JP2004233930A - 単式光学顕微鏡 - Google Patents

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Kuniaki Nagayama
國昭 永山
Toshiyuki Ito
俊幸 伊藤
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Abstract

【課題】簡単な操作で高密度且つ高倍率の顕微鏡像を得ることができ、しかも単純構成で安価である、新しい単式光学顕微鏡を提供する。
【解決手段】球レンズ(10)を用い、試料を固定した状態で球レンズ(10)を前後方向に動かして焦点調節する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、単式光学顕微鏡に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、簡単な操作で高密度且つ高倍率の顕微鏡像を得ることができ、しかも単純構成で安価である、新しい単式光学顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
単式光学顕微鏡とは、1枚のレンズで顕微鏡像を得ることができるものであり、オランダのレーウェンフックが生みの親と言われ、17世紀に既に100倍以上の倍率を得て、微生物や赤血球、精子などを観察している。図5はレーウェンフックによる17世紀当時の単式光学顕微鏡の実物写真を示したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在レーウェンフック方式の単式光学顕微鏡は市場に出ておらず、一部オランダの科学博物館に当時のレプリカが極めて高価に売られているに過ぎない。市販化されない最大の理由は、その操作法に熟練が要ることおよび顕微鏡像の質が低いことにある。すなわち、レーウェンフックは、1枚の両凸レンズ(ア)(図5参照)を用い、この両凸レンズ(ア)を固定した状態で試料を前後に動かして焦点調節を行うようにしていたため、焦点を合わすのが難しく、質の良い顕微鏡像を得難いのである。
【0004】
したがって、簡単な操作法で高密度の顕微鏡像が観察できるようになれば、レーウェンフック方式の単式光学顕微鏡は広く普及することが期待される。しかも、その本来の性能は極めて高く、最高倍率1200倍まで可能なことが科学的に実証されているので(B.J.Ford, ”The Earliest Views”, Scientific American,April 1998, pp.50−53、および河辺俊彦訳、「先人たちが見たミクロの世界」、日経サイエンス、1998年7月号、p.72−75参照)、現代の他の光学顕微鏡と肩を並べるほどの高倍率の顕微鏡像を簡単に観察可能になり得ると考えられる。
【0005】
そこで、この出願の発明は、以上のとおりの事情に鑑み、簡単な操作で高密度且つ高倍率の顕微鏡像を得ることができ、しかも単純構成で安価である、新しい単式光学顕微鏡を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、第1には、球レンズが備えられており、試料を固定した状態で球レンズを前後に動かして焦点調節するようになっていることを特徴とする単式光学顕微鏡を提供する。
【0007】
またこの出願の発明は、第2には、顕微鏡本体部材に回動自在に取り付けられた中空ネジ内に前記球レンズが備えられており、中空ネジを回動させて試料に対し前後に動かすことで、球レンズと試料との間の距離を変えて焦点調節するようになっていることを特徴とする単式光学顕微鏡、第3には、前記中空ネジを前記顕微鏡本体部材に対して回動させるための回動操作具が備えられていることを特徴とする単式光学顕微鏡、第4には、前記球レンズはネジ押え部材を介して前記中空ネジ内に固定されていることを特徴とする単式光学顕微鏡、第5には、前記ネジ押え部材は軟質の高分子材料でできた管状のものであることを特徴とする単式光学顕微鏡、第6には、試料固定用小ループ部および試料固定用大ループ部からなる試料固定具が備えられていることを特徴とする単式光学顕微鏡、第7には、前記試料固定用小ループ部および前記試料固定用大ループ部はピアノ線で形成されていることを特徴とする単式光学顕微鏡を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
この出願の発明の単式光学顕微鏡では、上述したレーウェンフックのオリジナル方式を大幅に変え、図1〜図4に例示したように、両凸レンズ(ア)(図5参照)の代わりに球レンズ(10)を用い、試料を固定した状態で球レンズ(10)をその試料に対し前後に動かして焦点調節するようにしている。これによれば、球レンズ(10)を用いることで光の入射効率が上がってより鮮明な顕微鏡像を得ることができ、またその球レンズ(10)を可動式にすることで焦点調節が容易になってさらに一層鮮明で高密度な顕微鏡像を得ることができ、調節時や観察時に試料を動かす必要もないので、顕微鏡全体の扱いが劇的に簡便化されるのである。もちろん球レンズ(10)の倍率を上げることで高倍率化も実現され、高倍率の場合でも簡単に焦点調節できるので鮮明な高倍率画像を常に得ることができる。
【0009】
ここで、図1〜図4の一実施形態について説明すると、まず、板状の顕微鏡本体部材(30)の裏側(観察者からみて裏側)には、先端に試料台(21)を備えた試料送りネジ棒(20)が進退移動可能に取り付けられる。
【0010】
より具体的には、試料送りネジ棒(20)は、ネジ棒取付具(23)に対してそのネジ棒用貫通ネジ孔(231)に螺入されて進退移動可能に一体化され、ネジ棒用貫通ネジ孔(231)を貫通した先端部には試料台(21)が取り付けられ、反対側の端部にはツマミ(22)が取り付けられる。試料台(21)には、試料固定用小ループ部(251)および試料固定用大ループ部(252)とからなる試料固定具(25)が設けられており、これはたとえば2本のカーブしたピアノ線で形成でき、これによれば、試料を試料固定用小ループ部(251)および試料固定用大ループ部(252)との間にしっかりと且つ柔軟に保持できるようになる。
【0011】
そして、ネジ棒取付具(23)が、顕微鏡本体部材(30)の表側から固定ネジ用穴(31)を通り固定ネジ用ネジ孔(232)に螺入される固定ネジ(24)によって顕微鏡本体部材(30)の裏面に当接固定されることで、試料送りネジ棒(20)も顕微鏡本体部材(30)の裏側に取付け固定される。
【0012】
次に、顕微鏡本体部材(30)の表側には、球レンズ(10)が中空ネジ(11)を介して前後方向つまり顕微鏡本体部材(30)の厚さ方向に移動可能に取り付けられる。
【0013】
より具体的には、球レンズ(10)は、中空ネジ(11)の中空内部にレンズ押え部材(12)を介して固定される。球レンズ(10)には、たとえば光学ガラスを用いた市販の高精度球レンズを使用できる。またレンズ押え部材(12)には、たとえば軟質の高分子材料でできた、具体例としてはつや消しの黒いゴム管状のものを用いることができ、これによれば、ゴムによる球レンズ(10)のしっかりとした固定を実現できるとともに、つや消し黒色による顕微鏡像のコントラスト向上を図ることができる。
【0014】
中空ネジ(11)は、外壁に雄ネジまたは雌ネジが螺刻されており、その一端部が円板状の回動操作具(13)の中空ネジ用穴(131)に嵌め込まれて固定され、且つこの中空ネジ用穴(131)から突出したネジ部分が顕微鏡本体部材(30)の中空ネジ用ネジ孔(32)に螺入されることで、顕微鏡本体部材(30)に対して回動操作具(13)とともに回動自在に取り付けられる。
【0015】
端的に言うと、回動操作具(13)の略中央に中空ネジ(11)が取り付けられ、その中に球レンズ(10)が固定されており、回動操作具(13)を回すと中空ネジ(11)とともに球レンズ(10)が試料に対し前後に動くようになっているのである。このとき当然、中空ネジ(11)内の球レンズ(10)は顕微鏡本体部材(30)の裏表に光を通し、それを覗けば試料を観察できる。
【0016】
観察手順を具体的に説明すると、まずツマミ(22)を回して試料送りネジ棒(20)を進退させることで、先端の試料台(21)上にて試料固定具(25)により固定された試料を中空ネジ(11)内の球レンズ(10)の前方に位置させる。そしてこの位置に試料を固定させたまま、回動操作具(13)を回して中空ネジ(11)を回動させ、試料に対し前後方向に移動させる、つまり中空ネジ用ネジ孔(32)に対する捻じ込み量を変えることで、球レンズ(10)と試料との間の距離を調整して焦点を合わせる。
【0017】
このように本実施形態によれば、回動操作具(13)を回すだけで簡単に焦点調節を行うことができ、高精細、高密度且つ高倍率の顕微鏡像を簡単に得ることができるのである。しかも上記のとおりの構成は、レーウェンフックのオリジナル方式と比べても至極単純であり、安価に製造できる。
【0018】
【実施例】
ここで、一実施例として、実際に上記構成の単式光学顕微鏡を作成して得た顕微鏡像について説明する。
【0019】
図4(a)はこの出願の発明の単式光学顕微鏡による顕微鏡像、(b)は最新鋭の複式光学顕微鏡による顕微鏡像を示したものである。球レンズ(10)には、BK7光学ガラスを用いた3mmの高精度球レンズを使用し、試料には、ある植物の葉のプラスチックレプリカを60μm間隔の丸孔格子を有する銅メッシュ上に載せたものを使用している。また顕微鏡像は、上記のとおりに単式光学顕微鏡の方で焦点調節をした後、デジタルカメラのレンズを顕微鏡本体部材(30)の球レンズ(10)位置に接眼して撮影した。
【0020】
これら図4(a)および図4(b)から明らかなように、この出願の発明の単式光学顕微鏡による顕微鏡像は、葉の気孔を鮮明に写しだしており、最新鋭の複式光学顕微鏡と比べ何ら遜色ないものとなっている。また複式光学顕微鏡で得た倍率と比較したところ、本実施例で用いた球レンズ(10)は200倍の倍率を持つことが判明した。また顕微鏡像中の丸孔格子は銅メッシュのシルエットであり、そのスケールとの比較から気孔の直径は約20μmであることがわかる。
【0021】
このようにこの出願の発明の単式光学顕微鏡は、現代の最新鋭の複式光学顕微鏡に匹敵する性能を持っているのである。
【0022】
もちろん、この出願の発明は以上の実施形態および実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能である。
【0023】
【発明の効果】
以上詳しく説明したとおり、この出願の発明によって、簡単な操作で高密度且つ高倍率の顕微鏡像を得ることができ、しかも単純構成で安価である、新しい単式光学顕微鏡が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の一実施形態を示した分解斜視図である。
【図2】(a)(b)は、各々、この出願の発明の一実施形態を示した分解正面図である。
【図3】この出願の発明の一実施形態を示した組立後の正面図である。
【図4】この出願の発明の一実施例を示したものであり、(a)はこの出願の発明の単式光学顕微鏡による顕微鏡像、(b)は複式光学顕微鏡による顕微鏡像である。
【図5】従来のレーウェンフック顕微鏡を示した外観正面図である。
【符号の説明】
10 球レンズ
11 中空ネジ
12 レンズ押え部材
13 回動操作具
131 中空ネジ用穴
20 試料送りネジ棒
21 試料台
22 ツマミ
23 ネジ棒取付具
231 ネジ棒用貫通ネジ孔
232 固定ネジ用ネジ孔
24 固定ネジ
25 試料固定具
251 試料固定用小ループ部
252 試料固定用大ループ部
30 顕微鏡本体部材
31 固定ネジ用穴
32 中空ネジ用ネジ孔

Claims (7)

  1. 球レンズが備えられており、試料を固定した状態で球レンズを前後に動かして焦点調節するようになっていることを特徴とする単式光学顕微鏡。
  2. 顕微鏡本体部材に回動自在に取り付けられた中空ネジ内に球レンズが備えられており、中空ネジを回動させて試料に対し前後に動かすことで、球レンズと試料との間の距離を変えて焦点調節するようになっていることを特徴とする請求項1記載の単式光学顕微鏡。
  3. 中空ネジを顕微鏡本体部材に対して回動させるための回動操作具が備えられていることを特徴とする請求項2記載の単式光学顕微鏡。
  4. 球レンズはネジ押え部材を介して中空ネジ内に固定されていることを特徴とする請求項2記載の単式光学顕微鏡。
  5. ネジ押え部材は軟質の高分子材料でできた管状のものであることを特徴とする請求項4記載の単式光学顕微鏡。
  6. 試料固定用小ループ部および試料固定用大ループ部からなる試料固定具が備えられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の単式光学顕微鏡。
  7. 試料固定用小ループ部および試料固定用大ループ部はピアノ線で形成されていることを特徴とする請求項6記載の単式光学顕微鏡。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015033817A1 (ja) * 2013-09-03 2015-03-12 Sato Tadao 簡易顕微鏡とそれを用いた暗視野観察法と撮影録画方法
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