JP2004237398A - Nc工作機械送り機構部の制御装置 - Google Patents

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孝宏 小尾
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Abstract

【課題】送り機構部の制御系に入力された外乱を除去することにより、当該送り機構部の振動を防止するようにした工作機械送り機構部の制御装置を提供する。
【解決手段】制御装置1は、ベッド底面が支持装置27によって支持され、その物理的支持状態に応じた検出信号が検出装置40により生成されるNC工作機械の送り機構部50を制御するものであり、動作指令信号を生成する動作指令生成部12、動作指令信号と現在位置信号とを基に速度指令信号を生成する位置制御部13、速度指令信号と現在速度信号とを基に電流指令信号を生成する速度制御部14、電流指令信号から特定の周波数成分を除去するフィルタリング処理部15、検出信号の振動周波数を解析し、電流指令信号から除去される周波数成分が解析した振動周波数と一致するように、除去周波数成分を調整する調整部18を備え、除去処理後の電流指令信号を基に送り機構部50が駆動制御される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、NC工作機械送り機構部の作動を制御する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、NC工作機械の送り機構部は、NCプログラムに従って生成された動作指令信号、並びに当該送り機構部からフィードバックされる現在位置信号及び現在速度信号に基づいて制御される。具体的には、NCプログラムに従って動作指令信号が生成され、生成された動作指令信号と前記送り機構部からフィードバックされる現在位置信号との偏差に位置ループゲインを乗じて速度指令信号が生成され、ついで、生成された速度指令信号と前記送り機構部からフィードバックされる現在速度信号との偏差に速度ループゲインを乗じて電流指令信号が生成され、生成された電流指令信号に基づいて前記送り機構部の駆動モータが制御される。
【0003】
ところで、NC工作機械は、その送り機構部によって移動せしめられるテーブル,刃物台及び主軸頭といった移動体の移動や、ワークの加工によって振動するため、また、当該NC工作機械にはこれを設置している設置面から振動が伝達されるため、こういった振動が前記送り機構部の制御系に外乱として入力されると、当該制御系が不安定となり、送り機構部やNC工作機械全体の固有振動数付近で共振する事態に至る。
【0004】
このため、従来では、前記電流指令信号に含まれる振動周波数成分の内、送り機構部やNC工作機械全体の固有振動数付近の周波数成分を帯域除去フィルタによって除去することにより、送り機構部の振動を抑制するようにしている。即ち、送り機構部が振動すると、当該送り機構部からフィードバックされる現在速度信号に振動周波数成分が付加され、これを基に算出される前記電流指令信号に前記振動周波数成分が含まれることになるため、電流指令信号に含まれる周波数成分の内、送り機構部やNC工作機械全体の固有振動数付近の周波数成分を除去することにより、送り機構部やNC工作機械全体の振動が大きくなっても、共振状態に至るのを防止することができるのである。
【0005】
そして、前記帯域除去フィルタの除去帯域は、NC工作機械の製造時において、その送り機構部の動作状態が最適になるように設定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、NC工作機械の剛性は、製造時から将来にかけて一定したものでは無く、NC工作機械の運転状態によって変化したり、経年的に変化したりするものであるため、製造時に最適に設定された前記帯域除去フィルタの除去帯域は、かかるNC工作機械の剛性の変化により、その時点では必ずしも最適なものとはなっていない可能性がある。
【0007】
したがって、NC工作機械の剛性の変化によって送り機構部に振動を生じ、面粗度が悪くなるなど加工精度が悪化するという不具合を生じる。また、剛性の変化だけでなく、摩耗やガタなどの変化によっても同様の不具合を生じる。更に、振動が大きくなると、当該送り機構部やNC工作機械全体が共振状態となって、容易ならざる事態を招くことになる。
【0008】
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、送り機構部の制御系に入力された外乱を効果的に除去して当該送り機構部の振動を防止することができる制御装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記目的を達成するための本発明は、ベッドと、前記ベッド底面を支持する支持装置と、前記ベッド上に設けられた少なくとも1つの移動体と、前記移動体を移動させる送り機構部とを備え、前記支持装置は、予め設定された間隔で設置面上に配設されるとともに、上下方向に昇降可能に設けられた昇降機構部を有し、該昇降機構部によって前記ベッド底面を支持する複数の支持体と、前記各昇降機構部に対応して設けられ、その物理的支持状態に係る物理量に応じた検出信号を生成する複数の検出手段と、前記検出手段によって生成された検出信号を基に、前記各昇降機構部の作動を制御してその支持位置を調整する駆動制御手段とを備えて構成されるNC工作機械の前記送り機構部の作動を制御する装置であって、
NCプログラムに従い動作指令信号を生成する動作指令生成部と、前記動作指令生成部で生成された動作指令信号と前記送り機構部からフィードバックされる現在位置信号との偏差に位置ループゲインを乗じて速度指令信号を生成する位置制御部と、前記位置制御部で生成された速度指令信号と前記送り機構部からフィードバックされる現在速度信号との偏差に速度ループゲインを乗じて電流指令信号を生成する速度制御部と、前記速度制御部で生成された電流指令信号から特定の周波数成分を除去するフィルタリング処理部とを備え、前記フィルタリング処理部で処理された後の電流指令信号に基づいて前記送り機構部の駆動モータを制御する制御装置において、
前記検出手段によって生成された検出信号の振動周波数を解析し、前記フィルタリング処理部において前記電流指令信号から除去される周波数成分が前記解析された振動周波数と一致するように、当該フィルタリング処理部における除去周波数成分を調整する調整部を設けて構成したことを特徴とするNC工作機械送り機構部の制御装置に係る。
【0010】
この制御装置によれば、前記支持装置により支持され、据付姿勢が当該支持装置によって調整された状態のNC工作機械送り機構部が、前記制御装置によって制御される。
【0011】
即ち、まず、動作指令生成部において、NCプログラムに基づき動作指令信号が生成され、ついで、位置制御部において、前記動作指令生成部で生成された動作指令信号と送り機構部からフィードバックされる現在位置信号との偏差に位置ループゲインを乗じて速度指令信号が生成され、速度制御部において、前記位置制御部で生成された速度指令信号と送り機構部からフィードバックされる現在速度信号との偏差に速度ループゲインを乗じて電流指令信号が生成される。
【0012】
そして、フィルタリング処理部において、前記速度制御部で生成された電流指令信号から特定の周波数成分が除去され、除去処理後の電流指令信号に基づいて送り機構部の駆動モータが制御される。
【0013】
このフィルタリング処理部で除去される周波数成分は、調整部によって随時調整されており、当該調整部は、フィルタリング処理部において電流指令信号から除去される周波数成分が解析した振動周波数と一致するように、当該フィルタリング処理部における除去周波数成分を調整する。
【0014】
NC工作機械は、その送り機構部によって移動せしめられるテーブル,刃物台及び主軸頭といった移動体の移動や、ワークの加工によって振動し、また、その設置面から外部振動が伝達されて振動する。そして、この振動は、NC工作機械のベッド底面を支持する支持装置に伝達され、前記検出手段によって生成される検出信号に、当該振動に基づく振動周波数成分が含まれる。
【0015】
このような振動が、前記送り機構部の制御系に外乱として入力されると、当該制御系が不安定となって送り機構部が振動し、当該送り機構部からフィードバックされる現在速度信号に振動周波数成分が付加され、これを基に算出される電流指令信号に振動周波数成分が含まれることになり、この振動が送り機構部やNC工作機械全体の固有振動数に近いと、当該送り機構部やNC工作機械全体が共振する事態に至る。
【0016】
そこで、本発明では、前記検出手段によって生成された検出信号の振動周波数を解析することで、NC工作機械で生じたり、或いは当該NC工作機械に伝達された外部振動の振動周波数を検出し、前記フィルタリング処理部で電流指令信号から除去される周波数成分が前記検出した振動周波数と一致するように、当該フィルタリング処理部における除去周波数成分を調整するようにしている。
【0017】
これにより、NC工作機械で生じたり、当該NC工作機械に伝達された外部振動が前記送り機構部の制御系に外乱として入力されても、フィルタリング処理部において、その振動周波数成分が含まれた電流指令信号から、当該振動周波数成分を適切に除去することができるので、当該送り機構部が振動するのを効果的に防止することができる。したがって、送り機構部の振動が大きくなることはなく、過度の振動によって面粗度などの加工精度が悪化するようなこともない。
【0018】
尚、前記除去周波数成分の調整は、適宜選択した一つの検出手段から生成される検出信号を解析して得た周波数成分で調整するようにしても、各検出手段からそれぞれ生成された検出信号を解析し、これらを平均した周波数成分で調整するようにしてもいずれでも良い。
【0019】
また、本発明における前記物理量とは、例えば、位置や距離などの幾何学量、力や圧力などの力学量の他、電流などを含む概念である。したがって、前記検出手段は、昇降機構部の上下方向における位置を検出する位置検出器や、昇降機構部に作用する力を検出する力検出器の他、前記昇降機構部が駆動モータを備えて構成されている場合には、当該駆動モータに供給される電流を検出する電流検出器からこれを構成することができる。
【0020】
そして、位置検出器とする場合には、前記物理量は昇降機構部の上下方向における位置として把握される。一方、力検出器とする場合には、前記物理量は昇降機構部に作用する力として把握されるが、これは、昇降機構部の支持位置によって、各昇降機構部に作用する力がそれぞれ異なるため、これを検出することによって当該昇降機構部の支持位置を把握することができることに基づくものである。また、電流検出器とする場合には、前記物理量は駆動モータに供給される電流として把握されるが、これは、昇降機構部の支持位置によって、各昇降機構部に作用する力がそれぞれ異なり、これによって駆動モータのトルクが変動するため、即ち、駆動モータに供給される電流が変動するため、これを検出することによって前記昇降機構部の支持位置を把握することができるからである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態について添付図面に基づき説明する。尚、図1は、本発明の一実施形態に係る制御装置などの概略構成を示したブロック図である。また、図2は、本実施形態に係るNC工作機械の概略構成を示した側面図であり、図3は、本実施形態に係る支持装置の概略構成を一部ブロック図で示した平面図であり、図4は、図3における矢示A−A方向の断面図である。
【0022】
図1に示すように、本例の制御装置1は、NCプログラム記憶部11,動作指令生成部12,位置制御部13,速度制御部14,フィルタリング処理部15,電流制御部16,サーボアンプ17及び調整部18を備えており、図2に示したNC工作機械20の送り機構部50の作動を制御するように構成されている。
【0023】
一方、NC工作機械20は、図2に示すように、ベッド21、コラム22、主軸頭23、工具Tを保持する主軸24、サドル25、ワークWが載置されるテーブル26、支持装置27、主軸頭23をZ軸方向に、サドル25をY軸方向に、テーブル26をX軸方向(Z軸及びY軸の双方と直交する方向)にそれぞれ移動させる図1に示した前記送り機構部50などを備え、前記ベッド21が支持装置27によって支持された状態となっている。
【0024】
この支持装置27は、図1乃至図4に示すように、適宜設置面S上に所定間隔で配設された複数の支持体30と、各支持体30の上端部に配設された前記各ロードセル40と、各支持体30の作動を制御してその支持位置を調整する駆動制御装置41とから構成されており、各支持体30がロードセル40を介して前記NC工作機械20のベッド21底面を支持している。
【0025】
前記支持体30は、内部が中空に形成された円筒状の本体31と、本体31内の下部に固設された下部部材32と、軸受33を介して下部部材32に回転自在に支持されるウォームホイール34と、ウォームホイール34の中心部に螺合し、当該ウォームホイール34の回転に伴って矢示方向(上下方向)に昇降する昇降部材35と、ウォームホイール34と噛合するウォーム36と、ウォーム36に減速機(図示せず)を介して回転動力を付与し、当該ウォーム36を回転させる駆動モータ37とから構成されており、前記昇降部材35によって、その上面に設けられたロードセル40を介しベッド21底面が支持されている。
【0026】
前記各ロードセル40は、各支持体30に作用する力(荷重)を随時検出し、即ち、各支持体30に作用する力(荷重)に応じた検出信号を生成し、これを駆動制御装置41に送信する。各支持体30に作用する荷重は、当該各支持体30の上下方向の支持位置によってそれぞれ異なるため、これを検出することによって、当該各支持体30の支持位置を把握することができる。尚、各ロードセル40によって生成された荷重値信号は、後述の調整部18にも送信される。
【0027】
そして、前記NC工作機械20は、通常、その姿勢が水平となるように、各支持体30によるベッド21底面の支持位置が適宜調整されており、具体的には、駆動制御装置41によって、各ロードセル40から受信した荷重値と、図示しない入力装置から適宜入力された、NC工作機械20を水平に支持したときの基準荷重値とが同一の値となるように駆動モータ37が駆動制御され、各支持体30の支持位置がそれぞれ調整されている。
【0028】
前記NCプログラム記憶部11には、予め作成されたNCプログラムが格納されており、前記動作指令生成部12は、このNCプログラム記憶部11に格納されたNCプログラムを基に、送り機構部50の時間当たりの移動目標位置に関する信号(動作指令信号)を生成する処理を行う。
【0029】
具体的には、動作指令生成部12は、NCプログラム記憶部11に格納されたNCプログラムを解析して、送り機構部50の送り速度や移動位置などに関する指令信号を抽出し、抽出した指令信号を基に予め定められた時定数を加味して、送り機構部50の動作指令信号を生成し、これを位置制御部13に逐次送信する。
【0030】
前記位置制御部13は、動作指令生成部12から受信した動作指令信号と送り機構部50からフィードバックされる現在位置信号との偏差に位置ループゲインを乗じて速度指令信号を生成し、前記速度制御部14は、位置制御部13で生成された速度指令信号と送り機構部50からフィードバックされる現在速度信号との偏差に速度ループゲインを乗じて電流指令信号を生成する。
【0031】
前記フィルタリング処理部15は、速度制御部14で生成された電流指令信号から特定の周波数成分を除去し、前記電流制御部16は、フィルタリング処理部15で特定の周波数成分が除去された電流指令信号とサーボアンプ17からフィードバックされる現在電流信号との偏差に電流ループゲインを乗じて駆動指令信号を生成する。
【0032】
前記サーボアンプ17は、電流制御部16から送信され、図示しないD/A変換器でデジタル信号からアナログ信号に変換された駆動指令信号を受信した後、当該駆動指令信号を増幅して送り機構部50に送信し、当該送り機構部50は受信した駆動指令信号に基づいてその作動が制御される。
【0033】
前記送り機構部50は、前記X軸,Y軸及びZ軸の各軸についてそれぞれ、サーボモータ51やロータリエンコーダ52の他、図示はしないが、ボールねじ、このボールねじに螺合し、且つ前記テーブル26,サドル25及び主軸頭23のいずれかに固設されたナットなどを備えている。
【0034】
前記サーボモータ51は、前記駆動指令信号に基づきその作動が制御され、テーブル26,サドル25及び主軸頭23は、サーボモータ51,ボールねじ及びナットの作用によって、図示しない適宜案内機構により案内され、X軸,Y軸及びZ軸方向にそれぞれ移動せしめられる。
【0035】
前記ロータリエンコーダ52によって検出される位置データは、位置フィードバック信号として前記位置制御部13にフィードバックされるとともに、その適宜サンプリング間隔毎の差分値(微分値)が速度フィードバック信号として前記速度制御部14にフィードバックされる。
【0036】
前記調整部18は、前記支持装置27のロードセル40から送信された検出信号を受信し、受信した検出信号の周波数解析を行って当該検出信号に含まれる振動周波数成分を抽出し、前記フィルタリング処理部15において前記電流指令信号から除去される周波数成分が抽出した振動周波数成分と一致するように、当該フィルタリング処理部15における除去周波数成分(フィルタ設定値)を調整する。
【0037】
以上のように構成された本例の制御装置1によれば、支持装置27により支持され、据付姿勢が当該支持装置27によって調整された状態のNC工作機械20の送り機構部50が、前記制御装置1によって制御される。
【0038】
即ち、動作指令生成部12により、NCプログラム記憶部11に格納されたNCプログラムが解析されて、送り機構部50の送り速度や移動位置などに関する指令信号が抽出され、抽出された指令信号を基に当該送り機構部50の動作指令信号が生成され、これが位置制御部13に送信される。
【0039】
ついで、位置制御部13により、前記動作指令信号と送り機構部50からフィードバックされる現在位置信号とを基に速度指令信号が生成され、これが速度制御部14に送信される。次に、速度制御部14により、前記速度指令信号と送り機構部50からフィードバックされる現在速度信号とを基に電流指令信号が生成され、これがフィルタリング処理部15に送信される。
【0040】
そして、フィルタリング処理部15において、前記電流指令信号から特定の周波数成分が除去され、除去処理後の電流指令信号が電流制御部16に送信される。ついで、電流制御部16により、前記除去処理後の電流指令信号とサーボアンプ17からフィードバックされる現在電流信号とを基に駆動指令信号が生成されてサーボアンプ17に送信され、サーボアンプ17により、前記駆動指令信号が増幅されて送り機構部50のサーボモータ51に送信され、これが当該駆動指令信号に基づいて駆動制御される。
【0041】
上記フィルタリング処理部15で除去される周波数成分は、調整部18によって随時調整されており、当該調整部18は、フィルタリング処理部15において電流指令信号から除去される周波数成分が、解析した振動周波数と一致するように、当該フィルタリング処理部15における除去周波数成分を調整する。
【0042】
NC工作機械20は、その送り機構部50によって移動せしめられるテーブル26,サドル25及び主軸頭23の移動や、ワークWの加工によって振動し、また、その設置面Sから外部振動が伝達されて振動する。そして、この振動は、NC工作機械20のベッド21底面を支持する支持装置27に伝達され、ロードセル40によって生成される検出信号に、当該振動に基づく振動周波数成分が含まれる。
【0043】
このような振動が、送り機構部50の制御系に外乱として入力されると、当該制御系が不安定となって送り機構部50が振動し、当該送り機構部50(ロータリエンコーダ52)からフィードバックされる現在速度信号に振動周波数成分が付加され、これを基に算出される電流指令信号に振動周波数成分が含まれることになり、この振動が送り機構部50やNC工作機械20全体の固有振動数に近いと、当該送り機構部50やNC工作機械20全体が共振する事態に至る。
【0044】
そこで、本例の制御装置1では、ロードセル40によって生成された検出信号を周波数解析することで、NC工作機械20で生じたり、或いは当該NC工作機械20に伝達された外部振動の振動周波数を検出し、フィルタリング処理部15で電流指令信号から除去される周波数成分が、検出した振動周波数と一致するように、当該フィルタリング処理部15における除去周波数成分を調整するようにしている。
【0045】
これにより、NC工作機械20で生じたり、当該NC工作機械20に伝達された外部振動が送り機構部50の制御系に外乱として入力されても、フィルタリング処理部15において、その振動周波数成分が含まれた電流指令信号から、当該振動周波数成分を適切に除去することができるので、当該送り機構部50が振動するのを効果的に防止することができる。したがって、送り機構部50の振動が大きくなることはなく、過度の振動によって面粗度などの加工精度が悪化するようなこともない。
【0046】
尚、調整部18における除去周波数成分の調整は、適宜選択した一つのロードセル40から生成される検出信号を解析して得た周波数成分で調整するようにしても、各ロードセル40からそれぞれ生成された検出信号を解析し、これらを平均した周波数成分で調整するようにしてもいずれでも良い。
【0047】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
【0048】
例えば、上例では、各支持体30の支持位置を、当該各支持体30に作用する力から検出し、その検出信号を基に、フィルタリング処理部15で除去される振動周波数成分を調整するように構成したが、各支持体30の上下方向の位置を検出する位置検出器によって当該各支持体30の支持位置を把握し、検出された位置信号を周波数解析して、フィルタリング処理部15で除去される振動周波数成分を調整するように構成することもできる。
【0049】
また、この他、各支持体30の支持位置を、当該各支持体30の駆動モータ37に供給される電流から検出するように構成しても良い。これは、各支持体30に作用する力に応じて駆動モータ37のトルクが変動する、即ち、駆動モータ37に供給される電流が変動することに基づくものである。この場合、検出された電流信号を周波数解析して、フィルタリング処理部15で除去される振動周波数成分が調整される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る制御装置などの概略構成を示したブロック図である。
【図2】本実施形態に係るNC工作機械の概略構成を示した側面図である。
【図3】本実施形態に係る支持装置の概略構成を一部ブロック図で示した平面図である。
【図4】図3における矢示A−A方向の断面図である。
【符号の説明】
1 制御装置
11 NCプログラム記憶部
12 動作指令生成部
13 位置制御部
14 速度制御部
15 フィルタリング処理部
16 電流制御部
17 サーボアンプ
18 調整部
20 NC工作機械
27 支持装置
30 支持体
40 ロードセル
50 送り機構部
51 サーボモータ
52 ロータリエンコーダ

Claims (4)

  1. ベッドと、前記ベッド底面を支持する支持装置と、前記ベッド上に設けられた少なくとも1つの移動体と、前記移動体を移動させる送り機構部とを備え、前記支持装置は、予め設定された間隔で設置面上に配設されるとともに、上下方向に昇降可能に設けられた昇降機構部を有し、該昇降機構部によって前記ベッド底面を支持する複数の支持体と、前記各昇降機構部に対応して設けられ、その物理的支持状態に係る物理量に応じた検出信号を生成する複数の検出手段と、前記検出手段によって生成された検出信号を基に、前記各昇降機構部の作動を制御してその支持位置を調整する駆動制御手段とを備えて構成されるNC工作機械の前記送り機構部の作動を制御する装置であって、
    NCプログラムに従い動作指令信号を生成する動作指令生成部と、前記動作指令生成部で生成された動作指令信号と前記送り機構部からフィードバックされる現在位置信号との偏差に位置ループゲインを乗じて速度指令信号を生成する位置制御部と、前記位置制御部で生成された速度指令信号と前記送り機構部からフィードバックされる現在速度信号との偏差に速度ループゲインを乗じて電流指令信号を生成する速度制御部と、前記速度制御部で生成された電流指令信号から特定の周波数成分を除去するフィルタリング処理部とを備え、前記フィルタリング処理部で処理された後の電流指令信号に基づいて前記送り機構部の駆動モータを制御する制御装置において、
    前記検出手段によって生成された検出信号の振動周波数を解析し、前記フィルタリング処理部において前記電流指令信号から除去される周波数成分が前記解析された振動周波数と一致するように、当該フィルタリング処理部における除去周波数成分を調整する調整部を設けて構成したことを特徴とするNC工作機械送り機構部の制御装置。
  2. 前記検出手段が、前記昇降機構部の上下方向における位置を検出する位置検出器からなり、
    前記物理量が、前記昇降機構部の上下方向における位置として把握される請求項1記載のNC工作機械送り機構部の制御装置。
  3. 前記検出手段が、前記昇降機構部に作用する力を検出する力検出器からなり、
    前記物理量が、前記昇降機構部に作用する力として把握される請求項1記載のNC工作機械送り機構部の制御装置。
  4. 前記昇降機構部が、駆動モータを備えて構成されるとともに、
    前記検出手段が、前記駆動モータに供給される電流を検出する電流検出器からなり、
    前記物理量が、前記駆動モータに供給される電流として把握される請求項1記載のNC工作機械送り機構部の制御装置。
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