JP2004208042A - ゲートウェイ装置、通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】さまざまなプロトコルに対応して回線の共通化を安価に実現する。
【解決手段】このネットワーク通信システムは、クライアント側の通信システム1と、サーバ側の通信システム2とをIP−NW3を介して接続して構成されている。クライアント側の通信システム1はゲートウェイ装置12を有している。ゲートウェイ装置12は、第1のネットワーク14上のクライアント端末11から送信されたHDLCフレームを受信し、受信したHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換し、変換したUDP/IPパケットを第2のネットワークであるIP−NW3へ送信する。
【選択図】 図1
【解決手段】このネットワーク通信システムは、クライアント側の通信システム1と、サーバ側の通信システム2とをIP−NW3を介して接続して構成されている。クライアント側の通信システム1はゲートウェイ装置12を有している。ゲートウェイ装置12は、第1のネットワーク14上のクライアント端末11から送信されたHDLCフレームを受信し、受信したHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換し、変換したUDP/IPパケットを第2のネットワークであるIP−NW3へ送信する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばクライアントコンピュータ(以下クライアントマシンと称す)とサーバコンピュータ(以下サーバマシンと称す)とが異種ネットワークを介して接続されたクライアント/サーバシステムなどのネットワーク通信システムに用いられるゲートウェイ装置、通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、コンピュータ間通信におけるデータ伝送方式は、同期伝送方式と非同期伝送方式(調歩同期方式)に大別され、同期伝送方式は、伝送対象のデータを適当な長さに区切り伝送するためのブロックの区切り方で、フラグ同期方式(フレーム同期方式)とキャラクタ同期方式とに細分される。フラグ同期方式(フレーム同期方式)のプロトコルとしては、例えばX.25などがある。
【0003】
コンピュータ間通信を行うための通信システムの一つとして、クライアントマシンに第1のネットワークを介してゲートウェイ装置(クライアント側ゲートウェイ装置)が接続され、このクライアント側ゲートウェイ装置に例えばIPネットワークなどの第2のネットワークを介してゲートウェイ装置(サーバ側ゲートウェイ装置)が接続され、このサーバ側ゲートウェイ装置に第3のネットワークを介してサーバマシンが接続された形態のものがある。
このような通信システムにおいては、第1および第3のネットワークの通信プロトコルと第2のネットワークの通信プロトコルが異なる場合、それぞれのネットワーク間に介在するゲートウェイ装置でプロトコル変換が行われる。
【0004】
この種の従来の技術としては、通信端末(パソコン)側の電話網(第1のネットワーク)パケット通信端末側のパケット網(第3のネットワーク)に、例えばX.25プロトコルなどのフラグ同期方式のプロトコル(有手順系プロトコル)を用い、互いの間に異種網間通信装置(ゲートウェイ)を配置してデータを変換して伝送する技術がある(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に記載されている従来の技術の場合、第3のネットワークにOSIの物理層からネットワーク層までの下位3層のプロトコルが規定されているX.25を用いていることから、複数の端末間で、ある端末を指定したデータのやり取り行うことが可能である。
【0005】
X.25プロトコルは、物理層からネットワーク層までの下位3層のプロトコルが規定されている。これと同層のプロトコルとして、例えばSNA、FNA、IPなどのプロトコルがあるが、これらの場合もX.25プロトコルと同じ回線を利用できる。つまり、複数のコンピュータ間のネットワーク通信で送信側と受信側で同じプロトコルを用いることで、データ通信が可能になる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001‐136202号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載されている技術をIPネットワークを介するコンピュータネットワーク間通信に利用する場合、以下のような問題がある。
すなわち、上記フラグ同期方式のプロトコルを用いるネットワーク通信では、上位プロトコルが不明な場合は、コンピュータからのデータをゲートウェイ装置でIPネットワークのプロトコル、つまりIPプロトコルの形態へ変換することができない。したがって、IPネットワークに接続される送信側と受信側それぞれのコンピュータのネットワークでは同じ階層のプロトコルを用いる必要がある。
しかし、同じ階層のプロトコルといっても上記したようにさまざまなプロトコルがあるため、送信側と受信側それぞれのコンピュータのネットワークで異なるプロトコルを利用する場合、回線をぞれぞれ別系統で持つことになり、回線の共通化ができないという問題があった。
また、OSIの第3層までを規定するX.25プロトコルは、高い利便性を提供するシステムを実現できるため、X.25プロトコル‐IPプロトコルの変換機能を持つゲートウェイ装置を製品化することが考えられるが、この場合、ゲートウェイ装置の開発コストがかさみ、ゲートウェイ装置を安価に提供できないという問題もある。
【0008】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、さまざまなプロトコルに対応して回線の共通化を安価に実現することのできるゲートウェイ装置、通信システムを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明のゲートウェイ装置は、第1のネットワークと第2のネットワークとを接続するゲートウェイ装置において、前記第1のネットワーク上のコンピュータから送信されたHDLCフレームを受信する手段と、受信されたHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換する手段と、変換されたUDP/IPパケットを前記第2のネットワークへ送信する手段とを具備したことを特徴としている。
【0010】
本発明の通信システムは、第1のネットワークと第2のネットワークとを接続する第1のゲートウェイ装置と、前記第2のネットワークと第3のネットワークとを接続する第2のゲートウェイ装置とを有する通信システムにおいて、前記第1のゲートウェイ装置は、前記第1のネットワーク上の第1のコンピュータから前記第3のネットワーク上の第2のコンピュータへ送信されるHDLCフレームを受信する手段と、受信されたHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換する手段と、変換されたUDP/IPパケットを前記第2のネットワークを通じて前記第3のネットワークへ送信する手段とを備え、前記第2のゲートウェイ装置は、前記第2のネットワークを通じて送られてきたUDP/IPパケットを受信する手段と、受信されたUDP/IPパケットをHDLCフレームに変換する手段と、変換されたHDLCフレームを前記第3のネットワークを通じて前記第2のコンピュータへ送信する手段とを具備したことを特徴としている。
本発明では、第1のネットワーク上のコンピュータから送信されたHDLCフレームをゲートウェイ装置が受信すると、ゲートウェイ装置は、受信されたHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換して第2のネットワークへ送信するので、HDLC手順よりも下位の階層(OSIの第3層)のプロトコルを透過することができ、さまざまなプロトコルでの通信を安価に可能とすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る一つの実施形態のネットワーク通信システムの構成を示す図である。
【0012】
同図に示すように、このネットワーク通信システムは、クライアント側の通信システム1と、サーバ側の通信システム2とを、IPネットワーク、例えばUDP/IPネットワーク3(以下IP−NW3と称す)を介して接続して構成されている。IP−NW3を第2のネットワークと称す。
【0013】
クライアント側の通信システムは、第1のコンピュータであるクライアントコンピュータ(以下クライアント端末11と称す)と、第1のゲートウェイ装置としてのゲートウェイ装置12と、ルータ13とを有している。クライアント端末11とゲートウェイ装置12とは第1のネットワーク14により接続されている。
クライアント端末11は、例えばOSI(開放型システム間相互接続)基本参照モデルの7階層の中の第2層にあたるデータリンク層のプロトコルであるハイレベルデータリンク制御手順(HDLC手順)でゲートウェイ装置12との間の第1のネットワーク14を通じたHDLCフレームの送受信によりデータ通信を行うコンピュータである。
【0014】
ゲートウェイ装置12は、クライアント端末11より送信されてきたHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換するプロトコル変換手段であり、端末側手順をIPネットワークに透過する機能を有している。ゲートウェイ装置12は、例えばコンピュータなどにより実現される。ゲートウェイ装置12,22は、CPU、ROM,RAMなどのメモリ、通信インターフェース装置、ハードディスク装置などを備えられている。ハードディスク装置には、端末側手順をIPネットワークに透過する機能を実現するための制御プログラムが記憶されている。ゲートウェイ装置12の制御プログラムは、第1のネットワーク14上のクライアント端末11から送信されたHDLCフレームを通信インターフェース装置を通じて受信する手段と、受信されたHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換する手段と、変換されたUDP/IPパケットを通信インターフェース装置よりIP−NW3へ送信する手段として機能する。UDPとはユーザ・データグラム・プロトコルをいう。UDPは、コネクションレス型(連続したデータ交換が要求されないアプリケーション間通信)のデータ転送プロトコルである。
ゲートウェイ装置12は、サーバ21よりIP−NW3、ルータ13を通じて受信されたUDP/IPパケットをHDLCフレームに変換して第1のネットワーク14を通じてクライアント端末11に渡すプロトコル変換および通信手段である。ゲートウェイ装置12は、接続先のサーバ側の通信システム2のゲートウェイ装置22のIPアドレスとUDPポート番号(相手および自分)を指定して回線ポート単位に透過データを通すための通信リンクを確立する。ルータ13は、受信されたUDP/IPパケットを該当するあて先に届けるためのルーティングを行う。
【0015】
サーバ側の通信システム2は、第2のコンピュータであるサーバコンピュータ21(以下サーバ21称す)と、第2のゲートウェイ装置としてのゲートウェイ装置22と、ルータ23とを有している。サーバ21とゲートウェイ装置22とは第3のネットワーク24により接続されている。ルータ23は、クライアント側の通信システム1よりIP−NW3を通じて受信されたUDP/IPパケットを該当するあて先に届けるためのルーティングを行う。
【0016】
ゲートウェイ装置22は、ルータ23から受け取ったUDP/IPパケットをHDLCプロトコルのデータ(HDLCフレーム)に変換して第3のネットワーク24を通じてサーバ21に伝送するプロトコル変換および通信手段である。ゲートウェイ装置22の制御プログラムは、サーバ21から送信されたHDLCプロトコルのデータ(HDLCフレーム)を第3のネットワーク24を通じて受信する手段と、受信したUDP/IPパケットに変換する手段と、変換したUDP/IPパケットをルータ23およびIP−NW3を通じてクライアント側の通信システム1に送信する手段として機能する。サーバ21は、例えばHDLCプロトコルなどでゲートウェイ装置22とデータ通信を行うコンピュータである。
【0017】
以下、このネットワーク通信システムの動作を説明する。
HDLCフレームについて説明する。
HDLCフレームは、F,A,C,I,FCS,Fなどのフレームを有している。Fフレームには、例えば01111110などのデータの開始/終了を示すめフラグが挿入される。Aフレームは8ビットのアドレスデータが挿入される。Iフレームには情報(データ)がnビットで挿入される。なお、このIフレームにはデータが挿入されない場合もある。FCSフレームには、16ビットのフレームチェックシーケンスデータが挿入される。
【0018】
この実施形態のネットワーク通信システムでは、HDLCプロトコルのデータとUDP/IPパケットとの相互変換を行う上で、FCSをデータとして扱う第1の変換ケースとFCSをデータとして扱う第2の変換ケースの2通りの変換ケースがあるので、それぞれについて説明する。
【0019】
まず、図2のフローチャートを参照してFCSをデータとして扱う第1の変換ケースについて説明する。
この第1の変換ケースの場合、クライアント端末11からゲートウェイ装置12に送信されるHDLCフレームにIフレームが存在する場合(Iフレームありの場合)、クライアント端末11から送信されたHDLCフレームがゲートウェイ装置12に受信されると、ゲートウェイ装置12は、受信したHDLCフレームのAフレーム,Cフレーム,Iフレーム,FCSフレームを一塊にカプセリングしてIPデータとし、そのIPデータにIPヘッダとCRCを付加してIPパケットを生成する。つまり、ゲートウェイ装置12は、受信したHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換する。
【0020】
そして、ゲートウェイ装置12は、生成したUDP/IPパケットをルータ13、IP−NW3を通じてサーバ側のネットワーク2へ送り、サーバ側のネットワーク2では、UDP/IPパケットがルータ23を通じてゲートウェイ装置22に受信される。
なお、クライアント端末11から受信されたHDLCフレームにIフレームが存在すしない場合(Iフレームなしの場合)、ゲートウェイ装置12は、受信したHDLCフレームのAフレーム,Cフレーム,FCSフレームを一塊にカプセリングしてIPデータとし、そのIPデータにIPヘッダとCRCを付加してIPパケットを生成する。以下の動作はIフレームありの場合と同様である。
【0021】
ゲートウェイ装置22は、受信したUDP/IPパケットのIPデータをデカプセリングして、Aフレーム,Cフレーム,Iフレーム,FCSフレームとして、これらのフレームにFフレームを新たに付加してHDLCフレームを生成する。つまり、ゲートウェイ装置22は、受信したUDP/IPパケットをHDLCフレームに変換する。
【0022】
そして、ゲートウェイ装置22は、生成したHDLCフレームをサーバ21へ送信する。なお、Iフレームなしの場合、ゲートウェイ装置22は、デカプセリングによりAフレーム,Cフレーム,FCSフレームとして、これらのフレームにFフレームを新たに付加してHDLCフレームを生成する。以下の動作はIフレームありの場合と同様である。
【0023】
なお、第1の変換ケースの場合、ゲートウェイ装置12は、HDLCフレームを受信したときにFCSチェックを行わない。また、ゲートウェイ装置12は、受信したHDLCフレームにFCSエラーがあったとしても相手先に送信する。したがって、通信相手先のフラグ同期方式の端末、この場合、サーバ側で、FCSエラーのFCSを検出して廃棄することになる。FCSフレームはデータとしてIPパケットに挿入されてくるので、サーバ側のネットワーク2のゲートウェイ装置22では、FCSの生成を行わない。Aフレーム,Cフレーム,Iフレーム,FCSフレームの部分を合計した最大フレームサイズは、1400オクテッドとし、それを超えるフレームついてはデータ送信元のゲートウェイ装置12でフレーム分割して相手先に送信する。
【0024】
次に、図3のフローチャートを参照してFCSをデータとして扱わない第2の変換ケースについて説明する。
この第2の変換ケースの場合、クライアント端末11からゲートウェイ装置12に送信されるHDLCフレームにIフレームが存在する場合(Iフレームありの場合)、クライアント端末11から送信されたHDLCフレームがゲートウェイ装置12に受信されると、ゲートウェイ装置12は、受信したHDLCフレームのうち、Fフレーム、FCSフレームを除いたAフレーム,Cフレーム,Iフレームを一塊にカプセリングしてUDP/IPデータとし、そのUDP/IPデータにIPヘッダとCRCを付加してUDP/IPパケットを生成する。つまり、ゲートウェイ装置12は、受信したHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換する。
【0025】
そして、ゲートウェイ装置12は、生成したUDP/IPパケットをルータ13、IP−NW3を通じてサーバ側のネットワーク2へ送り、サーバ側のネットワーク2では、UDP/IPパケットがルータ23を通じてゲートウェイ装置22に受信される。
なお、クライアント端末11からゲートウェイ装置12に受信されたHDLCフレームにIフレームが存在しない場合(Iフレームなしの場合)、ゲートウェイ装置12は、受信したHDLCフレームのうち、Fフレーム、FCSフレームを除いたAフレーム,Cフレームを一塊にカプセリングしてUDP/IPデータとし、そのUDP/IPデータにIPヘッダとCRCを付加してUDP/IPパケットを生成する。以下の動作はIフレームありの場合と同様である。
【0026】
ゲートウェイ装置22は、受信したUDP/IPパケットのIPデータをデカプセリングして、Aフレーム,Cフレーム,Iフレームとして、これらのフレームにFフレームとFCSフレームを新たに付加してHDLCフレームを生成する。つまり、ゲートウェイ装置22は、受信したUDP/IPパケットをHDLCフレームに変換する。
【0027】
そして、ゲートウェイ装置22は、生成したHDLCフレームをサーバ21へ送信する。なお、Iフレームなしの場合、ゲートウェイ装置22は、デカプセリングによりAフレーム,Cフレームとして、これらのフレームにFフレームとFCSフレームを新たに付加してHDLCフレームを生成する。以下の動作はIフレームありの場合と同様である。
【0028】
なお、第2の変換ケースの場合、ゲートウェイ装置12は、HDLCフレームを受信したときにFCSチェックを行う。また、ゲートウェイ装置12は、受信したHDLCフレームにFCSエラーがあった場合、その時点で該当フレームを破棄する。したがって、通信相手先のフラグ同期方式の端末、この場合、サーバ側は、フレームが来ないため、リトライを発動しリトライ動作を行う。FCSフレームはデータとしてIPパケットに挿入されていないため、サーバ側のネットワーク2のゲートウェイ装置22では、新たなFCSフレームの生成を行う。Aフレーム,Cフレーム,Iフレームの部分を合計した最大フレームサイズは、1400オクテッドとし、それを超えるフレームついてはゲートウェイ装置12でフレーム分割して相手先に送信する。
【0029】
このようにこの実施形態のネットワーク通信システムによれば、ゲートウェイ装置12は、受信されたHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換してIP−NW3に送信することで、OSIの第2層(データリンク層)でのみ通信を行う、つまりOSIの第3層以上のプロトコルを透過させることで、フラグ同期方式のプロトコルで通信を行う端末間において、例えばX.25、SNA、FNA、IPなどのさまざまなプロトコルでのUDP/IPネットワークを通じたデータ通信が可能になり、経済的で、拡張性に富み、安全にネットワーク通信システムを構築することができる。具体的には、回線の共用化ができるようになり、回線料金を削減できるという経済的効果を達成できる。また、利用頻度の高いIPネットワークを基本にしていることから、さまざまなネットワークに対応可能となり、また、フレームレベルでの透過を行うことからさまざまなプロトコルに対応可能となり、拡張性に富んだシステムを構築できる。さらに、障害管理においても、従来は、プロトコルごとに別個のネットワークを構築する必要があったためそれぞれの管理を必要としたが、回線の共用化を実現することで、一元管理が可能になり、障害対応に迅速に対応できるようになる。
【0030】
なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではない。
上記実施形態では、HDLCフレームをUDP/IPパケットに変換したが、これ以外に、例えばHDLCフレームをTCP/IPパケットに変換してもよい。上記実施形態におけるソフトウェア(ゲートウェイ装置12,22の制御プログラム)は、フレキシブルディスクなどのコンピュータが読み出し可能な記憶媒体に記憶されていても良く、また、ソフトウェア(プログラム)単体としてネットワーク上を伝送されるものでもよい。この場合、記憶媒体に記憶されたソフトウェア(プログラム)をコンピュータが読み出したり、LANやインターネッ上のサイト(サーバ)からコンピュータがダウンロードしてハードディスクにインストールすることにより、各実施形態における処理が可能になる。
【0031】
つまり、本発明におけるソフトウェア(制御プログラム)は、コンピュータと独立した記憶媒体に記憶されているものだけに限らず、LANやインターネットなどの伝送媒体を介して流通されるものも含まれる。
なお、制御プログラムは、ハードディスク、メモリ、フレキシブルディスクなどの記憶媒体からコンピュータが読み出して利用するものであり、その言語形式、記憶形式などに限定されるものではない。
【0032】
また、記憶媒体からコンピュータにインストールされた制御プログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフトなどのMW(ミドルウェア)などが本実施形態を実現するための各処理の一部を実行しても良い。
さらに、記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネットなどにより伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。また、記憶媒体は一つに限らず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も本発明における記録媒体に含まれ、媒体構成はいずれの構成であっても良い。
【0033】
なお、コンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、本実施形態における各処理を実行するものであって、パソコンなどの一つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステムなどのいずれの構成であっても良い。
また、コンピュータとは、パーソナルコンピュータ(パソコン)に限らず、通信機器、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコンなども含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、さまざまなプロトコルに対応して回線の共通化を安価に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施形態のネットワーク通信システムの構成を示す図である。
【図2】このネットワーク通信システムにおいて、第1の変換ケースの動作を示す図である。
【図3】このネットワーク通信システムにおいて、第2の変換ケースの動作を示す図である。
【符号の説明】
1…クライアント側のネットワーク、2…サーバ側のネットワーク、3…IP−NW、11…クライアント端末、12,22…ゲートウェイ装置、13,23…ルータ,21…サーバ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばクライアントコンピュータ(以下クライアントマシンと称す)とサーバコンピュータ(以下サーバマシンと称す)とが異種ネットワークを介して接続されたクライアント/サーバシステムなどのネットワーク通信システムに用いられるゲートウェイ装置、通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、コンピュータ間通信におけるデータ伝送方式は、同期伝送方式と非同期伝送方式(調歩同期方式)に大別され、同期伝送方式は、伝送対象のデータを適当な長さに区切り伝送するためのブロックの区切り方で、フラグ同期方式(フレーム同期方式)とキャラクタ同期方式とに細分される。フラグ同期方式(フレーム同期方式)のプロトコルとしては、例えばX.25などがある。
【0003】
コンピュータ間通信を行うための通信システムの一つとして、クライアントマシンに第1のネットワークを介してゲートウェイ装置(クライアント側ゲートウェイ装置)が接続され、このクライアント側ゲートウェイ装置に例えばIPネットワークなどの第2のネットワークを介してゲートウェイ装置(サーバ側ゲートウェイ装置)が接続され、このサーバ側ゲートウェイ装置に第3のネットワークを介してサーバマシンが接続された形態のものがある。
このような通信システムにおいては、第1および第3のネットワークの通信プロトコルと第2のネットワークの通信プロトコルが異なる場合、それぞれのネットワーク間に介在するゲートウェイ装置でプロトコル変換が行われる。
【0004】
この種の従来の技術としては、通信端末(パソコン)側の電話網(第1のネットワーク)パケット通信端末側のパケット網(第3のネットワーク)に、例えばX.25プロトコルなどのフラグ同期方式のプロトコル(有手順系プロトコル)を用い、互いの間に異種網間通信装置(ゲートウェイ)を配置してデータを変換して伝送する技術がある(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に記載されている従来の技術の場合、第3のネットワークにOSIの物理層からネットワーク層までの下位3層のプロトコルが規定されているX.25を用いていることから、複数の端末間で、ある端末を指定したデータのやり取り行うことが可能である。
【0005】
X.25プロトコルは、物理層からネットワーク層までの下位3層のプロトコルが規定されている。これと同層のプロトコルとして、例えばSNA、FNA、IPなどのプロトコルがあるが、これらの場合もX.25プロトコルと同じ回線を利用できる。つまり、複数のコンピュータ間のネットワーク通信で送信側と受信側で同じプロトコルを用いることで、データ通信が可能になる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001‐136202号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載されている技術をIPネットワークを介するコンピュータネットワーク間通信に利用する場合、以下のような問題がある。
すなわち、上記フラグ同期方式のプロトコルを用いるネットワーク通信では、上位プロトコルが不明な場合は、コンピュータからのデータをゲートウェイ装置でIPネットワークのプロトコル、つまりIPプロトコルの形態へ変換することができない。したがって、IPネットワークに接続される送信側と受信側それぞれのコンピュータのネットワークでは同じ階層のプロトコルを用いる必要がある。
しかし、同じ階層のプロトコルといっても上記したようにさまざまなプロトコルがあるため、送信側と受信側それぞれのコンピュータのネットワークで異なるプロトコルを利用する場合、回線をぞれぞれ別系統で持つことになり、回線の共通化ができないという問題があった。
また、OSIの第3層までを規定するX.25プロトコルは、高い利便性を提供するシステムを実現できるため、X.25プロトコル‐IPプロトコルの変換機能を持つゲートウェイ装置を製品化することが考えられるが、この場合、ゲートウェイ装置の開発コストがかさみ、ゲートウェイ装置を安価に提供できないという問題もある。
【0008】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、さまざまなプロトコルに対応して回線の共通化を安価に実現することのできるゲートウェイ装置、通信システムを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明のゲートウェイ装置は、第1のネットワークと第2のネットワークとを接続するゲートウェイ装置において、前記第1のネットワーク上のコンピュータから送信されたHDLCフレームを受信する手段と、受信されたHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換する手段と、変換されたUDP/IPパケットを前記第2のネットワークへ送信する手段とを具備したことを特徴としている。
【0010】
本発明の通信システムは、第1のネットワークと第2のネットワークとを接続する第1のゲートウェイ装置と、前記第2のネットワークと第3のネットワークとを接続する第2のゲートウェイ装置とを有する通信システムにおいて、前記第1のゲートウェイ装置は、前記第1のネットワーク上の第1のコンピュータから前記第3のネットワーク上の第2のコンピュータへ送信されるHDLCフレームを受信する手段と、受信されたHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換する手段と、変換されたUDP/IPパケットを前記第2のネットワークを通じて前記第3のネットワークへ送信する手段とを備え、前記第2のゲートウェイ装置は、前記第2のネットワークを通じて送られてきたUDP/IPパケットを受信する手段と、受信されたUDP/IPパケットをHDLCフレームに変換する手段と、変換されたHDLCフレームを前記第3のネットワークを通じて前記第2のコンピュータへ送信する手段とを具備したことを特徴としている。
本発明では、第1のネットワーク上のコンピュータから送信されたHDLCフレームをゲートウェイ装置が受信すると、ゲートウェイ装置は、受信されたHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換して第2のネットワークへ送信するので、HDLC手順よりも下位の階層(OSIの第3層)のプロトコルを透過することができ、さまざまなプロトコルでの通信を安価に可能とすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る一つの実施形態のネットワーク通信システムの構成を示す図である。
【0012】
同図に示すように、このネットワーク通信システムは、クライアント側の通信システム1と、サーバ側の通信システム2とを、IPネットワーク、例えばUDP/IPネットワーク3(以下IP−NW3と称す)を介して接続して構成されている。IP−NW3を第2のネットワークと称す。
【0013】
クライアント側の通信システムは、第1のコンピュータであるクライアントコンピュータ(以下クライアント端末11と称す)と、第1のゲートウェイ装置としてのゲートウェイ装置12と、ルータ13とを有している。クライアント端末11とゲートウェイ装置12とは第1のネットワーク14により接続されている。
クライアント端末11は、例えばOSI(開放型システム間相互接続)基本参照モデルの7階層の中の第2層にあたるデータリンク層のプロトコルであるハイレベルデータリンク制御手順(HDLC手順)でゲートウェイ装置12との間の第1のネットワーク14を通じたHDLCフレームの送受信によりデータ通信を行うコンピュータである。
【0014】
ゲートウェイ装置12は、クライアント端末11より送信されてきたHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換するプロトコル変換手段であり、端末側手順をIPネットワークに透過する機能を有している。ゲートウェイ装置12は、例えばコンピュータなどにより実現される。ゲートウェイ装置12,22は、CPU、ROM,RAMなどのメモリ、通信インターフェース装置、ハードディスク装置などを備えられている。ハードディスク装置には、端末側手順をIPネットワークに透過する機能を実現するための制御プログラムが記憶されている。ゲートウェイ装置12の制御プログラムは、第1のネットワーク14上のクライアント端末11から送信されたHDLCフレームを通信インターフェース装置を通じて受信する手段と、受信されたHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換する手段と、変換されたUDP/IPパケットを通信インターフェース装置よりIP−NW3へ送信する手段として機能する。UDPとはユーザ・データグラム・プロトコルをいう。UDPは、コネクションレス型(連続したデータ交換が要求されないアプリケーション間通信)のデータ転送プロトコルである。
ゲートウェイ装置12は、サーバ21よりIP−NW3、ルータ13を通じて受信されたUDP/IPパケットをHDLCフレームに変換して第1のネットワーク14を通じてクライアント端末11に渡すプロトコル変換および通信手段である。ゲートウェイ装置12は、接続先のサーバ側の通信システム2のゲートウェイ装置22のIPアドレスとUDPポート番号(相手および自分)を指定して回線ポート単位に透過データを通すための通信リンクを確立する。ルータ13は、受信されたUDP/IPパケットを該当するあて先に届けるためのルーティングを行う。
【0015】
サーバ側の通信システム2は、第2のコンピュータであるサーバコンピュータ21(以下サーバ21称す)と、第2のゲートウェイ装置としてのゲートウェイ装置22と、ルータ23とを有している。サーバ21とゲートウェイ装置22とは第3のネットワーク24により接続されている。ルータ23は、クライアント側の通信システム1よりIP−NW3を通じて受信されたUDP/IPパケットを該当するあて先に届けるためのルーティングを行う。
【0016】
ゲートウェイ装置22は、ルータ23から受け取ったUDP/IPパケットをHDLCプロトコルのデータ(HDLCフレーム)に変換して第3のネットワーク24を通じてサーバ21に伝送するプロトコル変換および通信手段である。ゲートウェイ装置22の制御プログラムは、サーバ21から送信されたHDLCプロトコルのデータ(HDLCフレーム)を第3のネットワーク24を通じて受信する手段と、受信したUDP/IPパケットに変換する手段と、変換したUDP/IPパケットをルータ23およびIP−NW3を通じてクライアント側の通信システム1に送信する手段として機能する。サーバ21は、例えばHDLCプロトコルなどでゲートウェイ装置22とデータ通信を行うコンピュータである。
【0017】
以下、このネットワーク通信システムの動作を説明する。
HDLCフレームについて説明する。
HDLCフレームは、F,A,C,I,FCS,Fなどのフレームを有している。Fフレームには、例えば01111110などのデータの開始/終了を示すめフラグが挿入される。Aフレームは8ビットのアドレスデータが挿入される。Iフレームには情報(データ)がnビットで挿入される。なお、このIフレームにはデータが挿入されない場合もある。FCSフレームには、16ビットのフレームチェックシーケンスデータが挿入される。
【0018】
この実施形態のネットワーク通信システムでは、HDLCプロトコルのデータとUDP/IPパケットとの相互変換を行う上で、FCSをデータとして扱う第1の変換ケースとFCSをデータとして扱う第2の変換ケースの2通りの変換ケースがあるので、それぞれについて説明する。
【0019】
まず、図2のフローチャートを参照してFCSをデータとして扱う第1の変換ケースについて説明する。
この第1の変換ケースの場合、クライアント端末11からゲートウェイ装置12に送信されるHDLCフレームにIフレームが存在する場合(Iフレームありの場合)、クライアント端末11から送信されたHDLCフレームがゲートウェイ装置12に受信されると、ゲートウェイ装置12は、受信したHDLCフレームのAフレーム,Cフレーム,Iフレーム,FCSフレームを一塊にカプセリングしてIPデータとし、そのIPデータにIPヘッダとCRCを付加してIPパケットを生成する。つまり、ゲートウェイ装置12は、受信したHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換する。
【0020】
そして、ゲートウェイ装置12は、生成したUDP/IPパケットをルータ13、IP−NW3を通じてサーバ側のネットワーク2へ送り、サーバ側のネットワーク2では、UDP/IPパケットがルータ23を通じてゲートウェイ装置22に受信される。
なお、クライアント端末11から受信されたHDLCフレームにIフレームが存在すしない場合(Iフレームなしの場合)、ゲートウェイ装置12は、受信したHDLCフレームのAフレーム,Cフレーム,FCSフレームを一塊にカプセリングしてIPデータとし、そのIPデータにIPヘッダとCRCを付加してIPパケットを生成する。以下の動作はIフレームありの場合と同様である。
【0021】
ゲートウェイ装置22は、受信したUDP/IPパケットのIPデータをデカプセリングして、Aフレーム,Cフレーム,Iフレーム,FCSフレームとして、これらのフレームにFフレームを新たに付加してHDLCフレームを生成する。つまり、ゲートウェイ装置22は、受信したUDP/IPパケットをHDLCフレームに変換する。
【0022】
そして、ゲートウェイ装置22は、生成したHDLCフレームをサーバ21へ送信する。なお、Iフレームなしの場合、ゲートウェイ装置22は、デカプセリングによりAフレーム,Cフレーム,FCSフレームとして、これらのフレームにFフレームを新たに付加してHDLCフレームを生成する。以下の動作はIフレームありの場合と同様である。
【0023】
なお、第1の変換ケースの場合、ゲートウェイ装置12は、HDLCフレームを受信したときにFCSチェックを行わない。また、ゲートウェイ装置12は、受信したHDLCフレームにFCSエラーがあったとしても相手先に送信する。したがって、通信相手先のフラグ同期方式の端末、この場合、サーバ側で、FCSエラーのFCSを検出して廃棄することになる。FCSフレームはデータとしてIPパケットに挿入されてくるので、サーバ側のネットワーク2のゲートウェイ装置22では、FCSの生成を行わない。Aフレーム,Cフレーム,Iフレーム,FCSフレームの部分を合計した最大フレームサイズは、1400オクテッドとし、それを超えるフレームついてはデータ送信元のゲートウェイ装置12でフレーム分割して相手先に送信する。
【0024】
次に、図3のフローチャートを参照してFCSをデータとして扱わない第2の変換ケースについて説明する。
この第2の変換ケースの場合、クライアント端末11からゲートウェイ装置12に送信されるHDLCフレームにIフレームが存在する場合(Iフレームありの場合)、クライアント端末11から送信されたHDLCフレームがゲートウェイ装置12に受信されると、ゲートウェイ装置12は、受信したHDLCフレームのうち、Fフレーム、FCSフレームを除いたAフレーム,Cフレーム,Iフレームを一塊にカプセリングしてUDP/IPデータとし、そのUDP/IPデータにIPヘッダとCRCを付加してUDP/IPパケットを生成する。つまり、ゲートウェイ装置12は、受信したHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換する。
【0025】
そして、ゲートウェイ装置12は、生成したUDP/IPパケットをルータ13、IP−NW3を通じてサーバ側のネットワーク2へ送り、サーバ側のネットワーク2では、UDP/IPパケットがルータ23を通じてゲートウェイ装置22に受信される。
なお、クライアント端末11からゲートウェイ装置12に受信されたHDLCフレームにIフレームが存在しない場合(Iフレームなしの場合)、ゲートウェイ装置12は、受信したHDLCフレームのうち、Fフレーム、FCSフレームを除いたAフレーム,Cフレームを一塊にカプセリングしてUDP/IPデータとし、そのUDP/IPデータにIPヘッダとCRCを付加してUDP/IPパケットを生成する。以下の動作はIフレームありの場合と同様である。
【0026】
ゲートウェイ装置22は、受信したUDP/IPパケットのIPデータをデカプセリングして、Aフレーム,Cフレーム,Iフレームとして、これらのフレームにFフレームとFCSフレームを新たに付加してHDLCフレームを生成する。つまり、ゲートウェイ装置22は、受信したUDP/IPパケットをHDLCフレームに変換する。
【0027】
そして、ゲートウェイ装置22は、生成したHDLCフレームをサーバ21へ送信する。なお、Iフレームなしの場合、ゲートウェイ装置22は、デカプセリングによりAフレーム,Cフレームとして、これらのフレームにFフレームとFCSフレームを新たに付加してHDLCフレームを生成する。以下の動作はIフレームありの場合と同様である。
【0028】
なお、第2の変換ケースの場合、ゲートウェイ装置12は、HDLCフレームを受信したときにFCSチェックを行う。また、ゲートウェイ装置12は、受信したHDLCフレームにFCSエラーがあった場合、その時点で該当フレームを破棄する。したがって、通信相手先のフラグ同期方式の端末、この場合、サーバ側は、フレームが来ないため、リトライを発動しリトライ動作を行う。FCSフレームはデータとしてIPパケットに挿入されていないため、サーバ側のネットワーク2のゲートウェイ装置22では、新たなFCSフレームの生成を行う。Aフレーム,Cフレーム,Iフレームの部分を合計した最大フレームサイズは、1400オクテッドとし、それを超えるフレームついてはゲートウェイ装置12でフレーム分割して相手先に送信する。
【0029】
このようにこの実施形態のネットワーク通信システムによれば、ゲートウェイ装置12は、受信されたHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換してIP−NW3に送信することで、OSIの第2層(データリンク層)でのみ通信を行う、つまりOSIの第3層以上のプロトコルを透過させることで、フラグ同期方式のプロトコルで通信を行う端末間において、例えばX.25、SNA、FNA、IPなどのさまざまなプロトコルでのUDP/IPネットワークを通じたデータ通信が可能になり、経済的で、拡張性に富み、安全にネットワーク通信システムを構築することができる。具体的には、回線の共用化ができるようになり、回線料金を削減できるという経済的効果を達成できる。また、利用頻度の高いIPネットワークを基本にしていることから、さまざまなネットワークに対応可能となり、また、フレームレベルでの透過を行うことからさまざまなプロトコルに対応可能となり、拡張性に富んだシステムを構築できる。さらに、障害管理においても、従来は、プロトコルごとに別個のネットワークを構築する必要があったためそれぞれの管理を必要としたが、回線の共用化を実現することで、一元管理が可能になり、障害対応に迅速に対応できるようになる。
【0030】
なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではない。
上記実施形態では、HDLCフレームをUDP/IPパケットに変換したが、これ以外に、例えばHDLCフレームをTCP/IPパケットに変換してもよい。上記実施形態におけるソフトウェア(ゲートウェイ装置12,22の制御プログラム)は、フレキシブルディスクなどのコンピュータが読み出し可能な記憶媒体に記憶されていても良く、また、ソフトウェア(プログラム)単体としてネットワーク上を伝送されるものでもよい。この場合、記憶媒体に記憶されたソフトウェア(プログラム)をコンピュータが読み出したり、LANやインターネッ上のサイト(サーバ)からコンピュータがダウンロードしてハードディスクにインストールすることにより、各実施形態における処理が可能になる。
【0031】
つまり、本発明におけるソフトウェア(制御プログラム)は、コンピュータと独立した記憶媒体に記憶されているものだけに限らず、LANやインターネットなどの伝送媒体を介して流通されるものも含まれる。
なお、制御プログラムは、ハードディスク、メモリ、フレキシブルディスクなどの記憶媒体からコンピュータが読み出して利用するものであり、その言語形式、記憶形式などに限定されるものではない。
【0032】
また、記憶媒体からコンピュータにインストールされた制御プログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフトなどのMW(ミドルウェア)などが本実施形態を実現するための各処理の一部を実行しても良い。
さらに、記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネットなどにより伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。また、記憶媒体は一つに限らず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も本発明における記録媒体に含まれ、媒体構成はいずれの構成であっても良い。
【0033】
なお、コンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、本実施形態における各処理を実行するものであって、パソコンなどの一つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステムなどのいずれの構成であっても良い。
また、コンピュータとは、パーソナルコンピュータ(パソコン)に限らず、通信機器、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコンなども含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、さまざまなプロトコルに対応して回線の共通化を安価に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施形態のネットワーク通信システムの構成を示す図である。
【図2】このネットワーク通信システムにおいて、第1の変換ケースの動作を示す図である。
【図3】このネットワーク通信システムにおいて、第2の変換ケースの動作を示す図である。
【符号の説明】
1…クライアント側のネットワーク、2…サーバ側のネットワーク、3…IP−NW、11…クライアント端末、12,22…ゲートウェイ装置、13,23…ルータ,21…サーバ。
Claims (2)
- 第1のネットワークと第2のネットワークとを接続するゲートウェイ装置において、
前記第1のネットワーク上のコンピュータから送信されたHDLCフレームを受信する手段と、
受信されたHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換する手段と、
変換されたUDP/IPパケットを前記第2のネットワークへ送信する手段とを具備したことを特徴とするゲートウェイ装置。 - 第1のネットワークと第2のネットワークとを接続する第1のゲートウェイ装置と、前記第2のネットワークと第3のネットワークとを接続する第2のゲートウェイ装置とを有する通信システムにおいて、
前記第1のゲートウェイ装置は、
前記第1のネットワーク上の第1のコンピュータから前記第3のネットワーク上の第2のコンピュータへ送信されるHDLCフレームを受信する手段と、
受信されたHDLCフレームをUDP/IPパケットに変換する手段と、
変換されたUDP/IPパケットを前記第2のネットワークを通じて前記第3のネットワークへ送信する手段とを備え、
前記第2のゲートウェイ装置は、
前記第2のネットワークを通じて送られてきたUDP/IPパケットを受信する手段と、
受信されたUDP/IPパケットをHDLCフレームに変換する手段と、
変換されたHDLCフレームを前記第3のネットワークを通じて前記第2のコンピュータへ送信する手段と
を具備したことを特徴とする通信システム。
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JP2002374842A JP2004208042A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | ゲートウェイ装置、通信システム |
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JP2008109417A (ja) * | 2006-10-26 | 2008-05-08 | Meidensha Corp | 遠方監視制御システムの伝送情報変換方式 |
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