JP2004218119A - ブラジャー用前部連結具 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の前部連結用のブラジャーにおいて、例えば左右カップ部の中央部に設けたテープ生地に複数の係合部を設け、同係合部に留具を係止してカップ間の間隔を適宜に調整するようにしたものが見られるが、カップ間を連結するための留具としては、見栄えが悪く、取り扱いにくい等の欠点があり、コンパクトで合理的な留具は、従来からあまり見られなかったのである。
【解決手段】本発明では板状体の表面側に凹状切除部を設けると共に、同凹状切除部の中間位置から板状体の裏面側後方位置に切抜窓を設けてスリット状開口部を貫通、一体化して雌型連結具を形成し、一方押圧板及び突出板を段差状に一体化してなる嵌合板を有する雄型連結具を形成し、同嵌合板を前記スリット状開口部内に挿入、嵌合することにより、雌型連結具と雄型連結具とが互いに確実に嵌合、接圧され、強固に連結固定されるようにしたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明では板状体の表面側に凹状切除部を設けると共に、同凹状切除部の中間位置から板状体の裏面側後方位置に切抜窓を設けてスリット状開口部を貫通、一体化して雌型連結具を形成し、一方押圧板及び突出板を段差状に一体化してなる嵌合板を有する雄型連結具を形成し、同嵌合板を前記スリット状開口部内に挿入、嵌合することにより、雌型連結具と雄型連結具とが互いに確実に嵌合、接圧され、強固に連結固定されるようにしたものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スリット状開口部を有する雌型連結具に対して挿入用突出板を有する雌型連結具を嵌合自在とした前身開放型のブラジャー用前部連結具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来は、例えば実用新案登録第3060005号公報に記載されているように前身開放型のブラジャーにおいて、左右カップの中央側脇部にテープ生地で形成した複数の係合部を設け、同係合部に留具を係止してカップ間の間隔を適宜に調整するようにしてあり、同様に例えば実用新案登録第3037877号公報に記載されているように左右のカップ部の中央脇部側にベルトを夫々連接し、且つフックリングに同ベルトを挿通してカップ間の間隔を適宜に調節するようにしたものが見られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、前身側開放型のブラジャーにおいて、従来の場合はカップ間の間隔を調節するために、テープ生地やベルト等の手段が用いられているが、左右のカップ間を連結自在にするための留具としては、形状の小さなものは操作性や強度に問題があり、大きな形状のものは見栄えが悪く、肌に当たるなど着用感が悪く、小型で操作性が良いなど取り扱い等の点で合理的な留具は、従来からあまり見られなかったのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決するために、先ず特許請求の範囲の請求項1においては、板状体の表面側から裏面側に貫通するスリット状の嵌合用開口部を備えた雌型連結具と、前記雌型連結具のスリット状開口部に嵌合する嵌合板を備えた雄型連結具からなる前止め形式のブラジャー用連結具において、前記雌型連結具の板状体の表面側に凹状切除部を設けると共に、同凹状切除部の中間位置から板状体の裏面側後方位置に切抜窓を設けてスリット状開口部を一体化、貫通して形成し、一方押圧板及び突出板を段差状に一体化して嵌合板を形成すると共に、前方位置に設けた突出板を低位置に位置させて雄型連結具を構成し、前記スリット状開口部内に嵌合板を挿入、嵌合するように構成したことにより、コンパクトで且つ位置合わせが容易であり、取り扱いが便利で、連結時の強度が大でしかも取り外しが容易であるなど、極めて合理的な連結具が得られるようにしたものである。
【0005】
また請求項2においては、雌型連結具のスリット状開口部の両側部に軸受用切欠部を設け、一方雄型連結具に設けた押圧板の先端側両端部に支軸を設け、同支軸を前記軸受用切欠部側に嵌合、軸支させるように構成したことにより、雌型連結具に雄型連結具を挿入して位置決めする際、位置決めを極めて容易に行うことができ、また連結具の取り外しも容易に行うことができるのである。
【0006】
更に請求項3においては、雌型連結具のスリット状開口部の裏面側前方壁面部に凸状部を設けたことにより、雄型連結具を雌型連結具側に嵌合する際、雄型連結具に設けた嵌合用切溝が同凸状部に接圧され、且つ緊締状態で嵌合されるので連結状態がより強固に維持されるのである。
【0007】
また請求項4においては、雌型連結具のスリット状開口部の両側に設けた脇部側突状部の先端部に突出部を設けたことにより、雄型連結具を雌型連結具側に嵌合する際、雄型連結具に設けた縫着用取付部の前方壁面部が同突出部により接圧され、緊締状態で嵌合されるので、連結状態がより強固に、且つ安定的に維持されるのである。
【0008】
また請求項5おいては、雄型連結具に設けた押圧板の裏面側に嵌合用切溝を設け、雌型連結具に設けた切抜窓の前方に位置する固定部側に同嵌合用切溝を嵌合させるように構成したことにより、雄型連結具の位置決めが確実に行われ、しかも雌型連結具と雄型連結具の噛み合い状態が強固になり、身体の屈伸運動などに対して連結具が外れる恐れもなく、着用感が向上し得るのである。
【0009】
更に請求項6おいては、連結具がポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂などから選ばれた合成樹脂で構成されるようにしたことにより、連結具の引っ張り強度や曲げ強さ、圧縮強さ等が向上し、また連結具が軽量であるためにバストに無理な圧迫感を与えることがなく、着用感が向上し得るのである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明によるブラジャー用前部連結具について、以下図例に基づいて説明する。1はブラジャーで2、2は左右のカップ部、3、3は夫々カップ部2、2の下方に設けた土台部、5、5は夫々肩紐、7、7は夫々土台部3の裏面側で且つ下方周辺部に設けたテープ生地、8、8は夫々土台部3の裏面側で且つ中央脇部側に設けたテープ生地、10、11は夫々同テープ生地8、8に設けた雌型並びに雄型連結具である。
【0011】
図2は上記雌型連結具10を示したもので、13は板状体12の表面側で、且つ前方側中央寄りの位置を段差状に一部切除して形成した凹状切除部で、15、16は夫々同凹状切除部13の前方並びに後方端縁側の壁面部、17、17は夫々凹状切除部13の側方端縁部である。25は板状体12の裏面側に形成した長方形状の切抜窓で、凹状切除部13の中間位置から板状体12の裏面側後方位置を長方形状に切除して形成してあり、且つ同切抜窓25の幅は凹状切除部13の幅と同一となるように形成してある。
【0012】
30はスリット状開口部で、板状体12の表面側に設けた凹状切除部13から裏面側に設けた切抜窓25側に貫通して一体的に開口部30を形成するようにしてあり、28は切抜窓25の後方壁面部である。
20、20は夫々半円弧状に形成した軸受用切欠部で凹状切除部13の側方端縁部17、17の後方寄りの位置に形成してある、即ちスリット状開口部30の両側部に軸受用切欠部20、20を形成するようにしてある。22、22は夫々凹状切除部13の両側、即ちスリット状開口部30の両側に設けた脇部側突状部、23、23は夫々同突状部22、22の先端部に一体化形成して設けた突出部である。
【0013】
32は位置決め用の固定部で切抜窓25の前方位置側、即ち凹状切除部13の前方壁面部15と切抜窓25の前方壁面部27間に形成した固定部であり、35は凸状部で切抜窓25の前方壁面部27、即ちスリット状開口部30の裏面側前方壁面部27に沿って設けた凸状部である。
【0014】
37は縫着用取付部で板状体12の後方位置に一体化形成してあり、38は縫着用溝部でミシン糸挿通用孔40、40、40を設けてあり、同孔40を介して土台部3の裏面中央部の脇部に設けたテープ生地8側に雌型連結具10を縫着41し、固定するようにしてある。
【0015】
図3は雄型連結具11を示したもので、50は位置決め用の押圧板、51は同板50の前方位置に段差状に一体化形成した挿入用の突出板で、同板51の水平面を押圧板50の水平面よりも一段低く位置するように形成してあり、且つ押圧板50並びに突出板51により嵌合板52を構成するようにしてある。53、53は夫々押圧板50の前方位置の先端側両端部に設けた位置決め用の支軸で、前記軸受用切欠部20、20内に同支軸53を嵌合可能にしてあり、55は挿入用の突出板51の前方壁面部である。
【0016】
57は押圧板50の裏面側に設けた嵌合用切溝で、58は同溝57の前方壁面部、60は前述と同様の縫着用取付部で押圧板50の後方位置に一体化形成して設けてあり、62は縫着用溝部でミシン糸挿通用孔63、63、63を設けてあり、且つ同孔63を介して土台部3の裏面中央部の脇部に設けたテープ生地8側に雄型連結具11を縫着65し、固定するようにしてある。尚、縫着用取付部60の幅は、位置決め用押圧板50の幅よりも幅広く形成するようにしてあり、67,67は夫々縫着用取付部60の前方壁面部である。
【0017】
次いで雌型連結具10と雄型連結具11との連結手段について説明する。先ず図4の如く、雌型連結具10のスリット状開口部30内に雄型連結具11の突出板51を挿入すると共に、位置決め用の支軸53、53をスリット状開口部30の両側部に設けた軸受用切欠部20、20内に嵌合し、次いで位置決め用の支軸53、53を中心にして雌型及び雄型連結具10、11の後方部を夫々押し下げ、且つ同連結具10、11が一直線状となるように互いに反対方向に押圧、回動させることにより、図5の如く雄型連結具11の突出板51が雌型連結具10の切抜窓25内に嵌合され、更に突出板51の前方壁面部55と切抜窓25の後方壁面部28とが接圧された状態で嵌合されるのである。
【0018】
また雄型連結具11の嵌合用切溝57が、前記固定部32の部位に嵌合され、且つ同切溝57の前方壁面部58が切抜窓25の前方壁面部27に設けた凸状部35側に接圧され、圧着、固定されるのである。更に雄型連結具11の縫着用取付部60における前方壁面部67、67が、図6の如く板状体12の脇部側突状部22、22の先端部に設けた突出部23、23側に接圧され、雄型連結具11と雌型連結具10の嵌合が、より確実になり、圧着、連結、固定されるのである。
【0019】
尚、雌型及び雄型連結具10、11の連結を取り外す場合は、位置決め用支軸53、53を中心にして雌型及び雄型連結具10、11を中折れ状となるように同連結具10、11の後方位置を夫々押し上げ、回動させることにより、図4の如く雌型及び雄型連結具10、11が夫々中折れの状態となり、雌型及び雄型連結具10、11の連結を容易に分離して取り外すことができるのである。
【0020】
また本発明による連結具をブラジャー等に装着して連結自在にする場合、身体の内側に中折れさせて装着し、外側に中折れさせて離脱させるようにするか、或いはこの逆に操作するように装着してもどちらでもよい。また連結後、身体の屈伸動作等によって容易に中折れ状態になったり、或いは連結具自体の係合が解除されないように配慮することは極めて重要である。そこで本発明の実施例においては請求項3および請求項4に記載の手段によって通常の身体の屈伸動作においては係合が解除されるような恐れは全くなくなるのである。
【0021】
更に本発明による実施例では、嵌合状態における中折れ状態が生じる係合軸芯回りの力のモーメントは約935g/cmであったが、好ましい値は300〜1000g/cmの範囲が好適である。即ち、この範囲より小さいと外れやすくなり、大きすぎると着脱操作が困難になる恐れがあるのである。
【0022】
また雌型及び雄型連結具10、11の夫々のサイズについて、横方向(ブラジャーの胸回り方向)の寸法としては9〜11mm、縦方向(ブラジャーの身丈方向)の寸法としては20〜22mm、厚さが2〜3mmの範囲が好ましく、これらの範囲外の場合は、連結具としての機能や取り扱いが難しくなり、あまり好ましくないのである。また雌型及び雄型連結具の材質としては、引っ張り強度や曲げ強さ、圧縮強さ、耐疲労性、耐磨耗性、耐クリープ性等に優れた合成樹脂が好ましく、例えばポリアセタール樹脂やポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂などから選ばれた合成樹脂で構成することが好ましいのである。
【0023】
【発明の効果】
本発明は以上の如く、雌型連結具を形成する板状体の表面側に凹状切除部を設けると共に、同凹状切除部の中間位置から板状体の裏面側後方位置に切抜窓を設け、凹状切除部及び切抜窓を貫通、一体化してスリット状開口部を形成し、一方押圧板及び突出板を段差状に一体化して嵌合板を形成すると共に、前方位置に設けた突出板を低位置に位置させて雄型連結具を構成し、前記スリット状開口部内に嵌合板を挿入、嵌合するように構成したことにより、雌型連結具と雄型連結具との連結が確実に嵌合、接圧され、且つ確実に圧着、固定されるのである。
【0024】
従って前身開放型のブラジャーにおいて、カップ部の背面側に装着された雌型及び雄型連結具を前部側で連結若しくは取り外しの操作が極めても容易であり、また連結具自体が小型であるので、連結嵌合時の位置合わせが容易であり、更に嵌合動作を中折れ状態から直線状に押圧したり、或いは直線状態から中折れ状態に押圧する等、いずれも一動作で済むため、連結が容易である。また構造がシンプルなため部品強度の低下がなく、強度が大である等の効果が得られるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるブラジャー主体部の背面図である。
【図2】本発明における雌型連結具の概略斜視図である。
【図3】本発明における雄型連結具の概略斜視図である。
【図4】図2のX−X断面図による雌型連結具に図3のY−Y断面図による雄型連結具を嵌合する状態を示した作動説明用概略断面図である。本発明の実施例によるブラジャー主体部の背面図である。
【図5】図2のX−X断面図による雌型連結具に図3のY−Y断面図による雄型連結具を嵌合した状態を示した作動説明用概略断面図である。
【図6】本発明における雌型連結具に雄型連結具を嵌合した状態を示した作動説明用概略平面図である。
【符号の説明】
1 ブラジャー
2 カップ部
10 雌型連結具
11 雄型連結具
12 板状体
25 切抜窓
30 スリット状開口部
【発明の属する技術分野】
本発明は、スリット状開口部を有する雌型連結具に対して挿入用突出板を有する雌型連結具を嵌合自在とした前身開放型のブラジャー用前部連結具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来は、例えば実用新案登録第3060005号公報に記載されているように前身開放型のブラジャーにおいて、左右カップの中央側脇部にテープ生地で形成した複数の係合部を設け、同係合部に留具を係止してカップ間の間隔を適宜に調整するようにしてあり、同様に例えば実用新案登録第3037877号公報に記載されているように左右のカップ部の中央脇部側にベルトを夫々連接し、且つフックリングに同ベルトを挿通してカップ間の間隔を適宜に調節するようにしたものが見られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、前身側開放型のブラジャーにおいて、従来の場合はカップ間の間隔を調節するために、テープ生地やベルト等の手段が用いられているが、左右のカップ間を連結自在にするための留具としては、形状の小さなものは操作性や強度に問題があり、大きな形状のものは見栄えが悪く、肌に当たるなど着用感が悪く、小型で操作性が良いなど取り扱い等の点で合理的な留具は、従来からあまり見られなかったのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決するために、先ず特許請求の範囲の請求項1においては、板状体の表面側から裏面側に貫通するスリット状の嵌合用開口部を備えた雌型連結具と、前記雌型連結具のスリット状開口部に嵌合する嵌合板を備えた雄型連結具からなる前止め形式のブラジャー用連結具において、前記雌型連結具の板状体の表面側に凹状切除部を設けると共に、同凹状切除部の中間位置から板状体の裏面側後方位置に切抜窓を設けてスリット状開口部を一体化、貫通して形成し、一方押圧板及び突出板を段差状に一体化して嵌合板を形成すると共に、前方位置に設けた突出板を低位置に位置させて雄型連結具を構成し、前記スリット状開口部内に嵌合板を挿入、嵌合するように構成したことにより、コンパクトで且つ位置合わせが容易であり、取り扱いが便利で、連結時の強度が大でしかも取り外しが容易であるなど、極めて合理的な連結具が得られるようにしたものである。
【0005】
また請求項2においては、雌型連結具のスリット状開口部の両側部に軸受用切欠部を設け、一方雄型連結具に設けた押圧板の先端側両端部に支軸を設け、同支軸を前記軸受用切欠部側に嵌合、軸支させるように構成したことにより、雌型連結具に雄型連結具を挿入して位置決めする際、位置決めを極めて容易に行うことができ、また連結具の取り外しも容易に行うことができるのである。
【0006】
更に請求項3においては、雌型連結具のスリット状開口部の裏面側前方壁面部に凸状部を設けたことにより、雄型連結具を雌型連結具側に嵌合する際、雄型連結具に設けた嵌合用切溝が同凸状部に接圧され、且つ緊締状態で嵌合されるので連結状態がより強固に維持されるのである。
【0007】
また請求項4においては、雌型連結具のスリット状開口部の両側に設けた脇部側突状部の先端部に突出部を設けたことにより、雄型連結具を雌型連結具側に嵌合する際、雄型連結具に設けた縫着用取付部の前方壁面部が同突出部により接圧され、緊締状態で嵌合されるので、連結状態がより強固に、且つ安定的に維持されるのである。
【0008】
また請求項5おいては、雄型連結具に設けた押圧板の裏面側に嵌合用切溝を設け、雌型連結具に設けた切抜窓の前方に位置する固定部側に同嵌合用切溝を嵌合させるように構成したことにより、雄型連結具の位置決めが確実に行われ、しかも雌型連結具と雄型連結具の噛み合い状態が強固になり、身体の屈伸運動などに対して連結具が外れる恐れもなく、着用感が向上し得るのである。
【0009】
更に請求項6おいては、連結具がポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂などから選ばれた合成樹脂で構成されるようにしたことにより、連結具の引っ張り強度や曲げ強さ、圧縮強さ等が向上し、また連結具が軽量であるためにバストに無理な圧迫感を与えることがなく、着用感が向上し得るのである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明によるブラジャー用前部連結具について、以下図例に基づいて説明する。1はブラジャーで2、2は左右のカップ部、3、3は夫々カップ部2、2の下方に設けた土台部、5、5は夫々肩紐、7、7は夫々土台部3の裏面側で且つ下方周辺部に設けたテープ生地、8、8は夫々土台部3の裏面側で且つ中央脇部側に設けたテープ生地、10、11は夫々同テープ生地8、8に設けた雌型並びに雄型連結具である。
【0011】
図2は上記雌型連結具10を示したもので、13は板状体12の表面側で、且つ前方側中央寄りの位置を段差状に一部切除して形成した凹状切除部で、15、16は夫々同凹状切除部13の前方並びに後方端縁側の壁面部、17、17は夫々凹状切除部13の側方端縁部である。25は板状体12の裏面側に形成した長方形状の切抜窓で、凹状切除部13の中間位置から板状体12の裏面側後方位置を長方形状に切除して形成してあり、且つ同切抜窓25の幅は凹状切除部13の幅と同一となるように形成してある。
【0012】
30はスリット状開口部で、板状体12の表面側に設けた凹状切除部13から裏面側に設けた切抜窓25側に貫通して一体的に開口部30を形成するようにしてあり、28は切抜窓25の後方壁面部である。
20、20は夫々半円弧状に形成した軸受用切欠部で凹状切除部13の側方端縁部17、17の後方寄りの位置に形成してある、即ちスリット状開口部30の両側部に軸受用切欠部20、20を形成するようにしてある。22、22は夫々凹状切除部13の両側、即ちスリット状開口部30の両側に設けた脇部側突状部、23、23は夫々同突状部22、22の先端部に一体化形成して設けた突出部である。
【0013】
32は位置決め用の固定部で切抜窓25の前方位置側、即ち凹状切除部13の前方壁面部15と切抜窓25の前方壁面部27間に形成した固定部であり、35は凸状部で切抜窓25の前方壁面部27、即ちスリット状開口部30の裏面側前方壁面部27に沿って設けた凸状部である。
【0014】
37は縫着用取付部で板状体12の後方位置に一体化形成してあり、38は縫着用溝部でミシン糸挿通用孔40、40、40を設けてあり、同孔40を介して土台部3の裏面中央部の脇部に設けたテープ生地8側に雌型連結具10を縫着41し、固定するようにしてある。
【0015】
図3は雄型連結具11を示したもので、50は位置決め用の押圧板、51は同板50の前方位置に段差状に一体化形成した挿入用の突出板で、同板51の水平面を押圧板50の水平面よりも一段低く位置するように形成してあり、且つ押圧板50並びに突出板51により嵌合板52を構成するようにしてある。53、53は夫々押圧板50の前方位置の先端側両端部に設けた位置決め用の支軸で、前記軸受用切欠部20、20内に同支軸53を嵌合可能にしてあり、55は挿入用の突出板51の前方壁面部である。
【0016】
57は押圧板50の裏面側に設けた嵌合用切溝で、58は同溝57の前方壁面部、60は前述と同様の縫着用取付部で押圧板50の後方位置に一体化形成して設けてあり、62は縫着用溝部でミシン糸挿通用孔63、63、63を設けてあり、且つ同孔63を介して土台部3の裏面中央部の脇部に設けたテープ生地8側に雄型連結具11を縫着65し、固定するようにしてある。尚、縫着用取付部60の幅は、位置決め用押圧板50の幅よりも幅広く形成するようにしてあり、67,67は夫々縫着用取付部60の前方壁面部である。
【0017】
次いで雌型連結具10と雄型連結具11との連結手段について説明する。先ず図4の如く、雌型連結具10のスリット状開口部30内に雄型連結具11の突出板51を挿入すると共に、位置決め用の支軸53、53をスリット状開口部30の両側部に設けた軸受用切欠部20、20内に嵌合し、次いで位置決め用の支軸53、53を中心にして雌型及び雄型連結具10、11の後方部を夫々押し下げ、且つ同連結具10、11が一直線状となるように互いに反対方向に押圧、回動させることにより、図5の如く雄型連結具11の突出板51が雌型連結具10の切抜窓25内に嵌合され、更に突出板51の前方壁面部55と切抜窓25の後方壁面部28とが接圧された状態で嵌合されるのである。
【0018】
また雄型連結具11の嵌合用切溝57が、前記固定部32の部位に嵌合され、且つ同切溝57の前方壁面部58が切抜窓25の前方壁面部27に設けた凸状部35側に接圧され、圧着、固定されるのである。更に雄型連結具11の縫着用取付部60における前方壁面部67、67が、図6の如く板状体12の脇部側突状部22、22の先端部に設けた突出部23、23側に接圧され、雄型連結具11と雌型連結具10の嵌合が、より確実になり、圧着、連結、固定されるのである。
【0019】
尚、雌型及び雄型連結具10、11の連結を取り外す場合は、位置決め用支軸53、53を中心にして雌型及び雄型連結具10、11を中折れ状となるように同連結具10、11の後方位置を夫々押し上げ、回動させることにより、図4の如く雌型及び雄型連結具10、11が夫々中折れの状態となり、雌型及び雄型連結具10、11の連結を容易に分離して取り外すことができるのである。
【0020】
また本発明による連結具をブラジャー等に装着して連結自在にする場合、身体の内側に中折れさせて装着し、外側に中折れさせて離脱させるようにするか、或いはこの逆に操作するように装着してもどちらでもよい。また連結後、身体の屈伸動作等によって容易に中折れ状態になったり、或いは連結具自体の係合が解除されないように配慮することは極めて重要である。そこで本発明の実施例においては請求項3および請求項4に記載の手段によって通常の身体の屈伸動作においては係合が解除されるような恐れは全くなくなるのである。
【0021】
更に本発明による実施例では、嵌合状態における中折れ状態が生じる係合軸芯回りの力のモーメントは約935g/cmであったが、好ましい値は300〜1000g/cmの範囲が好適である。即ち、この範囲より小さいと外れやすくなり、大きすぎると着脱操作が困難になる恐れがあるのである。
【0022】
また雌型及び雄型連結具10、11の夫々のサイズについて、横方向(ブラジャーの胸回り方向)の寸法としては9〜11mm、縦方向(ブラジャーの身丈方向)の寸法としては20〜22mm、厚さが2〜3mmの範囲が好ましく、これらの範囲外の場合は、連結具としての機能や取り扱いが難しくなり、あまり好ましくないのである。また雌型及び雄型連結具の材質としては、引っ張り強度や曲げ強さ、圧縮強さ、耐疲労性、耐磨耗性、耐クリープ性等に優れた合成樹脂が好ましく、例えばポリアセタール樹脂やポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂などから選ばれた合成樹脂で構成することが好ましいのである。
【0023】
【発明の効果】
本発明は以上の如く、雌型連結具を形成する板状体の表面側に凹状切除部を設けると共に、同凹状切除部の中間位置から板状体の裏面側後方位置に切抜窓を設け、凹状切除部及び切抜窓を貫通、一体化してスリット状開口部を形成し、一方押圧板及び突出板を段差状に一体化して嵌合板を形成すると共に、前方位置に設けた突出板を低位置に位置させて雄型連結具を構成し、前記スリット状開口部内に嵌合板を挿入、嵌合するように構成したことにより、雌型連結具と雄型連結具との連結が確実に嵌合、接圧され、且つ確実に圧着、固定されるのである。
【0024】
従って前身開放型のブラジャーにおいて、カップ部の背面側に装着された雌型及び雄型連結具を前部側で連結若しくは取り外しの操作が極めても容易であり、また連結具自体が小型であるので、連結嵌合時の位置合わせが容易であり、更に嵌合動作を中折れ状態から直線状に押圧したり、或いは直線状態から中折れ状態に押圧する等、いずれも一動作で済むため、連結が容易である。また構造がシンプルなため部品強度の低下がなく、強度が大である等の効果が得られるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるブラジャー主体部の背面図である。
【図2】本発明における雌型連結具の概略斜視図である。
【図3】本発明における雄型連結具の概略斜視図である。
【図4】図2のX−X断面図による雌型連結具に図3のY−Y断面図による雄型連結具を嵌合する状態を示した作動説明用概略断面図である。本発明の実施例によるブラジャー主体部の背面図である。
【図5】図2のX−X断面図による雌型連結具に図3のY−Y断面図による雄型連結具を嵌合した状態を示した作動説明用概略断面図である。
【図6】本発明における雌型連結具に雄型連結具を嵌合した状態を示した作動説明用概略平面図である。
【符号の説明】
1 ブラジャー
2 カップ部
10 雌型連結具
11 雄型連結具
12 板状体
25 切抜窓
30 スリット状開口部
Claims (6)
- 板状体の表面側から裏面側に貫通する嵌合用のスリット状開口部を備えた雌型連結具と、同スリット状開口部に嵌合する嵌合板を備えた雄型連結具からなる前止め形式のブラジャー用連結具において、前記雌型連結具を形成する板状体の表面側に凹状切除部を設けると共に、同凹状切除部の中間位置から板状体の裏面側後方位置に切抜窓を設け、凹状切除部及び切抜窓を貫通、一体化してスリット状開口部を形成し、一方押圧板及び突出板を段差状に一体化して嵌合板を形成すると共に、前方位置に設けた突出板を低位置に位置させて雄型連結具を構成し、前記スリット状開口部内に嵌合板を挿入、嵌合するように構成したことを特徴とするブラジャー用前部連結具。
- 雌型連結具のスリット状開口部の両側部に軸受用切欠部を設け、一方雄型連結具に設けた押圧板の先端側両端部に支軸を設け、同支軸を前記軸受用切欠部側に嵌合、軸支させるように構成したことを特徴とする請求項1に記載のブラジャー用前部連結具。
- 雌型連結具のスリット状開口部の裏面側前方壁面部に凸状部を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項2のいずれかに記載のブラジャー用前部連結具。
- 雌型連結具のスリット状開口部の両側に設けた脇部側突状部の先端部に突出部を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のブラジャー用前部連結具。
- 雄型連結具の押圧板の裏面側に嵌合用切溝を設け、切抜窓の前方位置に設けた固定部側に同嵌合用切溝を嵌合させるように構成したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のブラジャー用前部連結具。
- 前記連結具はポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂などから選ばれた樹脂で構成したことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のブラジャー用前部連結具
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-
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