JP2004214754A - 基地局間非同期システムでの測位における基準タイミング差調整方法、その方法を行う装置 - Google Patents

基地局間非同期システムでの測位における基準タイミング差調整方法、その方法を行う装置 Download PDF

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崇 石川
Katsuhiko Tsunehara
克彦 恒原
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Abstract

【課題】基地局間非同期システムでのLMUを用いた測位において、一つのLMUで測定できない基準タイミング差や重複して存在する基準タイミング差等に対して唯一の基準タイミング差を調整する。
【解決手段】各LMUで求められた基準タイミング差を集め、測位で必要とされる基準タイミング差の存否を確認する。唯一存在する場合にはそれを基準タイミング差として決定する。複数候補存在する場合には区間の距離、信号対雑音比電力、タイムスタンプを利用し、選択もしくは合成により唯一の基準タイミング差の調整を行う。存在しない場合には、経路最短となる中継基地局を経由して基準タイミング差候補を計算し、複数候補存在する場合は前記調整法と同様にして唯一の基準タイミング差を決定する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線通信システム、特に、基地局間非同期システムでの測位における基準タイミング差調整方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、アメリカ合衆国においてFCC(連邦通信委員会)勧告E911により緊急通報時の移動端末の位置特定が定められた事を受け、移動体通信サービスの中でも特に位置検出に対する関心が高くなっている。移動体通信システムにおける測位としてはGPS(Global Positioning System)を用いた方法が最も良く知られているが、利用するためにはGPS受信機が必要であり、サイズ、コスト、どの端末からでも、という面で問題が生じる。そのためGPSを用いずに測位を行う手法も考え出されている。
【0003】
特許文献1で開示された三辺測量を利用した測位手段はその代表的な例である。三辺測量では、三つ(以上)の基地局位置と移動機までの距離を用い、方程式を立て移動機の位置を求める。まず移動機では各基地局から送られてくる信号の受信タイミングを求め、受信タイミングから信号の伝搬遅延時間を計算する。この際、各基地局間は同期がとれていることが前提となり、受信タイミングから基地局からの信号の送信タイミング(以降、基準タイミングと記述)を減算する事で、正確な伝搬遅延時間を求める。次にこの伝搬遅延時間と伝搬速度とを乗算し基地局移動機間距離を求め、各基地局位置から三辺測量により移動機位置を特定する。
【0004】
CDMA方式、例えばTIA/EIA-95システムでは各基地局間は同期がとれており、移動機は通信を行う基地局と同期をとることで、全ての基地局の送信タイミングを知る事が可能である。そのため前記した正確な基地局移動機間距離を求めることが可能である。またこれらの送信タイミングを利用することで、短時間での複数基地局の受信タイミング捕捉も容易となる。
【0005】
一方、本発明で適応を考えているW-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)や無線LAN(Local area network)などの基地局間非同期システムでは、基地局毎に送信タイミングが異なる。そのため位置計測装置(LMU: Location Measurement Unit)を用いて基地局間の送信タイミング差を求める方法が非特許文献1等に開示されている。この方法では、場所が既知であるLMUを設置し、基地局位置およびLMU位置、二つの基地局から送信された信号のLMUにおける受信タイミング差を用い、二つの基地局間の相対的な送信タイミングの差(以降、基準タイミング差と記述)を求める。サーバを介してこれらの値を移動機に送り、正確な伝搬遅延時間の算出および受信タイミング推定のために用いる。
【0006】
【特許文献1】特開平7-181242号公報
【非特許文献2】Wideband CDMA 3GPP(3rd Generation Partnership Project)Specification、3GPP TS25.305 (http://www.3gpp.org)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらLMUを用いて相対的な基準タイミング差を測定する場合、LMUの割当範囲に帰属する問題が発生する。LMUでは予め周辺基地局の基地局位置、基地局識別拡散符号等情報を保持して、自局が測定すべき割当範囲、つまり基地局数を把握していると考えられるが、以下のような問題が考えられる。
【0008】
一組の基準タイミング差を求めるためには、二つの基地局が一つのLMUの割当範囲内である必要がある。そのため、一つのLMU割当範囲内に存在しないような、基地局間の離れた基準タイミング差を直接測定することができない。しかしながら、三辺測量による測位では多くの基地局からの伝搬遅延時間を用いる事で測定精度を上げるため、遠方に存在する基地局間の基準タイミング差も必要である。第一の課題は、このように一つのLMUで直接測定できない基準タイミング差(以降、必要基準タイミング差と記述)を決定する方法である。ただし必要基準タイミング差は遠方2基地局間の基準タイミング差だけではなく、電波状況悪化により測定できなかった基準タイミング差、測定時の精度判定因子が定めた閾値よりも悪く使用できない等、使用し得る基準タイミング差が存在しない基準タイミング差全般のことを言う。
【0009】
図2に必要基準タイミング差の一例を示す。MS(210)の測位の過程でBS1-BS2間の受信タイミング差を測定した場合、BS1(200)-BS2(201)間の基準タイミング差を測定した受信タイミング差から減算する必要がある。しかしながらBS1とBS2の両方を範囲とするLMUは存在しないため、BS1-BS2間必要基準タイミング差を直接求める事はできない。本発明では図2に示されるBS3(202)のように、求めたい二つの基地局(BS1とBS2)のLMU割当範囲(LMU1とLMU2)に同時に存在し、二つの基地局に対して基準タイミング差を有する基地局(以降、中継基地局(IBS: Intermediary Base Station)と記述)を使用して、数1のように必要基準タイミング差を調整する。
【0010】
【数1】
Figure 2004214754
【0011】
ここでRTD(A-B):IBSは中継基地局(IBS)を使用して計算した基地局A-B間必要基準タイミング差、RTDA-Bは前述した通りA-B間基準タイミング差を示す。
図2の例ではBS3を中継基地局として利用し、数1を用いて数2のようにBS1-BS2間必要基準タイミング差を求めることができる。
【0012】
【数2】
Figure 2004214754
【0013】
なお数1は中継基地局が一つの場合であるが、これに限るわけではない。
【0014】
図4は後述の実施例を説明する際の構成図であるが、この図でBS1-BS5間基準タイミング差を求める場合、例えばBS4とBS2の二つの基地局を中継基地局として利用することができる。
中継基地局数が複数の場合には数3を用いて計算を行う。
【0015】
【数3】
Figure 2004214754
【0016】
ここでmは1≦m≦M-1となる自然数。Mは中継基地局数であり、中継基地局の中継順番インデックス番号を示し、M≧2の時に数6は成り立つ。前述した図4のBS1-BS5基準タイミング差は、数3を用いて数4のように表すことができる。
【0017】
【数4】
Figure 2004214754
【0018】
次に、LMUの割当範囲が重なり合うように設置した場合、一組の基地局を同時にカバーするLMUが複数存在する場合も考えられる。この場合、一組の基地局間基準タイミング差に対して複数の重複した基準タイミング差が生じてしまう問題がある。第二の課題は、これらの重複して存在する基準タイミング差(以降、重複基準タイミング差と記述)を唯一の値に決定する方法である。
【0019】
図3に重複基準タイミング差の例を示す。MS(310)の測位の過程でBS1(300)とBS2(301)間の受信タイミング差を測定した場合、BS1(300)-BS2(301)間基準タイミング差で補正をする必要がある。ところが本例ではBS1(300-BS2(301)間基準タイミング差を、LMU1(320)とLMU2(321)とLMU3(322)の三つのLMUで重複して求めてしまう。そこで本発明ではこれらの重複して求められた複数の重複基準タイミング差に対して、唯一の基準タイミング差を調整する。
【0020】
これまでは第一の課題である必要基準タイミング差および第二の課題である重複基準タイミング差の概念を個別に説明してきた。しかしながら、実環境においてこれらの問題は個別に生じる訳ではなく、同時にも存在する問題である。また、第一および第二の課題のようにLMUのカバー範囲や通信システムの設置状況や構成を起因とする問題ではなく、測定失敗等により存在すべき基準タイミング差が存在しない場合も考えられる。必要とされる基準タイミング差が存在する場合においても、SNR等の測定精度が著しく悪く測位に使用できない場合もあり得る。第三の課題は、第一の課題、第二の課題も含めて、必要とされる全ての基準タイミング差を決定する方法である。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明に関する構成としては、位置測定装置(LMU)を用いて基地局間の相対的な基準タイミング差を求める構成とする。またLMUで求められた基準タイミング差は各LMUに接続された、基準タイミング差調整装置もしくは基準タイミング差調整機能を有するサーバ(以降、併せて基準タイミング差調整装置と記述)に集められる。集められた基準タイミング差は測位で必要とされる形式に調整され、サーバを経由して移動機に送られる。
第一の課題を解決するために本発明は、上記構成において、必要基準タイミング差に関して、基準タイミング差を算出するための経路を選択する手段と、前記選択された経路を用いて全ての基準タイミング差候補を算出する手段と、前記基準タイミング差候補が複数存在するか判定する手段と、前記複数の基準タイミング差候補をもとに基準タイミング差を唯一の値に決定する手段と、を有する。
【0022】
第二の課題を解決するために本発明は、上記構成において、一組の基地局間基準タイミング差に対して複数存在する重複基準タイミング差に関して、基準タイミング差候補が複数存在するか判定する手段と、前記複数の基準タイミング差候補から唯一の基準タイミング差を調整する手段と、を有する。
【0023】
第三の課題を解決するために本発明は、測位で必要とされる全ての基準タイミング差に関して、LMUで測定された基準タイミング差に対して測位で必要とされる基準タイミング差が存在するかを判定する手段と、前記必要とされる基準タイミング差を算出するための経路を選択する手段と、前記選択された経路を用いて全ての基準タイミング差候補を算出する手段と、前記基準タイミング差候補の中に精度を満たすものが含まれるかを判定する手段と、前記精度を満たす基準タイミング差が存在しなかった場合に区間数を増やして経路を選択し直す手段と、前記基準タイミング差候補が複数存在するか判定する手段と、前記複数の基準タイミング差候補から唯一の基準タイミング差を調整する手段と、を有する。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施する方法の一例について、図面に基づいて説明する。なお、本発明はこの実施の形態のシステムおよび構成に限定されるものではなく、LMUの概念を利用した移動通信システムであれば適用できるものである。
【0025】
本発明の適用される移動通信システム、測位および調整を行うための構成を図1に示す。図1において、BS1〜BS5は基地局(100〜104)、MS1は移動機(110)、LMU1(120)およびLMU2(121)は位置計測装置を示している。点線円130はLMU1(120)、点線円131はLMU2(121)の割当範囲を示している。またサーバ(140)は基地局間が非同期である無線LANやW-CDMAなどの移動通信システムにおける必要なサービスの授受が可能である一般的な構成とする。基準タイミング差調整装置(150)は各LMUで求められた基準タイミング差を集め、測位で必要とされる形式に調整するための装置であり、調整した基準タイミング差をサーバに送る。サーバは、必要に応じて通信中の基地局を経由し移動機に基準タイミング差を送信する。なお基準タイミング差調整装置は、基準タイミング差調整のための機能を有するサーバやその他の装置で代用する事も可能である。各LMUは基地局と同じ場所に設置されていても良く、位置測定装置と同等の機能を有した基地局での代用も可能である。また本実施例では、移動機の要求に応じて基準タイミング差調整装置で調整を行い、要求をした移動機に対して送信する構成を説明している。ただし、基準タイミング差調整装置で予め移動機で必要とされるであろう基準タイミング差を調整してサーバに蓄え、必要に応じて移動機に送信する構成にも適応可能である。
【0026】
まず最初に図1のLMU1(120)とBS2(101)とBS3(102)とを用いて、基準タイミング差の測定原理を説明する。LMU1(120)はBS2(101)およびBS3(102)から送信された符号系列の受信タイミングを測定し、二つの受信タイミングをそれぞれTBS2、TBS3とし、その差をTMEASとする。一方で、LMU1およびBS2、BS3の位置は既知であり、LMU1-BS2間距離DBS2、LMU1-BS3間距離DBS3を求める事ができる。それらの距離、DBS2とDBS3の差を伝搬速度(ここでは光速C)で割る事により、推定伝搬遅延時間差TTRUEが求まる。もし、BS2およびBS3の送信タイミングが同時であれば、受信タイミング差TMEASと推定伝搬遅延時間差TTRUEの差はゼロになるはずである。つまり、この時に生じた差がBS2とBS3との送信タイミングの差(基準タイミング差)となる。
【0027】
【数5】
Figure 2004214754
【0028】
【数6】
Figure 2004214754
【0029】
【数7】
Figure 2004214754
【0030】
数7においてRTDA-BはA-B間基準タイミング差を示す。
【0031】
図4は第一の課題である必要基準タイミング差および第二の課題である重複基準タイミング差が同時に発生する構成例であり、この図を用いて実施例を説明する。図4でBS1〜BS10(400〜409)は基地局、MS(410)は移動機、LMU1〜LMU5(420〜424)はLMU、点線円(430〜434)はそれぞれのLMUの割当範囲を示し、その他の基準タイミング差調整装置などの構成は省略している。なお、本発明における基準タイミング差調整フローは、基地局数B、中継基地局数M、LMU数Lの環境の中で、使用する経路の区間数P(BS-LMU間を1区間とする)とその経路数Nとで一般化した問題として扱う事ができる。ここで、経路とは、基準タイミング差を求めたい基地局の一方から、中継基地局およびLMUを経て他方の基地局に至るまでの通信区間の組合せをいう。図4では、総基地局数B=10、総中継基地局数M=4、総LMU数L=5となる例を示している。
【0032】
図5に第一の課題である必要基準タイミング差を調整するためのフロー、それを行う基準タイミング差調整装置を図6に示す。
【0033】
まず、図4のBS1-BS2間基準タイミング差RTDBS1-BS2を求める事を実施例にして説明する。なお本実施例では最小区間数P=4、最小区間となる経路数N=4、その際用いられる中継基地局数M=1、LMU数L=4である。
【0034】
第一のステップ(502) は、区間数(経路におけるBS-LMU間を1区間とする)が最小になるような経路、言いかえれば中継基地局数が最小になるような経路を選択するステップである。BS1-BS2間経路を考える場合、BS1-LMU1-BS4-LMU3-BS3-LMU2-BS2という経路(区間数P=6、中継基地局数M=2でBS4とBS5)や、他のLMU範囲にある中継基地局を使って遠回りの経路でも数3を利用し調整可能であるが、区間数が最小となる経路を選択する。ここでは区間数P=4、中継基地局数M=1の経路が最小である。つまり、BS1-LMU1-BS3-LMU2-BS2(中継基地局BS3)、BS1-LMU1-BS3-LMU3-BS2(中継基地局BS3)、BS1-LMU1-BS4-LMU3-BS2(中継基地局BS4)、BS1-LMU4-BS4-LMU3-BS2(中継基地局BS4)の四経路(N=4)が存在する。なお本ステップは、図6に示される経路選択部(162)にて行われる。
【0035】
基準タイミング差保持部(160)には、1つのLMUを用いて測定することができる基準タイミング差、例えばRTDBS2-BS3など、が保持される。
【0036】
第二のステップ(503) は、第一のステップで選択された一つもしくは複数の経路に関して、基準タイミング差を計算するステップである。図4の例では第一のステップ(502)で選択された上記四つの経路に対して、数3を用いて基準タイミング差候補を計算する。なお本ステップは、図6に示される基準タイミング差候補計算部(163)にて、基準タイミング差保持部(160)に保持される、経路選択部(162)で選択された経路の区間に対応する基準タイミング差を用いて行われる。必要な基準タイミング差が基準タイミング差保持部に保持されていない場合や、精度が良くなかったり測定時からある程度時間が経っている場合などには、基準タイミング差を測定するよう、LMUに測定指示が送信され、その測定結果を用いて基準タイミング差候補を計算する。
【0037】
第三のステップ(504)は、基準タイミング差候補が複数存在するかを確認するステップであり、複数存在する場合には、それぞれの経路の基準タイミング差候補に対して適当に経路インデックス番号を振る。例えば経路インデックス番号1.BS1-LMU1-BS3-LMU2-BS2、経路インデックス番号2.BS1-LMU1-BS3-LMU3-BS2、経路インデックス番号3.BS1-LMU1-BS4-LMU3-BS2、経路インデックス番号4.BS1-LMU4-BS4-LMU3-BS2とした場合、それぞれの基準タイミング差をRTD(BS1-BS2):1〜RTD(BS1-BS2):4と定める。ここで、RTD(A-B):nは経路インデックス番号nで求めた基地局A-B間基準タイミング差を示す (1≦n≦N、Nは経路数)。なお本ステップは、図6に示される基準タイミング差候補複数存否判定部(164)にて行われる。
【0038】
第四のステップ(505) は第三のステップで複数経路存在した場合、言いかえれば基準タイミング差候補が複数存在する場合、図6の基準タイミング差調整部において、唯一の基準タイミング差を調整するステップである。図4の例では、四つの候補から精度が高いと考えられる一つの候補を選択、もしくは四つの候補の中から複数を選んで合成することにより、唯一の値を調整する。基準タイミング差候補が一つだけ存在する場合は、第4のステップは必要なく、その基準タイミング差候補が基準タイミング差としてサーバへ出力される。
【0039】
本発明では区間距離和および区間の信号対雑音比(SNR)、区間の受信タイミングを求めた時のタイムスタンプ(TS)等の精度判定因子を利用し、それぞれに関して選択・合成により基準タイミング差を調整する手段を有する。ただし利用する精度判定因子は距離・SNR・TSに限定されるのではなく、システムで利用可能なものであり、測位の精度に影響を与えるものであれば良い。以下に精度判定因子毎の選択・合成方法を述べる。
【0040】
1. 距離による選択
基地局A-B間での候補経路の区間距離和を求めD(A-B):nとする。求めたD(A-B):nの中で最短となる候補の基準タイミング差の精度が最良と考え選択する。例えばD(BS1-BS2):1はBS1-LMU1-BS3-LMU2-BS2間距離である。求めた距離和(D(BS1-BS2):1〜D(BS1-BS2):4)の中でD(BS1-BS2):3が最短であった場合、経路インデックス番号3の経路により計算したBS1-BS2間基準タイミング差候補の精度が最良と考えて選択する。
【0041】
2. 通信品質(信号対雑音比)による選択
基地局A-B間の一つの候補経路に対して、区間の信号対雑音比(SNR)の中で測位精度に関して最も支配的になる、つまり最も低いSNRをSN(A-B):nとする。求めたSN(A-B):nの中で最大となる候補の基準タイミング差の精度が最良と考え選択する。例えば、経路インデックス番号1の四つの区間、BS1-LMU1間・LMU1-BS3間・BS3-LMU2間・LMU2-BS2間の中で、BS3-LMU2間のSNRが最も低い場合、BS3-LMU2間SNRをSN(BS1-BS2):1とする。同様にして求めた各経路ごとの最も低いSNR(SN(BS1-BS2):1〜SN(BS1-BS2):4)の中でSN(BS1-BS2):3が最大であった場合、経路インデックス番号3の経路により計算したBS1-BS2間基準タイミング差候補の精度が最良と考え選択する。
【0042】
3. タイムスタンプによる選択
基地局A-B間の一つの候補経路に対して、区間の受信タイミング測定タイムスタンプ(TS)の中で測位精度に関して最も支配的になるTS、例えば、最も精度が悪いと予想される最も古いTSをTS(A-B):nとする。求めたTS(A-B):nの中で最新となる候補の基準タイミング差の精度が最良と考え選択する。例えば、経路インデックス番号1の四つの区間、BS1-LMU1間・LMU1-BS3間・BS3-LMU2間・LMU2-BS2間の中で、BS3-LMU2間TSが最も古い場合、BS3-LMU2間TSをTS(BS1-BS2):1とする。同様にして求めたTS(TS(BS1-BS2):1〜TS(BS1-BS2):4)の中でTS(BS1-BS2):3が最新であった場合、インデックス番号3の経路で計算した基準タイミング差候補の精度が最良と考え選択する。タイムスタンプによる選択もしくは後述の合成による調整は、各基地局および各移動機、各LMUのクロックの精度が良くない場合、特に有効である。
【0043】
4. 距離による合成
距離和Dnが小さいほど比率が大きくなるように基準タイミング差の重み付け平均を行う。距離の重み付け関数を数8、調整式を数9に示す。なお、距離による合成、後述のSNRによる合成、TSによる合成のいずれにおいても、記載した関数、調整式に限定するものではなく、精度向上が期待できる重み付けが行われる限りにおいて、どのような関数、計算法を用いても良いものとする。
【0044】
【数8】
Figure 2004214754
【0045】
【数9】
Figure 2004214754
【0046】
数8の重み付け関数の一例を数10に示す。
【0047】
【数10】
Figure 2004214754
【0048】
数10においてaは自然数であり距離の重み付け係数である。インデックス番号1の経路による基準タイミング差候補を計算する場合、数9は数11のように表すことができる。
【0049】
【数11】
Figure 2004214754
【0050】
5. SNRによる合成
SNnが大きいほど比率が大きくなるように基準タイミング差候補の重み付け平均を行う。SNRによる重み付け関数を数12、調整式を数13に示す。
【0051】
【数12】
Figure 2004214754
【0052】
【数13】
Figure 2004214754
【0053】
数12の重み付け関数の一例を数14に示す。
【0054】
【数14】
Figure 2004214754
【0055】
数14においてbは自然数でありSNRの重み付け係数である。
【0056】
6. TSによる合成
TSnが新しいほど比率が大きくなるように基準タイミング差の重み付け平均を行う。TSによる重み付け関数を数15、調整式を数16に示す。
【0057】
【数15】
Figure 2004214754
【0058】
【数16】
Figure 2004214754
【0059】
数15の重み付け関数の一例を数17に示す。
【0060】
【数17】
Figure 2004214754
【0061】
数17においてcは自然数でありSNRの重み付け係数である。
【0062】
7. 選択合成
4.、5.および6.において、距離、SNR、TSにある閾値を設定し、その閾値をよりも悪い値の場合それぞれの重み付け係数をゼロにして、重み付け平均を行うこともできる。
【0063】
8. 単純平均
4.、5.および6.において、重み付け関数の値を全て同じにして単純平均をとることもできる。
【0064】
9. 上記の組み合わせ
また、上記選択・合成を組み合わせた調整方法等にも適応できるものとする。例えばタイムスタンプにより閾値を設け、条件を満たした基準タイミング差の中でSNRによる重み付け平均を行う調整方法等。
【0065】
なお本ステップは、図6に示される基準タイミング差調整部(165)にて行われる。以上のようにして、図5の必要基準タイミング差調整フローおよび図6の基準タイミング差調整装置を用いることにより、第一の課題である必要基準タイミング差に対して、唯一の基準タイミング差を調整することができる。
【0066】
次に第二の課題に対する実施例を示す。図7に重複基準タイミング差調整フロー、それを行う基準タイミング差調整装置を図8に示す。
【0067】
第二の課題である重複基準タイミング差を調整するためのフローを、図4のBS2(402)とBS3(403)間基準タイミング差RTDBS2-BS3を求める事を実施例として説明する。なお本実施例では最小区間数P=2、最小区間となる経路数N=2、その際用いられる中継基地局数M=0、LMU数L=2である。
【0068】
第一のステップ(504)は、必要とされる基準タイミング差に対して基準タイミング差候補が複数存在するかを確認するステップであり、複数存在する場合には、それぞれの経路の基準タイミング差候補に対して適当に経路インデックス番号を振る。本実施例ではBS2およびBS3はLMU2およびLMU3の範囲内に存在するため、LMU2で測定された基準タイミング差、LMU3で測定された基準タイミング差の二つのRTDBS2-BS3が存在する。それぞれにインデックス番号を振り、重複基準タイミング差のインデックス番号1.BS2-LMU2-BS3、番号2.BS2-LMU3-BS3とした場合、それぞれの基準タイミング差をRTD(BS2-BS3):1、RTD(BS2-BS3):2と定める。なお本ステップは、図8に示される基準タイミング差候補複数存否判定部(164)にて行われる。
【0069】
第二のステップ(504)は、第一のステップで複数経路存在した場合、言いかえれば基準タイミング差候補が複数存在する場合、唯一の基準タイミング差を調整するステップである。本調整は第一の課題である必要基準タイミング差に対して行われた第四のステップと同様の調整方法で、二つの基準タイミング差候補、RTDBS2-BS3:1とRTDBS2-BS3:2から唯一の基準タイミング差RTDBS2-BS3を調整するため、詳細は省略する。なお本ステップは、図8に示される基準タイミング差調整部(165)にて行われる。
【0070】
以上のようにして、図7の重複基準タイミング差調整フローおよび図8の重複基準タイミング差調整装置により、第二の課題である重複基準タイミング差に対して、唯一の基準タイミング差を調整することができる。
【0071】
図9に第三の課題である全ての基準タイミング差を調整するためのフロー、それを行う基準タイミング差調整装置を図10に示す。前述した通り実環境においては、第一の課題である必要基準タイミング差および第二の課題である重複基準タイミング差は個別に生じる訳ではなく、同時にも存在する問題である。また測定失敗等により存在すべき基準タイミング差が存在しない場合や、必要とされる基準タイミング差が存在する場合において、SNR等測定精度が著しく悪く測位に使用できない場合もあり得る。本基準タイミング差調整フローでは、これらを区別する事なく、必要とされる全ての基準タイミング差を調整する事が可能である。
【0072】
第三の課題である全ての基準タイミング差を調整するためのフローを、図4のBS1(400)-BS2(401)間基準タイミング差RTDBS1-BS2を求める事を実施例として説明する。なお本実施例ではBS1-LMU1間、BS2-LMU3間区間のSNRが定めた閾値よりも低いものとする。
【0073】
第一のステップ(501)は、必要とされた基準タイミング差が、基準タイミング差調整装置内に存在するかを確認するステップである。BS1およびBS2は同一のLMU範囲内に存在しないために、基準タイミング差調整装置もしくはサーバにRTDBS1-BS2は存在しない。なお本ステップは、図10に示される基準タイミング差保持部(160)に存在する基準タイミング差に対して、基準タイミング差存否判定部(161)にて行われる。基準タイミング差が存在しない場合には、次の第二のステップに進み、基準タイミング差が存在する場合には第二、第三のステップを経ることなく後述の第四のステップに進む。
【0074】
第二のステップ(502) は、区間数が最小になるような経路、言いかえれば中継基地局数が最小になるような経路を選択するステップである。ここでは区間数P=4、中継基地局数M=1の経路が最小である。BS1-LMU1-BS3-LMU2-BS2、BS1-LMU1-BS3-LMU3-BS2、BS1-LMU1-BS4-LMU3-BS2、BS1-LMU4-BS4-LMU3-BS2の四つの経路(N=4)が存在する。また、後述する第四のステップより経路精度を満たさないために本ステップに戻ってきた場合には、指定された区間数にて経路を再選択する。なお本ステップは、図10に示される経路選択部(162)にて行われる。
【0075】
第三のステップ(503) は、第二のステップ(502)で選択された一つもしくは複数の経路に関して、基準タイミング差を計算するステップである。本実施例では第二のステップ(502)で選択された上記四つの経路に対して、数3を用いて基準タイミング差候補を計算する。なお本ステップは、図10に示される基準タイミング差候補計算部(163)にて行われる。
【0076】
第四のステップ(506)は、第三のステップで計算された基準タイミング差、もしくは第一のステップで存在した1つ以上の基準タイミング差に対して、定めた精度を満足する基準タイミング差が存在するかを確認するステップである。区間の信号対雑音比や受信タイミング測定時のタイムスタンプに閾値を定め、経路内に閾値以下の区間が存在した場合に、その区間を含む経路で計算した基準タイミング差は精度を満たさないと考える。精度を満たす経路が存在する場合には第五のステップ(504)へ進むが、本実施例ではBS1-LMU1間、BS2-LMU3間区間のSNRが定めた閾値よりも低いという前提である。四つの経路は閾値以下の区間を使用しているため、計算された基準タイミング差はすべて精度を満たさないことになる。そこで現在選択された区間数を増やして第二のステップ(502)に戻り経路の再選択を行う。本実施例で最小区間数は4であったが、1つ多いLMUを介して測定を試みるために、区間数を2増やし6として第二のステップ(502)に戻る。なお本ステップは、図10に示される経路精度判定部(166)にて行われる。
【0077】
戻った先の第二のステップでは、第四のステップで指定された区間数で経路の再選択を行う。例えばBS1-LMU4-BS4-LMU1-BS3-LMU2-BS2や、他のLMUを経由する経路等多数存在するが、全ての経路の記載は省略する。第三のステップでは再選択された中に基準を満たす経路が存在するかを確認する。例えば前述したBS1-LMU4-BS4-LMU1-BS3-LMU2-BS2の経路は閾値以下であるBS1-LMU1間、BS2-LMU3間区間を含まない。そのため精度を満たす基準タイミング差が一つ以上は存在する。
【0078】
第五のステップ(504)以降は、第一の課題である必要基準タイミング差調整フローでの第三のステップ(504)以降と同様であるため、詳細は省略する。以上のようにして、SNR等の測定精度が著しく悪く測位に使用できない基準タイミング差に対しても、精度の良い唯一の基準タイミング差を調整する事ができる。なお、ここでは、BS1-LMU1間、BS2-LMU3間区間のSNRが定めた閾値よりも低いことにより、十分な精度の基準タイミング差が求められない場合を一例として説明したが、その他の理由で経路の再選択により基準タイミング差の精度の向上が見込まれる場合にも本実施例が適用できる。
【0079】
最後に、第二の課題の実施例として図7の重複基準タイミング差調整フローを用いて説明したBS2-BS3間基準タイミング差を、図9の基準タイミング差調整フローを用いて簡単に説明する。
【0080】
まず、第一のステップ(501)においてBS2およびBS3は同一のLMUにカバーされるため基準タイミング差は存在する。次に第四のステップ(506)において、精度を満足する基準タイミング差があれば第五のステップ(504)へ、なければ区間数を増やし第二のステップに戻り経路を選択し(例えば、BS3-LMU1-BS4-LMU3-BS2)、第三のステップにて基準タイミング差を計算し、第四のステップで再び度精度を確認する。第五のステップ(504)では、LMU2とLMU3で測定した二つのRTDBS2-BS3が存在するので、それぞれにインデックス番号を付ける。第七のステップ(505)にて唯一の基準タイミング差を調整する。
【0081】
以上説明した以外の基準タイミング差についても、必要基準タイミング差と同等の行程を踏むことで、複数のLMUにカバーされる中継基地局を利用して唯一の基準タイミング差を調整する事が可能である。以上のようにして、図9の基準タイミング差調整フローおよび図10の基準タイミング差調整装置を用いる事で、一つの構成で第一の課題、第二の課題を解決する事ができる。
【0082】
【発明の効果】
本発明の基準タイミング差調整方法、およびその装置を用いる事により、二つの基地局が離れていて一つのLMU範囲内に存在せず、直接基準タイミング差を求める事ができない必要基準タイミング差に対して、精度の良い基準タイミング差を調整する事ができる。また、重複して複数存在している重複基準タイミング差に対しても、精度の良い唯一の基準タイミング差を調整する事ができる。一方で、測定失敗等により基準タイミング差調整装置に存在すべき基準タイミング差が存在しない場合や、精度の悪い基準タイミング差しか存在しない場合においても、精度の良い唯一の基準タイミング差を用意する事が可能である。
【0083】
上記効果により、LMUを用いた移動通信システムの測位において、必要とされる全ての基準タイミング差を調整する事が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する移動通信システムの構成例。
【図2】第一の課題が発生する移動通信システムの構成例。
【図3】第二の課題が発生する移動通信システムの構成例。
【図4】基準タイミング差調整フローを説明するための移動通信システムの構成例。
【図5】必要基準タイミング差調整フロー。
【図6】第一の課題を解決する基準タイミング差調整装置。
【図7】重複基準タイミング差調整フロー。
【図8】第二の課題を解決する基準タイミング差調整装置。
【図9】基準タイミング差調整フロー。
【図10】第三の課題を解決する基準タイミング差調整装置。
【符号の説明】
100、101、102、103、104…基地局
110…移動機
120、121、122、123…LMU
130、131…LMU割当範囲
140…サーバ
150…必要基準タイミング差調整装置
160…基準タイミング差保持部
161…基準タイミング差存否判定部
162…経路選択部
163…基準タイミング差候補計算部
164…基準タイミング差候補複数存在判定部
165…基準タイミング差調整部
166…区間精度判定部
200、201、202…基地局
210…移動機
220、221…LMU
230、231…LMU割当範囲
300、301…基地局
310…移動機
320、321、322…LMU
400〜409…基地局
410…移動機
420〜424…LMU
430〜434…LMU割当範囲
501…基準タイミング差存否確認のステップ
502…経路選択のステップ
503…基準タイミング差候補計算のステップ
504…基準タイミング差複数存否確認のステップ
505…基準タイミング差調整のステップ
506…精度判定のステップ。

Claims (18)

  1. 移動通信システムの複数の基地局と移動端末との間の信号の伝搬遅延時間に基づいて該移動端末の位置を測定する位置測定システムにおいて、それぞれの基地局が信号を送信するタイミングである基準タイミングの間の差を求める基準タイミング差調整方法であって、
    第1の基地局と第2の基地局との第1の基準タイミング差を求める際に、上記第1および第2の基地局以外の少なくとも1つの基地局を中継基地局として選択し、
    第1の測定装置を用いて、上記第1の基地局と中継基地局との基準タイミング差である第2の基準タイミング差を測定し、
    第2の測定装置を用いて、上記第2の基地局と中継基地局との基準タイミング差である第3の基準タイミング差を測定し、
    上記第2の基準タイミング差および上記第3の基準タイミング差を用いて上記第1の基準タイミング差を求め、
    上記中継基地局は、少なくとも2の測定装置と通信可能な基地局であることを特徴とする基準タイミング差調整方法。
  2. 請求項1記載の基準タイミング差調整方法であって、
    上記第2の基準タイミング差の測定に用いる中継基地局と上記第3の基準タイミング差の測定に用いる中継基地局とが異なる基地局である場合に、
    上記第2の基準タイミング差の測定に用いる中継基地局と上記第3の基準タイミング差に用いる中継基地局との基準タイミング差である第4の基準タイミング差を用いて上記第1の基準タイミング差を求めることを特徴とする基準タイミング差調整方法。
  3. 請求項1記載の基準タイミング差調整方法であって、
    上記第1の基地局から、中継基地局および測定装置を経て上記第2の基地局に至る通信路の組合せである経路が複数存在する場合に、
    各経路に基づいて基準タイミング差の候補を求め、
    複数の上記基準タイミング差候補の精度を判断して精度の高い基準タイミング差候補を1つ選択し、または、複数の上記基準タイミング差候補を合成し、
    上記第1の基準タイミング差を決定することを特徴とする基準タイミング差調整方法。
  4. 請求項3記載の基準タイミング差調整方法であって、
    複数の上記基準タイミング差候補から1つを選択する際に、該基準タイミング差候補を求める際に用いた経路の距離が最短のものを選択することを特徴とする基準タイミング差調整方法。
  5. 請求項3記載の基準タイミング差調整方法であって、
    複数の上記基準タイミング差候補から1つを選択する際に、該基準タイミング差候補を求める際に用いた各経路の通信品質に基づいて該選択をすることを特徴とする基準タイミング差調整方法。
  6. 請求項5記載の基準タイミング差調整方法であって、
    各経路において最も低い信号対雑音比を該経路の通信品質とし、通信品質が最も高い経路に基づいて求められた基準タイミング差候補を基準タイミング差とすることを特徴とする基準タイミング差調整方法。
  7. 請求項3記載の基準タイミング差調整方法であって、
    複数の上記基準タイミング差候補から1つを選択する際に、各経路における測定装置による測定のタイミングに基づいて該選択をすることを特徴とする基準タイミング差調整方法。
  8. 請求項3記載の基準タイミング差調整方法であって、
    複数の上記基準タイミング差候補を合成する際に、該基準タイミング差候補を求める際に用いた経路の距離が短いものほど比率が大きくなるように重み付け平均を行うことを特徴とする基準タイミング差調整方法。
  9. 複数の上記基準タイミング差候補を合成する際に、各基準タイミング差候補を求める際に用いた経路の通信品質に基づく重み付け平均を行うことを特徴とする基準タイミング差調整方法。
  10. 複数の上記基準タイミング差候補を合成する際に、各基準タイミング差候補を求めるために用いた各経路における測定装置による測定結果の測定タイミングに基づいて重み付け平均を行うことを特徴とする基準タイミング差調整方法。
  11. 移動通信システムの複数の基地局と移動端末との間の信号の伝搬遅延時間に基づいて該移動端末の位置を測定する位置測定システムにおいて、それぞれの基地局が信号を送信するタイミングである基準タイミングの間の差を求める基準タイミング差調整方法であって、
    第1の基地局と第2の基地局との基準タイミング差を測定することができる測定装置が複数存在する場合に、
    複数の上記測定装置により上記基準タイミング差の候補を測定し、
    測定された複数の上記基準タイミング差候補の精度を判断して精度の高い基準タイミング差候補を1つ選択し、または、複数の上記基準タイミング差候補を合成し、
    上記第1の基地局と第2の基地局との基準タイミング差を決定することを特徴とする基準タイミング差調整方法。
  12. 請求項1または11記載の基準タイミング差調整方法であって、
    上記求められた基準タイミング差の精度を判断し、該精度が一定の基準を満たす基準タイミングが存在しない場合には、
    上記基準タイミングを求めるために用いたものとは異なる、上記第1の基地局から中継基地局および測定装置を経て上記第2の基地局に至る通信路の組合せである経路を新たに選択し、
    上記新たに選択した経路を用いて基準タイミングを求める基準タイミング差調整方法。
  13. 移動通信システムの複数の基地局と移動端末との間の信号の伝搬遅延時間に基づいて該移動端末の位置を測定する位置測定システムにおいて、それぞれの基地局が信号を送信するタイミングである基準タイミングの間の差を求める基準タイミング差調整装置であって、
    複数の、基地局間の基準タイミング差を測定する装置である測定装置と接続され、
    上記複数の測定装置において測定された基地局間の基準タイミング差を保持する基準タイミング差保持部と、
    第1の基地局と第2の基地局との基準タイミング差を求める場合に、上記第1の基地局から、少なくとも1つの上記測定装置を経て上記第2の基地局へ至る通信路の組合せである経路を選択する経路選択部と、
    基準タイミング差保持部に保持される、上記経路選択部で選択された経路に対応した基準タイミング差を用いて第1の基地局と第2の基地局との基準タイミング差の候補を計算する基準タイミング差候補計算部とを有し、
    上記基準タイミング差候補が複数ある場合には、複数の上記基準タイミング差候補のいずれかを選択、または、複数の上記基準タイミング差を合成することにより上記第1の基地局と上記第2の基地局との基準タイミング差を決定し、
    上記基準タイミング差候補が1つの場合は、該基準タイミング差候補を上記第1の基地局と上記第2の基地局との基準タイミング差とすることを特徴とする基準タイミング差調整装置。
  14. 請求項13記載の基準タイミング差調整装置であって、
    上記経路選択部は、上記第1の基地局と上記第2の基地局との両方と通信できる測定装置がない場合には、上記第1および第2の基地局以外の少なくとも1つの基地局を中継基地局として選択して該中継基地局を含む経路を選択し、
    上記基準タイミング差候補計算部は、第1の測定装置を用いて測定された、上記第1の基地局と中継基地局との基準タイミング差である第1の基準タイミング差と、第2の測定装置を用いて測定された、上記第2の基地局と中継基地局との基準タイミング差である第2の基準タイミング差とを用いて上記基準タイミング差候補を計算し、
    上記中継基地局は、少なくとも2の測定装置と通信可能な基地局であることを特徴とする基準タイミング差調整装置。
  15. 請求項14記載の基準タイミング差調整装置であって、
    上記経路選択部は、上記中継基地局の数が最小になるように経路を選択することを特徴とする基準タイミング差調整装置。
  16. 請求項13記載の基準タイミング差調整装置であって、
    上記基準タイミング差候補が複数あり、複数の上記基準タイミング差候補のいずれかを選択、または、複数の上記基準タイミング差を合成する際には、各基準タイミング差候補を求めるために用いた経路の通信路距離、通信品質または該経路に含まれる基地局間の基準タイミング差の測定タイミングに基づいて、上記選択または合成を行うことを特徴とする基準タイミング差調整装置。
  17. 請求項13記載の基準タイミング差調整装置であって、
    2の基地局間の基準タイミング差が上記基準タイミング差保持部に複数保持されている場合には、該複数の基準タイミング差の精度を判定し、該精度に応じて上記複数の基準タイミング差に基づいて該2の基地局間の基準タイミング差を一に決定することを特徴とする基準タイミング差調整装置。
  18. 請求項13記載の基準タイミング差調整装置であって、
    上記基準タイミング差候補を求めるために用いられた経路ごとの測定の精度を判断し、一定の精度を満たす経路に基づく基準タイミング差候補が存在しない場合には、上記経路とは異なる経路を新たに選択し、該新たに選択された経路に基づいて基準タイミング差候補を計算することを特徴とする基準タイミング差調整装置。
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