JP2004218755A - 絶縁継手構造および絶縁継手構造を備えた弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】外力に対する接合強度を増大させて、耐震性を向上させることができる絶縁継手構造を備えた弁を提供する。
【解決手段】弁箱本体22に溶接された継手本体4に他方の管体3が接合され、他方の管体3は継手側端部の外周面に鍔部6を有し、継手本体4の挿入孔に、他方の管体3の継手側端部が挿入され、挿入孔へ挿入された鍔部6の挿入方向Aへの移動を規制する段付部7が継手本体4に一体に形成され、鍔部6の脱抜方向B側において、挿入孔の内周面と他方の管体3の外周面との間に円環状の固定部材8が挿入されて継手本体4に溶接され、他方の管体3と固定部材8並びに継手本体4との間に、絶縁材9が設けられている。
【選択図】 図8
【解決手段】弁箱本体22に溶接された継手本体4に他方の管体3が接合され、他方の管体3は継手側端部の外周面に鍔部6を有し、継手本体4の挿入孔に、他方の管体3の継手側端部が挿入され、挿入孔へ挿入された鍔部6の挿入方向Aへの移動を規制する段付部7が継手本体4に一体に形成され、鍔部6の脱抜方向B側において、挿入孔の内周面と他方の管体3の外周面との間に円環状の固定部材8が挿入されて継手本体4に溶接され、他方の管体3と固定部材8並びに継手本体4との間に、絶縁材9が設けられている。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、継手本体を介して一方の管体と他方の管体とを接続する絶縁継手構造および絶縁継手構造を備えた弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、絶縁継手構造としては、例えば図11に示すように、一方の管体51の端部に、複数のねじ孔52を有する一方のフランジ53が一体に形成され、他方の管体54の端部に、複数のボルト孔55を有する他方のフランジ56が一体に形成され、これら両フランジ53,56同士が複数のボルト57,ナット58によって接合されたものがある。
【0003】
上記各ボルト57は、ボルト孔55に挿通されてねじ孔52に螺合されている。また、両フランジ53,56間には、電気絶縁性およびシール性を有する絶縁シート59が介装され、上記各ボルト孔55の内周面には、円筒状の絶縁スリーブ60が挿入され、各ナット58と他方のフランジ56との間には、絶縁ワッシャ61が介装されている。
【0004】
これによると、ボルト57,ナット58を用いて一方の管体51と他方の管体54とを接合した場合、両フランジ53,56間は絶縁シート59で絶縁され、ボルト57と他方のフランジ56との間は絶縁スリーブ60で絶縁され、ナット58と他方のフランジ56との間は絶縁ワッシャ61で絶縁される。
【0005】
また、上記のような絶縁継手構造62を備えた弁としては、例えば図12,図13に示すように、ボール弁子65を内蔵した弁本体66が一方の本体部66aと他方の本体部66bとに分割され、一方のフランジ53が一方の本体部66aに一体に形成され、他方のフランジ56が他方の本体部66bに一体に形成され、これら両フランジ53,56同士が複数のボルト57,ナット58で接合されているものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
実開昭62−149677号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の従来形式では、例えば、地中に埋設されている配管を図11に示した絶縁継手構造62を用いて接合した場合、ボルト57,ナット58で両フランジ53,56同士を接合しているため、外力に対して接合強度が弱く、耐震性が劣るといった問題がある。
【0008】
また、図12,図13に示したように地中に埋設されているボール弁67に上記のような絶縁継手構造62を備えた場合も同様に、ボルト57,ナット58で両フランジ53,56同士を接合しているため、外力に対して接合強度が弱く、耐震性が劣るといった問題がある。
【0009】
本発明は、外力に対する接合強度を増大させて、耐震性を向上させることができる絶縁継手構造および絶縁継手構造を備えた弁を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本第1発明は、一方の管体の端部に環状の継手本体の一端部を溶接し、この継手本体を介して一方の管体と他方の管体とを接続する絶縁継手構造であって、上記他方の管体は、その継手側端部の外周面に、全周にわたって外側へ突出した鍔部を有し、上記継手本体の他端部に形成された挿入孔に、他方の管体の継手側端部が挿入され、上記継手本体に、上記鍔部の外径よりも小さな内径を有し且つ挿入孔の奥部に位置して上記鍔部の挿入方向への移動を規制する段付部が全周にわたり一体に形成され、上記挿入孔に挿入された他方の管体の鍔部の脱抜方向側において、挿入孔の内周面と他方の管体の外周面との間に環状の固定部材が挿入されて継手本体に溶接され、上記他方の管体と上記固定部材との間および上記他方の管体と継手本体との間に、絶縁材が全周にわたり装填されているものである。
【0011】
これによると、他方の管体の継手側端部を継手本体の挿入孔に挿入し、鍔部の脱抜方向側において、固定部材を挿入孔の内周面と他方の管体の外周面との間に挿入して継手本体に溶接することにより、上記固定部材が継手本体に一体に取付けられ、上記鍔部が段付部と固定部材との間で固定されるため、他方の管体が継手本体に接合される。これにより、継手本体を介して一方の管体と他方の管体とが接続される。この際、上記他方の管体と上記固定部材との間および上記他方の管体と継手本体との間は絶縁材で絶縁される。
【0012】
また、一方の管体の端部が継手本体の一端部に溶接され、他方の管体を接続固定するための段付部が継手本体内に一体に形成されているとともに固定部材が継手本体に溶接されて一体に取付けられるため、ボルト,ナットで両フランジ同士を接合する従来形式の絶縁継手構造に比べて、外力に対する接合強度が増大し、耐震性が向上する。
【0013】
また、本第2発明は、鍔部の挿入方向側の端面の径方向の幅は脱抜方向側の端面の径方向の幅よりも小さく形成され、絶縁材は、鍔部の挿入方向側の端面と段付部との間に装填される一方の絶縁パッキンと、鍔部の脱抜方向側の端面と固定部材との間に装填される他方の絶縁パッキンと、鍔部の外周面と挿入孔の内周面との間に装填される第1の絶縁樹脂部材と、他方の管体の外周面と段付部の内周面との間に装填される第2の絶縁樹脂部材と、他方の管体の外周面と固定部材の内周面との間に装填される第3の絶縁樹脂部材とで構成されており、上記一方の絶縁パッキンの径方向の幅が他方の絶縁パッキンの径方向の幅よりも小さく形成されているものである。
【0014】
これによると、一方の絶縁パッキンの接触面積が他方の絶縁パッキンの接触面積よりも小さくなるため、一方の絶縁パッキンの圧縮量が他方の絶縁パッキンの圧縮量よりも大きくなり、一方の絶縁パッキンの面圧が他方の絶縁パッキンの面圧よりも高くなる。これによって、上記一方の絶縁パッキンはシールに要する十分大きな面圧を確保することができ、したがって、鍔部の挿入方向側の端面と段付部との間が上記一方の絶縁パッキンによって確実にシールされ、内部の流体が鍔部の挿入方向側の端面と段付部との間を通って外部へ漏れ出すのを確実に防止することができる。
【0015】
さらに、本第3発明は、上記第1発明又は第2発明の絶縁継手構造を備えた弁であって、継手本体が弁箱の一部を形成し、この弁箱に一方の管体が設けられ、上記継手本体の他端部に他方の管体が接合され、弁箱内の弁体を開くことによって、流体が一方の管体と他方の管体との間を流れるものである。
【0016】
これによると、継手本体を介して他方の管体が弁箱に接続されるため、ボルト,ナットで両フランジ同士を接合する従来形式の絶縁継手構造を備えた弁に比べて、外力に対する接合強度が増大し、耐震性が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における第1の実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。
図1〜図5に示すように、1は一方の管体2と他方の管体3とを接続する絶縁継手構造を示すものである。すなわち、上記一方の管体2は、円環状の継手本体4の一端部に全周溶接W1によって一体に接合されている。また、上記他方の管体3は、その継手側端部の外周面に、全周にわたって外側へ突出した円環状の鍔部6を有している。上記継手本体4の他端部には挿入孔5が形成され、他方の管体3の継手側端部が上記挿入孔5に挿入されている。
【0018】
図3に示すように、上記鍔部6の挿入方向A側の端面6aの外径は脱抜方向B側の端面6bの外径よりも小さく形成され、これにより、上記挿入方向A側の端面6aの径方向の幅Daは脱抜方向B側の端面6bの径方向の幅Dbよりも小さく形成されている。また、鍔部6の外周面6cから挿入方向A側の端面6aにわたって漸次縮径する勾配面6d(テーパー面)が形成されている。さらに、上記外周面6cには径方向の内側に落ち込んだ被係合部6eが形成され、挿入方向A側の端面6aの内周縁部には脱抜方向Bに入り込む一方の凹部6fが形成され、脱抜方向B側の端面6bの内周縁部には挿入方向Aに入り込む他方の凹部6gが形成されている。
【0019】
また、図4に示すように、継手本体4には、挿入孔5の奥部に位置して上記鍔部6の挿入方向Aへの移動を規制する段付部7が全周にわたり一体に形成されている。尚、上記段付部7の内径Diは、鍔部6の外径Do(図3参照)よりも小さく且つ他方の管体3の外径D(図3参照)よりも僅かに大きく形成されている。また、上記段付部7は、鍔部6の端面6aに対向する端面7aを有し、この端面7aから挿入孔5の内周面にかけて、鍔部6の勾配面6dに対向する傾斜面7bが形成されている。
【0020】
図2に示すように、上記挿入孔5に挿入された他方の管体3の鍔部6の脱抜方向B側において、挿入孔5の内周面と他方の管体3の外周面との間には円環状の固定部材8が挿入されており、この固定部材8は全周溶接W2によって継手本体4に一体に接合されている。
【0021】
上記他方の管体3と固定部材8との間および他方の管体3と継手本体4との間は絶縁材9によって絶縁されている。すなわち、図2,図6に示すように、絶縁材9は、鍔部6の端面6aと段付部7の端面7aとの間に装填される円環状の一方の絶縁パッキン9aと、鍔部6の端面6bと固定部材8の端面との間に装填される円環状の他方の絶縁パッキン9bと、鍔部6の外周面6cと挿入孔5の内周面との間に装填される円筒状の第1の絶縁樹脂部材9cと、他方の管体3の外周面と段付部7の内周面との間に装填される円筒状の第2の絶縁樹脂部材9dと、他方の管体3の外周面と固定部材8の内周面との間に装填される第3の絶縁樹脂部材9eとで構成されている。
【0022】
尚、上記絶縁パッキン9a,9bの材質は例えば四ふっ化エチレン(PTFE)等である。また、上記各絶縁樹脂部材9c,9d,9eは上記絶縁パッキン9a,9bと同等以上の硬度を有する絶縁樹脂(例えばPTFE,FRP:ガラスクロスエポキシ等)を材質としている。
【0023】
また、図6に示すように、上記両絶縁パッキン9a,9bの内径は同一であり、一方の絶縁パッキン9aの外径が他方の絶縁パッキン9bの外径よりも小さく形成され、これにより、一方の絶縁パッキン9aの径方向の幅Eaは他方の絶縁パッキン9bの径方向の幅Ebよりも小さく形成されている。
【0024】
上記一方の絶縁パッキン9aは、その外周縁に脱抜方向B側へ屈曲した屈曲片9aiを有している。また、上記第1の絶縁樹脂部材9cは、上記鍔部6の被係合部6e(図3参照)に係合して挿入方向Aへの位置ずれを防止する位置決め用突片9ciを有している。尚、上記位置決め用突片9ciは上記他方の絶縁パッキン9bの外周側(図2参照)に位置している。また、第2の絶縁樹脂部材9dは、段付部7に形成された被係合部7c(図4参照)に係合して挿入方向Aへの位置ずれを防止する位置決め用突片9diを有している。尚、上記位置決め用突片9diは、鍔部6の一方の凹部6f(図3参照)に挿入され、上記一方の絶縁パッキン9aの内周側(図2参照)に位置している。また、第3の絶縁樹脂部材9eは、固定部材8に形成された被係合部8a(図5参照)に係合して脱抜方向Bへの位置ずれを防止する位置決め用突片9eiを有している。尚、上記位置決め用突片9eiは、鍔部6の他方の凹部6g(図3参照)に挿入され、上記他方の絶縁パッキン9bの内周側(図2参照)に位置している。
【0025】
また、図2に示すように、他方の管体3の継手側端部の外周面に全周にわたり形成された溝12には、上記第2の絶縁樹脂部材9dの内周面と他方の管体3の外周面との間をシールする内側O−リング10(シール部材の一例)が嵌め込まれている。さらに、段付部7の内周面に全周にわたり形成された溝13には、上記第2の絶縁樹脂部材9dの外周面と段付部7の内周面との間をシールする外側O−リング11(シール部材の一例)が嵌め込まれている。
【0026】
また、他方の管体3の継手側端面と、この継手側端面に対向する継手本体4内の面との間に形成される隙間14には樹脂体15が注入されている。
以下、上記構成における作用を説明する。
【0027】
図7に示すように、先ず、一方の管体2に継手本体4を溶接(全周溶接W1)し、両O−リング10,11をそれぞれ溝12,13に嵌め込んだ後、第2の絶縁樹脂部材9dを段付部7の内周面に嵌め込み、一方の絶縁パッキン9aを段付部7の端面7a(図4参照)に嵌め込む。そして、他方の管体3の継手側端部を継手本体4の挿入孔5に挿入して第2の絶縁樹脂部材9d内に嵌め込み、鍔部6の端面6a(図3参照)を一方の絶縁パッキン9aに密接させる。これにより、図2に示すように、鍔部6が一方の絶縁パッキン9aを介して段付部7に当接し、他方の管体3の挿入方向Aへの挿入量が規制される。
【0028】
その後、図7に示すように、第1の絶縁樹脂部材9cを挿入孔5の内周面と鍔部6の外周面6c(図3参照)との間に嵌め込み、さらに、第3の絶縁樹脂部材9eを他方の管体3に外嵌して挿入孔5の内部に挿入し、他方の絶縁パッキン9bを他方の管体3に外嵌して挿入孔5の内部に挿入するとともに上記第1の絶縁樹脂部材9cと第3の絶縁樹脂部材9eとの間に嵌め込む。
【0029】
そして、固定部材8を他方の管体3に外嵌し、挿入孔5の内周面と他方の管体3の外周面との間に挿入する。その後、上記固定部材8を、挿入方向Aへ押し込んだ状態で、図2に示すように継手本体4に溶接(全周溶接W2)する。これにより、固定部材8が継手本体4に一体に取付けられ、鍔部6が段付部7と固定部材8との間で固定されるため、他方の管体3が継手本体4に接合される。
【0030】
すなわち、段付部7が鍔部6に対して挿入方向A側に対向するため、他方の管体3の挿入方向Aへの移動が規制され、また、固定部材8が鍔部6に対して脱抜方向B側に対向するため、他方の管体3の脱抜方向Bへの移動が規制される。これにより、図1に示すように、継手本体4を介して一方の管体2と他方の管体3とが接続される。
【0031】
この際、図2に示すように、鍔部6の端面6aと段付部7の端面7aとの間が一方の絶縁パッキン9aによって絶縁され、鍔部6の端面6bと固定部材8の端面との間が他方の絶縁パッキン9bによって絶縁され、鍔部6の外周面6cと挿入孔5の内周面との間が第1の絶縁樹脂部材9cによって絶縁され、他方の管体3の外周面と段付部7の内周面との間が第2の絶縁樹脂部材9dによって絶縁され、他方の管体3の外周面と固定部材8の内周面との間が第3の絶縁樹脂部材9eによって絶縁される。これにより、例えば、両管体2,3内に都市ガス等の可燃性の流体が流れる場合であっても、上記一方の管体2と他方の管体3との間が絶縁されるため、防爆および防食効果が得られる。
【0032】
また、上記のような絶縁継手構造1によると、図1に示すように、一方の管体2が継手本体4に溶接され、他方の管体3を接続固定するための段付部7が継手本体4内に一体に形成されているとともに、固定部材8が継手本体4に溶接されて一体に取付けられるため、従来(図11参照)のようにボルト57,ナット58で両フランジ53,56同士を接合する形式の絶縁継手構造62に比べて、外力に対する接合強度が増大し、耐震性が向上する。
【0033】
さらに、図6に示すように、一方の絶縁パッキン9aの径方向の幅Eaは他方の絶縁パッキン9bの径方向の幅Ebよりも小さく形成されているため、一方の絶縁パッキン9aの接触面積は他方の絶縁パッキン9bの接触面積よりも小さくなる。これにより、図2に示すように固定部材8を挿入方向Aへ押し込んだ状態で継手本体4に溶接(全周溶接W2)した場合、一方の絶縁パッキン9aの圧縮量が他方の絶縁パッキン9bの圧縮量よりも大きくなり、一方の絶縁パッキン9aの面圧が他方の絶縁パッキン9bの面圧よりも高くなるため、上記一方の絶縁パッキン9aはシールに要する十分大きな面圧を確保することができる。
【0034】
また、上記全周溶接W2をした後、他方の管体3に挿入方向Aへの圧縮力が作用した場合、上記一方の絶縁パッキン9aの面圧が増大するため、上記一方の絶縁パッキン9aによるシール性がさらに向上する。また、他方の管体3に脱抜方向Bへの引張力が作用した場合、他方の絶縁パッキン9bの接触面積が大きい分、他方の絶縁パッキン9bの圧縮量が小さくなり(あまり圧縮されない)、このため、一方の絶縁パッキン9aの圧縮量はわずかに減少するだけであまり変化せず、一方の絶縁パッキン9aの面圧の減少も軽微となり、上記一方の絶縁パッキン9aによるシール性の低下はほとんどなく、十分なシール性が確保できる。したがって、鍔部6の端面6a(図3参照)と段付部7の端面7a(図4参照)との間が上記一方の絶縁パッキン9aによって確実にシールされ、内部の流体が上記両端面6a,7a間を通って外部へ漏れ出すのを防止することができる。
【0035】
また、図2に示すように、上記一方の絶縁パッキン9aの外周縁には屈曲片9aiが形成されるとともに、一方の絶縁パッキン9aの内周縁には、このパッキン9aと同等以上の硬度を有する第2の絶縁樹脂部材9dが配置されているため、一方の絶縁パッキン9aの径方向への変形を防止することができる。さらに、他方の絶縁パッキン9bの外周縁には、このパッキン9bと同等以上の硬度を有する第1の絶縁樹脂部材9cが配置されるとともに、他方の絶縁パッキン9bの内周縁には、このパッキン9bと同等以上の硬度を有する第3の絶縁樹脂部材9eが配置されているため、他方の絶縁パッキン9bの径方向への変形を防止することができる。
【0036】
また、第1の絶縁樹脂部材9cは、位置決め用突片9ciが鍔部6の被係合部6e(図3参照)に係合することにより、挿入方向Aへの位置ずれを防止される。また、第2の絶縁樹脂部材9dは、位置決め用突片9diが段付部7の被係合部7c(図4参照)に係合することにより、挿入方向Aへの位置ずれを防止される。さらに、第3の絶縁樹脂部材9eは、位置決め用突片9eiが固定部材8の被係合部8a(図5参照)に係合することにより、脱抜方向Bへの位置ずれを防止される。
【0037】
また、図2に示すように、他方の管体3の継手側端面と継手本体4の内面との隙間14には樹脂体15を注入しているため、配管内の異物が上記隙間14に堆積するのを防止することができ、したがって、上記異物の堆積を介して他方の管体3と継手本体4とが導通してしまうといった不具合を防ぐことができる。
【0038】
尚、第2の絶縁樹脂部材9dの内周面と他方の管体3の外周面との間は内側O−リング10によってシールされ、第2の絶縁樹脂部材9dの外周面と段付部7の内周面との間は外側O−リング11によってシールされる。これにより、上記一方の絶縁パッキン9aによるシール機能に、上記両O−リング10,11によるシール機能が加わるため、万一、上記一方の絶縁パッキン9aが劣化したり損傷しても、上記両O−リング10,11によってシール性が保持され、これにより、安全性が向上する。
【0039】
上記第1の実施の形態では、防爆対象の流体として都市ガスが流れる管路に上記絶縁継手構造1を採用しているが、都市ガスに限定されるものではなく、他の流体、例えば石油精製プラント等の管路に上記絶縁継手構造1を採用してもよい。
【0040】
次に、第2の実施の形態を図8〜図10に基づいて説明する。すなわち、第2の実施の形態は、先述した第1の実施の形態における絶縁継手構造1を備えたボール弁20であり、その構成は以下の通りである。
【0041】
上記ボール弁20は二方弁であり、その弁箱21は弁箱本体22と継手本体4とで構成されている。上記一方の管体2は、弁箱本体22の一端側に鍛造によって一体に形成されており、配管(図示省略)に対する挿口を成している。
【0042】
また、上記継手本体4の一端部は全周溶接W1によって弁箱本体22の他端側に一体に接合されている。この継手本体4の他端部には、鋼管製の他方の管体3が接合されており、他方の管体3は配管(図示省略)に対する挿口を成している。
【0043】
尚、継手本体4は、他方の管体3側から弁箱本体22側に向けて次第に拡大するテーパー状に形成されている。また、継手本体4と他方の管体3との接合構造は先述した第1の実施の形態のものと同様である。
【0044】
上記一方の管体2内の奥端側には、弁箱内空間23と一方の管体2内とに連通する一方の弁箱ポート24が形成され、一方の弁箱ポート24の開口周縁部には円環状の弁箱シート25が設けられている。また、他方の管体3内の奥端側には、弁箱内空間23と他方の管体3内とに連通する他方の弁箱ポート26が形成されている。尚、他方の弁箱ポート26には弁箱シートは設けられていない。
【0045】
弁箱内空間23内には、弁棒27の軸心廻りに回転する弁体28が配置されている。この弁体28は、図9に示すように全開時において上記両弁箱ポート24,26間を連通する弁体流路29を有し、この弁体流路29に直交する方向のいずれか片側位置には、図8に示すように全閉時において上記弁箱シート25に圧接する円板状の弁体シート30が設けられている。
【0046】
以下、上記構成における作用を説明する。
先ず、弁箱本体22に継手本体4を溶接(全周溶接W1)し、弁箱21を形成する。そして、両O−リング10,11をそれぞれ溝12,13に嵌め込んだ後、第2の絶縁樹脂部材9dを段付部7の内周面に嵌め込み、一方の絶縁パッキン9aを段付部7の端面7aに嵌め込む。そして、他方の管体3の継手側端部を継手本体4の挿入孔5に挿入して第2の絶縁樹脂部材9d内に嵌め込み、鍔部6の端面6aを一方の絶縁パッキン9aに密接させる。これにより、鍔部6が一方の絶縁パッキン9aを介して段付部7に当接し、他方の管体3の挿入方向Aへの挿入量が規制される。
【0047】
その後、第1の絶縁樹脂部材9cを挿入孔5の内周面と鍔部6の外周面6cとの間に嵌め込み、さらに、第3の絶縁樹脂部材9eを他方の管体3に外嵌して挿入孔5の内部に挿入し、他方の絶縁パッキン9bを他方の管体3に外嵌して挿入孔5の内部に挿入するとともに上記第1の絶縁樹脂部材9cと第3の絶縁樹脂部材9eとの間に嵌め込む。
【0048】
そして、固定部材8を他方の管体3に外嵌し、挿入孔5の内周面と他方の管体3の外周面との間に挿入する。その後、上記固定部材8を、挿入方向Aへ押し込んだ状態で、継手本体4に溶接(全周溶接W2)する。これにより、図10に示すように、固定部材8が継手本体4に一体に取付けられ、鍔部6が段付部7と固定部材8との間で固定されるため、他方の管体3が継手本体4に接合されて弁箱21に取付けられる。
【0049】
また、ボール弁20内に都市ガス等の可燃性の流体が流れる場合であっても、上記弁箱21と他方の管体3との間が絶縁材9によって絶縁されるため、防爆および防食効果が得られる。
【0050】
また、従来(図12,図13参照)のようにボルト57,ナット58で両フランジ53,56同士を接合する形式の絶縁継手構造62を備えたボール弁67に比べて、上記ボール弁20の方が外力に対する接合強度が増大し、耐震性が向上する。
【0051】
また、図9に示すように、弁棒27を介して弁体28を全開位置まで回転した場合、両弁箱ポート24,26間が弁体流路29によって連通し、一方の管体2内から流れ込んだ流体は、一方の弁箱ポート24と弁体流路29と他方の弁箱ポート26とを通って、他方の管体3内へ流出する。
【0052】
また、図8に示すように、弁棒27を介して弁体28を全閉位置まで回転した場合、弁体シート30が弁箱シート25に圧接することにより、一方の弁箱ポート24側が弁体シート30で閉塞されるため、一方の管体2内の流体は、上記弁体シート30で遮断され、他方の管体3へ流れることを阻止される。
【0053】
上記第2の実施の形態では、一方の管体2側を流体入口とし、他方の管体3を流体出口としているが、流体出入口を反対にしてもよい。
上記第2の実施の形態では、防爆対象の流体として都市ガスが流れる管路に上記ボール弁20を設けているが、都市ガスに限定されるものではなく、他の流体、例えば石油精製プラント等の管路に上記ボール弁20を設けてもよい。
【0054】
上記第2の実施の形態では、ボール弁20を二方弁としているが、三方弁や他の形式の弁であってもよい。
【0055】
【発明の効果】
以上のように本第1発明では、継手本体を介して一方の管体と他方の管体とを接続した際、他方の管体と固定部材との間および他方の管体と継手本体との間は絶縁材で絶縁される。また、ボルト,ナットで両フランジ同士を接合する従来形式の絶縁継手構造に比べて、外力に対する接合強度が増大し、耐震性が向上する。
【0056】
また、本第2発明では、一方の絶縁パッキンはシールに要する十分大きな面圧を確保することができ、鍔部の挿入方向側の端面と段付部との間が上記一方の絶縁パッキンによって確実にシールされ、内部の流体が鍔部の挿入方向側の端面と段付部との間を通って外部へ漏れ出すのを確実に防止することができる。
【0057】
さらに、本第3発明では、ボルト,ナットで両フランジ同士を接合する従来形式の絶縁継手構造を備えた弁に比べて、外力に対する接合強度が増大し、耐震性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における絶縁継手構造の断面図である。
【図2】同、絶縁継手構造の一部拡大断面図である。
【図3】同、絶縁継手構造の他方の管体の一部拡大断面図である。
【図4】同、絶縁継手構造の継手本体の一部拡大断面図である。
【図5】同、絶縁継手構造の固定部材の一部拡大断面図である。
【図6】同、絶縁継手構造の絶縁材を構成している構成部材の断面図である。
【図7】同、絶縁継手構造の分解断面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における絶縁継手構造を備えた弁の断面図であり、全閉状態を示す。
【図9】同、絶縁継手構造を備えた弁の断面図であり、全開状態を示す。
【図10】同、絶縁継手構造を備えた弁の絶縁継手構造部分の拡大断面図である。
【図11】従来の絶縁継手構造の断面図である。
【図12】従来の絶縁継手構造を備えた弁の断面図である。
【図13】同、絶縁継手構造を備えた弁の絶縁継手構造部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 絶縁継手構造
2 一方の管体
3 他方の管体
4 継手本体
5 挿入孔
6 鍔部
6a 鍔部の挿入方向側の端面
6b 鍔部の脱抜方向側の端面
6c 鍔部の外周面
7 段付部
8 固定部材
9 絶縁材
9a 一方の絶縁パッキン
9b 他方の絶縁パッキン
9c 第1の絶縁樹脂部材
9d 第2の絶縁樹脂部材
9e 第3の絶縁樹脂部材
20 ボール弁
21 弁箱
28 弁体
A 挿入方向
B 脱抜方向
Da,Db 径方向の幅
Ea,Eb 径方向の幅
W1,W2 溶接
【発明の属する技術分野】
本発明は、継手本体を介して一方の管体と他方の管体とを接続する絶縁継手構造および絶縁継手構造を備えた弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、絶縁継手構造としては、例えば図11に示すように、一方の管体51の端部に、複数のねじ孔52を有する一方のフランジ53が一体に形成され、他方の管体54の端部に、複数のボルト孔55を有する他方のフランジ56が一体に形成され、これら両フランジ53,56同士が複数のボルト57,ナット58によって接合されたものがある。
【0003】
上記各ボルト57は、ボルト孔55に挿通されてねじ孔52に螺合されている。また、両フランジ53,56間には、電気絶縁性およびシール性を有する絶縁シート59が介装され、上記各ボルト孔55の内周面には、円筒状の絶縁スリーブ60が挿入され、各ナット58と他方のフランジ56との間には、絶縁ワッシャ61が介装されている。
【0004】
これによると、ボルト57,ナット58を用いて一方の管体51と他方の管体54とを接合した場合、両フランジ53,56間は絶縁シート59で絶縁され、ボルト57と他方のフランジ56との間は絶縁スリーブ60で絶縁され、ナット58と他方のフランジ56との間は絶縁ワッシャ61で絶縁される。
【0005】
また、上記のような絶縁継手構造62を備えた弁としては、例えば図12,図13に示すように、ボール弁子65を内蔵した弁本体66が一方の本体部66aと他方の本体部66bとに分割され、一方のフランジ53が一方の本体部66aに一体に形成され、他方のフランジ56が他方の本体部66bに一体に形成され、これら両フランジ53,56同士が複数のボルト57,ナット58で接合されているものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
実開昭62−149677号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の従来形式では、例えば、地中に埋設されている配管を図11に示した絶縁継手構造62を用いて接合した場合、ボルト57,ナット58で両フランジ53,56同士を接合しているため、外力に対して接合強度が弱く、耐震性が劣るといった問題がある。
【0008】
また、図12,図13に示したように地中に埋設されているボール弁67に上記のような絶縁継手構造62を備えた場合も同様に、ボルト57,ナット58で両フランジ53,56同士を接合しているため、外力に対して接合強度が弱く、耐震性が劣るといった問題がある。
【0009】
本発明は、外力に対する接合強度を増大させて、耐震性を向上させることができる絶縁継手構造および絶縁継手構造を備えた弁を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本第1発明は、一方の管体の端部に環状の継手本体の一端部を溶接し、この継手本体を介して一方の管体と他方の管体とを接続する絶縁継手構造であって、上記他方の管体は、その継手側端部の外周面に、全周にわたって外側へ突出した鍔部を有し、上記継手本体の他端部に形成された挿入孔に、他方の管体の継手側端部が挿入され、上記継手本体に、上記鍔部の外径よりも小さな内径を有し且つ挿入孔の奥部に位置して上記鍔部の挿入方向への移動を規制する段付部が全周にわたり一体に形成され、上記挿入孔に挿入された他方の管体の鍔部の脱抜方向側において、挿入孔の内周面と他方の管体の外周面との間に環状の固定部材が挿入されて継手本体に溶接され、上記他方の管体と上記固定部材との間および上記他方の管体と継手本体との間に、絶縁材が全周にわたり装填されているものである。
【0011】
これによると、他方の管体の継手側端部を継手本体の挿入孔に挿入し、鍔部の脱抜方向側において、固定部材を挿入孔の内周面と他方の管体の外周面との間に挿入して継手本体に溶接することにより、上記固定部材が継手本体に一体に取付けられ、上記鍔部が段付部と固定部材との間で固定されるため、他方の管体が継手本体に接合される。これにより、継手本体を介して一方の管体と他方の管体とが接続される。この際、上記他方の管体と上記固定部材との間および上記他方の管体と継手本体との間は絶縁材で絶縁される。
【0012】
また、一方の管体の端部が継手本体の一端部に溶接され、他方の管体を接続固定するための段付部が継手本体内に一体に形成されているとともに固定部材が継手本体に溶接されて一体に取付けられるため、ボルト,ナットで両フランジ同士を接合する従来形式の絶縁継手構造に比べて、外力に対する接合強度が増大し、耐震性が向上する。
【0013】
また、本第2発明は、鍔部の挿入方向側の端面の径方向の幅は脱抜方向側の端面の径方向の幅よりも小さく形成され、絶縁材は、鍔部の挿入方向側の端面と段付部との間に装填される一方の絶縁パッキンと、鍔部の脱抜方向側の端面と固定部材との間に装填される他方の絶縁パッキンと、鍔部の外周面と挿入孔の内周面との間に装填される第1の絶縁樹脂部材と、他方の管体の外周面と段付部の内周面との間に装填される第2の絶縁樹脂部材と、他方の管体の外周面と固定部材の内周面との間に装填される第3の絶縁樹脂部材とで構成されており、上記一方の絶縁パッキンの径方向の幅が他方の絶縁パッキンの径方向の幅よりも小さく形成されているものである。
【0014】
これによると、一方の絶縁パッキンの接触面積が他方の絶縁パッキンの接触面積よりも小さくなるため、一方の絶縁パッキンの圧縮量が他方の絶縁パッキンの圧縮量よりも大きくなり、一方の絶縁パッキンの面圧が他方の絶縁パッキンの面圧よりも高くなる。これによって、上記一方の絶縁パッキンはシールに要する十分大きな面圧を確保することができ、したがって、鍔部の挿入方向側の端面と段付部との間が上記一方の絶縁パッキンによって確実にシールされ、内部の流体が鍔部の挿入方向側の端面と段付部との間を通って外部へ漏れ出すのを確実に防止することができる。
【0015】
さらに、本第3発明は、上記第1発明又は第2発明の絶縁継手構造を備えた弁であって、継手本体が弁箱の一部を形成し、この弁箱に一方の管体が設けられ、上記継手本体の他端部に他方の管体が接合され、弁箱内の弁体を開くことによって、流体が一方の管体と他方の管体との間を流れるものである。
【0016】
これによると、継手本体を介して他方の管体が弁箱に接続されるため、ボルト,ナットで両フランジ同士を接合する従来形式の絶縁継手構造を備えた弁に比べて、外力に対する接合強度が増大し、耐震性が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における第1の実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。
図1〜図5に示すように、1は一方の管体2と他方の管体3とを接続する絶縁継手構造を示すものである。すなわち、上記一方の管体2は、円環状の継手本体4の一端部に全周溶接W1によって一体に接合されている。また、上記他方の管体3は、その継手側端部の外周面に、全周にわたって外側へ突出した円環状の鍔部6を有している。上記継手本体4の他端部には挿入孔5が形成され、他方の管体3の継手側端部が上記挿入孔5に挿入されている。
【0018】
図3に示すように、上記鍔部6の挿入方向A側の端面6aの外径は脱抜方向B側の端面6bの外径よりも小さく形成され、これにより、上記挿入方向A側の端面6aの径方向の幅Daは脱抜方向B側の端面6bの径方向の幅Dbよりも小さく形成されている。また、鍔部6の外周面6cから挿入方向A側の端面6aにわたって漸次縮径する勾配面6d(テーパー面)が形成されている。さらに、上記外周面6cには径方向の内側に落ち込んだ被係合部6eが形成され、挿入方向A側の端面6aの内周縁部には脱抜方向Bに入り込む一方の凹部6fが形成され、脱抜方向B側の端面6bの内周縁部には挿入方向Aに入り込む他方の凹部6gが形成されている。
【0019】
また、図4に示すように、継手本体4には、挿入孔5の奥部に位置して上記鍔部6の挿入方向Aへの移動を規制する段付部7が全周にわたり一体に形成されている。尚、上記段付部7の内径Diは、鍔部6の外径Do(図3参照)よりも小さく且つ他方の管体3の外径D(図3参照)よりも僅かに大きく形成されている。また、上記段付部7は、鍔部6の端面6aに対向する端面7aを有し、この端面7aから挿入孔5の内周面にかけて、鍔部6の勾配面6dに対向する傾斜面7bが形成されている。
【0020】
図2に示すように、上記挿入孔5に挿入された他方の管体3の鍔部6の脱抜方向B側において、挿入孔5の内周面と他方の管体3の外周面との間には円環状の固定部材8が挿入されており、この固定部材8は全周溶接W2によって継手本体4に一体に接合されている。
【0021】
上記他方の管体3と固定部材8との間および他方の管体3と継手本体4との間は絶縁材9によって絶縁されている。すなわち、図2,図6に示すように、絶縁材9は、鍔部6の端面6aと段付部7の端面7aとの間に装填される円環状の一方の絶縁パッキン9aと、鍔部6の端面6bと固定部材8の端面との間に装填される円環状の他方の絶縁パッキン9bと、鍔部6の外周面6cと挿入孔5の内周面との間に装填される円筒状の第1の絶縁樹脂部材9cと、他方の管体3の外周面と段付部7の内周面との間に装填される円筒状の第2の絶縁樹脂部材9dと、他方の管体3の外周面と固定部材8の内周面との間に装填される第3の絶縁樹脂部材9eとで構成されている。
【0022】
尚、上記絶縁パッキン9a,9bの材質は例えば四ふっ化エチレン(PTFE)等である。また、上記各絶縁樹脂部材9c,9d,9eは上記絶縁パッキン9a,9bと同等以上の硬度を有する絶縁樹脂(例えばPTFE,FRP:ガラスクロスエポキシ等)を材質としている。
【0023】
また、図6に示すように、上記両絶縁パッキン9a,9bの内径は同一であり、一方の絶縁パッキン9aの外径が他方の絶縁パッキン9bの外径よりも小さく形成され、これにより、一方の絶縁パッキン9aの径方向の幅Eaは他方の絶縁パッキン9bの径方向の幅Ebよりも小さく形成されている。
【0024】
上記一方の絶縁パッキン9aは、その外周縁に脱抜方向B側へ屈曲した屈曲片9aiを有している。また、上記第1の絶縁樹脂部材9cは、上記鍔部6の被係合部6e(図3参照)に係合して挿入方向Aへの位置ずれを防止する位置決め用突片9ciを有している。尚、上記位置決め用突片9ciは上記他方の絶縁パッキン9bの外周側(図2参照)に位置している。また、第2の絶縁樹脂部材9dは、段付部7に形成された被係合部7c(図4参照)に係合して挿入方向Aへの位置ずれを防止する位置決め用突片9diを有している。尚、上記位置決め用突片9diは、鍔部6の一方の凹部6f(図3参照)に挿入され、上記一方の絶縁パッキン9aの内周側(図2参照)に位置している。また、第3の絶縁樹脂部材9eは、固定部材8に形成された被係合部8a(図5参照)に係合して脱抜方向Bへの位置ずれを防止する位置決め用突片9eiを有している。尚、上記位置決め用突片9eiは、鍔部6の他方の凹部6g(図3参照)に挿入され、上記他方の絶縁パッキン9bの内周側(図2参照)に位置している。
【0025】
また、図2に示すように、他方の管体3の継手側端部の外周面に全周にわたり形成された溝12には、上記第2の絶縁樹脂部材9dの内周面と他方の管体3の外周面との間をシールする内側O−リング10(シール部材の一例)が嵌め込まれている。さらに、段付部7の内周面に全周にわたり形成された溝13には、上記第2の絶縁樹脂部材9dの外周面と段付部7の内周面との間をシールする外側O−リング11(シール部材の一例)が嵌め込まれている。
【0026】
また、他方の管体3の継手側端面と、この継手側端面に対向する継手本体4内の面との間に形成される隙間14には樹脂体15が注入されている。
以下、上記構成における作用を説明する。
【0027】
図7に示すように、先ず、一方の管体2に継手本体4を溶接(全周溶接W1)し、両O−リング10,11をそれぞれ溝12,13に嵌め込んだ後、第2の絶縁樹脂部材9dを段付部7の内周面に嵌め込み、一方の絶縁パッキン9aを段付部7の端面7a(図4参照)に嵌め込む。そして、他方の管体3の継手側端部を継手本体4の挿入孔5に挿入して第2の絶縁樹脂部材9d内に嵌め込み、鍔部6の端面6a(図3参照)を一方の絶縁パッキン9aに密接させる。これにより、図2に示すように、鍔部6が一方の絶縁パッキン9aを介して段付部7に当接し、他方の管体3の挿入方向Aへの挿入量が規制される。
【0028】
その後、図7に示すように、第1の絶縁樹脂部材9cを挿入孔5の内周面と鍔部6の外周面6c(図3参照)との間に嵌め込み、さらに、第3の絶縁樹脂部材9eを他方の管体3に外嵌して挿入孔5の内部に挿入し、他方の絶縁パッキン9bを他方の管体3に外嵌して挿入孔5の内部に挿入するとともに上記第1の絶縁樹脂部材9cと第3の絶縁樹脂部材9eとの間に嵌め込む。
【0029】
そして、固定部材8を他方の管体3に外嵌し、挿入孔5の内周面と他方の管体3の外周面との間に挿入する。その後、上記固定部材8を、挿入方向Aへ押し込んだ状態で、図2に示すように継手本体4に溶接(全周溶接W2)する。これにより、固定部材8が継手本体4に一体に取付けられ、鍔部6が段付部7と固定部材8との間で固定されるため、他方の管体3が継手本体4に接合される。
【0030】
すなわち、段付部7が鍔部6に対して挿入方向A側に対向するため、他方の管体3の挿入方向Aへの移動が規制され、また、固定部材8が鍔部6に対して脱抜方向B側に対向するため、他方の管体3の脱抜方向Bへの移動が規制される。これにより、図1に示すように、継手本体4を介して一方の管体2と他方の管体3とが接続される。
【0031】
この際、図2に示すように、鍔部6の端面6aと段付部7の端面7aとの間が一方の絶縁パッキン9aによって絶縁され、鍔部6の端面6bと固定部材8の端面との間が他方の絶縁パッキン9bによって絶縁され、鍔部6の外周面6cと挿入孔5の内周面との間が第1の絶縁樹脂部材9cによって絶縁され、他方の管体3の外周面と段付部7の内周面との間が第2の絶縁樹脂部材9dによって絶縁され、他方の管体3の外周面と固定部材8の内周面との間が第3の絶縁樹脂部材9eによって絶縁される。これにより、例えば、両管体2,3内に都市ガス等の可燃性の流体が流れる場合であっても、上記一方の管体2と他方の管体3との間が絶縁されるため、防爆および防食効果が得られる。
【0032】
また、上記のような絶縁継手構造1によると、図1に示すように、一方の管体2が継手本体4に溶接され、他方の管体3を接続固定するための段付部7が継手本体4内に一体に形成されているとともに、固定部材8が継手本体4に溶接されて一体に取付けられるため、従来(図11参照)のようにボルト57,ナット58で両フランジ53,56同士を接合する形式の絶縁継手構造62に比べて、外力に対する接合強度が増大し、耐震性が向上する。
【0033】
さらに、図6に示すように、一方の絶縁パッキン9aの径方向の幅Eaは他方の絶縁パッキン9bの径方向の幅Ebよりも小さく形成されているため、一方の絶縁パッキン9aの接触面積は他方の絶縁パッキン9bの接触面積よりも小さくなる。これにより、図2に示すように固定部材8を挿入方向Aへ押し込んだ状態で継手本体4に溶接(全周溶接W2)した場合、一方の絶縁パッキン9aの圧縮量が他方の絶縁パッキン9bの圧縮量よりも大きくなり、一方の絶縁パッキン9aの面圧が他方の絶縁パッキン9bの面圧よりも高くなるため、上記一方の絶縁パッキン9aはシールに要する十分大きな面圧を確保することができる。
【0034】
また、上記全周溶接W2をした後、他方の管体3に挿入方向Aへの圧縮力が作用した場合、上記一方の絶縁パッキン9aの面圧が増大するため、上記一方の絶縁パッキン9aによるシール性がさらに向上する。また、他方の管体3に脱抜方向Bへの引張力が作用した場合、他方の絶縁パッキン9bの接触面積が大きい分、他方の絶縁パッキン9bの圧縮量が小さくなり(あまり圧縮されない)、このため、一方の絶縁パッキン9aの圧縮量はわずかに減少するだけであまり変化せず、一方の絶縁パッキン9aの面圧の減少も軽微となり、上記一方の絶縁パッキン9aによるシール性の低下はほとんどなく、十分なシール性が確保できる。したがって、鍔部6の端面6a(図3参照)と段付部7の端面7a(図4参照)との間が上記一方の絶縁パッキン9aによって確実にシールされ、内部の流体が上記両端面6a,7a間を通って外部へ漏れ出すのを防止することができる。
【0035】
また、図2に示すように、上記一方の絶縁パッキン9aの外周縁には屈曲片9aiが形成されるとともに、一方の絶縁パッキン9aの内周縁には、このパッキン9aと同等以上の硬度を有する第2の絶縁樹脂部材9dが配置されているため、一方の絶縁パッキン9aの径方向への変形を防止することができる。さらに、他方の絶縁パッキン9bの外周縁には、このパッキン9bと同等以上の硬度を有する第1の絶縁樹脂部材9cが配置されるとともに、他方の絶縁パッキン9bの内周縁には、このパッキン9bと同等以上の硬度を有する第3の絶縁樹脂部材9eが配置されているため、他方の絶縁パッキン9bの径方向への変形を防止することができる。
【0036】
また、第1の絶縁樹脂部材9cは、位置決め用突片9ciが鍔部6の被係合部6e(図3参照)に係合することにより、挿入方向Aへの位置ずれを防止される。また、第2の絶縁樹脂部材9dは、位置決め用突片9diが段付部7の被係合部7c(図4参照)に係合することにより、挿入方向Aへの位置ずれを防止される。さらに、第3の絶縁樹脂部材9eは、位置決め用突片9eiが固定部材8の被係合部8a(図5参照)に係合することにより、脱抜方向Bへの位置ずれを防止される。
【0037】
また、図2に示すように、他方の管体3の継手側端面と継手本体4の内面との隙間14には樹脂体15を注入しているため、配管内の異物が上記隙間14に堆積するのを防止することができ、したがって、上記異物の堆積を介して他方の管体3と継手本体4とが導通してしまうといった不具合を防ぐことができる。
【0038】
尚、第2の絶縁樹脂部材9dの内周面と他方の管体3の外周面との間は内側O−リング10によってシールされ、第2の絶縁樹脂部材9dの外周面と段付部7の内周面との間は外側O−リング11によってシールされる。これにより、上記一方の絶縁パッキン9aによるシール機能に、上記両O−リング10,11によるシール機能が加わるため、万一、上記一方の絶縁パッキン9aが劣化したり損傷しても、上記両O−リング10,11によってシール性が保持され、これにより、安全性が向上する。
【0039】
上記第1の実施の形態では、防爆対象の流体として都市ガスが流れる管路に上記絶縁継手構造1を採用しているが、都市ガスに限定されるものではなく、他の流体、例えば石油精製プラント等の管路に上記絶縁継手構造1を採用してもよい。
【0040】
次に、第2の実施の形態を図8〜図10に基づいて説明する。すなわち、第2の実施の形態は、先述した第1の実施の形態における絶縁継手構造1を備えたボール弁20であり、その構成は以下の通りである。
【0041】
上記ボール弁20は二方弁であり、その弁箱21は弁箱本体22と継手本体4とで構成されている。上記一方の管体2は、弁箱本体22の一端側に鍛造によって一体に形成されており、配管(図示省略)に対する挿口を成している。
【0042】
また、上記継手本体4の一端部は全周溶接W1によって弁箱本体22の他端側に一体に接合されている。この継手本体4の他端部には、鋼管製の他方の管体3が接合されており、他方の管体3は配管(図示省略)に対する挿口を成している。
【0043】
尚、継手本体4は、他方の管体3側から弁箱本体22側に向けて次第に拡大するテーパー状に形成されている。また、継手本体4と他方の管体3との接合構造は先述した第1の実施の形態のものと同様である。
【0044】
上記一方の管体2内の奥端側には、弁箱内空間23と一方の管体2内とに連通する一方の弁箱ポート24が形成され、一方の弁箱ポート24の開口周縁部には円環状の弁箱シート25が設けられている。また、他方の管体3内の奥端側には、弁箱内空間23と他方の管体3内とに連通する他方の弁箱ポート26が形成されている。尚、他方の弁箱ポート26には弁箱シートは設けられていない。
【0045】
弁箱内空間23内には、弁棒27の軸心廻りに回転する弁体28が配置されている。この弁体28は、図9に示すように全開時において上記両弁箱ポート24,26間を連通する弁体流路29を有し、この弁体流路29に直交する方向のいずれか片側位置には、図8に示すように全閉時において上記弁箱シート25に圧接する円板状の弁体シート30が設けられている。
【0046】
以下、上記構成における作用を説明する。
先ず、弁箱本体22に継手本体4を溶接(全周溶接W1)し、弁箱21を形成する。そして、両O−リング10,11をそれぞれ溝12,13に嵌め込んだ後、第2の絶縁樹脂部材9dを段付部7の内周面に嵌め込み、一方の絶縁パッキン9aを段付部7の端面7aに嵌め込む。そして、他方の管体3の継手側端部を継手本体4の挿入孔5に挿入して第2の絶縁樹脂部材9d内に嵌め込み、鍔部6の端面6aを一方の絶縁パッキン9aに密接させる。これにより、鍔部6が一方の絶縁パッキン9aを介して段付部7に当接し、他方の管体3の挿入方向Aへの挿入量が規制される。
【0047】
その後、第1の絶縁樹脂部材9cを挿入孔5の内周面と鍔部6の外周面6cとの間に嵌め込み、さらに、第3の絶縁樹脂部材9eを他方の管体3に外嵌して挿入孔5の内部に挿入し、他方の絶縁パッキン9bを他方の管体3に外嵌して挿入孔5の内部に挿入するとともに上記第1の絶縁樹脂部材9cと第3の絶縁樹脂部材9eとの間に嵌め込む。
【0048】
そして、固定部材8を他方の管体3に外嵌し、挿入孔5の内周面と他方の管体3の外周面との間に挿入する。その後、上記固定部材8を、挿入方向Aへ押し込んだ状態で、継手本体4に溶接(全周溶接W2)する。これにより、図10に示すように、固定部材8が継手本体4に一体に取付けられ、鍔部6が段付部7と固定部材8との間で固定されるため、他方の管体3が継手本体4に接合されて弁箱21に取付けられる。
【0049】
また、ボール弁20内に都市ガス等の可燃性の流体が流れる場合であっても、上記弁箱21と他方の管体3との間が絶縁材9によって絶縁されるため、防爆および防食効果が得られる。
【0050】
また、従来(図12,図13参照)のようにボルト57,ナット58で両フランジ53,56同士を接合する形式の絶縁継手構造62を備えたボール弁67に比べて、上記ボール弁20の方が外力に対する接合強度が増大し、耐震性が向上する。
【0051】
また、図9に示すように、弁棒27を介して弁体28を全開位置まで回転した場合、両弁箱ポート24,26間が弁体流路29によって連通し、一方の管体2内から流れ込んだ流体は、一方の弁箱ポート24と弁体流路29と他方の弁箱ポート26とを通って、他方の管体3内へ流出する。
【0052】
また、図8に示すように、弁棒27を介して弁体28を全閉位置まで回転した場合、弁体シート30が弁箱シート25に圧接することにより、一方の弁箱ポート24側が弁体シート30で閉塞されるため、一方の管体2内の流体は、上記弁体シート30で遮断され、他方の管体3へ流れることを阻止される。
【0053】
上記第2の実施の形態では、一方の管体2側を流体入口とし、他方の管体3を流体出口としているが、流体出入口を反対にしてもよい。
上記第2の実施の形態では、防爆対象の流体として都市ガスが流れる管路に上記ボール弁20を設けているが、都市ガスに限定されるものではなく、他の流体、例えば石油精製プラント等の管路に上記ボール弁20を設けてもよい。
【0054】
上記第2の実施の形態では、ボール弁20を二方弁としているが、三方弁や他の形式の弁であってもよい。
【0055】
【発明の効果】
以上のように本第1発明では、継手本体を介して一方の管体と他方の管体とを接続した際、他方の管体と固定部材との間および他方の管体と継手本体との間は絶縁材で絶縁される。また、ボルト,ナットで両フランジ同士を接合する従来形式の絶縁継手構造に比べて、外力に対する接合強度が増大し、耐震性が向上する。
【0056】
また、本第2発明では、一方の絶縁パッキンはシールに要する十分大きな面圧を確保することができ、鍔部の挿入方向側の端面と段付部との間が上記一方の絶縁パッキンによって確実にシールされ、内部の流体が鍔部の挿入方向側の端面と段付部との間を通って外部へ漏れ出すのを確実に防止することができる。
【0057】
さらに、本第3発明では、ボルト,ナットで両フランジ同士を接合する従来形式の絶縁継手構造を備えた弁に比べて、外力に対する接合強度が増大し、耐震性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における絶縁継手構造の断面図である。
【図2】同、絶縁継手構造の一部拡大断面図である。
【図3】同、絶縁継手構造の他方の管体の一部拡大断面図である。
【図4】同、絶縁継手構造の継手本体の一部拡大断面図である。
【図5】同、絶縁継手構造の固定部材の一部拡大断面図である。
【図6】同、絶縁継手構造の絶縁材を構成している構成部材の断面図である。
【図7】同、絶縁継手構造の分解断面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における絶縁継手構造を備えた弁の断面図であり、全閉状態を示す。
【図9】同、絶縁継手構造を備えた弁の断面図であり、全開状態を示す。
【図10】同、絶縁継手構造を備えた弁の絶縁継手構造部分の拡大断面図である。
【図11】従来の絶縁継手構造の断面図である。
【図12】従来の絶縁継手構造を備えた弁の断面図である。
【図13】同、絶縁継手構造を備えた弁の絶縁継手構造部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 絶縁継手構造
2 一方の管体
3 他方の管体
4 継手本体
5 挿入孔
6 鍔部
6a 鍔部の挿入方向側の端面
6b 鍔部の脱抜方向側の端面
6c 鍔部の外周面
7 段付部
8 固定部材
9 絶縁材
9a 一方の絶縁パッキン
9b 他方の絶縁パッキン
9c 第1の絶縁樹脂部材
9d 第2の絶縁樹脂部材
9e 第3の絶縁樹脂部材
20 ボール弁
21 弁箱
28 弁体
A 挿入方向
B 脱抜方向
Da,Db 径方向の幅
Ea,Eb 径方向の幅
W1,W2 溶接
Claims (3)
- 一方の管体の端部に環状の継手本体の一端部を溶接し、この継手本体を介して一方の管体と他方の管体とを接続する絶縁継手構造であって、上記他方の管体は、その継手側端部の外周面に、全周にわたって外側へ突出した鍔部を有し、上記継手本体の他端部に形成された挿入孔に、他方の管体の継手側端部が挿入され、上記継手本体に、上記鍔部の外径よりも小さな内径を有し且つ挿入孔の奥部に位置して上記鍔部の挿入方向への移動を規制する段付部が全周にわたり一体に形成され、上記挿入孔に挿入された他方の管体の鍔部の脱抜方向側において、挿入孔の内周面と他方の管体の外周面との間に環状の固定部材が挿入されて継手本体に溶接され、上記他方の管体と上記固定部材との間および上記他方の管体と継手本体との間に、絶縁材が全周にわたり装填されていることを特徴とする絶縁継手構造。
- 鍔部の挿入方向側の端面の径方向の幅は脱抜方向側の端面の径方向の幅よりも小さく形成され、絶縁材は、鍔部の挿入方向側の端面と段付部との間に装填される一方の絶縁パッキンと、鍔部の脱抜方向側の端面と固定部材との間に装填される他方の絶縁パッキンと、鍔部の外周面と挿入孔の内周面との間に装填される第1の絶縁樹脂部材と、他方の管体の外周面と段付部の内周面との間に装填される第2の絶縁樹脂部材と、他方の管体の外周面と固定部材の内周面との間に装填される第3の絶縁樹脂部材とで構成されており、上記一方の絶縁パッキンの径方向の幅が他方の絶縁パッキンの径方向の幅よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項1記載の絶縁継手構造。
- 請求項1又は請求項2に記載の絶縁継手構造を備えた弁であって、継手本体が弁箱の一部を形成し、この弁箱に一方の管体が設けられ、上記継手本体の他端部に他方の管体が接合され、弁箱内の弁体を開くことによって、流体が一方の管体と他方の管体との間を流れることを特徴とする絶縁継手構造を備えた弁。
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JP2003007709A JP2004218755A (ja) | 2003-01-16 | 2003-01-16 | 絶縁継手構造および絶縁継手構造を備えた弁 |
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- 2003-01-16 JP JP2003007709A patent/JP2004218755A/ja active Pending
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