JP2004224880A - 重合用触媒及びオレフィン系重合体の製造法 - Google Patents

重合用触媒及びオレフィン系重合体の製造法 Download PDF

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Takahiro Hino
高広 日野
Takayuki Azumai
隆行 東井
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

【課題】重合用触媒を提供すること。
【解決手段】下記化合物(A)、ホウ酸化合物化合物(B)及びアルミニウム化合物を組合わせてなるオレフィン系重合用触媒。
化合物(A): 一般式
(Cp)nTiX(4−n)
(式中、Cpはシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基であり、Xは水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基または炭素原子数2〜20の炭化水素2置換アミノ基を示し、nは1または2である。)
で示される遷移金属錯体。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、重合用触媒およびそれを用いるオレフィン系重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
メタロセン錯体を用いるオレフィン重合体の製造の際に、助触媒として一般的に用いられるMAOの代替物として、有機ホウ酸化合物と有機アルミ化合物の反応物が用いられる例として、例えば、特許文献1が報告されている。また、同様に、助触媒として、有機アルミ化合物と、有機ホウ酸化合物と有機アルミ化合物との反応物とが用いられる例として、例えば、特許文献2が報告されている。しかし、従来、下記化合物(A): (Cp)nTiX(4−n)で示される遷移金属錯体と、有機ホウ酸化合物とを用いる重合触媒は知られていない。
【0003】
【特許文献1】
特許第3202367号
【特許文献2】
特表2001−519443
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、新規な高活性重合用触媒、およびこれを用いる高分子量のオレフィン重合体の製造方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、 下記化合物(A)、化合物(B)及び化合物(C)を組合わせてなるオレフィン系重合用触媒、及びさらに化合物(D)を組合わせてなるオレフィン重合用触媒を提供するものである。
化合物(A):一般式
(Cp)nTiX(4−n)
(式中、Cpはシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基であり、Xは水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基または炭素原子数2〜20の炭化水素2置換アミノ基を示し、nは1または2である。)
で示される遷移金属錯体。
化合物(B):一般式
RB(OH)2
(式中、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6から20のアリール基を示す。)
で示される有機ホウ酸化合物。
化合物(C):
下記化合物(C1)〜(C3)のいずれか、またはそれらの2種以上の混合物
(C1):一般式 (E1)a Al Z(3−a)で示される有機アルミニウム化合物
(C2):一般式 {−Al(E2)−O−}bで示される構造を有する環状のアルミノキサン
(C3):一般式 E3{−Al(E3)−O−}c Al(E3)2で示される構造を有する線状のアルミノキサン
(式中、E1 〜E3 は同一または相異なり、炭素数1〜8の炭化水素基であり、Zは同一または相異なり、水素原子又はハロゲン原子を表し、aは1〜3の整数で、bは2以上の整数を、cは1以上の整数を表す。)
化合物(D): 下記化合物(D1)〜(D3)のいずれか、またはそれらの2種以上の混合物
(D1):一般式 BQ1 Q2 Q3 で表されるホウ素化合物、
(D2):一般式 Z (BQ1 Q2 Q3 Q4 ) で表されるボレート化合物
(D3):一般式 (L−H) (BQ1 Q2 Q3 Q4 ) で表されるボレート化合物
(式中、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q1 〜Q4 は、同一または相異なり、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素置換シリル基、炭素数1〜20のアルコキシ基または炭素数2〜20の炭化水素2置換アミノ基を示す。)
また、本発明は、上記触媒を用いてオレフィンを重合するオレフィン系重合体の製造法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0007】
化合物(A)において、置換基Cpとして示されるシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基としては、例えばη5 −シクロぺンタジエニル基、η5 −メチルシクロペンタジエニル基、η5 −ジメチルシクロペンタジエニル基、η5 −トリメチルシクロペンタジエニル基、η5 −テトラメチルシクロペンタジエニル基、η5 −エチルシクロぺンタジエニル基、η5 −n−プロピルシクロペンタジエニル基、η5 −イソプロピルシクロペンタジエニル基、η5 −n−ブチルシクロペンタジエニル基、η5 −sec−ブチルシクロペンタジエニル基、η5 −tert−ブチルシクロぺンタジエニル基、η5 −n−ペンチルシクロぺンタジエニル基、η5 −ネオペンチルシクロぺンタジエニル基、η5 −n−ヘキシルシクロぺンタジエニル基、η5 −n−オクチルシクロぺンタジエニル基、η5 −フェニルシクロぺンタジエニル基、η5 −ナフチルシクロぺンタジエニル基、η5 −トリメチルシリルシクロぺンタジエニル基、η5 −トリエチルシリルシクロぺンタジエニル基、η5 −tert−ブチルジメチルシリルシクロぺンタジエニル基、η5 −インデニル基、η5 −メチルインデニル基、η5 −ジメチルインデニル基、η5 −エチルインデニル基、η5 −n−プロピルインデニル基、η5 −イソプロピルインデニル基、η5 −n−ブチルインデニル基、η5 −sec−ブチルインデニル基、η5 −tert−ブチルインデニル基、η5 −n−ペンチルインデニル基、η5 −ネオペンチルインデニル基、η5 −n−ヘキシルインデニル基、η5 −n−オクチルインデニル基、η5 −n−デシルインデニル基、η5 −フェニルインデニル基、η5 −メチルフェニルインデニル基、η5 −ナフチルインデニル基、η5 −トリメチルシリルインデニル基、η5 −トリエチルシリルインデニル基、η5 −tert−ブチルジメチルシリルインデニル基、η5 −テトラヒドロインデニル基、η5 −フルオレニル基、η5 −メチルフルオレニル基、η5 −ジメチルフルオレニル基、η5 −エチルフルオレニル基、η5 −ジエチルフルオレニル基、η5 −n−プロピルフルオレニル基、η5 −ジ−n−プロピルフルオレニル基、η5 −イソプロピルフルオレニル基、η5 −ジイソプロピルフルオレニル基、η5 −n−ブチルフルオレニル基、η5 −sec−ブチルフルオレニル基、η5 −tert−ブチルフルオレニル基、η5 −ジ−n−ブチルフルオレニル基、η5 −ジ−sec−ブチルフルオレニル基、η5 −ジ−tert−ブチルフルオレニル基、η5 −n−ペンチルフルオレニル基、η5 −ネオペンチルフルオレニル基、η5 −n−ヘキシルフルオレニル基、η5 −n−オクチルフルオレニル基、η5 −n−デシルフルオレニル基、η5 −n−ドデシルフルオレニル基、η5 −フェニルフルオレニル基、η5 −ジ−フェニルフルオレニル基、η5 −メチルフェニルフルオレニル基、η5 −ナフチルフルオレニル基、η5 −トリメチルシリルフルオレニル基、η5 −ビス−トリメチルシリルフルオレニル基、η5 −トリエチルシリルフルオレニル基、η5 −tert−ブチルジメチルシリルフルオレニル基などが挙げられ、好ましくはη5 −シクロペンタジエニル基、η5 −メチルシクロペンタジエニル基、η5 −tert−ブチルシクロペンタジエニル基、η5 −テトラメチルシクロペンタジエニル基、η5 −インデニル基、η5 −フルオレニル基などが挙げられる。
【0008】
置換基Xにおけるハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが例示される。好ましくは、塩素原子である。
【0009】
置換基Xにおける炭素原子数1〜20のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−エイコシル基などが挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、アミル基である。
【0010】
これらのアルキル基はいずれもフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。ハロゲン原子で置換された炭素原子数1〜20のアルキル基としては、例えばフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブロモメチル基、ヨードメチル基、ジヨードメチル基、トリヨードメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、クロロエチル基、ジクロロエチル基、トリクロロエチル基、テトラクロロエチル基、ペンタクロロエチル基、ブロモエチル基、ジブロモエチル基、トリブロモエチル基、テトラブロモエチル基、ペンタブロモエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオロペンタデシル基、パーフルオロエイコシル基、パークロロプロピル基、パークロロブチル基、パークロロペンチル基、パークロロヘキシル基、パークロロクチル基、パークロロドデシル基、パークロロペンタデシル基、パークロロエイコシル基、パーブロモプロピル基、パーブロモブチル基、パーブロモペンチル基、パーブロモヘキシル基、パーブロモクチル基、パーブロモドデシル基、パーブロモペンタデシル基、パーブロモエイコシル基などが挙げられる。
【0011】
置換基Xにおける炭素原子数7〜20のアラルキル基としては、例えばベンジル基、(2−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフェニル)メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、(2,3−ジメチルフェニル)メチル基、(2,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,6−ジメチルフェニル)メチル基、(3,4−ジメチルフェニル)メチル基、(4,6−ジメチルフェニル)メチル基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メチル基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メチル基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メチル基、(ペンタメチルフェニル)メチル基、(エチルフェニル)メチル基、(n−プロピルフェニル)メチル基、(イソプロピルフェニル)メチル基、(n−ブチルフェニル)メチル基、(sec−ブチルフェニル)メチル基、(tert−ブチルフェニル)メチル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、(ネオペンチルフェニル)メチル基、(n−ヘキシルフェニル)メチル基、(n−オクチルフェニル)メチル基、(n−デシルフェニル)メチル基、(n−デシルフェニル)メチル基、(n−テトラデシルフェニル)メチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基などが挙げら、好ましくはベンジル基が挙げられる。
これらのアラルキル基はいずれもフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0012】
置換基Xにおける炭素原子数6〜20のアリール基としては、例えばフェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6−テトラメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェニル基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、n−ペンチルフェニル基、ネオペンチルフェニル基、n−ヘキシルフェニル基、n−オクチルフェニル基、n−デシルフェニル基、n−ドデシルフェニル基、n−テトラデシルフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基などが挙げられ、好ましはフェニル基が挙げられる。
これらのアリール基はいずれもフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0013】
置換基Xにおける炭素原子数1〜20のアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキソキシ基、n−オクトキシ基、n−ドデソキシ基、n−ペンタデソキシ基、n−イコソキシ基などが挙げられ、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基が挙げられる。
これらのアルコキシ基はいずれもフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0014】
置換基Xにおける炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基としては、例えばベンジルオキシ基、(2−メチルフェニル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキシ基、(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2,3−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,6−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,5−ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニル)メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ基、(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフェニル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキシ基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−ブチルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェニル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシルフェニル)メトキシ基、(n−テトラデシルフェニル)メトキシ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニルメトキシ基などが挙げられ、好ましくはベンジルオキシ基が挙げられる。
これらのアラルキルオキシ基はいずれもフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0015】
置換基Xにおけるアリールオキシ基としては、例えばフェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2,3−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチルフェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、3,5−ジメチルフェノキシ基、2,3,4−トリメチルフェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2,3,4,6−テトラメチルフェノキシ基、2,3,5,6−テトラメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェノキシ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシルフェノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基などの炭素数6〜20のアリールオキシ基などが挙げられる。
これらのアリールオキシ基はいずれもフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0016】
置換基Xにおける炭素原子数2〜20の2置換アミノ基とは2つの炭化水素基で置換されたアミノ基であって、ここで炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などの炭素原子数1〜10のアルキル基、フェニル基などのアリール基などが挙げられる。かかる炭素原子数2〜20の2置換アミノ基としては、例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、ジ−tert−ブチルアミノ基、ジ−イソブチルアミノ基、tert−ブチルイソプロピルアミノ基、ジ−n−ヘキシルアミノ基、ジ−n−オクチルアミノ基、ジ−n−デシルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビストリメチルシリルアミノ基、ビス−tert−ブチルジメチルシリルアミノ基などが挙げられ、好ましくはジメチルアミノ基、 ジエチルアミノ基が挙げられる。
【0017】
置換基Xとして好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基が挙げられ、さらに好ましくはハロゲン原子が挙げられる。
【0018】
かかる化合物(A)としては、例えばシクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、メチルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、1,2−ジメチルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、1,3−ジメチルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、1,2,3−トリメチルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、1,2,3,4−テトラメチルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、ペンタメチルシクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、インデニルチタニウムトリクロライド、フルオレニルチタニウムトリクロライド、ジシクロペンタジエニルチタニウムジクロライド、ジメチルシクロペンタジエニルチタニウムジクロライド、ジ(1,2−ジメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジ(1,3−ジメチルシクロペンタジエニルチタニウム)ジクロライド、ジ(1,2,3−トリメチルシクロペンタジエニルチタニウム)ジクロライド、ジ(1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニルチタニウム)ジクロライド、ジ(1,2,3,4−テトラメチルシクロペンタジエニルチタニウム)ジクロライド、ジペンタメチルシクロペンタジエニルチタニウムジクロライド、ジインデニルチタニウムジクロライド、ジフルオレニルチタニウムジクロライド、シクロペンタジエンアニオンが2個ある場合には、これらが、メチレン基、イソプロピリデン基、エチレン基、ジメチルシリル基などの架橋基で結合されていてもよく、また、これらの塩素原子がフッ素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜20の置換シリル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基または炭素原子数2〜20の炭化水素2置換アミノ基などに置換した化合物があげられる。好ましくは、シクロペンタジエニルチタニウムトリクロライド、ジシクロペンタジエニルチタニウムジクロライドが挙げられる。
【0019】
化合物(B)の有機ホウ酸化合物中のRの炭素数6から20の、ハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基としては、例えばフェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キシリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、3,5−キシリル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,4,5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6−テトラメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェニル基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、n−ペンチルフェニル基、ネオペンチルフェニル基、n−ヘキシルフェニル基、n−オクチルフェニル基、n−デシルフェニル基、n−ドデシルフェニル基、n−テトラデシルフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基などが挙げられ、好ましくはフェニル基である。これらのアリール基はいずれもフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよく、例えば2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,3−ジフルオロ基、2,4−ジフルオロ基、2,5−ジフルオロ基、2,6−ジフルオロ基、3,4−ジフルオロ基、3,5−ジフルオロ基、2,3,4−トリフルオロ基、2,3,5−トリフルオロ基、2,3,6−トリフルオロフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、2,3,4,5−テトラフルオロフェニル基、2,3,4,6−テトラフルオロフェニル基、2,3,5,6−テトラフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、ヘプタフルオロナフチル基などが挙げられ、これらのフッ素原子が塩素、臭素、ヨウ素などに置換されたものが挙げられる。好ましくは、ペンタフルオロフェニル基が挙げられる。
【0020】
〔化合物(C)〕
本発明において用いられる化合物(C)としては、下記(C1)〜(C3)の公知の有機アルミニウム化合物であり、それらのいずれかまたはそれらの混合物が挙げられる。
(C1):一般式 (E1)a AlZ(3−a) で示される有機アルミニウム化合物、
(C2):一般式 {−Al(E2 )−O−}b で示される構造を有する環状のアルミノキサン、
(C3):一般式 E3 {−Al(E3 )−O−}c Al(E3)2 で示される構造を有する線状のアルミノキサン
(式中、E1 、E2 およびE3 は、同一または相異なり、炭素数1〜8の炭化水素基であり、Zは水素原子又はハロゲン原子を表し、全てのZは同じであっても異なっていても良い。aは1〜3の整数で、bは2以上の整数を、cは1以上の整数を表す。)。
【0021】
(E1)a Al Z(3−a)で示される有機アルミニウム化合物(C1)の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジプロピルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムハクロライド、ジヘキシルアルミニウムクロライド等のジアルキルアルミニウムクロライド;メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、プロピルアルミニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライド、ヘキシルアルミニウムジクロライド等のアルキルアルミニウムジクロライド;ジメチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジヘキシルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド等を例示することができる。
好ましくは、トリアルキルアルミニウが挙げられ、より好ましくは、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが挙げられる。
【0022】
{−Al(E2 )−O−}b で示される構造を有する環状のアルミノキサン(B2)、一般式 E3 {−Al(E3 )−O−}c Al(E3) 2 で示される構造を有する線状のアルミノキサン(B3)における、E2 、E3 の具体例としては、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、ノルマルペンチル基、ネオペンチル基等のアルキル基を例示することができる。bは2以上の整数であり、cは1以上の整数である。好ましくは、E2 及びE3 はメチル基、イソブチル基が挙げられ、bは2〜40の整数、cは1〜40の整数である。
【0023】
上記のアルミノキサンは各種の方法で作られる。その方法については特に制限はなく、公知の方法に準じて作ればよい。例えば、トリアルキルアルミニウム(例えば、トリメチルアルミニウムなど)を適当な有機溶剤(ベンゼン、脂肪族炭化水素など)に溶かした溶液を水と接触させて作る。また、トリアルキルアルミニウム(例えば、トリメチルアルミニウムなど)を結晶水を含んでいる金属塩(例えば、硫酸銅水和物など)に接触させて作る方法が例示できる。
【0024】
〔化合物D〕
本発明において用いられる化合物(D)としては、(D1): BQ1 Q2 Q3 で表されるホウ素化合物、(D2): Z+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )− で表されるホウ素化合物、(D3):(L−H)+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )− で表されるホウ素化合物のいずれか又はそれらの混合物が用いられる。
【0025】
BQ1 Q2 Q3 で表されるホウ素化合物(D1)において、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q1 〜Q3 はハロゲン原子、1〜20個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜20個の炭素原子を含むハロゲン化炭化水素基、1〜20個の炭素原子を含む置換シリル基、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ基または2〜20個の炭素原子を含む2置換アミノ基であり、それらは同じであっても異なっていても良い。好ましいQ1 〜Q3 はハロゲン原子、1〜20個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜20個の炭素原子を含むハロゲン化炭化水素基である。
【0026】
(D1)の具体例としては、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,4−トリフルオロフェニル)ボラン、フェニルビス(ペンタフルオロフェニル)ボラン等が挙げられるが、最も好ましくは、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランが挙げられる。
【0027】
Z+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )− で表されるホウ素化合物(D2)において、Z+ は無機または有機のカチオンであり、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q1 〜Q4 は上記の(D1)におけるQ1 〜Q3 と同様である。
【0028】
Z+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )− で表される化合物(D2)の具体例としては、無機のカチオンであるZ+ には、フェロセニウムカチオン、アルキル置換フェロセニウムカチオン、銀陽イオンなどが、有機のカチオンであるZ+ には、トリフェニルメチルカチオンなどが挙げられる。(BQ1 Q2 Q3 Q4 )− には、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(2,2,4ートリフルオロフェニル)ボレート、フェニルビス(ペンタフルオロフェニル)ボレ−ト、テトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレートなどが挙げられる。
【0029】
これらの具体的な組み合わせとしては、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、1,1’−ジメチルフェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、銀テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルメチルテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレートなどを挙げることができるが、最も好ましくは、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが挙げられる。
【0030】
また、(L−H)+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )− で表されるホウ素化合物(D3)においては、Lは中性ルイス塩基であり、(L−H)+ はブレンステッド酸であり、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q1 〜Q4 は上記の(D1)におけるQ1 〜Q3 と同様のものが挙げられる。
【0031】
(L−H)+ (BQ1 Q2 Q3 Q4 )− で表される化合物(D3)の具体例としては、ブレンステッド酸である(L−H)+ には、トリアルキル置換アンモニウム、N,N−ジアルキルアニリニウム、ジアルキルアンモニウム、トリアリールホスホニウムなどが挙げられ、(BQ1 Q2 Q3 Q4 )− には、前述と同様のものが挙げられる。
【0032】
これらの具体的な組み合わせとしては、トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(ノルマルブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(ノルマルブチル)アンモニウムテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5−ビストリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジイソプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを挙げることができるが、より好ましくは、トリ(ノルマルブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが挙げられる。
【0033】
本発明においては、化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)、あるいは、化合物(A)、化合物(B)、化合物(C)および化合物(D)を、重合時に任意の順序で投入し使用することができるが、またそれらの任意の化合物の組合せを予め接触させて得られた反応物を用いても良い。
【0034】
各触媒成分の使用量は、化合物(A)1モルに対し化合物(B)が1モルから10000モル、好ましくは、10モルから2000モル、化合物(C)/化合物(A)のモル比が1〜10000で、好ましくは10〜2000、化合物(D)/化合物(A)のモル比が1〜10で、好ましくは1〜5程度の範囲にあるように、各成分を用いることが望ましい。
【0035】
次に、上記で得られた重合触媒を用いてモノマーを重合する方法について説明する。
重合に使用するモノマーは、炭素数2〜20個からなるオレフィン、ジオレフィン及びカルボン酸、エステル、アミノ基、等の極性の置換基をもつオレフィン等のいずれをも用いることができ、同時に2種類以上のモノマーを用いることもできる。かかるモノマーを以下に例示するが、下記化合物に限定されるものではない。かかるオレフィンの具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、5−メチル−2−ペンテン−1、ビニルシクロヘキセン等が挙げられ、ジオレフィン化合物としては、炭化水素化合物の共役ジエン、非共役ジエンが挙げられ、かかる化合物の具体例としては、非共役ジエン化合物の具体例として、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,4−ペンタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、ノルボルナジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、1,5−シクロオクタジエン、5,8−エンドメチレンヘキサヒドロナフタレン等が例示され、共役ジエン化合物の具体例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,3−シクロオクタジエン、1,3−シクロヘキサジエン等を例示することができ、極性の置換基をもつオレフィンの具体例としては、アクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、酢酸ビニル等が例示される。好ましくは、エチレンが挙げられる。
【0036】
共重合体を構成するモノマーの具体例としては、エチレンとプロピレン、エチレンとブテン−1、エチレンとヘキセン−1、プロピレンとブテン−1等が例示されるが、本発明は、上記化合物に限定されるものではない。
【0037】
重合方法も、特に限定されるべきものではないが、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、又はメチレンジクロライド等のハロゲン化炭化水素を溶媒として用いる溶媒重合、又はスラリー重合、ガス状のモノマー中での気相重合等が可能であり、また、連続重合、回分式重合のどちらでも可能である。
【0038】
重合温度は、通常、−50℃〜300℃程度の範囲を取り得るが、特に、−20℃〜200℃程度の範囲が好ましく、重合圧力は、常圧〜60kg/cm2 G(6MPa)程度が好ましい。重合時間は、一般的に、目的とするポリマーの種類、反応装置により適宜決定されるが、1分間〜20時間程度の範囲を取ることができる。また、本発明は共重合体の分子量を調節するために水素等の連鎖移動剤を添加することもできる。
【0039】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0040】
実施例1
オートクレーブに窒素下で、トルエン3mlを仕込み、40℃で安定させた後、エチレンを0.6MPaまで加圧し安定させた。ここに、トリイソブチルアルミニウムの溶液(40マイクロモル)、ペンタフルオロフェニルホウ酸(40マイクロモル)およびジシクロペンタジエニルチタニウムジクロライド(0.1マイクロモル)を加え、4分間攪拌した。その後、得られた反応溶液を、減圧下で乾燥し(真空遠心乾燥機を用いて(以下、同じ。))、ポリマー0.271gが得られた(Mw=1500000、Mw/Mn=2.3)。
【0041】
実施例2
オートクレーブに窒素下で、トルエン3mlを仕込み、40℃で安定させた後、エチレンを0.6MPaまで加圧し安定させた。ここに、MMAOの溶液(100マイクロモル)、ペンタフルオロフェニルホウ酸(40マイクロモル)およびジシクロペンタジエニルチタニウムジクロライド(0.1マイクロモル)を加え、6分間攪拌した。その後、得られた反応溶液を、減圧下で乾燥し、ポリマー0.309gが得られた(Mw=1100000、Mw/Mn=2.4)。
【0042】
実施例3
オートクレーブに窒素下で、トルエン3mlを仕込み、40℃で安定させた後、エチレンを0.6MPaまで加圧し安定させた。ここに、トリイソブチルアルミニウムの溶液(40マイクロモル)、ペンタフルオロフェニルホウ酸(40マイクロモル)、ジシクロペンタジエニルチタニウムジクロライド(0.1マイクロモル)およびジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート(0.3マイクロモル)を加え、3分間攪拌した。その後、得られた反応溶液を、減圧下で乾燥し、ポリマー0.285gが得られた(Mw=1300000、Mw/Mn=2.4)。
【0043】
比較例1
ペンタフルオロフェニルホウ酸を用いず、重合時間を20分としたこと以外は実施例1と同様に実施した。ポリマーはほとんど得られなかった。
【0044】
比較例2
ペンタフルオロフェニルホウ酸を用いず、重合時間を20分としたこと以外は実施例2と同様に実施した。ポリマー0.309gが得られた(Mw=1400000、Mw/Mn=2.1)。
【0045】
比較例3
ペンタフルオロフェニルホウ酸を用いず、重合時間を20分としたこと以外は実施例3と同様に実施した。ポリマー0.254gが得られた(Mw=1100000、Mw/Mn=2.1)。

Claims (5)

  1. 下記化合物(A)、化合物(B)及び化合物(C)を組合わせてなるオレフィン系重合用触媒。
    化合物(A): 一般式
    (Cp)nTiX(4−n)
    (式中、Cpはシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基であり、Xは水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基または炭素原子数2〜20の炭化水素2置換アミノ基を示し、nは1または2である。)
    で示される遷移金属錯体。
    化合物(B): 一般式
    RB(OH)2
    (式中、Rは、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6から20のアリール基を示す。)
    で示される有機ホウ酸化合物。
    化合物(C):
    下記化合物(C1)〜(C3)のいずれか、またはそれらの2種以上の混合物
    (C1):一般式 (E1)a Al Z(3−a)で示される有機アルミニウム化合物
    (C2):一般式 {−Al(E2)−O−}bで示される構造を有する環状のアルミノキサン
    (C3):一般式 E3{−Al(E3)−O−}c Al(E3)2で示される構造を有する線状のアルミノキサン
    (式中、E1 〜E3 は同一または相異なり、炭素数1〜8の炭化水素基であり、Zは同一または相異なり、水素原子又はハロゲン原子を表し、aは1〜3の整数で、bは2以上の整数を、cは1以上の整数を表す。)。
  2. 前記化合物(A)、化合物(B)、化合物(C)及び下記化合物(D)を組合わせてなるオレフィン重合用触媒。
    化合物(D): 下記化合物(D1)〜(D3)のいずれか、またはそれらの2種以上の混合物
    (D1):一般式 BQ1 Q2 Q3 で表されるホウ素化合物、
    (D2):一般式 Z (BQ1 Q2 Q3 Q4 ) で表されるボレート化合物
    (D3):一般式 (L−H) (BQ1 Q2 Q3 Q4 ) で表されるボレート化合物
    (式中、Bは3価の原子価状態のホウ素原子であり、Q1 〜Q4 は、同一または相異なり、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素置換シリル基、炭素数1〜20のアルコキシ基または炭素数2〜20の炭化水素2置換アミノ基を示す。)。
  3. 化合物(A)におけるn が2である請求項1または2に記載の重合用触媒。
  4. 化合物(A)におけるX がハロゲン原子である請求項1、2または3に記載の重合用触媒。
  5. 請求項1、2、3または4に記載のオレフィン重合用触媒の存在下に、オレフィンを重合させることを特徴とするオレフィン系重合体の製造方法。
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