JP2004229231A - 蓄積機能付きデジタル放送受信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】受信したデジタル放送を蓄積する蓄積手段の容量を無駄なく効率的に利用することができる蓄積機能付きデジタル放送受信装置を提供する。
【解決手段】デジタル放送受信装置は、受信した放送データを蓄積する蓄積手段5と、重複データ削除手段9とを備える。重複データ削除手段9は、蓄積手段5に新たに蓄積された番組と既に蓄積されている番組間で重複するデータが存在した場合に、この重複するデータを削除する。
【選択図】 図1
【解決手段】デジタル放送受信装置は、受信した放送データを蓄積する蓄積手段5と、重複データ削除手段9とを備える。重複データ削除手段9は、蓄積手段5に新たに蓄積された番組と既に蓄積されている番組間で重複するデータが存在した場合に、この重複するデータを削除する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
BSデジタル放送では、伝送方式にMPEG−2トランスポートストリームが用いられており、番組データである映像データ、音声データ、データ放送で用いられるデータ、テレビ放送の映像に重ねて文字を表示する字幕・文字スーパーデータはTSパケットとよばれるパケットで伝送される。MPEG−2トランスポートストリームの内容については、ISO/IEC13818−1に記載されている。データ放送が扱うデータとしては、データ放送のコンテンツ記述言語により記述されたbml文書、bml文書が参照する動画・静止画・音声・文字などのモノメディアデータなどが挙げられる。
【0003】
次に、従来の蓄積機能付きデジタル放送受信装置について図20を参照しながら説明する。図20は従来の蓄積機能付きデジタル放送受信装置のブロック図である。
【0004】
蓄積機能付きデジタル放送受信装置は、図20に示すように、アンテナ(図示せず)などを経て受信された放送局からの放送データを蓄積する蓄積手段5と、受信した放送データまたは蓄積手段5に蓄積された放送データを音声データ、映像データ、データ放送データにそれぞれ分離するデータ分離手段1とを備える。
【0005】
データ分離手段1により分離された音声データは、音声処理手段3により伸長/復元された後、スピーカ8により再生される。データ分離手段1において分離された映像データは、映像処理手段2により伸長/復元された後、オーバーレイ処理手段6へ入力される。データ分離手段1において分離されたデータ放送データは、データ処理手段4により画面表示可能なデータへ変換された後、オーバーレイ処理手段6へ入力される。ここで、データ放送データとは構造化文書の一つであるbmlによって記述されているbml文書とbml文書が参照するための静止画や動画を含むモノメディアデータのことである。
【0006】
オーバーレイ処理手段6は、表示可能なデータに変換された映像データとデータ放送データとを、1画面上に配置するための重ね合わせ処理を行うものである。オーバーレイ処理手段6により処理された表示画面データは、モニタ7に入力されて表示される。
【0007】
上記デジタル放送受信装置は、放送局より送信された放送データを分離する前に蓄積手段5に蓄積するよう構成されているが、放送データを分離した後に蓄積手段5に蓄積するような構成のデジタル放送受信装置もある。このようなデジタル放送受信装置においては、図21に示すように、データ分離手段1により放送データから、音声データ、映像データ、データ放送データにそれぞれ分離されたデータが、蓄積手段5の特定の領域に蓄積される。この領域の割り当て方法は様々であるが、例えば1つの番組に1つの領域を割り当て、番組に含まれる複数のデータを送信時のまとまったデータ区分であるモジュールに基づいて割り当てられた領域を分割し、複数のデータを蓄積するような領域の割り当て方法がある。また、1つの番組が複数のトランスポートストリームから構成されている場合は、トランスポートストリーム区分であるコンポーネントに基づいて割り当てられた領域を分割してデータを蓄積することになる。図22に、このような領域の割り当て方法に基づいて番組Aと番組Bの2つの番組を蓄積した場合の蓄積データの構造例を示す。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−239327号
【特許文献2】
特開2001−008176号
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなデジタル放送受信装置において、図22に示したように、少なくとも2つの番組が蓄積されており、1つの番組と別の1つの番組が似ている番組であった場合に、これら2つの番組に含まれる複数のデータの一部が同じデータであることが十分に考えられる。これらの2つの番組が放送時刻とバージョンが異なるだけであった場合などは、重複するデータ数も多くなることが予想される。このように重複するデータが複数蓄積されているということは、蓄積手段の蓄積容量が有限であることからも好ましくない。
【0010】
本発明の目的は、受信したデジタル放送を蓄積する蓄積手段の容量を無駄なく効率的に利用することができる蓄積機能付きデジタル放送受信装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置であって、デジタル放送を受信するための受信手段と、前記受信したデジタル放送を蓄積するための蓄積手段と、前記蓄積手段に新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みデータの一部と重複している場合に該重複するデータを削除するための重複データ削除手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0013】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る蓄積機能付きデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【0014】
放送局より送信された放送データを受信する蓄積機能付きデータ放送受信装置は、図1に示すように、アンテナ(図示せず)などを経て受信された放送局からの放送データを音声データ、映像データ、データ放送データにそれぞれ分離するデータ分離手段1を備える。分離手段1により分離された音声データ、映像データおよびデータ放送データは必要に応じて蓄積手段5に蓄積される。この蓄積手段5に蓄積された音声データ、映像データおよびデータ放送データは、それぞれ再生データとして読み出し可能である。
【0015】
データ分離手段1において分離された音声データまたは蓄積手段5から読み出された音声データは、音声処理手段3により伸長/復元された後、スピーカ8により再生される。データ分離手段1において分離された映像データまたは蓄積手段5から読み出された映像データは、映像処理手段2により伸長/復元された後、オーバーレイ処理手段6へ入力される。データ分離手段1において分離されたデータ放送データまたは蓄積手段5から読み出されたデータ放送データは、データ処理手段4により画面表示可能なデータへ変換された後、オーバーレイ処理手段6へ入力される。
【0016】
オーバーレイ処理手段6は、表示可能なデータに変換された映像データとデータ放送データとを1画面上に配置するための重ね合わせ処理を行う。オーバーレイ処理手段6により処理された表示画面データは、モニタ7に入力されて表示される。
【0017】
蓄積手段5に新たに蓄積された放送データに対しては、重複データ削除手段9により重複データの特定および移動、重複データの参照元データの特定およびデータ指定パス変更が行われる。
【0018】
次に、重複データ削除手段9の構成について図2を参照しながら説明する。図2は図1の重複データ削除手段9の構成を示すブロック図である。
【0019】
重複データ削除手段9は、図2に示すように、データ判定手段92、データ移動手段93、パス変更手段94および動作制御手段91を有する。データ判定手段92は、新たに蓄積されたデータが蓄積済みデータに重複しているか否かを判定するためのものである。データ移動手段93は、重複データを蓄積手段5内の重複データ蓄積用に割り当てた領域へ複製し重複データそのものを削除するためのものである。パス変更手段94は、重複データを参照している参照元データを特定し、重複データを指定しているパスをデータ移動手段93により複製したデータに指定するパスに変更するためのものである。動作制御手段91は、データ判定手段92、データ移動手段93およびパス変更手段94の動作タイミングやデータ名などの受け渡しをするためのものである。
【0020】
次に、動作制御手段91による制御について図3を参照しながら説明する。図3は図2の動作制御手段91による制御の手順を示すフローチャートである。
【0021】
動作制御手段91は、図3に示すように、蓄積手段5に新たにデータが蓄積されるのを監視し(ステップS1)、新たにデータの蓄積があると、新たに蓄積されたデータと蓄積済みのデータとの比較を行う(ステップS2)。そして、動作制御手段91は、上記ステップS2の比較結果に基づいて、新たに蓄積されたデータに含まれる1つのデータと重複するデータが蓄積済みデータ内に存在するか否かを判定する(ステップS3)。
【0022】
上記ステップS3で重複するデータが存在すると判定した場合、動作制御手段91は、重複するデータを重複用割り当て領域へ移動し(ステップS4)、この重複データを参照している参照元データの特定およびパス変更を行う(ステップS5)。そして、動作制御手段91は、データ比較が終了したか否かの判定を行う(ステップS6)。ここで、データ比較が終了していなければ、動作制御手段91は、上記ステップS2に戻り、新たに蓄積されたデータと蓄積済みのデータとの比較を再度行う。データ比較が終了していれば、本処理を終了する。
【0023】
上記ステップS3で重複データが存在しないと判定した場合、動作制御手段91は、データ比較が終了したか否かの判定を行い、データ比較が終了していなければ、上記ステップS2に戻り、新たに蓄積されたデータと蓄積済みのデータとの比較を再度行う。データ比較が終了していれば、本処理を終了する。
【0024】
なお、重複データの特定方法および移動方法および参照元データの特定とパス変更の方法については後述する。
【0025】
次に、重複データの特定方法について図4ないし図6を参照しながら説明する。図4はデータ比較を行う回数を減らして重複データの特定を行うための処理の手順を示すフローチャート、図5は蓄積手段5における蓄積データの構成例を示す図、図6は蓄積手段5における移動後の蓄積データの構成例を示す図である。
【0026】
ここで、蓄積済みのデータとして番組Aが蓄積されており、新たに番組Bが蓄積されたとし、この時点での蓄積手段5における蓄積データは、図5に示すような構成になる。本例においては、番組Aのcomponent0/module2/image0.JPG、component0/module2/clut.cltおよびcomponent0/module2/table.btbのパス名で特定されるデータがそれぞれ番組Bのcomponent0/module1/img.JPG、component1/module2/clut.cltおよびcomoponent2/module1/bt0.btbのパス名で特定されるデータと重複していることになる。番組Aおよび番組Bには、これらのデータ以外にも複数のデータが存在しており、番組Bの1つのデータについて番組Aの全てのデータをそれぞれ比較すると、「番組Bの持つデータ数×番組Aの持つデータ数」回分すなわち「新たに蓄積した番組の持つデータ数×(蓄積済みの全番組のもつデータ数の合計+重複データ用割り当て領域の持つデータ数)」回分のデータ比較を行う必要があり、この回数分のデータ比較を行わなければ、重複データの特定が終了しないことになる。
【0027】
そこで、本実施形態では、データ比較を行う回数を減らして重複データの特定を行う。この重複データの特定のための処理は図3に示すステップS2およびステップS3に含まれる処理である。ここで、番組Bの1つのデータを便宜上「特定対象データ」と呼ぶことにする。
【0028】
この重複データの特定のための処理において、動作制御手段91は、図4に示すように、上記特定対象データが属するデータ種類(テキストデータ、静止画データ、テーブルデータなど)を特定し(ステップS41)、番組Aに含まれる全てのデータのうち、特定対象データと同じデータ種類のデータの有無を判定する(ステップS42)。ここで、同じデータ種類のデータが1つも存在しなければ、動作制御手段91は、本処理を抜けて図3のステップS6へ移行する(ステップS51)。同じデータ種類のデータが1つ以上存在すれば、動作制御手段91は、特定対象データのデータ容量を特定し(ステップS43)、番組A内に含まれる特定対象データと同一のデータ種類であるデータのうちで特定対象データと同じ容量であるデータの有無を判定する(ステップS44)。
【0029】
上記ステップS44で同じデータ容量のデータが1つも存在しなければ、動作制御手段91は、本処理を抜けて図3のステップS6へ移行する(ステップS51)。同じデータ容量のデータが1つ以上存在すれば、動作制御手段91は、特定対象データと番組A内に含まれる特定対象データと同一のデータ種類でかつ同一のデータ容量であるデータの1つとのデータ比較を行い(ステップS45)、同一データであるか否かを判定する(ステップS46)。
【0030】
上記ステップS46で同一データであると判定した場合、動作制御手段91は、特定対象データに対する重複データがあることを示すフラグを設定し(ステップS47)、他にデータ比較を行うべきデータの有無を判定する(ステップS48)。上記ステップS46で同一データでないと判定した場合、上記ステップS47をスキップして、他にデータ比較を行うべきデータの有無を判定する(ステップS48)。
【0031】
上記ステップS48でデータ比較を行うべきデータが存在すると判定した場合、上記ステップS45に戻り、データ比較を行うべきデータと特定対象データとのデータ比較を行う。これに対し、データ比較を行うべきデータが存在しないと判定した場合、動作制御手段91は、上記ステップS47でフラグが設定されたか否かに応じて番組A内に含まれるデータに重複データが含まれているか否かを判定し(ステップS49)、フラグが設定されていれば、本処理を抜けて図3のステップS4へ移行する(ステップS50)。これに対し、フラグが設定されていなければ、動作制御手段91は、本処理を抜けて図3のステップS6へ移行する(ステップS51)。
【0032】
これにより、「(番組Bの1番目のデータと同一種類かつ同一容量の番組A内のデータ数)+(番組Bの2番目のデータと同一種類かつ同一容量の番組A内のデータ数)+・・・+(番組Bの(番組Bの持つデータ数)番目のデータと同一種類かつ同一容量の番組A内のデータ数)」回分すなわち「新たに蓄積した番組の持つデータ個々に対する同一種類かつ同一容量の蓄積済みデータ数の総和」回分のデータ比較を行えば、重複データ特定は終了することになる。
【0033】
次に、重複データの移動方法について説明する。
【0034】
図5に示した番組Aと番組Bの蓄積された放送データに対しては、重複データ削除手段9のデータ判定手段92により重複データが特定されており、これらの重複データは蓄積手段5の重複データ用領域に移動される。この移動後の蓄積データは、図6のように構成される。図5および図6において、番組Aのcomponent0/module2/image0.JPGと番組Bのcomponent0/module1/img.JPGで特定されるデータが重複データである。この重複データの移動先は重複データ用領域内であればどこでもよいが、ここでは、重複データのデータ種類が静止画データであることから、重複データ用領域内の静止画用領域を移動先とし、データを特定するためのデータ名を「jpg0.JPG」とする。このデータ移動先およびデータ名の決定は、データ種類毎に識別番号を付加することにより行われるが、これ以外の方法によって決定するようにしても構わない。また、重複データの移動先を静止画用領域、データ名を「jpg0.JPG」としたので、この重複データを特定するためのパスは、図6の例では、common/img/jpg0.JPGとなる。重複データは、重複データ用領域内の静止画用領域にデータ名「img0.JPG」で複製され、番組Aおよび番組B内の重複データは、それぞれ破棄される。重複データと特定された全てのデータについて同様の処理が施され、図6に示したような蓄積データ構成となる。
【0035】
次に、重複データの参照元データの特定と参照先のパス変更の方法について説明する。図5および図6で示した例において、これらの重複データと参照元データとの関係を図7に示す。また、図8にこれらの参照元データの重複データ指定に関わる記述例を示す。図7および図8からも分かるように、参照元データは構造化文書を放送用に拡張したbml文書である。すなわち、重複データ削除手段9のパス変更手段94において、参照元特定のための検索対象となるのは蓄積手段5内の重複データが属する番組の全データではなく重複データが属する番組のデータのうちのデータ種類が構造化文書であるデータのみということになる。構造化文書は一定の規則に基づいて記述されているデータであるため、この規則を利用して構造化文書の特定個所の記述を検索することにより、参照元データであるか否かの判定を行うことができる。重複データの移動により「common/img/jpg0.JPG」で特定されることになったデータの参照元データの番組Aにおける構造化文書は「test1.bml」であり、番組Bにおける構造化文書は「new_test1.bml」であるが、図8に示した記述例によると、「test1.bml」では、<object data=”module0/image0.JPG” />の個所で重複データを指定しており、「new_test1.bml」ではスクリプト要素内の記述の1行である、element.data=”module1/img.JPG”;の個所で重複データを指定している。どちらも重複データの指定は、文字列「data=”」と文字列「”」の間で重複データを指定していることから、静止画データの参照元データを特定は、構造化文書の文字列「data=”」と文字列「”」の間に重複データを特定する記述が含まれているか否かを調べればよいことになる。静止画データ以外の重複データについても同様に特定の記述に挟まれた部分の記述を調べることにより、参照元データの特定を行うことができる。図9に重複データの種類毎の特定個所についてのキーワードの例を示す。図9で示したのは一例であって、これで全ての重複データに対する参照元データの特定ができる訳ではない。
【0036】
重複データを参照している参照元データの特定がされると、続いてパス変更を行うことになる。ここでは、component0/module2/image0.JPGで特定されるデータの参照元データで構造化文書であるcomponent0/module0/test1.bmlで特定されるデータについてパス変更を行う場合について述べることにする。
【0037】
この参照元データが参照している重複データは、既に述べた通り蓄積手段5の重複用データ領域に移動してあるため、正しい移動先を指定するパスは、storage://common/img/jpg0.JPGであるとする。このパスは、データ処理手段4が構造化文書を用いてデータ放送のデータを表示する際に、蓄積手段5の重複用データ領域にあるデータから1つの正しいデータを指定することが可能であればどのような記述であっても構わないものである。参照先のパスを正しいパス名に変更するには、参照元を特定するときに用いたのと同じ特定の記述に挟まれた部分を正しいパスに置き換えればよい。文字列「data=”」と文字列「”」の間の記述を文字列「storage://common/img/jpg0.JPG」に置き換えることにより、component0/module0/test1.bmlで特定される参照元データのパス変更が行われたことになる。全ての参照元データについても、同様の処理を行うことによってパスの変更が行われる。
【0038】
本実施形態によれば、デジタル放送受信装置に重複データ削除手段9を設けることにより、蓄積されている複数の番組をまたいで重複するようなデータが存在した場合に、この重複データを1つ蓄積するだけで済み、再生動作を保証しつつ蓄積手段の領域の有効利用を図ることが可能になる。
【0039】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図10ないし図12を参照しながら説明する。図10は本発明の第2実施形態に係るデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図、図11は図10のデータ処理手段4の構成を示すブロック図、図12は本発明の第2実施形態における参照元データ特定のためのキーワード例を示す図である。
【0040】
デジタル放送受信装置において、放送局より送信された放送データは、アンテナ(図示せず)などを経て受信され、データ分離手段1により、音声データ、映像データ、データ放送データにそれぞれ分離され、音声データ、映像データ、データ放送データのそれぞれは必要に応じて蓄積手段5に蓄積される。データ分離手段1および蓄積手段5からの音声データ、映像データ、データ放送データが表示される際の処理については、第1実施形態で述べた通りである。また、蓄積手段5に新たに蓄積された放送データに対しては、重複データ削除手段9にて重複データの特定および移動、重複データの参照元データの特定およびデータ指定パス変更が行われる。重複データ削除手段9における重複データの特定および移動については上記第1実施形態で述べた通りである。本実施形態では、重複データを参照している参照元データの特定およびパス変更を、データ処理手段4の持つ機能の1つである構造化文書解釈手段により得られる構造化文書情報を用いて行う例について説明する。
【0041】
次に、データ処理手段4について図11を参照しながら説明する。データ処理手段4は、データ放送データとして、構造化文書であるbml文書とbml文書が参照するモノメディアデータとを扱う。モノメディアデータとしては、静止画としてJPEGおよびPNGおよびMNG、動画としてMPEG1およびMPEG2、音声としてMPEG2−AACおよびAIFF、テキストとして8単位符号があり、これらのデータはモノメディアデコーダ(図示せず)にて復号され、描画処理手段406またはスピーカ8へ渡される。bml文書は、構造化文書解釈手段であるBML・CSSパーサ401に渡される。
【0042】
BML・CSSパーサ401は、bml文書を解析してDOMオブジェクト402と呼ばれる内部データを生成するものであり、bml文書内に記述されているスタイル情報を解析してCSS特性を得て、これをDOMオブジェクト402の一部とするものである。CSS特性とは、bml文書内の各要素の配置や背景色やフォーカス移動先などを指定するための特性である。DOMオブジェクト402とは、CSS特性の他に、bml文書の構造情報や各要素の属性情報を保持するものであり、属性情報としては、要素の表示/非表示の指定および押されたリモコンキーやフォーカス移動に対応して派生するイベントの指定などがある。これらのCSS特性を含むDOMオブジェクト402は、描画処理手段406に渡され、表示データが生成される。
【0043】
BML・CSSパーサ401は、bml文書内に記述されているスクリプト情報をECMAScriptコンパイラ403へ渡す。ECMAScriptコンパイラ403はECMAScriptで記述されているスクリプト情報をコンパイルして実行可能なECMAScriptオブジェクト404を内部データとして生成するものである。ECMAScriptオブジェクト404は、bml文書にて定義される関数群であり、bml文書制作側の、すなわちデータ放送送信側が定義した関数群である。このようなデータ放送送信者定義関数群であるところのECMAScriptオブジェクト404は、データ放送対応の受信・表示装置が必ず保持しているスクリプト実行オブジェクトを呼び出せる。このようなスクリプト実行オブジェクトとして放送用拡張オブジェクト群(図示せず)および放送用拡張関数405がある。放送用拡張オブジェクト群は、テーブルデータを扱う為のオブジェクト群であり、これにより送信されたテーブルデータの取り出しや検索などが行うことができる。放送用拡張関数405は、放送特有の機能を実現するためにECMAScriptに追加された関数群であり、これにより電子番組表(EPG)、字幕、双方向機能、外字、タイマ機能といった放送特有の機能を扱うことができる。
【0044】
動作制御手段407は、リモコンキー制御、データ放送画面のフォーカス移動および画面遷移およびイベント処理などを行うものである。表示中のデータ放送に対応するbml文書から派生したDOMオブジェクト402およびECMAScriptオブジェクト404は、リモコン操作等によって生じたフォーカス移動や画面遷移やイベントといった処理を動作制御手段407が行う際の指針となるものである。例えば、表示画面上に配置されたボタンをリモコンの決定キーを押して選択した場合に、動作制御手段407は、DOMオブジェクト402のボタンに対応している要素のCSS特性からはフォーカスが当たった際のスタイル情報等を、ボタンに対応している要素の属性情報からはフォーカスが当たった際のスクリプトや決定キーが押された際のスクリプト等を、ECMAScriptオブジェクト404からは該当する関数を呼び出すことにより、このボタンが選択された際の動作制御が行われることになる。
【0045】
データ処理手段4の構造化文書解釈手段であるBML・CSSパーサ401により得られるDOMオブジェクト402が構造化文書情報であり、この構造化文書解釈手段および構造化文書情報を用いて、重複データを参照している参照元データの特定を行うこととする。第1実施形態にて述べた手順により、1つの重複データが特定され移動されたとする。この重複データの番組Aに属する参照元データ(例:図5および図6のcomponent0/module0/test1.bml)を特定するには、番組Aに含まれる全ての構造化文書についてデータ処理手段4のBML・CSSパーサ401を実行して構造化文書情報であるDOMオブジェクト402をそれぞれ生成し、このDOMオブジェクト402について重複データを参照しているか否かを調べればよいことになる。
【0046】
第1実施形態でも用いたcomponent0/module2/image0.JPGで特定される重複データについては、DOMオブジェクト402の持つ情報のうちの▲1▼object要素のもつ属性のうちのdata属性に指定されている値にcomponent0/module2/image0.JPGが含まれているか、▲2▼script要素内部に記述されている情報の中にcomponent0/module2/image0.JPGが含まれているか、の2つについて調べることにより、このDOMオブジェクトに属する構造化文書が参照元データであるか否かの判断を行うことができる。DOMオブジェクトを調べて重複データの参照元データが特定されると、この参照元データに対するパス変更処理を行うことになる。パス変更処理については、第1の実施例にて述べた通りである。静止画データ以外の重複データについても同様にDOMオブジェクトの持つ情報のうちの特定の情報を調べることにより、参照元データの特定を行うことができる。図12に重複データの種類毎の特定個所についてのキーワードの例を示す。図12で示したのは一例であって、これで全ての重複データに対する参照元データの特定ができるものではない。
【0047】
本実施形態によれば、重複データの参照元データを特定する際にデータ処理手段の持つ構造化文書解釈手段を用いることにより、蓄積されている複数の番組をまたいで重複するようなデータが存在した場合に、この重複データを1つ蓄積するだけで済み、再生動作を保証しつつ蓄積手段の領域の有効利用を図ることができる。
【0048】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図13を参照しながら説明する。図13は本発明の第3実施形態に係るデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【0049】
デジタル放送受信装置において、放送局より送信された放送データは、アンテナ(図示せず)などを経て受信され、データ分離手段1により、音声データ、映像データ、データ放送データにそれぞれ分離され、音声データ、映像データ、データ放送データのそれぞれは必要に応じて蓄積手段5に蓄積される。データ分離手段1および蓄積手段5からの音声データ、映像データ、データ放送データが表示される際の処理については、第1実施形態で述べた通りである。また、蓄積手段5に新たに蓄積された放送データに対しては、重複データ削除手段9にて重複データの特定および移動、重複データの参照元データの特定およびデータ指定パス変更が行われる。重複データ削除手段9における重複データの特定および移動については上記第1実施形態で述べた通りである。本実施形態では、重複データを参照している参照元データの特定およびパス変更を、新たに設けた構造化文書解釈手段10により得られる構造化文書情報を用いて行う例について述べることとする。
【0050】
上記第2実施形態においては、データ処理手段4の構造化文書解釈手段を用いて構造化文書情報を得たが、データ処理手段4は上記第2実施形態において述べたように、構造化文書情報であるDOMオブジェクトの生成の他にもスクリプト実行や放送用拡張関数の実行など様々な処理を行っている。このため、ある番組を視聴しながら別の番組を蓄積している場合には、データ処理手段4のDOM・CSSパーサ401は視聴番組に対するDOMオブジェクトの生成と蓄積番組に対するDOMオブジェクトの生成を行うなど処理が複雑になることが考えられる。また、重複データ削除手段9に対して必要なデータ処理手段4の機能は、DOMオブジェクトを生成する構造化文書解釈の機能のみである。そこで、構造化文書を解釈して構造化文書情報を生成する構造化文書解釈手段10をデータ処理手段4とは独立して設けることにより、番組視聴中に別番組を蓄積する場合などのDOMオブジェクト生成に関わる処理の複雑化を回避することができる。この構造化文書解釈手段10を用いて行う重複データの参照元データ特定のための処理については、上記第2実施形態で述べた通りである。
【0051】
本実施形態によれば、重複データの参照元データを特定する際に新たに設けた構造化文書解釈手段を用いることにより、蓄積されている複数の番組をまたいで重複するようなデータが存在した場合に、この重複データを1つ蓄積するだけで済み、再生動作を保証しつつ蓄積手段の領域の有効利用を図ることができる。
【0052】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図14ないし図16を参照しながら説明する。図14は本発明の第4実施形態に係るデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図、図15は本発明の第4実施形態に係る番組情報を利用した重複データ削除処理の手順を示すフローチャート、図16は番組情報データ例を示す図である。
【0053】
デジタル放送受信装置において、放送局より送信された放送データは、アンテナ(図示せず)などを経て受信され、データ分離手段1により、音声データ、映像データ、データ放送データにそれぞれ分離され、音声データ、映像データ、データ放送データのそれぞれは必要に応じて蓄積手段5に蓄積される。データ分離手段1および蓄積手段5からの音声データ、映像データ、データ放送データが表示される際の処理については、第1実施形態で述べた通りである。また、蓄積手段5に新たに蓄積された放送データに対しては、重複データ削除手段9にて重複データの特定および移動、重複データの参照元データの特定およびデータ指定パス変更が行われる。重複データ削除手段9における重複データの特定および移動、参照元データの特定およびパス変更については、第1ないし第3実施形態で述べた通りである。
【0054】
ここでは、蓄積済み番組毎の番組情報データと新たに蓄積した番組の番組情報データとを用いて重複データ特定のための調査対象番組を限定してから、重複データの特定を行う例について述べることとする。
【0055】
ある番組を新たに蓄積することにより行われる重複データ削除処理は、蓄積手段5に蓄積されている全ての番組データと重複データ用領域にある全てのデータに対して行われることになる。蓄積手段5に蓄積済みのデータが多数の番組や多数の重複データで構成されている場合、重複データ削除処理の対象となるデータ数は膨大となることが考えられる。蓄積手段5に蓄積済みの番組はスポーツ番組、音楽番組、映画、ニュースなど様々なジャンルの番組であり得るし、新たに蓄積される番組がスポーツ番組であった場合に、蓄積済みの番組のうち、音楽番組や映画の持つデータがこのスポーツ番組の持つデータと重複しない場合も十分考えられる。逆に、蓄積済みの番組のうち、スポーツ番組の持つデータがこのスポーツ番組の持つデータと重複する可能性は、両者が野球の番組である場合や両者がサッカーの番組である場合など同じ競技であればなおさら高いと考えられる。このことからも、新たに番組が蓄積された際に、この番組の持つジャンル(スポーツ、音楽、ニュース等)や番組タイトル等の情報を利用して蓄積済み番組のうち、似たような番組に対してのみ重複データ削除処理を行ったとしても、全ての蓄積済み番組に対して重複データ削除処理を行った場合とほぼ同様の結果を期待することができると思われる。重複データ削除処理に関わる処理量は番組情報を利用した場合のほうが少なくて済むことから考えても、番組情報を利用した重複データ削除処理は有効であるといえる。
【0056】
この番組情報を利用した重複データ削除処理について図15を参照しながら説明する。
【0057】
新たに番組が蓄積されると、図15に示すように、この番組に対しての番組情報データを生成する(ステップS111)。ここで、図16に番組情報データに必要とされる項目および値の例を示す。ここでは、番組のチャンネル、タイトル、放送日時、ジャンル1、ジャンル2についてのデータを用いて番組情報としたが、この例以外のデータによる番組情報であってもよい。また、これらのデータを番組情報として保持する際のデータフォーマットについても、重複データ削除処理が番組情報の各データにアクセス可能であれば、どのようなフォーマットであってもよい。さらに、これらの個々の情報は、放送データに含まれるEPG情報などから得たものとする。
【0058】
新たに蓄積される番組に対する番組情報データが生成されると、番組情報データ内の特定データが蓄積済みの番組データの持つ番組情報データ内の特定データと一致するか否かを判定する(ステップS112,ステップS113)。ここでは、図16に示した番組情報データ内のジャンル2のデータが一致するような蓄積済みの番組に対して、重複データ削除処理を行うこととする。そこで、まず新たに蓄積される番組の持つ番組情報データ内のジャンル1のデータが蓄積済みの1つの番組の持つ番組情報データ内のジャンル1のデータと一致するか否かを判定し(ステップS112)、一致していれば、新たに蓄積される番組の持つ番組情報データ内のジャンル2のデータが蓄積済みのこの番組の持つ番組情報データ内のジャンル2のデータと一致するか否かを判定する(ステップS113)。
【0059】
ここで、一致していれば、蓄積済みのこの番組は重複データ削除処理を行う対象の番組であるとし(ステップS114)、蓄積済みの番組のうち、番組情報データを調べていない番組が他にあるか否かを判定する(ステップS115)。番組情報データを調べていない番組が他にあれば、上記ステップS112に戻り、番組情報データを調べていない番組が他になければ、本処理を抜けて図3のステップS2へ移行する。
【0060】
上記ステップS112で一致しないと判定した場合または上記ステップS113で一致しないと判定した場合、蓄積済みの番組のうち、番組情報データを調べていない番組が他にあるか否かを判定する(ステップS115)。
【0061】
本実施形態によれば、重複データ削除処理を行う前に新たに蓄積された番組に関する番組情報データを生成し、この番組情報データと蓄積済みの番組の持つ番組情報データを用いて重複データ削除処理を行う対象番組を限定することにより、新たに蓄積される番組とすでに蓄積されている番組間で重複するようなデータが存在した場合に、全ての番組の持つ個々のデータについて重複データ特定処理を行うことなく、効率良く重複データを特定し、この重複データを1つ蓄積するのみで済むので、再生動作を保証しつつ蓄積手段の領域の有効利用を図ることができる。
【0062】
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について図17ないし図19を参照しながら説明する。図17は本発明の第5実施形態に係るデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図、図18は図17の重複情報管理手段12の処理の手順を示すフローチャート、図19は本発明の第5実施形態に係る重複情報データ例を示す図である。
【0063】
デジタル放送受信装置において、放送局より送信された放送データは、アンテナ(図示せず)などを経て受信され、データ分離手段1により、音声データ、映像データ、データ放送データにそれぞれ分離され、音声データ、映像データ、データ放送データのそれぞれは必要に応じて蓄積手段5に蓄積される。データ分離手段1および蓄積手段5からの音声データ、映像データ、データ放送データが表示される際の処理については、第1実施形態で述べた通りである。また、蓄積手段5に新たに蓄積された放送データに対しては、重複データ削除手段9にて重複データの特定および移動、重複データの参照元データの特定およびデータ指定パス変更が行われる。重複データ削除手段9における重複データの特定および移動、参照元データの特定およびパス変更については、第1ないし第3実施形態で述べた通りである。
【0064】
ここでは、蓄積済みのある番組を番組ごと蓄積手段5から削除する際に、この番組に含まれるデータが重複データ用領域内にある参照データを使用していた場合の重複データの削除について説明する。
【0065】
蓄積済みの番組Aを蓄積手段5から削除する際に、番組Aが蓄積されている領域内のデータを全て削除したとする。番組Aの持つデータの一部が蓄積済みの番組Bの持つデータの一部と重複しているとすると、番組Aの全データを削除した段階では、蓄積手段5内の重複データ用領域にある番組Aおよび番組Bで重複していたデータが消去されていなくても問題は無い。次に、番組Bが蓄積されている領域内のデータを全て削除すると、蓄積手段5内の重複データ用領域にある番組Aおよび番組Bで重複していたデータは、参照先が無いにも関わらず削除されずに残ってしまうことになる。この残ってしまった重複データが番組Cや番組Dといった別の番組の持つデータの一部と重複しているデータである可能性も否定できないので、重複データが残ってしまったことが良くないとは一概には言えないが、番組を蓄積手段5から削除することに伴う重複データの扱いについて考慮することは、重複用データ領域の有効利用の観点からも有効である。重複用データ領域内に存在するデータの管理方法としては、個々のデータについて参照元データリストを作成して番組蓄積および番組削除を行う毎に関連する重複データの参照元データリストを更新する方法が考えられるが、この方法の場合、重複用データ領域内に存在するデータは重複データとこれに対応する参照元データリストとなり重複データの2倍のデータ数となるため、重複用データ領域の有効利用とは言い難い。そこで、重複情報管理手段12において、重複データの重複頻度を数えて重複頻度が0になった重複データを削除する方法について説明する。
【0066】
重複情報管理手段12の処理について図18を参照しながら説明する。ここでは、現在、蓄積手段5のデータ構成が図6に示すような構成にあるとし、番組Cを新たに蓄積した後に番組Aを削除する場合について説明する。
【0067】
重複情報管理手段12は、番組Cの蓄積が始まると、蓄積手段5に対する処理の種類が蓄積であるか削除であるか否かを判定し(ステップS121)、蓄積である場合は、重複データ削除手段9のデータ移動手段93が蓄積手段5の重複データ用領域に重複データを移動した旨の通知もしくは移動処理が終了した旨の通知の待機状態となる(ステップS129)。重複情報管理手段12は、重複データ削除手段9のデータ移動手段93が重複データ用領域に重複データを移動した旨の通知を受けると(ステップS130のYES)、この重複データに関わる重複頻度管理データにアクセスしてこの重複データの重複頻度数を1インクリメントする(ステップS131)。
【0068】
図19に重複頻度管理データの例を示す。これは、図6における蓄積手段5のデータ構成例で示した重複用データ領域内にあるデータのうち、静止画領域にあるデータに関する重複頻度管理データの例である。蓄積手段5に番組Aと番組Bのデータのみ蓄積されているときは、静止画領域にあるデータはcommon/img/jpg0.JPGで特定されるデータのみであり、このデータは番組Aと番組Bそれぞれの1つの構造化文書が参照していたことから、このデータの重複頻度は2となる(図19の▲1▼)。
【0069】
新たに番組Cが蓄積される際に、番組Cの持つデータの1つである静止画データが番組Bの持つデータの1つと重複していたとする。重複データ削除処理が行われると、この重複データが新たに蓄積手段5内の重複用データ領域にある静止画領域に移動され、重複データが移動した旨の通知を重複情報管理手段12が受け、図19▲1▼で示した重複頻度管理データの更新がなされる(ステップS130のYESおよびS131)。このときの重複頻度管理データは図19▲2▼で示したようになる。番組Cの蓄積に対する重複データ削除手段9のデータ移動手段93による処理が終了した旨の通知を受け取ると(ステップS130のNO)、重複データ用領域にある重複データの重複頻度管理データの更新も終了する。
【0070】
続いて番組Aの削除処理が始まると、蓄積手段5に対する処理の種類が蓄積であるか削除であるかを判定し(ステップS121)、削除である場合は、番組Aの持つデータのうちの構造化文書について重複用データ領域にあるデータを参照しているか否かを調べる(ステップS122)。構造化文書が重複用データ領域にあるデータの参照元データであるかを特定する方法については、第1、第2および第3実施形態における構造化文書が重複データの参照元データであるかを特定する方法において述べた通りである。番組Aに含まれる1つの構造化文書が、重複用データ領域にあるデータの参照元データでなければ(ステップS123のNO)、番組Aの持つ全ての構造化文書が重複用データ領域に対する参照元データであるか否かの調査が済んでいるか否かを判定する(ステップS127)。番組Aに含まれる1つの構造化文書が重複用データ領域にあるデータの参照元データであれば(ステップS123のYES)、重複用データ領域にあるこのデータに関わる重複頻度管理データにアクセスしてこのデータの重複頻度数を1デクリメントする(ステップS124)。図6および図19▲2▼の例から、蓄積手段5の重複用データ領域内にあるデータのうち静止画領域にあるデータは、番組Aと番組Bの重複データであったcommon/img/jpg0.JPGで特定されるデータと、番組Bと番組Cの重複データであったcommon/img/jpg1.JPGとで特定されるデータの2つである。番組Aの削除処理が行われていることにより、common/img/jpg0.JPGで特定されるデータを参照している構造化文書が特定され(ステップS122およびS123のYES)、重複頻度管理データの更新により(ステップS124)、静止画領域にあるデータに関する重複頻度管理データは図19▲3▼のようになる。common/img/jpg0.JPGで特定される静止画データの重複頻度数は番組B内のデータからの参照のみとなり1である。番組の削除に伴う重複頻度管理データの更新の結果、重複頻度数が0となった場合は(ステップS125)、蓄積済みの番組内にあるどのデータからも参照されていないデータであるので、これを削除する(ステップS126)。番組Aの持つ全ての構造化文書が重複用データ領域に対する参照元データであるか否かの調査が済んでいれば(ステップS127のYES)、蓄積手段5に蓄積されている番組Aの持つ全てのデータを削除する(ステップS128)。調査の済んでいない構造化文書が存在した場合は、これらの構造化文書が重複用データ領域に対する参照元データであるか否かの判定を行う(ステップS122)。
【0071】
本実施形態によれば、番組の蓄積および削除を行う際に重複データの重複頻度管理データの作成または更新を行うことにより、新たに蓄積される番組と既に蓄積されている番組間で重複するようなデータが存在した場合に、この重複データを1つ蓄積するだけで済むとともに、番組の削除により参照されなくなった重複データが蓄積手段の領域内に存在することもなくなり、再生動作を保証しつつ蓄積手段の領域の有効利用を図ることができる。
【0072】
なお、本発明の目的は、前述した各実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることはいうまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0073】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはうまでもない。
【0074】
本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0075】
[実施態様1] 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置であって、デジタル放送を受信するための受信手段と、前記受信したデジタル放送を蓄積するための蓄積手段と、前記蓄積手段に新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みデータの一部と重複している場合に該重複するデータを削除するための重複データ削除手段とを備えることを特徴とする蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
【0076】
[実施態様2] 前記重複データ削除手段は、新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みのデータの一部と重複しているか否かを判定するデータ判定手段と、重複するデータを前記蓄積手段内の特定の領域に複製するとともに該重複するデータを削除するデータ移動手段と、重複するデータに言及しているデータを特定してデータ指定のパスを特定領域へのパスへ変更するパス変更手段とを有することを特徴とする実施態様1記載の蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
【0077】
[実施態様3] 前記データ判定手段は、データの種類(テキストデータ、静止画データ、テーブルデータ等)を用いて第1の判定を行った後に、データの容量が同一であるかを用いて第2の判定を行い、同一種類でかつ同一容量のデータであれば、データ内容を用いて第3の判定を行うことを特徴とする実施態様2記載の蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
【0078】
[実施態様4] 前記パス変更手段は、データ特定のための検索対象データ種類を構造化文書に限定し、構造化文書における2つの特定の記述に挟まれた部分の記述について重複データを指定しているか否かを調べ、指定していた場合は移動先のデータ指定に変更することを特徴とする実施態様2記載の蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
【0079】
[実施態様5] 前記パス変更手段は、データ特定のための検索対象データ種類を構造化文書に限定し、構造化文書を解釈して得られる構造化文書情報を用いて、特定の要素内の記述および特定の属性値が重複データを指定しているか否かを調べ、指定していた場合は移動先のデータ指定に変更することを特徴とする実施態様2記載の蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
【0080】
[実施態様6] 前記パス変更手段がデータを特定する際に用いる構造化文書情報は、前記受信手段の機能の一部である構造化文書解釈手段および構造化文書解釈手順によって得られることを特徴とする実施態様2記載の蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
【0081】
[実施態様7] 前記パス変更手段がデータを特定する際に用いる構造化文書情報は、パス変更手段が指定する構造化文書を解釈して構造化文書情報を生成する構造化文書解釈手段および構造化文書解釈手順によって得られることを特徴とする実施態様2記載の蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
【0082】
[実施態様8] 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置であって、デジタル放送を受信するための受信手段と、前記受信したデジタル放送を蓄積する際に蓄積されるデジタル放送の番組情報データ(タイトル、ジャンル等)を生成する番組情報生成手段と、前記デジタル放送および前記番組情報データを蓄積するための蓄積手段と、新たに蓄積されたデータの一部が番組情報データにより限定された蓄積済みデータの一部と重複している場合にこの重複するデータを削除するための重複データ削除手段とを備えることを特徴とする蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
【0083】
[実施態様9] 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置であって、デジタル放送を受信するための受信手段と、前記受信したデジタル放送を蓄積するための蓄積手段と、新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みデータの一部と重複している場合にこの重複するデータを削除するための重複データ削除手段と、蓄積済みデータを番組単位で削除する際に重複していたデータの削除管理を行う重複情報管理手段とを備えることを特徴とする蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
【0084】
[実施態様10] 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置のデジタル放送受信方法であって、デジタル放送を受信するための受信工程と、前記受信したデジタル放送を再生可能に蓄積手段に蓄積する蓄積工程と、新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みデータの一部と重複している場合にこの重複するデータを削除するための重複データ削除工程とを備えることを特徴とするデジタル放送受信方法。
【0085】
[実施態様11] 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置のデジタル放送受信方法であって、デジタル放送を受信するための受信工程と、前記受信したデジタル放送を蓄積する際に蓄積されるデジタル放送の番組情報データ(タイトル、ジャンル等)を生成する番組情報生成工程と、前記デジタル放送および前記番組情報データを蓄積手段に蓄積する蓄積工程と、新たに蓄積されたデータの一部が番組情報データにより限定された蓄積済みデータの一部と重複している場合にこの重複するデータを削除するための重複データ削除工程とを備えることを特徴とするデジタル放送受信方法。
【0086】
[実施態様12] 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置のデジタル放送受信方法であって、デジタル放送を受信する受信工程と、前記受信したデジタル放送を蓄積手段に蓄積する蓄積工程と、新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みデータの一部と重複している場合にこの重複するデータを削除するための重複データ削除工程と、蓄積済みデータを番組単位で削除する際に重複していたデータの削除管理を行う重複情報管理工程とを備えることを特徴とするデジタル放送受信方法。
【0087】
[実施態様13] 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置上で実行されるプログラムであって、デジタル放送を受信するための受信ステップと、前記受信したデジタル放送を再生可能に蓄積手段に蓄積する蓄積ステップと、新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みデータの一部と重複している場合にこの重複するデータを削除するための重複データ削除ステップとを備えることを特徴とするプログラム。
【0088】
[実施態様14] 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置上で実行されるプログラムであって、デジタル放送を受信するための受信ステップと、前記受信したデジタル放送を蓄積する際に蓄積されるデジタル放送の番組情報データ(タイトル、ジャンル等)を生成する番組情報生成ステップと、前記デジタル放送および前記番組情報データを蓄積手段に蓄積する蓄積ステップと、新たに蓄積されたデータの一部が番組情報データにより限定された蓄積済みデータの一部と重複している場合にこの重複するデータを削除するための重複データ削除ステップとを備えることを特徴とするプログラム。
【0089】
[実施態様15] 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置上で実行されるプログラムであって、デジタル放送を受信する受信ステップと、前記受信したデジタル放送を蓄積手段に蓄積する蓄積ステップと、新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みデータの一部と重複している場合にこの重複するデータを削除するための重複データ削除ステップと、蓄積済みデータを番組単位で削除する際に重複していたデータの削除管理を行う重複情報管理ステップとを備えることを特徴とするプログラム。
【0090】
[実施態様16] 実施態様13ないし15のいずれか1つに記載されたプログラムをコンピュータ読み取り可能に格納したことを特徴とする記憶媒体。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、蓄積手段に新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みデータの一部と重複している場合に該重複するデータを削除するので、受信したデジタル放送を蓄積する蓄積手段の容量を無駄なく効率的に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る蓄積機能付きデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の重複データ削除手段9の構成を示すブロック図である。
【図3】図2の動作制御手段91による制御の手順を示すフローチャートである。
【図4】データ比較を行う回数を減らして重複データの特定を行うための処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】蓄積手段5における蓄積データの構成例を示す図である。
【図6】蓄積手段5における移動後の蓄積データの構成例を示す図である。
【図7】重複データと参照元データとの関係を示す図である。
【図8】参照元データの重複データ指定に関わる記述例を示す図である。
【図9】重複データの種類毎の特定個所についてのキーワードの例を示す図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係るデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図11】図10のデータ処理手段4の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第2実施形態における参照元データ特定のためのキーワード例を示す図である。
【図13】本発明の第3実施形態に係るデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の第4実施形態に係るデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の第4実施形態に係る番組情報を利用した重複データ削除処理の手順を示すフローチャートである。
【図16】番組情報データ例を示す図である。
【図17】本発明の第5実施形態に係るデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図18】図17の重複情報管理手段12の処理の手順を示すフローチャートである。
【図19】本発明の第5実施形態に係る重複情報データ例を示す図である。
【図20】従来の蓄積機能付きデジタル放送受信装置のブロック図である。
【図21】従来の他の蓄積機能付きデジタル放送受信装置のブロック図である。
【図22】従来の領域の割り当て方法に基づいて番組Aと番組Bの2つの番組を蓄積した場合の蓄積データの構造例を示す図である。
【符号の説明】
1 データ分離手段
2 映像処理手段
3 音声処理手段
4 データ処理手段
5 蓄積手段
6 オーバーレイ処理手段
7 モニタ
8 スピーカ
9 重複データ削除手段
10 構造化文書解釈手段
11 番組情報生成手段
12 重複情報管理手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
BSデジタル放送では、伝送方式にMPEG−2トランスポートストリームが用いられており、番組データである映像データ、音声データ、データ放送で用いられるデータ、テレビ放送の映像に重ねて文字を表示する字幕・文字スーパーデータはTSパケットとよばれるパケットで伝送される。MPEG−2トランスポートストリームの内容については、ISO/IEC13818−1に記載されている。データ放送が扱うデータとしては、データ放送のコンテンツ記述言語により記述されたbml文書、bml文書が参照する動画・静止画・音声・文字などのモノメディアデータなどが挙げられる。
【0003】
次に、従来の蓄積機能付きデジタル放送受信装置について図20を参照しながら説明する。図20は従来の蓄積機能付きデジタル放送受信装置のブロック図である。
【0004】
蓄積機能付きデジタル放送受信装置は、図20に示すように、アンテナ(図示せず)などを経て受信された放送局からの放送データを蓄積する蓄積手段5と、受信した放送データまたは蓄積手段5に蓄積された放送データを音声データ、映像データ、データ放送データにそれぞれ分離するデータ分離手段1とを備える。
【0005】
データ分離手段1により分離された音声データは、音声処理手段3により伸長/復元された後、スピーカ8により再生される。データ分離手段1において分離された映像データは、映像処理手段2により伸長/復元された後、オーバーレイ処理手段6へ入力される。データ分離手段1において分離されたデータ放送データは、データ処理手段4により画面表示可能なデータへ変換された後、オーバーレイ処理手段6へ入力される。ここで、データ放送データとは構造化文書の一つであるbmlによって記述されているbml文書とbml文書が参照するための静止画や動画を含むモノメディアデータのことである。
【0006】
オーバーレイ処理手段6は、表示可能なデータに変換された映像データとデータ放送データとを、1画面上に配置するための重ね合わせ処理を行うものである。オーバーレイ処理手段6により処理された表示画面データは、モニタ7に入力されて表示される。
【0007】
上記デジタル放送受信装置は、放送局より送信された放送データを分離する前に蓄積手段5に蓄積するよう構成されているが、放送データを分離した後に蓄積手段5に蓄積するような構成のデジタル放送受信装置もある。このようなデジタル放送受信装置においては、図21に示すように、データ分離手段1により放送データから、音声データ、映像データ、データ放送データにそれぞれ分離されたデータが、蓄積手段5の特定の領域に蓄積される。この領域の割り当て方法は様々であるが、例えば1つの番組に1つの領域を割り当て、番組に含まれる複数のデータを送信時のまとまったデータ区分であるモジュールに基づいて割り当てられた領域を分割し、複数のデータを蓄積するような領域の割り当て方法がある。また、1つの番組が複数のトランスポートストリームから構成されている場合は、トランスポートストリーム区分であるコンポーネントに基づいて割り当てられた領域を分割してデータを蓄積することになる。図22に、このような領域の割り当て方法に基づいて番組Aと番組Bの2つの番組を蓄積した場合の蓄積データの構造例を示す。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−239327号
【特許文献2】
特開2001−008176号
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなデジタル放送受信装置において、図22に示したように、少なくとも2つの番組が蓄積されており、1つの番組と別の1つの番組が似ている番組であった場合に、これら2つの番組に含まれる複数のデータの一部が同じデータであることが十分に考えられる。これらの2つの番組が放送時刻とバージョンが異なるだけであった場合などは、重複するデータ数も多くなることが予想される。このように重複するデータが複数蓄積されているということは、蓄積手段の蓄積容量が有限であることからも好ましくない。
【0010】
本発明の目的は、受信したデジタル放送を蓄積する蓄積手段の容量を無駄なく効率的に利用することができる蓄積機能付きデジタル放送受信装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置であって、デジタル放送を受信するための受信手段と、前記受信したデジタル放送を蓄積するための蓄積手段と、前記蓄積手段に新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みデータの一部と重複している場合に該重複するデータを削除するための重複データ削除手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0013】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る蓄積機能付きデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【0014】
放送局より送信された放送データを受信する蓄積機能付きデータ放送受信装置は、図1に示すように、アンテナ(図示せず)などを経て受信された放送局からの放送データを音声データ、映像データ、データ放送データにそれぞれ分離するデータ分離手段1を備える。分離手段1により分離された音声データ、映像データおよびデータ放送データは必要に応じて蓄積手段5に蓄積される。この蓄積手段5に蓄積された音声データ、映像データおよびデータ放送データは、それぞれ再生データとして読み出し可能である。
【0015】
データ分離手段1において分離された音声データまたは蓄積手段5から読み出された音声データは、音声処理手段3により伸長/復元された後、スピーカ8により再生される。データ分離手段1において分離された映像データまたは蓄積手段5から読み出された映像データは、映像処理手段2により伸長/復元された後、オーバーレイ処理手段6へ入力される。データ分離手段1において分離されたデータ放送データまたは蓄積手段5から読み出されたデータ放送データは、データ処理手段4により画面表示可能なデータへ変換された後、オーバーレイ処理手段6へ入力される。
【0016】
オーバーレイ処理手段6は、表示可能なデータに変換された映像データとデータ放送データとを1画面上に配置するための重ね合わせ処理を行う。オーバーレイ処理手段6により処理された表示画面データは、モニタ7に入力されて表示される。
【0017】
蓄積手段5に新たに蓄積された放送データに対しては、重複データ削除手段9により重複データの特定および移動、重複データの参照元データの特定およびデータ指定パス変更が行われる。
【0018】
次に、重複データ削除手段9の構成について図2を参照しながら説明する。図2は図1の重複データ削除手段9の構成を示すブロック図である。
【0019】
重複データ削除手段9は、図2に示すように、データ判定手段92、データ移動手段93、パス変更手段94および動作制御手段91を有する。データ判定手段92は、新たに蓄積されたデータが蓄積済みデータに重複しているか否かを判定するためのものである。データ移動手段93は、重複データを蓄積手段5内の重複データ蓄積用に割り当てた領域へ複製し重複データそのものを削除するためのものである。パス変更手段94は、重複データを参照している参照元データを特定し、重複データを指定しているパスをデータ移動手段93により複製したデータに指定するパスに変更するためのものである。動作制御手段91は、データ判定手段92、データ移動手段93およびパス変更手段94の動作タイミングやデータ名などの受け渡しをするためのものである。
【0020】
次に、動作制御手段91による制御について図3を参照しながら説明する。図3は図2の動作制御手段91による制御の手順を示すフローチャートである。
【0021】
動作制御手段91は、図3に示すように、蓄積手段5に新たにデータが蓄積されるのを監視し(ステップS1)、新たにデータの蓄積があると、新たに蓄積されたデータと蓄積済みのデータとの比較を行う(ステップS2)。そして、動作制御手段91は、上記ステップS2の比較結果に基づいて、新たに蓄積されたデータに含まれる1つのデータと重複するデータが蓄積済みデータ内に存在するか否かを判定する(ステップS3)。
【0022】
上記ステップS3で重複するデータが存在すると判定した場合、動作制御手段91は、重複するデータを重複用割り当て領域へ移動し(ステップS4)、この重複データを参照している参照元データの特定およびパス変更を行う(ステップS5)。そして、動作制御手段91は、データ比較が終了したか否かの判定を行う(ステップS6)。ここで、データ比較が終了していなければ、動作制御手段91は、上記ステップS2に戻り、新たに蓄積されたデータと蓄積済みのデータとの比較を再度行う。データ比較が終了していれば、本処理を終了する。
【0023】
上記ステップS3で重複データが存在しないと判定した場合、動作制御手段91は、データ比較が終了したか否かの判定を行い、データ比較が終了していなければ、上記ステップS2に戻り、新たに蓄積されたデータと蓄積済みのデータとの比較を再度行う。データ比較が終了していれば、本処理を終了する。
【0024】
なお、重複データの特定方法および移動方法および参照元データの特定とパス変更の方法については後述する。
【0025】
次に、重複データの特定方法について図4ないし図6を参照しながら説明する。図4はデータ比較を行う回数を減らして重複データの特定を行うための処理の手順を示すフローチャート、図5は蓄積手段5における蓄積データの構成例を示す図、図6は蓄積手段5における移動後の蓄積データの構成例を示す図である。
【0026】
ここで、蓄積済みのデータとして番組Aが蓄積されており、新たに番組Bが蓄積されたとし、この時点での蓄積手段5における蓄積データは、図5に示すような構成になる。本例においては、番組Aのcomponent0/module2/image0.JPG、component0/module2/clut.cltおよびcomponent0/module2/table.btbのパス名で特定されるデータがそれぞれ番組Bのcomponent0/module1/img.JPG、component1/module2/clut.cltおよびcomoponent2/module1/bt0.btbのパス名で特定されるデータと重複していることになる。番組Aおよび番組Bには、これらのデータ以外にも複数のデータが存在しており、番組Bの1つのデータについて番組Aの全てのデータをそれぞれ比較すると、「番組Bの持つデータ数×番組Aの持つデータ数」回分すなわち「新たに蓄積した番組の持つデータ数×(蓄積済みの全番組のもつデータ数の合計+重複データ用割り当て領域の持つデータ数)」回分のデータ比較を行う必要があり、この回数分のデータ比較を行わなければ、重複データの特定が終了しないことになる。
【0027】
そこで、本実施形態では、データ比較を行う回数を減らして重複データの特定を行う。この重複データの特定のための処理は図3に示すステップS2およびステップS3に含まれる処理である。ここで、番組Bの1つのデータを便宜上「特定対象データ」と呼ぶことにする。
【0028】
この重複データの特定のための処理において、動作制御手段91は、図4に示すように、上記特定対象データが属するデータ種類(テキストデータ、静止画データ、テーブルデータなど)を特定し(ステップS41)、番組Aに含まれる全てのデータのうち、特定対象データと同じデータ種類のデータの有無を判定する(ステップS42)。ここで、同じデータ種類のデータが1つも存在しなければ、動作制御手段91は、本処理を抜けて図3のステップS6へ移行する(ステップS51)。同じデータ種類のデータが1つ以上存在すれば、動作制御手段91は、特定対象データのデータ容量を特定し(ステップS43)、番組A内に含まれる特定対象データと同一のデータ種類であるデータのうちで特定対象データと同じ容量であるデータの有無を判定する(ステップS44)。
【0029】
上記ステップS44で同じデータ容量のデータが1つも存在しなければ、動作制御手段91は、本処理を抜けて図3のステップS6へ移行する(ステップS51)。同じデータ容量のデータが1つ以上存在すれば、動作制御手段91は、特定対象データと番組A内に含まれる特定対象データと同一のデータ種類でかつ同一のデータ容量であるデータの1つとのデータ比較を行い(ステップS45)、同一データであるか否かを判定する(ステップS46)。
【0030】
上記ステップS46で同一データであると判定した場合、動作制御手段91は、特定対象データに対する重複データがあることを示すフラグを設定し(ステップS47)、他にデータ比較を行うべきデータの有無を判定する(ステップS48)。上記ステップS46で同一データでないと判定した場合、上記ステップS47をスキップして、他にデータ比較を行うべきデータの有無を判定する(ステップS48)。
【0031】
上記ステップS48でデータ比較を行うべきデータが存在すると判定した場合、上記ステップS45に戻り、データ比較を行うべきデータと特定対象データとのデータ比較を行う。これに対し、データ比較を行うべきデータが存在しないと判定した場合、動作制御手段91は、上記ステップS47でフラグが設定されたか否かに応じて番組A内に含まれるデータに重複データが含まれているか否かを判定し(ステップS49)、フラグが設定されていれば、本処理を抜けて図3のステップS4へ移行する(ステップS50)。これに対し、フラグが設定されていなければ、動作制御手段91は、本処理を抜けて図3のステップS6へ移行する(ステップS51)。
【0032】
これにより、「(番組Bの1番目のデータと同一種類かつ同一容量の番組A内のデータ数)+(番組Bの2番目のデータと同一種類かつ同一容量の番組A内のデータ数)+・・・+(番組Bの(番組Bの持つデータ数)番目のデータと同一種類かつ同一容量の番組A内のデータ数)」回分すなわち「新たに蓄積した番組の持つデータ個々に対する同一種類かつ同一容量の蓄積済みデータ数の総和」回分のデータ比較を行えば、重複データ特定は終了することになる。
【0033】
次に、重複データの移動方法について説明する。
【0034】
図5に示した番組Aと番組Bの蓄積された放送データに対しては、重複データ削除手段9のデータ判定手段92により重複データが特定されており、これらの重複データは蓄積手段5の重複データ用領域に移動される。この移動後の蓄積データは、図6のように構成される。図5および図6において、番組Aのcomponent0/module2/image0.JPGと番組Bのcomponent0/module1/img.JPGで特定されるデータが重複データである。この重複データの移動先は重複データ用領域内であればどこでもよいが、ここでは、重複データのデータ種類が静止画データであることから、重複データ用領域内の静止画用領域を移動先とし、データを特定するためのデータ名を「jpg0.JPG」とする。このデータ移動先およびデータ名の決定は、データ種類毎に識別番号を付加することにより行われるが、これ以外の方法によって決定するようにしても構わない。また、重複データの移動先を静止画用領域、データ名を「jpg0.JPG」としたので、この重複データを特定するためのパスは、図6の例では、common/img/jpg0.JPGとなる。重複データは、重複データ用領域内の静止画用領域にデータ名「img0.JPG」で複製され、番組Aおよび番組B内の重複データは、それぞれ破棄される。重複データと特定された全てのデータについて同様の処理が施され、図6に示したような蓄積データ構成となる。
【0035】
次に、重複データの参照元データの特定と参照先のパス変更の方法について説明する。図5および図6で示した例において、これらの重複データと参照元データとの関係を図7に示す。また、図8にこれらの参照元データの重複データ指定に関わる記述例を示す。図7および図8からも分かるように、参照元データは構造化文書を放送用に拡張したbml文書である。すなわち、重複データ削除手段9のパス変更手段94において、参照元特定のための検索対象となるのは蓄積手段5内の重複データが属する番組の全データではなく重複データが属する番組のデータのうちのデータ種類が構造化文書であるデータのみということになる。構造化文書は一定の規則に基づいて記述されているデータであるため、この規則を利用して構造化文書の特定個所の記述を検索することにより、参照元データであるか否かの判定を行うことができる。重複データの移動により「common/img/jpg0.JPG」で特定されることになったデータの参照元データの番組Aにおける構造化文書は「test1.bml」であり、番組Bにおける構造化文書は「new_test1.bml」であるが、図8に示した記述例によると、「test1.bml」では、<object data=”module0/image0.JPG” />の個所で重複データを指定しており、「new_test1.bml」ではスクリプト要素内の記述の1行である、element.data=”module1/img.JPG”;の個所で重複データを指定している。どちらも重複データの指定は、文字列「data=”」と文字列「”」の間で重複データを指定していることから、静止画データの参照元データを特定は、構造化文書の文字列「data=”」と文字列「”」の間に重複データを特定する記述が含まれているか否かを調べればよいことになる。静止画データ以外の重複データについても同様に特定の記述に挟まれた部分の記述を調べることにより、参照元データの特定を行うことができる。図9に重複データの種類毎の特定個所についてのキーワードの例を示す。図9で示したのは一例であって、これで全ての重複データに対する参照元データの特定ができる訳ではない。
【0036】
重複データを参照している参照元データの特定がされると、続いてパス変更を行うことになる。ここでは、component0/module2/image0.JPGで特定されるデータの参照元データで構造化文書であるcomponent0/module0/test1.bmlで特定されるデータについてパス変更を行う場合について述べることにする。
【0037】
この参照元データが参照している重複データは、既に述べた通り蓄積手段5の重複用データ領域に移動してあるため、正しい移動先を指定するパスは、storage://common/img/jpg0.JPGであるとする。このパスは、データ処理手段4が構造化文書を用いてデータ放送のデータを表示する際に、蓄積手段5の重複用データ領域にあるデータから1つの正しいデータを指定することが可能であればどのような記述であっても構わないものである。参照先のパスを正しいパス名に変更するには、参照元を特定するときに用いたのと同じ特定の記述に挟まれた部分を正しいパスに置き換えればよい。文字列「data=”」と文字列「”」の間の記述を文字列「storage://common/img/jpg0.JPG」に置き換えることにより、component0/module0/test1.bmlで特定される参照元データのパス変更が行われたことになる。全ての参照元データについても、同様の処理を行うことによってパスの変更が行われる。
【0038】
本実施形態によれば、デジタル放送受信装置に重複データ削除手段9を設けることにより、蓄積されている複数の番組をまたいで重複するようなデータが存在した場合に、この重複データを1つ蓄積するだけで済み、再生動作を保証しつつ蓄積手段の領域の有効利用を図ることが可能になる。
【0039】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図10ないし図12を参照しながら説明する。図10は本発明の第2実施形態に係るデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図、図11は図10のデータ処理手段4の構成を示すブロック図、図12は本発明の第2実施形態における参照元データ特定のためのキーワード例を示す図である。
【0040】
デジタル放送受信装置において、放送局より送信された放送データは、アンテナ(図示せず)などを経て受信され、データ分離手段1により、音声データ、映像データ、データ放送データにそれぞれ分離され、音声データ、映像データ、データ放送データのそれぞれは必要に応じて蓄積手段5に蓄積される。データ分離手段1および蓄積手段5からの音声データ、映像データ、データ放送データが表示される際の処理については、第1実施形態で述べた通りである。また、蓄積手段5に新たに蓄積された放送データに対しては、重複データ削除手段9にて重複データの特定および移動、重複データの参照元データの特定およびデータ指定パス変更が行われる。重複データ削除手段9における重複データの特定および移動については上記第1実施形態で述べた通りである。本実施形態では、重複データを参照している参照元データの特定およびパス変更を、データ処理手段4の持つ機能の1つである構造化文書解釈手段により得られる構造化文書情報を用いて行う例について説明する。
【0041】
次に、データ処理手段4について図11を参照しながら説明する。データ処理手段4は、データ放送データとして、構造化文書であるbml文書とbml文書が参照するモノメディアデータとを扱う。モノメディアデータとしては、静止画としてJPEGおよびPNGおよびMNG、動画としてMPEG1およびMPEG2、音声としてMPEG2−AACおよびAIFF、テキストとして8単位符号があり、これらのデータはモノメディアデコーダ(図示せず)にて復号され、描画処理手段406またはスピーカ8へ渡される。bml文書は、構造化文書解釈手段であるBML・CSSパーサ401に渡される。
【0042】
BML・CSSパーサ401は、bml文書を解析してDOMオブジェクト402と呼ばれる内部データを生成するものであり、bml文書内に記述されているスタイル情報を解析してCSS特性を得て、これをDOMオブジェクト402の一部とするものである。CSS特性とは、bml文書内の各要素の配置や背景色やフォーカス移動先などを指定するための特性である。DOMオブジェクト402とは、CSS特性の他に、bml文書の構造情報や各要素の属性情報を保持するものであり、属性情報としては、要素の表示/非表示の指定および押されたリモコンキーやフォーカス移動に対応して派生するイベントの指定などがある。これらのCSS特性を含むDOMオブジェクト402は、描画処理手段406に渡され、表示データが生成される。
【0043】
BML・CSSパーサ401は、bml文書内に記述されているスクリプト情報をECMAScriptコンパイラ403へ渡す。ECMAScriptコンパイラ403はECMAScriptで記述されているスクリプト情報をコンパイルして実行可能なECMAScriptオブジェクト404を内部データとして生成するものである。ECMAScriptオブジェクト404は、bml文書にて定義される関数群であり、bml文書制作側の、すなわちデータ放送送信側が定義した関数群である。このようなデータ放送送信者定義関数群であるところのECMAScriptオブジェクト404は、データ放送対応の受信・表示装置が必ず保持しているスクリプト実行オブジェクトを呼び出せる。このようなスクリプト実行オブジェクトとして放送用拡張オブジェクト群(図示せず)および放送用拡張関数405がある。放送用拡張オブジェクト群は、テーブルデータを扱う為のオブジェクト群であり、これにより送信されたテーブルデータの取り出しや検索などが行うことができる。放送用拡張関数405は、放送特有の機能を実現するためにECMAScriptに追加された関数群であり、これにより電子番組表(EPG)、字幕、双方向機能、外字、タイマ機能といった放送特有の機能を扱うことができる。
【0044】
動作制御手段407は、リモコンキー制御、データ放送画面のフォーカス移動および画面遷移およびイベント処理などを行うものである。表示中のデータ放送に対応するbml文書から派生したDOMオブジェクト402およびECMAScriptオブジェクト404は、リモコン操作等によって生じたフォーカス移動や画面遷移やイベントといった処理を動作制御手段407が行う際の指針となるものである。例えば、表示画面上に配置されたボタンをリモコンの決定キーを押して選択した場合に、動作制御手段407は、DOMオブジェクト402のボタンに対応している要素のCSS特性からはフォーカスが当たった際のスタイル情報等を、ボタンに対応している要素の属性情報からはフォーカスが当たった際のスクリプトや決定キーが押された際のスクリプト等を、ECMAScriptオブジェクト404からは該当する関数を呼び出すことにより、このボタンが選択された際の動作制御が行われることになる。
【0045】
データ処理手段4の構造化文書解釈手段であるBML・CSSパーサ401により得られるDOMオブジェクト402が構造化文書情報であり、この構造化文書解釈手段および構造化文書情報を用いて、重複データを参照している参照元データの特定を行うこととする。第1実施形態にて述べた手順により、1つの重複データが特定され移動されたとする。この重複データの番組Aに属する参照元データ(例:図5および図6のcomponent0/module0/test1.bml)を特定するには、番組Aに含まれる全ての構造化文書についてデータ処理手段4のBML・CSSパーサ401を実行して構造化文書情報であるDOMオブジェクト402をそれぞれ生成し、このDOMオブジェクト402について重複データを参照しているか否かを調べればよいことになる。
【0046】
第1実施形態でも用いたcomponent0/module2/image0.JPGで特定される重複データについては、DOMオブジェクト402の持つ情報のうちの▲1▼object要素のもつ属性のうちのdata属性に指定されている値にcomponent0/module2/image0.JPGが含まれているか、▲2▼script要素内部に記述されている情報の中にcomponent0/module2/image0.JPGが含まれているか、の2つについて調べることにより、このDOMオブジェクトに属する構造化文書が参照元データであるか否かの判断を行うことができる。DOMオブジェクトを調べて重複データの参照元データが特定されると、この参照元データに対するパス変更処理を行うことになる。パス変更処理については、第1の実施例にて述べた通りである。静止画データ以外の重複データについても同様にDOMオブジェクトの持つ情報のうちの特定の情報を調べることにより、参照元データの特定を行うことができる。図12に重複データの種類毎の特定個所についてのキーワードの例を示す。図12で示したのは一例であって、これで全ての重複データに対する参照元データの特定ができるものではない。
【0047】
本実施形態によれば、重複データの参照元データを特定する際にデータ処理手段の持つ構造化文書解釈手段を用いることにより、蓄積されている複数の番組をまたいで重複するようなデータが存在した場合に、この重複データを1つ蓄積するだけで済み、再生動作を保証しつつ蓄積手段の領域の有効利用を図ることができる。
【0048】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図13を参照しながら説明する。図13は本発明の第3実施形態に係るデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【0049】
デジタル放送受信装置において、放送局より送信された放送データは、アンテナ(図示せず)などを経て受信され、データ分離手段1により、音声データ、映像データ、データ放送データにそれぞれ分離され、音声データ、映像データ、データ放送データのそれぞれは必要に応じて蓄積手段5に蓄積される。データ分離手段1および蓄積手段5からの音声データ、映像データ、データ放送データが表示される際の処理については、第1実施形態で述べた通りである。また、蓄積手段5に新たに蓄積された放送データに対しては、重複データ削除手段9にて重複データの特定および移動、重複データの参照元データの特定およびデータ指定パス変更が行われる。重複データ削除手段9における重複データの特定および移動については上記第1実施形態で述べた通りである。本実施形態では、重複データを参照している参照元データの特定およびパス変更を、新たに設けた構造化文書解釈手段10により得られる構造化文書情報を用いて行う例について述べることとする。
【0050】
上記第2実施形態においては、データ処理手段4の構造化文書解釈手段を用いて構造化文書情報を得たが、データ処理手段4は上記第2実施形態において述べたように、構造化文書情報であるDOMオブジェクトの生成の他にもスクリプト実行や放送用拡張関数の実行など様々な処理を行っている。このため、ある番組を視聴しながら別の番組を蓄積している場合には、データ処理手段4のDOM・CSSパーサ401は視聴番組に対するDOMオブジェクトの生成と蓄積番組に対するDOMオブジェクトの生成を行うなど処理が複雑になることが考えられる。また、重複データ削除手段9に対して必要なデータ処理手段4の機能は、DOMオブジェクトを生成する構造化文書解釈の機能のみである。そこで、構造化文書を解釈して構造化文書情報を生成する構造化文書解釈手段10をデータ処理手段4とは独立して設けることにより、番組視聴中に別番組を蓄積する場合などのDOMオブジェクト生成に関わる処理の複雑化を回避することができる。この構造化文書解釈手段10を用いて行う重複データの参照元データ特定のための処理については、上記第2実施形態で述べた通りである。
【0051】
本実施形態によれば、重複データの参照元データを特定する際に新たに設けた構造化文書解釈手段を用いることにより、蓄積されている複数の番組をまたいで重複するようなデータが存在した場合に、この重複データを1つ蓄積するだけで済み、再生動作を保証しつつ蓄積手段の領域の有効利用を図ることができる。
【0052】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図14ないし図16を参照しながら説明する。図14は本発明の第4実施形態に係るデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図、図15は本発明の第4実施形態に係る番組情報を利用した重複データ削除処理の手順を示すフローチャート、図16は番組情報データ例を示す図である。
【0053】
デジタル放送受信装置において、放送局より送信された放送データは、アンテナ(図示せず)などを経て受信され、データ分離手段1により、音声データ、映像データ、データ放送データにそれぞれ分離され、音声データ、映像データ、データ放送データのそれぞれは必要に応じて蓄積手段5に蓄積される。データ分離手段1および蓄積手段5からの音声データ、映像データ、データ放送データが表示される際の処理については、第1実施形態で述べた通りである。また、蓄積手段5に新たに蓄積された放送データに対しては、重複データ削除手段9にて重複データの特定および移動、重複データの参照元データの特定およびデータ指定パス変更が行われる。重複データ削除手段9における重複データの特定および移動、参照元データの特定およびパス変更については、第1ないし第3実施形態で述べた通りである。
【0054】
ここでは、蓄積済み番組毎の番組情報データと新たに蓄積した番組の番組情報データとを用いて重複データ特定のための調査対象番組を限定してから、重複データの特定を行う例について述べることとする。
【0055】
ある番組を新たに蓄積することにより行われる重複データ削除処理は、蓄積手段5に蓄積されている全ての番組データと重複データ用領域にある全てのデータに対して行われることになる。蓄積手段5に蓄積済みのデータが多数の番組や多数の重複データで構成されている場合、重複データ削除処理の対象となるデータ数は膨大となることが考えられる。蓄積手段5に蓄積済みの番組はスポーツ番組、音楽番組、映画、ニュースなど様々なジャンルの番組であり得るし、新たに蓄積される番組がスポーツ番組であった場合に、蓄積済みの番組のうち、音楽番組や映画の持つデータがこのスポーツ番組の持つデータと重複しない場合も十分考えられる。逆に、蓄積済みの番組のうち、スポーツ番組の持つデータがこのスポーツ番組の持つデータと重複する可能性は、両者が野球の番組である場合や両者がサッカーの番組である場合など同じ競技であればなおさら高いと考えられる。このことからも、新たに番組が蓄積された際に、この番組の持つジャンル(スポーツ、音楽、ニュース等)や番組タイトル等の情報を利用して蓄積済み番組のうち、似たような番組に対してのみ重複データ削除処理を行ったとしても、全ての蓄積済み番組に対して重複データ削除処理を行った場合とほぼ同様の結果を期待することができると思われる。重複データ削除処理に関わる処理量は番組情報を利用した場合のほうが少なくて済むことから考えても、番組情報を利用した重複データ削除処理は有効であるといえる。
【0056】
この番組情報を利用した重複データ削除処理について図15を参照しながら説明する。
【0057】
新たに番組が蓄積されると、図15に示すように、この番組に対しての番組情報データを生成する(ステップS111)。ここで、図16に番組情報データに必要とされる項目および値の例を示す。ここでは、番組のチャンネル、タイトル、放送日時、ジャンル1、ジャンル2についてのデータを用いて番組情報としたが、この例以外のデータによる番組情報であってもよい。また、これらのデータを番組情報として保持する際のデータフォーマットについても、重複データ削除処理が番組情報の各データにアクセス可能であれば、どのようなフォーマットであってもよい。さらに、これらの個々の情報は、放送データに含まれるEPG情報などから得たものとする。
【0058】
新たに蓄積される番組に対する番組情報データが生成されると、番組情報データ内の特定データが蓄積済みの番組データの持つ番組情報データ内の特定データと一致するか否かを判定する(ステップS112,ステップS113)。ここでは、図16に示した番組情報データ内のジャンル2のデータが一致するような蓄積済みの番組に対して、重複データ削除処理を行うこととする。そこで、まず新たに蓄積される番組の持つ番組情報データ内のジャンル1のデータが蓄積済みの1つの番組の持つ番組情報データ内のジャンル1のデータと一致するか否かを判定し(ステップS112)、一致していれば、新たに蓄積される番組の持つ番組情報データ内のジャンル2のデータが蓄積済みのこの番組の持つ番組情報データ内のジャンル2のデータと一致するか否かを判定する(ステップS113)。
【0059】
ここで、一致していれば、蓄積済みのこの番組は重複データ削除処理を行う対象の番組であるとし(ステップS114)、蓄積済みの番組のうち、番組情報データを調べていない番組が他にあるか否かを判定する(ステップS115)。番組情報データを調べていない番組が他にあれば、上記ステップS112に戻り、番組情報データを調べていない番組が他になければ、本処理を抜けて図3のステップS2へ移行する。
【0060】
上記ステップS112で一致しないと判定した場合または上記ステップS113で一致しないと判定した場合、蓄積済みの番組のうち、番組情報データを調べていない番組が他にあるか否かを判定する(ステップS115)。
【0061】
本実施形態によれば、重複データ削除処理を行う前に新たに蓄積された番組に関する番組情報データを生成し、この番組情報データと蓄積済みの番組の持つ番組情報データを用いて重複データ削除処理を行う対象番組を限定することにより、新たに蓄積される番組とすでに蓄積されている番組間で重複するようなデータが存在した場合に、全ての番組の持つ個々のデータについて重複データ特定処理を行うことなく、効率良く重複データを特定し、この重複データを1つ蓄積するのみで済むので、再生動作を保証しつつ蓄積手段の領域の有効利用を図ることができる。
【0062】
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について図17ないし図19を参照しながら説明する。図17は本発明の第5実施形態に係るデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図、図18は図17の重複情報管理手段12の処理の手順を示すフローチャート、図19は本発明の第5実施形態に係る重複情報データ例を示す図である。
【0063】
デジタル放送受信装置において、放送局より送信された放送データは、アンテナ(図示せず)などを経て受信され、データ分離手段1により、音声データ、映像データ、データ放送データにそれぞれ分離され、音声データ、映像データ、データ放送データのそれぞれは必要に応じて蓄積手段5に蓄積される。データ分離手段1および蓄積手段5からの音声データ、映像データ、データ放送データが表示される際の処理については、第1実施形態で述べた通りである。また、蓄積手段5に新たに蓄積された放送データに対しては、重複データ削除手段9にて重複データの特定および移動、重複データの参照元データの特定およびデータ指定パス変更が行われる。重複データ削除手段9における重複データの特定および移動、参照元データの特定およびパス変更については、第1ないし第3実施形態で述べた通りである。
【0064】
ここでは、蓄積済みのある番組を番組ごと蓄積手段5から削除する際に、この番組に含まれるデータが重複データ用領域内にある参照データを使用していた場合の重複データの削除について説明する。
【0065】
蓄積済みの番組Aを蓄積手段5から削除する際に、番組Aが蓄積されている領域内のデータを全て削除したとする。番組Aの持つデータの一部が蓄積済みの番組Bの持つデータの一部と重複しているとすると、番組Aの全データを削除した段階では、蓄積手段5内の重複データ用領域にある番組Aおよび番組Bで重複していたデータが消去されていなくても問題は無い。次に、番組Bが蓄積されている領域内のデータを全て削除すると、蓄積手段5内の重複データ用領域にある番組Aおよび番組Bで重複していたデータは、参照先が無いにも関わらず削除されずに残ってしまうことになる。この残ってしまった重複データが番組Cや番組Dといった別の番組の持つデータの一部と重複しているデータである可能性も否定できないので、重複データが残ってしまったことが良くないとは一概には言えないが、番組を蓄積手段5から削除することに伴う重複データの扱いについて考慮することは、重複用データ領域の有効利用の観点からも有効である。重複用データ領域内に存在するデータの管理方法としては、個々のデータについて参照元データリストを作成して番組蓄積および番組削除を行う毎に関連する重複データの参照元データリストを更新する方法が考えられるが、この方法の場合、重複用データ領域内に存在するデータは重複データとこれに対応する参照元データリストとなり重複データの2倍のデータ数となるため、重複用データ領域の有効利用とは言い難い。そこで、重複情報管理手段12において、重複データの重複頻度を数えて重複頻度が0になった重複データを削除する方法について説明する。
【0066】
重複情報管理手段12の処理について図18を参照しながら説明する。ここでは、現在、蓄積手段5のデータ構成が図6に示すような構成にあるとし、番組Cを新たに蓄積した後に番組Aを削除する場合について説明する。
【0067】
重複情報管理手段12は、番組Cの蓄積が始まると、蓄積手段5に対する処理の種類が蓄積であるか削除であるか否かを判定し(ステップS121)、蓄積である場合は、重複データ削除手段9のデータ移動手段93が蓄積手段5の重複データ用領域に重複データを移動した旨の通知もしくは移動処理が終了した旨の通知の待機状態となる(ステップS129)。重複情報管理手段12は、重複データ削除手段9のデータ移動手段93が重複データ用領域に重複データを移動した旨の通知を受けると(ステップS130のYES)、この重複データに関わる重複頻度管理データにアクセスしてこの重複データの重複頻度数を1インクリメントする(ステップS131)。
【0068】
図19に重複頻度管理データの例を示す。これは、図6における蓄積手段5のデータ構成例で示した重複用データ領域内にあるデータのうち、静止画領域にあるデータに関する重複頻度管理データの例である。蓄積手段5に番組Aと番組Bのデータのみ蓄積されているときは、静止画領域にあるデータはcommon/img/jpg0.JPGで特定されるデータのみであり、このデータは番組Aと番組Bそれぞれの1つの構造化文書が参照していたことから、このデータの重複頻度は2となる(図19の▲1▼)。
【0069】
新たに番組Cが蓄積される際に、番組Cの持つデータの1つである静止画データが番組Bの持つデータの1つと重複していたとする。重複データ削除処理が行われると、この重複データが新たに蓄積手段5内の重複用データ領域にある静止画領域に移動され、重複データが移動した旨の通知を重複情報管理手段12が受け、図19▲1▼で示した重複頻度管理データの更新がなされる(ステップS130のYESおよびS131)。このときの重複頻度管理データは図19▲2▼で示したようになる。番組Cの蓄積に対する重複データ削除手段9のデータ移動手段93による処理が終了した旨の通知を受け取ると(ステップS130のNO)、重複データ用領域にある重複データの重複頻度管理データの更新も終了する。
【0070】
続いて番組Aの削除処理が始まると、蓄積手段5に対する処理の種類が蓄積であるか削除であるかを判定し(ステップS121)、削除である場合は、番組Aの持つデータのうちの構造化文書について重複用データ領域にあるデータを参照しているか否かを調べる(ステップS122)。構造化文書が重複用データ領域にあるデータの参照元データであるかを特定する方法については、第1、第2および第3実施形態における構造化文書が重複データの参照元データであるかを特定する方法において述べた通りである。番組Aに含まれる1つの構造化文書が、重複用データ領域にあるデータの参照元データでなければ(ステップS123のNO)、番組Aの持つ全ての構造化文書が重複用データ領域に対する参照元データであるか否かの調査が済んでいるか否かを判定する(ステップS127)。番組Aに含まれる1つの構造化文書が重複用データ領域にあるデータの参照元データであれば(ステップS123のYES)、重複用データ領域にあるこのデータに関わる重複頻度管理データにアクセスしてこのデータの重複頻度数を1デクリメントする(ステップS124)。図6および図19▲2▼の例から、蓄積手段5の重複用データ領域内にあるデータのうち静止画領域にあるデータは、番組Aと番組Bの重複データであったcommon/img/jpg0.JPGで特定されるデータと、番組Bと番組Cの重複データであったcommon/img/jpg1.JPGとで特定されるデータの2つである。番組Aの削除処理が行われていることにより、common/img/jpg0.JPGで特定されるデータを参照している構造化文書が特定され(ステップS122およびS123のYES)、重複頻度管理データの更新により(ステップS124)、静止画領域にあるデータに関する重複頻度管理データは図19▲3▼のようになる。common/img/jpg0.JPGで特定される静止画データの重複頻度数は番組B内のデータからの参照のみとなり1である。番組の削除に伴う重複頻度管理データの更新の結果、重複頻度数が0となった場合は(ステップS125)、蓄積済みの番組内にあるどのデータからも参照されていないデータであるので、これを削除する(ステップS126)。番組Aの持つ全ての構造化文書が重複用データ領域に対する参照元データであるか否かの調査が済んでいれば(ステップS127のYES)、蓄積手段5に蓄積されている番組Aの持つ全てのデータを削除する(ステップS128)。調査の済んでいない構造化文書が存在した場合は、これらの構造化文書が重複用データ領域に対する参照元データであるか否かの判定を行う(ステップS122)。
【0071】
本実施形態によれば、番組の蓄積および削除を行う際に重複データの重複頻度管理データの作成または更新を行うことにより、新たに蓄積される番組と既に蓄積されている番組間で重複するようなデータが存在した場合に、この重複データを1つ蓄積するだけで済むとともに、番組の削除により参照されなくなった重複データが蓄積手段の領域内に存在することもなくなり、再生動作を保証しつつ蓄積手段の領域の有効利用を図ることができる。
【0072】
なお、本発明の目的は、前述した各実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることはいうまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0073】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはうまでもない。
【0074】
本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0075】
[実施態様1] 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置であって、デジタル放送を受信するための受信手段と、前記受信したデジタル放送を蓄積するための蓄積手段と、前記蓄積手段に新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みデータの一部と重複している場合に該重複するデータを削除するための重複データ削除手段とを備えることを特徴とする蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
【0076】
[実施態様2] 前記重複データ削除手段は、新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みのデータの一部と重複しているか否かを判定するデータ判定手段と、重複するデータを前記蓄積手段内の特定の領域に複製するとともに該重複するデータを削除するデータ移動手段と、重複するデータに言及しているデータを特定してデータ指定のパスを特定領域へのパスへ変更するパス変更手段とを有することを特徴とする実施態様1記載の蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
【0077】
[実施態様3] 前記データ判定手段は、データの種類(テキストデータ、静止画データ、テーブルデータ等)を用いて第1の判定を行った後に、データの容量が同一であるかを用いて第2の判定を行い、同一種類でかつ同一容量のデータであれば、データ内容を用いて第3の判定を行うことを特徴とする実施態様2記載の蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
【0078】
[実施態様4] 前記パス変更手段は、データ特定のための検索対象データ種類を構造化文書に限定し、構造化文書における2つの特定の記述に挟まれた部分の記述について重複データを指定しているか否かを調べ、指定していた場合は移動先のデータ指定に変更することを特徴とする実施態様2記載の蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
【0079】
[実施態様5] 前記パス変更手段は、データ特定のための検索対象データ種類を構造化文書に限定し、構造化文書を解釈して得られる構造化文書情報を用いて、特定の要素内の記述および特定の属性値が重複データを指定しているか否かを調べ、指定していた場合は移動先のデータ指定に変更することを特徴とする実施態様2記載の蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
【0080】
[実施態様6] 前記パス変更手段がデータを特定する際に用いる構造化文書情報は、前記受信手段の機能の一部である構造化文書解釈手段および構造化文書解釈手順によって得られることを特徴とする実施態様2記載の蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
【0081】
[実施態様7] 前記パス変更手段がデータを特定する際に用いる構造化文書情報は、パス変更手段が指定する構造化文書を解釈して構造化文書情報を生成する構造化文書解釈手段および構造化文書解釈手順によって得られることを特徴とする実施態様2記載の蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
【0082】
[実施態様8] 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置であって、デジタル放送を受信するための受信手段と、前記受信したデジタル放送を蓄積する際に蓄積されるデジタル放送の番組情報データ(タイトル、ジャンル等)を生成する番組情報生成手段と、前記デジタル放送および前記番組情報データを蓄積するための蓄積手段と、新たに蓄積されたデータの一部が番組情報データにより限定された蓄積済みデータの一部と重複している場合にこの重複するデータを削除するための重複データ削除手段とを備えることを特徴とする蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
【0083】
[実施態様9] 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置であって、デジタル放送を受信するための受信手段と、前記受信したデジタル放送を蓄積するための蓄積手段と、新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みデータの一部と重複している場合にこの重複するデータを削除するための重複データ削除手段と、蓄積済みデータを番組単位で削除する際に重複していたデータの削除管理を行う重複情報管理手段とを備えることを特徴とする蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
【0084】
[実施態様10] 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置のデジタル放送受信方法であって、デジタル放送を受信するための受信工程と、前記受信したデジタル放送を再生可能に蓄積手段に蓄積する蓄積工程と、新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みデータの一部と重複している場合にこの重複するデータを削除するための重複データ削除工程とを備えることを特徴とするデジタル放送受信方法。
【0085】
[実施態様11] 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置のデジタル放送受信方法であって、デジタル放送を受信するための受信工程と、前記受信したデジタル放送を蓄積する際に蓄積されるデジタル放送の番組情報データ(タイトル、ジャンル等)を生成する番組情報生成工程と、前記デジタル放送および前記番組情報データを蓄積手段に蓄積する蓄積工程と、新たに蓄積されたデータの一部が番組情報データにより限定された蓄積済みデータの一部と重複している場合にこの重複するデータを削除するための重複データ削除工程とを備えることを特徴とするデジタル放送受信方法。
【0086】
[実施態様12] 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置のデジタル放送受信方法であって、デジタル放送を受信する受信工程と、前記受信したデジタル放送を蓄積手段に蓄積する蓄積工程と、新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みデータの一部と重複している場合にこの重複するデータを削除するための重複データ削除工程と、蓄積済みデータを番組単位で削除する際に重複していたデータの削除管理を行う重複情報管理工程とを備えることを特徴とするデジタル放送受信方法。
【0087】
[実施態様13] 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置上で実行されるプログラムであって、デジタル放送を受信するための受信ステップと、前記受信したデジタル放送を再生可能に蓄積手段に蓄積する蓄積ステップと、新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みデータの一部と重複している場合にこの重複するデータを削除するための重複データ削除ステップとを備えることを特徴とするプログラム。
【0088】
[実施態様14] 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置上で実行されるプログラムであって、デジタル放送を受信するための受信ステップと、前記受信したデジタル放送を蓄積する際に蓄積されるデジタル放送の番組情報データ(タイトル、ジャンル等)を生成する番組情報生成ステップと、前記デジタル放送および前記番組情報データを蓄積手段に蓄積する蓄積ステップと、新たに蓄積されたデータの一部が番組情報データにより限定された蓄積済みデータの一部と重複している場合にこの重複するデータを削除するための重複データ削除ステップとを備えることを特徴とするプログラム。
【0089】
[実施態様15] 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置上で実行されるプログラムであって、デジタル放送を受信する受信ステップと、前記受信したデジタル放送を蓄積手段に蓄積する蓄積ステップと、新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みデータの一部と重複している場合にこの重複するデータを削除するための重複データ削除ステップと、蓄積済みデータを番組単位で削除する際に重複していたデータの削除管理を行う重複情報管理ステップとを備えることを特徴とするプログラム。
【0090】
[実施態様16] 実施態様13ないし15のいずれか1つに記載されたプログラムをコンピュータ読み取り可能に格納したことを特徴とする記憶媒体。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、蓄積手段に新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みデータの一部と重複している場合に該重複するデータを削除するので、受信したデジタル放送を蓄積する蓄積手段の容量を無駄なく効率的に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る蓄積機能付きデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の重複データ削除手段9の構成を示すブロック図である。
【図3】図2の動作制御手段91による制御の手順を示すフローチャートである。
【図4】データ比較を行う回数を減らして重複データの特定を行うための処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】蓄積手段5における蓄積データの構成例を示す図である。
【図6】蓄積手段5における移動後の蓄積データの構成例を示す図である。
【図7】重複データと参照元データとの関係を示す図である。
【図8】参照元データの重複データ指定に関わる記述例を示す図である。
【図9】重複データの種類毎の特定個所についてのキーワードの例を示す図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係るデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図11】図10のデータ処理手段4の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第2実施形態における参照元データ特定のためのキーワード例を示す図である。
【図13】本発明の第3実施形態に係るデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の第4実施形態に係るデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の第4実施形態に係る番組情報を利用した重複データ削除処理の手順を示すフローチャートである。
【図16】番組情報データ例を示す図である。
【図17】本発明の第5実施形態に係るデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図18】図17の重複情報管理手段12の処理の手順を示すフローチャートである。
【図19】本発明の第5実施形態に係る重複情報データ例を示す図である。
【図20】従来の蓄積機能付きデジタル放送受信装置のブロック図である。
【図21】従来の他の蓄積機能付きデジタル放送受信装置のブロック図である。
【図22】従来の領域の割り当て方法に基づいて番組Aと番組Bの2つの番組を蓄積した場合の蓄積データの構造例を示す図である。
【符号の説明】
1 データ分離手段
2 映像処理手段
3 音声処理手段
4 データ処理手段
5 蓄積手段
6 オーバーレイ処理手段
7 モニタ
8 スピーカ
9 重複データ削除手段
10 構造化文書解釈手段
11 番組情報生成手段
12 重複情報管理手段
Claims (1)
- 受信したデジタル放送を再生可能に蓄積する機能を有する蓄積機能付きデジタル放送受信装置であって、
デジタル放送を受信するための受信手段と、
前記受信したデジタル放送を蓄積するための蓄積手段と、
前記蓄積手段に新たに蓄積されたデータの一部が蓄積済みデータの一部と重複している場合に該重複するデータを削除するための重複データ削除手段と
を備えることを特徴とする蓄積機能付きデジタル放送受信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003017779A JP2004229231A (ja) | 2003-01-27 | 2003-01-27 | 蓄積機能付きデジタル放送受信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2003017779A JP2004229231A (ja) | 2003-01-27 | 2003-01-27 | 蓄積機能付きデジタル放送受信装置 |
Publications (1)
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---|---|
JP2004229231A true JP2004229231A (ja) | 2004-08-12 |
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ID=32904853
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003017779A Pending JP2004229231A (ja) | 2003-01-27 | 2003-01-27 | 蓄積機能付きデジタル放送受信装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004229231A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006287676A (ja) * | 2005-04-01 | 2006-10-19 | Dainippon Printing Co Ltd | データ放送の画面に字幕を表示させる方法、データ放送番組、データ放送番組プログラム、字幕配信システム。 |
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-
2003
- 2003-01-27 JP JP2003017779A patent/JP2004229231A/ja active Pending
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