JP2004220139A - 車間距離警報装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】携帯電話による通信に基づいて車間距離警報を作動させる場合でも、その車間距離警報の作動が運転者に違和感を与えてしまうことを防止する。
【解決手段】車間距離警報装置は、自車両と先行車両との相対位置関係が所定の関係になったときに、その関係を運転者に報知する報知手段(ステップS14〜ステップS17)と、車内の通信装置の通信状態を検出する通信状態検出手段(ステップS3)と、前記通信状態検出手段の検出結果に基づいて、前記通信装置の通信開始から時間が経過するほど、前記報知手段による報知開始のタイミングを早くするタイミング変更手段(ステップS4〜ステップS13)と、を備える。
【選択図】 図2
【解決手段】車間距離警報装置は、自車両と先行車両との相対位置関係が所定の関係になったときに、その関係を運転者に報知する報知手段(ステップS14〜ステップS17)と、車内の通信装置の通信状態を検出する通信状態検出手段(ステップS3)と、前記通信状態検出手段の検出結果に基づいて、前記通信装置の通信開始から時間が経過するほど、前記報知手段による報知開始のタイミングを早くするタイミング変更手段(ステップS4〜ステップS13)と、を備える。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、先行車両との車間距離が短い場合に、画像又は音声等により運転者にその報知をする車間距離警報装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、先行車両との車間距離が短い場合に、画像又は音声等により運転者に車間距離警報を報知する装置として、携帯電話等の通信装置が通信状態にある場合に、車間距離警報を作動させる車間距離警報装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。ここで、携帯電話として、運転しながら通話ができるハンズフリーの電話装置が挙げられる。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−335277号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、携帯電話が通信状態にあるとはいっても、その状態の内容によっては、運転者の注意力は一様でない。このようなことから、携帯電話が通信状態にある場合でも運転者の注意力が十分ある場合に、そのように携帯電話が通信状態にあることを理由に、車間距離警報を作動させてしまったのでは、その車間距離警報の作動が却って運転者に違和感を与えてしまう場合がある。
そこで、本発明は、前述の問題に鑑みてなされたものであり、携帯電話の通信状態に基づいて車間距離警報を作動させる場合でも、その車間距離警報の作動が運転者に違和感を与えてしまうことを防止することができる車間距離警報装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前述の問題を解決するために、本発明に係る車間距離警報装置は、自車両と先行車両との相対位置関係が所定の関係になったときに、その関係を運転者に報知する報知手段を備えており、車内の通信装置の通信状態を通信状態検出手段により検出し、この通信状態検出手段の検出結果に基づいて、前記通信装置の通信開始から時間が経過するほど、前記報知手段による報知開始のタイミングをタイミング変更手段により早くする。
これにより、報知手段の報知開始のタイミングは、通信装置の通信開始から時間が経過するほど早くなる。
【0006】
【発明の効果】
本発明によれば、通信装置の通信開始から時間が経過するほど報知手段の報知開始のタイミングを早くすることで、通信開始から低下する運転者の注意力に対応させて、車間距離警報を作動させることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
第1の実施の形態は、本発明を適用した車間距離警報装置である。図1は、その車間距離警報装置の構成を示す。
車間距離警報装置は、図1に示すように、車間距離警報メインスイッチ1、携帯電話通信状態検出装置2、車間距離及び相対速度センサ3、コントローラ4、表示装置5及び音声装置6を備えている。
【0008】
車間距離警報メインスイッチ1は、運転者の操作により、当該車間距離警報装置を電源オフから待機状態にしたり、或いは電源オンから電源オフにすることを可能にするスイッチである。そして、車間距離警報メインスイッチ1は、その操作状態をコントローラ4に出力する。
携帯電話通信状態検出装置2は、携帯電話が通信状態にあることを検出するように構成されている。例えば、携帯電話は、ハンズフリーシステムにより手を使うことなく通話することなどが可能な電話装置であり、携帯電話通信状態検出装置2は、このような携帯電話が通信状態であることを検出するように構成されている。この携帯電話通信状態検出装置2は、検出した携帯電話の通信状態をコントローラ4に出力する。
【0009】
ここで、通信状態とは、着信音が鳴っているなど着信していること(着信状態)と通話していること(通話状態)とを含む携帯電話の作動中の状態をいう。以下では、通信状態が通話していること(通話状態)であるとして、実施の形態を説明する。
車間距離及び相対速度センサ3は、自車両と先行車両との車間距離及び相対速度を検出する。そして、車間距離及び相対速度センサ3は、検出した車間距離及び相対速度をコントローラ4に出力する。
【0010】
表示装置5は、車室内に備えられ、画像表示により車間距離警報を運転者に報知する装置である。表示装置5は例えばナビゲーションシステムで使用するナビゲーション画面を出力するモニタである。また、音声装置6は、車室内に備えられ、音声出力により車間距離警報を運転者に報知するための装置であり、例えばスピーカである。この表示装置5及び音声装置6は、コントローラ4により制御される。
【0011】
コントローラ4は、車間距離警報装置の各構成部を制御するように構成されている。コントローラ4は、メモリ4aに各種データやプログラムを記憶しており、これら各種データやプログラムにより、各構成部を制御している。
具体的には、コントローラ4は、車間距離警報メインスイッチ1がオンされたことを検出した場合、当該車間距離警報装置を作動させるとともに、車間距離及び相対速度センサ3からのセンサ信号に基づいて車間時間を算出する。そして、コントローラ4は、その算出した車間時間に基づいて必要に応じて表示装置5や音声装置6を駆動して、車間距離警報を行う。そして、コントローラ4は、携帯電話通信状態検出装置2が、運転者による携帯電話の通話状態を検出した場合には、その通話時間に基づいて車間距離警報を行っている。
【0012】
また、コントローラ4は、車間距離警報を2段階で行っている。すなわち、車間距離警報として、先行車両との車間時間が長い状態で第1の車間距離警報を行い、第1の車間距離警報後、先行車両との車間時間が短い状態になったときに第2の車間距離警報を行っている。
図2を用いて、そのようなコントローラ4による処理を具体的に説明する。図2は、通話時間に基づいて行う警報動作の処理を示す。コントローラ4は、この図2に示す処理手順を所定時間間隔で繰り返し処理により実施する。
【0013】
先ずステップS1において、コントローラ4は、車間距離警報メインスイッチ1がオンになっているか否かを判定する。ここで、コントローラ4は、車間距離警報メインスイッチ1がオンになっている場合、ステップS2に進み、車間距離警報メインスイッチ1がオンになっていない場合、車間距離警報メインスイッチ1がオンになるまで待機する。
【0014】
ステップS2では、コントローラ4は、先行車両があるか否かを判定する。先行車両の存否の判断は、例えば車間距離及び相対速度センサ3が検出する車間距離Lや、カメラ等、別途先行車両検出手段を設けて、これにより行う。
ここで、コントローラ4は、先行車両がいる場合、ステップS3に進み、先行車両がいない場合、先行車両を検出するまで待機する。
【0015】
ステップS3では、コントローラ4は、携帯電話通信状態検出装置2の検出結果に基づいて、運転者が携帯電話による通話中か否かを判定する。ここで、コントローラ4は、運転者が通話中の場合、ステップS5に進み、運転者が通話中でない場合、ステップS4に進む。
コントローラ4は、ステップS4では通話時間tを0にして(t=0)、また、ステップS5では通話時間tを実際の通話時間にする(t=実際の携帯電話通話時間)。そして、コントローラ4は、このステップS4又はステップS5で得た通話時間tをメモリ4aに記憶して、ステップS6に進む。
【0016】
ステップS6では、コントローラ4は、車間距離及び相対速度センサ3により車間距離L及び相対速度Vrを検出して、また、車速センサ4により自車速を検出して、この検出した値をメモリ4aに記憶する。
続いてステップS7において、コントローラ4は車間時間を算出する。具体的には、メモリ4aに記憶した車間距離L及び相対速度Vrを用いて、下記(1)式により車間時間Twを算出する。
【0017】
Tw=−L/Vr ・・・(1)
なお、相対速度Vrが負値の場合は、当該相対速度Vrが、車間距離が短くなりつつある場合の相対速度であることを示し、相対速度Vrが正値の場合とは、当該相対速度Vrが、車間距離が長くなりつつある場合の相対速度であることを示す。
【0018】
続いてステップS8乃至ステップS12において、コントローラ4は、前記通話時間tに基づいてパラメータAを決定する。パラメータAは、車間距離警報の作動基準である前記車間時間Twを最終的に設定するための値である。
すなわち、ステップS8では、コントローラ4は、通話時間tが10秒以下か否かを判定する。ここで、コントローラ4は、通話時間tが10秒以下の場合、ステップS9に進み、通話時間tが10秒よりも長い場合、ステップS10に進む。
【0019】
ステップS9では、コントローラ4は、パラメータAを1に設定する(A=1)。そして、コントローラ4は、ステップS13に進む。
ステップS10では、コントローラ4は、通話時間tが10秒よりも長く、かつ60秒以下か否かを判定する。ここで、コントローラ4は、通話時間tが10秒よりも長く、かつ60秒以下の場合、ステップS11に進み、通話時間tが60秒よりも長い場合、ステップS12に進む。
【0020】
コントローラ4は、ステップS11において、パラメータAを10/tに設定し、また、ステップS12において、パラメータAを10/60に設定し、ステップS13に進む。
ステップS13では、コントローラ4は、前記ステップS9、ステップS11或いはステップS12で設定したパラメータAを用いて、下記(2)式により最終的な車間時間Twを設定する。
【0021】
Tw=A×Tw ・・・(2)
続いてステップS14において、コントローラ4は、前記ステップS13で算出した車間時間Twと第2の車間時間しきい値Twthとを比較する。具体的には、車間時間Twが第2の車間時間しきい値Twth以下か否かを判定する。第2の車間時間しきい値Twthは、例えば1.8秒である。
【0022】
ここで、コントローラ4は、車間時間Twが第2の車間時間しきい値Twth以下の場合、ステップS15に進み、車間時間Twが第2の車間時間しきい値Twthよりも大きい場合、ステップS16に進む。
ステップS15では、コントローラ4は第2の車間距離警報を行う。具体的には、コントローラ4は、表示装置5を駆動して、画像表示による第2の車間距離警報を出力し、また、音声装置6を駆動して、音声による第2の車間距離警報を出力する。なお、第2の車間距離警報は、前述したように、常に第1の車間距離警報の後に作動する車間距離警報である。
【0023】
図3は、表示装置5による第2の車間距離警報の具体的な表示態様を示す。また、図4は、音声装置6による第2の車間距離警報の具体的な音声出力パターンを示す。なお、図4は、警報音の信号強度(音声強度)の経時変化を示す。
図3に示すように、第2の車間距離警報として、表示画面51に「衝突注意」52といったメッセージを表示する。例えば、現在の走行地図等を示すナビゲーション画面53上に「衝突注意」52を上書きし、表示画面51中で「衝突注意」52を目立つように表示する。
【0024】
ここで、第2の車間距離警報の表示態様として「衝突注意」52を行うが、このことは、自車両が先行車両に衝突することを意味ものではない。すなわち、先行車両との車間距離が短いことから、運転者に高い注意力を喚起するために、そのような自車両の走行状態を把握させるのに十分な表示として、「衝突注意」といった表示をしている。
【0025】
また、図4に示すように、第2の車間距離警報に対応する音声出力として、所定の周波数音を間欠出力する。この図4に示すように、例えば、5000Hzの音を、0.25秒の出力とその出力停止とを繰り返す。
このようにステップS15では、コントローラ4は、第2の車間距離警報を行う。そして、コントローラ4は、再び前記ステップS1からの処理を行う。
【0026】
一方、ステップS16において、コントローラ4は、車間時間Twと第1の車間時間しきい値Tcthとを比較する。ここで、第1の車間時間しきい値Tcthは第2の車間時間しきい値Twthよりも大きい値である。第1の車間時間しきい値Tcthは例えば2.5秒である。
ここで、コントローラ4は、具体的には、車間時間Twが第2の車間時間しきい値Twthよりも大きく、かつ第1の車間時間しきい値Tcth以下か否かを判定する。コントローラ4は、車間時間Twが第2の車間時間しきい値Twthよりも大きく、かつ第1の車間時間しきい値Tcth以下の場合、ステップS17に進み、車間時間Twが第1の車間時間しきい値Tcthよりも大きい場合、再び前記ステップS1からの処理を行う。
【0027】
ステップS17では、コントローラ4は第1の車間距離警報を行う。具体的には、コントローラ4は、表示装置5を駆動して、画像表示による第1の車間距離警報を出力し、また、音声装置6を駆動して、音声による第1の車間距離警報を出力する。
図5は、表示装置5による第1の車間距離警報の具体的な表示態様を示す。また、図6は、音声装置6による第1の車間距離警報の具体的な音声出力パターンを示す。なお、図6は、警報音の信号強度(音声強度)の経時変化を示す。
【0028】
図5に示すように、第1の車間距離警報として、表示画面51に「前方注意」54といったメッセージを表示する。例えば、現在の走行地図等を示すナビゲーション画面53上に「前方注意」54を上書きし、表示画面51中で「前方注意」54を目立つように表示する。
ここでは、第1の車間距離警報として「前方注意」54といった表示にして、第2の車間距離警報としての「衝突注意」52よりも多少弱いメッセージにすることで、自車両が先行車両に接近しているが、先行車両との車間距離がある程度確保されていることが運転者に伝わるようにしている。
【0029】
また、図6に示すように、第1の車間距離警報に対応する音声出力として、所定の周波数音を間欠出力する。この図6に示すように、例えば、5000Hzの音を、0.5秒の出力とその出力停止とを繰り返す。
このようにステップS17では、コントローラ4は、第1の車間距離警報を行う。そして、コントローラ4は、再び前記ステップS1からの処理を行う。
【0030】
以上のように、コントローラ4は通話時間に基づいて車間距離警報を行っている。
次に以上のような処理により実現される一連の動作を説明する。
運転者により車間距離警報メインスイッチ1がオンされて、かつ先行車両を検出している場合、車間距離警報装置は、携帯電話通信状態検出装置2の検出結果に基づいて、運転者が携帯電話で通話中か否か判定し、通話中である場合、さらにその通話時間tを検出する(前記ステップS1〜ステップS5)。そして、車間距離警報装置は、通話時間tに基づいてパラメータAを算出するとともに(前記ステップS3〜ステップS5、ステップS8〜ステップS12)、車間距離L及び相対速度Vrに基づいて車間時間Twを算出する(前記ステップS7)。
【0031】
そして、車間距離警報装置は、そのように算出したパラメータA及び車間時間Twに基づいて、車間距離警報の作動基準をなす最終的な車間時間Twを設定し、この設定した車間時間Twと第1の車間時間しきい値Tcth或いは第2の車間時間しきい値Twthとを比較する。そして、車間距離警報装置は、その比較結果に基づいて、表示装置5及び音声装置6を駆動して、表示及び音声による車間距離警報を行う(前記ステップS14〜ステップS17)。
【0032】
具体的には、車間距離警報装置は、車間距離Twが第1の車間時間しきい値Tcth以下の場合には、第1の車間距離警報を作動させる。すなわち、車間距離警報装置は、表示装置5により前記図5に示したように、「接近注意」といった表示をするとともに、音声装置6により図6のようなパターンで、音声出力をする。一方、車間距離警報装置は、車間距離Twが第2の車間時間しきい値Twth以下の場合には、第2の車間距離警報を作動させる。すなわち、車間距離警報装置は、表示装置5により前記図3に示したように、「衝突注意」といった表示をするとともに、音声装置6により図4のようなパターンで、音声出力をする。このように、車間時間Twに基づいて、先ず第1の車間距離警報を作動させ、それに続いて第2の車間距離警報を作動させている。そして、車間時間Twが短い場合には、表示出力では、車間距離が短いことを示すような表示をし、さらに音声出力では、その出力間隔を短くしている。このようにすることで、車間時間Twが短い場合、より高い注意力を運転者に喚起させる。
【0033】
ここで、前述したように、車間距離警報装置では、そのような車間距離Twを規定する値となるパラメータAを通話時間tに基づいて設定しており、具体的には、通話中でない場合(前記ステップS4)或いは通話時間tが短い場合(前記ステップS8、t≦10)にはパラメータAを1に設定し(前記ステップS9)、通話時間tが中程度の場合(前記ステップS10、10<t≦60)にはパラメータAを10/tに設定し(前記ステップS11)、通話時間tが長い場合(前記ステップS8、60<t)にはパラメータAを10/60(1/6)に設定している(前記ステップS12)。また、前述したように、車間距離Twにより第1の車間距離警報及び第2の車間距離警報の作動開始タイミングが規定されている。
【0034】
よって、車間距離警報装置は、通話中でない場合(前記ステップS4)或いは通話時間tが短い場合(前記ステップS8、t≦10)、パラメータAを1に設定することで(前記ステップS9)、通話開始から所定時間内は、当初の車間時間Twと同じ車間時間Twに基づいて第1及び第2の車間距離警報警を作動させる。すなわち、第1の車間距離警報は、車間距離Twが1.8秒のときに作動し、第2の車間距離警報は、車間距離Twが2.5秒のときに作動する。
【0035】
また、車間距離警報装置は、通話時間tが中程度の場合(前記ステップS10、10<t≦60)、パラメータAを10/tとして、パラメータAを1未満の値に設定することで(前記ステップS11)、当初の車間時間Twより小さい値の車間時間Twに基づいて第1及び第2の車間距離警報を作動させる。この場合、通常の作動開始タイミングよりも早いタイミングで第1及び第2の車間距離警報が作動するようになる。なお、この場合でも、先ず第1の車間距離警報が作動し、その後、第2の車間距離警報が作動する。
【0036】
また、この場合、通話時間tが長くなるほど、パラメータAが小さい値になるので、通話時間tが長くなるほど、第1及び第2の車間距離警報の作動開始タイミングはともに早くなる。
また、車間距離警報装置は、通話時間tが長い場合(前記ステップS10で60<tの場合)、10/60(1/6)を限度としてパラメータAを設定し、パラメータAを1未満の値に設定することで(前記ステップS12)、当初の車間時間Twより小さい値の車間時間Twに基づいて第1及び第2の車間距離警報を行う。この場合、通常の作動開始タイミングよりも早いタイミングで第1及び第2の車間距離警報が作動するようになる。しかし、その作動開始タイミングは、通話時間によらないで、一定のタイミングになる。
【0037】
以上より、車間距離警報装置は、通話開始直後には、第1及び第2の車間距離警報の作動開始タイミングを変更することなく、通話開始から10秒経過すると、その作動開始タイミングを経過時間に応じて早くしていき、そして、通話開始から60秒を経過した場合に、その作動開始タイミングを固定する。
また、車間距離警報装置は、このような作動開始タイミングを変更した場合でも、通話を終了した場合には、通話中でないとして(前記ステップS3及びステップS4)、通常の作動開始タイミングに復帰させる。
【0038】
次に効果を説明する。
前述したように、運転者による携帯電話の通話時間が長くなるほど、画像表示や音声出力による車間距離警報の作動開始タイミングを早くしている。
例えば、運転者は、携帯電話の通話時間が長くなるほど、その通話に注意力を傾けるようになる。この場合、その通話への注意力の分、走行環境への注意力が低下する。このようなことから、通話時間が長くなるほど、車間距離警報の作動開始タイミングを早くすることで、そのような通話時間に応じた運転者の注意力の変化に対応させて、最適なタイミングで車間距離警報を作動させることができる。
【0039】
また、前述したように、10秒程度の通話時間のように通話時間が短い場合には、車間距離警報の作動開始タイミングを変更することなく、通常のタイミングにしている。すなわち、通話開始から一定時間は作動開始タイミングを変更することなく、前記一定時間が経過した時点から時間が経過するほど、前述したように、作動開始タイミングを早くしている。
【0040】
例えば、通話開始直後では、運転者が走行環境に十分に注意している場合が多い。例えば、通話を開始した直後は、一般的には、「はい佐藤です。どちらさまでしょうか?」等といったように、定型的な会話のやり取りをする場合が多く、このような場合の運転者の認知力の負荷(認知的負荷)は高くないと考えられる。
【0041】
このようなことから、通話開始直後の運転者の注意力を考慮して、通話時間が短い場合(通話開始直後)には、車間距離警報の作動開始タイミングを変更することなく、通常のタイミングにしている。
これにより、運転者が走行環境に十分に注意しているのにもかかわらず作動開始タイミングを早くすることで、却って車間距離警報が運転者に煩わしさを感じさせてしまうことを防止できる。言い換えれば、通話開始から一定時間が経過した後は、前述したような定格の会話ではなく本題の会話に移っているといえ、そのように本題の会話に移っている場合、運転者の注意力が低下すると考えられる。よって、前述したように、通話時間が長い場合に車間距離警報の作動開始タイミングを早くすることは、そのような運転者の注意力変化の実情に沿うものとなる。
【0042】
その一方で、前述したように、携帯電話の通話時間がある一定以上長くなった場合、車間距離警報の作動開始タイミングを一定値に設定している。例えば、一定時間通話を続けた場合、注意力は一定以上低下しなくなると考えられる。このようなことから、通話時間が一定時間経過している場合のそのような運転者の注意力を考慮して、通話時間がある一定時間以上長くなった場合、車間距離警報の作動開始タイミングを固定している。
【0043】
このように、通話時間が長いからといって、単に車間距離警報の作動開始タイミングを早くすることなく、一定値に設定することで、車間距離警報の作動が運転者に煩わしさを与えてしまうことを防止できる。
ここで、運転中に携帯電話に電話がかかってきた場合の運転者の動作及び、それに対応する車間距離警報装置の動作を説明する。ここで、運転者の携帯電話は、ハンズフリー機能のある携帯電話である。
【0044】
高速道路走行中の運転者は、車間距離警報メインスイッチ1をオンにして、車間距離警報装置を作動待機状態にしている。しばらく車両を巡航させていると、携帯電話の着信の呼び出し音があったので、運転者は携帯電話のハンズフリー機能で通話を開始した。そして、運転者はかけなおしてもらうように相手にお願いし、通話を終了した。例えば、この場合の通話時間が10秒にも満たない場合、車間距離警報の作動開始タイミングは通常のタイミングのままである。この場面では、運転者は、通話時間が短時間であったことから、前方に注意を向けているので、先行車両との車間距離を一定に保っている。例えば、このような場面で、単なる携帯電話での通話があったことに起因して、車間距離警報の作動開始タイミングを早くするような構成にしてしまうと、運転者が先行車両に十分に注意を向けているのにもかかわらず、車間距離警報が作動してしまうことになる。この場合、運転者は車間距離警報を煩わしく感じる。
【0045】
一方、しばらくしてから、また携帯電話の着信の呼び出し音があったので、運転者は運転しながらハンズフリー機能で通話を開始した。しかし、今度の通話時間は長くなっている。この場合、通話時間が10秒を経過した時点から、その経過時間に応じて車間距離警報の作動開始タイミングも早くなる。例えば、この場合には、運転者が前方車両との車間距離を一定に保っていても、車間距離警報が作動するようになる。これにより、運転者は、通話時間が長いことで、車間距離警報により注意を喚起される。
【0046】
次に第2の実施の形態を説明する。
前述の第1の実施の形態では、通話時間に基づいて車間距離警報の作動開始タイミングを設定しているが、この第2の実施の形態では、さらに自車両と先行車両との相対速度を考慮しており、その相対速度に基づいて車間距離警報の作動開始タイミングを設定している。なお、第2の実施の形態の車間距離警報装置について、特に言及しない限り、前述の第1の実施の形態と同様な構成及び動作をするものとする。
【0047】
図7は、前述の第1の実施の形態の図2に示したコントローラ4による処理内容に当たるもので、第2の実施の形態のコントローラ4による処理内容を示す。第2の実施の形態では、図2の処理内容と図7の処理内容とを比較してわかるように、第1の実施の形態で行っていたパラメータAを設定するための前記ステップS10〜ステップS12の処理に換えて、パラメータAを設定する処理として、ステップS21〜ステップS27の処理を行っている。第2の実施の形態の説明では、このステップS21〜ステップS27の処理について主に説明する。
【0048】
すなわち、ステップS8において、コントローラ4は、前述の第1の実施の形態と同様に、通話時間tが10秒以下か否かを判定する。ここで、コントローラ4は、通話時間tが10秒以下の場合、ステップS9に進み、通話時間tが10秒よりも長い場合、ステップS21に進む。
ステップS9では、前述の第1の実施の形態と同様に、コントローラ4は、パラメータAを1に設定する(A=1)。そして、コントローラ4は、ステップS13に進む。
【0049】
ステップS21では、コントローラ4は、相対速度Vrが0以下か否かを判定する。相対速度Vrが0以下とは、前述したように、当該相対速度Vrが、車間距離が短くなりつつある場合の相対速度でることを示している。すなわち、自車両と先行車両とが近づく度合い、つまり接近度合いを示している。
ここで、コントローラ4は、相対速度Vrが0以下である場合、ステップS23に進み、相対速度Vrが0以下でない場合、ステップS22に進む。
【0050】
ステップS22では、コントローラ4は、下記(3)式によりパラメータAを設定する。
A=(110−t)/100 ・・・(3)
このようにパラメータAを設定して、コントローラ4は、ステップS13に進む。
【0051】
ステップS23では、コントローラ4は、第1の車間距離警報が作動中か否かを判定する。
前述の第1の実施の形態で説明したように、コントローラ4は、後の処理で、車間時間Twに基づいて、第1の車間距離警報(ステップS17)や第2の車間距離警報(ステップS15)を行う。具体的には、車間時間Twが小さくなっていった場合、先ず第1の車間距離警報を作動させ、その後、第2の車間距離警報を作動させている。このような処理を前提として、このステップS23では、コントローラ4は、複数の車間距離警報のうちの最初の車間距離警報(少なくとも一つの車間距離警報)である第1の車間距離警報が作動しているか否かを判定する。
【0052】
ここで、コントローラ4は、第1の車間距離警報が作動中の場合、ステップS25に進み、第1の車間距離警報が作動中でない場合、ステップS24に進む。ステップS24では、コントローラ4は、下記(4)式によりパラメータAを設定する。
A=((110−t)/100)/(1−Vr) ・・・(4)
ここで、ステップS21からステップS23に進む場合、相対速度Vrが0をとる場合もある。このようなことから、前記(4)式では、Vrを分母として、パラメータAを算出するようにしているが、その分母を(1−Vr)とすることで、前記(4)式が発散或いはオーバーフローしてしまうことを防止している。
【0053】
このようにパラメータAを設定して、コントローラ4は、ステップS13に進む。
ステップS25では、コントローラ4は、下記(5)式によりパラメータAを設定する。
A=0.8×A ・・・(5)
このようにパラメータAを設定して、コントローラ4は、ステップS26に進む。
【0054】
ステップS26では、コントローラ4は、前記ステップS25で設定したパラメータAが0.5未満か否かを判定する。ここで、コントローラ4は、パラメータAが0.5未満の場合、ステップS27に進み、パラメータAが0.5未満でない場合、ステップS13に進む。
コントローラ4は、ステップS27でパラメータAを0.5にして、ステップS13に進む。
【0055】
ステップS13では、前述の第1の実施の形態と同様に、コントローラ4は、パラメータAを用いて、前記(2)式により最終的な車間時間Twを設定する。そして、ステップS14以降の処理で、車間時間Twに基づいて第1の車間距離警報や第2の車間距離警報を作動させている。
以上のような処理により、コントローラ4は、通話時間を考慮することに加えて、自車両と先行車両との相対速度を考慮した車間距離警報を実現している。
【0056】
以上の第2の実施の形態における処理により実現される一連の動作は次のようになる。
特に、第2の実施の形態の車間距離警報装置は、車間距離Twを規定する値となるパラメータAを、通話時間tに加えて、相対速度も考慮して設定している。具体的には、通話時間が短い場合(前記ステップS8、t≦10)にはパラメータAを1に設定している(前記ステップS9)。
【0057】
また、通話時間が長くなり、そのときの相対速度Vrが負値の場合、すなわち、自車両と先行車両とが徐々に接近しているような場合、前記(4)式によりパラメータAを設定している(前記ステップS21及びステップS25)。この場合、(4)式により、通話時間tが長くなるほど、パラメータAは小さい値になり、相対速度Vrが負値で大きくなるほど、すなわち自車両と先行車両との接近度合いが大きいほど、パラメータAは小さい値になる。
【0058】
また、このようにパラメータAを小さくすることは、前述の第1の実施の形態でも説明したように、車間距離警報の作動開始タイミングを早くすることにつながる。そして、このように作動開始タイミングを早くしていった場合、最初に第1の車間距離警報が作動する。このように、第1の車間距離警報が作動した場合、パラメータAに0.8を掛けて、パラメータAをさらに小さい値にしている(前記ステップS21、ステップS23及びステップS25)。
【0059】
そして、このようにパラメータAに0.8を掛けた場合、当該図7に示す処理を繰り返して処理していくと、すなわち時間が経つほど、パラメータAは小さくなっていく。具体的には、パラメータAは80%の割合いで減少していく。そして、そのようにパラメータAを徐々に減少させていく一方で、設定できる値を0.5に制限している(前記ステップS26及びステップS27)。
【0060】
なお、パラメータAを小さくすれば、車間距離警報の作動開始タイミングが早くなるが、この場合、第1の車間距離警報が作動中であることが前提なので、パラメータAの変更は、実質的には、第1の車間距離警報の後に作動する第2の車間距離警報の作動タイミングの変更として作用することになる。
一方、通話時間が長いが、そのときの相対速度Vrが正値の場合、すなわち、自車両と先行車両とが徐々に離れているような場合、前記(3)式によりパラメータAを設定している。この場合、(3)式により、通話時間tが長くなるほど、パラメータAを小さい値に設定している。また、(3)式は、相対速度Vrを変数としていないので、パラメータAは、相対速度Vrに対しては固定された値になり、通話時間tによって変化する値になる。すなわち、第1の実施の形態の場合と同様にパラメータAの設定をする。
【0061】
以上のように、第2の実施の形態の車間距離警報装置は、通話時間が長く、そのときの自車両と先行車両とが徐々に接近している場合に、その接近度合いが大きいほど、パラメータAを小さくして、車間距離警報の作動開始タイミングを早くしている。またさらに、その結果、第1の車間距離警報が作動した場合、所定のタイミングを限度(パラメータAに相当する作動開始タイミング)として作動開始タイミングをさらに早くしていく。すなわち、少なくとも1つの車間距離警報が作動した場合、未だ作動開始していない他の車間距離警報による作動開始タイミングをさらに早くしている。
【0062】
その一方で、通話時間が長いが、そのときの自車両と先行車両とが徐々に離れているような場合には、相対速度に依らず、通話時間tの経過に応じて、作動開始タイミングを早くしている。
このように、先行車両への接近度合いが大きいほど、車間距離警報の作動開始タイミングをより早くすることで、運転者が対応できる時間の余裕を増やすことができる。
【0063】
例えば、前方が渋滞していることから、先行車両が減速したにもかかわらず、運転者が携帯電話による会話に夢中になり、そのような先行車両の減速挙動に気が付かない場合がある。このような場合には、先行車両に追従して当初はその相対速度をほぼ0にしていた場合でも、相対速度は負値で増加する、すなわち自車両が先行車両に接近していくようになる。本発明によれば、このような場合に、車間距離警報の作動開始タイミングが早くなるので、早い時期に運転者に注意を喚起することができ、運転者が対応できる時間の余裕を増やすことができる。
【0064】
また、第1及び第2の車間距離警報のうちの最初の車間距離警報である第1の車間距離警報が作動している場合、当然この場合には、車間距離が短くなっているが、このような場合でも、運転者が会話を続けるときがあり、このとき、先行車両に対する運転者の注意力が低下している場合もある。このようなことから、第1の車間距離警報が作動している場合には、第2車間距離警報の作動開始タイミングをさらに早くすることで、すなわち、通話時間の経過に応じて作動開始タイミングを早くするが、これに加えて、第1の車間距離警報が作動していることに起因して、さらに作動開始タイミングを早くすることで、運転者に注意をより一層強く喚起している。これにより、第2の車間距離警報が作動した場合に、運転者が対応できる時間の余裕をさらに増やしている。
【0065】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、前述の実施の形態として実現されることに限定されるものではない。
すなわち、前述の実施の形態では、通信状態が通話状態であることを前提に、通話時間に基づいて、車間距離警報の作動開始タイミングを設定する場合を説明した。しかし、これに限定されるものではない。すなわち、通信状態が着信状態であってもよい。この場合、着信からの経過時間に基づいて、車間距離警報の作動開始タイミングを設定する。
【0066】
例えば、運転者は、着信があった場合、注意力が低下し、その着信からの時間が経過するに従い、注意力がさらに低下していく場合がある。このようなことから、着信時間からの経過時間が長くなるほど、車間距離警報の作動開始タイミングを早くすることで、運転者に注意力の低下に対応させて、注意を喚起することができる。
【0067】
なお、着信後、運転者が通話を開始した場合でも、着信時点を起算点とした経過時間、すなわち着信状態での経過時間と通話時間との合計の時間に基づいて、車間距離警報の作動開始タイミングを設定するようにしてもよい。
また、前述の実施の形態では、車間時間Twと各車間時間しきい値Twth,Tcthとを比較し、その比較結果に基づいて、車間距離警報を作動させている。そして、車間時間Twを通話時間tに基づいて変更することで、前記比較結果を変更し、これにより、車間距離警報の作動開始タイミングを変更している。しかし、これに限定されないことはいうまでもない。例えば、通話時間tに基づいて各車間時間しきい値Twth,Tcthを変更することにより、車間距離警報の作動開始タイミングを変更することもできる。
【0068】
また、前述の実施の形態のステップS15やステップS17による車間距離警報の作動処理は、相対速度Vrが正値の場合(自車両から前方車両が遠ざかっている場合)にのみ行うようにしてもよい。すなわち例えば、ステップS14での判定条件に車間時間Twが0以上であることの条件をさらに加え、車間時間Twが0以上である場合にステップS15に進むようにする。
【0069】
また、前述の実施の形態では、車間時間Twとして、車間距離Lを相対速度Vrで割り算して得ているが、車間距離Lを自車速で割り算して車間時間Twを得てもよい。そして、このように算出した車間距離Twに基づいて、車間距離警報を行う。
また、前述の実施の形態では、車内に存在する通信装置が携帯電話である場合について説明したが、通信装置が携帯電話に限定されないことはいうまでもない。
【0070】
なお、前述の実施の形態の説明において、表示装置5、音声装置6及びコントローラ4による図2に示すステップS14〜ステップS17の処理は、自車両と先行車両との相対位置関係が所定の関係になったときに、その関係を運転者に報知する報知手段を実現しており、携帯電話通信状態検出装置2及びコントローラ4による図2に示すステップS3の処理は、車内の通信装置の通信状態を検出する通信状態検出手段を実現しており、コントローラ4による図2に示すステップS4〜ステップS13の処理は、前記通信状態検出手段の検出結果に基づいて、前記通信装置の通信開始から時間が経過するほど、前記報知手段による報知開始のタイミングを早くするタイミング変更手段を実現している。
【0071】
特に、コントローラ4による図2に示すステップS8〜ステップS12の処理は、前記通信装置の通信開始から一定時間は前記タイミングを変更することなく、前記一定時間が経過した時点から時間が経過するほど前記タイミングを早くする前記タイミング変更手段の機能を実現している。
また、前記車間距離及び相対速度センサ3は、自車両と先行車両との相対位置関係を検出する相対位置関係検出手段を実現しており、コントローラ4による図7に示すステップS24の処理は、前記相対位置関係検出手段が検出した相対位置関係に基づいて、前記タイミングを早くする前記タイミング変更手段の機能を実現している。特に、図7に示すステップS24では、前記相対位置関係検出手段に基づいて検出した自車両と先行車両との接近度合いが大きいほど、前記タイミングを早くする前記タイミング変更手段の機能を実現している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の車間距離警報装置の構成を示すブロック図である。
【図2】前記車間距離警報装置のコントローラによる警報動作処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】第2の車間距離警報の際の表示態様を示す図である。
【図4】第2の車間距離警報の際の音声態様を示す図である。
【図5】第1の車間距離警報の際の表示態様を示す図である。
【図6】第1の車間距離警報の際の音声態様を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態におけるコントローラによる警報動作処理の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車間距離警報メインスイッチ
2 携帯電話通信状態検出装置
3 車間距離及び相対速度センサ
4 コントローラ
4a メモリ
5 表示装置
6 音声装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、先行車両との車間距離が短い場合に、画像又は音声等により運転者にその報知をする車間距離警報装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、先行車両との車間距離が短い場合に、画像又は音声等により運転者に車間距離警報を報知する装置として、携帯電話等の通信装置が通信状態にある場合に、車間距離警報を作動させる車間距離警報装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。ここで、携帯電話として、運転しながら通話ができるハンズフリーの電話装置が挙げられる。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−335277号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、携帯電話が通信状態にあるとはいっても、その状態の内容によっては、運転者の注意力は一様でない。このようなことから、携帯電話が通信状態にある場合でも運転者の注意力が十分ある場合に、そのように携帯電話が通信状態にあることを理由に、車間距離警報を作動させてしまったのでは、その車間距離警報の作動が却って運転者に違和感を与えてしまう場合がある。
そこで、本発明は、前述の問題に鑑みてなされたものであり、携帯電話の通信状態に基づいて車間距離警報を作動させる場合でも、その車間距離警報の作動が運転者に違和感を与えてしまうことを防止することができる車間距離警報装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前述の問題を解決するために、本発明に係る車間距離警報装置は、自車両と先行車両との相対位置関係が所定の関係になったときに、その関係を運転者に報知する報知手段を備えており、車内の通信装置の通信状態を通信状態検出手段により検出し、この通信状態検出手段の検出結果に基づいて、前記通信装置の通信開始から時間が経過するほど、前記報知手段による報知開始のタイミングをタイミング変更手段により早くする。
これにより、報知手段の報知開始のタイミングは、通信装置の通信開始から時間が経過するほど早くなる。
【0006】
【発明の効果】
本発明によれば、通信装置の通信開始から時間が経過するほど報知手段の報知開始のタイミングを早くすることで、通信開始から低下する運転者の注意力に対応させて、車間距離警報を作動させることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
第1の実施の形態は、本発明を適用した車間距離警報装置である。図1は、その車間距離警報装置の構成を示す。
車間距離警報装置は、図1に示すように、車間距離警報メインスイッチ1、携帯電話通信状態検出装置2、車間距離及び相対速度センサ3、コントローラ4、表示装置5及び音声装置6を備えている。
【0008】
車間距離警報メインスイッチ1は、運転者の操作により、当該車間距離警報装置を電源オフから待機状態にしたり、或いは電源オンから電源オフにすることを可能にするスイッチである。そして、車間距離警報メインスイッチ1は、その操作状態をコントローラ4に出力する。
携帯電話通信状態検出装置2は、携帯電話が通信状態にあることを検出するように構成されている。例えば、携帯電話は、ハンズフリーシステムにより手を使うことなく通話することなどが可能な電話装置であり、携帯電話通信状態検出装置2は、このような携帯電話が通信状態であることを検出するように構成されている。この携帯電話通信状態検出装置2は、検出した携帯電話の通信状態をコントローラ4に出力する。
【0009】
ここで、通信状態とは、着信音が鳴っているなど着信していること(着信状態)と通話していること(通話状態)とを含む携帯電話の作動中の状態をいう。以下では、通信状態が通話していること(通話状態)であるとして、実施の形態を説明する。
車間距離及び相対速度センサ3は、自車両と先行車両との車間距離及び相対速度を検出する。そして、車間距離及び相対速度センサ3は、検出した車間距離及び相対速度をコントローラ4に出力する。
【0010】
表示装置5は、車室内に備えられ、画像表示により車間距離警報を運転者に報知する装置である。表示装置5は例えばナビゲーションシステムで使用するナビゲーション画面を出力するモニタである。また、音声装置6は、車室内に備えられ、音声出力により車間距離警報を運転者に報知するための装置であり、例えばスピーカである。この表示装置5及び音声装置6は、コントローラ4により制御される。
【0011】
コントローラ4は、車間距離警報装置の各構成部を制御するように構成されている。コントローラ4は、メモリ4aに各種データやプログラムを記憶しており、これら各種データやプログラムにより、各構成部を制御している。
具体的には、コントローラ4は、車間距離警報メインスイッチ1がオンされたことを検出した場合、当該車間距離警報装置を作動させるとともに、車間距離及び相対速度センサ3からのセンサ信号に基づいて車間時間を算出する。そして、コントローラ4は、その算出した車間時間に基づいて必要に応じて表示装置5や音声装置6を駆動して、車間距離警報を行う。そして、コントローラ4は、携帯電話通信状態検出装置2が、運転者による携帯電話の通話状態を検出した場合には、その通話時間に基づいて車間距離警報を行っている。
【0012】
また、コントローラ4は、車間距離警報を2段階で行っている。すなわち、車間距離警報として、先行車両との車間時間が長い状態で第1の車間距離警報を行い、第1の車間距離警報後、先行車両との車間時間が短い状態になったときに第2の車間距離警報を行っている。
図2を用いて、そのようなコントローラ4による処理を具体的に説明する。図2は、通話時間に基づいて行う警報動作の処理を示す。コントローラ4は、この図2に示す処理手順を所定時間間隔で繰り返し処理により実施する。
【0013】
先ずステップS1において、コントローラ4は、車間距離警報メインスイッチ1がオンになっているか否かを判定する。ここで、コントローラ4は、車間距離警報メインスイッチ1がオンになっている場合、ステップS2に進み、車間距離警報メインスイッチ1がオンになっていない場合、車間距離警報メインスイッチ1がオンになるまで待機する。
【0014】
ステップS2では、コントローラ4は、先行車両があるか否かを判定する。先行車両の存否の判断は、例えば車間距離及び相対速度センサ3が検出する車間距離Lや、カメラ等、別途先行車両検出手段を設けて、これにより行う。
ここで、コントローラ4は、先行車両がいる場合、ステップS3に進み、先行車両がいない場合、先行車両を検出するまで待機する。
【0015】
ステップS3では、コントローラ4は、携帯電話通信状態検出装置2の検出結果に基づいて、運転者が携帯電話による通話中か否かを判定する。ここで、コントローラ4は、運転者が通話中の場合、ステップS5に進み、運転者が通話中でない場合、ステップS4に進む。
コントローラ4は、ステップS4では通話時間tを0にして(t=0)、また、ステップS5では通話時間tを実際の通話時間にする(t=実際の携帯電話通話時間)。そして、コントローラ4は、このステップS4又はステップS5で得た通話時間tをメモリ4aに記憶して、ステップS6に進む。
【0016】
ステップS6では、コントローラ4は、車間距離及び相対速度センサ3により車間距離L及び相対速度Vrを検出して、また、車速センサ4により自車速を検出して、この検出した値をメモリ4aに記憶する。
続いてステップS7において、コントローラ4は車間時間を算出する。具体的には、メモリ4aに記憶した車間距離L及び相対速度Vrを用いて、下記(1)式により車間時間Twを算出する。
【0017】
Tw=−L/Vr ・・・(1)
なお、相対速度Vrが負値の場合は、当該相対速度Vrが、車間距離が短くなりつつある場合の相対速度であることを示し、相対速度Vrが正値の場合とは、当該相対速度Vrが、車間距離が長くなりつつある場合の相対速度であることを示す。
【0018】
続いてステップS8乃至ステップS12において、コントローラ4は、前記通話時間tに基づいてパラメータAを決定する。パラメータAは、車間距離警報の作動基準である前記車間時間Twを最終的に設定するための値である。
すなわち、ステップS8では、コントローラ4は、通話時間tが10秒以下か否かを判定する。ここで、コントローラ4は、通話時間tが10秒以下の場合、ステップS9に進み、通話時間tが10秒よりも長い場合、ステップS10に進む。
【0019】
ステップS9では、コントローラ4は、パラメータAを1に設定する(A=1)。そして、コントローラ4は、ステップS13に進む。
ステップS10では、コントローラ4は、通話時間tが10秒よりも長く、かつ60秒以下か否かを判定する。ここで、コントローラ4は、通話時間tが10秒よりも長く、かつ60秒以下の場合、ステップS11に進み、通話時間tが60秒よりも長い場合、ステップS12に進む。
【0020】
コントローラ4は、ステップS11において、パラメータAを10/tに設定し、また、ステップS12において、パラメータAを10/60に設定し、ステップS13に進む。
ステップS13では、コントローラ4は、前記ステップS9、ステップS11或いはステップS12で設定したパラメータAを用いて、下記(2)式により最終的な車間時間Twを設定する。
【0021】
Tw=A×Tw ・・・(2)
続いてステップS14において、コントローラ4は、前記ステップS13で算出した車間時間Twと第2の車間時間しきい値Twthとを比較する。具体的には、車間時間Twが第2の車間時間しきい値Twth以下か否かを判定する。第2の車間時間しきい値Twthは、例えば1.8秒である。
【0022】
ここで、コントローラ4は、車間時間Twが第2の車間時間しきい値Twth以下の場合、ステップS15に進み、車間時間Twが第2の車間時間しきい値Twthよりも大きい場合、ステップS16に進む。
ステップS15では、コントローラ4は第2の車間距離警報を行う。具体的には、コントローラ4は、表示装置5を駆動して、画像表示による第2の車間距離警報を出力し、また、音声装置6を駆動して、音声による第2の車間距離警報を出力する。なお、第2の車間距離警報は、前述したように、常に第1の車間距離警報の後に作動する車間距離警報である。
【0023】
図3は、表示装置5による第2の車間距離警報の具体的な表示態様を示す。また、図4は、音声装置6による第2の車間距離警報の具体的な音声出力パターンを示す。なお、図4は、警報音の信号強度(音声強度)の経時変化を示す。
図3に示すように、第2の車間距離警報として、表示画面51に「衝突注意」52といったメッセージを表示する。例えば、現在の走行地図等を示すナビゲーション画面53上に「衝突注意」52を上書きし、表示画面51中で「衝突注意」52を目立つように表示する。
【0024】
ここで、第2の車間距離警報の表示態様として「衝突注意」52を行うが、このことは、自車両が先行車両に衝突することを意味ものではない。すなわち、先行車両との車間距離が短いことから、運転者に高い注意力を喚起するために、そのような自車両の走行状態を把握させるのに十分な表示として、「衝突注意」といった表示をしている。
【0025】
また、図4に示すように、第2の車間距離警報に対応する音声出力として、所定の周波数音を間欠出力する。この図4に示すように、例えば、5000Hzの音を、0.25秒の出力とその出力停止とを繰り返す。
このようにステップS15では、コントローラ4は、第2の車間距離警報を行う。そして、コントローラ4は、再び前記ステップS1からの処理を行う。
【0026】
一方、ステップS16において、コントローラ4は、車間時間Twと第1の車間時間しきい値Tcthとを比較する。ここで、第1の車間時間しきい値Tcthは第2の車間時間しきい値Twthよりも大きい値である。第1の車間時間しきい値Tcthは例えば2.5秒である。
ここで、コントローラ4は、具体的には、車間時間Twが第2の車間時間しきい値Twthよりも大きく、かつ第1の車間時間しきい値Tcth以下か否かを判定する。コントローラ4は、車間時間Twが第2の車間時間しきい値Twthよりも大きく、かつ第1の車間時間しきい値Tcth以下の場合、ステップS17に進み、車間時間Twが第1の車間時間しきい値Tcthよりも大きい場合、再び前記ステップS1からの処理を行う。
【0027】
ステップS17では、コントローラ4は第1の車間距離警報を行う。具体的には、コントローラ4は、表示装置5を駆動して、画像表示による第1の車間距離警報を出力し、また、音声装置6を駆動して、音声による第1の車間距離警報を出力する。
図5は、表示装置5による第1の車間距離警報の具体的な表示態様を示す。また、図6は、音声装置6による第1の車間距離警報の具体的な音声出力パターンを示す。なお、図6は、警報音の信号強度(音声強度)の経時変化を示す。
【0028】
図5に示すように、第1の車間距離警報として、表示画面51に「前方注意」54といったメッセージを表示する。例えば、現在の走行地図等を示すナビゲーション画面53上に「前方注意」54を上書きし、表示画面51中で「前方注意」54を目立つように表示する。
ここでは、第1の車間距離警報として「前方注意」54といった表示にして、第2の車間距離警報としての「衝突注意」52よりも多少弱いメッセージにすることで、自車両が先行車両に接近しているが、先行車両との車間距離がある程度確保されていることが運転者に伝わるようにしている。
【0029】
また、図6に示すように、第1の車間距離警報に対応する音声出力として、所定の周波数音を間欠出力する。この図6に示すように、例えば、5000Hzの音を、0.5秒の出力とその出力停止とを繰り返す。
このようにステップS17では、コントローラ4は、第1の車間距離警報を行う。そして、コントローラ4は、再び前記ステップS1からの処理を行う。
【0030】
以上のように、コントローラ4は通話時間に基づいて車間距離警報を行っている。
次に以上のような処理により実現される一連の動作を説明する。
運転者により車間距離警報メインスイッチ1がオンされて、かつ先行車両を検出している場合、車間距離警報装置は、携帯電話通信状態検出装置2の検出結果に基づいて、運転者が携帯電話で通話中か否か判定し、通話中である場合、さらにその通話時間tを検出する(前記ステップS1〜ステップS5)。そして、車間距離警報装置は、通話時間tに基づいてパラメータAを算出するとともに(前記ステップS3〜ステップS5、ステップS8〜ステップS12)、車間距離L及び相対速度Vrに基づいて車間時間Twを算出する(前記ステップS7)。
【0031】
そして、車間距離警報装置は、そのように算出したパラメータA及び車間時間Twに基づいて、車間距離警報の作動基準をなす最終的な車間時間Twを設定し、この設定した車間時間Twと第1の車間時間しきい値Tcth或いは第2の車間時間しきい値Twthとを比較する。そして、車間距離警報装置は、その比較結果に基づいて、表示装置5及び音声装置6を駆動して、表示及び音声による車間距離警報を行う(前記ステップS14〜ステップS17)。
【0032】
具体的には、車間距離警報装置は、車間距離Twが第1の車間時間しきい値Tcth以下の場合には、第1の車間距離警報を作動させる。すなわち、車間距離警報装置は、表示装置5により前記図5に示したように、「接近注意」といった表示をするとともに、音声装置6により図6のようなパターンで、音声出力をする。一方、車間距離警報装置は、車間距離Twが第2の車間時間しきい値Twth以下の場合には、第2の車間距離警報を作動させる。すなわち、車間距離警報装置は、表示装置5により前記図3に示したように、「衝突注意」といった表示をするとともに、音声装置6により図4のようなパターンで、音声出力をする。このように、車間時間Twに基づいて、先ず第1の車間距離警報を作動させ、それに続いて第2の車間距離警報を作動させている。そして、車間時間Twが短い場合には、表示出力では、車間距離が短いことを示すような表示をし、さらに音声出力では、その出力間隔を短くしている。このようにすることで、車間時間Twが短い場合、より高い注意力を運転者に喚起させる。
【0033】
ここで、前述したように、車間距離警報装置では、そのような車間距離Twを規定する値となるパラメータAを通話時間tに基づいて設定しており、具体的には、通話中でない場合(前記ステップS4)或いは通話時間tが短い場合(前記ステップS8、t≦10)にはパラメータAを1に設定し(前記ステップS9)、通話時間tが中程度の場合(前記ステップS10、10<t≦60)にはパラメータAを10/tに設定し(前記ステップS11)、通話時間tが長い場合(前記ステップS8、60<t)にはパラメータAを10/60(1/6)に設定している(前記ステップS12)。また、前述したように、車間距離Twにより第1の車間距離警報及び第2の車間距離警報の作動開始タイミングが規定されている。
【0034】
よって、車間距離警報装置は、通話中でない場合(前記ステップS4)或いは通話時間tが短い場合(前記ステップS8、t≦10)、パラメータAを1に設定することで(前記ステップS9)、通話開始から所定時間内は、当初の車間時間Twと同じ車間時間Twに基づいて第1及び第2の車間距離警報警を作動させる。すなわち、第1の車間距離警報は、車間距離Twが1.8秒のときに作動し、第2の車間距離警報は、車間距離Twが2.5秒のときに作動する。
【0035】
また、車間距離警報装置は、通話時間tが中程度の場合(前記ステップS10、10<t≦60)、パラメータAを10/tとして、パラメータAを1未満の値に設定することで(前記ステップS11)、当初の車間時間Twより小さい値の車間時間Twに基づいて第1及び第2の車間距離警報を作動させる。この場合、通常の作動開始タイミングよりも早いタイミングで第1及び第2の車間距離警報が作動するようになる。なお、この場合でも、先ず第1の車間距離警報が作動し、その後、第2の車間距離警報が作動する。
【0036】
また、この場合、通話時間tが長くなるほど、パラメータAが小さい値になるので、通話時間tが長くなるほど、第1及び第2の車間距離警報の作動開始タイミングはともに早くなる。
また、車間距離警報装置は、通話時間tが長い場合(前記ステップS10で60<tの場合)、10/60(1/6)を限度としてパラメータAを設定し、パラメータAを1未満の値に設定することで(前記ステップS12)、当初の車間時間Twより小さい値の車間時間Twに基づいて第1及び第2の車間距離警報を行う。この場合、通常の作動開始タイミングよりも早いタイミングで第1及び第2の車間距離警報が作動するようになる。しかし、その作動開始タイミングは、通話時間によらないで、一定のタイミングになる。
【0037】
以上より、車間距離警報装置は、通話開始直後には、第1及び第2の車間距離警報の作動開始タイミングを変更することなく、通話開始から10秒経過すると、その作動開始タイミングを経過時間に応じて早くしていき、そして、通話開始から60秒を経過した場合に、その作動開始タイミングを固定する。
また、車間距離警報装置は、このような作動開始タイミングを変更した場合でも、通話を終了した場合には、通話中でないとして(前記ステップS3及びステップS4)、通常の作動開始タイミングに復帰させる。
【0038】
次に効果を説明する。
前述したように、運転者による携帯電話の通話時間が長くなるほど、画像表示や音声出力による車間距離警報の作動開始タイミングを早くしている。
例えば、運転者は、携帯電話の通話時間が長くなるほど、その通話に注意力を傾けるようになる。この場合、その通話への注意力の分、走行環境への注意力が低下する。このようなことから、通話時間が長くなるほど、車間距離警報の作動開始タイミングを早くすることで、そのような通話時間に応じた運転者の注意力の変化に対応させて、最適なタイミングで車間距離警報を作動させることができる。
【0039】
また、前述したように、10秒程度の通話時間のように通話時間が短い場合には、車間距離警報の作動開始タイミングを変更することなく、通常のタイミングにしている。すなわち、通話開始から一定時間は作動開始タイミングを変更することなく、前記一定時間が経過した時点から時間が経過するほど、前述したように、作動開始タイミングを早くしている。
【0040】
例えば、通話開始直後では、運転者が走行環境に十分に注意している場合が多い。例えば、通話を開始した直後は、一般的には、「はい佐藤です。どちらさまでしょうか?」等といったように、定型的な会話のやり取りをする場合が多く、このような場合の運転者の認知力の負荷(認知的負荷)は高くないと考えられる。
【0041】
このようなことから、通話開始直後の運転者の注意力を考慮して、通話時間が短い場合(通話開始直後)には、車間距離警報の作動開始タイミングを変更することなく、通常のタイミングにしている。
これにより、運転者が走行環境に十分に注意しているのにもかかわらず作動開始タイミングを早くすることで、却って車間距離警報が運転者に煩わしさを感じさせてしまうことを防止できる。言い換えれば、通話開始から一定時間が経過した後は、前述したような定格の会話ではなく本題の会話に移っているといえ、そのように本題の会話に移っている場合、運転者の注意力が低下すると考えられる。よって、前述したように、通話時間が長い場合に車間距離警報の作動開始タイミングを早くすることは、そのような運転者の注意力変化の実情に沿うものとなる。
【0042】
その一方で、前述したように、携帯電話の通話時間がある一定以上長くなった場合、車間距離警報の作動開始タイミングを一定値に設定している。例えば、一定時間通話を続けた場合、注意力は一定以上低下しなくなると考えられる。このようなことから、通話時間が一定時間経過している場合のそのような運転者の注意力を考慮して、通話時間がある一定時間以上長くなった場合、車間距離警報の作動開始タイミングを固定している。
【0043】
このように、通話時間が長いからといって、単に車間距離警報の作動開始タイミングを早くすることなく、一定値に設定することで、車間距離警報の作動が運転者に煩わしさを与えてしまうことを防止できる。
ここで、運転中に携帯電話に電話がかかってきた場合の運転者の動作及び、それに対応する車間距離警報装置の動作を説明する。ここで、運転者の携帯電話は、ハンズフリー機能のある携帯電話である。
【0044】
高速道路走行中の運転者は、車間距離警報メインスイッチ1をオンにして、車間距離警報装置を作動待機状態にしている。しばらく車両を巡航させていると、携帯電話の着信の呼び出し音があったので、運転者は携帯電話のハンズフリー機能で通話を開始した。そして、運転者はかけなおしてもらうように相手にお願いし、通話を終了した。例えば、この場合の通話時間が10秒にも満たない場合、車間距離警報の作動開始タイミングは通常のタイミングのままである。この場面では、運転者は、通話時間が短時間であったことから、前方に注意を向けているので、先行車両との車間距離を一定に保っている。例えば、このような場面で、単なる携帯電話での通話があったことに起因して、車間距離警報の作動開始タイミングを早くするような構成にしてしまうと、運転者が先行車両に十分に注意を向けているのにもかかわらず、車間距離警報が作動してしまうことになる。この場合、運転者は車間距離警報を煩わしく感じる。
【0045】
一方、しばらくしてから、また携帯電話の着信の呼び出し音があったので、運転者は運転しながらハンズフリー機能で通話を開始した。しかし、今度の通話時間は長くなっている。この場合、通話時間が10秒を経過した時点から、その経過時間に応じて車間距離警報の作動開始タイミングも早くなる。例えば、この場合には、運転者が前方車両との車間距離を一定に保っていても、車間距離警報が作動するようになる。これにより、運転者は、通話時間が長いことで、車間距離警報により注意を喚起される。
【0046】
次に第2の実施の形態を説明する。
前述の第1の実施の形態では、通話時間に基づいて車間距離警報の作動開始タイミングを設定しているが、この第2の実施の形態では、さらに自車両と先行車両との相対速度を考慮しており、その相対速度に基づいて車間距離警報の作動開始タイミングを設定している。なお、第2の実施の形態の車間距離警報装置について、特に言及しない限り、前述の第1の実施の形態と同様な構成及び動作をするものとする。
【0047】
図7は、前述の第1の実施の形態の図2に示したコントローラ4による処理内容に当たるもので、第2の実施の形態のコントローラ4による処理内容を示す。第2の実施の形態では、図2の処理内容と図7の処理内容とを比較してわかるように、第1の実施の形態で行っていたパラメータAを設定するための前記ステップS10〜ステップS12の処理に換えて、パラメータAを設定する処理として、ステップS21〜ステップS27の処理を行っている。第2の実施の形態の説明では、このステップS21〜ステップS27の処理について主に説明する。
【0048】
すなわち、ステップS8において、コントローラ4は、前述の第1の実施の形態と同様に、通話時間tが10秒以下か否かを判定する。ここで、コントローラ4は、通話時間tが10秒以下の場合、ステップS9に進み、通話時間tが10秒よりも長い場合、ステップS21に進む。
ステップS9では、前述の第1の実施の形態と同様に、コントローラ4は、パラメータAを1に設定する(A=1)。そして、コントローラ4は、ステップS13に進む。
【0049】
ステップS21では、コントローラ4は、相対速度Vrが0以下か否かを判定する。相対速度Vrが0以下とは、前述したように、当該相対速度Vrが、車間距離が短くなりつつある場合の相対速度でることを示している。すなわち、自車両と先行車両とが近づく度合い、つまり接近度合いを示している。
ここで、コントローラ4は、相対速度Vrが0以下である場合、ステップS23に進み、相対速度Vrが0以下でない場合、ステップS22に進む。
【0050】
ステップS22では、コントローラ4は、下記(3)式によりパラメータAを設定する。
A=(110−t)/100 ・・・(3)
このようにパラメータAを設定して、コントローラ4は、ステップS13に進む。
【0051】
ステップS23では、コントローラ4は、第1の車間距離警報が作動中か否かを判定する。
前述の第1の実施の形態で説明したように、コントローラ4は、後の処理で、車間時間Twに基づいて、第1の車間距離警報(ステップS17)や第2の車間距離警報(ステップS15)を行う。具体的には、車間時間Twが小さくなっていった場合、先ず第1の車間距離警報を作動させ、その後、第2の車間距離警報を作動させている。このような処理を前提として、このステップS23では、コントローラ4は、複数の車間距離警報のうちの最初の車間距離警報(少なくとも一つの車間距離警報)である第1の車間距離警報が作動しているか否かを判定する。
【0052】
ここで、コントローラ4は、第1の車間距離警報が作動中の場合、ステップS25に進み、第1の車間距離警報が作動中でない場合、ステップS24に進む。ステップS24では、コントローラ4は、下記(4)式によりパラメータAを設定する。
A=((110−t)/100)/(1−Vr) ・・・(4)
ここで、ステップS21からステップS23に進む場合、相対速度Vrが0をとる場合もある。このようなことから、前記(4)式では、Vrを分母として、パラメータAを算出するようにしているが、その分母を(1−Vr)とすることで、前記(4)式が発散或いはオーバーフローしてしまうことを防止している。
【0053】
このようにパラメータAを設定して、コントローラ4は、ステップS13に進む。
ステップS25では、コントローラ4は、下記(5)式によりパラメータAを設定する。
A=0.8×A ・・・(5)
このようにパラメータAを設定して、コントローラ4は、ステップS26に進む。
【0054】
ステップS26では、コントローラ4は、前記ステップS25で設定したパラメータAが0.5未満か否かを判定する。ここで、コントローラ4は、パラメータAが0.5未満の場合、ステップS27に進み、パラメータAが0.5未満でない場合、ステップS13に進む。
コントローラ4は、ステップS27でパラメータAを0.5にして、ステップS13に進む。
【0055】
ステップS13では、前述の第1の実施の形態と同様に、コントローラ4は、パラメータAを用いて、前記(2)式により最終的な車間時間Twを設定する。そして、ステップS14以降の処理で、車間時間Twに基づいて第1の車間距離警報や第2の車間距離警報を作動させている。
以上のような処理により、コントローラ4は、通話時間を考慮することに加えて、自車両と先行車両との相対速度を考慮した車間距離警報を実現している。
【0056】
以上の第2の実施の形態における処理により実現される一連の動作は次のようになる。
特に、第2の実施の形態の車間距離警報装置は、車間距離Twを規定する値となるパラメータAを、通話時間tに加えて、相対速度も考慮して設定している。具体的には、通話時間が短い場合(前記ステップS8、t≦10)にはパラメータAを1に設定している(前記ステップS9)。
【0057】
また、通話時間が長くなり、そのときの相対速度Vrが負値の場合、すなわち、自車両と先行車両とが徐々に接近しているような場合、前記(4)式によりパラメータAを設定している(前記ステップS21及びステップS25)。この場合、(4)式により、通話時間tが長くなるほど、パラメータAは小さい値になり、相対速度Vrが負値で大きくなるほど、すなわち自車両と先行車両との接近度合いが大きいほど、パラメータAは小さい値になる。
【0058】
また、このようにパラメータAを小さくすることは、前述の第1の実施の形態でも説明したように、車間距離警報の作動開始タイミングを早くすることにつながる。そして、このように作動開始タイミングを早くしていった場合、最初に第1の車間距離警報が作動する。このように、第1の車間距離警報が作動した場合、パラメータAに0.8を掛けて、パラメータAをさらに小さい値にしている(前記ステップS21、ステップS23及びステップS25)。
【0059】
そして、このようにパラメータAに0.8を掛けた場合、当該図7に示す処理を繰り返して処理していくと、すなわち時間が経つほど、パラメータAは小さくなっていく。具体的には、パラメータAは80%の割合いで減少していく。そして、そのようにパラメータAを徐々に減少させていく一方で、設定できる値を0.5に制限している(前記ステップS26及びステップS27)。
【0060】
なお、パラメータAを小さくすれば、車間距離警報の作動開始タイミングが早くなるが、この場合、第1の車間距離警報が作動中であることが前提なので、パラメータAの変更は、実質的には、第1の車間距離警報の後に作動する第2の車間距離警報の作動タイミングの変更として作用することになる。
一方、通話時間が長いが、そのときの相対速度Vrが正値の場合、すなわち、自車両と先行車両とが徐々に離れているような場合、前記(3)式によりパラメータAを設定している。この場合、(3)式により、通話時間tが長くなるほど、パラメータAを小さい値に設定している。また、(3)式は、相対速度Vrを変数としていないので、パラメータAは、相対速度Vrに対しては固定された値になり、通話時間tによって変化する値になる。すなわち、第1の実施の形態の場合と同様にパラメータAの設定をする。
【0061】
以上のように、第2の実施の形態の車間距離警報装置は、通話時間が長く、そのときの自車両と先行車両とが徐々に接近している場合に、その接近度合いが大きいほど、パラメータAを小さくして、車間距離警報の作動開始タイミングを早くしている。またさらに、その結果、第1の車間距離警報が作動した場合、所定のタイミングを限度(パラメータAに相当する作動開始タイミング)として作動開始タイミングをさらに早くしていく。すなわち、少なくとも1つの車間距離警報が作動した場合、未だ作動開始していない他の車間距離警報による作動開始タイミングをさらに早くしている。
【0062】
その一方で、通話時間が長いが、そのときの自車両と先行車両とが徐々に離れているような場合には、相対速度に依らず、通話時間tの経過に応じて、作動開始タイミングを早くしている。
このように、先行車両への接近度合いが大きいほど、車間距離警報の作動開始タイミングをより早くすることで、運転者が対応できる時間の余裕を増やすことができる。
【0063】
例えば、前方が渋滞していることから、先行車両が減速したにもかかわらず、運転者が携帯電話による会話に夢中になり、そのような先行車両の減速挙動に気が付かない場合がある。このような場合には、先行車両に追従して当初はその相対速度をほぼ0にしていた場合でも、相対速度は負値で増加する、すなわち自車両が先行車両に接近していくようになる。本発明によれば、このような場合に、車間距離警報の作動開始タイミングが早くなるので、早い時期に運転者に注意を喚起することができ、運転者が対応できる時間の余裕を増やすことができる。
【0064】
また、第1及び第2の車間距離警報のうちの最初の車間距離警報である第1の車間距離警報が作動している場合、当然この場合には、車間距離が短くなっているが、このような場合でも、運転者が会話を続けるときがあり、このとき、先行車両に対する運転者の注意力が低下している場合もある。このようなことから、第1の車間距離警報が作動している場合には、第2車間距離警報の作動開始タイミングをさらに早くすることで、すなわち、通話時間の経過に応じて作動開始タイミングを早くするが、これに加えて、第1の車間距離警報が作動していることに起因して、さらに作動開始タイミングを早くすることで、運転者に注意をより一層強く喚起している。これにより、第2の車間距離警報が作動した場合に、運転者が対応できる時間の余裕をさらに増やしている。
【0065】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、前述の実施の形態として実現されることに限定されるものではない。
すなわち、前述の実施の形態では、通信状態が通話状態であることを前提に、通話時間に基づいて、車間距離警報の作動開始タイミングを設定する場合を説明した。しかし、これに限定されるものではない。すなわち、通信状態が着信状態であってもよい。この場合、着信からの経過時間に基づいて、車間距離警報の作動開始タイミングを設定する。
【0066】
例えば、運転者は、着信があった場合、注意力が低下し、その着信からの時間が経過するに従い、注意力がさらに低下していく場合がある。このようなことから、着信時間からの経過時間が長くなるほど、車間距離警報の作動開始タイミングを早くすることで、運転者に注意力の低下に対応させて、注意を喚起することができる。
【0067】
なお、着信後、運転者が通話を開始した場合でも、着信時点を起算点とした経過時間、すなわち着信状態での経過時間と通話時間との合計の時間に基づいて、車間距離警報の作動開始タイミングを設定するようにしてもよい。
また、前述の実施の形態では、車間時間Twと各車間時間しきい値Twth,Tcthとを比較し、その比較結果に基づいて、車間距離警報を作動させている。そして、車間時間Twを通話時間tに基づいて変更することで、前記比較結果を変更し、これにより、車間距離警報の作動開始タイミングを変更している。しかし、これに限定されないことはいうまでもない。例えば、通話時間tに基づいて各車間時間しきい値Twth,Tcthを変更することにより、車間距離警報の作動開始タイミングを変更することもできる。
【0068】
また、前述の実施の形態のステップS15やステップS17による車間距離警報の作動処理は、相対速度Vrが正値の場合(自車両から前方車両が遠ざかっている場合)にのみ行うようにしてもよい。すなわち例えば、ステップS14での判定条件に車間時間Twが0以上であることの条件をさらに加え、車間時間Twが0以上である場合にステップS15に進むようにする。
【0069】
また、前述の実施の形態では、車間時間Twとして、車間距離Lを相対速度Vrで割り算して得ているが、車間距離Lを自車速で割り算して車間時間Twを得てもよい。そして、このように算出した車間距離Twに基づいて、車間距離警報を行う。
また、前述の実施の形態では、車内に存在する通信装置が携帯電話である場合について説明したが、通信装置が携帯電話に限定されないことはいうまでもない。
【0070】
なお、前述の実施の形態の説明において、表示装置5、音声装置6及びコントローラ4による図2に示すステップS14〜ステップS17の処理は、自車両と先行車両との相対位置関係が所定の関係になったときに、その関係を運転者に報知する報知手段を実現しており、携帯電話通信状態検出装置2及びコントローラ4による図2に示すステップS3の処理は、車内の通信装置の通信状態を検出する通信状態検出手段を実現しており、コントローラ4による図2に示すステップS4〜ステップS13の処理は、前記通信状態検出手段の検出結果に基づいて、前記通信装置の通信開始から時間が経過するほど、前記報知手段による報知開始のタイミングを早くするタイミング変更手段を実現している。
【0071】
特に、コントローラ4による図2に示すステップS8〜ステップS12の処理は、前記通信装置の通信開始から一定時間は前記タイミングを変更することなく、前記一定時間が経過した時点から時間が経過するほど前記タイミングを早くする前記タイミング変更手段の機能を実現している。
また、前記車間距離及び相対速度センサ3は、自車両と先行車両との相対位置関係を検出する相対位置関係検出手段を実現しており、コントローラ4による図7に示すステップS24の処理は、前記相対位置関係検出手段が検出した相対位置関係に基づいて、前記タイミングを早くする前記タイミング変更手段の機能を実現している。特に、図7に示すステップS24では、前記相対位置関係検出手段に基づいて検出した自車両と先行車両との接近度合いが大きいほど、前記タイミングを早くする前記タイミング変更手段の機能を実現している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の車間距離警報装置の構成を示すブロック図である。
【図2】前記車間距離警報装置のコントローラによる警報動作処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】第2の車間距離警報の際の表示態様を示す図である。
【図4】第2の車間距離警報の際の音声態様を示す図である。
【図5】第1の車間距離警報の際の表示態様を示す図である。
【図6】第1の車間距離警報の際の音声態様を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態におけるコントローラによる警報動作処理の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車間距離警報メインスイッチ
2 携帯電話通信状態検出装置
3 車間距離及び相対速度センサ
4 コントローラ
4a メモリ
5 表示装置
6 音声装置
Claims (7)
- 自車両と先行車両との相対位置関係が所定の関係になったときに、その関係を運転者に報知する報知手段と、
車内の通信装置の通信状態を検出する通信状態検出手段と、
前記通信状態検出手段の検出結果に基づいて、前記通信装置の通信開始から時間が経過するほど、前記報知手段による報知開始のタイミングを早くするタイミング変更手段と、
を備えたことを特徴とする車間距離警報装置。 - 前記タイミング変更手段は、前記通信装置の通信開始から一定時間は前記タイミングを変更することなく、前記一定時間が経過した時点から時間が経過するほど前記タイミングを早くすることを特徴とする請求項1記載の車間距離警報装置。
- 自車両と先行車両との相対位置関係を検出する相対位置関係検出手段を備え、
前記タイミング変更手段は、前記相対位置関係検出手段が検出した相対位置関係に基づいて、前記タイミングを早くすることを特徴とする請求項1又は2に記載の車間距離警報装置。 - 前記相対位置関係検出手段は、自車両と先行車両との接近度合いを検出しており、
前記タイミング検出手段は、前記相対位置関係検出手段の検出結果に基づいて、前記接近度合いが大きいほど、前記タイミングを早くすることを特徴とする請求項3記載の車間距離警報装置。 - 前記報知手段は、複数の報知手段を備えており、各報知手段は、自車両と先行車両との相対位置関係がそれぞれ所定の関係になったときに、その関係を報知しており、
前記タイミング変更手段は、少なくとも1つの報知手段が作動した場合、未だ報知開始していない他の報知手段による報知開始のタイミングをさらに早くすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の車間距離警報装置。 - 前記報知手段は、自車両と先行車両との車間距離としきい値との比較結果に基づいて、前記所定の関係を検出しており、
前記タイミング変更手段は、前記比較結果を変更することで、前記タイミングを早くすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の車間距離警報装置。 - 前記タイミング変更手段は、前記通信装置が通信を終了した時点で、前記タイミングを通常のタイミングに復帰させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の車間距離警報装置。
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Cited By (3)
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JP2015011693A (ja) * | 2013-07-02 | 2015-01-19 | 株式会社豊田中央研究所 | 注意喚起装置、及びプログラム |
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-
2003
- 2003-01-10 JP JP2003004009A patent/JP2004220139A/ja active Pending
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