JP2004227095A - テクスチャマップ作成方法、テクスチャマップ作成用プログラムおよびテクスチャマップ作成装置 - Google Patents
テクスチャマップ作成方法、テクスチャマップ作成用プログラムおよびテクスチャマップ作成装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】テクスチャマップのメモリ量の増加を抑えて、3DCG用ソフトウェアを用いて3Dオブジェクトを描画するためのテクスチャマップを作成し、画質の劣化を著しく低減して3Dオブジェクトを描画することを可能とする。
【解決手段】3Dオブジェクトを複数視点から撮像して複数の画像を取得する手段と、取得された複数の画像の中から3Dオブジェクト表面の三角形の面積が最大となる視点の画像を用いて、3Dオブジェクト表面の三角形データを2次元画像上の三角形データに変換し、その2次元三角形の頂点座標およびテクスチャデータから、テクスチャマップ上の直角2等辺三角形の座標値とテクスチャデータを計算によって求める手段(投影処理部2、オクルージョン処理部3、テクスチャデータマッピング処理部4)を備え、テクスチャ空間上の各三角形に2次元画像上の三角形の周辺領域のテクスチャデータを含めてマッピングする。
【選択図】 図1
【解決手段】3Dオブジェクトを複数視点から撮像して複数の画像を取得する手段と、取得された複数の画像の中から3Dオブジェクト表面の三角形の面積が最大となる視点の画像を用いて、3Dオブジェクト表面の三角形データを2次元画像上の三角形データに変換し、その2次元三角形の頂点座標およびテクスチャデータから、テクスチャマップ上の直角2等辺三角形の座標値とテクスチャデータを計算によって求める手段(投影処理部2、オクルージョン処理部3、テクスチャデータマッピング処理部4)を備え、テクスチャ空間上の各三角形に2次元画像上の三角形の周辺領域のテクスチャデータを含めてマッピングする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、3次元(3D)コンピュータグラフィックス(CG)用ソフトウェアを用いて3Dオブジェクトを描画するに当り、カメラの実写映像をテクスチャデータとして、これをオブジェクト表面にマッピングするためのテクスチャマップ作成方法、テクスチャマップ作成用プログラムおよびテクスチャマップ作成装置に関する。
【0002】
[発明の概要]
この発明は、3次元(3D)コンピュータグラフィックス(CG)用ソフトウェアを用いて3Dオブジェクトを描画するに当り、カメラの実写映像を3Dオブジェクト表面に貼付(マッピング)するためのテクスチャデータ、即ち、実写映像に基づくテクスチャマップ作成方法、テクスチャマップ作成用プログラムおよびテクスチャマップ作成装置に関するもので、
被写体を複数視点から撮像して取得した画像の中から、3Dオブジェクトの形状モデルとしての3Dポリゴンデータの構成要素である3D三角形パッチの最適視点画像を選択し、3D三角形パッチを最適視点画像上に投影した時の2次元(2D)画像上の三角形パッチの2D座標データとテクスチャデータを取得し、この2D画像上の三角形パッチを2等辺長が2のべき乗の長さを持つ直角2等辺三角形に変換し、この直角2等辺三角形上に、2D画像上の三角形パッチの周辺部分のテクスチャデータを含めてマッピングし、これらを碁盤目状に配置することにより、
テクスチャマップのメモリ量の増加を抑えて、3DCG用ソフトウェアを用いて3Dオブジェクトを描画するためのテクスチャマップを作成し、画質の劣化を著しく低減して3Dオブジェクトを描画することを可能としたものである。
【0003】
【従来の技術】
コンピュータグラフィックス(CG)分野においては、当初、フライトシミュレータや、ドライブシミュレータなどにおいて、合成された画像が仮想空間にマッピングされ、利用されてきた。しかしながら、バーチャルスタジオ、バーチャルミュージアム、電子カタログ、建築設計などにおいて、視覚的なリアリティの高さが強く要求されるようになり、実写映像と3次元(3D)オブジェクトのモデルとの統合が求められるようになった。
【0004】
CG分野においては、3Dオブジェクト表面上の模様(テクスチャ)を描画する方法、すなわち、テクスチャマッピングの方法としては、現在、3Dオブジェクト表面をポリゴンデータとしてモデル化し、その三角形パッチの位置を2変数のパラメータ(u,v)で表し、予め与えられたパターン配列f(u,v) すなわちテクスチャマップを参照して描画するのが通例となっている。
【0005】
上記テクスチャマップを作成するための方法としては、レンジファインダ(range−finder)で取得した3D画像(距離画像)やディジタル化した写真画像を用いて作成する方法が提案されている。下記の非特許文献1では、複数の距離画像とカラー画像からカラーの3D三角形を得る方法を提案し、また、下記の非特許文献2では、同様な手法でテクスチャマップの中に合成した三角形のテクスチャを置いて描画している。
【0006】
しかしながら、従来のテクスチャマップの作成方法においては、3Dオブジェクト上の隣接した三角形パッチはテクスチャマップ上では隣接して配置されることはなく、したがって、視点画像上の2次元三角形の領域をそのままテクスチャマップ上の三角形に変換した場合、これを用いて描画すると三角形のエッジに沿ってギザギザ(エリアシング:折り返し歪み)が生じ、画質が劣化する問題があった。この問題を避けるために、下記の非特許文献3では高画質のテクスチャと形状データを持った法線のマップを統合することにより、オブジェクトの正確なモデルを作る方法を提案した。この方法はオブジェクト表面の三角形の位置をパラメータで表すと言うよりは、ミップマップ手法で表示するための3Dオブジェクト表面の分割方法と言える。
【0007】
【非特許文献1】
M.Soucy, G.Godin,and M.Rioux, ”A texture−mapping approach for the compression of colored 3D triangulations”, The Visual Computer, Vol.12, pp.503−514,1996
【非特許文献2】
Y.Yu,A.Frencz,and J.Malik,”Compressing texture maps for large environments”, SIGGRAPH2000,New Orleans, LA,July 2000
【非特許文献3】
F.Bernardini, I.M.Martin, and H.Rushmeier,”High−quality texture reconstruction from multiple scans”, IEEE Trans. on Visualization and Computer Graphics,Vol.7, No.4, pp.318−332,2001
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように、従来法では3Dオブジェクトの表面にテクスチャをマッピングするに当って、オブジェクト表面の三角形の位置を2変数のパラメータ(u,v)で表し、予め与えられたパターン配列f(u,v) すなわちテクスチャマップを参照してマッピングするのが通例となっている。このテクスチャマップを実写映像に基づいて作成するに当っては、3Dオブジェクトの各三角形パッチを視点画像上の2次元三角形パッチに変換し、これらをさらに2等辺長が2のべき乗の長さを持つ直角2等辺三角形に拡張変換し、その大きさの順に碁盤目状に配置する方法を採るのが一般的となっている。
【0009】
この場合、3Dオブジェクト上の隣接した三角形パッチはテクスチャマップ上では隣接して配置されることはなく、したがって、テクスチャマップ上の三角形はそのエッジ境界におけるテクスチャデータの急激な変化が避けられない。このテクスチャマップを用いて3Dオブジェクトを描画すると、着目している三角形のエッジ近傍では、当該画素のデータを隣接する三角形のテクスチャデータを利用して復元することとなり、三角形のエッジに沿ってギザギザ(エリアシング:折り返し歪み)が生じ、描画した画像の画質が劣化する問題があった。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、その目的は、3Dオブジェクトを高精細でリアリティ高く描画するため、上記エリアシングによる画質劣化の問題を排除するとともに、そのテクスチャマップのデータ量を圧縮符号化し、これを復号して復元されたテクスチャマップを用いて描画しても、画質の劣化が少ないテクスチャマップを作成するテクスチャマップ作成方法、テクスチャマップ作成用プログラムおよびテクスチャマップ作成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、3Dオブジェクトを複数視点から撮像して複数の画像を取得し、この複数の画像の中から3Dオブジェクト表面の三角形の面積が最大となる視点の画像を用いて、3Dオブジェクト表面の三角形データを2次元画像上の三角形データに変換し、その2次元三角形の頂点座標およびテクスチャデータから、テクスチャマップ上の直角2等辺三角形の(u,v)座標値とテクスチャデータを計算によって求めることを特徴としている。
【0012】
かかるテクスチャマップの作成に当り、本発明においては、2次元画像上の三角形を直角2等辺三角形に変換するに当り、2次元画像上の三角形の内角が最大である頂点を直角2等辺三角形の内角が90度である頂点に対応させることを特徴としている。
【0013】
また、本発明においては、2次元画像上の三角形のテクスチャデータから直角2等辺三角形のテクスチャデータを取得するに当り、2次元画像上の三角形の周辺領域のテクスチャデータを含めて取得することと、その周辺領域の距離は直角2等辺三角形上の距離として1±0.5ピクセルの距離とすることを特徴としている。
【0014】
また、本発明においては、3Dオブジェクト上の三角形のデータから2次元画像上の三角形のデータに変換するに当り、予め、ベクトル演算を用いた簡易な手法により、複数の視点の中から3次元オブジェクト上の三角形パッチが見えるか否かをチェックし、見える視点の中から2次元画像上の三角形の面積が最大となる視点を選択し、その2次元画像上の三角形のデータに変換することを特徴としている。
【0015】
さらに、本発明においては、2次元画像上の三角形のテクスチャデータを、直角2等辺三角形上のテクスチャデータに変換するに当り、キュービック補間法を用いて変換することを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
<本発明の原理>
本発明によるテクスチャマップ作成方法の実施の形態の説明に先立ち、先ず、本発明によるテクスチャマップ作成方法の原理を図2から図10を用いて説明する。
【0017】
図2は複数の視点からの3Dオブジェクトの実写映像を用い、3Dオブジェクト表面上の3次元空間における三角形のデータから、CGソフトウェアでこの3Dオブジェクトを描画するためのテクスチャマップを作成する手順の概要を示した図である。
【0018】
ここでは3次元のオブジェクト空間11における三角形パッチが手前の2視点12,13の方向からは見え、後方の視点14からは見えないこと、手前2方向の内、右側視点12の画像上に投影された三角形パッチの方が左側視点13の三角形パッチよりも面積が大きく、右側視点12の三角形を直角2等辺三角形に変換し、これからテクスチャマップが作成されることが示されている。
【0019】
上記テクスチャマップは次の手順1〜5に従って作成される。
【0020】
手順1:各視点12,13,14から、着目している3次元空間(オブジェクト空間11)の三角形パッチが見える位置にあるか否かのチェックを行う(以後、ビジビリティテスト(visibility test)と称する)。
【0021】
手順2:見える位置にある場合には、予め取得してあるカメラのパラメータを用いて、この三角形を各視点12,13の2次元画像空間に投影し、この着目している三角形パッチが他の三角形パッチに覆われているか否かを2次元画像上でチェックする。 覆われている場合には各三角形パッチの奥行きをチェックし、最も視点に近い 距離にある三角形のみを選択する(以後、オクルージョン(occlusion)処理と称する)。
【0022】
手順3:各視点12,13の2次元画像上に投影された2次元三角形パッチの面積を計算し、面積が最大となる視点(図2では右側視点12)の2次元三角形パッチを選択して、その最長辺長を計算し、それを2のべき乗に拡張して、これを2等辺長とする直角2等辺三角形に対応付ける。
【0023】
手順4:上記直角2等辺三角形のデータに基づいて、2次元テクスチャ空間((u,v)座標系)を碁盤目状に分割、整理し、3次元空間の三角形パッチをこのテクスチャ空間のどこに確保するかを決定する(以後、テセレーション(tessellation)と称する)。このテクスチャ空間は複数のファイルで構成される場合もある。
【0024】
手順5:テクスチャ空間の各三角形パッチ上のテクスチャデータを、対応する2次元画像上の画素データから補間法を用いて求め、これをテクスチャ空間のテクスチャデータとして保管する。これがテクスチャマップである。
【0025】
次に、本発明による上記手順の処理内容を図3から図10を用いて説明する。
【0026】
図3は、上記手順1のビジビリティテスト(visibility test)を示す説明図である。3次元空間の三角形パッチP0P1P2と、その法線方向ベクトル、頂点から視点へのベクトルを、カメラの位置、光軸方向、画像平面の位置等と併せて示した図である。一般にカメラの視角は180度より小さく、ズームレンズを使用している場合には視角はズーム比によって異なる。したがってカメラの光軸方向から三角形パッチの前面が見えるか否かを判定するのは簡単ではない。
【0027】
本発明では図3に示すように、先ず、三角形パッチの法線方向ベクトルと三角形の頂点から視点位置への方向ベクトルを同一の座標系(例えばカメラ座標系)で計算する。三角形パッチP0P1P2の法線方向ベクトルNは、
【0028】
【数1】
であり、頂点P0から視点位置への方向ベクトルをAとすれば、この2つのベクトルの内積N・Aの符号によって頂点P0が視点位置から見えるか否かを判断する。すなわち図2の場合、2つのベクトルをカメラ座標系で計算しており、内積N・Aが正の場合に見えると判断する。
【0029】
図4は本発明による上記手順2のオクルージョン(occlusion)処理の手法を示す説明図である。オクルージョン(occlusion)処理は、先ず、3次元空間の三角形パッチを2次元画像空間に投影し(三角形Aとする)、この三角形Aが投影された他の三角形(Bとする)と交差するか否かを判定し(以後、オクルージョンテスト(occlusion test)と称する)、次に、交差する場合には交差する三角形パッチの3次元空間における視点からの奥行き距離を計算し、最も視点に近い三角形パッチを選択し、それ以外の三角形を排除する。
【0030】
本発明においては上記オクルージョンテスト(occlusion test)を2段階で行っている。
【0031】
すなわち、先ず、三角形Aに外接する四角形を決定し(四角形Sと記す)、三角形Bがこの四角形Sと交差するか否かを判定する(図4(a))。この判定は最悪12回の比較演算で実行でき、算術演算が不要で演算時間の短縮に効果的である。
【0032】
次に、三角形Bが四角形Sと交差する場合において、三角形Aと三角形Bが交差するか否かを判定する。三角形Bと四角形Sが交差する場合としては、図4(b)、図4(c)、図4(d)の3つのケースが考えられる。図4(b)と図4(c)は三角形の頂点の1つが相手の三角形の中に含まれる場合であって、同一のケースとみなして良い。図4(d)は三角形の辺が相手の三角形の辺と交差する場合である。
【0033】
図5は本発明による、ある点Pが三角形ABCの中にあるか否かの判定を説明するための図である。本発明ではベクトル演算を用いて計算量少なくその判定を実行可能としている。図5に示す通り、先ず、点Pから三角形の頂点を通るベクトル
【0034】
【数2】
を作り、これらと三角形の各辺(エッジと記す)のベクトル(エッジベクトル)との外積
【0035】
【数3】
を計算する。但し、この計算においてはz成分以外はゼロであるため、z成分のみを計算する。そしてこれらの外積が同符合であれば、点Pは三角形ABCの中にあると判断できる。なお、図5の場合の判定は、1頂点座標につき減算5回、乗算2回、比較演算3回で実行できるが、図4(b)および図4(c)のように、2つの三角形の相互について判定が必要であり、減算6×5=30回、乗算6×2=12回、比較演算6×3=18回の演算により実行できる。
【0036】
図6は本発明による、2つの三角形のエッジが交差するか否かの判定を説明するための図である。本発明では図5の場合と同様ベクトル演算を用いて計算量少なく判定している。図6に示す通り、線分P1P2と線分SEの端点座標を与えた場合、その交点は両線分上にあるから(1)式が成立する。
【0037】
【数4】
(1)式を展開し、x、y座標毎に書き改めると(2)式が成立する。
【0038】
【数5】
(2)式からパラメータuaとubを計算するため、次のΔを計算する。
【0039】
【数6】
上式のΔがゼロの場合、両線分は平行で交差しない。Δがゼロでない場合、パラメータuaとubを計算し、パラメータuaとubが両方とも[0,1]内であれば二つの線分は交差し、そうでなければ交差しない。なお、上記計算は1つの三角形エッジ当り、減算15回、乗算6回、比較演算4回を必要とし、三角形Aのエッジ全てに関しては、最悪でも、減算45回、乗算18回、比較演算12回で判定可能である。両線分が交差する場合には三角形Aと三角形Bのカメラ位置からの奥行きを判定し、カメラに近い方の三角形を選択する。この奥行き判定は、厳密には複雑な計算を必要とするが、2次元画像上の三角形と3次元空間の三角形の対応関係を利用して、簡易に決定することも可能である。
【0040】
図7は、上記手順4のテセレーション(tessellation)の概要を説明する図である。
【0041】
現在市販されているCG用ソフトウェアにおいては、殆どの場合、そのテクスチャマップの画像ファイルの大きさは2のべき乗の大きさであり、2つの直角2等辺三角形を1組として正方形を構成し、図7(a)に示すように碁盤目状に並べられている。したがってテクスチャマップ上の直角2等辺三角形のサイズは、図7(b)に示すように、一方の三角形の2等辺は2nで他方は2n−1の大きさとするのが一般的である。従って、本発明におけるテクスチャマップ上の三角形のサイズは2次元画像上に投影した三角形の最長辺の長さを2nあるいは2n−1に拡張して決定している。
【0042】
図8は、上記手順5に示した本発明における2次元画像空間上の三角形とテクスチャマップ上の三角形の、頂点の対応関係の最適化とテクスチャデータのマッピングを説明するための図である。
【0043】
本発明においては、先ず、3次元空間の三角形を2次元画像上に投影した時の三角形の最長辺が、テクスチャ空間の直角2等辺三角形の2等辺の一方に対応するよう、頂点関係を対応させる。このときの対応関係は、図8に示すように、(Ai,Bi,Ci)⇒(At,Bt,Ct)である。
【0044】
次に、最長辺の対角の頂点をテクスチャマップ上の直角の頂点に対応させ、その他の頂点は同一方向に回転させて対応付ける。この時頂点の対応関係は、(Ai,Bi,Ci)⇒(Bt,Ct,At)となる。この対応関係の最適化はエッジの長さの計算のみで実行可能である。
【0045】
上述した発明が解決しようとする課題の欄で記載したように、3Dオブジェクト上の隣接した三角形パッチはテクスチャマップ上では隣接して配置されることはなく、このテクスチャマップを用いて3Dオブジェクトを描画した場合、エリアシングにより三角形のエッジに沿ってギザギザ(折り返し歪み)が生じ、描画した画像の画質が劣化する問題がある。
【0046】
本発明では、上記問題を避けるため、テクスチャマップ上の三角形内にこれに対応する2次元画像上の三角形の周辺領域を取込んでテクスチャマップを作成することを特徴としている。これを実現するには、先ず、テクスチャマップ上の三角形を一定距離だけ収縮させ、その開いたスペース分だけ2次元画像上の三角形を拡張し、その中のテクスチャを取込むことが求められる。
【0047】
図9は、テクスチャマップ上の三角形を収縮する場合を示したもので、三角形ABCは三角形A’B’C’まで収縮される。収縮した三角形のエッジA’B’は以下により決定される。
【0048】
図9において、三角形ABCの頂点座標をA(xa,ya),B(xb,yb),C(xc,yc)とする。エッジABをベクトルで表すと、
【0049】
【数7】
また、エッジABをパラメータで記述すると、
【0050】
【数8】
さらに、頂点CからエッジABおよびエッジA’B’への垂線を下ろし、両エッジとの交点をDおよびD’とすれば、交点Dの座標(xd,yd)は(5)式で表現できる。したがって頂点CからエッジABまでの距離の自乗Eは、
【0051】
【数9】
であり、D点では
【0052】
【数10】
であるからtは次式から求まる。
【0053】
【数11】
(7)式を(5)式に代入することによって点Dの座標(xd,yd)が求まり、頂点Cから点Dまでの距離sは、
【0054】
【数12】
で、点Dを点D’まで圧縮すれば、点D’の座標を(xd’,yd’)、圧縮距離をSとして、
【0055】
【数13】
となる。(9)式を用いることにより、点D’の座標を(xd’,yd’)は、
【0056】
【数14】
となり、エッジA’B’の方程式は、
【0057】
【数15】
で表され、これらの式を用いて三角形A’B’C’の各頂点座標が計算できる。
【0058】
図10は、2次元画像上の三角形を拡張する場合を説明するための図であって、三角形AiBiCiは三角形Ai’Bi’Ci’まで拡張され、三角形AiBiCiの外側周辺領域がテクスチャマップ上にマッピングされる。拡張された三角形Ai’Bi’Ci’の各頂点座標は拡張距離が不明であり、簡単には求まらないが、本発明ではテクスチャ空間の三角形ABCおよび三角形A’B’C’の座標が既知であることを利用して、バリセントリック(Barycentric)座標を用いて三角形Ai’Bi’Ci’の各頂点座標を決定している。バリセントリック(Barycentric)座標は三角形の面積を利用して簡単に計算でき、これを用いると三角形A’B’C’の各頂点座標は(12)式で表現できる。
【0059】
【数16】
2次元画像上の三角形AiBiCi はテクスチャマップ上の三角形A’B’C’と対応し、同一のバリセントリック(Barycentric)座標を持つ。今三角形AiBiCiの各頂点を三角形Ai’Bi’Ci’の頂点で表すと、
【0060】
【数17】
となり、(13)式をx,y座標毎に展開すると、6個の方程式が成立し、三角形AiBiCiの座標とバリセントリック(Barycentric)座標は既知として、未知数である三角形Ai’Bi’Ci’のx,y座標、計6個の値が求まる。なお、この後の処理として、3次元空間の三角形の頂点に関連付けた(u,v)座標値を三角形ABCの(u,v)座標値から三角形A’B’C’の頂点の(u,v)座標値に変更することが必要になる。
【0061】
次に、2次元画像上のテクスチャデータをテクスチャマップにマッピングする方法を、再度、図8を用いて説明する。
【0062】
テクスチャマップ上でテクスチャ三角形をスキャンニングする場合、例えば、現在のピクセル位置をPtとすると、Ptのバリセントリック(Barycentric)座標(u,v,w)は(14)式のように、各三角形の面積で求められる。
【0063】
【数18】
ここで、点Ptは必ず三角形AtBtCtの中にあるから、
【0064】
【数19】
であり、点Ptを三角形AtBtCtの頂点とバリセントリック(Barycentric)座標で表現すれば、
【0065】
【数20】
となり、点Ptに対応する2次元画像上のピクセルPiの座標は、頂点の最適対応後、
【0066】
【数21】
となる。
【0067】
テクスチャマップへのテクスチャデータのマッピングや、テクスチャマップを用いてオブジェクトを描画する場合には、一般に座標値の変換は整数値の変換でなく、少数値への変換が必要で、ソース画像からターゲット画像への変換マトリックスをTとして、
【0068】
【数22】
の関係にある。そして、ターゲット画像上の座標(x’,y’)はソース画像上での座標(x,y)と対応しており、一般的に座標(x,y)は整数ではなく、補間法を用いてターゲット座標(x’,y’)の信号値を決定する。
【0069】
画像処理では一般的な補間法として、最近隣(nearest neighbor)補間、線形(bi−linear)補間、キュービック(bi−cubic)補間等が用いられている。最近隣(nearest neighbor)補間はアルゴリズムは簡単だが、位置誤差が最大0.5ピクセルとなり、画像上、エッジのところでギザギザが生じてしまう。線形(bi−linear)補間は近傍2×2の4ピクセルの信号値を用いて線形補間するもので、ギザギザは改良できるが解像度の劣化が生じてしまう。キュービック(bi−cubic)補間は近傍4×4ピクセルを用いて補間するもので、多少計算時間を要するが画像上のディテールが維持できる。キュービック(bi−cubic)補間の核(kernel)は1次元で記述すると、
【0070】
【数23】
となる。本発明においてはキュービック(bi−cubic)補間法を用いている。
【0071】
<実施の形態の説明>
次に、本発明が適用されたテクスチャマップ作成装置の実施形態を説明する。図1は、本発明が適用されたテクスチャマップ作成装置の実施形態の構成を示すブロック図である。
【0072】
同図に示すように、このテクスチャマップ作成装置1は、投影処理部2と、オクルージョン処理部3と、テクスチャデータマッピング処理部4とを備えている。各処理部2,3,4の機能は図11に示されている。
【0073】
図11は、本発明をソフトウェアにより実施する場合の処理フローの全体を示したものである。先ず初めに、複数の視点画像を取得した時の視点位置およびカメラの内部パラメータをデータファイルから読み込む(ステップS1)。次いで、3Dオブジェクトの形状モデルとしてのポリゴンデータ(三角形の頂点座標)を読み込み(ステップS2)、さらに、各視点画像のテクスチャデータを読み込む(ステップS3)。以上の各データを読み込んだ後、投影処理部2と、オクルージョン処理部3と、テクスチャデータマッピング処理部4を経てテクスチャマップが作成される。
【0074】
投影処理部2では、3Dオブジェクト表面の三角形を各視点画像に投影する計算処理が実行される(ステップS4)、オクルージョン処理部3では、投影処理部2で投影された視点画像上においてオクルージョン(occlusion)処理を行う計算処理が実行される(ステップS5)、そして、テクスチャデータマッピング処理部4では、テクスチャ空間上の各三角形に最適の視点画像からテクスチャデータをマッピングする計算処理が実行される(ステップS6)。
【0075】
図12は、投影処理部2における処理フローを示したものであって、オブジェクト表面の3D三角形を視点画像へ投影するための処理フローである。この処理では先ず、3Dオブジェクト表面の全ての三角形jに対し、それが各視点iのカメラで見える視角の中にあるか否かを判定する(ステップS41〜S43)。視点iから三角形jが見える場合にはその三角形jを各視点画像に投影する(ステップS44)。次に、視点画像上に投影された各三角形の面積を計算し(ステップS45)、その三角形の最長辺の長さを計算し、それを2のnべき乗の長さに拡張して保管する(ステップS46)。ここでnは2nを上記最長辺の長さ以上とする最小の整数値である。以上のステップS43〜S46の処理を全ての視点i及び各三角形jについて実行する(ステップS47〜S49)。
【0076】
図13は、オクルージョン処理部3における処理フローを示している。各視点画像上において、先ず、投影された三角形kが他の三角形と交差するか否かを判定する(ステップS51〜S53)、交差する場合には両三角形に対応する3D三角形の座標を参照して遠近関係を判断し(ステップS55)、遠い方の3D三角形は見えないと判断してフラグを立てる(ステップS56)。交差しない場合には、次の三角形kについて同様の処理を実行する(ステップS54)。以上のステップS53〜S56の処理を全ての視点i及び各三角形kについて実行する(ステップS57〜S58)。
【0077】
図14は、テクスチャデータマッピング処理部4における処理フローを示しており、テクスチャ空間の三角形上に最適の視点画像からテクスチャをマッピングする処理フローである。この処理では先ず、テクスチャ空間の各三角形をサイズの大きい順番に並べ替え(S61〜S64)、各三角形に対して頂点の最適対応化を行う(ステップS65,S66)。次に、その三角形を指定した収縮距離に従って収縮し(ステップS67)、その三角形に対応する各視点画像上の三角形をそれぞれ拡張する(ステップS68)。次いで、その三角形のテクスチャマップ上の位置を決定し(ステップS69)、テクスチャ空間の三角形上の各ピクセルに対してバリセントリック(barycentric)座標を計算して(ステップS70)、この三角形に対応する視点画像の三角形の中から面積最大の三角形を選択し、バリセントリック(barycentric)座標値を用いてテクスチャデータをマッピングする(ステップS71)。以上の処理を全ての三角形について実行した後、処理を終了する(ステップS72)。
【0078】
以上の各処理により、本発明によるテクスチャマップの作成は終了する。
【0079】
<本発明の実施形態の効果>
本発明の実施形態の効果を図15から図25および表1を用いて説明する。
【0080】
図15は、本発明によるテクスチャマップ作成法を評価するために用いた山水画のディジタル画像であり、これを円筒形(シリンダ)の3Dオブジェクトに貼付し、評価用の3Dオブジェクトとして用いた。
【0081】
図16は、上記図15の画像を貼付した3Dオブジェクトを6方向の視点画像に投影し、その画像から作成したテクスチャマップを用いて3Dオブジェクトを描画した画像であって、従来法による場合(図16(a))はエリアシングにより画質が劣化し、画像上縦縞として見える。これに対し、本発明により、2次元画像空間上の三角形の周辺部分を含めて作成したテクスチャマップを用いて描画した場合(図16(b))は、従来法に比べ画質が著しく改善されている。
【0082】
上記本発明の実施形態の効果をより客観的に評価するため、各種の画像を原画像としてテクスチャマップ作成し、それを用いて描画した画像と原画像との標準誤差を求めた。原視点の画像をg(x,y)、これと同一視点で描画した画像をf(x,y)、両者の差分画像をe(x,y)とすれば、
【0083】
【数24】
であり、標準誤差は次の(21)式で示される。
【0084】
【数25】
図17〜図20は、本発明の実施形態の効果を標準誤差により評価するために用いた各種の画像を示したものである。図17は128×32のチェックボード画像(1024×512ピクセル)であり、エッジの画質劣化の評価を目的としたものである。図18はスター画像(1024×512ピクセル)であり、解像度の劣化の評価を目的としている。さらに自然画像としては、図15に示した山水画(917×638ピクセル)と図19に示したHDTVの画質評価用標準画像(ヨットハーバー、1920×1080ピクセル、著作権:(社)電波産業会,監修:(社)映像情報メディア学会)を用いた。なお、図20は、熊の縫いぐるみをHDTVカメラで撮像した画像であって、その形状計測結果をマーチングトライアングルス法でポリゴンデータ化し、さらに、テクスチャマップを作成して描画した画像を評価するために用いた画像である。
【0085】
図21〜図25は、図17〜図20および図15に示した評価用画像を用いた時の標準誤差を、テクスチャ空間における収縮距離を変えて、頂点の最適対応を行った場合(実線で示す)と行わなかった場合(破線で示す)について計算した結果を示した図である。
【0086】
結果はいずれの評価用画像を用いた場合についてもテクスチャマップ上の収縮距離が1ピクセル前後の場合に標準誤差が最小となり、HDTVカメラの実写映像の場合を除き、頂点の最適対応の効果も顕著であることが明らかである。HDTVの実写映像の場合、マーチングトライアングルス法でポリゴンデータを作成しており、各三角形が正三角形に近いため、頂点の最適対応の効果が顕著でなかったものと考えられる。
【0087】
表1は、図18のスター画像の場合について、テクスチャマップ上の収縮距離を1ピクセルとし、テクスチャマップの作成時の補間法と描画時の補間法を各種の補間法とした時の標準誤差を計算した結果であって、キュービック(bi−cubic)補間法が最も優れていることを示している。
【0088】
【表1】
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、テクスチャマップのメモリ量の増加を抑えて、3DCG用ソフトウェアを用いて3Dオブジェクトを描画するためのテクスチャマップを作成でき、画質の劣化を著しく低減して3Dオブジェクトを高精細でリアリティ高く描画することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたテクスチャマップ作成装置の一例を示すブロック図である。
【図2】複数の視点からの3Dオブジェクトの実写映像を用い、3Dオブジェクト表面上の3次元空間における三角形のデータから、CGソフトウェアでこの3Dオブジェクトを描画するためのテクスチャマップを作成する手順の概要を示した図である。
【図3】ビジビリティテスト(visibility test)を説明するための図であって、3次元空間の三角形パッチP0P1P2と、その法線方向ベクトル、頂点から視点へのベクトルを、カメラの位置、光軸方向、画像平面の位置等と併せて示した図である。
【図4】オクルージョン(occlusion)処理の手法を説明する図であって、2つの三角形の交差するケースを示した図である。
【図5】オクルージョン(occlusion)処理の手法を説明する図であって、ある点Pが三角形ABCの中にあるか否かを説明するための図である。
【図6】オクルージョン(occlusion)処理の手法を説明する図であって、二つの三角形のエッジが交差するか否かの判定を説明するための図である。
【図7】テクスチャマップのテセレーション(tessellation)の概要を説明する図であり、(a)は2つの直角2等辺三角形を1組として正方形を構成し、テクスチャ三角形が碁盤目状に並べられている様子、(b)はテクスチャマップ上の直角2等辺三角形のサイズが、一方はdで、他方がd−1であることを示す。
【図8】2次元画像空間上の三角形とテクスチャマップ上の三角形の、頂点の対応関係の最適化とテクスチャデータのマッピングを説明するための図である。
【図9】テクスチャマップ上の三角形を収縮する場合を示したもので、三角形ABCは三角形A’B’C’まで収縮される様子を示した図である。
【図10】2次元画像上の三角形を拡張する場合を説明するための図であって、三角形AiBiCiは三角形Ai’Bi’Ci’まで拡張され、三角形AiBiCiの外側周辺領域がテクスチャマップ上にマッピングされることを示す。
【図11】本発明をソフトウェアにより実施する場合の処理フローの全体を示した図である。
【図12】図1に示す投影処理部の処理フローであって、オブジェクト表面の3D三角形を視点画像へ投影するための処理フローを示した図である。
【図13】図1に示すオクルージョン処理部の処理フローを示した図である。
【図14】図1に示すテクスチャデータマッピング処理部の処理フローであって、テクスチャ空間の三角形上に最適の視点画像からテクスチャをマッピングする処理フローを示す図である。
【図15】テクスチャマップ作成法を評価するために用いた山水画のディジタル画像であり、これを円筒形(シリンダ)の3Dオブジェクトに貼付し、評価用の3Dオブジェクトとして用いたことを示している。
【図16】図15の画像を貼付した3Dオブジェクトを6方向の視点画像に投影し、その画像から作成したテクスチャマップを用いて3Dオブジェクトを描画した結果を示し、(a)は従来法によるテクスチャマップを用いた場合の結果、(b)は本発明によるテクスチャマップを用いた場合の結果を示す。
【図17】本発明の効果を評価するために用いたチェックボード画像(1024×512ピクセル)である。
【図18】本発明の効果を評価するために用いたスター画像(1024×512ピクセル)である。
【図19】本発明の効果を評価するために用いたHDTVの画質評価用標準画像(ヨットハーバー、1920×1080ピクセル)である。
【図20】本発明の効果を評価するために用いた熊の縫いぐるみをHDTVカメラで撮像した画像(1920×1080ピクセル)である。
【図21】図17に示した評価用画像(チェックボード画像)を用いた時の標準誤差を、頂点の最適対応を行った場合と行わなかった場合について計測した結果を示した説明図である。
【図22】図18に示した評価用画像(スター画像)を用いた時の標準誤差を、頂点の最適対応を行った場合と行わなかった場合について計測した結果を示した説明図である。
【図23】図15に示した評価用画像(山水画)を用いた時の標準誤差を、頂点の最適対応を行った場合と行わなかった場合について計測した結果を示した説明図である。
【図24】図19に示した評価用画像(HDTV標準画像)を用いた時の標準誤差を、頂点の最適対応を行った場合と行わなかった場合について計測した結果を示した説明図である。
【図25】図20に示した評価用画像(HDTV実写映像(熊の縫いぐるみ))を用いた時の標準誤差を、頂点の最適対応を行った場合と行わなかった場合について計測した結果を示した説明図である。
【符号の説明】
1 テクスチャマップ作成装置
2 投影処理部
3 オクルージョン処理部
4 テクスチャデータマッピング処理部
【発明の属する技術分野】
本発明は、3次元(3D)コンピュータグラフィックス(CG)用ソフトウェアを用いて3Dオブジェクトを描画するに当り、カメラの実写映像をテクスチャデータとして、これをオブジェクト表面にマッピングするためのテクスチャマップ作成方法、テクスチャマップ作成用プログラムおよびテクスチャマップ作成装置に関する。
【0002】
[発明の概要]
この発明は、3次元(3D)コンピュータグラフィックス(CG)用ソフトウェアを用いて3Dオブジェクトを描画するに当り、カメラの実写映像を3Dオブジェクト表面に貼付(マッピング)するためのテクスチャデータ、即ち、実写映像に基づくテクスチャマップ作成方法、テクスチャマップ作成用プログラムおよびテクスチャマップ作成装置に関するもので、
被写体を複数視点から撮像して取得した画像の中から、3Dオブジェクトの形状モデルとしての3Dポリゴンデータの構成要素である3D三角形パッチの最適視点画像を選択し、3D三角形パッチを最適視点画像上に投影した時の2次元(2D)画像上の三角形パッチの2D座標データとテクスチャデータを取得し、この2D画像上の三角形パッチを2等辺長が2のべき乗の長さを持つ直角2等辺三角形に変換し、この直角2等辺三角形上に、2D画像上の三角形パッチの周辺部分のテクスチャデータを含めてマッピングし、これらを碁盤目状に配置することにより、
テクスチャマップのメモリ量の増加を抑えて、3DCG用ソフトウェアを用いて3Dオブジェクトを描画するためのテクスチャマップを作成し、画質の劣化を著しく低減して3Dオブジェクトを描画することを可能としたものである。
【0003】
【従来の技術】
コンピュータグラフィックス(CG)分野においては、当初、フライトシミュレータや、ドライブシミュレータなどにおいて、合成された画像が仮想空間にマッピングされ、利用されてきた。しかしながら、バーチャルスタジオ、バーチャルミュージアム、電子カタログ、建築設計などにおいて、視覚的なリアリティの高さが強く要求されるようになり、実写映像と3次元(3D)オブジェクトのモデルとの統合が求められるようになった。
【0004】
CG分野においては、3Dオブジェクト表面上の模様(テクスチャ)を描画する方法、すなわち、テクスチャマッピングの方法としては、現在、3Dオブジェクト表面をポリゴンデータとしてモデル化し、その三角形パッチの位置を2変数のパラメータ(u,v)で表し、予め与えられたパターン配列f(u,v) すなわちテクスチャマップを参照して描画するのが通例となっている。
【0005】
上記テクスチャマップを作成するための方法としては、レンジファインダ(range−finder)で取得した3D画像(距離画像)やディジタル化した写真画像を用いて作成する方法が提案されている。下記の非特許文献1では、複数の距離画像とカラー画像からカラーの3D三角形を得る方法を提案し、また、下記の非特許文献2では、同様な手法でテクスチャマップの中に合成した三角形のテクスチャを置いて描画している。
【0006】
しかしながら、従来のテクスチャマップの作成方法においては、3Dオブジェクト上の隣接した三角形パッチはテクスチャマップ上では隣接して配置されることはなく、したがって、視点画像上の2次元三角形の領域をそのままテクスチャマップ上の三角形に変換した場合、これを用いて描画すると三角形のエッジに沿ってギザギザ(エリアシング:折り返し歪み)が生じ、画質が劣化する問題があった。この問題を避けるために、下記の非特許文献3では高画質のテクスチャと形状データを持った法線のマップを統合することにより、オブジェクトの正確なモデルを作る方法を提案した。この方法はオブジェクト表面の三角形の位置をパラメータで表すと言うよりは、ミップマップ手法で表示するための3Dオブジェクト表面の分割方法と言える。
【0007】
【非特許文献1】
M.Soucy, G.Godin,and M.Rioux, ”A texture−mapping approach for the compression of colored 3D triangulations”, The Visual Computer, Vol.12, pp.503−514,1996
【非特許文献2】
Y.Yu,A.Frencz,and J.Malik,”Compressing texture maps for large environments”, SIGGRAPH2000,New Orleans, LA,July 2000
【非特許文献3】
F.Bernardini, I.M.Martin, and H.Rushmeier,”High−quality texture reconstruction from multiple scans”, IEEE Trans. on Visualization and Computer Graphics,Vol.7, No.4, pp.318−332,2001
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように、従来法では3Dオブジェクトの表面にテクスチャをマッピングするに当って、オブジェクト表面の三角形の位置を2変数のパラメータ(u,v)で表し、予め与えられたパターン配列f(u,v) すなわちテクスチャマップを参照してマッピングするのが通例となっている。このテクスチャマップを実写映像に基づいて作成するに当っては、3Dオブジェクトの各三角形パッチを視点画像上の2次元三角形パッチに変換し、これらをさらに2等辺長が2のべき乗の長さを持つ直角2等辺三角形に拡張変換し、その大きさの順に碁盤目状に配置する方法を採るのが一般的となっている。
【0009】
この場合、3Dオブジェクト上の隣接した三角形パッチはテクスチャマップ上では隣接して配置されることはなく、したがって、テクスチャマップ上の三角形はそのエッジ境界におけるテクスチャデータの急激な変化が避けられない。このテクスチャマップを用いて3Dオブジェクトを描画すると、着目している三角形のエッジ近傍では、当該画素のデータを隣接する三角形のテクスチャデータを利用して復元することとなり、三角形のエッジに沿ってギザギザ(エリアシング:折り返し歪み)が生じ、描画した画像の画質が劣化する問題があった。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、その目的は、3Dオブジェクトを高精細でリアリティ高く描画するため、上記エリアシングによる画質劣化の問題を排除するとともに、そのテクスチャマップのデータ量を圧縮符号化し、これを復号して復元されたテクスチャマップを用いて描画しても、画質の劣化が少ないテクスチャマップを作成するテクスチャマップ作成方法、テクスチャマップ作成用プログラムおよびテクスチャマップ作成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、3Dオブジェクトを複数視点から撮像して複数の画像を取得し、この複数の画像の中から3Dオブジェクト表面の三角形の面積が最大となる視点の画像を用いて、3Dオブジェクト表面の三角形データを2次元画像上の三角形データに変換し、その2次元三角形の頂点座標およびテクスチャデータから、テクスチャマップ上の直角2等辺三角形の(u,v)座標値とテクスチャデータを計算によって求めることを特徴としている。
【0012】
かかるテクスチャマップの作成に当り、本発明においては、2次元画像上の三角形を直角2等辺三角形に変換するに当り、2次元画像上の三角形の内角が最大である頂点を直角2等辺三角形の内角が90度である頂点に対応させることを特徴としている。
【0013】
また、本発明においては、2次元画像上の三角形のテクスチャデータから直角2等辺三角形のテクスチャデータを取得するに当り、2次元画像上の三角形の周辺領域のテクスチャデータを含めて取得することと、その周辺領域の距離は直角2等辺三角形上の距離として1±0.5ピクセルの距離とすることを特徴としている。
【0014】
また、本発明においては、3Dオブジェクト上の三角形のデータから2次元画像上の三角形のデータに変換するに当り、予め、ベクトル演算を用いた簡易な手法により、複数の視点の中から3次元オブジェクト上の三角形パッチが見えるか否かをチェックし、見える視点の中から2次元画像上の三角形の面積が最大となる視点を選択し、その2次元画像上の三角形のデータに変換することを特徴としている。
【0015】
さらに、本発明においては、2次元画像上の三角形のテクスチャデータを、直角2等辺三角形上のテクスチャデータに変換するに当り、キュービック補間法を用いて変換することを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
<本発明の原理>
本発明によるテクスチャマップ作成方法の実施の形態の説明に先立ち、先ず、本発明によるテクスチャマップ作成方法の原理を図2から図10を用いて説明する。
【0017】
図2は複数の視点からの3Dオブジェクトの実写映像を用い、3Dオブジェクト表面上の3次元空間における三角形のデータから、CGソフトウェアでこの3Dオブジェクトを描画するためのテクスチャマップを作成する手順の概要を示した図である。
【0018】
ここでは3次元のオブジェクト空間11における三角形パッチが手前の2視点12,13の方向からは見え、後方の視点14からは見えないこと、手前2方向の内、右側視点12の画像上に投影された三角形パッチの方が左側視点13の三角形パッチよりも面積が大きく、右側視点12の三角形を直角2等辺三角形に変換し、これからテクスチャマップが作成されることが示されている。
【0019】
上記テクスチャマップは次の手順1〜5に従って作成される。
【0020】
手順1:各視点12,13,14から、着目している3次元空間(オブジェクト空間11)の三角形パッチが見える位置にあるか否かのチェックを行う(以後、ビジビリティテスト(visibility test)と称する)。
【0021】
手順2:見える位置にある場合には、予め取得してあるカメラのパラメータを用いて、この三角形を各視点12,13の2次元画像空間に投影し、この着目している三角形パッチが他の三角形パッチに覆われているか否かを2次元画像上でチェックする。 覆われている場合には各三角形パッチの奥行きをチェックし、最も視点に近い 距離にある三角形のみを選択する(以後、オクルージョン(occlusion)処理と称する)。
【0022】
手順3:各視点12,13の2次元画像上に投影された2次元三角形パッチの面積を計算し、面積が最大となる視点(図2では右側視点12)の2次元三角形パッチを選択して、その最長辺長を計算し、それを2のべき乗に拡張して、これを2等辺長とする直角2等辺三角形に対応付ける。
【0023】
手順4:上記直角2等辺三角形のデータに基づいて、2次元テクスチャ空間((u,v)座標系)を碁盤目状に分割、整理し、3次元空間の三角形パッチをこのテクスチャ空間のどこに確保するかを決定する(以後、テセレーション(tessellation)と称する)。このテクスチャ空間は複数のファイルで構成される場合もある。
【0024】
手順5:テクスチャ空間の各三角形パッチ上のテクスチャデータを、対応する2次元画像上の画素データから補間法を用いて求め、これをテクスチャ空間のテクスチャデータとして保管する。これがテクスチャマップである。
【0025】
次に、本発明による上記手順の処理内容を図3から図10を用いて説明する。
【0026】
図3は、上記手順1のビジビリティテスト(visibility test)を示す説明図である。3次元空間の三角形パッチP0P1P2と、その法線方向ベクトル、頂点から視点へのベクトルを、カメラの位置、光軸方向、画像平面の位置等と併せて示した図である。一般にカメラの視角は180度より小さく、ズームレンズを使用している場合には視角はズーム比によって異なる。したがってカメラの光軸方向から三角形パッチの前面が見えるか否かを判定するのは簡単ではない。
【0027】
本発明では図3に示すように、先ず、三角形パッチの法線方向ベクトルと三角形の頂点から視点位置への方向ベクトルを同一の座標系(例えばカメラ座標系)で計算する。三角形パッチP0P1P2の法線方向ベクトルNは、
【0028】
【数1】
であり、頂点P0から視点位置への方向ベクトルをAとすれば、この2つのベクトルの内積N・Aの符号によって頂点P0が視点位置から見えるか否かを判断する。すなわち図2の場合、2つのベクトルをカメラ座標系で計算しており、内積N・Aが正の場合に見えると判断する。
【0029】
図4は本発明による上記手順2のオクルージョン(occlusion)処理の手法を示す説明図である。オクルージョン(occlusion)処理は、先ず、3次元空間の三角形パッチを2次元画像空間に投影し(三角形Aとする)、この三角形Aが投影された他の三角形(Bとする)と交差するか否かを判定し(以後、オクルージョンテスト(occlusion test)と称する)、次に、交差する場合には交差する三角形パッチの3次元空間における視点からの奥行き距離を計算し、最も視点に近い三角形パッチを選択し、それ以外の三角形を排除する。
【0030】
本発明においては上記オクルージョンテスト(occlusion test)を2段階で行っている。
【0031】
すなわち、先ず、三角形Aに外接する四角形を決定し(四角形Sと記す)、三角形Bがこの四角形Sと交差するか否かを判定する(図4(a))。この判定は最悪12回の比較演算で実行でき、算術演算が不要で演算時間の短縮に効果的である。
【0032】
次に、三角形Bが四角形Sと交差する場合において、三角形Aと三角形Bが交差するか否かを判定する。三角形Bと四角形Sが交差する場合としては、図4(b)、図4(c)、図4(d)の3つのケースが考えられる。図4(b)と図4(c)は三角形の頂点の1つが相手の三角形の中に含まれる場合であって、同一のケースとみなして良い。図4(d)は三角形の辺が相手の三角形の辺と交差する場合である。
【0033】
図5は本発明による、ある点Pが三角形ABCの中にあるか否かの判定を説明するための図である。本発明ではベクトル演算を用いて計算量少なくその判定を実行可能としている。図5に示す通り、先ず、点Pから三角形の頂点を通るベクトル
【0034】
【数2】
を作り、これらと三角形の各辺(エッジと記す)のベクトル(エッジベクトル)との外積
【0035】
【数3】
を計算する。但し、この計算においてはz成分以外はゼロであるため、z成分のみを計算する。そしてこれらの外積が同符合であれば、点Pは三角形ABCの中にあると判断できる。なお、図5の場合の判定は、1頂点座標につき減算5回、乗算2回、比較演算3回で実行できるが、図4(b)および図4(c)のように、2つの三角形の相互について判定が必要であり、減算6×5=30回、乗算6×2=12回、比較演算6×3=18回の演算により実行できる。
【0036】
図6は本発明による、2つの三角形のエッジが交差するか否かの判定を説明するための図である。本発明では図5の場合と同様ベクトル演算を用いて計算量少なく判定している。図6に示す通り、線分P1P2と線分SEの端点座標を与えた場合、その交点は両線分上にあるから(1)式が成立する。
【0037】
【数4】
(1)式を展開し、x、y座標毎に書き改めると(2)式が成立する。
【0038】
【数5】
(2)式からパラメータuaとubを計算するため、次のΔを計算する。
【0039】
【数6】
上式のΔがゼロの場合、両線分は平行で交差しない。Δがゼロでない場合、パラメータuaとubを計算し、パラメータuaとubが両方とも[0,1]内であれば二つの線分は交差し、そうでなければ交差しない。なお、上記計算は1つの三角形エッジ当り、減算15回、乗算6回、比較演算4回を必要とし、三角形Aのエッジ全てに関しては、最悪でも、減算45回、乗算18回、比較演算12回で判定可能である。両線分が交差する場合には三角形Aと三角形Bのカメラ位置からの奥行きを判定し、カメラに近い方の三角形を選択する。この奥行き判定は、厳密には複雑な計算を必要とするが、2次元画像上の三角形と3次元空間の三角形の対応関係を利用して、簡易に決定することも可能である。
【0040】
図7は、上記手順4のテセレーション(tessellation)の概要を説明する図である。
【0041】
現在市販されているCG用ソフトウェアにおいては、殆どの場合、そのテクスチャマップの画像ファイルの大きさは2のべき乗の大きさであり、2つの直角2等辺三角形を1組として正方形を構成し、図7(a)に示すように碁盤目状に並べられている。したがってテクスチャマップ上の直角2等辺三角形のサイズは、図7(b)に示すように、一方の三角形の2等辺は2nで他方は2n−1の大きさとするのが一般的である。従って、本発明におけるテクスチャマップ上の三角形のサイズは2次元画像上に投影した三角形の最長辺の長さを2nあるいは2n−1に拡張して決定している。
【0042】
図8は、上記手順5に示した本発明における2次元画像空間上の三角形とテクスチャマップ上の三角形の、頂点の対応関係の最適化とテクスチャデータのマッピングを説明するための図である。
【0043】
本発明においては、先ず、3次元空間の三角形を2次元画像上に投影した時の三角形の最長辺が、テクスチャ空間の直角2等辺三角形の2等辺の一方に対応するよう、頂点関係を対応させる。このときの対応関係は、図8に示すように、(Ai,Bi,Ci)⇒(At,Bt,Ct)である。
【0044】
次に、最長辺の対角の頂点をテクスチャマップ上の直角の頂点に対応させ、その他の頂点は同一方向に回転させて対応付ける。この時頂点の対応関係は、(Ai,Bi,Ci)⇒(Bt,Ct,At)となる。この対応関係の最適化はエッジの長さの計算のみで実行可能である。
【0045】
上述した発明が解決しようとする課題の欄で記載したように、3Dオブジェクト上の隣接した三角形パッチはテクスチャマップ上では隣接して配置されることはなく、このテクスチャマップを用いて3Dオブジェクトを描画した場合、エリアシングにより三角形のエッジに沿ってギザギザ(折り返し歪み)が生じ、描画した画像の画質が劣化する問題がある。
【0046】
本発明では、上記問題を避けるため、テクスチャマップ上の三角形内にこれに対応する2次元画像上の三角形の周辺領域を取込んでテクスチャマップを作成することを特徴としている。これを実現するには、先ず、テクスチャマップ上の三角形を一定距離だけ収縮させ、その開いたスペース分だけ2次元画像上の三角形を拡張し、その中のテクスチャを取込むことが求められる。
【0047】
図9は、テクスチャマップ上の三角形を収縮する場合を示したもので、三角形ABCは三角形A’B’C’まで収縮される。収縮した三角形のエッジA’B’は以下により決定される。
【0048】
図9において、三角形ABCの頂点座標をA(xa,ya),B(xb,yb),C(xc,yc)とする。エッジABをベクトルで表すと、
【0049】
【数7】
また、エッジABをパラメータで記述すると、
【0050】
【数8】
さらに、頂点CからエッジABおよびエッジA’B’への垂線を下ろし、両エッジとの交点をDおよびD’とすれば、交点Dの座標(xd,yd)は(5)式で表現できる。したがって頂点CからエッジABまでの距離の自乗Eは、
【0051】
【数9】
であり、D点では
【0052】
【数10】
であるからtは次式から求まる。
【0053】
【数11】
(7)式を(5)式に代入することによって点Dの座標(xd,yd)が求まり、頂点Cから点Dまでの距離sは、
【0054】
【数12】
で、点Dを点D’まで圧縮すれば、点D’の座標を(xd’,yd’)、圧縮距離をSとして、
【0055】
【数13】
となる。(9)式を用いることにより、点D’の座標を(xd’,yd’)は、
【0056】
【数14】
となり、エッジA’B’の方程式は、
【0057】
【数15】
で表され、これらの式を用いて三角形A’B’C’の各頂点座標が計算できる。
【0058】
図10は、2次元画像上の三角形を拡張する場合を説明するための図であって、三角形AiBiCiは三角形Ai’Bi’Ci’まで拡張され、三角形AiBiCiの外側周辺領域がテクスチャマップ上にマッピングされる。拡張された三角形Ai’Bi’Ci’の各頂点座標は拡張距離が不明であり、簡単には求まらないが、本発明ではテクスチャ空間の三角形ABCおよび三角形A’B’C’の座標が既知であることを利用して、バリセントリック(Barycentric)座標を用いて三角形Ai’Bi’Ci’の各頂点座標を決定している。バリセントリック(Barycentric)座標は三角形の面積を利用して簡単に計算でき、これを用いると三角形A’B’C’の各頂点座標は(12)式で表現できる。
【0059】
【数16】
2次元画像上の三角形AiBiCi はテクスチャマップ上の三角形A’B’C’と対応し、同一のバリセントリック(Barycentric)座標を持つ。今三角形AiBiCiの各頂点を三角形Ai’Bi’Ci’の頂点で表すと、
【0060】
【数17】
となり、(13)式をx,y座標毎に展開すると、6個の方程式が成立し、三角形AiBiCiの座標とバリセントリック(Barycentric)座標は既知として、未知数である三角形Ai’Bi’Ci’のx,y座標、計6個の値が求まる。なお、この後の処理として、3次元空間の三角形の頂点に関連付けた(u,v)座標値を三角形ABCの(u,v)座標値から三角形A’B’C’の頂点の(u,v)座標値に変更することが必要になる。
【0061】
次に、2次元画像上のテクスチャデータをテクスチャマップにマッピングする方法を、再度、図8を用いて説明する。
【0062】
テクスチャマップ上でテクスチャ三角形をスキャンニングする場合、例えば、現在のピクセル位置をPtとすると、Ptのバリセントリック(Barycentric)座標(u,v,w)は(14)式のように、各三角形の面積で求められる。
【0063】
【数18】
ここで、点Ptは必ず三角形AtBtCtの中にあるから、
【0064】
【数19】
であり、点Ptを三角形AtBtCtの頂点とバリセントリック(Barycentric)座標で表現すれば、
【0065】
【数20】
となり、点Ptに対応する2次元画像上のピクセルPiの座標は、頂点の最適対応後、
【0066】
【数21】
となる。
【0067】
テクスチャマップへのテクスチャデータのマッピングや、テクスチャマップを用いてオブジェクトを描画する場合には、一般に座標値の変換は整数値の変換でなく、少数値への変換が必要で、ソース画像からターゲット画像への変換マトリックスをTとして、
【0068】
【数22】
の関係にある。そして、ターゲット画像上の座標(x’,y’)はソース画像上での座標(x,y)と対応しており、一般的に座標(x,y)は整数ではなく、補間法を用いてターゲット座標(x’,y’)の信号値を決定する。
【0069】
画像処理では一般的な補間法として、最近隣(nearest neighbor)補間、線形(bi−linear)補間、キュービック(bi−cubic)補間等が用いられている。最近隣(nearest neighbor)補間はアルゴリズムは簡単だが、位置誤差が最大0.5ピクセルとなり、画像上、エッジのところでギザギザが生じてしまう。線形(bi−linear)補間は近傍2×2の4ピクセルの信号値を用いて線形補間するもので、ギザギザは改良できるが解像度の劣化が生じてしまう。キュービック(bi−cubic)補間は近傍4×4ピクセルを用いて補間するもので、多少計算時間を要するが画像上のディテールが維持できる。キュービック(bi−cubic)補間の核(kernel)は1次元で記述すると、
【0070】
【数23】
となる。本発明においてはキュービック(bi−cubic)補間法を用いている。
【0071】
<実施の形態の説明>
次に、本発明が適用されたテクスチャマップ作成装置の実施形態を説明する。図1は、本発明が適用されたテクスチャマップ作成装置の実施形態の構成を示すブロック図である。
【0072】
同図に示すように、このテクスチャマップ作成装置1は、投影処理部2と、オクルージョン処理部3と、テクスチャデータマッピング処理部4とを備えている。各処理部2,3,4の機能は図11に示されている。
【0073】
図11は、本発明をソフトウェアにより実施する場合の処理フローの全体を示したものである。先ず初めに、複数の視点画像を取得した時の視点位置およびカメラの内部パラメータをデータファイルから読み込む(ステップS1)。次いで、3Dオブジェクトの形状モデルとしてのポリゴンデータ(三角形の頂点座標)を読み込み(ステップS2)、さらに、各視点画像のテクスチャデータを読み込む(ステップS3)。以上の各データを読み込んだ後、投影処理部2と、オクルージョン処理部3と、テクスチャデータマッピング処理部4を経てテクスチャマップが作成される。
【0074】
投影処理部2では、3Dオブジェクト表面の三角形を各視点画像に投影する計算処理が実行される(ステップS4)、オクルージョン処理部3では、投影処理部2で投影された視点画像上においてオクルージョン(occlusion)処理を行う計算処理が実行される(ステップS5)、そして、テクスチャデータマッピング処理部4では、テクスチャ空間上の各三角形に最適の視点画像からテクスチャデータをマッピングする計算処理が実行される(ステップS6)。
【0075】
図12は、投影処理部2における処理フローを示したものであって、オブジェクト表面の3D三角形を視点画像へ投影するための処理フローである。この処理では先ず、3Dオブジェクト表面の全ての三角形jに対し、それが各視点iのカメラで見える視角の中にあるか否かを判定する(ステップS41〜S43)。視点iから三角形jが見える場合にはその三角形jを各視点画像に投影する(ステップS44)。次に、視点画像上に投影された各三角形の面積を計算し(ステップS45)、その三角形の最長辺の長さを計算し、それを2のnべき乗の長さに拡張して保管する(ステップS46)。ここでnは2nを上記最長辺の長さ以上とする最小の整数値である。以上のステップS43〜S46の処理を全ての視点i及び各三角形jについて実行する(ステップS47〜S49)。
【0076】
図13は、オクルージョン処理部3における処理フローを示している。各視点画像上において、先ず、投影された三角形kが他の三角形と交差するか否かを判定する(ステップS51〜S53)、交差する場合には両三角形に対応する3D三角形の座標を参照して遠近関係を判断し(ステップS55)、遠い方の3D三角形は見えないと判断してフラグを立てる(ステップS56)。交差しない場合には、次の三角形kについて同様の処理を実行する(ステップS54)。以上のステップS53〜S56の処理を全ての視点i及び各三角形kについて実行する(ステップS57〜S58)。
【0077】
図14は、テクスチャデータマッピング処理部4における処理フローを示しており、テクスチャ空間の三角形上に最適の視点画像からテクスチャをマッピングする処理フローである。この処理では先ず、テクスチャ空間の各三角形をサイズの大きい順番に並べ替え(S61〜S64)、各三角形に対して頂点の最適対応化を行う(ステップS65,S66)。次に、その三角形を指定した収縮距離に従って収縮し(ステップS67)、その三角形に対応する各視点画像上の三角形をそれぞれ拡張する(ステップS68)。次いで、その三角形のテクスチャマップ上の位置を決定し(ステップS69)、テクスチャ空間の三角形上の各ピクセルに対してバリセントリック(barycentric)座標を計算して(ステップS70)、この三角形に対応する視点画像の三角形の中から面積最大の三角形を選択し、バリセントリック(barycentric)座標値を用いてテクスチャデータをマッピングする(ステップS71)。以上の処理を全ての三角形について実行した後、処理を終了する(ステップS72)。
【0078】
以上の各処理により、本発明によるテクスチャマップの作成は終了する。
【0079】
<本発明の実施形態の効果>
本発明の実施形態の効果を図15から図25および表1を用いて説明する。
【0080】
図15は、本発明によるテクスチャマップ作成法を評価するために用いた山水画のディジタル画像であり、これを円筒形(シリンダ)の3Dオブジェクトに貼付し、評価用の3Dオブジェクトとして用いた。
【0081】
図16は、上記図15の画像を貼付した3Dオブジェクトを6方向の視点画像に投影し、その画像から作成したテクスチャマップを用いて3Dオブジェクトを描画した画像であって、従来法による場合(図16(a))はエリアシングにより画質が劣化し、画像上縦縞として見える。これに対し、本発明により、2次元画像空間上の三角形の周辺部分を含めて作成したテクスチャマップを用いて描画した場合(図16(b))は、従来法に比べ画質が著しく改善されている。
【0082】
上記本発明の実施形態の効果をより客観的に評価するため、各種の画像を原画像としてテクスチャマップ作成し、それを用いて描画した画像と原画像との標準誤差を求めた。原視点の画像をg(x,y)、これと同一視点で描画した画像をf(x,y)、両者の差分画像をe(x,y)とすれば、
【0083】
【数24】
であり、標準誤差は次の(21)式で示される。
【0084】
【数25】
図17〜図20は、本発明の実施形態の効果を標準誤差により評価するために用いた各種の画像を示したものである。図17は128×32のチェックボード画像(1024×512ピクセル)であり、エッジの画質劣化の評価を目的としたものである。図18はスター画像(1024×512ピクセル)であり、解像度の劣化の評価を目的としている。さらに自然画像としては、図15に示した山水画(917×638ピクセル)と図19に示したHDTVの画質評価用標準画像(ヨットハーバー、1920×1080ピクセル、著作権:(社)電波産業会,監修:(社)映像情報メディア学会)を用いた。なお、図20は、熊の縫いぐるみをHDTVカメラで撮像した画像であって、その形状計測結果をマーチングトライアングルス法でポリゴンデータ化し、さらに、テクスチャマップを作成して描画した画像を評価するために用いた画像である。
【0085】
図21〜図25は、図17〜図20および図15に示した評価用画像を用いた時の標準誤差を、テクスチャ空間における収縮距離を変えて、頂点の最適対応を行った場合(実線で示す)と行わなかった場合(破線で示す)について計算した結果を示した図である。
【0086】
結果はいずれの評価用画像を用いた場合についてもテクスチャマップ上の収縮距離が1ピクセル前後の場合に標準誤差が最小となり、HDTVカメラの実写映像の場合を除き、頂点の最適対応の効果も顕著であることが明らかである。HDTVの実写映像の場合、マーチングトライアングルス法でポリゴンデータを作成しており、各三角形が正三角形に近いため、頂点の最適対応の効果が顕著でなかったものと考えられる。
【0087】
表1は、図18のスター画像の場合について、テクスチャマップ上の収縮距離を1ピクセルとし、テクスチャマップの作成時の補間法と描画時の補間法を各種の補間法とした時の標準誤差を計算した結果であって、キュービック(bi−cubic)補間法が最も優れていることを示している。
【0088】
【表1】
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、テクスチャマップのメモリ量の増加を抑えて、3DCG用ソフトウェアを用いて3Dオブジェクトを描画するためのテクスチャマップを作成でき、画質の劣化を著しく低減して3Dオブジェクトを高精細でリアリティ高く描画することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたテクスチャマップ作成装置の一例を示すブロック図である。
【図2】複数の視点からの3Dオブジェクトの実写映像を用い、3Dオブジェクト表面上の3次元空間における三角形のデータから、CGソフトウェアでこの3Dオブジェクトを描画するためのテクスチャマップを作成する手順の概要を示した図である。
【図3】ビジビリティテスト(visibility test)を説明するための図であって、3次元空間の三角形パッチP0P1P2と、その法線方向ベクトル、頂点から視点へのベクトルを、カメラの位置、光軸方向、画像平面の位置等と併せて示した図である。
【図4】オクルージョン(occlusion)処理の手法を説明する図であって、2つの三角形の交差するケースを示した図である。
【図5】オクルージョン(occlusion)処理の手法を説明する図であって、ある点Pが三角形ABCの中にあるか否かを説明するための図である。
【図6】オクルージョン(occlusion)処理の手法を説明する図であって、二つの三角形のエッジが交差するか否かの判定を説明するための図である。
【図7】テクスチャマップのテセレーション(tessellation)の概要を説明する図であり、(a)は2つの直角2等辺三角形を1組として正方形を構成し、テクスチャ三角形が碁盤目状に並べられている様子、(b)はテクスチャマップ上の直角2等辺三角形のサイズが、一方はdで、他方がd−1であることを示す。
【図8】2次元画像空間上の三角形とテクスチャマップ上の三角形の、頂点の対応関係の最適化とテクスチャデータのマッピングを説明するための図である。
【図9】テクスチャマップ上の三角形を収縮する場合を示したもので、三角形ABCは三角形A’B’C’まで収縮される様子を示した図である。
【図10】2次元画像上の三角形を拡張する場合を説明するための図であって、三角形AiBiCiは三角形Ai’Bi’Ci’まで拡張され、三角形AiBiCiの外側周辺領域がテクスチャマップ上にマッピングされることを示す。
【図11】本発明をソフトウェアにより実施する場合の処理フローの全体を示した図である。
【図12】図1に示す投影処理部の処理フローであって、オブジェクト表面の3D三角形を視点画像へ投影するための処理フローを示した図である。
【図13】図1に示すオクルージョン処理部の処理フローを示した図である。
【図14】図1に示すテクスチャデータマッピング処理部の処理フローであって、テクスチャ空間の三角形上に最適の視点画像からテクスチャをマッピングする処理フローを示す図である。
【図15】テクスチャマップ作成法を評価するために用いた山水画のディジタル画像であり、これを円筒形(シリンダ)の3Dオブジェクトに貼付し、評価用の3Dオブジェクトとして用いたことを示している。
【図16】図15の画像を貼付した3Dオブジェクトを6方向の視点画像に投影し、その画像から作成したテクスチャマップを用いて3Dオブジェクトを描画した結果を示し、(a)は従来法によるテクスチャマップを用いた場合の結果、(b)は本発明によるテクスチャマップを用いた場合の結果を示す。
【図17】本発明の効果を評価するために用いたチェックボード画像(1024×512ピクセル)である。
【図18】本発明の効果を評価するために用いたスター画像(1024×512ピクセル)である。
【図19】本発明の効果を評価するために用いたHDTVの画質評価用標準画像(ヨットハーバー、1920×1080ピクセル)である。
【図20】本発明の効果を評価するために用いた熊の縫いぐるみをHDTVカメラで撮像した画像(1920×1080ピクセル)である。
【図21】図17に示した評価用画像(チェックボード画像)を用いた時の標準誤差を、頂点の最適対応を行った場合と行わなかった場合について計測した結果を示した説明図である。
【図22】図18に示した評価用画像(スター画像)を用いた時の標準誤差を、頂点の最適対応を行った場合と行わなかった場合について計測した結果を示した説明図である。
【図23】図15に示した評価用画像(山水画)を用いた時の標準誤差を、頂点の最適対応を行った場合と行わなかった場合について計測した結果を示した説明図である。
【図24】図19に示した評価用画像(HDTV標準画像)を用いた時の標準誤差を、頂点の最適対応を行った場合と行わなかった場合について計測した結果を示した説明図である。
【図25】図20に示した評価用画像(HDTV実写映像(熊の縫いぐるみ))を用いた時の標準誤差を、頂点の最適対応を行った場合と行わなかった場合について計測した結果を示した説明図である。
【符号の説明】
1 テクスチャマップ作成装置
2 投影処理部
3 オクルージョン処理部
4 テクスチャデータマッピング処理部
Claims (12)
- 複数視点からのカメラの実写映像を用いて3次元CGソフトウェアの描画用テクスチャマップを作成するに当り、3次元オブジェクトのポリゴンデータとしての各三角形パッチをその面積が最大となる視点画像上の2次元三角形パッチに変換し、これらを2等辺長が2のべき乗あるいは2のべき乗−1の長さを持つ直角2等辺三角形に拡張変換して碁盤目状に配置し、
これらの直角2等辺三角形上に前記2次元三角形パッチの周辺領域のテクスチャデータを含めてマッピングすることを特徴とするテクスチャマップ作成方法。 - 請求項1に記載のテクスチャマップ作成方法において、
2次元三角形パッチを直角2等辺三角形に変換するに当リ、2次元三角形パッチの内角が最大である頂点を直角2等辺三角形の内角が90度である頂点に対応させ、
その他の頂点は同一回転方向に対応させることにより三角形頂点を対応させることを特徴とするテクスチャマップ作成方法。 - 請求項1に記載のテクスチャマップ作成方法において、
直角2等辺三角形上にマッピングする2次元三角形パッチの周辺領域のテクスチャデータは、直角2等辺三角形上の距離として1±0.5ピクセルの距離内のテクスチャデータとすることを特徴とするテクスチャマップ作成方法。 - 請求項1に記載のテクスチャマップ作成方法において、
予め、複数の各視点から3次元オブジェクト上の三角形パッチが見えるか否かをチェックする方法として、ベクトル演算手法を用いることを特徴とするテクスチャマップ作成方法。 - 請求項1に記載のテクスチャマップ作成方法において、
2次元画像上の三角形のテクスチャデータから、テクスチャマップ上のテクスチャデータに変換するに当り、キュービック補間法を用いることを特徴とするテクスチャマップ作成方法。 - 複数視点からのカメラの実写映像を用いて3次元CGソフトウェアの描画用テクスチャマップを作成するに当り、3次元オブジェクトのポリゴンデータとしての各三角形パッチをその面積が最大となる視点画像上の2次元三角形パッチに変換し、これらを2等辺長が2のべき乗あるいは2のべき乗−1の長さを持つ直角2等辺三角形に拡張変換して碁盤目状に配置する機能、
これらの直角2等辺三角形上に前記2次元三角形パッチの周辺領域のテクスチャデータを含めてマッピングする機能を備えたことを特徴とするテクスチャマップ作成用プログラム。 - 請求項6に記載のテクスチャマップ作成用プログラムにおいて、
2次元三角形パッチを直角2等辺三角形に変換するに当リ、2次元三角形パッチの内角が最大である頂点を直角2等辺三角形の内角が90度である頂点に対応させる機能、
その他の頂点は同一回転方向に対応させることにより三角形頂点を対応させる機能を含むことを特徴とするテクスチャマップ作成用プログラム。 - 請求項6に記載のテクスチャマップ作成用プログラムにおいて、
直角2等辺三角形上にマッピングする2次元三角形パッチの周辺領域のテクスチャデータは、直角2等辺三角形上の距離として1±0.5ピクセルの距離内のテクスチャデータとすることを特徴とするテクスチャマップ作成用プログラム。 - 請求項6に記載のテクスチャマップ作成用プログラムにおいて、
予め、複数の各視点から3次元オブジェクト上の三角形パッチが見えるか否かをチェックする方法として、ベクトル演算手法を用いることを特徴とするテクスチャマップ作成用プログラム。 - 請求項6に記載のテクスチャマップ作成用プログラムにおいて、
2次元画像上の三角形のテクスチャデータから、テクスチャマップ上のテクスチャデータに変換するに当り、キュービック補間法を用いることを特徴とするテクスチャマップ作成用プログラム。 - 複数視点からのカメラの実写映像を用いて3次元CGソフトウェアの描画用テクスチャマップを作成する装置であって、
3Dオブジェクトを複数視点から撮像して複数の画像を取得する手段と、
取得された複数の画像の中から3Dオブジェクト表面の三角形の面積が最大となる視点の画像を用いて、3Dオブジェクト表面の三角形データを2次元画像上の三角形データに変換し、その2次元三角形の頂点座標およびテクスチャデータから、テクスチャマップ上の直角2等辺三角形の座標値とテクスチャデータを計算によって求める手段を備え、テクスチャ空間上の各三角形に最適の視点画像からテクスチャデータをマッピングするようにしたことを特徴とするテクスチャマップ作成装置。 - 請求項6から請求項10のいずれかのテクスチャ作成用プログラムを内蔵して成るテクスチャマップ作成装置。
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