JP2004227593A - ネットワークシステムにおけるクライアントの稼働環境復旧方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 コンピュータに不慣れな者でも、クライアントの稼働環境を障害発生前の状態に簡単に戻すことができる方法を提供せんとする。
【解決手段】 障害発生前に日常稼働OS上で各クライアントを識別するためのネットワークアドレスを各クライアントのMACアドレスに一義的に対応させたデータベースをサーバーの記録媒体上に構築しておき、障害発生後の復旧作業時にはネットワークアドレス設定不要のネットワークOSを用いてサーバーとのコネクションを確立してサーバーにクライアントのMACアドレスを取得させるとともに、サーバーは取得したMACアドレスに対応するネットワークアドレスを前記データベースを参照して特定したうえこのネットワークアドレスをクライアントに通知し、クライアントはこの通知されたネットワークアドレスを用いて日常稼働OS上でのネットワーク設定を復元することを特徴としている。
【選択図】図2
【解決手段】 障害発生前に日常稼働OS上で各クライアントを識別するためのネットワークアドレスを各クライアントのMACアドレスに一義的に対応させたデータベースをサーバーの記録媒体上に構築しておき、障害発生後の復旧作業時にはネットワークアドレス設定不要のネットワークOSを用いてサーバーとのコネクションを確立してサーバーにクライアントのMACアドレスを取得させるとともに、サーバーは取得したMACアドレスに対応するネットワークアドレスを前記データベースを参照して特定したうえこのネットワークアドレスをクライアントに通知し、クライアントはこの通知されたネットワークアドレスを用いて日常稼働OS上でのネットワーク設定を復元することを特徴としている。
【選択図】図2
Description
本発明は、コンピューターネットワークに接続されたクライアントの稼働環境を障害発生前の状態に復旧させるための方法に関する。
サーバとクライアントによって構築されるネットワークシステムはさまざまな現場に普及しており、社会にとって必要不可欠なものとなっているが、クライアントが損傷を受けた場合に傷害発生前の状態に如何にして復旧させるかが問題となっている。
クライアントコンピュータ(以下、単にクライアントと称す)が損傷を受けるケースの中で最も頻度が多くしかも深刻なものは駆動部品であるハードディスクの損傷である。ハードディスクに対する損傷は多くの場合、ハードディスクの取り換えによって対処するしかないが、ハードディスクの取り替えに際しては、取り替え後のパーティションの切り直し、フォーマット作業、バックアップファイルの書き戻し及びネットワーク環境の設定等が必要である。これら作業はコンピューター普及当初に比べれば容易になりつつあるが、それでも一定のコンピューターに関する知識を必要とし、なかでもネットワークの設定は特に面倒なものとして知られている。
これら作業にはコンピューターに関する一定の知識を有する者が必要となるが、ネットワークが構築されている現場において、このような知識を持った者が常駐しているとは限らず、このため現場においてクライアントに障害が起こった場合、クライアントを障害発生前の稼働環境に簡易に復旧させるための手立てが求められている。
このような要望に応えるためクライアントに障害が発生した場合にクライアントを日常稼働環境に復旧させるためのツールが幾種類か販売されている。しかしながらこの種のツールを用いて行うクライアントの復旧作業は必ずしも容易とはいえなかった。
クライアントコンピュータ(以下、単にクライアントと称す)が損傷を受けるケースの中で最も頻度が多くしかも深刻なものは駆動部品であるハードディスクの損傷である。ハードディスクに対する損傷は多くの場合、ハードディスクの取り換えによって対処するしかないが、ハードディスクの取り替えに際しては、取り替え後のパーティションの切り直し、フォーマット作業、バックアップファイルの書き戻し及びネットワーク環境の設定等が必要である。これら作業はコンピューター普及当初に比べれば容易になりつつあるが、それでも一定のコンピューターに関する知識を必要とし、なかでもネットワークの設定は特に面倒なものとして知られている。
これら作業にはコンピューターに関する一定の知識を有する者が必要となるが、ネットワークが構築されている現場において、このような知識を持った者が常駐しているとは限らず、このため現場においてクライアントに障害が起こった場合、クライアントを障害発生前の稼働環境に簡易に復旧させるための手立てが求められている。
このような要望に応えるためクライアントに障害が発生した場合にクライアントを日常稼働環境に復旧させるためのツールが幾種類か販売されている。しかしながらこの種のツールを用いて行うクライアントの復旧作業は必ずしも容易とはいえなかった。
クライアントの稼働環境復旧ツールの多くは、ハードディスクのパーティションの切り直し及びフォーマット作業は勿論のこと、日常業務を行う際に稼働させているOS(以下これを日常稼働OSと称す)の導入やネットワーク設定が完了していることを前提としてサーバからのバックアップファイルの書き戻しを自動化したものにすぎず、また一部には前記バックアップファイルの書き戻しの自動化に加えてハードディスクのパーティションの切り直しやフォーマット作業も自動化したものもあるが、日常稼働OSの導入やネットワークの環境設定は手作業で行うしかなく、特にネットワークの環境設定については障害発生前にあらかじめ紙等に控えておいたネットワークアドレスやコンピューターネーム等のをネットワーク設定を手作業で入力するしかなく、コンピューターに精通したものが必要であることに変わりはなかった。
本発明はかかる現況に鑑みてなされたものであり、ハードディスクのパーティションの切り直しやフォーマット作業、更には日常稼働OSの導入等のバックアップファイルの書き戻しは勿論のこと、ネットワーク環境の設定をも自動化することにより、クライアントの復旧作業の全工程を自動化し、コンピューターに不慣れな者でもクライアントの稼働環境を障害発生前の状態に容易に復旧させることができる方法を提供せんとするものである。
本発明はかかる現況に鑑みてなされたものであり、ハードディスクのパーティションの切り直しやフォーマット作業、更には日常稼働OSの導入等のバックアップファイルの書き戻しは勿論のこと、ネットワーク環境の設定をも自動化することにより、クライアントの復旧作業の全工程を自動化し、コンピューターに不慣れな者でもクライアントの稼働環境を障害発生前の状態に容易に復旧させることができる方法を提供せんとするものである。
上記課題を解決すべく本発明者は鋭意検討する中で次のように考えた。
ハードディスクのパーティションの切り直しや再フォーマットの作業は、従来より行われているようにフロッピーディスクからMS−DOS(登録商標)等を起動し、OSの主要部分(カーネル)をオンメモリーで稼働させることによって行うことができる。
次に障害発生前にサーバに記録しておいた日常稼働OSやアプリケーションプログラムを含むバックアップファイルを書き戻す必用があるが、この作業を行うにはサーバとコネクションが確立していなければならない。バックアップファイル書き戻し目的だけでのサーバとのコネクション確立であるならば、接続に際してIPアドレス等のネットワークアドレスを必要としないNetBEUI等の通信プロトコルを用いることによって行うことができるが、このプロトコルはルートを越えて接続できない仕様となっているため、セグメントを越えて通信することができず、したがって多数台のクライアントが接続された環境下で相互に通信を行うことが前提となっている日常業務では本格使用することができない。
ハードディスクのパーティションの切り直しや再フォーマットの作業は、従来より行われているようにフロッピーディスクからMS−DOS(登録商標)等を起動し、OSの主要部分(カーネル)をオンメモリーで稼働させることによって行うことができる。
次に障害発生前にサーバに記録しておいた日常稼働OSやアプリケーションプログラムを含むバックアップファイルを書き戻す必用があるが、この作業を行うにはサーバとコネクションが確立していなければならない。バックアップファイル書き戻し目的だけでのサーバとのコネクション確立であるならば、接続に際してIPアドレス等のネットワークアドレスを必要としないNetBEUI等の通信プロトコルを用いることによって行うことができるが、このプロトコルはルートを越えて接続できない仕様となっているため、セグメントを越えて通信することができず、したがって多数台のクライアントが接続された環境下で相互に通信を行うことが前提となっている日常業務では本格使用することができない。
またサーバからのバックアップファイルの書き戻しは、書き戻すべきバックアップファイルが特定されていなければならない。言い換えれば書き戻すべきバックアップファイルを特定する必要のないときのみサーバからのバックアップファイルの書き戻しを行うことができる。このようなケースとしては、ネットワークを構成する全てのクライアントに導入されているOSやアプリケーションプログラム(以下これらを日常稼働環境と称す)が同じである場合があげられる。例えば学校におけるパソコン授業に導入されるシステムや企業における業務システムなどが例示できる。このような場合はサーバに全クライアントに共通して使用できるバックアップファイルを記録しておき、このバックアップファイルを全てのクライアントに対して共通に使用することができる。
一方、各クライアントに導入されている日常稼働環境が異なる場合には、バックアップファイルもクライアントの数だけ固有のものが必要になり、これらバックアップファイルの中から書き戻すべきバックアップファイルを特定する作業が必要となる。
また、クライアントに導入されている日常稼働環境が同じである場合もまた異なる場合であっても、バックアップファイルを導入した後に、日常稼働OS上でのネットワーク設定を行う必要がある。ネットワーク設定の代表的なものはIPアドレスやコンピューター名等のネットワークアドレスの設定であるが、ネットワークアドレスは各クライアントごとに固有の値を設定する必要があるから、各クライアント毎に設定すべき値を選択しなければならない。
また、クライアントに導入されている日常稼働環境が同じである場合もまた異なる場合であっても、バックアップファイルを導入した後に、日常稼働OS上でのネットワーク設定を行う必要がある。ネットワーク設定の代表的なものはIPアドレスやコンピューター名等のネットワークアドレスの設定であるが、ネットワークアドレスは各クライアントごとに固有の値を設定する必要があるから、各クライアント毎に設定すべき値を選択しなければならない。
このように日常稼働環境が全クライアントにおいて共通の場合にはネットワークアドレスの設定が、また日常稼働環境が全クライアントにおいて異なる場合にはネットワークアドレスの設定に加えて書き戻すべきバックアップファイルの特定が必要となる。これらはいずれもNetBEUI等のネットワークアドレス不要の通信プロトコルで仮接続したときに現在接続中のクライアントが特定できれば解決できることに着目した。そして本発明者はこのクライアントの特定手段としてコンピューターがもつMACアドレスを利用することを着想した。
MACアドレスとは全てのLANカードが一意に持っている6バイトの物理アドレスであり、各ベンダーが重複しないようにその番号が割り当てられたものであり、世界中に同じMACアドレスをもったLANカードは存在しないという性質を持っている。したがって各クライアント固有のバックアップファイルや各クライアント固有のネットワークアドレスをこのMACアドレスに関連付けてデータベース化したものをサーバの記録媒体上に構築しておき、NetBEUI等のネットワークアドレス設定不要の通信プロトコルでコネクションを確立し、コネクション確立によって取得したクライアントのMACアドレスを用いて記録媒体上の該当ファイルを特定するようにすれば書き戻すべきバックアップファイルの特定やネットワークアドレスの特定は容易に行えることになる。
このように、本発明の基本的な考え方は障害発生前にMACアドレスと各クライアントのネットワーク設定とを関係づけたデータベースを予め構築しておき、障害発生後の復旧作業時には先ずMACアドレスを取得させ、次いで前記データベースにアクセスするとともに、このデータベースを参照して前記MACアドレスに対応するネットワークアドレスを特定したうえこのネットワークアドレスを用いて日常稼働OS上でのネットワーク設定を復旧させるものであり、そしてデータベースの構築先はサーバ側の記録媒体上としたものであるが、その応用として、データベースの構築先をクライアント側となすことも考えられる。この場合、クライアント側におけるデータベースの構築場所には、当然のことながら障害を起こしたハードディスク等の記録媒体以外の記録媒体が選択される。例えばこのようなものとしてはCD−R、MO、MD、DVD等のリムーバブルな記録媒体が例示できる。
以上のような着想に基づいて完成された本発明は次の内容を有する。
請求項1記載の発明は、本発明の基本的な考え方を示している。その内容は、
サーバに複数のクライアントが接続されているネットワークシステムにおいて、障害発生前に日常稼働OS上で各クライアントを識別するためのネットワークアドレスを各クライアントのMACアドレスに一義的に対応させたデータベースをサーバの記録媒体上に構築しておき、
障害発生後の復旧作業時にはネットワークアドレス設定不要の通信プロトコルを用いてサーバとのコネクションを確立してサーバにクライアントのMACアドレスを取得させるとともに、サーバは取得したMACアドレスに対応するネットワークアドレスを前記データベースを参照して特定したうえこのネットワークアドレスをクライアントに通知し、クライアントはこの通知されたネットワークアドレスを用いて日常稼働OS上でのネットワーク設定を復元することを特徴としている。
以上のような着想に基づいて完成された本発明は次の内容を有する。
請求項1記載の発明は、本発明の基本的な考え方を示している。その内容は、
サーバに複数のクライアントが接続されているネットワークシステムにおいて、障害発生前に日常稼働OS上で各クライアントを識別するためのネットワークアドレスを各クライアントのMACアドレスに一義的に対応させたデータベースをサーバの記録媒体上に構築しておき、
障害発生後の復旧作業時にはネットワークアドレス設定不要の通信プロトコルを用いてサーバとのコネクションを確立してサーバにクライアントのMACアドレスを取得させるとともに、サーバは取得したMACアドレスに対応するネットワークアドレスを前記データベースを参照して特定したうえこのネットワークアドレスをクライアントに通知し、クライアントはこの通知されたネットワークアドレスを用いて日常稼働OS上でのネットワーク設定を復元することを特徴としている。
全てのクライアントの日常稼働環境が同じである場合の発明は請求項2で規定される。即ち、
サーバに複数のクライアントが接続され各クライアントの稼働環境が同じであるネットワークシステムにおいて、
日常稼働OS上での各クライアントのネットワークアドレスを各クライアントのMACアドレスに一義的に対応させて管理するデータベースと、全てのクライアントに共通の日常稼働環境を構成しているOS及びアプリケーションプログラムのバックアップファイルとを前記バックアップファイルがとれるOSを用いて障害発生前にサーバの記録媒体上に記録しておき、
障害発生後の復旧作業時にはネットワークアドレス設定不要の通信プロトコルが使用でき且つサーバ上のバックアップファイルの読みだしができるOSでクライアントを起動し、サーバとのコネクションを確立してサーバ上のバックアップファイルをクライアントに書き戻し、且つサーバにクライアントのMACアドレスを取得させるとともに、サーバは取得したMACアドレスに対応するネットワークアドレスを前記データベースを参照して特定したうえこのネットワークアドレスをクライアントに通知し、クライアントはこの通知されたネットワークアドレスを用いて日常稼働OS上でのネットワーク設定を復元することを特徴としている。
サーバに複数のクライアントが接続され各クライアントの稼働環境が同じであるネットワークシステムにおいて、
日常稼働OS上での各クライアントのネットワークアドレスを各クライアントのMACアドレスに一義的に対応させて管理するデータベースと、全てのクライアントに共通の日常稼働環境を構成しているOS及びアプリケーションプログラムのバックアップファイルとを前記バックアップファイルがとれるOSを用いて障害発生前にサーバの記録媒体上に記録しておき、
障害発生後の復旧作業時にはネットワークアドレス設定不要の通信プロトコルが使用でき且つサーバ上のバックアップファイルの読みだしができるOSでクライアントを起動し、サーバとのコネクションを確立してサーバ上のバックアップファイルをクライアントに書き戻し、且つサーバにクライアントのMACアドレスを取得させるとともに、サーバは取得したMACアドレスに対応するネットワークアドレスを前記データベースを参照して特定したうえこのネットワークアドレスをクライアントに通知し、クライアントはこの通知されたネットワークアドレスを用いて日常稼働OS上でのネットワーク設定を復元することを特徴としている。
各クライアントの日常稼働環境が異なる場合は、ネットワークアドレスに加えて各クライアント毎のバックアップファイルもサーバ上に構築されたデータベースにMACアドレスに関連付けて予め記録しておく。そして障害発生後の復旧作業時にはMACアドレスに基づいてネットワークアドレスをデータベースから読み出して設定することに加えて、各クライアント固有のバックアップファイルもデータベースから読み出して対応するクライアントに書き戻す。
各クライアントの日常稼働環境が共通部分と異なる部分とで構成されている場合は、共通バックアップファイルをMACアドレスに関係なくサーバに記録しておくとともに、差分ファイルをMACアドレスに関係付けてデータベースに予め記録しておき、障害発生後の復旧作業時には共通バックアップファイルをクライアントに書き戻すとともに、MACアドレスに基づいて各クライアント固有の差分ファイルを特定してサーバから読み出し、これをクライアントに書き戻す。
サーバ上のバックアップファイルまたは共通バックアップファイルの書き戻し操作を行う主体がサーバ側ではなくクライアント側であってもよい。
また前記データベースをサーバ側に構築するのではなくクライアント側に構築してもよい。例えばCD−R、MO、MD、DVD等のリムーバブルディスクに代表される記録媒体上にデータベースを構築することなどが考えられる。この場合、クライアントにはこれらリムーバブルディスクを読むことができるディスクドライブが搭載あるいは外部接続しておき、この装置で前記データベースにアクセスすることで、当該クライアントに付与されたMACアドレスに対応するネットワークアドレス等を取得する。したがって、前述した各例のような、ネットワーク設定不要の通信プロトコルを用いてサーバとコネクションを確立する必要はない。
これらリムーバブルディスクには、MACアドレスとネットワークアドレスとの対応関係を規定したデータベースと共にバックアップファイルも記録しておくことが好ましい。
これらリムーバブルディスクには、MACアドレスとネットワークアドレスとの対応関係を規定したデータベースと共にバックアップファイルも記録しておくことが好ましい。
障害発生後の復旧作業時に行うクライアントの起動をフロッピーディスクドライブを起動ドライブとして行い、当該フロッピーディスクのディスクドライブへの挿入操作を起点としてクライアントの稼働環境復旧までの工程が自動化されていることが好ましい。
フロッピーディスクにはネットワークアドレス設定不要の通信プロトコルの使用が可能なOSと、クライアントのハードディスクの環境パラメーターが記録されており、前記OSのカーネルをメモリー上に展開した状態で前記環境パラメーターに従ってハードディスクの設定を行ったのちサーバとのコネクションを確立する方法が採用できる。
障害発生後の復旧作業時に行うクライアントの起動をネットワークから行い、サーバからOSのカーネルとクライアントのハードディスクの環境パラメーターを読み出してハードディスクの設定を行ってもよい。
本発明は、LANカードに焼き付けられた物理アドレスであるMACアドレスを用いてクライアントの特定を行い、この特定された内容にしたがって日常稼働環境下でのネットワークアドレスの設定を行うこととしたから、クライアントの復旧作業に際してパラメーターの手入力を全く必要とせず、クライアントを障害発生前の状態に簡単に戻すことができる。従ってコンピューターに精通した者がいなくてもクライアントの障害発生に対処できるのでコンピューターに不慣れな者でも安心してネットワークを利用することができる。
請求項2記載のように、全てのクライアントの日常稼働環境が同じであり、共通バックアップファイルを使用できる場合には、バックアップに要する記録領域も少なくサーバ資源を圧迫することもない。
請求項3記載のように、各クライアント固有のバックアップファイルをそれぞれとった場合、各クライアントの日常稼働環境が異なるさまざまな環境にも対応できる優れた汎用性が確保される。
請求項4記載のように、各クライアントの日常稼働環境の相違部分を差分ファイルで補うようにした場合、日常稼働環境の異なるクライアントを対象にしつつもサーバ資源を圧迫しない汎用性と経済性を両立させることができる。
請求項6記載のように、MACアドレスとネットワークアドレスとの対応関係を規定したデータベースをCD−R、MO、MD、DVD等のリムーバブルディスクに代表される記録媒体上に構築した場合には、障害発生後の復旧作業時においてネットワークアドレス不要の通信プロトコルを使用できるOSを使用する必要がなくなるから、OSの選択幅が増す。そして、特に複数台あるいは全てのクライアントに共通して使用できるバックアップファイルをこれらリムーバブルディスクに格納し、ここからバックアップファイルを各クライアントに書き戻すようにした場合は、サーバ側の記録媒体が容量的に圧迫されることもない。
請求項3記載のように、各クライアント固有のバックアップファイルをそれぞれとった場合、各クライアントの日常稼働環境が異なるさまざまな環境にも対応できる優れた汎用性が確保される。
請求項4記載のように、各クライアントの日常稼働環境の相違部分を差分ファイルで補うようにした場合、日常稼働環境の異なるクライアントを対象にしつつもサーバ資源を圧迫しない汎用性と経済性を両立させることができる。
請求項6記載のように、MACアドレスとネットワークアドレスとの対応関係を規定したデータベースをCD−R、MO、MD、DVD等のリムーバブルディスクに代表される記録媒体上に構築した場合には、障害発生後の復旧作業時においてネットワークアドレス不要の通信プロトコルを使用できるOSを使用する必要がなくなるから、OSの選択幅が増す。そして、特に複数台あるいは全てのクライアントに共通して使用できるバックアップファイルをこれらリムーバブルディスクに格納し、ここからバックアップファイルを各クライアントに書き戻すようにした場合は、サーバ側の記録媒体が容量的に圧迫されることもない。
以下、本発明の詳細を実施の形態に基づいて説明する。
図1は本発明が適用されるネットワークシステムの一例であり、サーバ1と複数のクライアント20,30,…とより構成されるサーバ・クライアントネットワークシステムを示している。このようなネットワークシステムは、企業内LAN等をはじめとするさまざまな現場に数多く構築されている。
図1は本発明が適用されるネットワークシステムの一例であり、サーバ1と複数のクライアント20,30,…とより構成されるサーバ・クライアントネットワークシステムを示している。このようなネットワークシステムは、企業内LAN等をはじめとするさまざまな現場に数多く構築されている。
クライアント20,30,…にはMACアドレスが焼き付けられたLANカード21,31,…がそれぞれ装着され、このLANカードを通じてネットワークに参画するようになっている。MACアドレスは全てのLANカードが一意に持っている唯一無二の6バイトの物理アドレスであり、各ベンダーが重複しないようにその番号が割り当てられたものであり、例えば「01 A4 34 E9 85 10」というように表現されるものであり、世界中に同じMACアドレスをもったLANカードは存在しないという性質を持っている。
また、クライアント20,30,…にはそれぞれハードディスク22,32,…が搭載されており、この中には通信プロトコルやそのクライアントが日常使用するアプリケーションプログラムが記録されているとともに、当該クライアントをネットワーク上で識別するためのIPアドレスやコンピューター名を含むネットワーク設定の値が保存されている。
また、クライアント20,30,…にはそれぞれハードディスク22,32,…が搭載されており、この中には通信プロトコルやそのクライアントが日常使用するアプリケーションプログラムが記録されているとともに、当該クライアントをネットワーク上で識別するためのIPアドレスやコンピューター名を含むネットワーク設定の値が保存されている。
このような環境にあるクライアントのハードディスクが何らかの原因で損傷を受けた場合に、クライアントの環境を損傷を受ける前の状態に簡単に復旧させることができる方法を提供することが本発明の目的である。ハードディスクが損傷を受けた場合、多くの場合ハードディスクの取り替えを必要とし、したがって、ハードディスクの復旧作業はハードディスクのパーティションを切り直すところから始まる。尚、ここでは復旧させる対象がハードディスクである場合を取り上げて説明するが、復旧対象はハードディスクに限定されるわけではなく、日常稼働OSやアプリケーションプログラムが搭載された読み書き可能な記録媒体であれば対象となる。
クライアントに導入されている日常稼働環境が、全てのクライアントにおいて同じである場合と、異なる場合、さらには稼働環境の大半が同じで一部が異なる場合のそれぞれによって、その復旧の具体的手順は異なるが、これらいずれの場合も、障害発生前に行う「事前作業」と障害発生後に行う「復旧時作業」とに作業が分かれており、「事前作業」では、日常稼働OS上で各クライアント20,30,…を識別するためのネットワークアドレスを各クライアントのMACアドレスに一義的に対応させたデータベース3をサーバ1の記録媒体上に構築しておき、「復旧時作業」では、ネットワークアドレス設定不要の通信プロトコルを用いてサーバ1とのコネクションを確立してサーバ1にクライアントのMACアドレスを取得させ、次いでサーバは取得したMACアドレスに対応するネットワークアドレスを前記データベース3を参照して特定したうえこのネットワークアドレスを障害が発生したクライアント、例えばクライアント20に通知し、クライアント20はこの通知されたネットワークアドレスを用いて日常稼働OS上でのネットワーク設定を復元する点において共通している。(但し、第4実施形態については一部異なる部分もある)
以下、本発明の実施形態を図示したフローチャートを用いて説明する。
クライアントに導入されている日常稼働環境が、全てのクライアントにおいて同じである場合と、異なる場合、さらには稼働環境の大半が同じで一部が異なる場合のそれぞれによって、その復旧の具体的手順は異なるが、これらいずれの場合も、障害発生前に行う「事前作業」と障害発生後に行う「復旧時作業」とに作業が分かれており、「事前作業」では、日常稼働OS上で各クライアント20,30,…を識別するためのネットワークアドレスを各クライアントのMACアドレスに一義的に対応させたデータベース3をサーバ1の記録媒体上に構築しておき、「復旧時作業」では、ネットワークアドレス設定不要の通信プロトコルを用いてサーバ1とのコネクションを確立してサーバ1にクライアントのMACアドレスを取得させ、次いでサーバは取得したMACアドレスに対応するネットワークアドレスを前記データベース3を参照して特定したうえこのネットワークアドレスを障害が発生したクライアント、例えばクライアント20に通知し、クライアント20はこの通知されたネットワークアドレスを用いて日常稼働OS上でのネットワーク設定を復元する点において共通している。(但し、第4実施形態については一部異なる部分もある)
以下、本発明の実施形態を図示したフローチャートを用いて説明する。
(第1実施形態)
この実施形態は全てのクライアントの日常稼働環境が同じであり、したがって各クライアントのハードディスクに導入されているOSやアプリケーションは同じである。この種の実施形態の代表的なものとしては企業内の同一部署に構築されたネットワークや教育現場で使用されるパソコン授業用のネットワークなどが挙げられる。この実施形態では、どのクライアントが障害を起こした場合でも復旧すべき環境は同じであるから、バックアップファイルには共通のものを用いる。
この実施形態は全てのクライアントの日常稼働環境が同じであり、したがって各クライアントのハードディスクに導入されているOSやアプリケーションは同じである。この種の実施形態の代表的なものとしては企業内の同一部署に構築されたネットワークや教育現場で使用されるパソコン授業用のネットワークなどが挙げられる。この実施形態では、どのクライアントが障害を起こした場合でも復旧すべき環境は同じであるから、バックアップファイルには共通のものを用いる。
図2は事前作業のメインルーチンを示し、図3及び図4はそのサブルーチンを示している。また図5は復旧時作業のメインルーチンを示し、図6及び図7はそのサブルーチンを示している。
事前作業のメインルーチンでは次のような処理がなされる。
事前作業のメインルーチンでは次のような処理がなされる。
(Step1)「復旧領域と起動用FD等の作成」
この工程は図3に示すように、「サーバに復旧用領域を作成する」(Step1−1)、「復旧データ作成用FDを作成する」(Step1−2)、「復旧用FDを作成する」(Step1−3)のサブ工程からなる。
この工程ではクライアントの復旧用データであるバックアップファイルを格納する領域のサーバのハードディスク上に確保する作業と、この確保された領域に雛形となるクライアントのバックアップファイルを作成するためのFD(以下、復旧データ作成用FDと称す)を作成する作業と、障害発生後の復旧作業時に用いる起動用FDを作成する作業とが実行される。
この工程は図3に示すように、「サーバに復旧用領域を作成する」(Step1−1)、「復旧データ作成用FDを作成する」(Step1−2)、「復旧用FDを作成する」(Step1−3)のサブ工程からなる。
この工程ではクライアントの復旧用データであるバックアップファイルを格納する領域のサーバのハードディスク上に確保する作業と、この確保された領域に雛形となるクライアントのバックアップファイルを作成するためのFD(以下、復旧データ作成用FDと称す)を作成する作業と、障害発生後の復旧作業時に用いる起動用FDを作成する作業とが実行される。
本第1実施形態では、全てのクライアントの日常稼働環境が同じであるため、バックアップファイルはこれらクライアントの中から1台のクライアントが雛形として選択され、このクライアントのハードディスクの内容が全てのクライアントに共通して使用される。
サーバの記録媒体上へのバックアップファイルの記録はそのまま記録してもよいが、圧縮して記録することで記録領域を縮小できる。
復旧データ作成用FDが必要なのは、WindowsNT(登録商標)等のOSでは、そのOSが稼働している環境下では、現在使用中のファイルをコピーできないためである。したがってOSを含む全てのファイルのバックアップファイルを作成するには、通常このOS以外のOS、例えばMS−DOS(登録商標)等の異なるOSの稼働環境下でバックアップファイルを作成する必要がある。そしてこのOSはバックアップファイルを取るためだけの必要から導入されるものであることから、クライアントのハードディスク上に記録しておくべきではない。これらのことから本実施形態ではMS−DOS(登録商標)のカーネルと、OS起動後にサーバとのコネクションを確立しクライアントのハードディスクの内容のバックアップファイルをサーバ上に作成するプログラムとを記録した一枚のFDを作成し、このFDを用いてクライアントを立ち上げ、復旧データをサーバ上に作成することにしている。このために必要なのがこの復旧データ作成用FDである。
サーバの記録媒体上へのバックアップファイルの記録はそのまま記録してもよいが、圧縮して記録することで記録領域を縮小できる。
復旧データ作成用FDが必要なのは、WindowsNT(登録商標)等のOSでは、そのOSが稼働している環境下では、現在使用中のファイルをコピーできないためである。したがってOSを含む全てのファイルのバックアップファイルを作成するには、通常このOS以外のOS、例えばMS−DOS(登録商標)等の異なるOSの稼働環境下でバックアップファイルを作成する必要がある。そしてこのOSはバックアップファイルを取るためだけの必要から導入されるものであることから、クライアントのハードディスク上に記録しておくべきではない。これらのことから本実施形態ではMS−DOS(登録商標)のカーネルと、OS起動後にサーバとのコネクションを確立しクライアントのハードディスクの内容のバックアップファイルをサーバ上に作成するプログラムとを記録した一枚のFDを作成し、このFDを用いてクライアントを立ち上げ、復旧データをサーバ上に作成することにしている。このために必要なのがこの復旧データ作成用FDである。
起動用FDが必要なのは、ハードディスクを取り替えた直後のクライアントは、ハードディスクへのOSの導入やハードディスクの設定がなされていないためハードディスクから直接起動することができないためである。このことから本実施形態では復旧データ作成用FDと同様、MS−DOS(登録商標)のカーネル並びに起動後にサーバとのコネクションを自動的に確立しサーバのハードディスク上のバックアップファイルをクライアントのハードディスクに書き戻すプログラムとを記録した一枚のFDを作成し、このFDを用いてクライアントを立ち上げ、サーバ上に保存したバックアップファイルをクライアントに書き戻すことにしている。
復旧データ作成用FDも起動用FDも共に一枚のFDで構成されており、このFDをディスクドライブに挿入してクライアントの電源を投入するだけで、後はFDを差し替える作業もなく全ての作業が終了するよう工夫されており、コンピューターに不慣れなものでも簡易に取り扱うことができるようになっている。
復旧データ作成用FDも起動用FDも共に一枚のFDで構成されており、このFDをディスクドライブに挿入してクライアントの電源を投入するだけで、後はFDを差し替える作業もなく全ての作業が終了するよう工夫されており、コンピューターに不慣れなものでも簡易に取り扱うことができるようになっている。
ところで復旧データ作成用FDも起動用FDにも共にサーバとのコネクションを確立するためのネットワークプログラムが搭載されている。ここで問題となるのは、これらFDに格納されているOSでは日常稼働環境下(本実施形態ではWindowsNT(登録商標))の通信プロトコルで使用するネットワークアドレスが使用できないという点である。そこで本発明ではこれらFDから起動した際にサーバとコネクションを確立するための通信プロトコルとして、ネットワークアドレスの設定不要なものを選択している。本実施形態ではこのようなプロトコルとしてNetBEUIを使用している。
NetBEUIは、その仕様上、ルーターを越えることができず、したがってセグメントが異なると通信できないが、サーバと1対1のコネクションを確立する目的だけでの使用であれば十分な機能を有している。
NetBEUIは、その仕様上、ルーターを越えることができず、したがってセグメントが異なると通信できないが、サーバと1対1のコネクションを確立する目的だけでの使用であれば十分な機能を有している。
(Step2)「雛形とする1台の復旧データの作成」
この工程は図4に示すように、「復旧データ作成用FDを雛形クライアントに差し込み電源を入れる」(Step2−1)、「雛形クライアントのハードディスクに記録されている日常稼働OS及びアプリケーションプログラムを含む全データをバックアップできるOSを起動させる」(Step2−2)、「サーバとコネクションを確立する」(Step2−3)、「サーバの復旧用領域にクライアントの復旧用データを作成」(Step2−4)のサブ工程からなる。
この工程では1台のクライアントのハードディスクに格納されているファイルを雛形として全てのクライアントに共通する復旧データがサーバのハードディスク上に作成される。
この工程は図4に示すように、「復旧データ作成用FDを雛形クライアントに差し込み電源を入れる」(Step2−1)、「雛形クライアントのハードディスクに記録されている日常稼働OS及びアプリケーションプログラムを含む全データをバックアップできるOSを起動させる」(Step2−2)、「サーバとコネクションを確立する」(Step2−3)、「サーバの復旧用領域にクライアントの復旧用データを作成」(Step2−4)のサブ工程からなる。
この工程では1台のクライアントのハードディスクに格納されているファイルを雛形として全てのクライアントに共通する復旧データがサーバのハードディスク上に作成される。
まず最初に、前記Step1−2で作成した復旧データ作成用FDを用いて雛形クライアントを立ち上げる。本発明においては雛形クライアントをはじめ全てのクライアントのBIOSはFDを優先起動するよう設定されているので、FDを挿入して電源を投入するだけでFDからMS−DOS(登録商標)がロードされ、続いてサーバとのコネクションを確立するための通信プロトコルであるNetBEUIが導入される。
MS−DOS(登録商標)のカーネルはオンメモリーで稼働し、サーバとのコネクションをNetBEUIで確立した後、このOS下で雛形クライアントのハードディスク上に記録されている日常稼働OSであるWindowsNT(登録商標)及びアプリケーションプログラムを含む全データのバックアップが行われ、サーバの復旧用領域にクライアントの復旧用データが作成される。サーバとのコネクション確立に際してはネットワークアドレスは不要である。また雛形クライアントのデータに基づいて作成された復旧用データ(バックアップファイル)は全てのクライアントの傷害発生後の復旧用データとして使用される。
ここでは1台の雛形クライアントのデータを全てのクライアントの復旧用データとして使用することにしているが、雛形クライアントは複数設けてもよい。即ち、クライアントに導入されている日常稼働環境が一種類ではなく複数種類ある場合に対応するケースであり、このような場合には、投入されている日常稼働環境が同じであるクライアントを同じグループに属するようにした複数種類のグループを編成し、これらそれぞれのグループに対して雛形クライアントを1台設定する。この場合、サーバのハードディスク上にはクライアントの日常稼働環境を復旧させるためのバックアップファイルは複数種、設けられることとなる。尚、ここではバックアップファイルはサーバのハードディスク上に記録することとしたが、バックアップファイルは障害発生時にのみ使用されるものであることからDATなどのバックアップに特化したメディアに記録することがより好ましい。
MS−DOS(登録商標)のカーネルはオンメモリーで稼働し、サーバとのコネクションをNetBEUIで確立した後、このOS下で雛形クライアントのハードディスク上に記録されている日常稼働OSであるWindowsNT(登録商標)及びアプリケーションプログラムを含む全データのバックアップが行われ、サーバの復旧用領域にクライアントの復旧用データが作成される。サーバとのコネクション確立に際してはネットワークアドレスは不要である。また雛形クライアントのデータに基づいて作成された復旧用データ(バックアップファイル)は全てのクライアントの傷害発生後の復旧用データとして使用される。
ここでは1台の雛形クライアントのデータを全てのクライアントの復旧用データとして使用することにしているが、雛形クライアントは複数設けてもよい。即ち、クライアントに導入されている日常稼働環境が一種類ではなく複数種類ある場合に対応するケースであり、このような場合には、投入されている日常稼働環境が同じであるクライアントを同じグループに属するようにした複数種類のグループを編成し、これらそれぞれのグループに対して雛形クライアントを1台設定する。この場合、サーバのハードディスク上にはクライアントの日常稼働環境を復旧させるためのバックアップファイルは複数種、設けられることとなる。尚、ここではバックアップファイルはサーバのハードディスク上に記録することとしたが、バックアップファイルは障害発生時にのみ使用されるものであることからDATなどのバックアップに特化したメディアに記録することがより好ましい。
(Step3)「データベース追加プログラムを実行」
ここでは、次のステップでネットワークアドレスの登録作業を行うためデータベースの追加プログラムを実行する。データベースの追加プログラムの実行は、クライアントが増設されるたびに行う。
ここでは、次のステップでネットワークアドレスの登録作業を行うためデータベースの追加プログラムを実行する。データベースの追加プログラムの実行は、クライアントが増設されるたびに行う。
(Step4)「サーバの復旧用領域にLANカードのMACアドレスとコンピューター名とTCP/IP設定を追加」
ここでは日常稼働環境下におけるクライアントのネットワーク設定値を保存したデータベースが作成される。この作業はクライアントが増設されると、その都度、当該クライアントを対象として行われ、データベースに対して増設されたクライアントのネットワーク設定値が追加される。
本実施形態では日常稼働環境での通信プロトコルとしてIP接続を用いることとしているから、ここで保存されるネットワーク設定はTCP/IP設定であり、その最も重要なものはIPアドレスの設定保存である。
本発明において最も特徴的なことは、このIPアドレスに代表されるネットワークアドレスを、コネクション確立によってほぼ自動的にクライアントから取得されるLANカードのMACアドレスと関連付けたデータベースを構築しておき、復旧作業時にはこのデータベースを参照してMACアドレスからネットワークアドレスを導き出す点である。MACアドレスはクライアントに搭載されたLANカードに焼き付けられた唯一無二の物理アドレスであるため、クライアントを確実にしかも簡単に識別することができる。
以上によって障害発生前に行う「事前作業」は終わる。次に障害が発生後に行う「復旧時作業」について説明する。「復旧時作業」の処理内容は図5のフローチャートで示される。
ここでは日常稼働環境下におけるクライアントのネットワーク設定値を保存したデータベースが作成される。この作業はクライアントが増設されると、その都度、当該クライアントを対象として行われ、データベースに対して増設されたクライアントのネットワーク設定値が追加される。
本実施形態では日常稼働環境での通信プロトコルとしてIP接続を用いることとしているから、ここで保存されるネットワーク設定はTCP/IP設定であり、その最も重要なものはIPアドレスの設定保存である。
本発明において最も特徴的なことは、このIPアドレスに代表されるネットワークアドレスを、コネクション確立によってほぼ自動的にクライアントから取得されるLANカードのMACアドレスと関連付けたデータベースを構築しておき、復旧作業時にはこのデータベースを参照してMACアドレスからネットワークアドレスを導き出す点である。MACアドレスはクライアントに搭載されたLANカードに焼き付けられた唯一無二の物理アドレスであるため、クライアントを確実にしかも簡単に識別することができる。
以上によって障害発生前に行う「事前作業」は終わる。次に障害が発生後に行う「復旧時作業」について説明する。「復旧時作業」の処理内容は図5のフローチャートで示される。
(Step11)「復旧用FDをクライアントに差し込み電源を入れる」
復旧時作業は「事前作業」で作っておいた起動用FDをクライアントのディスクドライブに挿入し、電源を投入することから始まる。人手を必要とする操作はこれだけで終わり、これ以降はコンピューターによって自動的に処理され、最終的にコンピューターの再起動を経てクライアントの日常稼働環境が復旧される。
復旧時作業は「事前作業」で作っておいた起動用FDをクライアントのディスクドライブに挿入し、電源を投入することから始まる。人手を必要とする操作はこれだけで終わり、これ以降はコンピューターによって自動的に処理され、最終的にコンピューターの再起動を経てクライアントの日常稼働環境が復旧される。
(Step12)「復旧用データの書き込み」
この工程は図6に示すように、「サーバに記録されている日常稼働OS及びアプリケーションプログラムを含む全データをロードコピーできるOSをフロッピーディスクから起動」(Step12−1)、「HDDを復旧用データに合わせて領域確保を行う」(Step12−2)、「確保した領域を復旧用データ作成時と同じファイルシステムでフォーマットする」(Step12−3)、「ネットワークアドレスの設定を必要としない通信プロトコルでサーバとコネクションを確立する」(Step12−4)、「サーバの復旧用領域から復旧用データをクライアントに書き込む」(Step12−5)からなる。
この工程は図6に示すように、「サーバに記録されている日常稼働OS及びアプリケーションプログラムを含む全データをロードコピーできるOSをフロッピーディスクから起動」(Step12−1)、「HDDを復旧用データに合わせて領域確保を行う」(Step12−2)、「確保した領域を復旧用データ作成時と同じファイルシステムでフォーマットする」(Step12−3)、「ネットワークアドレスの設定を必要としない通信プロトコルでサーバとコネクションを確立する」(Step12−4)、「サーバの復旧用領域から復旧用データをクライアントに書き込む」(Step12−5)からなる。
まず最初に起動用FDからMS−DOS(登録商標)が読み込まれる。MS−DOS(登録商標)はサーバに記録されている日常稼働OS及びアプリケーションプログラムを含む全データをロードコピーできるOSである。続いてMS−DOS(登録商標)のカーネルをオンメモリーで稼働させた状態下でクライアントのハードディスクに復旧用データに合わせて領域確保を行う。この領域確保は、サーバに記録した復旧用データが充分余裕を持って格納できる大きさで行われるが、より複雑な領域確保を行いたい場合は、この領域確保に関する情報を「事前作業」における起動用ディスク作成時に起動ディスクに書き込んでおけばよい。
領域確保が完了すると確保された領域に対してフォーマットが開始される。フォーマットは障害発生前にクライアントのハードディスクで採用されていたファイルシステムと同じファイルシステムでフォーマットする。ここではFATが用いられる。ファイルシステムに関する情報は、「事前処理」でクライアントのハードディスクの全データをサーバにバックアップをとる際に、同じファイルシステムでバックアップをとり、このバックアップファイルからクライアントに書き戻す際にも同じファイルシステムをそのまま踏襲することにより間接的に障害発生前のファイルシステムを踏襲するようにしてもよいし、起動用ディスクに障害発生前のファイルシステムに関する情報を記録するようにしてもよい。尚、ここではファイルシステムとしてMS−DOS(登録商標)およびWindowsNT(登録商標)の両OS下で読み書きできるFATを用いたが、例えばNTFSなどのWindowsNT(登録商標)固有のファイルシステムを用いる場合には、起動用FDにMS−DOS(登録商標)下でNTFSが読み書きができるようにする必要がある。MS−DOS(登録商標)自体にはNTFS形式のファイルシステムを読み書きする機能はないため、本実施例ではこれを可能にするプログラムを別途作成して起動用ディスクに搭載している。
ハードディスクの領域確保及びフォーマットが終了しバックアップファイルを書き戻すのための準備が完了すると、サーバとの間でコネクションが確立される。このコネクションはネットワークアドレスの設定を必要としないプロトコルであるNetBEUIを用いて行われる。
サーバとのコネクションが確立されると、サーバからバックアップファイルがクライアントに書き戻される。
サーバとのコネクションが確立されると、サーバからバックアップファイルがクライアントに書き戻される。
(Step13)「唯一情報の書き込み」
この工程は図7に示すように、「クライアントはLANカードのMACアドレスをサーバに通知する」(Step13−1)、「サーバは通知されたMACアドレスからデータベースを検索し、コンピューター名とTCP/IP設定を返す」(Step13−2)、「クライアントはサーバから返ってきたコンピューター名とTCP/IP設定をOSに書き込む」(Step13−3)のサブ工程からなる。ここではバックアップファイルが書き戻されたクライアントに、日常稼働環境の通信プロトコル下でクライアントを識別するための唯一情報であるネットワークアドレスをクライアントに設定する作業が行われる。
先ず最初に、NetBEUIでサーバとのコネクションを確立したクライアントからMACアドレスがサーバに通知される。MACアドレスはフロッピーディスクやハードディスクに記録されているのではなく、LANカードに焼き付けられた情報から直接取得する。
MACアドレスが取得されると、サーバはハードディスク上に構築されたデータベースを参照検索して取得したMACアドレスに対応するコンピューター名とTCP/IP設定をクライアントに返す。クライアントに返すTCP/IP設定にはIPアドレスに関する情報が含まれており、クライアントはこの取得したネットワーク設定情報に基づいて日常稼働OSであるWindowsNT(登録商標)のTCP/IP設定を行う。これによりクライアントは、日常稼働環境下で自らをサーバに認識させることができるようになる。
尚、ここではMACアドレスに基づいてサーバのデータベースを検索し、該当するTCP/IP設定を見つけだしクライアントに知らせる作業はサーバが行うことにしたが、この作業をクライアント主導の下で行うこともできる。
この工程は図7に示すように、「クライアントはLANカードのMACアドレスをサーバに通知する」(Step13−1)、「サーバは通知されたMACアドレスからデータベースを検索し、コンピューター名とTCP/IP設定を返す」(Step13−2)、「クライアントはサーバから返ってきたコンピューター名とTCP/IP設定をOSに書き込む」(Step13−3)のサブ工程からなる。ここではバックアップファイルが書き戻されたクライアントに、日常稼働環境の通信プロトコル下でクライアントを識別するための唯一情報であるネットワークアドレスをクライアントに設定する作業が行われる。
先ず最初に、NetBEUIでサーバとのコネクションを確立したクライアントからMACアドレスがサーバに通知される。MACアドレスはフロッピーディスクやハードディスクに記録されているのではなく、LANカードに焼き付けられた情報から直接取得する。
MACアドレスが取得されると、サーバはハードディスク上に構築されたデータベースを参照検索して取得したMACアドレスに対応するコンピューター名とTCP/IP設定をクライアントに返す。クライアントに返すTCP/IP設定にはIPアドレスに関する情報が含まれており、クライアントはこの取得したネットワーク設定情報に基づいて日常稼働OSであるWindowsNT(登録商標)のTCP/IP設定を行う。これによりクライアントは、日常稼働環境下で自らをサーバに認識させることができるようになる。
尚、ここではMACアドレスに基づいてサーバのデータベースを検索し、該当するTCP/IP設定を見つけだしクライアントに知らせる作業はサーバが行うことにしたが、この作業をクライアント主導の下で行うこともできる。
(Step14)「クライアントのシャットダウン」
以上のようにしてバックアップファイルの書き戻しとTCP/IP設定を終えた段階でクライアントの復旧作業は終了し、FDをフロッピーディスクドライブから取り出し、クライアントをシャットダウンする。この後、再起動したときには障害発生前の状態に完全に復旧している。
尚、本実施例ではネットワーク関連の設定をバックアップファイルを書き戻した後に行ったが、この順番は逆にしてもよい。また本実施例では、FDのフロッピーディスクドライブからの取り出しは、すべてのバックアップファイルの書き戻しとネットワーク関連の設定が終わった後に行ったが、OS部分とネットワーク関連の設定を他のファイルの書き戻しに先立って行うのであれば、これらが導入された段階でFDをフロッピーディスクドライブから取り出し、その後の作業を既にOSが復旧しているハードディスクから再起動させたうえ行うようにしてもよい。
このように本実施形態では、「事前作業」で作成しておいた起動用FDをディスクドライブに挿入してクライアントの電源を投入するだけで、ハードディスクの領域確保から確保された領域のフォーマット、バックアップファイルの書き戻し及びネットワーク環境の設定に至る一連の作業がすべて自動的に行われるので、コンピューターに不慣れな者でもクライアントの復旧を容易に行うことができる。
以上のようにしてバックアップファイルの書き戻しとTCP/IP設定を終えた段階でクライアントの復旧作業は終了し、FDをフロッピーディスクドライブから取り出し、クライアントをシャットダウンする。この後、再起動したときには障害発生前の状態に完全に復旧している。
尚、本実施例ではネットワーク関連の設定をバックアップファイルを書き戻した後に行ったが、この順番は逆にしてもよい。また本実施例では、FDのフロッピーディスクドライブからの取り出しは、すべてのバックアップファイルの書き戻しとネットワーク関連の設定が終わった後に行ったが、OS部分とネットワーク関連の設定を他のファイルの書き戻しに先立って行うのであれば、これらが導入された段階でFDをフロッピーディスクドライブから取り出し、その後の作業を既にOSが復旧しているハードディスクから再起動させたうえ行うようにしてもよい。
このように本実施形態では、「事前作業」で作成しておいた起動用FDをディスクドライブに挿入してクライアントの電源を投入するだけで、ハードディスクの領域確保から確保された領域のフォーマット、バックアップファイルの書き戻し及びネットワーク環境の設定に至る一連の作業がすべて自動的に行われるので、コンピューターに不慣れな者でもクライアントの復旧を容易に行うことができる。
(第2実施形態)
この実施形態は全てのクライアントの日常稼働環境が異なる場合を対象にしている。ここで「日常稼働環境が異なる」という意味は、ソフトウエア構成が異なるという場合を指す他、ハードウエア構成が異なる場合も含む。したがってこの実施形態では、各クライアント固有のバックアップファイルをそれぞれ別に設けておく必要があり、バックアップファイルの書き戻しの際には、障害を起こしたクライアントに対応するバックアップファイルを特定したうえ書き戻す必要がある。このため本実施形態ではTCP/IP設定をMACアドレスに関連付けて管理することに加えて、各クライアント別に作ったバックアップファイルもMACアドレスに関連付けて管理することにしている。以下、本第2実施形態における処理内容の概略を説明する。尚、説明にあたっては前記第1実施形態の処理内容と異なる点を中心に説明する。
この実施形態は全てのクライアントの日常稼働環境が異なる場合を対象にしている。ここで「日常稼働環境が異なる」という意味は、ソフトウエア構成が異なるという場合を指す他、ハードウエア構成が異なる場合も含む。したがってこの実施形態では、各クライアント固有のバックアップファイルをそれぞれ別に設けておく必要があり、バックアップファイルの書き戻しの際には、障害を起こしたクライアントに対応するバックアップファイルを特定したうえ書き戻す必要がある。このため本実施形態ではTCP/IP設定をMACアドレスに関連付けて管理することに加えて、各クライアント別に作ったバックアップファイルもMACアドレスに関連付けて管理することにしている。以下、本第2実施形態における処理内容の概略を説明する。尚、説明にあたっては前記第1実施形態の処理内容と異なる点を中心に説明する。
本第2実施形態の具体的態様は、各クライアントの日常稼働環境がどの程度相違しているかによって異なる。例えばファイルシステム自体が異なるのであれば起動用FDや復旧データ作成用FD自体も各クライアント別に作成する必要がある。しかしながらファイルシステムが同じで、またハードディスクに確保されている領域の大きさも同じであるような場合には、これらFDは各クライアントに対して共通に使用できる場合が多い。異なるのは各クライアントに対応しているバックアップファイルを作成し、且つ書き戻すという点である。
本第2実施形態では前記第1実施形態のように雛形となるクライアントは存在しないため、全てのクライアントに対してバックアップファイルが作成される。このときバックアップファイルをMACアドレスに関連付けてデータベース化しておく。このデータベースはネットワークアドレスをMACアドレスに関連付けて管理するデータベースと一体であってもよいし別であってもよい。そして「障害発生時作業」においてサーバからバックアップファイルを書き戻す際には、MACアドレスを用いて書き戻すべきバックアップファイルを探し出すように構成する点が前記第1実施形態とは異なる。
本第2実施形態では前記第1実施形態のように雛形となるクライアントは存在しないため、全てのクライアントに対してバックアップファイルが作成される。このときバックアップファイルをMACアドレスに関連付けてデータベース化しておく。このデータベースはネットワークアドレスをMACアドレスに関連付けて管理するデータベースと一体であってもよいし別であってもよい。そして「障害発生時作業」においてサーバからバックアップファイルを書き戻す際には、MACアドレスを用いて書き戻すべきバックアップファイルを探し出すように構成する点が前記第1実施形態とは異なる。
(第3実施形態)
この実施形態は、全てのクライアントに導入されている日常稼働環境に同じ部分とを異なる部分とが含まれている場合が対象となる。従ってこの実施形態では同じ部分については前記第1実施形態で示した共通バックアップファイルを用い、異なる部分は各クライアント固有のバックアップファイルを作成してMACアドレスに関連付けて管理する。この各クライアント固有のバックアップファイルはその容量をなるべく小さくするために共通バックアップファイルとの差分ファイルとすることが好ましい。このように共通バックアップファイルとMACアドレスに関係付けて管理された差分ファイルを設けることにより、日常稼働環境が異なるクライアントが存在するネットワークシステムに対してもサーバの記憶媒体をそれほど圧迫することなく本発明を適用することができる。
この実施形態は、全てのクライアントに導入されている日常稼働環境に同じ部分とを異なる部分とが含まれている場合が対象となる。従ってこの実施形態では同じ部分については前記第1実施形態で示した共通バックアップファイルを用い、異なる部分は各クライアント固有のバックアップファイルを作成してMACアドレスに関連付けて管理する。この各クライアント固有のバックアップファイルはその容量をなるべく小さくするために共通バックアップファイルとの差分ファイルとすることが好ましい。このように共通バックアップファイルとMACアドレスに関係付けて管理された差分ファイルを設けることにより、日常稼働環境が異なるクライアントが存在するネットワークシステムに対してもサーバの記憶媒体をそれほど圧迫することなく本発明を適用することができる。
以上述べたものでは、日常稼働OSとしてWindowsNT(登録商標)を、またフロッピーベースから立ち上げるOSとしてMS−DOS(登録商標)を例に挙げて説明したが本発明はこれらに限定されることはなく、例えばこれらに代えてLINUX(登録商標)、MacOS(登録商標)、OS/2(登録商標)等を用いてもよいことは言うまでもない。
また日常稼働環境で使用する通信プロトコルとしてIP接続を例に挙げて説明したが、他の通信プロトコルの使用を排除するものではなく、更にネットワークアドレスの設定不要の通信プロトコルとしてNetBEUI以外の通信プロトコルを用いることを排除するものでもない。
更に前記各実施形態では障害発生後の復旧時のクライアントの立ち上げをフロッピーディスクに格納されたOSを読み込むことによって行ったが、ブートドライブをCD−ROM等の他の記録媒体に設定しここから起動するようにしたり、更にネットワークから優先的に起動するようにBIOSの設定を変更し、ネットワーク経由でOSをロードするようにしてもよい。
また日常稼働環境で使用する通信プロトコルとしてIP接続を例に挙げて説明したが、他の通信プロトコルの使用を排除するものではなく、更にネットワークアドレスの設定不要の通信プロトコルとしてNetBEUI以外の通信プロトコルを用いることを排除するものでもない。
更に前記各実施形態では障害発生後の復旧時のクライアントの立ち上げをフロッピーディスクに格納されたOSを読み込むことによって行ったが、ブートドライブをCD−ROM等の他の記録媒体に設定しここから起動するようにしたり、更にネットワークから優先的に起動するようにBIOSの設定を変更し、ネットワーク経由でOSをロードするようにしてもよい。
(第4実施形態)
前記第1実施形態〜第3実施形態は、MACアドレスとネットワークアドレスを関係付けたデータベース並びバックアップファイルをサーバ側に格納した場合であったが、第4実施形態はこれらをクライアント側に格納する場合である。この場合、クライアント側におけるデータベースやバックアップファイルの格納場所は、当然のことながら復旧対象となるハードディスクとは別の記録媒体上となる。このような記録媒体としては例えばCD−R、MO、MD、DVD等のリムーバブルディスクが例示できる。
本第4実施形態は、第1実施形態と同様、学校内や企業内において、日常使用するアプリケーション類が共通している現場に想定した実施形態であり、リムーバブルディスクには各クライアントのMACアドレスとネットワークアドレスとの対応関係を規定したデータベースと一緒に全てのクライアントに共通使用できるバックアップファイルを格納しておく。そして障害発生後の復旧作業時には、フロッピーディスクをブートドライブとしてMS−DOS(登録商標)をクライアントに導入し、次いでこのOS下でクライアントは自己のMACアドレスを取得するとともに、リムーバブルディスクに格納されている全てのクライアントに共通のバックアップファイルを書き戻すという手順をとる。リムーバブルディスクからの情報の読み出しはクライアントにローカル接続されているディスクドライブによって行われる。このディスクドライブとしてはリムーバブルディスクの種類に対応したものが使用される。
このようなディスクドライブはクライアントに内部搭載されていても良いし、必要なときのみ外部接続するものであってもよい。要はフロッピーディスクからOSを立ち上げたときに、このOS下でリムーバブルディスクの内容を読むことができるものであればよい。
このような第4実施形態における、復旧作業時の動作は前記第1実施形態〜第3実施形態と一部異なる。第1実施形態〜第3実施形態では、フロッピーディスクから起動させたクライアントは次いでサーバとのコネクションを確立してデータベースにアクセスしたが、第4実施形態では、サーバとのコネクションを確立する代わりに、クライアントにローカル接続したディスクドライブを用いてリムーバブルディスクの内容を読み取りデータベースにアクセスする。そして、第1実施形態〜第3実施形態では、前記コネクション側からバックアップファイルを書き戻していたが、第4実施形態ではリムーバブルディスクから書き戻すようにしている。
前記第1実施形態〜第3実施形態は、MACアドレスとネットワークアドレスを関係付けたデータベース並びバックアップファイルをサーバ側に格納した場合であったが、第4実施形態はこれらをクライアント側に格納する場合である。この場合、クライアント側におけるデータベースやバックアップファイルの格納場所は、当然のことながら復旧対象となるハードディスクとは別の記録媒体上となる。このような記録媒体としては例えばCD−R、MO、MD、DVD等のリムーバブルディスクが例示できる。
本第4実施形態は、第1実施形態と同様、学校内や企業内において、日常使用するアプリケーション類が共通している現場に想定した実施形態であり、リムーバブルディスクには各クライアントのMACアドレスとネットワークアドレスとの対応関係を規定したデータベースと一緒に全てのクライアントに共通使用できるバックアップファイルを格納しておく。そして障害発生後の復旧作業時には、フロッピーディスクをブートドライブとしてMS−DOS(登録商標)をクライアントに導入し、次いでこのOS下でクライアントは自己のMACアドレスを取得するとともに、リムーバブルディスクに格納されている全てのクライアントに共通のバックアップファイルを書き戻すという手順をとる。リムーバブルディスクからの情報の読み出しはクライアントにローカル接続されているディスクドライブによって行われる。このディスクドライブとしてはリムーバブルディスクの種類に対応したものが使用される。
このようなディスクドライブはクライアントに内部搭載されていても良いし、必要なときのみ外部接続するものであってもよい。要はフロッピーディスクからOSを立ち上げたときに、このOS下でリムーバブルディスクの内容を読むことができるものであればよい。
このような第4実施形態における、復旧作業時の動作は前記第1実施形態〜第3実施形態と一部異なる。第1実施形態〜第3実施形態では、フロッピーディスクから起動させたクライアントは次いでサーバとのコネクションを確立してデータベースにアクセスしたが、第4実施形態では、サーバとのコネクションを確立する代わりに、クライアントにローカル接続したディスクドライブを用いてリムーバブルディスクの内容を読み取りデータベースにアクセスする。そして、第1実施形態〜第3実施形態では、前記コネクション側からバックアップファイルを書き戻していたが、第4実施形態ではリムーバブルディスクから書き戻すようにしている。
1 サーバ
2 データベース
20 クライアント
21 LANカード
22 ハードディスク
30 クライアント
31 LANカード
32 ハードディスク
2 データベース
20 クライアント
21 LANカード
22 ハードディスク
30 クライアント
31 LANカード
32 ハードディスク
Claims (9)
- サーバに複数のクライアントが接続されているネットワークシステムにおいて、障害発生前に日常稼働OS上で各クライアントを識別するためのネットワークアドレスを各クライアントのMACアドレスに一義的に対応させたデータベースをサーバの記録媒体上に構築しておき、
障害発生後の復旧作業時にはネットワークアドレス設定不要の通信プロトコルを用いてサーバとのコネクションを確立してサーバにクライアントのMACアドレスを取得させるとともに、サーバは取得したMACアドレスに対応するネットワークアドレスを前記データベースを参照して特定したうえこのネットワークアドレスをクライアントに通知し、クライアントはこの通知されたネットワークアドレスを用いて日常稼働OS上でのネットワーク設定を復元することを特徴とするネットワークシステムにおけるクライアントの稼働環境復旧方法。 - サーバに複数のクライアントが接続され各クライアントの稼働環境が同じであるネットワークシステムにおいて、
日常稼働OS上での各クライアントのネットワークアドレスを各クライアントのMACアドレスに一義的に対応させて管理するデータベースと、全てのクライアントに共通の日常稼働環境を構成しているOS及びアプリケーションプログラムのバックアップファイルとを前記バックアップファイルがとれるOSを用いて障害発生前にサーバの記録媒体上に記録しておき、
障害発生後の復旧作業時にはネットワークアドレス設定不要の通信プロトコルが使用でき且つサーバ上のバックアップファイルの読みだしができるOSでクライアントを起動し、サーバとのコネクションを確立してサーバ上のバックアップファイルをクライアントに書き戻し、且つサーバにクライアントのMACアドレスを取得させるとともに、サーバは取得したMACアドレスに対応するネットワークアドレスを前記データベースを参照して特定したうえこのネットワークアドレスをクライアントに通知し、クライアントはこの通知されたネットワークアドレスを用いて日常稼働OS上でのネットワーク設定を復元することを特徴とするネットワークシステムにおけるクライアントの稼働環境復旧方法。 - サーバに複数のクライアントが接続され各クライアントの稼働環境が異なるネットワークシステムにおいて、
日常稼働OS上での各クライアントのネットワークアドレス並びに各クライアント固有の日常稼働環境を構成しているOS及びアプリケーションプログラムのバックアップファイルを各クライアントのMACアドレスに一義的に対応させて管理するデータベースを前記バックアップファイルがとれるOSを用いて障害発生前にサーバの記録媒体上に記録しておき、
障害発生後の復旧作業時にはネットワークアドレス設定不要の通信プロトコルが使用でき且つサーバ上のバックアップファイルの読みだしができるOSでクライアントを起動し、サーバとのコネクションを確立してサーバにクライアントのMACアドレスを取得させるとともに、サーバは取得したMACアドレスに対応するバックアップファイルとネットワークアドレスを前記データベースを参照して特定したうえ、この特定されたバックアップファイルをクライアントに書き戻すとともに前記特定したネットワークアドレスをクライアントに通知し、クライアントはこの通知されたネットワークアドレスを用いて日常稼働OS上でのネットワーク設定を復元することを特徴とするネットワークシステムにおけるクライアントの稼働環境復旧方法。 - サーバに複数のクライアントが接続され各クライアントの稼働環境が共通部分と異なる部分とを有するネットワークシステムにおいて、
全てのクライアントに共通の日常稼働環境を構成しているOS及びアプリケーションプログラムの共通バックアップファイルと、この共通バックアップファイルに付加することで各クライアント固有の日常稼働環境が実現される差分ファイル及び日常稼働OS上での各クライアントのネットワークアドレスを各クライアントのMACアドレスに一義的に対応させて管理するデータベースとを前記バックアップファイルがとれるOSを用いて障害発生前にサーバの記録媒体上に記録しておき、
障害発生後の復旧作業時にはネットワークアドレス設定不要の通信プロトコルが使用でき且つサーバ上のバックアップファイルの読みだしができるOSでクライアントを起動し、サーバとのコネクションを確立してサーバ上の共通バックアップファイルをクライアントに書き戻し、且つサーバにクライアントのMACアドレスを取得させるとともに、サーバは取得したMACアドレスに対応する差分ファイルとネットワークアドレスを前記データベースを参照して特定したうえ、この特定された差分ファイルをクライアントに書き戻すとともに前記特定したネットワークアドレスをクライアントに通知し、クライアントはこの通知されたネットワークアドレスを用いて日常稼働OS上でのネットワーク設定を復元することを特徴とするネットワークシステムにおけるクライアントの稼働環境復旧方法。 - サーバ上のバックアップファイルまたは共通バックアップファイルの書き戻し操作を行う主体がサーバ側ではなくクライアント側である請求項2〜4のいずれか1項に記載のネットワークシステムにおけるクライアントの稼働環境復旧方法。
- サーバに複数のクライアントが接続されているネットワークシステムにおいて、障害発生前に日常稼働OS上で各クライアントを識別するためのネットワークアドレスを各クライアントのMACアドレスに一義的に対応させたデータベースをCD−R、MO、MD、DVD等の記録媒体上に構築しておき、
障害発生後の復旧作業時には起動後にクライアントに自己のMACアドレスを取得させた後、クライアントにローカル接続された前記記録媒体上のデータベースにアクセスして、前記MACアドレスに対応するネットワークアドレスをデータベースから読み取り、このネットワークアドレスを用いて日常稼働OS上でのネットワーク設定を復元することを特徴とするネットワークシステムにおけるクライアントの稼働環境復旧方法。 - 障害発生後の復旧作業時に行うクライアントの起動をフロッピーディスクドライブを起動ドライブとして行い、当該フロッピーディスクのディスクドライブへの挿入操作を起点としてクライアントの稼働環境復旧まで全工程が自動化されている請求項1〜6のいずれか1項に記載のネットワークシステムにおけるクライアントの稼働環境復旧方法。
- フロッピーディスクにはネットワークアドレス設定不要のOSと、クライアントのハードディスクの設定パラメーターが記録されており、前記OSのカーネルをメモリー上に展開した状態で前記設定パラメーターに従ってハードディスクの設定を行ったのちサーバとのコネクションを確立する請求項7記載のネットワークシステムにおけるクライアントの稼働環境復旧方法。
- 障害発生後の復旧作業時に行うクライアントの起動をネットワークから行い、サーバからOSのカーネルとクライアントのハードディスクの設定パラメーターを読み出してハードディスクの設定を行う請求項1〜5のいずれか1項に記載のネットワークシステムにおけるクライアントの稼働環境復旧方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004051401A JP2004227593A (ja) | 2004-02-26 | 2004-02-26 | ネットワークシステムにおけるクライアントの稼働環境復旧方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004051401A JP2004227593A (ja) | 2004-02-26 | 2004-02-26 | ネットワークシステムにおけるクライアントの稼働環境復旧方法 |
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2004
- 2004-02-26 JP JP2004051401A patent/JP2004227593A/ja not_active Withdrawn
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CN111865670A (zh) * | 2020-07-03 | 2020-10-30 | 宏图智能物流股份有限公司 | 一种仓库网络快速恢复方法以及仓库网络快速恢复服务器 |
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