JP2004225029A - 多孔質体、吸着剤及び多孔質体の製造方法 - Google Patents

多孔質体、吸着剤及び多孔質体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アンモニアやアミン類等のアルカリ性ガス等に対しての吸着性能が高く、悪臭物質の吸着選択性が高く、かつ、初期吸着速度の高い吸着剤及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】カチオン性高分子及びアニオン性高分子から構成され、上記カチオン性高分子のカチオン当量と、上記アニオン性高分子のアニオン当量との比が、カチオン当量/アニオン当量=0.05〜20であるポリイオンコンプレックスからなる多孔質体を用いる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、カチオン性高分子及びアニオン性高分子から構成されるポリイオンコンプレックスからなる多孔質体に関する。
【0002】
【従来の技術】
キトサンを用いる複合多孔質体としては、紙パルプ等の植物繊維及びキトサンからなる複合多孔質体が特許文献1に開示されている。この複合多孔質体は、植物繊維、キトサン及び酢酸からなる混合溶液を凍結乾燥することによって多孔質化したものである。
【0003】
そして、この複合多孔質体は、その多孔質性を利用してバイオテクノロジー関連素材や、医薬品素材、農業用材料、包装材料として利用することが可能なものである。
【0004】
ところで、近年、生活環境の向上及び改善の目的で、各種の業務用、家庭用の悪臭ガス等を除去する脱臭剤に対するニーズが高まっている。この脱臭剤の種類としては、活性炭のような物理的に脱臭を行うもの、中和反応等により化学的に消臭を行うもの等があげられる。
【0005】
上記活性炭は、無機性吸着剤として、極めて優れた吸着性を有する物質で、ガス状物質を非選択的に吸着し、表面活性を維持する限り、吸着性を発揮する。また、上記の中和反応等により化学的に消臭を行うものとしては、酸やアルカリ性の悪臭ガスと中和反応を起こすことのできるアミノ基、スルホン酸基、カルボキシル基等の官能基を持つイオン交換樹脂やイオン交換繊維等が用いられている。
【0006】
【特許文献1】
特許第3106251号公報([請求項1]、[請求項2]、[0004]、[0011]等参照)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献1に開示されている複合多孔質体は、主に植物繊維として紙パルプを用いているので、植物繊維とキトサンの結合は十分とはいえず、得られる複合多孔質体の強度は十分なものとはいい難い。さらに、吸着能力については、上記特許文献1に記載されていない。
【0008】
また、上記活性炭は、アンモニアやアミン類等のアルカリ性ガス等に対しての吸着性能が低い傾向がある。また、活性炭は、悪臭物質以外のものを多く吸着することから、吸着による活性表面積の低下が著しく起きると共に、一旦、吸着させた物質以上に吸着しやすい物質が来ると、再脱離を生じる場合がある。また、上記のイオン交換樹脂やイオン交換繊維等は、初期吸着速度が遅いという問題点を有する。
【0009】
そこで、この発明は、アンモニアやアミン類等のアルカリ性ガス等に対しての吸着性能が高く、悪臭物質の吸着選択性が高く、かつ、初期吸着速度の高い吸着剤及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、カチオン性高分子及びアニオン性高分子から構成され、上記カチオン性高分子のカチオン当量と、上記アニオン性高分子のアニオン当量との比が、カチオン当量/アニオン当量=0.05〜20であるポリイオンコンプレックスからなる多孔質体を用いた吸着剤を使用することにより、上記の課題を解決したのである。
【0011】
カチオン性高分子及びアニオン性高分子から構成されるポリイオンコンプレックスからなる多孔質体を用いるので、官能基としてカチオン性及びアニオン性を有し、アルカリ性や酸性の悪臭ガスを選択的に吸着することができる。また、初期吸着速度も十分高くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下において、この発明について詳細に説明する。
この発明にかかる多孔質体は、カチオン性高分子及びアニオン性高分子から構成されるポリイオンコンプレックスからなる。
【0013】
上記カチオン性高分子とは、官能基としてカチオン性を発揮する官能基を有する高分子をいう。このため、カチオン性を発揮する官能基は、上記カチオン性高分子の重合度に合わせて多数存在する。
【0014】
上記カチオン性高分子を構成するモノマー単位当たりに含まれる、カチオン性を発揮する官能基の数、すなわち、置換度は、0.1以上がよく、0.2以上が好ましく、0.3以上がより好ましい。0.1より小さいと、後述する水を含有する溶媒に溶解しない場合がある。一方、上記官能基の数の上限は、特に限定されないが、モノマー単位当たり3程度で十分である。
【0015】
このカチオン性高分子の重合度は、10以上が好ましく、100以上がより好ましい。10より小さいと、アニオン性高分子と複合したときに、水に不溶な沈殿を生じない場合がある。重合度の上限としては、特に限定されないが、10万程度で十分である。
【0016】
上記カチオン性高分子の例としては、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、キトサンやそれらの塩化合物等や、ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエーテル等のカチオン化セルロース、デンプン糖ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエーテル等のカチオン化デンプン、N−グリシジルトリメチルアンモニウムキトサン等の4級化キトサンがあげられる。上記塩化合物としては、塩酸塩等があげられる。また、上記各カチオン性高分子は、単独で又は2種以上併用することができる。
【0017】
上記アニオン性高分子とは、官能基としてアニオン性を発揮する官能基を有する高分子をいう。このため、アニオン性を発揮する官能基は、上記アニオン性高分子の重合度に合わせて多数存在する。
【0018】
上記アニオン性高分子を構成するモノマー単位当たりに含まれる、アニオン性を発揮する官能基の数、すなわち、置換度は、0.1以上がよく、0.2以上が好ましく、0.3以上がより好ましい。0.1より小さいと、後述する水を含有する溶媒に溶解しない場合がある。一方、上記官能基の数の上限は、特に限定されないが、モノマー単位当たり3程度で十分である。
【0019】
このアニオン性高分子の重合度は、10以上が好ましく、100以上がより好ましい。10より小さいと、カチオン性高分子と複合したときに、水に不溶な沈殿を生じない場合がある。重合度の上限としては、特に限定されないが、10万程度で十分である。
【0020】
上記アニオン性高分子の例としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、カルボキシメチルセルロース、繊維状カルボキシメチルセルロース、セロウロン酸、硫酸セルロース、アルギン酸等や、これらの塩化合物等があげられる。上記塩化合物としては、ナトリウム塩、カリウム塩等があげられる。また、上記各アニオン性高分子は、単独で又は2種以上併用することができる。
【0021】
上記両高分子、すなわち、アニオン性高分子とカチオン性高分子とは、ポリイオンコンプレックスを形成し、後述する製造方法により、吸着性能を発揮することのできる多孔質体となる。
【0022】
この多孔質体には、必要に応じて、無機又は有機微粒子を含有させることができる。上記無機微粒子の例としては、コロイダルシリカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、ゼオライト、その他の金属酸化物などのイオン性及び非イオン性の無機高分子微粒子等があげられる。また、上記有機微粒子の例としては、ポリスチレンラテックス、ポリメタクリル酸メチルラテックス等のラテックス粒子、スチレン−ブタジエンエマルジョン、アクリロニトリル−ブタジエンエマルジョン等の合成樹脂エマルジョン粒子等があげられる。
【0023】
これらの微粒子のうちイオン性微粒子は、一般に分散液中で分散液のpHに応じてカチオン性あるいはアニオン性微粒子として振る舞い、上記のカチオン性高分子やアニオン性高分子と同様に、イオン結合性の複合体を形成するため、これらの粒子のポリイオンコンプレックス中における分散性、親和性は高いと考えられる。
【0024】
次に、上記ポリイオンコンプレックスの製造方法について説明する。
まず、上記のアニオン性高分子とカチオン性高分子とを、水を含有する溶媒中で分子レベルで分散・相溶させて相溶溶液を作製する。
【0025】
なお、ここで、アニオン性高分子及びカチオン性高分子が「分子レベルで分散・相溶している」とは、アニオン性高分子とカチオン性高分子の混合溶液が沈殿物を生じず、かつ、系中のすべての高分子鎖の殆どの部分が互いに会合せずに、局所的に分散している状態をいう。例えば、小角X線散乱実験に於ける絶対強度測定から得られる高分子鎖の単位長さ当たりの分子量ML,obsd.の値が、分子構造式から単一鎖に対して計算される値ML,calcd.(±50%)に等しくなる状態である。
【0026】
上記水を含有する溶媒とは、水を含有する溶媒をいい、水と混合させる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール、アセトン、アセトニトリル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の水溶性の有機溶剤があげられる。この溶媒の種類としては、酸又はアルカリ性の水溶液や、塩濃度が20重量%未満の中性水溶液、又はこれらに上記有機溶剤を含有したものがよい。
【0027】
上記水を含有する溶媒中の水の含有率は、5〜100体積%がよく、50〜100体積%が好ましく、80〜100体積%がより好ましい。5体積%より少ないと、上記両高分子が相溶しない場合がある。
【0028】
上記の相溶溶液は、例えば、下記の(1)〜(7)の方法で製造することができる。
(1)上記のカチオン性高分子及びアニオン性高分子を別々に酸性水溶液に溶解し、それらの溶液を混合する方法。
(2)上記のカチオン性高分子及びアニオン性高分子を別々にアルカリ性水溶液に溶解し、それらの溶液を混合する方法。
(3)上記カチオン性高分子を酸性水溶液に溶解し、上記アニオン性高分子を水又は薄いアルカリ性水溶液に溶解し、それらの溶液を混合する方法。
(4)上記カチオン性高分子を水又は薄い酸性水溶液に溶解し、上記アニオン性高分子をアルカリ性水溶液に溶解し、それらの溶液を混合する方法。
(5)上記のカチオン性高分子及びアニオン性高分子を同時に又は順に(上記のカチオン性高分子及びアニオン性高分子を入れる順番は問わない)、酸性水溶液に溶解する方法。
(6)上記のカチオン性高分子及びアニオン性高分子を同時に又は順に(上記のカチオン性高分子及びアニオン性高分子を入れる順番は問わない)、アルカリ性水溶液に溶解する方法。
(7) 上記のカチオン性高分子及びアニオン性高分子を所定の水系媒体に溶解させ、次いで、いずれか一方又は両方の高分子溶液に、所定の塩類を溶解させ、そして、両方の高分子溶液を混合させる方法。
この場合、高分子及び塩類を溶解させる順番は問わず、又同時に添加しても構わない。また、塩類を添加した水系溶媒に、両高分子を同時に又は順に(順番は問わない)溶解させても構わない。
【0029】
なお、上記の(1),(2),(5),(6)の方法では微量(10%以下)の不溶物が生成する場合があるが、例えば遠心分離機により簡単に除去可能である。
【0030】
上記の(1)〜(6)の方法は、pHを1〜4付近まで低くし、又は中性以上に高くすることにより、上記のカチオン性高分子とアニオン性高分子とを溶媒中に分子レベルで分散・相溶させる方法であり、上記(7)の方法は、所定の塩濃度とすることにより、上記のカチオン性高分子とアニオン性高分子とを溶媒中に分子レベルで分散・相溶させる方法である。
【0031】
なお、上記のカチオン性高分子とアニオン性高分子とが相溶するためのpH条件は、高分子の種類に依存し、例えば、上記カチオン性高分子としてキトサンを用い、かつ、上記アニオン性高分子としてカルボキシメチルセルロースナトリウム塩を用いる場合は、pHを1〜3程度に低くするか、又は7以上に高くすることが好ましい。
【0032】
上記の相溶溶液を製造する際における、上記のカチオン性高分子やアニオン性高分子を含有する酸性水溶液やアルカリ性水溶液等中の上記のカチオン性高分子やアニオン性高分子の濃度は、0.1〜50重量%がよく、0.5〜10重量%が好ましく、1〜7重量%がより好ましい。50重量%を超える高濃度では、ゲル状態あるいは粘ちょうとなり、流動性が非常に低い。一方、0.1重量%未満では、最終的に得られる複合体に対して使用する上記水溶液の量が多く、効率的でない。
【0033】
上記酸性水溶液としては、上記高分子相溶溶液が安定に存在しえるものであれば限定されず、例えば、塩酸水溶液等があげられる。また、上記アルカリ性水溶液としては、上記高分子相溶溶液が安定に存在しえるものであれば限定されず、例えば、水酸化ナトリウム水溶液等があげられる。また、上記の酸性水溶液やアルカリ性水溶液、水には、上記したように所定量の上記有機溶剤を含有させてもよい。
【0034】
また、上記の酸性水溶液、アルカリ性水溶液、又は水には、上記高分子相溶溶液が安定に存在し得る範囲で、塩類を含有させてもよい。その場合の塩類の種類は特に限定しないが、例としては、塩化ナトリウム、塩化リチウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、塩化アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸リチウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、硝酸リチウム、硝酸カリウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸アルミニウム、硝酸アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等があげられる。
【0035】
上記塩酸水溶液の濃度は、0.000001〜10mol/Lがよく、0.00001〜1mol/Lがより好ましい。0.000001mol/Lより薄いと、相溶しない場合がある。一方、10mol/Lを超えると、中和に必要なアルカリ性水溶液の量が多くなり、経済的に不利となる。
【0036】
上記水酸化ナトリウム水溶液の濃度は、0.000001〜10mol/Lがよく、0.00001〜1mol/Lがより好ましい。0.000001mol/Lより薄いと、相溶しない場合があり、一方、10mol/Lを超えると、中和に必要な酸性水溶液の量が多くなり、経済的に不利となる。
【0037】
上記(7)の方法における相溶溶液中の塩濃度は、0.1〜20重量%がよく、1〜10重量%が好ましい。0.1重量%より少ないと、上記カチオン性高分子とアニオン性高分子が部分的な複合化が起こり相溶しない場合がある。一方、20重量%より大きいと、塩類が飽和状態に達する場合がある。
【0038】
上記塩類の種類の例としては、塩化ナトリウム、塩化リチウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、硝酸ナトリウム、硝酸リチウム、硝酸カリウム、硝酸アンモニウム等があげられる。上記高分子相溶溶液に溶解される上記の塩類は、1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。
【0039】
上記(7)の方法における相溶溶液には、上記高分子相溶溶液が安定に存在し得る範囲内の濃度で、塩類を含有させてもよい。その場合の塩類の種類は特に限定しないが、例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、硫酸ナトリウム、硫酸リチウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸アンモニウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸アルミニウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムなどが挙げられる。
【0040】
上記(7)の方法における相溶溶液には、酸又はアルカリを含有させてもよい。その場合の酸又はアルカリの種類は、上記高分子相溶溶液が安定に存在し得るものであれば特に限定しない。その場合のpHの範囲(酸、アルカリの濃度の範囲)は、上記高分子相溶溶液が安定に存在し得る範囲であれば特に限定しない。
【0041】
上記の相溶溶液を製造する際、上記2種類の溶液を混合するときにおける上記カチオン性高分子とアニオン性高分子の組成は、カチオン性高分子のカチオン当量、すなわち、カチオン性高分子に含有されるカチオン性を発揮する官能基数の溶液中における総数と、アニオン性高分子のアニオン当量、すなわち、アニオン性高分子に含有されるアニオン性を発揮する官能基数の溶液中における総数との比が、カチオン当量/アニオン当量=0.05〜20であり、0.2〜5が好ましく、0.5〜2がより好ましい。上記範囲を逸脱すると、十分な強度を有するポリイオンコンプレックスが得られない場合がある。また、上記比率が1未満、すなわち、0.05以上1未満の場合、得られる多孔質体中にイオンコンプレックスを形成していないアニオン基が多くなる。このため、この多孔質体を吸着剤として使用したとき、悪臭物質、特にアルカリ性ガスの吸着能が向上する。
【0042】
次に上記(1)〜(6)の方法で製造された相溶溶液からポリイオンコンプレックスの沈殿物を生成する。この方法は、上記の相溶溶液のpHを変化させることにより、上記両高分子を結合させて不溶化させ、沈殿を生成させる方法である。得られた沈殿物は、必要に応じて、水、有機溶剤あるいは酸、塩基、無機塩化合物または有機溶媒を含む水溶液で洗浄する。
【0043】
上記の相溶溶液のpHを変化させるとは、上記相溶溶液の液性が酸性であれば、水素イオン濃度を減少させることをいい、液性がアルカリ性であれば、水素イオン濃度を増加させることをいう。これは、一般にpHメーターによって測定でき、pHメーターの示す値で見ることができる。これは、上記水系媒体として水溶性有機溶媒を含んでいる場合でも同様である。
【0044】
上記のpHの値の変化量は、使用されるカチオン性高分子及びアニオン性高分子の種類にもよるが、1以上あればよく、2以上あれば好ましい。一方、pHを変化させる上限は、上記相溶溶液の液性が中性付近(pH7±3)となる状態で十分である。上記の相溶溶液のpHを変化させていくと、透明状態から、白濁状態に変化して、続いて、中性付近で白沈物が生じる状態となる。そして、続けてpHを変化させていくと、白沈物が生じる状態から、再び白濁状態に変化して、最後には、相溶状態となる。このため、上記相溶溶液の液性が酸性の場合にアルカリ性までpHを変化させたり、上記相溶溶液の液性がアルカリ性の場合に酸性までpHを変化させてもよいが、変化させるpHの値によっては、不溶化したポリイオンコンプレックスが再び相溶化する場合がある。このため、中性付近(pH7±3)までで十分である。
【0045】
具体的なpHの変化量は、pHを変化させて不溶化させてポリイオンコンプレックスを形成させて白沈を生じさせたとき、これを含む水系媒体の水溶液部に存在する上記両高分子の量、すなわち両高分子の残存率が、30%以下となる場合がよく、10%以下となる場合が好ましく、5%以下となる場合がより好ましい。30%を超えると、効率的でなくなる。
【0046】
上記のpHを変化させる方法としては、特に限定しないが、塩酸水溶液等の酸性水溶液や、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ性水溶液を上記相溶溶液に添加する方法等があげられる。また、上記相溶溶液を異なるpHの水溶液に流し込む方法等があげられる。
【0047】
ところで、上記(7)の方法で相溶溶液を製造した場合、上記のpHを変化させる方法の代わりに、この相溶溶液の塩濃度を低下させることによって、ポリイオンコンプレックスの沈殿物を得ることができる。
【0048】
上記の塩濃度を低下させる方法としては、特に限定しないが、上記相溶溶液を上記塩類を含有しない水系媒体に添加する方法等があげられる。上記塩類を含有しない水系媒体に添加するため、塩濃度が大幅に低下する。このため、塩濃度が減少し、この両高分子による会合体の形成抑制が解除されるからである。
上記水系媒体としては、上記の水を含む溶媒と同様のものを用いることができる。
【0049】
このようにして得られたポリイオンコンプレックスの沈殿物に、水及び水より沸点の高い有機溶媒を加えて分散溶液とし、次いで、乾燥することにより、この発明にかかる多孔質体が製造される。通常、上記ポリイオンコンプレックスは、上記2つの高分子間に働くイオン結合によって強固に結合しているため、これを微粒子化するためには、粉砕等の工程に多大なエネルギーを必要とするが、上記の方法によって、容易に微粒子状の多孔質体が得られる。
【0050】
上記の溶媒として水及び水より沸点の高い溶媒を用いるので、乾燥時、まず水が蒸発し、水より沸点の高い溶媒がその後に蒸発する。先に水が蒸発して水より沸点の高い溶媒が残るため、ポリイオンコンプレックスの分子間のイオン結合が部分的に働かなくなるため、この水より沸点の高い溶媒が蒸発した後に残るポリイオンコンプレックスの析出物は、多孔質化かつ微粒子化したものとなる。
【0051】
上記水より沸点の高い溶媒としては、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、トリエチレングリコール等があげられる。
【0052】
上記水及び水より沸点の高い溶媒からなる混合溶媒中の水より沸点の高い溶媒の濃度は、1〜50重量%がよく、5〜20重量%が好ましい。1重量%より少ないと、得られるものは、微粒子状とならず、フィルム状となって多孔質化しなくなり、十分な吸着能を発揮し得なくなる場合がある。一方、50重量%より多いと、上記水より沸点の高い溶媒の蒸発に時間及びエネルギーがかかり、好ましくない。
【0053】
上記多孔質体について、微粒子状のものについて述べたが、繊維状のものであってもよい。すなわち、カチオン性高分子又はアニオン性高分子の一方が繊維状のものを用いた場合、得られる多孔質体は繊維状となり、これを用いて、多孔質状の織布又は不織布を得ることができる。
【0054】
このようにして得られた多孔質体は、十分な吸着能、特に酸性ガスやアルカリ性ガス等の悪臭ガスの吸着能を有し、吸着剤として使用することができる。
さらに、この吸着剤の形状としては、上記多孔質体の形状に合わせて、微粒子、繊維、織布又は不織布の形状をとることができる。
【0055】
また、得られた多孔質体を構成するポリイオンコンプレックス中のアニオン当量が多い場合は、悪臭ガスの中でも、特にアルカリ性ガスの吸着能が高い。さらに、得られる多孔質体は水に溶けにくくなり、また、膨潤の程度も低いので、取り扱いが容易となる。
【0056】
【実施例】
以下に実施例及び比較例をあげてこの発明をさらに具体的に説明するが、この発明は実施例の範囲に制限されるものではない。なお、この実施例及び比較例における評価法は次に示す通りである。
【0057】
[アンモニア吸着性試験]
ふるいで125〜250μmの粒径に揃えた粒子0.1gを不織布に入れてシールし、2リットルのテドラーバックの中に入れ、このバックをシールした。そそして、テドラーバック内の空気を除去し、500ppmの標準アンモニアガス1.5リットルをこのテドラーバック内に注入し、1分間、テドラーバックを軽く振り、バック内のガスを拡散させた。所定時間後に、このテドラーバック内のアンモニアガスの濃度を検知管で検知した。
【0058】
(実施例1)
脱アセチル化率91%のキトサン(甲陽ケミカル(株)製:商品名 FM−80、以下、「FM−80」と略する。)を0.2N塩酸に溶解させた1重量%キトサン塩酸溶液10gに、置換度0.74のカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(東京化成(株)製:試薬、以下、「CMC」と略する。)を水で溶かした1重量%CMC水溶液32.5gを加え、撹拌し、透明な相溶溶液を得た。この相溶溶液中の上記FM−80に含まれるアミノ基のモル数は0.5mmolであり、この相溶溶液中の上記CMCに含まれるカルボキシル基のモル数は1.0mmolである(カチオン当量/アニオン当量=0.5)。
【0059】
この相溶溶液を撹拌しながら、1N水酸化ナトリウム水溶液を徐々に加え、溶液のpHを3に調整した。撹拌を止めると、白色のポリイオンコンプレックスが沈殿し始め、そのまま1時間放置した。このポリイオンコンプレックスを100メッシュの金網でろ過した後、20重量%のジメチルホルムアミドを含有する水25gを加えてホモジナイザーで撹拌し、ポリイオンコンプレックスの分散溶液を得た。この分散溶液をシャーレに流し込み、50℃で予備乾燥した後、110℃で2時間乾燥させ、ポリイオンコンプレックスの微粒子を得た(収率91%)。これを用いて、上記の方法でアンモニア吸着性試験を行った。その結果を表1に示す。また、得られた微粒子の電子顕微鏡写真を図1(a)(倍率:200倍)及び(b)(倍率:2500倍)に示す。
電子顕微鏡写真から明らかなように、得られた微粒子は多孔質であった。
【0060】
(実施例2)
ポリアリルアミン塩酸塩(日東紡績(株)製:商品名 PAA−HCL−H)を0.05N塩酸に溶解させた1重量%ポリアリルアミン塩酸溶液15gに、ポリアクリル酸(和光純薬工業(株)製:試薬)を水で溶かした1重量%ポリアクリル酸水溶液23g及びメタノール5gを加え、撹拌し、透明な相溶溶液を得た。この相溶溶液中の上記ポリアリルアミンに含まれるアミノ基のモル数は1.6mmolであり、この相溶溶液中の上記ポリアクリル酸に含まれるカルボキシル基のモル数は3.1mmolである(カチオン当量/アニオン当量=0.52)。
【0061】
この相溶溶液を撹拌しながら、1N水酸化ナトリウム水溶液を徐々に加え、溶液のpHを4に調整した。撹拌を止めると、白色のポリイオンコンプレックスが沈殿し始め、そのまま1時間放置した。このポリイオンコンプレックスを100メッシュの金網でろ過した後、20重量%のジメチルホルムアミドを含有する水25gを加えてホモジナイザーで撹拌し、ポリイオンコンプレックスの分散溶液を得た。この分散溶液をシャーレに流し込み、50℃で予備乾燥した後、110℃で2時間乾燥させ、ポリイオンコンプレックスの微粒子を得た(収率99%)。これを用いて、上記の方法でアンモニア吸着性試験を行った。その結果を表1に示す。また、得られた微粒子の電子顕微鏡写真を図2(a)(倍率:200倍)及び(b)(倍率:2500倍)に示す。
電子顕微鏡写真から明らかなように、得られた微粒子は多孔質であった。
【0062】
(実施例3)
FM−80を0.2N−塩酸に溶解させた1重量%のキトサン塩酸溶液15gに1重量%のCMC水溶液25gを加え、撹拌し、透明な相溶溶液を得た。この相溶溶液中の上記FM−80に含まれるアミノ基のモル数は0.75mmolであり、この相溶溶液中の上記CMCに含まれるカルボキシル基のモル数は0.77mmolである(カチオン当量/アニオン当量=0.97)。
【0063】
この相溶溶液を撹拌しながら、1N水酸化ナトリウム溶液を徐々に加え、溶液のpHを4に調整した。撹拌を止めると、白色のポリイオンコンプレックスが沈殿し始め、そのまま1時間放置した。上記ポリイオンコンプレックスは、100メッシュの金網でろ過した後、20重量%のジメチルアセトアミドを含有する水25gを加えてホモジナイザーで撹拌し、ポリイオンコンプレックスの分散溶液を得た。その分散溶液をシャーレに流し込み、50℃で予備乾燥した後、110℃で2時間乾燥させ、ポリイオンコンプレックスの微粒子(収率90%)を得た。得られた微粒子の電子顕微鏡写真を図3(a)(倍率:200倍)及び(b)(倍率:2500倍)に示す。
電子顕微鏡写真から明らかなように、得られた微粒子は多孔質であった。
【0064】
(比較例1)
実施例1で得られた相溶溶液を撹拌しながら、1N水酸化ナトリウム水溶液を徐々に加え、溶液のpHを3に調整した。撹拌を止めると、白色のポリイオンコンプレックスが沈殿し始め、そのまま1時間放置した。このポリイオンコンプレックスを100メッシュの金網でろ過した後、水20gを加えてホモジナイザーで撹拌し、ポリイオンコンプレックスの分散溶液を得た。この分散溶液をシャーレに流し込み、50℃で予備乾燥した後、110℃で2時間乾燥させ、ポリイオンコンプレックスの透明なフィルムを得た(収率92%)。得られたフィルムを裁断し、粉砕処理して微粒子化した。そして、これを用いて、上記の方法でアンモニア吸着性試験を行った。その結果を表1に示す。また、得られた微粒子の電子顕微鏡写真を図4(a)(倍率:200倍)及び(b)(倍率:2500倍)に示す。
電子顕微鏡写真から明らかなように、得られた微粒子は多孔質でなかった。
【0065】
(比較例2)
1重量%のCMC水溶液100gに1N塩酸を加え、溶液のpHを1に調整し、ナトリウム型のCMCを水素型のCMCに変換した。その溶液をシャーレに流し込み、室温で乾燥させた。得られたCMCの水素型のフィルムを水洗し、乾燥させた後、裁断と粉砕処理により微粒子化させた。そして、これを用いて、上記の方法でアンモニア吸着性試験を行った。その結果を表1に示す。
【0066】
(比較例3)
実施例2で用いたポリアクリル酸を裁断と粉砕処理により微粒子化させた。そして、これを用いて、上記の方法でアンモニア吸着性試験を行った。その結果を表1に示す。
【0067】
(比較例4)
活性炭(三栄化工(株)製:活性炭素(粉末)、粒径125μm以下)を用いて、上記の方法にしたがって、アンモニア吸着性試験を行った。その結果を表1に示す。
【0068】
(参考例)
粒子を添加せずに、上記のアンモニア吸着性試験を行った。その結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
Figure 2004225029
【0070】
【発明の効果】
この発明によると、カチオン性高分子及びアニオン性高分子から構成されるポリイオンコンプレックスからなる多孔質体を用いるので、官能基としてカチオン性及びアニオン性を有し、アルカリ性や酸性の悪臭ガスを選択的に吸着することができる。さらに、初期吸着速度も十分高くなる。
【0071】
また、カチオン性高分子及びアニオン性高分子として、天然由来の高分子又はその誘導体を用いると、環境に優しく、廃棄も容易な多孔質体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)実施例1で得られたポリイオンコンプレックス微粒子の電子顕微鏡写真(倍率:200倍)
(b)(a)で倍率を2500倍としたときの電子顕微鏡写真
【図2】(a)実施例2で得られたポリイオンコンプレックス微粒子の電子顕微鏡写真(倍率:200倍)
(b)(a)で倍率を2500倍としたときの電子顕微鏡写真
【図3】(a)実施例3で得られたポリイオンコンプレックス微粒子の電子顕微鏡写真(倍率:200倍)
(b)(a)で倍率を2500倍としたときの電子顕微鏡写真
【図4】(a)比較例1で得られたポリイオンコンプレックス微粒子の電子顕微鏡写真(倍率:200倍)
(b)(a)で倍率を2500倍としたときの電子顕微鏡写真

Claims (5)

  1. カチオン性高分子及びアニオン性高分子から構成され、上記カチオン性高分子のカチオン当量と、上記アニオン性高分子のアニオン当量との比が、カチオン当量/アニオン当量=0.05〜20であるポリイオンコンプレックスからなる多孔質体。
  2. 上記カチオン性高分子及びアニオン性高分子は、いずれもピラノース骨格を有する高分子である請求項1に記載の多孔質体。
  3. 上記カチオン性高分子は、キトサン、ポリアリルアミン、又はそれらの塩化合物であり、かつ、上記アニオン性高分子は、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、又はそれらの塩化合物である請求項1に記載の多孔質体。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の多孔質体からなる吸着剤。
  5. カチオン性高分子及びアニオン性高分子から構成されるポリイオンコンプレックスに、水及び水より沸点の高い有機溶媒を加えて乾燥する多孔質体の製造方法。
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