JP2004234199A - 旅行者所在追跡システム - Google Patents
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Abstract
【課題】業務出張者などの海外渡航中の旅行者の所在動向をリアルタイムで把握できるようにする。
【解決手段】旅行者所在追跡システム1は、各航空会社などのCRS(予約システム)4a,4b,…に対して照会を行うCRS照会部11と、各旅行者についての所在情報などを格納する危機管理情報データベース12と、旅行会社での予約情報を取り出して危機管理情報データベース12に格納するとともに、各CRS 4a,4b,…に対する照会結果に応じて危機管理情報データベース12の内容を更新するデータベース更新部14と、危機管理情報データベース12に対して検索を行うデータベース検索部15と、各クライアント端末3が接続し各クライアント端末3からの入力を受け付け、各クライアント端末3に検索結果を送信するウェブサーバ16と、を備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】旅行者所在追跡システム1は、各航空会社などのCRS(予約システム)4a,4b,…に対して照会を行うCRS照会部11と、各旅行者についての所在情報などを格納する危機管理情報データベース12と、旅行会社での予約情報を取り出して危機管理情報データベース12に格納するとともに、各CRS 4a,4b,…に対する照会結果に応じて危機管理情報データベース12の内容を更新するデータベース更新部14と、危機管理情報データベース12に対して検索を行うデータベース検索部15と、各クライアント端末3が接続し各クライアント端末3からの入力を受け付け、各クライアント端末3に検索結果を送信するウェブサーバ16と、を備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、海外出張中などの旅行者の所在を追跡する旅行者所在追跡システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
企業にとって、海外業務出張者との間で相互連絡手段を常に確保することは極めて重要である。そのためには、出張者の所在動向を常時把握しておくことが必須となっている。特に、近時の世界情勢の緊迫化や、海外における突発的な事件・事故・災害等の発生の可能性を考慮すると、そのような事態の発生に際してその事態に関係する都市や地方内に滞在する全ての出張者の所在をリアルタイムに(少なくとも短時間のうちに)確認できるようにしておく必要がある。
【0003】
これまでは、各出張者ごとにその出発前に作成した行程表を保管し、当初予定から変更となった際には出張者から連絡させて事前行程表の修正を行っていた。しかしながら、業務出張者の増加や、時差等の関係で即時に事前行程表の修正を行うことが難しいこと、緊急の予定変更(例えば欠航や乗り遅れ等に伴うフライトの変更)などで連絡が遅れることが多いなどの理由により、全ての出張者について所在動向をリアルタイムで把握できるようにすることは、非常に困難な業務となっている。
【0004】
出張者が、旅客機を運航する特定の一社(あるいは1企業グループ)の航空会社しか使用しないという前提のもとにおいては、その特定の航空会社の座席予約システム(CRS:Computerized Reservation SystemあるいはCentral Reservation System)における出発時点での予約記録(発券データ)を集約することにより、検索実行時点での出張者スケジュールを表示するシステムは存在する。しかしながら、企業における現実の業務出張においては、その会社の全ての出張者が同一の航空会社のみを使用するということは考え難い。また、発券データを利用した場合には、出張者が出張先でフライトを変更した場合などに対応することができない。結局、ある企業における全ての出張者についての所在動向をリアルタイムで把握できるようにすることは、現状では困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、企業においてその全ての業務出張者に所在動向をリアルタイムで把握できるようにすることは、危機管理上の極めて重要なことであるが、現状ではそれを実現することは極めて難しい。また、企業における業務出張者でなくても、海外旅行中の旅行者の所在動向をリアルタイムで把握できるようにすることが望まれている。
【0006】
そこで本発明の目的は、業務出張者などの海外渡航中の旅行者の所在動向をリアルタイムで把握でき、特に、事件や事故、災害の発生時などに当該事態の発生地に所在する旅行者を即時に把握できる旅行者所在追跡システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の旅行者所在追跡システムは、旅行者の所在動向を追跡する旅行者所在追跡システムにおいて、各旅行者に関する情報を蓄積する危機管理情報データベースと、ネットワークを介して少なくとも各運輸機関のCRSに対して照会を行うCRS照会部と、各旅行者の予約手配時の予約情報を危機管理情報データベースに登録するとともに、CRS照会部が各CRSに照会したときの照会結果に応じて危機管理情報データベースを更新するデータベース更新部と、入力した検索条件にしたがって危機管理情報データベースを検索するデータベース検索部と、を有する。
【0008】
本発明においては、データベース更新部は、未取り込みの予約情報を定期的に取り込んで危機管理情報データベースに登録し、CRS照会部は、危機管理情報データベースに登録された項目に関して定期的に各CRSに対して照会を行うことが好ましい。その場合、CRS照会部は、ユーザからの指示に応じて即時にも各CRSに対して照会を行うようにすることが好ましい。
【0009】
本発明においては、運輸機関は例えば航空会社である。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の一形態の旅行者所在追跡システムの構成を示すブロック図である。
【0011】
この旅行者所在追跡システム1は、典型的には、旅行代理店業務を行う旅行会社9内あるいは旅行会社の委託を受けた情報システム会社(ASP(アプリケーションサービスプロバイダ)など)に設置され、これらの旅行会社あるいは情報システム会社が運営する。そして、インターネットなどのネットワーク2を介して、業務出張者などの旅行者の所在動向を確認したい顧客(出張者が所属する企業など)に設けられたクライアント端末3と、それぞれの航空会社やホテルチェーン運営会社、レンタカー会社などのCRS(予約システム)4a,4b,…と接続している。図示したものでは、航空会社AのCRS 4a、航空会社BのCRS 4b、航空会社CのCRS 4c、DホテルチェーンのCRS 4d、EホテルチェーンのCRS 4e、レンタカー会社FのCRS 4fと接続しているが、実際には、もっと多くのCRSと接続することになる。後述するように、旅行者所在追跡システム1とクライアント端末3との間は、WWW(ワールドワイドウェブ)表示技術やXML(extended markup language)などのインターネット標準技術に基づいて情報が交換されるようになっており、したがって、クライアント端末3としては、インターネットブラウザソフトウェアなどを搭載した一般的なパソコン(パーソナルコンピュータ:PC)を使用することができる。なお、現状では各航空会社などのCRSは必ずしもXML対応となっていないため、旅行者所在追跡システム1と各CRS 4a,4b,…との間の接続には、XMLが使用される場合とXML以外のデータ形式が使用される場合とがある。しかしながら、今後、各社のCRSにおいてはXMLの使用が一般的になると考えられるから、この旅行者所在追跡システム1においてもXMLの使用を基本とし、非XMLのCRSに対しては、別途、プロトコルアダプタなどを介することによって、接続、通信できるようにしている。
【0012】
ところで、一般に旅行会社9は、その旅行代理店業務の遂行のために、各航空会社、各ホテルチェーン、各レンタカー会社などのCRS 4a,4b,…と接続する総合予約システム5を保有している。この総合予約システム5は、顧客からの依頼に応じて、フライト、ホテル、レンタカーなどの予約手配を行い、航空券等の発券を行うシステムであり、そのシステムの特徴上、各CRS 4a,4b,…に対して検索、照会を行う機能を有している。そして、総合予約システム5は、一連の予約手配が完了した時点で各旅行者ごとの行程表データを外部に出力できるようになっている。この実施形態の旅行者所在追跡システム1は、こうした総合予約システム5に対してアドオンされる形態で、あるいは総合予約システム5とともに統合されたシステムを構成する形態で、総合予約システム5の有する各CRSへの照会機能や行程表の出力機能を利用して、各旅行者の所在動向をリアルタイムで把握するようにしている。
【0013】
旅行者所在追跡システム1は、各CRS 4a,4b,…との接続を行うCRSインタフェース部10と、各CRS 4a,4b,…に対して照会を行うCRS照会部11と、各旅行者についての所在情報などを格納する危機管理情報データベース12と、総合予約システム5の予約情報データベース13から予約情報を取り出して危機管理情報データベース12に格納するとともに、CRS照会部11による各CRS 4a,4b,…に対する照会結果に応じて危機管理情報データベース12の内容を更新するデータベース更新部14と、危機管理情報データベース12に対して検索を行うデータベース検索部15と、各クライアント端末3が接続し各クライアント端末3からの入力を受け付け、各クライアント端末3に検索結果を送信するウェブサーバ16と、ウェブサーバ16がウェブページとしてログイン画面や検索結果表示画面などの各画面をクライアント端末3の表示装置上に表示する際に必要な画面データを格納した画面データ格納部17と、を備えている。CRSインタフェース部10は、総合予約システム5と共用されており、総合予約システム5が各CRS 4a,4b,…に対し、照会や予約を行う際にも使用される。予約情報データベース13に格納される予約情報とは、各旅行者について総合予約システム5を用いて行った予約手配の結果を示す情報であり、予約手配時における各予約単位ごとの総合予約システム5における予約番号や、各予約単位で手配したフライト(あるいはホテルなどの)の詳細の情報、旅行者の所属する企業コード、旅行者氏名などの情報を含んでいる。なお、既に危機管理情報データベース12に取り込まれた予約情報を識別するために、予約情報データベース13においては、予約番号ごとに、取り込み済みフラグを設けることが好ましい。
【0014】
ウェブサーバ16としては、インターネット上のWWWサイトにおいて、クライアントの認証を行い、クライアントからの入力に応じて出力画面を構成してクライアントに送信する通常のウェブサーバを用いることができる。ここには図示していないが、クライアント端末3から接続要求があったときのログイン認証用のデータも、ウェブサーバ16に格納されている。また、データベース検索部15は、ウェブサーバ16に対してバックエンドの検索部として動作するものであって、ウェブサーバ16を介してクライアント端末3側から検索要求を受け取り、その検索要求に応じて危機管理情報データベース12を検索してその検索結果をウェブサーバ16に返すようになっている。後述するようにこの旅行者所在追跡システム1では、危機管理情報データベース12は定期的に(例えば1日1回定時に)更新されるようになっているが、海外における事故の発生の第一報を受け取ったときなどに、事故に遭遇したおそれがある旅行者などを即時に検索できるようにするため、クライアント端末3からの要求があった場合、ウェブサーバ16は、各CRS 4a,4b,…に対して検索を行うようにCRS照会部11に指示できるように構成されている。
【0015】
ここで、危機管理情報データベース12の構成について説明する。旅行者が海外都市間を移動する場合、鉄道や船舶などによる移動も考えられるが、一般には、定期旅客航空路によって移動する。そこで、各旅行者ごとにフライトの予約や変更、キャンセル状況を把握することによって、その旅行者の所在が追跡できると考えられる。この旅行者所在追跡システム1では、旅行会社9等における予約手配実行時の予約情報を危機管理情報データベース12に取り込むとともに、定期的に各CRS 4a,4b,…に対して照会を行うことによって、危機管理情報データベース12に格納されている予約状況(特にフライトの予約状況)からキャンセルや変更があったかどうかを調べてその結果に基づいて危機管理情報データベース12を更新するようにしている。
【0016】
このような危機管理情報データベース12は、フライト基本情報、フライト情報、滞在情報(ホテル情報やレンタカー情報)、各種のマスタ情報などの複数のデータベースから構成されるようにすることが好ましい。ここでフライト基本情報には、総合予約システム5での予約番号ごとに、どのCRSを用いて予約を行ったかを示すCRS種別と、対応するCRSでのレコードロケータと、帰着日と、帰着時間などが格納される。なお、本明細書では、予約番号は、特に断らない限り、総合予約システム5での予約番号のことを指し、レコードロケータは、各CRSでの予約番号のことを指す。フライト情報には、予約番号ごとに(ということはフライトごとに)、旅行者の企業コード、氏名、出発日、出発地、到着日、到着時などが格納される。ホテル情報には、予約番号と、ホテル名(および所在地、電話番号など)、チェックイン日時、チェックアウト日時などが格納される。レンタカー情報には、予約番号、レンタカーを借りる日時や場所などの情報が格納される。さらに危機管理情報データベース12に備えられるマスタ情報としては、例えば、国コードと国名とを格納した国マスタ、都市コードと都市名を格納した都市マスタ、キャリア(航空会社)コードとキャリア名とを格納したキャリアマスタ、空港コードと空港名とを格納した空港マスタなどが挙げられる。
【0017】
次に、この旅行者所在追跡システム1の動作を説明する。
【0018】
まず、データベース更新部14は、定期的に(例えば、1日1回所定の時刻に)、総合予約システム5の予約情報を予約情報データベース13から取り込んで、危機管理情報データベース12を更新する。この場合、データベース更新部14は、帰着日が所定日以降であって、かつ、予約番号に付随した取り込み済みフラグが未取込であることを示し、かつ、かつ、フライト番号がARNK(鉄道や船舶など定期旅客航空航路以外での移動を示すコード)でない予約情報を検索し、検索結果に基づいて、予約番号をキーに設定して、危機管理情報データベース12のフライト基本情報、フライト情報、滞在情報を更新する。このとき、キャンセルデータは危機管理情報データベース12から削除するようにする。また、予約情報データベース13で変更があった場合には、取り込み済みフラグをリセットするものとして、前回の取得後にデータ変更があったデータも、予約番号に対する上書きとして取り込まれるようにする。なお、まだ海外出張に出かけていない旅行者まで追跡することの実益は少ないので、例えば、出発日が当日である予約情報のみを検索するようにすることが好ましい。ここで当日とは、ここでのデータベース更新の処理を行った時点が属する日のことである。もちろん、更新の処理の間隔が例えば半日であれば、それに応じて、午前中の更新であれば、出発がその当日の午前中のものを検索し、午後での更新であれば、出発がその当日の午後であるものを検索するようにする。
【0019】
また、CRS照会部11は、CRSインタフェース部10を介して、定期的に(例えば、1日1回所定の時刻に)、各CRS 4a,4b,…に対して、照会を行う。CRSがXML対応のものであればXMLを用いてCRSに対して照会がなされ、CRSがXMLに対応しないものである場合には、CRSインタフェース部10内の適切なプロトコルアダプタを介して照会がなされる。ここでの照会では、危機管理情報データベース12のフライト基本情報にあるCRS種別とレコードロケータとを元にして、そのCRS種別に対応するCRSに対し、出発日が当日以前であって、帰着日が当日−1日(当日の1日前)以降のものをキーとして抽出を行う。このとき、フライト番号がARNKでないものを抽出する。ここで帰着日に関し当日−1日としているのは、前回更新したとき以降にフライト変更を行って1日早く帰着したような旅行者の情報を取りこぼすおそれをなくすためである。そして、データベース更新部14は、各CRS 4a,4b,…から抽出した情報に基づき、取得したレコードロケータの予約番号をキーに設定して、出発日が当日−1日以降のデータを全て更新する。その結果、危機管理情報データベース12には、データ更新が定期的(例えば1日1回の所定時刻)であることを前提として、各旅行者についての最新の所在やフライトに関する情報が蓄積されることになる。この旅行者所在追跡システム1は、航空会社ごとのCRSに対してそれぞれ接続しているため、旅行者が異なる航空会社を利用している場合であっても所在を追跡することが可能である。
【0020】
次に、このような旅行者所在追跡システム1に対して、顧客(例えば業務出張者をかかえる企業など)がクライアント端末3を介して行う検索処理について説明する。
【0021】
クライアント端末3は、ウェブサーバ16に接続する。その際、一般的なユーザ認証手順にしたがい、ウェブサーバ16によって、まず、クライアント端末3の表示画面上にユーザ認証のためのログイン画面が表示され、クライアント端末3のユーザはこのログイン画面に対して例えば企業コードとユーザIDとパスワードとを入力し、これらの組み合わせが正当なものである場合にはログイン認証が成功してそのユーザはこの旅行者所在追跡システム1を利用することが可能になる。そして、この旅行者所在追跡システム1にログイン後に最初にクライアント端末3の表示画面には、地図検索画面として世界地図が表示されるとともに各地域(例えば、北米、西ヨーロッパ、中近東などの別)ごとにその企業に所属する出張者(旅行者)の人数等が表示される。この表示のために必要なデータすなわち人数表示情報は、企業コードと地域と国と都市との組合わせごとにその都市に何人滞在しているかを示す情報であり、この人数表示情報は、通常、危機管理情報データベース12の更新のたびに生成されるようにしておく。もちろん、地域、国および都市は、地域−国−都市の順で階層構造をなしており、地域ごとの人数を表示する際には、その地域内の各都市に滞在している人数を積算したものが表示されることになる。また、ユーザは、クライアント端末3の表示画面上に、指定された地域内の国のリストを表示させることができ、リストにおいて国を選択した場合にはその国に該当する都市名及び滞在者の人数が表示され、さらにその表示の中で都市を選択することで、その都市に該当する滞在者の一覧が別画面で表示される。
【0022】
上述したような地図検索画面には「検索切替」ボタンが設けられており、危機管理情報データベース12のデータの検索を行うときにユーザはこの「検索切替」ボタンをクリックする。するとクライアント端末3の表示画面には、検索条件等を入力するための入力検索画面が表示されることになる。
【0023】
入力検索画面においては、滞在国、滞在都市、旅行者氏名、フライト番号などのうちの1または2以上のものをキーとして検索を行うことができる。そのために、入力検索画面においては、国マスタに基づいて国候補リストをポップアップメニューとして表示させたり、都市マスタに基づいて都市候補リストをポップアップメニューとして表示させたり、フライト情報に基づいて氏名候補リストを表示させたり、キャリアマスタに基づいてキャリア(航空会社)名のリストを表示させたりすることができる。ユーザは、これらのリストの中で所望のものを選択することによって(さらに必要に応じて便名のうちの数字部分を入力することによって)、所望の検索条件を入力することができる。
【0024】
このようにウェブサーバ16に接続してユーザが検索条件を入力すると、その検索条件はデータベース検索部15に渡され、データベース検索部15は、検索条件を入力したユーザに対応する企業コードであって、かつ検索条件を満たす旅行者に関する情報を危機管理情報データベース12から検索し、検索結果をウェブサーバ16に返す。この検索では、危機管理情報データベース12を更新した時刻を検索対象の時間の初期値としている。さらにユーザは、任意の現地日付(および時刻)を指定することができ、指定されたときにはその日時を元に検索が実行される。
【0025】
さらにユーザは、現在の最新の情報を検索するように指示することもできる。そのような指示が入力した場合、その指示はウェブサーバ16からCRS照会部11に送られ、CRS照会部11はその時点で各CRS 4a,4b,…に対して検索を行う。その結果、上述したものと同様の手順により、危機管理情報データベース12が更新され、データベース検索部15はこの更新後の危機管理情報データベース12を検索して、最新の情報を検索結果としてウェブサーバ16に返す。実際には、現状の各CRSの能力及びネットワーク2のスループットを考慮すると、CRS照会部11が各CRSに対して照会を行って検索結果を得るまでにかなりの時間がかかるとともに各CRSに対しても負荷をかけることとなるため、通常の運用時には、定期的な更新による危機管理情報データベース12内のデータのみを検索し、突発的な事件・事故が発生した場合など緊急に対応しなければならない場合にのみ、その時点で臨時に各CRSに対して照会を行うようにすることが好ましい。
【0026】
検索結果は、入力された検索条件に基づく滞在者の一覧をリスト形式でユーザのクライアント端末3の表示画面に表示させることによって、ユーザに対して返される。この滞在者一覧リストにおいて個人名をクリックすることで、その個人に関する詳細データを示す個人詳細情報画面が表示される。個人詳細情報画面では、フライト情報に基づいて、その旅行者の氏名、出発日、出発都市、到着日、到着都市、フライト区間の全行程が表示され、さらに、ホテル情報やレンタカー情報などが表示される。
【0027】
このようにしてこの旅行者所在追跡システムによれば、ユーザは、行程表等の複雑な更新作業を行うことなく、急な予定変更にも対応して、その企業に属する海外業務出張者などの旅行者の所在動向をほぼリアルタイムで把握することができるようになる。
【0028】
上述した旅行者所在追跡システム1では、クライアント端末3を介してアクセスしてくる各ユーザは企業コードによって認証されているので、そのユーザに対応した企業に属する旅行者のみを検索することができる。また、検索結果の表示においても、その企業に属する旅行者の人数等が表示されることになる。しかしながら、この旅行者所在追跡システム1を運営する旅行会社9がアクセスし検索する場合には、特別のアクセスIDやパスワードを使用することにより、企業コードを指定した検索や、全ての企業コードを検索対象とする検索を行うことができるようになっている。これにより旅行会社9は、例えば事変などの発生に際し、その旅行会社9が旅行手配を行った旅行者であって該当する都市に滞在している旅行者をリアルタイムに全てリストアップすることが可能となる。
【0029】
上述した旅行者所在追跡システムは、それを実現するための計算機プログラムを、サーバー用コンピュータなどに読み込ませ、そのプログラムを実行させることによっても実現できる。旅行者所在追跡システムを実現するためのプログラムは、磁気テープやCD−ROMなどの記録媒体によって、あるいはネットワークを介して、コンピュータに読み込まれる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、海外渡航中の旅行者の所在動向をリアルタイムで把握でき、特に、事件や事故、災害の発生時などに当該事態の発生地に所在する旅行者を即時に把握できるようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の旅行者所在追跡システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 旅行者所在追跡システム
2 ネットワーク
3 クライアント端末
4a〜4f CRS(航空会社やホテルチェーンなどの予約システム)
5 総合予約システム
9 旅行会社
10 CRSインタフェース部
11 CRS照会部
12 危機管理情報データベース
13 予約情報データベース
14 データベース更新部
15 データベース検索部
16 ウェブサーバ
17 画面データ格納部
【発明の属する技術分野】
本発明は、海外出張中などの旅行者の所在を追跡する旅行者所在追跡システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
企業にとって、海外業務出張者との間で相互連絡手段を常に確保することは極めて重要である。そのためには、出張者の所在動向を常時把握しておくことが必須となっている。特に、近時の世界情勢の緊迫化や、海外における突発的な事件・事故・災害等の発生の可能性を考慮すると、そのような事態の発生に際してその事態に関係する都市や地方内に滞在する全ての出張者の所在をリアルタイムに(少なくとも短時間のうちに)確認できるようにしておく必要がある。
【0003】
これまでは、各出張者ごとにその出発前に作成した行程表を保管し、当初予定から変更となった際には出張者から連絡させて事前行程表の修正を行っていた。しかしながら、業務出張者の増加や、時差等の関係で即時に事前行程表の修正を行うことが難しいこと、緊急の予定変更(例えば欠航や乗り遅れ等に伴うフライトの変更)などで連絡が遅れることが多いなどの理由により、全ての出張者について所在動向をリアルタイムで把握できるようにすることは、非常に困難な業務となっている。
【0004】
出張者が、旅客機を運航する特定の一社(あるいは1企業グループ)の航空会社しか使用しないという前提のもとにおいては、その特定の航空会社の座席予約システム(CRS:Computerized Reservation SystemあるいはCentral Reservation System)における出発時点での予約記録(発券データ)を集約することにより、検索実行時点での出張者スケジュールを表示するシステムは存在する。しかしながら、企業における現実の業務出張においては、その会社の全ての出張者が同一の航空会社のみを使用するということは考え難い。また、発券データを利用した場合には、出張者が出張先でフライトを変更した場合などに対応することができない。結局、ある企業における全ての出張者についての所在動向をリアルタイムで把握できるようにすることは、現状では困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、企業においてその全ての業務出張者に所在動向をリアルタイムで把握できるようにすることは、危機管理上の極めて重要なことであるが、現状ではそれを実現することは極めて難しい。また、企業における業務出張者でなくても、海外旅行中の旅行者の所在動向をリアルタイムで把握できるようにすることが望まれている。
【0006】
そこで本発明の目的は、業務出張者などの海外渡航中の旅行者の所在動向をリアルタイムで把握でき、特に、事件や事故、災害の発生時などに当該事態の発生地に所在する旅行者を即時に把握できる旅行者所在追跡システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の旅行者所在追跡システムは、旅行者の所在動向を追跡する旅行者所在追跡システムにおいて、各旅行者に関する情報を蓄積する危機管理情報データベースと、ネットワークを介して少なくとも各運輸機関のCRSに対して照会を行うCRS照会部と、各旅行者の予約手配時の予約情報を危機管理情報データベースに登録するとともに、CRS照会部が各CRSに照会したときの照会結果に応じて危機管理情報データベースを更新するデータベース更新部と、入力した検索条件にしたがって危機管理情報データベースを検索するデータベース検索部と、を有する。
【0008】
本発明においては、データベース更新部は、未取り込みの予約情報を定期的に取り込んで危機管理情報データベースに登録し、CRS照会部は、危機管理情報データベースに登録された項目に関して定期的に各CRSに対して照会を行うことが好ましい。その場合、CRS照会部は、ユーザからの指示に応じて即時にも各CRSに対して照会を行うようにすることが好ましい。
【0009】
本発明においては、運輸機関は例えば航空会社である。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の一形態の旅行者所在追跡システムの構成を示すブロック図である。
【0011】
この旅行者所在追跡システム1は、典型的には、旅行代理店業務を行う旅行会社9内あるいは旅行会社の委託を受けた情報システム会社(ASP(アプリケーションサービスプロバイダ)など)に設置され、これらの旅行会社あるいは情報システム会社が運営する。そして、インターネットなどのネットワーク2を介して、業務出張者などの旅行者の所在動向を確認したい顧客(出張者が所属する企業など)に設けられたクライアント端末3と、それぞれの航空会社やホテルチェーン運営会社、レンタカー会社などのCRS(予約システム)4a,4b,…と接続している。図示したものでは、航空会社AのCRS 4a、航空会社BのCRS 4b、航空会社CのCRS 4c、DホテルチェーンのCRS 4d、EホテルチェーンのCRS 4e、レンタカー会社FのCRS 4fと接続しているが、実際には、もっと多くのCRSと接続することになる。後述するように、旅行者所在追跡システム1とクライアント端末3との間は、WWW(ワールドワイドウェブ)表示技術やXML(extended markup language)などのインターネット標準技術に基づいて情報が交換されるようになっており、したがって、クライアント端末3としては、インターネットブラウザソフトウェアなどを搭載した一般的なパソコン(パーソナルコンピュータ:PC)を使用することができる。なお、現状では各航空会社などのCRSは必ずしもXML対応となっていないため、旅行者所在追跡システム1と各CRS 4a,4b,…との間の接続には、XMLが使用される場合とXML以外のデータ形式が使用される場合とがある。しかしながら、今後、各社のCRSにおいてはXMLの使用が一般的になると考えられるから、この旅行者所在追跡システム1においてもXMLの使用を基本とし、非XMLのCRSに対しては、別途、プロトコルアダプタなどを介することによって、接続、通信できるようにしている。
【0012】
ところで、一般に旅行会社9は、その旅行代理店業務の遂行のために、各航空会社、各ホテルチェーン、各レンタカー会社などのCRS 4a,4b,…と接続する総合予約システム5を保有している。この総合予約システム5は、顧客からの依頼に応じて、フライト、ホテル、レンタカーなどの予約手配を行い、航空券等の発券を行うシステムであり、そのシステムの特徴上、各CRS 4a,4b,…に対して検索、照会を行う機能を有している。そして、総合予約システム5は、一連の予約手配が完了した時点で各旅行者ごとの行程表データを外部に出力できるようになっている。この実施形態の旅行者所在追跡システム1は、こうした総合予約システム5に対してアドオンされる形態で、あるいは総合予約システム5とともに統合されたシステムを構成する形態で、総合予約システム5の有する各CRSへの照会機能や行程表の出力機能を利用して、各旅行者の所在動向をリアルタイムで把握するようにしている。
【0013】
旅行者所在追跡システム1は、各CRS 4a,4b,…との接続を行うCRSインタフェース部10と、各CRS 4a,4b,…に対して照会を行うCRS照会部11と、各旅行者についての所在情報などを格納する危機管理情報データベース12と、総合予約システム5の予約情報データベース13から予約情報を取り出して危機管理情報データベース12に格納するとともに、CRS照会部11による各CRS 4a,4b,…に対する照会結果に応じて危機管理情報データベース12の内容を更新するデータベース更新部14と、危機管理情報データベース12に対して検索を行うデータベース検索部15と、各クライアント端末3が接続し各クライアント端末3からの入力を受け付け、各クライアント端末3に検索結果を送信するウェブサーバ16と、ウェブサーバ16がウェブページとしてログイン画面や検索結果表示画面などの各画面をクライアント端末3の表示装置上に表示する際に必要な画面データを格納した画面データ格納部17と、を備えている。CRSインタフェース部10は、総合予約システム5と共用されており、総合予約システム5が各CRS 4a,4b,…に対し、照会や予約を行う際にも使用される。予約情報データベース13に格納される予約情報とは、各旅行者について総合予約システム5を用いて行った予約手配の結果を示す情報であり、予約手配時における各予約単位ごとの総合予約システム5における予約番号や、各予約単位で手配したフライト(あるいはホテルなどの)の詳細の情報、旅行者の所属する企業コード、旅行者氏名などの情報を含んでいる。なお、既に危機管理情報データベース12に取り込まれた予約情報を識別するために、予約情報データベース13においては、予約番号ごとに、取り込み済みフラグを設けることが好ましい。
【0014】
ウェブサーバ16としては、インターネット上のWWWサイトにおいて、クライアントの認証を行い、クライアントからの入力に応じて出力画面を構成してクライアントに送信する通常のウェブサーバを用いることができる。ここには図示していないが、クライアント端末3から接続要求があったときのログイン認証用のデータも、ウェブサーバ16に格納されている。また、データベース検索部15は、ウェブサーバ16に対してバックエンドの検索部として動作するものであって、ウェブサーバ16を介してクライアント端末3側から検索要求を受け取り、その検索要求に応じて危機管理情報データベース12を検索してその検索結果をウェブサーバ16に返すようになっている。後述するようにこの旅行者所在追跡システム1では、危機管理情報データベース12は定期的に(例えば1日1回定時に)更新されるようになっているが、海外における事故の発生の第一報を受け取ったときなどに、事故に遭遇したおそれがある旅行者などを即時に検索できるようにするため、クライアント端末3からの要求があった場合、ウェブサーバ16は、各CRS 4a,4b,…に対して検索を行うようにCRS照会部11に指示できるように構成されている。
【0015】
ここで、危機管理情報データベース12の構成について説明する。旅行者が海外都市間を移動する場合、鉄道や船舶などによる移動も考えられるが、一般には、定期旅客航空路によって移動する。そこで、各旅行者ごとにフライトの予約や変更、キャンセル状況を把握することによって、その旅行者の所在が追跡できると考えられる。この旅行者所在追跡システム1では、旅行会社9等における予約手配実行時の予約情報を危機管理情報データベース12に取り込むとともに、定期的に各CRS 4a,4b,…に対して照会を行うことによって、危機管理情報データベース12に格納されている予約状況(特にフライトの予約状況)からキャンセルや変更があったかどうかを調べてその結果に基づいて危機管理情報データベース12を更新するようにしている。
【0016】
このような危機管理情報データベース12は、フライト基本情報、フライト情報、滞在情報(ホテル情報やレンタカー情報)、各種のマスタ情報などの複数のデータベースから構成されるようにすることが好ましい。ここでフライト基本情報には、総合予約システム5での予約番号ごとに、どのCRSを用いて予約を行ったかを示すCRS種別と、対応するCRSでのレコードロケータと、帰着日と、帰着時間などが格納される。なお、本明細書では、予約番号は、特に断らない限り、総合予約システム5での予約番号のことを指し、レコードロケータは、各CRSでの予約番号のことを指す。フライト情報には、予約番号ごとに(ということはフライトごとに)、旅行者の企業コード、氏名、出発日、出発地、到着日、到着時などが格納される。ホテル情報には、予約番号と、ホテル名(および所在地、電話番号など)、チェックイン日時、チェックアウト日時などが格納される。レンタカー情報には、予約番号、レンタカーを借りる日時や場所などの情報が格納される。さらに危機管理情報データベース12に備えられるマスタ情報としては、例えば、国コードと国名とを格納した国マスタ、都市コードと都市名を格納した都市マスタ、キャリア(航空会社)コードとキャリア名とを格納したキャリアマスタ、空港コードと空港名とを格納した空港マスタなどが挙げられる。
【0017】
次に、この旅行者所在追跡システム1の動作を説明する。
【0018】
まず、データベース更新部14は、定期的に(例えば、1日1回所定の時刻に)、総合予約システム5の予約情報を予約情報データベース13から取り込んで、危機管理情報データベース12を更新する。この場合、データベース更新部14は、帰着日が所定日以降であって、かつ、予約番号に付随した取り込み済みフラグが未取込であることを示し、かつ、かつ、フライト番号がARNK(鉄道や船舶など定期旅客航空航路以外での移動を示すコード)でない予約情報を検索し、検索結果に基づいて、予約番号をキーに設定して、危機管理情報データベース12のフライト基本情報、フライト情報、滞在情報を更新する。このとき、キャンセルデータは危機管理情報データベース12から削除するようにする。また、予約情報データベース13で変更があった場合には、取り込み済みフラグをリセットするものとして、前回の取得後にデータ変更があったデータも、予約番号に対する上書きとして取り込まれるようにする。なお、まだ海外出張に出かけていない旅行者まで追跡することの実益は少ないので、例えば、出発日が当日である予約情報のみを検索するようにすることが好ましい。ここで当日とは、ここでのデータベース更新の処理を行った時点が属する日のことである。もちろん、更新の処理の間隔が例えば半日であれば、それに応じて、午前中の更新であれば、出発がその当日の午前中のものを検索し、午後での更新であれば、出発がその当日の午後であるものを検索するようにする。
【0019】
また、CRS照会部11は、CRSインタフェース部10を介して、定期的に(例えば、1日1回所定の時刻に)、各CRS 4a,4b,…に対して、照会を行う。CRSがXML対応のものであればXMLを用いてCRSに対して照会がなされ、CRSがXMLに対応しないものである場合には、CRSインタフェース部10内の適切なプロトコルアダプタを介して照会がなされる。ここでの照会では、危機管理情報データベース12のフライト基本情報にあるCRS種別とレコードロケータとを元にして、そのCRS種別に対応するCRSに対し、出発日が当日以前であって、帰着日が当日−1日(当日の1日前)以降のものをキーとして抽出を行う。このとき、フライト番号がARNKでないものを抽出する。ここで帰着日に関し当日−1日としているのは、前回更新したとき以降にフライト変更を行って1日早く帰着したような旅行者の情報を取りこぼすおそれをなくすためである。そして、データベース更新部14は、各CRS 4a,4b,…から抽出した情報に基づき、取得したレコードロケータの予約番号をキーに設定して、出発日が当日−1日以降のデータを全て更新する。その結果、危機管理情報データベース12には、データ更新が定期的(例えば1日1回の所定時刻)であることを前提として、各旅行者についての最新の所在やフライトに関する情報が蓄積されることになる。この旅行者所在追跡システム1は、航空会社ごとのCRSに対してそれぞれ接続しているため、旅行者が異なる航空会社を利用している場合であっても所在を追跡することが可能である。
【0020】
次に、このような旅行者所在追跡システム1に対して、顧客(例えば業務出張者をかかえる企業など)がクライアント端末3を介して行う検索処理について説明する。
【0021】
クライアント端末3は、ウェブサーバ16に接続する。その際、一般的なユーザ認証手順にしたがい、ウェブサーバ16によって、まず、クライアント端末3の表示画面上にユーザ認証のためのログイン画面が表示され、クライアント端末3のユーザはこのログイン画面に対して例えば企業コードとユーザIDとパスワードとを入力し、これらの組み合わせが正当なものである場合にはログイン認証が成功してそのユーザはこの旅行者所在追跡システム1を利用することが可能になる。そして、この旅行者所在追跡システム1にログイン後に最初にクライアント端末3の表示画面には、地図検索画面として世界地図が表示されるとともに各地域(例えば、北米、西ヨーロッパ、中近東などの別)ごとにその企業に所属する出張者(旅行者)の人数等が表示される。この表示のために必要なデータすなわち人数表示情報は、企業コードと地域と国と都市との組合わせごとにその都市に何人滞在しているかを示す情報であり、この人数表示情報は、通常、危機管理情報データベース12の更新のたびに生成されるようにしておく。もちろん、地域、国および都市は、地域−国−都市の順で階層構造をなしており、地域ごとの人数を表示する際には、その地域内の各都市に滞在している人数を積算したものが表示されることになる。また、ユーザは、クライアント端末3の表示画面上に、指定された地域内の国のリストを表示させることができ、リストにおいて国を選択した場合にはその国に該当する都市名及び滞在者の人数が表示され、さらにその表示の中で都市を選択することで、その都市に該当する滞在者の一覧が別画面で表示される。
【0022】
上述したような地図検索画面には「検索切替」ボタンが設けられており、危機管理情報データベース12のデータの検索を行うときにユーザはこの「検索切替」ボタンをクリックする。するとクライアント端末3の表示画面には、検索条件等を入力するための入力検索画面が表示されることになる。
【0023】
入力検索画面においては、滞在国、滞在都市、旅行者氏名、フライト番号などのうちの1または2以上のものをキーとして検索を行うことができる。そのために、入力検索画面においては、国マスタに基づいて国候補リストをポップアップメニューとして表示させたり、都市マスタに基づいて都市候補リストをポップアップメニューとして表示させたり、フライト情報に基づいて氏名候補リストを表示させたり、キャリアマスタに基づいてキャリア(航空会社)名のリストを表示させたりすることができる。ユーザは、これらのリストの中で所望のものを選択することによって(さらに必要に応じて便名のうちの数字部分を入力することによって)、所望の検索条件を入力することができる。
【0024】
このようにウェブサーバ16に接続してユーザが検索条件を入力すると、その検索条件はデータベース検索部15に渡され、データベース検索部15は、検索条件を入力したユーザに対応する企業コードであって、かつ検索条件を満たす旅行者に関する情報を危機管理情報データベース12から検索し、検索結果をウェブサーバ16に返す。この検索では、危機管理情報データベース12を更新した時刻を検索対象の時間の初期値としている。さらにユーザは、任意の現地日付(および時刻)を指定することができ、指定されたときにはその日時を元に検索が実行される。
【0025】
さらにユーザは、現在の最新の情報を検索するように指示することもできる。そのような指示が入力した場合、その指示はウェブサーバ16からCRS照会部11に送られ、CRS照会部11はその時点で各CRS 4a,4b,…に対して検索を行う。その結果、上述したものと同様の手順により、危機管理情報データベース12が更新され、データベース検索部15はこの更新後の危機管理情報データベース12を検索して、最新の情報を検索結果としてウェブサーバ16に返す。実際には、現状の各CRSの能力及びネットワーク2のスループットを考慮すると、CRS照会部11が各CRSに対して照会を行って検索結果を得るまでにかなりの時間がかかるとともに各CRSに対しても負荷をかけることとなるため、通常の運用時には、定期的な更新による危機管理情報データベース12内のデータのみを検索し、突発的な事件・事故が発生した場合など緊急に対応しなければならない場合にのみ、その時点で臨時に各CRSに対して照会を行うようにすることが好ましい。
【0026】
検索結果は、入力された検索条件に基づく滞在者の一覧をリスト形式でユーザのクライアント端末3の表示画面に表示させることによって、ユーザに対して返される。この滞在者一覧リストにおいて個人名をクリックすることで、その個人に関する詳細データを示す個人詳細情報画面が表示される。個人詳細情報画面では、フライト情報に基づいて、その旅行者の氏名、出発日、出発都市、到着日、到着都市、フライト区間の全行程が表示され、さらに、ホテル情報やレンタカー情報などが表示される。
【0027】
このようにしてこの旅行者所在追跡システムによれば、ユーザは、行程表等の複雑な更新作業を行うことなく、急な予定変更にも対応して、その企業に属する海外業務出張者などの旅行者の所在動向をほぼリアルタイムで把握することができるようになる。
【0028】
上述した旅行者所在追跡システム1では、クライアント端末3を介してアクセスしてくる各ユーザは企業コードによって認証されているので、そのユーザに対応した企業に属する旅行者のみを検索することができる。また、検索結果の表示においても、その企業に属する旅行者の人数等が表示されることになる。しかしながら、この旅行者所在追跡システム1を運営する旅行会社9がアクセスし検索する場合には、特別のアクセスIDやパスワードを使用することにより、企業コードを指定した検索や、全ての企業コードを検索対象とする検索を行うことができるようになっている。これにより旅行会社9は、例えば事変などの発生に際し、その旅行会社9が旅行手配を行った旅行者であって該当する都市に滞在している旅行者をリアルタイムに全てリストアップすることが可能となる。
【0029】
上述した旅行者所在追跡システムは、それを実現するための計算機プログラムを、サーバー用コンピュータなどに読み込ませ、そのプログラムを実行させることによっても実現できる。旅行者所在追跡システムを実現するためのプログラムは、磁気テープやCD−ROMなどの記録媒体によって、あるいはネットワークを介して、コンピュータに読み込まれる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、海外渡航中の旅行者の所在動向をリアルタイムで把握でき、特に、事件や事故、災害の発生時などに当該事態の発生地に所在する旅行者を即時に把握できるようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の旅行者所在追跡システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 旅行者所在追跡システム
2 ネットワーク
3 クライアント端末
4a〜4f CRS(航空会社やホテルチェーンなどの予約システム)
5 総合予約システム
9 旅行会社
10 CRSインタフェース部
11 CRS照会部
12 危機管理情報データベース
13 予約情報データベース
14 データベース更新部
15 データベース検索部
16 ウェブサーバ
17 画面データ格納部
Claims (4)
- 旅行者の所在動向を追跡する旅行者所在追跡システムにおいて、
各旅行者に関する情報を蓄積する危機管理情報データベースと、
ネットワークを介して少なくとも各運輸機関のCRSに対して照会を行うCRS照会部と、
前記各旅行者の予約手配時の予約情報を前記危機管理情報データベースに登録するとともに、前記CRS照会部が前記各CRSに照会したときの照会結果に応じて前記危機管理情報データベースを更新するデータベース更新部と、
入力した検索条件にしたがって前記危機管理情報データベースを検索するデータベース検索部と、
を有する、旅行者所在追跡システム。 - 前記データベース更新部は、未取り込みの前記予約情報を定期的に取り込んで前記危機管理情報データベースに登録し、前記CRS照会部は、前記危機管理情報データベースに登録された項目に関して定期的に前記各CRSに対して照会を行う、請求項1に記載の旅行者所在追跡システム。
- 前記CRS照会部は、ユーザからの指示に応じて即時にも前記各CRSに対して照会を行う、請求項2に記載の旅行者所在追跡システム。
- 前記運輸機関は航空会社である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の旅行者所在追跡システム。
Priority Applications (1)
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JP2003020427A JP2004234199A (ja) | 2003-01-29 | 2003-01-29 | 旅行者所在追跡システム |
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Family Applications (1)
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Cited By (2)
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WO2010009336A2 (en) * | 2008-07-16 | 2010-01-21 | Microsoft Corporation | Travel management system |
JP2011028745A (ja) * | 2009-07-24 | 2011-02-10 | Ncr Corp | 顧客情報管理システム及び顧客情報管理方法 |
-
2003
- 2003-01-29 JP JP2003020427A patent/JP2004234199A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2010009336A2 (en) * | 2008-07-16 | 2010-01-21 | Microsoft Corporation | Travel management system |
WO2010009336A3 (en) * | 2008-07-16 | 2010-04-22 | Microsoft Corporation | Travel management system |
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