JP2004222689A - 遠心力利用液層反応装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体反応部の形態、構造が簡単で、簡便、低コストなマイクロリアクタでも、多様な反応が可能で、生化学反応や検査などに用いられる液層反応装置を提供する。
【解決手段】高速で回転する回転基板上に、複数の反応液体保持部、及びそれらを結ぶ液体流路を形成する空隙部を有するシート状構造体を付設する。回転と共に、液体は、回転中心側の反応液体保持部より液体流路を経由して、周辺側の反応液体保持部へと流れる。シート構造体は、回転中心部に対して向きが可変であり、複数回の回転ごとに液体の流れ方向を変えることができ、空隙部の構造が簡単でも、多様な反応が可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】高速で回転する回転基板上に、複数の反応液体保持部、及びそれらを結ぶ液体流路を形成する空隙部を有するシート状構造体を付設する。回転と共に、液体は、回転中心側の反応液体保持部より液体流路を経由して、周辺側の反応液体保持部へと流れる。シート構造体は、回転中心部に対して向きが可変であり、複数回の回転ごとに液体の流れ方向を変えることができ、空隙部の構造が簡単でも、多様な反応が可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、微量の試料を用いて所定の化学反応を行い、生化学分野等での分析や検査などに用いられるマイクロリアクタチップ、及びそれを備えた装置に関する。特に、簡便で低コストであり、ディスポーザブル用として優れた分析、検査チップを使用する液層反応装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種の化学反応や処理を、微量の試料を用い、微小な領域において行う装置は、いわゆるマイクロリアクタとして種々の検討が行われている。マイクロリアクタでの反応としては、合成反応、分解反応など、広範囲の反応が行われるが、なかでもタンパク質、DNA、酵素、抗体などが関与する生化学反応が行われることが多く、血液検査、感染症診断、遺伝子診断等への利用が意図されている。
【0003】
このような分析、検査装置は、反応や処理を行う場であるチップ、及びチップ保持・移動機構、チップへの試料や検体の供給機構、反応物移動機構、反応物排出機構、反応物分析機構、所要エネルギー供給機構等より構成される。
【0004】
チップには、種々の形態、製法があり得るが、典型的には、シリコン、ガラス、樹脂等の基板上に、何らかの方法で空隙部を設け、液状の試料、検体の保持部及び移動流路を形成している。
液体試料は、第1の液体保持部に供給され、移動流路を経由して、第2の液体保持部に流入する。これらの移動、保持期間中に所定の反応が進行する。反応は、光学的方法、その他適切な手段により分析、検出される。
【0005】
液体保持部及び液体流路よりなる液層反応系において、液体を移動させる駆動力として種々の提案がある。シリンジポンプ等により流出口側から微小流路内が引圧となるように減圧する方法(例えば、特許文献1・第5頁参照)、音響、圧力及び機械エネルギーを適用する方法(例えば、特許文献2・第24頁参照)、スライドバー駆動装置や電磁誘導装置を用いたり、検体の分離のために遠心力を適用する方法(例えば、特許文献3・第2頁参照)などがある。
また、液体保持部及び液体流路よりなる液層反応系は、上述のように、チップ基板上に空隙部あるいは溝部として形成されている。その形状は、目的とする反応、分析に応じて多様であり、かつ、反応や所要要件に応じて複雑となる(例えば、特許文献1・図14、特許文献2・図2、特許文献3・図2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−252897号公報(第5ページ・段落番号28、図14)
【特許文献2】
特表2000−515930号公報(第24頁・第5〜7行、図2)
【特許文献3】
特開2002−340911号公報(第2頁・請求項7〜9、図2)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のマイクロリアクタを用いる液層反応装置には、種々の難点が存在する。
【0008】
まず、液層反応系の液体を移動させる駆動力として、上述のように幾つかの提案があるが、電気や圧力差等の機構を適用すると、付帯的設備が必要となり、装置系が煩雑となる。
【0009】
この発明者は、液体移動駆動力として、分析チップを回転基板上に付設し、回転基板と共に回転させ、遠心力により、回転中心より周辺の方向に移動させる方法に注目した。しかし、遠心力を利用すると、液体の移動方向は、回転中心より周辺方向への一方向であり、液の流れ方が決まっているため、目的とする反応や所要条件に対して、液層反応系の形状を設計し、変更して対応する必要がある。また、反応や所要条件が単純でない場合には、液層反応系に分岐点、合流点、屈曲点、流路幅の大、小等を導入する必要があり、流路形状が複雑となる。これらの汎用性の制約や複雑性は、分析チップのコスト上昇をもたらし、特に、ディスポーザブル用のチップとしては致命的な欠点となる。
【0010】
この発明は、従来のマイクロリアクタを用いる液層反応装置における上記の欠点を解決し、液層反応部の流路形態、構造が簡単でも、多様な反応、分析に対応可能で、簡便で低コストであり、生化学反応や検査などに用いられるチップ、及びそれを用いた液層反応装置を得ることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明者は、上記目的を達するために鋭意検討を重ねた結果、回転駆動機構により高速回転される回転基板及び該回転基板に付設され回転基板と共に回転する、液体保持部及び液体流路を形成する空隙部を有するシート状構造体を具備する液層反応装置において、該シート状構造体の高速回転中心軸に対する向きが可変であり、かつ高速回転中は向きを固定する機構を付与することにより、上記の難点を解決できることを見いだしたものである。
すなわち、高速回転を複数回行い、高速回転ごとにシート状構造体の高速回転軸に対する向きを変えることにより、高速回転ごとに液体の流れ方向を変化させることができ、従来の流れ方向が一方向のみの場合と異なり、流路構造が単純でも多様な反応、分析への対応ができる。従って、チップの製造が簡易となり、またチップの種類数が過大となることを避けることができる。
【0012】
また、該シート状構造体が、凹部を有するシートにフィルムを積層したものとすることにより、低コストで大量生産ができ、ディスポ用生化学検査チップ等として優れたものであり、実用上、工業上、大きな成果を得ることができる。この発明における、その他の手段とその効果については、以下の「発明の実施の形態」等において述べる。
【0013】
回転駆動機構により高速回転される回転基板及び該回転基板に付設され回転基板と共に回転する、液体保持部及び液体流路を形成する空隙部を有するシート状構造体を具備する液層反応装置については、既に、例えば特許文献3において知られている。しかし、従来の装置においては、マイクロリアクタチップ、すなわちシート状構造体は回転基板上に一方向を向いて固定されている。従って、回転中心軸側より周方向へと向かう液体の流れ方向は、チップ上の流路に関して一方向である。チップの回転中心軸に対する向きを可変とすることは全く言及がなく、この発明において初めてアイデアが創案され、その効果が発現することとなったものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。
【0015】
図1は、この発明の第1の実施例である高速回転基板8のモデル平面図である。高速回転基板8は、高速回転中心軸9を中心に回転する。基板8には、高速回転中心軸9に対する向きを180度ずつ変えることのできる4個のシート状構造体チップ7a、7b、7c及び7dが配設されており、基板8の回転時は、基板8上に一定の向きを保って固定されていて、基板8と共に回転する。
【0016】
図2は、図1における1個のチップ7aを取り出したモデル平面図である。図1の高速回転軸9は、図2においては、チップ中心部6の紙面下側に位置する。チップ7aの高速回転中心軸9に対する向きを固定するには、ストッパ機構を用いる。すなわち、チップ外周部位置に、チップ中心部6を挟んで反対側の2カ所にストッパ受け部4a、4bがある。チップ7aを、チップ中心部6を軸として回し、ストッパ受部4aをストッパ5の位置まで移動し両者を嵌合し固定する。
【0017】
チップ7aには、4個の独立した空隙部があり、それぞれ液体反応系を形成する。反応液体をそれぞれの第1液体保持部1a、1b、1c及び1dに注入し、高速回転を開始する。回転と共に、反応液体は、回転中心側から周辺部に向かって、それぞれの液体流路3a、3b、3c及び3dを経由して、それぞれの第2液体保持部2a、2b、2c及び2dへと移動する。図では、液体流路を直線で示したが、実際には反応、分析目的に応じた幅を有している。また、図では、液体の流れ方向を流路に矢印を付けて示している。所定時間、高速回転を行った後、高速回転を中止する。
【0018】
図3は、図2のチップ7aの高速回転中心軸9に対する向きを180度変えた状態のモデル平面図である。図1の高速回転軸9は、図2においても、チップ中心部6の紙面下側に位置する。図2の状態での高速回転終了後、高速回転中心軸9に対するチップ7aの向きを固定するためのストッパ機構を解除する。続いて、チップ7aを、チップ中心部6を軸として回し、ストッパ受け部4bをストッパ5の位置まで移動し両者を嵌合し固定する。これにより、図2の場合に対して、向きが180度変わったことになる。
【0019】
高速回転を開始すると、それぞれの第2液体保持部2a、2b、2c及び2dに入っている反応物は、それぞれの液体流路3a、3b、3c及び3dを矢印の方向に、図2とは反対の向きに流れて、それぞれの第1液体保持部1a、1b、1c及び1dへと移動する。所定時間後、高速回転を停止し、目的とする分析等を行う。
【0020】
図4〜図7は、この発明の第2の実施例におけるシート状構造体チップ17のモデル平面図であり、高速回転中心軸に対するチップ17の向きを反時計回りに90度ずつ変えた状態を示す。何れの図でも、高速回転中心軸はチップ中心部16の紙面下側に位置する。高速回転基板には、所定数のチップを配設するが、基板の図は省略する。
【0021】
図4は、最初の向き設定状態での、チップ17のモデル平面図である。チップ17は、その周辺部にチップ中心部16に対して、各90度の角度で位置する4カ所にストッパ受け部14a、14b、14c及び14dを有する。チップ17を、チップ中心部16を中心として回して、ストッパ受け部14aをストッパ15の位置まで移動し、両者を嵌合してチップ17の高速回転中心軸に対する向きを固定する。
【0022】
チップ17は、4個の液体保持部11a、11b、11c及び11d、並びにこれらを順に連結する液体流路を有する。流路を直線で表したが、実際は反応、分析目的に応じた幅を有する。反応液体を、第1の液体保持部11aに注入し、高速回転を開始する。回転と共に、反応液は第1の液体保持部11aより矢印20aの方向に移動し、第2の液体保持部11bへと移行する。所定時間、高速回転を行った後、高速回転を停止する。
【0023】
図5は、図4のチップの向きを、高速回転中心軸に対して反時計回りに90度変えた状態のモデル平面図である。図4の状態での高速回転終了後、高速回転中心軸に対するチップ17の向きを固定するためのストッパ機構を解除する。続いて、チップ17を、チップ中心部16を軸として回し、ストッパ受け部14bをストッパ15の位置まで移動し両者を嵌合し固定する。これにより、図4の場合に対して、向きが90度変わったことになる。高速回転を開始すると、反応液は第2の液体保持部11bより矢印20bの方向に移動し、第3の液体保持部11cへと移行する。所定時間、高速回転を行った後、高速回転を停止する。
【0024】
図6は、図5のチップの向きを、高速回転中心軸に対して反時計回りに更に
90度変えた状態のモデル平面図である。図5の場合と同様に、高速回転終了、ストッパ機構解除に続いて、チップ17を、チップ中心部16を軸として回し、ストッパ受け部14cをストッパ15の位置まで移動し両者を嵌合し固定する。これにより、図5の場合に対して、向きが90度変わったことになる。高速回転を開始すると、反応液は第3の液体保持部11cより矢印20cの方向に移動し、第4の液体保持部11dへと移行する。所定時間、高速回転を行った後、高速回転を停止する。
【0025】
図7は、図6のチップの向きを、高速回転中心軸に対して反時計回りに更に
90度変えた状態のモデル平面図である。図6の場合と同様な操作、順序により、ストッパ受け部14dをストッパ15の位置まで移動し両者を嵌合し固定する。これにより、図6の場合に対して、向きが90度変わったことになる。高速回転を開始すると、反応液は第4の液体保持部11dより矢印20dの方向に移動し、第1の液体保持部11aへと移行する。所定時間、高速回転を行った後、高速回転を停止する。
【0026】
図8は、特許文献2の液体流路系を示す比較参考図である。
分析システム100は、基板116を有する。基板116上には、試薬保持部160、及び反応ゾーン150を貫く流路166が存在する。図に示されるように、流路系は屈曲部等を有し、複雑である。
【0027】
この発明の液層反応装置には、従来装置と同様の種々の機構、及びシート状構造体の基板への配設機構、その高速回転中心軸に対する向きの変更、設定機構などを付設する。好ましくは、高速回転の停止、高速回転中心軸に対する向きを固定するためのストッパー機構の解除、シート状構造体の高速回転軸に対する向きの設定、ストッパー機構の作動及び高速回転の開始よりなる一連のプロセスの自動化及び制御機構を有する。
この発明の回転基板は、高速モータにより駆動、回転され、回転速度や回転時間は目的とする反応、分析の内容に応じて適切に設定される。形状は、一般に円盤形である。
【0028】
この発明におけるマイクロリアクタあるいは反応チップとなるシート状構造体としては、特に、凹部を有するシートにフィルムを積層したものが好ましい。射出成形等により凹部を有する樹脂シートを成形し、これに樹脂フィルムを接着することにより、容易に、かつ安価に製造することができる。シート状構造体の大きさは、通常は、数平方cm〜200平方cmである。形状は、一般には円盤状であるが、遠心力の作用する方向の長さが長いなど種々の形状を取りうる。また、回転基板上に1個のみの配設でもよいが、複数個を遠心バランス良く配設することにより効率が向上する。
【0029】
シート状構造体は、複数の外周部位置に、高速回転中心軸に対する向きを固定するためのストッパ機構を具備することが好ましい。ストッパ機構の数に応じて向きを変更し、正確に設定することができる。2個の場合には180度、4個の場合には90度ずつ向きを変えることができる。
また、シート状構造体に存在する空隙部、すなわち液体反応系となる液体流路系は、1個のみでも良いが、この発明の流路系は形状構造が単純なため、独立した複数個を備えることにより、同時に反応を行って能率をあげることができる。
【0030】
シート状構造体の液体流路系は、一定量以上の液を保持する液体保持部、及び複数の液体保持部を連結する液体流路とより構成される。1個の流路系には2個以上の液体保持部が存在する。その役割は、例えば、第1の液体保持部は、試料注入部、第2の保持部は状況に応じて、反応部、検体注入部、反応物保留部、反応物排出部あるいはそれらの複合した機能を果たす。シート構造体の向きを変えると、第1及び第2の保持部の役割が代わり、時には逆転する。
この発明の特徴は、単純な流路構造を用いて多様な反応、処理に対応できることである。最も単純には、2個の液体保持部を直線状の流路で連結する構造である。もちろん、従来と同様の、曲線部、分岐点、合流点、屈曲点等を有する流路構造を用いることもできる。その場合にも、向きを変えた遠心反応を行うことにより、従来よりもはるかに複雑な、広範囲の反応、処理を行うことができる。
【0031】
【発明の効果】
この発明の遠心力を利用した液層反応装置は、マイクロチップの高速回転中心軸に対する向きを可変とすることにより、単純な液体流路系でも、複雑な反応、多様な反応に対応可能である。従って、チップが製造しやすく、チップの種類の少なくて済むので、低コストでの大量生産が可能である。特に、生化学やメディカル分野での、分析、検査、診断用に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例である、チップを4個配設した高速回転基板のモデル平面図
【図2】図1における1個のチップのモデル平面図
【図3】図2のチップを、高速回転中心軸に対して向きを180度変えた状態のモデル平面図
【図4】この発明の第2の実施例におけるチップのモデル平面図
【図5】図4のチップを、高速回転中心軸に対して向きを反時計回りに90度変えた状態のモデル平面図
【図6】図5のチップを、高速回転中心軸に対して向きを反時計回りに90度変えた状態のモデル平面図
【図7】図6のチップを、高速回転中心軸に対して向きを反時計回りに90度変えた状態のモデル平面図
【図8】特許文献2の図2、液体流路系を示す比較参考図
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d・・・・・・・第1液体保持部
2a、2b、2c、2d・・・・・・・第2液体保持部
3a、3b、3c、3d・・・・・・・液体流路
4a、4b・・・・・・・・・・・・・ストッパ受け部
5・・・・・・・・・・・・・・・・・ストッパ
6・・・・・・・・・・・・・・・・・チップ中心部
7a、7b、7c、7d・・・・・・・チップ
8・・・・・・・・・・・・・・・・・チップを配設した高速回転基板
9・・・・・・・・・・・・・・・・・高速回転中心軸
11a、11b、11c、11d・・・液体保持部
14a、14b、14c、14d・・・ストッパ受け部
15・・・・・・・・・・・・・・・・ストッパ
16・・・・・・・・・・・・・・・・チップ中心部
17・・・・・・・・・・・・・・・・チップ
【発明が属する技術分野】
この発明は、微量の試料を用いて所定の化学反応を行い、生化学分野等での分析や検査などに用いられるマイクロリアクタチップ、及びそれを備えた装置に関する。特に、簡便で低コストであり、ディスポーザブル用として優れた分析、検査チップを使用する液層反応装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種の化学反応や処理を、微量の試料を用い、微小な領域において行う装置は、いわゆるマイクロリアクタとして種々の検討が行われている。マイクロリアクタでの反応としては、合成反応、分解反応など、広範囲の反応が行われるが、なかでもタンパク質、DNA、酵素、抗体などが関与する生化学反応が行われることが多く、血液検査、感染症診断、遺伝子診断等への利用が意図されている。
【0003】
このような分析、検査装置は、反応や処理を行う場であるチップ、及びチップ保持・移動機構、チップへの試料や検体の供給機構、反応物移動機構、反応物排出機構、反応物分析機構、所要エネルギー供給機構等より構成される。
【0004】
チップには、種々の形態、製法があり得るが、典型的には、シリコン、ガラス、樹脂等の基板上に、何らかの方法で空隙部を設け、液状の試料、検体の保持部及び移動流路を形成している。
液体試料は、第1の液体保持部に供給され、移動流路を経由して、第2の液体保持部に流入する。これらの移動、保持期間中に所定の反応が進行する。反応は、光学的方法、その他適切な手段により分析、検出される。
【0005】
液体保持部及び液体流路よりなる液層反応系において、液体を移動させる駆動力として種々の提案がある。シリンジポンプ等により流出口側から微小流路内が引圧となるように減圧する方法(例えば、特許文献1・第5頁参照)、音響、圧力及び機械エネルギーを適用する方法(例えば、特許文献2・第24頁参照)、スライドバー駆動装置や電磁誘導装置を用いたり、検体の分離のために遠心力を適用する方法(例えば、特許文献3・第2頁参照)などがある。
また、液体保持部及び液体流路よりなる液層反応系は、上述のように、チップ基板上に空隙部あるいは溝部として形成されている。その形状は、目的とする反応、分析に応じて多様であり、かつ、反応や所要要件に応じて複雑となる(例えば、特許文献1・図14、特許文献2・図2、特許文献3・図2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−252897号公報(第5ページ・段落番号28、図14)
【特許文献2】
特表2000−515930号公報(第24頁・第5〜7行、図2)
【特許文献3】
特開2002−340911号公報(第2頁・請求項7〜9、図2)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のマイクロリアクタを用いる液層反応装置には、種々の難点が存在する。
【0008】
まず、液層反応系の液体を移動させる駆動力として、上述のように幾つかの提案があるが、電気や圧力差等の機構を適用すると、付帯的設備が必要となり、装置系が煩雑となる。
【0009】
この発明者は、液体移動駆動力として、分析チップを回転基板上に付設し、回転基板と共に回転させ、遠心力により、回転中心より周辺の方向に移動させる方法に注目した。しかし、遠心力を利用すると、液体の移動方向は、回転中心より周辺方向への一方向であり、液の流れ方が決まっているため、目的とする反応や所要条件に対して、液層反応系の形状を設計し、変更して対応する必要がある。また、反応や所要条件が単純でない場合には、液層反応系に分岐点、合流点、屈曲点、流路幅の大、小等を導入する必要があり、流路形状が複雑となる。これらの汎用性の制約や複雑性は、分析チップのコスト上昇をもたらし、特に、ディスポーザブル用のチップとしては致命的な欠点となる。
【0010】
この発明は、従来のマイクロリアクタを用いる液層反応装置における上記の欠点を解決し、液層反応部の流路形態、構造が簡単でも、多様な反応、分析に対応可能で、簡便で低コストであり、生化学反応や検査などに用いられるチップ、及びそれを用いた液層反応装置を得ることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明者は、上記目的を達するために鋭意検討を重ねた結果、回転駆動機構により高速回転される回転基板及び該回転基板に付設され回転基板と共に回転する、液体保持部及び液体流路を形成する空隙部を有するシート状構造体を具備する液層反応装置において、該シート状構造体の高速回転中心軸に対する向きが可変であり、かつ高速回転中は向きを固定する機構を付与することにより、上記の難点を解決できることを見いだしたものである。
すなわち、高速回転を複数回行い、高速回転ごとにシート状構造体の高速回転軸に対する向きを変えることにより、高速回転ごとに液体の流れ方向を変化させることができ、従来の流れ方向が一方向のみの場合と異なり、流路構造が単純でも多様な反応、分析への対応ができる。従って、チップの製造が簡易となり、またチップの種類数が過大となることを避けることができる。
【0012】
また、該シート状構造体が、凹部を有するシートにフィルムを積層したものとすることにより、低コストで大量生産ができ、ディスポ用生化学検査チップ等として優れたものであり、実用上、工業上、大きな成果を得ることができる。この発明における、その他の手段とその効果については、以下の「発明の実施の形態」等において述べる。
【0013】
回転駆動機構により高速回転される回転基板及び該回転基板に付設され回転基板と共に回転する、液体保持部及び液体流路を形成する空隙部を有するシート状構造体を具備する液層反応装置については、既に、例えば特許文献3において知られている。しかし、従来の装置においては、マイクロリアクタチップ、すなわちシート状構造体は回転基板上に一方向を向いて固定されている。従って、回転中心軸側より周方向へと向かう液体の流れ方向は、チップ上の流路に関して一方向である。チップの回転中心軸に対する向きを可変とすることは全く言及がなく、この発明において初めてアイデアが創案され、その効果が発現することとなったものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。
【0015】
図1は、この発明の第1の実施例である高速回転基板8のモデル平面図である。高速回転基板8は、高速回転中心軸9を中心に回転する。基板8には、高速回転中心軸9に対する向きを180度ずつ変えることのできる4個のシート状構造体チップ7a、7b、7c及び7dが配設されており、基板8の回転時は、基板8上に一定の向きを保って固定されていて、基板8と共に回転する。
【0016】
図2は、図1における1個のチップ7aを取り出したモデル平面図である。図1の高速回転軸9は、図2においては、チップ中心部6の紙面下側に位置する。チップ7aの高速回転中心軸9に対する向きを固定するには、ストッパ機構を用いる。すなわち、チップ外周部位置に、チップ中心部6を挟んで反対側の2カ所にストッパ受け部4a、4bがある。チップ7aを、チップ中心部6を軸として回し、ストッパ受部4aをストッパ5の位置まで移動し両者を嵌合し固定する。
【0017】
チップ7aには、4個の独立した空隙部があり、それぞれ液体反応系を形成する。反応液体をそれぞれの第1液体保持部1a、1b、1c及び1dに注入し、高速回転を開始する。回転と共に、反応液体は、回転中心側から周辺部に向かって、それぞれの液体流路3a、3b、3c及び3dを経由して、それぞれの第2液体保持部2a、2b、2c及び2dへと移動する。図では、液体流路を直線で示したが、実際には反応、分析目的に応じた幅を有している。また、図では、液体の流れ方向を流路に矢印を付けて示している。所定時間、高速回転を行った後、高速回転を中止する。
【0018】
図3は、図2のチップ7aの高速回転中心軸9に対する向きを180度変えた状態のモデル平面図である。図1の高速回転軸9は、図2においても、チップ中心部6の紙面下側に位置する。図2の状態での高速回転終了後、高速回転中心軸9に対するチップ7aの向きを固定するためのストッパ機構を解除する。続いて、チップ7aを、チップ中心部6を軸として回し、ストッパ受け部4bをストッパ5の位置まで移動し両者を嵌合し固定する。これにより、図2の場合に対して、向きが180度変わったことになる。
【0019】
高速回転を開始すると、それぞれの第2液体保持部2a、2b、2c及び2dに入っている反応物は、それぞれの液体流路3a、3b、3c及び3dを矢印の方向に、図2とは反対の向きに流れて、それぞれの第1液体保持部1a、1b、1c及び1dへと移動する。所定時間後、高速回転を停止し、目的とする分析等を行う。
【0020】
図4〜図7は、この発明の第2の実施例におけるシート状構造体チップ17のモデル平面図であり、高速回転中心軸に対するチップ17の向きを反時計回りに90度ずつ変えた状態を示す。何れの図でも、高速回転中心軸はチップ中心部16の紙面下側に位置する。高速回転基板には、所定数のチップを配設するが、基板の図は省略する。
【0021】
図4は、最初の向き設定状態での、チップ17のモデル平面図である。チップ17は、その周辺部にチップ中心部16に対して、各90度の角度で位置する4カ所にストッパ受け部14a、14b、14c及び14dを有する。チップ17を、チップ中心部16を中心として回して、ストッパ受け部14aをストッパ15の位置まで移動し、両者を嵌合してチップ17の高速回転中心軸に対する向きを固定する。
【0022】
チップ17は、4個の液体保持部11a、11b、11c及び11d、並びにこれらを順に連結する液体流路を有する。流路を直線で表したが、実際は反応、分析目的に応じた幅を有する。反応液体を、第1の液体保持部11aに注入し、高速回転を開始する。回転と共に、反応液は第1の液体保持部11aより矢印20aの方向に移動し、第2の液体保持部11bへと移行する。所定時間、高速回転を行った後、高速回転を停止する。
【0023】
図5は、図4のチップの向きを、高速回転中心軸に対して反時計回りに90度変えた状態のモデル平面図である。図4の状態での高速回転終了後、高速回転中心軸に対するチップ17の向きを固定するためのストッパ機構を解除する。続いて、チップ17を、チップ中心部16を軸として回し、ストッパ受け部14bをストッパ15の位置まで移動し両者を嵌合し固定する。これにより、図4の場合に対して、向きが90度変わったことになる。高速回転を開始すると、反応液は第2の液体保持部11bより矢印20bの方向に移動し、第3の液体保持部11cへと移行する。所定時間、高速回転を行った後、高速回転を停止する。
【0024】
図6は、図5のチップの向きを、高速回転中心軸に対して反時計回りに更に
90度変えた状態のモデル平面図である。図5の場合と同様に、高速回転終了、ストッパ機構解除に続いて、チップ17を、チップ中心部16を軸として回し、ストッパ受け部14cをストッパ15の位置まで移動し両者を嵌合し固定する。これにより、図5の場合に対して、向きが90度変わったことになる。高速回転を開始すると、反応液は第3の液体保持部11cより矢印20cの方向に移動し、第4の液体保持部11dへと移行する。所定時間、高速回転を行った後、高速回転を停止する。
【0025】
図7は、図6のチップの向きを、高速回転中心軸に対して反時計回りに更に
90度変えた状態のモデル平面図である。図6の場合と同様な操作、順序により、ストッパ受け部14dをストッパ15の位置まで移動し両者を嵌合し固定する。これにより、図6の場合に対して、向きが90度変わったことになる。高速回転を開始すると、反応液は第4の液体保持部11dより矢印20dの方向に移動し、第1の液体保持部11aへと移行する。所定時間、高速回転を行った後、高速回転を停止する。
【0026】
図8は、特許文献2の液体流路系を示す比較参考図である。
分析システム100は、基板116を有する。基板116上には、試薬保持部160、及び反応ゾーン150を貫く流路166が存在する。図に示されるように、流路系は屈曲部等を有し、複雑である。
【0027】
この発明の液層反応装置には、従来装置と同様の種々の機構、及びシート状構造体の基板への配設機構、その高速回転中心軸に対する向きの変更、設定機構などを付設する。好ましくは、高速回転の停止、高速回転中心軸に対する向きを固定するためのストッパー機構の解除、シート状構造体の高速回転軸に対する向きの設定、ストッパー機構の作動及び高速回転の開始よりなる一連のプロセスの自動化及び制御機構を有する。
この発明の回転基板は、高速モータにより駆動、回転され、回転速度や回転時間は目的とする反応、分析の内容に応じて適切に設定される。形状は、一般に円盤形である。
【0028】
この発明におけるマイクロリアクタあるいは反応チップとなるシート状構造体としては、特に、凹部を有するシートにフィルムを積層したものが好ましい。射出成形等により凹部を有する樹脂シートを成形し、これに樹脂フィルムを接着することにより、容易に、かつ安価に製造することができる。シート状構造体の大きさは、通常は、数平方cm〜200平方cmである。形状は、一般には円盤状であるが、遠心力の作用する方向の長さが長いなど種々の形状を取りうる。また、回転基板上に1個のみの配設でもよいが、複数個を遠心バランス良く配設することにより効率が向上する。
【0029】
シート状構造体は、複数の外周部位置に、高速回転中心軸に対する向きを固定するためのストッパ機構を具備することが好ましい。ストッパ機構の数に応じて向きを変更し、正確に設定することができる。2個の場合には180度、4個の場合には90度ずつ向きを変えることができる。
また、シート状構造体に存在する空隙部、すなわち液体反応系となる液体流路系は、1個のみでも良いが、この発明の流路系は形状構造が単純なため、独立した複数個を備えることにより、同時に反応を行って能率をあげることができる。
【0030】
シート状構造体の液体流路系は、一定量以上の液を保持する液体保持部、及び複数の液体保持部を連結する液体流路とより構成される。1個の流路系には2個以上の液体保持部が存在する。その役割は、例えば、第1の液体保持部は、試料注入部、第2の保持部は状況に応じて、反応部、検体注入部、反応物保留部、反応物排出部あるいはそれらの複合した機能を果たす。シート構造体の向きを変えると、第1及び第2の保持部の役割が代わり、時には逆転する。
この発明の特徴は、単純な流路構造を用いて多様な反応、処理に対応できることである。最も単純には、2個の液体保持部を直線状の流路で連結する構造である。もちろん、従来と同様の、曲線部、分岐点、合流点、屈曲点等を有する流路構造を用いることもできる。その場合にも、向きを変えた遠心反応を行うことにより、従来よりもはるかに複雑な、広範囲の反応、処理を行うことができる。
【0031】
【発明の効果】
この発明の遠心力を利用した液層反応装置は、マイクロチップの高速回転中心軸に対する向きを可変とすることにより、単純な液体流路系でも、複雑な反応、多様な反応に対応可能である。従って、チップが製造しやすく、チップの種類の少なくて済むので、低コストでの大量生産が可能である。特に、生化学やメディカル分野での、分析、検査、診断用に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例である、チップを4個配設した高速回転基板のモデル平面図
【図2】図1における1個のチップのモデル平面図
【図3】図2のチップを、高速回転中心軸に対して向きを180度変えた状態のモデル平面図
【図4】この発明の第2の実施例におけるチップのモデル平面図
【図5】図4のチップを、高速回転中心軸に対して向きを反時計回りに90度変えた状態のモデル平面図
【図6】図5のチップを、高速回転中心軸に対して向きを反時計回りに90度変えた状態のモデル平面図
【図7】図6のチップを、高速回転中心軸に対して向きを反時計回りに90度変えた状態のモデル平面図
【図8】特許文献2の図2、液体流路系を示す比較参考図
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d・・・・・・・第1液体保持部
2a、2b、2c、2d・・・・・・・第2液体保持部
3a、3b、3c、3d・・・・・・・液体流路
4a、4b・・・・・・・・・・・・・ストッパ受け部
5・・・・・・・・・・・・・・・・・ストッパ
6・・・・・・・・・・・・・・・・・チップ中心部
7a、7b、7c、7d・・・・・・・チップ
8・・・・・・・・・・・・・・・・・チップを配設した高速回転基板
9・・・・・・・・・・・・・・・・・高速回転中心軸
11a、11b、11c、11d・・・液体保持部
14a、14b、14c、14d・・・ストッパ受け部
15・・・・・・・・・・・・・・・・ストッパ
16・・・・・・・・・・・・・・・・チップ中心部
17・・・・・・・・・・・・・・・・チップ
Claims (9)
- 回転駆動機構により高速回転される回転基板及び該回転基板に付設され回転基板と共に回転する、液体保持部及び液体流路を形成する空隙部を有するシート状構造体を具備する液層反応装置において、該シート状構造体の高速回転中心軸に対する向きが可変であり、かつ高速回転中は向きを固定する機構を有することを特徴とする液層反応装置
- 凹部を有するシートにフィルムを積層したものであることを特徴とする請求項1に記載のシート状構造体
- 空隙部が、複数の液体保持部及びそれらを結ぶ流路よりなり、これらが試料注入部、液体移動部、液体反応部及び、必要により反応物分析部としての機能を有することを特徴とする請求項1に記載のシート状構造体
- シート状構造体が円形であり、該円の中心を軸として所定角度回すことにより、高速回転中心軸に対する向きを変える機構を有することを特徴とする請求項1に記載の液層反応装置
- 高速回転軸を中心に複数個のシート状構造体が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の液層反応装置
- 高速回転を複数回行い、高速回転ごとに請求項1に記載のシート状構造体の高速回転軸に対する向きを変えることにより、高速回転ごとに液体の流れ方向を変化させることを特徴とする液層反応方法
- シート状構造体の高速回転軸に対する向きを90度または180度ずつ変えることを特徴とする請求項6に記載の液層反応方法
- シート状構造体の複数の外周部位置に、高速回転中心軸に対する向きを固定するためのストッパ機構を具備することを特徴とする請求項1に記載の液層反応装置
- 高速回転の停止、高速回転中心軸に対する向きを固定するためのストッパー機構の解除、シート状構造体の高速回転軸に対する向きの設定、ストッパー機構の作動及び高速回転の開始よりなる一連のプロセスの自動化及び制御機構を有することを特徴とする請求項1に記載の液層反応装置
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US9194879B2 (en) | 2011-12-27 | 2015-11-24 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Sample analysis apparatus |
WO2020171158A1 (ja) * | 2019-02-20 | 2020-08-27 | 株式会社パートナーファーム | 固相反応チップ及びこれを用いた測定方法 |
-
2003
- 2003-01-20 JP JP2003046572A patent/JP2004222689A/ja active Pending
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