【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、搬送不可な記録媒体を載置可能な凹部が形成されており、記録媒体を凹部内に載置して搬送することにより、記録媒体への記録を補助する補助トレイ及びその補助トレイを備えた記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、記録装置の1つであるインクジェット式プリンタは、主走査方向に往復移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドと、副走査方向に記録用紙を間欠的に設定量ずつ搬送する用紙搬送手段を備えている。そして、記録用紙を副走査方向に搬送しつつ記録ヘッドを主走査方向に移動させ、記録ヘッドから記録用紙にインク滴を吐出して情報を記録するように構成されている。
【0003】
新規の記録用紙はプリンタ本体の背面側に配設されている抜き差し自在なトレイ内に積載されて一端がホッパにより持ち上げられ、最上位の記録用紙が給紙ローラにより引き出されて給紙される。そして、給紙された記録用紙は紙送りローラにより搬送されて上記記録が行われ、記録済みの記録用紙はプリンタ本体の前面側に配設されている開閉自在なスタッカ上に排紙されるようになっている。
【0004】
また、近年、個人的に記録可能なCD−RW/RやDVD−RW/R等の光ディスクが普及してきたことから、その表面に印刷が可能なインクジェット式プリンタが開発されている。光ディスクの表面に印刷する場合、光ディスクは通常の記録用紙のように供給・搬送することができないので、補助トレイに光ディスクを収納し、この補助トレイを搬送することにより光ディスクの表面に印刷するようにしている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−96514号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記補助トレイには、通常、光ディスクを収納するための凹部が形成されている。このため、補助トレイがディスク出入位置から待機位置へ移動する際、補助トレイ表面上を通過する搬送ローラは、一旦、凹部で落下し、その後、凹部におけるトレイ先端側の内壁で持ち上げられる。このとき、搬送ローラの保持部に形成された爪部と凹部におけるトレイ先端側の内壁とが干渉を起こすおそれがある。
【0007】
本発明は、上記のような課題に鑑みなされたものであり、その目的は、補助トレイの移動中における他部品との干渉を防止することができる補助トレイ及び記録装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明に係る補助トレイでは、搬送不可な記録媒体を載置可能な凹部が形成されており、前記記録媒体を前記凹部内に載置して搬送することにより、前記記録媒体への記録を補助する補助トレイであって、トレイ表面上を通過する搬送ローラの保持部に形成された爪部と前記凹部におけるトレイ先端側の内壁との干渉を防止する干渉防止部を備えたことを特徴としている。これにより、搬送ローラの保持部に形成された爪部と凹部におけるトレイ先端側の内壁との干渉を無くすことができるので、エラーや故障等の発生を防止することができる。
【0009】
前記干渉防止部は、前記爪部の通過位置に対応して前記内壁からトレイ先端側に延びるように形成された溝部であることを特徴としている。これにより、搬送ローラが凹部におけるトレイ先端側の内壁で持ち上げられたとき、搬送ローラの保持部に形成された爪部が溝部に逃げることができるので、爪部と内壁との干渉を回避することができる。
【0010】
上記目的達成のため、本発明に係る記録装置では、トレイに収納された搬送可能な記録媒体を取出して搬送しつつ記録し、また、補助トレイに収納された搬送不可な記録媒体を当該補助トレイごと搬送しつつ記録する記録装置であって、上記補助トレイを備えたことを特徴としている。これにより、上記各作用効果を奏する記録装置を提供することができる。そして、少なくとも前記トレイ及び前記補助トレイの出入が同一の装置側面側にて実行可能なことを特徴としている。これにより、上記各作用効果を奏する前面操作型の記録装置を提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1〜図8は、本発明の実施の形態に係る記録装置の1つであるインクジェット式プリンタの外観構成及び内部構造を示す図である。このインクジェット式プリンタ100は、スタッカ110(図1〜3参照)、トレイ120(図1〜3参照)、用紙搬送部140(図4〜7参照)、記録部150(図4〜7参照)、制御部160(図5、6参照)、搬送駆動部170(図5、6参照)及び記録駆動部180(図5、6参照)、さらに特徴的な部分である補助トレイ130(図8参照)及び補助トレイ駆動手段200(図8参照)等を備えている。そして、これらが筐体101(図1〜3参照)や前枠102(図1〜3参照)に取り付けられ覆われた構成となっている。以下、図面を参照して上記主要構成要素を順次説明する。
【0012】
図1は、上記インクジェット式プリンタ100の外観構成を斜め前方から見た斜視図である。このインクジェット式プリンタ100は、上方から見たときに凸形状をした扁平な略直方体の形状をしており、一側面(以下、前面という)側から全ての操作を行うことが可能なように構成されている。すなわち、記録前の記録用紙のセッティングから記録後の記録用紙の取り出し、さらにはインクカートリッジ152の交換等にいたるまで前面側で全て処理することができるので、操作が迅速かつ容易となり、記録効率を向上させることができる。また、上面には可動部や操作部等が無く、上面は平坦に形成されているので、上面への周辺機器等の設置が可能となり、作業空間を有効利用することができる。
【0013】
また、上記前面側に対する背面側の両端もしくは一端の切り欠き部には、各種のケーブルコネクタを配設することが可能なように構成されている。このケーブルコネクタとしては、例えばAC100Vの電源コネクタ、USBポート、パラレル(RS232C)ポート等があり、電源コネクタには電源ケーブルコネクタが、USBポートにはUSBケーブルコネクタが、パラレルポートにはパラレルケーブルコネクタがそれぞれ接続される。このとき、切り欠き部は、各ケーブルコネクタが背面から飛び出ないような大きさに切り欠かれているので、インクジェット式プリンタ100を切り欠き部が無い矩形状の面積とほぼ同等のスペースに設置することができる。
【0014】
さらに、このインクジェット式プリンタ100の前面から切り欠き部の背面までの距離が、切り欠き部の無い直方体状のプリンタの場合の前面から背面までの距離に比べて短くなるので、1枚の基板に前面側のインターフェース部品と背面側のインターフェース部品を実装する場合に、基板の奥行き寸法を小さくすることができ、部品の実装効率を向上させることができると共に、コストダウンを図ることができる。
【0015】
このインクジェット式プリンタ100の後述する図4等に示す用紙搬送部140や記録部150等は、前面側が開放された筐体101及びこの筐体101の前面側にはめ込まれた前枠102により覆われている。筐体101は、例えば金属板の板金加工により、あるいはプラスチックの射出成形により形成され、前枠102は、例えばプラスチックの射出成形により形成されている。筐体101は、例えば底板と上蓋に分割可能に形成されており、底板と上蓋は、ネジ止めもしくはスナップフィット等により締結されるようになっている。前枠102は、筐体101に対してネジ止めもしくはスナップフィット等により締結されるようになっている。スナップフィットによる締結を採用することにより、筐体101や前枠102の取り外し・組み付け作業が簡易になるので、紙詰まり等のエラー解除や部品交換等の修理を迅速に完了させることができる。
【0016】
前枠102の略中央部には、図示矢印aで示す主走査方向(記録ヘッド153の走査方向)を回動軸として図示矢印bで示す方向に開閉自在な排紙される記録用紙を受けるためのスタッカ110が配設され、このスタッカ110の下部には、図示矢印cで示す副走査方向(記録用紙の搬送方向)に抜き差し自在な給紙する記録用紙を収納するためのトレイ120が配設されている。これにより、記録前の記録用紙のセッティングから記録後の記録用紙の取り出しに至るまで前面側で全て処理することができるので、操作が迅速かつ容易となり、記録効率を向上させることができる。以下、図1〜図3を参照してスタッカ110及びトレイ120の詳細を説明する。
【0017】
スタッカ110は、図1に示すように、前枠102に対して閉じているときは格納状態であり、図2に示すように、前枠102に対して開いているときは記録完了後に排紙される記録用紙を受けて載置が可能なように構成されている。これにより、インクジェット式プリンタ100を使用しないときはコンパクトに収納しておくことができる。
【0018】
図2は、上記スタッカ110を開にして記録用紙が受けられるようにした状態を示す斜視図である。このスタッカ110は、3段構成となっており、下部両端が前枠102に回動可能なように取り付けられた基台111と、この基台111に対し出し入れ自在に収納された第1の受け台112と、この第1の受け台112に対し出し入れ自在に収納された第2の受け台113を備えている。このように、スタッカ110を出し入れ自在な3段構成とすることにより、種々のサイズの記録用紙に対しスタッカ110のサイズを合わせることができるので、スペースの有効活用を図ることができる。
【0019】
基台111の両側面の下部には、回動軸となる突起が形成され、基台111の両側面に対向する前枠102の面の下部には、上記突起が回動可能に填め込まれる孔が形成されている。基台111に形成されている突起が前枠102に形成されている孔内にそれぞれ差し込まれることにより、基台111は前枠102に対して略垂直状態から略水平状態までの間を回動し、排紙口を開閉するようになっている。
【0020】
また、基台111の一側面に対向する前枠102の面の上部から内部にかけて、基台111の回動止めとなるロック機構が取り付けられ、基台111の一側面の上部には、上記ロック機構を構成するボールが填め込まれる凹部が形成されている。このロック機構は、ボールが前枠102の面から突き出るように取り付けられ、前枠102の面に対して内部で垂直方向にスライド可能なボールプランジャと、このボールプランジャを前枠102の面方向に垂直に付勢する圧縮コイルバネを備えている。
【0021】
これにより、基台111が開状態のときは、ボールプランジャは圧縮コイルバネにより付勢されて、ボールが前枠102の面から突き出ている。一方、基台111が閉じられてきて基台111の一側面の縁部がボールに対し接触・押圧すると、ボールプランジャがボールとともに前枠102の面から内部にスライドする。そして、基台111が完全に閉じられると、ボールプランジャは圧縮コイルバネにより付勢されて、ボールが前枠102の面から突き出て凹部に填り込み、基台111の閉状態をロックする。したがって、ユーザはロック機構の存在を意識することなく、スタッカ110を容易に開閉させることができる。
【0022】
基台111は、前方に引き出された状態の第1の受け台112の後端部を保持し、第1の受け台112は、前方に引き出された状態の第2の受け台113の後端部を保持している。第1及び第2の受け台112、113が引き出された状態のスタッカ110は、例えばA4サイズの大きさの記録用紙より若干大きく作製されている。これにより、A4サイズ以下の大きさの記録用紙であれば、記録が完了した記録用紙をスタッカ110から落下させることなく整然と積層載置することができる。
【0023】
基台111と第1の受け台112の収納口の両端部には、ガイドとなる突起が設けられ、第1の受け台112と第2の受け台113の両側面には、上記各突起が填め込まれるガイド溝が設けられている。これにより、上記各突起がガイド溝内にてスライドするので、第1の受け台112の基台111に対する出し入れ及び第2の受け台113の第1の受け台112に対する出し入れをスムーズに行うことができる。さらに、上記各突起が収納口にてガイド溝壁に係止されるので、第1の受け台112の基台111に対する引き抜けや、第2の受け台113の第1の受け台112に対する引き抜けを防止することができる。
【0024】
トレイ120は、図1に示すように、前枠102に対して後方の筐体101内に収納された状態にて記録用紙の供給が可能であり、図3に示すように、前枠102に対して前方へ引き出された状態にて記録用紙の補充や交換が可能なように構成されている。これにより、記録用紙不足に対する補充作業を容易に行うことができる。この記録用紙としては、普通紙、専用紙、推奨OHPシート、光沢紙、光沢フィルム、ラベルシート、官製葉書等が利用できる。
【0025】
図3は、上記トレイ120を引き出して記録用紙が収納可能なようにした状態を示す斜視図である。このトレイ120は、記録前の記録用紙を積層収納する本体121と、積層収納した記録用紙を1枚ずつ供給するために記録用紙の前部を斜め上方に持ち上げるホッパ122を有している。
【0026】
本体121は、例えばA4サイズの大きさの記録用紙より若干大きく作製されており、記録用紙を内部に配設されている記録用紙の幅方向の位置決め用部材121a及び図示しない長さ方向の位置決め用部材により所定位置に位置決めして積層収納するようになっている。各位置決め用部材は、幅や長さを段階的に調整可能なスライダ及びストッパを備えており、ストッパを外してスライダをスライドさせ、スライダを本体121内に収納された記録用紙の側面に当接させてストッパを掛けることにより、記録用紙を位置決めするようになっている。これにより、複数枚の記録用紙は本体121内にて各位置決め用部材により保持されるので、トレイ120を筐体101内に差し込む際に、多少がたついても記録用紙がずれることはなく、紙詰まり等の給紙エラーを防止することができる。
【0027】
本体121は、前枠102から飛び出ずに面一となるように筐体101内に収納されるため引き出しが困難となるおそれがあるが、前面の下部内側にユーザが指を掛けることができる凹部が形成されており、これによりトレイ120の引き出しを容易に行うことができるようになっている。さらに、本体121の側面をガイドするガイドレールが筐体102内に配設されており、これによりトレイ120の出し入れをスムーズに行うことができるようになっている。
【0028】
ここで、上述したようにトレイ120はインクジェット式プリンタ100の前面側で抜き差しされるため、後述する用紙搬送部140はトレイ120の上方に配設されている。したがって、トレイ120から用紙搬送部140へ記録用紙を供給するには、トレイ120内の記録用紙を一旦持ち上げる必要があり、またトレイ120を抜き差しする際に記録用紙が用紙搬送部140と干渉しないようにするには、トレイ120内の記録用紙を一旦下げる必要があり、このためにホッパ122が配設されている。
【0029】
ホッパ122は、本体121内の前部に配設された用紙支持部122a及びこの用紙支持部122aと一体形成された脚部122bを有しており、脚部122bと本体121の内底面に係止されている付勢部材122cにより、脚部122bの端部を中心に旋回する用紙支持部122aにより記録用紙の前部を斜め上方に持ち上げ、また持ち上げた記録用紙の前部を下げるようになっている。これにより、積層された記録用紙のうち最上層の記録用紙から順に給紙することができる。以上のような構成のトレイ120の上部には用紙搬送部140が配設され、この用紙搬送部140の上方には記録部150が配設されている。以下、図4〜図7を参照して用紙搬送部140及び記録部150並びに搬送駆動部170及び記録駆動部180の詳細を説明する。
【0030】
図4は、前枠102、スタッカ110及びトレイ120を取り外した状態を示す斜視図、図5は、筐体101、前枠102及びスタッカ110を取り外した状態を示す斜視図、図6は、その平面図、図7は、その側面図である。用紙搬送部140は、記録用紙を筐体101内に収納されているトレイ120から前面側に引き出されているスタッカ110まで搬送する機能を有しており、後面側から前面側にかけて以下の部材が順に配設されている。すなわち、トレイ120の上部に配設されている第1紙案内141(図5〜7参照)、上下に対向配置されている給紙ローラ142(図5〜7参照)とパッド143a(図7参照)を有するパッドホルダ143(図7参照)が配設されている。
【0031】
さらに、パッドホルダ143を支持する第2紙案内144(図7参照)、上下に対向配置されている従動ローラ145(図5〜7参照)と紙送りローラ146(図5〜7参照)、記録部150の下部に配設されている第3紙案内147(図5〜7参照)、上下に対向配置されている排紙ギザローラ148(図5〜7参照)と排紙ローラ149(図5、7参照)が配設されている。
【0032】
給紙ローラ142は、ホッパ122により持ち上げられた記録用紙のうち最上層の記録用紙の前部に接触して摩擦により引き込むようになっている。パッドホルダ143に取り付けられているパッド143aは、給紙ローラ142により引き込まれた記録用紙が複数枚あるとき、最上層の記録用紙のみが搬送されるように最上層の記録用紙とそれより下層の記録用紙とを分離して、下層の記録用紙をトレイ120内に戻すようになっている。
【0033】
従動ローラ145と紙送りローラ146は、給紙ローラ142から搬送されてくる記録用紙を挟持して送り出すようになっている。排紙ギザローラ148と排紙ローラ149は、従動ローラ145と紙送りローラ146から搬送されてくる記録用紙を挟持して送り出すようになっている。そして、各紙案内141、144、147は、一部に凸部が形成された平坦な面を有しており、凸部により搬送中の記録用紙面を支持して記録用紙を平坦な状態に維持するようになっている。以上のような用紙搬送部140によれば、トレイ120内に収納されている記録用紙を確実に1枚ずつ引き出してスキュー取りした後、平坦な状態を維持しつつ搬送して最終的にスタッカ110上に排出することができるので、高精度記録された記録用紙を常時得ることができる。
【0034】
記録部150は、主走査方向に移動可能なキャリッジ151(図5〜7参照)、キャリッジ151に対して前後方向に脱着可能に取り付けられたインクカートリッジ152(図5〜7参照)、キャリッジ151に搭載された記録ヘッド153(図7参照)、キャリッジ151の移動を案内するガイド軸154(図5〜7参照)、記録ヘッド153と制御部160の専用コントローラボード等を電気的に接続するフレキシブル配線板155(図5、6参照)等を備えている。
【0035】
キャリッジ151は、インクジェット式プリンタ100が非記録状態であるオフ状態もしくはスタンバイ状態のときは図4〜6に示す待機位置(ホームポジション)に位置しており、記録状態のときはホームポジションを離脱して搬送されてくる記録用紙の両端部間を往復移動するようになっている。インクカートリッジ152は、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの計4色、さらにはライトイエロー、ライトマゼンタ、ライトシアンの計7色のタンクを備えており、高精細なフルカラー記録が可能なように構成されている。
【0036】
記録ヘッド153は、インクカートリッジ152の上記各色毎のタンクに繋がる複数の圧力発生室とそれらに繋がるノズルを備えており、例えば圧電素子や発熱素子等により圧力発生室内の圧力を変動させて、圧力発生室内に貯留されているインクをノズルから吐出させるようになっている。なお、記録ヘッド153は、ホームポジションに位置しているときは、インク乾燥等によるノズルの目詰まり等を防止するために、キャッピング装置により封止されている。
【0037】
ガイド軸154は、例えば軸受を介して取り付けられているキャリッジ151が摺動可能なように配設されている。フレキシブル配線板155は、キャリッジ151の往復移動の際に、キャリッジ151等と干渉せず、かつ折り曲げられないように、主走査方向に湾曲させて配設されている。以上のような記録部150によれば、キャッピング装置により記録ヘッド153のインク吐出特性は高精度に維持されており、またガイド軸によりキャリッジ151の移動特性も高精度に維持されているので、記録用紙に対し高精度な記録を常時行うことができる。
【0038】
そして、図5、6に示すように、用紙搬送部140を駆動する搬送駆動部170として駆動モータ171及びギア機構172が、用紙搬送部140の一側面側に配設され、記録部150の記録駆動部180として駆動モータ181及びベルト機構182が、記録部150の後方側に配設されている。駆動モータ171としては、例えばステッピングモータが使用されるが、DCモータを使用してもよい。ギア機構172としては、通常のギア輪列が使用されるが、ベルト機構を併用してもよい。なお、このギア機構172の途中には、記録用紙の搬送位置を検出するためのエンコーダが配設されている。
【0039】
また、駆動モータ181としては、例えばDCモータが使用されるが、ステッピングモータを使用してもよい。ベルト機構182としては、歯付きベルトと歯付きプーリが高精度であるため望ましいが、平ベルトとプーリでもよい。なお、このベルト機構182のベルトと平行して、キャリッジ151の移動位置を検出するためのリニアエンコーダが配設されている。
【0040】
以上のような搬送駆動部170及び記録駆動部180によれば、各駆動モータ171、181は(リニア)エンコーダによる検知信号に基づいて駆動制御されるので、記録用紙を高精度に搬送することができるとともに、記録ヘッドを高精度に移動させることができ、記録用紙に対し高精度な記録を常時行い、高精度記録された記録用紙を常時得ることができる。
【0041】
次に、図8〜図10を参照して、このインクジェット式プリンタ100の最も特徴的な部分である補助トレイ130及び補助トレイ駆動手段200を説明する。図8は、補助トレイ130及び補助トレイ駆動手段200の全体構成を示す斜視図、図9は、補助トレイ駆動手段200の主要部分を示す分解斜視図、図10は、補助トレイ駆動手段200の他の主要部分を示す平面図である。
【0042】
補助トレイ130及び補助トレイ駆動手段200は、筺体101に内蔵されている。補助トレイ130は、詳細は後述するが、図8に示す筐体101内の待機位置から紙送りローラ146及び排紙ローラ149を通って筐体101外のディスク出入位置までの間を往復移動可能に配設されている。このように、補助トレイ130はインクジェット式プリンタ100に常備されたものとなっているので、従来のような別体となっている補助トレイを不使用時に管理したり使用時にプリンタ本体内に差し込む手間を省略することができる。
【0043】
補助トレイ駆動手段200は、搬送駆動部170の駆動モータ171を駆動源としており、補助トレイ130の移動と記録ヘッド153とのペーパーギャップの自動調整(オートペーパーギャップ(APG))の駆動を同期して行う。このように、補助トレイ駆動手段200の駆動源を搬送駆動部170の駆動源である駆動モータ171と兼用することにより、補助トレイ130の送り量と紙送りローラ146の送り量を合わせ、補助トレイ130との干渉による紙送りローラ146のダメージを回避することができる。さらに、補助トレイ130の動作を搬送駆動部170のエンコーダ173により検知することができるので、新たな検知手段を配設する必要が無く、コストを低く抑えることができる。
【0044】
補助トレイ駆動手段200は、図9に示す駆動力切換機構210、駆動力伝達ギア機構220、補助トレイロック機構230と、図10に示すAPG切換レバー機構240を備えている。搬送駆動部170の駆動モータ171の駆動力は、ギア機構172を介して紙送りローラ146に伝達されるが、そのときの駆動力は、紙送りローラ146に嵌合されているギア174を介して駆動力切換機構210にも伝達される。そして、この駆動力切換機構210は、補助トレイ130の移動時には駆動力伝達ギア機構220側に切り換えられるので、駆動モータ171の駆動力は、駆動力伝達ギア機構220を介して補助トレイ130に伝達される。これにより、1つの駆動モータ171で紙送りローラ146の回転と補助トレイ130の移動を実現することができる。以下、補助トレイ駆動手段200の上記各構成要素210、220、230、240のうち、駆動力伝達ギア機構220を図9を参照して、APG切換レバー機構240を図10を参照して、駆動力切換機構210を図11〜図15を参照して、補助トレイロック機構230を図16〜図20を参照して詳細に説明する。
【0045】
駆動力伝達ギア機構220は、駆動モータ171の駆動力を補助トレイ130に伝達する機構であり、図9に示すように、駆動力切換機構210と噛み合う第1のギア221と、この第1のギア221の水平な回転軸を垂直な回転軸に変換する第2及び第3のギア222、223と、この第3のギア223と同軸に配設された第4のギア224及び補助トレイ130に形成されたラックギア133と噛み合う第5のギア225を備えている。これにより、搬送駆動部170の駆動モータ171の駆動力を補助トレイ130に効率良く伝達することができる。
【0046】
APG切換レバー機構240は、補助トレイ130の移動時に記録ヘッド153とのペーパーギャップを自動調整する機構であり、図10に示すように、第1のアーム241及び第2のアーム242を備えている。第1のアーム241は、一端が補助トレイ130のカム溝132に係止されており、第2のアーム242は、一端が第1のアーム241の他端に係止され、中途部が記録ヘッド153と連結され、他端が排紙ギザローラ148と連結されている。そして、補助トレイ130の移動に同期して、第1のアーム241から第2のアーム242を介して記録ヘッド153及び排紙ギザローラ148を移動させるようになっている。
【0047】
すなわち、記録用紙の厚さに比べて補助トレイ130の厚さが厚いので、光ディスクの印刷面と記録ヘッド153のノズル面との距離が、記録用紙の印刷面と記録ヘッド153のノズル面との適正な距離と同一になるように、記録ヘッド153を上昇させるようになっている。また、光ディスクの印刷面が排紙ギザローラ148と接触して傷付いてしまわないように、排紙ギザローラ148を上方へ退避させるようになっている。なお、従動ローラ145は、プラスチックかゴム等により作成されており、光ディスクの印刷面と接触しても傷付くことはないので退避させる必要はないが、下方に付勢されているため、補助トレイ130は、例えば3.92N(400gf)以上の力で挿入して押し上げる必要がある。また、従動ローラ145を保持する紙案内における従動ローラ145間には爪部が形成されているが、この爪部との接触を回避するため、補助トレイ130に工夫が施されており、この詳細については後述する。
【0048】
なお、図示していないが、補助トレイ130がディスク出入位置に位置しているときに、例えばユーザにより待機位置の方向へ押されたことを検知する検知手段を備えている。この検知手段から検知信号を受けたとき、補助トレイ130を待機位置へ自動的に戻すようにすることにより、補助トレイ130がディスク出入位置から待機位置の方向へ無理に押し込まれることを防止することができるので、紙送りローラ146や排紙ローラ149及び記録ヘッド153が補助トレイ130と衝突して傷付いたり変形したりしてしまうことが無くなる。この検知手段は、例えば放射状に複数のスリットが形成され、補助トレイ130の移動に連動して回転する回転円盤と、この回転円盤の両面側に配設され、回転円盤の回転により変化する光量を検出するフォトインタラプタを備えている。
【0049】
図11(A)、(B)は、上記駆動力切換機構210を示す斜視図及び側面図、図12は、その分解斜視図、図13は、それを反対側から見た分解斜視図である。この駆動力切換機構210は、駆動モータ171の駆動力の伝達を駆動力伝達ギア機構220側に切り換える機構であり、図11〜図13に示すように、主要構成要素である第1の伝達ギア211、第2の伝達ギア212及びレバー213が、圧縮バネ214及び抜け止め215とともに回転軸216に嵌入された構成となっている。すなわち、回転軸216には、第1の伝達ギア211、圧縮バネ214、第2の伝達ギア212、レバー213、抜け止め215の順に嵌入されている。
【0050】
第1の伝達ギア211は、図12及び図13に示すように、紙送りローラ146に嵌合されているギア174に常時噛み合うギア部211aと、このギア部211aの一端面から軸方向に突き出るように一体形成され、回転軸216が嵌入される円筒状の軸部211bと、同様にギア部211aの端面から軸方向に突き出るように、かつ軸部211bの周りに等間隔で一体形成された3本の棒状の係止部211cを有している。軸部211bの外周面における各係止部211cの間には、第2の伝達ギア212の回転は規制しつつ摺動は自在とする軸方向に延びる3つの規制部211dが一体形成されている。係止部211cは、先端が楔形の鉤状に形成されており、カンチレバーのように径方向に撓むようになっている。
【0051】
第2の伝達ギア212は、図12及び図13に示すように、駆動力伝達ギア機構220の第1のギア221に噛み合い可能なギア部212aと、このギア部212aの一端面から軸方向に突き出るように一体形成され、第1の伝達ギア211の軸部211bが嵌入される円筒状の軸部212bを有している。軸部212bには、第1の伝達ギア211の3本の係止部211cと3つの規制部211dが挿入可能な6つのスリット部212cが形成されている。
【0052】
レバー213は、図12及び図13に示すように、第1の伝達ギア211の係止部211c周りに挿入される穴213aが形成された回転部213bと、回転部213bの外縁から外側に突き出るように一体形成された停止部213cと、停止部213cの略反対側の回転部213bの外縁から外側に突き出るように一体形成された押圧部213dを有している。停止部213cは、キャリッジ151に当接してレバー213を回転停止させるように作用する。押圧部213dは、キャリッジ151に当接し押圧されてレバー213とともに第2の伝達ギア212を摺動させるように作用する。
【0053】
以上のような構成において、駆動力切換機構210の組立手順を説明する。先ず、第1の伝達ギア211の係止部211cの楔形の鉤状に形成されている先端に圧縮バネ214の一端を押圧し、各係止部211cを内側に撓ませて、圧縮バネ214を各係止部211c周りに嵌入する。このとき、内側に撓んだ各係止部211cは、弾性力により元の状態に復元するので、圧縮バネ214の他端は、係止部211cの楔形の鉤状に形成されている先端に係止され、圧縮バネ214は第1の伝達ギア211から抜けなくなる。
【0054】
同様に、第1の伝達ギア211の係止部211cの楔形の鉤状に形成されている先端に第2の伝達ギア212のギア部212aの他端面を押圧し、各係止部211cを内側に撓ませる。そして、第1の伝達ギア211の各規制部211d及び各係止部211cを第2の伝達ギア212の各スリット部212cに挿入し、第2の伝達ギア212の軸部212bを各係止部211c周りに嵌入する。このとき、内側に撓んだ各係止部211cは、弾性力により元の状態に復元するので、ギア部212aの一端面は、係止部211cの楔形の鉤状に形成されている先端に係止され、第2の伝達ギア212も第1の伝達ギア211から抜けなくなる。そして、第2の伝達ギア212は、各スリット部212cに挿入された各規制部211dにより、第1の伝達ギア211とともに回転可能であって、軸部211bに沿って摺動自在に保持される。
【0055】
さらに同様に、第1の伝達ギア211の係止部211cの楔形の鉤状に形成されている先端にレバー213の回転部213bを押圧し、各係止部211cを内側に撓ませて、回転部213bを各係止部211c周りに嵌入する。このとき、内側に撓んだ各係止部211cは、弾性力により元の状態に復元するので、回転部213bは、係止部211cの楔形の鉤状に形成されている先端に係止され、レバー213も第1の伝達ギア211から抜けなくなる。そして、レバー213は、ラジアル方向に物理的に拘束されている同期する第1の伝達ギア211と第2の伝達ギア212の間に圧縮バネ214に付勢されて挟持されることになるので、従来必要であった輪止め等を用いなくても滑りを防止することができ、より確実な動作が得られ、荷重を低減することができる。
【0056】
最後に、第1の伝達ギア211の軸部211bに回転軸216を挿入し、第2の伝達ギア212の軸部212bに抜け止め215を嵌入することにより、最終的に図11に示すような駆動力切換機構210が完成する。このような構成の駆動力切換機構210の動作を図11、図14及び図15を参照して説明する。
【0057】
図14は、駆動力切換機構210とキャリッジ151の関係を示す平面図、図15は、そのときの駆動力切換機構210の状態を示す斜視図である。図14(A)に示すように、キャリッジ151がホームポジションから離れているときは、第2の伝達ギア212は、圧縮バネ214により駆動力伝達ギア機構220の第1のギア221から離間する方向に付勢されている。さらに、図11(A)に示すように、レバー213の押圧部213dは、キャリッジ151とは当接しない位置に回転位置決めされている。したがって、補助トレイ130には搬送駆動部170の駆動モータ171の駆動力は伝達されない。
【0058】
そして、補助トレイ130を使用するときは、先ず、搬送駆動部170の駆動モータ171が一旦逆転することにより、図15(A)に示すように、レバー213の押圧部213dは、キャリッジ151と当接する位置に回転位置決めされる。そして、キャリッジ151がホームポジションに戻ってくるときにレバー213の押圧部213dに当接して押圧し、レバー213を第2の伝達ギア212とともにキャリッジ151の移動方向に平行スライドさせる。
【0059】
そして最終的に、図14(B)及び図15(B)に示すように、キャリッジ151は、第2の伝達ギア212を駆動力伝達ギア機構220の第1のギア221と噛み合わせる。したがって、補助トレイ130には搬送駆動部170の駆動モータ171の駆動力が伝達される。なお、第2の伝達ギア212と駆動力伝達ギア機構220の第1のギア221との位相ずれは、レバー213の押圧部213dが撓むことにより吸収されるようになっている。このように、レバー213をキャリッジ151の移動方向に平行スライドさせることができるので、レバー213と係止部211c等間での片当たり等による不具合を防止して、補助トレイ130への駆動力の伝達を確実に切り換えることができる。
【0060】
図16は、上記補助トレイロック機構230を前方側から見た斜視図、図17は、それを後方側から見た斜視図、図18は、その分解斜視図である。この補助トレイロック機構230は、補助トレイ130を待機位置で機械的にロックする機構であり、図16〜図18に示すように、ロックレバー231、レバー検出器232及びホルダ233等を備えている。補助トレイロック機構230は、図16及び図17に示すように、駆動力切換機構210と補助トレイ130の間に配設されており、駆動力切換機構210に連動して動作するようになっている。このような補助トレイロック機構230を設けることにより、記録用紙の自動給紙と補助トレイ130の移動との切り分けが可能となる。
【0061】
ロックレバー231は、図18に示すように、略F字状の上部先端がレバー検出部232に検出される被検出部231a、中部先端が補助トレイ130をロックするロック部231b、下部先端が駆動力切換機構210の抜け止め215に押圧される押圧部231cとして機能するように、略中央部に揺動中心となる揺動軸231dが突設形成されている。レバー検出器232は、受発光部232a、232bを有するフォトインタラプタであり、受発光部232a、232b間にロックレバー231の被検出部231aが出入することにより補助トレイ130のロック状態を検出するようになっている。ホルダ233は、ロックレバー231を揺動自在に支持するレバー支持部233aと、レバー検出器232を保持する検出器保持部233bを有している。
【0062】
以上のような構成において、補助トレイロック機構230の組立手順を説明する。先ず、ロックレバー231の揺動軸231dにねじりコイルバネ234を填め込み、この揺動軸231dをホルダ233のレバー支持部233aに填め込む。そして、ねじりコイルバネ234の一端をレバー支持部233aに係止し、他端をロックレバー231に係止する。これにより、ロックレバー231は、揺動軸231dを中心に揺動自在に支持されることになる。
【0063】
次に、レバー検出器232をホルダ233の検出器保持部233bに固定し、駆動力切換機構210と補助トレイ130の間に配設することにより、最終的に図16及び図17に示すような補助トレイロック機構230が完成する。これにより、ロックレバー231の被検出部231aが揺動によりレバー検出器232の受発光部232a、232b間に出入可能となる。このような構成の補助トレイロック機構230の動作を図19及び図20を参照して説明する。なお、図19(B)は図19(A)の一部を取り除いた状態を示す図である。
【0064】
補助トレイ130が待機位置に位置しているときは、図19(A)に示すように、ロックレバー231はねじりコイルバネ234に付勢されている。このため、図19(B)に示すように、被検出部231aはレバー検出器232の受発光部232a、232b間から離間し、ロック部231bは補助トレイ130に形成されているロック穴134内に填り込んでいる。したがって、補助トレイ130は待機位置にロックされており、補助トレイ130がロック状態にあることはレバー検出器232からのオン信号を検出することにより検知することができる。
【0065】
補助トレイ130を使用するために、キャリッジ151がホームポジションに戻ってくるときに駆動力切換機構210のレバー213の押圧部213dに当接して押圧し、レバー213を第2の伝達ギア212とともにキャリッジ151の移動方向に平行スライドさせると、同時に抜け止め215もキャリッジ151の移動方向に平行スライドする。このとき、押圧部231cは抜け止め215に当接して押圧されるので、ロックレバー231は図示右回りに回転する。
【0066】
このため、図20(A)に示すように、被検出部231aはレバー検出器232の受発光部232a、232b間に入り込み、ロック部231bは補助トレイ130に形成されているロック穴134から離間する。したがって、補助トレイ130のロックが駆動力切換機構210の切換動作に同期して解除され、補助トレイ130がロック解除状態にあることは、レバー検出器232からのオフ信号を検出することにより検知することができる。
【0067】
その後、キャリッジ151がホームポジションから離間すると、第2の伝達ギア212とともにレバー213は元の位置に戻り、同時に抜け止め215も元の位置に戻るため、ロックレバー231はねじりコイルバネ234に付勢されて図示左回りに回転し元の位置に戻ろうとする。ところが、補助トレイ130が移動開始しているため、ロック部231bは補助トレイ130の平坦な裏面に当接した状態となり、ロックレバー231の回転が止まるので、被検出部231aはレバー検出器232の受発光部232a、232b間に入り込んだままとなる。したがって、補助トレイ130が待機位置から離間しているときは、レバー213の状態に拘わらずレバー検出器232からのオフ信号を常時検出することができるので、補助トレイ130がロック解除状態にあることを検知することができる。次に、上記補助トレイ130を図21を参照して詳細に説明する。
【0068】
図21は、補助トレイ130を示す斜視図である。この補助トレイ130は、プラスチックで矩形板状に形成されており、表面の図示手前側には1枚の光ディスクを載置・収納可能な円形状のディスク用凹部131が形成され、図示後方左側面側にはAPG切換レバー機構240の第1のアーム241が係止されるカム溝132が形成され、図示左側面には駆動力伝達ギア機構220の第5のギア225と噛み合うラックギア133が形成されている。
【0069】
このような構成の補助トレイ130によれば、ディスク用凹部131内に光ディスクを収納することができるので、記録中の光ディスクのずれを防止することができる。また、カム溝132によりAPGを機械的に制御することができ、ラックギア133により移動も機械的に制御することができるので、高精度な記録を維持することができる。この補助トレイ130の特徴的な部分として、溝部135とAPG規制レバー137があり、以下に説明する。
【0070】
図21に示すように、補助トレイ130の特徴的な部分である溝部135は、ディスク用凹部131におけるトレイ先端側の内壁131aからトレイ先端手前までにかけて、ディスク用凹部131と略同一の深さで4つが所定間隔で形成されている。これらの溝部135は、図22に示すように、従動ローラ145を保持する紙案内における従動ローラ145間に形成されている爪部145aの位置に対応するように形成されている。
【0071】
これにより、補助トレイ130がディスク出入位置から待機位置へ戻るとき、先ず従動ローラ145が内壁131aを昇って溝部135と溝部135の間の丘部136上を通るので、続く爪部145aは少し持ち上げられた状態で溝部135上方を通る。このように、補助トレイ130に爪部145aが逃げる溝部135を設けることにより、従動ローラ145を上方へ退避させなくても、内壁131aが爪部145aと接触することを回避することができる。
【0072】
図21に示すように、補助トレイ130の特徴的な部分であるAPG規制レバー137は、カム溝132の後端を跨いでトレイ後端に沿うように配設されている。このAPG規制レバー137は、図23に示すように、一対の案内棒137aが一定間隙を開けた状態を保てるように、案内棒137aの一端に旋回軸137bが取り付けられ、さらに一対の案内棒137aがカム溝132を含むトレイ後端部を挟み込んだ位置からカム溝132の延長線上の位置まで旋回できるように、トレイ後端部のカム溝132の図示左側に形成された軸溝137cに旋回軸137bが填め込まれている。
【0073】
ここで、APGポジションを確保するには、第1のアーム241の一端は、補助トレイ130が待機位置からディスク出入位置まで移動する間、カム溝132に係止されている必要があるが、そのためにはカム溝132の長さ、すなわち補助トレイ130の長さを非常に長く形成する必要がある。しかし、補助トレイ130の長さを非常に長く形成すると、インクジェット式プリンタ100の筐体101の奥行きも長くなって大型化してしまうことになる。
【0074】
そこで、図24に示すように、第1のアーム241の一端がカム溝132の先端(補助トレイ130の待機位置)から後端に達するまでは、APG規制レバー137はカム溝132を含むトレイ後端部を挟み込んだ位置に待機する。そして、図25に示すように、第1のアーム241の一端がカム溝132の後端に達した後は、APG規制レバー137がカム溝132の延長線上の位置になるまで、APG規制レバー137は第1のアーム241の一端に押されて旋回しつつ、第1のアーム241の一端をカム溝132の代わりに係止する。これにより、補助トレイ130の長さを非常に長く形成しなくても、補助トレイ130が待機位置からディスク出入位置まで移動する間、APGポジションを確保することができる。したがって、補助トレイ130の長さを必要以上に長く形成する必要がなく、インクジェット式プリンタ100を小型化することができる。
【0075】
以上のような構成のインクジェット式プリンタ100において、先ず、記録用紙に記録する場合の動作を説明する。なお、インクジェット式プリンタ100とテレビジョン・システムやコンピュータ等との接続配線や電源プラグの接続は既に完了しているものとする。先ず、ユーザは、図1に示す状態で指で取出ボタン103を押した後、指をトレイ120の底面に設けられている凹部に掛けて引っ張ることにより、図2に示すようにトレイ120を前方へ引き出す。
【0076】
続いて、トレイ120の本体111内の所定位置に複数枚の記録用紙を積層した状態で収納した後、トレイ120を後方へ押し込んでセットする。このとき、記録用紙の前部はホッパ112により斜め上方に持ち上げられ、最上部の記録用紙の前部先端が給紙ローラ142に接触する。次に、ユーザは、指をスタッカ110の上部に掛けて引っ張ることにより、図3に示すようにスタッカ110を前方へ引き出す。そして、インクジェット式プリンタ100をスタンバイ状態にし、テレビジョン・システムやコンピュータ等から記録指令を入力する。
【0077】
すると、図7に示すように、トレイ120内の最上部の1枚の記録用紙Pは、第1紙案内141と第2紙案内144に案内されつつ、給紙ローラ142の回転により副走査方向である前方へ引き出されて給紙ローラ142とパッド143aとの間に挟持されて更に前方へ送り出される。このとき、記録用紙Pがトレイ120内の最上部の1枚のみでなく複数枚あるときは、最上部の記録用紙Pとそれより下部の記録用紙Pとがパッド143aにより分離され、最上部の記録用紙Pのみが給紙ローラ142とパッド143aとの間に挟持されて更に前方へ送り出され、下部の記録用紙Pはトレイ120内に戻される。
【0078】
そして、最上部の記録用紙Pは、従動ローラ145と紙送りローラ146との間に挟持されて更に前方へ送り出される。その記録用紙Pが第3紙案内147に達すると、キャリッジ151の主走査方向への移動が開始される。すなわち、ホームポジションに位置していたキャリッジ151は、ホームポジションを離脱して搬送されてくる記録用紙Pの両端部間を往復移動する。そして、記録ヘッド153は、副走査方向に搬送されつつある記録用紙Pに対し例えば圧電素子により圧力発生室内の圧力を変動させて、圧力発生室内に貯留されているインクをノズルから吐出して、記録用紙P上に所定の記録情報を記録する。
【0079】
このときの記録ヘッド153の走査タイミングやインク吐出タイミングは、制御部160の専用コントローラボード等により制御され、高精度なインクドット制御、ハーフトーン処理等が実行されるようになっている。そして、その記録用紙Pは、排紙ギザローラ148と排紙ローラ149との間に挟持されて更に前方へ送り出され、最終的に記録が完了した記録用紙Pはスタッカ110上に排紙される。
【0080】
次に、補助トレイ130及び補助トレイ駆動手段200を使用して光ディスクの表面に印刷するときの動作例を図26及び図27のフローチャートで説明する。スタンバイ状態では、補助トレイ130は、待機位置に位置している。ユーザがトレイイジェクトボタンを押下すると、搬送駆動部170の駆動モータ171が逆転して駆動力切換機構210のレバー213の押圧部213dをキャリッジ151と当接する位置に回転位置決めする(ステップS1)。
【0081】
続いて、キャリッジ151がホームポジションに戻ってくるときにレバー213の押圧部213dに当接して押圧し、レバー213を第2の伝達ギア212とともにキャリッジ151の移動方向に平行スライドさせる(ステップS2)。そして、キャリッジ151がレバー213の押圧部213dを押圧している状態で、駆動モータ171が逆転して第2の伝達ギア212を微小回転させることで、第2の伝達ギア212を駆動力伝達ギア機構220の第1のギア221と噛み合わせる(ステップS3)。
【0082】
第2の伝達ギア212と第1のギア221が噛み合った後、キャリッジ151がレバー213の押圧部213dをさらに押圧することにより、第2の伝達ギア212を第1のギア221に完全に噛み合わせる(ステップS4)。そして、補助トレイロック機構230のレバー検出器232からの信号を検出し、補助トレイ130がロック解除状態にあるか否かを確認する(ステップS5)。補助トレイ130がロック解除状態にないときは、ステップS2に戻って上述した動作を繰り返す。このリトライ動作は、回数制限、例えばリトライ3回でエラー表示等を掛けるようにしてもよい。
【0083】
一方、ステップS5において、補助トレイ130がロック解除状態にあるときは、駆動モータ171が正転して補助トレイ130が従動ローラ145を押し上げるまで補助トレイ130を低速、例えば0.83ipsで移動させる(ステップS6)。そして、補助トレイ130が排紙ローラ149に達したら、補助トレイ130を比較的高速、例えば3ipsでディスク出入位置まで移動させる(ステップS7)。なお、記録ヘッド153及び排紙ギザローラ148は、補助トレイ130の移動に同期してAPG切換レバー機構240の第1アーム241から第2アーム242を介して移動する。
【0084】
その後、ユーザが光ディスクを補助トレイ130にセットしてトレイセットボタンを押下すると、搬送駆動部170の駆動モータ171が逆転して駆動力切換機構210のレバー213の押圧部213dをキャリッジ151と当接する位置に回転位置決めする(ステップS11)。続いて、キャリッジ151がホームポジションに戻ってくるときにレバー213の押圧部213dに当接して押圧し、レバー213を第2の伝達ギア212とともにキャリッジ151の移動方向に平行スライドさせる(ステップS12)。
【0085】
そして、キャリッジ151がレバー213の押圧部213dを押圧している状態で、駆動モータ171が逆転して第2の伝達ギア212を微小回転させることで、第2の伝達ギア212を駆動力伝達ギア機構220の第1のギア221と噛み合わせる(ステップS13)。第2の伝達ギア212と第1のギア221が噛み合った後、キャリッジ151がレバー213の押圧部213dをさらに押圧することにより、第2の伝達ギア212を第1のギア221に完全に噛み合わせる(ステップS14)。
【0086】
そして、駆動モータ171が逆転して補助トレイ130が紙送りローラ146から外れる手前まで補助トレイ130を比較的高速、例えば3ipsで移動させる(ステップS15)。そして、補助トレイ130が紙送りローラ146から外れる手前に達したら、補助トレイ130を低速、例えば0.83ipsで待機位置まで移動させる(ステップS16)。
【0087】
そして、補助トレイロック機構230のレバー検出器232からの信号を検出し、補助トレイ130がロック状態にあるか否かを確認する(ステップS17)。補助トレイ130がロック状態にあるときは、処理を終了する。一方、ステップS17において、補助トレイ130がロック状態にないときは、キャリッジ151がホームポジションに戻ってくるときにレバー213の押圧部213dに当接して押圧し、レバー213を第2の伝達ギア212とともにキャリッジ151の移動方向に平行スライドさせる(ステップS18)。
【0088】
そして、キャリッジ151がレバー213の押圧部213dを押圧している状態で、駆動モータ171が逆転して第2の伝達ギア212を微小回転させることで、第2の伝達ギア212を駆動力伝達ギア機構220の第1のギア221と噛み合わせる(ステップS19)。第2の伝達ギア212と第1のギア221が噛み合った後、キャリッジ151がレバー213の押圧部213dをさらに押圧することにより、第2の伝達ギア212を第1のギア221に完全に噛み合わせる(ステップS20)。
【0089】
その後、補助トレイロック機構230のレバー検出器232からの信号を検出し、補助トレイ130がロック状態にあるか否かを確認する(ステップS21)。補助トレイ130がロック状態にないときは、ステップS18に戻って上述した動作を繰り返す。このリトライ動作は、回数制限、例えばリトライ3回でエラー表示等を掛けるようにしてもよい。一方、ステップS21において、補助トレイ130がロック解除状態にあるときは、全ての処理を終了する。
【0090】
その後、補助トレイ130は、待機位置から印刷開始位置まで移動し、光ディスクの印刷が開始される。光ディスクの印刷が終了して補助トレイ130がディスク出入位置まで移動したら、ユーザは光ディスクを補助トレイ130から取り出してトレイセットボタンを押下する。これにより、補助トレイ130は、ディスク出入位置から待機位置まで移動し、記録ヘッド153及び排紙ギザローラ148は元の位置へ移動する。その後、駆動モータ171が停止し、スタンバイ状態となる。このような駆動力切換機構210を有する補助トレイ駆動手段200を使用することにより、補助トレイ130を高精度に移動させることができるので、光ディスクの表面の印刷を高精度に行うことができる。
【0091】
以上、本発明を種々の実施形態に関して述べたが、本発明は以上の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、他の実施形態についても適用されるのは勿論である。例えば、記録装置としてプリンタを例に説明したが、これに限られるものではなく、例えばファクシミリ装置やコピー装置等の記録装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る記録装置の1つであるインクジェット式プリンタの構成例を斜め前方から見た斜視図である。
【図2】図1のインクジェット式プリンタのスタッカを開にして記録用紙が受けられるようにした状態を示す斜視図である。
【図3】図1のインクジェット式プリンタのトレイを引き出して記録用紙が収納可能なようにした状態を示す斜視図である。
【図4】図1のインクジェット式プリンタの前枠、スタッカ及びトレイを取り外した状態を示す斜視図である。
【図5】図1のインクジェット式プリンタの筐体、前枠及びスタッカを取り外した状態を示す斜視図である。
【図6】図5のインクジェット式プリンタの平面図である。
【図7】図5のインクジェット式プリンタの側面図である。
【図8】図1のインクジェット式プリンタの補助トレイ及び駆動力切換機構を有する補助トレイ駆動手段の全体構成を示す斜視図である。
【図9】図8の駆動力切換機構を有する補助トレイ駆動手段の主要部分を示す分解斜視図である。
【図10】図8の補助トレイ駆動手段の他の主要部分を示す平面図である。
【図11】図8の補助トレイ駆動手段の駆動力切換機構を示す斜視図及び側面図である。
【図12】図11の駆動力切換機構の分解斜視図である。
【図13】図12を反対側から見た駆動力切換機構の分解斜視図である。
【図14】図11の駆動力切換機構とキャリッジの関係を示す平面図である。
【図15】図14の駆動力切換機構の状態を示す斜視図である。
【図16】図8の補助トレイ駆動手段の補助トレイロック機構を前方側から見た斜視図である。
【図17】図16の補助トレイロック機構を後方側から見た斜視図である。
【図18】図16の補助トレイロック機構の分解斜視図である。
【図19】図16の補助トレイロック機構の動作を示す第1の図である。
【図20】図16の補助トレイロック機構の動作を示す第1の図である。
【図21】図8の補助トレイを示す斜視図である。
【図22】図8の補助トレイの特徴的な第1部分を示す平面図である。
【図23】図8の補助トレイの特徴的な第2部分を示す分解斜視図である。
【図24】図23の第2部分の動作を示す第1の平面図である。
【図25】図23の第2部分の動作を示す第2の平面図である。
【図26】図8の補助トレイ及び補助トレイ駆動手段を使用して光ディスクの表面に印刷するときの動作例を示す第1のフローチャートである。
【図27】図8の補助トレイ及び補助トレイ駆動手段を使用して光ディスクの表面に印刷するときの動作例を示す第2のフローチャートである。
【符号の説明】
100 インクジェット式プリンタ、101 筐体、102 前枠、103 取出ボタン、110 スタッカ、111 基台、112 第1の受け台、113第2の受け台、120 トレイ、121 本体、122 ホッパ、130 補助トレイ、131 ディスク用凹部、131a 内壁、132 カム溝、133ラックギア、134 ロック穴、135 溝部、136 丘部、137 APG規制レバー、140 用紙搬送部、141 第1紙案内、142 給紙ローラ、143 パッドホルダ、144 第2紙案内、145 従動ローラ、145a爪部、146 紙送りローラ、147 第3紙案内、148 排紙ギザローラ、149 排紙ローラ、150 記録部、151 キャリッジ、152 インクカートリッジ、153 記録ヘッド、154 ガイド軸、155 フレキシブル配線板、160 制御部、170 搬送駆動部、171 駆動モータ、172 ギア機構、173 エンコーダ、180 記録駆動部、181 駆動モータ、182 ベルト機構、200 補助トレイ駆動手段、210 駆動力切換機構、211 第1の伝達ギア、212 第2の伝達ギア、213 レバー、214 圧縮バネ、215 抜け止め、216 回転軸、220 駆動力伝達ギア機構、230 補助トレイロック機構、231 ロックレバー、232 レバー検出器、233 ホルダ、234 ねじりコイルバネ、240 APG切換レバー機構、241 第1のアーム、242 第2のアーム[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
According to the present invention, there is provided a recess in which a non-transportable recording medium can be placed, and an auxiliary tray for assisting recording on the recording medium by placing the recording medium in the recess and transporting the recording medium, and the auxiliary tray. The present invention relates to a recording device including:
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In general, an ink jet printer, which is one of recording apparatuses, includes a recording head mounted on a carriage that reciprocates in a main scanning direction, and a sheet conveyance unit that intermittently conveys a recording sheet by a set amount in a sub scanning direction. ing. Then, the recording head is moved in the main scanning direction while conveying the recording paper in the sub-scanning direction, and information is recorded by discharging ink droplets from the recording head onto the recording paper.
[0003]
The new recording paper is stacked in a removable tray provided on the rear side of the printer body, one end thereof is lifted by a hopper, and the topmost recording paper is pulled out by a paper feed roller and fed. Then, the fed recording paper is conveyed by a paper feed roller to perform the above-described recording, and the recorded recording paper is discharged onto an openable stacker disposed on the front side of the printer body. It has become.
[0004]
Further, in recent years, optical disks such as CD-RW / R and DVD-RW / R that can be individually recorded have become widespread, and an ink jet printer capable of printing on the surface thereof has been developed. When printing on the surface of an optical disk, the optical disk cannot be supplied and transported like ordinary recording paper. Therefore, the optical disk is stored in an auxiliary tray, and the auxiliary tray is transported to print on the surface of the optical disk. (See Patent Document 1).
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-2002-96514
[Problems to be solved by the invention]
The auxiliary tray usually has a recess for accommodating an optical disk. Therefore, when the auxiliary tray moves from the disk loading / unloading position to the standby position, the transport roller passing over the surface of the auxiliary tray temporarily drops in the concave portion, and is then lifted by the inner wall of the concave portion on the tip side of the tray. At this time, there is a possibility that the claw portion formed on the holding portion of the transport roller and the inner wall of the concave portion on the tray tip side in the concave portion may cause interference.
[0007]
SUMMARY An advantage of some aspects of the invention is to provide an auxiliary tray and a recording apparatus that can prevent interference with other components during movement of the auxiliary tray.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, in the auxiliary tray according to the present invention, a concave portion in which a non-transportable recording medium can be placed is formed, and the recording medium is placed in the concave portion and conveyed, whereby the recording is performed. An auxiliary tray for assisting recording on a medium, comprising an interference preventing portion for preventing interference between a claw portion formed on a holding portion of a transport roller passing over the tray surface and an inner wall of the recess at the tip end of the tray. It is characterized by that. Accordingly, interference between the claw portion formed on the holding portion of the transport roller and the inner wall of the concave portion on the tip side of the tray can be eliminated, so that occurrence of an error or a failure can be prevented.
[0009]
The interference preventing portion is a groove formed so as to extend from the inner wall toward the tip end of the tray corresponding to the passage position of the claw portion. Thus, when the transport roller is lifted by the inner wall on the tray tip side in the concave portion, the claw formed on the holding portion of the transport roller can escape to the groove, thereby avoiding interference between the claw and the inner wall. Can be.
[0010]
In order to achieve the above object, in the recording apparatus according to the present invention, the transportable recording medium stored in the tray is taken out and recorded while being transported, and the non-transportable recording medium stored in the auxiliary tray is stored in the auxiliary tray. A recording apparatus for recording while transporting a recording medium, comprising the auxiliary tray. Thereby, it is possible to provide a recording device having the above-described respective effects. Further, at least the entrance and exit of the tray and the auxiliary tray can be executed on the same apparatus side surface. This makes it possible to provide a front-operation-type recording device that has the above-described respective effects.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 1 to FIG. 8 are views showing an external configuration and an internal structure of an ink jet printer which is one of the recording apparatuses according to the embodiment of the present invention. The ink jet printer 100 includes a stacker 110 (see FIGS. 1 to 3), a tray 120 (see FIGS. 1 to 3), a paper transport unit 140 (see FIGS. 4 to 7), a recording unit 150 (see FIGS. 4 to 7), The control section 160 (see FIGS. 5 and 6), the transport drive section 170 (see FIGS. 5 and 6), the recording drive section 180 (see FIGS. 5 and 6), and the auxiliary tray 130 (see FIG. 8) which is a characteristic part. And auxiliary tray driving means 200 (see FIG. 8). These components are attached and covered by a housing 101 (see FIGS. 1 to 3) and a front frame 102 (see FIGS. 1 to 3). Hereinafter, the main components will be sequentially described with reference to the drawings.
[0012]
FIG. 1 is a perspective view of the external configuration of the ink jet printer 100 as viewed obliquely from the front. The ink jet printer 100 has a flat, substantially rectangular parallelepiped shape having a convex shape when viewed from above, and is configured such that all operations can be performed from one side (hereinafter, referred to as a front). Have been. That is, all processes can be performed on the front side from the setting of the recording paper before recording to the removal of the recording paper after recording, and further, the replacement of the ink cartridge 152, etc., so that the operation is quick and easy, and the recording efficiency is improved. Can be improved. In addition, since the upper surface has no movable portion or operation portion, and the upper surface is formed flat, peripheral devices and the like can be installed on the upper surface, and the work space can be effectively used.
[0013]
In addition, various cable connectors can be provided in cutouts at both ends or one end on the rear side with respect to the front side. The cable connector includes, for example, a power supply connector of AC100V, a USB port, a parallel (RS232C) port, and the like. A power supply connector is a power supply connector, a USB cable connector is a USB port, and a parallel cable connector is a parallel port. Connected respectively. At this time, since the cutouts are cut out so that the respective cable connectors do not protrude from the back surface, the ink jet printer 100 is installed in a space substantially equal to a rectangular area having no cutouts. be able to.
[0014]
Further, the distance from the front surface of the ink jet printer 100 to the rear surface of the notch is shorter than the distance from the front surface to the rear surface of a rectangular parallelepiped printer having no notch. When the front interface component and the rear interface component are mounted, the depth dimension of the board can be reduced, the mounting efficiency of the components can be improved, and the cost can be reduced.
[0015]
The paper transport unit 140 and the recording unit 150 shown in FIG. 4 and the like described later of the ink jet printer 100 are covered by a housing 101 having a front side opened and a front frame 102 fitted into the front side of the housing 101. ing. The housing 101 is formed by, for example, sheet metal processing of a metal plate or by injection molding of plastic, and the front frame 102 is formed by, for example, injection molding of plastic. The housing 101 is formed so as to be able to be divided into, for example, a bottom plate and an upper lid, and the bottom plate and the upper lid are fastened with screws or snap fit. The front frame 102 is fastened to the housing 101 by screwing or snap fitting. By adopting the fastening by snap-fitting, the work of removing and assembling the housing 101 and the front frame 102 is simplified, so that an error such as a paper jam or a repair such as a part replacement can be completed quickly.
[0016]
At a substantially central portion of the front frame 102, a recording sheet to be ejected that can be freely opened and closed in a direction indicated by an arrow b in the drawing with a main scanning direction (scanning direction of the recording head 153) indicated by an arrow a in FIG. A stacker 110 is provided below the stacker 110 for storing recording paper to be fed, which is detachable in a sub-scanning direction (a direction in which the recording paper is conveyed) indicated by an arrow c in the drawing. Have been. Thus, the entire process from setting of the recording sheet before recording to taking out of the recording sheet after recording can be performed on the front side, so that the operation is quick and easy, and the recording efficiency can be improved. Hereinafter, the stacker 110 and the tray 120 will be described in detail with reference to FIGS.
[0017]
When the stacker 110 is closed with respect to the front frame 102 as shown in FIG. 1, the stacker 110 is in the stored state, and when opened with respect to the front frame 102, as shown in FIG. It is configured to be able to receive and place a recording sheet to be recorded. Thus, when the ink jet printer 100 is not used, it can be stored compactly.
[0018]
FIG. 2 is a perspective view showing a state where the stacker 110 is opened so that a recording sheet can be received. The stacker 110 has a three-stage configuration, and includes a base 111 whose lower end is rotatably attached to the front frame 102, and a first receiving member which is housed in the base 111 so as to be freely inserted into and removed from the base 111. A table 112 and a second receiving table 113 housed in the first receiving table 112 so as to be able to be taken in and out are provided. In this way, by forming the stacker 110 into a three-stage structure that can be freely taken in and out, the size of the stacker 110 can be adjusted for recording paper of various sizes, so that effective use of space can be achieved.
[0019]
A protrusion serving as a rotation axis is formed at the lower part of both sides of the base 111, and the protrusion is rotatably fitted to the lower part of the surface of the front frame 102 facing the both sides of the base 111. A hole is formed. The projections formed on the base 111 are inserted into the holes formed on the front frame 102, respectively, so that the base 111 rotates from a substantially vertical state to a substantially horizontal state with respect to the front frame 102. The paper discharge opening is opened and closed.
[0020]
A lock mechanism for stopping rotation of the base 111 is attached from the upper part of the surface of the front frame 102 facing one side of the base 111 to the inside thereof. A concave portion into which a ball constituting the mechanism is inserted is formed. The lock mechanism is mounted so that the ball protrudes from the surface of the front frame 102, and a ball plunger that can be slid vertically inside the surface of the front frame 102. A vertically urged compression coil spring is provided.
[0021]
Accordingly, when the base 111 is in the open state, the ball plunger is urged by the compression coil spring, and the ball protrudes from the surface of the front frame 102. On the other hand, when the base 111 is closed and the edge of one side of the base 111 comes into contact with and presses against the ball, the ball plunger slides inward from the surface of the front frame 102 together with the ball. Then, when the base 111 is completely closed, the ball plunger is urged by a compression coil spring, and the ball protrudes from the surface of the front frame 102 and fits into the recess, locking the closed state of the base 111. Therefore, the user can easily open and close the stacker 110 without being aware of the presence of the lock mechanism.
[0022]
The base 111 holds the rear end of the first cradle 112 that has been pulled forward, and the first cradle 112 has the rear end of the second cradle 113 that has been pulled forward. Holding the department. The stacker 110 with the first and second receiving trays 112 and 113 pulled out is made slightly larger than, for example, A4 size recording paper. As a result, if the recording paper has a size of A4 size or smaller, the recording paper on which recording has been completed can be stacked neatly without dropping from the stacker 110.
[0023]
Projections serving as guides are provided at both ends of the storage opening of the base 111 and the first receiving stand 112, and the above-mentioned projections are provided on both side surfaces of the first receiving stand 112 and the second receiving stand 113. A guide groove to be inserted is provided. As a result, each of the protrusions slides in the guide groove, so that the first pedestal 112 can be smoothly moved in and out of the base 111 and the second cradle 113 can be smoothly moved in and out of the first cradle 112. it can. Further, since each of the protrusions is locked to the guide groove wall at the storage opening, the first receiving base 112 is pulled out of the base 111 and the second receiving base 113 is pulled out of the first receiving base 112. Dropout can be prevented.
[0024]
As shown in FIG. 1, the tray 120 can supply recording paper in a state where it is housed in the housing 101 behind the front frame 102, and as shown in FIG. On the other hand, the recording paper can be replenished or replaced while being pulled out forward. This makes it possible to easily perform a replenishment operation for a shortage of recording paper. As the recording paper, plain paper, special paper, recommended OHP sheet, glossy paper, glossy film, label sheet, postcard made by government, etc. can be used.
[0025]
FIG. 3 is a perspective view showing a state where the tray 120 is pulled out so that recording paper can be stored. The tray 120 has a main body 121 for stacking and storing recording sheets before recording, and a hopper 122 for lifting the front portion of the recording sheets diagonally upward to supply the stacked and stored recording sheets one by one.
[0026]
The main body 121 is made slightly larger than, for example, A4 size recording paper, and has a width direction positioning member 121a and a lengthwise positioning (not shown) of the recording paper disposed inside the recording paper. The members are positioned at predetermined positions and stored in layers. Each positioning member is provided with a slider and a stopper whose width and length can be adjusted stepwise. The stopper is removed, the slider is slid, and the slider is brought into contact with the side surface of the recording paper housed in the main body 121. The recording paper is positioned by applying a stopper. As a result, the plurality of recording sheets are held by the respective positioning members in the main body 121. Therefore, when the tray 120 is inserted into the casing 101, the recording sheets do not shift even if the tray 120 is loosened. Paper feed errors such as jamming can be prevented.
[0027]
The main body 121 is housed in the housing 101 so as to be flush with the front frame 102 without being protruded from the front frame 102. Therefore, there is a possibility that the main body 121 may be difficult to be pulled out. Are formed, so that the tray 120 can be easily pulled out. Further, a guide rail for guiding the side surface of the main body 121 is provided in the housing 102, so that the tray 120 can be smoothly taken in and out.
[0028]
Here, as described above, since the tray 120 is inserted and removed on the front side of the ink jet printer 100, a paper transport unit 140 described later is disposed above the tray 120. Therefore, in order to supply the recording paper from the tray 120 to the paper transport unit 140, it is necessary to temporarily lift the recording paper in the tray 120, and to prevent the recording paper from interfering with the paper transport unit 140 when the tray 120 is inserted or removed. In order to achieve this, it is necessary to temporarily lower the recording paper in the tray 120, and a hopper 122 is provided for this purpose.
[0029]
The hopper 122 has a paper support portion 122a disposed at a front portion in the main body 121 and a leg portion 122b integrally formed with the paper support portion 122a, and is connected to the leg portion 122b and an inner bottom surface of the main body 121. The stopped urging member 122c lifts the front of the recording paper obliquely upward and lowers the front of the lifted recording paper by the paper support 122a that pivots around the end of the leg 122b. ing. Accordingly, the recording paper can be fed in order from the uppermost recording paper among the stacked recording papers. The paper transport unit 140 is disposed above the tray 120 having the above configuration, and the recording unit 150 is disposed above the paper transport unit 140. Hereinafter, the details of the sheet transport unit 140 and the recording unit 150, and the transport driving unit 170 and the recording driving unit 180 will be described with reference to FIGS.
[0030]
4 is a perspective view showing a state where the front frame 102, the stacker 110 and the tray 120 are removed, FIG. 5 is a perspective view showing a state where the housing 101, the front frame 102 and the stacker 110 are removed, and FIG. FIG. 7 is a plan view, and FIG. The paper transport unit 140 has a function of transporting recording paper from the tray 120 stored in the housing 101 to the stacker 110 pulled out to the front side, and the following members are arranged from the rear side to the front side. They are arranged in order. That is, the first paper guide 141 (see FIGS. 5 to 7) disposed above the tray 120, the paper feed roller 142 (see FIGS. 5 to 7) and the pad 143a (see FIGS. ) (See FIG. 7).
[0031]
Further, a second paper guide 144 (see FIG. 7) supporting the pad holder 143, a driven roller 145 (see FIGS. 5 to 7) and a paper feed roller 146 (see FIGS. 5 to 7) which are vertically arranged opposite to each other, and recording is performed. The third paper guide 147 (see FIGS. 5 to 7) disposed at the lower part of the unit 150, the paper discharge jagged rollers 148 (see FIGS. 5 to 7) and the paper discharge rollers 149 (see FIGS. 7).
[0032]
The paper feed roller 142 comes into contact with the front part of the uppermost recording paper among the recording papers lifted by the hopper 122 and pulls in by friction. The pad 143a attached to the pad holder 143 has an uppermost recording sheet and a lower recording layer so that only the uppermost recording sheet is conveyed when there are a plurality of recording sheets pulled in by the paper feed roller 142. The recording paper is separated from the recording paper, and the lower recording paper is returned to the tray 120.
[0033]
The driven roller 145 and the paper feed roller 146 pinch and feed the recording paper conveyed from the paper feed roller 142. The discharge jagged roller 148 and the discharge roller 149 pinch and feed the recording paper conveyed from the driven roller 145 and the paper feed roller 146. Each of the paper guides 141, 144, and 147 has a flat surface on which a convex portion is formed. The convex portion supports the surface of the recording paper being conveyed, and maintains the recording paper in a flat state. It is supposed to. According to the paper transport unit 140 as described above, the recording paper stored in the tray 120 is reliably pulled out one by one and skewed, and then transported while maintaining a flat state, and finally the stacker 110 Since the sheet can be discharged upward, a recording sheet on which high-precision recording has been performed can always be obtained.
[0034]
The recording unit 150 includes a carriage 151 (see FIGS. 5 to 7) movable in the main scanning direction, an ink cartridge 152 (see FIGS. 5 to 7) detachably attached to the carriage 151 in the front-rear direction, and a carriage 151. The mounted recording head 153 (see FIG. 7), a guide shaft 154 (see FIGS. 5 to 7) for guiding the movement of the carriage 151, and flexible wiring for electrically connecting the recording head 153 and a dedicated controller board of the control unit 160. A plate 155 (see FIGS. 5 and 6) and the like are provided.
[0035]
The carriage 151 is located at a standby position (home position) shown in FIGS. 4 to 6 when the ink jet printer 100 is in an off state or a standby state in which a non-recording state is present, and leaves the home position when in a recording state. The recording paper reciprocates between both ends of the recording paper conveyed. The ink cartridge 152 includes a tank for a total of four colors, for example, yellow, magenta, cyan, and black, and a total of seven colors for light yellow, light magenta, and light cyan, and is configured to enable high-definition full-color recording. ing.
[0036]
The recording head 153 includes a plurality of pressure generating chambers connected to the tanks of the respective colors of the ink cartridge 152 and nozzles connected thereto. For example, the pressure in the pressure generating chamber is changed by a piezoelectric element, a heating element, or the like. The ink stored in the generation chamber is ejected from a nozzle. When the recording head 153 is at the home position, it is sealed by a capping device to prevent nozzle clogging due to ink drying or the like.
[0037]
The guide shaft 154 is provided so that a carriage 151 mounted via a bearing, for example, can slide. The flexible wiring board 155 is disposed so as to be curved in the main scanning direction so as not to interfere with the carriage 151 and the like when the carriage 151 reciprocates. According to the recording unit 150 described above, the ink ejection characteristics of the recording head 153 are maintained with high accuracy by the capping device, and the movement characteristics of the carriage 151 are also maintained with high accuracy by the guide shaft. High-precision recording can always be performed on paper.
[0038]
As shown in FIGS. 5 and 6, a drive motor 171 and a gear mechanism 172 are disposed on one side of the paper transport unit 140 as a transport drive unit 170 for driving the paper transport unit 140. A drive motor 181 and a belt mechanism 182 as the drive unit 180 are disposed behind the recording unit 150. As the drive motor 171, for example, a stepping motor is used, but a DC motor may be used. As the gear mechanism 172, a normal gear train is used, but a belt mechanism may be used together. In addition, an encoder for detecting the transport position of the recording paper is provided in the middle of the gear mechanism 172.
[0039]
Further, as the drive motor 181, for example, a DC motor is used, but a stepping motor may be used. As the belt mechanism 182, a toothed belt and a toothed pulley are preferable because of high accuracy, but a flat belt and a pulley may be used. Note that a linear encoder for detecting the movement position of the carriage 151 is provided in parallel with the belt of the belt mechanism 182.
[0040]
According to the transport drive unit 170 and the recording drive unit 180 as described above, the drive of the drive motors 171 and 181 is controlled based on the detection signal from the (linear) encoder, so that the recording paper can be transported with high accuracy. In addition to this, the recording head can be moved with high precision, and high-precision recording can always be performed on recording paper, and recording paper on which high-precision recording has been performed can always be obtained.
[0041]
Next, with reference to FIGS. 8 to 10, the auxiliary tray 130 and the auxiliary tray driving unit 200 which are the most characteristic portions of the ink jet printer 100 will be described. 8 is a perspective view showing the overall configuration of the auxiliary tray driving means 200, FIG. 9 is an exploded perspective view showing a main part of the auxiliary tray driving means 200, and FIG. 3 is a plan view showing a main part of FIG.
[0042]
The auxiliary tray 130 and the auxiliary tray driving unit 200 are built in the housing 101. Although the details will be described later, the auxiliary tray 130 can reciprocate from a standby position in the casing 101 shown in FIG. 8 to a disc loading / unloading position outside the casing 101 through the paper feed roller 146 and the discharge roller 149. It is arranged in. As described above, since the auxiliary tray 130 is always provided in the ink jet printer 100, it is troublesome to manage the separate auxiliary tray as in the related art when not in use and to insert the auxiliary tray into the printer body when in use. Can be omitted.
[0043]
The auxiliary tray drive unit 200 uses a drive motor 171 of the transport drive unit 170 as a drive source, and synchronizes the movement of the auxiliary tray 130 with the automatic adjustment of the paper gap with the recording head 153 (auto paper gap (APG)). Do it. As described above, by using the driving source of the auxiliary tray driving unit 200 also as the driving motor 171 which is the driving source of the transport driving unit 170, the feeding amount of the auxiliary tray 130 and the feeding amount of the paper feed roller 146 are matched, and the auxiliary tray Damage to the paper feed roller 146 due to interference with 130 can be avoided. Further, since the operation of the auxiliary tray 130 can be detected by the encoder 173 of the transport driving unit 170, there is no need to provide a new detecting unit, and the cost can be reduced.
[0044]
The auxiliary tray driving means 200 includes a driving force switching mechanism 210, a driving force transmission gear mechanism 220, an auxiliary tray lock mechanism 230 shown in FIG. 9, and an APG switching lever mechanism 240 shown in FIG. The driving force of the driving motor 171 of the transport driving unit 170 is transmitted to the paper feed roller 146 via a gear mechanism 172, and the driving force at that time is transmitted via a gear 174 fitted to the paper feed roller 146. The driving force is also transmitted to the driving force switching mechanism 210. When the auxiliary tray 130 moves, the driving force switching mechanism 210 is switched to the driving force transmission gear mechanism 220 side, so that the driving force of the driving motor 171 is transmitted to the auxiliary tray 130 via the driving force transmission gear mechanism 220. Is done. Thus, rotation of the paper feed roller 146 and movement of the auxiliary tray 130 can be realized by one drive motor 171. Hereinafter, among the above-described components 210, 220, 230, and 240 of the auxiliary tray driving means 200, the driving force transmission gear mechanism 220 will be described with reference to FIG. 9, and the APG switching lever mechanism 240 will be described with reference to FIG. The force switching mechanism 210 will be described in detail with reference to FIGS. 11 to 15, and the auxiliary tray lock mechanism 230 will be described in detail with reference to FIGS.
[0045]
The driving force transmission gear mechanism 220 is a mechanism for transmitting the driving force of the driving motor 171 to the auxiliary tray 130. As shown in FIG. 9, a first gear 221 that meshes with the driving force switching mechanism 210, and the first gear 221 The second and third gears 222 and 223 for converting the horizontal rotation axis of the gear 221 into the vertical rotation axis, the fourth gear 224 and the auxiliary tray 130 arranged coaxially with the third gear 223 are provided. A fifth gear 225 that meshes with the formed rack gear 133 is provided. Thus, the driving force of the driving motor 171 of the transport driving unit 170 can be efficiently transmitted to the auxiliary tray 130.
[0046]
The APG switching lever mechanism 240 is a mechanism for automatically adjusting the paper gap with the recording head 153 when the auxiliary tray 130 moves, and includes a first arm 241 and a second arm 242 as shown in FIG. . One end of the first arm 241 is locked to the cam groove 132 of the auxiliary tray 130, one end of the second arm 242 is locked to the other end of the first arm 241, and the middle part is a recording head. 153, and the other end is connected to the sheet discharge roller 148. Then, in synchronization with the movement of the auxiliary tray 130, the recording head 153 and the paper discharge roller 148 are moved from the first arm 241 via the second arm 242.
[0047]
That is, since the thickness of the auxiliary tray 130 is larger than the thickness of the recording paper, the distance between the printing surface of the optical disk and the nozzle surface of the recording head 153 is larger than the distance between the printing surface of the recording paper and the nozzle surface of the recording head 153. The recording head 153 is raised so as to be equal to the proper distance. In addition, the discharge jagged roller 148 is retracted upward so that the printing surface of the optical disc does not come into contact with the discharge jagged roller 148 and is damaged. The driven roller 145 is made of plastic, rubber, or the like. The driven roller 145 does not need to be retracted because it is not damaged when it comes into contact with the printing surface of the optical disc. 130 needs to be inserted and pushed up with a force of, for example, 3.92 N (400 gf) or more. Further, a claw portion is formed between the driven rollers 145 in the paper guide holding the driven roller 145, and the auxiliary tray 130 is devised to avoid contact with the claw portion. Will be described later.
[0048]
Although not shown, a detection unit is provided for detecting that the auxiliary tray 130 is pushed in the direction of the standby position by the user when the auxiliary tray 130 is located at the disk loading / unloading position. By automatically returning the auxiliary tray 130 to the standby position when a detection signal is received from the detection means, it is possible to prevent the auxiliary tray 130 from being forcibly pushed from the disk loading / unloading position toward the standby position. Therefore, the paper feed roller 146, the paper discharge roller 149, and the recording head 153 do not collide with the auxiliary tray 130 and are not damaged or deformed. The detecting means includes, for example, a plurality of radially formed slits, and a rotating disk that rotates in conjunction with the movement of the auxiliary tray 130, and is disposed on both sides of the rotating disk, and detects the amount of light that changes due to the rotation of the rotating disk. It has a photo interrupter for detection.
[0049]
11 (A) and 11 (B) are a perspective view and a side view showing the driving force switching mechanism 210, FIG. 12 is an exploded perspective view thereof, and FIG. 13 is an exploded perspective view of the same viewed from the opposite side. . This driving force switching mechanism 210 is a mechanism for switching the transmission of the driving force of the driving motor 171 to the driving force transmission gear mechanism 220 side, and as shown in FIGS. The configuration is such that the 211, the second transmission gear 212, and the lever 213 are fitted to the rotating shaft 216 together with the compression spring 214 and the stopper 215. That is, the first transmission gear 211, the compression spring 214, the second transmission gear 212, the lever 213, and the stopper 215 are fitted in the rotation shaft 216 in this order.
[0050]
The first transmission gear 211, as shown in FIGS. 12 and 13, has a gear portion 211a that always meshes with a gear 174 fitted to the paper feed roller 146, and protrudes axially from one end surface of the gear portion 211a. And a cylindrical shaft portion 211b into which the rotating shaft 216 is fitted. Similarly, the shaft portion is integrally formed so as to protrude in the axial direction from the end face of the gear portion 211a and at equal intervals around the shaft portion 211b. It has three bar-shaped locking portions 211c. Between the locking portions 211c on the outer peripheral surface of the shaft portion 211b, three restricting portions 211d extending in the axial direction that allow the second transmission gear 212 to slide freely while restricting the rotation of the second transmission gear 212 are integrally formed. . The locking portion 211c has a tip formed in a wedge-shaped hook shape, and is bent in a radial direction like a cantilever.
[0051]
As shown in FIGS. 12 and 13, the second transmission gear 212 includes a gear portion 212a that can mesh with the first gear 221 of the driving force transmission gear mechanism 220, and an axial direction from one end surface of the gear portion 212a. The first transmission gear 211 has a cylindrical shaft portion 212b that is integrally formed so as to protrude and into which the shaft portion 211b of the first transmission gear 211 is fitted. Six slit portions 212c into which the three locking portions 211c and the three regulating portions 211d of the first transmission gear 211 can be inserted are formed in the shaft portion 212b.
[0052]
As shown in FIGS. 12 and 13, the lever 213 protrudes outward from an outer edge of the rotating portion 213 b having a hole 213 a formed around the engaging portion 211 c of the first transmission gear 211 and an outer edge of the rotating portion 213 b. And a pressing portion 213d integrally formed so as to protrude outward from the outer edge of the rotating portion 213b substantially opposite to the stopping portion 213c. The stop portion 213c acts to contact the carriage 151 and stop the rotation of the lever 213. The pressing portion 213d abuts on the carriage 151 and is pressed to act to slide the second transmission gear 212 together with the lever 213.
[0053]
The procedure for assembling the driving force switching mechanism 210 in the above configuration will be described. First, one end of the compression spring 214 is pressed against the wedge-shaped hook-shaped tip of the locking portion 211c of the first transmission gear 211, and each locking portion 211c is bent inward, so that the compression spring 214 is moved. It fits around each locking part 211c. At this time, since each locking portion 211c bent inward is restored to the original state by the elastic force, the other end of the compression spring 214 is connected to the wedge-shaped hook-shaped tip of the locking portion 211c. Locked, the compression spring 214 does not come off the first transmission gear 211.
[0054]
Similarly, the other end surface of the gear portion 212a of the second transmission gear 212 is pressed against the wedge-shaped hook-shaped tip of the engagement portion 211c of the first transmission gear 211, and each engagement portion 211c is moved inward. To bend. Then, the respective restricting portions 211d and the respective locking portions 211c of the first transmission gear 211 are inserted into the respective slit portions 212c of the second transmission gear 212, and the shaft portion 212b of the second transmission gear 212 is inserted into the respective locking portions. Fit around 211c. At this time, each of the locking portions 211c bent inward is restored to the original state by the elastic force, so one end surface of the gear portion 212a is attached to the tip of the locking portion 211c formed in a wedge-shaped hook shape. Locked, the second transmission gear 212 also does not come off the first transmission gear 211. The second transmission gear 212 is rotatable together with the first transmission gear 211 by each of the restriction portions 211d inserted into each of the slit portions 212c, and is slidably held along the shaft portion 211b. .
[0055]
Further, similarly, the rotating portion 213b of the lever 213 is pressed against the wedge-shaped hook-shaped tip of the locking portion 211c of the first transmission gear 211, and each locking portion 211c is bent inward to rotate. The part 213b is fitted around each locking part 211c. At this time, the locking portions 211c bent inward are restored to the original state by the elastic force, so that the rotating portion 213b is locked to the wedge-shaped hook-shaped tip of the locking portion 211c. , The lever 213 also does not come off the first transmission gear 211. Since the lever 213 is biased by the compression spring 214 between the first transmission gear 211 and the second transmission gear 212 that are physically constrained in the radial direction and are synchronized, the lever 213 is held. Sliding can be prevented without using a conventionally required wheel stopper or the like, more reliable operation can be obtained, and the load can be reduced.
[0056]
Finally, the rotation shaft 216 is inserted into the shaft portion 211b of the first transmission gear 211, and the retaining member 215 is fitted into the shaft portion 212b of the second transmission gear 212, finally, as shown in FIG. The driving force switching mechanism 210 is completed. The operation of the driving force switching mechanism 210 having such a configuration will be described with reference to FIGS. 11, 14, and 15. FIG.
[0057]
FIG. 14 is a plan view showing the relationship between the driving force switching mechanism 210 and the carriage 151, and FIG. 15 is a perspective view showing the state of the driving force switching mechanism 210 at that time. As shown in FIG. 14A, when the carriage 151 is separated from the home position, the direction in which the second transmission gear 212 is separated from the first gear 221 of the driving force transmission gear mechanism 220 by the compression spring 214. Has been energized. Further, as shown in FIG. 11A, the pressing portion 213d of the lever 213 is rotationally positioned at a position not in contact with the carriage 151. Therefore, the driving force of the driving motor 171 of the transport driving unit 170 is not transmitted to the auxiliary tray 130.
[0058]
When the auxiliary tray 130 is used, first, the driving motor 171 of the transport driving unit 170 rotates once reversely, so that the pressing portion 213d of the lever 213 contacts the carriage 151 as shown in FIG. It is rotated and positioned at the contact position. Then, when the carriage 151 returns to the home position, the carriage 151 comes into contact with and presses the pressing portion 213d of the lever 213, and slides the lever 213 together with the second transmission gear 212 in the moving direction of the carriage 151.
[0059]
Finally, as shown in FIGS. 14B and 15B, the carriage 151 meshes the second transmission gear 212 with the first gear 221 of the driving force transmission gear mechanism 220. Therefore, the driving force of the driving motor 171 of the transport driving unit 170 is transmitted to the auxiliary tray 130. The phase shift between the second transmission gear 212 and the first gear 221 of the driving force transmission gear mechanism 220 is absorbed by the bending of the pressing portion 213d of the lever 213. As described above, since the lever 213 can be slid in parallel with the moving direction of the carriage 151, it is possible to prevent a problem such as a one-sided contact between the lever 213 and the locking portion 211c, and to reduce the driving force to the auxiliary tray 130. The transmission can be switched reliably.
[0060]
16 is a perspective view of the auxiliary tray lock mechanism 230 as viewed from the front side, FIG. 17 is a perspective view of the auxiliary tray lock mechanism 230 as viewed from the rear side, and FIG. 18 is an exploded perspective view thereof. The auxiliary tray lock mechanism 230 is a mechanism for mechanically locking the auxiliary tray 130 at the standby position, and includes a lock lever 231, a lever detector 232, a holder 233, and the like as shown in FIGS. . The auxiliary tray lock mechanism 230 is disposed between the driving force switching mechanism 210 and the auxiliary tray 130, as shown in FIGS. 16 and 17, and operates in conjunction with the driving force switching mechanism 210. I have. By providing such an auxiliary tray lock mechanism 230, it is possible to distinguish between automatic feeding of recording paper and movement of the auxiliary tray 130.
[0061]
As shown in FIG. 18, the lock lever 231 has a substantially F-shaped upper end that is detected by the lever detector 232, a detected part 231 a, a middle end that locks the auxiliary tray 130, and a lower end that is driven. A swing shaft 231d serving as a swing center is protrudingly formed at a substantially central portion so as to function as a pressing portion 231c pressed by the retaining 215 of the force switching mechanism 210. The lever detector 232 is a photo-interrupter having light emitting / receiving sections 232a and 232b, and detects the locked state of the auxiliary tray 130 when the detected section 231a of the lock lever 231 enters and exits between the light emitting / receiving sections 232a and 232b. It has become. The holder 233 has a lever support portion 233a that supports the lock lever 231 so as to swing freely, and a detector holding portion 233b that holds the lever detector 232.
[0062]
The procedure for assembling the auxiliary tray lock mechanism 230 in the above configuration will be described. First, the torsion coil spring 234 is fitted into the swing shaft 231d of the lock lever 231. The swing shaft 231d is fitted into the lever support portion 233a of the holder 233. Then, one end of the torsion coil spring 234 is locked to the lever support portion 233a, and the other end is locked to the lock lever 231. As a result, the lock lever 231 is swingably supported about the swing shaft 231d.
[0063]
Next, by fixing the lever detector 232 to the detector holding portion 233b of the holder 233 and disposing it between the driving force switching mechanism 210 and the auxiliary tray 130, finally, as shown in FIGS. The auxiliary tray lock mechanism 230 is completed. Accordingly, the detected portion 231a of the lock lever 231 can swing between the light emitting / receiving portions 232a and 232b of the lever detector 232 by swinging. The operation of the auxiliary tray lock mechanism 230 having such a configuration will be described with reference to FIGS. Note that FIG. 19B is a diagram illustrating a state where part of FIG. 19A is removed.
[0064]
When the auxiliary tray 130 is at the standby position, the lock lever 231 is urged by the torsion coil spring 234 as shown in FIG. For this reason, as shown in FIG. 19B, the detected part 231a is separated from between the light emitting and receiving parts 232a and 232b of the lever detector 232, and the lock part 231b is inside the lock hole 134 formed in the auxiliary tray 130. I'm stuck in. Therefore, the auxiliary tray 130 is locked at the standby position, and the locked state of the auxiliary tray 130 can be detected by detecting an ON signal from the lever detector 232.
[0065]
In order to use the auxiliary tray 130, when the carriage 151 returns to the home position, the carriage 151 comes into contact with the pressing portion 213d of the lever 213 of the driving force switching mechanism 210 and presses the lever 213 together with the second transmission gear 212. When the slide 151 is slid parallel to the moving direction of the carriage 151, the stopper 215 also slides parallel to the moving direction of the carriage 151 at the same time. At this time, since the pressing portion 231c comes into contact with the retaining member 215 and is pressed, the lock lever 231 rotates clockwise in the drawing.
[0066]
For this reason, as shown in FIG. 20A, the detected part 231a enters between the light emitting and receiving parts 232a and 232b of the lever detector 232, and the lock part 231b is separated from the lock hole 134 formed in the auxiliary tray 130. I do. Therefore, the lock of the auxiliary tray 130 is released in synchronization with the switching operation of the driving force switching mechanism 210, and the fact that the auxiliary tray 130 is in the unlocked state is detected by detecting the OFF signal from the lever detector 232. be able to.
[0067]
Thereafter, when the carriage 151 separates from the home position, the lever 213 returns to the original position together with the second transmission gear 212, and at the same time, the stopper 215 also returns to the original position, so that the lock lever 231 is urged by the torsion coil spring 234. To rotate counterclockwise and return to the original position. However, since the auxiliary tray 130 has started moving, the lock portion 231b comes into contact with the flat back surface of the auxiliary tray 130, and the rotation of the lock lever 231 stops. It stays between the light receiving and emitting units 232a and 232b. Therefore, when the auxiliary tray 130 is separated from the standby position, the OFF signal from the lever detector 232 can be always detected regardless of the state of the lever 213, so that the auxiliary tray 130 is in the unlocked state. Can be detected. Next, the auxiliary tray 130 will be described in detail with reference to FIG.
[0068]
FIG. 21 is a perspective view showing the auxiliary tray 130. The auxiliary tray 130 is formed in a rectangular plate shape of plastic, and has a circular disc recess 131 on which a single optical disc can be placed and stored, and a rear left side face in the drawing. A cam groove 132 for locking the first arm 241 of the APG switching lever mechanism 240 is formed on the side, and a rack gear 133 that meshes with the fifth gear 225 of the driving force transmission gear mechanism 220 is formed on the left side in the figure. ing.
[0069]
According to the auxiliary tray 130 having such a configuration, the optical disk can be accommodated in the disk concave portion 131, so that the displacement of the optical disk during recording can be prevented. Further, since the APG can be mechanically controlled by the cam groove 132 and the movement can be mechanically controlled by the rack gear 133, highly accurate recording can be maintained. Characteristic portions of the auxiliary tray 130 include a groove 135 and an APG regulating lever 137, which will be described below.
[0070]
As shown in FIG. 21, the groove 135 which is a characteristic part of the auxiliary tray 130 has a depth substantially equal to that of the disc recess 131 from the inner wall 131 a of the disc recess 131 on the tip side of the tray to the front of the tray tip. Four are formed at predetermined intervals. As shown in FIG. 22, these grooves 135 are formed so as to correspond to the positions of the claw portions 145a formed between the driven rollers 145 in the paper guide holding the driven rollers 145.
[0071]
Thus, when the auxiliary tray 130 returns from the disk loading / unloading position to the standby position, the driven roller 145 first rises up the inner wall 131a and passes over the hill 136 between the grooves 135, so that the following claw 145a is slightly lifted. In this state, it passes above the groove 135. As described above, by providing the groove 135 on which the claw portion 145a escapes in the auxiliary tray 130, it is possible to prevent the inner wall 131a from coming into contact with the claw portion 145a without retreating the driven roller 145 upward.
[0072]
As shown in FIG. 21, an APG regulating lever 137, which is a characteristic part of the auxiliary tray 130, is provided so as to straddle the rear end of the cam groove 132 and to extend along the rear end of the tray. As shown in FIG. 23, the APG regulating lever 137 has a pivot shaft 137b attached to one end of the guide rod 137a so that the pair of guide rods 137a can maintain a state in which a certain gap is opened. The pivot shaft 137c formed on the left side of the cam groove 132 at the rear end of the tray is pivoted so as to be able to pivot from the position sandwiching the rear end of the tray including the cam groove 132 to a position on the extension of the cam groove 132. 137b is inserted.
[0073]
Here, in order to secure the APG position, one end of the first arm 241 needs to be locked in the cam groove 132 while the auxiliary tray 130 moves from the standby position to the disk loading / unloading position. Requires that the length of the cam groove 132, that is, the length of the auxiliary tray 130 be extremely long. However, if the length of the auxiliary tray 130 is made very long, the depth of the housing 101 of the ink jet printer 100 becomes longer and the size becomes larger.
[0074]
Therefore, as shown in FIG. 24, until one end of the first arm 241 reaches the rear end from the front end (standby position of the auxiliary tray 130) of the cam groove 132, the APG regulating lever 137 moves to the rear of the tray including the cam groove 132. Stand by at the position sandwiching the end. Then, as shown in FIG. 25, after one end of the first arm 241 reaches the rear end of the cam groove 132, the APG regulating lever 137 is kept until the APG regulating lever 137 is located on the extension of the cam groove 132. Locks one end of the first arm 241 instead of the cam groove 132 while being swung by being pushed by one end of the first arm 241. Thus, the APG position can be secured while the auxiliary tray 130 moves from the standby position to the disk loading / unloading position without making the length of the auxiliary tray 130 very long. Therefore, it is not necessary to make the length of the auxiliary tray 130 longer than necessary, and the size of the ink jet printer 100 can be reduced.
[0075]
First, the operation of the ink jet printer 100 having the above-described configuration when recording on a recording sheet will be described. It is assumed that the connection wiring and the connection of the power plug between the ink jet printer 100 and the television system or the computer have already been completed. First, the user presses the take-out button 103 with a finger in the state shown in FIG. 1, and then pulls the finger on a concave portion provided on the bottom surface of the tray 120 to pull the tray 120 forward as shown in FIG. 2. Withdraw to
[0076]
Subsequently, after a plurality of recording sheets are stored in a stacked state at a predetermined position in the main body 111 of the tray 120, the tray 120 is pushed backward and set. At this time, the front of the recording paper is lifted obliquely upward by the hopper 112, and the front end of the uppermost recording paper contacts the paper feed roller 142. Next, the user pulls the stacker 110 forward as shown in FIG. 3 by hanging a finger on the top of the stacker 110 and pulling it. Then, the inkjet printer 100 is set to a standby state, and a recording command is input from a television system, a computer, or the like.
[0077]
Then, as shown in FIG. 7, the uppermost sheet of recording paper P in the tray 120 is guided by the first paper guide 141 and the second paper guide 144 while being rotated in the sub-scanning direction by the rotation of the paper feed roller 142. , And is sandwiched between the sheet feeding roller 142 and the pad 143a, and further sent forward. At this time, if the recording paper P is not only the uppermost one in the tray 120 but a plurality of papers, the uppermost recording paper P and the recording paper P below it are separated by the pad 143a, and the uppermost recording paper P is separated. Only the recording paper P is sandwiched between the paper feed roller 142 and the pad 143a and sent out further forward, and the lower recording paper P is returned into the tray 120.
[0078]
Then, the uppermost recording sheet P is sandwiched between the driven roller 145 and the sheet feed roller 146 and is sent further forward. When the recording paper P reaches the third paper guide 147, the movement of the carriage 151 in the main scanning direction is started. That is, the carriage 151 located at the home position reciprocates between both ends of the recording sheet P conveyed after leaving the home position. Then, the recording head 153 changes the pressure in the pressure generating chamber by, for example, a piezoelectric element with respect to the recording paper P being conveyed in the sub-scanning direction, and discharges the ink stored in the pressure generating chamber from the nozzle, The predetermined recording information is recorded on the recording paper P.
[0079]
At this time, the scanning timing and the ink ejection timing of the recording head 153 are controlled by a dedicated controller board or the like of the control unit 160, and high-precision ink dot control, halftone processing, and the like are executed. Then, the recording paper P is sandwiched between the paper discharge roller 148 and the paper discharge roller 149 and is sent further forward, and the recording paper P on which recording is finally completed is discharged onto the stacker 110.
[0080]
Next, an operation example when printing on the surface of an optical disk using the auxiliary tray 130 and the auxiliary tray driving means 200 will be described with reference to the flowcharts of FIGS. In the standby state, the auxiliary tray 130 is located at the standby position. When the user presses the tray eject button, the driving motor 171 of the transport driving unit 170 rotates in the reverse direction, and the pressing unit 213d of the lever 213 of the driving force switching mechanism 210 is rotationally positioned at a position where the pressing unit 213d contacts the carriage 151 (step S1).
[0081]
Subsequently, when the carriage 151 returns to the home position, the carriage 151 comes into contact with and presses the pressing portion 213d of the lever 213, and slides the lever 213 together with the second transmission gear 212 in the moving direction of the carriage 151 (step S2). . Then, while the carriage 151 is pressing the pressing portion 213d of the lever 213, the driving motor 171 rotates in the reverse direction to slightly rotate the second transmission gear 212, so that the second transmission gear 212 is driven by the driving force transmission gear. The first gear 221 of the mechanism 220 meshes with the first gear 221 (step S3).
[0082]
After the second transmission gear 212 meshes with the first gear 221, the carriage 151 further presses the pressing portion 213 d of the lever 213 to completely mesh the second transmission gear 212 with the first gear 221. (Step S4). Then, a signal from the lever detector 232 of the auxiliary tray lock mechanism 230 is detected, and it is confirmed whether or not the auxiliary tray 130 is in an unlocked state (step S5). If the auxiliary tray 130 is not in the unlocked state, the process returns to step S2 to repeat the above-described operation. In this retry operation, an error display or the like may be displayed when the number of retries is limited, for example, three retries.
[0083]
On the other hand, when the auxiliary tray 130 is in the unlocked state in step S5, the auxiliary tray 130 is moved at a low speed, for example, 0.83 ips until the drive motor 171 rotates forward and the auxiliary tray 130 pushes up the driven roller 145 ( Step S6). Then, when the auxiliary tray 130 reaches the paper discharge roller 149, the auxiliary tray 130 is moved to the disk loading / unloading position at a relatively high speed, for example, 3 ips (step S7). Note that the recording head 153 and the discharge roller 148 move from the first arm 241 of the APG switching lever mechanism 240 via the second arm 242 in synchronization with the movement of the auxiliary tray 130.
[0084]
Thereafter, when the user sets the optical disk on the auxiliary tray 130 and presses the tray set button, the drive motor 171 of the transport driving unit 170 rotates in the reverse direction, and the pressing unit 213 d of the lever 213 of the driving force switching mechanism 210 comes into contact with the carriage 151. The rotational position is determined (step S11). Subsequently, when the carriage 151 returns to the home position, the carriage 151 comes into contact with and presses the pressing portion 213d of the lever 213, and slides the lever 213 together with the second transmission gear 212 in the moving direction of the carriage 151 (step S12). .
[0085]
Then, while the carriage 151 is pressing the pressing portion 213d of the lever 213, the driving motor 171 rotates in the reverse direction to slightly rotate the second transmission gear 212, so that the second transmission gear 212 is driven by the driving force transmission gear. The first gear 221 of the mechanism 220 is engaged with the first gear 221 (step S13). After the second transmission gear 212 meshes with the first gear 221, the carriage 151 further presses the pressing portion 213 d of the lever 213 to completely mesh the second transmission gear 212 with the first gear 221. (Step S14).
[0086]
Then, the drive motor 171 rotates in the reverse direction to move the auxiliary tray 130 at a relatively high speed, for example, 3 ips, before the auxiliary tray 130 comes off the paper feed roller 146 (step S15). Then, when the auxiliary tray 130 reaches a position short of being disengaged from the paper feed roller 146, the auxiliary tray 130 is moved to the standby position at a low speed, for example, 0.83 ips (step S16).
[0087]
Then, a signal from the lever detector 232 of the auxiliary tray lock mechanism 230 is detected, and it is confirmed whether or not the auxiliary tray 130 is locked (step S17). When the auxiliary tray 130 is in the locked state, the processing ends. On the other hand, in step S17, when the auxiliary tray 130 is not in the locked state, when the carriage 151 returns to the home position, the carriage 151 comes into contact with and presses the pressing portion 213d of the lever 213, and pushes the lever 213 to the second transmission gear 212. At the same time, the carriage 151 is slid parallel to the moving direction of the carriage 151 (step S18).
[0088]
Then, while the carriage 151 is pressing the pressing portion 213d of the lever 213, the driving motor 171 rotates in the reverse direction to slightly rotate the second transmission gear 212, so that the second transmission gear 212 is driven by the driving force transmission gear. The first gear 221 of the mechanism 220 is engaged with the first gear 221 (step S19). After the second transmission gear 212 meshes with the first gear 221, the carriage 151 further presses the pressing portion 213 d of the lever 213 to completely mesh the second transmission gear 212 with the first gear 221. (Step S20).
[0089]
Thereafter, a signal from the lever detector 232 of the auxiliary tray lock mechanism 230 is detected, and it is confirmed whether or not the auxiliary tray 130 is in a locked state (Step S21). If the auxiliary tray 130 is not in the locked state, the process returns to step S18 and the above-described operation is repeated. In this retry operation, an error display or the like may be displayed when the number of retries is limited, for example, three retries. On the other hand, when the auxiliary tray 130 is in the unlocked state in step S21, all the processing ends.
[0090]
Thereafter, the auxiliary tray 130 moves from the standby position to the printing start position, and printing of the optical disk is started. When the printing of the optical disk is completed and the auxiliary tray 130 moves to the disk loading / unloading position, the user removes the optical disk from the auxiliary tray 130 and presses the tray set button. As a result, the auxiliary tray 130 moves from the disc loading / unloading position to the standby position, and the recording head 153 and the discharge jagged roller 148 move to the original positions. Thereafter, the drive motor 171 stops and enters the standby state. By using the auxiliary tray driving means 200 having such a driving force switching mechanism 210, the auxiliary tray 130 can be moved with high accuracy, and thus the printing on the surface of the optical disk can be performed with high accuracy.
[0091]
As described above, the present invention has been described with respect to various embodiments. However, the present invention is not limited to the above embodiments, and is applicable to other embodiments within the scope of the invention described in the claims. Of course. For example, although a printer has been described as an example of a recording device, the present invention is not limited to this, and may be applied to a recording device such as a facsimile device or a copying device.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a configuration example of an ink-jet printer, which is one of recording apparatuses according to an embodiment of the present invention, as viewed obliquely from the front.
FIG. 2 is a perspective view showing a state in which a stacker of the ink jet printer of FIG. 1 is opened to receive a recording sheet.
FIG. 3 is a perspective view showing a state in which a tray of the ink jet printer of FIG. 1 is pulled out so that recording paper can be stored.
FIG. 4 is a perspective view showing a state where a front frame, a stacker, and a tray of the ink jet printer of FIG. 1 are removed.
5 is a perspective view showing a state where a housing, a front frame, and a stacker of the ink jet printer of FIG. 1 are removed.
FIG. 6 is a plan view of the ink jet printer of FIG.
FIG. 7 is a side view of the ink jet printer of FIG.
FIG. 8 is a perspective view showing an overall configuration of an auxiliary tray driving unit having an auxiliary tray and a driving force switching mechanism of the ink jet printer of FIG. 1;
9 is an exploded perspective view showing a main part of an auxiliary tray driving unit having the driving force switching mechanism of FIG. 8;
FIG. 10 is a plan view showing another main part of the auxiliary tray driving means of FIG. 8;
11 is a perspective view and a side view showing a driving force switching mechanism of the auxiliary tray driving means of FIG.
FIG. 12 is an exploded perspective view of the driving force switching mechanism of FIG.
FIG. 13 is an exploded perspective view of the driving force switching mechanism when FIG. 12 is viewed from the opposite side.
FIG. 14 is a plan view showing a relationship between a driving force switching mechanism and a carriage in FIG. 11;
FIG. 15 is a perspective view showing a state of the driving force switching mechanism of FIG. 14;
FIG. 16 is a perspective view of the auxiliary tray lock mechanism of the auxiliary tray driving means of FIG. 8 as viewed from the front side.
FIG. 17 is a perspective view of the auxiliary tray lock mechanism of FIG. 16 as viewed from the rear side.
FIG. 18 is an exploded perspective view of the auxiliary tray lock mechanism of FIG.
FIG. 19 is a first diagram illustrating the operation of the auxiliary tray lock mechanism of FIG. 16;
FIG. 20 is a first diagram illustrating the operation of the auxiliary tray lock mechanism of FIG. 16;
FIG. 21 is a perspective view showing the auxiliary tray of FIG. 8;
FIG. 22 is a plan view showing a characteristic first portion of the auxiliary tray of FIG. 8;
FIG. 23 is an exploded perspective view showing a characteristic second portion of the auxiliary tray of FIG. 8;
FIG. 24 is a first plan view showing the operation of the second part of FIG. 23;
FIG. 25 is a second plan view showing the operation of the second part of FIG. 23;
26 is a first flowchart illustrating an operation example when printing is performed on the surface of an optical disk using the auxiliary tray and the auxiliary tray driving unit in FIG. 8;
FIG. 27 is a second flowchart illustrating an operation example when printing is performed on the surface of the optical disk using the auxiliary tray and the auxiliary tray driving unit in FIG. 8;
[Explanation of symbols]
REFERENCE SIGNS LIST 100 inkjet printer, 101 housing, 102 front frame, 103 ejection button, 110 stacker, 111 base, 112 first receiving stand, 113 second receiving stand, 120 tray, 121 body, 122 hopper, 130 auxiliary tray , 131 Disc recess, 131a inner wall, 132 cam groove, 133 rack gear, 134 lock hole, 135 groove, 136 hill, 137 APG regulating lever, 140 paper transport section, 141 first paper guide, 142 paper feed roller, 143 pad Holder, 144 Second Paper Guide, 145 Followed Roller, 145a Claw, 146 Paper Feed Roller, 147 Third Paper Guide, 148 Discharge Roller, 149 Discharge Roller, 150 Recording Unit, 151 Carriage, 152 Ink Cartridge, 153 Recording Head, 154 Guide shaft, 155 Flexible Wiring board, 160 control unit, 170 transport drive unit, 171 drive motor, 172 gear mechanism, 173 encoder, 180 recording drive unit, 181 drive motor, 182 belt mechanism, 200 auxiliary tray drive unit, 210 drive force switching mechanism, 211 1 transmission gear, 212 second transmission gear, 213 lever, 214 compression spring, 215 retaining, 216 rotation shaft, 220 driving force transmission gear mechanism, 230 auxiliary tray lock mechanism, 231 lock lever, 232 lever detector, 233 Holder, 234 torsion coil spring, 240 APG switching lever mechanism, 241 first arm, 242 second arm