JP2004226681A - 文字表示方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】RGBの矩形サブエレメントで構成されるプラットパネル型表示装置において、文字画像を入力し、表示装置のサブエレメントに対応するサブピクセルの階調値に、所定の平滑化処理を施して階調化し、ピクセル単位座標を矩形RGBエレメント座標に変換する。そして、表示装置の1エレメントを見込む角度(視角)がある値以上のとき、コントラスト強調関数により、文字コントラストを強調し、文字本体に隣接するサブピクセルの輝度を最低輝度レベルに再設定する。これにより最低輝度レベルの面積が拡大し、文字コントラストの向上を図ることができる。また、コントラスト強調関数を用いる代わりに、再設定値で構成される再設定用テーブルによりサブピクセルの輝度を再設定してもよい。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、RGBの矩形サブエレメントで構成されるフラットパネル型の表示装置に適用される文字表示方法および装置に関する。
上記の表示装置には、液晶表示器、プラズマディスプレイ等があり、概ね80〜200dpiの解像度を有する。これらは、携帯電話、PDA,PCなどで利用される。
ディスプレイで表示する内容は、大別して画像と文字である。ディスプレイの解像度が向上するにつれ、文字を主に用いるコンテンツをディスプレイで読む需要が増えつつある。文字コンテンツを表示する際に必要な要件は、文字のさまざまな書体(フォントデザイン)をこれら表示器上で表示することである。
しかしながら、さまざまな種類の書体を表示するためには、解像度は100dpi程度(標準視距離(300mm程度))では不足する。本発明における表示方法および装置は、フラットパネル型表示器で、日本語の文字(漢字やルビ等)を高精細に表示するために利用することができる。
【0002】
【従来の技術】
カラー液晶表示器で高精細な文字を表示する方法としては、本発明者らが先に出願した特許文献1に記載のものがある。また同様の技術が非特許文献1、非特許文献2に記載されている。
上記特許文献1では、以下の原理を利用した文字表示装置を提案した。
1)人間の目の解像限界における色の混色(例えば、kathryn T.Spoehr,StephenW.Lehmkule,芋坂直行他訳、「視覚の情報処理<見ることのソフトウェア>」、サイエンス社、1986、参照)
2)小視野における色知覚の特異性(例えば、日本色彩学会編、「新編 色彩科学ハンドブック第1版、東京大学出版会、参照)
一般に、5ポンイト程度の文字は、通常、表示器を見る距離(例えば300mm)程度から観察した場合、約0.3度程度の視野角を有し、この視野角においては、RGBの画素を分離するには、空間周波数が1/0.3×7(ピクセル)×3=70(サイクル/度)程度の解像度を要する。
しかし、空間周波数が70(サイクル/度)になるとコントラスト感受性が10以下となり、人間の肉眼では、このレベルのコントラスト感受性のエレメントを解像するのは困難となる。この場合のRGBの各色は、個別に認識されず、人間は混色を感知することになる。さらに、このレベルの視野角では、人間の色感受性が劣化する。特許文献1に記載の発明は、この原理に基づきRGBの3エレメントにより、複数画素を表示することにより文字の階調化を行うものである。また、その他、RGBの3エレメントにより、複数画素を表示するものとしては、例えば非特許文献3,4,5に記載のものがある。
【0003】
図13は上記特許文献1に記載される本発明の従来例を説明する図である。
図13において、まず、文字入力手段で文字情報(フォント+テキスト)を入力する。これは、例えば、コンテンツビューワ等のアプリケーションAPIで行われる。
次に、入力された文字情報(文字コード)から、必要なフォントサイズを計算する。RGBの3サブエレメントで1エレメントを構成する表示器であれば、必要文字サイズは表示文字の3倍のサイズとする。
計算されたサイズの文字画像をフォントメモリから呼び出し、画像メモリに展開する。
次に矩形エレメントの輝度値を計算する。
演算は、まず、RGB配列に垂直な方向の3画素ずつを、平均化する。ある画素列の値を、(Pmn−1,Pmn,Pmn+1)とすると、以下の(1)式で計算される。
P ’=(Pmn−1+Pmn+Pmn+1)/3…(1)
【0004】
図14に、文字座標と表示座標との間の座標変換を説明するための図を示す。図14(a)は、文字画像座標、図14(b)は液晶の表示座標であり、ここでは、同図(a)の太線で示した部分をピクセル、太破線で示したサブピクセルといい、また、同図(b)の太線で示した部分をエレメント、その内の一つの要素(R,G,Bの各要素)をサブエレメントということとする。
文字座標については、同図(a)に示すように、横方向をm,下方向をnとして、着目ピクセルの中心の画素に(m,n)の座標を割り当て、各画素に(m−1,n−1)〜(m+1,n+1)の座標を割り当てている。また、表示座標については、横方向をu、下方向をvとして、上記ピクセルに対応するエレメントのサブエレメントに(u−1,v),(u,v),(u+1,v)の座標を割り当てている。
なお、前記Pmn−1,Pmn,Pmn+1は、図14(a)の(m,n−1),(m,n),(m,n+1)の各画素の画素値である(この場合はGに対応したサブピクセルの画素値)。
【0005】
上記のようにRGB配列に垂直な方向の3画素の平均が得られたら、得られた値を矩形のRGBサブエレメントで表示する座標に変換する。
計算された値が、たとえばP’であれば、表示するサブエレメントにしたがって、サブピクセルのRGBに対応する画素値をそれぞれP’R ,P’G ,P’B とする。たとえば、(u,v)の座標のGサブエレメントの座標値の輝度値Qは、以下の(2)式で計算される。
QG (u,v)=FG (P’G ) (u=m,v=(n+2)%3)…(2)
ここで、%は商の整数部分、Fは変換のための関数である。たとえば、F(x)=αx+βであらわされる(βはオフセット、αは、増幅率を示す)。
R、Bサブピクセルの画素値も同様に、以下の(3)(4)式で計算される。
QR (u,v)=FR (P’R ) (u=m,v=(n+2)%3)…(3)
QB (u,v)=FB (P’B ) (u=m,v=(n+2)%3)…(4)
図15に上記のように変換した場合の表示例を、(a)ひらがな、(b)アルファベットの場合について示す。左側がフォント画像(文字画像)、右側が表示画像である。なお、同図では、モノクロで表示しているため、表示画像が不鮮明であるが、カラー表示すれば、もう少し鮮明に表示される。
【0006】
各RGBエレメントに展開された輝度値を、エレメントの色に応じて、明るさが一定の階調に変換する。図16に、明るさによる階調表示の例を示す。
各RGBエレメント毎に、階調ステップに比例した明るさを示す。同じ階調におけるRGB各エレメントの明るさは、一定となる。
変換後の輝度値をL,YをXYZ表色系のY刺激値、R’G’B’をモニタ上での3刺激値とすると、以下の(5)〜(10)式が成立する。なお、a〜dは一定値である。
L* =116×(Y/Y0)1/3 −16…(5)
Y=aR+bG+cB …(6)
Y0=1.0 …(7)
R=(c×(R’+d))2.4 …(8)
G=(c×(G’+d))2.4 …(9)
B=(c×(B’+d))2.4 …(10)
今、aとbとcを、国際規格IEC61966−2−1(Michael Stokes,Matthew Anderson 他、”A Standard Default Color Space for the Internet −sRGB”,November5,1996、インターネットURL:http://www.w3.org/Graphics/Color/sRGB.html参照)に基づいて以下の(11)式とすると、R’,G’,B’の比は以下の(12)式となる。
a:b:c=0.2126:0.7152:0.0722…(11)
R’:G’:B’= 0.60:0.384:1:000 …(12)
すなわち、明るさを一定とする場合、Bのレンジに対し、G,Rの輝度はそれぞれ、0.6,0.384のレンジを使用することに相応しい。前記図16は、R,G,Bの輝度(同図中に表記されている数字)を上記の比としたときのR,G,Bの明度を表したものである。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−285592号公報
【非特許文献1】
2001.08 ”New generation method of super fine character for flat panel display”,SPIEITCommon2001 予稿集,#4520−02
【非特許文献2】
2002.9「フラットパネルディスプレイ用高精度文字表示技術」印刷学会2002年秋季セミナ講演集
【非特許文献3】
Claude Betrisey et al. ”Dispalced Filtering for Patterned Displays” Proc. Society for Information Display Symposium, pp. 296−299, (2000)
【非特許文献4】
John C. Platt, ”Optimal Filtering for Patterned Displays”, IEEE Signal Processing Letters, 7, 7, pp. 179−180, (2000)
【非特許文献5】
Satoshi Okada et al. ”Resolution enhanced, smooth FONT for Color LCD”LCFONT.C” International Congress of Imaging Science 2002.
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記技術を、PDA、モバイルフォン等に適用した場合、液晶の使用状況に起因する文字画像コントラストの劣化が生じることがあった。
携帯機器に搭載される液晶パネルの場合、その視認距離(眼から対象パネルまでの距離)は、デスクトップ用などと比べ、一般に短い。
すなわち、パネルのピクセルサイズが一定でも、観察者にとっては、解像度が粗くなることと等価な現象が生じる。
図17に表示パネルの視距離、解像度と視野角の関係の例を示し、図18に視野角(以下では視角ともいう)を示す。
図17の横軸はパネルの解像度(dpi)、縦軸は視距離(mm)であり、同図の斜線で示した領域は、1ピクセルを見るときの視野角が6分より大きくなる領域である。
PC用モニタの平均的な視認距離は、300mm〜500mmであり、同図に示すように、解像度が概ね100dpi以上であれば、1ピクセルに対する視野角は6分以下となる。一方、上腕で保持をする携帯電話や、PDA等のモバイル型の機器においては、視認距離はおおよそ二の腕の長さ程度で、150mm〜200mmであり、PCと同様の解像度の表示パネルを使用した場合でも、視野角は約2倍となるため解像度が粗く感じられる。
【0009】
前記特許文献1に記載の表示装置により、文字を表示した場合の例を図19に示す。
図19(a)は、表示パネルのピクセル(エレメント)を見込む視野角が狭い場合であり、同図(b)は視野角が広い場合である。
例えば、PCモニタ等で文字を観察した場合が図19(a)、PDA等視認距離が短い表示装置で文字を観察した場合の例が図19(b)である。このとき、文字サイズは、距離に比例して変化する。
図19の上図は表示輝度を、下図はその際に観察される文字ストローク幅を示している。視認距離が近く、視野角が広い場合、文字の分解点数は少なくなる。
一般に、携帯機器の表示パネルでは、黒色を表示する(暗状態)際でも、輝度を有することが多い。そのため、表示パネルのパネルコントラストが小さくなる。コントラストの低い液晶パネルに適用した場合、RGB各サブピクセルで表示できる最低輝度が高く、文字画像のコントラストが劣化する。
液晶パネルのコントラストは、パネルの明状態の輝度と暗状態の輝度の比である。明状態の輝度をL1、暗状態の輝度をL2とするとパネルのコントラストCpは、以下の(13)式となる。
Cp=L1/L2…(13)
【0010】
図20は前記特許文献1に記載の従来方法の問題点を説明する図である。
図20(a)は、2値の文字画像のストロークの1部の輝度分布を示す。2値画像の場合、文字は、黒レベルと白レベルの2値で表現され、文字本体は、黒レベルで表示される。
2値の場合、精細な文字を表示器で表示しようとすると、文字縁辺部において、文字画像平面上で、画素が滑らかに接続しないため、ジャギーが生じる。
図20(b)は、サブピクセル階調を用いた文字表示の例であり視野角が狭い場合である。各サブピクセルの輝度を階調化することにより、ジャギーを軽減することができる。また、図20(c)は、視野角が広い場合のサブピクセル階調を用いた表示輝度の例である。
図20(d)は、視野角が狭く、かつ、コントラストが低いパネルで文字表示を行った場合の表示輝度であり、図20(e)は、視野角が広く、かつ、コントラストが低いパネルで文字表示を行った場合の表示輝度である。
図20(d)、(e)はそれぞれ、コントラストの低い液晶パネルを用いた場合の表示輝度を示しており、表示パネルの最低輝度が十分に暗くないため、理想的な黒レベルを表示パネルで表示することができない(同図の斜線部分の輝度が充分に暗くならない)。
そのため、計算したデジタル値が黒レベル(輝度値0)であっても、明るさを感じる。従来方法を視野角が広い場合に適用した場合、図のように、黒レベルに隣接する部分の黒味(黒部分の面積)が少なくなり、文字コントラストが低下して観察される。
【0011】
図21は、従来方法を、視野角が広い表示パネルに適用した例である。図では、実際の表示を拡大している。同図の右側の図は階調化なし、左側の図は階調化した従来例を示しており、同図に示すように文字コントラストが低下している。従来方法では、階調化のために平滑化関数を用いていた。平滑化関数は、字体を保存しながらジャギー軽減を行うものであり、文字形状と表示パネルの解像度により一意に決まった。
しかしながら、液晶の用途が多岐にわたるようになり、用途に応じて、使用状況、パネルの製品特性により、文字の表示品質の評価点の変化(字体、コントラスト等)するようになった。これに伴い、平滑化を再調整する必要がでてきたが、従来方法は、このような要望に答えることはできなかった。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、本発明の目的は、表示パネルの視野角に応じて、階調化されたRGB値を再設定することにより、コントラストの低いフラットパネルディスプレイ上で、高品質な文字表示を可能とすることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、サブピクセル単位で階調化を行った後、視角に応じてRGB毎に輝度レベルを変更し、文字コントラストの向上を図る。
すなわち、表示パネルの1エレメントを見込む角(視角)がある値以上の場合、黒レベルの輝度をもつ画素の隣接画素を黒レベルとなるように、階調化されたRGB値を再設定する。こうすることで、文字の形状を変化することなしに、黒レベルの面積を増やす。
日本語等の精細な文字をサブピクセル階調を用いて表示する際、ジャギー軽減に寄与する文字縁辺部階調エリアは狭小である。例えば、前記特許文献1に記載の方法によれば、文字縁辺部において階調を構成する部分の幅は、図22に示すように、液晶画面の1ピクセル以内である。液晶表示装置の解像度が100dpiの場合、200mmから液晶を観察すると、1画素は4.3分、色表示を行うサブピクセルを見込む視角は1.4分程度である。
【0013】
一般に、「視角数分以下の場合、人間の眼は色相の区別をすることが難しい」ことが知られている(前記、日本色彩学会編、「新編 色彩科学ハンドブック第1版、東京大学出版会、参照)。
精細なRGB素子を個別に観察する場合、眼の色覚域は狭小化する。すなわち、上記の場合でもサブピクセル単位の階調化によって色見えの現象は生じない。したがって、文字本体に隣接するサブピクセルの輝度を最低輝度レベルまで下げた場合でも、ジャギー軽減に寄与する階調部分は、面積が減少するため色見えが生じない。
また、輝度制御を隣接するサブピクセルのみとすることで、文字幅拡張もピクセルサイズ(3サブピクセルで1ピクセル)の範囲内となるため、文字拡幅の影響もない。
上記により、文字形状の劣化、ストロークの拡大を防ぎながら、文字画像のコントラスト向上を行うことが可能になる。
図1は本発明による輝度の再設定処理の一例を示す図であり、視角に応じて閾値処理を行うものである。
すなわち、視角がある値以上の場合、同図(a)に示すコントラスト強調関数により、文字コントラストを強調し(閾値処理)、同図(b)に示すように文字本体に隣接するサブピクセルの輝度を最低輝度レベルに再設定する。これにより最低輝度レベルの面積が拡大し、文字コントラストの向上を図ることができる。
【0014】
以上に基づき、本発明においては、以下のようにして前記課題を解決する。
(1)入力された文字画像を、サブエレメントに対応するサブピクセルの階調値に所定の平滑化処理を施すことで階調化し、上記表示手段の1エレメントを見込む角度に応じて、文字部分の黒レベル面積を増やすように階調値を再設定する。
(2)上記(1)において、表示装置の1エレメントを見込む視野角が4分以上の場合に、予め設定された強調関数を用いて階調値を再設定する。
(3)上記強調関数により、階調値が、所定の閾値より黒いとき、該閾値より黒い階調値を最適輝度レベルになるように再設定する。
(4)上記強調関数の閾値Tを後述する(17)式で定める。
(5)後述する(19)式を満たすようなコントラスト強調関数σを設定する。
(6)上記コントラスト強調関数σを指数関数とする。
(7)上記(1)において、予め各RGBサブピクセル毎に階調値と再設定値の対応表を作成しておき、階調化計算後に計算された階調値を、上記対応表に基づいて再設定する。
(8)フィルタを用いて、上記平滑化処理およびコントラスト強調のための調整を同時に行い、上記フィルタを構成するマトリックスの要素の値を、表示手段の1エレメントを見込む角度に応じて切り換える。
本発明においては、上記(1)〜(8)のように構成したので、文字の形状を崩さずに、文字画像の表示コントラストを向上させることが可能となる。
また、上記(5)〜(7)のように構成することにより、階調の連続性を持続させることができ、RGBバランスを向上させることができる。またコントラスト強調関数として指数関数を用いれば、中間調がなくなるため文字のコントラストが向上する。
さらに、上記(7)(8)のように構成することにより、処理時間を短縮することができ、また、表示パネルに応じて、複数の対応表を用意しておけば、種々の液晶パネルへの対応が容易になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図2は本発明の実施例の文字表示装置の構成例を示す図である。
本実施例の文字表示装置は、同図に示すように入力手段11、記憶装置12、計算手段13、表示器14で構成される。
入力手段11は、文字コード情報を記憶した文書ファイルの入力、キーボード等による文字コードの入力等によって行われる。記憶装置12は、フォントメモリ12a、画像メモリ12b等で構成される。フォントメモリ12aは、文字画像情報を記憶する。画像メモリ12bは、文字コードから変換された文字画像の一時記憶、生成した文字の一時記憶などを行う。計算手段13は、フォント選択、文字画像作成、階調化等を行う。表示器14は、RGBの矩形サブエレメントで構成され、カラー画像表示が可能なフラットパネル型の表示器である。
【0016】
図3は、本発明の第1の実施例の説明図である。
以下、図3により本発明の第1の実施例について説明する。
まず、表示パネル情報として、表示パネルのピクセルを見込む角(視角)αを入力して記憶装置12に記憶する。
なお、視角は、観察距離Lと表示パネルの解像度Δを入力し、下記の(14)式で見込む角αを計算するようにしてもよい。
α=tan−1( Δ/L)…(14)
次に、文字画像入力を行う。
文字画像入力は、下記のいずれかで行われる。
(1) 入力手段11で文字コードを入力し、入力された文字コードに対し、文字データ(アウトラインフォント)をフォントメモリ12aから呼び出す。呼び出されたアウトラインデータをラスタライズして文字画像を生成する。
(2) 入力手段11で文字コードを入力し、入力された文字コードに対し、文字データ(ドットフォント)をフォントメモリ12aから呼び出す。呼び出された画像が文字画像である。
作成された文字画像は、一時記憶の画像メモリ12bに展開される。アウトラインフォントの場合は、ラスタライズの際に所望の出力サイズの3倍として文字画像を生成する。
【0017】
次に、サブピクセル階調化を行う。
サブピクセル階調化は、まず、前記したように、パネルのサブエレメント配列方向に垂直な3画素の表示輝度を平均化する。次に、平滑化演算、階調化を行った後、文字画像のピクセル単位座標を、表示器のRGBエレメント画像に写像する。
上記パネルのサブエレメント配列方向に垂直な3画素の表示輝度の平均化および表示器のRGBエレメント画像への写像は、前記従来例で説明したのと同様に行われる。
すなわち、前記(1)式でRGB配列に垂直な方向の3画素ずつを平均化する。そして、平滑化演算、階調化を行ったのち、矩形のRGBサブエレメントで表示する座標に変換する。なお、RGBサブエレメントの輝度値QG 、QR 、QB は、前記(2)〜(4)式で計算される。
【0018】
上記平滑化演算、階調化について、さらに具体的に説明する。
上記平滑化演算を行うため平滑化関数s(x,y)を用いる。平滑化関数s(x,y)としては、例えば、図4に示すようにx=0,y=0に対して線対称な関数を用いる。なお、xはRGBサブピクセルの配列方向、yはRGB配列方向に対して垂直な方向である。例えば、y=0のとき、s(x,0)は,ガウジアン関数を用いる。関数は、xy平面に分布するが、図4は,関数の一部を実線で示している。
さらに、本発明では、表示輝度を階調化するため上記平滑化関数をデジタイズする。このデジタイズした「階調化するための関数」を以後、階調化フィルタSということとする。階調化フィルタS(X,Y)は、n×nの正方マトリクスで構成する。
【0019】
図5(a)に階調化フィルタS(X,Y)の代表例を示す。マトリクス外の関数値はすべて0とする。同図は3×3の正方マトリックスのフィルタの例であり、X=0,Y=0に対して線対称であり、階調化フィルタの各要素の合計値は1、すなわち、a+2b+2c+4d=1である。
図5(a)では、3×3の正方マトリックスのフィルタを示したが、一般には図5(b)に示すようにn×nの正方マトリックスの階調化フィルタを使用することができる。
この正方マトリックスの階調化フィルタは、中心の要素の座標を(0,0)ととし、横方向の座標をX〔X=0,±1,±2,…,±(n−1)/2〕、縦方向の座標をY〔Y=0,±1,±2,…,±(n−1)/2〕とすると、X=0,Y=0に対して線対称であり、上記マトリックスの各要素をS(X,Y)とすると、S(j,k)=S(j,−k)、S(j,k)=S(−j,k)〔j,k=1〜(n−1)/2〕である。また、前記したように、マトリックスの各要素の合計値は1である。
【0020】
上記階調化フィルタは、文字部分に対して作用する。実際には、文字画像を反転し(例えば、文字部分を最大階調値255、白背景部分を0にする)、フィルタ演算を行う。
平滑化処理は、図6(a)に示すように、各表示エレメントを、長手方向に連続する3個のエレメントとみなし、図6(b)に示す上記階調化フィルタを用いて各エレメントに対して輝度値の平滑化・階調化を行う。
図7により上記階調化フィルタによる平滑化について説明する。なお、図7は図5(a)に示した3×3の階調化フィルタを用いて平滑化を行う場合を示しており、前記のように計算された各サブエレメントの輝度値QR 、QG 、QB をそれぞれRij,Gij,Bijで表している。
図7の斜線を付した部分の輝度値を算出する場合、まず、図7(a)に示すように、各サブエレメントの輝度値に階調化フィルタを適用して、同図に示すようにQ1を計算する。
次に、図7(b)に示すように階調化フィルタを適用して、Q2を計算する。さらに、図7(c)に示すように階調化フィルタを適用して、Q3を計算する。そして、図7(d)に示すように上記Q1,Q2,Q3を加算して、そのサブエレメントの輝度値を計算する。同様に、各サブエレメントに階調化フィルタを適用することにより、各サブエレメントの輝度値を求めることができる。
【0021】
次いで視角が予め設定された設定値(例えば4分)以上のとき、輝度の再設定を行う。
まず、前記図3に示すように、ピクセルの見込み角が設定値以上であるかを調べ、ピクセルの見込み角が設定値以内のときは、輝度の再設定を行わず、階調化され矩形RGBエレメント座標に変換されたデータをメモリに展開し表示する。
また、ピクセルの見込み角が設定値以上のときは、閾値Tの計算を行う。
見込み角4分は、PDA等の観察距離200mmから,100dpiの表示パネルを観察した場合のピクセル見込み角である。また、サブピクセルレベルで狭小エリアでの色知覚が適用できるおおよその範囲である。図8に観察距離と見込み角の関係を示す。同図の横軸はパネル解像度(dpi)、縦軸は視角(分)であり、同図に示すように、観察距離200mm、解像度が100dpiのときの視角は、概ね4分である。
【0022】
閾値は、前記階調化するための関数(階調化フィルタ)から計算する。例えば、図9に示すように、上記階調化フィルタが文字輪郭隣接部分に作用した場合の階調値として設定し、本実施例では、一番暗い階調に対して、一つ明るい階調値を閾値に設定する。
すなわち、階調化フィルタが前記図5(a)に示したように3×3の正方マトリックスの場合、正方マトリックスの各要素の値をS(X,Y)、中心の要素の値をS(0,0)とすると、中央の要素S(0,k)〔k=−1,0,+1〕に隣接する要素の値(隣接値)は以下の(15)式で表される。ここで、階調値をU(24ビットカラーで255)とする。
隣接値=U−U×〔S(+1,−1)+S(+1,+1)+S(+1,0〕〕…(15 )
閾値T=最高階調(U)−隣接値、とすればよいから、閾値Tは以下の(16)式となる。なお、d=S(+1,−1)=S(+1,−1)、b=S(+1,0)である。
閾値T=U−隣接値=U×〔S(+1,−1)+S(+1,+1)+S(+1,0〕〕=U×(b+2d)…(16)
【0023】
階調化フィルタが前記図5(b)に示したn×nの正方マトリックスの場合、同様に、閾値Tは以下の(17)式で設定される。
ここで、階調化フィルタはX=0,Y=0に対して線対称であるので、S(+1,k)=S(−1,k)〔k=1〜(n−1)/2〕であり、S(1,k)=S(+1,k)orS(−1,k)とする。
【0024】
【数1】
【0025】
上記のように、閾値が計算されたら、この閾値Tに基づき、図3のAに示すようにコントラスト強調関数を定め、階調計算後に、コントラスト強調関数に基づき計算された階調値が、設定された閾値Tより暗い場合、図3のBに示すように黒レベルにするように輝度を再設定する。そして、再設定後のデータをメモリに展開し表示する。
なお、上記では、図3のAに示すコントラスト強調関数を用いているが、閾値より輝度が高い値の場合には、輝度値を変更しなくてもよい。
また、図3の強調関数に示すように、最大輝度から閾値までの階調レンジを最大レンジ幅に拡大する場合には、以下のように輝度値Ltを求める。
求める輝度値をLt(1〜U) 、階調化により計算された輝度をLo(1〜U) 、閾値をTとすると、以下の(18)式で輝度値Ltを求める。
Lt=Lo ×(U−T)/U…(18)
【0026】
図10は、本発明の第2の実施例の説明図であり、本実施例は、前記第1の実施例において、コントラスト強調関数として、同図のAに示すコントラスト強調関数を用いたものであり、その他は前記第1の実施例と同じである。
図10において、まず、表示パネル情報として、表示パネルのピクセルを見込む角(視角)αと、表示パネルのコントラスト値Nを入力する。
ここで、表示パネルのコントラスト値Nは、以下のように前記(13)式のコントラストCpの階調値である。
N=INT(Cp)
例えば、Cp=100.333のときコントラストNは100とれることとなる(INT(x)はxの整数部分を返す関数)。
次に、第1の実施例と同様、文字画像を入力する。そして、表示パネルのサブエレメント配列方向に垂直な3画素の表示輝度を平均化し、平滑化演算、階調化を行った後、文字画像のピクセル単位座標を、表示器のRGBエレメント画像に写像する。
次いで、視角が予め設定された設定値(例えば4分)以上のとき、輝度の再設定を行う。また、ピクセルの見込み角が設定値以内のときは、輝度の再設定を行わず、階調化され矩形RGBエレメント座標に変換されたデータをメモリに展開し表示する。
【0027】
視角が設定値以上のとき、輝度の再設定のために、まずコントラスト強調関数を定める。
本実施例におけるコントラスト強調関数の一例は、階調化フィルタが文字隣接部分に作用した場合の階調値が、表示パネルの最低輝度階調値以下になるような関数を選択するものである。表示パネルの最低輝度階調以下に階調値を再設定することで、最低輝度レベルの面積を拡大することができる。
すなわち、以下の(19)式を満たすようにコントラスト強調関数σを選択する。
【0028】
【数2】
【0029】
ここで、階調値をU(24ビットカラーで255)とし、表示パネルのコントラストをNとする。また、Tは前記(16)式あるいは(17)式で示される閾値である。
図10のAは上記コントラスト強調関数の一例を示す図であり、Uを255として、σ(T)<255/Nとなる関数σを選択した例である。
上記コントラスト強調関数σの例としては、例えば、指数関数がある。上記コントラスト強調関数を用いて、図10のBに示すように階調輝度の再設定を行う。そして、再設定後のデータをメモリに展開し表示する。
上記のようにコントラスト強調関数を選択することにより、前記第1の実施例と比べ、階調の連続性を持続させることができ、RGBバランスを向上させることができる。
【0030】
図11は本発明の第3の実施例の説明図である。
本実施例では、コントラスト強調関数を用いずに、再設定用テーブルを使用して、階調輝度の再設定を行う。それ以外は、前記実施例と同様である。
図11において、まず、表示パネル情報として、表示パネルのピクセルを見込む角(視角)αと、表示パネルのコントラスト値Nを入力する。
次に、前記したように、文字画像を入力する。そして、表示パネルのサブエレメント配列方向に垂直な3画素の表示輝度を平均化し、平滑化演算、階調化を行った後、文字画像のピクセル単位座標を、表示器のRGBエレメント画像に写像する。
次いで、視角が予め定められた設定値(例えば4分)以上のとき、輝度の再設定を行う。また、ピクセルの見込み角が設定値以内のときは、輝度の再設定を行わず、階調化され矩形RGBエレメント座標に変換されたデータをメモリに展開し表示する。
【0031】
視角が設定値以上のときに輝度の再設定を行うため、本実施例においては、再設定用テーブルを用意する。
再設定用テーブルは、階調化後のデジタル値に対する再設定値で構成され、RGBの各色分布に合わせて、また、表示パネルの用途や解像度等に応じて複数用意され、表示パネルに応じて対応する再設定用テーブルを選択し、輝度の再設定を行う。なお、再設定用テーブルの設定値は、前記コントラスト強調関数を用いて、予め計算を行い設定する。
輝度の再設定は、上記再設定用テーブルを参照し、計算された階調輝度に対応した、R,G,Bのデジタル値を読み出すことにより行われる。そして、再設定後のデータをメモリに展開し表示する。
本実施例においては、再設定用テーブルを用いて、輝度を再設定しているので、前記第1、第2の実施例のように、再設定値を計算する必要がなく、処理時間を短縮することができる。また、予め複数の再設定用テーブルを用意しておけば、種々の表示パネルへの対応が容易になる。
【0032】
図12は本発明の第4の実施例の説明図である。本実施例は、階調化フィルタを、視角が設定値(例えば4分)以内の場合と該設定値以上の場合とに対応させてそれぞれ用意し、視角に応じて、階調化フィルタを選択的に使用するようにしたものであり、その他の構成は、前記した実施例と同様である。
図12において、まず、表示パネル情報として、表示パネルのピクセルを見込む角(視角)αと、表示パネルのコントラスト値Nを入力する。
次に、前記したように、文字画像を入力し、視角が予め定められた設定値(例えば4分)以上であるかを調べる。視角が設定値以上でなければ、予め作成された、各要素の値が前記a〜dの階調化フィルタを選択する。予め作成された階調化フィルタは、フィルタの各要素の配分率が1になるように予め設定されている。
また、視覚が予め設定された設定値以上の場合は、階調化フィルタの要素値を再計算する。すなわち、文字画像のコントラスト強調を行うため、階調フィルタをS(X,Y)とすると、例えばS(±1,±1)、S(±1,0)のフィルタ要素の値を増分し、黒レベル強調を行うように階調化フィルタの要素値を再計算する。例えば、S(+1,0)+S(+1,−1)+S(+1,+1)=1となるようなフィルタを用いる。なお、再計算した階調化フィルタを予め用意しておき、視角が設定値以上の場合、この階調化フィルタを選択するようにしてもよい。
【0033】
次いで、前記したように、表示パネルのサブエレメント配列方向に垂直な3画素の表示輝度を平均化し、上記視角にの応じた階調化フィルタを用いて、平滑化演算、階調化を行った後、文字画像のピクセル単位座標を、表示器のRGBエレメント画像に写像する。
そして、階調化され矩形RGBエレメント座標に変換されたデータをメモリに展開し表示する。
本実施例においては、上記のように視角に応じて階調化フィルタを選択して、サブピクセルの階調化を行っているので、視角が設定値以上のとき、前記第1〜3の実施例のように輝度の再設定処理を行う必要がない。このため、処理時間を短縮することができる。
【0034】
(付記1)複数のサブエレメントで1画素を構成し、表示手段にカラー表示を行う文字表示方法であって、
入力された文字画像を、サブエレメントに対応するサブピクセルの階調値に所定の平滑化処理を施すことで階調化し、上記表示手段の1エレメントを見込む角度に応じて、文字部分の黒レベル面積を増やすように階調値を再設定する
ことを特徴とする文字表示方法。
(付記2) 複数のサブエレメントで1画素を構成しカラー表示を行う表示手段と、表示制御手段とを具備し、
上記表示制御手段は、入力された文字画像を、上記表示手段のサブエレメントに対応するサブピクセルの階調値に所定の平滑化処理を施して階調化し、
表示手段の1エレメントを見込む角度に応じて、文字部分の黒レベル面積を増やすように階調値を再設定する
ことを特徴とする文字表示装置。
(付記3) 表示装置の1エレメントを見込む視野角が4分以上の場合、
サブピクセルの階調値に所定の平滑化処理を施して階調化し、予め設定された強調関数を用いて階調値を再設定する
ことを特徴とする付記2の文字表示装置。
(付記4) 上記強調関数により、階調値が、所定の閾値より黒いとき、該閾値より黒い階調値を最適輝度レベルになるように再設定する
ことを特徴とする付記3の文字表示装置
(付記5) 1画素を構成する1ピクセルを3×3の正方マトリックスと考え、該マトリックスの各要素に対応した要素を持つn×nの正方フィルタを用いて、上記平滑化および階調化処理を行い、
上記正方マトリックスは、中心の要素の値をS(0,0)、各要素の値をS(X,Y)としたとき、X=0,Y=0に対して線対称であり、
S(1,k)=S(+1,k)orS(−1,k)〔k=1〜(n−1)/2〕としたとき、
上記閾値Tを以下の(17)式で定める
ことを特徴とする付記4の文字表示装置。
【0035】
【数3】
【0036】
(付記6) 1画素を構成する1ピクセルを3×3の正方マトリックスと考え、該マトリックスの各要素に対応した要素を持つn×nの正方フィルタを用いて、上記平滑化および階調化処理を行い、
上記正方マトリックスは、中心の要素の値をS(0,0)、各要素の値をS(X,Y)としたとき、X=0,Y=0に対して線対称であり、
S(1,k)=S(+1,k)orS(−1,k)〔k=1〜(n−1)/2〕とし、表示コントラストの階調数をN、サブピクセルの階調数をUとしたとき、以下の(19)式となるようにコントラスト強調関数σを設定し、該設定された強調関数σに基づき輝度を再設定することを特徴とする付記3の文字表示装置。
【0037】
【数4】
【0038】
(付記6) 上記コントラスト強調関数σを指数関数とする
ことを特徴とする付記5の文字表示装置。
(付記7) 予め各サブピクセル毎に階調値と再設定値の対応表を作成しておき、
階調化計算後に計算された階調値を、上記対応表に基づいて再設定する
ことを特徴とする付記2の文字表示装置。
(付記8) 複数のサブエレメントで1画素を構成しカラー表示を行う表示手段と、表示制御手段とを具備し、
上記表示制御手段は、1画素を構成する各サブピクセルに対応した中心の要素に対して左右、上下の値が対称な正方マトリックスのフィルタを用いて、上記平滑化処理およびコントラスト強調のための調整を同時に行い、
上記フィルタを構成するマトリックスの要素の値を、表示手段の1エレメントを見込む角度に応じて切り換えて文字部分の黒レベル面積を増やす
ことを特徴とする文字表示装置。
(付記9) 複数のサブエレメントで1画素を構成し、表示手段にカラー表示を行う文字表示プログラムであって、
入力された文字画像を、サブエレメントに対応するサブピクセルの階調値に一定の平滑化処理を施して階調化する処理と、上記表示手段の1エレメントを見込む角度に応じて、文字部分の黒レベル面積を増やすように階調値を再設定する処理をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする文字表示プログラム。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、サブエレメントに対応するサブピクセルの階調値に所定の平滑化処理を施すことで階調化し、上記表示手段の1エレメントを見込む角度に応じて、文字部分の黒レベル面積を増やすように階調値を再設定するようにしたので、コントラストの低いフラットパネルディスプレイ上で高精度な文字表示が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による輝度の再設定処理の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施例の文字表示装置の構成例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施例の説明図である。
【図4】平滑化関数s(x,y)の例を示す図である。
【図5】階調化フィルタS(X,Y)の代表例を示す図である。
【図6】平滑化処理の概要を説明する図である。
【図7】平滑化処理を説明する図である。
【図8】観察距離と見込み角の関係を示す図である。
【図9】階調化フィルタの作用位置を説明する図である。
【図10】本発明の第2の実施例の説明図である。
【図11】本発明の第3の実施例の説明図である。
【図12】本発明の第4の実施例の説明図である。
【図13】従来例を説明する図である。
【図14】文字座標と表示座標との間の座標変換を説明する図である。
【図15】従来例による表示例を示す図である。
【図16】明るさによる階調表示の例を示す図である。
【図17】表示パネルの視距離、解像度と視野角の関係の例を示す図である。
【図18】視野角を説明する図である。
【図19】表示パネルによる文字表示例を示す図である。
【図20】従来方法の問題点を説明する図である。
【図21】従来方法を視野角が広い表示パネルに適用した場合の表示例を示す図である。
【図22】文字画像の階調範囲を示す図である。
【符号の説明】
11 入力手段
12 記憶装置
12a フォントメモリ
12b 画像メモリ
13 計算手段
14 表示器
Claims (5)
- 複数のサブエレメントで1画素を構成し、表示手段にカラー表示を行う文字表示方法であって、
入力された文字画像を、サブエレメントに対応するサブピクセルの階調値に所定の平滑化処理を施すことで階調化し、上記表示手段の1エレメントを見込む角度に応じて、文字部分の黒レベル面積を増やすように階調値を再設定する
ことを特徴とする文字表示方法。 - 複数のサブエレメントで1画素を構成しカラー表示を行う表示手段と、表示制御手段とを具備し、
上記表示制御手段は、入力された文字画像を、上記表示手段のサブエレメントに対応するサブピクセルの階調値に所定の平滑化処理を施して階調化し、
表示手段の1エレメントを見込む角度に応じて、文字部分の黒レベル面積を増やすように階調値を再設定する
ことを特徴とする文字表示装置。 - 表示装置の1エレメントを見込む視野角が4分以上の場合、
サブピクセルの階調値に所定の平滑化処理を施して階調化し、予め設定された強調関数を用いて階調値を再設定する
ことを特徴とする請求項2の文字表示装置。 - 予め各サブピクセル毎に階調値と再設定値の対応表を作成しておき、
階調化計算後に計算された階調値を、上記対応表に基づいて再設定する
ことを特徴とする請求項2の文字表示装置。 - 複数のサブエレメントで1画素を構成し、表示手段にカラー表示を行う文字表示プログラムであって、
入力された文字画像を、サブエレメントに対応するサブピクセルの階調値に一定の平滑化処理を施して階調化する処理と、上記表示手段の1エレメントを見込む角度に応じて、文字部分の黒レベル面積を増やすように階調値を再設定する処理をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする文字表示プログラム。
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JPWO2007026850A1 (ja) * | 2005-09-01 | 2009-03-12 | シャープ株式会社 | 画像情報生成装置、画像情報生成方法、画像情報生成プログラムおよび記録媒体 |
JP4667464B2 (ja) * | 2005-09-01 | 2011-04-13 | シャープ株式会社 | 画像情報生成装置、画像情報生成方法、画像情報生成プログラムおよび記録媒体 |
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