JP2004231007A - オーブコムシステムを用いた探索回収装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回収物の探索が低コストで容易にかつ確実に行えるオーブコムを用いた探索回収装置を提供することである。
【解決手段】位置測定部1と、加速度センサ2、圧力センサ3、温度センサ4よりなるデータ測定部5と、該データ測定部および前記位置測定部より出力された信号を送信データセットとしてオーブコム衛星に送信するデータ送信部6と、発煙弾7およびストロボ8の起動指定時刻を受信し、該指定時刻に該発煙弾もしくは該ストロボを起動する起動部10と、から成る。
【選択図】 図1
【解決手段】位置測定部1と、加速度センサ2、圧力センサ3、温度センサ4よりなるデータ測定部5と、該データ測定部および前記位置測定部より出力された信号を送信データセットとしてオーブコム衛星に送信するデータ送信部6と、発煙弾7およびストロボ8の起動指定時刻を受信し、該指定時刻に該発煙弾もしくは該ストロボを起動する起動部10と、から成る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーブコムシステムを用いた探索回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、宇宙から帰還させた回収物を回収する方法としては、回収物を海上や湖上および砂漠等に落下させ、あらかじめ回収物に直接的または間接的にビーコン送信機を装着して、ビーコン電波にGPSによる位置情報をのせて、該送信機からの電波を探索航空機が受信し、回収物位置情報を回収のための船舶やトラック・ヘリコプター等に連絡して回収する手法がとられていた。
その際には例えば特許文献1ならびに特許文献2に示すようなオーブコム通信システムが用いられており、回収物位置情報を連絡する際には、ビーコン送信機から送信されるビーコン電波からGPSによる位置情報を取り出し、回収物の位置を把握するという構成であった。
しかし、ビーコン電波による通信可能エリアが100km以内と限られており、回収物の探索には広範囲の移動が要求され、航空機による探索が必要となるためにコスト高になるといった問題があった。
また、GPSによる位置情報は100m以内の誤差を持ち、海上・湖上および砂漠上等といった周囲に目標物のない場所においては、探索にさらに時間と手間がかかるといった問題がある。
さらに、ビーコン送信機においてはGPSによる位置情報のみ送信するという構成になっていたため、帰還後落下してから回収されるまでの間の、該回収物の状態監視ができないという問題があった。すなわち、例えば回収物が海上に落下し、フローテーションバッグ等で海上に浮上させた場合に、何らかの衝撃によりフローテーションバッグが損傷を受け、海中へ沈む等した場合には、手がかりとなる物性データが残らず、探索をさらに困難にするといった問題があった。
【0003】
【特許文献1】特開2001−16212号公報
【特許文献2】特開平11−263292号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、回収物の探索が低コストで容易にかつ確実に行えるオーブコムを用いた探索回収装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の目的を達成するため、位置測定部(1)と、加速度センサ(2)、圧力センサ(3)、温度センサ(4)よりなるデータ測定部(5)と、該データ測定部および前記位置測定部より出力された信号を送信データセットとしてオーブコム衛星に送信するデータ送信部(6)と、発煙弾(7)およびストロボ(8)の起動指定時刻を受信し、該指定時刻に該発煙弾もしくは該ストロボを起動する起動部(10)と、から成ることを特徴とした。
【0006】
上記本発明の構成によれば、加速度センサ、圧力センサ、温度センサにより測定されたデータと位置データを送信データセットとしてオーブコム衛星に送信することが可能となり、これらの測定データにより回収物の状態の把握が容易になる。さらに、発煙弾またはストロボの起動部を設けることにより回収物の位置情報を視覚的に探索に用いることが可能となる。このため回収物探索作業が効率化でき、確実な探索と探索コストの低減が可能となる。
【0007】
本発明の目的を達成するため、前記圧力センサおよび加速度センサ(2)により出力された信号を処理し、該出力信号が一定の値を超えた場合に、信号を出力するディスクリミネータ(11)と、該ディスクリミネータからの信号により、前記圧力センサおよび加速度センサ(2)により出力された信号をデータ送信部に送信するデジタルレコーダ(15)と、から成ることを特徴とした。
【0008】
上記本発明の構成によれば、圧力センサならびに加速度センサからの出力について、必要な場合のみデータセットとして送信することが可能となる。このため、限られた情報伝達量の中で、効率よく測定データをオーブコム衛星に送信することが可能となる。
【0009】
本発明の目的を達成するため、電源電圧が一定の値以下になった場合に、前記データセットの一部としてその情報をオーブコム衛星に送信することを特徴とした。
【0010】
上記本発明の構成によれば、各種センサおよび位置測定等について使用される電源が定格値以上であることを確認することが可能となる。これにより、オーブコム衛星へ送信されたデータの信頼性を確認することができ、電源に異常があった場合にはその旨知ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図1および図2を参照して説明する。なお図中太線は、電源供給ラインを、矢印付き細線は信号の流れと方向を、矢印付き破線は2値のみを持つディスクリート信号の流れと方向を示している。
図1には、本システムを用いたオーブコムシステムを用いて宇宙機を回収する例を示す。回収物に搭載されたオーブコム端末で取得した計測データはインターネット経由でユーザ又は回収船舶により取得され回収物の回収作業に利用される。また指定時刻をオーブコム端末にインターネット経由で送信し、指定時刻になったらオーブコム端末からストロボ、発煙弾等を駆動させ、回収船舶からの目視確認を補助する。
【0012】
さらに図2に本発明にかかるオーブコム端末について示す。
図中位置測定部1は、GPSアンテナにより、GPS衛星からの複数の信号を受信し、その信号を処理して回収物の現在位置情報を得る。前記位置情報は、データ送信部に送られ、その他の情報と共にデータセットとしてオーブコム衛星に送信される。
データ測定部5は、加速度センサ2および圧力センサ3、温度センサ4を含む。各センサには、バッテリー14からDC/DCコンバータ13を介して電源が供給され、供給される電源の電圧はコンパレータ12により比較され、何らかの原因により電圧降下が生じた際には、前記コンパレータよりディスクリート信号が出力されるようになっている。出力されたディスクリート信号はデータ送信部6に送られ、他のデータと共にデータセットとしてオーブコムアンテナにより、オーブコム衛星に送信される。また、加速度センサ2および圧力センサ3で測定される信号は、ディスクリミネータ11を介し、一定のサンプリングレートでデジタルレコーダ15によりサンプリングされる。ここでは、ディスクリミネータ11により一定の敷居値よりも大きな信号が出力された場合にのみディスクリート信号がデータ送信部6へと送られ他のデータと共にデータセットとしてオーブコムアンテナにより、オーブコム衛星に送信されるようになっている。このように敷居値を設けたのは、加速度および圧力の測定値が、周囲の状況に応じて早い時定数で変化するためである。すなわち、実際にこれらの値の変化を詳細に測定しようとすると高いサンプリングレートが必要となりオーブコム衛星に送信するデータ量も増大するが、データ転送速度は通常で2,400bps、データ送信間隔も1秒おきと制約されているためである。さらに、温度データについては、他のデータほど時間変化が早くないため、データ送信部6に直接送られる。これらのデータ測定部からのデータは、データ送信部6によりデータセットとしてオーブコムアンテナからオーブコム衛星へと送信される。
【0013】
発煙弾7およびストロボ8は、オーブコムアンテナから指定時刻受信部で受信された信号により、指定時刻に起動部からの信号で起動される。この際、発煙弾7とストロボ8を同時に起動することが可能であるが、探索の状況によっては、時間的に長時間の位置指標が可能なストロボ8をまず起動し回収物の位置を大まかに把握後、他の指定時刻を送信し発煙弾を起動し、さらに明確に位置を把握するといった使用も可能である。
以上のような構成により、例えば海上に回収物が落下し、フローティングバッグが破損する等の損傷等を受けた場合でも、逐次送信される測定データによりその状況を把握することができる。これらの情報により、必要な場合には海上に浮上中に発煙弾7やストロボ8を起動させ位置を把握し迅速に回収する等の対応が可能となる。
【0014】
以下、本発明の好ましい実施形態を、図3を参照して説明する。なお図中太線は、電源供給ラインを、矢印付き細線は信号の流れと方向を、矢印付き破線は2値のみを持つディスクリート信号の流れと方向を示している。
図中位置測定部1は、GPS衛星からの複数の信号を受信するGPSアンテナと、受信したGPSデータから位置情報を測定するハードウェアおよびユーザアプリケーションソフトウェアからなる。前記位置情報は、データ送信部6に送られる。データ送信部はユーザアプリケーションソフトウェア、ハードウェアならびに受信機能も兼ねたオーブコムアンテナからなる。ユーザアプリケーションにより処理されたデータは、位置情報、センサによる測定情報、コンパレータ12による電源情報をデータセットとしてインバウンドキューに格納後オーブコム衛星に送信される。
【0015】
データ測定部5には、加速度センサ2および圧力センサ3、温度センサ4を含む。各センサで測定された信号は、加速度センサ2ならびに圧力センサ3についてはデジタルレコーダ15を介しRS232C経由でオーブコム端末へデジタルデータとして転送される。なお、これらの信号は、ディスクリミネータ11を介し、デジタルレコーダへと入力されており、ディスクリミネータにより一定の敷居値よりも大きな信号が出力された場合には、その測定情報がオーブコム端末に転送されるようになっている。温度センサ4については、センサコントローラを介し、アナログデータとして同様にオーブコム端末へと転送される。
【0016】
オーブコムシステムの電源は起動トリガにより投入される構成になっており、例えば、回収物が海上に落下しフローテーションバックが開くと同時にシステムが起動されるようになっている。システム電源はバッテリー14によりDC/DCコンバータ13を介して電源が供給され、供給される電源の電圧は常時コンパレータ12により比較され、何らかの原因により電圧降下が生じた際には、前記コンパレータよりディスクリート信号が出力されるようになっている。出力されたディスクリート信号はデータ送信部6に送られ、他のデータと共にデータセットとしてオーブコム衛星に送信されるようになっている。
指定時刻受信部は、データ送信部と共用されているオーブコムアンテナと、受信データを格納するアウトバンドキューと、ハードウェアならびにアプリケーションソフトウェアからなる。受信された指定時刻には、デジタル信号がドライバへと送られ、発煙弾7を起動する。
本例では、入手した発煙弾の仕様により、発煙弾の起動電源は発煙弾自身に内蔵されているが、DC/DC電源からの電源を利用することも可能である。
【0017】
【発明の効果】
以上の説明により明らかなように、加速度センサ、圧力センサ、温度センサにより測定されたデータと位置データを送信データセットとしてオーブコム衛星に送信することが可能となり、これらの測定データにより回収物の状態の把握が容易になる。さらに、発煙弾またはストロボの起動部を設けることにより回収物の位置情報を視覚的に探索に用いることが可能となる。また、各種センサおよび位置測定について使用される電源が定格値以上であることを確認することが可能となる。これにより、オーブコム衛星へ送信されたデータの信頼性を確認することができ、電源に異常があった場合にはその旨知ることができる。
以上により、回収物探索作業が効率化でき、確実な探索と探索コストの低減が可能となる。
さらに、圧力センサならびに加速度センサからの出力について、必要な場合のみデータセットとして送信することが可能となる。このために、限られた情報伝達量の中で、効率よく測定データをオーブコム衛星に送信することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の探索回収装置を用いた宇宙機の回収の概略図である。
【図2】本発明の探索回収装置を用いた実施形態を示す図である。
【図3】本発明の探索回収装置を用いた好ましい実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1 位置測定部
2 加速度センサ
3 圧力センサ
4 温度センサ
5 データ測定部
6 データ送信部
7 発煙弾
8 ストロボ
11 ディスクリミネータ
15 デジタルレコーダ
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーブコムシステムを用いた探索回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、宇宙から帰還させた回収物を回収する方法としては、回収物を海上や湖上および砂漠等に落下させ、あらかじめ回収物に直接的または間接的にビーコン送信機を装着して、ビーコン電波にGPSによる位置情報をのせて、該送信機からの電波を探索航空機が受信し、回収物位置情報を回収のための船舶やトラック・ヘリコプター等に連絡して回収する手法がとられていた。
その際には例えば特許文献1ならびに特許文献2に示すようなオーブコム通信システムが用いられており、回収物位置情報を連絡する際には、ビーコン送信機から送信されるビーコン電波からGPSによる位置情報を取り出し、回収物の位置を把握するという構成であった。
しかし、ビーコン電波による通信可能エリアが100km以内と限られており、回収物の探索には広範囲の移動が要求され、航空機による探索が必要となるためにコスト高になるといった問題があった。
また、GPSによる位置情報は100m以内の誤差を持ち、海上・湖上および砂漠上等といった周囲に目標物のない場所においては、探索にさらに時間と手間がかかるといった問題がある。
さらに、ビーコン送信機においてはGPSによる位置情報のみ送信するという構成になっていたため、帰還後落下してから回収されるまでの間の、該回収物の状態監視ができないという問題があった。すなわち、例えば回収物が海上に落下し、フローテーションバッグ等で海上に浮上させた場合に、何らかの衝撃によりフローテーションバッグが損傷を受け、海中へ沈む等した場合には、手がかりとなる物性データが残らず、探索をさらに困難にするといった問題があった。
【0003】
【特許文献1】特開2001−16212号公報
【特許文献2】特開平11−263292号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、回収物の探索が低コストで容易にかつ確実に行えるオーブコムを用いた探索回収装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の目的を達成するため、位置測定部(1)と、加速度センサ(2)、圧力センサ(3)、温度センサ(4)よりなるデータ測定部(5)と、該データ測定部および前記位置測定部より出力された信号を送信データセットとしてオーブコム衛星に送信するデータ送信部(6)と、発煙弾(7)およびストロボ(8)の起動指定時刻を受信し、該指定時刻に該発煙弾もしくは該ストロボを起動する起動部(10)と、から成ることを特徴とした。
【0006】
上記本発明の構成によれば、加速度センサ、圧力センサ、温度センサにより測定されたデータと位置データを送信データセットとしてオーブコム衛星に送信することが可能となり、これらの測定データにより回収物の状態の把握が容易になる。さらに、発煙弾またはストロボの起動部を設けることにより回収物の位置情報を視覚的に探索に用いることが可能となる。このため回収物探索作業が効率化でき、確実な探索と探索コストの低減が可能となる。
【0007】
本発明の目的を達成するため、前記圧力センサおよび加速度センサ(2)により出力された信号を処理し、該出力信号が一定の値を超えた場合に、信号を出力するディスクリミネータ(11)と、該ディスクリミネータからの信号により、前記圧力センサおよび加速度センサ(2)により出力された信号をデータ送信部に送信するデジタルレコーダ(15)と、から成ることを特徴とした。
【0008】
上記本発明の構成によれば、圧力センサならびに加速度センサからの出力について、必要な場合のみデータセットとして送信することが可能となる。このため、限られた情報伝達量の中で、効率よく測定データをオーブコム衛星に送信することが可能となる。
【0009】
本発明の目的を達成するため、電源電圧が一定の値以下になった場合に、前記データセットの一部としてその情報をオーブコム衛星に送信することを特徴とした。
【0010】
上記本発明の構成によれば、各種センサおよび位置測定等について使用される電源が定格値以上であることを確認することが可能となる。これにより、オーブコム衛星へ送信されたデータの信頼性を確認することができ、電源に異常があった場合にはその旨知ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図1および図2を参照して説明する。なお図中太線は、電源供給ラインを、矢印付き細線は信号の流れと方向を、矢印付き破線は2値のみを持つディスクリート信号の流れと方向を示している。
図1には、本システムを用いたオーブコムシステムを用いて宇宙機を回収する例を示す。回収物に搭載されたオーブコム端末で取得した計測データはインターネット経由でユーザ又は回収船舶により取得され回収物の回収作業に利用される。また指定時刻をオーブコム端末にインターネット経由で送信し、指定時刻になったらオーブコム端末からストロボ、発煙弾等を駆動させ、回収船舶からの目視確認を補助する。
【0012】
さらに図2に本発明にかかるオーブコム端末について示す。
図中位置測定部1は、GPSアンテナにより、GPS衛星からの複数の信号を受信し、その信号を処理して回収物の現在位置情報を得る。前記位置情報は、データ送信部に送られ、その他の情報と共にデータセットとしてオーブコム衛星に送信される。
データ測定部5は、加速度センサ2および圧力センサ3、温度センサ4を含む。各センサには、バッテリー14からDC/DCコンバータ13を介して電源が供給され、供給される電源の電圧はコンパレータ12により比較され、何らかの原因により電圧降下が生じた際には、前記コンパレータよりディスクリート信号が出力されるようになっている。出力されたディスクリート信号はデータ送信部6に送られ、他のデータと共にデータセットとしてオーブコムアンテナにより、オーブコム衛星に送信される。また、加速度センサ2および圧力センサ3で測定される信号は、ディスクリミネータ11を介し、一定のサンプリングレートでデジタルレコーダ15によりサンプリングされる。ここでは、ディスクリミネータ11により一定の敷居値よりも大きな信号が出力された場合にのみディスクリート信号がデータ送信部6へと送られ他のデータと共にデータセットとしてオーブコムアンテナにより、オーブコム衛星に送信されるようになっている。このように敷居値を設けたのは、加速度および圧力の測定値が、周囲の状況に応じて早い時定数で変化するためである。すなわち、実際にこれらの値の変化を詳細に測定しようとすると高いサンプリングレートが必要となりオーブコム衛星に送信するデータ量も増大するが、データ転送速度は通常で2,400bps、データ送信間隔も1秒おきと制約されているためである。さらに、温度データについては、他のデータほど時間変化が早くないため、データ送信部6に直接送られる。これらのデータ測定部からのデータは、データ送信部6によりデータセットとしてオーブコムアンテナからオーブコム衛星へと送信される。
【0013】
発煙弾7およびストロボ8は、オーブコムアンテナから指定時刻受信部で受信された信号により、指定時刻に起動部からの信号で起動される。この際、発煙弾7とストロボ8を同時に起動することが可能であるが、探索の状況によっては、時間的に長時間の位置指標が可能なストロボ8をまず起動し回収物の位置を大まかに把握後、他の指定時刻を送信し発煙弾を起動し、さらに明確に位置を把握するといった使用も可能である。
以上のような構成により、例えば海上に回収物が落下し、フローティングバッグが破損する等の損傷等を受けた場合でも、逐次送信される測定データによりその状況を把握することができる。これらの情報により、必要な場合には海上に浮上中に発煙弾7やストロボ8を起動させ位置を把握し迅速に回収する等の対応が可能となる。
【0014】
以下、本発明の好ましい実施形態を、図3を参照して説明する。なお図中太線は、電源供給ラインを、矢印付き細線は信号の流れと方向を、矢印付き破線は2値のみを持つディスクリート信号の流れと方向を示している。
図中位置測定部1は、GPS衛星からの複数の信号を受信するGPSアンテナと、受信したGPSデータから位置情報を測定するハードウェアおよびユーザアプリケーションソフトウェアからなる。前記位置情報は、データ送信部6に送られる。データ送信部はユーザアプリケーションソフトウェア、ハードウェアならびに受信機能も兼ねたオーブコムアンテナからなる。ユーザアプリケーションにより処理されたデータは、位置情報、センサによる測定情報、コンパレータ12による電源情報をデータセットとしてインバウンドキューに格納後オーブコム衛星に送信される。
【0015】
データ測定部5には、加速度センサ2および圧力センサ3、温度センサ4を含む。各センサで測定された信号は、加速度センサ2ならびに圧力センサ3についてはデジタルレコーダ15を介しRS232C経由でオーブコム端末へデジタルデータとして転送される。なお、これらの信号は、ディスクリミネータ11を介し、デジタルレコーダへと入力されており、ディスクリミネータにより一定の敷居値よりも大きな信号が出力された場合には、その測定情報がオーブコム端末に転送されるようになっている。温度センサ4については、センサコントローラを介し、アナログデータとして同様にオーブコム端末へと転送される。
【0016】
オーブコムシステムの電源は起動トリガにより投入される構成になっており、例えば、回収物が海上に落下しフローテーションバックが開くと同時にシステムが起動されるようになっている。システム電源はバッテリー14によりDC/DCコンバータ13を介して電源が供給され、供給される電源の電圧は常時コンパレータ12により比較され、何らかの原因により電圧降下が生じた際には、前記コンパレータよりディスクリート信号が出力されるようになっている。出力されたディスクリート信号はデータ送信部6に送られ、他のデータと共にデータセットとしてオーブコム衛星に送信されるようになっている。
指定時刻受信部は、データ送信部と共用されているオーブコムアンテナと、受信データを格納するアウトバンドキューと、ハードウェアならびにアプリケーションソフトウェアからなる。受信された指定時刻には、デジタル信号がドライバへと送られ、発煙弾7を起動する。
本例では、入手した発煙弾の仕様により、発煙弾の起動電源は発煙弾自身に内蔵されているが、DC/DC電源からの電源を利用することも可能である。
【0017】
【発明の効果】
以上の説明により明らかなように、加速度センサ、圧力センサ、温度センサにより測定されたデータと位置データを送信データセットとしてオーブコム衛星に送信することが可能となり、これらの測定データにより回収物の状態の把握が容易になる。さらに、発煙弾またはストロボの起動部を設けることにより回収物の位置情報を視覚的に探索に用いることが可能となる。また、各種センサおよび位置測定について使用される電源が定格値以上であることを確認することが可能となる。これにより、オーブコム衛星へ送信されたデータの信頼性を確認することができ、電源に異常があった場合にはその旨知ることができる。
以上により、回収物探索作業が効率化でき、確実な探索と探索コストの低減が可能となる。
さらに、圧力センサならびに加速度センサからの出力について、必要な場合のみデータセットとして送信することが可能となる。このために、限られた情報伝達量の中で、効率よく測定データをオーブコム衛星に送信することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の探索回収装置を用いた宇宙機の回収の概略図である。
【図2】本発明の探索回収装置を用いた実施形態を示す図である。
【図3】本発明の探索回収装置を用いた好ましい実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1 位置測定部
2 加速度センサ
3 圧力センサ
4 温度センサ
5 データ測定部
6 データ送信部
7 発煙弾
8 ストロボ
11 ディスクリミネータ
15 デジタルレコーダ
Claims (4)
- 位置測定部(1)と、加速度センサ(2)、圧力センサ(3)、温度センサ(4)よりなるデータ測定部(5)と、該データ測定部および前記位置測定部より出力された信号を送信データセットとしてオーブコム衛星に送信するデータ送信部(6)と、発煙弾(7)およびストロボ(8)の起動指定時刻を受信し、該指定時刻に該発煙弾もしくは該ストロボを起動する起動部(10)と、から成ることを特徴としたオーブコムシステムを用いた探索回収装置
- 前記圧力センサ(3)および加速度センサ(2)により出力された信号を処理し、該出力信号が一定の値を超えた場合に、信号を出力するディスクリミネータ(11)と、該ディスクリミネータからの信号により、前記圧力センサ(3)および加速度センサ(2)により出力された信号をデータ送信部に送信するデジタルレコーダ(15)と、から成ることを特徴とした請求項1に記載のオーブコムシステムを用いた探索回収装置。
- 電源電圧が一定の値以下になった場合に、前記データセットの一部としてその情報を送信することを特徴とした請求項1乃至2に記載のオーブコムシステムを用いた探索回収装置。
- 宇宙から帰還する宇宙機に取りつけられることを特徴とする請求項1乃至3に記載のオーブコムシステムを用いた探索回収装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003020743A JP2004231007A (ja) | 2003-01-29 | 2003-01-29 | オーブコムシステムを用いた探索回収装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003020743A JP2004231007A (ja) | 2003-01-29 | 2003-01-29 | オーブコムシステムを用いた探索回収装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004231007A true JP2004231007A (ja) | 2004-08-19 |
Family
ID=32950290
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003020743A Pending JP2004231007A (ja) | 2003-01-29 | 2003-01-29 | オーブコムシステムを用いた探索回収装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004231007A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110937085A (zh) * | 2019-12-11 | 2020-03-31 | 上海彩虹鱼海洋科技股份有限公司 | 回收海上设备的标识系统和使用其来标识海上设备的方法 |
-
2003
- 2003-01-29 JP JP2003020743A patent/JP2004231007A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110937085A (zh) * | 2019-12-11 | 2020-03-31 | 上海彩虹鱼海洋科技股份有限公司 | 回收海上设备的标识系统和使用其来标识海上设备的方法 |
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