JP2004216333A - 油脂含有水の処理方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型の装置を使用して油脂分の可溶化・分解処理が可能であり、可溶化・分解処理が不十分の際にも、後続の生物処理の活性汚泥に悪影響を与えることなく、効率よく処理できる油脂含有水の処理方法および装置を提供する。
【解決手段】油脂含有水を油水分離装置1で油水分離して油脂分11と分離水12に分離し、分離水11を分離水処理装置2で生物処理等により処理し、処理水は固液分離装置で固液分離する。油水分離装置1で分離された油脂分12を可溶化・分解処理装置5で可溶化・分解し、可溶化・分解処理液を循環路L10から油水分離装置1へ循環供給して油水分離することにより油脂含有水を処理する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、油脂含有水を油水分離し、分離された油脂分を可溶化・分解して、分離水とともに処理する油脂含有水の処理方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
油脂含有水として、例えば厨房廃水、生活廃水等の油脂分を含む有機性廃水などがあるが、このような油脂含有水をそのまま活性汚泥処理法等の生物処理法で処理すると、油脂分の存在により処理が困難になる。活性汚泥処理法においては、油脂分の濃度が高いと、活性汚泥が油脂分に覆われて酸素移動が阻害され、活性汚泥の活性が低下して処理不能になることがある。これを防止するために、油脂含有水を油水分離し、分離された油脂分を廃棄するか、または可溶化して分離水とともに処理する油脂含有水の処理方法および装置が提案されている。
【0003】
例えば特許文献1には、油脂含有有機性廃水の処理において、この廃水を予め油脂分と分離水に分離し、分離水は生物処理工程で処理し、油脂分は生物学的に分解する好気的分解工程で可溶化処理し、得られた分解工程の微生物含有液を前記分離水あるいは前記分離水の生物処理工程に注入する油脂含有有機性廃水の処理方法および装置が提案されている。
【0004】
また特許文献2には、油脂、蛋白質などの有機性固形物を含有する有機性廃水を処理する方法において、被処理有機性廃水を第一固液分離装置で固形分と分離液に固液分離し、分離固形分を可溶化処理装置で可溶化処理し、可溶化処理後の処理液と分離液を生物処理装置で生物処理する有機性廃水の処理方法および装置が提案されている。
【0005】
これらの処理法は、いずれも油脂分または油脂分と蛋白質などの固形物を可溶化し、可溶化処理液と分離液を生物処理装置で生物処理することにより、油脂分による阻害を軽減するものである。しかし油脂分を好気的分解工程で生物学的に分解して可溶化処理しても、完全に可溶化するには長い滞留時間が必要で、大型の処理装置を必要とする。また可溶化処理液は分離水とともに生物処理工程に供給されるが、可溶化処理が不十分な場合などにおいて、可溶化処理液中に油脂分が残留していると、曝気槽内の油脂分濃度が高くなって活性汚泥処理に悪影響を与え、処理を困難にすることが避けられない。
【0006】
【特許文献1】
特開平4−235799号公報
【特許文献2】
特開2002−1384号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、小型の装置を使用して油脂分の可溶化・分解処理が可能であり、可溶化・分解処理が不十分になった際にも、後続の生物処理の活性汚泥に悪影響を与えることなく、効率よく処理できる油脂含有水の処理方法および装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は次の油脂含有水の処理方法および装置である。
(1) 油脂含有水を油水分離工程で油水分離し、
分離水を分離水処理工程へ送給して処理するとともに、
分離油脂分を可溶化・分解処理工程で可溶化・分解し、
可溶化・分解処理液を油水分離工程へ循環供給して油水分離する
ことを特徴とする油脂含有水の処理方法。
(2) 可溶化・分解処理液を固液分離工程で固液分離し、
分離液を油水分離工程へ循環供給して油水分離し、
分離固形分を固形分処理工程で処理する
上記(1)記載の方法。
(3) 可溶化・分解処理工程が微生物および/または酵素による処理工程である上記(1)または(2)記載の方法。
(4) 油脂含有水を油脂分と分離水に分離する油水分離装置と、
油水分離装置で分離された分離水を処理する分離水処理装置と、
油水分離装置で分離された油脂分を可溶化・分解する可溶化・分解処理装置と、
可溶化・分解処理液を油水分離装置へ循環供給する循環路と
を備えることを特徴とする油脂含有水の処理装置。
(5) 可溶化・分解処理液を固液分離する固液分離装置と、
分離液を油水分離装置へ循環供給する循環路と、
分離固形分を処理する固形分処理装置と
を備える上記(4)記載の装置。
(6) 可溶化・分解処理装置が微生物および/または酵素による処理を行う装置である上記(4)または(5)記載の装置。
【0009】
本発明で処理対象とする油脂含有水は、油脂分を含有する水である。油脂分としては、可溶化・分解処理により可溶化・分解できるものであればよいが、特に動植物性の油脂分が処理に適している。このような油脂含有水としては、例えば厨房廃水、生活廃水等の油脂分を含む有機性廃水などがあげられる。油脂含有水には、油脂分の他に蛋白質、糖質などの他の有機物や、塩分などの無機物を含有していてもよい。
【0010】
油水分離工程は、油脂含有水を油脂分と分離水に分離する工程である。ここで採用される油水分離方法は、重力差により油脂分と分離水に分離する方法が一般的であり、加圧浮上分離法または自然浮上分離法等の浮上分離法を採用することができる。浮上分離に際して、特に加圧浮上分離に際して、硫酸バンド等の凝集剤や界面活性剤などを使用してもよい。油脂含有水が油脂分以外の他の成分を含有している場合、他の成分は油脂分と分離水のどちらに分離されてもよいが、蛋白質、糖質などの有機性の固形分は油脂分側に分離されるのが好ましい。油水分離装置は、このような油水分離を行えるように構成された装置であり、公知のものが使用できる。
【0011】
分離水処理工程は、油水分離工程の分離水を処理して分離水に含まれる有機物等の不純物を処理する工程であり、生物処理、物理処理、化学処理などがあげられるが、生物処理または生物処理と他の処理との組み合わせが好ましい。生物処理としては、好気性処理でも嫌気性処理でもよいが、好気性処理が好ましい。好気性処理法としては、活性汚泥処理法が好ましいが、他の処理法でもよい。分離水処理装置は、このような分離水処理を行えるように構成された装置であり、公知のものが使用できる。
【0012】
可溶化・分解処理工程は油水分離工程の分離油脂分を可溶化・分解処理する工程であり、生物処理、生化学処理、化学処理、物理処理などがあげられるが、油脂分解微生物を用いる生物処理および/または油脂分解酵素を用いる生化学処理などが好ましい。生物処理の場合、バチルス属、シュードモナス属等に属する菌類や酵母類または微生物製剤を用い、これらとともに、あるいはこれらに代えて酵素を用い、好気性または嫌気性処理を行い、油脂分を可溶化・分解処理により可溶化または分解し、この場合炭酸ガスに分解したり、菌体に同化することもある。油脂分とともに蛋白質、糖質などの有機性の固形分が分離されているときは、これらの固形分も同時に可溶化・分解処理して可溶化または分解するのが好ましい。
【0013】
可溶化・分解処理の条件は従来と同様である。生物処理および/または油脂分解微生物製剤を用いる可溶化・分解処理の場合、pHは5〜9望ましくは6〜8に制御するのが好ましい。水温は菌特性により適切な温度に制御することが望ましい。また、必要により塩化アンモニウム、リン酸等の菌体の栄養源を添加することが望ましい。負荷が高すぎる場合、処理水等で希釈して可溶化・分解処理してもよい。可溶化・分解処理装置は、このような可溶化・分解処理を行えるように構成された装置であり、公知のものが使用できる。可溶化・分解処理装置は回分式のものでも、連続式のものでも用いることができるが、油水分離工程へ循環供給するためには、可溶化・分解処理装置で静置して排泥が可能となるので回分式のものが好ましい。
また、この可溶化・分解処理装置は、並列または直列に複数設けてもよい。
【0014】
可溶化・分解処理工程で可溶化・分解した可溶化・分解処理液は、油水分離工程へ循環供給して、さらに油水分離に供される。この場合、可溶化・分解処理液は直接油水分離工程へ循環供給してもよいが、可溶化・分解処理液が菌体等の固形分を含む場合には、可溶化・分解処理液を固液分離工程に供給して固液分離し、その分離液を油水分離工程へ循環供給して油水分離するのが好ましい。後者の場合、分離固形分を固形分処理工程で処理することができる。固液分離工程に使用する固液分離装置も公知のものが使用できる。固形分処理工程は、分離水処理工程で発生する固形分を同時に処理するのが好ましい。固形分処理工程で使用する処理装置も公知のものが使用できる。
【0015】
油水分離工程へ循環供給された可溶化・分解処理液は、油水分離工程に新しく導入される油脂含有水とともにさらに油水分離される。ここで分離された可溶化・分解成分を含む分離水は分離水処理工程へ送られ、可溶化・分解しなかった油脂分を含む分離油脂分は可溶化・分解処理工程へ送られる。このように油水分離工程で分離した油脂分を可溶化・分解処理して油水分離工程へ循環することにより、油脂分の分離水処理工程への流入による分離水処理工程への悪影響を防止することができる。
【0016】
分離水処理工程においては、同工程で許容される油脂分の流入は問題ないので、油水分離工程における油水分離精度、または可溶化・分解処理工程へ送る油脂分の量は許容油脂分に応じて調整することができる。分離水処理工程としての活性汚泥処理においては、流入中の油脂分濃度は、ノルマルヘキサン抽出物濃度換算で150mg/L以下、好ましくは100mg/L以下に低下させればよいので、油脂分濃度がその範囲となるように、油水分離精度または可溶化・分解処理工程へ送る油脂分の量を調整することができる。また可溶化・分解処理液中の油脂分濃度が低い場合には、可溶化・分解処理液をそのまま分離水処理工程に送って処理することもできる。
【0017】
従来の処理法では、油脂分を可溶化した可溶化・分解処理液をすべて分離水処理工程に送って分離水とともに処理していたため、分離水処理工程に流入する油脂分の許容値以下となるように可溶化・分解処理するためには、長い滞留時間と大型の可溶化・分解処理装置が必要であったが、上記のように油水分離工程で分離した油脂分を可溶化・分解処理して油水分離工程へ循環することにより、小型の装置を使用して油脂分の可溶化・分解処理が可能である。また可溶化・分解処理工程の処理が不十分であっても、処理が不十分な油脂分は循環して可溶化・分解されるため、後続の分離水処理工程の活性汚泥等に悪影響を与えることなく、効率よく分離水処理を行うことができる
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、油脂含有水を油水分離工程で油水分離し、分離水を分離水処理工程へ送給して処理するとともに、分離油脂分を可溶化・分解処理工程で可溶化・分解し、可溶化・分解処理液を油水分離工程へ循環供給して油水分離するようにしたので、小型の装置であっても油脂分の可溶化・分解処理が可能であり、後処理を行うに際し可溶化・分解処理が不十分であっても、後続の生物処理の活性汚泥に悪影響を与えることなく、効率よく処理できる油脂含有水の処理方法および装置が得られる。
【0019】
また可溶化・分解処理液を固液分離工程で固液分離し、分離液を油水分離工程へ循環供給して油水分離し、分離固形分を固形分処理工程で処理することにより、固形分が循環して油水分離工程および可溶化・分解処理工程にかかる無駄な負荷を軽減することができ、さらに効率よく処理を行うことができる。
【0020】
可溶化・分解処理工程として微生物および/または酵素による可溶化・分解処理を行うと、低コストで効率よく可溶化・分解処理することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。
図1および図2は別の実施形態の油脂含有水処理装置を示すフロー図である。
図1および図2において、1は油水分離装置、2は分離水処理装置、3は固液分離装置、4は汚泥処理装置、5は可溶化・分解処理装置である。
【0022】、
図1において、油水分離装置1は、ラインL1から導入される原水とある油脂含有水を油脂分11と分離水12に分離するように、浮上分離装置、加圧浮上分離装置等が用いられている。分離水処理装置2は、油水分離装置1で分離された分離水12をラインL2から導入して処理するように、活性汚泥処理装置のような生物処理装置が用いられている。
【0023】
固液分離装置3は、分離水処理装置2の処理液をラインL3から導入して固液分離するように、沈殿分離装置等が用いられている。固液分離装置3で分離した分離液は処理水としてラインL4から系外に排出し、分離した汚泥は一部をラインL5から分離水処理装置2へ返送し、他の一部をラインL6から汚泥処理装置4へ送るように構成されている。汚泥処理装置4はラインL7から油水分離装置1の分離汚泥をも導入し、濃縮、脱水処理するように構成されている。
【0024】
可溶化・分解処理装置5は、油水分離装置1で分離された油脂分11をラインL8から導入し、微生物および/または酵素をラインL9から導入して可溶化・分解するように、生物可溶化・分解処理装置が用いられている。可溶化・分解処理装置5から可溶化・分解処理液を油水分離装置1へ循環供給するように、ラインL10が循環路として設けられているが、可溶化・分解処理液中の油脂分濃度が低い場合に、可溶化・分解処理液をそのまままたは、後述する図2の固液分離装置6を経た後に、分離水処理装置2へ送るラインを設けてもよい(図示せず)。また回分式の場合には、可溶化・分解処理装置で、静置して固液分離も行い、固形分は、汚泥処理装置4へ送り、液分は油水分離装置1または分離水処理装置2へ送ってもよい(図示せず)。
【0025】
上記の油脂含有水処理装置においては、油水分離工程として、ラインL1から油脂含有水を油水分離装置1に導入して油水分離し、油脂分11と分離水12に分離する。そして分離水処理工程として、ラインL2から分離水を分離水処理装置2に送給し、ラインL5から返送汚泥を返送して、活性汚泥法による生物処理により分離水の処理を行う。分離水処理装置2の処理液をラインL3から固液分離装置3に導入して固液分離し、分離液は処理水としてラインL4から系外に排出し、汚泥は一部をラインL5から分離水処理装置2へ返送し、他の一部をラインL6から汚泥処理装置4へ送る。汚泥処理装置4では、ラインL7から油水分離装置1の分離汚泥をも導入し、ラインL6からの汚泥とともに濃縮、脱水処理する。
【0026】
可溶化・分解処理装置5では、可溶化・分解処理工程として、油水分離装置1で分離された油脂分11をラインL8から導入し、微生物および/または酵素をラインL9から導入して生物可溶化・分解処理により可溶化・分解する。可溶化・分解処理装置5から可溶化・分解処理液を、循環路としてのラインL10から油水分離装置1へ循環供給する。
【0027】
油水分離装置1へ循環供給された可溶化・分解処理液は、油水分離装置1に新しく導入される油脂含有水とともにさらに油水分離されされる。ここで分離された可溶化・分解成分を含む分離水はラインL2から分離水処理装置2へ送られ、可溶化しなかった油脂分を含む分離油脂分はラインL8から可溶化・分解処理装置5へ送られる。このように油水分離装置1で分離した油脂分を可溶化・分解処理装置5で可溶化・分解処理して油水分離装置1へ循環することにより、油脂分の分離水処理装置2への流入による分離水処理装置2への悪影響を防止することができる。
【0028】
油水分離装置1で分離された油脂分11を可溶化・分解処理装置5で可溶化・分解した可溶化・分解処理液をすべて分離水処理装置2に送って分離水とともに処理していた従来の処理法では、分離水処理装置2に流入する油脂分の許容値以下となりように可溶化・分解処理するためには、長い滞留時間と大型の可溶化・分解処理装置5が必要であったが、上記の装置では、油水分離装置1で分離した油脂分を可溶化・分解処理して油水分離装置1へ循環することにより、小型の装置を使用して油脂分の可溶化・分解処理が可能である。また可溶化・分解処理装置5の処理が不十分であっても、未可溶化・分解油脂分は循環して可溶化・分解されるため、分離水処理装置2の活性汚泥等に悪影響を与えることなく、効率よく分離水処理を行うことができる。
【0029】
図2において、6は固液分離装置であり、可溶化・分解処理装置5の可溶化・分解処理液をラインL11から導入して固液分離するように設けられている。固液分離装置6で分離された分離液を循環供給する循環路としてラインL12が油水分離装置1へ連絡し、分離固形分を固形分処理装置としての汚泥処理装置4へ送るラインL13が汚泥処理装置4へ連絡している。他の構成は図1と同様である。
【0030】
図2の装置においては、可溶化・分解処理装置5の可溶化・分解処理液をラインL11から固液分離装置6に導入して固液分離する。固液分離装置6で分離された分離液はラインL12から油水分離装置1へ循環供給し、油水分離する。分離固形分はラインL13から固形分処理装置としての汚泥処理装置4へ送り、濃縮、脱水する。他の操作は図1と同様である。
【0031】
このように可溶化・分解処理液を固液分離装置6で固液分離し、分離液を油水分離装置1へ循環供給して油水分離し、分離固形分を固形分処理装置としての汚泥処理装置4で処理することにより、菌体等の固形分が循環して油水分離装置1および可溶化・分解処理装置5にかかる無駄な負荷を軽減することができ、さらに効率よく処理を行うことができる。
【0032】
【実施例】
実施例1:
油脂含有水(原水)としてコーンステープリカー5g/L、オリーブ油5000mg/Lを混合した人工排水を、1Lの浮上分離槽に供給して加圧浮上分離し、分離水を活性汚泥処理装置で処理し、分離油脂分を3Lの可溶化槽に供給して可溶化・分解処理した。このとき浮上分離槽で得られた分離油脂分(浮上汚泥)を、可溶化槽にて24時間曝気して可溶化・分解処理した。可溶化・分解処理液は原水に対し1:10の割合で混合して浮上分離槽に供給して再度浮上分離処理を行った。浮上分離槽では水面積負荷1m/mdayとし、得られた分離水の水質を測定した。可溶化槽ではpH6.0以下にならないよう、水酸化ナトリウムを自動投入し、発泡は水面5cm以上にならないように消泡剤を投与し、油脂分解促進のため微生物製剤としてクリデュースG200(商標)30mg/Lを1回/日投入した。また、必要に応じて塩化アンモニウム、リン酸を投与した。水温は30℃にて15日間運転した。運転中の分離水、分離油脂分および可溶化・分解処理液の溶解性CODcr、n−へキサン抽出分(n−Hex)、SSの最大値(mg/L)を表1に示す。
【0033】
【表1】
表1
Figure 2004216333
【0034】
表1の結果より、可溶化槽でn−Hex、溶解性CODcrが減少するとともに、分離槽でSS分を除去できることがわかる。分離水はn−Hexを950mg/L含み許容値を超えないため、次の活性汚泥処理装置で処理が可能である。可溶化・分解処理液はn−Hexを950mg/L含むため、従来例のように分離水と可溶化・分解処理液を10:1で混合して次の活性汚泥処理装置に供給すると、混合液はn−Hexを170mg/L含むため後段の生物処理等に過負荷がかかり障害が発生する可能性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】別の実施形態の油脂含有水処理装置を示すフロー図である。
【図2】別の実施形態の油脂含有水処理装置を示すフロー図である。
【符号の説明】
1 油水分離装置
2 分離水処理装置
3、6 固液分離装置
4 汚泥処理装置
5 可溶化・分解処理装置
11 油脂分
12 分離水

Claims (6)

  1. 油脂含有水を油水分離工程で油水分離し、
    分離水を分離水処理工程へ送給して処理するとともに、
    分離油脂分を可溶化・分解処理工程で可溶化・分解し、
    可溶化・分解処理液を油水分離工程へ循環供給して油水分離する
    ことを特徴とする油脂含有水の処理方法。
  2. 可溶化・分解処理液を固液分離工程で固液分離し、
    分離液を油水分離工程へ循環供給して油水分離し、
    分離固形分を固形分処理工程で処理する
    請求項1記載の方法。
  3. 可溶化・分解処理工程が微生物および/または酵素による処理工程である請求項1または2記載の方法。
  4. 油脂含有水を油脂分と分離水に分離する油水分離装置と、
    油水分離装置で分離された分離水を処理する分離水処理装置と、
    油水分離装置で分離された油脂分を可溶化・分解する可溶化・分解処理装置と、
    可溶化・分解処理液を油水分離装置へ循環供給する循環路と
    を備えることを特徴とする油脂含有水の処理装置。
  5. 可溶化・分解処理液を固液分離する固液分離装置と、
    分離液を油水分離装置へ循環供給する循環路と、
    分離固形分を処理する固形分処理装置と
    を備える請求項4記載の装置。
  6. 可溶化・分解処理装置が微生物および/または酵素による処理を行う装置である請求項4または5記載の装置。
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