JP2004224987A - Wax - Google Patents

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光志 遠藤
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an environment-maintaining type wax having hydrophilicity, electrostatic property and decomposing and cleaning function of organic matters, capable of performing soil-prevention and antibacterial effects on a wall surface, etc., and decomposing activity in harmful gas generated from a wall material, and improving sliding property in skies or surfboards by waxing, and remarkably reducing working property and wax dregs. <P>SOLUTION: This wax contains a titania mixed liquid consisting of anatase type titania fine particles performing an excellent photocatalytic effect by ultraviolet light obtained naturally from sun light or a fluorescent light and an aqueous solution of an amorphous titania acting as a binder for the anatase type titania and a wax of an animal or a plant origin containing a solvent or a synthetic resin solution. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は家具用、床用、室内外壁用、車輌船舶用、スキー用などのワックスに係り、さらに詳しくはワックシングすることにより内外壁、床、天井、家具、車輌船舶においては優れた防汚、耐食性を呈し、有害ガスの浄化作用とワックシング性を有する、さらにスキー、スノーボート、サーフボードにおいては、優れた滑走性を呈する環境保全型のワックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ワックスは、近年著しく伸びている需要と安価な価格要求から天然ものから石油系の合成ワッックスが主流を占めている。目的に応じて撥水性、光沢性(艶出し)、潤滑性などを追及し様々な製品が固体、液体、粉体として生まれている。一般的には光沢性、潤滑性を重視した撥水性材料が主流を占め、優れたワックス効果を呈し、家庭用の床、家具用やカーワックスとし市販されている。例えば後述する特許文献1に開示されるように撥水性向上のため、フッ素樹脂やポリウレタン材料を使用している。
【0003】
他方スキーやスノーボードでは滑走性を向上させるために、滑走面にワックシングをする。例えば後述する特許文献2に開示されるように、一般にスキーワックスとしてはパラフィン系ワックスがよく知られている。パラフィン系ワックスは撥水性が高く、優れたワックス効果を有する材料であると言われている。
【0004】
【特許文献1】特開平2002−53848号公報
【特許文献2】特開平10−237390号公報
【特許文献3】特開2000−239615号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この種のワックスでは、ワックシング面に、水のハジキがなくなったら、ワックスが切れたと言うように、撥水性はワックスの効果や有無、さらにワックスの品質の良し悪しなどを評価する尺度になっている。
【0006】
しかし、撥水性に伴う水滴形成は、ワックスの寿命を短くするだけでなく、大きく成長した水滴は、汚れの助長と環境衛生上の問題に繋がってくる。つまり、撥水性を持たせたことが原因で、結露水が水滴となり、風通しの悪い場所では、大きく成長した水滴や水溜りとなり、蒸発に一層の時間を要す。
【0007】
又ワックスは、前述のようにフッ素樹脂、ポリウレタン、パラフィン系など絶縁材料が主体であり、材料自体が帯電するため、静電気による吸着現象を繰り返し、浮遊塵埃を始め、様々な小さなごみを水滴や水溜りの中に多く呼び込む。乾燥後は、大きな染みとなって現れる。時間、日数の経過とともに、次第に染みはこびり付いた状態になってくる。上記浮遊塵埃は砂などの無機物だけでなく、車の排気ガスを始め多種多様の有機物を多量に含んでいる。中でも水滴中に溜まった微生物は、風通しの悪い所ではカビの発生を伴い、変色や悪臭を放つなど非衛生的な問題まで発生している。これはワックスが持つ撥水性と汚れや臭気に対する自己分解浄化能力がないためであり、防汚或いは防臭と言う観点では決して満足の行く技術ではなかった。
【0008】
他方スキー等の滑走性を向上させるために使用されるワックスでは、該滑走性を重視するあまり、ワックシング性やワックシング時に発生する古いワックスの削りカスに対する環境汚染の保全性、スキー滑走部のエッジの耐食性に至る点まで、十分考慮されなかった。即ちこの種のワックスは、固形或いは液状のものであり、スキー板にワックシングする場合には熟練と労力を要し、又ワックシングのためのコテやアイロンなどの特殊器具を用意しなければならない。具体的にはスキー板に既に付着しているワックスや固形物をコテ等の器具を用いて除去する作業を必要とし、除去した後、新たなワックシングにも時間と熟練を要する。しかも雪質によりワックスの種類を変える必要があり、その度に上述のような作業を繰り返さなければならず、スキーヤには苦労の多いな作業となっており、ワックシング性の点では疑問視される。
【0009】
又スキー滑走面に塗布されるパラフィン系ワックスは、厚みを持った然程硬くない膜であるため、雪面に存在する有機物や無機物の塵埃等を容易に捕獲してしまう。時にはワックス面にスクラッチなどのキズをつけてしまい、抵抗になることがしばしば見受けられる。さらに撥水性が売り物のパラフィン系ワックスはスキー滑走による耐磨耗性が悪いため耐久性に問題があり、パラフィン成分の酸化劣化による、撥水性の低下が滑走性を悪くすると言う説もある。そのため、最近ではパラフィン系ワックスに代わるスキー用のワックスも提案されている。例えば、前述した特許文献3に開示されるようなフッ素化合物やシリコーン化合物、金属ガリウムや二硫化モリブデンを配合したものが提案されている。
【0010】
しかし、これらの化合物は、スキー滑走面にワックシングする際に、加熱により有害物質が発生するため作業自体及びカスの処理等の環境面から好ましくない。また、このワックスを除去する際にはかなり多量の削りカスが生じるので、ワックス汚染の原因ともなっている。各スキー場のホテルでは、削りカスによる床や絨毯の汚染とそれらを除去するための洗剤、方法、労力に悩んでいる。従って、スキー用のワックスにおいては、少量で、途切れることのない潤滑性を長く維持する能力と環境汚染の保全性とその能力をワックス自体に持たせることが重要な課題でもある。
【0011】
他方スキーやスノーボードは季節性の極めて高い道具である。オフシーズンには眠る期間が長い欠点がある。そのためスキーヤ達を悩ますことは、スキーの重要なエッジを腐食させることで、錆を除去するためにかなりの労力を費やすことと、大切なスキーを不良にしてしまうことが多々あり、耐食性手段を講じることなど一つずつ解決しなければならない課題が数多くある。
【0012】
以上のような問題点の指摘から明らかなように、本発明の1つの目的は、汚れと有害臭を生じないワックスを提供することにある。
【0013】
また本発明の他の目的は、耐食膜を形成するワックスを提供することにある。
そして本発明の別の目的は、環境保全に効果的なワックスを提供することにある。
本発明のさらに別の目的は、寒冷地でも屋外作業が可能なワックスを提供することにある。
加えて本発明のさらに他の目的は、潤滑作用が途切れないワックスを提供することにある。
また本発明のさらに別の目的は、零度以下の環境でワックシング可能なワックスを提供することにある。
本発明の他の目的は、滑走性能向上のため、新たな着想に基づいたスキー用のワックスを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的のうち住環境向上等のためのワックス性状としては、従来のワックスの常識とは異なり、結露水などの水滴や水溜りを作りにくくし、自然乾燥のスピードを速くする速乾能力を持たせることと、ワックス効果を持続させるために、ワックス自体に静電気に対する除電能力と汚れや臭気に対する自己浄化能力などを持たせることが重要であるという考えを持つに至った。特に、寒冷地ではビル、家屋、居室の窓を開ける期間が1年を通じて、数ヶ月しかない上に、断熱技術にも改善が加えられ、建物自体の密閉度が年々向上し、シックハウス症候群などの文化的病気の誘発も大きな問題となっており、又大理石や天然石で作られた建造物や彫刻などの美術品は酸性雨により腐食の一途を辿り、新しい技術と安価な保護方法がないものかとの要求があり、本発明者をして、上記のような性状を満たすワックスの開発にとりかからせるきっかけになった経緯がある。
【0015】
そこで発明者は、上記課題を課解決するために、新たなワックスを開発すべく、鋭意検討及び実験を行った。その結果、親水性と言う従来の撥水性とは全く逆の発想を持ったワックス、さらに除電能力と分解浄化能力を持ったワックスを開発する着想に至った。
【0016】
その結果、光触媒であるアナターゼ型チタニアの微粒子に対し、バインダとしてアモルファス型チタニアが用いられたチタニア混合溶液を主成分としたワックスが、上記目的を達成するために有効であることが分かり、該ワックスに、広い用途で、更に多くの優れた利点を見出した。尚、チタニア薄膜の形成には、上記チタニア混合溶液に、天然の蝋材或いは合成樹脂からなる蝋溶液を含有させる必要がある。
【0017】
本発明は、ワックス自身に親水性、除電性、分解浄化性の能力を持たせるために、アナターゼ型チタニアの微粒子をアモルファス型チタニア水溶液内に均一に分散せしめたチタニア混合溶液からチタニア膜を形成する。チタニア混合溶液のチタニア濃度としては、後述する実施例の実験結果から、0.02〜5wt%とするのが望ましい。
【0018】
また本発明のワックスは、チタニア膜形成と、成付着している汚れの除去と同時に水分の蒸発速度を速めるために、後述する実施例中に記載されているように、1〜10wt%の溶剤を含有する天然の蝋材或いは合成樹脂からなる蝋溶液を含むことが望ましい。
【0019】
但しチタニアを含有するチタニア混合溶液は、混合量が多いほど光触媒効果が得られるが、蝋溶液との混合比は、ワックシングする基材により幅広く選定する必要がある。
【0020】
ワックシング後の光沢を重視する家具等の基材では、蝋溶液の割合を多くし、薄いチタニア膜を形成する必要がある。美術工芸品などの基材も同様でこの場合は、重ね塗りによりチタニア膜を仕上げる。従って、チタニアは微量であればある程効果的である。但しワックスシング後の光沢性が重視される基材では、チタニア混合溶液の下限濃度を2wt%とするのが良い。2wt%未満では、ワックシングに時間がかかり、チタニア膜形成が困難になるからである。
【0021】
他方光沢よりも、院内感染予防をはじめ、汚れの分解・浄化のために光触媒効果を重視する内外壁、床、梨地状の磁器等では、逆にチタニアを多くした方が良い。但しチタニア混合液の割合が、98wt%を超えると、チタニア膜の塗り斑が生じて美観を損なうことになる。
【0022】
このようなことから、チタニア混合溶液の割合は、広く2〜98wt%とするのが望ましい。
【0023】
また後述する親水性(接触角)を確かめる実施例の実験結果から、蝋溶液濃度が2wt%程度介在しても親水性に対する影響度は少なく、その程度ではワックスシングにおけるワックス自身ののびが重要な因子でもありムラなくワックスシングするためには、2wt%程度必要である。他方蝋溶液が70wt%を超えてくると親水性は次第に悪くなり、80wt%程度でほぼ飽和するため、その上限を80wt%としている。
【0024】
従って本発明のワックスは、上記チタニア混合溶液を2〜98wt%含有し、上記蝋溶液を2〜80wt%少なくとも含んでいるものとする。
【0025】
また本発明は、さらに除電性と自己浄化能力と潤滑性を向上させるために、後述するように、アナターゼ型チタニアの微粒子を含蓄せしめたカーボン粒子を含有するものであり、より具体的には、2〜98wt%の上記チタニア混合溶液と、溶剤を含有する天然の蝋材或いは合成樹脂からなる2〜80wt%の蝋溶液と、1〜30wt%のカーボン粒子とを有するものとする。このカーボン粒子の含有量については後述する。
【0026】
さらに寒冷地におけるワックスの着氷を防止するために、アルコール乃至はエチレングリコールなどの氷点降下剤を含有させることが望ましい。その場合の本発明の構成は、2〜98wt%の上記チタニア混合溶液と、溶剤を含有する天然の蝋材或いは合成樹脂からなる2〜80wt%の蝋溶液と、10〜50wt%の氷点降下剤とを有するものが望ましい。この氷点降下剤の含有量については後述する。
【0027】
加えて本発明は、鏡面を持つ機材との密着性を向上させるために、シリコーンを含有させることが望ましく、そのために、2〜98wt%の上記チタニア混合溶液と、溶剤を含有する天然の蝋材或いは合成樹脂からなる2〜80wt%の蝋溶液と、5〜30wt%のシリコーンとを有するものとする。このシリコーンの含有量については後述する。
【0028】
本発明のワックスは、上記のように、チタニア混合溶液を主成分としている。そして該チタニア混合溶液は、アナターゼ型チタニア微粒子と、該アナターゼ型チタニア微粒子のバインダとしての作用をするアモルファス型チタニア水溶液とからなっている。
【0029】
チタニアは、紫外線を吸収して、光触媒作用を有している。そしてアナターゼ型の結晶構造を持つチタニアは、この能力に優れている。従ってアナターゼ型チタニアは、太陽光線や蛍光等の紫外線を吸収し、親水性を呈すること、及び有機物を水と炭酸ガスと空気に分解し、浄化する能力に長けていることになる。
【0030】
本発明構成でワックスの主成分となるチタニア混合溶液に含有するアナターゼ型チタニア微粒子は、濃度の安定化と水分蒸発後に形成されるチタニア膜内に均一に分散させる必要がある。そのため、アナターゼ型チタニア微粒子の大きさは、ニュートン力学が及ばない範囲、即ちブラウン運度範囲の質量、重量が必要であって、ナノ粒子である必要がある。従って、粒径50nm以下であることが望ましい。
【0031】
またチタニアの濃度は、後述するように、0.02〜5wt%とするのが望ましく、ゲル化したチタニア混合溶液として準備する。
【0032】
さらに、ワックシング性を持たるために、蝋溶液をチタニア混合溶液に分散させ、エマルジョン化させたワックスとする。
【0033】
これを、基材に対しワックシングすることで、ワックシング面を得る。水分蒸発後のワックシング面には、アナターゼ型チタニア微粒子がアモルファス型チタニアにより結合した厚さ約1ミクロンの硬いチタニア膜が形成される。形成されたチタニア皮膜は酸化物であり、化学的に安定しているため、光触媒効果を永久に維持し続ける。
【0034】
この硬いチタニア皮膜が、以上のようなワックシングで容易に得られ、親水作用、除電作用、浄化作用をもたらすことになる。
【0035】
ワックシングで得られた親水性を持つチタニア皮膜上に介在する水滴の乾燥速度は、本発明者によって、撥水性の数十倍であることが見い出された。これは、結露水が水滴でなく、親水性効果で濡れるように広がってゆくため、比表面積が数十倍になり、基材や室内環境の物理的影響を受け易くなるためであると考えられる。従って、蒸発が速くなり、水溜りが発生しにくい利点がある。
【0036】
最近の傾向として建物などの内外装材は、表面処理した木材の他、プラスチック材が主流を占め、ワックシング面でさえ何らかの外力による摩擦で帯電する。そのため浮遊塵埃による汚染や静電気による不快感などの障害がある。
【0037】
アナターゼ型チタニア微粒子を分散せしめたワックシング面は、アナターゼ型チタニア微粒子の尖端放電現象により、瞬時に静電気は除電させ得る。静電気による不快感はもとより、塵埃の吸着を劇的に減少させることができる。
【0038】
本発明のワックスは、特殊な機械や道具を使用しないで、容易にクリーニングとワックシングが一度の作業で可能なように、溶剤を含有した天然の動植物系の蝋或いは合成樹脂を含有しているが、チタニアリッチなワックシング面での帯電現象は劇的に減少する。
【0039】
太陽光線や蛍光灯から容易に得られる紫外線は、建物内外ともに豊富であり、チタニアの優れた性質を利用し、効果を発揮させることができる。ワックシングすることにより家具、床、外壁、車輌船舶の内外装面においては、優れた防汚と耐食性皮膜を呈し、有機物や有害ガスの分解浄化作用を得ることができる。
【0040】
とりわけ密閉度が高く、窓などを開放する期間が短い寒冷地では、建材や家具から発せられる有害ガスによる汚染問題を、蛍光灯や紫外線ランプで自然に予防することができる。従って、近年、社会的問題になっている有害ガスであるVOCガスやホルムアルデヒドの対策に効果的である。
【0041】
さらに本発明のワックスは、チタニア混合溶液と動植物系の蝋或いは合成樹脂に、カーボン粒子を包含して用いると良い。カーボンは、脱臭剤やろ過材に多く使用されているように多孔質であり、この多孔質である点を活かすことで、光触媒作用の大きいアナターゼ型チタニアの微粒子を多量に含蓄することができるようになる。そのためワックシングすることにより家具、床、外壁、車輌船舶の内外装面においては、有機物や建材から発せられる有害ガスに対して、一層の分解浄化作用を持たせることができる。
【0042】
さらに、カーボンは、コンピュータ用磁気ディスクの記録媒体表面に薄膜形成させ、磁気ヘッドとのコンタクト時に発生するヘッドクラッシュ障害の予防膜として利用されているように、優れた潤滑作用を呈する。カーボンの潤滑作用で特筆すべき点は、磨耗のメカニズムが、ミクロ的には層状に摩滅してゆくため、次から次へと新たな面が生じてくることになる。そのため自己潤滑性に優れていることにある。
【0043】
又、カーボン粒子は、半導体製造職場の床面に仕上げられる導電塗料や静電気予防マットにも使われているように、一層の除電性を持たせることができる。
【0044】
本発明のワックシング面では、このようなカーボン粒子の性状により、静電気によるごみの吸着が一層激減し、清掃も労なくできる。特に、帯電しやすいプラスチック系の内外装材或いは塗装面では著しい効果が現れる。
【0045】
本発明は、上述したチタニア混合溶液と、蝋溶液とが含まれるワックスに、シリコーンが含有されて用いられるのが好ましい。シリコーンは、基材と酸化チタンのカプリング材として作用し、特に金属など鏡面に近い基材では密着力が向上するからである。さらに、化学的に安定しているため、高度の耐候性を保持する効果がある。
【0046】
本発明は、スキーやスノーボードの滑走面の帯電による有機物や無機物の塵埃付着の防止にも効果的である。スキー滑走面への塵埃を拾うメカニズムは、調査の結果、従来のワックス自体の柔らかな性質による機械的な塵埃の捕獲と電気的な帯電による塵埃吸着が主である。
【0047】
スキーやスノーボードの滑走面のワックスと雪の間に介在する無数の塵埃は、軟らかい方に捕獲される、実際には軟らかいワックス内に埋め込まれた状態で蓄積する。ポリエチレンなど電気的に抵抗の高いプラスチック系の材料で構成される滑走面は、ワックシング時、さらには滑走中にも滑走面と雪との間で発生する摩擦帯電現象や水との間で発生する流動帯電現象により、滑走面は容易に帯電する。このため帯電した滑走面は、容易に静電気の力で塵埃を吸着するため、滑走性の大きな障害になる。
【0048】
これに対し、スキーの滑走試験で、粉雪面、べた雪面、氷面、さらに多量の水を含む雪面での滑走性、操縦性、横滑り性などあらゆる面での試験確認を実施し、本発明に係るワックスのこれらの性状に対する一層の効果を確認した。
【0049】
スキーやスノーボードの滑走面は、カービングや停止作用を目的としたエッジ部と称する導体の金属部と不導体の高密度ポリエチレン面で構成されている。本発明のワックスでは、ワックシングすることだけで、乾燥後のチタニア膜は、硬さが鉛筆硬度2H以上あり、耐磨耗性を確保でき、金属部と高密度ポリエチレン面は、塵埃などによるスクラッチ発生の予防と、さらに金属部は、錆の発生を予防することができる。
【0050】
本発明によるチタニアを主成分とするワックスは、上記以外にも多くの利点がある。例えば、従来の固形ワックスでは、新たなワックシング時には、滑走面に残っているワックスを除去せねばならなかった。しかし、本発明のワックスはワックシングしたままで良く、除去作業が不要である。又、どんな雪質でも対応するので雪質によってワックスを替える必要がない。さらに注目すべき点は、数週間経った後でも同じ滑走性を堅持していたことである。この点で従来のスキー用のワックスに見られない際立った効果を確認した。
【0051】
本発明のワックスは、アナターゼ型チタニア微粒子とアモルファス型チタニア水溶液とからなるチタニア濃度0.02〜5wt%のチタニア混合溶液を2〜98wt%含有し、1〜10wt%の溶剤を含有する動植物系或いは合成樹脂の蝋溶液を2〜80wt%含むものが好適である。
【0052】
本発明のさらに好ましい例では、アナターゼ型チタニア微粒子とアモルファス型チタニア水溶液とからなるチタニア濃度0.02〜5wt%のチタニア混合溶液を2〜98wt%含有し、1〜10wt%の溶剤を含有する動植物系或いは合成樹脂の蝋溶液を2〜80wt%含み、さらにカーボン粒子を1〜30wt%有してなるものである。
【0053】
本発明の寒冷地に使用する好ましいワックスは、アナターゼ型チタニア微粒子とアモルファス型チタニア水溶液とからなるチタニア濃度0.02〜5wt%のチタニア混合溶液を2〜98wt%含有し、1〜10wt%の溶剤を含有する動植物系或いは合成樹脂の蝋溶液を2〜80wt%含み、アルコール或いはエチレングリコールを主成分とする氷点降下剤を5〜50wt%有し、さらにカーボン粒子を1〜30wt%含むものである。
【0054】
本発明の鏡面を有する面に使用する好ましいワックスは、アナターゼ型チタニア微粒子とアモルファス型チタニア水溶液とからなるチタニア濃度0.02〜5wt%のチタニア混合溶液を2〜98wt%含有し、1〜10wt%の溶剤を含有する動植物系或いは合成樹脂の蝋溶液を2〜80wt%含み、アルコール或いはエチレングリコールを主成分とする氷点降下剤を5〜50wt%有し、カーボン粒子を1〜30wt%、さらにシリコーンを5〜30wt%の割合で含有する構成である。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例について説明する。
図1にチタニア混合溶液のチタニア濃度と粘度との関係をグラフに示す。チタニア濃度が約3%を越える時点から急激にゲル化が始まり、4〜5%を超えると、他の物質を分散させることが難しくなる。
【0056】
前述したように水分蒸発後は、約1μmのチタニア膜が得られる。チタニア膜自体が透明であるため干渉縞を呈し、見た目が良くない欠点がある。蒸着やスピンコーティングなどの高精度な薄膜形成手法を採用することは現実的に不可能であるため、干渉縞の発生しない膜厚を得るようチタニア濃度を下げ、繰り返しワックシングする手法をとらざるを得ない。このようなことからチタニアの最小濃度を0.02wt%とする。用途によっては伝統工芸の1つでもある漆塗りで見られる重ね塗り手法を用いることが望ましい。又、チタニア混合溶液に含む水分の蒸発速度を速めるために溶剤を含有させている。
【0057】
図2は、蝋溶液の溶剤濃度と乾燥時間に関するグラフである。チタニア混合液50wt%と、蝋溶液50wt%とを含むワックスで、蝋溶液の溶剤濃度を変化させたワックスを製作し、乾燥実験を測定したものである。実験条件は、室温25℃におけるワックス1ccの自然乾燥である。
【0058】
ワックシングする環境よって溶剤濃度は著しく異なってくる。室内環境では密閉された環境もあるので少ない方が良く、汚れのふき取り性を考慮して1wt%以上(下限)としている。一方溶剤濃度が10wt%を超えると乾燥が速過ぎて、均一な膜を形成するに不適当であることから、上限値を10wt%におさえている。
【0059】
図3は、蝋溶液の濃度を変化させたワックスの親水性を実験した結果のグラフである。実験は、上記チタニア混合液を含み、その際溶剤5wt%の蝋溶液の濃度を変化させたワックスを製作し、磁器タイル表面にワックシング後、乾燥面に水を滴下して、水とワックス面との接触角を測定したものである。接触角の測定は、室温20℃で写真撮影により実施した。
【0060】
蝋溶液濃度が2wt%介在しても接触角は4度弱であり、接触角度が3度強のチタニア膜自身との親水性の大きな差は認められなかった。従って、ワックシングにおけるワックス自身の伸びが重要な因子でもあり、0wt%ではムラなくワクシングすることが不可能であり、ワックシング性から2wt%をその最小値とした。一方、蝋溶液が70wt%を越えると親水性は次第に悪くなり、80wt%でほぼ飽和するため、80wt%を限界値と定めている。
【0061】
これは蝋成分が多いほど作業性が良いこと、さらに重ね塗りと、乾燥後の蝋成分の拭き取りにより、厚いチタニア膜が形成されることが、経験上から上限値を広げている。
【0062】
図4は、チタニア混合溶液と、蝋溶液と、カーボン粒子とを含有するワックスにおいて、ワックシング面と未処理面との電気抵抗を測定した結果のグラフである。実験は、チタニア混合溶液を80wt%含み、5wt%の溶剤を含有する蝋溶液を15wt%含有し、カーボンを5wt%含むワックスを製作し、塗装仕上げ床材、ビニールクロス材、磁器タイル材にワックシングし、電気抵抗を測定した。同図から明らかなように、電気的にカーボン粒子の効果が確認された。
【0063】
図5は、チタニア混合溶液を80wt%含み、5wt%の溶剤を含有する蝋溶液を15wt%含有するワックスに、カーボンの量を変化させて静電気の除電特性を実験した結果をグラフに示したものである。測定は、プラスチック製のPタイルにワックシング後、軟らかいナイロンブラシで擦り、帯電電圧を測定した。
【0064】
カーボン量は用途に応じて決めることになるが、30wt%を超えるとワックス自体黒くなり、ワックシング面も黒く感じるためこれを限界値(上限)とした。また5wt%未満の量はチタニア膜の帯電電圧と大差ないため、5wt%を下限値とした。
【0065】
以下の実施例として示すものは、チタニア、蝋或いは樹脂、カーボン、シリカの含有量(wt%)を夫々変えてワックスを作成し、磁気タイルン、レンガ、天然石、フローリング床、ピニールタイル、ビニールクロス、アルミサッシ、ガラス窓などの建材にワックシングしたものを用いて各汚染物質の分解浄化試験を行った。また滑走表面の材質が高密度ポリエチレン製のスキーに上記のワックスをワックシングしたものを用いて、その滑走評価を行った。
【0066】
実験例1:アナターゼ型チタニア微粒子とアモルファス型チタニア水溶液とのチタニア混合溶液:98wt%、5wt%の溶剤を含有する合成樹脂の蝋溶液:2wt%。
実験例2:アナターゼ型チタニア微粒子とアモルファス型チタニア水溶液とのチタニア混合溶液:50wt%、5wt%の溶剤を含有する植物系の蝋溶液:50wt%。
実験例3:アナターゼ型チタニア微粒子とアモルファス型チタニア水溶液とのチタニア混合溶液:50wt%、5wt%の溶剤を含有する植物系の蝋:40wt%、エチレングリコール:10wt%。
実験例4:アナターゼ型チタニア微粒子とアモルファス型チタニア水溶液とのチタニア混合溶液:80wt%、5wt%の溶剤を含有する合成樹脂の蝋溶液:15wt%、カーボン5wt%。
実験例5:アナターゼ型チタニア微粒子とアモルファス型チタニア水溶液とのチタニア混合溶液:80wt%、5wt%の溶剤を含有する合成樹脂の蝋溶液:15wt%、シリコーン:15wt%。
【0067】
窒素酸化物、硫黄酸化物の分解浄化試験:
神奈川県足柄上郡工業団地内の築10年のRC造6階建て、ビルディング外壁タイル全面に実験例1、実験例4のワックスを、実際に吹き付け、汚染にたいする防汚レベルを評価した。汚染レベルは、施工後1年経過した状態がどの様に変化するかを写真記録してゆくものである。汚れの内容は、車の排気ガスが原因する窒素酸化物・NOxや硫黄酸化物・SOxを含む塵埃による汚染が多く、黒く変色する特長がある。この黒い変色汚れは、窓のサッシ部や、外気取入れ口などの突出部分に積もった前述の塵埃が、雨水と一緒に、雨水の流れ落ちる道に沿って流れ、堆積する。この現象は、高層階になるほど激しく、本施工で実験した建物も、立地条件が比較的東名高速道路に近接しているため、同様な黒い汚れを呈し、5階、6階が特に汚れていた。施工にあたっては、外壁タイル面の洗浄等前処理をし、吹付けガンを使用して全面にワックシングした。
【0068】
施工後1年経過した状態は、変色は無論のこと、汚れの付着も、実験例1、実験例4いずれのワックシング面にも見られなかった。これはタイル面に付着した塵埃に含む窒素酸化物・NOxや硫黄酸化物・SOxがチタニアの光触媒作用で分解している。塵埃とチタニア膜との接着界面では、付着力を強めていた有機物が分解浄化しているため、雨と一緒に流れ落ちたためである。光触媒効果は、太陽に含まれる紫外線の成せる技であり、一年経過後もワックス効果は持続されている。
【0069】
紫外線を含んだ太陽光線、風、雨のような自然エネルギーをそのまま利用できるため、今後環境保全に繋がる有効な手段である。
【0070】
汚染ガスの分解浄化試験例:
一般般住宅の新築家屋の洋室、キッチン、階段、玄関ロビーの内壁、ドア、天井、フローリング床、ピータイル床に、実験例1、実験例2、のワックスを、実際にワックシングして、建材から発生するVOCガスと呼ばれる揮発性有機物質とホルムアルデヒドの浄化レベルを評価した。実験場所の状況は、北海道札幌市に新築した建坪約40坪の木造2階建である。結果は、いずれのワックスも効果を発揮した。
【0071】
トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどVOCガス測定方法は20ml/30minのアクティブサンプリングで、測定開始時より30分間捕集し、VOC定量限界1.0μg/mのガスクロマトグラフィーによる質量分析を行った。測定した室内の環境条件は、室温26.7℃、湿度24%である。指針値260mg/m以下のトルエンは、ワックシング前254.9mg/mに対して、ワックシング1週間後では187.7mg/mあり、約30%の効果を、指針値870mg/m以下のキシレンは、ワックシング前629.0mg/mに対して、ワックシング1週間後では112.5mg/mあり、約82%の効果を、指針値3800mg/m以下のエチルベンゼンは、ワックシング前136.8mg/mに対して、ワックシング1週間後では、116.5mg/mあり、約15%の効果を得ることができた。
【0072】
さらに、シックハウス症候群の最も大きな原因とされているホルムアルデヒドはDNPHカートリッジに捕集するエアーポンプ採取法により、実施した。結果は、指針値0.008ppm以下のホルムアルデヒドは、ワックシング前0.07ppmに対して、ワックシング1週間後では、0.025ppmのであり、大幅な改善を見た。
【0073】
建材や家具から発生するVOCガスの分子量は、トルエンが92、キシレンが106、エチルベンゼンが106である。空気を構成する主要成分の78%を占める窒素と21%の酸素は、夫々窒素Nの分子量が28、酸素Oの分子量が32であり、VOCガスは、空気より分子量が大きく重いため、低い所に位置する床は、濃度が高くなる。ホルムアルデヒドHCHOの分子量は30であり、空中を浮遊している。床、壁、天井、カーテンなどに光触媒効果を発揮する機能を持たせることは、シックハウス症候群を始めとする有害ガス障害の予防に効果的である。特に、カーボンを含む実験例4のワックスは静電気の除電性に優れているため、浮遊塵埃と沈降塵埃ともに除電されるため、清掃作業そのものが楽になり、相乗効果が生まれる。
【0074】
抗菌力試験:
実験例1のワックスを使用し、近年話題になっているO−157とセラチア菌に対する抗菌試験を実施した。磁器タイル面にワックシング処理した面と未処理面との比較を抗菌製品技術協会の試験方法(抗菌製品の抗菌力評価試験方法III1998年版光照射フイルム密着法)に準じて行った。光照射条件は、2000LXの白色蛍光灯を、試験菌株Serratia marsensには、検出倍地として、一般細菌検出用培地を使用した。試験菌株Escheria coil O−157では、検出用培地として大腸菌郡を使用した。
【0075】
セラチア菌の試験結果は、接種直後の試料当たりの生菌数が、対照(ワックス未処理面)及び検体(ワックス処理面)において、それぞれ4.0×10、4.0×10であったが、ワックス未処理面の対照は、3時間後の照射試料と遮光試料は、それぞれ1.4×10、4.4×10の結果を示す程度だった。しかし、ワックス処理面の検体では、3時間後の照射試料と遮光試料では、それぞれ4.8×10、12.0×10の結果であり、大幅な抗菌効果があることを示した。
【0076】
O−157の試験結果では、接種直後の試料当たりの生菌数が、対照(ワックス未処理面)及び検体(ワックス処理面)がそれぞれ6.4×10、6.0×10であったが、ワックス未処理面の対照は、3時間後の照射試料と遮光試料は、それぞれ2.0×10、4.6×10の結果を示す程度だった。しかし、ワックス処理面の検体では、3時間後の照射試料と遮光試料では、それぞれ5.4×10、9.6×10の結果であり、大幅な抗菌効果があることを示した。以上のことから、紫外線がない環境もワックシングによる抗菌作用があることを確認した。
【0077】
スキー滑走試験例:
スキー滑走面に、実験例2、実験例3、実験例4、実験例5をワックシングして、実際に滑走した。実験日の状況は、天気:晴れ、雪温:−8度、気温:−7度、湿度41%、雪質:粉雪(しまり状態)、滑走距離:1500m、平均斜度:16度、であった。いずれのワックスでも良好な状況であり、酸化チタンの含有量による滑走性能の差異は認められなかった。特に注目すべき点は、本発明のワックスをスキー板に1度ワックシングした後翌日もそのままの状態で(再度塗布することなく)、滑走した結果良好な滑走性能が維持された。又、上記滑走した後、1週間後にそのままの状態で滑走してみた。その結果、滑走性能は1週間前の状態と何ら変わることなく、良好な状態を維持していた。
【0078】
さらに、実験日の状況を変えて試走した。実験日の状況は、天気:晴れ、雪温:0度、気温:5度、湿度:49%、雪質:ベタ雪、滑走距離:1500メートル、平均斜度:16度、である。ベタ雪、水を含む雪面の状況でも良好な滑走性能が認められた。以上数々な試験を積み重ねた結果、ワックス自身に親水性能力と自己分解浄化能力とを持たせることで滑走性の改善と、汚染予防、耐食性、耐磨耗性の改善と、ワックシング作業の改善と、削りカスなどの不要ワックス処理にいたるまで改善と対応が可能であり、広い範囲で効果が認められた。
【0079】
尚、本発明の構成は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、本発明の構成では、チタニアを利用しているが、同様の親水性を発揮できる光触媒であるならば、チタニアに限定されるものではない。
【0080】
付記:
(1):チタニアと、少なくとも動植物系の蝋或いは合成樹脂の蝋溶液を含有するワックス。
(2):(1)においてチタニアは、アナターゼ型チタニア微粒子と、該アナターゼチタニア微粒子のバインダ作用をするアモルファス型チタニアであること。
(3):(2)において、アナターゼ型チタニア微粒子と、アモルファス型チタニア水溶液とのチタニア混合溶液のチタニア濃度は、0.02〜5wt%であること。
(4):(3)において、アナターゼ型チタニア微粒子の粒径は、50nm以下であること。
(5):(1)において、動植物系の蝋或いは合成樹脂は、質量比1〜10wt%の溶剤を含有すること。
(6):(1)乃至(5)において、ワックスは中性、水溶性であること。
(7):チタニア混合溶液を2〜98wt%有し、溶剤を含有する動植物系の蝋或いは合成樹脂の蝋溶液を2〜80wt%含有すること。
(8):チタニア混合溶液を2〜98wt%有し、溶剤を含有する動植物系の蝋或いは合成樹脂の蝋溶液を2〜80wt%含有し、アルコール或いはエチレングリコールを5〜50wt%含むこと。
(9):チタニア混合溶液を2〜98wt%有し、溶剤を含有する動植物系の蝋或いは合成樹脂の蝋溶液を2〜80wt%含有し、カーボン粒子を1〜30wt%の割合で含むこと。
(10):チタニア混合溶液を2〜98wt%有し、溶剤を含有する動植物系の蝋或いは合成樹脂の蝋溶液を2〜80wt%含有し、アルコール或いはエチレングリコールを5〜50wt%含み、さらにカーボン粒子を1〜30wt%含羞していること。
(11):チタニア混合溶液を2〜98wt%有し、溶剤を含有する動植物系の蝋或いは合成樹脂の蝋溶液を2〜80wt%含有し、シリコーンを5〜30wt%の割合で含んでいること。
(12):チタニア混合溶液を2〜98wt%有し、溶剤を含有する動植物系の蝋或いは合成樹脂の蝋溶液を2〜80wt%含有し、アルコール或いはエチレングリコールを5〜50wt%含み、シリコーンを5〜30wt%の割合で含んでいること。
(13):チタニア混合溶液を2〜98wt%有し、溶剤を含有する動植物系の蝋或いは合成樹脂の蝋溶液を2〜80wt%含有し、カーボン粒子を1〜30wt%含み、さらにシリコーンを5〜30wt%の割合で含有していること。
(14):チタニア混合溶液を2〜98wt%有し、溶剤を含有する動植物系の蝋或いは合成樹脂の蝋溶液を2〜80wt%含有し、アルコール或いはエチレングリコールを5〜50wt%、カーボン粒子を1〜30wt%、さらにシリコーンを5〜30wt%含有していること。
(15):(8)、(10)、(12)、(14)において、アルコール或いはエチレングリコールの氷点降下剤を含有させること。
(16):(9)、(10)、(13)、(14)において、静電気の除電作用及び潤滑作用を向上させるため、カーボン粒子を含有させること。
(17):(11)、(12)、(13)、(14)において、基材とワックスのカプリング作用を持たせためにシリコーンを含有させること。
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、親水性及び除電性を積極的に利用して、汚れと有害臭を自己浄化する機能を持たせると言う新たな着想に基づいたワックスを、光触媒機能を持つアナターゼ型微粒子を分散性せしめたチタニア膜を形成することで提供することでができるようになり、建物内外壁、床、天井、車輌船舶などの各種建造物などにおいて、抗菌、防汚、耐食性を呈し、建材から発生する有害ガスに対して浄化機能(有機ガス浄化作用)を持続させ得るという優れた効果を奏し得ることになる。またスキーにおいては、滑走性を向上させ、且つ環境保全に適したワックスを得ることができるようにうなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチタニア混合液のチタニア濃度と粘度を測定した結果を示すグラフである。
【図2】本発明に係るチタニア混合液に含有する蝋溶液の溶剤濃度と乾燥速度を測定した結果を示すグラフである。
【図3】本発明に係るチタニア混合溶液に含有する蝋溶液の濃度と親水性を測定した結果を示すグラフである。
【図4】本発明に係るチタニア混合溶液と、蝋溶液と、カーボン粒子を含有するワックスのワックシング面と未処理面との電気抵抗を測定した結果を示すグラフである。
【図5】本発明に係るチタニア混合溶液と、蝋溶液と、カーボン粒子を含有するワックスの帯電特性を測定した結果を示すグラフである。
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to wax for furniture, for floors, for interior and exterior walls, for vehicle vessels, for skis, etc., and more specifically for interior and exterior walls, floors, ceilings, furniture, and excellent antifouling in vehicle vessels by waxing. The present invention relates to an environment-protective wax which exhibits corrosion resistance, has a harmful gas purifying action and waxing property, and exhibits excellent sliding properties in skis, snow boats and surfboards.
[0002]
[Prior art]
Due to the remarkable growth in demand in recent years and inexpensive price demands, natural waxes and petroleum-based synthetic waxes dominate. Pursuing water repellency, gloss (gloss), lubricity, etc. according to the purpose, various products are born as solids, liquids, and powders. Generally, a water-repellent material which emphasizes gloss and lubricity occupies the mainstream, exhibits an excellent wax effect, and is commercially available as floors for home use, furniture and car wax. For example, as disclosed in Patent Document 1 described below, a fluorine resin or a polyurethane material is used to improve water repellency.
[0003]
On the other hand, in skiing and snowboarding, the running surface is waxed to improve the sliding performance. For example, as disclosed in Patent Document 2 described below, paraffin wax is generally well known as ski wax. It is said that paraffin wax is a material having high water repellency and an excellent wax effect.
[0004]
[Patent Document 1] JP-A-2002-53848
[Patent Document 2] JP-A-10-237390
[Patent Document 3] JP-A-2000-239615
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In this type of wax, the water repellency is a measure to evaluate the effect and presence of the wax, and the quality of the wax, as if the waxing had disappeared on the waxing surface, as if the wax had run out. .
[0006]
However, the formation of water droplets due to water repellency not only shortens the life of the wax, but the large growth of water droplets leads to the promotion of dirt and environmental health problems. That is, due to the water repellency, the condensed water becomes water droplets, and in poorly ventilated places, it becomes large water droplets or water pools, and more time is required for evaporation.
[0007]
As described above, the wax is mainly made of an insulating material such as a fluororesin, a polyurethane, or a paraffin-based material, and since the material itself is charged, the adsorption phenomenon due to static electricity is repeated, and floating dust and various small debris are removed from water droplets or water. Invite a lot into the pool. After drying, it appears as a large stain. As time and days elapse, the stain gradually becomes sticky. The floating dust contains not only inorganic substances such as sand but also a large amount of various organic substances including exhaust gas from vehicles. Above all, microorganisms accumulated in water droplets are accompanied by the occurrence of mold in poorly ventilated places, causing unsanitary problems such as discoloration and foul odor. This is due to the lack of water repellency and self-decomposing and purifying ability of the wax against dirt and odor, and was not a satisfactory technique in terms of antifouling or odor prevention.
[0008]
On the other hand, in the wax used for improving the sliding property of skis and the like, the sliding property is regarded as important, so that the waxing property and the preservation of environmental pollution against shavings of old wax generated at the time of the waxing, the edge of the ski sliding portion, and the like. The point leading to corrosion resistance was not sufficiently considered. That is, this kind of wax is solid or liquid, and requires skill and labor when waxing a ski, and special equipment such as a trowel and iron for waxing must be prepared. Specifically, it is necessary to remove the wax and solids that have already adhered to the ski using a tool such as a trowel, and after the removal, new waxing requires time and skill. In addition, it is necessary to change the type of wax depending on the snow quality, and the above-mentioned work must be repeated each time, which is a laborious work for skiers, and is questionable in terms of waxing ability. .
[0009]
Further, since the paraffin wax applied to the ski run surface is a thick and not so hard film, it easily captures organic and inorganic dust and the like existing on the snow surface. Occasionally, the wax surface is scratched or otherwise scratched, often resulting in resistance. Further, paraffin wax, which is a water-repellent product, has poor durability due to poor abrasion resistance due to skiing, and there is a theory that a decrease in water repellency due to oxidative deterioration of the paraffin component deteriorates sliding performance. For this reason, waxes for skis have recently been proposed in place of paraffin waxes. For example, a compound containing a fluorine compound or a silicone compound, metal gallium, or molybdenum disulfide as disclosed in Patent Document 3 has been proposed.
[0010]
However, when these compounds are waxed on a ski run surface, harmful substances are generated by heating, and therefore, these compounds are not preferable in terms of the work itself and environmental treatment such as treatment of scum. Further, when removing the wax, a considerable amount of shavings is generated, which causes wax contamination. Hotels at each ski resort suffer from contamination of floors and carpets with shavings and detergents, methods and efforts to remove them. Therefore, it is also an important issue in ski wax to provide the wax itself with the ability to maintain a small amount of uninterrupted lubrication for a long time, maintain environmental pollution, and maintain the ability.
[0011]
Skiing and snowboarding, on the other hand, are extremely seasonal tools. Off-season has the disadvantage of having a long sleep period. The trouble for skiers is that they corrode the important edges of the skis, which require considerable effort to remove the rust and often degrade the important skis, so take measures to resist corrosion There are many issues that need to be solved one by one.
[0012]
As is apparent from the above-mentioned problems, it is an object of the present invention to provide a wax which does not cause stain and harmful odor.
[0013]
Another object of the present invention is to provide a wax that forms a corrosion resistant film.
Another object of the present invention is to provide a wax effective for environmental protection.
Still another object of the present invention is to provide a wax that can be used outdoors even in cold regions.
Yet another object of the present invention is to provide a wax having a continuous lubricating action.
Still another object of the present invention is to provide a wax that can be waxed in an environment of zero degree or less.
Another object of the present invention is to provide a ski wax based on a new idea for improving the sliding performance.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The present inventor, as the wax properties for improving the living environment and the like among the above objects, unlike common sense of conventional wax, making it difficult to form water droplets and water pools such as dew condensation water, speeding up the natural drying. They have come to believe that it is important to give the wax itself a static elimination ability against static electricity and a self-purifying ability against dirt and odor, etc., in order to have a quick drying ability and to maintain the wax effect. In particular, in cold regions, the windows of buildings, houses, and rooms can be opened for only a few months throughout the year. In addition, the insulation technology has been improved, and the hermeticity of the buildings themselves has improved year by year. The induction of cultural illness is also a major problem, and works of art such as buildings and sculptures made of marble and natural stone are eroded by acid rain, and new technologies and inexpensive protection methods are needed. There is a background that has led the present inventor to start developing a wax satisfying the above properties.
[0015]
In order to solve the above-mentioned problems, the inventor has made intensive studies and conducted experiments to develop a new wax. As a result, they have come up with the idea of developing a wax having the completely opposite concept of the conventional water repellency called hydrophilicity, and a wax having a static elimination ability and a decomposition purification ability.
[0016]
As a result, with respect to the fine particles of anatase-type titania as a photocatalyst, it was found that a wax mainly composed of a titania mixed solution in which amorphous titania was used as a binder was effective for achieving the above object, and the wax was found to be effective. In addition, they have found more excellent advantages in a wide range of applications. In order to form a titania thin film, it is necessary to include a wax solution composed of a natural wax material or a synthetic resin in the titania mixed solution.
[0017]
The present invention forms a titania film from a titania mixed solution in which fine particles of anatase-type titania are uniformly dispersed in an amorphous-type titania aqueous solution in order to give the wax itself a hydrophilic property, a charge removing property, and a decomposition / purification ability. . It is desirable that the titania concentration of the titania mixed solution be 0.02 to 5 wt% based on the experimental results of the examples described later.
[0018]
In addition, the wax of the present invention is used in order to increase the evaporation rate of water simultaneously with the formation of a titania film and the removal of adhered dirt. It is desirable to include a wax solution made of a natural wax material or a synthetic resin containing
[0019]
However, as the titania mixed solution containing titania increases, the photocatalytic effect can be obtained as the mixing amount increases, but the mixing ratio with the wax solution needs to be selected widely depending on the base material to be waxed.
[0020]
For substrates such as furniture that emphasize gloss after waxing, it is necessary to increase the proportion of the wax solution and form a thin titania film. The same applies to base materials for arts and crafts, in which case the titania film is finished by overcoating. Therefore, the smaller the amount of titania, the more effective. However, for a substrate in which gloss after waxing is important, the lower limit concentration of the titania mixed solution is preferably set to 2 wt%. If the content is less than 2 wt%, it takes a long time for waxing, and it becomes difficult to form a titania film.
[0021]
On the other hand, it is better to increase titania on inner and outer walls, floors, satin-like porcelain, etc. where importance is placed on photocatalytic effects for the prevention and nosocomial infection and the decomposition and purification of dirt, rather than gloss. However, when the ratio of the titania mixed liquid exceeds 98 wt%, the coating of the titania film occurs, and the appearance is impaired.
[0022]
For this reason, the ratio of the titania mixed solution is desirably broadly 2 to 98 wt%.
[0023]
Further, from the experimental results of the examples for confirming the hydrophilicity (contact angle) described later, even if the concentration of the wax solution is about 2 wt%, the influence on the hydrophilicity is small, and the expansion of the wax itself in the waxing is important. It is also a factor and about 2% by weight is necessary for uniform waxing. On the other hand, when the wax solution exceeds 70 wt%, the hydrophilicity gradually deteriorates, and almost becomes saturated at about 80 wt%, so the upper limit is set to 80 wt%.
[0024]
Therefore, the wax of the present invention contains 2-98 wt% of the above-mentioned titania mixed solution and at least 2-80 wt% of the above-mentioned wax solution.
[0025]
Further, the present invention further contains, as described below, carbon particles impregnated with fine particles of anatase-type titania, in order to further improve the static elimination property and the self-purifying ability and lubricity, and more specifically, 2 to 98 wt% of the above titania mixed solution, a 2 to 80 wt% wax solution made of a natural wax material or a synthetic resin containing a solvent, and 1 to 30 wt% of carbon particles. The content of the carbon particles will be described later.
[0026]
Further, in order to prevent icing of the wax in a cold region, it is desirable to add an alcohol or a freezing point depressant such as ethylene glycol. In this case, the composition of the present invention comprises 2 to 98% by weight of the titania mixed solution, 2 to 80% by weight of a wax solution containing a natural wax material or a synthetic resin containing a solvent, and 10 to 50% by weight of a freezing point depressant. It is desirable to have the following. The content of the freezing point depressant will be described later.
[0027]
In addition, the present invention desirably contains silicone in order to improve the adhesion to equipment having a mirror surface. For this purpose, a natural wax material containing 2-98 wt% of the above-mentioned titania mixed solution and a solvent is preferably used. Alternatively, it has a 2-80 wt% wax solution made of a synthetic resin and 5-30 wt% silicone. The content of the silicone will be described later.
[0028]
As described above, the wax of the present invention contains a titania mixed solution as a main component. The titania mixed solution is composed of fine particles of anatase titania and an aqueous solution of amorphous titania acting as a binder for the fine particles of anatase titania.
[0029]
Titania absorbs ultraviolet light and has a photocatalytic action. Titania having an anatase-type crystal structure is excellent in this ability. Accordingly, anatase titania absorbs ultraviolet rays such as sunlight and fluorescent light and exhibits hydrophilicity, and has excellent ability to purify organic substances by decomposing them into water, carbon dioxide and air.
[0030]
It is necessary to stabilize the concentration and uniformly disperse the anatase-type titania fine particles contained in the titania mixed solution that is the main component of the wax in the constitution of the present invention in the titania film formed after water evaporation. Therefore, the size of the anatase-type titania fine particles needs to be in a range beyond Newtonian mechanics, that is, a mass and a weight in the Brownian mobility range, and must be nanoparticles. Therefore, the particle size is desirably 50 nm or less.
[0031]
The titania concentration is desirably 0.02 to 5 wt%, as described later, and is prepared as a gelled titania mixed solution.
[0032]
Further, in order to have a waxing property, a wax solution is dispersed in a titania mixed solution to obtain an emulsified wax.
[0033]
This is subjected to waxing on the base material to obtain a waxed surface. On the waxing surface after water evaporation, a hard titania film having a thickness of about 1 micron, in which anatase titania fine particles are bonded by amorphous titania, is formed. Since the formed titania film is an oxide and is chemically stable, the photocatalytic effect is maintained forever.
[0034]
This hard titania film is easily obtained by the waxing described above, and brings about a hydrophilic action, a static elimination action, and a purification action.
[0035]
The inventor of the present invention has found that the drying rate of water droplets interposed on the hydrophilic titania film obtained by waxing is several tens times higher than the water repellency. This is considered to be because the dew condensation water is not water droplets, but spreads so as to be wetted by the hydrophilic effect, so that the specific surface area becomes several tens times, and the base material and the indoor environment are easily affected by physical influences. . Therefore, there is an advantage that evaporation is faster and puddles are less likely to occur.
[0036]
As a recent trend, in addition to surface-treated wood, plastic materials occupy the mainstream of interior and exterior materials such as buildings, and even a waxing surface is charged by friction due to some external force. Therefore, there are obstacles such as contamination by floating dust and discomfort due to static electricity.
[0037]
The waxing surface on which the anatase-type titania fine particles are dispersed can instantaneously eliminate static electricity due to the point discharge phenomenon of the anatase-type titania fine particles. Dust adsorption can be dramatically reduced, as well as discomfort due to static electricity.
[0038]
The wax of the present invention contains a natural animal or plant wax or a synthetic resin containing a solvent so that cleaning and waxing can be easily performed in a single operation without using special machines and tools. The charging phenomenon on the titania-rich waxing surface is dramatically reduced.
[0039]
Ultraviolet rays easily obtained from sunlight or fluorescent light are abundant both inside and outside the building, and can exert their effects by utilizing the excellent properties of titania. Waxing exhibits excellent antifouling and corrosion-resistant coatings on furniture, floors, outer walls, and interior and exterior surfaces of vehicle vessels, and can provide an action of decomposing and purifying organic substances and harmful gases.
[0040]
Particularly in cold regions where the degree of sealing is high and windows and the like are open for a short period of time, pollution problems due to harmful gases emitted from building materials and furniture can be naturally prevented by fluorescent lamps and ultraviolet lamps. Therefore, it is effective for countermeasures against VOC gas and formaldehyde, which are harmful gases that have become a social problem in recent years.
[0041]
Further, the wax of the present invention is preferably used by incorporating carbon particles in a titania mixed solution and animal or plant wax or synthetic resin. Carbon is porous, as is often used in deodorants and filter media.By taking advantage of this porous point, it is possible to contain a large amount of fine particles of anatase-type titania having a large photocatalytic action. become. Therefore, by waxing, on the furniture, floor, outer wall, and inner and outer surfaces of the vehicle ship, organic substances and harmful gas emitted from building materials can be further decomposed and purified.
[0042]
Further, carbon has an excellent lubricating effect as a thin film is formed on the surface of a recording medium of a magnetic disk for a computer, and is used as a film for preventing a head crash failure generated at the time of contact with a magnetic head. What is notable about the lubricating effect of carbon is that the mechanism of wear is microscopically worn down in layers, so that a new surface is created one after another. Therefore, it has excellent self-lubricating properties.
[0043]
Further, the carbon particles can be made to have a higher static elimination property as used in a conductive paint or an antistatic mat to be finished on the floor of a semiconductor manufacturing workplace.
[0044]
On the waxing surface of the present invention, the nature of the carbon particles further reduces the adsorption of dust due to static electricity, and the cleaning can be performed without labor. In particular, a remarkable effect appears in the case of a plastic interior / exterior material or painted surface which is easily charged.
[0045]
In the present invention, it is preferable that the wax containing the above-described titania mixed solution and the wax solution contain silicone. This is because silicone acts as a coupling material between the substrate and titanium oxide, and particularly when the substrate is close to a mirror surface such as a metal, the adhesion is improved. Further, since it is chemically stable, it has an effect of maintaining high weather resistance.
[0046]
INDUSTRIAL APPLICABILITY The present invention is also effective in preventing organic and inorganic substances from adhering to dust due to electrification of a ski or snowboard sliding surface. As a result of investigation, the main mechanism of picking up dust on the skiing surface is mechanical trapping of dust due to the soft nature of the conventional wax itself and dust adsorption by electrical charging.
[0047]
The myriad of dusts that are interposed between the wax on the ski and snowboard runway and the snow accumulate in the softer, trapped in the soft wax. The sliding surface made of a plastic material with high electrical resistance, such as polyethylene, occurs during waxing, and even during sliding, occurs between the sliding surface and snow and between triboelectricity and water. The running surface is easily charged by the flow charging phenomenon. For this reason, the charged sliding surface easily attracts dust by the force of static electricity, and thus becomes a serious obstacle to sliding.
[0048]
On the other hand, in ski skiing tests, tests were conducted on all aspects such as gliding, maneuverability, and skidding on powdered snow, solid snow, ice, and snow that contains a large amount of water. Further effects on the properties of the wax according to the invention were confirmed.
[0049]
The running surface of skis and snowboards is composed of a metal portion of a conductor called an edge portion for the purpose of carving and stopping and a non-conductive high-density polyethylene surface. With the wax of the present invention, the titania film after drying has a pencil hardness of 2H or more and can maintain abrasion resistance only by waxing, and the metal part and the high-density polyethylene surface are scratched by dust and the like. And the metal part can prevent the occurrence of rust.
[0050]
The titania-based wax according to the present invention has many other advantages besides the above. For example, in the case of a conventional solid wax, it is necessary to remove the wax remaining on the running surface at the time of new waxing. However, the wax of the present invention may be left waxed, and no removal operation is required. Also, since any kind of snow quality can be used, there is no need to change wax depending on the snow quality. Even more noteworthy is that after a few weeks, the glide was maintained. In this respect, a remarkable effect not seen in the conventional ski wax was confirmed.
[0051]
The wax of the present invention contains 2 to 98% by weight of a titania mixed solution having a titania concentration of 0.02 to 5% by weight composed of anatase type titania fine particles and an amorphous type titania aqueous solution, and an animal or plant system containing 1 to 10% by weight of a solvent. Those containing 2 to 80 wt% of a synthetic resin wax solution are preferred.
[0052]
In a further preferred embodiment of the present invention, an animal or plant containing 2-98 wt% of a titania mixed solution composed of anatase-type titania fine particles and an aqueous solution of amorphous titania having a titania concentration of 0.02 to 5 wt% and a solvent of 1 to 10 wt% It contains 2 to 80% by weight of a wax solution of a system or a synthetic resin, and further has 1 to 30% by weight of carbon particles.
[0053]
A preferred wax used in the cold region of the present invention contains 2-98 wt% of a titania mixed solution composed of anatase type titania fine particles and an amorphous type titania aqueous solution having a titania concentration of 0.02 to 5 wt%, and a solvent of 1 to 10 wt%. 2 to 80% by weight of an animal or plant or synthetic resin wax solution containing, 5 to 50% by weight of a freezing point depressant mainly composed of alcohol or ethylene glycol, and 1 to 30% by weight of carbon particles.
[0054]
The preferred wax used for the surface having a mirror surface of the present invention contains 2-98 wt% of a titania mixed solution of anatase type titania fine particles and an amorphous type titania aqueous solution having a titania concentration of 0.02 to 5 wt%, and 1 to 10 wt% 2 to 80% by weight of a wax solution of an animal or plant or synthetic resin containing a solvent, 5 to 50% by weight of a freezing point depressant mainly composed of alcohol or ethylene glycol, 1 to 30% by weight of carbon particles, and silicone Is contained at a ratio of 5 to 30% by weight.
[0055]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, examples of the present invention will be described.
FIG. 1 is a graph showing the relationship between the titania concentration and the viscosity of the titania mixed solution. Gelation rapidly starts from the point where the titania concentration exceeds about 3%, and if it exceeds 4 to 5%, it becomes difficult to disperse other substances.
[0056]
As described above, after the water evaporation, a titania film of about 1 μm is obtained. Since the titania film itself is transparent, it presents interference fringes and has a drawback that the appearance is not good. Since it is practically impossible to adopt a high-precision thin film formation method such as evaporation or spin coating, it is necessary to reduce the titania concentration to obtain a film thickness that does not cause interference fringes and repeat the waxing method. Absent. For this reason, the minimum concentration of titania is set to 0.02 wt%. Depending on the application, it is desirable to use a multi-coating method that is found in lacquering, which is one of the traditional crafts. In addition, a solvent is contained in the titania mixed solution in order to increase the evaporation rate of water contained in the mixed solution.
[0057]
FIG. 2 is a graph relating to the solvent concentration of the wax solution and the drying time. A wax containing a mixed solution of 50% by weight of titania and 50% by weight of a wax solution was prepared by changing the solvent concentration of the wax solution, and a drying experiment was measured. The experimental condition is a natural drying of 1 cc of the wax at a room temperature of 25 ° C.
[0058]
The solvent concentration varies significantly depending on the environment in which the waxing is performed. In an indoor environment, there is a closed environment, so it is better to use a small amount. The amount is set to 1 wt% or more (lower limit) in consideration of dirt wiping properties. On the other hand, if the solvent concentration exceeds 10 wt%, the drying is too fast and it is not suitable for forming a uniform film, so the upper limit is set to 10 wt%.
[0059]
FIG. 3 is a graph showing the results of an experiment on the hydrophilicity of the wax when the concentration of the wax solution was changed. In the experiment, a wax containing the above-mentioned titania mixed solution, in which the concentration of a wax solution of 5 wt% of a solvent was changed, was manufactured, waxed on the surface of the porcelain tile, and then water was dropped on the dry surface, and the water and the wax surface were mixed. Is a measurement of the contact angle. The measurement of the contact angle was carried out by photography at room temperature of 20 ° C.
[0060]
Even when the concentration of the wax solution was 2 wt%, the contact angle was slightly less than 4 degrees, and no significant difference in hydrophilicity from the titania film itself having a contact angle of slightly more than 3 degrees was observed. Therefore, the elongation of the wax itself in waxing is also an important factor, and it is impossible to perform waxing evenly at 0 wt%, and 2 wt% was made the minimum value from waxing properties. On the other hand, when the wax solution exceeds 70 wt%, the hydrophilicity gradually deteriorates, and almost becomes saturated at 80 wt%. Therefore, the limit value is set to 80 wt%.
[0061]
The upper limit has been widened from experience that the workability is better as the amount of the wax component is larger, and that a thick titania film is formed by recoating and wiping off the wax component after drying.
[0062]
FIG. 4 is a graph showing the results of measuring the electrical resistance between the waxing surface and the untreated surface of the wax containing the titania mixed solution, the wax solution, and the carbon particles. In the experiment, a wax solution containing 80 wt% of a titania mixed solution, 15 wt% of a wax solution containing 5 wt% of a solvent, and 5 wt% of carbon was manufactured and waxed on painted flooring, vinyl cloth, and porcelain tile. Then, the electric resistance was measured. As is clear from the figure, the effect of the carbon particles was confirmed electrically.
[0063]
FIG. 5 is a graph showing the results of an experiment on the static electricity elimination characteristics of a wax containing 15 wt% of a wax solution containing 5 wt% of a solvent containing 80 wt% of a titania mixed solution and changing the amount of carbon. It is. The measurement was carried out by waxing on a plastic P tile and then rubbing with a soft nylon brush to measure the charging voltage.
[0064]
The amount of carbon is determined according to the application, but if it exceeds 30 wt%, the wax itself becomes black and the waxing surface also feels black, so this was set as the limit value (upper limit). Further, since the amount of less than 5 wt% is not much different from the charging voltage of the titania film, the lower limit was set to 5 wt%.
[0065]
In the following examples, waxes are prepared by changing the contents (wt%) of titania, wax or resin, carbon, and silica, respectively, and magnetic tilen, brick, natural stone, flooring floor, pinyl tile, vinyl cloth, Decomposition and purification tests of each contaminant were carried out using waxed building materials such as aluminum sashes and glass windows. The ski was evaluated by using a ski made of high-density polyethylene whose surface was waxed with the above wax.
[0066]
Experimental Example 1: Titania mixed solution of anatase type titania fine particles and amorphous type titania aqueous solution: 98 wt%, synthetic resin wax solution containing 5 wt% solvent: 2 wt%.
Experimental Example 2: Titania mixed solution of anatase-type titania fine particles and amorphous-type titania aqueous solution: 50 wt%, plant-based wax solution containing 5 wt% of solvent: 50 wt%.
Experimental Example 3: Titania mixed solution of anatase-type titania fine particles and amorphous-type titania aqueous solution: 50% by weight, plant-based wax containing 5% by weight of solvent: 40% by weight, ethylene glycol: 10% by weight.
Experimental Example 4: Titania mixed solution of anatase type titania fine particles and amorphous type titania aqueous solution: 80 wt%, synthetic resin wax solution containing 5 wt% solvent: 15 wt%, carbon 5 wt%.
Experimental Example 5: Titania mixed solution of anatase type titania fine particles and amorphous type titania aqueous solution: 80 wt%, synthetic resin wax solution containing 5 wt% solvent: 15 wt%, silicone: 15 wt%.
[0067]
Decomposition and purification test of nitrogen oxides and sulfur oxides:
The wax of Experimental Example 1 and Experimental Example 4 was actually sprayed on the entire 6-story RC building, 10-year-old, in the Ashigara-Kamigun Industrial Park, Kanagawa Prefecture, to evaluate the antifouling level against contamination. The contamination level is a photographic record of how the condition one year after construction changes. The content of the dirt is characterized by the fact that the exhaust gas from the vehicle is often contaminated by dust containing nitrogen oxides / NOx, sulfur oxides / SOx, and turns black. The black discolored stains accumulate and accumulate along with the rainwater along the path where the rainwater flows down, along with the rainwater, the above-mentioned dust accumulated on the sash portion of the window and the protruding portion such as the outside air intake. This phenomenon was more severe on higher floors, and the buildings tested in this construction exhibited similar black stains because the location conditions were relatively close to the Tomei Expressway, and the fifth and sixth floors were particularly dirty. . In the construction, pretreatment such as cleaning of the outer wall tile surface was performed, and the entire surface was waxed using a spray gun.
[0068]
One year after the application, no discoloration was observed, and no adhesion of dirt was observed on the waxing surfaces of Experimental Examples 1 and 4. This is because nitrogen oxide / NOx and sulfur oxide / SOx contained in dust adhering to the tile surface are decomposed by the photocatalytic action of titania. At the adhesive interface between the dust and the titania film, the organic matter that had strengthened the adhesive force was decomposed and purified, so that it flowed off with the rain. The photocatalytic effect is a technique that can be achieved by ultraviolet rays contained in the sun, and the wax effect is maintained even after one year has passed.
[0069]
Since natural energy such as sunlight, wind and rain containing ultraviolet rays can be used as it is, it is an effective means that will lead to environmental conservation in the future.
[0070]
Example of decomposition and purification test of pollutant gas:
The wax of Experimental Examples 1 and 2 was actually waxed onto the Western room, kitchen, stairs, entrance wall, door, ceiling, flooring floor and pea tile floor of a newly built general house, and it was generated from building materials. The volatile organic substance called VOC gas and the purification level of formaldehyde were evaluated. The experimental site is a wooden 2-story wooden building with a floor area of about 40 tsubo newly built in Sapporo, Hokkaido. As a result, all the waxes were effective.
[0071]
The VOC gas measurement method of toluene, xylene, ethylbenzene, etc. is 20 ml / 30 min active sampling, and is collected for 30 minutes from the start of measurement, and the VOC quantification limit is 1.0 μg / m. 3 Was subjected to mass spectrometry by gas chromatography. The measured indoor environmental conditions were a room temperature of 26.7 ° C. and a humidity of 24%. Guideline value 260mg / m 3 The following toluene was 254.9 mg / m before waxing. 3 187.7 mg / m 1 week after waxing 3 Yes, about 30% effect, 870mg / m guideline value 3 The following xylene was 629.0 mg / m before waxing. 3 On the other hand, 112.5 mg / m 1 week after waxing 3 Yes, about 82% effect, 3800mg / m guideline 3 The following ethylbenzene was 136.8 mg / m before waxing. 3 In contrast, one week after waxing, 116.5 mg / m 3 Yes, about 15% effect was obtained.
[0072]
In addition, formaldehyde, which is the largest cause of sick house syndrome, was collected by an air pump collection method in which the formaldehyde was collected in a DNPH cartridge. As a result, formaldehyde having a guideline value of 0.008 ppm or less was 0.07 ppm before waxing and 0.025 ppm one week after waxing, indicating a significant improvement.
[0073]
The molecular weight of VOC gas generated from building materials and furniture is 92 for toluene, 106 for xylene, and 106 for ethylbenzene. Nitrogen and 21% oxygen, which make up 78% of the main constituents of the air, are nitrogen N 2 Has a molecular weight of 28 and oxygen O 2 Has a molecular weight of 32, and the VOC gas has a higher molecular weight and heavier than air, so that a bed located at a lower position has a higher concentration. Formaldehyde HCHO has a molecular weight of 30 and is suspended in the air. Providing a floor, wall, ceiling, curtain, or the like with a function of exhibiting a photocatalytic effect is effective in preventing harmful gas disorders such as sick house syndrome. In particular, since the wax of Experimental Example 4 containing carbon has excellent static electricity elimination properties, both the floating dust and the settling dust are eliminated, so that the cleaning operation itself becomes easier and a synergistic effect is produced.
[0074]
Antibacterial test:
Using the wax of Experimental Example 1, an antibacterial test was carried out on O-157 and Serratia, which have recently become a hot topic. The comparison between the surface of the porcelain tile subjected to the waxing treatment and the untreated surface was performed in accordance with the test method of the Antimicrobial Product Technology Association (Test Method for Evaluation of Antimicrobial Activity of Antimicrobial Products III, 1998). Light irradiation conditions used a 2000 LX white fluorescent lamp, and a test bacteria Serratia marsens used a medium for detecting general bacteria as a detection medium. In the test strain Escheria coil O-157, Escherichia coli was used as a detection medium.
[0075]
The test results of Serratia bacteria showed that the number of viable cells per sample immediately after inoculation was 4.0 × 10 4 in the control (wax-untreated surface) and the specimen (wax-treated surface), respectively. 4 , 4.0 × 10 4 However, the control of the non-wax-treated surface was as follows. 3 , 4.4 × 10 4 The results were just as good. However, for the sample on the wax-treated surface, the irradiation sample and the light-shielding sample after 3 hours each had 4.8 × 10 1 , 12.0 × 10 2 The results showed that there was a significant antibacterial effect.
[0076]
According to the test result of O-157, the number of viable bacteria per sample immediately after inoculation was 6.4 × 10 for the control (wax-untreated surface) and the specimen (wax-treated surface) respectively. 4 , 6.0 × 10 4 However, the control of the non-wax-treated surface was as follows. 3 , 4.6 × 10 3 The results were just as good. However, for the sample on the wax-treated surface, the irradiation sample and the light-shielding sample after 3 hours each had 5.4 × 10 1 , 9.6 × 10 1 The results showed that there was a significant antibacterial effect. From the above, it was confirmed that waxing also has an antibacterial effect even in an environment without ultraviolet rays.
[0077]
Example of ski run test:
Example 2, Example 3, Example 4, and Example 5 were waxed on the ski sliding surface and actually slid. The conditions of the experiment day were as follows: weather: sunny, snow temperature: -8 degrees, temperature: -7 degrees, humidity 41%, snow quality: powdered snow (tightness), sliding distance: 1500 m, average gradient: 16 degrees. Was. Each of the waxes was in a favorable condition, and there was no difference in the sliding performance depending on the content of titanium oxide. It should be particularly noted that after the wax of the present invention was waxed once on a ski, it was slid on the same day the next day (without re-application), and good sliding performance was maintained. One week after the above-mentioned sliding, the sliding was performed as it was. As a result, the gliding performance was maintained in a good state without any change from the state one week ago.
[0078]
In addition, the test run was conducted with the experiment day changed. The conditions on the experiment day are as follows: weather: sunny, snow temperature: 0 degrees, temperature: 5 degrees, humidity: 49%, snow quality: solid snow, sliding distance: 1500 meters, average gradient: 16 degrees. Good gliding performance was confirmed even on snowy surfaces including solid snow and water. As a result of a series of tests, the wax itself has hydrophilicity and self-degrading and purifying ability, thereby improving gliding, preventing pollution, improving corrosion and abrasion resistance, and improving waxing work. It was possible to improve and cope with unnecessary wax treatment such as shavings, and the effect was recognized in a wide range.
[0079]
It should be noted that the configuration of the present invention is not limited to the above-described embodiment, and it is needless to say that various changes can be made without departing from the spirit of the present invention. For example, in the configuration of the present invention, titania is used. However, as long as the photocatalyst can exhibit similar hydrophilicity, the present invention is not limited to titania.
[0080]
Note:
(1): A wax containing titania and at least an animal or plant wax or a synthetic resin wax solution.
(2): In (1), the titania is an anatase titania fine particle and an amorphous titania that acts as a binder for the anatase titania fine particle.
(3): In (2), the titania concentration of the titania mixed solution of the anatase type titania fine particles and the amorphous type titania aqueous solution is 0.02 to 5 wt%.
(4): In (3), the particle size of the anatase-type titania fine particles is 50 nm or less.
(5): In (1), the animal or plant wax or the synthetic resin contains a solvent in a mass ratio of 1 to 10% by weight.
(6): In (1) to (5), the wax is neutral and water-soluble.
(7): 2 to 98% by weight of a titania mixed solution and 2 to 80% by weight of a solvent-containing animal or plant wax or a synthetic resin wax solution.
(8): It contains 2 to 98 wt% of a titania mixed solution, 2 to 80 wt% of a solvent-containing animal or plant wax or synthetic resin wax solution, and contains 5 to 50 wt% of alcohol or ethylene glycol.
(9): 2 to 98% by weight of a titania mixed solution, 2 to 80% by weight of a solvent and animal or plant wax or synthetic resin wax solution, and 1 to 30% by weight of carbon particles.
(10): 2 to 98% by weight of a titania mixed solution, 2 to 80% by weight of a solvent-containing animal or plant wax or synthetic resin wax solution, 5 to 50% by weight of alcohol or ethylene glycol, and carbon The particles contain 1 to 30 wt%.
(11): having 2 to 98 wt% of a titania mixed solution, containing 2 to 80 wt% of a solvent-containing animal or plant wax or synthetic resin wax solution, and containing 5 to 30 wt% of silicone. .
(12): 2 to 98 wt% of a titania mixed solution, 2 to 80 wt% of a solvent-containing animal or plant wax or synthetic resin wax solution, 5 to 50 wt% of alcohol or ethylene glycol, and silicone. 5 to 30% by weight.
(13): 2 to 98% by weight of a titania mixed solution, 2 to 80% by weight of a solvent-containing animal and plant wax or synthetic resin wax solution, 1 to 30% by weight of carbon particles, and 5% of silicone It should be contained at a rate of 3030 wt%.
(14): 2 to 98% by weight of a titania mixed solution, 2 to 80% by weight of a solvent-containing animal or plant wax or synthetic resin wax solution, 5 to 50% by weight of alcohol or ethylene glycol, and carbon particles. 1 to 30% by weight, and 5 to 30% by weight of silicone.
(15) In (8), (10), (12), and (14), a freezing point depressant of alcohol or ethylene glycol is contained.
(16): In (9), (10), (13) and (14), carbon particles are contained in order to improve the static electricity elimination action and the lubrication action.
(17): In (11), (12), (13), and (14), a silicone is contained to impart a coupling effect between the base material and the wax.
[0081]
【The invention's effect】
According to the present invention, a wax based on a new idea of having a function of self-purifying dirt and harmful odors by actively utilizing hydrophilicity and static elimination properties, an anatase type fine particles having a photocatalytic function. It can be provided by forming a dispersible titania film, and it exhibits antibacterial, antifouling, corrosion resistance, and various materials such as inside and outside walls of buildings, floors, ceilings, vehicle ships, etc. An excellent effect of maintaining the purifying function (organic gas purifying action) for the generated harmful gas can be obtained. Also, in skiing, it is possible to obtain a wax that improves the sliding properties and is suitable for environmental protection.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing the results of measuring the titania concentration and viscosity of a titania mixed solution according to the present invention.
FIG. 2 is a graph showing a result of measuring a solvent concentration and a drying speed of a wax solution contained in a titania mixed solution according to the present invention.
FIG. 3 is a graph showing the results of measuring the concentration and hydrophilicity of a wax solution contained in a titania mixed solution according to the present invention.
FIG. 4 is a graph showing the results of measuring the electrical resistance of a waxed surface and an untreated surface of a titania mixed solution, a wax solution, and a wax containing carbon particles according to the present invention.
FIG. 5 is a graph showing the results of measuring the charging characteristics of a titania mixed solution, a wax solution, and a wax containing carbon particles according to the present invention.

Claims (7)

アナターゼ型チタニア微粒子と該アナターゼチタニア微粒子のバインダ作用をするアモルファス型チタニア水溶液とのチタニア混合液と、
動植物系の蝋或いは合成樹脂の蝋溶液と
を少なくとも含有することを特徴とするワックス。
A titania mixture of anatase-type titania fine particles and an aqueous solution of amorphous-type titania that acts as a binder for the anatase-titania fine particles,
A wax comprising at least animal and plant wax or a synthetic resin wax solution.
アナターゼ型チタニア微粒子と該アナターゼチタニア微粒子のバインダ作用をするアモルファス型チタニア水溶液とのチタニア混合液を、2〜98wt%を含むと共に、
動植物系の蝋或いは合成樹脂の蝋溶液を、2〜80wt%有する
ことを特徴とする請求項1記載のワックス。
A titania mixture of anatase titania fine particles and an aqueous solution of amorphous titania acting as a binder for the anatase titania fine particles, containing 2 to 98 wt%;
2. The wax according to claim 1, wherein the wax solution of animal or plant wax or synthetic resin has a content of 2 to 80% by weight.
アナターゼ型チタニア微粒子とアモルファス型チタニア水溶液とのチタニア混合溶液のチタニア濃度が、0.02〜5wt%であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のワックス。3. The wax according to claim 1, wherein the titania concentration of the titania mixed solution of the anatase-type titania fine particles and the amorphous-type titania aqueous solution is 0.02 to 5% by weight. 上記蝋溶液として、動植物系の蝋或いは合成樹脂と、1〜10wt%の溶剤とを含有するものを用いることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか1つに記載のワックス。The wax according to any one of claims 1 to 3, wherein the wax solution contains an animal or plant-based wax or a synthetic resin and 1 to 10 wt% of a solvent. さらに潤滑作用をするカーボン粒子を含有することを特徴とする請求項1〜請求項4いずれか1つに記載のワックス。The wax according to any one of claims 1 to 4, further comprising carbon particles having a lubricating action. さらに氷点降下剤を含有することを特徴とする請求項1〜請求項5いずれか1つに記載のワックス。The wax according to any one of claims 1 to 5, further comprising a freezing point depressant. 基材とワックスとのカプリング作用をするシリコーンをさらに含有することを特徴とする請求項1〜請求項6いずれか1つに記載のワックス。The wax according to any one of claims 1 to 6, further comprising a silicone that acts as a coupling between the substrate and the wax.
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