JP2004211227A - 裾長さ調節機能付き衣服 - Google Patents

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Abstract

【課題】紳士用・婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服を提供すること。
【解決手段】裾上げ紙1の上紙3の目盛り部分5を裏地17に当てて決定した裾上げ長さまで折り返し、上紙3及び下紙2内側の両面テープ6,7,8,9の剥離紙を全て剥がし、上紙3は先端が裏地17の縁に沿うように下紙2はA線と裏地17を挟んで裏側に貼り付け、裏地17は上紙3及び下紙2に挟まれた部分全面が裾上げ紙1に貼り付けられる。上紙3及び下紙2がA線に合わせて折り曲げられ、A線を表地16で軽く摘んだまま、裾上げ紙1の下紙2を引き下げると裏地17も上紙3及び下紙2とともに引き出され、裏地17のA線が引き下げられる。裾上げ紙1の外側の両面テープ10の剥離紙を剥がし、表地16の裾仕上がり線を持ったまま上紙3の上端で表地16を折り返して裾を整える。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ズボン(パンツ)等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服に関するものであり、婦人用ズボン(パンツ)、紳士用ズボン(パンツ)等に適用できるものである。
【0002】
なお、本発明の裾長さ調節機能付き衣服においては、「両面テープ」を用いるが、最終的には剥がさなければならないので、文具用・工作用等の通常の両面接着テープでは接着力が強すぎて衣服の生地に接着痕が残ってしまうので使えない。そこで、アパレル業界では、剥がれたときに生地自体に接着剤の痕がつかない適度な接着力のある剥がし易い接着剤を用いた両面接着テープがあるので、これを用いることとし、本明細書においては、特に断らない限りかかるアパレル用両面接着テープを「両面テープ」と呼ぶこととする。
【0003】
【従来の技術】
衣料品店でスーツ・ズボン・パンツ等を購入しようとする際には、実際にスーツのズボン・単品のズボン・パンツを試着して、はく人の股下長さに合わせて裾を適当な位置で折り返して待ち針等で止め、折り返し部分を縫い糸が表側に殆ど出ないように特殊な縫い方(ルイス縫い、纏り縫い、かがり縫い等)でミシン縫いもしくは手縫いしてズボンやパンツの長さを調節しなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、通常はこれらの縫い上げ作業は非常に時間がかかるため衣料品店では行なわれず、外注に出されて早くても翌日の夕方に仕上がってやっと受け取れるというケースが殆どである。また、稀に専用のミシンが衣料品店にあって、縫い上げ作業を大急ぎで行っても早くても1時間はかかり、買い求めたスーツや単品のズボンやパンツをその場ですぐに持って帰れないという問題点があった。
【0005】
これに対して、股下を66cm,69cm,72cm,75cm,79cm,…と3cm刻みで裾上げしてしまって、客に一番あったものを選択させるという販売方法を採っている小売店もあるが、3cm刻みでは粗すぎて客のニーズに十分に対応することは困難であり、また在庫を多く抱えなければならないという難点がある。
【0006】
そこで、本発明は、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服の提供を課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、衣服の裾と略同じ外周を有する所定幅の裏地が筒状に合わされて上端と下端において前記衣服の裾の全周に亘って表地の裏側に縫付けられた裾長さ調節機能付き衣服であって、一定間隔で目盛り線を付けた裾上げ具を両面テープで貼り付けておき、前記衣服の試着または着用者の股下寸法から算出することによって裾上げ長さを決定し、前記裾上げ具を用いて前記目盛り線で見て前記表地及び前記裏地を仮の折り返し線から裾上げ長さだけ上がった新しい折り返し線で折り返し、アイロンを掛けるか仮止めするかしておいて、前記衣服の裾の対向する位置にも前記裾上げ具を用いて同様に裾上げを行い、前記衣服の裾の互いに対向する位置を両手で持って引張りながら裾の全周を前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線で折り曲げて、前記裾の全周に亘ってアイロンを掛けた後、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0008】
このように、本発明の裾長さ調節機能付き衣服においては、衣服の裾の裏側に筒状の裏地を上端と下端で縫付けて、上端においては縫い糸が表側に殆ど出ないように特殊な縫い方(主としてルイス縫い)で衣服の裏側に環状に縫い付ける作業を予め済ませてあるため、目盛り線を付けた裾上げ具を用いて表地及び裏地を仮の折り返し線から裾上げ長さだけ上がった新しい折り返し線で折り返し、この新しい折り返し線に裾の全周を合わせて折り返すことによって、表地の裾仕上がり線の位置が短時間で確定する。そこで、全周に亘ってアイロンを掛け、表地の裾仕上がり線と裏地の新しい折り返し線を強く付けた後は、裏地の下端がひらひらしないように表地の裏側に種々の方法で接着すれば完成である。以上の裾長さ調節の作業は両足で10分程度(片足5分程度)で完了するため、顧客を長時間待たせることなく、その場で購入した衣服を持って帰ってもらうことができる。
【0009】
このようにして、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0010】
請求項2の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、衣服の裾と略同じ外周を有する所定幅の裏地が筒状に合わされて上端と下端において前記衣服の裾の全周に亘って表地の裏側に縫付けられた裾長さ調節機能付き衣服であって、平板状で長手方向の少なくとも先端部分が二股に分かれ、前記二股に分かれた部分の両方の内側先端及び内側内面にアパレル用の両面テープを貼り、前記二股に分かれた部分の外側に一定間隔で目盛り線を付けた裾上げ具を用意し、前記衣服の試着または着用者の股下寸法から算出することによって裾上げ長さを決定し、前記裾上げ具の前記目盛り線を前記裏地に当てて前記裾上げ長さまで折り返し、前記裾上げ具の前記両面テープの剥離紙を全て剥がして、前記二股に分かれた部分の内側先端のうち一方は前記裏地の下端に沿って貼り付け、もう一方は新しい折り返し線で前記表地と前記裏地を挟んで裏に貼り付け、内側内面の両面テープも全て前記裏地の表裏に貼り付け、余った部分で前記二股に分かれた部分同士を貼り合わせ、前記新しい折り返し線のところで裏地及び表地を前記二股に分かれた部分の一方とともに表側に折り曲げ、さらに前記新しい折り返し線を摘まむことによって前記二股に分かれた部分の他方も反対側に折り曲げて、前記新しい折り返し線を表地で軽く摘んだまま前記裾上げ具の下端を引き下げることによって、前記新しい折り返し線を下端にして前記二股に分かれた部分の内側に貼り付いた前記裏地を引き下げ、前記表地の前記新しい折り返し線を持ったまま前記裾上げ具の上端で前記表地を折り返して、前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線にアイロンを掛け、前記衣服の裾の対向する位置にも前記裾上げ具を用いて同様に裾上げを行い、前記衣服の裾の対向する位置に付けられた前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線をそれぞれ両手で持って引張りながら裾の全周を前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線で折り曲げて、前記裾の全周に亘ってアイロンを掛けた後、前記裾上げ具及び前記両面テープを全て取り除き、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0011】
このように、本発明においては、二股の目盛り線付き裾上げ具を用いて、試着等で決定された裾上げ長さを裏地において目盛り線で測定して裾上げ長さ分だけ裏地を折り返し、折り返した部分の裏地全長に裾上げ具の二股部分を予め二股の内側に貼り付けておいたアパレル用の両面テープで貼り付け、二股部分の余った分岐部分は折り曲げて二股の内側同士を接着して一体とする。そして、二股の部分で裏地を表地とともに前記折り曲げ部分で外側に折り返し、もう一方の二股の部分も同様に反対側の外側に折り返す。
【0012】
このように、裏地を基準として表地の新しい折り返し線(裾仕上がり線)を決めるのが本発明の特徴であり、続いて表地の新しい折り返し線を摘んだまま裾上げ具を下方に引張ることによって、裏地の新しい折り返し線を下端にして二股部分の内側に貼り付けられた裏地部分を引っ張り出す。後は、表地の新しい折り返し線をしっかり持って表地を裾上げ具の上端で折り返せば、表地及び裏地の新しい裾位置が決まるので、裾上げ具の上からアイロンを掛けて新しい裾位置を確定させる。
【0013】
それから、裾の約180度ずれた位置即ち向かい合った位置にも同様に裾上げ具を用いて裾上げを行って表地及び裏地の新しい裾位置を確定させる。これだけでは、まだ向かい合った2箇所の表地及び裏地の新しい裾位置が決まっただけなので、これら2箇所の表地及び裏地の新しい折り返し線を両手で持って引張ると、これら2箇所の間の表地及び裏地も新しい折り返し線に沿って折れ曲がろうとするので、指で摘んで全周に新しい折り返し線を付けてやる。そして、全周に亘ってアイロンを掛けて全周の新しい折り返し線を確定させたら、不要になった裾上げ具とそれに付随する両面テープを取り除き、裏地の裾を表地の裏に接着させれば完成である。
【0014】
この接着の方法には、熱接着テープを用いる方法、熱接着糸を用いる方法、布地用の液体接着剤を用いる方法等があるが、いずれも手縫いまたはミシンで裾の表側に糸が出ないように縫付けるより遥かに容易であり、また比較にならないほど短時間でできる。この接着の工程も合わせて、以上の裾上げは約10分程度(片足5分程度)でできるので、顧客を長時間待たせることなくその場で購入した衣服を持って帰ってもらうことができる。また、待ち針を使わないので顧客や店員がうっかり待ち針に触れて怪我をすることもない。
【0015】
このようにして、予め所定の裾上げ具を用意しておくことによって、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0016】
請求項3の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項2の構成において、前記裾上げ具の外側にも長手方向に前記両面テープを貼っておき、前記表地の前記新しい折り返し線を持ったまま前記裾上げ具の上端で前記表地を折り返した後、前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線にアイロンを掛ける代わりに、前記裾上げ具の外側の前記両面テープの剥離紙を剥がして前記表地の前記新しい折り返し線で前記裾上げ具を折り曲げて前記表地に貼り付けて仮止めするものである。
【0017】
これによって、裾の一方の側の裾上げが済んだ時点で、裾の対向する位置の裾上げを行うときに、新しい折り返し線にアイロンを掛けて確定させる代わりに、裾上げ具の外側にも長手方向に両面テープを貼っておいてこれに表地の新しい折り返し線を貼り付けることによって仮止めができる。なお、この時点では、裏地は裾上げ具の内側に貼り付けられているので仮止めの必要はない。このように、両面テープで表地を仮止めすることによって、アイロンを掛けるよりもっと短時間で裾の対向する位置の裾上げに移行することができる。
【0018】
このようにして、予め所定の裾上げ具を用意しておくことによって、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0019】
請求項4の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、衣服の裾と略同じ外周を有する所定幅の裏地が筒状に合わされて上端と下端において前記衣服の裾の全周に亘って表地の裏側に縫付けられた裾長さ調節機能付き衣服であって、幅の異なる細長い長方形の紙もしくは布にそれぞれ先端から一定間隔で先端線に平行に目盛り線を付した2種類の目盛り紙を、前記表地と前記裏地の前記下端側の縫付け線に前記先端線が一致して前記2種類の目盛り紙の前記先端線が密着するように、前記2種類の目盛り紙のうち一方を前記表地に他方を前記裏地にそれぞれアパレル用の両面テープを用いて貼り付けておき、前記衣服の試着または着用者の股下寸法から算出することによって裾上げ長さを決定し、決定した裾上げ長さに相当する前記目盛り線において、前記一方の目盛り紙を前記表地とともに内側に折り返し、前記他方の目盛り紙を前記裏地とともに内側に折り返して、新しい折り返し線にそれぞれアイロンを掛け、前記衣服の裾の対向する位置にも前記2種類の目盛り紙を同様に貼り付けておいて同様に裾上げを行い、前記衣服の裾の対向する位置に付けられた前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線をそれぞれ両手で持って引張りながら前記裾の全周を前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線で折り曲げて、前記裾の全周に亘ってアイロンを掛けた後、前記2種類の目盛り紙及び前記両面テープを全て取り除き、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0020】
このように、本発明においては、目盛り線の付いた2種類の紙を表地と裏地の縫い合せ線で突き合わせてそれぞれ両面テープで貼り付けておくことによって、決定した裾上げ長さ分だけ目盛り線を数えてそこで表地及び裏地を内側に折り返すことによって簡単に新しい折り返し線が決定する。そこで、アイロンを掛けて新しい折り返し線を確定しておいて、裾の対向する部分も同様に新しい折り返し線を確定し、両手で引張ることによって全周に亘って新しい折り返し線を付けてアイロンを掛けて確定し、後は2種類の目盛り紙と付随する両面テープを取り除いて、裏地の裾を表地の裏に接着させれば完成である。
【0021】
この接着の方法には、熱接着テープを用いる方法、熱接着糸を用いる方法、布地用の液体接着剤を用いる方法等があるが、いずれも手縫いまたはミシンで裾の表側に糸が出ないように縫付けるより遥かに容易であり、また比較にならないほど短時間でできる。この接着の工程も合わせて、以上の裾上げは約10分程度(片足5分程度)でできるので、顧客を長時間待たせることなくその場で購入した衣服を持って帰ってもらうことができる。また、待ち針を使わないので顧客や店員がうっかり待ち針に触れて怪我をすることもない。
【0022】
このようにして、予め所定の目盛り紙を表地及び裏地に貼り付けておくことによって、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0023】
請求項5の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項4の構成において、前記2種類の目盛り紙のうち幅の広い目盛り紙が先端側から中央部分を後端の手前まで切り取られた門のような形状であり、2つに分かれた前記先端の前記先端線がそれぞれ前記縫付け線に一致するように前記両面テープで前記表地または前記裏地に貼り付けておき、前記2種類の目盛り紙のうち幅の狭い目盛り紙を、前記幅の広い目盛り紙の2つに分かれた前記先端線及び前記縫付け線にそれぞれ先端線が密着するように2枚前記両面テープで前記裏地または前記表地に貼り付けておくものである。
【0024】
これによって、目盛り線の付いた目盛り紙が2箇所に広がって貼り付けられることになり、決定した裾上げ長さで折り返す幅もより広くなるので裾の1箇所に付き新しい折り返し線をより長く確定させることができる。しかも、2種類の目盛り紙のいずれも2箇所の目盛り紙の間は布地なので、裾の対向する2箇所を両手で持って引っ張るときでも幅の広い目盛り紙が突っ張ることもなく、スムースに全周に亘って新しい折り返し線を付けることができる。
【0025】
このようにして、より目盛り線に沿った折り返しがやり易くなり、衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0026】
請求項6の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項4の構成において、前記2種類の目盛り紙のうち幅の広い目盛り紙が先端側から少し中に入った中央部分を後端の手前まで切り取れるようにミシン目を付けておき、前記2種類の目盛り紙のうち幅の狭い目盛り紙を前記中央部分の両側に1枚ずつ接続した一体の目盛り紙として、前記中央部分には表側に前記両面テープを一部に縦方向にまたは全面に亘って貼り付けて、前記両面テープを貼り付けた部分には剥離紙を貼り付けておき、使用時には前記一体の目盛り紙の幅の変化する線を前記縫付け線に一致するように前記両面テープで前記表地及び前記裏地に貼り付けておき、前記決定した裾上げ長さに相当する前記目盛り線において、前記一体の目盛り紙を前記表地及び前記裏地とともに内側に折り返したとき、新しい折り返し線にそれぞれアイロンを掛ける代わりに、前記中央部分を前記ミシン目で切り離して前記表地側に折り返し、前記剥離紙を剥がして前記表地の前記新しい折り返し線に前記両面テープを貼り付けて仮止めするものである。
【0027】
これによって、裏地は両面テープで一体の目盛り紙の一部に仮止めされているので、表地の前記新しい折り返し線を中央部分の表面に貼り付けた両面テープで仮止めすることによって、アイロンを掛けて確定させる必要がなくなり、より短時間で裾の対向する位置の裾上げに移行することができる。また、2種類の目盛り紙が1つの部品となって保管・取り扱いが非常に容易になる。
【0028】
このようにして、より目盛り線に沿った折り返しが短時間でやれるようになり、衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0029】
請求項7の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項4または請求項5の構成において、前記2種類の目盛り紙をそれぞれの先端線で接続して一体の目盛り紙とし、使用時には幅の変化する線を前記縫付け線に一致するように前記両面テープで前記表地及び前記裏地に貼り付けておくものである。
【0030】
これによって、2種類の目盛り紙が1つの部品となって保管・取り扱いが非常に容易になり、使用時には幅の変化する線を縫付け線に一致するように予め両面テープで表地及び裏地に貼り付けておけば良いだけなので、目盛り線による裾上げがより簡単になる。
【0031】
このようにして、より目盛り線に沿った折り返しがやり易くなり、衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0032】
請求項8の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項4乃至請求項7のいずれか1つの構成において、前記目盛り紙の前記目盛り線に前記先端線または前記幅の変化する線をゼロとして1から順に数字を付したものである。
【0033】
これによって、決定した裾上げ長さに相当する目盛り線を捜すときに、目盛り線に数字が付いているので数え間違えることがなく、より確実に表地及び裏地の折り返し線を決定することができる。
【0034】
このようにして、より目盛り線に沿った折り返しがやり易くなり、衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0035】
請求項9の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、衣服の裾と略同じ外周を有する所定幅の裏地が筒状に合わされて上端と下端において前記衣服の裾の全周に亘って表地の裏側に縫付けられた裾長さ調節機能付き衣服であって、先端が一直線で幅の広いある程度強度があり表裏に一定間隔で目盛り線を付けた平板状の裾上げ具を、前記先端が前記表地と前記裏地の前記下端側の縫付け線に一致するように、前記先端部分を前記表地にアパレル用の両面テープを用いて貼り付けておき、先端から一定間隔で目盛り線を付けた細長いシールをやはり前記先端が前記縫付け線に一致するように前記裾上げ具の先端近傍にほぼ全面を前記裏地にアパレル用の両面テープを用いて貼り付けておき、前記衣服の試着または着用者の股下寸法から算出することによって裾上げ長さを決定し、前記裾上げ具を持って前記表地を滑らせ前記裏地を巻き込みながら前記裾上げ長さまで押し込み、前記裾上げ長さに相当する前記目盛り線において、前記表地を内側に折り返し、前記細長いシールを前記裏地とともに内側に折り返して、新しい折り返し線にそれぞれアイロンを掛け、前記衣服の裾の対向する位置にも前記裾上げ具と前記細長いシールを同様に貼り付けておいて同様に裾上げを行い、前記衣服の裾の対向する位置に付けられた前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線をそれぞれ両手で持って引張りながら前記裾の全周を前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線で折り曲げて、前記裾の全周に亘ってアイロンを掛けた後、前記裾上げ具と前記細長いシール及び前記両面テープを全て取り除き、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0036】
このように、本発明においては、先端が一直線で幅の広いある程度強度があり表裏に一定間隔で目盛り線を付けた平板状の裾上げ具によって、決定した裾上げ長さだけ表地と裏地を縫付け線から奥へ押し込んで行くことによって、裾上げを行うものである。このとき、裾上げ具の先端は表地側に貼り付けられているので、裏地を一緒に巻き込み易いように、また裾上げ長さを裏地についても見られるように、目盛り線付きの細長いシールを裏地にも裾上げ具の先端近傍にやはり先端を縫付け線に一致させて両面テープで貼り付けてある。
【0037】
裾上げ長さだけ表地及び裏地を押し込んだら、裾上げ長さに相当する目盛り線において表地及び裏地をそれぞれ内側に折り返して、新しい折り返し線にアイロンを掛けて確定させ、裾の対向する位置においても同様に裾上げを行って、両手で引張ることによって全周に亘って新しい折り返し線を付けてアイロンを掛けて確定し、後は裾上げ具と細長いシールと付随する両面テープを取り除いて、裏地の裾を表地の裏に接着させれば完成である。
【0038】
この接着の方法には、熱接着テープを用いる方法、熱接着糸を用いる方法、布地用の液体接着剤を用いる方法等があるが、いずれも手縫いまたはミシンで裾の表側に糸が出ないように縫付けるより遥かに容易であり、また比較にならないほど短時間でできる。この接着の工程も合わせて、以上の裾上げは約10分程度(片足5分程度)でできるので、顧客を長時間待たせることなくその場で購入した衣服を持って帰ってもらうことができる。また、待ち針を使わないので顧客や店員がうっかり待ち針に触れて怪我をすることもない。
【0039】
このようにして、予め裾上げ具と細長いシールを表地及び裏地に貼り付けておくことによって、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0040】
請求項10の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項9の構成において、前記裾上げ具は、前記裾上げ長さを決定した後に、前記縫付け線に一致するように前記先端部分を前記表地に前記両面テープを用いて貼り付けて裾上げを行うものである。
【0041】
前記裾上げ具は、先端が一直線で幅の広いある程度強度があり表裏に一定間隔で目盛り線を付けた平板状のものであり、しかもその先端が縫付け線に一致するように表地に貼り付けて使用するものである。したがって、先端を除く全体が裾上げ前の衣服の裾から垂れ下がって見えることになり、衣料品店においては店頭に陳列しておくのに見栄えが悪いと感じたり、顧客においても試着がし難いと感じる可能性がある。そこで、この裾上げ具(裾の対向する位置に2個取り付けられる。)は、陳列時、試着時にはまだ付けないでおき、試着が済んで(或いは股下長さから算出して)裾上げ長さが決定してから取付けることにしたものである。なお、細長いシールは裏地に貼り付けられるものであり、堅さもないものであるから、陳列時、試着時に問題になることはない。
【0042】
このようにして、陳列時の見栄えも良く、試着もし易く、しかも裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0043】
請求項11の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、衣服の裾と略同じ外周を有する所定幅の裏地が筒状に合わされて上端と下端において前記衣服の裾の全周に亘って表地の裏側に縫付けられた裾長さ調節機能付き衣服であって、細長い長方形またはその他の細長い形状、或いは細長い長方形またはその他の細長い形状が複数平行に並べられて上端で接続された形状、或いは細長い長方形またはその他の細長い形状が途中で幅が一旦細くなって再び元の幅に戻って同じ長さだけ伸びた上下対称の形状の紙シールに、下端または前記幅が一旦細くなった部分から一定間隔で目盛り線を付し、前記下端または前記幅が一旦細くなった部分が前記裏地の下端に一致するように、前記裏地または前記表地にアパレル用の両面テープを用いて貼り付けておき、前記衣服の試着または着用者の股下寸法から算出することによって裾上げ長さを決定し、前記表地の裏側の下端近傍を持って前記紙シールを下端から剥がしながら前記裏地を巻き込みつつ前記表地を奥へ押し込んで行き、前記紙シールの前記目盛り線で見て前記裾上げ長さまで前記裏地または前記表地が押し込まれたら、前記裾上げ長さで前記裏地及び前記表地をそれぞれ内側へ折り返して新しい折り返し線にそれぞれアイロンを掛け、前記衣服の裾の対向する位置にも前記紙シールを同様に貼り付けておいて同様に裾上げを行い、前記衣服の裾の対向する位置に付けられた前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線をそれぞれ両手で持って引張りながら前記裾の全周を前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線で折り曲げて、前記裾の全周に亘ってアイロンを掛けた後、前記紙シール及び前記両面テープを全て取り除き、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0044】
ここで、「その他の細長い形状」としては細長い三角形・平行四辺形・台形・五角形以上の多角形・樽形等がある。
【0045】
本発明の裾長さ調節機能付き衣服は、請求項8及び請求項9における裾上げ具を用いずに、両手の指を用いて表地を裏地とともに押し込んで行くものである。この際、裾上げ長さの目安になるように裏地に細長い長方形またはその他の細長い形状、或いは細長い長方形等が複数平行に並べられて上端で接続された形状、或いは細長い長方形等が途中で幅が一旦細くなって再び元の幅に戻って同じ長さだけ伸びた上下対称の形状の紙シールに一定間隔で目盛り線を付したものを裏地に両面テープで予め貼り付けておく。
【0046】
そして、表地の裏側のヘム部分を指先で持って表地を縫付け線の奥へ押し込んで行くと、裏地もそれに伴って巻き込まれながら紙シールが下端から剥がれて行く。これは、前述の如く、両面テープがアパレル用の剥がれ易いものだからである。そして、紙シールの目盛り線で見て決定した裾上げ長さまで表地が押し込まれたら、裾上げ長さで表地及び裏地をそれぞれ内側へ折り返して新しい折り返し線にアイロンを掛けて確定する。さらに、裾の対向する位置においても同様に裾上げを行って、両手で引張ることによって全周に亘って新しい折り返し線を付けてアイロンを掛けて確定し、後は紙シールと付随する両面テープを取り除いて、裏地の裾を表地の裏に接着させれば完成である。
【0047】
この接着の方法には、熱接着テープを用いる方法、熱接着糸を用いる方法、布地用の液体接着剤を用いる方法等があるが、いずれも手縫いまたはミシンで裾の表側に糸が出ないように縫付けるより遥かに容易であり、また比較にならないほど短時間でできる。この接着の工程も合わせて、以上の裾上げは約10分程度(片足5分程度)でできるので、顧客を長時間待たせることなくその場で購入した衣服を持って帰ってもらうことができる。また、待ち針を使わないので顧客や店員がうっかり待ち針に触れて怪我をすることもない。
【0048】
このようにして、予め細長い紙シールを裏地に貼り付けておくことによって、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0049】
請求項12の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項11の構成において、前記裏地に前記裏地の下端線を基準として前記紙シールと同一間隔で前記下端線に平行に前記衣服の裾の対向する2箇所の近傍または全周に亘って目盛り線を付け、或いは前記目盛り線を含む柄がプリントされている生地を裏地として用いて、前記紙シールには前記目盛り線を付しまたは前記目盛り線を付さずに前記裏地または前記表地に前記両面テープを用いて貼り付けて同様に裾上げを行うものである。
【0050】
ここで、「前記目盛り線を含む柄」としては、前記目盛り線と同一間隔の横ストライプ模様、或いはそれに縦ストライプが加わった格子柄、または斜め線が加わった模様等がある。
【0051】
このように、裏地にも紙シールの目盛り線と同一間隔の目盛り線またはストライプ模様が付されていれば、より安心して裾上げができ、さらには紙シールには目盛り線が付されていなくても裏地の目盛り線を頼りに裾上げを行うことができる。
【0052】
このようにして、より確実に、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0053】
請求項13の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項12の構成において、前記紙シールを用いず、前記裏地の前記目盛り線を目印にして同様に裾上げを行うものである。
【0054】
上述の如く、裏地にも紙シールの目盛り線と同一間隔の目盛り線またはストライプ模様が付されていれば、紙シールには目盛り線が付されていなくても裏地の目盛り線を頼りに裾上げを行うことができる。したがって、最初から紙シールを裏地に貼り付けずに裏地の目盛り線を目印に裾上げを行うことができ、紙シールは不要となる。
【0055】
このようにして、より簡単に、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0056】
請求項14の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、衣服の裾と略同じ外周を有する所定幅の裏地が筒状に合わされて上端と下端において前記衣服の裾の全周に亘って表地の裏側に縫付けられた裾長さ調節機能付き衣服であって、折り曲げ自在な厚手の材料からなる長さも長く幅も広い長方形の裾上げ具に上端と下端の中間に折り曲げ中心線を付け、この折り曲げ中心線に平行に目盛り線を一定間隔で上半分は表面だけに、下半分は表裏両面に目盛り線を付け、前記折り曲げ中心線から上半分は裏側にアパレル用の両面テープを貼って前記折り曲げ中心線が前記裏地の下端に一致するように前記裏地に貼り付けておき、前記衣服の試着または着用者の股下寸法から算出することによって裾上げ長さを決定し、前記裾上げ具を前記折り曲げ中心線から手前に折り曲げて、折り曲げられた前記裾上げ具の前記上半分とともに浮き上る前記裏地を前記裾上げ具の上端の両面テープから剥がして折り返しながら前記表地を前記裾上げ具の前記下半分とともに奥へ押し込んで行き、前記表地及び前記裏地が前記裾上げ具の目盛り線で見て前記裾上げ長さまで折り返されたら、前記裏地及び前記表地をそれぞれ内側へ折り返して新しい折り返し線にそれぞれアイロンを掛け、前記衣服の裾の対向する位置にも前記裾上げ具を同様に貼り付けておいて同様に裾上げを行い、前記衣服の裾の対向する位置に付けられた前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線をそれぞれ両手で持って引張りながら前記裾の全周を前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線で折り曲げて、前記裾の全周に亘ってアイロンを掛けた後、前記裾上げ具及び前記両面テープを全て取り除き、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0057】
本発明の裾長さ調節機能付き衣服は、折り曲げ自在な厚手の材料からなる長さも長く幅も広い長方形の裾上げ具を縦方向の中間位置に折り曲げ中心線を付け、この折り曲げ中心線より上の部分には裏側に両面テープを付けて裏地に貼り付け、折り曲げ中心線で2つに折り曲げることによって上半分に貼り付いた裏地を浮かせることによって裾上げを行うものである。即ち、決定した裾上げ長さに達するまで裏地は上端から両面テープを剥がして裾上げ具から離して折り返して行き、表地は折り曲げた裾上げ具の下半分とともに奥へ押し込んで行き、裾上げ具の目盛り線で見て決定した裾上げ長さまで表地が押し込まれたら、裾上げ長さで表地及び裏地をそれぞれ内側へ折り返して新しい折り返し線にアイロンを掛けて確定する。さらに、裾の対向する位置においても同様に裾上げを行って、両手で引張ることによって全周に亘って新しい折り返し線を付けてアイロンを掛けて確定し、後は裾上げ具と付随する両面テープを取り除いて、裏地の裾を表地の裏に接着させれば完成である。
【0058】
この接着の方法には、熱接着テープを用いる方法、熱接着糸を用いる方法、布地用の液体接着剤を用いる方法等があるが、いずれも手縫いまたはミシンで裾の表側に糸が出ないように縫付けるより遥かに容易であり、また比較にならないほど短時間でできる。この接着の工程も合わせて、以上の裾上げは約10分程度(片足5分程度)でできるので、顧客を長時間待たせることなくその場で購入した衣服を持って帰ってもらうことができる。また、待ち針を使わないので顧客や店員がうっかり待ち針に触れて怪我をすることもない。
【0059】
このようにして、予め目盛り付き裾上げ具の上半分を裏地に貼り付けておくことによって、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0060】
請求項15の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項14の構成において、前記裾上げ具の下半分の裏側にも前記両面テープを貼り付けて表面の剥離紙は剥がさずにおき、前記表地が前記新しい折り返し線で折り返されたときに表面の剥離紙を剥がして前記裾上げ具の下半分を前記表地の前記新しい折り返し線に貼り付けて仮止めするものである。
【0061】
ここで、裏地は裾上げ具の上半分の裏側に両面テープで貼り付けられているので、新しい折り返し線が決定したときに上端から新しい折り返し線までを剥がすことによって仮止めされている。そこで、裾上げ具の下半分の裏側にも両面テープを貼り付けておいて、表地の新しい折り返し線が決定したときにこの両面テープの剥離紙を剥がして表地の新しい折り返し線に貼り付けることによって仮止めすることができる。このように、両面テープで表地を仮止めすることによって、アイロンを掛けるよりもっと短時間で裾の対向する位置の裾上げに移行することができる。
【0062】
このようにして、予め所定の裾上げ具を用意しておくことによって、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0063】
請求項16の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項14または請求項15の構成において、前記裾上げ具の上端に一または二以上のストッパーを突出させ、前記裾上げ具を前記折り曲げ中心線で手前に折り曲げたときに対応する前記裾上げ具の下端近傍に前記ストッパーを貫通させて止める一または二以上の切り込みを設けたものである。
【0064】
かかるストッパーを設けて切り込みに貫通させて止めることによって、折り曲げ中心線で手前に折り曲げた裾上げ具は2つに折れ曲がった状態で固定され、上端と下端が離れることがないので、裾上げが非常にやり易くなり、また新しい折り返し線で表地及び裏地を折り返したときには仮止めの役目も果たす。
【0065】
このようにして、予め所定の裾上げ具を用意しておくことによって、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0066】
請求項17の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項1乃至請求項16のいずれか1つの構成において、前記衣服の裾の全周または半周分の長さに切った熱接着テープの片面に、細かく切った工作用の両面接着テープを間隔をおいて複数枚貼り付け、表面側の剥離紙は剥がさずにおくか、または前記表面側の剥離紙を全て剥がして前記熱接着テープの全長に亘る長い剥離紙を前記工作用の両面接着テープの接着面に止めることによって貼り付けたものを用意しておき、前記表地及び前記裏地の新しい折り返し線の間を開いて、前記複数枚の工作用の両面接着テープの表面側の剥離紙を全て剥がすか、前記長い剥離紙を剥がして、前記裏地の新しい折り返し線に沿って前記裏地の下端の前記表地側に前記熱接着テープを全周に亘って貼り付け、アイロンを前記裏地の裏側から全周に亘って掛けて前記表地と前記裏地を前記熱接着テープを融かして熱接着させ、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0067】
ここで、「熱接着テープ」とは、レース様の薄くて丈夫なテープで、2枚の布地の間に挟んでアイロン等で加熱することによって、溶融して2枚の布地を接着するものである。
【0068】
かかる熱接着テープを衣服の裾の全周または半周の長さに切って、常温では接着力がないために工作用の通常の両面接着テープを細かく切って間隔を空けて貼り付けておくことにより、接着しようとする表地及び裏地の新しい折り返し線の下端に仮止めする。このように、熱接着テープを裾の全周の長さに切った場合は1枚、裾の半周の長さに切った場合は2枚、裾の全周に亘って仮止めしておき、まずアイロンを裏地の裏側から裾の全周に亘って掛けて熱接着テープを融かして表地と裏地を接着させ、最後にスチームアイロンを掛けて仕上げる。
【0069】
最初からスチームアイロンを掛けて熱接着テープを融かすとともに仕上げることをしないのは、スチームアイロンを掛けるとしっかり固定されてもう修正が効かないのに対して、アイロンを掛けて熱溶融させた段階では折り目がずれたりした場合でも未だ修正することができるからである。なお、熱接着テープを仮止めしていた細かい両面接着テープは溶融した熱接着テープとともに表地と裏地の間に隠れてしまうので、除去しなくても衣服の裾の見栄えを損なうことはない。
【0070】
このようにして、裾の全周または半周の長さに切って仮止め用の工作用両面接着テープを間隔を空けて貼り付けたものを予め用意しておくことによって、裾上げの最終段階である接着工程を短時間でスムースに行うことができ、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0071】
請求項18の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項17の構成において、前記裾上げ長さが決定した段階で前記裏地及び表地を前記裾上げ長さまで折り返し、前記衣服の裾の全周または半周分の長さに切った熱接着テープの片面に細かく切った工作用の両面接着テープを間隔をおいて複数枚貼り付けたものを、前記折り返した裏地の裾に全周に亘って予め貼り付けておいてから裾上げの作業を開始するものである。
【0072】
即ち、前記工作用の両面接着テープ付き熱接着テープを用いて、剥離紙を剥がして、裏地の下端に両面接着テープの接着力で全周或いは半周分の熱接着テープを貼り付ける。そして、半周分の場合は残りの半周分の熱接着テープを貼り付けた後、裾上げの作業を行う。その後、裏地の下端の裏面からアイロンを掛ければ、この部分の裏地の表側には既に裾全周に熱接着テープが貼り付けられているので、裏地の表側下端が表地の裏側に熱接着されて、後はスチームアイロンで裾全周を仕上げて裾上げが完了する。
【0073】
このようにして、裾の全周または半周の長さに切って仮止め用の工作用両面接着テープを間隔を空けて貼り付けたものを予め貼り付けておくことによって、裾上げの最終段階である接着工程を短時間でスムースに行うことができ、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0074】
請求項19の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項1乃至請求項16のいずれか1つの構成において、熱接着テープを短く切ったものの片面の両端に細かく切った工作用の両面接着テープを貼り付けたものを前記裾の全周分だけ用意しておき、前記表地及び前記裏地の新しい折り返し線の間を開いて、前記熱接着テープを短く切ったものの両端の工作用の両面接着テープの剥離紙を剥がしながら、前記裏地の新しい折り返し線に沿って前記裏地の下端の前記表地側に前記熱接着テープを貼り付け、全周に亘って貼り付け終わったらアイロンを前記裏地の裏側から全周に亘って掛けて前記表地と前記裏地を前記熱接着テープを融かして熱接着させ、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0075】
この接着方法においては、同じく熱接着テープを用いているが、より短く切り分けて両端に細かく切った工作用の両面接着テープを貼り付けておき、熱接着テープを裏地の下端に仮止めするために用いる。このように、熱接着テープを短く切り分けて貼り合わせて行く方が、熱接着テープを全周または半周分の長さに切って一度に貼り付けるよりも容易であり、裏地の下端に平行に真っ直ぐ貼り合わせて行くことができる。全周または半周分の長い熱接着テープは、1箇所の両面接着テープを貼り付けているときに未だ貼り付けられていない両面接着テープが衣服の裾の表や裏に貼り付いたりして、初心者には綺麗に裏地の下端に平行に一度に貼り付けるのは容易ではない。
【0076】
このようにして、熱接着テープをより短く切り分けて両端に細かく切った工作用の両面接着テープを貼り付けたものを裾全周分予め用意しておくことによって、裾上げの最終段階である接着工程を、より容易に短時間でスムースに行うことができ、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0077】
請求項20の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項1乃至請求項16のいずれか1つの構成において、熱接着テープを短く切ったものの両端の互いに表裏反対側に細かく切った工作用の両面接着テープを、裏側は前記細かく切った工作用の両面接着テープの幅だけ端からスペースをとって貼り付けたものを前記裾の全周分だけ用意しておき、前記表地及び前記裏地の新しい折り返し線の間を開いて、前記熱接着テープを短く切ったものの両端の工作用の両面接着テープの剥離紙を剥がしながら、前記裏側の工作用の両面接着テープは前記裏地の新しい折り返し線に沿って前記裏地の下端の前記表地側に前記熱接着テープを貼り付け、前記表側の工作用の両面接着テープは先に貼り付けた前記熱接着テープの裏側の前記スペースに貼り付けて前記熱接着テープを次々に接続しながら前記裏地の新しい折り返し線に沿って前記裏地の下端の前記表地側に貼り付けて行き、全周に亘って貼り付け終わったらアイロンを前記裏地の裏側から全周に亘って掛けて前記表地と前記裏地を前記熱接着テープを融かして熱接着させ、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0078】
この接着方法においても、同じく熱接着テープをより短く切り分けて両端の表と裏に互い違いに細かく切った工作用の両面接着テープを貼り付けておき、裏側の両面接着テープは熱接着テープを裏地の下端に仮止めするために用い、表側の両面接着テープは熱接着テープ同士をつなぎ合わせて行くために用いる。このように、熱接着テープを短く切り分けて貼り合わせて行く方が、熱接着テープを全周または半周分の長さに切って一度に貼り付けるよりも容易であり、裏地の下端に平行に真っ直ぐ貼り合わせて行くことができる。また、このように端を重ね合わせて熱接着テープを貼り付けて行く方が隙間ができずに貼り付けることができる。
【0079】
このようにして、熱接着テープをより短く切り分けて両端の表と裏に互い違いに細かく切った工作用の両面接着テープを貼り付けたものを裾全周分予め用意しておくことによって、裾上げの最終段階である接着工程を、より容易に短時間でスムースに行うことができ、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0080】
請求項21の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項1乃至請求項16のいずれか1つの構成において、熱接着テープを前記裾全周の長さに切って、前記裏地の新しい折り返し線に沿って前記裏地の下端の前記表地側に前記熱接着テープを当てて、小型で薄型のクリップを用いて適当な間隔で止めて行き、全周に亘って止め終わったら、まず前記クリップで止めてある部分以外の下端にアイロンを掛けて前記熱接着テープを融かして前記表地と前記裏地を熱接着させ、前記クリップで止めてある部分のみが残ったところで前記クリップを全て引き抜いて取り除き前記クリップで止めてあった部分にアイロンを掛けて前記表地と前記裏地を熱接着させ、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0081】
ここで、「小型で薄型のクリップ」としては、ゼムクリップ、ゼムクリップV形、厚紙製クリップ等がある。これらのクリップを用いて、裾全周の長さに切った熱接着テープを裏地の新しい折り返し線(下端)に沿って、適当な間隔で全周に亘って止める。ここで、クリップごと裏地の裏から全周に亘ってアイロンを掛けても熱接着テープを溶融させて裏地を表地の裏に熱接着させることは可能であるが、ゼムクリップ、ゼムクリップV形等は硬い金属製であるために、クリップの跡が表地及び裏地の裾に付いてしまう。特に、表地に付いたクリップの跡は衣服の商品価値を大きく下落させてしまう。
【0082】
そこで、まずクリップで止めていない部分のみにアイロンを掛けて裏地を表地の裏に熱接着させて、全周の形が整ったところでクリップを全て取り除いて、クリップで止めてあった部分にも全てアイロンを掛けて裏地を表地の裏に熱接着させる。そして、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げる。この接着方法は、次に述べる厚紙製クリップのみを用いる方法に比べると多少手間がかかるが、市販の小型クリップを用いることができ、厚紙製クリップをわざわざ製作しなくても良いという特長がある。
【0083】
このようにして、熱接着テープを裏地の新しい折り返し線に沿って適当な間隔でクリップで止め、先にクリップで止めてある周辺以外の部分を熱接着し、それからクリップを取り除いてクリップで止めてあった周辺部分を熱接着することによって、裾上げの最終段階である接着工程を短時間でクリップの跡を付けることなくスムースに行うことができ、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0084】
請求項22の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項21の構成において、前記クリップとして厚紙製のクリップを用いて、前記厚紙製のクリップで止めてある部分も含めて全周に亘ってアイロンを掛けて前記熱接着テープを融かして前記表地と前記裏地を熱接着させ、その後前記厚紙製のクリップを取り除いて最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げるものである。
【0085】
このように、本接着方法においては、特別に作製した厚紙製のクリップを用いて熱接着テープを裏地の新しい折り返し線に沿って適当な間隔で厚紙製クリップで止め、厚紙製クリップで止めてある部分も含めて裾の全周に亘って1回アイロンを掛けるだけで、裾の全周に亘って熱接着テープを溶融させて裏地を表地の裏に熱接着させることができる。後は、厚紙製クリップを全て取り除いて全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げればよい。したがって、請求項21の接着方法に比べてより短時間で仕上げることができる。
【0086】
このようにして、特製の厚紙製クリップを必要数用意しておくだけで、裾上げの最終段階である接着工程を、より短時間でスムースに行うことができ、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0087】
請求項23の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項1乃至請求項16のいずれか1つの構成において、熱接着糸またはそれを鎖状に編んだものを前記裾全周の長さに切って、または適当な本数に切り分けて、前記裏地の新しい折り返し線に沿って前記裏地の下端の前記表地側に前記熱接着糸を両面接着シールを用いて適当な間隔で止めて行き、全周に亘って止め終わったら、全周に亘ってアイロンを掛けて前記熱接着糸を融かして前記表地と前記裏地を熱接着させ、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0088】
ここで、「熱接着糸」とは、太めで丈夫な糸であり熱接着テープと同様に2枚の布地の間に挟んでアイロン等で加熱することによって溶融し、2枚の布地を熱接着するものである。糸とは言っても加熱溶融するときはある程度の幅に拡がるので、1本でも十分な接着力が得られるし、熱接着糸を予め鎖状に編んでおけば、さらに広い範囲に亘って十分な接着力が得られる。これらを裾全周の長さに切ってまたは適当な本数に切り分けて、両面接着シールで適当な間隔で裏地の下端に沿って止めて行き、全周止め終わったらアイロン掛けで熱接着し、スチームアイロンで仕上げる。
【0089】
このようにして、熱接着糸またはそれを鎖状に編んだものと両面シールを予め用意しておくことによって、裾上げの最終段階である接着工程を、より短時間でスムースに行うことができ、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0090】
請求項24の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項1乃至請求項16のいずれか1つの構成において、前記表地及び前記裏地の新しい折り返し線の間に熱接着糸またはそれを鎖状に編んだものの端を入れて順に前記熱接着糸またはそれを鎖状に編んだものを入れながらアイロンを掛けて前記熱接着糸を融かして前記表地と前記裏地を熱接着させて行き、全周に亘ってアイロンを掛けて前記熱接着糸を融かして前記表地と前記裏地を熱接着させ終わったら、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0091】
このように、熱接着糸またはそれを鎖状に編んだものを全周に貼り付けておくのでなく、熱接着糸またはそれを鎖状に編んだものを端から裏地と表地の間に入れながらアイロンを掛けて、裏地を表地の裏側に熱接着させて行く方法もある。熟練者であれば一々仮止めしてからアイロンを掛けるより、この方法の方が早くできる可能性がある。
【0092】
請求項25の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項1乃至請求項16のいずれか1つの構成において、前記表地及び前記裏地の新しい折り返し線の間の前記裏地に布地用の液体接着剤を塗り付けて前記液体接着剤が乾かないうちに前記表地の裏に貼り合わせることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0093】
ここで、表地は折り返されて二重になっているので、裏地に布地用の液体接着剤を多少多めに塗り付けても、表地の外側まで染み出す恐れはなく衣服の裾の外観を損ねる心配はない。
【0094】
このようにして、裏地に布地用の液体接着剤を塗り付けて表地の裏に貼り合わせることによって、糸も両面テープもアイロンも使わずに、極めて容易に裾上げの最終段階である接着工程を行うことができ、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0095】
請求項26の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項1乃至請求項25のいずれか1つの構成において、前記目盛り線の間隔を1cmとしたものである。
【0096】
請求項1乃至請求項25の構成においては、目盛り線の間隔は一定間隔として特に単位は定めていなかった。したがって、インチ単位でもフィート単位でもヤード単位でも寸単位でも、とにかく裾上げ長さがわかれば、目盛り線がどんな間隔で引かれていても裾上げを行うことができる。しかし、日本国内においては、メートル法にしたがってメートル単位を用いるのが一般的であるし、定規もメジャーもメートル単位で作られている。また、自分の股下寸法を覚えている人についてもセンチメートル単位で覚えている人が多い。さらに、出来上がりの衣服の裾長さも1cmの誤差範囲内に入っていれば大多数の顧客は満足する。そこで、目盛り線の間隔を1cmとすることによって、混乱することなくよりスムースに裾上げ作業を行うことができる。
【0097】
請求項27の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項1乃至請求項26のいずれか1つの構成において、前記裏地は銀の膜を合成樹脂フィルムに挟んで細く切った銀の糸及び/または遠赤外線セラミックス及び/または静電気防止材をその一部に用いて織られたものである。
【0098】
このような銀の糸を含む裏地は、銀の糸が電気を極めて良く通すため静電気が溜まることがなく、衣服の裾のまとわり付き等の静電気による弊害が完全に防止される。また、銀は抗菌性・防臭効果を有する金属であり、銀の糸の細く切った断面に露出している銀から流れ出る銀イオンによって、半永久的に抗菌性・防臭効果が発揮される。さらに、銀は熱伝導性に優れるとともに赤外線を反射する機能を有している。このため、銀の糸を含む裏地によって、外気が熱い場合には衣服内は涼しく、外気が寒い場合には衣服内は暖かいという熱遮断機能をも発揮する。
【0099】
また、遠赤外線セラミックスを含む裏地は、遠赤外線セラミックスが遠赤外線を発する機能を有するために外気が寒い場合でも衣服内は暖かいという保温効果を発揮する。さらに、静電気防止材を含む裏地は、銀の糸と同様に静電気が溜まることがなく、衣服の裾のまとわり付き等の静電気による弊害が完全に防止される。
【0100】
このようにして、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができるとともに、静電気を防止でき、抗菌性・防臭効果をも有し、熱遮断機能、保温機能をも発揮する衣服となる。
【0101】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の裾長さ調節機能付き衣服を主に婦人用ズボンとした場合の実施の形態について説明する。
【0102】
実施の形態1
まず、本発明の実施の形態1について、図1乃至図14を参照して説明する。図1(a)は本発明の実施の形態1にかかる裾長さ調節機能付き衣服に用いられる裾上げ紙の構造を示す斜視図、(b)は上面中央の両面テープを省略した平面図、(c)は小型の裾上げ紙を示す平面図である。図2(a)は大型の裾上げ紙を示す平面図、(b)は大型の裾上げ紙を用いた本発明の実施の形態1にかかる裾長さ調節機能付き衣服の裾上げの途中段階を示す図、(c)は最終段階を示す斜視図である。
【0103】
図3乃至図7は裾上げの手順を裾長さ調節機能付き衣服としての婦人用ズボンを途中で縦に切って示したものであり、図3は裾仕上がり線で婦人用ズボンの裾を折り曲げた状態で裾上げ紙の上紙と下紙の内側の両面テープで裏地を挟んで貼り付けた状態を示す図である。図4はA線で表側に折り曲げて表地に裾仕上がり線のスジを付けるところを示す図である。図5は裾上げ紙を引っ張り出して貼り付いた裏地を引き出すとともに裾を下へ下げるところを示す図である。図6は図4で付けたスジで表地を折るとともに下へ下げて裾を整えた状態を示す図である。図7は裾上げ紙の外側の両面テープの剥離紙を剥がしてA線で折って表地に貼り付けて仮止めした状態を示す図である。
【0104】
図8は裾上げの仕上げ段階における熱接着に用いる工作用両面接着テープ付きの熱接着テープを示す斜視図である。図9(a)は同じく熱接着に用いる工作用両面接着テープ付きの短い熱接着テープを示す平面図、(b)はその変形例を示す平面図である。図10は熱接着テープを数箇所で仮止めして熱接着する方法において用いられる紙製のクリップを示す斜視図である。図11(a)は熱接着糸を用いる熱接着方法において1本の熱接着糸を全周に仮止めした状態を示す図、(b)は2本の熱接着糸を全周に仮止めした状態を示す図、(c)は4本の熱接着糸を全周に仮止めした状態を示す図である。
【0105】
図12は熱接着糸を仮止めせず端から順にアイロンを掛けて熱接着して行く方法を示す斜視図である。図13は本発明の実施の形態1の変形例にかかる裾長さ調節機能付き衣服における最初の段階の裾部分を示す部分斜視図である。図14(a)は裾上げ紙の変形例を示す斜視図、(b)は裾上げ紙の別の変形例を示す斜視図である。
【0106】
図1に示されるように、本実施の形態1にかかる裾長さ調節機能付き衣服に用いられる裾上げ具としての裾上げ紙1は、比較的厚い下紙2に一端から中央付近まで1cmごとに(或いは0.5cmごとに)目盛りを付してミシン目5を入れ、約半分の長さの上紙3を斜線部分4に糊または文具用両面接着テープで貼り付けることによって取付ける。上紙3にも1cmごとに目盛りを付してミシン目5を入れ、下紙2及び上紙3の内側先端部にはそれぞれ横方向一直線に両面テープ6,7を貼り付けておく。さらに、下紙2及び上紙3の内側には、それぞれ縦方向に3本ずつの両面テープ8,9を貼り付けておく。そして、上紙3の外側中央から下紙2の外側中央にかけて縦方向一直線に両面テープ10を貼り付けておく。
【0107】
なお、図1(b)においては、上紙3の内側(裏側)の両面テープ8の貼り付け方を見易くするために、外側の両面テープ10は図示省略している。この裾上げ紙1の幅は4cm〜6cm程度が適当であるが、本実施の形態1においては約5cmとしている。そして、裾長さ調節機能付き衣服としての婦人用ズボンの裾1つに付き裾上げ紙1を2枚用いて、互いに約180度離れて対向した位置に取付けて使用する。本実施の形態1においては、互いに約180度離れて対向した位置として分かり易いことから股下線と脇線を中心としてそれぞれ裾上げ紙1を取付けている。裾上げ具としての裾上げ紙1の詳細な使用方法については、後述する。
【0108】
図1(c)に示される小型の裾上げ紙11は、幅が約2cmと細い以外は裾上げ紙1と同様の構造をしている。但し、幅が細いため上紙3と下紙2の内側に長手方向に貼り付けられる両面テープ8,9は図のように両端に2本のみとしている。さらに、上紙3と下紙2の内側に長手方向に貼り付けられる両面テープ8,9は中央付近に1本のみとしても良い。また、この小型の裾上げ紙11の場合は、裾長さ調節機能付き衣服としての婦人用ズボンの裾1つに付き2枚用いただけでは裾を支える力が不足する場合があるので、その場合には5〜6本用いることになる。
【0109】
次に、図2を参照して、大型の裾上げ紙12について説明する。図2(a)に示されるように、大型の裾上げ紙12も下紙2に上紙3を貼り付けてそれぞれに1cmごとに目盛りを付してミシン目5を入れ、下紙2及び上紙3の内側先端部にはそれぞれ横方向一直線に両面テープ6,7を貼り付け、下紙2及び上紙3の内側両端部には、それぞれ縦方向に2本ずつの両面テープ8,9を貼り付ける等、基本的には裾上げ紙1と同様である。異なるのは、大型の裾上げ紙12の中央に上紙3から下紙2まで貫通させてミシン目13を入れ、下端には指を入れて引き剥がすための貫通孔14を設けて、中央部分15を引き剥がせるようにしたことである。
【0110】
そして、この大型の裾上げ紙12の場合には、下紙2の下半分の両端部分に縦方向に外側の両面テープ10が2枚貼り付けられている。後述するようにして必要な裾上げ位置に裾を整えると同時に、裾長さ調節機能付き衣服としての婦人用ズボン101の裾の裏地17側から見た図2(b)に示されるように、中央部分15は完全にミシン目13で切り離して取り外す。残った両側の裾上げ紙12は、2本の両面テープ10の剥離紙を剥がして婦人用ズボン101の裾の表側へ折り返し、2本の両面テープ10で表地16に貼り付けることによって、作業者が両手を離しても整えた裾上げ位置から表地16及び裏地17がずれないようにする。このように仮止めしておいて、対向する位置も大型の裾上げ紙12を用いて同様に裾上げして裾を整え、中央部分15は完全にミシン目13で切り離して取り外し、残った両側の裾上げ紙12は2本の両面テープ10の剥離紙を剥がして婦人用ズボン101の裾の表側へ折り返し、2本の両面テープ10で表地16に貼り付ける。
【0111】
このようにして、対向する2箇所で婦人用ズボン101の裾20を整えた状態を示したのが、図2(c)である。ここでは、対向する2箇所として脇線18及び股下線19をそれぞれ中心として大型の裾上げ紙12を用いている。そして、図の状態から矢印で示されるように、中央部分15が取り去られたあとの脇線部分及び股下線部分を右手と左手でそれぞれ持って引張りながら、残りの部分の表地16と裏地17を整える。
【0112】
このとき、仮に裾上げ紙12の中央部分15が一体で残っていたとしたら、大型の裾上げ紙12は幅が広いため婦人用ズボン101の裾20が突っ張ってしまって、脇線部分及び股下線部分を持って引張りながら残りの部分の表地16と裏地17を整えるという操作ができない。そこで、図2(a)に示されるように裾上げ紙12の中央部分15を容易に取り去れるようにミシン目13を予め付けておいて、婦人用ズボン101の裾20を整える段階で中央部分15を取り去ることによって、図2(c)に示されるように、あたかも4本の細い紙のみが残された状態となって婦人用ズボン101の裾20を自由に動かして残りの部分の表地16と裏地17を整えることができる。
【0113】
後は、アイロンでプレスしてしっかり折り目を付けてから、両面テープで貼り付いている裾上げ紙12の残り部分を丁寧に剥がして取り除き、熱接着テープ・熱接着糸等で表地16と裏地17の裾部分を固定して完成となる。なお、最初に述べたように、「両面テープ」は剥がれたときに生地自体に接着剤の痕がつかない適度な接着力のある剥がし易い接着剤を用いたアパレル用の両面接着テープであるので、表地16及び裏地17の見た目を損なう心配はない。
【0114】
次に、裾長さ調節機能付き衣服としての婦人用ズボン102の裾上げの詳細な手順について、標準の幅の裾上げ紙1を用いた場合を例にして、図3乃至図7を参照して説明する。まず、裾上げ前の婦人用ズボン102は当然胴回り寸法ごとに現在の日本人の標準体形から割り出した最も股下の長い場合に合わせて仮の裾長さを決めるが、このとき表地の裾折り返し部分には軽くアイロンを掛ける程度にし、アイロンの掛け過ぎに注意する。余り強く仮の裾折り返し線をつけてしまうと、裾上げがやり難くなる。
【0115】
まず、婦人用ズボンを買い求めようとする顧客に試着をしてもらって、婦人用ズボンの裾を裏返しに折り返して好みの裾位置を決めてもらう。このとき、物差し或いはメジャー等で折り返し長さを測っておくが、物差し・メジャー等の代わりに裾上げ紙1の目盛り部分を用いることもできる。このように、本発明の裾長さ調節機能付き衣服においては、婦人用ズボン(或いは紳士用ズボン)の裾を折り返したときに従来のように待ち針で止めたりしないため、店員や客がうっかり待ち針で怪我をする心配もない。また、自分の股下寸法を覚えている顧客については、仮の裾折り返し線が股下何cmであるかによって、試着をしなくても即座に裾上げ長さが決定する。
【0116】
折り返し長さ(=裾上げ長さ)が決定したら、婦人用ズボン102を脱いでもらって、図3に示されるように、まず脇線18周辺において婦人用ズボン102の裾を再び折り返し、裾上げ紙1の上紙3の目盛り部分5を裏地17に当てて決定した裾上げ長さまで折り返していく。裾上げ長さまで折り返したら、裾上げ紙1の上紙3及び下紙2内側の両面テープ6,7,8,9の剥離紙を全て剥がし、上紙3は先端が裏地17の縁に沿うように、下紙2はA線と裏地17を挟んで裏側に、それぞれ貼り付ける。これによって、裏地17は上紙3及び下紙2に挟まれた部分全面が裾上げ紙1に貼り付けられることになる。なお、以下の図では裾上げ紙1の目盛り部分5と上紙3の貼り付け部分4の図示は省略する。
【0117】
次に、図4に示されるように、A線のところで裏地17及び表地16を上紙3ごと表側に折り曲げ、さらにA線を摘まむことによって下紙2も反対側に折り曲げる。これによって、上紙3及び下紙2がA線に合わせて折り曲げられる。この状態からA線を表地16で軽く摘んだまま、裾上げ紙1の下紙2の下端を引き下げる。すると、図5に示されるように、裏地17も上紙3及び下紙2に貼り付いているので上紙3及び下紙2とともに引き出され、裏地17のA線が引き下げられる。
【0118】
図5で表地16の裾仕上がり線と想像線で示された最初の裾位置を比較すれば、両者の間隔分だけ裾が短くなったこと即ち裾上げされたことが分かる。この状態から裾上げ紙1の外側の両面テープ10の剥離紙を剥がし、表地16の裾仕上がり線を持ったまま上紙3の上端で表地16を折り返して裾を整える。これによって、図6に示されるように、外側の両面テープ10の上半分で表地16の折り返し部分が仮止めされる。さらに、裾仕上がり線で裾上げ紙1を上方に折り返して外側の両面テープ10の下半分を表地16の表側に貼り付けると、図7に示されるように表地16及び裏地17が裾上げ紙1によって仮止めされ、手を離しても裾がずれない。
【0119】
この状態で、今度は対向位置にある股下線19側の裾上げを裾上げ紙1を用いて同様に行う。股下線19側の裾上げが終わって図7に示されるように仮止めがされたら、先ほど図2(c)で説明したように、両方の裾上げ紙1を両手で持って引張り、裾の全周を整える。そして、表地16の裾仕上がり線と裏地17のA線にアイロンを掛けて裾のラインをしっかりつける。その後、表地16及び裏地17から全ての両面テープを剥がすことによって、2つの裾上げ紙1を取り外す。ここでも、両面テープはアパレル用の剥がしたときに剥がし易く接着痕の残らないものであるから、時間もかからず裾の見栄えを損なうこともない。
【0120】
後は、裏地17の裾上げ部分を表地16に接着して裏地17を固定すれば良いが、これには以下に説明するように幾つかの方法がある。
【0121】
▲1▼まず、図8に示されるように、婦人用ズボン102の裾の全周または半周分の長さに熱接着テープ22を切り、これに約1.5cm〜約2cm間隔で、縦の長さが熱接着テープ22の幅より少し短く幅が1mm程度に切った工作用の強力な両面接着テープ23を貼り付ける。そして、両面接着テープ23の外側の剥離紙も剥がして、その上から熱接着テープ22と同じ長さの剥離紙24を両面接着テープ23の接着面に止めて熱接着テープ22全体に貼り付けておく。
【0122】
かかる剥離紙付き熱接着テープ21を予め用意しておいて、アイロン掛けと裾上げ紙1の取り外しの終了した婦人用ズボン102の裾について、剥離紙付き熱接着テープ21の剥離紙24を剥がして、表地16の裾仕上がり線と裏地17のA線の間を開いて裏地17の下端(A線の近傍)に、両面接着テープ23の接着力で全周或いは半周分の熱接着テープ22を貼り付ける。そして、半周分の場合は残りの半周分の熱接着テープ22を貼り付けた後、アイロンを掛けて熱接着テープ22を融かし、裏地17の下端を表地16の裏側に全周に亘って接着させる。後は、スチームアイロンを全周に亘って掛けて仕上げれば完成である。
【0123】
なお、ここでは工作用の両面接着テープ23を用いているが、熱接着テープ22とともに表地16と裏地17の間を接着し、外部からは見えないので全く差し支えはない。また、最初からスチームアイロンを掛けて熱接着テープ22を融かすとともに仕上げることをしないのは、スチームアイロンを掛けるとしっかり固定されてもう修正が効かないのに対して、アイロンを掛けて熱溶融させた段階では折り目がずれたりした場合でも未だ修正することができるからである。
【0124】
▲2▼図9(a)に示されるように、熱接着テープ22を約6cm〜約8cmの長さに切り分けて、両端に▲1▼と同様の1mm幅程度の工作用の両面接着テープ23を貼り付けておく。このような短い熱接着テープ25を必要枚数用意しておいて(裾の全周は大体40cm前後なので5〜7枚必要になる。)、アイロン掛けと裾上げ紙1の取り外しの終了した婦人用ズボン102の裾について、▲1▼と同様に裏地17の表側の下端に、両面接着テープ23の剥離紙を剥がして熱接着テープ25を次々に貼り付けて行く。全周貼り付け終わったら、裏地17の裏側からアイロンを掛けて裏地17を表地16の裏側に熱接着して、後は、スチームアイロンを全周に亘って掛けて仕上げれば完成である。なお、短い熱接着テープ25の長さは約6cm〜約8cmの範囲内に限られず、何cmでも良い。
【0125】
また、別例として図9(b)に示されるように、同様に熱接着テープ22を約6cm〜約8cmの長さに切り分けて、両端の互いに裏表反対側に裏側は端を1.5mm程度余して、1mm幅程度の工作用の両面接着テープ23を貼り付ける場合もある。かかる短い熱接着テープ26の場合には、最初の1枚の左端の両面接着テープ23は剥離紙を付けたままにしておいて、右側(裏側)の両面接着テープ23のみ剥離紙を剥がして裏地17の表側の下端に貼り付ける。そして、2枚目以降は、表側の両面接着テープ23は前の短い熱接着テープ26の右端の余した部分に裏側から貼り付けて短い熱接着テープ26同士の端を次々に接着して伸ばしていくことになる。
【0126】
こうして、裏側の両面接着テープ23で裏地17の表側の下端に貼り付ける継ぎ足して行った短い熱接着テープ26が婦人用ズボン102の裾全周の長さに達したら、最初の1枚の左端の両面接着テープ23の剥離紙を剥がして、最後の1枚の短い熱接着テープ26の裏側に貼り付ける。このように、短い熱接着テープ26が裾全周に亘って互いに接着されていることから、より確実に隙間なく裏地17の表側に熱接着テープ22を貼り付けることができる。後は裏地17の裏側からアイロンを掛けて、裏地17を表地16の裏側に熱接着して、スチームアイロンを全周に亘って掛けて仕上げれば完成である。
【0127】
▲3▼図10に示されるような形状で幅1〜1.5cm程度の厚紙製のクリップ27を5〜6個用意する。このクリップ27は切れ目で3本の足に分かれていて、左右の長い足28を一方の側に、中央の短い足29を反対の側にかけることによって薄い物を挟むことができる。熱接着テープ22を婦人用ズボン102の裾全周の長さに切って、裏地17の下端に当てて適当な間隔でクリップ27を用いて、熱接着テープ22を裏地17の下端に止めて行く。全周止め終わったら、まずクリップ27で止めてある所以外にアイロンを掛けて熱接着テープ22を融かし、その部分の裏地17を表地16に接着する。そして、クリップ27で止めてある部分のみが残ったところでクリップ27を全て引き抜いて取り除き、クリップ27で止めてあった部分にアイロンを掛けて熱接着して、後は、スチームアイロンを全周に亘って掛けて仕上げれば完成である。
【0128】
なお、厚紙製のクリップ27の代わりに、市販の金属製のゼムクリップ、ゼムクリップV形等の小型で薄型のクリップを用いても良い。
【0129】
また、厚紙製のクリップ27の場合は、上からアイロンを掛けても市販の金属製のゼムクリップ等のように跡が付かないので、全周を一度にアイロンを掛けて熱接着させることができる。
【0130】
▲4▼熱接着糸31を両面接着シール32で、裏地17の表側の下端全周に貼り付ける。貼り付け方は、図11(a)のように1本の熱接着糸31で全周をカバーするのが好ましいが、図11(b)のように半周ずつ2本の熱接着糸31を用いても良いし、図11(c)のように1/4周ずつ4本の熱接着糸31を用いても良い。その他、どんな切り分け方をしても、とにかく裏地17の表側の下端全周に熱接着糸31を貼り付ければ良い。また、両面接着シール32も貼る位置は図示されたものに限らず、裏地17の素材によってはもっと多く貼る必要のある場合もある。後は裏地17の裏側からアイロンを掛けて、裏地17を表地16の裏側に熱接着して、後は、スチームアイロンを全周に亘って掛けて仕上げれば完成である。
【0131】
▲5▼熱接着糸31を▲4▼のように全周貼り付けておくのでなく、図12に示されるように、熱接着糸31を婦人用ズボン103の端から裏地17と表地16の間に入れながらアイロン33を掛けて、破線で示されるように裏地17を熱接着させて行く方法もある。なお、▲4▼▲5▼いずれの場合も、熱接着糸31を予め鎖状に編んでおくと接着面積が広くなってより好ましい。後は、スチームアイロンを全周に亘って掛けて仕上げれば完成である。
【0132】
▲6▼布地用の液体接着剤(例えば、商品名「タッチボンド」)を用いて接着する方法もある。この場合、裏地17の表側(図12では下側)に薄く塗り付けて液体接着剤が乾かないうちに手早く貼り合わせる。ここで、図12に示されるように、表地16が裾仕上がり線で折り返されて二重になっているので、液体接着剤を若干多めに塗っても表地16の外側まで染み出すことはなく、婦人用ズボンの裾の美観を損ねる心配はない。
【0133】
次に、本実施の形態1の裾長さ調節機能付き衣服の変形例について、図13を参照して説明する。本実施の形態1の変形例においても、まず客に試着をしてもらって、婦人用ズボン104の裾を裏返しに折り返して好みの裾位置を決めてもらう。このとき、物差し・メジャーまたは裾上げ紙1の目盛りで折り返し長さを測っておき、婦人用ズボン104を脱いでもらって、折り返し長さの所(裾仕上がり線)で再び婦人用ズボン104の裾20を裏返しに折り返す。なお、自分の股下寸法を覚えている顧客については、仮の裾折り返し線が股下何cmであるかによって、試着をしなくても即座に裾上げ長さが決定する。
【0134】
次に、図8に示した剥離紙付き熱接着テープ21を用いて、剥離紙24を剥がして、裏地17の下端に両面接着テープ23の接着力で全周或いは半周分の熱接着テープ22を貼り付ける。そして、半周分の場合は残りの半周分の熱接着テープ22を貼り付けた後、裾上げ紙1を用いて上述した本実施の形態1の裾長さ調節機能付き衣服102と同様に、図3,図4,図5,図6,図7の工程を脇線18側及び股下線19側について順に行う。
【0135】
そして、2つの裾上げ紙1を両面テープを全て剥がすことによって外した後、裏地17の下端の裏面からアイロンを掛ければ、この部分の裏地17の表側には既に図13の段階で裾全周に熱接着テープ22が貼り付けられているので、裏地17の表側下端が表地16の裏側に接着されて、後はスチームアイロンで裾全周を仕上げて裾上げが完了する。
【0136】
以上説明したように、本実施の形態1の裾長さ調節機能付き衣服としての婦人用ズボン102,103,104は、衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる。具体的には、慣れた店員であれば片足5分程度即ち両足で10分程度で完了するので、顧客を長時間待たせることなくその場で購入した婦人用ズボン102,103,104等の衣服を持って帰ってもらうことができる。
【0137】
さらに、本実施の形態1の裾長さ調節機能付き衣服は、裾を切る必要がない、裏地があるため高級感が出る、裏地に遠赤外線発生セラミックスや静電気防止材や銀糸を織り込むことによって、裾のまとわり付き等の静電気による弊害が完全に防止され、抗菌性・防臭効果が発揮され、熱遮断効果、加熱効果が発揮される等の特長がある。また、裾上げ紙1,11,12に目盛りが付いているので正確に素早く裾上げができるだけでなく、裏地に横ストライプ模様や格子模様、さらにはプリント柄等が入っているとそれらも目印になってより確実に裾上げができる、両面テープや工作用の両面接着テープによって仮止めがされるので作業がし易い、等の利点もある。
【0138】
なお、本実施の形態1においては、中ぐらいの幅の裾上げ紙1を用いた場合について説明したが、幅が細い小型の裾上げ紙11、或いは大型の裾上げ紙12を用いても良い。小型の裾上げ紙11の場合は5〜6個用いる必要がある場合もあり、大型の裾上げ紙12の場合は途中で中央部分15を取り除く必要があるが、それ以外の基本的な使用方法はいずれも裾上げ紙1と同様である。
【0139】
また、これらの裾上げ紙1,11,12は、図1及び図2に示されるようにいずれも長い下紙2の中間付近に半分くらいの長さの上紙3を糊で貼り付けた構造をしているが、裾上げ紙としてはこれ以外にも、図14(a)に示されるような長い紙を半分に折って斜線部分36で示される途中までを糊で貼り付けてつまみとした裾上げ紙35や、図14(b)に示されるような長い紙を半分に折っただけの裾上げ紙37等を用いることができる。これらの裾上げ紙35,37にも外側の両面テープ10以外に、内側に裾上げ紙1,11,12のように両面テープが貼り付けられているが、ここでは図示省略した。
【0140】
実施の形態2
次に、本発明の実施の形態2について、図15乃至図24を参照して説明する。図15は本発明の実施の形態2にかかる裾長さ調節機能付き衣服に用いられる目盛り紙を示す平面図である。図16は目盛り紙を両面テープで婦人用ズボンの裾の脇線を中心にして表地及び裏地に貼り付けた状態を示す説明図である。図17は目盛り紙の表側を裾仕上がり線で表地とともに折り曲げたところを示す説明図である。図18は目盛り紙の裏側を裾仕上がり線と同じ目盛りで裏地とともに折り曲げたところを示す説明図である。
【0141】
図19は本発明の実施の形態2の変形例にかかる裾長さ調節機能付き衣服に用いられる目盛り紙を示す平面図である。図20は目盛り紙を裾仕上がり線で表地とともに折り曲げて中央の剥離紙を裾仕上がり線まで剥がし中央部分を折り曲げたところを示す説明図である。図21は中央部分を裾の裏側まで折り曲げて表地と裏地を仮止めしたところを示す説明図である。図22は本発明の実施の形態2の別の変形例にかかる裾長さ調節機能付き衣服の第1段階を示す説明図である。図23は図22の状態を裾の裏側から見たところを示す説明図である。図24は裏地も折り曲げたところを示す説明図である。
【0142】
図15に示されるように、本実施の形態2で用いられる目盛り紙40は、表地16に貼り付けられる門形の部分41と、その下端41aからそれぞれさらに下に伸びた2本の足のような部分43から構成されており、それぞれの部分41,43には1cm刻みで目盛り42,44が付けられている。これらの門形の部分41の上側と両側の目盛り42部分の裏側中央及び2本の足部分43の裏側に、例によってアパレル用の両面テープが貼り付けられて、目盛り紙40が婦人用ズボンの裾の対向する2箇所に取付けられる。本実施の形態2においても、対向する2箇所として脇線18と股下線19に取付ける。
【0143】
図16に示されるのが、目盛り紙40を両面テープで裾長さ調節機能付き衣服としての婦人用ズボン105の裾の脇線18を中心に取付けた状態である。目盛り紙40は、門形部分41の下端41aが、裏地17のキセのある場合でもない場合でも、表地16と裏地17の縫付け部分にくるように貼り付けられる。本実施の形態2においてはキセのない場合について説明するので、下端41aが表地16と裏地17の境界線に位置して平坦に貼り付けられている。門形部分41は最初の目盛りで表地16の仮の裾に沿って折り曲げられ、表地16の表側に貼り付けられている。
【0144】
なお、キセのある場合には、門形部分41の下端41aが表地16と裏地17の縫付け部分に届くまで、門形部分41も2本の足部分43もキセの下に潜り込ませてから貼り付けることになる。
【0145】
同様にして股下線19側にも目盛り紙40を貼り付けた状態で、顧客に婦人用ズボン105を試着してもらい、好みの裾仕上がり線のところで折り返してもらったら、その折り返し長さを測っておいて、図17,図18に示されるように、まずその折り返し長さ(この場合は3cm)の目盛り42のところで門形部分41とともに表地16を折り返して、しっかり折り返し線を付ける(この折り返し線が裾仕上がり線となる)。続いて、同じ3cmの目盛り44のところで足部分43とともに裏地17を折り曲げてしっかり折り返し線を付ける。なお、自分の股下寸法を覚えている顧客については、仮の裾折り返し線が股下何cmであるかによって、試着をしなくても即座に裾上げ長さが決定する。
【0146】
これを脇線18側、股下線19側の両方について行ったら、両方の表地16及び裏地17の折り返し線を両手で摘んで引張り、裾の全周に亘って表地16及び裏地17の折り返し線を付ける。そして、アイロンを掛けて表地16及び裏地17の折り返し線をより強く付けたら、後は2つの目盛り紙40を両面テープを剥がして取り外し、実施の形態1で説明した▲1▼〜▲6▼のいずれかと同様な方法を用いて裏地17の下端を表地16の裏側に裾全周に亘って接着すれば完成となる。
【0147】
次に、本発明の実施の形態2の変形例について説明する。図19に示されるのが、実施の形態2の変形例に用いられる目盛り紙46である。この目盛り紙46が実施の形態2の目盛り紙40と異なるのは、門形部分47の中央部分が最初は刳り抜かれておらず、切り離すためのミシン目48が付けられており、このミシン目48で囲まれた中央部分には表側に両面テープが全面に亘って貼られており、その接着面の上には剥離紙49aが貼られている。その他の2本の足部分43や目盛り42,44の付け方等については、目盛り紙40と同様である。
【0148】
かかる目盛り紙46を、目盛り紙40と同様に門形部分47の下端47aを基準にして、婦人用ズボン106の裾の対向する2箇所に貼り付けておく。ここでは、やはり脇線18を中心とする部分と股下線19を中心とする部分とに貼り付ける。そして、試着の結果、折り返し長さが決まったら(ここでは3cmとする。)、まず脇線18側から、上記実施の形態2と同様にその3cmの目盛りのところで、門形部分47を表地16とともに、また2本の足部分43を裏地17とともに折り返し、しっかり折り目を付けておく。その結果、図20に示されるように、脇線18側の裾仕上がり線と裏地17の折り返し線が決まる。なお、自分の股下寸法を覚えている顧客については、仮の裾折り返し線が股下何cmであるかによって、試着をしなくても即座に裾上げ長さが決定する。
【0149】
続いて、門形部分47の中央部分49をミシン目48で切り取って裾仕上がり線まで起こし、裾仕上がり線に沿って折り曲げて図20に示されるように剥離紙49aを剥がして、図21に示されるように裾の裏側へ回して裏地17の折り返し線の上から中央部分49を貼り付けて固定する。これによって、脇線18側の仮止めができるので、安心して次に股下線19側の折り返しを行うことができる。股下線19側も裾仕上がり線が決まって仮止めが終わったら、両方の仮止め部分50を両手で摘んで引張り、裾の全周に亘って表地16及び裏地17の折り返し線を付ける。そして、アイロンを掛けて表地16及び裏地17の折り返し線をより強く付けたら、後は2つの目盛り紙46を両面テープを剥がして取り外し、実施の形態1で説明した▲1▼〜▲6▼のいずれかと同様な方法を用いて裏地17の下端を表地16の裏側に裾全周に亘って接着すれば完成となる。
【0150】
次に、本発明の実施の形態2の別の変形例について説明する。この別の変形例において使用する目盛り紙は、図15に示される上記実施の形態2で用いたのと同じ目盛り紙40である。異なるのは、図22,図23に示されるように、上記実施の形態2とは逆に門形部分41を裏地17側に、2本の足部分43を表地16側に貼り付ける点である。要するに、同じ目盛り紙40を上記実施の形態2とは裏表反対にして使用するわけで、使い方は上記実施の形態2と同様である。
【0151】
図22は、婦人用ズボン107の試着の結果、折り返し長さが決まり(ここでも3cmとする。)、まず脇線18側から、その3cmの目盛りのところで2本の足部分43とともに表地16を折り返したところを示している。図23はそれを裏側から見たところで、目盛り紙40は上記実施の形態2と同様に門形部分41の下端41aを表地16と裏地17の縫付け部分に合わせて貼り付けている。この別の変形例においても、キセのない場合について説明・図示している。そして、想像線で示されるように、裏地17も門形部分41の目盛り42の3cmのところで門形部分41とともに折り返すことになる。なお、自分の股下寸法を覚えている顧客については、仮の裾折り返し線が股下何cmであるかによって、試着をしなくても即座に裾上げ長さが決定する。
【0152】
図24は折り返した後の状態を示したもので、先に折り返した表地16の目盛り3cmの折り返し線が裾仕上がり線になる。裾仕上がり線も裏地17の折り返し線もしっかり折り目を付けておく。その結果、図24に示されるように、脇線18側の裾仕上がり線と裏地17の折り返し線が決まる。これを脇線18側、股下線19側の両方について行ったら、両方の表地16及び裏地17の折り返し線を両手で摘んで引張り、裾の全周に亘って表地16及び裏地17の折り返し線を付ける。そして、アイロンを掛けて表地16及び裏地17の折り返し線をより強く付けたら、後は2つの目盛り紙40を両面テープを剥がして取り外し、裏地17の下端を表地16の裏側に裾全周に亘って接着すれば完成となる。
【0153】
なお、本実施の形態2においては、門形部分41,47と足部分43が一体となった目盛り紙40,46を用いた場合について説明したが、門形部分41,47と2本の足部分43をそれぞれ別々に作製して裾上げを行うことも可能である。この場合には、門形部分41,47の下端41a,47aと足部分43の上端とが互いに密着するように裾の表裏に両面テープで貼り付けて使用する必要がある。そうすることによって、上記実施の形態2(及び変形例及び別の変形例)と全く同様にして裾上げを行うことができる。
【0154】
実施の形態3
次に、本発明の実施の形態3について、図25乃至図27を参照して説明する。図25(a)は本発明の実施の形態3にかかる裾長さ調節機能付き衣服に用いられるT字形裾上げ紙を示す図、(b)は衣服の裏地に貼り付けられる裾上げ紙を示す図である。図26は図25の2種類の裾上げ紙を裾上げ前の婦人用ズボンの裾に取付けた状態を裏側から示す説明図である。図27は裾上げ後の裾の状態を裏側から示す説明図である。
【0155】
図25に示されるように、本実施の形態3の裾長さ調節機能付き衣服においては、2種類の裾上げ紙50,51を用いる。厚紙からなるT字形裾上げ紙50は、細い部分に1cm刻みで表裏に目盛り52が付けられており、上端50aに沿って両面テープが裏側に貼り付けられている。一方、滑りの良い薄手の紙からなる細長い裾上げ紙51には、表側に1cm刻みで目盛り53が付けられており、裏側には上端から下端51aまで両面テープが貼り付けられている。
【0156】
図26に示されるように、これら2種類の裾上げ紙50,51がここでは1.5cm程度のキセ17aのある裾上げ前の婦人用ズボン108の裾に取付けられる。無論、キセ17aの長さの異なるもの及びキセのないものにも使用可能である。T字形裾上げ紙50は、脇線18を中心として、上端50aが表地16と裏地17との縫付け線16aに当るように、上端50aの裏側の両面テープの剥離紙を剥がして表地16に貼り付ける。細長い裾上げ紙51も脇線18を中心として、裏側の両面テープの剥離紙を剥がして、下端51aが縫付け線16aに当るように、キセ17aの裏側に潜り込ませて裏地17に貼り付ける。
【0157】
対向する股下線19側にも同様に2種類の裾上げ紙50,51を取付ければ、商品としての裾長さ調節機能付き衣服としての婦人用ズボン108の完成である。そこで、顧客に試着をしてもらってメジャー等で裾上げ長さを測定する。或いは、試着の際に実際にT字形裾上げ紙50を押し上げるとともに細長い裾上げ紙51を裏地17の下側へ滑り込ませて、顧客の好みの裾上げ位置で目盛り52及び/または目盛り53に印を付けても良い。さらに、自分の股下寸法を覚えている顧客については、仮の裾折り返し線が股下何cmであるかによって、試着をしなくても即座に裾上げ長さが決定する。
【0158】
いずれの方法にしても、裾上げ長さが決定したら、図27に示されるように裾上げ長さ分だけT字形裾上げ紙50を表地16とともに押し込んで行くと同時に、細長い裾上げ紙51を裏地17とともに巻き込んで行く。そして、所定の裾上げ位置で裏地17及び表地16の新しい折り返し線にアイロンプレスを掛けて、裾仕上がり線をしっかり付けておく。対向する股下線19側も同様にして裾上げを行い、アイロンプレスを掛けたら、脇線18側及び股下線19側の裏地17及び表地16の折り返し線を両手で摘んで引張り、裾全周の裏地17及び表地16に新しい折り返し線を付けて裾を整える。
【0159】
後は、全周にアイロンを掛けて裾全周の裏地17及び表地16の新しい折り返し線を確定させたら、例によって熱接着テープ等を用いて裏地17の下端を表地16の裏側に接着させれば完成である。
【0160】
なお、表地16側の厚紙からなる裾上げ紙50は必ずしもT字形に限られず、例えばT字形の横棒の左右の後角と縦棒の左右の後角をそれぞれ結んだヘラ形や、細長い二等辺三角形の底辺に長方形を付けた形状等、様々な形のものが使用できる。但し、表地16と裏地17との縫付け線16aに当る上端50aはある程度の幅を有していた方が良い。
【0161】
また、厚紙からなる裾上げ紙50が婦人用ズボン108の裾からぶら下がっていると見栄えが悪い、試着がし難いと考える衣料品店においては、裾上げ紙50は取付けずに店頭に陳列しておき、試着後に厚紙からなる裾上げ紙50を縫付け線16aに当てて両面テープで貼り付けるようにすれば良い。この作業は両足の脇線・股下線合わせて4箇所でも30秒以内にできるので、何の支障もない。
【0162】
実施の形態4
次に、本発明の実施の形態4について、図28及び図29を参照して説明する。図28は本発明の実施の形態4にかかる裾長さ調節機能付き衣服に用いられる様々な紙シールを示す説明図である。図29は紙シールを用いて裾上げを行う様子を示す説明図である。
【0163】
図28に示されるように、本実施の形態4においては、様々な形状の紙シール55,56,57,58,59の中から1種類を選んで使用する。これらの紙シール55,…,59にはそれぞれ1cm刻みの目盛り55a,56a,57a,58a,59aが付けられている。本実施の形態4においては、キセなしの裾を対象に適用しているので、紙シール55,…,59の取付けの基準線は表地16と裏地17との縫付け線16aとなる。
【0164】
まず、紙シール55は下半分を省略しているが、上下対称の形状をしているので貼り間違えるということがなく、太さの変わる部分55bが縫付け線16aに合わせられて裏側に貼られた両面テープによって貼り付けられる。紙シール56は門形形状をしており、下端56bが縫付け線16aに合わせられて両面テープによって貼り付けられる。紙シール57は3本の足を有しており、中央の足だけが長くなっている。そして、両端の短い足の下端57bが縫付け線16aに合わせられて両面テープによって貼り付けられるが、中央の足は縫付け線16aのところまでしか両面テープが貼り付けられていないので、縫付け線16aから下へ伸びた部分は自由である。
【0165】
紙シール58は単純な細長い長方形をしており、下端58bが縫付け線16aに合わせられて両面テープによって貼り付けられる。紙シール59も同様な単純な細長い長方形をしているが、紙シール57の中央の足同様、裏側に両面テープを貼っていない飛び出した部分があり、一番下の目盛り59bが縫付け線16aに合わせられて両面テープによって貼り付けられる。
【0166】
このような各種の紙シール55,…,59のうちから1種類を選んで、婦人用ズボン109の裾の対向する位置に2枚貼り付けられる。代表的なのは、やはり上記各実施の形態と同じく脇線18と股下線19とを中心にして貼り付けるものであるが、婦人用ズボン109の裾の対向する位置に貼り付けられる2枚の紙シールは同種のものである必要はない。例えば、脇線18を中心に紙シール56を貼り付け、股下線19を中心に紙シール59を貼り付ける等、どのような組み合わせとしても良い。
【0167】
このように貼り付けられた紙シール55,…,59を用いて裾上げを行うには、まず試着等によって裾上げ長さを決定し、紙シール55,…,59の下のヘム部分(ここではヘム長さを1cm、キセなしとしている。)を両手で摘んで表地16を裏地17とともに、図29に示されるように(ここでは紙シール58を脇線18側に使用した例を示している。)奥へ巻き込んで行く。このとき、前述の如く、紙シール58の裏側に使用されているのは剥がれ易いアパレル用両面テープであるため、裏地17が巻き込まれるとともに紙シール58が剥がれていく。
【0168】
このようにして、裏地17の巻き込み位置が紙シール55,…,59の目盛り55a,…,59aで見て、決められた裾上げ長さに到達したら、表地16及び裏地17の折り返し線にアイロンを掛けてしっかり折り目を付けておき、対向する股下線19側も同様にして、紙シール55,…,59のいずれかを用いて同じ裾上げ長さだけ裾上げする。そして、同様に表地16及び裏地17の折り返し線にアイロンを掛けてしっかり折り目を付けたら、脇線18側及び股下線19側の表地16及び裏地17の折り返し線を両手で摘んで引張りながら裾全周の裏地17及び表地16に新しい折り返し線を付けて裾を整える。
【0169】
後は、全周にアイロンを掛けて裾全周の裏地17及び表地16の新しい折り返し線を確定させたら、紙シール55,…,59を全て剥がし、例によって熱接着テープ等を用いて裏地17の下端を表地16の裏側に接着させれば完成である。なお、紙シール55,56は、紙シール58と同様に裏地17が巻き込まれるとともに剥がれていくが、紙シール57,59は、片手で突出した部分を引張りながらもう一方の手でヘム部分の表地16を押し込んで行くと、紙シール57,59の両面テープで裏地17に貼り付いていた部分が剥がれて裏地17を表地に巻き込ませる。
【0170】
本実施の形態4においては、紙シールの例として紙シール55,…,59を示したが、同様の役割をするものであれば紙シールはどのような形状のものでも良い。また、本実施の形態4においては、紙シール55,…,59に目盛り55a,…,59aを付けて、裏地17は無地の場合について説明したが、裏地17として1cm刻みの横方向平行線がプリントされたものを用いることもできる。この場合には、紙シールに目盛りを付す必要はない。
【0171】
さらに、本実施の形態4においては、裏地17のキセがない場合について説明したが、キセがある場合にも紙シールを用いて裾上げをすることができる。また、裏地17に紙シール55,…,59を貼り付けた場合について説明したが、表地16に紙シールを貼り付けて裾上げすることも可能である。
【0172】
実施の形態5
次に、本発明の実施の形態5について、図30乃至図33を参照して説明する。図30は本発明の実施の形態5にかかる裾長さ調節機能付き衣服における婦人用ズボンの裾上げを開始する前の状態を示す説明図である。図31は厚紙を用いて婦人用ズボンの裾上げを行う様子を示す説明図である。図32(a),(b)は本発明の実施の形態5にかかる裾長さ調節機能付き衣服に用いられる厚紙の両面テープを貼る位置を変えた場合を示す説明図である。図33は本発明の実施の形態5にかかる裾長さ調節機能付き衣服に用いられる厚紙の変形例を示す説明図である。
【0173】
図30に示されるように、本実施の形態5にかかる裾長さ調節機能付き衣服としての婦人用ズボン110においては、厚紙61が用いられる。この厚紙61には上から下まで1cm刻みのミシン目61aが表裏に付けられており、中心線61bの上の裏側には1cm幅の両面テープ62が貼り付けられ、さらに中心に縦方向に両面テープ62が貼り付けられて、剥離紙を剥がして脇線18を中心として中心線61bが縫付け線16aに一致するように、裏地17に貼り付けられている。
【0174】
かかる構成を用いて婦人用ズボン110の裾上げを行うには、まず試着等によって裾上げ長さを決定し、厚紙61を中心線61bで手前側に折り曲げる。すると、厚紙61の上半分の裏側に貼り付いている裏地17が浮き上るので、裾上げ長さの目盛り61aの位置で折り返しながら、図31に示されるように、表地16もヘム16bの部分を持って奥へ押し込み、裾上げ長さの目盛り61aの位置までで折り返す。
【0175】
そして、厚紙61を強く折っておけば、裏地17は両面テープ62で厚紙61に貼り付けられているので折り曲げた裾上げ位置から動くことはなく、表地16も厚紙61に押し付けられているので折り曲げ線(裾仕上がり線)がずれる心配はない。さらに万全を期すならば、厚紙61の下半分にも裏側の中央付近に縦方向に両面テープ62を貼り付けて表面の剥離紙は剥がさずにおいて、表地16を裾上げ長さの目盛り61aの位置までで折り返すときに両面テープ62の剥離紙を剥がして表地16を貼り付ければ、裾仕上がり線が仮止めされてずれることはない。
【0176】
同様に、対向する位置の股下線19側においても、厚紙61を用いて裾上げを行って仮止めをしたら、脇線18側と股下線19側とを両手で持って引張り、裾の全周に亘って表地16及び裏地17の折り返し線を付けて裾を整える。そして、裾の全周に亘ってアイロンを掛けたら、後は2枚の厚紙61を剥がし、例によって熱接着テープ等を用いて裏地17の下端を表地16の裏側に接着させれば完成である。
【0177】
図32及び図33に示されるのは、本実施の形態5に用いられる厚紙61の変形例である。図32(a)に示される厚紙63は、裏地17との接着力を強化するために厚紙61の両面テープ62に加えて、上端の裏側にも横方向に両面テープ62を貼り、さらに上述したように表地16の仮止めに万全を期すために、厚紙63の下半分にも裏側に縦方向に両面テープ62を貼り付けたものである。この厚紙63も、上半分の3枚の両面テープ62は剥離紙を剥がして、表地16と裏地17の裾側縫付け線16aに中心線63bを合わせて裏地17に貼り付け、下半分の両面テープ62は最初は剥離紙を剥がさずに同様に裾上げを行う。
【0178】
図32(b)に示される厚紙64も、同じく裏地17との接着力を強化するために厚紙61の両面テープ62に加えて、上半分の両面テープ62を横方向に追加したものであるが、厚紙63と異なり厚紙64の上端から1cm以上下がった位置に貼り付けられ、縦方向の両面テープ62も厚紙64の上端を少し空けている。
【0179】
これは、厚紙63のように上端を裏地17に貼り付ければ裏地17との接着は強力となるが、厚紙63を中心線63bで折り曲げて浮き上った裏地17を目盛り63aに合わせて折り返すときに、厚紙63を上端から剥がさなければならない。このとき上端裏側に両面テープ62で接着されていると、厚紙63が若干剥がし難い。そこで、厚紙64においては、このとき剥がし易いように上端は裏地17と接着しないようにしたものである。なお、この厚紙64においても、下半分にも裏側の縦方向に表地16の仮止め用の両面テープ62を貼り付けている。
【0180】
図33に示される厚紙65においては、上半分の裏側の両面テープ62を上端を約1cm空けた縦方向と中心線65b上の横方向の2枚しか貼り付けていないが、これに限られるものでなく、厚紙61,63,64のように貼り付けても良いし、その他の貼り付け方でも良い。厚紙65の特徴は上端に1対の矢印形のストッパー66を突出させて設け、下端にこれらのストッパー66を貫通させて止めるための1対の切り込み67を設けたことである。これによって、図のように中心線65bで折り曲げて、裏地17及び表地16をそれぞれ(ミシン目)目盛り65aに合わせて折り返した後において、ストッパー66を切り込み67に貫通させて止めることによって仮止めが容易にでき、非常に使い易い裾上げ具となる。
【0181】
次に、上記各実施の形態1〜5について纏めて、裾上げ前の婦人用ズボンの裾のキセ及びヘムについて、図34を参照して説明する。図34(a)は婦人用ズボンの裾のキセについて示す説明図、(b)はヘムについて示す説明図である。
【0182】
図34(a)に示されるように、婦人用ズボンの裾の表地16と裏地17の縫付け線16aからさらに下に垂れ下がった裏地17の部分がキセ17aであるが、このキセ17aの寸法には、0cm(キセなしの場合)から始まって、0.1cm,0.2cm,0.3cm,…,1cm,1.5cm、さらにそれ以上の場合もある。このように各種の寸法のキセ17aがあるのは、主に裾上げ方法によって裾上げのやり易さがキセ17a寸法によって違うことによるものではあるが、上記各実施の形態1〜5で説明した裾上げ方法は、キセなしの場合も含めて、どのようなキセ17aの寸法の場合にも実施することができる。
【0183】
また、図34(b)に示されるように、婦人用ズボンの裾の表地16と裏地17の縫付け線16aから(最初の)裾位置までの表地16の部分がヘム16bである。したがって、キセ17aのある場合には、ヘム16bの上にキセ17aが被さることになる。このヘム16bの寸法にも、ほぼ0cm(付き合わせの場合)から始まって、0.1cm,0.2cm,0.3cm,…,1cm,1.5cm、さらにそれ以上の場合もある。このように各種の寸法のヘム16bがあるのは、主に衣料品メーカーによる違いである。上記各実施の形態1〜5で説明した裾上げ方法は、ヘム16bなしの場合も含めて、どのようなヘム16bの寸法の場合にも実施することができる。
【0184】
上記各実施の形態においては、本発明の裾長さ調節機能付き衣服を婦人用ズボン(パンツ)に適用した場合について説明したが、本発明の裾長さ調節機能付き衣服は婦人用ズボン(パンツ)に限らず、種々の衣服に適用できるものであり、紳士用ズボン、綿パン、学生服、子供服、さらにはボタンがなく単なる筒状になっている特殊な場合(例えば、スキーウェア等)においては上着の袖長さの調節にも適用することができ、種々の衣服の裾長さ調節に用いることができるものである。
【0185】
裾長さ調節機能付き衣服及び各種裾上げ具の構造、形状、数量、材質、大きさ、接続関係等についても、上記各実施の形態に限定されるものではない。
【0186】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、衣服の裾と略同じ外周を有する所定幅の裏地が筒状に合わされて上端と下端において前記衣服の裾の全周に亘って表地の裏側に縫付けられた裾長さ調節機能付き衣服であって、一定間隔で目盛り線を付けた裾上げ具を両面テープで貼り付けておき、前記衣服の試着または着用者の股下寸法から算出することによって裾上げ長さを決定し、前記裾上げ具を用いて前記目盛り線で見て前記表地及び前記裏地を仮の折り返し線から裾上げ長さだけ上がった新しい折り返し線で折り返し、アイロンを掛けるか仮止めするかしておいて、前記衣服の裾の対向する位置にも前記裾上げ具を用いて同様に裾上げを行い、前記衣服の裾の互いに対向する位置を両手で持って引張りながら裾の全周を前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線で折り曲げて、前記裾の全周に亘ってアイロンを掛けた後、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0187】
このように、本発明の裾長さ調節機能付き衣服においては、衣服の裾の裏側に筒状の裏地を上端と下端で縫付けて、上端においては縫い糸が表側に殆ど出ないように特殊な縫い方(主としてルイス縫い)で衣服の裏側に環状に縫い付ける作業を予め済ませてあるため、目盛り線を付けた裾上げ具を用いて表地及び裏地を仮の折り返し線から裾上げ長さだけ上がった新しい折り返し線で折り返し、この新しい折り返し線に裾の全周を合わせて折り返すことによって、表地の裾仕上がり線の位置が短時間で確定する。そこで、全周に亘ってアイロンを掛け、表地の裾仕上がり線と裏地の新しい折り返し線を強く付けた後は、裏地の下端がひらひらしないように表地の裏側に種々の方法で接着すれば完成である。以上の裾長さ調節の作業は両足で10分程度(片足5分程度)で完了するため、顧客を長時間待たせることなく、その場で購入した衣服を持って帰ってもらうことができる。
【0188】
このようにして、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0189】
請求項2の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、衣服の裾と略同じ外周を有する所定幅の裏地が筒状に合わされて上端と下端において前記衣服の裾の全周に亘って表地の裏側に縫付けられた裾長さ調節機能付き衣服であって、平板状で長手方向の少なくとも先端部分が二股に分かれ、前記二股に分かれた部分の両方の内側先端及び内側内面にアパレル用の両面テープを貼り、前記二股に分かれた部分の外側に一定間隔で目盛り線を付けた裾上げ具を用意し、前記衣服の試着または着用者の股下寸法から算出することによって裾上げ長さを決定し、前記裾上げ具の前記目盛り線を前記裏地に当てて前記裾上げ長さまで折り返し、前記裾上げ具の前記両面テープの剥離紙を全て剥がして、前記二股に分かれた部分の内側先端のうち一方は前記裏地の下端に沿って貼り付け、もう一方は新しい折り返し線で前記表地と前記裏地を挟んで裏に貼り付け、内側内面の両面テープも全て前記裏地の表裏に貼り付け、余った部分で前記二股に分かれた部分同士を貼り合わせ、前記新しい折り返し線のところで裏地及び表地を前記二股に分かれた部分の一方とともに表側に折り曲げ、さらに前記新しい折り返し線を摘まむことによって前記二股に分かれた部分の他方も反対側に折り曲げて、前記新しい折り返し線を表地で軽く摘んだまま前記裾上げ具の下端を引き下げることによって、前記新しい折り返し線を下端にして前記二股に分かれた部分の内側に貼り付いた前記裏地を引き下げ、前記表地の前記新しい折り返し線を持ったまま前記裾上げ具の上端で前記表地を折り返して、前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線にアイロンを掛け、前記衣服の裾の対向する位置にも前記裾上げ具を用いて同様に裾上げを行い、前記衣服の裾の対向する位置に付けられた前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線をそれぞれ両手で持って引張りながら裾の全周を前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線で折り曲げて、前記裾の全周に亘ってアイロンを掛けた後、前記裾上げ具及び前記両面テープを全て取り除き、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0190】
このように、本発明においては、二股の目盛り線付き裾上げ具を用いて、試着等で決定された裾上げ長さを裏地において目盛り線で測定して裾上げ長さ分だけ裏地を折り返し、折り返した部分の裏地全長に裾上げ具の二股部分を予め二股の内側に貼り付けておいたアパレル用の両面テープで貼り付け、二股部分の余った分岐部分は折り曲げて二股の内側同士を接着して一体とする。そして、二股の部分で裏地を表地とともに前記折り曲げ部分で外側に折り返し、もう一方の二股の部分も同様に反対側の外側に折り返す。
【0191】
このように、裏地を基準として表地の新しい折り返し線(裾仕上がり線)を決めるのが本発明の特徴であり、続いて表地の新しい折り返し線を摘んだまま裾上げ具を下方に引張ることによって、裏地の新しい折り返し線を下端にして二股部分の内側に貼り付けられた裏地部分を引っ張り出す。後は、表地の新しい折り返し線をしっかり持って表地を裾上げ具の上端で折り返せば、表地及び裏地の新しい裾位置が決まるので、裾上げ具の上からアイロンを掛けて新しい裾位置を確定させる。
【0192】
それから、裾の約180度ずれた位置即ち向かい合った位置にも同様に裾上げ具を用いて裾上げを行って表地及び裏地の新しい裾位置を確定させる。これだけでは、まだ向かい合った2箇所の表地及び裏地の新しい裾位置が決まっただけなので、これら2箇所の表地及び裏地の新しい折り返し線を両手で持って引張ると、これら2箇所の間の表地及び裏地も新しい折り返し線に沿って折れ曲がろうとするので、指で摘んで全周に新しい折り返し線を付けてやる。そして、全周に亘ってアイロンを掛けて全周の新しい折り返し線を確定させたら、不要になった裾上げ具とそれに付随する両面テープを取り除き、裏地の裾を表地の裏に接着させれば完成である。
【0193】
この接着の方法には、熱接着テープを用いる方法、熱接着糸を用いる方法、布地用の液体接着剤を用いる方法等があるが、いずれも手縫いまたはミシンで裾の表側に糸が出ないように縫付けるより遥かに容易であり、また比較にならないほど短時間でできる。この接着の工程も合わせて、以上の裾上げは約10分程度(片足5分程度)でできるので、顧客を長時間待たせることなくその場で購入した衣服を持って帰ってもらうことができる。また、待ち針を使わないので顧客や店員がうっかり待ち針に触れて怪我をすることもない。
【0194】
このようにして、予め所定の裾上げ具を用意しておくことによって、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0195】
請求項3の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項2の構成において、前記裾上げ具の外側にも長手方向に前記両面テープを貼っておき、前記表地の前記新しい折り返し線を持ったまま前記裾上げ具の上端で前記表地を折り返した後、前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線にアイロンを掛ける代わりに、前記裾上げ具の外側の前記両面テープの剥離紙を剥がして前記表地の前記新しい折り返し線で前記裾上げ具を折り曲げて前記表地に貼り付けて仮止めするものである。
【0196】
これによって、裾の一方の側の裾上げが済んだ時点で、裾の対向する位置の裾上げを行うときに、新しい折り返し線にアイロンを掛けて確定させる代わりに、裾上げ具の外側にも長手方向に両面テープを貼っておいてこれに表地の新しい折り返し線を貼り付けることによって仮止めができる。なお、この時点では、裏地は裾上げ具の内側に貼り付けられているので仮止めの必要はない。このように、両面テープで表地を仮止めすることによって、アイロンを掛けるよりもっと短時間で裾の対向する位置の裾上げに移行することができる。
【0197】
このようにして、予め所定の裾上げ具を用意しておくことによって、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0198】
請求項4の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、衣服の裾と略同じ外周を有する所定幅の裏地が筒状に合わされて上端と下端において前記衣服の裾の全周に亘って表地の裏側に縫付けられた裾長さ調節機能付き衣服であって、幅の異なる細長い長方形の紙もしくは布にそれぞれ先端から一定間隔で先端線に平行に目盛り線を付した2種類の目盛り紙を、前記表地と前記裏地の前記下端側の縫付け線に前記先端線が一致して前記2種類の目盛り紙の前記先端線が密着するように、前記2種類の目盛り紙のうち一方を前記表地に他方を前記裏地にそれぞれアパレル用の両面テープを用いて貼り付けておき、前記衣服の試着または着用者の股下寸法から算出することによって裾上げ長さを決定し、決定した裾上げ長さに相当する前記目盛り線において、前記一方の目盛り紙を前記表地とともに内側に折り返し、前記他方の目盛り紙を前記裏地とともに内側に折り返して、新しい折り返し線にそれぞれアイロンを掛け、前記衣服の裾の対向する位置にも前記2種類の目盛り紙を同様に貼り付けておいて同様に裾上げを行い、前記衣服の裾の対向する位置に付けられた前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線をそれぞれ両手で持って引張りながら前記裾の全周を前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線で折り曲げて、前記裾の全周に亘ってアイロンを掛けた後、前記2種類の目盛り紙及び前記両面テープを全て取り除き、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0199】
このように、本発明においては、目盛り線の付いた2種類の紙を表地と裏地の縫い合せ線で突き合わせてそれぞれ両面テープで貼り付けておくことによって、決定した裾上げ長さ分だけ目盛り線を数えてそこで表地及び裏地を内側に折り返すことによって簡単に新しい折り返し線が決定する。そこで、アイロンを掛けて新しい折り返し線を確定しておいて、裾の対向する部分も同様に新しい折り返し線を確定し、両手で引張ることによって全周に亘って新しい折り返し線を付けてアイロンを掛けて確定し、後は2種類の目盛り紙と付随する両面テープを取り除いて、裏地の裾を表地の裏に接着させれば完成である。
【0200】
この接着の方法には、熱接着テープを用いる方法、熱接着糸を用いる方法、布地用の液体接着剤を用いる方法等があるが、いずれも手縫いまたはミシンで裾の表側に糸が出ないように縫付けるより遥かに容易であり、また比較にならないほど短時間でできる。この接着の工程も合わせて、以上の裾上げは約10分程度(片足5分程度)でできるので、顧客を長時間待たせることなくその場で購入した衣服を持って帰ってもらうことができる。また、待ち針を使わないので顧客や店員がうっかり待ち針に触れて怪我をすることもない。
【0201】
このようにして、予め所定の目盛り紙を表地及び裏地に貼り付けておくことによって、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0202】
請求項5の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項4の構成において、前記2種類の目盛り紙のうち幅の広い目盛り紙が先端側から中央部分を後端の手前まで切り取られた門のような形状であり、2つに分かれた前記先端の前記先端線がそれぞれ前記縫付け線に一致するように前記両面テープで前記表地または前記裏地に貼り付けておき、前記2種類の目盛り紙のうち幅の狭い目盛り紙を、前記幅の広い目盛り紙の2つに分かれた前記先端線及び前記縫付け線にそれぞれ先端線が密着するように2枚前記両面テープで前記裏地または前記表地に貼り付けておくものである。
【0203】
これによって、目盛り線の付いた目盛り紙が2箇所に広がって貼り付けられることになり、決定した裾上げ長さで折り返す幅もより広くなるので裾の1箇所に付き新しい折り返し線をより長く確定させることができる。しかも、2種類の目盛り紙のいずれも2箇所の目盛り紙の間は布地なので、裾の対向する2箇所を両手で持って引っ張るときでも幅の広い目盛り紙が突っ張ることもなく、スムースに全周に亘って新しい折り返し線を付けることができる。
【0204】
このようにして、より目盛り線に沿った折り返しがやり易くなり、衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0205】
請求項6の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項4の構成において、前記2種類の目盛り紙のうち幅の広い目盛り紙が先端側から少し中に入った中央部分を後端の手前まで切り取れるようにミシン目を付けておき、前記2種類の目盛り紙のうち幅の狭い目盛り紙を前記中央部分の両側に1枚ずつ接続した一体の目盛り紙として、前記中央部分には表側に前記両面テープを一部に縦方向にまたは全面に亘って貼り付けて、前記両面テープを貼り付けた部分には剥離紙を貼り付けておき、使用時には前記一体の目盛り紙の幅の変化する線を前記縫付け線に一致するように前記両面テープで前記表地及び前記裏地に貼り付けておき、前記決定した裾上げ長さに相当する前記目盛り線において、前記一体の目盛り紙を前記表地及び前記裏地とともに内側に折り返したとき、新しい折り返し線にそれぞれアイロンを掛ける代わりに、前記中央部分を前記ミシン目で切り離して前記表地側に折り返し、前記剥離紙を剥がして前記表地の前記新しい折り返し線に前記両面テープを貼り付けて仮止めするものである。
【0206】
これによって、裏地は両面テープで一体の目盛り紙の一部に仮止めされているので、表地の前記新しい折り返し線を中央部分の表面に貼り付けた両面テープで仮止めすることによって、アイロンを掛けて確定させる必要がなくなり、より短時間で裾の対向する位置の裾上げに移行することができる。また、2種類の目盛り紙が1つの部品となって保管・取り扱いが非常に容易になる。
【0207】
このようにして、より目盛り線に沿った折り返しが短時間でやれるようになり、衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0208】
請求項7の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項4または請求項5の構成において、前記2種類の目盛り紙をそれぞれの先端線で接続して一体の目盛り紙とし、使用時には幅の変化する線を前記縫付け線に一致するように前記両面テープで前記表地及び前記裏地に貼り付けておくものである。
【0209】
これによって、2種類の目盛り紙が1つの部品となって保管・取り扱いが非常に容易になり、使用時には幅の変化する線を縫付け線に一致するように予め両面テープで表地及び裏地に貼り付けておけば良いだけなので、目盛り線による裾上げがより簡単になる。
【0210】
このようにして、より目盛り線に沿った折り返しがやり易くなり、衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0211】
請求項8の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項4乃至請求項7のいずれか1つの構成において、前記目盛り紙の前記目盛り線に前記先端線または前記幅の変化する線をゼロとして1から順に数字を付したものである。
【0212】
これによって、決定した裾上げ長さに相当する目盛り線を捜すときに、目盛り線に数字が付いているので数え間違えることがなく、より確実に表地及び裏地の折り返し線を決定することができる。
【0213】
このようにして、より目盛り線に沿った折り返しがやり易くなり、衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0214】
請求項9の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、衣服の裾と略同じ外周を有する所定幅の裏地が筒状に合わされて上端と下端において前記衣服の裾の全周に亘って表地の裏側に縫付けられた裾長さ調節機能付き衣服であって、先端が一直線で幅の広いある程度強度があり表裏に一定間隔で目盛り線を付けた平板状の裾上げ具を、前記先端が前記表地と前記裏地の前記下端側の縫付け線に一致するように、前記先端部分を前記表地にアパレル用の両面テープを用いて貼り付けておき、先端から一定間隔で目盛り線を付けた細長いシールをやはり前記先端が前記縫付け線に一致するように前記裾上げ具の先端近傍にほぼ全面を前記裏地にアパレル用の両面テープを用いて貼り付けておき、前記衣服の試着または着用者の股下寸法から算出することによって裾上げ長さを決定し、前記裾上げ具を持って前記表地を滑らせ前記裏地を巻き込みながら前記裾上げ長さまで押し込み、前記裾上げ長さに相当する前記目盛り線において、前記表地を内側に折り返し、前記細長いシールを前記裏地とともに内側に折り返して、新しい折り返し線にそれぞれアイロンを掛け、前記衣服の裾の対向する位置にも前記裾上げ具と前記細長いシールを同様に貼り付けておいて同様に裾上げを行い、前記衣服の裾の対向する位置に付けられた前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線をそれぞれ両手で持って引張りながら前記裾の全周を前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線で折り曲げて、前記裾の全周に亘ってアイロンを掛けた後、前記裾上げ具と前記細長いシール及び前記両面テープを全て取り除き、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0215】
このように、本発明においては、先端が一直線で幅の広いある程度強度があり表裏に一定間隔で目盛り線を付けた平板状の裾上げ具によって、決定した裾上げ長さだけ表地と裏地を縫付け線から奥へ押し込んで行くことによって、裾上げを行うものである。このとき、裾上げ具の先端は表地側に貼り付けられているので、裏地を一緒に巻き込み易いように、また裾上げ長さを裏地についても見られるように、目盛り線付きの細長いシールを裏地にも裾上げ具の先端近傍にやはり先端を縫付け線に一致させて両面テープで貼り付けてある。
【0216】
裾上げ長さだけ表地及び裏地を押し込んだら、裾上げ長さに相当する目盛り線において表地及び裏地をそれぞれ内側に折り返して、新しい折り返し線にアイロンを掛けて確定させ、裾の対向する位置においても同様に裾上げを行って、両手で引張ることによって全周に亘って新しい折り返し線を付けてアイロンを掛けて確定し、後は裾上げ具と細長いシールと付随する両面テープを取り除いて、裏地の裾を表地の裏に接着させれば完成である。
【0217】
この接着の方法には、熱接着テープを用いる方法、熱接着糸を用いる方法、布地用の液体接着剤を用いる方法等があるが、いずれも手縫いまたはミシンで裾の表側に糸が出ないように縫付けるより遥かに容易であり、また比較にならないほど短時間でできる。この接着の工程も合わせて、以上の裾上げは約10分程度(片足5分程度)でできるので、顧客を長時間待たせることなくその場で購入した衣服を持って帰ってもらうことができる。また、待ち針を使わないので顧客や店員がうっかり待ち針に触れて怪我をすることもない。
【0218】
このようにして、予め裾上げ具と細長いシールを表地及び裏地に貼り付けておくことによって、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0219】
請求項10の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項8の構成において、前記裾上げ具は、前記裾上げ長さを決定した後に、前記縫付け線に一致するように前記先端部分を前記表地に前記両面テープを用いて貼り付けて裾上げを行うものである。
【0220】
前記裾上げ具は、先端が一直線で幅の広いある程度強度があり表裏に一定間隔で目盛り線を付けた平板状のものであり、しかもその先端が縫付け線に一致するように表地に貼り付けて使用するものである。したがって、先端を除く全体が裾上げ前の衣服の裾から垂れ下がって見えることになり、衣料品店においては店頭に陳列しておくのに見栄えが悪いと感じたり、顧客においても試着がし難いと感じる可能性がある。そこで、この裾上げ具(裾の対向する位置に2個取り付けられる。)は、陳列時、試着時にはまだ付けないでおき、試着が済んで(或いは股下長さから算出して)裾上げ長さが決定してから取付けることにしたものである。なお、細長いシールは裏地に貼り付けられるものであり、堅さもないものであるから、陳列時、試着時に問題になることはない。
【0221】
このようにして、陳列時の見栄えも良く、試着もし易く、しかも裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0222】
請求項11の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、衣服の裾と略同じ外周を有する所定幅の裏地が筒状に合わされて上端と下端において前記衣服の裾の全周に亘って表地の裏側に縫付けられた裾長さ調節機能付き衣服であって、細長い長方形またはその他の細長い形状、或いは細長い長方形またはその他の細長い形状が複数平行に並べられて上端で接続された形状、或いは細長い長方形またはその他の細長い形状が途中で幅が一旦細くなって再び元の幅に戻って同じ長さだけ伸びた上下対称の形状の紙シールに、下端または前記幅が一旦細くなった部分から一定間隔で目盛り線を付し、前記下端または前記幅が一旦細くなった部分が前記裏地の下端に一致するように、前記裏地または前記表地にアパレル用の両面テープを用いて貼り付けておき、前記衣服の試着または着用者の股下寸法から算出することによって裾上げ長さを決定し、前記表地の裏側の下端近傍を持って前記紙シールを下端から剥がしながら前記裏地を巻き込みつつ前記表地を奥へ押し込んで行き、前記紙シールの前記目盛り線で見て前記裾上げ長さまで前記裏地または前記表地が押し込まれたら、前記裾上げ長さで前記裏地及び前記表地をそれぞれ内側へ折り返して新しい折り返し線にそれぞれアイロンを掛け、前記衣服の裾の対向する位置にも前記紙シールを同様に貼り付けておいて同様に裾上げを行い、前記衣服の裾の対向する位置に付けられた前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線をそれぞれ両手で持って引張りながら前記裾の全周を前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線で折り曲げて、前記裾の全周に亘ってアイロンを掛けた後、前記紙シール及び前記両面テープを全て取り除き、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0223】
本発明の裾長さ調節機能付き衣服は、請求項9及び請求項10における裾上げ具を用いずに、両手の指を用いて表地を裏地とともに押し込んで行くものである。この際、裾上げ長さの目安になるように裏地に細長い長方形またはその他の細長い形状、或いは細長い長方形等が複数平行に並べられて上端で接続された形状、或いは細長い長方形等が途中で幅が一旦細くなって再び元の幅に戻って同じ長さだけ伸びた上下対称の形状の紙シールに一定間隔で目盛り線を付したものを裏地に両面テープで予め貼り付けておく。
【0224】
そして、表地の裏側のヘム部分を指先で持って表地を縫付け線の奥へ押し込んで行くと、裏地もそれに伴って巻き込まれながら紙シールが下端から剥がれて行く。これは、前述の如く、両面テープがアパレル用の剥がれ易いものだからである。そして、紙シールの目盛り線で見て決定した裾上げ長さまで表地が押し込まれたら、裾上げ長さで表地及び裏地をそれぞれ内側へ折り返して新しい折り返し線にアイロンを掛けて確定する。さらに、裾の対向する位置においても同様に裾上げを行って、両手で引張ることによって全周に亘って新しい折り返し線を付けてアイロンを掛けて確定し、後は紙シールと付随する両面テープを取り除いて、裏地の裾を表地の裏に接着させれば完成である。
【0225】
この接着の方法には、熱接着テープを用いる方法、熱接着糸を用いる方法、布地用の液体接着剤を用いる方法等があるが、いずれも手縫いまたはミシンで裾の表側に糸が出ないように縫付けるより遥かに容易であり、また比較にならないほど短時間でできる。この接着の工程も合わせて、以上の裾上げは約10分程度(片足5分程度)でできるので、顧客を長時間待たせることなくその場で購入した衣服を持って帰ってもらうことができる。また、待ち針を使わないので顧客や店員がうっかり待ち針に触れて怪我をすることもない。
【0226】
このようにして、予め細長い紙シールを裏地に貼り付けておくことによって、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0227】
請求項12の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項11の構成において、前記裏地に前記裏地の下端線を基準として前記紙シールと同一間隔で前記下端線に平行に前記衣服の裾の対向する2箇所の近傍または全周に亘って目盛り線を付け、或いは前記目盛り線を含む柄がプリントされている生地を裏地として用いて、前記紙シールには前記目盛り線を付しまたは前記目盛り線を付さずに前記裏地または前記表地に前記両面テープを用いて貼り付けて同様に裾上げを行うものである。
【0228】
このように、裏地にも紙シールの目盛り線と同一間隔の目盛り線またはストライプ模様が付されていれば、より安心して裾上げができ、さらには紙シールには目盛り線が付されていなくても裏地の目盛り線を頼りに裾上げを行うことができる。
【0229】
このようにして、より確実に、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0230】
請求項13の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項12の構成において、前記紙シールを用いず、前記裏地の前記目盛り線を目印にして同様に裾上げを行うものである。
【0231】
上述の如く、裏地にも紙シールの目盛り線と同一間隔の目盛り線またはストライプ模様が付されていれば、紙シールには目盛り線が付されていなくても裏地の目盛り線を頼りに裾上げを行うことができる。したがって、最初から紙シールを裏地に貼り付けずに裏地の目盛り線を目印に裾上げを行うことができ、紙シールは不要となる。
【0232】
このようにして、より簡単に、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0233】
請求項14の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、衣服の裾と略同じ外周を有する所定幅の裏地が筒状に合わされて上端と下端において前記衣服の裾の全周に亘って表地の裏側に縫付けられた裾長さ調節機能付き衣服であって、折り曲げ自在な厚手の材料からなる長さも長く幅も広い長方形の裾上げ具に上端と下端の中間に折り曲げ中心線を付け、この折り曲げ中心線に平行に目盛り線を一定間隔で上半分は表面だけに、下半分は表裏両面に目盛り線を付け、前記折り曲げ中心線から上半分は裏側にアパレル用の両面テープを貼って前記折り曲げ中心線が前記裏地の下端に一致するように前記裏地に貼り付けておき、前記衣服の試着または着用者の股下寸法から算出することによって裾上げ長さを決定し、前記裾上げ具を前記折り曲げ中心線から手前に折り曲げて、折り曲げられた前記裾上げ具の前記上半分とともに浮き上る前記裏地を前記裾上げ具の上端の両面テープから剥がして折り返しながら前記表地を前記裾上げ具の前記下半分とともに奥へ押し込んで行き、前記表地及び前記裏地が前記裾上げ具の目盛り線で見て前記裾上げ長さまで折り返されたら、前記裏地及び前記表地をそれぞれ内側へ折り返して新しい折り返し線にそれぞれアイロンを掛け、前記衣服の裾の対向する位置にも前記裾上げ具を同様に貼り付けておいて同様に裾上げを行い、前記衣服の裾の対向する位置に付けられた前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線をそれぞれ両手で持って引張りながら前記裾の全周を前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線で折り曲げて、前記裾の全周に亘ってアイロンを掛けた後、前記裾上げ具及び前記両面テープを全て取り除き、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0234】
本発明の裾長さ調節機能付き衣服は、折り曲げ自在な厚手の材料からなる長さも長く幅も広い長方形の裾上げ具を縦方向の中間位置に折り曲げ中心線を付け、この折り曲げ中心線より上の部分には裏側に両面テープを付けて裏地に貼り付け、折り曲げ中心線で2つに折り曲げることによって上半分に貼り付いた裏地を浮かせることによって裾上げを行うものである。即ち、決定した裾上げ長さに達するまで裏地は上端から両面テープを剥がして裾上げ具から離して折り返して行き、表地は折り曲げた裾上げ具の下半分とともに奥へ押し込んで行き、裾上げ具の目盛り線で見て決定した裾上げ長さまで表地が押し込まれたら、裾上げ長さで表地及び裏地をそれぞれ内側へ折り返して新しい折り返し線にアイロンを掛けて確定する。さらに、裾の対向する位置においても同様に裾上げを行って、両手で引張ることによって全周に亘って新しい折り返し線を付けてアイロンを掛けて確定し、後は裾上げ具と付随する両面テープを取り除いて、裏地の裾を表地の裏に接着させれば完成である。
【0235】
この接着の方法には、熱接着テープを用いる方法、熱接着糸を用いる方法、布地用の液体接着剤を用いる方法等があるが、いずれも手縫いまたはミシンで裾の表側に糸が出ないように縫付けるより遥かに容易であり、また比較にならないほど短時間でできる。この接着の工程も合わせて、以上の裾上げは約10分程度(片足5分程度)でできるので、顧客を長時間待たせることなくその場で購入した衣服を持って帰ってもらうことができる。また、待ち針を使わないので顧客や店員がうっかり待ち針に触れて怪我をすることもない。
【0236】
このようにして、予め目盛り付き裾上げ具の上半分を裏地に貼り付けておくことによって、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0237】
請求項15の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項14の構成において、前記裾上げ具の下半分の裏側にも前記両面テープを貼り付けて表面の剥離紙は剥がさずにおき、前記表地が前記新しい折り返し線で折り返されたときに表面の剥離紙を剥がして前記裾上げ具の下半分を前記表地の前記新しい折り返し線に貼り付けて仮止めするものである。
【0238】
ここで、裏地は裾上げ具の上半分の裏側に両面テープで貼り付けられているので、新しい折り返し線が決定したときに上端から新しい折り返し線までを剥がすことによって仮止めされている。そこで、裾上げ具の下半分の裏側にも両面テープを貼り付けておいて、表地の新しい折り返し線が決定したときにこの両面テープの剥離紙を剥がして表地の新しい折り返し線に貼り付けることによって仮止めすることができる。このように、両面テープで表地を仮止めすることによって、アイロンを掛けるよりもっと短時間で裾の対向する位置の裾上げに移行することができる。
【0239】
このようにして、予め所定の裾上げ具を用意しておくことによって、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0240】
請求項16の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項14または請求項15の構成において、前記裾上げ具の上端に一または二以上のストッパーを突出させ、前記裾上げ具を前記折り曲げ中心線で手前に折り曲げたときに対応する前記裾上げ具の下端近傍に前記ストッパーを貫通させて止める一または二以上の切り込みを設けたものである。
【0241】
かかるストッパーを設けて切り込みに貫通させて止めることによって、折り曲げ中心線で手前に折り曲げた裾上げ具は2つに折れ曲がった状態で固定され、上端と下端が離れることがないので、裾上げが非常にやり易くなり、また新しい折り返し線で表地及び裏地を折り返したときには仮止めの役目も果たす。
【0242】
このようにして、予め所定の裾上げ具を用意しておくことによって、裾長さの調節がスムースにできて、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0243】
請求項17の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項1乃至請求項16のいずれか1つの構成において、前記衣服の裾の全周または半周分の長さに切った熱接着テープの片面に、細かく切った工作用の両面接着テープを間隔をおいて複数枚貼り付け、表面側の剥離紙は剥がさずにおくか、または前記表面側の剥離紙を全て剥がして前記熱接着テープの全長に亘る長い剥離紙を前記工作用の両面接着テープの接着面に止めることによって貼り付けたものを用意しておき、前記表地及び前記裏地の新しい折り返し線の間を開いて、前記複数枚の工作用の両面接着テープの表面側の剥離紙を全て剥がすか、前記長い剥離紙を剥がして、前記裏地の新しい折り返し線に沿って前記裏地の下端の前記表地側に前記熱接着テープを全周に亘って貼り付け、アイロンを前記裏地の裏側から全周に亘って掛けて前記表地と前記裏地を前記熱接着テープを融かして熱接着させ、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0244】
かかる熱接着テープを衣服の裾の全周または半周の長さに切って、常温では接着力がないために工作用の通常の両面接着テープを細かく切って間隔を空けて貼り付けておくことにより、接着しようとする表地及び裏地の新しい折り返し線の下端に仮止めする。このように、熱接着テープを裾の全周の長さに切った場合は1枚、裾の半周の長さに切った場合は2枚、裾の全周に亘って仮止めしておき、まずアイロンを裏地の裏側から裾の全周に亘って掛けて熱接着テープを融かして表地と裏地を接着させ、最後にスチームアイロンを掛けて仕上げる。
【0245】
最初からスチームアイロンを掛けて熱接着テープを融かすとともに仕上げることをしないのは、スチームアイロンを掛けるとしっかり固定されてもう修正が効かないのに対して、アイロンを掛けて熱溶融させた段階では折り目がずれたりした場合でも未だ修正することができるからである。なお、熱接着テープを仮止めしていた細かい両面接着テープは溶融した熱接着テープとともに表地と裏地の間に隠れてしまうので、除去しなくても衣服の裾の見栄えを損なうことはない。
【0246】
このようにして、裾の全周または半周の長さに切って仮止め用の工作用両面接着テープを間隔を空けて貼り付けたものを予め用意しておくことによって、裾上げの最終段階である接着工程を短時間でスムースに行うことができ、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0247】
請求項18の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項17の構成において、前記裾上げ長さが決定した段階で前記裏地及び表地を前記裾上げ長さまで折り返し、前記衣服の裾の全周または半周分の長さに切った熱接着テープの片面に細かく切った工作用の両面接着テープを間隔をおいて複数枚貼り付けたものを、前記折り返した裏地の裾に全周に亘って予め貼り付けておいてから裾上げの作業を開始するものである。
【0248】
即ち、前記工作用の両面接着テープ付き熱接着テープを用いて、剥離紙を剥がして、裏地の下端に両面接着テープの接着力で全周或いは半周分の熱接着テープを貼り付ける。そして、半周分の場合は残りの半周分の熱接着テープを貼り付けた後、裾上げの作業を行う。その後、裏地の下端の裏面からアイロンを掛ければ、この部分の裏地の表側には既に裾全周に熱接着テープが貼り付けられているので、裏地の表側下端が表地の裏側に熱接着されて、後はスチームアイロンで裾全周を仕上げて裾上げが完了する。
【0249】
このようにして、裾の全周または半周の長さに切って仮止め用の工作用両面接着テープを間隔を空けて貼り付けたものを予め貼り付けておくことによって、裾上げの最終段階である接着工程を短時間でスムースに行うことができ、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0250】
請求項19の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項1乃至請求項16のいずれか1つの構成において、熱接着テープを短く切ったものの片面の両端に細かく切った工作用の両面接着テープを貼り付けたものを前記裾の全周分だけ用意しておき、前記表地及び前記裏地の新しい折り返し線の間を開いて、前記熱接着テープを短く切ったものの両端の工作用の両面接着テープの剥離紙を剥がしながら、前記裏地の新しい折り返し線に沿って前記裏地の下端の前記表地側に前記熱接着テープを貼り付け、全周に亘って貼り付け終わったらアイロンを前記裏地の裏側から全周に亘って掛けて前記表地と前記裏地を前記熱接着テープを融かして熱接着させ、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0251】
この接着方法においては、同じく熱接着テープを用いているが、より短く切り分けて両端に細かく切った工作用の両面接着テープを貼り付けておき、熱接着テープを裏地の下端に仮止めするために用いる。このように、熱接着テープを短く切り分けて貼り合わせて行く方が、熱接着テープを全周または半周分の長さに切って一度に貼り付けるよりも容易であり、裏地の下端に平行に真っ直ぐ貼り合わせて行くことができる。全周または半周分の長い熱接着テープは、1箇所の両面接着テープを貼り付けているときに未だ貼り付けられていない両面接着テープが衣服の裾の表や裏に貼り付いたりして、初心者には綺麗に裏地の下端に平行に一度に貼り付けるのは容易ではない。
【0252】
このようにして、熱接着テープをより短く切り分けて両端に細かく切った工作用の両面接着テープを貼り付けたものを裾全周分予め用意しておくことによって、裾上げの最終段階である接着工程を、より容易に短時間でスムースに行うことができ、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0253】
請求項20の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項1乃至請求項16のいずれか1つの構成において、熱接着テープを短く切ったものの両端の互いに表裏反対側に細かく切った工作用の両面接着テープを、裏側は前記細かく切った工作用の両面接着テープの幅だけ端からスペースをとって貼り付けたものを前記裾の全周分だけ用意しておき、前記表地及び前記裏地の新しい折り返し線の間を開いて、前記熱接着テープを短く切ったものの両端の工作用の両面接着テープの剥離紙を剥がしながら、前記裏側の工作用の両面接着テープは前記裏地の新しい折り返し線に沿って前記裏地の下端の前記表地側に前記熱接着テープを貼り付け、前記表側の工作用の両面接着テープは先に貼り付けた前記熱接着テープの裏側の前記スペースに貼り付けて前記熱接着テープを次々に接続しながら前記裏地の新しい折り返し線に沿って前記裏地の下端の前記表地側に貼り付けて行き、全周に亘って貼り付け終わったらアイロンを前記裏地の裏側から全周に亘って掛けて前記表地と前記裏地を前記熱接着テープを融かして熱接着させ、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0254】
この接着方法においても、同じく熱接着テープをより短く切り分けて両端の表と裏に互い違いに細かく切った工作用の両面接着テープを貼り付けておき、裏側の両面接着テープは熱接着テープを裏地の下端に仮止めするために用い、表側の両面接着テープは熱接着テープ同士をつなぎ合わせて行くために用いる。このように、熱接着テープを短く切り分けて貼り合わせて行く方が、熱接着テープを全周または半周分の長さに切って一度に貼り付けるよりも容易であり、裏地の下端に平行に真っ直ぐ貼り合わせて行くことができる。また、このように端を重ね合わせて熱接着テープを貼り付けて行く方が隙間ができずに貼り付けることができる。
【0255】
このようにして、熱接着テープをより短く切り分けて両端の表と裏に互い違いに細かく切った工作用の両面接着テープを貼り付けたものを裾全周分予め用意しておくことによって、裾上げの最終段階である接着工程を、より容易に短時間でスムースに行うことができ、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0256】
請求項21の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項1乃至請求項16のいずれか1つの構成において、熱接着テープを前記裾全周の長さに切って、前記裏地の新しい折り返し線に沿って前記裏地の下端の前記表地側に前記熱接着テープを当てて、小型で薄型のクリップを用いて適当な間隔で止めて行き、全周に亘って止め終わったら、まず前記クリップで止めてある部分以外の下端にアイロンを掛けて前記熱接着テープを融かして前記表地と前記裏地を熱接着させ、前記クリップで止めてある部分のみが残ったところで前記クリップを全て引き抜いて取り除き前記クリップで止めてあった部分にアイロンを掛けて前記表地と前記裏地を熱接着させ、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0257】
小型で薄型のクリップを用いて、裾全周の長さに切った熱接着テープを裏地の新しい折り返し線(下端)に沿って、適当な間隔で全周に亘って止める。ここで、クリップごと裏地の裏から全周に亘ってアイロンを掛けても熱接着テープを溶融させて裏地を表地の裏に熱接着させることは可能であるが、ゼムクリップ、ゼムクリップV形等は硬い金属製であるために、クリップの跡が表地及び裏地の裾に付いてしまう。特に、表地に付いたクリップの跡は衣服の商品価値を大きく下落させてしまう。
【0258】
そこで、まずクリップで止めていない部分のみにアイロンを掛けて裏地を表地の裏に熱接着させて、全周の形が整ったところでクリップを全て取り除いて、クリップで止めてあった部分にも全てアイロンを掛けて裏地を表地の裏に熱接着させる。そして、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げる。この接着方法は、次に述べる厚紙製クリップのみを用いる方法に比べると多少手間がかかるが、市販の小型クリップを用いることができ、厚紙製クリップをわざわざ製作しなくても良いという特長がある。
【0259】
このようにして、熱接着テープを裏地の新しい折り返し線に沿って適当な間隔でクリップで止め、先にクリップで止めてある周辺以外の部分を熱接着し、それからクリップを取り除いてクリップで止めてあった周辺部分を熱接着することによって、裾上げの最終段階である接着工程を短時間でクリップの跡を付けることなくスムースに行うことができ、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0260】
請求項22の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項21の構成において、前記クリップとして厚紙製のクリップを用いて、前記厚紙製のクリップで止めてある部分も含めて全周に亘ってアイロンを掛けて前記熱接着テープを融かして前記表地と前記裏地を熱接着させ、その後前記厚紙製のクリップを取り除いて最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げるものである。
【0261】
このように、本接着方法においては、特別に作製した厚紙製のクリップを用いて熱接着テープを裏地の新しい折り返し線に沿って適当な間隔で厚紙製クリップで止め、厚紙製クリップで止めてある部分も含めて裾の全周に亘って1回アイロンを掛けるだけで、裾の全周に亘って熱接着テープを溶融させて裏地を表地の裏に熱接着させることができる。後は、厚紙製クリップを全て取り除いて全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げればよい。したがって、請求項21の接着方法に比べてより短時間で仕上げることができる。
【0262】
このようにして、特製の厚紙製クリップを必要数用意しておくだけで、裾上げの最終段階である接着工程を、より短時間でスムースに行うことができ、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0263】
請求項23の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項1乃至請求項16のいずれか1つの構成において、熱接着糸またはそれを鎖状に編んだものを前記裾全周の長さに切って、または適当な本数に切り分けて、前記裏地の新しい折り返し線に沿って前記裏地の下端の前記表地側に前記熱接着糸を両面接着シールを用いて適当な間隔で止めて行き、全周に亘って止め終わったら、全周に亘ってアイロンを掛けて前記熱接着糸を融かして前記表地と前記裏地を熱接着させ、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0264】
熱接着糸または熱接着糸を予め鎖状に編んだものを裾全周の長さに切ってまたは適当な本数に切り分けて、両面接着シールで適当な間隔で裏地の下端に沿って止めて行き、全周止め終わったらアイロン掛けで熱接着し、スチームアイロンで仕上げる。
【0265】
このようにして、熱接着糸またはそれを鎖状に編んだものと両面シールを予め用意しておくことによって、裾上げの最終段階である接着工程を、より短時間でスムースに行うことができ、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0266】
請求項24の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項1乃至請求項16のいずれか1つの構成において、前記表地及び前記裏地の新しい折り返し線の間に熱接着糸またはそれを鎖状に編んだものの端を入れて順に前記熱接着糸またはそれを鎖状に編んだものを入れながらアイロンを掛けて前記熱接着糸を融かして前記表地と前記裏地を熱接着させて行き、全周に亘ってアイロンを掛けて前記熱接着糸を融かして前記表地と前記裏地を熱接着させ終わったら、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0267】
このように、熱接着糸またはそれを鎖状に編んだものを全周に貼り付けておくのでなく、熱接着糸またはそれを鎖状に編んだものを端から裏地と表地の間に入れながらアイロンを掛けて、裏地を表地の裏側に熱接着させて行く方法もある。熟練者であれば一々仮止めしてからアイロンを掛けるより、この方法の方が早くできる可能性がある。
【0268】
請求項25の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項1乃至請求項16のいずれか1つの構成において、前記表地及び前記裏地の新しい折り返し線の間の前記裏地に布地用の液体接着剤を塗り付けて前記液体接着剤が乾かないうちに前記表地の裏に貼り合わせることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着するものである。
【0269】
ここで、表地は折り返されて二重になっているので、裏地に布地用の液体接着剤を多少多めに塗り付けても、表地の外側まで染み出す恐れはなく衣服の裾の外観を損ねる心配はない。
【0270】
このようにして、裏地に布地用の液体接着剤を塗り付けて表地の裏に貼り合わせることによって、糸も両面テープもアイロンも使わずに、極めて容易に裾上げの最終段階である接着工程を行うことができ、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができる裾長さ調節機能付き衣服となる。
【0271】
請求項26の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項1乃至請求項25のいずれか1つの構成において、前記目盛り線の間隔を1cmとしたものである。
【0272】
請求項1乃至請求項25の構成においては、目盛り線の間隔は一定間隔として特に単位は定めていなかった。したがって、インチ単位でもフィート単位でもヤード単位でも寸単位でも、とにかく裾上げ長さがわかれば、目盛り線がどんな間隔で引かれていても裾上げを行うことができる。しかし、日本国内においては、メートル法にしたがってメートル単位を用いるのが一般的であるし、定規もメジャーもメートル単位で作られている。また、自分の股下寸法を覚えている人についてもセンチメートル単位で覚えている人が多い。さらに、出来上がりの衣服の裾長さも1cmの誤差範囲内に入っていれば大多数の顧客は満足する。そこで、目盛り線の間隔を1cmとすることによって、混乱することなくよりスムースに裾上げ作業を行うことができる。
【0273】
請求項27の発明にかかる裾長さ調節機能付き衣服は、請求項1乃至請求項26のいずれか1つの構成において、前記裏地は銀の膜を合成樹脂フィルムに挟んで細く切った銀の糸及び/または遠赤外線セラミックス及び/または静電気防止材をその一部に用いて織られたものである。
【0274】
このような銀の糸を含む裏地は、銀の糸が電気を極めて良く通すため静電気が溜まることがなく、衣服の裾のまとわり付き等の静電気による弊害が完全に防止される。また、銀は抗菌性・防臭効果を有する金属であり、銀の糸の細く切った断面に露出している銀から流れ出る銀イオンによって、半永久的に抗菌性・防臭効果が発揮される。さらに、銀は熱伝導性に優れるとともに赤外線を反射する機能を有している。このため、銀の糸を含む裏地によって、外気が熱い場合には衣服内は涼しく、外気が寒い場合には衣服内は暖かいという熱遮断機能をも発揮する。
【0275】
また、遠赤外線セラミックスを含む裏地は、遠赤外線セラミックスが遠赤外線を発する機能を有するために外気が寒い場合でも衣服内は暖かいという保温効果を発揮する。さらに、静電気防止材を含む裏地は、銀の糸と同様に静電気が溜まることがなく、衣服の裾のまとわり付き等の静電気による弊害が完全に防止される。
【0276】
このようにして、婦人用ズボン等の衣服の裾長さを着用する人に合わせて極めて短時間で調節することができるとともに、静電気を防止でき、抗菌性・防臭効果をも有し、熱遮断機能、保温機能をも発揮する衣服となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の実施の形態1にかかる裾長さ調節機能付き衣服に用いられる裾上げ紙の構造を示す斜視図、(b)は上面中央の両面テープを省略した平面図、(c)は小型の裾上げ紙を示す平面図である。
【図2】図2(a)は大型の裾上げ紙を示す平面図、(b)は大型の裾上げ紙を用いた本発明の実施の形態1にかかる裾長さ調節機能付き衣服の途中段階を示す図、(c)は最終段階を示す斜視図である。
【図3】図3は裾仕上がり線で婦人用ズボンの裾を折り曲げた状態で裾上げ紙の上紙と下紙の内側の両面テープで裏地を挟んで貼り付けた状態を示す図である。
【図4】図4はA線で表側に折り曲げて表地に裾仕上がり線のスジを付けるところを示す図である。
【図5】図5は裾上げ紙を引っ張り出して貼り付いた裏地を引き出すとともに裾を下へ下げるところを示す図である。
【図6】図6は図4で付けたスジで表地を折るとともに下へ下げて裾を整えた状態を示す図である。
【図7】図7は裾上げ紙の外側の両面テープの剥離紙を剥がしてA線で折って表地に貼り付けて仮止めした状態を示す図である。
【図8】図8は裾上げの仕上げ段階における熱接着に用いる工作用両面接着テープ付きの熱接着テープを示す斜視図である。
【図9】図9(a)は同じく熱接着に用いる工作用両面接着テープ付きの短い熱接着テープを示す平面図、(b)はその変形例を示す平面図である。
【図10】図10は熱接着テープを数箇所で仮止めして熱接着する方法において用いられる紙製のクリップを示す斜視図である。
【図11】図11(a)は熱接着糸を用いる熱接着方法において1本の熱接着糸を全周に仮止めした状態を示す図、(b)は2本の熱接着糸を全周に仮止めした状態を示す図、(c)は4本の熱接着糸を全周に仮止めした状態を示す図である。
【図12】図12は熱接着糸を仮止めせず端から順にアイロンを掛けて熱接着して行く方法を示す斜視図である。
【図13】図13は本発明の実施の形態1の変形例にかかる裾長さ調節機能付き衣服における最初の段階の裾部分を示す部分斜視図である。
【図14】図14(a)は裾上げ紙の変形例を示す斜視図、(b)は裾上げ紙の別の変形例を示す斜視図である。
【図15】図15は本発明の実施の形態2にかかる裾長さ調節機能付き衣服に用いられる目盛り紙を示す平面図である。
【図16】図16は目盛り紙を両面テープで婦人用ズボンの裾の脇線を中心にして表地及び裏地に貼り付けた状態を示す説明図である。
【図17】図17は目盛り紙の表側を裾仕上がり線で表地とともに折り曲げたところを示す説明図である。
【図18】図18は目盛り紙の裏側を裾仕上がり線と同じ目盛りで裏地とともに折り曲げたところを示す説明図である。
【図19】図19は本発明の実施の形態2の変形例にかかる裾長さ調節機能付き衣服に用いられる目盛り紙を示す平面図である。
【図20】図20は目盛り紙を裾仕上がり線で表地とともに折り曲げて中央の剥離紙を裾仕上がり線まで剥がし中央部分を折り曲げたところを示す説明図である。
【図21】図21は中央部分を裾の裏側まで折り曲げて表地と裏地を仮止めしたところを示す説明図である。
【図22】図22は本発明の実施の形態2の別の変形例にかかる裾長さ調節機能付き衣服の第1段階を示す説明図である。
【図23】図23は図22の状態を裾の裏側から見たところを示す説明図である。
【図24】図24は裏地も折り曲げたところを示す説明図である。
【図25】図25(a)は本発明の実施の形態3にかかる裾長さ調節機能付き衣服に用いられるT字形裾上げ紙を示す図、(b)は衣服の裏地に貼り付けられる裾上げ紙を示す図である。
【図26】図26は図25の2種類の裾上げ紙を裾上げ前の婦人用ズボンの裾に取付けた状態を裏側から示す説明図である。
【図27】図27は裾上げ後の裾の状態を裏側から示す説明図である。
【図28】図28は本発明の実施の形態4にかかる裾長さ調節機能付き衣服に用いられる様々な紙シールを示す説明図である。
【図29】図29は紙シールを用いて裾上げを行う様子を示す説明図である。
【図30】図30は本発明の実施の形態5にかかる裾長さ調節機能付き衣服としての婦人用ズボンの裾上げを開始する前の状態を示す説明図である。
【図31】図31は厚紙を用いて婦人用ズボンの裾上げを行う様子を示す説明図である。
【図32】図32(a),(b)は本発明の実施の形態5にかかる裾長さ調節機能付き衣服に用いられる厚紙の両面テープを貼る位置を変えた場合を示す説明図である。
【図33】図33は本発明の実施の形態5にかかる裾長さ調節機能付き衣服に用いられる厚紙の変形例を示す説明図である。
【図34】図34(a)は婦人用ズボンの裾のキセについて示す説明図、(b)はヘムについて示す説明図である。
【符号の説明】
1,11,12,35,37,50,61,63,64,65 裾上げ具
2,3 二股に分かれた部分
5,42,44,52,53,55a,56a,57a,58a,59a,61a,63a,64a,65a 目盛り線
6,7,8,9,10,62 両面テープ
16 表地
16a 縫付け線
16b ヘム部分
17 裏地
17a キセ
18 脇線
19 股下線
20 衣服の裾
21 長く切った熱接着テープ
22 熱接着テープ
23 工作用の両面接着テープ
24,49a 剥離紙
25,26 短く切った熱接着テープ
27 厚紙製のクリップ
31 熱接着糸
32 両面接着シール
33 アイロン
40,46 一体の目盛り紙
41a,47a 幅の変化する線
48 ミシン目
49 中央部分
50a 裾上げ具の先端
51 細長いシール
51a 細長いシールの先端
55,56,57,58,59 紙シール
55b 幅が一旦細くなった部分
56b,57b,58b,59b 紙シールの下端
61b,63b,64b,65b 折り曲げ中心線
66 ストッパー
67 切り込み
101,102,103,104,105,106,107,108,109,110 裾長さ調節機能付き衣服

Claims (27)

  1. 衣服の裾と略同じ外周を有する所定幅の裏地が筒状に合わされて上端と下端において前記衣服の裾の全周に亘って表地の裏側に縫付けられた裾長さ調節機能付き衣服であって、
    一定間隔で目盛り線を付けた裾上げ具を両面テープで貼り付けておき、
    前記衣服の試着または着用者の股下寸法から算出することによって裾上げ長さを決定し、
    前記裾上げ具を用いて前記目盛り線で見て前記表地及び前記裏地を仮の折り返し線から裾上げ長さだけ上がった新しい折り返し線で折り返し、アイロンを掛けるか仮止めするかしておいて、前記衣服の裾の対向する位置にも前記裾上げ具を用いて同様に裾上げを行い、
    前記衣服の裾の互いに対向する位置を両手で持って引張りながら裾の全周を前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線で折り曲げて、前記裾の全周に亘ってアイロンを掛けた後、
    前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着することを特徴とする裾長さ調節機能付き衣服。
  2. 衣服の裾と略同じ外周を有する所定幅の裏地が筒状に合わされて上端と下端において前記衣服の裾の全周に亘って表地の裏側に縫付けられた裾長さ調節機能付き衣服であって、
    平板状で長手方向の少なくとも先端部分が二股に分かれ、前記二股に分かれた部分の両方の内側先端及び内側内面にアパレル用の両面テープを貼り、前記二股に分かれた部分の外側に一定間隔で目盛り線を付けた裾上げ具を用意し、
    前記衣服の試着または着用者の股下寸法から算出することによって裾上げ長さを決定し、
    前記裾上げ具の前記目盛り線を前記裏地に当てて前記裾上げ長さまで折り返し、前記裾上げ具の前記両面テープの剥離紙を全て剥がして、前記二股に分かれた部分の内側先端のうち一方は前記裏地の下端に沿って貼り付け、もう一方は新しい折り返し線で前記表地と前記裏地を挟んで裏に貼り付け、内側内面の両面テープも全て前記裏地の表裏に貼り付け、余った部分で前記二股に分かれた部分同士を貼り合わせ、
    前記新しい折り返し線のところで裏地及び表地を前記二股に分かれた部分の一方とともに表側に折り曲げ、さらに前記新しい折り返し線を摘まむことによって前記二股に分かれた部分の他方も反対側に折り曲げて、前記新しい折り返し線を表地で軽く摘んだまま前記裾上げ具の下端を引き下げることによって、前記新しい折り返し線を下端にして前記二股に分かれた部分の内側に貼り付いた前記裏地を引き下げ、
    前記表地の前記新しい折り返し線を持ったまま前記裾上げ具の上端で前記表地を折り返して、前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線にアイロンを掛け、
    前記衣服の裾の対向する位置にも前記裾上げ具を用いて同様に裾上げを行い、前記衣服の裾の対向する位置に付けられた前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線をそれぞれ両手で持って引張りながら裾の全周を前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線で折り曲げて、前記裾の全周に亘ってアイロンを掛けた後、前記裾上げ具及び前記両面テープを全て取り除き、
    前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着することを特徴とする裾長さ調節機能付き衣服。
  3. 前記裾上げ具の外側にも長手方向に前記両面テープを貼っておき、
    前記表地の前記新しい折り返し線を持ったまま前記裾上げ具の上端で前記表地を折り返した後、前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線にアイロンを掛ける代わりに、前記裾上げ具の外側の前記両面テープの剥離紙を剥がして前記表地の前記新しい折り返し線で前記裾上げ具を折り曲げて前記表地に貼り付けて仮止めすることを特徴とする請求項2に記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  4. 衣服の裾と略同じ外周を有する所定幅の裏地が筒状に合わされて上端と下端において前記衣服の裾の全周に亘って表地の裏側に縫付けられた裾長さ調節機能付き衣服であって、
    幅の異なる細長い長方形の紙もしくは布にそれぞれ先端から一定間隔で先端線に平行に目盛り線を付した2種類の目盛り紙を、前記表地と前記裏地の前記下端側の縫付け線に前記先端線が一致して前記2種類の目盛り紙の前記先端線が密着するように、前記2種類の目盛り紙のうち一方を前記表地に他方を前記裏地にそれぞれアパレル用の両面テープを用いて貼り付けておき、
    前記衣服の試着または着用者の股下寸法から算出することによって裾上げ長さを決定し、
    決定した裾上げ長さに相当する前記目盛り線において、前記一方の目盛り紙を前記表地とともに内側に折り返し、前記他方の目盛り紙を前記裏地とともに内側に折り返して、新しい折り返し線にそれぞれアイロンを掛け、
    前記衣服の裾の対向する位置にも前記2種類の目盛り紙を同様に貼り付けておいて同様に裾上げを行い、
    前記衣服の裾の対向する位置に付けられた前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線をそれぞれ両手で持って引張りながら前記裾の全周を前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線で折り曲げて、前記裾の全周に亘ってアイロンを掛けた後、前記2種類の目盛り紙及び前記両面テープを全て取り除き、
    前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着することを特徴とする裾長さ調節機能付き衣服。
  5. 前記2種類の目盛り紙のうち幅の広い目盛り紙が先端側から中央部分を後端の手前まで切り取られた門のような形状であり、2つに分かれた前記先端の前記先端線がそれぞれ前記縫付け線に一致するように前記両面テープで前記表地または前記裏地に貼り付けておき、
    前記2種類の目盛り紙のうち幅の狭い目盛り紙を、前記幅の広い目盛り紙の2つに分かれた前記先端線及び前記縫付け線にそれぞれ先端線が密着するように2枚前記両面テープで前記裏地または前記表地に貼り付けておくことを特徴とする請求項4に記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  6. 前記2種類の目盛り紙のうち幅の広い目盛り紙が先端側から少し中に入った中央部分を後端の手前まで切り取れるようにミシン目を付けておき、前記2種類の目盛り紙のうち幅の狭い目盛り紙を前記中央部分の両側に1枚ずつ接続した一体の目盛り紙として、
    前記中央部分には表側に前記両面テープを一部に縦方向にまたは全面に亘って貼り付けて、前記両面テープを貼り付けた部分には剥離紙を貼り付けておき、
    使用時には前記一体の目盛り紙の幅の変化する線を前記縫付け線に一致するように前記両面テープで前記表地及び前記裏地に貼り付けておき、
    前記決定した裾上げ長さに相当する前記目盛り線において、前記一体の目盛り紙を前記表地及び前記裏地とともに内側に折り返したとき、新しい折り返し線にそれぞれアイロンを掛ける代わりに、前記中央部分を前記ミシン目で切り離して前記表地側に折り返し、前記剥離紙を剥がして前記表地の前記新しい折り返し線に前記両面テープを貼り付けて仮止めすることを特徴とする請求項4に記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  7. 前記2種類の目盛り紙をそれぞれの先端線で接続して一体の目盛り紙とし、
    使用時には幅の変化する線を前記縫付け線に一致するように前記両面テープで前記表地及び前記裏地に貼り付けておくことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  8. 前記目盛り紙の前記目盛り線に前記先端線または前記幅の変化する線をゼロとして1から順に数字を付したことを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれか1つに記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  9. 衣服の裾と略同じ外周を有する所定幅の裏地が筒状に合わされて上端と下端において前記衣服の裾の全周に亘って表地の裏側に縫付けられた裾長さ調節機能付き衣服であって、
    先端が一直線で幅の広いある程度強度があり表裏に一定間隔で目盛り線を付けた平板状の裾上げ具を、前記先端が前記表地と前記裏地の前記下端側の縫付け線に一致するように、前記先端部分を前記表地にアパレル用の両面テープを用いて貼り付けておき、
    先端から一定間隔で目盛り線を付けた細長いシールをやはり前記先端が前記縫付け線に一致するように前記裾上げ具の先端近傍にほぼ全面を前記裏地にアパレル用の両面テープを用いて貼り付けておき、
    前記衣服の試着または着用者の股下寸法から算出することによって裾上げ長さを決定し、
    前記裾上げ具を持って前記表地を滑らせ前記裏地を巻き込みながら前記裾上げ長さまで押し込み、
    前記裾上げ長さに相当する前記目盛り線において、前記表地を内側に折り返し、前記細長いシールを前記裏地とともに内側に折り返して、新しい折り返し線にそれぞれアイロンを掛け、
    前記衣服の裾の対向する位置にも前記裾上げ具と前記細長いシールを同様に貼り付けておいて同様に裾上げを行い、
    前記衣服の裾の対向する位置に付けられた前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線をそれぞれ両手で持って引張りながら前記裾の全周を前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線で折り曲げて、前記裾の全周に亘ってアイロンを掛けた後、前記裾上げ具と前記細長いシール及び前記両面テープを全て取り除き、
    前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着することを特徴とする裾長さ調節機能付き衣服。
  10. 前記裾上げ具は、前記裾上げ長さを決定した後に、前記縫付け線に一致するように前記先端部分を前記表地に前記両面テープを用いて貼り付けて裾上げを行うことを特徴とする請求項9に記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  11. 衣服の裾と略同じ外周を有する所定幅の裏地が筒状に合わされて上端と下端において前記衣服の裾の全周に亘って表地の裏側に縫付けられた裾長さ調節機能付き衣服であって、
    細長い長方形またはその他の細長い形状、或いは細長い長方形またはその他の細長い形状が複数平行に並べられて上端で接続された形状、或いは細長い長方形またはその他の細長い形状が途中で幅が一旦細くなって再び元の幅に戻って同じ長さだけ伸びた上下対称の形状の紙シールに、下端または前記幅が一旦細くなった部分から一定間隔で目盛り線を付し、前記下端または前記幅が一旦細くなった部分が前記裏地の下端に一致するように、前記裏地または前記表地にアパレル用の両面テープを用いて貼り付けておき、
    前記衣服の試着または着用者の股下寸法から算出することによって裾上げ長さを決定し、
    前記表地の裏側の下端近傍を持って前記紙シールを下端から剥がしながら前記裏地を巻き込みつつ前記表地を奥へ押し込んで行き、前記紙シールの前記目盛り線で見て前記裾上げ長さまで前記裏地または前記表地が押し込まれたら、前記裾上げ長さで前記裏地及び前記表地をそれぞれ内側へ折り返して新しい折り返し線にそれぞれアイロンを掛け、
    前記衣服の裾の対向する位置にも前記紙シールを同様に貼り付けておいて同様に裾上げを行い、
    前記衣服の裾の対向する位置に付けられた前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線をそれぞれ両手で持って引張りながら前記裾の全周を前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線で折り曲げて、前記裾の全周に亘ってアイロンを掛けた後、前記紙シール及び前記両面テープを全て取り除き、
    前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着することを特徴とする裾長さ調節機能付き衣服。
  12. 前記裏地に前記裏地の下端線を基準として前記紙シールと同一間隔で前記下端線に平行に前記衣服の裾の対向する2箇所の近傍または全周に亘って目盛り線を付け、或いは前記目盛り線を含む柄がプリントされている生地を裏地として用いて、
    前記紙シールには前記目盛り線を付しまたは前記目盛り線を付さずに前記裏地または前記表地に前記両面テープを用いて貼り付けて同様に裾上げを行うことを特徴とする請求項11に記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  13. 前記紙シールを用いず、前記裏地の前記目盛り線を目印にして同様に裾上げを行うことを特徴とする請求項12に記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  14. 衣服の裾と略同じ外周を有する所定幅の裏地が筒状に合わされて上端と下端において前記衣服の裾の全周に亘って表地の裏側に縫付けられた裾長さ調節機能付き衣服であって、
    折り曲げ自在な厚手の材料からなる長さも長く幅も広い長方形の裾上げ具に上端と下端の中間に折り曲げ中心線を付け、この折り曲げ中心線に平行に目盛り線を一定間隔で上半分は表面だけに、下半分は表裏両面に目盛り線を付け、前記折り曲げ中心線から上半分は裏側にアパレル用の両面テープを貼って前記折り曲げ中心線が前記裏地の下端に一致するように前記裏地に貼り付けておき、
    前記衣服の試着または着用者の股下寸法から算出することによって裾上げ長さを決定し、
    前記裾上げ具を前記折り曲げ中心線から手前に折り曲げて、折り曲げられた前記裾上げ具の前記上半分とともに浮き上る前記裏地を前記裾上げ具の上端の両面テープから剥がして折り返しながら前記表地を前記裾上げ具の前記下半分とともに奥へ押し込んで行き、
    前記表地及び前記裏地が前記裾上げ具の目盛り線で見て前記裾上げ長さまで折り返されたら、前記裏地及び前記表地をそれぞれ内側へ折り返して新しい折り返し線にそれぞれアイロンを掛け、
    前記衣服の裾の対向する位置にも前記裾上げ具を同様に貼り付けておいて同様に裾上げを行い、
    前記衣服の裾の対向する位置に付けられた前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線をそれぞれ両手で持って引張りながら前記裾の全周を前記表地及び前記裏地の前記新しい折り返し線で折り曲げて、前記裾の全周に亘ってアイロンを掛けた後、前記裾上げ具及び前記両面テープを全て取り除き、
    前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着することを特徴とする裾長さ調節機能付き衣服。
  15. 前記裾上げ具の下半分の裏側にも前記両面テープを貼り付けて表面の剥離紙は剥がさずにおき、前記表地が前記新しい折り返し線で折り返されたときに表面の剥離紙を剥がして前記裾上げ具の下半分を前記表地の前記新しい折り返し線に貼り付けて仮止めすることを特徴とする請求項13に記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  16. 前記裾上げ具の上端に一または二以上のストッパーを突出させ、前記裾上げ具を前記折り曲げ中心線で手前に折り曲げたときに対応する前記裾上げ具の下端近傍に前記ストッパーを貫通させて止める一または二以上の切り込みを設けたことを特徴とする請求項14または請求項15に記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  17. 前記衣服の裾の全周または半周分の長さに切った熱接着テープの片面に、細かく切った工作用の両面接着テープを間隔をおいて複数枚貼り付け、表面側の剥離紙は剥がさずにおくか、または前記表面側の剥離紙を全て剥がして前記熱接着テープの全長に亘る長い剥離紙を前記工作用の両面接着テープの接着面に止めることによって貼り付けたものを用意しておき、
    前記表地及び前記裏地の新しい折り返し線の間を開いて、前記複数枚の工作用の両面接着テープの表面側の剥離紙を全て剥がすか、前記長い剥離紙を剥がして、前記裏地の新しい折り返し線に沿って前記裏地の下端の前記表地側に前記熱接着テープを全周に亘って貼り付け、
    アイロンを前記裏地の裏側から全周に亘って掛けて前記表地と前記裏地を前記熱接着テープを融かして熱接着させ、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着することを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか1つに記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  18. 前記裾上げ長さが決定した段階で前記裏地及び表地を前記裾上げ長さまで折り返し、前記衣服の裾の全周または半周分の長さに切った熱接着テープの片面に細かく切った工作用の両面接着テープを間隔をおいて複数枚貼り付けたものを、前記折り返した裏地の裾に全周に亘って予め貼り付けておいてから裾上げの作業を開始することを特徴とする請求項17に記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  19. 熱接着テープを短く切ったものの片面の両端に細かく切った工作用の両面接着テープを貼り付けたものを前記裾の全周分だけ用意しておき、
    前記表地及び前記裏地の新しい折り返し線の間を開いて、前記熱接着テープを短く切ったものの両端の工作用の両面接着テープの剥離紙を剥がしながら、前記裏地の新しい折り返し線に沿って前記裏地の下端の前記表地側に前記熱接着テープを貼り付け、
    全周に亘って貼り付け終わったらアイロンを前記裏地の裏側から全周に亘って掛けて前記表地と前記裏地を前記熱接着テープを融かして熱接着させ、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着することを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか1つに記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  20. 熱接着テープを短く切ったものの両端の互いに表裏反対側に細かく切った工作用の両面接着テープを、裏側は前記細かく切った工作用の両面接着テープの幅だけ端からスペースをとって貼り付けたものを前記裾の全周分だけ用意しておき、
    前記表地及び前記裏地の新しい折り返し線の間を開いて、前記熱接着テープを短く切ったものの両端の工作用の両面接着テープの剥離紙を剥がしながら、前記裏側の工作用の両面接着テープは前記裏地の新しい折り返し線に沿って前記裏地の下端の前記表地側に前記熱接着テープを貼り付け、前記表側の工作用の両面接着テープは先に貼り付けた前記熱接着テープの裏側の前記スペースに貼り付けて前記熱接着テープを次々に接続しながら前記裏地の新しい折り返し線に沿って前記裏地の下端の前記表地側に貼り付けて行き、
    全周に亘って貼り付け終わったらアイロンを前記裏地の裏側から全周に亘って掛けて前記表地と前記裏地を前記熱接着テープを融かして熱接着させ、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着することを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか1つに記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  21. 熱接着テープを前記裾全周の長さに切って、前記裏地の新しい折り返し線に沿って前記裏地の下端の前記表地側に前記熱接着テープを当てて、小型で薄型のクリップを用いて適当な間隔で止めて行き、全周に亘って止め終わったら、まず前記クリップで止めてある部分以外の下端にアイロンを掛けて前記熱接着テープを融かして前記表地と前記裏地を熱接着させ、前記クリップで止めてある部分のみが残ったところで前記クリップを全て引き抜いて取り除き前記クリップで止めてあった部分にアイロンを掛けて前記表地と前記裏地を熱接着させ、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着することを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか1つに記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  22. 前記クリップとして厚紙製のクリップを用いて、前記厚紙製のクリップで止めてある部分も含めて全周に亘ってアイロンを掛けて前記熱接着テープを融かして前記表地と前記裏地を熱接着させ、その後前記厚紙製のクリップを取り除いて最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることを特徴とする請求項21に記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  23. 熱接着糸またはそれを鎖状に編んだものを前記裾全周の長さに切って、または適当な本数に切り分けて、前記裏地の新しい折り返し線に沿って前記裏地の下端の前記表地側に前記熱接着糸を両面接着シールを用いて適当な間隔で止めて行き、全周に亘って止め終わったら、全周に亘ってアイロンを掛けて前記熱接着糸を融かして前記表地と前記裏地を熱接着させ、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着することを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか1つに記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  24. 前記表地及び前記裏地の新しい折り返し線の間に熱接着糸またはそれを鎖状に編んだものの端を入れて順に前記熱接着糸またはそれを鎖状に編んだものを入れながらアイロンを掛けて前記熱接着糸を融かして前記表地と前記裏地を熱接着させて行き、全周に亘ってアイロンを掛けて前記熱接着糸を融かして前記表地と前記裏地を熱接着させ終わったら、最後に全周に亘ってスチームアイロンを掛けて仕上げることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着することを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか1つに記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  25. 前記表地及び前記裏地の新しい折り返し線の間の前記裏地に布地用の液体接着剤を塗り付けて前記液体接着剤が乾かないうちに前記表地の裏に貼り合わせることによって、前記裏地の下端を前記裾の全周に亘って前記表地の裏側に接着することを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか1つに記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  26. 前記目盛り線の間隔を1cmとしたことを特徴とする請求項1乃至請求項25のいずれか1つに記載の裾長さ調節機能付き衣服。
  27. 前記裏地は銀の膜を合成樹脂フィルムに挟んで細く切った銀の糸及び/または遠赤外線セラミックス及び/または静電気防止材をその一部に用いて織られたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項26のいずれか1つに記載の裾長さ調節機能付き衣服。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102742945A (zh) * 2012-07-04 2012-10-24 任一涛 服装自由缩短复原粘结带及可自由缩短复原的服装

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