JP2004218488A - Engine unit for vehicle - Google Patents

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JP2004218488A JP2003005016A JP2003005016A JP2004218488A JP 2004218488 A JP2004218488 A JP 2004218488A JP 2003005016 A JP2003005016 A JP 2003005016A JP 2003005016 A JP2003005016 A JP 2003005016A JP 2004218488 A JP2004218488 A JP 2004218488A
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oil supply
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Kazuhide Suganuma
和英 菅沼
Takao Ishizu
孝雄 石津
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  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To reduce a production cost of an engine unit, and improve reliability in lubrication. <P>SOLUTION: In the engine unit, a splash part formed to a large end part of a connecting rod splashes a part to be lubricated with oil stored in a bottom part of a crank chamber. A crankshaft 46 is pivoted along a vehicle width direction in a crank chamber 44 and the crankshaft 46 is rotated in a reverse direction. A cylinder part 27 is installed at a front face of a crank case 26 and its cylinder bore axis 73a is inclined frontward to be close to a horizontal position. An oil supply passage 122 in a shape of an approximately linear passage is formed in the cylinder part 27 to extend approximately horizontal to the cylinder bore axis 73a. An rear end of the oil supply passage 122 is opened above an oil surface O in the crank chamber 44, and a front end of the oil supply passage 122 is opened inside a valve chest 36 of a cylinder head 34. An axial direction of the the oil supply passage 122 is approximately matched with a lower side tangential line 78b of a circular locus 78a of the large end part of the connecting rod 78, in a side view of the vehicle. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クランク室底部に貯留したオイルをコンロッド大端部に形成したスプラッシュ部により潤滑部にはねかけて潤滑を行うようにした車両用エンジンユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に自動二輪車等の車両用エンジンユニットではウェットサンプと呼称される潤滑方式が適用されている。これはクランク室底部に貯留されたオイルをオイルポンプで吸い上げてストレーナーやフィルターで濾過し、エンジン内部に精密に形成された複数のオイル通路を経てシリンダーヘッドのバルブ室に強制的に圧送する潤滑方式である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにオイルポンプとその駆動機構、ストレーナー、フィルター、複数のオイル通路といった数々の専用構造が必要であるため、構成部品と加工工数が多く、これらがエンジンユニットの製造コストを高める原因となっていた。
【0004】
また、オイルポンプ自体やオイルポンプの駆動機構が故障したり、細いオイル通路が詰まったり、オイルにエアが混入する等といった不具合が生じた場合には潤滑部の焼付きや摩耗の促進といった弊害を招く恐れがある。
【0005】
なお、例えば実開昭51−114545号公報や実開平3−5909号公報等に見られるように、クランク室底部に貯留したオイルをクランク軸やコンロッド大端部に形成したスプラッシュ部(はねかけ部)により潤滑部にはねかけて潤滑を行うようにしたものがあるが、いずれも発電機駆動用等に用いられる汎用エンジンであり車両用ではなかった。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、製造コストを低減すると同時に潤滑信頼性を向上させ、併せてコンパクト化とメカニカルロスの低減を図ることのできる車両用エンジンユニットを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る車両用エンジンユニットは、請求項1に記載したように、クランク室底部に貯留されたオイルをコンロッド大端部に形成したスプラッシュ部により潤滑部にはねかけて潤滑を行うようにした車両用エンジンユニットにおいて、上記クランク室内にクランク軸を車幅方向沿いに軸支してその回転方向を後方回転とし、クランクケース前面にシリンダー部を設置してそのシリンダーボア軸を水平に近く前傾させ、シリンダー部の内部にシリンダーボア軸に略平行してほぼ水平に延びる略直線通路状のオイル供給通路を形成し、このオイル供給通路の後端をクランク室内のオイル油面上方に開口させ、オイル供給通路の前端をシリンダーヘッドのバルブ室内に開口させ、車両側面視でオイル供給通路の軸方向を上記コンロッド大端部の円軌跡の下側接線に略一致させたことを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、エンジン作動時にコンロッド大端部に形成したスプラッシュ部によりはね上げられたオイルと、霧状のオイル分を含むオイルミストがオイル供給通路を通ってバルブ室内の吸排気バルブ回りに供給されるため、オイルポンプを用いずに吸排気バルブ回りを潤滑可能になり、よってオイルポンプとその駆動機構、ストレーナー、フィルター、複数のオイル通路といった数々の専用構造を廃止してエンジンの製造コストを著しく低減させることができる。オイル供給通路は水平に近い角度で形成されるため、十分な量のオイルを吸排気バルブ回りに供給でき、潤滑信頼性が高い。
【0009】
また、本発明に係る車両用エンジンユニットは、請求項2に記載したように前記シリンダーボア軸の軸方向視で前記オイル供給通路の位置を前記スプラッシュ部の位置に対して車幅方向にずらしたことを特徴とするため、オイル供給通路に過剰にオイルが流れ込むことが防止されて吸排気バルブの駆動に関わるメカニカルロスが低減する。
【0010】
さらに、本発明に係る車両用エンジンユニットは、請求項3に記載したように前記スプラッシュ部を前記コンロッド大端部より下垂する略平板状に形成し、車両側面視でスプラッシュ部が前記オイル油面に着油してから最も深くオイル中に没するまでのスプラッシュ部の角度を略垂直に設定したことを特徴とするため、オイルのはね上げ量が最大に確保されて潤滑信頼性が向上し、かつスプラッシュ部が最小の迎え角でオイル中に突入するのでメカニカルロスとオイル油面を叩く打音が低減され、同時に撹拌による油音上昇が回避される。
【0011】
そして、本発明に係る車両用エンジンユニットは、請求項4に記載したように前記クランク室の前側の内壁面から後方に延び前記オイル油面にほぼ沿う形状で前記オイル供給通路のクランク室側開口部とオイル油面との間に介在する遮蔽板を設けたことを特徴とするため、オイル油面変動時にクランク室内前方のオイル油面が過度に上昇してオイル供給通路に過剰にオイルが流れ込むことが防止され、吸排気バルブの駆動に関わるメカニカルロスが低減する。
【0012】
また、本発明に係る車両用エンジンユニットは、請求項5に記載したように前記クランク室の側方に縦壁を介して隣接する別室を設け、上記縦壁にはクランク室と上記別室とを連通させる連通口を形成する一方、上記別室と前記バルブ室とを結ぶオイル戻り通路を形成したことを特徴とするため、クランク室とカム室との間でオイル油面に差ができにくくなり、これによりオイル供給通路に流入するオイル量が安定して潤滑信頼性がより向上する。
【0013】
さらに、本発明に係る車両用エンジンユニットは、請求項6に記載したように前記連通口を複数形成してクランク室内に貯留されるオイルの油面上と油面下とに配置したことを特徴とするため、クランク室と別室との間で液状のオイルと霧状のオイルミストが相互流通可能になると同時に両室間のオイル油面差が小さくなりオイル供給通路に流入するオイル量が一段と安定し、これにより潤滑信頼性が高まるとともにメカニカルロスが低減する。
【0014】
そして、本発明に係る車両用エンジンユニットは、請求項7に記載したように車両用エンジンユニットがクランクケース内に設けられたカム軸とプッシュロッドにより吸排気バルブを駆動するOHV形式の動弁機構を備えている場合に、前記別室をカム室として上記カム軸を設置し、前記オイル戻り通路をプッシュロッド通路として上記プッシュロッドを設置したことを特徴とするため、上記別室やオイル戻り通路のスペースを有効に利用してエンジンユニットのコンパクト化に貢献できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る車両用エンジンユニットが搭載された車両の一例を示す自動二輪車の左側面図である。
【0016】
この自動二輪車1は、例えば鋼管製アンダーボーン型の車体フレーム2を備えており、この車体フレーム2の前頭部に比較的小径な前輪3を支持するフロントフォーク4がハンドルバー5と共に軸支され、同じく小径な後輪6が車体フレーム2の後端部にサスペンション装置を介さずに直接軸支され、車体フレーム2の後部下方にエンジンユニット8がリジッドマウントされて後輪6の直前に位置している。
【0017】
着座シート9は車体フレーム2の後部上端に設けられてその下に燃料タンク10が設けられ、その後部にテールランプとターンシグナルランプとライセンスプレート固定部等が一体化されたテールランプユニット11が設置される。荷物積載用のキャリヤ12を車体フレーム2の後部に設置する場合はこのキャリヤ12の後部にテールランプユニット11が設置される。なお、燃料タンク10と後輪6との間に設置されている部材13はバッテリーケースである。
【0018】
一方、車体フレーム2の前部付近を覆う樹脂製のレッグシールド(フロントカウル)15が設けられ、その前面にヘッドランプ16やターンシグナルランプ17が設けられている。また、レッグシールド15の下端から後方に向って略水平に延びるステップボード18が設けられて乗員の両足を載置可能になっている。
【0019】
ステップボード18の後半部はエンジンユニット8およびインテークパイプ19、キャブレター20、エアクリーナー21等の吸気装置を上方から覆い、エンジンユニット8の前方に設けられた排気マフラー22がステップボード18の前半部により覆われている。なお、エンジンユニット8の下面には駐輪用のスタンド23が設けられている。
【0020】
図2はエンジンユニット8の左側面図、図3は図2のIII−III線に沿うエンジンユニット8の横断面図、図4は図3のIV−IV線に沿う縦断面図、図5は図4のV−V矢視図、図6は図3のVI−VI矢視図である。なお、図4はエンジンユニット8を車両進行方向右側から見た図である。
【0021】
このエンジンユニット8は、例えば空冷単気筒の4サイクルOHV形式であり、そのクランクケース26の前面にシリンダー部27が設置され、クランクケース26の左側面と右側面にはそれぞれ後輪駆動装置ケース28とジェネレーターケース29が固定されている。
【0022】
図4に示すように、クランクケース26は前後2分割構造で、前側のフロントケース31と後側のリヤケース32とを備えて構成され、フロントケース31にはシリンダーブロック33が一体に形成され、このシリンダーブロック33の前方にシリンダーヘッド34とヘッドカバー35が取り付けられて前記シリンダー部27が構成されている。シリンダーヘッド34とヘッドカバー35の間にはバルブ室36が画成される。
【0023】
クランクケース26の左側面には後輪駆動装置ケース28を構成する左側ケース38と左側カバー39とが設けられてその内部がベルト駆動装置室40とされ、クランクケース26の右側面にはジェネレーターケース29を構成する右側ケース41と右側カバー42とが設けられてその内部がジェネレーター室43とされ、クランクケース26の内部がクランク室44とされている。
【0024】
クランク室44の内部には車幅方向沿いに延びるクランク軸46がフロントケース31とリヤケース32の合面に設けられた左右一対のベアリング47,47により軸支され、その回転方向が後方回転(図4に向って反時計回り)に定められている。
【0025】
クランク軸46の左端はベルト駆動装置室40に突入し、ここにドライブプーリー48が回転一体に設けられる一方、ベルト駆動装置室40の後部には従動軸49が軸支され、この従動軸49にドリブンプーリー50と遠心クラッチ51が設けられ、ドライブプーリー48とドリブンプーリー50との間にVベルト52が巻装されて無段変速式のベルト駆動装置53が構成されている。
【0026】
左側ケース38の後寄りの右側面には減速ギヤケース55が被装されて内部が減速ギヤ装置室56とされ、この中には出力軸57が軸支され、従動軸49の右端が減速ギヤ装置室56内に突入し、ここに刻設された小径なファイナルドライブギヤ58が出力軸57の左端に設けられた大径なファイナルドリブンギヤ59に噛合して減速ギヤ装置60が構成されている。
【0027】
出力軸57の右端は減速ギヤ装置室56(減速ギヤケース55)より右方に突出し、ここにドライブスプロケット62が設けられ、このドライブスプロケット62と後輪6の右側面に設けられた図示しないドリブンスプロケットとの間にドライブチェーン63が巻装される。
【0028】
クランク軸46の回転はベルト駆動装置53により無段階に変速されて従動軸49に伝達され、従動軸49の回転がさらに減速ギヤ装置60により減速されて出力軸57に伝達され、出力軸57の回転がドライブチェーン63を介して後輪6を駆動する動力伝達構成である。
【0029】
なお、図2に示すようにクランク軸46と従動軸49との間にはキックスターター軸64が軸支されており、この軸の左端が左側カバー39を貫通して外部に突出し、その先端にキックスターターペダル65が固定されている。
【0030】
また、ベルト駆動装置室40の内部にてキックスターター軸64に回転一体に設けられたスタータードライブギヤ66が増速ギヤ67を介してクランク軸46と同軸に設けられたスタータードリブンギヤ68に噛合し、スタータードリブンギヤ68とクランク軸46との間にワンウェイクラッチ69が設けられてキックスターター装置70が構成されている。
【0031】
キックスターターペダル65が踏み下げられると、キックスターター軸64とスタータードライブギヤ66が後方回転し、その回転が増速ギヤ67とスタータードリブンギヤ68とワンウェイクラッチ69を経てクランク軸46に伝達されてエンジンユニット8が始動する。始動後はワンウェイクラッチ69のクラッチ解除作用によりクランク軸46の回転がキックスターター軸64に逆伝達されない。
【0032】
ところで、図2に示すようにキックスターターペダル65はキックスターター軸64から後上がりに延びており、その先端の踏み板65aが下方に拡開する椀状に形成されている。図2中に二点鎖線で示すように駐輪用のスタンド23がはね上げられている時にはスタンド23の一部、例えば踏み下げバー23aの部分が踏み板65aの移動軌跡上に位置し、この状態でキックスターターペダル65を踏み下げようとしても踏み板65aが踏み下げバー23aに当接してキックスターターペダル65が踏み下げられないようにされてエンジン始動時における安全性が高められている。
【0033】
一方、クランク軸46の右端にはフライホイールマグネット71が回転一体に設けられ、クランクケース26右側面に固定されたステータ72と合わせてジェネレーター(発電機)が構成されている。なお、図4中に符号79で示す部材は選択的に取り付けられるスターターモーターである。
【0034】
図3および図4に示すように、シリンダー部27を構成するシリンダーブロック33の内部にはシリンダーボア73が形成され、シリンダーボア73の中心軸線であるシリンダーボア軸73aが車両側面視で水平に近くなるようにシリンダー部27が前傾してクランクケース26前面に設けられている。
【0035】
シリンダーボア73にはピストン74が挿入され、このピストン74に設けられたピストンピン75と、クランク軸46のクランクウェブ76,76間に架設されたクランクピン77との間がコンロッド78により連接され、シリンダーボア73内におけるピストン74の往復摺動がクランク軸46の回転運動に変換される。
【0036】
また、シリンダーヘッド34にはシリンダーボア73に整合する燃焼室81が形成され、この燃焼室81に連通する吸気ポート82と排気ポート83がそれぞれシリンダーヘッド34の上側と下側に形成されている。吸気ポート82には前述したインテークパイプ19が接続され、排気ポート83には排気マフラー22が接続される。
【0037】
シリンダーヘッド34のバルブ室36には、吸気ポート82を開閉する吸気バルブ85と、排気ポート83を開閉する排気バルブ86とが設けられている。吸気バルブ85と排気バルブ86はそれぞれシリンダーヘッド34に圧入されたバルブガイド87,88に軸支されて軸方向に摺動自在であり、それぞれバルブスプリング89,90により常に閉弁方向に付勢されている。
【0038】
吸気バルブ85と排気バルブ86はシリンダーボア軸73aを挟んで上下に平行に配置され、両バルブ85,86の右側にオフセット配置されて縦方向に延びるロッカーアーム軸91が設けられ、このロッカーアーム軸91に吸気ロッカーアーム92と排気ロッカーアーム93が回動自在に軸支されている。
【0039】
吸、排気ロッカーアーム92,93は、その左端がそれぞれ吸、排気バルブ85,86の先端に当接し、右端がそれぞれ吸気プッシュロッド95と排気プッシュロッド96の先端に当接する。この部分にはバルブクリアランス調整用のナット97が設けられている。なお、図5中に符号98で示すのはプラグ穴であり、ここには図2と図3に示す点火プラグ99が螺合される。
【0040】
一方、図3と図4に示すように、クランクケース26内部においてはクランク室44の右側方に縦壁102を介して隣接するカム室103がクランク室44とは別室として設けられており、このカム室103とバルブ室36との間を結ぶ2本のプッシュロッド通路104,105がシリンダーブロック33の内部にてシリンダーボア軸73aと略平行に、かつシリンダーボア73の右側を上下に平行して貫通するように形成され、上側のプッシュロッド通路104に吸気プッシュロッド95が挿通され、下側のプッシュロッド通路105に排気プッシュロッド96が挿通されている。
【0041】
カム室103内にはクランク軸46に平行する短いカム軸107が回転自在に軸支され、このカム軸107に吸気カム108と排気カム109とカムドリブンギヤ110が回転一体に設けられている。カムドリブンギヤ110はクランク軸46に設けられたカムドライブギヤ111に噛合し、両ギヤ110,111の歯数比が2対1に設定されている。
【0042】
また、カム軸107の前方にはカムフォロワー軸114が架設され、この軸に三角レバー状の吸気カムフォロワー115と排気カムフォロワー116が回動自在に軸支されている。各カムフォロワー115,116の力点となるスリッパ面115a,116aはそれぞれ吸気カム108と排気カム109の外周面に摺動自在に当接し、各カムフォロワー115,116の作用点115b,116bに吸、排気プッシュロッド95,96の後端が連接され、以上によりOHV形式の動弁機構が構成されている。
【0043】
エンジンユニット8の作動時にはクランク軸46の2分の1の回転速度でカム軸107と吸、排気カム108,109が前方回転し、それぞれ吸、排気プッシュロッド95,96と吸、排気ロッカーアーム92,93を介して吸、排気バルブ85,86を所定のタイミングで開閉させる。
【0044】
図4に示すように、コンロッド78の大端部(クランクピン77への連結端)にはスプラッシュ部120が一体に形成されている。このスプラッシュ部120はコンロッド78の大端部から下垂する略平板状に形成されている。一方、クランク室44の底部には所定量のオイルが油面Oの高さまで貯留される。
【0045】
エンジンユニット8の作動時にはスプラッシュ部120の先端120aが図4中に楕円軌道120bで示すように移動し、このスプラッシュ部120によって貯留されているオイルが前方、即ちシリンダーボア73やピストン74の方に向ってはね上げられ、これらの部品が良好に潤滑および冷却される。
【0046】
コンロッド78に対するスプラッシュ部120の角度は、車両側面視(図4参照)でスプラッシュ部120がオイルの油面Oに着油する位置▲1▼から、最も深くオイル中に没する位置▲2▼までの間で略垂直となるように設定されている。これにより、オイルのはね上げ量を最大に確保して潤滑信頼性を向上させつつ、スプラッシュ部120を最小の迎え角でオイルの油面O中に突入させてメカニカルロスとオイル油面Oを叩く打音とを低減させ、しかも撹拌による油音上昇を回避することができる。
【0047】
一方、シリンダー部27の内部には略直線通路状のオイル供給通路122が形成されている。このオイル供給通路122はシリンダーボア軸73aに平行もしくは略平行してほぼ水平に延びるように形成され、その後端がクランク室44内のオイル油面Oの上方に開口し、前端がシリンダーヘッド34のバルブ室36内に開口している。オイル供給通路122の前端は後端よりも高い位置にあることが望ましい。前述のプッシュロッド通路104,105も同様に前上がりの姿勢である方が好ましい。
【0048】
また、車両側面視(図4参照)においてオイル供給通路122の軸方向がコンロッド78大端部の円軌跡78aの下側接線78bに略一致するように設定されている。さらに、シリンダーボア軸73aの軸方向視(図5参照)でオイル供給通路122の位置はスプラッシュ部120の位置に対し車幅方向右側に寸法Wだけずらされている。Wは数センチ程度に設定される。
【0049】
他方、フロントケース31には水平遮蔽板125が一体に形成されている。この水平遮蔽板125はクランク室44の前側の内壁面から後方に延び、オイル油面Oにほぼ沿ってオイル油面Oとオイル供給通路122の後端開口部との間に介在し、その後縁の幅方向中央部にスプラッシュ部120を避けるための切欠形状125aが設けられている。水平遮蔽板125はフロントケース31内部の補強リブとしても機能するが、フロントケース31に対し別体部品として設けてもよい。
【0050】
また、図6に示すように、リヤケース32側には鉛直遮蔽板126が形成されている。この鉛直遮蔽板126はクランク軸46のカムドライブギヤ111を囲む周壁127の下部から鉛直下に延びてカム室103の後下部を遮蔽する壁となる。鉛直遮蔽板126の下端とリヤケース32の底面との間には間隙128が設けられ、この間隙128の高さ寸法は例えばオイル貯留深度の半分程度に設定されている。
【0051】
さらに、クランク室44とカム室103との間を区画する縦壁102には例えば4つの連通口130a〜130dが形成されており、これらの連通口130a〜130dによりクランク室44とカム室103との間が連通している。そのうち、3つの円形の連通口130a〜130cがオイル油面Oの上方に配置され、1つの長円形の連通口130dがオイル油面Oの下方に配置されている。
【0052】
図6に示すように、カム室103の後斜め上方、かつクランク軸46の真上に当たる位置にはブリーザ−室132が画成され、このブリーザ−室132は仕切壁133により縦壁102の向こう側のクランク室44内部上方と隔てられ、カム室103を介して連通し、その天井部には外部に通じるユニオン134が設けられている。
【0053】
エンジンユニット8の作動時には、前述したようにコンロッド78大端部に形成されたスプラッシュ部120によりオイルが前方にはね上げられ、シリンダーボア73やピストン74が潤滑、冷却される。はね上げられたオイルの一部はオイル供給通路122を通ってバルブ室36内に流入し、吸、排気バルブ85,86やバルブガイド87,88、吸、排気ロッカーアーム92,93、吸、排気プッシュロッド95,96等にも供給され、これらの動弁部品が潤滑される。
【0054】
なお、クランク軸46とスプラッシュ部120が高速回転することによりクランク室44内に生成される霧状のオイル分を含んだオイルミストもオイル供給通路122を通ってバルブ室36に供給されるため、上記各動弁部品はオイルがかかることによる直接的な潤滑に加え、オイルミストによる間接的な潤滑も受けることができる。
【0055】
以上の構成によれば、オイルポンプを用いることなくオイルをバルブ室36内の吸、排気バルブ85,86回りに供給してこれらを良好に潤滑することができるため、従来必要であったオイルポンプやその駆動機構、ストレーナー、フィルター、複数の精密なオイル通路の加工形成といった数々の専用構造をことごとく廃止することができ、これによりエンジンユニット8の製造コストを飛躍的に低減させることができる。
【0056】
オイル供給通路122は水平に近い角度で形成されるため、十分な量のオイルを吸、排気バルブ85,86回りに供給でき、潤滑信頼性が高い。しかもオイル供給通路122はフロントケース31の鋳造時に鋳抜いて同時に形成したり、鋳造後にドリルで追加工する等して簡単に形成できるため、さしたるコストアップにはならない。
【0057】
オイル供給通路122の位置は、シリンダーボア軸73aの軸方向視でスプラッシュ部120に対して車幅方向に寸法Wだけずらされているため、スプラッシュ部120にはね上げられたオイルがオイル供給通路122とバルブ室36に過剰に流れ込むことがなく、よってバルブ室36内にオイルが充満することによるメカニカルロスの発生や油温の上昇を効果的に抑制することができる。
【0058】
一方、クランク室44の内部に形成された水平遮蔽板125は、例えば自動二輪車1の急減速時にクランク室44内前方のオイル油面が上昇しても、オイル供給通路122の入口が油面下に没することを遅延するため、この点でもオイルの過剰供給によるメカニカルロスを抑制することができる。
【0059】
なお、カム室103内のオイルは鉛直遮蔽板126の下方の間隙128を通って後方に流れ出ることができるが、自動二輪車の急減速時には鉛直遮蔽板126により多量のオイルが一気にカム室103内に流れ込むことが遅延され、カム室103側からプッシュロッド通路104,105にオイルが逆流することが防止される。
【0060】
クランク室44からオイル供給通路122を経てバルブ室36内に供給されたオイルは、主にプッシュロッド通路104,105を通ってカム室103に戻される。よってプッシュロッド通路104,105はオイル戻り通路としても機能する。
【0061】
クランク室44とカム室103とを隔てる縦壁102には複数の連通口130a〜130dが形成されているため、クランク室44とカム室103との間でオイル油面Oの高さに差ができにくく、これによりオイル供給通路122に流入するオイル量を安定させて潤滑信頼性をより向上させるとともに、バルブ室36に流入したオイルをバルブ室36に滞留させずにオイル戻り通路であるプッシュロッド通路104,105を経て速やかにカム室103に戻すことができる。
【0062】
縦壁102の連通口130a〜130dはオイル油面Oの上と下とに配置されているため、クランク室44とカム室103との間で液状のオイルと霧状のオイルミストが相互流通可能になると同時に両室44,103間のオイル油面差が特に小さくなる。このためオイル供給通路122に流入するオイル量が一段と安定し、これにより潤滑信頼性が高まるとともにメカニカルロスが低減する。
【0063】
なお、連通口130aと130bは車両側面視(図6参照)でカムドリブンギヤ110にラップするように設けられているため、クランク室44から連通口130aと130bを通りカム室103を経てブリーザ−室132に流れようとする気流の流速がカムドリブンギヤ110により緩和され、これによりブリーザ−室132のユニオン134からのオイル分の噴き出しを効果的に防止することができる。
【0064】
また、縦壁102を介してクランク室44に隣接する別室をカム室103としてここにカム軸107を設置し、カム室103とバルブ室36との間を結ぶオイル戻り通路をプッシュロッド通路104,105として吸、排気プッシュロッド95,96を設置したため、クランクケース26内のスペースを有効に利用してエンジンユニット8のコンパクト化に多大に貢献することができる。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によればオイルポンプを用いることなくシリンダーヘッド内部の動弁機構を良好に潤滑可能になるため、従来必要とされていたオイルポンプやその付帯構造を削除することができ、これによりエンジンユニットの製造コストを大幅に低減すると同時に潤滑信頼性を向上させ、併せてエンジンユニットのコンパクト化とメカニカルロスの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用エンジンユニットが搭載された車両の一例を示す自動二輪車の左側面図。
【図2】エンジンユニットの左側面図。
【図3】図2のIII−III線に沿うエンジンユニットの横断面図。
【図4】図3のIV−IV線に沿うエンジンユニットの縦断面により本発明の一実施形態を示す図。
【図5】図4のV−V矢視図。
【図6】図3のVI−VI矢視図。
【符号の説明】
1 自動二輪車
8 エンジンユニット
26クランクケース
27 シリンダー部
34 シリンダーヘッド
36 バルブ室
44 クランク室
46 クランク軸
73 シリンダーボア
73a シリンダーボア軸
78 コンロッド
78a コンロッド大端部の円軌跡
78b 円軌跡の下側接線
85 吸気バルブ
86 排気バルブ
95 吸気プッシュロッド
96 排気プッシュロッド
102 縦壁
103 クランク室の側方に縦壁を介して隣接する別室としてのカム室
104,105 オイル戻り通路としてのプッシュロッド通路
107 カム軸
120 スプラッシュ部
122 オイル供給通路
125 水平遮蔽板
126 鉛直遮蔽板
130a〜130d 連通口
O オイル油面
W オイル供給通路の位置とスプラッシュ部の位置とのずれ量
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an engine unit for a vehicle in which oil stored in a bottom portion of a crankcase is splashed to a lubricating portion by a splash portion formed at a large end of a connecting rod to perform lubrication.
[0002]
[Prior art]
Generally, a lubrication system called a wet sump is applied to an engine unit for a vehicle such as a motorcycle. This is a lubrication system in which the oil stored in the bottom of the crankcase is pumped up by an oil pump, filtered by a strainer or filter, and forced to be sent to the cylinder head valve chamber through multiple oil passages precisely formed inside the engine. It is.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, since a number of special structures such as an oil pump and its driving mechanism, a strainer, a filter, and a plurality of oil passages are required, the number of components and processing man-hours are large, which increases the manufacturing cost of the engine unit. Had become.
[0004]
In addition, if problems such as failure of the oil pump itself or the drive mechanism of the oil pump, clogging of a thin oil passage, or mixing of air into oil occur, adverse effects such as seizure of the lubricating portion and acceleration of abrasion will occur. There is a risk of inviting.
[0005]
As shown in Japanese Utility Model Laid-Open Publication No. 51-114545 and Japanese Utility Model Laid-Open Publication No. Hei 3-5909, for example, the oil stored in the bottom of the crank chamber is splashed at the large end of the crankshaft or the connecting rod. ), The lubricating portion is splashed and lubricated, but all of them are general-purpose engines used for driving a generator or the like and not for vehicles.
[0006]
The present invention has been made in order to solve the above-described problems, and an engine unit for a vehicle that can reduce the manufacturing cost and at the same time improve the lubrication reliability, and at the same time, can reduce the size and the mechanical loss. The purpose is to provide.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the vehicle engine unit according to the present invention, as described in claim 1, splashes the oil stored in the bottom of the crankcase to the lubrication part by the splash part formed at the large end of the connecting rod. In the engine unit for a vehicle, the crankshaft is rotatably supported in the crank chamber along the vehicle width direction, the rotation direction is set to the backward rotation, and the cylinder portion is installed on the front of the crankcase. The bore shaft is inclined forward almost horizontally, and a substantially linear passage-shaped oil supply passage extending substantially in parallel with the cylinder bore shaft is formed inside the cylinder portion, and the rear end of the oil supply passage is formed inside the crank chamber. Open the oil supply passage above the oil level and open the front end of the oil supply passage into the valve chamber of the cylinder head. Characterized in that is substantially equal to the lower tangent line of the circular path of the connecting rod big end.
[0008]
According to the above configuration, the oil splashed by the splash portion formed at the large end of the connecting rod during operation of the engine and the oil mist containing the mist of oil are supplied around the intake and exhaust valves in the valve chamber through the oil supply passage. As a result, it is possible to lubricate the intake and exhaust valves without using an oil pump, thus eliminating the oil pump and its drive mechanism, strainers, filters, multiple oil passages, and other special structures, thereby reducing engine manufacturing costs. It can be significantly reduced. Since the oil supply passage is formed at a nearly horizontal angle, a sufficient amount of oil can be supplied around the intake and exhaust valves, and lubrication reliability is high.
[0009]
Further, in the vehicle engine unit according to the present invention, the position of the oil supply passage is shifted in the vehicle width direction with respect to the position of the splash portion as viewed in the axial direction of the cylinder bore shaft as described in claim 2. Because of this feature, excessive flow of oil into the oil supply passage is prevented, and mechanical loss related to driving of the intake and exhaust valves is reduced.
[0010]
Further, in the vehicle engine unit according to the present invention, as described in claim 3, the splash portion is formed in a substantially flat plate shape that hangs down from the large end of the connecting rod, and the splash portion is formed by the oil oil level in a vehicle side view. The angle of the splash part from oiling to the deepest immersion in the oil is set to be almost vertical, so the maximum amount of oil splashing is ensured and lubrication reliability is improved, and Since the splash portion enters the oil at the minimum angle of attack, mechanical loss and the hitting sound of hitting the oil surface are reduced, and at the same time, the rise of the oil sound due to stirring is avoided.
[0011]
The engine unit for a vehicle according to the present invention, as described in claim 4, extends rearward from the inner wall surface on the front side of the crank chamber and has a shape substantially along the oil surface of the oil supply passage. A shield plate interposed between the section and the oil oil level is provided, so that when the oil oil level fluctuates, the oil oil level in front of the crank chamber rises excessively and excessive oil flows into the oil supply passage. Is prevented, and mechanical loss related to driving of the intake and exhaust valves is reduced.
[0012]
Further, the vehicle engine unit according to the present invention, as described in claim 5, provides a separate room adjacent to the crankcase via a vertical wall, and the vertical wall includes a crankcase and the separate room. While forming a communication port for communication, it is characterized by forming an oil return passage connecting the separate chamber and the valve chamber, it is difficult to make a difference in oil oil level between the crank chamber and the cam chamber, Thereby, the amount of oil flowing into the oil supply passage is stabilized, and lubrication reliability is further improved.
[0013]
Furthermore, the vehicle engine unit according to the present invention is characterized in that a plurality of the communication ports are formed and disposed above and below the oil level of the oil stored in the crank chamber as described in claim 6. As a result, the liquid oil and the mist oil mist can flow between the crank chamber and another chamber at the same time, and at the same time, the oil level difference between the two chambers becomes smaller and the amount of oil flowing into the oil supply passage becomes more stable This increases lubrication reliability and reduces mechanical loss.
[0014]
The vehicle engine unit according to the present invention is configured such that the vehicle engine unit drives an intake / exhaust valve by a camshaft and a push rod provided in a crankcase. In the case where the space is provided, the camshaft is set as the separate chamber as a cam chamber, and the push rod is set as the oil return passage as a push rod passage. Can be used effectively to contribute to downsizing of the engine unit.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a left side view of a motorcycle showing an example of a vehicle equipped with a vehicle engine unit according to the present invention.
[0016]
The motorcycle 1 includes an underbone-type body frame 2 made of, for example, steel pipe. A front fork 4 that supports a relatively small-diameter front wheel 3 is pivotally supported on a front head of the body frame 2 together with a handlebar 5. A similarly small rear wheel 6 is directly supported at the rear end of the vehicle body frame 2 without a suspension device, and an engine unit 8 is rigidly mounted below the rear portion of the vehicle body frame 2 to be located immediately in front of the rear wheel 6. ing.
[0017]
The seat 9 is provided at the rear upper end of the vehicle body frame 2, and a fuel tank 10 is provided below the seat seat 9, and a tail lamp unit 11 in which a tail lamp, a turn signal lamp, a license plate fixing portion, and the like are integrated is installed at the rear. . When the carrier 12 for loading cargo is installed at the rear of the body frame 2, the tail lamp unit 11 is installed at the rear of the carrier 12. The member 13 provided between the fuel tank 10 and the rear wheel 6 is a battery case.
[0018]
On the other hand, a resin leg shield (front cowl) 15 that covers the vicinity of the front portion of the body frame 2 is provided, and a head lamp 16 and a turn signal lamp 17 are provided on the front surface thereof. In addition, a step board 18 extending substantially horizontally from the lower end of the leg shield 15 toward the rear is provided so that both feet of the occupant can be placed.
[0019]
The rear half of the step board 18 covers the intake unit such as the engine unit 8 and the intake pipe 19, the carburetor 20, and the air cleaner 21 from above, and the exhaust muffler 22 provided in front of the engine unit 8 is provided by the front half of the step board 18. Covered. Note that a stand 23 for parking bicycles is provided on the lower surface of the engine unit 8.
[0020]
2 is a left side view of the engine unit 8, FIG. 3 is a cross-sectional view of the engine unit 8 taken along the line III-III in FIG. 2, FIG. 4 is a longitudinal sectional view taken along the line IV-IV in FIG. FIG. 6 is a view taken in the direction of arrows VV in FIG. 4, and FIG. 6 is a view taken in the direction of arrows VI-VI in FIG. 3. FIG. 4 is a view of the engine unit 8 as viewed from the right side in the vehicle traveling direction.
[0021]
The engine unit 8 is, for example, an air-cooled single-cylinder four-cycle OHV type. A cylinder portion 27 is installed on the front surface of a crankcase 26, and a rear wheel drive device case 28 is provided on the left and right sides of the crankcase 26, respectively. And the generator case 29 are fixed.
[0022]
As shown in FIG. 4, the crankcase 26 has a front-rear two-part structure and includes a front front case 31 and a rear rear case 32. The front case 31 is integrally formed with a cylinder block 33. A cylinder head 34 and a head cover 35 are attached to the front of the cylinder block 33 to form the cylinder section 27. A valve chamber 36 is defined between the cylinder head 34 and the head cover 35.
[0023]
On the left side of the crankcase 26, a left case 38 and a left cover 39 constituting the rear wheel drive device case 28 are provided, and the inside thereof is a belt drive device chamber 40. On the right side of the crankcase 26, a generator case is provided. A right case 41 and a right cover 42 constituting the fuel cell 29 are provided, and the inside thereof is a generator chamber 43, and the inside of the crankcase 26 is a crank chamber 44.
[0024]
Inside the crank chamber 44, a crank shaft 46 extending along the vehicle width direction is supported by a pair of left and right bearings 47, 47 provided on the mating surface of the front case 31 and the rear case 32, and its rotation direction is backward rotation (see FIG. 4 counterclockwise).
[0025]
The left end of the crankshaft 46 protrudes into the belt driving device chamber 40, and a drive pulley 48 is provided integrally therewith, while a driven shaft 49 is supported at the rear of the belt driving device chamber 40. A driven pulley 50 and a centrifugal clutch 51 are provided, and a V-belt 52 is wound between the drive pulley 48 and the driven pulley 50 to form a continuously variable speed belt driving device 53.
[0026]
A reduction gear case 55 is mounted on the rear right side of the left case 38 to form a reduction gear device chamber 56, in which an output shaft 57 is supported, and a right end of a driven shaft 49 is connected to a reduction gear device. A small-diameter final drive gear 58 which enters into the chamber 56 and is carved here meshes with a large-diameter final driven gear 59 provided on the left end of the output shaft 57 to constitute a reduction gear device 60.
[0027]
The right end of the output shaft 57 protrudes rightward from the reduction gear device chamber 56 (reduction gear case 55), where a drive sprocket 62 is provided, and a driven sprocket (not shown) provided on the right side of the drive sprocket 62 and the rear wheel 6. And the drive chain 63 is wound between them.
[0028]
The rotation of the crankshaft 46 is steplessly shifted by the belt driving device 53 and transmitted to the driven shaft 49. The rotation of the driven shaft 49 is further reduced by the reduction gear device 60 and transmitted to the output shaft 57, and the rotation of the output shaft 57 is controlled. This is a power transmission configuration in which the rotation drives the rear wheel 6 via the drive chain 63.
[0029]
As shown in FIG. 2, a kick starter shaft 64 is supported between the crankshaft 46 and the driven shaft 49. The left end of this shaft penetrates through the left cover 39 and projects to the outside. The kick starter pedal 65 is fixed.
[0030]
Further, a starter drive gear 66 rotatably provided on a kick starter shaft 64 inside the belt drive device chamber 40 meshes with a starter driven gear 68 provided coaxially with the crankshaft 46 via a speed increasing gear 67, A one-way clutch 69 is provided between the starter driven gear 68 and the crankshaft 46 to form a kick starter device 70.
[0031]
When the kick starter pedal 65 is depressed, the kick starter shaft 64 and the starter drive gear 66 rotate backward, and the rotation is transmitted to the crankshaft 46 via the speed increasing gear 67, the starter driven gear 68, and the one-way clutch 69, and the engine unit is rotated. 8 starts. After the start, the rotation of the crankshaft 46 is not reversely transmitted to the kick starter shaft 64 due to the clutch releasing operation of the one-way clutch 69.
[0032]
As shown in FIG. 2, the kick starter pedal 65 extends rearward and upward from the kick starter shaft 64, and a tread plate 65a at the tip thereof is formed in a bowl shape expanding downward. As shown by the two-dot chain line in FIG. 2, when the bicycle parking stand 23 is flipped up, a part of the stand 23, for example, the step-down bar 23 a is located on the movement locus of the stepping plate 65 a. Even if the kick starter pedal 65 is to be depressed, the tread plate 65a is in contact with the step-down bar 23a so that the kick starter pedal 65 is not depressed, so that the safety at the time of starting the engine is improved.
[0033]
On the other hand, a flywheel magnet 71 is provided at the right end of the crankshaft 46 so as to rotate integrally therewith, and constitutes a generator (generator) together with a stator 72 fixed to the right side of the crankcase 26. The member indicated by reference numeral 79 in FIG. 4 is a starter motor that can be selectively attached.
[0034]
As shown in FIGS. 3 and 4, a cylinder bore 73 is formed inside a cylinder block 33 constituting the cylinder portion 27, and a cylinder bore shaft 73 a which is a central axis of the cylinder bore 73 is nearly horizontal in a vehicle side view. The cylinder portion 27 is provided on the front surface of the crankcase 26 so as to be inclined forward.
[0035]
A piston 74 is inserted into the cylinder bore 73, and a piston rod 75 provided on the piston 74 and a crankpin 77 bridged between crank webs 76 of the crankshaft 46 are connected by a connecting rod 78. The reciprocating sliding of the piston 74 in the cylinder bore 73 is converted into a rotational movement of the crankshaft 46.
[0036]
A combustion chamber 81 is formed in the cylinder head 34 so as to match the cylinder bore 73. An intake port 82 and an exhaust port 83 communicating with the combustion chamber 81 are formed on the upper and lower sides of the cylinder head 34, respectively. The above-described intake pipe 19 is connected to the intake port 82, and the exhaust muffler 22 is connected to the exhaust port 83.
[0037]
In the valve chamber 36 of the cylinder head 34, an intake valve 85 for opening and closing an intake port 82 and an exhaust valve 86 for opening and closing an exhaust port 83 are provided. The intake valve 85 and the exhaust valve 86 are axially supported by valve guides 87 and 88 press-fitted into the cylinder head 34 and are slidable in the axial direction, and are always urged in the valve closing direction by valve springs 89 and 90, respectively. ing.
[0038]
The intake valve 85 and the exhaust valve 86 are vertically arranged parallel to each other with the cylinder bore shaft 73a interposed therebetween. A rocker arm shaft 91 is provided at the right side of both valves 85 and 86 and extends vertically to provide a rocker arm shaft 91. An intake rocker arm 92 and an exhaust rocker arm 93 are rotatably supported by 91.
[0039]
The left ends of the suction and exhaust rocker arms 92 and 93 abut against the tips of the intake and exhaust valves 85 and 86, respectively, and the right ends abut the distal ends of the intake push rod 95 and the exhaust push rod 96, respectively. A nut 97 for adjusting the valve clearance is provided in this portion. In FIG. 5, reference numeral 98 denotes a plug hole, into which a spark plug 99 shown in FIGS. 2 and 3 is screwed.
[0040]
On the other hand, as shown in FIGS. 3 and 4, inside the crankcase 26, a cam chamber 103 adjacent to the right side of the crank chamber 44 via the vertical wall 102 is provided as a separate chamber from the crank chamber 44. Two push rod passages 104 and 105 connecting between the cam chamber 103 and the valve chamber 36 are substantially parallel to the cylinder bore shaft 73a inside the cylinder block 33, and the right side of the cylinder bore 73 is vertically parallel. The intake push rod 95 is inserted through the upper push rod passage 104, and the exhaust push rod 96 is inserted through the lower push rod passage 105.
[0041]
A short camshaft 107 parallel to the crankshaft 46 is rotatably supported in the cam chamber 103, and an intake cam 108, an exhaust cam 109, and a cam-driven gear 110 are rotatably provided on the camshaft 107. The cam driven gear 110 meshes with a cam drive gear 111 provided on the crankshaft 46, and the gear ratio of the two gears 110, 111 is set to 2: 1.
[0042]
A cam follower shaft 114 is provided in front of the cam shaft 107, and a triangular lever-shaped intake cam follower 115 and an exhaust cam follower 116 are rotatably supported on the shaft. Slipper surfaces 115a and 116a serving as power points of the respective cam followers 115 and 116 slidably abut against the outer peripheral surfaces of the intake cam 108 and the exhaust cam 109, respectively, and are sucked at the action points 115b and 116b of the respective cam followers 115 and 116. The rear ends of the exhaust push rods 95 and 96 are connected, and an OHV type valve operating mechanism is configured as described above.
[0043]
When the engine unit 8 is operating, the camshaft 107 and the exhaust cams 108 and 109 rotate forward at half the rotation speed of the crankshaft 46, and the intake and exhaust push rods 95 and 96 and the intake and exhaust rocker arms 92 respectively. , 93 are opened and closed at predetermined timing.
[0044]
As shown in FIG. 4, a splash portion 120 is integrally formed at a large end (a connection end to the crankpin 77) of the connecting rod 78. The splash portion 120 is formed in a substantially flat plate shape hanging from the large end of the connecting rod 78. On the other hand, a predetermined amount of oil is stored at the bottom of the crank chamber 44 up to the level of the oil level O.
[0045]
When the engine unit 8 is operated, the tip 120a of the splash portion 120 moves as shown by an elliptical orbit 120b in FIG. 4, and the oil stored by the splash portion 120 moves forward, that is, toward the cylinder bore 73 and the piston 74. It is flipped up and these parts are well lubricated and cooled.
[0046]
The angle of the splash portion 120 with respect to the connecting rod 78 ranges from the position (1) where the splash portion 120 lands on the oil surface O of the oil in a vehicle side view (see FIG. 4) to the position (2) where the splash portion 120 is most deeply immersed in the oil. Are set so as to be substantially vertical between. As a result, the splash portion 120 enters the oil surface O of the oil at the minimum angle of attack while hitting the mechanical loss and the oil surface O while securing the maximum amount of oil splash and improving the lubrication reliability. Noise can be reduced, and an increase in oil noise due to agitation can be avoided.
[0047]
On the other hand, a substantially linear passage-shaped oil supply passage 122 is formed inside the cylinder portion 27. The oil supply passage 122 is formed so as to extend substantially horizontally in parallel or substantially parallel to the cylinder bore shaft 73 a, a rear end thereof opens above the oil surface O in the crank chamber 44, and a front end of the cylinder head 34 It opens into the valve chamber 36. It is desirable that the front end of the oil supply passage 122 be located higher than the rear end. Similarly, it is preferable that the push rod passages 104 and 105 have a forwardly raised posture.
[0048]
The axial direction of the oil supply passage 122 is set so as to substantially coincide with the lower tangent line 78b of the circular locus 78a at the large end of the connecting rod 78 when viewed from the side of the vehicle (see FIG. 4). Further, when viewed in the axial direction of the cylinder bore shaft 73a (see FIG. 5), the position of the oil supply passage 122 is shifted by a dimension W to the right in the vehicle width direction with respect to the position of the splash portion 120. W is set to about several centimeters.
[0049]
On the other hand, a horizontal shielding plate 125 is formed integrally with the front case 31. The horizontal shielding plate 125 extends rearward from the inner wall surface on the front side of the crank chamber 44, intervenes substantially along the oil surface O between the oil surface O and the rear end opening of the oil supply passage 122, and has a rear edge. A notch shape 125a for avoiding the splash portion 120 is provided at the center portion in the width direction of the first embodiment. The horizontal shielding plate 125 also functions as a reinforcing rib inside the front case 31, but may be provided as a separate component from the front case 31.
[0050]
As shown in FIG. 6, a vertical shielding plate 126 is formed on the rear case 32 side. The vertical shielding plate 126 extends vertically downward from the lower part of the peripheral wall 127 surrounding the cam drive gear 111 of the crankshaft 46 and serves as a wall for shielding the rear lower part of the cam chamber 103. A gap 128 is provided between the lower end of the vertical shielding plate 126 and the bottom of the rear case 32, and the height of the gap 128 is set to, for example, about half the oil storage depth.
[0051]
Further, for example, four communication ports 130a to 130d are formed in the vertical wall 102 that partitions between the crank chamber 44 and the cam chamber 103, and the crank chamber 44 and the cam chamber 103 are formed by these communication ports 130a to 130d. Are in communication. Among them, three circular communication ports 130a to 130c are arranged above the oil level O, and one oval communication port 130d is arranged below the oil level O.
[0052]
As shown in FIG. 6, a breather chamber 132 is defined at a position obliquely above the rear of the cam chamber 103 and directly above the crankshaft 46, and the breather chamber 132 is separated from the vertical wall 102 by a partition wall 133. A union 134 communicating with the cam chamber 103 through the cam chamber 103 and communicating with the outside is provided at the ceiling thereof.
[0053]
When the engine unit 8 operates, the oil is splashed forward by the splash portion 120 formed at the large end of the connecting rod 78 as described above, and the cylinder bore 73 and the piston 74 are lubricated and cooled. Part of the splashed oil flows into the valve chamber 36 through the oil supply passage 122, and the suction and exhaust valves 85 and 86, the valve guides 87 and 88, the suction and exhaust rocker arms 92 and 93, and the suction and exhaust push. It is also supplied to the rods 95, 96 and the like, and these valve train parts are lubricated.
[0054]
The oil mist containing the mist of oil generated in the crank chamber 44 by the high-speed rotation of the crankshaft 46 and the splash part 120 is also supplied to the valve chamber 36 through the oil supply passage 122. Each of the above-described valve train parts can receive indirect lubrication by oil mist in addition to direct lubrication by oil splashing.
[0055]
According to the above configuration, oil can be supplied around the intake and exhaust valves 85 and 86 in the valve chamber 36 to lubricate them well without using an oil pump. In addition, all dedicated structures such as a drive mechanism, a strainer, a filter, and a plurality of precise oil passages can be eliminated, whereby the manufacturing cost of the engine unit 8 can be drastically reduced.
[0056]
Since the oil supply passage 122 is formed at a nearly horizontal angle, a sufficient amount of oil can be absorbed and supplied around the exhaust valves 85 and 86, and lubrication reliability is high. In addition, the oil supply passage 122 can be formed easily by casting at the time of casting of the front case 31 and can be formed easily by additional processing with a drill after casting, so that the cost is not significantly increased.
[0057]
The position of the oil supply passage 122 is shifted by the dimension W in the vehicle width direction with respect to the splash portion 120 in the axial direction view of the cylinder bore shaft 73a. Excessive flow into the valve chamber 36 can be prevented, so that the occurrence of mechanical loss and an increase in oil temperature due to the filling of the valve chamber 36 with oil can be effectively suppressed.
[0058]
On the other hand, the horizontal shielding plate 125 formed inside the crank chamber 44 allows the inlet of the oil supply passage 122 to be below the oil level even if the oil level in the front of the crank chamber 44 rises, for example, when the motorcycle 1 suddenly decelerates. In this respect, mechanical loss due to excessive supply of oil can be suppressed.
[0059]
The oil in the cam chamber 103 can flow backward through the gap 128 below the vertical shielding plate 126. However, when the motorcycle suddenly decelerates, a large amount of oil enters the cam chamber 103 at once by the vertical shielding plate 126. The flow is delayed, and the oil is prevented from flowing backward from the cam chamber 103 to the push rod passages 104 and 105.
[0060]
The oil supplied from the crank chamber 44 into the valve chamber 36 via the oil supply passage 122 is returned to the cam chamber 103 mainly through the push rod passages 104 and 105. Therefore, the push rod passages 104 and 105 also function as oil return passages.
[0061]
Since a plurality of communication ports 130a to 130d are formed in the vertical wall 102 separating the crank chamber 44 and the cam chamber 103, there is a difference in the height of the oil level O between the crank chamber 44 and the cam chamber 103. This makes it difficult to stabilize the amount of oil flowing into the oil supply passage 122, thereby improving lubrication reliability. In addition, the push rod, which serves as an oil return passage, does not allow the oil flowing into the valve chamber 36 to stay in the valve chamber 36. It is possible to quickly return to the cam chamber 103 through the passages 104 and 105.
[0062]
Since the communication ports 130 a to 130 d of the vertical wall 102 are arranged above and below the oil level O, if the liquid oil and the mist oil mist can flow between the crank chamber 44 and the cam chamber 103. At the same time, the oil level difference between the two chambers 44 and 103 becomes particularly small. Therefore, the amount of oil flowing into the oil supply passage 122 is further stabilized, whereby the lubrication reliability is increased and the mechanical loss is reduced.
[0063]
Since the communication ports 130a and 130b are provided so as to wrap around the cam driven gear 110 when viewed from the side of the vehicle (see FIG. 6), the breather chamber passes from the crank chamber 44 through the communication ports 130a and 130b through the cam chamber 103. The flow velocity of the airflow flowing to the 132 is reduced by the cam driven gear 110, whereby it is possible to effectively prevent the ejection of oil from the union 134 of the breather chamber 132.
[0064]
Further, a cam chamber 107 is installed in another chamber adjacent to the crank chamber 44 via the vertical wall 102 as a cam chamber 103, and an oil return passage connecting the cam chamber 103 and the valve chamber 36 is formed as a push rod passage 104, Since the intake and exhaust push rods 95 and 96 are provided as 105, the space in the crankcase 26 can be effectively used, and the engine unit 8 can be greatly reduced in size.
[0065]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the valve operating mechanism inside the cylinder head can be satisfactorily lubricated without using an oil pump, so that the conventionally required oil pump and its accompanying structure can be eliminated. As a result, the manufacturing cost of the engine unit can be significantly reduced, and at the same time, the lubrication reliability can be improved. In addition, the engine unit can be made compact and mechanical loss can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a left side view of a motorcycle showing an example of a vehicle equipped with a vehicle engine unit according to the present invention.
FIG. 2 is a left side view of the engine unit.
FIG. 3 is a cross-sectional view of the engine unit taken along line III-III in FIG. 2;
FIG. 4 is a view showing one embodiment of the present invention by a longitudinal section of the engine unit along the line IV-IV in FIG. 3;
FIG. 5 is a view taken in the direction of arrows VV in FIG. 4;
FIG. 6 is a view taken in the direction of arrows VI-VI in FIG. 3;
[Explanation of symbols]
1 motorcycle
8 Engine unit
26 crankcase
27 Cylinder section
34 cylinder head
36 Valve room
44 Crankcase
46 crankshaft
73 cylinder bore
73a cylinder bore shaft
78 Connecting rod
78a Circular locus of large end of connecting rod
78b Lower tangent of circular locus
85 Intake valve
86 Exhaust valve
95 Intake push rod
96 Exhaust push rod
102 vertical wall
103 Cam chamber as a separate chamber adjacent to the crank chamber via a vertical wall
104, 105 Push rod passage as oil return passage
107 camshaft
120 splash part
122 Oil supply passage
125 horizontal shield
126 Vertical shielding plate
130a-130d communication port
O oil level
W The amount of deviation between the position of the oil supply passage and the position of the splash part

Claims (7)

クランク室底部に貯留されたオイルをコンロッド大端部に形成したスプラッシュ部により潤滑部にはねかけて潤滑を行うようにした車両用エンジンユニットにおいて、上記クランク室内にクランク軸を車幅方向沿いに軸支してその回転方向を後方回転とし、クランクケース前面にシリンダー部を設置してそのシリンダーボア軸を水平に近く前傾させ、シリンダー部の内部にシリンダーボア軸に略平行してほぼ水平に延びる略直線通路状のオイル供給通路を形成し、このオイル供給通路の後端をクランク室内のオイル油面上方に開口させ、オイル供給通路の前端をシリンダーヘッドのバルブ室内に開口させ、車両側面視でオイル供給通路の軸方向を上記コンロッド大端部の円軌跡の下側接線に略一致させたことを特徴とする車両用エンジンユニット。In a vehicle engine unit in which oil stored at the bottom of the crankcase is splashed to a lubricating portion by a splash portion formed at a large end of the connecting rod to lubricate, a crankshaft is provided along the vehicle width direction in the crankcase. The cylinder is installed on the front of the crankcase, and its cylinder bore axis is inclined forward almost horizontally, and the interior of the cylinder is almost parallel to the cylinder bore axis. A substantially linear passage-shaped oil supply passage extending is formed, a rear end of the oil supply passage is opened above an oil level in a crank chamber, and a front end of the oil supply passage is opened in a valve chamber of a cylinder head. Wherein the axial direction of the oil supply passage substantially coincides with the lower tangent of the circular locus at the large end of the connecting rod. Door. 前記シリンダーボア軸の軸方向視で前記オイル供給通路の位置を前記スプラッシュ部の位置に対して車幅方向にずらしたことを特徴とする請求項1に記載の車両用エンジンユニット。2. The vehicle engine unit according to claim 1, wherein a position of the oil supply passage is shifted in a vehicle width direction with respect to a position of the splash portion when viewed in an axial direction of the cylinder bore shaft. 3. 前記スプラッシュ部を前記コンロッド大端部より下垂する略平板状に形成し、車両側面視でスプラッシュ部が前記オイル油面に着油してから最も深くオイル中に没するまでのスプラッシュ部の角度を略垂直に設定したことを特徴とする請求項1に記載の車両用エンジンユニット。The splash portion is formed in a substantially flat plate shape that hangs down from the large end of the connecting rod, and the angle of the splash portion from when the splash portion lands on the oil surface to when it is immersed most deeply in the oil in a vehicle side view. 2. The vehicle engine unit according to claim 1, wherein the vehicle engine unit is set substantially vertical. 前記クランク室の前側の内壁面から後方に延び前記オイル油面にほぼ沿う形状で前記オイル供給通路のクランク室側開口部とオイル油面との間に介在する遮蔽板を設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両用エンジンユニット。A shield plate extending rearward from an inner wall surface on the front side of the crank chamber and substantially along the oil oil surface is provided between the crank chamber side opening of the oil supply passage and the oil oil surface. The vehicle engine unit according to claim 1. 前記クランク室の側方に縦壁を介して隣接する別室を設け、上記縦壁にはクランク室と上記別室とを連通させる連通口を形成する一方、上記別室と前記バルブ室とを結ぶオイル戻り通路を形成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用エンジンユニット。A separate chamber adjacent to the crank chamber via a vertical wall is provided on the side of the crank chamber, and a communication port for communicating the crank chamber with the separate chamber is formed in the vertical wall, and an oil return connecting the separate chamber and the valve chamber is formed. The vehicle engine unit according to claim 1, wherein a passage is formed. 前記連通口を複数形成してクランク室内に貯留されるオイルの油面上と油面下とに配置したことを特徴とする請求項5に記載の車両用エンジンユニット。The vehicle engine unit according to claim 5, wherein a plurality of the communication ports are formed and arranged above and below the oil level of the oil stored in the crank chamber. 車両用エンジンユニットがクランクケース内に設けられたカム軸とプッシュロッドにより吸排気バルブを駆動するOHV形式の動弁機構を備えている場合に、前記別室をカム室として上記カム軸を設置し、前記オイル戻り通路をプッシュロッド通路として上記プッシュロッドを設置したことを特徴とする請求項5に記載の車両用エンジンユニット。When the vehicle engine unit includes an OHV type valve operating mechanism that drives an intake / exhaust valve by a camshaft and a push rod provided in a crankcase, the camshaft is provided with the separate chamber as a cam chamber, The vehicle engine unit according to claim 5, wherein the push rod is provided with the oil return passage as a push rod passage.
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