速度を検出する。
【0036】
上記▲5▼の制御及び報知では、CPU21は、警報発生装置23を制御して、上記▲1▼▲3▼の各検出の検出結果に基づいて前述の様に警報音を段階的に発生させる。これにより、接近車両5の接近状況として上記▲1▼▲3▼の検出結果が聴覚的に報知される。これに併行して、CPU21は、表示装置27を制御して、撮像装置25の各方向の撮像画像のうちの上記▲2▼の検出結果と同方向の撮像画像を表示装置27に表示させると共に、画像合成装置29を制御して、上記▲4▼の検出の検出結果に基づいて前述の様に接近車両5の疑似画像を作成させ、作成させた接近車両5の疑似画像を表示装置27に表示された撮像画像上に合成表示させる(即ち表示装置27に表示された接近車両5の存在方向の撮像画像上に接近車両5を疑似的に表示させる)。これにより、接近車両5の接近状況として上記▲1▼〜▲4▼の検出結果が視覚的に報知される。尚、ここでは、接近車両5の疑似画像の表示起点により接近車両5が自車両3の所定距離内に接近した事が報知される。特に前述の様に接近車両5の接近距離及び/又は接近車両5の接近速度に応じて接近車両5の疑似画像が段階的に変化された場合は、その疑似画像の変化に応じて接近車両5の接近距離及び/又は接近車両5の接近速度が報知される。又、接近車両5の疑似画像と共に接近車両5の存在方向の撮像画像が表示される事により接近車両5の存在方向が報知される。
【0037】
次に図2及び図3に基づいて接近車両検出装置1の動作を説明する。図2は、接近車両検出装置1の接近車両5側の構成要素の動作を説明するフローチャートである。図3は、接近車両検出装置1の自車両3側の構成要素の動作を説明するフローチャートである。
【0038】
接近車両5(例えば自動二輪車)側では、図2の様に、ステップS1で、車速監視装置9により接近車両5の車速が検出される。そして、ステップS2で、車両接近通知情報として、接近車両5の自車両3への接近距離情報として所定の一定の発信強度が持たされると共にステップS1の検出結果(接近車両5の車速情報)及び予め接近車両5側に設定された接近車両5の車種情報(ここでは自動二輪車である旨の情報)が乗せられて、無線波11が発信される。そして、これらステップS1及びS2が繰り返される。
【0039】
自車両3側では、図3の様に、ステップT1で、撮像装置25により自車両3の周辺(ここでは自車両3の前後左右の各方向)が撮像される。そして、ステップT2で、受信装置19により接近車両5からの無線波11が受信されない場合は、ステップT3に進み、ステップT1で撮像された撮像画像だけが表示装置27に表示される一方、受信装置19により接近車両5からの無線波11が受信された場合(即ち接近車両5が自車両3の所定距離内に接近した事が検出された場合)は、ステップT4〜T7の処理が行われて、接近車両5の接近情報が警報発生装置23及び表示装置27を介して報知される。
【0040】
即ち、ステップT2で、受信装置19により接近車両5からの無線波11が受信された場合は、ステップT4で、CPU21により、ステップT2で受信された無線波11に乗せられた車両接近通知情報及び車速監視装置17により検出された自車両3の車速情報に基づいて、前述の様に接近車両5の自車両3への接近距離、接近車両5の存在方向(例えば自車両3の前方方向)、接近車両5の接近速度及び接近車両5の車種情報(ここでは自動二輪車である旨の情報)が検出される。
【0041】
そして、ステップT5で、警報発生装置23により、ステップT4で検出された接近車両5の接近距離及び接近車両5の接近速度に応じて、前述の様に警報音が段階的に発生される。これにより接近車両5の接近状況が聴覚的に報知される。
【0042】
そして、ステップT5に併行して、ステップT6で、画像合成装置29により、ステップT4で検出された接近車両5の車種情報に基づいて、前述の様に接近車両5の疑似画像(ここでは自動二輪車の疑似画像)が作成される。そして、ステップT7で、撮像装置25の各方向(自車両3の前後左右の各方向)の撮像画像のうちのステップT4で検出された接近車両5の存在方向と同方向(即ち自車両3の前方方向)の撮像画像が表示装置27に表示されると共に、画像合成装置29により、ステップT6で作成された接近車両5の疑似画像(即ち自動二輪車の疑似画像)が表示装置27に表示された撮像画像上に合成表示される(即ち表示装置27に表示された自車両3の前方の撮像画像上に自動二輪車が疑似的に表示される)。これにより接近車両5の接近状況が視覚的に報知される。
【0043】
そして、これらステップT1〜T7が繰り返される。
【0044】
以上のように構成された接近車両検出装置1によれば、接近車両5側に発信装置13が備えられ、自車両3側では、接近車両5側の発信装置13から発信される無線波11が受信され、該無線波11に乗せられた車両接近通知情報に基づいて接近車両5の接近情報が検出される為、接近車両5が他車両の陰に隠れている場合や、接近車両5が比較的小さくて反射波を得難いものである場合でも、確実に接近車両5の接近状況を検出できる。
【0045】
これにより、右左折時の後方確認時に、自車両3の後続車両間をすり抜けてくる接近車両5(例えば自動二輪車又は自転車)の接近状況を適切に把握でき、安全に右左折できる様になる。又、車線変更時の後方確認時に、見落とし易い自動二輪車等の接近車両5の接近状況を適切に把握でき、安全に車線変更できる様になる。又、交差点進入時の左右確認時に、見落とし易く距離感も把握し難い自動二輪車等の接近車両5の接近状況を適切に把握でき、安全に交差点を通過できる様になる。又、右折時の対向直進車の確認時に、対向直進車の陰に隠れた接近車両5を適切に把握でき、安全に右折できる様になる。
【0046】
又、接近車両5は自動二輪車又は自転車である為、特に他車両の陰に隠れる事が多く反射波を得難い自動二輪車又は自転車を確実に検出できる。
【0047】
又、接近車両5の接近距離が接近車両5側の発信装置13から発信される無線波11の強度(受信強度)により通知される為、簡単な手法で且つ確実に、接近車両5の接近距離を接近車両5側から自車両3側に通知できる。
【0048】
又、接近車両5の車速情報が接近車両5側の発信装置13から発信される無線波11に乗せられて通知される為、簡単な手法で且つ確実に、接近車両5の接近速度を接近車両5側から自車両3側に通知できる。
【0049】
又、自車両3側の受信装置19は、それぞれ異なる特定方向の受信指向特性を有し、それぞれその特定方向からの無線波11だけを受信する1つ以上の受信部を備える為、接近車両5からの無線波11がどの受信部により受信されたかに応じて接近車両5の存在方向(接近車両5の存在する方向)を適切に検出できる。
【0050】
又、自車両3側のCPU21の検出結果(即ち接近車両5の接近状況)が音により報知される為、聴覚的に接近車両5の接近状況を報知できる。
【0051】
又、自車両3側のCPU21の検出結果に応じて音が段階的に変化される為、音の変化に応じて接近車両5の接近状況をより詳細に報知できる。
【0052】
又、自車両3側のCPU21の検出結果(即ち接近車両5の接近状況)に応じて、表示装置27に表示された接近車両5の存在方向の撮像画像上に接近車両5の疑似画像が合成表示される為、視覚的に接近車両5の接近状況を報知できる。特に、接近車両5の疑似画像の表示起点により接近車両5が自車両3の所定距離内に接近した事を視覚的に報知できる。又、接近車両5の疑似画像と共に接近車両5の存在方向の撮像画像が表示される事により接近車両5の存在方向を視覚的に報知できる。
【0053】
又、接近車両5からの無線波11に乗せられた接近車両5の車種情報に基づいて接近車両5の疑似画像が作成される為、撮像画像上に実際の接近車両5に似た疑似画像を表示できて、視覚的に現実感を持たせて接近車両5の接近状況を報知できる。
【0054】
又、接近車両5側の発信装置13は接近車両5のヘッドランプ内に配設される為、雨等による浸水から発信装置13を保護でき、発信装置13の盗難を防止でき、発信装置13により乗員の視界が遮られる事を防止できる。
【0055】
<変形例1>
上記の実施の形態では、音として警報音により接近車両5の接近状況が報知される場合で説明したが、警報音の代わりに、音声により言語的に接近車両5の接近状況を報知しても構わない。この様にすれば、接近車両5の接近状況をより詳細に報知できる。
【0056】
<変形例2>
上記の実施の形態では、接近車両5の接近距離が接近車両5側の発信装置13から発信される無線波11の強度(受信強度)により通知される場合で説明したが、無線波11の強度を用いる代わりに、接近車両5側に更に、接近車両5の位置を検出する自車位置検出装置(例えばGPS)を備えさせ、接近車両5側の発信装置13により、車両接近通知情報として接近車両5側の自車位置検出装置の検出結果(接近車両5の位置情報)を乗せて無線波11を発信させ、自車両3側に更に、自車両3の位置を検出する自車位置検出装置(例えばGPS)を備えさせ、自車両3側のCPU21により、自車両3側の自車位置検出装置の検出結果(即ち自車両3の位置情報)と接近車両5からの接近車両5の位置情報とに基づいて、接近車両5の自車両3への接近距離を検出させても構わない。この様にすれば、接近車両5の自車両3への接近距離をより正確に検出できる。
【0057】
<変形例3>
上記の実施の形態では、自車両3側の受信装置19が、それぞれ異なる特定方向の受信指向特性を有し、それぞれその特定方向からの無線波11だけを受信する1つ以上の受信部を備えて構成される事により接近車両5の存在方向が検出される場合で説明したが、その様に受信装置19を構成する代わりに、接近車両5側に更に、接近車両5の位置を検出する自車位置検出装置(例えばGPS)を備えさせ、接近車両5側の発信装置13により、車両接近通知情報として接近車両5側の自車位置検出装置の検出結果(接近車両5の位置情報)を乗せて無線波11を発信させ、自車両3側に更に、自車両3の位置を検出する自車位置検出装置(例えばGPS)を備えさせ、自車両3側のCPU21により、自車両3側の自車位置検出装置の検出結果(即ち自車両3の位置情報)と接近車両5からの接近車両5の位置情報とに基づいて、接近車両の存在方向を検出させても構わない。この様にすれば、接近車両5の存在方向をより正確に検出できる。尚、この様にした場合は、自車両3側の受信装置19には受信指向特性は要求されない。
【0058】
<変形例4>
上記の実施の形態に於いて、自車両3側に更に、接近車両5の接近状況に応じて自車両3のドアの開扉を制止する開扉制止装置(開扉制止手段)を備えても構わない。より詳細には、例えば接近車両5が自車両3の所定距離内に接近した場合に自車両3のドアを強制的にロックしてドアの開扉を禁止してもよく、又は、接近車両5の自車両3への接近距離が短い程に又は接近車両5の自車両3への接近速度が速い程にドアの開扉動作に大きな負荷を与えてドアを開扉し難くしてもよい。
【0059】
その際のドアの開扉を制止する仕組みとしては例えば、ドアが電動式スライドドアの場合は、ドアを開閉する電動モータ等の電動アクチュエータを制御する事により、又は、ドアのロック機構が電動ロック機構の場合は、電動ロック機構のロック用の電動モータ等の電動アクチュエータを制御する事により、接近車両5の接近状況に応じてドアの開扉を制止すればよい。
【0060】
この様にすれば、接近車両5の接近状況に応じて自車両3のドアの開扉が制止される為、開扉されたドアに接近車両5が追突する事を防止できる他に、接近車両5の接近時に誤ってドアから乗員が飛び出す事を防止できる。
【0061】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、接近車両側に発信手段が備えられ、自車両側では、接近車両側の発信手段から発信される無線波が受信され、該無線波に乗せられた車両接近通知情報に基づいて接近車両の接近情報が検出される為、接近車両が他車両の陰に隠れている場合や、接近車両が比較的小さくて反射波を得難いものである場合でも、確実に接近車両の接近状況を検出できる。
【0062】
請求項2に記載の発明によれば、前記接近車両は自動二輪車又は自転車である為、特に他車両の陰に隠れる事が多く反射波を得難い自動二輪車又は自転車を確実に検出できる。
【0063】
請求項3に記載の発明によれば、接近車両の接近距離が接近車両側の発信手段から発信される無線波の強度(受信強度)により通知される為、簡単な手法で且つ確実に、接近車両の接近距離を接近車両側から自車両側に通知できる。
【0064】
請求項4に記載の発明によれば、接近車両側及び自車両側にそれぞれ自車位置検出手段が備えられ、自車両側では、接近車両側の発信手段から発信される無線波に乗せられた接近車両側の自車位置検出手段の検出結果と自車両側の自車位置検出手段の検出結果とに基づいて接近車両の自車両への接近距離及び/又は前記接近車両の存在方向が検出される為、接近車両の自車両への接近距離及び/又は接近車両の存在方向を正確に検出できる。
【0065】
請求項5に記載の発明によれば、接近車両の車速情報が接近車両側の発信手段から発信される無線波に乗せられて通知される為、簡単な手法で且つ確実に、接近車両の接近速度を接近車両側から自車両側に通知できる。
【0066】
請求項6に記載の発明によれば、自車両側の受信手段は、それぞれ異なる特定方向の受信指向特性を有し、それぞれその特定方向からの無線波だけを受信する1つ以上の受信部を備える為、接近車両からの無線波がどの受信部により受信されたかに応じて接近車両の存在方向を適切に検出できる。
【0067】
請求項7に記載の発明によれば、自車両側の検出手段の検出結果(即ち接近車両の接近状況)が音により報知される為、聴覚的に接近車両の接近状況を報知できる。
【0068】
請求項8に記載の発明によれば、自車両側の検出手段の検出結果に応じて音が段階的に変化される為、音の変化に応じて接近車両の接近状況をより詳細に報知できる。
【0069】
請求項9に記載の発明によれば、自車両側の検出手段の検出結果(即ち接近車両の接近状況)に応じて、表示手段に表示された接近車両の存在方向の撮像画像上に接近車両の疑似画像が合成表示される為、視覚的に接近車両の接近状況を報知できる。
【0070】
請求項10に記載の発明によれば、接近車両からの無線波に乗せられた接近車両の車種情報に基づいて接近車両の疑似画像が作成される為、撮像画像上に実際の接近車両に似た疑似画像を表示できて、視覚的に現実感を持たせて接近車両の接近状況を報知できる。
【0071】
請求項11に記載の発明によれば、接近車両が実際に撮像画像に映る大きさよりも大きめに接近車両の疑似画像が作成される為、強調して接近車両の接近状況を報知できる。
【0072】
請求項12に記載の発明によれば、接近車両の接近状況に応じて自車両のドアの開扉が制止される為、開扉されたドアに接近車両が追突する事を防止できる他に、接近車両の接近時に誤ってドアから乗員が飛び出す事を防止できる。
【0073】
請求項13に記載の発明によれば、接近車両側の発信手段は接近車両のヘッドランプ内に配設される為、雨等による浸水から発信手段を保護でき、発信手段の盗難を防止でき、発信手段により乗員の視界が遮られる事を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る接近車両検出装置の構成概略図である。
【図2】図1の接近車両検出装置に於ける接近車両側の構成要素の動作を説明するフローチャートである。
【図3】図1の接近車両検出装置に於ける自車両側の構成要素の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 接近車両検出装置
3 自車両
5 接近車両
11 無線波
13 発信装置
19 受信装置
21 CPU
23 警報発生装置
25 撮像装置
27 表示装置
29 画像合成装置
Claims (13)
- 自車両への接近車両を検出する接近車両検出装置であって、前記接近車両側に、前記接近車両の接近を通知する車両接近通知情報を乗せた無線波を発信する発信手段を備え、
前記自車両側に、前記接近車両からの前記無線波を受信する受信手段と、該受信手段により受信された前記無線波に乗せられた前記車両接近通知情報に基づいて前記接近車両の前記自車両への接近状況を検出する検出手段と、該検出手段の検出結果を報知する報知手段とを備えることを特徴とする接近車両検出装置。 - 前記接近車両は、自動二輪車又は自転車であることを特徴とする請求項1に記載の接近車両検出装置。
- 前記接近車両側の前記発信手段は、前記車両接近通知情報として所定の一定の発信強度を持たせて前記無線波を発信し、
前記自車両側の前記検出手段は、前記接近車両の接近状況として、前記接近車両からの前記無線波の受信強度に基づいて、前記接近車両の前記自車両への接近距離を検出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接近車両検出装置。 - 前記接近車両側に更に、前記接近車両の位置を検出する自車位置検出手段を備え、前記接近車両側の前記発信手段は、前記車両接近通知情報として前記接近車両側の前記自車位置検出手段の検出結果を乗せて前記無線波を発信し、
前記自車両側に更に、前記自車両の位置を検出する自車位置検出手段を備え、前記自車両側の前記検出手段は、前記自車両側の前記自車位置検出手段の検出結果と前記接近車両からの前記無線波に乗せられた前記接近車両側の前記自車位置検出手段の検出結果とに基づいて前記接近車両の前記自車両への接近距離及び/又は前記接近車両の存在方向を検出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接近車両検出装置。 - 前記接近車両側の前記発信手段は、前記車両接近通知情報として前記接近車両の車速情報を乗せて前記無線波を発信し、
前記自車両側の前記検出手段は、前記接近車両の接近状況として、前記接近車両からの前記無線波に乗せられた前記接近車両の車速情報に基づいて前記接近車両の接近速度を検出することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の接近車両検出装置。 - 前記自車両側の前記受信手段は、それぞれ異なる特定方向の受信指向特性を有し、それぞれその特定方向からの前記無線波だけを受信する1つ以上の受信部を備え、
前記自車両側の前記検出手段は、前記接近車両の接近状況として、前記接近車両からの無線波がどの前記受信部により受信されたかに応じて前記接近車両の存在方向を検出することを特徴とする請求項1乃至請求項3及び請求項5の何れかに記載の接近車両検出装置。 - 前記自車両側の前記報知手段は、前記自車両側の前記検出手段の検出結果を音で報知することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の接近車両検出装置。
- 前記自車両側の前記報知手段は、前記自車両側の前記検出手段の検出結果に応じて前記音を段階的に変化させることを特徴とする請求項7に記載の接近車両検出装置。
- 前記自車両側の前記報知手段は、前記自車両の周辺を撮像する撮像手段と、該撮像手段の撮像画像を表示する表示手段と、前記自車両側の前記検出手段の検出結果に応じて、前記表示手段に表示された前記接近車両の存在方向の前記撮像画像上に前記接近車両の疑似画像を合成表示する画像合成手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の接近車両検出装置。
- 前記接近車両側の前記発信手段は、前記車両接近通知情報として前記接近車両の車種情報を乗せて前記無線波を発信し、
前記自車両側の前記画像合成手段は、前記接近車両からの前記無線波に乗せられた前記接近車両の車種情報に基づいて前記接近車両の疑似画像を作成して、該接近車両の疑似画像を前記撮像手段の撮像画像上に合成表示することを特徴とする請求項9に記載の接近車両検出装置。 - 前前記接近車両側の前記発信手段は、前記接近車両のヘッドランプ内に配設される前記自車両側の前記画像合成手段は、前記接近車両が実際に前記撮像手段の撮像画像に映る大きさよりも大きめに前記接近車両の疑似画像を作成することを特徴とする請求項10に記載の接近車両検出装置。
- 前記自車両側に更に、前記接近車両の接近状況に応じて前記自車両のドアの開扉を制止する開扉制止手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項11の何れかに記載の接近車両検出装置。
- 前記接近車両側の前記発信手段は、前記接近車両のヘッドランプ内に配設されることを特徴とする請求項1乃至請求項12の何れかに記載の接近車両検出装置。
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2003
- 2003-02-05 JP JP2003028189A patent/JP2004237834A/ja active Pending
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