JP2004230274A - 水素吸蔵材料の製造方法及び水素吸蔵材料 - Google Patents

水素吸蔵材料の製造方法及び水素吸蔵材料 Download PDF

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尚志 梶浦
Yosuke Murakami
洋介 村上
Eiko Tsutsui
栄光 筒井
Mitsuhisa Tsunoda
三尚 角田
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Abstract

【課題】室温での水素吸蔵に適した表面構造を有する炭素系材料からなる水素吸蔵材料を得ることができる水素吸蔵材料の製造方法、及びその製造方法によって得られる水素吸蔵材料を提供すること。
【解決手段】筒状の炭素化合物を強酸で処理する酸化処理工程と、前記筒状炭素化合物を加熱する熱処理工程とを有する、水素吸蔵材料の製造方法。細孔を有する筒状の炭素化合物からなり、径1nm以下の前記細孔が容積0.22ml/g以上、0.6ml/g以下の容積を占めている、水素吸蔵材料。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素吸蔵材料の製造方法及びその製造方法により得られる水素吸蔵材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
産業革命以後、自動車等の動力源としては勿論のこと、電力発生源など多岐にわたってガソリン、軽油等の化石燃料が用いられてきた。この化石燃料の利用により、人類は飛躍的な生活水準の向上や産業の発展を享受した。
【0003】
しかしながらその反面、地球は深刻な環境破壊の脅威にさらされ、また、化石燃料の長期的安定供給にも疑問が投げかけられている。
【0004】
そこで、化石燃料に代わる代替クリーンエネルギーとして水素燃料が注目されている。それは水素燃料が燃焼後には水のみを発生させるためである。この水素を有効に貯蔵、発生させ、かつ容易に運搬可能な材料の開発が今注目されている。
【0005】
通常、水素は高圧貯蔵、液化貯蔵、水素吸蔵合金などの方法で貯蔵されるが、しかしながら、高圧又は液化貯蔵の場合は容器重量などによる輸送性、重量といった問題を抱えており、また、水素吸蔵合金の場合はその重量、価格などの問題から広く商業化されるには至っていない。
【0006】
最近、これらの問題点を克服できる水素吸蔵材料として炭素系材料が注目を浴びてきており、多くの研究報告がなされている。
【0007】
例えば、単層カーボンナノチューブ(SWNTs)を用いて室温、常圧或いは高圧下で水素を吸蔵させる方法が報告されている(Nature, vol. 386, 1997, p.377−379、Science, vol. 74, 1999, p.1127−1129など)。
【0008】
また、カーボンナノファイバーを用いて室温、高圧下で水素を吸蔵させる方法が報告されている(Journal of Physical Chemistry B, vol. 102, 1998, p.4253−4256、Carbon, vol. 37, 1999, p.1649−1652など)。
【0009】
また、黒鉛材料を水素雰囲気中で機械的に粉砕することにより、黒鉛材料中に水素を吸蔵させる方法が報告されている(Applied Physics Letters, vol. 75, 1999, p.3093−3095、特開2001−302224号、Journal of Applied Physics, vol. 90, 2001, p.1545−1549など)。
【0010】
さらに、黒鉛ナノファイバーや単層カーボンナノチューブを水素雰囲気中で機械的に粉砕し、この粉砕したものに水素を吸蔵させる方法が報告されている(Journal of Alloys and Compounds, vol. 330−332, 2002, p.654−658)。
【0011】
しかしながら、常圧或いは高圧下で高い水素吸蔵量を得るためには、高純度の材料が必要であること、機械的粉砕による水素吸蔵では導入した水素を取り出すためには500K以上に加熱する必要があると共に、一度水素を放出した試料に対して水素を再度接触させてもほとんど吸蔵しないことが指摘されており、いずれの方法も実用化には更なる研究が必要である。
【0012】
上記したように、種々の炭素系材料による水素吸蔵が報告されているが、室温で作動する水素吸蔵材料を得るためには単層カーボンナノチューブ(SWNTs)を用いるのが適当であると考えられる。これは、SWNTsの内部空間が黒鉛平面状に比べ吸着力が大きいことから(Physical Review Letters, vol. 69, 1992, p.2689−2692)、外部表面に加えて内部空間も吸着サイトとして用いることが可能になると考えられるからである。
【0013】
ここで、SWNTsは、アーク放電法、レーザーアブレーション法、化学蒸着法(CVD法)などによって合成され、アモルファスカーボン、グラファイト或いは触媒金属などの不純物が混在した形で得られる。高純度のSWNTsを得るためには精製処理を行い、これらの不純物を除去する必要がある。精製処理過程におけるSWNTsの表面構造の変化についていくつか報告されており、以下にそれらの報告例をまとめる。
【0014】
例えば、Bougrineらは、SWNTsをAr気流中、1400〜2400℃で熱処理した時の表面特性の変化を77.3KにおけるKr吸着により評価しているが、熱処理によってポア(SWNTsの表面上の細孔)の構造がどのように変化するかについては論じていない(Carbon, vol. 39, 2001, p.685−695)。
【0015】
また、Metenierらは、SWNTsをAr気流中、1600〜2800℃で熱処理を行った時の構造変化をX線回折、ラマン分光分析、電子顕微鏡などを用いて評価し、1800℃でSWNT同士が合体し、チューブの直径が2nmから4nmまで大きくなること、2200℃以上ではSWNTsから多層カーボンナノチューブ(MWNT)が生成されることを報告している(Carbon, vol. 40, 2002, p.1765−1773)。しかしながら、このような構造変化によるポア構造の変化についての記述はない。
【0016】
また、Yudasakaらは、HiPcoTM SWNTsに対して10−4Paの真空下、1000〜2000℃で熱処理を行うと、熱処理温度の上昇に伴ってチューブの直径が大きくなることを報告している(Nano Letters, vol. 1, 2001, p.487−489)。しかしながら、直径の変化に伴うポア構造の変化についての記述はない。
【0017】
また、Yangらは、HiPcoTM SWNTsに対して空気酸化或いは塩酸による精製処理を行い、その表面構造やポア構造がどのように変化するかについて報告している(Physica B, vol. 323, 2002, p.140−142、Nano Letters, vol.2, 2002, p.385−388)。例えば、上記の精製処理により、比表面積が524m/gから861m/gに増加すること、直径が2〜50nmのメソポアが形成されること、平均ポア幅(average pore width)が3.5nmから1.0nmに減少すること、直径が2nm以下のマイクロポアの容量が0.15ml/gから0.27ml/gに増加することを報告している。
【0018】
また、Cinkeらは、HiPcoTM SWNTsをジメチルホルムアミド(DME)/エチレンジアミン(EDA)中で分散し、塩酸及び空気酸化によって精製処理を行った時のポア構造の変化について報告している(Chemical PhysicsLetters, vol. 365, 2002, p.69−74)。その結果、比表面積が567m/gから1587m/gに増加すること、平均ポアサイズが7.2nmから3.9nmに減少すること、マイクロポアの容量が0.08ml/gから0.28ml/gに増加することを報告している。
【0019】
さらに、Duらは、HiPcoTM SWNTsのポア構造が精製処理によってどのように変化するか、窒素或いはアルゴン吸着により評価している(Nano Letters, vol. 2, 2002, p.343−346)。
【0020】
ここで、上記「HiPcoTM SWNTs」とは、高圧の一酸化炭素(CO)を1000℃付近でFe(CO)を触媒として成長させたSWNTsを指し(Chemical Physics Letters, vol. 313, 1999, p.91−97、Journal of Vacuum Science Technology A, vol. 19, 2001, p.1800−1805、Journal of Physical Chemistry B, vol. 105, 2001, p.8297−8301)、Carbon Nanotechnologies Inc.から購入することができ、標準的な試料として広く用いられている。
【0021】
一方、SWNTsを用いての水素吸蔵では、1nm以下の大きさを持つポアが絶対的に必要であることが指摘されている(例えば、後記の非特許文献1参照。)。従って、水素吸蔵を目的としたSWNTsへの表面構造制御は、1nm以下のポアを導入することが必須となる。
【0022】
【非特許文献1】
Chemical Physics Letters, vol. 358, 2002, p.213−218(3.2. Discussions of the adsorption mechanism)
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の非特許文献1を除く上記した報告例では、精製処理を主たる目的としており、水素吸蔵に大きな役割を与える1nm以下のポアがどのように変化するかについての記述はない。また、水素吸蔵と表面構造との関係も明確に示されていない。
【0024】
更には、上記の非特許文献1では、ポア径及びその割合と、水素吸蔵能との関係が不明である。
【0025】
本発明は、以上に鑑みてなされたものであり、その目的は、室温での水素吸蔵に適した表面構造を有する炭素系材料からなる水素吸蔵材料を得ることができる水素吸蔵材料の製造方法、及びその製造方法によって得られる水素吸蔵材料を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、筒状の炭素化合物を強酸で処理する酸化処理工程と、前記筒状炭素化合物を加熱する熱処理工程とを有する、水素吸蔵材料の製造方法に係るものである。
【0027】
また、細孔を有する筒状の炭素化合物からなり、径1nm以下の前記細孔が0.22ml/g以上、0.6ml/g以下の容積を占めている、水素吸蔵材料に係るものである。
【0028】
ここで、上記した「酸化処理工程」とは、前記筒状炭素化合物を前記強酸にさらすことにより、前記筒状炭素化合物に付着した不純物を除去すると共に、前記筒状炭素化合物の表面に存在する細孔の数、径の大きさ等の構造を変化させるように作用する。
【0029】
また、上記した「熱処理工程」とは、前記筒状炭素化合物を加熱することにより、前記酸化処理工程において生成された前記細孔の構造を更に変化させるように作用する。
【0030】
また、上記した「前記細孔の容積」とは、Horvath−Kawazoe(H−K)法によって直径が2nm以下の前記細孔について細孔径分布曲線を求め、この曲線から直径が1nm以下の前記細孔の積分値を求めた値である(以下、同様。)。
【0031】
さらに、上記した「筒状炭素化合物」とは、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン等のカーボンナノ材料を意味するものである。
【0032】
本発明の水素吸蔵材料の製造方法によれば、前記筒状の炭素化合物を前記強酸で処理する前記酸化処理工程を有するので、水素吸蔵に好適な表面構造を形成することができ、更に前記熱処理工程を有するので、水素の吸蔵量がより多い表面構造を得ることができ、また前記加熱によって例えば前記筒状炭素化合物の表面に付着したハイドロカーボン成分等の不純物を除去することができる。
【0033】
即ち、本発明の製造方法によって得られる本発明の水素吸蔵材料は、細孔を有する前記筒状の炭素化合物からなり、径1nm以下の前記細孔が0.22ml/g以上、0.6ml/g以下の容積を占めているので、この表面構造によって水素吸蔵能を向上することができ、例えば室温での水素ガスの吸蔵及び放出を可能とし、また一度水素ガスを放出しても、再度その水素ガスを容易に吸蔵することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
第1の実施の形態
本発明に基づく水素吸蔵材料の製造方法は、前記筒状の炭素化合物を前記強酸で処理する前記酸化処理工程と、前記筒状炭素化合物を加熱する前記熱処理工程とを有することが特徴的であるが、特に、カーボンナノチューブ又は/及びカーボンナノホーンを強酸水溶液に浸漬して前記カーボンナノチューブ又は/及びカーボンナノホーンに存在する細孔のサイズを広げ、この浸漬後、前記熱処理を行い、前記細孔のサイズを更に広げることが望ましい。
【0035】
前記カーボンナノチューブとはグラファイトを円筒状に丸めたような構造であり、この円筒が一層の単層カーボンナノチューブと、同心円状に多層化した多層カーボンナノチューブ(例えば、気相法炭素繊維(昭和電工社製))に大きく分けられる。その直径は、前記単層カーボンナノチューブが0.6〜5.0nm、より好ましくは1〜2nmであり、前記多層カーボンナノチューブが5〜500nm程度である。また、その長さについてはいずれも数〜数十μm程度であることが知られている。
【0036】
また、前記カーボンナノホーンは、単層グラファイトからなる長さ20ナノメートルの円錐構造体の集合体として生成され、その生成には金属触媒が不要であり、大容量炭酸ガスレーザー照射、室温で生成可能など通常の単層カーボンナノチューブの生成法に比べると高純度大量合成が容易にできることが大きな特徴である。
【0037】
ここで、好適に使用可能な前記カーボンナノチューブは、例えばアーク放電法、化学的気相成長法(熱CVD法)又はレーザーアブレーション法により製造することが可能である。
【0038】
前記アーク放電法では、例えばFeS、Ni、Co等の金属触媒を用い、アーク放電チャンバーを用いてHe雰囲気下(例えば150Torr)で合成し、アーク放電でチャンバー内壁に布状に付着させることにより、前記カーボンナノチューブを得ることができる。ここで、前記触媒を共存させた場合は、径の細い前記単層カーボンナノチューブを得ることができ、また無触媒の条件下でアーク放電を行った場合は、径の太い前記多層カーボンナノチューブを得ることができる。
【0039】
また、前記化学的気相成長法は、遷移金属微粒子とアセチレン、ベンゼン、エチレン等の炭化水素やCOとを反応させることにより、前記カーボンナノチューブを合成する手法である。遷移金属からなる基板又は遷移金属を表面にコーティングした基板等を炭化水素やCOガスと反応させることによって、前記基板上に前記カーボンナノチューブを成長させる。
【0040】
例えば、700℃で加熱されたアルミナチューブ内にNi基板を配置して、トルエン/Hガス(例えば100sccm)と反応させることにより、前記カーボンナノチューブを合成することが可能である。
【0041】
上記のようにして得られた前記カーボンナノチューブ又は/及び前記カーボンナノホーン等の前記筒状炭素化合物の表面には、触媒物質等の不純物が付着しており、また、アモルファス状カーボン等が混在しているために精製処理が行われる。
【0042】
従来、この精製処理では、酸溶媒や空気酸化処理等が行われているが、これらの処理は、表面に付着した不純物の除去や、前記カーボンナノチューブ又は/及び前記カーボンナノホーン等の前記炭素化合物を含むすすから、純度の高い前記炭素化合物を取り出すことを目的として行われている。従って、従来の精製処理は純度を高めると同時に、高品質の前記炭素化合物を得ることを目的としているため、前記カーボンナノチューブ又は/及び前記カーボンナノホーン等の前記炭素化合物の壁面へダメージを与えるような処理は極力避けるように行われる。
【0043】
これに対し、本発明者は、水素吸蔵材料として前記カーボンナノチューブ又は/及び前記カーボンナノホーン等の前記炭素化合物を用いる場合、それらに適当なポア構造を持たせることが必要であり、そのためには濃硫酸、濃硝酸などの前記強酸水溶液、或いは更に酸化力を高めた混酸などを用いて処理を行い、ポア構造を形成するための起点となり得るダメージを表面に与えるべきであると考え、本発明に到達した。
【0044】
一方、高温での熱処理では、原子の再配列、再結晶化などが起こり、上記した酸処理によるダメージを回復することができるため、従来より前記カーボンナノチューブ等の精製処理方法の1つとして用いられている(例えば、Chemical Physics Letters, vol. 364, 2002, 586−592)。
【0045】
しかしながら、本発明に基づく製造方法によれば、上記したように前記強酸水溶液や前記混酸などを用いるので、これらの前記強酸処理によって著しくダメージを与えられた前記炭素化合物は、上記した従来の精製処理によるダメージとは異なり、高温熱処理による回復が困難であると考えられ、その結果、前記ダメージを起点とし、水素吸蔵に適した新規なポア構造を形成することができる。
【0046】
本発明に基づく製造方法において、前記強酸処理では、5N以上の前記強酸水溶液を用いることが好ましく、具体的には、5N以上、35N以下の硫酸及び/又は10N以上、14N以下の硝酸の水溶液を用いることが望ましい。より好ましくは、前記強酸水溶液として、酸性度のより強い、硫酸と硝酸とからなる混酸を用いることである。これらの場合には、前記強酸処理の処理条件は、前記カーボンナノチューブ又は/及び前記カーボンナノホーン等の前記炭素化合物の径等によって異なるが、例えば浸漬時間10〜100時間とするのがよい。これにより、前記カーボンナノチューブ又は/及び前記カーボンナノホーン等の前記炭素化合物に存在する前記細孔のサイズを所望の大きさに広げることができる。なお、前記熱処理工程の際の温度を60〜80℃にする場合があってもよい。
【0047】
また、前記強酸水溶液に浸漬しながら、超音波を照射して前記炭素化合物を攪拌する超音波工程を有することが好ましい。前記超音波工程とは、前記筒状炭素化合物に前記超音波を照射して攪拌すると共に、前記筒状炭素化合物同士或いは前記筒状炭素化合物とその周辺に存在する不純物とを分離させ、前記筒状炭素化合物の表面に存在する前記細孔を更に表面に露出させるように作用する。更に、前記炭素化合物への前記強酸水溶液の浸透を促進させる効果を有し、前記強酸水溶液による処理工程を短時間で終えることを可能とする。前記超音波処理の時間としては、好適には10分以上、更に好適には120分以上である。
【0048】
そして、前記強酸水溶液に浸漬して前記カーボンナノチューブ又は/及び前記カーボンナノホーン等の前記炭素化合物に存在する前記細孔のサイズを広げた後に、例えば略真空中(例えば1〜10−2Pa)で、前記熱処理を行うが、具体的には前記熱処理を1400℃以上、より好ましくは1600℃以上で行うことが望ましい。前記熱処理の上限値としては、前記炭素化合物の種類によって異なるが、例えば前記炭素化合物として前記カーボンナノチューブを用いた場合、前記熱処理を2000℃以下、より好ましくは1800℃以下で行うことが好ましく、2000℃を超えると、前記カーボンナノチューブの構造が壊れてしまうことがある。また、前記熱処理の時間は、前記炭素化合物の径等によって異なるが、例えば10〜60minとするのがよい。
【0049】
前記熱処理は、前記強酸水溶液への浸透によって広げられた前記細孔のサイズを更に広げると共に、また前記強酸処理時に前記炭素化合物の表面に付着したハイドロカーボン成分等の不純物成分を除去することができる。なお、前記ハイドロカーボン成分は、前記強酸処理時にアモルファス状カーボン等が溶解することにより生成し、前記炭素化合物の表面に付着する。
【0050】
従って、本発明に基づく製造方法によれば、例えば清浄化された壁面を呈し、径1nm以下の前記細孔を容積0.22ml/g以上、0.6ml/g以下に形成することができる。そして、この本発明に基づく製造方法によって得られる水素吸蔵材料は、上記したような表面構造を有するので、水素吸蔵能が向上し、例えば室温での水素ガスの吸蔵及び放出を可能とし、更に一度水素ガスを放出しても、再度その水素ガスを容易に吸蔵することができる。
【0051】
なお、本発明に基づく製造方法によって得られる水素吸蔵材料について、その水素吸蔵は、室温において水素吸蔵材料に水素ガスを接触させることにより、容易に行うことができる。
【0052】
また、本発明に基づく水素吸蔵材料について、その水素放出は、室温において水素吸蔵材料が含まれる系の水素ガス分圧を減少することにより、容易に行うことができる。
【0053】
第2の実施の形態
本発明に基づく水素吸蔵材料の製造方法は、上記の第1の実施の形態で説明したように、前記筒状の炭素化合物を前記強酸で処理し、しかる後に前記熱処理することが特徴的であるが、前記酸化処理工程後、アルカリ処理を行うアルカリ処理工程を有していてもよい。また、この場合、前記アルカリ処理工程後、前処理としての熱処理を行い、更に前記加熱を行うことが望ましい。
【0054】
ここで、上記の「アルカリ処理工程」とは、前記筒状炭素化合物をアルカリ溶液にさらすことにより、前記筒状炭素化合物の表面及びその周辺に存在するアモルファス状のカーボンやその化合物、その他の不純物を溶解して除去すると共に、前記筒状炭素化合物の表面に存在する前記細孔を更に水素吸蔵に適した構造に変化させるように作用する。
【0055】
具体的には、前記カーボンナノチューブ又は/及び前記カーボンナノホーンを前記強酸水溶液に浸漬して前記カーボンナノチューブ又は/及び前記カーボンナノホーンに存在する前記細孔のサイズを広げ、この浸漬後、前記アルカリ処理及び前記前熱処理及び前記熱処理を行い、前記細孔のサイズを更に広げることが望ましい。
【0056】
第2の実施の形態による本発明に基づく製造方法は、上述した第1の実施の形態と同様にして、本発明者が、水素吸蔵材料として前記カーボンナノチューブ又は/及び前記カーボンナノホーン等の前記炭素化合物を用いる場合、それらに適当なポア構造を持たせることが必要であり、そのためには濃硫酸、濃硝酸などの前記強酸水溶液、或いは更に酸化力を高めた前記混酸などを用いて処理を行い、ポア構造を形成するための起点となり得るダメージを表面に与えるべきであると考え、本発明に到達したものである。
【0057】
そして、本発明に基づく製造方法によれば、上記したように前記強酸水溶液や前記混酸などを用いるので、前記炭素化合物に対し大きなダメージを与えることができ、さらに前記アルカリ処理、前記前熱処理及び前記熱処理によって、前記ダメージを起点としかつ水素吸蔵に適した新規なポア構造を形成することができる。
【0058】
本発明に基づく製造方法において、前記強酸処理では、5N以上の前記強酸水溶液を用いることが好ましく、具体的には、5N以上、35N以下の硫酸及び/又は10N以上、14N以下の硝酸の水溶液を用いることが望ましい。より好ましくは、前記強酸水溶液として、酸性度のより強い、硫酸と硝酸とからなる混酸を用いることである。これらの場合には、前記強酸処理の処理条件は、前記カーボンナノチューブ又は/及び前記カーボンナノホーン等の前記炭素化合物の径等によって異なるが、例えば浸漬時間10〜100時間とするのがよい。これにより、前記カーボンナノチューブ又は/及び前記カーボンナノホーン等の前記炭素化合物に存在する前記細孔のサイズを所望の大きさに広げることができる。
【0059】
また、前記強酸水溶液に浸漬しながら、超音波処理を行うことが好ましい。前記超音波処理は、前記炭素化合物への前記強酸水溶液の浸透を促進させる効果を有し、前記強酸水溶液による処理工程を短時間で終えることを可能とする。前記超音波処理の時間としては、好適には10分以上、更に好適には120分以上である。
【0060】
そして、前記強酸水溶液に浸漬して前記カーボンナノチューブ又は/及び前記カーボンナノホーン等の前記炭素化合物に存在する前記細孔のサイズを広げた後に、前記アルカリ処理を行うが、具体的には前記アルカリ処理をpH10〜14、より好ましくはpH10〜12のアルカリ水溶液によって行うことが望ましい。前記アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等を挙げることができる。この場合には、前記アルカリ水溶液による処理の処理条件は、前記炭素化合物の径等、或いは前記アルカリ水溶液の種類等によって異なるが、例えば浸漬時間10〜100時間とするのがよい。
【0061】
前記アルカリ処理により、前記強酸処理時に前記炭素化合物の表面に付着したハイドロカーボン成分等の不純物成分を除去することができる。
【0062】
ここで、前記アルカリ水溶液に浸漬しながら、超音波処理を行うことが好ましい。前記超音波処理は、前記炭素化合物及びその表面に付着した不純物への前記アルカリ水溶液の浸透を促進させる効果を有し、前記アルカリ水溶液による処理工程を短時間で終えることを可能とする。前記超音波処理の時間としては、好適には10分以上、更に好適には120分以上である。
【0063】
また、前記アルカリ処理の後に前記前熱処理を行うが、具体的には前記前熱処理を400℃以上で行うことが望ましい。また、前記前熱処理の時間は、前記炭素化合物の径等によって異なるが、例えば3〜5時間とするのがよい。前記前熱処理時の雰囲気については、例えば空気中(酸化雰囲気中)で行うことができる。
【0064】
さらに、前記前熱処理のあとに、この前熱処理の温度以上で前記熱処理を行うことが好ましく、より具体的には前記熱処理を略真空中(例えば1〜10−2Pa)、1400℃以上、より好ましくは1600℃以上で行うことが望ましい。前記熱処理の上限値としては、前記炭素化合物の種類によって異なるが、例えば前記炭素化合物として前記カーボンナノチューブを用いた場合、前記熱処理を2000℃以下、より好ましくは1800℃以下で行うことが好ましく、2000℃を超えると、前記カーボンナノチューブの構造が壊れてしまうことがある。また、前記熱処理の時間は、前記炭素化合物の径等によって異なるが、例えば10〜60minとするのがよい。
【0065】
前記アルカリ処理及び前記前熱処理、更には前記熱処理は、前記強酸水溶液への浸漬によって広げられた前記細孔のサイズを更に広げると共に、また前記強酸処理時に前記炭素化合物の表面に付着したハイドロカーボン成分等の不純物成分を除去することができる。
【0066】
従って、本発明に基づく製造方法によれば、例えば清浄化された壁面を呈し、径1nm以下の前記細孔を容積0.22ml/g以上、0.6ml/g以下に形成することができる。そして、この本発明に基づく製造方法によって得られる水素吸蔵材料は、上記したような表面構造を有するので、水素吸蔵能が向上し、例えば室温での水素ガスの吸蔵及び放出を可能とし、更に一度水素ガスを放出しても、再度その水素ガスを容易に吸蔵することができる。
【0067】
なお、本発明に基づく製造方法によって得られる水素吸蔵材料について、その水素吸蔵は、室温において水素吸蔵材料に水素ガスを接触させることにより、容易に行うことができる。
【0068】
また、本発明に基づく水素吸蔵材料について、その水素放出は、室温において水素吸蔵材料が含まれる系の水素ガス分圧を減少することにより、容易に行うことができる。
【0069】
第3の実施の形態
本発明に基づく水素吸蔵材料は、各種の電気化学デバイスに好適に使用できる。例えば、第1極と、第2極と、これらの両極間に挟持されたプロトン(H)伝導体とからなる基本的構造体において、前記第1極の側に水素ガス供給部を有し、この水素ガス供給部から水素ガスが供給され、前記第2極の側に酸素又は酸素含有ガスが供給される装置であって、前記水素ガス供給部に、本発明に基づく水素吸蔵材料を用いることができる。この場合は、効率よく水素ガスが供給され、良好な出力特性が得られる。
【0070】
ここで、前記プロトン伝導体としては、一般的なナフィオンのほかにもフラレノール(ポリ水酸化フラーレン)等のフラーレン誘導体が挙げられる。これらのフラーレン誘導体を用いたプロトン伝導体については、WO01/06519に記載がある。また、前記プロトン伝導体として、前記フラーレン誘導体を用いた場合、このプロトン伝導体が実質的にフラーレン誘導体のみからなるか、或いは結合剤によって結着されていることが好ましい。なお、前記フラーレン誘導体のみからなる前記プロトン伝導体としては、前記フラーレン誘導体を加圧成形して得られる膜状のフラーレン誘導体を用いればよい。
【0071】
以下、本発明に基づく水素吸蔵材料を前記水素ガス供給部に用いた電気化学デバイスを、燃料電池として構成した例について説明する。
【0072】
図7には、電気化学デバイスを燃料電池として構成した例を示す。図7に示すように、この燃料電池は、触媒をそれぞれ密着又は分散させた互いに対向する、端子1及び2付きの負極(燃料極又は水素極)3及び正極(酸素極)4を有し、これらの両極間にプロトン伝導体5が挟着されている。
【0073】
使用時には、負極3側では水素ガス供給部6より水素が供給され、排出口7(これは設けないこともある。)から排出される。燃料(H)が流路8を通過する間にプロトンを発生し、このプロトンはプロトン伝導体5で発生したプロトンと共に正極4側へ移動し、そこで導入口9から流路10に供給されて排出口11へ向かう酸素(空気)と反応し、これにより所望の起電力が取り出される。
【0074】
かかる燃料電池は、水素ガス供給部6に、本発明に基づく水素吸蔵材料が用いられているので、効率よく水素ガスが供給され、良好な出力特性が得られる。
【0075】
また、負極3中で水素イオンが解離し、またプロトン伝導体5で水素イオンが解離しつつ、負極3側から供給される水素イオンが正極4側へ移動するので、水素イオンの伝導率が高い特徴がある。
【0076】
また、前記電気化学デバイスにおいて、前記プロトン伝導体は、特に限定されるべきものではなく、イオン(水素イオン)伝導性を有するものならばいずれのものも使用可能であり、例示するならば、水酸化フラーレン、硫酸エステル化フラレノール等のフラーレン誘導体及びナフィオン等が挙げられる。
【0077】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はそれに限定されるものではない。
【0078】
実験1
購入したHiPcoTM SWNTs(Carbon Nanotechnologies Inc.社製)に対し、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0079】
また、TEM(透過型電子顕微鏡、Hitachi HF−2000、加速電圧150kV)で観察した写真を図6に示す。
【0080】
実験2
実験1で用いた試料を、10−2Pa以下の略真空雰囲気下、1600℃で30分間だけ熱処理のみを行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0081】
実験3
実験1で用いた試料1gに対して35Nの硫酸100ml中で2時間超音波処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0082】
実験4
実験3で得られた試料に対して、10−2Pa以下の真空雰囲気、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0083】
実験5
実験1で用いた試料1gに対して14Nの硝酸100ml中で2時間超音波処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0084】
実験6
実験5で得られた試料に対して、10−2Pa以下の真空雰囲気、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0085】
実験7
実験1で用いた試料1gに対して35Nの硫酸と14Nの硝酸を3:1の体積比で混合した混酸100ml中で2時間超音波処理を行い、続いて10−2Pa以下の真空雰囲気、1200℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0086】
実験8
実験1で用いた試料1gに対して35Nの硫酸と14Nの硝酸を3:1の体積比で混合した混酸100ml中で2時間超音波処理を行い、続いて10−2Pa以下の真空雰囲気、1300℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0087】
実験9
実験1で用いた試料1gに対して35Nの硫酸と14Nの硝酸を3:1の体積比で混合した混酸100ml中で2時間超音波処理を行い、続いて10−2Pa以下の真空雰囲気、1400℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0088】
実験10
実験1で用いた試料1gに対して35Nの硫酸と14Nの硝酸を3:1の体積比で混合した混酸100ml中で2時間超音波処理を行い、続いて10−2Pa以下の真空雰囲気、1500℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0089】
実験11
実験1で用いた試料1gに対して35Nの硫酸と14Nの硝酸を3:1の体積比で混合した混酸100ml中で2時間超音波処理を行い、続いて10−2Pa以下の真空雰囲気、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0090】
実験12
実験1で用いた試料1gに対して35Nの硫酸と14Nの硝酸を3:1の体積比で混合した混酸100ml中で2時間超音波処理を行い、続いて10−2Pa以下の真空雰囲気、1800℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0091】
実験13
実験1で用いた試料1gに対して35Nの硫酸と14Nの硝酸を3:1の体積比で混合した混酸100ml中で2時間超音波処理を行い、続いて10−2Pa以下の真空雰囲気、2000℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0092】
実験14
実験1で用いた試料1gに対して1Nの硫酸100ml中で2時間超音波処理を行い、続いて10−2Pa以下の真空雰囲気、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0093】
実験15
実験1で用いた試料1gに対して2Nの硫酸100ml中で2時間超音波処理を行い、続いて10−2Pa以下の真空雰囲気、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0094】
実験16
実験1で用いた試料1gに対して3Nの硫酸100ml中で2時間超音波処理を行い、続いて10−2Pa以下の真空雰囲気、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0095】
実験17
実験1で用いた試料1gに対して4Nの硫酸100ml中で2時間超音波処理を行い、続いて10−2Pa以下の真空雰囲気、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0096】
実験18
実験1で用いた試料1gに対して5Nの硫酸100ml中で2時間超音波処理を行い、続いて10−2Pa以下の真空雰囲気、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0097】
実験19
実験1で用いた試料1gに対して10Nの硫酸100ml中で2時間超音波処理を行い、続いて10−2Pa以下の真空雰囲気、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0098】
実験20
実験1で用いた試料1gに対して1Nの硝酸100ml中で2時間超音波処理を行い、続いて10−2Pa以下の真空雰囲気、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0099】
実験21
実験1で用いた試料1gに対して3Nの硝酸100ml中で2時間超音波処理を行い、続いて10−2Pa以下の真空雰囲気、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0100】
実験22
実験1で用いた試料1gに対して5Nの硝酸100ml中で2時間超音波処理を行い、続いて10−2Pa以下の真空雰囲気、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0101】
実験23
実験1で用いた試料1gに対して8Nの硝酸100ml中で2時間超音波処理を行い、続いて10−2Pa以下の真空雰囲気、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0102】
実験24
実験1で用いた試料1gに対して10Nの硝酸100ml中で2時間超音波処理を行い、続いて10−2Pa以下の真空雰囲気、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、下記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0103】
<比表面積、ポア容積の求め方>
比表面積、ポア容積は77Kにおける窒素の吸着等温線によって求めた。即ち、比表面積は、Brunauer−Emmett−Teller(BET)法により、相対圧(p/p)が0.05から0.25の範囲で求めた。また、ポア容積は、Horvath−Kawazoe(H−K)法により、直径が2nm以下の細孔について細孔径分布曲線を求め、この曲線から直径が1nm以下の細孔の積分値を求めた。結果を下記表1に併せて示す。
【0104】
<水素吸蔵量の求め方>
水素吸蔵量評価用サンプルセルに得られた試料1gをセットし、400℃、2.0×10−4Pa以下の高真空下で1時間保持を行った後、25℃、8MPaの水素圧力下で吸蔵量を求めた。なお、水素吸蔵量の評価はJIS H 7201に準じ、論文(Journal of Alloys and Compounds, vol. 330−332, 2002, p.666−669)に記載された方法により行った。結果を下記表1に併せて示すが、水素吸蔵量は実験1で得られた値を基準(=1.0)として示した。
【0105】
また、前記強酸水溶液として硫酸を単独で用いかつ1600℃の熱処理を行ったときの(実験4及び実験14〜19)、硫酸水溶液の濃度(N)と、水素吸蔵量若しくはポア容積との関係を図1に示す。
【0106】
また、前記強酸水溶液として硝酸を単独で用いかつ1600℃の熱処理を行ったときの(実験6及び実験20〜24)、硝酸水溶液の濃度(N)と、水素吸蔵量若しくはポア容積との関係を図2に示す。
【0107】
さらに、前記強酸水溶液として35Nの硫酸と14Nの硝酸とを3:1の体積比で混合した混酸100mlを用いたときの、温度と、水素吸蔵量若しくはポア容積との関係を図3に示す(実験7〜13)。
【0108】
【表1】
Figure 2004230274
【0109】
上記表1より明らかなように、実験2、3、5は、実験1の試料に対して前記熱処理のみ或いは前記強酸処理のみを行っただけなので、水素吸蔵量の向上を図ることができなかった。これに対し、実験4、6は、実験1の試料に対して濃硫酸や濃硝酸等の前記強酸水溶液で処理し、しかる後に前記熱処理を組み合わせて行ったので、得られた水素吸蔵材料の径1nm以下の前記細孔の容積は0.22ml/g以上となり、この表面構造が水素吸蔵量の向上に適することが示された。
【0110】
また、実験4又は6に比べ、実験11は前記強酸処理で更に酸性度の高い混酸を用いたので、大幅に水素吸蔵量が向上した。
【0111】
また、上記表1及び図1より明らかなように、前記強酸水溶液として硫酸を単独で用いた場合、硫酸水溶液の濃度(N)が5N以上のとき、径1nm以下の前記細孔の容積が0.22ml/g以上となり、水素吸蔵量が向上したので、硫酸水溶液の濃度(N)は5N以上であることが好ましいことが分かった。
【0112】
また、上記表1及び図2より明らかなように、前記強酸水溶液として硝酸を単独で用いた場合、硝酸水溶液の濃度(N)が10N以上のとき、径1nm以下の前記細孔の容積が0.22ml/g以上となり、水素吸蔵量が向上したので、硝酸水溶液の濃度(N)は10N以上であることが好ましいことが分かった。
【0113】
さらに、上記表1及び図3より明らかなように、前記熱処理は1400℃以上とすることが水素吸蔵量の向上を図るのに適していることが分かった。また、本実施例では、前記炭素化合物として前記カーボンナノチューブを用いたが、この場合、2000℃を超えると前記カーボンナノチューブの構造が変化することがあったので、前記熱処理の上限値は2000℃とすることが好ましい。
【0114】
ここで、先に記述したように、水素吸蔵には径1nm以下の前記細孔が有効である。このため、本実施例ではポア容積を0.27ml/gまでしか確認できなかったが、理論上はポア容積が0.27g/mlよりも大きくなれば水素吸蔵量は更に大きくなると予想できる。活性炭素繊維では0.6ml/gのポア容積を確認しており、例えば前記カーボンナノチューブでもこの値までポア容積を向上させることは可能であると考えられる。
【0115】
実験25
実験1で用いた試料1gに対して35Nの硫酸と14Nの硝酸を3:1の体積比で混合した混酸100ml中で2時間超音波処理を行い、上記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0116】
実験26
実験25で得られた試料に対してpH=10の水酸化ナトリウム溶液100ml中で4時間超音波処理を行い、上記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0117】
実験27
実験26で得られた試料に対して、空気中400℃で4時間処理を行い、上記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0118】
実験28
実験27で得られた試料に対して、10−2Pa以下の真空雰囲気下、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、上記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0119】
また、TEM(透過型電子顕微鏡、Hitachi HF−2000、加速電圧150kV)で観察した写真を図5に示す。図5中、表面の荒れている部分が前記細孔とみられ、図6及び図5より明らかなように、実験28で得られた試料は、実験1の試料と比べてカーボンナノチューブの表面がダメージを受けていることが観察される。
【0120】
実験29
実験25で得られた試料に対してpH=8の水酸化ナトリウム溶液100ml中で4時間超音波処理を行い、このアルカリ処理後、空気中400℃で4時間処理した。次いで、10−2Pa以下の真空雰囲気下、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、上記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0121】
実験30
実験25で得られた試料に対してpH=9の水酸化ナトリウム溶液100ml中で4時間超音波処理を行い、このアルカリ処理後、空気中400℃で4時間処理した。次いで、10−2Pa以下の真空雰囲気下、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、上記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0122】
実験31
実験25で得られた試料に対してpH=11の水酸化ナトリウム溶液100ml中で4時間超音波処理を行い、このアルカリ処理後、空気中400℃で4時間処理した。次いで、10−2Pa以下の真空雰囲気下、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、上記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0123】
実験32
実験25で得られた試料に対してpH=12の水酸化ナトリウム溶液100ml中で4時間超音波処理を行い、このアルカリ処理後、空気中400℃で4時間処理した。次いで、10−2Pa以下の真空雰囲気下、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、上記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0124】
実験33
実験25で得られた試料に対してpH=13の水酸化ナトリウム溶液100ml中で4時間超音波処理を行い、このアルカリ処理後、空気中400℃で4時間処理した。次いで、10−2Pa以下の真空雰囲気下、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、上記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0125】
実験34
実験25で得られた試料に対してpH=14の水酸化ナトリウム溶液100ml中で4時間超音波処理を行い、このアルカリ処理後、空気中400℃で4時間処理した。次いで、10−2Pa以下の真空雰囲気下、1600℃で30分間だけ熱処理を行い、上記に示す比表面積測定、ポア容積の評価及び室温での水素吸蔵量評価を行った。
【0126】
なお、比表面積測定、ポア容積の評価及び水素吸蔵量評価の結果を下記表2に併せて示すが、水素吸蔵量は上記の実験1で得られた値を基準(=1.0)として示した。
【0127】
また、混酸を用いて前記強酸処理を行い、この強酸処理後に前記アルカリ処理及び400℃で前記前熱処理をした後、更に1600℃で前記熱処理を行ったときの(実験28〜34)、前記アルカリ水溶液としてのNaOH水溶液のpHと、水素吸蔵量若しくはポア容積との関係を図4に示す。
【0128】
【表2】
Figure 2004230274
【0129】
上記表2より明らかなように、実験25及び実験26のように前記強酸処理、或いは前記強酸処理と前記アルカリ処理のみでは、比表面積の増加、径1nm以下の前記細孔の容積の増加が認められず、水素吸蔵量の向上は見られなかった。これに対し、実験27は、試料に対して前記混酸で処理し、しかる後に前記アルカリ処理及び前記前熱処理を組み合わせて行ったので、得られた水素吸蔵材料の径1nm以下の前記細孔の容積は0.22ml/g以上となり、水素吸蔵量の向上を図ることができた。
【0130】
また、実験28は、前記前熱処理後、更に前記熱処理を行ったので、比表面積、ポア容積が急激に上昇し、高い水素吸蔵量を示すことが明らかとなった。
【0131】
さらに、上記表2及び図4より明らかなように、前記アルカリ水溶液としてのNaOH水溶液のpHが10以上のとき、径1nm以下の前記細孔の容積が0.22ml/g以上となり、水素吸蔵量が向上したので、前記アルカリ水溶液のpHは10以上であることが好ましいことが分かった。
【0132】
【発明の作用効果】
本発明の水素吸蔵材料の製造方法によれば、前記筒状の炭素化合物を前記強酸で処理する前記酸化処理工程を有するので、水素吸蔵に好適な表面構造を形成することができ、更に前記熱処理工程を有するので、水素の吸蔵量がより多い表面構造を得ることができ、また前記加熱によって例えば前記筒状炭素化合物の表面に付着したハイドロカーボン成分等の不純物を除去することができる。
【0133】
即ち、本発明の製造方法によって得られる本発明の水素吸蔵材料は、細孔を有する前記筒状の炭素化合物からなり、径1nm以下の前記細孔が0.22ml/g以上、0.6ml/g以下の容積を占めているので、この表面構造によって水素吸蔵能を向上することができ、例えば室温での水素ガスの吸蔵及び放出を可能とし、また一度水素ガスを放出しても、再度その水素ガスを容易に吸蔵することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による硫酸水溶液の濃度(N)と、H吸蔵量若しくはポア容積との関係を示すグラフである。
【図2】同、硝酸水溶液の濃度(N)と、H吸蔵量若しくはポア容積との関係を示すグラフである。
【図3】同、前記熱処理の温度と、H吸蔵量若しくはポア容積との関係を示すグラフである。
【図4】同、アルカリ水溶液のpHと、H吸蔵量若しくはポア容積との関係を示すグラフである。
【図5】同、水素吸蔵材料のTEM写真である。
【図6】同、水素吸蔵材料となる前記炭素化合物のTEM写真である。
【図7】本発明の実施の形態による、水素吸蔵材料を用いた燃料電池の概略断面図である。
【符号の説明】
1、2…端子、3…負極、4…正極、5…プロトン伝導体、
6…水素ガス供給部、7、11…排出口、8、10…流路、9…導入口

Claims (14)

  1. 筒状の炭素化合物を強酸で処理する酸化処理工程と、前記筒状炭素化合物を加熱する熱処理工程とを有する、水素吸蔵材料の製造方法。
  2. カーボンナノチューブ又は/及びカーボンナノホーンを強酸水溶液に浸漬し、この浸漬後、前記熱処理を行う、請求項1に記載した水素吸蔵材料の製造方法。
  3. 前記強酸水溶液として、5N以上、35N以下の硫酸及び/又は10N以上、14N以下の硝酸の水溶液を用いる、請求項2に記載した水素吸蔵材料の製造方法。
  4. 前記強酸水溶液として硫酸と硝酸とからなる混酸を用いる、請求項2に記載した水素吸蔵材料の製造方法。
  5. 前記熱処理を1400℃以上、2000℃以下で行う、請求項1に記載した水素吸蔵材料の製造方法。
  6. 前記熱処理を1600℃以上、1800℃以下で行う、請求項5に記載した水素吸蔵材料の製造方法。
  7. 更にアルカリ処理を行うアルカリ処理工程を有する、請求項1に記載した水素吸蔵材料の製造方法。
  8. 前記アルカリ処理をpH10〜14のアルカリ水溶液によって行う、請求項7に記載した水素吸蔵材料の製造方法。
  9. 前記アルカリ水溶液として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアを用いる、請求項8に記載した水素吸蔵材料の製造方法。
  10. 前記アルカリ処理後、前処理としての熱処理を行い、更に前記加熱を行う、請求項7に記載した水素吸蔵材料の製造方法。
  11. 前記前熱処理を400℃以上で行う、請求項10に記載した水素吸蔵材料の製造方法。
  12. 超音波を照射して前記炭素化合物を攪拌する超音波工程を有する、請求項1に記載した水素吸蔵材料の製造方法。
  13. 細孔を有する筒状の炭素化合物からなり、径1nm以下の前記細孔が0.22ml/g以上、0.6ml/g以下の容積を占めている、水素吸蔵材料。
  14. 前記筒状の炭素化合物がカーボンナノチューブ又は/及びカーボンナノホーンである、請求項13に記載した水素吸蔵材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007105564A (ja) * 2005-10-11 2007-04-26 Toyota Motor Corp ガス吸着材料
WO2009125788A1 (ja) * 2008-04-11 2009-10-15 株式会社クラレ カーボンナノチューブを用いた導電膜およびその製造方法
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