JP2004236215A - 家庭内機器に対する遠隔制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】サーバや特別なインターフェイス機器を用いずに、様々な端末から遠隔操作できる家庭内機器に対する遠隔制御システムを提供する。
【解決手段】操作端末1−1と、家庭4−1内のエアコン5とが、インターネット2を介して接続される。エアコン5の内部には、機器と操作端末との通信及び機器本体15の制御を行う制御装置13が置かれる。通信回線として配電線が、インターフェイス機器としてコンセント14が用いられる。操作端末1−1からエアコン5へ起動、停止、タイマー予約等の処理要求の内容を定義したテキスト形式の要求ファイルを送る。制御装置13は、受け取った要求ファイルを解析してエアコン5の本体を制御することにより、エアコン5は起動、停止、タイマー予約等の処理を実行する。エアコン5は、処理を実行した後に、操作端末1−1に処理結果を送信する。操作端末1−1とエアコン5との間の通信に公開鍵暗号方式とパスワードを用いる。
【選択図】 図1
【解決手段】操作端末1−1と、家庭4−1内のエアコン5とが、インターネット2を介して接続される。エアコン5の内部には、機器と操作端末との通信及び機器本体15の制御を行う制御装置13が置かれる。通信回線として配電線が、インターフェイス機器としてコンセント14が用いられる。操作端末1−1からエアコン5へ起動、停止、タイマー予約等の処理要求の内容を定義したテキスト形式の要求ファイルを送る。制御装置13は、受け取った要求ファイルを解析してエアコン5の本体を制御することにより、エアコン5は起動、停止、タイマー予約等の処理を実行する。エアコン5は、処理を実行した後に、操作端末1−1に処理結果を送信する。操作端末1−1とエアコン5との間の通信に公開鍵暗号方式とパスワードを用いる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭内機器に対する遠隔制御システムに関し、特に、PC、PDA、携帯電話、PHS等の通信端末等を用いた家庭内機器に対する遠隔制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
宅内で使用されるエアコン、テレビ、ビデオ、オーディオ等の家庭内電気機器(以下、家庭内機器という)を電話網を介して遠隔制御する方式は、元来、家庭内機器に局線を引き込み、機器本体の内部に局線回路、プッシュボタン信号受信器を備える構成になっていた。
【0003】
しかし、家庭内機器それぞれに、独立して局線回路、プッシュボタン信号受信回路等を備えさせると、回路の実装数が増加するので、コストアップにつながる。
【0004】
そこで、局線に接続する制御装置と宅内の複数の家庭内機器とを宅内の電力供給用のAC配線を介して接続し、制御装置が、家庭内機器を制御するプッシュボタン信号を受信すると、これをスペクトル拡散変調してAC配線を介して家庭内機器に伝達し、家庭内機器が、スペクトル拡散変調された制御信号を復調することにより、家庭内機器を遠隔制御する方式が登場した(特許文献1参照)。
【0005】
さらに、今日では、インターネットや携帯電話の普及により、ネットワークを介して互いに通信を行う家庭内機器を遠隔操作するネットワーク機器や通信システムが登場した(例えば、特許文献2、3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平2−244999号公報
【特許文献2】
特開2000−312215号公報
【特許文献3】
特開2001−103078号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のネットワーク機器や通信システムにおいては、家庭内にサーバを置き、それを介して機器を制御していた。よって、上記従来の機器やシステムによると、サーバの追加購入費用、および所定の設定が必要となる。
【0008】
また、従来のサーバ型のシステムにおいては、電話線を用いてサーバと端末をつなぎ、サーバと家庭内機器とを無線などを利用してつなぐのが通例である。このため、そのためのインターフェイス機器が必要となる。
【0009】
そこで、本発明の目的は、サーバや特別なインターフェイス機器を用いずに、既存の設備を利用して、様々な端末から遠隔操作できる家庭内機器に対する遠隔制御システムを提供することにある。
【0010】
すなわち、請求項1から13記載の発明の目的は、家庭内機器専用の制御装置を利用することにより、サーバを必要とせず余分な設定も不要な家庭内機器に対する遠隔制御システムを提供することにある。
【0011】
また、請求項5から13記載の発明の目的は、低圧配電線方式のインターネットを採用し、従来の電話線を用いたサーバ型システムとは異なりインターネットのインターフェイス機器としてコンセントを用いることにより(低圧配電線方式によるインターネットアクセス)、既存の設備を利用して、ユーザに特別な装置を意識させることのない家庭内機器に対する遠隔制御システムを提供することにある。
【0012】
さらに、請求項8から13記載の発明の目的は、テキスト形式の要求ファイルを使用することにより、様々な端末から操作ができる(要求ファイルを使用)家庭内機器に対する遠隔制御システムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、操作端末と家庭内機器とが通信手段を介して接続されて構成され、家庭内機器が操作端末により遠隔操作される家庭内機器に対する遠隔制御システムであって、家庭内機器は、家庭内機器と操作端末との通信及び家庭内機器本体の制御を行う制御手段を有することを特徴とするものである。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、制御手段は、家庭内機器の内部に設置された制御装置である請求項1記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、家庭内機器は、エアコンと、テレビと、ビデオと、照明器具と、洗濯機と、風呂と、窓と、から選択される少なくとも1つである請求項1または2記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、通信手段は、インターネットである請求項1から3のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0017】
請求項5記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、インターネットに接続するための通信回線として送電線及び/または配電線を用いる請求項4記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0018】
請求項6記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、インターネットにアクセスするためのインターフェイス機器として、コンセントが用いられる請求項5記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0019】
請求項7記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、家庭内機器に対する処理要求の内容を操作端末を用いて定義した要求ファイルが用いられる請求項1から6のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0020】
請求項8記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、要求ファイルは、テキスト形式である請求項7記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0021】
請求項9記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、操作端末と家庭内機器との間の通信に公開鍵暗号方式を用いる請求項1から8のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0022】
請求項10記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、操作端末と家庭内機器間との通信にパスワードを用いる請求項1から9のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0023】
請求項11記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、処理要求の内容は、起動と、停止と、タイマー予約と、現状調査と、から選択される少なくとも1つを含む請求項7から10のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0024】
請求項12記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、制御装置が、要求ファイルを解析し、家庭内機器の本体を制御することにより、家庭内機器は要求ファイルにより要求された処理を実行する請求項7から11のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0025】
請求項13記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、家庭内機器は、操作端末により要求された処理を実行した後に、操作端末に処理の結果を送信する請求項1から12のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの実施の形態を詳細に説明する。
【0027】
本発明は、利用者が家庭内における電気製品や設備に対して、携帯電話やPHSなどの操作端末を用いて遠隔操作をする方法を提供するものである。
具体的には、本発明は、インターネット技術を用いて、利用者が操作する端末装置から家庭に制御命令(要求ファイル)を送信して、家庭内の電気製品や設備に対して操作を行うことを特徴とする。
【0028】
まず、図1〜図3を用いて、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態の構成について説明する。
【0029】
図1には、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態の構成例が示されている。
【0030】
家庭内機器に対する遠隔制御システム100は、操作端末1−n(n=1,2,3・・・N:以下同様)と、インターネット2と、送電線3と、電柱30と、配電線(引き込み線)40と、家庭4−n(n=1,2,3・・・N:以下同様)と、から構成される。
【0031】
本実施形態における操作端末1−nは、ユーザが使用する携帯電話、PHS、PDAなどの携帯端末やパソコンである。そのような操作端末1−nと各家庭4−nをインターネット2等の通信ネットワークでつなぐ。ただし、本発明における操作端末は上記のものに限定されるものではない。
【0032】
本実施形態における通信手段としては、低圧配電線方式によるインターネットアクセスを利用する。そのため、通信回線として送電線3及び/または配電線40を用いる(電力線インターネット)。もっとも、本発明における通信手段は、かかる電力線インターネットに限定されるものではなく、電話線や光ファイバーを用いたインターネットをはもちろんのこと、イントラネット、LAN等の他の通信ネットワークも広く含む。
【0033】
また、送電線3に代えて、ISDN、ADSL等のxDSL、光ファイバー等の回線や、無線通信手段を用いてもよい。
【0034】
例えば、家庭4−1、4−2の前の道路に立っている電柱30まで光ファイバーが来ている場合、ここから家庭4−1、4−2までの部分のみを電力線たる配電線40でまかなうという構成が可能である。この場合、電柱30の上には光ファイバーに接続された電力線モデムの親装置を設置し、家庭4−1、4−2に引き込まれている低圧配電線にデータ通信の信号を重畳することになる。
【0035】
一方、室内では、後述するように、壁面にある通常の電源コンセントに家庭内機器の電源コードを電源プラグを介して接続する。そして、電源コード1 本で電力の供給とデータ通信とを、ともに行う。
【0036】
図2には、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における各家庭内に置かれる家庭内機器の例が示されている。
【0037】
本実施形態においける家庭4−1の内部には、家庭内機器として、エアコン5と、テレビ6と、ビデオ7と、照明器具8と、洗濯機9と、風呂10と、窓11とが設置されている。ただし、本発明における家庭内機器はそれらに限定されるものではない。例えば、ビデオ7の代わりに、DVDデッキを用いてもよい。
【0038】
それぞれの家庭内機器には、グローバルなIPアドレス12−n(n=1,2,3・・・N:以下同様)(ホスト名)が割り当てられ、インターネット上で一意に識別できる。例えば、図2においては、エアコン5にはIPアドレス12−1が、テレビ6にはIPアドレス12−2が、ビデオ7にはIPアドレス12−3が、照明器具8にはIPアドレスは12−4が、洗濯機9にはIPアドレス12−5が、風呂10にはIPアドレス12−6が、窓11にはIPアドレス12−7が、割り当てられている。
【0039】
図3には、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における家庭内機器内部の構成例が示されている。
【0040】
家庭内機器5〜11は、それぞれ制御装置13を内蔵している。制御装置13は、操作端末1−nとの通信装置として、また、機器本体15の制御装置として、動作する。
【0041】
インターネットのインターフェイスおよび電力を得るために電源プラグ14をコンセント20につなぐ。コンセント20は、前述した配電線(引き込み線)40、送電線3、インターネット2へとつながっている。
【0042】
次に、図4〜図6を用いて、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態の動作について説明する。
【0043】
本実施形態では、操作端末1−nと家庭内機器5〜11との間の通信に公開鍵暗号方式とパスワードを採用して、データの改ざんや、なりすましを防止する。よって、まず、本実施形態の準備処理として、公開鍵と秘密鍵、およびパスワードについて説明する。
【0044】
公開鍵暗号方式とは、互いに異なり、一方から他方を推測することが極めて困難な、暗号化のための鍵と復号のための鍵の組による暗号処理をいう。暗号化のための鍵は公開されるので、公開鍵と呼び、復号のための鍵を秘密鍵と呼ぶ。そして、公開鍵で暗号化した情報は、秘密鍵でしか復号できないという性質を持つ。
【0045】
本実施形態においては、かかる公開鍵暗号方式を採用する。
具体的には、操作端末1−n側に家庭内機器5〜11の公開鍵、家庭内機器5〜11側に秘密鍵を要求する。
【0046】
すなわち、家庭内機器5〜11には、あらかじめその家庭内機器のみに対応した秘密鍵を設定しておく。また、その秘密鍵に対応した公開鍵を認証局に登録しておく。
【0047】
そして、操作端末1−nは、家庭内機器5〜11に対して初めて処理要求する時は、対応する家庭内機器の公開鍵を認証局から取得する。一回取得すれば、操作端末内で公開鍵を保持しておくことにより、その後の処理要求の度に公開鍵を取得する必要はない。
【0048】
このような公開鍵暗号方式によると、通信相手に知らせる鍵としてインターネット上でもやりとりできる。また、だれでもこの公開鍵で暗号文を作成でき、鍵を公開している人に送ることができる。さらには、相手の数に関係なく公開鍵は1つでよい。よって、鍵の管理及び共有が容易である。
【0049】
したがって、本実施例においても、家族等家庭内機器を遠隔操作する可能性のある者誰もが公開鍵を参照できるようにすることもでき、便利である。
【0050】
他方、こうして暗号化されたデータを復号化するには、暗号化に使われた公開鍵に対応する厳重に管理された秘密鍵が必要である。このため秘密鍵を持たない第三者にデータが傍受されたとしても、データを復号化されることはない。
【0051】
したがって、ユーザは、部外者がネットワークへ進入しても、情報の秘匿性を確保できるので、安心して本システムを利用できる。
【0052】
パスワードは、家庭内機器5〜11で設定する。すなわち、家庭内機器5〜11でパスワード設定画面からパスワードを設定する。
【0053】
このようにパスワードを要求することで、部外者に対する情報の秘匿性をさらに強く確保できるので、ユーザは安心して本システムを利用できる。
【0054】
図4には、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における処理要求の概略が示されている。
【0055】
利用者は操作端末1−nを用いて家庭内機器5〜11に対する要求処理の内容を定義した要求ファイル16を作成する。
【0056】
図5には、本実施形態における要求ファイルの例があげられている。
そこには、家庭内機器IPアドレスと、操作端末IPアドレスと、パスワードと、対象機器と、要求操作と、種類と、設定温度と、風量と、タイマー設定とが示されている。
また、対象機器としては「エアコン」が、要求操作としては「起動」が、種類としては「冷房」が、設定温度としては「27度」が、風量としては「弱」が、タイマー設定としては「なし」が、示されている。
要求ファイルにはこのようなテキスト形式が用いられる。
【0057】
図4において、ユーザは操作端末1−nの入力画面にて、要求する処理、パスワードを入力する。操作端末1−nは入力された処理とパスワードを要求ファイルに書き込む。
【0058】
次いで、作成された要求ファイルを受信側の公開鍵で暗号化する。暗号化されたものを家庭内機器5〜11に送信する。
【0059】
その後、受信した家庭内機器5〜11(制御装置15)は、受信側の秘密鍵で暗号化されたものを復号化する。そして、受信したパスワードを用いて送信者の認証を行い、適切であれば要求ファイルに基づいた処理を行う。
【0060】
次に、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における処理実行と結果送信とについて説明する。
【0061】
図6には、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における処理実行と結果送信との概略が示されている。
【0062】
家庭内機器5〜11は、その内部に設置された制御装置13が、受信した要求ファイルを解析し、本体15を制御することによって、利用者の要求に基づいた処理を実行する。
【0063】
表1に、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態において家庭内機器が実行する処理内容の例を示す。
【0064】
【表1】
【0065】
表1においては、エアコン5の処理内容として「起動」と、「停止」と、「種類変更」と、「温度調節」と、「風量」と、「タイマー予約」と、「現状調査」とが、テレビ6の処理内容として「起動」と、「停止」と、「タイマー予約」と、「現状調査」とが、ビデオ7の処理内容として「起動」と、「停止」と、「録画」と、「録画予約」と、「現状調査」とが、照明器具8の処理内容として「点灯」と、「消灯」と、「現状調査」とが、洗濯機9の処理内容として「起動」と、「停止」と、「タイマー予約」と、「現状調査」とが、風呂10の処理内容として「起動」と、「停止」と、「タイマー予約」と、「水量」と、「風量」と、「温度」と、「現状調査」とが、窓11の処理内容として「開ける」と、「閉める」と、「現状調査」とが、あげられている。
【0066】
ただし、本発明における処理内容は、表1に示されたものに限定されるものではなく、種々の家庭内機器の諸動作を広く含む。
なお、表1中の「現状調査」とは、各家庭内機器の現状を調べる時に行うものである。家庭内機器の現状とは、例えば、エアコン5が、現在「起動」(作動)しているのか、「停止」しているのか、「種類」は冷房に設定されているのか、暖房に設定されているのか、「温度」は何度に設定されているのか、「風量」は強か弱か、「タイマー予約」はすでになされているのかということである。
【0067】
最後に、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における結果送信について説明する。
【0068】
家庭内機器5〜11は、前述の要求ファイルに基づいた処理を行い、利用者の操作端末1−nに処理結果を送信する。
【0069】
操作端末1−nは、要求ファイル内の発信元IPアドレスにより一意に識別できる。操作端末1−nは、受信した処理結果を表示する。処理結果とは、正常終了、異常終了、現状調査に対する現状結果等である。
【0070】
例えば、操作端末1−nからエアコン5に対して「起動」、「停止」、「種類変更」、「温度調節」、「風量」、「タイマー予約」、「現状調査」のうちの1つ又は複数の処理が要求された場合に、それらが正常に行われたのか、それとも正常に行われずにエラーとなったのかということや、エアコン5が、現在「起動」(作動)しているのか、「停止」しているのか、冷房に設定されているのか、暖房に設定されているのか、「温度」は何度に設定されているのか、「風量」は強か弱か、「タイマー予約」はすでになされているのか等が操作端末1−nのディスプレイに表示される。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、従来ならば家庭内にいなければ操作することができなかった家庭内機器に対し操作端末を用いて遠隔操作を行えるので、いつでも、どこでも操作ができ、ユーザにとって利便性がある。
【0072】
また、本発明によれば、各家庭内機器1つ1つに制御装置が存在し、ネットワークでつながっているために、1つの家庭内機器に障害が発生した場合または1つの家庭内機器がコンセントが接続されていない場合においても、他の家庭内機器は影響を及ぼされない。よって、ユーザにとっての利便性は従来技術よりも向上する。
【0073】
さらに、本発明によれば、サーバや特別なインターフェイス機器を用いずに、既存の設備を利用して、様々な端末から遠隔操作できる。
【0074】
すなわち、請求項1から13記載の発明によれば、家庭内機器専用の制御装置を利用できるので、サーバや余分な設定も不要とすることができる。
【0075】
また、請求項5から13記載の発明によれば、低圧配電線方式のインターネットを採用し、従来の電話線を用いたサーバ型システムとは異なりインターネットのインターフェイス機器としてコンセントを用いることができるので、既存の設備を利用して、ユーザに特別な装置を意識させることがない。
【0076】
さらに、請求項8から13記載の発明によれば、テキスト形式の要求ファイルが使用されるので、様々な端末から操作ができる。
【0077】
請求項9から13記載の発明によれば、公開鍵により、鍵の管理及び共有が容易である一方、秘密鍵により、第三者にデータが傍受されたとしても、データを復号化されることはなく、ユーザは、部外者がネットワークへ進入しても、情報の秘匿性を確保できるので、安心して本システムを利用できる。
【0078】
また、請求項10から13記載の発明によれば、パスワードを要求することで、部外者に対する情報の秘匿性をさらに強く確保できるので、ユーザはさらに安心して本システムを利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態の構成図である。
【図2】本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における各家庭内に置かれる家庭内機器の一例である。
【図3】本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における家庭内機器内部の構成図である。
【図4】本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における処理要求の概略図である。
【図5】本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における要求ファイルの一例である。
【図6】本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における処理実行及び結果送信の概略図である。
【符号の説明】
1−1、1−2、1−n 操作端末
2 インターネット
3 送電線
4−1、4−2、4−n 家庭
5 エアコン
6 テレビ
7 ビデオ
8 照明器具
9 洗濯機
10 風呂
11 窓
13 制御装置
14 電源プラグ
15 機器本体
16 要求ファイル
20 コンセント
30 電柱
40 配電線(引き込み線)
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭内機器に対する遠隔制御システムに関し、特に、PC、PDA、携帯電話、PHS等の通信端末等を用いた家庭内機器に対する遠隔制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
宅内で使用されるエアコン、テレビ、ビデオ、オーディオ等の家庭内電気機器(以下、家庭内機器という)を電話網を介して遠隔制御する方式は、元来、家庭内機器に局線を引き込み、機器本体の内部に局線回路、プッシュボタン信号受信器を備える構成になっていた。
【0003】
しかし、家庭内機器それぞれに、独立して局線回路、プッシュボタン信号受信回路等を備えさせると、回路の実装数が増加するので、コストアップにつながる。
【0004】
そこで、局線に接続する制御装置と宅内の複数の家庭内機器とを宅内の電力供給用のAC配線を介して接続し、制御装置が、家庭内機器を制御するプッシュボタン信号を受信すると、これをスペクトル拡散変調してAC配線を介して家庭内機器に伝達し、家庭内機器が、スペクトル拡散変調された制御信号を復調することにより、家庭内機器を遠隔制御する方式が登場した(特許文献1参照)。
【0005】
さらに、今日では、インターネットや携帯電話の普及により、ネットワークを介して互いに通信を行う家庭内機器を遠隔操作するネットワーク機器や通信システムが登場した(例えば、特許文献2、3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平2−244999号公報
【特許文献2】
特開2000−312215号公報
【特許文献3】
特開2001−103078号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のネットワーク機器や通信システムにおいては、家庭内にサーバを置き、それを介して機器を制御していた。よって、上記従来の機器やシステムによると、サーバの追加購入費用、および所定の設定が必要となる。
【0008】
また、従来のサーバ型のシステムにおいては、電話線を用いてサーバと端末をつなぎ、サーバと家庭内機器とを無線などを利用してつなぐのが通例である。このため、そのためのインターフェイス機器が必要となる。
【0009】
そこで、本発明の目的は、サーバや特別なインターフェイス機器を用いずに、既存の設備を利用して、様々な端末から遠隔操作できる家庭内機器に対する遠隔制御システムを提供することにある。
【0010】
すなわち、請求項1から13記載の発明の目的は、家庭内機器専用の制御装置を利用することにより、サーバを必要とせず余分な設定も不要な家庭内機器に対する遠隔制御システムを提供することにある。
【0011】
また、請求項5から13記載の発明の目的は、低圧配電線方式のインターネットを採用し、従来の電話線を用いたサーバ型システムとは異なりインターネットのインターフェイス機器としてコンセントを用いることにより(低圧配電線方式によるインターネットアクセス)、既存の設備を利用して、ユーザに特別な装置を意識させることのない家庭内機器に対する遠隔制御システムを提供することにある。
【0012】
さらに、請求項8から13記載の発明の目的は、テキスト形式の要求ファイルを使用することにより、様々な端末から操作ができる(要求ファイルを使用)家庭内機器に対する遠隔制御システムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、操作端末と家庭内機器とが通信手段を介して接続されて構成され、家庭内機器が操作端末により遠隔操作される家庭内機器に対する遠隔制御システムであって、家庭内機器は、家庭内機器と操作端末との通信及び家庭内機器本体の制御を行う制御手段を有することを特徴とするものである。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、制御手段は、家庭内機器の内部に設置された制御装置である請求項1記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、家庭内機器は、エアコンと、テレビと、ビデオと、照明器具と、洗濯機と、風呂と、窓と、から選択される少なくとも1つである請求項1または2記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、通信手段は、インターネットである請求項1から3のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0017】
請求項5記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、インターネットに接続するための通信回線として送電線及び/または配電線を用いる請求項4記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0018】
請求項6記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、インターネットにアクセスするためのインターフェイス機器として、コンセントが用いられる請求項5記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0019】
請求項7記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、家庭内機器に対する処理要求の内容を操作端末を用いて定義した要求ファイルが用いられる請求項1から6のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0020】
請求項8記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、要求ファイルは、テキスト形式である請求項7記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0021】
請求項9記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、操作端末と家庭内機器との間の通信に公開鍵暗号方式を用いる請求項1から8のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0022】
請求項10記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、操作端末と家庭内機器間との通信にパスワードを用いる請求項1から9のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0023】
請求項11記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、処理要求の内容は、起動と、停止と、タイマー予約と、現状調査と、から選択される少なくとも1つを含む請求項7から10のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0024】
請求項12記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、制御装置が、要求ファイルを解析し、家庭内機器の本体を制御することにより、家庭内機器は要求ファイルにより要求された処理を実行する請求項7から11のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0025】
請求項13記載の発明によれば、家庭内機器に対する遠隔制御システムは、家庭内機器は、操作端末により要求された処理を実行した後に、操作端末に処理の結果を送信する請求項1から12のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システムであることを特徴とするものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの実施の形態を詳細に説明する。
【0027】
本発明は、利用者が家庭内における電気製品や設備に対して、携帯電話やPHSなどの操作端末を用いて遠隔操作をする方法を提供するものである。
具体的には、本発明は、インターネット技術を用いて、利用者が操作する端末装置から家庭に制御命令(要求ファイル)を送信して、家庭内の電気製品や設備に対して操作を行うことを特徴とする。
【0028】
まず、図1〜図3を用いて、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態の構成について説明する。
【0029】
図1には、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態の構成例が示されている。
【0030】
家庭内機器に対する遠隔制御システム100は、操作端末1−n(n=1,2,3・・・N:以下同様)と、インターネット2と、送電線3と、電柱30と、配電線(引き込み線)40と、家庭4−n(n=1,2,3・・・N:以下同様)と、から構成される。
【0031】
本実施形態における操作端末1−nは、ユーザが使用する携帯電話、PHS、PDAなどの携帯端末やパソコンである。そのような操作端末1−nと各家庭4−nをインターネット2等の通信ネットワークでつなぐ。ただし、本発明における操作端末は上記のものに限定されるものではない。
【0032】
本実施形態における通信手段としては、低圧配電線方式によるインターネットアクセスを利用する。そのため、通信回線として送電線3及び/または配電線40を用いる(電力線インターネット)。もっとも、本発明における通信手段は、かかる電力線インターネットに限定されるものではなく、電話線や光ファイバーを用いたインターネットをはもちろんのこと、イントラネット、LAN等の他の通信ネットワークも広く含む。
【0033】
また、送電線3に代えて、ISDN、ADSL等のxDSL、光ファイバー等の回線や、無線通信手段を用いてもよい。
【0034】
例えば、家庭4−1、4−2の前の道路に立っている電柱30まで光ファイバーが来ている場合、ここから家庭4−1、4−2までの部分のみを電力線たる配電線40でまかなうという構成が可能である。この場合、電柱30の上には光ファイバーに接続された電力線モデムの親装置を設置し、家庭4−1、4−2に引き込まれている低圧配電線にデータ通信の信号を重畳することになる。
【0035】
一方、室内では、後述するように、壁面にある通常の電源コンセントに家庭内機器の電源コードを電源プラグを介して接続する。そして、電源コード1 本で電力の供給とデータ通信とを、ともに行う。
【0036】
図2には、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における各家庭内に置かれる家庭内機器の例が示されている。
【0037】
本実施形態においける家庭4−1の内部には、家庭内機器として、エアコン5と、テレビ6と、ビデオ7と、照明器具8と、洗濯機9と、風呂10と、窓11とが設置されている。ただし、本発明における家庭内機器はそれらに限定されるものではない。例えば、ビデオ7の代わりに、DVDデッキを用いてもよい。
【0038】
それぞれの家庭内機器には、グローバルなIPアドレス12−n(n=1,2,3・・・N:以下同様)(ホスト名)が割り当てられ、インターネット上で一意に識別できる。例えば、図2においては、エアコン5にはIPアドレス12−1が、テレビ6にはIPアドレス12−2が、ビデオ7にはIPアドレス12−3が、照明器具8にはIPアドレスは12−4が、洗濯機9にはIPアドレス12−5が、風呂10にはIPアドレス12−6が、窓11にはIPアドレス12−7が、割り当てられている。
【0039】
図3には、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における家庭内機器内部の構成例が示されている。
【0040】
家庭内機器5〜11は、それぞれ制御装置13を内蔵している。制御装置13は、操作端末1−nとの通信装置として、また、機器本体15の制御装置として、動作する。
【0041】
インターネットのインターフェイスおよび電力を得るために電源プラグ14をコンセント20につなぐ。コンセント20は、前述した配電線(引き込み線)40、送電線3、インターネット2へとつながっている。
【0042】
次に、図4〜図6を用いて、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態の動作について説明する。
【0043】
本実施形態では、操作端末1−nと家庭内機器5〜11との間の通信に公開鍵暗号方式とパスワードを採用して、データの改ざんや、なりすましを防止する。よって、まず、本実施形態の準備処理として、公開鍵と秘密鍵、およびパスワードについて説明する。
【0044】
公開鍵暗号方式とは、互いに異なり、一方から他方を推測することが極めて困難な、暗号化のための鍵と復号のための鍵の組による暗号処理をいう。暗号化のための鍵は公開されるので、公開鍵と呼び、復号のための鍵を秘密鍵と呼ぶ。そして、公開鍵で暗号化した情報は、秘密鍵でしか復号できないという性質を持つ。
【0045】
本実施形態においては、かかる公開鍵暗号方式を採用する。
具体的には、操作端末1−n側に家庭内機器5〜11の公開鍵、家庭内機器5〜11側に秘密鍵を要求する。
【0046】
すなわち、家庭内機器5〜11には、あらかじめその家庭内機器のみに対応した秘密鍵を設定しておく。また、その秘密鍵に対応した公開鍵を認証局に登録しておく。
【0047】
そして、操作端末1−nは、家庭内機器5〜11に対して初めて処理要求する時は、対応する家庭内機器の公開鍵を認証局から取得する。一回取得すれば、操作端末内で公開鍵を保持しておくことにより、その後の処理要求の度に公開鍵を取得する必要はない。
【0048】
このような公開鍵暗号方式によると、通信相手に知らせる鍵としてインターネット上でもやりとりできる。また、だれでもこの公開鍵で暗号文を作成でき、鍵を公開している人に送ることができる。さらには、相手の数に関係なく公開鍵は1つでよい。よって、鍵の管理及び共有が容易である。
【0049】
したがって、本実施例においても、家族等家庭内機器を遠隔操作する可能性のある者誰もが公開鍵を参照できるようにすることもでき、便利である。
【0050】
他方、こうして暗号化されたデータを復号化するには、暗号化に使われた公開鍵に対応する厳重に管理された秘密鍵が必要である。このため秘密鍵を持たない第三者にデータが傍受されたとしても、データを復号化されることはない。
【0051】
したがって、ユーザは、部外者がネットワークへ進入しても、情報の秘匿性を確保できるので、安心して本システムを利用できる。
【0052】
パスワードは、家庭内機器5〜11で設定する。すなわち、家庭内機器5〜11でパスワード設定画面からパスワードを設定する。
【0053】
このようにパスワードを要求することで、部外者に対する情報の秘匿性をさらに強く確保できるので、ユーザは安心して本システムを利用できる。
【0054】
図4には、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における処理要求の概略が示されている。
【0055】
利用者は操作端末1−nを用いて家庭内機器5〜11に対する要求処理の内容を定義した要求ファイル16を作成する。
【0056】
図5には、本実施形態における要求ファイルの例があげられている。
そこには、家庭内機器IPアドレスと、操作端末IPアドレスと、パスワードと、対象機器と、要求操作と、種類と、設定温度と、風量と、タイマー設定とが示されている。
また、対象機器としては「エアコン」が、要求操作としては「起動」が、種類としては「冷房」が、設定温度としては「27度」が、風量としては「弱」が、タイマー設定としては「なし」が、示されている。
要求ファイルにはこのようなテキスト形式が用いられる。
【0057】
図4において、ユーザは操作端末1−nの入力画面にて、要求する処理、パスワードを入力する。操作端末1−nは入力された処理とパスワードを要求ファイルに書き込む。
【0058】
次いで、作成された要求ファイルを受信側の公開鍵で暗号化する。暗号化されたものを家庭内機器5〜11に送信する。
【0059】
その後、受信した家庭内機器5〜11(制御装置15)は、受信側の秘密鍵で暗号化されたものを復号化する。そして、受信したパスワードを用いて送信者の認証を行い、適切であれば要求ファイルに基づいた処理を行う。
【0060】
次に、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における処理実行と結果送信とについて説明する。
【0061】
図6には、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における処理実行と結果送信との概略が示されている。
【0062】
家庭内機器5〜11は、その内部に設置された制御装置13が、受信した要求ファイルを解析し、本体15を制御することによって、利用者の要求に基づいた処理を実行する。
【0063】
表1に、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態において家庭内機器が実行する処理内容の例を示す。
【0064】
【表1】
【0065】
表1においては、エアコン5の処理内容として「起動」と、「停止」と、「種類変更」と、「温度調節」と、「風量」と、「タイマー予約」と、「現状調査」とが、テレビ6の処理内容として「起動」と、「停止」と、「タイマー予約」と、「現状調査」とが、ビデオ7の処理内容として「起動」と、「停止」と、「録画」と、「録画予約」と、「現状調査」とが、照明器具8の処理内容として「点灯」と、「消灯」と、「現状調査」とが、洗濯機9の処理内容として「起動」と、「停止」と、「タイマー予約」と、「現状調査」とが、風呂10の処理内容として「起動」と、「停止」と、「タイマー予約」と、「水量」と、「風量」と、「温度」と、「現状調査」とが、窓11の処理内容として「開ける」と、「閉める」と、「現状調査」とが、あげられている。
【0066】
ただし、本発明における処理内容は、表1に示されたものに限定されるものではなく、種々の家庭内機器の諸動作を広く含む。
なお、表1中の「現状調査」とは、各家庭内機器の現状を調べる時に行うものである。家庭内機器の現状とは、例えば、エアコン5が、現在「起動」(作動)しているのか、「停止」しているのか、「種類」は冷房に設定されているのか、暖房に設定されているのか、「温度」は何度に設定されているのか、「風量」は強か弱か、「タイマー予約」はすでになされているのかということである。
【0067】
最後に、本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における結果送信について説明する。
【0068】
家庭内機器5〜11は、前述の要求ファイルに基づいた処理を行い、利用者の操作端末1−nに処理結果を送信する。
【0069】
操作端末1−nは、要求ファイル内の発信元IPアドレスにより一意に識別できる。操作端末1−nは、受信した処理結果を表示する。処理結果とは、正常終了、異常終了、現状調査に対する現状結果等である。
【0070】
例えば、操作端末1−nからエアコン5に対して「起動」、「停止」、「種類変更」、「温度調節」、「風量」、「タイマー予約」、「現状調査」のうちの1つ又は複数の処理が要求された場合に、それらが正常に行われたのか、それとも正常に行われずにエラーとなったのかということや、エアコン5が、現在「起動」(作動)しているのか、「停止」しているのか、冷房に設定されているのか、暖房に設定されているのか、「温度」は何度に設定されているのか、「風量」は強か弱か、「タイマー予約」はすでになされているのか等が操作端末1−nのディスプレイに表示される。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、従来ならば家庭内にいなければ操作することができなかった家庭内機器に対し操作端末を用いて遠隔操作を行えるので、いつでも、どこでも操作ができ、ユーザにとって利便性がある。
【0072】
また、本発明によれば、各家庭内機器1つ1つに制御装置が存在し、ネットワークでつながっているために、1つの家庭内機器に障害が発生した場合または1つの家庭内機器がコンセントが接続されていない場合においても、他の家庭内機器は影響を及ぼされない。よって、ユーザにとっての利便性は従来技術よりも向上する。
【0073】
さらに、本発明によれば、サーバや特別なインターフェイス機器を用いずに、既存の設備を利用して、様々な端末から遠隔操作できる。
【0074】
すなわち、請求項1から13記載の発明によれば、家庭内機器専用の制御装置を利用できるので、サーバや余分な設定も不要とすることができる。
【0075】
また、請求項5から13記載の発明によれば、低圧配電線方式のインターネットを採用し、従来の電話線を用いたサーバ型システムとは異なりインターネットのインターフェイス機器としてコンセントを用いることができるので、既存の設備を利用して、ユーザに特別な装置を意識させることがない。
【0076】
さらに、請求項8から13記載の発明によれば、テキスト形式の要求ファイルが使用されるので、様々な端末から操作ができる。
【0077】
請求項9から13記載の発明によれば、公開鍵により、鍵の管理及び共有が容易である一方、秘密鍵により、第三者にデータが傍受されたとしても、データを復号化されることはなく、ユーザは、部外者がネットワークへ進入しても、情報の秘匿性を確保できるので、安心して本システムを利用できる。
【0078】
また、請求項10から13記載の発明によれば、パスワードを要求することで、部外者に対する情報の秘匿性をさらに強く確保できるので、ユーザはさらに安心して本システムを利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態の構成図である。
【図2】本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における各家庭内に置かれる家庭内機器の一例である。
【図3】本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における家庭内機器内部の構成図である。
【図4】本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における処理要求の概略図である。
【図5】本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における要求ファイルの一例である。
【図6】本発明による家庭内機器に対する遠隔制御システムの一実施形態における処理実行及び結果送信の概略図である。
【符号の説明】
1−1、1−2、1−n 操作端末
2 インターネット
3 送電線
4−1、4−2、4−n 家庭
5 エアコン
6 テレビ
7 ビデオ
8 照明器具
9 洗濯機
10 風呂
11 窓
13 制御装置
14 電源プラグ
15 機器本体
16 要求ファイル
20 コンセント
30 電柱
40 配電線(引き込み線)
Claims (13)
- 操作端末と家庭内機器とが通信手段を介して接続されて構成され、前記家庭内機器が前記操作端末により遠隔操作される家庭内機器に対する遠隔制御システムであって、
前記家庭内機器は、
該家庭内機器と前記操作端末との通信及び前記家庭内機器本体の制御を行う制御手段、
を有することを特徴とする家庭内機器に対する遠隔制御システム。 - 前記制御手段は、
前記家庭内機器の内部に設置された制御装置であることを特徴とする請求項1記載の家庭内機器に対する遠隔制御システム。 - 前記家庭内機器は、
エアコンと、テレビと、ビデオと、照明器具と、洗濯機と、風呂と、窓と、から選択される少なくとも1つであることを特徴とする請求項1または2記載の家庭内機器に対する遠隔制御システム。 - 前記通信手段は、
インターネットであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システム。 - 前記インターネットに接続するための通信回線として送電線及び/または配電線を用いることを特徴とする請求項4記載の家庭内機器に対する遠隔制御システム。
- 前記インターネットにアクセスするためのインターフェイス機器として、コンセントが用いられることを特徴とする請求項5記載の家庭内機器に対する遠隔制御システム。
- 前記家庭内機器に対する処理要求の内容を前記操作端末を用いて定義した要求ファイルが用いられることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システム。
- 前記要求ファイルは、テキスト形式であることを特徴とする請求項7記載の家庭内機器に対する遠隔制御システム。
- 前記操作端末と前記家庭内機器との間の通信に公開鍵暗号方式を用いることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システム。
- 前記操作端末と前記家庭内機器間との通信にパスワードを用いることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システム。
- 前記処理要求の内容は、
起動と、停止と、タイマー予約と、現状調査と、から選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項7から10のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システム。 - 前記制御装置が、前記要求ファイルを解析し、前記家庭内機器の本体を制御することにより、前記家庭内機器は前記要求ファイルにより要求された処理を実行することを特徴とする請求項7から11のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システム。
- 前記家庭内機器は、
前記操作端末により要求された処理を実行した後に、前記操作端末に前記処理の結果を送信することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の家庭内機器に対する遠隔制御システム。
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