JP2004224305A - ランディングギヤ引き込み装置 - Google Patents

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Masamitsu Matsubara
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Abstract

【課題】飛行機運搬台車に飛行機を載置させるのに好適なランディングギヤ引き込み装置を提供すること。
【解決手段】走行可能な状態で置かれた飛行機を、そのランディングギヤに接続した接続手段60を介して力をかけることにより引き込み側本体へ移動させるものであって、引き込み側本体2には、駆動源51と、引き込み方向に沿って移動する引き込み部材58と、その駆動源51から引き込み部材58に動力を伝達する動力伝達手段52,53,57とを有し、接続手段60によってランディングギヤと接続された引き込み部材58が、駆動源51からの駆動力を受けて引き込み側に移動することによってランディングギヤを引き込み位置まで移動させるランディングギヤ引き込み装置。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飛行機を移動させるための飛行機運搬台車に飛行機を適切に載置させるためのランディングギヤ引き込み装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
飛行機は定期的なメンテナンスを行うような場合、複数機の飛行機を一度に格納庫に入れる場合が多く、飛行機の形状は前後左右に大きく、格納するには広い面積の格納庫を必要とするため、格納できる機数も限定される。その一方で、飛行機は翼や胴体が縦横に長く、格納する面積に比べて実際の投影面積は小さいため、翼同士が干渉しないように前後に少しずらしたり、前後互い違いにしたりして工夫することにより格納可能な数を増やすことは可能であると考えられる。
【0003】
ところで、飛行機は横行が出来ないため、例えば飛行場においてエプロンから格納庫へ格納させるような場合には、牽引車両が飛行機を引っ張ったり、後方に押したりして移動させている。そうした場合に使用される牽引車両には、従来から大きく分けて2つのタイプがあり、一つは牽引棒をノーズランディングギヤ(前脚)に連結して飛行機を移動させるトーイングトラクタといわれるタイプのものであり、もう一つは、例えば特開平5−193589号公報に記載されるように、牽引棒を用いることなくノーズランディングギヤのタイヤを挟み込んで持ち上げた状態で移動させるタイプのものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、トーイングトラクタで牽引して飛行機を移動させる場合、飛行機の投影面積からすれば更に多くの飛行機を格納できるはずであるが、実際はそれより少ない数の飛行機しか入れることができなかった。これは、トーイングトラクタ150で牽引する場合、飛行機100自体の小回りが利かず、また飛行機100を前後方向にしか移動させることができないため、格納位置までの進入コースや飛行機自身の向きが制限されてしまい、希望するような位置や方向を向けて配置させることができないからである。
【0005】
また、タイヤを挟んで持ち上げる前記特許文献1に記載するタイプの牽引車両の場合でも、トーイングトラクタと同様に小回りが利かず、飛行機100を前後方向にしか移動させることができないので多くを格納することは困難であった。そして、タイヤを挟み込んで牽引するのは、タイヤを傷付けるおそれもあるため好ましい牽引方法ではなかった。
更に、両タイプの牽引車両とも飛行機を後退させるこは難しく、特に狭い格納庫から飛行機を後ろ向きに出すような場合は、飛行機同士を接触させないようにするなどの配慮が必要になり、高度な技量と経験が要求された。
【0006】
そこで本出願人は、かかる課題を解決するための飛行機運搬台車を提案することとしたが、本発明は、その飛行機運搬台車に飛行機を載置させるのに好適なランディングギヤ引き込み装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のランディングギヤ引き込み装置は、走行可能な状態で置かれた飛行機を、そのランディングギヤに接続した接続手段を介して力をかけることにより引き込み側本体へ移動させるものであって、前記引き込み側本体には、駆動源と、引き込み方向に沿って移動する引き込み部材と、その駆動源から引き込み部材に動力を伝達する動力伝達手段とを有し、前記接続手段によってランディングギヤと接続された引き込み部材が、駆動源からの駆動力を受けて引き込み側に移動することによってランディングギヤを引き込み位置まで移動させるものであることを特徴とする。
【0008】
また、本発明のランディングギヤ引き込み装置は、走行可能な状態で置かれた飛行機を、そのランディングギヤに接続した接続手段を介して力をかけることにより引き込み側本体へ移動させるものであって、前記引き込み側本体には、引き込み用サーボモータと、引き込み方向に沿って回転する環状に掛け渡された2本のチェーンに取り付けられた引き込み棒と、その2本のチェーンに対して同時に回転を伝達する送り軸に、前記引き込み用サーボモータの回転出力を減速させて伝達する減速機とが設けられ、前記接続手段によってランディングギヤと接続された前記引き込み棒が、引き込み用サーボモータからの駆動力を受けて引き込み側に移動することによってランディングギヤを引き込み位置まで移動させるものであることを特徴とする。
【0009】
よって、本発明のランディングギヤ引き込み装置によれば、例えばランディングギヤそれぞれに台車を設けた後述する飛行機運搬台車において、それを構成する一つに台車に対して一体的に構成することができ、トーイングトラクタなどを使用することなく飛行機を飛行機運搬台車へ載置させることができる。しかもランディングギヤは、もともとトーイングトラクタによって飛行機を牽引できるように構成されているため、飛行機自体の改良が不要で、且つ飛行機に無理な荷重をかけるようなこともない。
【0010】
更に、本発明のランディングギヤ引き込み装置は、前記接続手段が、キャスタの付いた移動可能な接続台車であって、前記引き込み部材又は引き込み棒と連結する連結部と、ノーズランディングギヤのトーバー取付ピンと連結する取り替え可能なアタッチメントとを有するものであることが望ましい。
【0011】
よって本発明によれば、ノーズランディングギヤのトーバー取付ピンと引き込み部材又は引き込み棒との接続が、運びやすい接続台車によって簡単に行うことができ、また、アタッチメントの付け替えが可能なため、ランディングギヤが異なる複数の飛行機にそれぞれ合わせてアタッチメントを用意しておくことで、多くの機種に対応させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るランディングギヤ引き込み装置の一実施形態について図面を参照しながら以下に説明する。前述したように、従来からトーイングトラクタでは格納庫へ多くの飛行機を格納するのが困難であったことから、本願発明者らによって小回りが利き、横行や斜行が可能な飛行機運搬台車の開発が行われた。そして本実施形態のランディングギヤ引き込み装置も、この飛行機運搬台車の開発に際して発明されたものである。従って、ランディングギヤ引き込み装置については、この飛行機運搬台車を説明しながら示していくこととする。
【0013】
ここで図1は、飛行機運搬台車に飛行機を載せた状態を示したで平面図ある。飛行機100は、胴体と両主翼にランディングギヤ(車輪装置)を備えており、これによって機体が支えられ離着陸時などの走行が可能になっている。本実施形態で挙げるこの飛行機運搬台車1は、ランディングギヤを介して飛行機全体を持ち上げ、牽引するのではなく搭載した状態で飛行機100を移動させるようにしたものでる。そのため飛行機運搬台車1は、各ランディングギヤに1台ずつ走行台車2,3,3を備え、図示するように連結フレーム5によって連結され一つになっている。
【0014】
走行台車2,3,3は、ランディングギヤの大きさ(タイヤ101,102,102の大きさ)に合わせてサイズが異なっており、両主翼のタイヤ102,102に対応する走行台車3,3は同じサイズ及び同じ構造で構成されているが、ノーズランディングギヤのタイヤ101に対応する走行台車2はサイズが小さく、構造も異なっている。特に、この走行台車2には、本発明に係るランディングギヤ引き込み装置が一体的に構成されている。そこで次に、この走行台車2及び走行台車3について具体的に説明していく。
【0015】
先ず図2は、走行台車2を示した拡大図であり、図3は、その正面図である。また、図4は、走行台車2の走行装置11を示した図2のA矢視図であり、図5は、その昇降機構を示した図2のB−B断面図である。
【0016】
走行台車2は、4台の走行装置11,11…が配置されており、この走行装置11,11…をそれぞれ前後に2台ずつ備えたボディ12,12が角パイプ13によって連結され、一つの台車が構成されている。走行装置11は、操舵用サーボモータ(操舵モータ)15を有し、その回転出力が減速歯車機構16を介して垂設されたフレーム17に伝達されるようになっている。フレーム17には不図示のアクスルケースが一体に形成され、そのアクスルケースを挟んでアクスル軸に軸支された2本の走行車輪18,18には、回転差を吸収できるように差動歯車機構を介して駆動用サーボモータ(走行モータ)19の回転が伝えられるように構成されている。
【0017】
走行台車2は、図2及び図3に示すように、ボディ12,12の間に載置板21を有し、これが昇降可能に構成されている。載置板21は、図2に示すように両側のボディ12,12の内側に配置された昇降枠22,22と一体になり、タイヤ101を載せるバケット形をした載置部が構成されている。そして、昇降枠22,22には、図5に示すような昇降機構が対称的に構成されている。
【0018】
昇降枠22は、前後2本のリンクバー23a,23bによって走行台車2の固定部側に連結されている。すなわち、リンクバー23a,23bは、下端側がボディ12と角パイプ13に固定されたブラケット24a,24bに軸着され、上端側が昇降枠22側のブラケット25a,25bに軸着されている。ここでは、前後のリンクバー23a,23bは、長さが等しく且つ平行に軸着され、昇降枠22とともに平行リンクが構成されている。なお、ボディ12には昇降枠22側に突き出すようにして溶接固定された固定部26が形成され、ブラケット24aは、この固定部26に設けられている。
【0019】
その固定部26には油圧シリンダ27がシリンダチューブ側で軸着され、ピストンロッド先端が昇降枠22に軸着されている。リンク機構によって揺動自在な昇降枠22は、この油圧シリンダ27が伸長作動した場合は図5の実線で示す位置に上昇し、収縮作動した場合はリンクバー23a,23bが前方に傾倒し、二点鎖線で示すように路面Gに着くよう構成されている。従って、昇降枠22,22が下降するとき、一体に形成された載置板21が路面Gに着き、タイヤ101がスムーズに乗り入れられるようになっている。
【0020】
続いて、両主翼のメインランディングギヤに対して設けられた走行台車3,3の走行装置と昇降機構とについて説明する。なお、左右のメインランディングギヤは対称的に構成されているため、走行台車3,3も同じ構造をしている。そこで一方の走行台車3のみを示して説明する。ここで、図9は、走行台車3の平面を示した図1の拡大図であり、図10は、走行台車3を図9右側の後方から示したC矢視図である。、また図11は、走行台車3を示した図9のD矢視図であり、図12は、図9のE−E断面図である。
【0021】
走行台車3は、4台の走行装置31,31…が配置されており、この走行装置31,31…をそれぞれ前後に2台ずつ備えたボディ32,32が角パイプ33によって連結され、一つの台車が構成されている。先ず、図11に示すように、この走行台車3に設けられた走行装置31は、操舵用サーボモータ(操舵モータ)35を有し、その回転出力が減速歯車機構36を介して垂設されたフレーム37に伝達されるようになっている。フレーム37にはアクスルケース40(図10参照)が一体に形成され、そのアクスルケースを挟んでアクスル軸に軸支された2本の走行車輪38,38には、回転差を吸収できるように差動歯車機構を介して駆動用サーボモータ(走行モータ)39の回転が伝えられるように構成されている。
【0022】
次に、走行台車3は、ボディ32,32の間に載置板41を有し、これが昇降機構によって昇降するよう構成されてる。載置板41は、図9に示すようにボディ32,32の内側に配置された昇降枠42,42と一体になり、飛行機のタイヤ102を載せるバケット形をした載置部を構成している。そして、その昇降枠42,42には対称的に図12に示す昇降機構が構成されている。
【0023】
昇降枠42は、前後2本のリンクバー43a,43bによって走行台車3の固定部側に連結されている。すなわち、リンクバー43a,43bは、下端側がボディ32と角パイプ33に固定されたブラケット44a,44bに軸着され、上端側が昇降枠42側のブラケット45a,45bに軸着されている。そして、ここでも前後のリンクバー43a,43bは、長さが等しく且つ平行に軸着され、昇降枠42とともに平行リンクが構成されている。なお、ボディ32には昇降枠42側に突き出すようにして溶接固定された固定部46が形成され、ブラケット44aは、この固定部46に設けられている。
【0024】
固定部46には、油圧シリンダ47がシリンダチューブ側で軸着され、ピストンロッド先端が昇降枠42に軸着されている。リンク機構によって揺動自在な昇降枠42は、この油圧シリンダ47が伸長作動した場合は図12の実線で示す位置に上昇し、収縮作動した場合はリンクバー43a,43bが前方に傾倒し、二点鎖線で示すように路面Gに着くよう構成されている。従って、昇降枠42,42が下降するとき、一体に形成された載置板41が路面Gに着き、タイヤ102がスムーズに乗り入れられるようになっている。
【0025】
飛行機運搬台車1は、こうした走行台車2,3,3に各ランディングギヤを載せ、飛行機全体を持ち上げて走行するものである。そのため、ランディングギヤをそれぞれ走行台車2,3,3の載置板21,41,41上に載せる必要があるが、それにはトーイングトラクタを利用する方法が考えられる。しかし、それでは飛行機運搬台車1の他に常にトーイングトラクタを用意しなければならなくなる。そこで、本実施形態では、ランディングギヤをそれぞれ走行台車2,3,3の載置板21,41,41上に載せるランディングギヤ引き込み装置を、飛行機運搬台車1の走行台車2に対して一体的に設けることとした。
【0026】
ここで図6は図2のF−F断面を示した図である。図2及び図6に示すように、走行台車2の後方には引き込み用サーボモータ51が設置され、更にその後方には、昇降枠22,22に送り軸52が回転自在に支持されている。引き込み用サーボモータ51の回転軸は減速機53に連結され、プーリ54a,54bを介して掛け渡されたチェーン55によって、引き込み用サーボモータ51から送り軸52へと回転が伝えられるようになっている。
【0027】
昇降枠22,22の内側には、走行台車2の後方に位置する送り軸52に形成されたスプロケット56aと、前方にて昇降枠22に軸支されたスプロケット56bとが配置され、両スプロケット56a,56bにチェーン57が前後方向に掛け渡されている。図2に示すように左右両方のチェーン57,57には引き込み棒58が連結され、これが引き込み用サーボモータ51の駆動によってチェーン57,57が回り前後方向に移動するよう構成されている。そして、ランディングギヤ引き込み装置には、この引き込み棒58と飛行機100のノーズランディングギヤとを連結する接続台車60が用意されている。
【0028】
接続台車60は、図2及び図6に示すように、キャスタ61,61…を備えた2本のフレーム62,62が平行に配置され、全体がコの字状に形成され、そのフレーム62,62先端には、引き込み棒58に対して止めピンで連結できるように連結部62a,62aが設けられている。フレーム62,62の間には所定の高さで横軸63にブラケット64が取り付けられ、そこにはノーズランディングギヤ(トーバー取付ピン103)に連結可能なアタッチメント65がピン止めできるようになっている。
【0029】
すなわち、運搬対象となる飛行機の機種が異なればランディングギヤの構造も異なるため、アタッチメント65の他にもそれぞれ適合したアタッチメントを、そのブラケット64に対して付け替えできるようになっている。なお、このアタッチメント65は、レバー66によって先端のフック66aが回転するように構成され、トーバー取付ピン103に対してフック66aを引っ掛けられるようにしたものである。
【0030】
また、走行台車2には、この接続台車60が、走行台車2内を左右に傾くことなく真っ直ぐ移動できるようにガイドレール59、59が設けられており、接続台車60のフレーム62,62には、外側側面にそのガイドレール59,59内に入って転がるローラ67,67…が取り付けられている。
更に、この接続台車60には、作業者が手押しで移動させ易いようにハンドル68が取り付けられている。
【0031】
続いて、本実施形態の飛行機運搬台車1による飛行機の運搬動作に合わせてランディングギヤ引き込み装置の働きについて説明する。
飛行機運搬台車1は、飛行場のエプロンなどに停止している飛行機100に対して後方から機体下に進入し、走行台車2,3,3がそれぞれノーズランディングギヤ及びメインランディングギヤの直前で停止する。具体的には、接続台車60を接続させることができるように、図2に示すようノーズランディングギヤのタイヤ101が走行台車2内に入る位置まで接近して止められる。
【0032】
そして、接続台車60は、図2及び図6に示すよう作業者によって走行台車2の前に運ばれ、そこから真っ直ぐ昇降枠22,22の間に入れられる。ここで図7は、接続台車60を走行台車2内に入れたときの平面図であり、図8は、その正面側部分断面図である。
【0033】
接続台車60は、そのフレーム62,62が昇降枠22,22の内側に沿って入れられ、ローラ67,67…が、その昇降枠22,22に設けられたガイドレール59,59内に入り込む。このとき、ガイドレール59,59の方が高い位置にあり、入口の案内59a(図6参照)を介してローラ67,67…が誘い込まれ、接続台車60は、キャスタ61,61…が浮いた状態で押し込まれる。浮いたキャスタ61,61…は、後に載置板21に乗り上げることになる。
【0034】
そして、接続台車60は、フレーム62,62先端の連結部62a,62aが引き込み棒58に当てられてピン止めされ、更にアタッチメント65のレバー66が前に倒されてフック66aがノーズランディングギヤのトーバー取付ピン103に引っ掛けられる。こうして、引き込み棒58とノーズランディングギヤとが、接続台車60を介して間接的に接続される。
【0035】
接続台車60による接続作業が終了すると、次に走行台車2では引き込み用サーボモータ51が駆動し、減速機53から出力される高トルクの回転がチェーン55を介して送り軸52へと伝えられる。そして、送り軸52が回転することにより、スプロケット56a,56bを介して掛け渡されたチェーン57,57が所定方向に送られ、れに伴って引き込みみ棒58の位置が走行台車2の後方へ移動する。このとき接続台車60を介して引き込み棒58に連結されたノーズランディングギヤが、アタッチメント65によって押されて飛行機全体が後方へ移動する。
【0036】
そのため、飛行機100の各ランディングギヤは、その直後に配置された走行台車2,3,3の載置板21,41,41に、それぞれのタイヤ101,102,102が乗り上げる。すなわち、走行装置2では、破線で示すように引き込み棒58が移動し、タイヤ101が載置板21に乗り上げる。
そして、タイヤ101,102,102が乗り上げたところで引き込み用サーボモータ51の駆動が停止し、これによりランディングギヤの引き込みが完了する。従って、このとき飛行機100は、図1に示すように飛行機運搬台車1の各走行台車2,3,3にそれぞれのランディングギヤが載せられた状態になっている。飛行機100は、接続台車60によってノーズランディングギヤが走行台車2に接続されたまま、飛行機運搬台車1の上に位置決めされている。
【0037】
次に、飛行機運搬台車1では、各走行台車2,3,3においてランディングギヤを載せた載置板21,41,41のリフトアップが行われ、飛行機100全体が持ち上げられる。リフトアップは各走行台車2,3,3で同時に行われる。
走行台車2では、図5において二点鎖線で示すように、昇降枠22が路面Gに着いた状態でノーズランディングギヤが載せられている。このとき油圧シリンダ27は収縮状態にあり、リンクバー23a,23bは、その中心線が二点鎖線で示すように前傾している。そして、油圧シリンダ27が伸長作動することにより、昇降枠22が後方に移動すると同時に上方へと持ち上げられる。
【0038】
一方、走行台車3でも図12において二点鎖線で示すように、昇降枠42が路面Gに着いた状態でメインランディングギヤが載せられている。このとき油圧シリンダ47は収縮状態にあり、リンクバー43a,43bは、その中心線が二点鎖線で示すように前傾している。そして、油圧シリンダ47が伸長作動することにより、昇降枠42が後方に移動すると同時に上方へ持ち上げられる。なお、こうした走行台車2,3,3の昇降動作は、リンクバー23a,23b/43a,43bによって平行リンクが構成されているため、載置板21,41,41は水平状態を維持したままで、飛行機100は姿勢を傾かせることなく持ち上げられる。
【0039】
その後、飛行機100は、飛行機運搬台車1が載置板21,41,41をリフトアップして飛行機100を持ち上げたまま、各走行装置11…,31…,31…を駆動させるこによって所定の位置へ搬送される。走行台車2,3,3は、その走行装置11…,31…,31…が、走行車輪18,18…の操舵角及び回転数を各々制御することができるため、飛行機100を前後走行、横行、更にはスピンターンや全方向に斜行させることができる。そのため、この飛行機運搬台車1によれば、例えば旋回させて向きを変えそのまま斜行させることができ、希望するような位置や方向を向けて飛行機100を配置させることができる。
【0040】
こうして格納庫へ格納するなど、飛行機100を所定位置まで運搬した後は、この飛行機運搬台車1から飛行機100が降ろされる。その際、載置板21,41,41の下降も飛行機の姿勢が傾かないように各走行台車2,3,3で同時に行われる。
走行台車2では、油圧シリンダ27は伸長状態にあり、これが収縮作動することによりリンクバー23a,23bが中心線を二点鎖線で示すように前傾し、昇降枠22が図5に示すように実線から二点鎖線の位置に下降して載置板21が地面Gに着けられる。
【0041】
一方、走行台車3でも、油圧シリンダ47は伸長状態にあり、これが収縮作動することによりリンクバー43a,43bが中心線を二点鎖線で示すように前傾し、昇降枠42が図12に示すように実線から二点鎖線の位置に下降して載置板41が地面Gに着けられる。そして、各走行台車2,3,3のリフトダウン完了後、ランディングギヤ引き込み装置によって飛行機走行台車1から飛行機100が降ろされる。
【0042】
それには、走行台車2の引き込み用サーボモータ51が駆動し、前述した引き込み時とは逆回転が出力される。そして、その回転出力は、減速機53を介して高トルクの回転となり、チェーン55を介して送り軸52へと伝えられる。送り軸52が回転することにより、スプロケット56a,56bを介して掛け渡されたチェーン57,57が引き込み時とが逆方向に送られ、それに伴って引き込み棒58の位置が走行台車2の前方へ移動する。このとき接続台車60を介して引き込み棒58に接続されたノーズランディングギヤがアタッチメント65によって前方に引っ張られ、飛行機全体が前方へ移動する。
【0043】
そして、タイヤ101,102,102が転がり、走行台車2,3,3の載置板21,41,41からランディングギヤが降ろされたところで、引き込み用サーボモータ51の駆動が止められる。その後、接続台車60の連結部62a,62a及びフック66aが外され、引き込み棒58とノーズランディングギヤとの接続が外される。
これにより飛行機100の運搬・格納が終了し、飛行機運搬台車1は、飛行機100の機体下から後退して次の運搬作業へと移る。
【0044】
よって、以上に説明した本実施形態のランディングギヤ引き込み装置は、引き込み側本体である飛行機運搬台車1の走行台車2に対して一体的に構成することができ、トーイングトラクタなどを使用することなく飛行機100を飛行機運搬台車1へ載置させることができる。
また、ランディングギヤは、もともとトーイングトラクタによって飛行機を牽引できるように構成されているため、飛行機自体の改良が不要で、且つ飛行機に無理な荷重をかけるようなこともない。
更に、ノーズランディングギヤのトーバー取付ピン103と引き込み棒58の接続が、キャスタ61,61…の付いた運びやすい接続台車60によって簡単に行うことができる。そして、その接続台車60では、アタッチメントの付け替えが可能なため、ランディングギヤが異なる複数の飛行機にそれぞれ合わせてアタッチメントを用意しておくことで、多くの機種に対応させることができる。
【0045】
以上、ランディングギヤ引き込み装置の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、飛行機運搬台車1と一体的に構成したランディングギヤ引き込み装置を例に挙げて説明したが、構造の異なる飛行機運搬台車の他、ランディングギヤを引き込んで飛行機を移動させることが必要な場合に利用することができる。
また、前記実施形態では、接続手段として接続台車60を用意し、これによって引き込み棒58とノーズランディングギヤとを接続するようにしたが、例えば引き込み棒58に対して直接ノーズランディングギヤのトーバー取付ピン103に接続するアタッチメントを取り付けるようにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】
本発明は、走行可能な状態で置かれた飛行機を、そのランディングギヤに接続した接続手段を介して力をかけることにより引き込み側本体へ移動させるものであって、前記引き込み側本体には、駆動源と、引き込み方向に沿って移動する引き込み部材と、その駆動源から引き込み部材に動力を伝達する動力伝達手段とを有し、前記接続手段によってランディングギヤと接続された引き込み部材が、駆動源からの駆動力を受けて引き込み側に移動することによってランディングギヤを引き込み位置まで移動させるように構成したので、飛行機運搬台車に飛行機を載置させるのに好適なランディングギヤ引き込み装置を提供することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の飛行機運搬台車に飛行機を載せた状態を示したで平面図ある。
【図2】走行台車2を示した拡大図である。
【図3】走行台車2を示した正面図である。
【図4】走行装置11を示した図2のA矢視図である。
【図5】走行台車2の昇降機構を示した図2のB−B断面図である。
【図6】図2のF−F断面を示した図である。
【図7】接続台車60を走行台車2内に入れたときの平面図である。
【図8】接続台車60を走行台車2内に入れたときの正面側部分断面図である。
【図9】走行台車3の平面を示した図1の拡大図である。
【図10】走行台車3を図9右側の後方から示したC矢視図である。
【図11】走行台車3を示した図9のD矢視図である。
【図12】走行台車3の昇降機構を示した図9のE−E断面図である。
【符号の説明】
1 飛行機運搬台車
2,3,3 走行台車
11,31 走行装置
15,35 操舵モータ
19,39 走行モータ
51 引き込み用サーボモータ
52 送り軸
53 減速機
55,57 チェーン
58 引き込み棒
60 接続台車
61 キャスタ
62 フレーム
65 アタッチメント
103 トーバー取付ピン

Claims (3)

  1. 走行可能な状態で置かれた飛行機を、そのランディングギヤに接続した接続手段を介して力をかけることにより引き込み側本体へ移動させるものであって、
    前記引き込み側本体には、駆動源と、引き込み方向に沿って移動する引き込み部材と、その駆動源から引き込み部材に動力を伝達する動力伝達手段とを有し、
    前記接続手段によってランディングギヤと接続された引き込み部材が、駆動源からの駆動力を受けて引き込み側に移動することによってランディングギヤを引き込み位置まで移動させるものであることを特徴とするランディングギヤ引き込み装置。
  2. 走行可能な状態で置かれた飛行機を、そのランディングギヤに接続した接続手段を介して力をかけることにより引き込み側本体へ移動させるものであって、
    前記引き込み側本体には、引き込み用サーボモータと、引き込み方向に沿って回転する環状に掛け渡された2本のチェーンに取り付けられた引き込み棒と、その2本のチェーンに対して同時に回転を伝達する送り軸に、前記引き込み用サーボモータの回転出力を減速させて伝達する減速機とが設けられ、
    前記接続手段によってランディングギヤと接続された前記引き込み棒が、引き込み用サーボモータからの駆動力を受けて引き込み側に移動することによってランディングギヤを引き込み位置まで移動させるものであることを特徴とするランディングギヤ引き込み装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載するランディングギヤ引き込み装置において、
    前記接続手段は、キャスタの付いた移動可能な接続台車であって、前記引き込み部材又は引き込み棒と連結する連結部と、ノーズランディングギヤのトーバー取付ピンと連結する取り替え可能なアタッチメントとを有することを特徴とするランディングギヤ引き込み装置。
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