JP2004223158A - X線撮像方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検体の被曝量を低減し、X線造影剤に対してより高感度に検査可能なX線撮像方法を提供する。
【解決手段】X線を被検体に照射して被検体を透過してきた透過X線を用いて被検体内部を検査するX線撮像方法において、被検体にX線造影剤を投入する過程と、X線をフィルタに透過させたフィルタX線を被検体に照射する過程とを有する構成とする。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線の撮像技術に係り、特に、医療用画像診断装置及び工業用画像診断装置等に用いるのに適したX線撮像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
CT(Computed tomography)では、被検体を輪切りにした断面像として被検体内部の情報をきわめて明確に得ることができ、被検体内部の物体が重なって写るX線撮影に比べて多くの情報を得ることができる。従来CTに用いられている検出器はシンチレーション検出器である。これは現在用いられている解析方法と無関係ではない。現在の解析法ではそれぞれの方向において検出されるX線の量の増減を画像に変換しており、検出器に入射したX線の量の増減を電流量の増減として効率よく検出できるシンチレーション検出器が用いられており個々のX線のエネルギについては測定していない。
【0003】
これとは異なり、X線のエネルギ情報を利用した例としてエネルギ差分法がある。エネルギ差分法には2つの方法があり、一つは白色X線を用いて骨密度を測定する方法(例えば、非特許文献1参照)であり、もう一つは単色X線と造影剤のK吸収端を用いる方法(例えば、非特許文献2参照)である。
【0004】
上記白色X線を用いる方法とは、図13にあるように、被検体中の骨などの硬部と軟部組織では、それぞれのエネルギにおいてX線の吸収度合いが異なるため、X線管から発生した白色X線を被検体に入射し、得られる透過スペクトルを、CdTe検出器を用いて、水など被検体中の軟部組織の影響をより強く受ける低エネルギ成分と、骨など硬部組織の影響をより強く受ける高エネルギ成分とに分け、それらを差分することにより軟部又は硬部を消去した画像を得るものである。
【0005】
また、上記単色X線とK吸収端を用いる方法とは、図14にあるように、造影剤(ヨウ素)のK吸収端直近上下2本の単色X線を用いる方法である。ここで、図14(a)及び(b)は、それぞれ被検体への透過前及び透過後のX線の強度を示す。図14(a)のように、始め同じ強度で被検体に入射した造影剤のK吸収端直近上下2本の単色X線が造影剤部分を通過すると、図14(b)のように、異なる強度の2本の透過X線として検出される。この2本の透過X線の強度の違いは造影剤のK吸収端の影響によってのみ引き起こされるものであって、被検体中の他の物質による寄与はない。これら2本の透過X線それぞれからCT画像をつくり、それらの画像を差分することによって造影剤部分のみが強調された画像、すなわち造影剤の存在する部分のみの画像を得ることができる。従って、このようにエネルギ差分法を用いて被検体中の注目する部分について詳しい情報を得ることができる。
【0006】
【非特許文献1】
H.Tsusui et al.,IEEE Trans. Nucl. Sci., vol. 40, pp95−101,1993
【非特許文献2】
豊福 他,日本放射線技術学会誌,第56巻,第6号,792−797,2000
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のようなCTの検出器としてシンチレーション検出器を用いた方法では、X線撮影でのX線照射が被検体に対して1方向ですむのに比べて、被検体に対してあらゆる方向からX線を照射しなければならないため、被検体への被曝量が大きく、一般に胸部X線撮影に比べて100倍から1000倍にもなる。従って、現状ではCTによる検査を何度も行うことはできず、CTによる検査回数を増やして疾病の早期発見を目指すならばこの被曝量を低減することが必要不可欠である。
【0008】
また、上記のようなX線源として単色X線を用いる方法では、シンクロトロンの結晶回折光などの大掛かりな装置を用いる必要があり、一般の病院で検査のために頻繁に用いることはできない。また、容易に用いることのできるX線発生装置としてX線管を用いた場合は、2種類の単色X線を得るために複数のフィルタを用いる必要があり、この場合フィルタを透過するとX線の強度が大幅に減少してその分ノイズが増えてしまう。さらにX線のエネルギの切り替えの間に起こる被検体中の臓器などの動きがアーチファクトとなって現れてくることになる。
【0009】
本発明は、このような発明者の知見に基づいてなされたものであり、本発明の主目的は、フィルタX線を用いたX線透過測定法において、白色X線を用いる場合に比べて被検体に吸収されるX線(即ち、被検体の被曝量)を大幅に減らし、また、X線源として単色X線を用いた従来の方法のようなアーチファクト及び統計精度等の問題が生じることなく検査を行うことのできるX線撮像方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のX線撮像方法は、請求項1に示すとおり、X線を被検体に照射して被検体を透過してきた透過X線を用いて被検体内部を検査するX線撮像方法であって、透過X線のエネルギ情報の内、被検体内部の検査対象物に応じた特定のエネルギ範囲の情報を利用して検査対象物を評価する過程を有する構成とした。
【0011】
これによれば、X線を用いて被検体内部の検査対象物を検査する際に、その物質に応じた特定のエネルギ範囲の情報を利用して評価するので、統計精度の問題なしに精度良く評価することが可能となる。
【0012】
また、X線発生装置としてX線管を用いることができるので、X線源の確保が容易となり、適用する装置を小型化できるという利点もある。
【0013】
特定のエネルギ範囲の情報としては、所定のエネルギ幅におけるX線のカウント数の積分値を用いることができる。
【0014】
上記X線撮像方法においては、請求項2に示すとおり、検査対象物は、X線造影剤であり、特定のエネルギ範囲は、X線造影剤のK吸収端前後に設定される構成とした。
【0015】
これによれば、ヨウ素などのX線造影剤のK吸収端前後のエネルギ範囲の情報を利用することで、X線造影剤を定量的に分析することが可能となる。
【0016】
また、X線をフィルタに透過させたフィルタX線を検査に用いた場合でも、単色X線を用いる場合のようにK吸収端のピーク値から評価する必要がないので統計精度の問題を解消できる。
【0017】
この場合、検査対象物をフィルタX線が人体を透過する場合にスペクトルに大きく影響するもの(水、X線造影剤、及び骨)に特定することで、より良好な検査が可能となる。
【0018】
また、本発明のX線撮像方法は、請求項3に示すとおり、X線を被検体に照射して被検体を透過してきた透過X線を用いて被検体内部を検査するX線撮像方法であって、被検体にX線造影剤を投入する過程と、X線をフィルタに透過させたフィルタX線を被検体に照射する過程とを有する構成とした。
【0019】
これによれば、X線を所定のフィルタに透過させたフィルタX線を用いて撮像を行うことによって、通常の白色X線に比べて被検体の被曝量を大幅に低減するとともに、X線造影剤に関して透過X線をより高感度に検出して造影剤部分を明確にすることができる。
【0020】
上記X線撮像方法においては、請求項4に示すとおり、フィルタX線を被検体に照射する過程の前に、被検体の被曝量を最小とするべくフィルタの厚さを予め決定する過程を更に有する構成とした。
【0021】
これによれば、被検体の被曝量が最小となる厚さを有するフィルタを用いるので、被検体の被曝量を大幅に低減することができる。
【0022】
上記X線撮像方法においては、請求項5に示すとおり、フィルタの厚さは、フィルタの材質及び被検体内の造影剤の濃度に基づき決定される構成とした。
【0023】
これによれば、被検体の被曝量を最小とするフィルタ厚さを容易に決定することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
(X線検査装置)
図1は、本発明のX線撮像方法を適用することができるX線検査装置の構成の一例を示す。X線検査装置10は、X線を被検体Sに照射して被検体内部を検査する装置であって、X線管3、X線検出器4、前置増幅器5、増幅器6、積分器1,2、造影剤厚さ演算装置7、及び画像化装置8を備える。
【0026】
X線管3から発生したX線が造影剤を含有する被検体Sを通過する。この被検体Sを通過したX線をX線検出器4で測定する。X線検出器4は、前置増幅器5、増幅器6に接続される。検出器の種類によっては、増幅器の構成が変わることもある。X線によって生成された信号の中で、後述するΦに対応するエネルギ領域の信号を積分器1で積算する。同様に、Φに対応するエネルギ領域の信号を積分器2で積算する。これらの2つの積分器1,2の出力を造影剤厚さ演算装置7によって演算し、造影剤の厚さを算出する。さらに、画像化装置8を用いて、得られた造影剤の厚さに従って、例えば、カラーグラデーションや白黒の濃淡などによって表示する。
【0027】
効率よく画像撮影を行うために、X線検出器4、前置増幅器5、増幅器6、及び積分器1、積分器2を複数個用いることもある。
【0028】
(フィルタX線の利用)
図2は、人体の軟部組織と水の減衰係数の比較を示す。図2から明らかなように、両者にはほとんど差はないため、被曝量の評価などのために被検体として人体の代わり水を用いても問題はない。
【0029】
図3は、被検体を厚さ20cmの水としたときの被検体に入射するX線スペクトルと被検体を透過してきた透過スペクトルの比較を示す。図3から明らかなように、X線のほとんどが水に吸収されていることがわかる。従って、被検体に入射するX線スペクトルのうち被検体に吸収されやすい数10keVまでのX線の量が少なければ、被検体の被曝量も少なくなることになる。
【0030】
図4は、Laフィルタを透過したX線のスペクトルと白色X線スペクトルとの実験値の比較を示す。なお、両者の管電流及び管電圧は同じにしてある。図4から明らかなように、両者のピーク値をほぼ同じとした場合、Laフィルタを透過したX線のスペクトルは、白色X線に比べて低エネルギ部分のX線の強度が減っていることがわかる。従って、フィルタX線を用いた場合は、白色X線を用いる場合に比べて低被曝化が実現できる。
【0031】
(造影剤の濃度評価法)
まず、ガンなどの病巣に含有されるヨウ素の厚さを評価する。ヨウ素造影剤を人体に注入する場合、その注入量はおよそ100mlであり、この100ml中にヨウ素がおよそ30g含まれる。ヨウ素造影剤は、血管に注入される。人体中の血液の量は5000mlから6000mlであるので、30gのヨウ素が6000mlの血液中に一様に分布した場合、ヨウ素濃度は5mg/mlである。もう一つの極端な例として、30gのヨウ素が60kgの人体全体に分布することを考える。人体の密度を1g/mlとすると、この場合のヨウ素濃度は0.5mg/mlとなる。ヨウ素の密度4.9g/cmを用いると、1cmの立方体中に存在するヨウ素厚さは1μm−10μmと評価される。
【0032】
さて、そもそも物質を透過するX線の強度の変化は、それぞれの物質固有の減衰係数μ(cm−1)によって描写することができる。物質の厚さをx(cm)、入射X線の強度をI、透過X線の強度をIとすると、入射X線と透過X線の強度は(式1)で表される。
【0033】
【数1】
Figure 2004223158
【0034】
また減衰係数μ(cm−1)は、X線のエネルギによる関数であり、その値はNIST(National Institute of Standards and Technology,米国)などの機関によって公表されている。また減衰係数μ(cm−1)をその物質の密度ρ(g/cm)で割ったμ/ρ(cm/g)で表されるものが質量減衰係数である。質量減衰係数μ/ρは、図5からわかるように、K、L、M殻吸収端などの不連続以外ではエネルギEの関数として(式2)の形でよい一致でフィッティングできる。
【0035】
【数2】
Figure 2004223158
【0036】
またX線発生装置であるX線管から発生するX線の強度I(E)は、(H.A.Kramers, Phil. Mag.,46,836,1923) によると(式3)のように表すことができる。
【0037】
【数3】
Figure 2004223158
【0038】
ここで、cは定数、Eは管電圧V(kV)からE=eV(keV)と表されるものであり、ZはX線管のターゲットの原子番号、Eはエネルギ(keV)である。
【0039】
上記(式1)、(式2)及び(式3)、またNISTによってμ(E)/ρ(cm/g)の形で公表されている質量減衰係数を用いれば、X線管から発生しn種類の物質を透過した後のX線スペクトルψ(E)を計算することができる。今n種類の物質それぞれの厚さをx(cm)、質量減衰係数をμ(E)/ρ(cm/g)とすると、ψ(E)は(式4)で表される。
【0040】
【数4】
Figure 2004223158
【0041】
図6は、実験値と(式4)から得られる計算値のスペクトルの比較を示す。図6から両者は良く一致するため、以下スペクトルの計算は(式4)を用いて行う。
【0042】
フィルタX線を用いて被検体中の造影剤であるヨウ素厚さを評価する方法であるが、統計誤差の問題からシンクロトロンから得られる単色X線を用いた場合と同様にLa及びIのK吸収端のピーク値から評価することはできない。従って、ある程度固定したエネルギ幅のカウントの積分値をとり、この積分値からヨウ素厚さを評価する。今積分する幅としてはLaとIのK吸収端のエネルギの差である5.75keVをとる。そこで、片方の積分範囲はIのK吸収端である33.2keVからLaのK吸収端である38.9keVまでとし、こちらの積分値をΦとする。また、もう片方はIのK吸収端から5.75keV下がった27.4keVから33.2keVまでとし、こちらの積分値をΦとする。
【0043】
図7は、積分値Φ及びΦをLaの厚さ毎にIの厚さにたいしてプロットしたものである。図7(a)及び(b)は、それぞれ積分値Φ及び積分値Φに対応するグラフである。この図7から積分値Φは、ヨウ素の厚さに対してexpの直線にのることがわかる。また、それぞれの積分範囲で全ての直線の傾きが等しくなっていることから、この積分範囲ではexpの指数が一定の値となることもわかる。このことを数式を用いて表すと (式5)のようになる。
【0044】
【数5】
Figure 2004223158
【0045】
また、この(式5)のa,bは理論的に求めることができる。そもそも物質を透過したX線スペクトルの強度ψ(E)は(式4)で求めることができるので、このψ(E)を積分すると(式6)となる。
【0046】
【数6】
Figure 2004223158
【0047】
また、この(式6)に(式2)の関係を代入すると(式7)となる。
【0048】
【数7】
Figure 2004223158
【0049】
(式7)の積分を解析的に行うことは一般にできないが、数値積分を用いて行うことはできる。実際に数値積分を行うとΦは(式8)となり(式5)と同じ形で表されることがわかる。
【0050】
【数8】
Figure 2004223158
【0051】
この(式8)からわかるようにΦは透過する物質の厚さが全て0の時の値、即ち白色X線のカウントのこの積分範囲における積分値ということになる。またaはそれぞれの透過物質のこの積分範囲における固有の値、xはそれぞれの透過物質の厚さである。
【0052】
ここまでは、積分するエネルギ範囲として、33.2keV〜38.9keV及び27.4keV〜33.2keVを用いてきたが、(式5)から(式8)はどのような積分範囲を選んでも成り立つので、積分範囲がn個、被検体中の物質がm種類あるとすれば、積分値Φは結局(式9)のように表すことができる。
【0053】
【数9】
Figure 2004223158
【0054】
ここで、xはX線が透過する物質の厚さ、aijは透過物質と積分範囲による定数、Φi0はi番目の積分範囲における被検体がない場合のX線スペクトル(白色X線でもフィルタX線でもよい)の積分値、Φはi番目の積分範囲における透過X線スペクトルの積分値である。
【0055】
ij及びΦi0は前もって測定しておくことが可能なので、被検体中で未知の厚さの物質がm種類あるならば、積分範囲をm個とればそれぞれの厚さxを(式9)から求めることができる。また、実際に人体をX線が透過する場合にスペクトルに大きく影響するものは、おもに水、造影剤、骨であるから、積分範囲を3つ程度とれば、それぞれの厚さを定量的に求めることができる。
【0056】
被検体が人体である場合、透過するX線の減衰に最も寄与するものは、被検体中に多量に存在する水である。従って、被検体中に造影剤(ヨウ素)を導入し、その造影剤が存在する部分を明らかにするには、水による寄与を消去する必要がある。
【0057】
X線が被検体中を透過する方向に対して未知のヨウ素がx(μm)、水がx(μm)存在するとする。すると未知の物質は水とヨウ素のみであるから積分範囲は2つとればいい。そこで、先ほど設定した積分範囲のΦ(33.2keV〜38.9keV)、Φ(27.4keV〜33.2keV)を考える。これらΦ、Φは当然(式9)に従うので、(式9)に実際の値を代入して、これらをヨウ素の厚さx、について解くと(式10)が導かれる。
【0058】
【数10】
Figure 2004223158
【0059】
なお、ここでaは(式9)のaijから求められる定数であり、CはLaやA1など既知の物質の寄与である。また、Φ1WおよびΦ2Wは、上記のエネルギ範囲において厚さtの水の層を通過したX線スペクトルの積分値である。項ln(Φ2W/Φ20)/ln(Φ1W/Φ10)は、水の厚さに無関係に約4/3となる。この方法を用いれば、予め被検体のない状態で白色X線(又はフィルタX線)のそれぞれの積分範囲におけるX線のカウントの積分値を測定しておけば、被検体へは1度X線を照射すればヨウ素厚さを求めることができる。従って、被検体中の臓器の動きによるアーチファクトを抑えることができ、また2回のX線照射を必要とするものと比較して、被曝量も半分に抑えることができる。
【0060】
(造影剤感度評価)
造影剤に対する感度評価の基準として、Φ(33.2keV〜38.9keV)及びΦ(27.4keV〜33.2keV)の比であるfを導入する。なお、fは次の(式11)で定義される。なお、この評価式は、一例であり、他にも(Φ −Φ)/ Φなどが考えられる。
【0061】
【数11】
Figure 2004223158
【0062】
このfを造影剤であるヨウ素厚さ変化に対してプロットすれば、ヨウ素に対する感度を評価できる。即ち、ヨウ素厚さ変化に対してfの変化率が大きければそれだけヨウ素に敏感に反応することになる。
【0063】
(被曝量評価)
被検体に対する被曝量を評価する際の基準として(式11)で示されるfの相対統計誤差であるgを導入する。fの統計誤差△f及びgは、それぞれ(式12)、(式13)で表される。
【0064】
【数12】
Figure 2004223158
【0065】
【数13】
Figure 2004223158
【0066】
被曝量を評価する際には白色X線とフィルタX線を用いた場合でgが等しくなるようにフィルタX線の管電流を調整し、その際の双方の被曝量について白色X線を用いた場合の被曝量に規格化して比較する被曝量を評価する。
【0067】
図8は、誤差評価式gが等しくなるようにフィルタX線の管電流を調整したときに、被検体(水20cm)に入射する直前と被検体透過後のスペクトルの比較を示す。ここで、図8(a)及び(b)は、それぞれ入射直前及び透過後のスペクトルである。この図からフィルタX線を用いた場合は、Φ及びΦの領域では白色X線よりもカウントが多くなっているが、それ以外の領域では逆に少なくなっていることがわかる。従って、フィルタX線を用いた場合は、白色X線を用いる場合に比べて被曝量を抑えることができる。
【0068】
被曝量の計算についてはフィルタを透過したX線スペクトルを(式4)の透過X線発生強度式に従って計算し、そのスペクトルを用いて行う。NISTによってμen(E)/ρ(cm/g)の形で公表されている水の質量エネルギ吸収係数を用いて水1kgあたり吸収されるX線のエネルギは(式14)で表すことができる。
【0069】
【数14】
Figure 2004223158
【0070】
従って、全エネルギ領域で水1kgに吸収されるエネルギXは(式15)で表される。
【0071】
【数15】
Figure 2004223158
【0072】
この(式15)を用いて被曝量を定量的に評価することができる。
【0073】
ここで、被検体として水20cmの層をとり、その中に各種厚さのヨウ素層が存在するとする。白色X線としては、X線管から発生したX線を厚さ2mmのAlの層に通したものとする。また、X線管から検出器までの距離は150cmとする。なお、フィルタとしてはLaを用いている。以下の計算は全てこの体系で行う。この厚さ2mmのAlと厚さ150cmの空気層のX線に対する影響は、予め測定する白色X線の積分値のΦ10及びΦ20の中に組み込まれており解析段階の(式10)で考慮する必要はない。
【0074】
図9は、厚さ100μm のLaフィルタ(La100μm)を用いて(式10)により計算したヨウ素の値を示すグラフである。なお、このヨウ素の厚さを計算するために水の厚さ20cmは用いておらず、(式10)に従い水の影響を消去している。図9から明らかなように、La100μmを用いた場合は、実際のヨウ素厚さの変化に対して全体的に約20μm程低い値となっているが、ヨウ素厚さの変化は、ほぼ正確に捉えられていることがわかる。またこの結果は、Laフィルタの厚さには、ほとんど依存しない。
【0075】
図10は、(式15)に従って計算される被曝量が白色X線を用いた場合とフィルタX線を用いた場合で等しくなるようにフィルタX線の管電流を調整した際の、(式11)で定義されるfのヨウ素厚さに対する変化をそれぞれのLaの厚さ毎に示したグラフである。図10からフィルタであるLaの厚さが増すにつれて、ヨウ素厚さ変化に対するfの変化量も多くなっており、Laフィルタを厚くするにつれてヨウ素の変化に対して敏感に反応していることがわかる。
【0076】
図11は、(式13)で定義されるgが白色X線を用いた場合とフィルタX線を用いた場合で等しくなるようにフィルタX線の管電流を調整した際の、Laフィルタ厚さに対する被曝量をヨウ素厚さ毎にそれぞれ示したグラフである。なお、被曝量は白色X線を用いた場合の被曝量に規格化してある。この図11から被曝量は最初Laフィルタの厚さが増すにつれて減少していき、フィルタの厚さが400μm付近で最小値をとり、その後また被曝量は増加していくことがわかる。また、被曝量が最小となるところでは、白色X線を用いた場合に比べて約40%の被曝量となっている。
【0077】
上記実施例においては、造影剤としてヨウ素造影剤を、またX線フィルタとしてLaを用いた場合について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、別種のフィルタ及び今後開発されるあらゆる造影剤についても適用可能である。例えば、フィルタとしてはLa以外のX線フィルタとしてCs、Ba、Sn、Sb、Tb、Ce、及びSm等を用いた場合でも同様の効果を得ることができる。図12は、図11と同様であるが、Laフィルタの他に各種フィルタを用いた場合のフィルタ厚さと被曝量の関係を示すグラフである。ここで、被曝量は白色X線を用いた場合の被曝量に規格化してある。図に示すように、Laよりもヨウ素に原子番号が近いBaやCsのフィルタを用いることで、さらに被曝量が少なくなる。
【0078】
また、本発明は、CT(Computed Tomography)を始めとしてX線撮像法を高度な形で利用している種々の撮像法にも適用可能である。
【0079】
【発明の効果】
フィルタX線を用いたX線透過測定法において、まず被検体中の造影剤について定量的な評価をすることができる。またフィルタを用いることにより白色X線を用いる場合に比べて、造影剤に対してより敏感に反応し、さらに白色X線を用いた場合の被曝量に対して、Laフィルタの場合は約40%まで、BaやCsフィルタを用いると更に低被曝化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線撮像方法を適用可能なX線検査装置の一例を示す図
【図2】人体の軟部組織と水の減衰係数の比較を示すグラフ
【図3】被検体(水20cm)への入射前及び透過後のX線スペクトルの比較を示すグラフ
【図4】Laフィルタを透過したX線と白色X線のスペクトルの比較を示すグラフ
【図5】ヨウ素の質量減衰係数のフィッティングを示すグラフ
【図6】管電圧50kVの白色X線が40μmの厚さのLaフィルタを通過した後のX線エネルギースペクトルの実験値と計算値の比較を示すグラフ
【図7】フィルタX線のカウントの積分値をLaの厚さ毎にIの厚さに対してプロットしたグラフ
【図8】(式13)で定義されるgが白色X線とフィルタX線で等しくなるようにフィルタX線の管電流を調整した際の、被検体(水20cm) への入射前及び透過後のスペクトルの比較を示すグラフ
【図9】La100μmフィルタを用いた際の、(式10)によるヨウ素厚さの評価値の変化を示すグラフ
【図10】ヨウ素感度評価式fのヨウ素厚さに対する変化を示すグラフ
【図11】(式13)で定義されるgが白色X線とフィルタX線で等しくなるようにフィルタX線の管電流を調整した際の、Laフィルタ厚さに対する被曝量の変化を示すグラフ
【図12】図11と同様であるが、Laフィルタの他に各種フィルタを用いた場合のフィルタ厚さと被曝量の関係を示すグラフ
【図13】骨と組織の質量減衰係数の比較を示すグラフ
【図14】従来技術による造影剤のK吸収端直近の上下2本の単色X線の被検体への入射前後の強度変化を示すグラフ
【符号の説明】
1,2 積分器(あるエネルギ範囲のX線の数を数えるカウンタ)
3 X線管
4 X線検出器
5 前置増幅器
6 増幅器
7 造形剤厚さ演算装置
8 画像化装置
10 X線検査装置
S 被検体

Claims (5)

  1. X線を被検体に照射して被検体を透過してきた透過X線を用いて被検体内部を検査するX線撮像方法であって、
    前記透過X線のエネルギ情報の内、前記被検体内部の検査対象物に応じた特定のエネルギ範囲の情報を利用して前記検査対象物を評価する過程を有することを特徴とするX線撮像方法。
  2. 前記検査対象物は、X線造影剤であり、前記特定のエネルギ範囲は、前記X線造影剤のK吸収端前後に設定されることを特徴とする請求項1に記載のX線撮像方法。
  3. X線を被検体に照射して被検体を透過してきた透過X線を用いて被検体内部を検査するX線撮像方法であって、
    前記被検体にX線造影剤を投入する過程と、
    前記X線をフィルタに透過させたフィルタX線を前記被検体に照射する過程とを有することを特徴とするX線撮像方法。
  4. 前記フィルタX線を前記被検体に照射する過程の前に、前記被検体の被曝量を最小とするべく前記フィルタの厚さを予め決定する過程を更に有することを特徴とする請求項3に記載のX線撮像方法。
  5. 前記フィルタの厚さは、前記フィルタの材質及び前記被検体内の前記造影剤の濃度に基づき決定されることを特徴とする請求項4に記載のX線撮像方法。
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